JP2019044824A - 連結具 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さの異なる2枚の板材を所定の角度で連結できる連結具を提供する。【解決手段】板材M1,M2の、相互に近接する端部M1c,M2cを間隙g1を介して挟持することで、板材を所定の角度αで連結する連結具1において、板材の、それぞれの端部の外面M1a,M2aを所定の角度αで位置決めする第1外押圧面17及び第2外押圧面18を有する外挟持部材10と、一方の板材の端部の内面M1bを押圧して、第1外押圧面との間で一方の板材の端部を挟持する第1内押圧面24を有する第1内挟持部材20と、他方の板材の端部の内面M2bを押圧して、第2外押圧面との間で他方の板材の端部を挟持する第2内押圧面34を有する第2内挟持部材30と、間隙を介して外挟持部材及び第1内挟持部材を締結する第1ボルト部材と、間隙を介して外挟持部材及び第2内挟持部材を締結する第2ボルト部材と、を備える。【選択図】図4

Description

2枚の板材の、相互に近接する端部を間隙を介して挟持することで、厚さの異なる2枚の板材を所定の角度で連結する連結具に関する。
従来、2枚の側板を連結する連結具が、例えば、特許文献1に開示されている。
このものは、略直角に配設した2枚の側板の周辺部を、外側と内側とからそれぞれ外部側面コーナ部材と内部側面コーナ部材とで挟み込んで、連結するものである。
すなわち、外部側面コーナ部材は、内側に相互に略直角な2つの側板保持面を有している。これら側板保持面に内側から2枚の側板のそれぞれの端部を当てる。さらに、これら端部に内側から内部側面コーナ部材を当て、ボルトによって、外部側面コーナ部材と内部側面コーナ部材とを締め込む。これにより、外部側面コーナ部材と内部側面コーナ部材との間で、2枚の側板を挟み込んで、略直角に連結するものである。
特開2015−41978号公報
しかしながら、従来技術によると、使用できる2枚の側板の厚さが、略同じであるという問題があった。これは、2枚の側板を押さえる内部側面コーナ部材が1枚であり、この1枚の内部側面コーナ部材をボルトで締め込むことで、2枚の側板を挟持するためである。
また、内部側面コーナ部材によって、略同時に2枚の側板を締め付けるため、これら2枚の側板を略同時に位置決めする必要があり、組立作業が煩雑になるといった問題もあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、厚さの異なる2枚の板材を所定の角度で連結することができ、しかも、2枚の板材に1枚ずつ確実に連結できるため、組立作業が煩雑化することのない連結具を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、2枚の板材の、相互に近接する端部を間隙を介して挟持することで、前記2枚の板材を所定の角度で連結する連結具において、前記2枚の板材の、それぞれの前記端部の外面を前記所定の角度で位置決めする第1外押圧面及び第2外押圧面を有する外挟持部材と、前記一方の板材の前記端部の内面を押圧して、前記第1外押圧面との間で前記一方の板材の前記端部を挟持する第1内押圧面を有する第1内挟持部材と、前記他方の板材の前記端部の内面を押圧して、前記第2外押圧面との間で前記他方の板材の前記端部を挟持する第2内押圧面を有する第2内挟持部材と、前記間隙を介して前記外挟持部材及び前記第1内挟持部材を締結する第1締結部材と、前記間隙を介して前記外挟持部材及び前記第2内挟持部材を締結する第2締結部材と、を備える、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る連結具において、前記外挟持部材は、前記一方の板材の前記端部における、前記外面と前記内面との間の端面を位置決めする第1位置決め面と、前記他方の板材の前記端部における、前記外面と前記内面との間の端面を位置決めする第2位置決め面とを有する、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る連結具において、前記間隙の方向を前後方向としたときに、前記第1締結部材と前記第2締結部材とは、いずれも前記所定の角度の二等分線上で、かつ相互に前後方向に異なる位置に配置されている、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る連結具において、前記第1内挟持部材と前記第2内挟持部材とが同一の部材である、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に係る連結具において、前記外挟持部材は、前記第1内挟持部材による押圧をガイドする第1ガイド部と、前記第2内挟持部材による押圧をガイドする第2ガイド部とを有する、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に係る連結具において、前記第1締結部材は、前記外挟持部材から前記第1内挟持部材に至る第1ボルト部材であり、前記第2締結部材は、前記外挟持部材から前記第2内挟持部材に至る第2ボルト部材であり、前記外挟持部材は、前記第1締結部材及び前記第2締結部材の頭部を覆うカバー部材を有する、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に係る連結具において、前記所定の角度が、略90度である、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、外挟持部材の第1外押圧面によって一方の板材の端部の外面を位置決めし、第1締結部材を締め付けることにより、第1内挟持部材の第1内押圧面で一方の板材の端部の内面を押し付けて、第1外押圧面と第1内押圧面との間で一方の板材の端部を挟持することができる。同様に、外挟持部材の第2外押圧面によって他方の板材の端部の外面を位置決めし、第2締結部材を締め付けることにより、第2内挟持部材の第2内押圧面で他方の板材の端部の内面を押し付けて、第2外押圧面と第2内押圧面との間で他方の板材の端部を挟持することができる。
