JP2019047614A - モータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置の制御方法 - Google Patents

モータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置の制御方法 Download PDF

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政人 青木
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Abstract

【課題】簡易な構成であって、動作モードの切り替えを容易に行うことができるモータ駆動制御装置を提供する。【解決手段】モータ駆動制御装置1は、モータ20に駆動信号を出力してモータ20の駆動を制御する。モータ駆動制御装置1は、FG信号出力部33と、電圧検知部36と、動作モード設定部38とを有している。FG信号出力部33は、信号出力端子FGがプルアップ抵抗R1を介してプルアップ電源Vxに接続されている状態で、FG信号を信号出力端子FGから出力可能である。電圧検知部36は、信号出力端子FGの電圧を検知する。動作モード設定部38は、電圧検知部36の検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置1の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する。【選択図】図1

Description

この発明は、モータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置の制御方法に関し、特に、複数の動作モードで動作可能なモータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置の制御方法に関する。
モータを駆動するためのモータ駆動制御装置としては、複数の動作モードで動作可能なものがある。例えば、モータを駆動する動作モードのほか、外部装置との間で通信を行う動作モードを有するものがある。具体的には、外部からの制御用入力端子であるSC端子(回転数指令入力端子)を有する制御回路を備え、このSC端子を利用して、内蔵マイコンと通信を行うことができるように構成された装置がある(下記特許文献1、特許文献2参照)。
下記特許文献1には、所定の信号入力を検知すると制御対象を制御する制御モードから検査モードに移行するモード切替部と、モード切替部により検査モードに移行すると、通信線を介して送信または受信する信号の信号形態を、制御モードで用いる第1信号形態から第1信号形態とは異なる第2信号形態に変更して通信を行う通信部とを備え、モード切替部が、制御装置に印加される直流電圧の電圧値が制御モードで規定される電圧範囲と異なる電圧範囲の電圧値であると判定したときに、制御モードから検査モードに移行するようにする制御装置の構成が開示されている。
下記特許文献2には、マイコンと、モータ駆動電源の入力端子と、外部装置との信号のインターフェース端子である第一端子および第二端子と、モータ駆動電源電圧の検出手段とを備える駆動回路内蔵モータの構成が開示されている。マイコンは、モータの速度制御信号であるVSP信号を入力するVSP信号入力手段と、モータの回転数に応じたパルスであるFG信号を出力するFG信号出力手段と、シリアル通信を入力する通信入力手段と、シリアル通信を出力する通信出力手段と、モータ駆動電源電圧の検出手段が検出した電圧と基準電圧とを比較する比較手段とを備え、第一端子は、VSP信号入力手段と通信入力手段とに接続され、第二端子は、FG信号出力手段と通信出力手段とに接続される。モータ駆動電源電圧が基準電圧より高い時は、VSP信号入力手段とFG信号出力手段が有効になり、通信入力手段と通信出力手段が無効になることで、第一端子がVSP信号の入力、第二端子がFG信号の出力となる。モータ駆動電源電圧が基準電圧より低い時は、VSP信号入力手段とFG信号出力手段が無効になり、通信入力手段と通信出力手段が有効となることで、第一端子が通信の入力、第二端子が通信の出力となる。
特開2012−5254号公報 特開2014−230313号公報
ところで、上記の特許文献1及び特許文献2に記載されているような、電源電圧の大きさと基準電圧とを比較した結果に応じてモータの動作モードを切り替える構成では、以下のような問題がある。
すなわち、モータの駆動制御を行うモードで動作するときに使用できる電源電圧の電圧範囲に制約があるため、モータを回転させるときの動作電圧を広くとれないという問題がある。また、通信を行うモードで動作するときに使用できる電圧範囲に制約があるため、モータ駆動制御装置と通信を行う際などに自由度が低くなるという問題がある。また、何らかの要因で電源電圧が変動し、制御モードと通信モードとが意図に反して切り替わってしまうことも起こりやすくなる。
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成であって、動作モードの切り替えを容易に行うことができるモータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置の制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、モータ駆動制御装置は、モータに駆動信号を出力してモータの駆動を制御するモータ駆動制御装置であって、信号出力端子がプルアップ抵抗を介してプルアップ電源に接続されている状態で、モータの動作状態に対応する信号を信号出力端子から出力可能な信号出力手段と、信号出力端子の電圧を検知する電圧検知手段と、電圧検知手段の検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する動作モード設定手段とを備える。
