JP2019046809A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、各部位の強度や仕様等を損なうことなく、スライダー16でFPC40又はFFCを確実にコンタクト14の接触部22に押圧することができ、作業性がよく、ピッチの狭小化や低背位化が可能なコネクタを提供せんとするものである。【解決手段】本目的の低背位化は、コンタクト14の接触部22と接続部24との間に弾性部34と支点部32とを設けるとともに接触部22と弾性部34と支点部32と接続部24とを略クランク形状に配置し、かつ、接続部24と対向する位置に弾性部34から延設された押受部20を設け、スライダー16に長手方向に連設した押圧部36を設け、押圧部36がコンタクト14の接続部22と押受部20との間で回動自在にスライダー16をハウジング12に装着することにより達成できる。【選択図】 図2

Description

本発明は、携帯電話やノートパソコンやデジタルカメラ等に使用されるコネクタに関するもので、特にフレキシブルプリント基板(以下「FPC」という)やフレキシブルフラットケーブル(以下「FFC」という)にコンタクトを押し付ける機構に関するものである。
携帯電話やCCDカメラ等に使用されるコネクタは、狭ピッチで極薄(所謂軽薄短小)であり、主にハウジングとコンタクトとスライダーとから構成され、ハウジングとスライダーとでFPC又はFFCを挟持する構造である。ハウジングとスライダーとでFPC又はFFCを保持する方法には、色々考えられるが、中でもハウジングにFPC又はFFCを挿入した後にスライダーを挿入しFPC又はFFCをコンタクトに押しつける構造のものが多い。
ハウジングには、コンタクトが挿入される所要数の挿入孔が設けられるとともにFPC又はFFCが挿入される嵌合口が設けられている。
コンタクト64は図8のように略コ字形状をしており、主にFPC40又はFFCと接触する接触部22と基板等に接続する接続部24とハウジング62に固定される固定部42とから構成されている。このコンタクト64は、圧入等によってハウジング62に固定されている。
例えば、スライダー66は、図8のように略楔形状をしており、所要数のコンタクト64が配置されたハウジング62に、FPC40又はFFCを挿入した後に、前記スライダー66を挿入する。このようなスライダー66は、主にハウジング62に装着される装着部74とFPC40又はFFCをコンタクト64の接触部22に押圧する押圧部68とを備えている。FPC40又はFFCが挿入される以前は、スライダー66はハウジング62に仮装着された状態になっており、FPC40又はFFCが挿入された後にスライダー66を挿入すると、図8(B)のようにFPC40又はFFCと平行に前記スライダー66の押圧部68が挿入され、コンタクト64の接触部22にFPC40又はFFCが押圧されるようになる。
近年、この種のコネクタ60には、より低背位化の要求が強くなってきているが、上述した構造のコネクタ60では、図8(B)のように6層(ハウジング62の厚み方向両側の壁・コンタクト64の接触部22と受け部70の厚さ・スライダー66の押圧部68の厚さ・FPC40又はFFCの厚さ)構造になっている。低背位化を考えると、コンタクト64の受け部70を省略し、5層(ハウジング62の厚み方向両側の壁・コンタクト64の接触部22の厚さ・スライダー66の押圧部68の厚さ・FPC40又はFFCの厚さ)構造にすることはできるが、各部位の強度や仕様等からこれ以上低背位化が出来ないといった解決すべき課題があった。
また、上述のような構造のコネクタ60では、ハウジング62の嵌合口18側のみで、FPC40又はFFCの挿入とコンタクト64の接触部22をFPC40又はFFCに押しつける動作を行っているので、コネクタが小型化すればするほど作業性が悪いと言った問題点もある。
さらにまた、コネクタ60のピッチの狭小化が要求された場合、従来の構造のようにコンタクト64を一方向から挿入したのでは、コネクタの狭小化にも限界があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、各部位の強度や仕様等を損なうことなく、スライダー16でFPC40又はFFCを確実にコンタクト14の接触部22に押圧することができ、作業性がよく、ピッチの狭小化や低背位化が可能なコネクタを提供せんとするものである。
上記目的の低背位化は、FPC40又はFFCと着脱自在に嵌合するコネクタ10であって、該FPC40又は前記FFCと接触する接触部22を有する所要数のコンタクト14と、このコンタクト14が保持・固定されるとともに前記FPC40又は前記FFCが挿入される嵌合口18を有するハウジング12と、前記FPC40又は前記FFCを前記コンタクト14に押圧するスライダー16とを備えるコネクタ10において、前記コンタクト14の接触部22と接続部24との間に弾性部34と支点部32とを設けるとともに前記接触部22と前記弾性部34と前記支点部32と前記接続部24とを略クランク形状に配置し、かつ、前記接続部24と対向する位置に前記弾性部34から延設された押受部20を設け、前記スライダー16に長手方向に連設した押圧部36を設け、該押圧部36が前記コンタクト14の接続部22と押受部20との間で回動自在に前記スライダー16を前記ハウジング12に装着することにより達成できる。
上記目的の低背位化とピッチの狭小化は、FPC40又はFFCと着脱自在に嵌合するコネクタ101であって、該FPC40又は前記FFCと接触する接触部22を有する所要数のコンタクト14、142と、このコンタクト14、142が保持・固定されるとともに前記FPC又は前記FFCが挿入される嵌合口18を有するハウジング121と、前記FPC40又は前記FFCを前記コンタクト14、142に押圧するスライダー161とを備えるコネクタ101において、2種類のコンタクト14、142を千鳥に配置し、一方のコンタクト14には、接触部22と接続部24との間に弾性部34と支点部32とを設けるとともに前記接触部22と前記弾性部34と前記支点部32と前記接続部24とを略クランク形状に配置し、かつ、前記接続部24と対向する位置に前記弾性部34から延設された押受部20を設け、もう一方のコンタクト142には、接触部22と接続部24との間に弾性部34と支点部32とを設けるとともに前記接触部22と前記弾性部34と前記支点部32と前記接続部24とを略コ字状に配置し、かつ、前記弾性部34から接触部22と反対方向に延設された押受部20を設け、前記スライダー161に長手方向に連設した押圧部36を設け、該押圧部36が一方のコンタクト14の接続部24と押受部20との間及びもう一方のコンタクト142の押受部20と前記ハウジング121との間で回動自在に前記スライダー161を前記ハウジング121に装着することにより達成できる。
一方若しくはもう一方の前記コンタクト14、142の押受部20の先端に突出部26を設け、前記スライダー161の押圧部36が一方の前記コンタクト14の接続部24方向へ移動しないようにすることが望ましい。このように突出部26を設けることで、スライダー161の押圧部36をコンタクト14の押受部20と接続部24との間で回動させるときスライダー161の回動に対する反発力が強い為に、スライダー161の中央部が図6(B)の矢印「ハ」方向に膨れてしまうことを防ぐことが出来る。