好ましくは、モータの回転速度を制御するために用いられる信号を入力可能な制御信号入力端子と、制御信号入力端子に入力された信号に基づいて動作を行う信号処理手段と、外部機器と通信を行う通信手段とをさらに備え、動作モード設定手段は、電圧検知手段の検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置の動作モードを、信号処理手段による動作を実行する第1の動作モードに設定するか、通信手段により制御信号入力端子に接続された外部機器と通信を行う第2の動作モードに設定するかを切り替える。
好ましくは、動作モード設定手段は、電圧検知手段により検知された信号出力端子の電圧と所定の閾値との比較結果に応じて、動作モードの設定を行う。
好ましくは、動作モード設定手段は、信号出力端子の電圧が所定の閾値よりも小さいときに第2の動作モードに設定し、所定の閾値は、モータ駆動制御装置の動作モードが第1の動作モードであるときには第1の閾値であり、モータ駆動制御装置の動作モードが第2の動作モードであるときには第1の閾値よりも大きい第2の閾値である。
好ましくは、動作モード設定手段は、電圧検知手段により検知された信号出力端子の電圧と電源電圧との比較結果に応じて、動作モードの設定を行う。
好ましくは、動作モード設定手段は、信号出力端子の電圧が電源電圧を基準とする電圧範囲内にあるか否かに応じて、動作モードの設定を行う。
好ましくは、動作モード設定手段は、信号出力端子の電圧が電圧範囲内にあるときに第2の動作モードに設定し、電圧範囲は、モータ駆動制御装置の動作モードが第1の動作モードであるときよりもモータ駆動制御装置の動作モードが第2の動作モードであるときのほうが広い。
好ましくは、信号出力手段と、電圧検知手段と、動作モード設定手段とは、信号出力端子を有する1つの集積回路に含まれており、信号出力手段は、信号出力端子がプルアップ抵抗を介して集積回路の外部のプルアップ電源に接続されているとき、モータの動作状態に対応する信号を出力可能である。
好ましくは、信号出力手段と、電圧検知手段と、動作モード設定手段とは、信号出力端子を有する1つの集積回路に含まれており、信号出力端子は、集積回路に含まれるプルアップ抵抗を介して、集積回路に含まれる所定の電圧値のプルアップ電源に接続されている。
好ましくは、信号出力手段と、電圧検知手段と、動作モード設定手段とは、信号出力端子を有する1つの集積回路に含まれており、信号出力端子は、集積回路に含まれるプルアップ抵抗および電源端子を介して、プルアップ電源としての外部電源に接続されている。
好ましくは、信号出力手段は、オープンコレクタ方式又はオープンドレイン方式でモータの回転数に対応するパルス信号を出力する。
この発明の他の局面に従うと、モータ駆動制御装置の制御方法は、モータに駆動信号を出力してモータの駆動を制御するモータ駆動制御装置の制御方法であって、モータ駆動制御装置は、信号出力端子がプルアップ抵抗を介してプルアップ電源に接続されている状態で、モータの動作状態に対応する信号を信号出力端子から出力可能な信号出力手段を備え、モータ駆動制御装置の制御方法は、信号出力端子の電圧を検知する電圧検知ステップと、電圧検知ステップの検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する動作モード設定ステップとを備える。
これらの発明に従うと、簡易な構成であって、動作モードの切り替えを容易に行うことができるモータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置の制御方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態におけるモータ駆動制御装置の構成を示す図である。 第1の実施の形態におけるモータ駆動制御装置の動作を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態の一変形例に係るモータ駆動制御装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態におけるモータ駆動制御装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態におけるモータ駆動制御装置の動作を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態の一変形例に係るモータ駆動制御装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態におけるモータ駆動制御装置について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるモータ駆動制御装置1の構成を示す図である。
モータ駆動制御装置1は、モータ20に駆動信号を出力して、モータ20の駆動を制御する。すなわち、図1に示されるように、モータ駆動制御装置1は、モータ20を駆動させる。モータ駆動制御装置1は、モータ20の電機子コイルに周期的に駆動電流を流すことで、モータ20を回転させる。本実施の形態において、モータ20は、例えば3相のブラシレスモータであるが、これに限られるものではない。
モータ駆動制御装置1は、モータ20のロータの位置を検出する位置検出器5と共に用いられる。本実施の形態において、位置検出器5は、例えば、ホールICなどの磁気センサである。位置検出器5は、例えば、1つだけ用いられる場合は、モータ20の3相のうちいずれか1相に対応した位置に設けられ、モータ20のロータの位置に対応して位相が変化する位置信号を出力する。位置検出器5がホールICの場合、具体的には、位置信号はホール信号である。位置信号は、モータ20の回転速度に対応する信号である。位置検出器5から出力される位置信号は、制御回路部3に入力される。
以下のとおり、モータ駆動制御装置1は、信号出力端子と、信号出力端子がプルアップ抵抗を介してプルアップ電源に接続されている状態で、モータ20の動作状態に対応する信号を信号出力端子から出力可能な信号出力手段とを備えている。また、モータ駆動制御装置1は、モータ20の回転速度を制御するために用いられる信号を入力可能な制御信号入力端子と、制御信号入力端子に入力された信号に基づいて動作を行う信号処理手段と、外部機器と通信を行う通信手段とを備えている。