また、前記スライダー16、161の押圧部36の形状を細長形状にすることが望ましい。例えば、楕円形にすると良い。このように細長形状にすることで、前記スライダー16、161を回動した際に、確実に前記コンタクト14、141、142の押受部20を上方に押し上げ、接触部22をFPC40又はFFCに容易に接触させることができる。
前記スライダー16、161には、所要数の前記コンタクト14、141、142の突出部26と係合する係止孔30を設け、該係止孔30を別個独立にした方がよい。このように前記係止孔30を別個独立にすることで、前記スライダー16、161を強固で、確実に回動することができる。
また、一方の前記コンタクト142の支点部32から延設した方向にも前記FPC40又はFFCと接触する接触部22を設ける。このように前記FPC40又はFFCの挿入方向に対して、直角方向両側に接触部22を設けることで、前記FPC40又はFFCを接触部22、22で挟持することになり、確実に前記FPC40又はFFCと接触できるようになる。
さらにまた、もう一方の前記コンタクト142の支点部32と接続部24との間にも前記FPC40又はFFCと接触する接触部22を設ける。このように前記FPC40又はFFCの挿入方向に対して、直角方向両側に接触部22を設けることで、前記FPC40又はFFCを接触部22、22で挟持することになり、確実に前記FPC40又はFFCと接触できるようになる。
前記もう一方のコンタクト142の前記支点部32から接続部24と反対方向に延設された延設部44を設け、前記スライダー161の押圧部36が延設部44と押受部20との間で回動自在に前記スライダー161を前記ハウジング121に装着する。このように延設部44を設け、この延設部44と前記押受部20との間でスライダー161を回動させることで、回動させた際により確実にもう一方のコンタクト142の接触部22を前記FPC40又はFFCに押圧することができる。
前記FPC40又はFFCが前記ハウジング12、121の嵌合口18内に挿入された後に、前記スライダー16、161の押圧部36が一方の前記コンタクト14の接続部24と押受部36及びもう一方の前記コンタクト142の押受部20と延設部44との間で回動すると、前記押受部20が押圧部36によって押し上げられることで両方の前記コンタクト14、142の支点部32を支点にし、両方の前記コンタクト14、142の弾性部34が前記接触部24側に傾くことによって、前記接触部22が前記FPC40又はFFC側に押圧される。
(A) スライダーが開いた状態の嵌合口側からみた本発明のコネクタの斜視図である。(B) スライダーが開いた状態の接続部側からみた本発明のコネクタの斜視図である。 (A) スライダーが開いた状態のあるコンタクト部分で切断した本発明のコネクタの斜視図である。(B) FPCが挿入されスライダーが閉じた状態のあるコンタクト部分で切断した本発明のコネクタの斜視図である。 スライダーの斜視図である。 (A) 2つの接触部を持ったコンタクトの斜視図である。(B) 1つの接触部を持った別のコンタクトの斜視図である。 別のコネクタの斜視図である。 (A) スライダーが開いた状態のもう一方のコンタクト部分で切断した本発明の別のコネクタの斜視図である。(B) FPCが挿入されスライダーが閉じた状態のもう一方のコンタクト部分で切断した本発明の別のコネクタの斜視図である。 スライダーが挿入される前の嵌合口側からみた従来のコネクタの斜視図である。 (A) スライダーが挿入される前のあるコンタクト部分で切断した従来のコネクタの斜視図である。(B) FPCが挿入されスライダーが挿入された状態のあるコンタクト部分で切断した従来のコネクタの斜視図である。
図1から図4に基づいて、本発明のコネクタの一実施例について説明する。
図1(A)はスライダーが開いた状態の嵌合口側からみた本発明のコネクタの斜視図であり、(B)はスライダーが開いた状態の接続部側からみた本発明のコネクタの斜視図である。図2(A)はスライダーが開いた状態のあるコンタクト部分で切断した本発明のコネクタの斜視図であり、(B)はFPCが挿入されスライダーが閉じた状態のあるコンタクト部分で切断した本発明のコネクタの斜視図である。図3はスライダーの斜視図である。図4(A)は1つの接触部を持ったコンタクトの斜視図であり、(B)は2つの接触部を持った別のコンタクトの斜視図である。
本発明のコネクタは、主にハウジングとスライダーとコンタクトとを備えている。
図に基づいて本発明のコネクタの構成部品について説明する。
まず、本発明のポイントであるコンタクトについて説明する。このコンタクトは金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。前記コンタクトの材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
前記コンタクト14は、図4(A)のように略逆H字形状をしており、主にFPC40又はFFCと接触する接触部22と基板に接続する接続部24とハウジング12に固定する固定部42と前記接触部22と前記接続部24との間に設けられた弾性部34及び支点部32と前記接続部24と対向する位置に前記弾性部34から延設された押受部20と支点部32から延設した方向にも前記FPC40又はFFCと接触するもう一つの接触部22とを備えている。上方側の前記接触部22(図2(A)の図面の上側)と前記弾性部34と前記支点部32と前記接続部24とは、略クランク形状に配置されている。前記接触部22は、FPC40又はFFCと接触し易いように凸部形状にしており、前記接続部24は本実施例では図1のように表面実装タイプ(SMT)にしているが、ディップタイプでも良い。即ち、2つの接触部22、22を設けて、前記FPC40又はFFCを挟持するようにする。前記FPC40又はFFCの挿入方向に対して、直角方向両側に接触部22を設けることで、前記FPC40又はFFCを2つの接触部22、22で挟持することになり、確実に前記FPC40又はFFCと接触できるようになる。
前記支点部32と前記弾性部34と前記押受部20とは、前記FPC40又はFFCが挿入された際に、次のような作用を果たすための部分である。前記FPC40又はFFCが前記ハウジング12の嵌合口18内に挿入された後に、前記スライダー16の押圧部36が前記コンタクト14の接続部24と押受部20との間で回動すると、前記押受部20が押圧部36によって押し上げられることで前記コンタクト14の支点部32を支点にし、前記コンタクト14の弾性部34が前記接触部22側に傾くことによって、前記接触部22が前記FPC40又はFFC側に押圧される。前記支点部32と前記弾性部34と前記押受部20の大きさや形状は、このような作用を果たすために、適宜設計されている。
また、前記コンタクト14の押受部20の先端に突出部26を設け、スライダー16の押圧部36をコンタクト14の押受部20と接続部24との間で回動させるときスライダー16の回動に対する反発力が強い為に、スライダー16の中央部が図1(B)の矢印「ロ」方向に膨れてしまうことを防ぐようにすることが望ましい。前記突出部26の大きさは、このような役割を果たすことが出来れば如何なる大きさでもよく、スライダー16の押圧部36が引っ掛かる程度に適宜設計する。
図4(B)に基づいて、別のコンタクトについて説明する。ここでは、上述したコンタクト14との相違部分についてのみ説明する。コンタクト141の支点部32から延設した方向に設けたFPC40又はFFCとの接触部22を削除したものであり、形状を略逆h字形状にした。
次に、本発明のもう一つのポイントであるスライダーについて説明する。このスライダーは電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やこれらの合成材料を挙げることができる。該スライダー16は主にハウジング12に回動可能に装着される軸28部分と前記コンタクト14の押受部20を押圧する押圧部36と前記コンタクト14の突出部26が係合する係止孔30とを備えている。前記軸28は、スライダー16を回動するための支点であり、ハウジング12の長手方向両側にスライダー16が回動可能に適宜装着されている。また、長手方向両側には、前記コンタクト14の押受部20を押圧した際にスライダー16が高さ(図面の上)方向に持ち上がらないようにするためにハウジング12と係合するロック部が設けられている。ロック部の形状や大きさ等は、ハウジング12に係合できれば如何なるものでもよく、上述の役割やコネクタの大きさや強度等を考慮して適宜設計する。
前記押圧部36は、コンタクト14の押受部20に押し付ける部分であり、その形状としては細長形状にすることが望ましく、本実施例では楕円形状をしている。このように楕円形状にすることによって、図2(A)のようにスライダー16を矢印「イ」方向に回動させ、コンタクト14の押受部20と接続部24との間で回転させることで、押圧部36の大きさの変化によりコンタクト14の押受部20が持ち上げられ、FPC40又はFFCをコンタクト14の接触部22側に押し付けている。押圧部36の形状としては、コンタクト14の押受部20と接続部24との間で回転でき、長軸と短軸といった大きさの違いによりコンタクト14の押受部20を押し上げられれば、如何なるものでもよい。
また、前記スライダー16を回動した際に、スライダー16の回動に対する反発力が強く、スライダー16の中央部が図1(B)の矢印「ロ」方向に膨れてしまうことを防ぐようにする為に、前記コンタクト14の突出部26が係合する係止孔30が別個独立に設けられている。前記係止孔30を別個独立に設けることで、スライダー16の強度アップや回動時の変形を防止している。
最後に、ハウジングについて説明する。このハウジングは電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やこれらの合成材料を挙げることができる。前記ハウジング12には、所要数のコンタクト14、141が装着される挿入溝38が設けられており、圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定されている。また、長手方向両側には、前記スライダー16の軸28が回動可能に装着される軸受部が設けられている。この軸受部の形状や大きさは、スライダー16の軸28が回動できるように装着されていれば如何なるものでもよく、この役割やハウジング12の強度や大きさ等を考慮して適宜設計する。なお、長手方向両側には、前記スライダー16のロック部に対応した位置に係止部が設けられている。
図5から図6に基づいて、本発明の別の実施例について説明する。主な構成部品は上述したものと同様で、ハウジングとコンタクトとスライダーとを備えている。本実施例の特徴は、2種類のコンタクト14、142をハウジング121への挿入方向を変えて千鳥に配列している点にあり、挿入方向を変えて千鳥に配列することによってピッチの狭小化と低背位化に対応させたものである。前記ハウジング121と前記スライダー161は上述したものと同様であり、また、一方の前記コンタクト14も上述した図4のものと同様であり、説明を省略する。図5は別のコネクタの斜視図であり、図6(A)はスライダーが開いた状態のもう一方のコンタクト部分で切断した本発明のコネクタの斜視図であり、(B)はFPCが挿入されスライダーが閉じた状態のもう一方のコンタクト部分で切断した本発明のコネクタの斜視図である。
もう一方の前記コンタクト142も金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。材質は、一方のコンタクト14と同様である。
もう一方の前記コンタクト142も一方の前記コンタクト14と同様に略逆h字形状と略H字形状の2つのタイプがあり、略逆h字形状のものは、主にFPC40又はFFCと接触する接触部22と基板に接続する接続部24とハウジング121に固定する固定部42と前記接触部22と前記接続部24との間に設けられた弾性部34及び支点部32と前記弾性部34から延設された押受部20を備えている。前記接触部22と前記弾性部34と前記支点部32と前記接続部24とは、略コ字形状に配置されている。略H字形状のものは、前記支点部32からも接続部24と反対方向に延設された延設部44が設けられている。前記接触部22は、FPC40又はFFCと接触し易いように凸部形状にしており、前記接続部24は本実施例では図5のように表面実装タイプ(SMT)にしているが、ディップタイプでも良い。
前記支点部32と前記弾性部34と前記押受部20とは、一方のコンタクト14と同様に、前記FPC40又はFFCが挿入された際に、前記スライダー161の押圧部36が前記コンタクト142の押受部20と前記ハウジング121との間若しくは押受部20と延設部44との間で回動すると、前記押受部20が押圧部36によって押し上げられることで前記コンタクト142の支点部32を支点にし、前記コンタクト142の弾性部34が前記接触部22側に傾くことによって、前記接触部22が前記FPC40又はFFC側に押圧される。前記支点部32と前記弾性部34と前記押受部20の大きさや形状は、このような作用を果たすために、適宜設計されている。
また、前記コンタクト142の押受部20の先端に突出部26を設け、スライダー161の押圧部36を回動させるときスライダー161の回動に対する反発力が強い為に、スライダー161の中央部が図6(B)の矢印「ハ」方向に膨れてしまうことを防ぐようにすることが望ましいが、ピッチの狭小化による前記スライダーの強度を考慮すると、2種類あるコンタクトの内、一方のコンタクト14に設けておけば、十分である。前記突出部26の大きさは、このような役割を果たすことが出来れば如何なる大きさでもよく、スライダー161の押圧部36が引っ掛かる程度に適宜設計する。
以上の説明から明らかなように、本発明のコネクタによると、次のような優れた効果が得られる。
(1)スライダー16、161をハウジング12、121のコンタクト接続部24側で回動させることで、コンタクト14、141、142の接触部22をFPC40又はFFCに接触させる構造にしているので、ハウジング12、121の嵌合口18にスライダー16、161を挿入することがなく、スライダー16、161の厚み分だけコネクタ10、101の低背位化が可能になった。
(2)2種類のコンタクト14、142を準備し、一方のコンタクト14を接続部24側から挿入し、もう一方のコンタクト142を嵌合口18側から挿入し、前記スライダー161を接続部24側で回動させることで、容易に狭小化と低背位化が可能になる。