本実施の形態においては、モータ駆動制御装置1は、モータ駆動部2と、制御回路部3と、複数の端子を有している。複数の端子としては、例えば、外部電源に接続されて電源電圧が印加される電源端子VDDと、グランド(接地電圧;基準電圧)に接続されるグランド端子GNDと、信号出力端子FGと、制御信号入力端子SCが設けられている。なお、図1に示されているモータ駆動制御装置1の構成要素は、全体の一部であり、モータ駆動制御装置1は、図1に示されたものに加えて、他の構成要素を有していてもよい。
モータ駆動部2は、インバータ回路2a及びプリドライブ回路2bを有する。モータ駆動部2は、制御回路部3から出力される駆動制御信号に基づいて、モータ20に駆動信号を出力し、モータ20を駆動させる。
プリドライブ回路2bは、制御回路部3による制御に基づいて、インバータ回路2aを駆動するための出力信号を生成し、インバータ回路2aに出力する。インバータ回路2aは、プリドライブ回路2bから出力された出力信号に基づいてモータ20に駆動信号を出力し、モータ20が備える3相の電機子コイルに通電する。インバータ回路2aは、例えば、直流電源の両端に設けられた2つのスイッチ素子の直列回路の対が、電機子コイルの各相に対してそれぞれ配置されて構成されている。2つのスイッチ素子の各対において、スイッチ素子同士の接続点に、モータ20の各相の端子が接続されている。プリドライブ回路2bは、出力信号として、インバータ回路2aの各スイッチ素子に対応する6種類の信号を出力する。これらの出力信号が出力されることで、それぞれの出力信号に対応するスイッチ素子がオン、オフ動作を行い、モータ20に駆動信号が出力されてモータ20の各相に電力が供給される。
制御回路部3は、例えば、マイクロコンピュータやデジタル回路等で構成されている。制御回路部3は、複数の端子(電源端子VDD、グランド端子GND、信号出力端子FG、及び制御信号入力端子SC)に接続されている。制御回路部3は、PWM判別部(信号処理手段の一例)31と、PWM信号出力部32と、FG信号出力部(信号出力手段の一例)33と、記憶部34とを有している。制御回路部3は、位置検出器5から入力された位置信号に基づいて、モータ駆動部2に駆動制御信号を出力してモータ駆動部2の動作を制御する。
制御信号入力端子SCは、モータ20の回転速度を制御するために用いられる信号を入力可能な端子である。具体的には、本実施の形態において、制御信号入力端子SCには、モータ20の目標回転数に対応する回転数指令信号を入力することができる。回転数指令信号は、モータ20の回転数を指令するための信号である。回転数指令信号は、例えばPWM(パルス幅変調)信号である。
本実施の形態においては、PWM判別部(信号処理手段の一例)31が、制御信号入力端子SCに接続されている。PWM判別部31は、制御信号入力端子SCに入力された回転数指令信号に基づいて、モータ20の目標回転数を取得する。
PWM信号出力部32は、PWM判別部31により取得された目標回転数と、位置検出器5から入力された位置信号と、後述のように記憶部34に記憶されている情報とに基づいて、モータ駆動部2に駆動制御信号を出力する。駆動制御信号は、例えば、モータ20を回転させるトルクに対応するデューティ比のPWM信号である。例えば、PWM信号出力部32は、位置情報に基づいて判別されるモータ20の実回転数が目標回転数に一致するようにデューティ比を調整した駆動制御信号を出力する。駆動制御信号は、位置信号に基づいて、モータ20の各相について適切なタイミングで出力される。
なお、このようなPWM判別部31及びPWM信号出力部32の動作は、後述のようにモータ駆動制御装置1の動作モードがモータ20の駆動を制御する第1の動作モードであるときに行われる。
本実施の形態において、信号出力端子FGが、プルアップ抵抗R1を介して、プルアップ電源Vxに接続されている(以下、単に、プルアップされているということがある)。このように信号出力端子FGがプルアップされている状態で、制御回路部3のFG信号出力部(信号出力手段の一例)33は、信号出力端子FGからFG信号(モータ20の動作状態に対応する信号の一例)を出力可能である。
FG信号出力部33は、オープンコレクタ方式又はオープンドレイン方式でモータ20の回転数に対応するパルス信号を出力する。すなわち、FG信号出力部33は、トランジスタ又はFET(電界効果トランジスタ)等のスイッチ素子を用いて構成されている。FG信号出力部33は、位置信号に基づいてスイッチ素子のオン/オフを行い、モータ20の回転数に対応する周波数のパルス信号(FG信号)を出力する。すなわち、FG信号は、基準電圧がローレベルの電圧となり、プルアップ電源Vxからプルアップ抵抗R1を介した電圧(プルアップ電圧)がハイレベルの電圧となる、パルス信号である。
なお、モータ20が駆動されていない場合においても、FG信号出力部33は、ハイレベルの電圧を出力することができる。これにより、モータ20が回転していないときにも、信号出力端子FGの電位をプルアップ電圧にすることができる。
記憶部34は、例えば、RAMやROM等を用いて構成されている。記憶部34には、制御回路部3がモータ駆動制御装置1の動作状態を自己診断することにより生成された自己診断情報や、モータ20の制御動作に関する動作指示情報や、予め設定されモータ20の制御動作に用いられる動作パラメータ(例えば、進角値等)等が記憶されている。例えば、自己診断情報は、RAMに随時記憶されたり、ROMに記憶されたりする。動作パラメータは、ROMに予め記憶されて設定されている。動作指示情報は、RAMに随時記憶される。
制御回路部3は、記憶部34に記憶されている情報に基づいて、種々の動作を行うことができる。例えば、記憶部34に動作パラメータとして進角値が記憶されているとき、PWM信号出力部32は、その進角値に基づいて駆動制御信号を出力することができる。これにより、モータ20のコイルへの通電タイミングの進角調整を行うことができる。また、例えば、制御回路部3は、記憶部34に記憶されている動作指示情報に対応する動作を行うことができる。