(3)前記FPC40又はFFCが前記ハウジング121の嵌合口18内に挿入された後に、前記スライダー161の押圧部36が一方の前記コンタクト14の接続部24と押受部20との間で回動すると、前記押受部20が押圧部36によって押し上げられることで前記コンタクト14、142の支点部32を支点にし、前記コンタクト14、142の弾性部34が前記接触部22側に傾くことによって、前記接触部22が前記FPC40又はFFC側に押圧されるので、確実にコンタクト14、142の接触部22とFPC40又はFFCとを接続することができる。
(4)前記FPC40又はFFCが前記ハウジング121の嵌合口18内に挿入された後に、前記スライダー161の押圧部36がもう一方の前記コンタクト142の押受部20と前記ハウジング121との間若しくは押受部20と延設部44との間で回動すると、前記押受部20が押圧部36によって押し上げられることで前記コンタクト14、142の支点部32を支点にし、前記コンタクト14、142の弾性部34が前記接触部22側に傾くことによって、前記接触部22が前記FPC40又はFFC側に押圧されるので、確実にコンタクト14、142の接触部22とFPC40又はFFCとを接続することができる。
(5)一方の前記コンタクト14若しくは両方14、142の押受部29の先端に突出部26を設けているので、スライダー161の押圧部36をコンタクト14の押受部20と接続部24との間で回動させるときスライダー161の回動に対する反発力が強くても、スライダー161の中央部が矢印「ロ」方向に膨れてしまうことを防ぐことが出来る。
(6)前記スライダー16、161の押圧部36の形状を細長形状(長軸と短軸がある)にしているので、前記スライダー16、161を回動した際に、確実に前記コンタクト14、141、142の押受部20を上方に押し上げ、接触部22をFPC40又はFFCに容易に接触させることができる。
(7)前記スライダー16、161には所要数の前記コンタクト14、141の突出部26と係合する係止孔30を設け、該係止孔30を別個独立にしているので、前記スライダー16、161を強固で、確実に回動することができ、かつ、変形を生じない。
(8)一方の前記コンタクト14の支点部32から延設した方向にも前記FPC40又はFFCと接触する接触部22を設けると、前記FPC40又はFFCの挿入方向に対して、直角方向両側に接触部22を設けることになり、前記FPC40又はFFCを接触部22、22で挟持することになるので、確実に前記FPC40又はFFCと接触できるようになる。
(9)もう一方の前記コンタクト142の支点部32と接続部24との間のもFPC40又はFFCと接触する接触部22を設けると、前記FPC40又はFFCの挿入方向に対して、直角方向両側に接触部22を設けることになり、前記FPC40又はFFCを接触部22、22で挟持することになるので、確実に前記FPC40又はFFCと接触できるようになる。
(10)FPC40又はFFCを挿入する側はハウジング12、121の嵌合口18で、コンタクト14、141、142の接触部22をFPC40又はFFCに押しつける動作はコンタクト14、141、142の接続部24側で行っているので、コネクタ10、101が小型化しても作業性に影響がなく、容易に作業を行うことができる。
10、101、60 コネクタ
12、121、62 ハウジング
14、141、142、64 コンタクト
16、161、66 スライダー
18 嵌合口
20 押受部
22 接触部
24 接続部
26 突出部
28 軸
30 係止孔
32 支点部
34 弾性部
36、68 押圧部
38 挿入溝
40 FPC
42 固定部
44 延設部
70 受け部
72 スリット
74 装着部
76 固定具
本発明は、携帯電話やノートパソコンやデジタルカメラ等に使用されるコネクタに関するもので、特にフレキシブルプリント基板(以下「FPC」という)やフレキシブルフラットケーブル(以下「FFC」という)の接続対象物にコンタクトを押し付ける機構に関するものである。
携帯電話やCCDカメラ等に使用されるコネクタは、狭ピッチで極薄(所謂軽薄短小)であり、主にハウジングとコンタクトとスライダーとから構成され、ハウジングとスライダーとでFPC又はFFCを挟持する構造である。ハウジングとスライダーとでFPC又はFFCを保持する方法には、色々考えられるが、中でもハウジングにFPC又はFFCを挿入した後にスライダーを挿入しFPC又はFFCをコンタクトに押しつける構造のものが多い。
ハウジングには、コンタクトが挿入される所要数の挿入孔が設けられるとともにFPC又はFFCが挿入される挿入口が設けられている。
コンタクト64は図8のように略コ字形状をしており、主にFPC40又はFFCと接触する接触部22と基板等に接続する接続部24とハウジング62に固定される固定部42とから構成されている。このコンタクト64は、圧入等によってハウジング62に固定されている。
例えば、スライダー66は、図8のように略楔形状をしており、所要数のコンタクト64が配置されたハウジング62に、FPC40又はFFCを挿入した後に、前記スライダー66を挿入する。このようなスライダー66は、主にハウジング62に装着される装着部74(図7)とFPC40又はFFCをコンタクト64の接触部22に押圧する押圧部68とを備えている。FPC40又はFFCが挿入される以前は、スライダー66はハウジング62に仮装着された状態になっており、FPC40又はFFCが挿入された後にスライダー66を挿入すると、図8(B)のようにFPC40又はFFCと平行に前記スライダー66の押圧部68が挿入され、コンタクト64の接触部22にFPC40又はFFCが押圧されるようになる。
近年、この種のコネクタ60には、より低背位化の要求が強くなってきているが、上述した構造のコネクタ60では、図8(B)のように6層(ハウジング62の厚み方向両側の壁・コンタクト64の接触部22と受け部70の厚さ・スライダー66の押圧部68の厚さ・FPC40又はFFCの厚さ)構造になっている。低背位化を考えると、コンタクト64の受け部70を省略し、5層(ハウジング62の厚み方向両側の壁・コンタクト64の接触部22の厚さ・スライダー66の押圧部68の厚さ・FPC40又はFFCの厚さ)構造にすることはできるが、各部位の強度や仕様等からこれ以上低背位化が出来ないといった解決すべき課題があった。
また、上述のような構造のコネクタ60では、ハウジング62の嵌合口18側のみで、FPC40又はFFCの挿入とコンタクト64の接触部22をFPC40又はFFCに押しつける動作を行っているので、コネクタが小型化すればするほど作業性が悪いと言った問題点もある。
さらにまた、コネクタ60のピッチの狭小化が要求された場合、従来の構造のようにコンタクト64を一方向から挿入したのでは、コネクタの狭小化にも限界があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、各部位の強度や仕様等を損なうことなく、スライダーを動作させてFPC又はFFCの接続対象物に対し確実にコンタクトの接触部押圧接触するように構成することができ、作業性がよく、ピッチの狭小化や低背位化が可能なコネクタを提供せんとするものである。
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)基板上に実装され、フレキシブルプリント基板(FPC)又はフレキシブルフラットケーブル(FFC)である接続対象物が着脱自在に挿入されるコネクタであって、所要数のコンタクトと、前記接続対象物の挿入口を有し、前記所要数のコンタクトを、配列ピッチ方向に間隔をおいた状態で保持する電気絶縁性のハウジングと、前記ハウジングの、前記挿入口とは反対側に位置し、前記コンタクト押圧するスライダーと、を備えるコネクタにおいて、前記コンタクトは、前記挿入口側に位置し前記接続対象物と接触する接触部、前記基板に実装される接続部、及び前記スライダーにより押圧される押受部を有するとともに、前記接触部、前記接続部及び前記押受部が同一の金属材料からなる一体成形品であり、前記スライダーは、前記押受部が前記基板実装面から離れる方向へ移動する第1スライダー姿勢と、該第1スライダー姿勢の状態から前記押受部が前記基板実装面側へ近づく方向に移動する第2スライダー姿勢と、の間で回転可能に構成され、前記コンタクトの前記押受部を前記第1スライダー姿勢にて押圧する前記配列ピッチ方向に延在する押圧部と、前記押圧部に対向し前記配列ピッチ方向に延在する対向壁と、前記配列ピッチ方向に延在する前記押圧部及び前記対向壁を前記配列ピッチ方向で間隔をおいた状態で連結する連結壁とによって区画形成される貫通孔を有し、前記第1スライダー姿勢および前記第2スライダー姿勢のうち少なくとも前記第2スライダー姿勢において、前記貫通孔に前記押受部が挿入され、前記第1スライダー姿勢において、前記コンタクトの前記押受部の先端部分が前記連結壁間に位置することを特徴とするコネクタ。
(2)前記第1スライダー姿勢において、前記コンタクトの前記押受部の先端部分が、前記ハウジングの上縁と下縁との間に位置することを特徴とする上記(1)に記載のコネクタ。
(3)前記第1スライダー姿勢における前記コネクタの厚さ方向の断面寸法であって、前記配列ピッチ方向に延在する前記押圧部の断面寸法が、前記スライダーの厚さ寸法より小さいことを特徴とする上記(1)に記載のコネクタ。
(4)前記コンタクトは、前記押受部の先端部分に、基板実装面側に突出する突出部を有することを特徴とする上記(1)に記載のコネクタ。
本発明のコネクタによれば、スライダーがハウジングの、挿入口とは反対側に位置し、コンタクトは、前記挿入口側に位置し前記接続対象物と接触する接触部、前記基板に実装される接続部、及び前記スライダーにより押圧される押受部を有し、該コンタクトは、前記接触部、前記接続部及び前記押受部が同一の金属材料からなる一体成形品であり、前記スライダーは、前記押受部が前記基板実装面から離れる方向へ移動する第1スライダー姿勢と、該第1スライダー姿勢の状態から前記押受部が前記基板実装面側へ近づく方向に移動する第2スライダー姿勢と、の間で回転可能に構成され、前記コンタクトの前記押受部を前記第1スライダー姿勢にて押圧する前記配列ピッチ方向に延在する押圧部と、前記押圧部に対向し前記配列ピッチ方向に延在する対向壁と、前記配列ピッチ方向に延在する前記押圧部及び前記対向壁を前記配列ピッチ方向で間隔をおいた状態で連結する連結壁とによって区画形成される貫通孔を有し、前記第1スライダー姿勢および前記第2スライダー姿勢のうち少なくとも前記第2スライダー姿勢において、前記貫通孔に前記押受部が挿入され、前記第1スライダー姿勢において、前記コンタクトの前記押受部の先端部分が前記連結壁間に位置する。これによって、次のような優れた効果が得られる。
ハウジングの、挿入口とは反対側の位置に配置されたスライダーを回転させることで、ハウジングの挿入口側に位置するコンタクトの接触部を接続対象物が挿入された場合に押圧接触させる構造にしているので、ハウジングの挿入口側にはスライダーが存在しない結果、スライダーの厚み分だけコネクタの低背位化が可能になる
接続対象物がハウジングの挿入口内に挿入された後に、スライダーの回転に伴い、配列ピッチ方向に延在する押圧部がコンタクトの押受部を基板から離れる方向に移動させ、接続対象物が挿入された場合に接触部が接続対象物を押圧するように構成されているので、コンタクトの接触部と接続対象物とを確実に接触させることができる
スライダーは、コンタクトの押受部を押圧する配列ピッチ方向に延在する押圧部と、押圧部に対向し配列ピッチ方向に延在する対向壁と、配列ピッチ方向に延在する押圧部及び対向壁を配列ピッチ方向で間隔をおいた状態で連結する連結壁とによって区画形成された貫通孔を有しているので、スライダーは、強固で、確実に回転することができ、かつ、変形が生じにくくなる。
(A)スライダーが開いた状態(第2スライダー姿勢にある状態)でハウジング挿入口側からた本発明のコネクタの斜視図である。(B)スライダーが開いた状態でハウジングの、スライダーが位置する側から図1(A)に示すコネクタの斜視図である。 (A)スライダーが開いた状態のあるコンタクト部分で、コンタクトの延在方向に切断した本発明のコネクタの斜視図である。(B)FPCが挿入された後にスライダーが閉じた状態(第1スライダー姿勢にある状態)あるコンタクト部分で、コンタクトの延在方向に切断した本発明のコネクタの斜視図である。 本発明のコネクタから抜き出したスライダーの斜視図である。 (A)本発明のコネクタから抜き出した、2つの接触部を持ったコンタクトの斜視図である。(B)1つの接触部を持った別のコンタクトの斜視図である。 本発明の他のコネクタの斜視図である。 (A)スライダーが開いた状態(第2スライダー姿勢にある状態)、ある第2コンタクトの部分で、第2コンタクトの延在方向に切断した本発明ののコネクタの斜視図である。(B)FPCが挿入されスライダーが閉じた状態(第1スライダー姿勢にある状態)の、ある第2コンタクトの部分で、第2コンタクトの延在方向に切断した本発明ののコネクタの斜視図である。 FPCが挿入される前のハウジングの嵌合口(挿入口)側からた従来のコネクタの斜視図である。 (A)FPCが挿入される前のあるコンタクト部分でコンタクトの延在方向に切断した従来のコネクタの断面図である。(B)FPCおよびスライダーが挿入された状態のあるコンタクト部分でコンタクトの延在方向に切断した従来のコネクタの断面図である。
図1から図4に基づいて、本発明のコネクタの一実施例について説明する。
図1(A)、(B)は、本発明のコネクタを示したものであって、図1(A)はスライダーが開いた状態(第2スライダー姿勢にある状態)ハウジングの挿入口側から見た場合、図1(B)はスライダーが開いた状態で挿入口とは反対側の、スライダーが位置する側から場合を示し、また、図2(A)、(B)は、図1(A)に示すコネクタを、あるコンタクト(第1コンタクト)の部分で切断したときの斜視図であって、図2(A)はスライダーが開いた状態(第2スライダー姿勢)、図2(B)は接続対象物(FPCが挿入された後にスライダーが閉じた状態(第1スライダー姿勢にある状態)で示し、さらに、図3はスライダーの斜視図であり、図4(A)は1つの接触部を持ったコンタクトの斜視図であり、図4(B)は2つの接触部を持ったのコンタクトの斜視図である。