本実施の形態において、モータ駆動制御装置1は、信号出力端子の電圧を検知する電圧検知手段と、電圧検知手段の検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する動作モード設定手段とを備えている。動作モード設定手段は、電圧検知手段の検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置1の動作モードを、信号処理手段による動作を実行する第1の動作モードに設定するか、通信手段により制御信号入力端子に接続された外部機器と通信を行う第2の動作モードに設定するかを切り替える。以下、これについて具体的に説明する。
制御回路部3は、上述の各部に加えて、電圧検知部(電圧検知手段の一例)36と、電源電圧監視部37と、動作モード設定部(動作モード設定手段の一例)38と、通信部(通信手段の一例)39とを有している。
電圧検知部36は、信号出力端子FGに接続されている。電圧検知部36は、信号出力端子FGの電圧を検知する。FG信号出力部33がハイレベルの電圧を出力する状態であるとき、電圧検知部36は、プルアップ電圧を検知し、動作モード設定部38に検知結果を出力する。
電源電圧監視部37は、電源端子VDDに接続されている。電源電圧監視部37は、電源端子VDDの電源電圧を監視し、動作モード設定部38に監視結果を出力する。
動作モード設定部38は、電圧検知部36により検知された信号出力端子FGの電圧すなわちプルアップ電圧と、電源電圧監視部37により監視されている電源電圧とに基づいて、モータ駆動制御装置1の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する。
本実施の形態において、モータ駆動制御装置1の動作モードには、駆動モード(第1の動作モードの一例)と、通信モード(第2の動作モードの一例)とがある。動作モード設定部38は、電圧検知部36で検知されたプルアップ電圧(信号出力端子FGの電圧)と電源電圧監視部37で監視されている電源電圧との比較結果に応じて、モータ駆動制御装置1の動作モードを、駆動モードと通信モードのどちらかに設定する。
動作モードを駆動モードに設定するとき、動作モード設定部38は、PWM判別部31およびPWM信号出力部32に上述の動作を実行させる。これにより、モータ駆動制御装置1は、モータ20の駆動を制御する。他方、動作モードを通信モードに設定するとき、動作モード設定部38は、通信部39に後述の動作を実行させる。
通信部39は、外部機器と通信を行う機能を有している。通信部39は、制御信号入力端子SCに接続されている。通信部39は、制御信号入力端子SCに接続された外部機器と通信を行う。通信部39は、動作モードが通信モードに設定されているときに、制御信号入力端子SCを通して、外部機器と通信を行う。
通信部39は、通信を行うことにより、外部機器から送信された情報を受信して記憶部34に記憶したり、記憶部34に記憶されている情報を外部機器に送信したりすることができる。例えば、通信部39は、外部機器から送信された動作パラメータをROMに書き込む。また、例えば、通信部39は、外部機器から送信された動作指示情報をRAMに書き込む。また、RAMやROMに記憶されている自己診断情報を外部機器に送信する。
ここで、信号出力手段と、電圧検知手段と、動作モード設定手段とは、信号出力端子を有する1つの集積回路(IC)に含まれている。すなわち、制御回路部50が有する、FG信号出力部33と、電圧検知部36と、動作モード設定部38とは、信号出力端子FGを有する1つの集積回路50に含まれている。また、モータ駆動部2と、制御回路部3とは、1つの集積回路50としてパッケージ化されている。集積回路50は、信号出力端子FGのほか、電源端子VDD、制御信号入力端子SC、グランド端子GND等の複数の端子を備えている。なお、例えば、制御回路部3のみなど、モータ駆動制御装置1の一部が、1つの集積回路50としてパッケージ化されていてもよい。また、他の装置と一緒に、モータ駆動制御装置1の全部又は一部がパッケージ化されて1つの集積回路50が構成されていてもよい。
本実施の形態において、集積回路50の信号出力端子FGが集積回路50の外部のプルアップ抵抗R1を介して集積回路50の外部のプルアップ電源Vxに接続されて、モータ駆動制御装置1が構成されている。なお、プルアップ抵抗R1やプルアップ電源Vxは集積回路50の内部に設けられていてもよい。以上のように、集積回路50の信号出力端子FGが集積回路50の外部のプルアップ抵抗R1を介して集積回路50の外部のプルアップ電源Vxに接続されているとき、FG信号出力部33は、モータ20の動作状態に対応する信号として、FG信号を出力することができる。
モータ駆動制御装置1は、以下のようにして、信号出力端子の電圧を検知し、電圧検知手段の検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する。そして、モータ駆動制御装置1の制御方法は、信号出力端子の電圧を検知する電圧検知ステップと、電圧検知ステップの検知結果に基づいて、モータ駆動制御装置1の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する動作モード設定ステップとを備える。具体的には、動作モード設定部38は、信号出力端子FGの電圧が電源電圧を基準とする電圧範囲内にあるか否かに応じて、動作モードの設定を行う。動作モード設定部38は、信号出力端子FGの電圧が電圧範囲内にあるときに第2の動作モードすなわち通信モードに設定する。本実施の形態において、電圧範囲は、モータ駆動制御装置1の動作モードが駆動モードであるときよりもモータ駆動制御装置の動作モードが通信モードであるときのほうが広く設定される。すなわち、電圧範囲には、ヒステリシスが設けられている。
図2は、第1の実施の形態におけるモータ駆動制御装置1の動作を説明するフローチャートである。
図2に示されている処理は、FG信号がハイレベルとなっているときに行われる。