本発明の実施形態のコネクタ10は、主にハウジング12コンタクト14とスライダー16とを備え、基板(図示せず)上に表面実装されるものである。フレキシブルプリント基板(FPC)又はフレキシブルフラットケーブル(FFC)の接続対象物40が挿入された場合には、コネクタ10内にある接続対象物40は基板実装面に対し略平行をなす。
図に基づいて本発明のコネクタの構成部品について説明する。
まず、本発明のポイントであるコンタクトについて説明する。コンタクトは、FPC又はFFCの接続対象物40と接触する接触部と、基板(図示せず)に表面実装される接続部と、スライダー16により押圧される押受部とを有し、接触部、接続部、押受部が、同一の金属材料から一体的に形成されている。接触部は、挿入口側に位置し、接続部は、挿入口側、又は挿入口側とは反対側であるスライダーが位置する側に位置し、押受部は、スライダーが位置する側に位置する。このコンタクトは金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。ンタクトの材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
実施形態のコネクタ10は、所要数のコンタクトを備え、これら所要数のコンタクトは、第1コンタクト14を含んで構成され、あるいは、第1コンタクト14および第2コンタクト142を含んで構成され、図1に示すコネクタ10では、所要数のコンタクトの全てが図4に示す第1コンタクト14で構成されている場合を示す。
第1コンタクト14は、ハウジング12の挿入口18側に位置し、FPC又はFFCの接続対象物(図2(B)ではFPC)40の、基板実装面(図示せず)とは反対側に位置する表面40aに接触可能な第1接触部22aと、スライダー16が位置する側に位置し基板に表面実装される第1接続部24aと、第1接触部22aと第1接続部24aとの間に位置する第1連結部34aと、挿入口18とは反対側であるスライダーが位置する側に位置しスライダー16により押圧される第1押受部20aと、第1接続部24aとは反対側である挿入口18側に位置する第1延設部22e(図4参照)を有し、第1接触部22a、第1接続部24a、第1連結部34a及び第1押受部20a、第1延設部22eが同一の金属材料からなる一体成形品であり、図4(A)のように略逆H字形状をしている。第1コンタクト14は、ハウジング12に保持または固定する固定部42a(図4参照)を有する。第1コンタクト14において、第1接触部22第1連結部34第1接続部24とは、略クランク形状の位置関係に配置されている。第1接触部22は、FPC又はFFCの接続対象物40と接触し易いように凸部を有する形状にしており、第1接続部24は本実施例では図1のように表面実装タイプ(SMT)にしているが、ディップタイプでも良い。第1延設部22eは第2接触部22cを有し、即ち、2つの接触部22、22を設けて、FPC又はFFCの接続対象物40を挟持するようにする。C又はFFCの接続対象物40の挿入方向に対して、直角方向両側に接触部22a,22cを設けることで、C又はFFCの接続対象物40を2つの接触部22、22で挟持することになり、確実にFC又はFFCの接続対象物40と接触できるようになる。
第1連結部34第1押受部20とは、接続対象物40が挿入された際に、第1コンタクト14が接続対象物40と押圧接触するようにするため、次のような動作態様を示す第1コンタクト14の部分である。すなわち、接続対象物40がハウジング12の挿入口18内に挿入された後に、スライダー16の回転によって押圧部36が第1コンタクト14の第1押受部20aに作用して第1押受部20が押圧部36によって基板実装面から離れる方向に押し上げられ、これによって、第1接触部22接続対象物40に対して押圧接触する。第1連結部34第1押受部20の大きさや形状は、このような動作態様を示す構成にするために、適宜設計されている。
また、第1コンタクト14は、スライダー16の押圧部36が作用する部分である第1押受部20の先端部分に突出部26を有することが望ましい。このようにして、スライダー16の回転によって押圧部36で第1コンタクト14の第1押受部20aに対して押圧力を作用させるときスライダー16の回に対する反発力が強い為に、スライダー16の、配列ピッチ方向における中央部が図1(B)の矢印「」方向に膨れてしまうことを防ぐようにすることが望ましい。突出部26の大きさは、このような役割を果たすことが出来れば如何なる大きさでもよく、スライダー16の押圧部36が引っ掛かる程度に適宜設計する。第1コンタクト14の寸法は、下述する第1スライダー姿勢において、第1押受部20aの先端部分が、ハウジング12の上縁と下縁との間に位置するように構成することが好ましい。
図4(B)に基づいて、第1コンタクトについて説明する。ここでは、上述した第1コンタクト14との相違部分についてのみ説明する。他の第1コンタクト141は、第1延設部22を削除したものであり、略逆h字形状を有する
次に、本発明のもう一つのポイントであるスライダー16について説明する。このスライダー16は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やこれらの合成材料を挙げることができる。該スライダー16は主に第1コンタクト14の第1押受部20を押圧する押圧部36と、スライダー16の厚さ方向に延在する所要数の貫通孔30とを備えている。貫通孔30は、第1コンタクト14の第1押受部20aを押圧する配列ピッチ方向に延在する押圧部36と、押圧部36に対向し配列ピッチ方向に延在する対向壁35と、配列ピッチ方向に延在する押圧部36および対向壁35を配列ピッチ方向で間隔をおいた状態で連結する連結壁37とによって区画形成されている。第1スライダー姿勢および第2スライダー姿勢のうち少なくとも第2スライダー姿勢において、貫通孔30に第1押受部20aが挿入され、第1スライダー姿勢において、第1コンタクト14の第1押受部20aの先端部分が連結壁37間に位置する。第1スライダー姿勢において、第1コンタクト14の第1押受部20aの先端部分が、ハウジング12の上縁と下縁との間に位置することが望ましい。また、スライダー16の長手方向(コンタクトの配列ピッチ方向)両側には、第1コンタクト14の第1押受部20を押圧した際にスライダー16の操作部が高さ方向(図面の上に持ち上がらないようにするためにハウジング12と係合するロック部(図示せず)が設けられてよい。ロック部の形状や大きさ等は、ハウジング12に係合できれば如何なるものでもよく、上述の役割やコネクタの大きさや強度等を考慮して適宜設計する。
スライダー16は、第1スライダー姿勢と第2スライダー姿勢との間で回転可能に構成され、押圧部36は、第1スライダー姿勢にて第1コンタクト14の第1押受部20押圧する部分であり、その形状としては細長形状にすることが望ましく、本実施例では楕円形状をしている。このように楕円形状にすることによって、図2(A)のようにスライダー16を矢印「イ」方向に回せることで、押圧部36の大きさ(寸法)の変化により第1コンタクト14の第1押受部20が持ち上げられ(基板実装面から離れる方向へ移動し)接続対象物40に第1コンタクト14の第1接触部22aが圧接触する。押圧部36の形状としては、スライダー16の回転に伴い、長軸と短軸といった大きさ(寸法)の違いにより第1コンタクト14の第1押受部20基板実装面から離れる方向へ押し上げられれば、如何なるものでもよい。第1スライダー姿勢におけるコネクタ10の厚さ方向の断面寸法であって、配列ピッチ方向に延在する押圧部36の断面寸法は、スライダー16の厚さ寸法より小さいことが望ましい。