図2に示されるように、ステップS11において、電源電圧監視部37が、電源端子VDDの電源電圧を確認する。
ステップS13において、電圧検知部36は、プルアップ電圧の値を確認する。
ステップS14において、動作モード設定部38は、現在の動作モードを確認する。現在の動作モードが駆動モードであれば、ステップS15に進む。他方、現在の動作モードが通信モードであれば、ステップS17に進む。
ステップS15において、動作モード設定部38は、プルアップ電圧が、電源電圧を基準とする電圧範囲内にあるか否かを判断する。駆動モードである場合、電圧範囲は、電源電圧を基準としてプラスマイナスX1の範囲である。X1は、例えば、電源電圧の10パーセントの値である。すなわち、電圧範囲は、電源電圧の90パーセントの値から、電源電圧の110パーセントの値までの範囲である。プルアップ電圧が電圧範囲内であれば(YES)、ステップS16に進む。プルアップ電圧が電圧範囲内ではなければ(NO)、動作モードが駆動モードに設定されている状態でステップS11に戻る。
ステップS16において、動作モード設定部38は、動作モードを通信モードに設定する。その後、ステップS11に戻る。
他方、ステップS17において、動作モード設定部38は、プルアップ電圧が、電源電圧を基準とする電圧範囲内にあるか否かを判断する。通信モードである場合、電圧範囲は、電源電圧を基準としてプラスマイナスX2の範囲である。X2は、例えば、電源電圧の15パーセントの値である。すなわち、電圧範囲は、電源電圧の85パーセントの値から、電源電圧の115パーセントの値までの範囲である。このように、電圧範囲は、モータ駆動制御装置1の動作モードが駆動モードであるときよりもモータ駆動制御装置の動作モードが通信モードであるときのほうが広く設定されている。プルアップ電圧が電圧範囲内ではなければ(NO)、ステップS18に進む。プルアップ電圧が電圧範囲内であれば(YES)、動作モードが通信モードに設定されている状態でステップS11に戻る。
ステップS18において、動作モード設定部38は、動作モードを駆動モードに設定する。その後、ステップS11に戻る。
このように、本実施の形態においては、プルアップ電圧が電圧範囲内であれば(ステップS15でYES、又はステップS17でYES)、動作モードが通信モードに設定される。他方、プルアップ電圧が電圧範囲内ではなければ(ステップS15でNO,ステップS17でNO)、動作モードが駆動モードに設定される。モータ駆動制御装置1の構成を簡易なものにすることができ、かつ、プルアップ電圧を、電源電圧を基準とする電圧範囲内または電圧範囲外に設定するだけで、容易に、動作モードを駆動モードと通信モードのどちらかに設定することができる。
モータ駆動制御装置1は、動作モードの切り替えが電源電圧そのものの値により行われるものとは異なる。すなわち、電源電圧に対するプルアップ電圧の相対的な大きさに応じて動作モードの設定が行われる。そのため、電源電圧の変動があっても、意図しない動作モードの切り替えを防止することができ、モータ駆動制御装置1の動作を安定させることができる。例えば、プルアップ電源Vxの値が電源電圧に対応する値になるような回路構成とすることにより、電源電圧の変動にかかわらず、確実に、動作モードを所望の動作モードに設定させることができる。
通信モードと駆動モードとの切り替えには、ヒステリシスが設けられている。したがって、細かな電源電圧の変動やプルアップ電圧の変動があっても、動作モードの切り替えが繰り返し行われることを防止することができ、モータ駆動制御装置1の動作を安定させることができる。
モータ駆動制御装置1がこのような構成を有していることにより、モータ駆動制御装置1を容易に、かつ、多用途に用いることができる。すなわち、同一のハードウエア構成を有する複数のモータ駆動制御装置1を生産した後で、動作モードを通信モードとすることで、外部機器から、それぞれの用途に適した速度カーブなどの動作パラメータ等の情報を記憶部34に書き込むことができる。これにより、同一のハードウエア構成を有する複数のモータ駆動制御装置1を、互いに異なる用途に用いることができる。したがって、モータ駆動制御装置1の製造コストを低くすることができる。
通信モードであるときには、制御信号入力端子SCが通信用の端子として用いられる。したがって、通信用の端子を別に追加することなく、モータ駆動制御装置の回路構成を簡素にすることができる。簡易な構成でありながら、既存の端子を用いて、回転数指令信号を入力する駆動モードと外部機器と通信を行う通信モードとの切り替えを容易に行うことができる。
モータ駆動制御装置1を、モータ駆動制御装置1と外部機器とで通信を行う通信モードとした状態で、モータ駆動制御装置1によりモータ20の駆動を制御することもできる。この場合、PWM信号出力部32は、例えば記憶部34に記憶されている情報に基づいて、モータ20の回転数が所定の回転数になるように駆動制御信号を出力すればよい。このように、モータ駆動制御装置1の利便性を向上させることができる。
信号出力端子FGは、プルアップ抵抗R1を介して集積回路50の外部のプルアップ電源Vxに接続されているので、プルアップ電源Vxを容易に設定し、動作モードの設定を実行させることができる。
なお、上述のように構成された制御回路部3とモータ駆動部2とを用いて、集積回路50の内部において信号出力端子FGをプルアップ電源に接続するようにしてもよい。
図3は、第1の実施の形態の一変形例に係るモータ駆動制御装置101の構成を示す図である。
図3に示されるように、モータ駆動制御装置101は、上述の第1の実施の形態のモータ駆動制御装置101と同様に構成された制御回路部3とモータ駆動部2とを有している。モータ駆動制御装置101は、その全体が、集積回路150となっている。集積回路150は、複数の端子(電源端子VDD、グランド端子GND、信号出力端子FG、及び制御信号入力端子SC)と、制御回路部3と、モータ駆動部2と、プルアップ抵抗R1とを有している。
プルアップ抵抗R1は、信号出力端子FGと、電源端子VDDとを接続している。すなわち、信号出力端子FGは、プルアップ抵抗R1および電源端子を介して、プルアップ電源としての外部電源に接続されている。
このように、集積回路150の内部で信号出力端子FGをプルアップする回路構成を用いることにより、動作モード設定部38が設定する動作モードが常に同一の動作モードになるようにすることができる(例えば、通信モードとなるようにすることができる)。特に制御信号入力端子SCをモータ20の駆動に使用しない用途において、常に通信モードに設定されるモータ駆動制御装置101を用いることにより、通信モードに設定するためのプルアップ電圧の制御を行う必要がなくなり、より容易に外部機器とモータ駆動制御装置101との通信を行うことができるようになる。その他、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態におけるモータ駆動制御装置201の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるため、ここでの説明を繰り返さない。第2の実施の形態においては、プルアップ電圧と所定の閾値との比較結果に応じて動作モードの設定が行われる点が、第1の実施の形態と異なる。
図4は、第2の実施の形態におけるモータ駆動制御装置201の構成を示す図である。
図4に示されるように、モータ駆動制御装置201は、電源電圧監視部を有していない点で上述のモータ駆動制御装置1とは相違する。すなわち、モータ駆動制御装置201は、電源電圧監視部を有していないほかは制御回路部3と同様に構成された制御回路部203とモータ駆動部2とが含まれる集積回路250の信号出力端子FGに、集積回路250の外部のプルアップ抵抗R1を介してプルアップ電源が接続されている構成を有している。
第2の実施の形態において、動作モード設定手段は、電圧検知手段により検知された信号出力端子の電圧と所定の閾値との比較結果に応じて、動作モードの設定を行う。動作モード設定手段は、信号出力端子の電圧が所定の閾値よりも小さいときに、第2の動作モードである通信モードに設定する。すなわち、動作モード設定部38は、電圧検知部36により検知されたプルアップ電圧(信号出力端子FGの電圧)と、所定の閾値とを比較する。そして、比較結果に応じて、動作モードを設定する。動作モード設定部38は、プルアップ電圧が所定の閾値より小さいときに、通信モードに設定する。
なお、所定の閾値は、モータ駆動制御装置201の動作モードが第1の動作モードすなわち駆動モードであるときには第1の閾値V1であり、モータ駆動制御装置201の動作モードが通信モードであるときには第1の閾値V1よりも大きい第2の閾値V2である。すなわち、動作モードの設定には、ヒステリシスが設けられている。
図5は、第2の実施の形態におけるモータ駆動制御装置201の動作を説明するフローチャートである。
図5に示されている処理は、FG信号がハイレベルとなっているときに行われる。
ステップS22において、ステップS13と同様に、電圧検知部36は、プルアップ電圧の値を確認する。
ステップS23において、動作モード設定部38は、現在の動作モードを確認する。現在の動作モードが駆動モードであれば、ステップS24に進む。他方、現在の動作モードが通信モードであれば、ステップS26に進む。
ステップS24において、動作モード設定部38は、プルアップ電圧が、所定の第1の閾値V1より小さいか否かを判断する。プルアップ電圧が第1の閾値V1より小さければ(YES)、ステップS25に進む。プルアップ電圧が第1の閾値V1より小さくなければ(NO)、動作モードが駆動モードに設定されている状態でステップS22に戻る。
ステップS25において、動作モード設定部38は、動作モードを通信モードに設定する。その後、ステップS22に戻る。
他方、ステップS26において、動作モード設定部38は、プルアップ電圧が、所定の第2の閾値V2より小さいか否かを判断する。プルアップ電圧が第2の閾値V2より小さくなければ(NO)、ステップS27に進む。プルアップ電圧が第2の閾値V2より小さければ(YES)、動作モードが通信モードに設定されている状態でステップS22に戻る。
ステップS27において、動作モード設定部38は、動作モードを駆動モードに設定する。その後、ステップS22に戻る。
なお、第2の閾値V2は、第1の閾値V1よりも大きい。例えば、約11ボルト以上約13ボルト以下の電源電圧範囲でモータ20を駆動する場合、第1の閾値V1は、例えば9ボルトに設定され、第2の閾値V2は、例えば10ボルトに設定されている。これにより、駆動モードと通信モードとの切り替えについて、ヒステリシスが設けられているといえる。なお、第1の閾値V1や第2の閾値V2など、所定の閾値は、モータ20の駆動制御可能な電圧範囲から離れた電圧に設定することが望ましい。
このように、第2の実施の形態においても、基本的には第1の実施の形態と同様の効果得られる。すなわち、プルアップ電圧が所定の閾値V1,V2より小さければ(ステップS24でYES、又はステップS26でYES)、動作モードが通信モードに設定される。他方、プルアップ電圧が所定の閾値V1,V2より小さくなければ(ステップS24でNO,ステップS26でNO)、動作モードが駆動モードに設定される。モータ駆動制御装置201の構成を簡易なものにすることができ、かつ、プルアップ電圧を所定の閾値よりも大きい値あるいは小さい値に設定するだけで、容易に、動作モードを駆動モードと通信モードのどちらかに設定することができる。
モータ駆動制御装置201は、動作モードの設定がプルアップ電圧の絶対的な大きさに応じて行われる。そのため、電源電圧の変動の影響を受けずに、動作モードを設定することができる。
通信モードと駆動モードとの切り替えには、ヒステリシスが設けられている。したがって、細かなプルアップ電圧の変動があっても、意図しない動作モードの切り替えを防止することができ、モータ駆動制御装置1の動作を安定させることができる。
モータ駆動制御装置1がこのような構成を有していることにより、モータ駆動制御装置1を容易に、かつ、多用途に用いることができる。したがって、モータ駆動制御装置1の製造コストを低くすることができる。