また、スライダー16を回した際に、スライダー16の回に対する反発力が強く、スライダー16の、配列ピッチ方向における中央部が図1(B)の矢印「」方向に膨れてしまうことを防ぐようにする為に、第1コンタクト14の突出部26が係合する貫通孔30が別個独立に設けられている。貫通孔30を別個独立に設けることで、スライダー16の強度アップや回時の変形を防止できる
最後に、ハウジング12について説明する。このハウジング12は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やこれらの合成材料を挙げることができる。ハウジング12には、所要数の第1コンタクト14、141が装着される挿入溝38が設けられており、圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定されている。
次に、図5から図6に基づいて、本発明の別の実施例のコネクタ101について説明する。主な構成部品は上述したものと同様で、ハウジング121第1および第2コンタクト14、142とスライダー161とを備えている。本実施例の特徴は、2種類の第1および第2コンタクト14、142をハウジング121への挿入方向を変えて千鳥に配列している点にあり、挿入方向を変えて千鳥に配列することによってピッチの狭小化と低背位化に対応させたものである。ハウジング121とスライダー161は上述したものと同様であり、また、第1コンタクト14上述した図4のものと同様であり、説明を省略する。図5は当該別の実施例のコネクタの斜視図であり、図6(A)はスライダー161が開いた状態(第2スライダー姿勢)の、ある第2コンタクト142の部分で、第2コンタクト142の延在方向に切断した本発明のコネクタの斜視図であり、図6(B)は接続対象物40が挿入されスライダーが閉じた状態(第1スライダー姿勢)の、ある第2コンタクト142の部分で、第2コンタクト142の延在方向に切断した本発明のコネクタの斜視図である。
第2コンタクト142も金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。材質は、第1コンタクト14と同様である。
第2コンタクト142も第1コンタクト14と同様に略逆h字形状と略H字形状の2つのタイプがあり、略逆h字形状のものは、主に、ハウジング121の挿入口18側に位置し、接続対象物40の、基板実装面とは反対側に位置する表面40aに接触可能な第3接触部22基板に接続される第2接続部24ハウジング121に固定される固定部(図示せず)、第3接触部22第2接続部24との間に設けられた第2連結部34b3接触部22bの、第2連結部34b側の部分から延設された第2押受部20を備えている。第3接触部22第2連結部34第2接続部24とは、略コ字形状の位置関係で配置されている。略H字形状のものは、第2接続部24bの、第2連結部34b側の部分からスライダー161が位置する側に延設された第2延設部44が設けられている。第3接触部22は、接続対象物40と接触し易いように凸部形状を有する。第2接続部24は本実施例では図5のように表面実装タイプ(SMT)にしているが、ディップタイプでも良い。図6の実施例では、第2コンタクト142の第2接続部24bと第2連結部34bとの間に、第3接触部22bと向き合う位置関係にあり、接続対象物40の、基板実装面側に位置する表面に接触可能な第4接触部22dが設けられている場合を示している。
第2連結部34と第2押受部20とは、第1コンタクト14の、スライダー16の回転による動作態様と同様に、接続対象物40が挿入されたに、スライダー161を回転させて押圧部36転すると第2押受部20が押圧部36によって基板実装面から離れる方向に押し上げられることで第3接触部22接続対象物40に押圧接触する第2連結部34第2押受部20の大きさや形状は、このような動作態様示す構成にするために、適宜設計されている。
また、第2コンタクト142の第2押受部20の先端に突出部26を設け、スライダー161の押圧部36を回動させるときスライダー161の回に対する反発力が強い為に、スライダー161の、配列ピッチ方向における中央部が図6(B)の矢印「ハ」方向に膨れてしまうことを防ぐようにすることが望ましいが、ピッチの狭小化によるスライダー161の強度を考慮すると、2種類あるコンタクト14、142の内、一方のコンタクト14に設けておけば、十分である。突出部26の大きさは、このような役割を果たすことが出来れば如何なる大きさでもよく、スライダー161の押圧部36が引っ掛かる程度に適宜設計する。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態のコネクタによると、次のような優れた効果が得られる。
(1)スライダー16、161を回させることで、接続対象物40が挿入された場合に、第1、第2コンタクト14、141、142の第1、第3接触部22a、22b接続対象物40に接触させる構造にしているので、ハウジング12、121の挿入口18に図7および図8に示した従来のスライダー66を挿入することがなく、当該スライダー66の厚み分だけコネクタ10、101の低背位化が可能になった。
(2)2種類の第1及び第2コンタクト14、142を準備し、第1コンタクト14を挿入口18とは反対側から挿入し、第2コンタクト142を挿入口18側から挿入することで、容易に狭小化と低背位化が可能になる。
(3)接続対象物40がハウジング12挿入口18内に挿入された後に、スライダー16を回転させて押圧部36転させると、第1押受部20が押圧部36によって押し上げられることで第1コンタクト14の第1接触部22接続対象物40に押圧接触するので、確実に第1コンタクト14の第1接触部22接続対象物0とを接続することができる。
(4)第2コンタクト142が設けられている場合も同様であり、接続対象物がハウジング121の挿入口18内に挿入された後に、スライダー161を回転させて押圧部36転させると、第1、第2押受部20a、20bが押圧部36によって押し上げられることで第1、第2コンタクト14、142の第1、第3接触部22a、22b接続対象物40に押圧接触するので、確実に第1、第2コンタクト14、142の第1、第3接触部22a、22b接続対象物0とを接続することができる。
(5)第1コンタクト14の第1押受部20a若しくは第1及び第2コンタクト14、142の第1、第2押受部20a、20bの先端に突出部26を設ける場合には、スライダー16、161の押圧部36を回転させて第1、第2コンタクト14、142第1、第2押受部20a、20bを押し上げるときスライダー16、161の回に対する反発力が強くても、スライダー16、161の、配列ピッチ方向における中央部が矢印「」方向に膨れてしまうことを防ぐことが出来る。
(6)スライダー16、161の配列ピッチ方向に延在する押圧部36の形状を細長形状(長軸と短軸がある)にした場合には、スライダー16、161を回した際に、確実に第1、第2コンタクト14、141、142の第1、第2押受部20a、20bを上方に押し上げ、接続対象物40が挿入された場合に、第1、第3接触部22a、22b接続対象物40に容易に押圧接触させることができる。