モータ駆動制御装置1による動作モードが駆動モードであるとき、プルアップ電圧を変更することにより、通信モードに設定することができる。モータ20を回転させながら通信モードとして記憶部34に記憶されている情報を読み出したり書き込んだりすることができるので、モータ駆動制御装置1の利便性が向上する。
なお、上述のように構成された制御回路部203とモータ駆動部2とを用いて、集積回路の内部において信号出力端子FGをプルアップ電源Vhに接続するようにしてもよい。
図6は、第2の実施の形態の一変形例に係るモータ駆動制御装置301の構成を示す図である。
図6に示されるように、モータ駆動制御装置301は、上述の図4をもとに説明した第2の実施の形態のモータ駆動制御装置201と同様に構成された制御回路部203とモータ駆動部2とを有している。モータ駆動制御装置301は、その全体が、集積回路350となっている。集積回路350は、複数の端子(電源端子VDD、グランド端子GND、信号出力端子FG、及び制御信号入力端子SC)と、制御回路部203と、モータ駆動部2と、プルアップ抵抗R1とを有している。
プルアップ抵抗R1は、信号出力端子FGと、集積回路350の内部に設けられているプルアップ電源Vhとを接続している。すなわち、信号出力端子FGは、集積回路350に含まれるプルアップ抵抗R1を介して、集積回路350に含まれる所定の電圧値のプルアップ電源Vhに接続されている。
このように、集積回路350の内部で信号出力端子FGをプルアップする回路構成を用いることにより、動作モード設定部38が設定する動作モードが常に同一の動作モードになるようにすることができる。例えば、プルアップ電源Vhを所定の閾値V1,V2より低い電圧にすることで、動作モードが常に通信モードに設定されるようにすることができる。したがって、第1の実施の形態と同様に、通信モードに設定するためのプルアップ電圧の制御を行うことなく、より容易に外部機器とモータ駆動制御装置101との通信を行うことができるようになる。その他、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[その他]
モータ駆動制御装置の回路構成は、上述の実施の形態やその変形例に示されるような具体例に限定されない。上述の実施の形態やその変形例における個々の構成を適宜組み合わせて本発明の目的に適合するように構成してもよい。ほかにも、本発明の目的に適合するように構成された、様々な回路構成が適用できる。
本実施の形態のモータ駆動制御装置により駆動されるモータは、3相のブラシレスモータに限られない。モータの種類は、他の種類であってもよい。モータの相数は、3相以外であってもよい。
位置検出器は、モータの各相に対応して設けられていてもよい。位置検出器の種類は、特に、限定されない。例えば、ホール素子やエンコーダ等であってもよい。また、モータ駆動制御装置は、いわゆるセンサレス方式によりモータを駆動するものであってもよい。
通信モードで行われる通信は、外部機器からモータ駆動制御装置に対する単方向のものであってもよいし、双方向に行われるものであってもよい。また、双方向の場合、1線式に限定されない。例えば、制御信号入力端子以外に通信用の端子を別に設け、送受信でラインを分ける2線式の通信を行うことができるようにしてもよい。
動作モードを切り替える基準となる、所定の閾値や電源電圧を基準とする電圧範囲は、上述の具体例に限定されない。また、2つの動作モードについて、電圧値の大小関係も特に限定されない。すなわち、プルアップ電圧が閾値より小さい場合に駆動モードが設定されるようにしてもよいし、プルアップ電圧が閾値より小さい場合に通信モードが設定されるようにしてもよい。また、プルアップ電圧が電圧範囲内である場合に駆動モードが設定されるようにしてもよいし、プルアップ電圧が電圧範囲内である場合に通信モードが設定されるようにしてもよい。
制御信号入力端子に入力される信号は、PWM信号に限られず、例えば、入力される指令値に応じた周波数のクロック信号であってもよい。この場合、PWM判別部に替えて、クロック信号に応じて動作するクロック信号処理部が設けられていればよい。
制御信号入力端子に入力される信号は、具体的な目標回転数に対応する回転数指令信号に限られず、例えば予めモータ駆動制御装置に設定された複数の目標回転数の一を選択するための選択信号等、モータの回転速度を制御するために用いられるその他の信号であってもよい。また、制御信号入力端子には、モータの回転速度を制御するために用いられる信号に限られず、その他のモータ駆動制御装置の動作を制御するために入力される信号が入力されるようにしてもよい。
本発明において設定される動作モードは、上述のものに限られない。種々の複数の動作モードの設定を切り替えるのに際し、上述のように信号出力端子のプルアップ電圧に基づいて動作モードを設定する構成を用いることができる。例えば、モータ駆動制御装置で用いることができる複数のモータの通電方法(複数の動作モードの一例)のうち1つが、プルアップ電圧に基づいて設定されるようにしてもよい。また、予め設定された複数通りの進角設定(複数の動作モードの一例)のうち1つが、プルアップ電圧に基づいて設定されるようにしてもよい。また、プルアップ電圧に基づいて設定される候補となる複数の動作モードの数は、2つに限られず、3つ以上であってもよい。
上述のフローチャートなどは、動作を説明するための一例を示すものであって、これに限定されない。フローチャートの各図に示したステップは具体例であって、このフローに限定されるものではなく、例えば、各ステップの順番が変更されたり、各ステップ間に他の処理が挿入されたりしてもよいし、処理を並列化してもよい。
上述の実施の形態における処理の一部又は全部が、ソフトウエアによって行われるようにしても、ハードウエア回路を用いて行われるようにしてもよい。例えば、制御回路部は、マイコンに限定されない。制御回路部の内部の構成は、少なくとも一部がソフトウエアで処理されるようにしてもよい。