(7)スライダー16、161に、第1コンタクト14の第1押受部20aを押圧する配列ピッチ方向に延在する押圧部36と、押圧部36に対向し配列ピッチ方向に延在する対向壁35と、配列ピッチ方向に延在する押圧部36及び対向壁35を配列ピッチ方向で間隔をおいた状態で連結する連結壁37とによって区画形成された貫通孔30を別個独立にしているので、スライダー16、161を強固で、確実に回動することができ、かつ、変形を生じない。
(8)第1コンタクト14の第1連結部34aの基板実装面側の端から第1延設部22eを延設し、第1延設部22eにも接続対象物40と接触する第2接触部22を設けた場合には接続対象物40の挿入方向に対して、直角方向両側に第1、第2接触部22a、22cを設けることになり、接続対象物40が挿入された場合に、接続対象物40を第1、第2接触部22、22で挟持することになるので、確実に接続対象物40と接触できるようになる。
(9)第2コンタクト142の第2連結部34b第2接続部24との間接続対象物40と接触する第3接触部22を設けた場合には接続対象物40の挿入方向に対して、直角方向両側に第3、第4接触部22b、22dを設けることになり、接続対象物40が挿入された場合に、接続対象物40を第3、第4接触部22、22で挟持することになるので、確実に接続対象物40と接触できるようになる。
(10)スライダーが挿入口18とは反対側に配置されているので、コネクタ10、101が小型化しても作業性に影響がなく、容易に作業を行うことができる。
10、60、101 コネクタ
12、121、62 ハウジング
14、141 第1コンタクト
142 第2コンタクト
16、161、66 スライダー
18 挿入
20a、20b 第1、第2押受部
22a〜22d 第1〜第4接触部
22e 第1延設部
24a、24b 第1、第2接続部
26 突出部
28 軸部分
30 挿入
34a、34b 第1、第2連結部
35 対向壁
36、68 押圧部
37 連結壁
38 挿入溝
40 接続対象物
42、42a 固定部
44 第2延設部
70 受け部
72 スリット
74 装着部
76 固定具

Claims (10)

  1. フレキシブルプリント基板(FPC)又はフレキシブルフラットケーブル(FFC)と着脱自在に嵌合するコネクタであって、該フレキシブルプリント基板又は前記フレキシブルフラットケーブルと接触する接触部を有する所要数のコンタクトと、このコンタクトが保持・固定されるとともに前記フレキシブルプリント基板又は前記フレキシブルフラットケーブルが挿入される嵌合口を有するハウジングと、前記フレキシブルプリント基板(FPC)又は前記フレキシブルフラットケーブル(FFC)を前記コンタクトに押圧するスライダーとを備えるコネクタにおいて、
    前記コンタクトの接触部と接続部との間に弾性部と支点部とを設けるとともに前記接触部と前記弾性部と前記支点部と前記接続部とを略クランク形状に配置し、かつ、前記接続部と対向する位置に前記弾性部から延設された押受部を設け、前記スライダーに長手方向に連設した押圧部を設け、該押圧部が前記コンタクトの接続部と押受部との間で回動自在に前記スライダーを前記ハウジングに装着したことを特徴とするコネクタ。
  2. フレキシブルプリント基板(FPC)又はフレキシブルフラットケーブル(FFC)と着脱自在に嵌合するコネクタであって、該フレキシブルプリント基板又は前記フレキシブルフラットケーブルと接触する接触部を有する所要数のコンタクトと、このコンタクトが保持・固定されるとともに前記フレキシブルプリント基板又は前記フレキシブルフラットケーブルが挿入される嵌合口を有するハウジングと、前記フレキシブルプリント基板(FPC)又は前記フレキシブルフラットケーブル(FFC)を前記コンタクトに押圧するスライダーとを備えるコネクタにおいて、
    2種類のコンタクトを千鳥に配置し、一方のコンタクトには、接触部と接続部との間に弾性部と支点部とを設けるとともに前記接触部と前記弾性部と前記支点部と前記接続部とを略クランク形状に配置し、かつ、前記接続部と対向する位置に前記弾性部から延設された押受部を設け、もう一方のコンタクトには、接触部と接続部との間に弾性部と支点部とを設けるとともに前記接触部と前記弾性部と前記支点部と前記接続部とを略コ字状に配置し、かつ、前記弾性部から接触部と反対方向に延設された押受部を設け、前記スライダーに長手方向に連設した押圧部を設け、該押圧部が一方のコンタクトの接続部と押受部との間及びもう一方のコンタクトの押受部と前記ハウジングとの間で回動自在に前記スライダーを前記ハウジングに装着したことを特徴とするコネクタ。
  3. 前記スライダーの押圧部が一方の前記コンタクトの接続部と押受部との間で回動すると、前記押受部が押圧部によって押し上げられることで前記支点部を支点にし、前記弾性部が前記接触部側に傾くことによって、前記接触部が前記フレキシブルプリント基板(FPC)又は前記フレキシブルフラットケーブル(FFC)側に押圧されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  4. 一方若しくはもう一方の前記コンタクトの押受部の先端に突出部を設け、前記スライダーの押圧部が一方の前記コンタクトの接続部方向へ移動しないようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
  5. 前記スライダーの押圧部の形状を細長形状にしたことを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
  6. 前記スライダーには、所要数の前記コンタクトの突出部と係合する係止孔を設け、該係止孔を別個独立にしたことを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
  7. 前記押圧部の細長形状を、楕円形にしたことを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
  8. 一方の前記コンタクトの支点部から延設した方向にも前記フレキシブルプリント基板(FPC)又は前記フレキシブルフラットケーブル(FFC)と接触する接触部を設けたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  9. もう一方のコンタクトの前記支点部から接続部と反対方向に延設された延設部を設け、前記スライダーの押圧部が延設部と押受部との間で回動自在に前記スライダーを前記ハウジングに装着したことを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
  10. もう一方の前記コンタクトの支点部と接続部との間にも前記フレキシブルプリント基板(FPC)又は前記フレキシブルフラットケーブル(FFC)と接触する接触部を設けたことを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
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