上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,101,201,301 モータ駆動制御装置、3,203 制御回路部、5 位置検出器、20 モータ、31 PWM判別部(信号処理手段の一例)、33 FG信号出力部(信号出力手段の一例)、34 記憶部、36 電圧検知部(電圧検知手段の一例)、37 電源電圧監視部、38 動作モード設定部(動作モード設定手段の一例)、39 通信部(通信手段の一例)、50,150,250,350 集積回路、FG 信号出力端子、R1 プルアップ抵抗、SC 制御信号入力端子、VDD 電源端子、Vh,Vx プルアップ電源

Claims (12)

  1. モータに駆動信号を出力して前記モータの駆動を制御するモータ駆動制御装置であって、
    信号出力端子がプルアップ抵抗を介してプルアップ電源に接続されている状態で、前記モータの動作状態に対応する信号を前記信号出力端子から出力可能な信号出力手段と、
    前記信号出力端子の電圧を検知する電圧検知手段と、
    前記電圧検知手段の検知結果に基づいて、前記モータ駆動制御装置の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する動作モード設定手段とを備える、モータ駆動制御装置。
  2. 前記モータの回転速度を制御するために用いられる信号を入力可能な制御信号入力端子と、
    前記制御信号入力端子に入力された信号に基づいて動作を行う信号処理手段と、
    外部機器と通信を行う通信手段とをさらに備え、
    前記動作モード設定手段は、前記電圧検知手段の検知結果に基づいて、前記モータ駆動制御装置の動作モードを、前記信号処理手段による動作を実行する第1の動作モードに設定するか、前記通信手段により前記制御信号入力端子に接続された前記外部機器と通信を行う第2の動作モードに設定するかを切り替える、請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記動作モード設定手段は、前記電圧検知手段により検知された前記信号出力端子の電圧と所定の閾値との比較結果に応じて、前記動作モードの設定を行う、請求項2に記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記動作モード設定手段は、前記信号出力端子の電圧が前記所定の閾値よりも小さいときに前記第2の動作モードに設定し、
    前記所定の閾値は、前記モータ駆動制御装置の動作モードが前記第1の動作モードであるときには第1の閾値であり、前記モータ駆動制御装置の動作モードが前記第2の動作モードであるときには前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値である、請求項3に記載のモータ駆動制御装置。
  5. 前記動作モード設定手段は、前記電圧検知手段により検知された前記信号出力端子の電圧と電源電圧との比較結果に応じて、前記動作モードの設定を行う、請求項2に記載のモータ駆動制御装置。
  6. 前記動作モード設定手段は、前記信号出力端子の電圧が前記電源電圧を基準とする電圧範囲内にあるか否かに応じて、前記動作モードの設定を行う、請求項5に記載のモータ駆動制御装置。
  7. 前記動作モード設定手段は、前記信号出力端子の電圧が前記電圧範囲内にあるときに前記第2の動作モードに設定し、
    前記電圧範囲は、前記モータ駆動制御装置の動作モードが前記第1の動作モードであるときよりも前記モータ駆動制御装置の動作モードが前記第2の動作モードであるときのほうが広い、請求項6に記載のモータ駆動制御装置。
  8. 前記信号出力手段と、前記電圧検知手段と、前記動作モード設定手段とは、前記信号出力端子を有する1つの集積回路に含まれており、
    前記信号出力手段は、前記信号出力端子が前記プルアップ抵抗を介して前記集積回路の外部のプルアップ電源に接続されているとき、前記モータの動作状態に対応する信号を出力可能である、請求項1から7のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  9. 前記信号出力手段と、前記電圧検知手段と、前記動作モード設定手段とは、前記信号出力端子を有する1つの集積回路に含まれており、
    前記信号出力端子は、前記集積回路に含まれる前記プルアップ抵抗を介して、前記集積回路に含まれる所定の電圧値のプルアップ電源に接続されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  10. 前記信号出力手段と、前記電圧検知手段と、前記動作モード設定手段とは、前記信号出力端子を有する1つの集積回路に含まれており、
    前記信号出力端子は、前記集積回路に含まれる前記プルアップ抵抗および電源端子を介して、前記プルアップ電源としての外部電源に接続されている、請求項5から7のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  11. 前記信号出力手段は、オープンコレクタ方式又はオープンドレイン方式で前記モータの回転数に対応するパルス信号を出力する、請求項1から10のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  12. モータに駆動信号を出力して前記モータの駆動を制御するモータ駆動制御装置の制御方法であって、
    前記モータ駆動制御装置は、信号出力端子がプルアップ抵抗を介してプルアップ電源に接続されている状態で、前記モータの動作状態に対応する信号を前記信号出力端子から出力可能な信号出力手段を備え、
    前記モータ駆動制御装置の制御方法は、
    前記信号出力端子の電圧を検知する電圧検知ステップと、
    前記電圧検知ステップの検知結果に基づいて、前記モータ駆動制御装置の複数の動作モードのうち一の動作モードを設定する動作モード設定ステップとを備える、モータ駆動制御装置の制御方法。
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