上述の一方の板材の挟持と、他方の板材の挟持とは、それぞれ個別に独立して、個別に行われるので、一方の板材と他方の板材との厚さが異なっても対処可能である。また、外挟持部材の第1外押圧面と第2外押圧面とがなす所定の角度で2枚の板材を連結可能である。つまり、連結具は、厚さの異なる2枚の板材を、所定の角度で挟持して連結することができる。
また、一方の板材の端部を、第1締結部材を締結することで第1挟持部材により、また、他方の板材の端部を、第2締結部材を締結することで第2挟持部材により、確実に締結することができるので、1つの部材で2枚の側板を同時に挟持する従来技術とは異なり、1枚ずつ確実に、しかも煩雑さもなく、挟持することができる。
請求項2の発明によれば、外挟持部材は、第1位置決め面と、第2位置決め面とによって、それぞれ一方の板材の端部の端面と、他方の板材の端部の端面との位置決めをすることができる。
請求項3の発明によれば、第1締結部材と第2締結部材とは、いずれも所定の角度の二等分線上で、かつ相互に前後方向に異なる位置に配置されているので、組立作業者は、略同じ姿勢、同じ動作で、第1締結部材と第2締結部材とを締結し、またその解除を行うことができる。
請求項4の発明によれば、第1内挟持部材と第2内挟持部材とが同一の部材であるので、第1内挟持部材と第2内挟持部材の作製者、組立作業者は、これらを区別する必要がない。
請求項5の発明によれば、第1内挟持部材による押圧をガイドする第1ガイド部と、第2内挟持部材による押圧をガイドする第2ガイド部とを有しているので、第1内挟持部材と第2内挟持部材との押圧時、及びその解除時の動きを円滑なものとするとともに、第1内挟持部材と第2内挟持部材とによる、一方及び他方の板材の挟持をより確実なものとすることができる。
請求項6の発明によれば、第1締結部材及び第2締結部材は、それぞれ第1ボルト部材及び第2ボルト部材であり、それぞれ外挟持部材から第1内挟持部材、第2内挟持部材に至るように構成されている。このため、この逆に構成されている場合と比して、外側からの第1ボルト部材及び第2ボルト部材の締結、及びその解除作業を行うことができ、作業性に優れたものとすることができる。さらに、カバー部材によって、第1締結部材及び第2締結部材の頭部を覆うようにしているので、見かけが良く、また、誤操作を防ぐことができる。
請求項7の発明によれば、所定の角度が、略90度であるので、使い勝手がより広くなる。
図1〜図11は実施形態1を説明する図であり、図1は連結具1の斜視図である。 連結具1の平面図である。 連結具1の分解斜視図である。 厚さt1,t2の異なる板材M1,M2を挟持する連結具1の正面図である。 厚さt1,t2の異なる板材M1,M2を挟持する連結具1の斜視図である。 外挟持部材10の斜視図である。 第1内挟持部材20の斜視図である。 第1内挟持部材20の平面図である。 第1内挟持部材20の底面図である。 3個の連結具1によって、厚さt1,t2,t3の3枚の板材M1,M2,M3を連結した状態を、板材M1,M2,M3の内側から見た図である。 3個の連結具1によって、厚さt1,t2,t3の3枚の板材M1,M2,M3を連結した状態を、板材M1,M2,M3の外側から見た図である。 実施形態2の連結具2の分解斜視図である。 実施形態3の連結具3の分解斜視図である。 実施形態3の連結具3の動作を説明する図である。 実施形態4の連結具4の分解斜視図である。
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図11を参照して本発明を適用した実施形態1に係る連結具1について説明する。
ここで、図1は、連結具1の斜視図である。また、図2は、連結具1の平面図である。また、図3は、連結具1の分解斜視図である。また、図4は、厚さt1,t2の異なる板材M1,M2を挟持する連結具1の正面図である。また、図5は、厚さt1,t2の異なる板材M1,M2を挟持する連結具1の斜視図である。ただし、図5では、板材M1,M2の図示は省略している。また、図6は、外挟持部材10の斜視図である。また、図7は、第1内挟持部材20の斜視図である。また、図8は、第1内挟持部材20の平面図である。また、図9は、第1内挟持部材20の底面図である。また、図10は、3個の連結具1によって、厚さt1,t2,t3の3枚の板材M1,M2,M3を連結した状態を、板材M1,M2,M3の内側から見た図である。また、図11は、3個の連結具1によって、厚さt1,t2,t3の3枚の板材M1,M2,M3を連結した状態を、板材M1,M2,M3の外側から見た図である。
連結具1は、図4に示すように、2枚の板材M1,M2の、相互に近接する端部M1c,M2cを間隙g1を介して挟持することで、2枚の板材M1,M2を所定の角度αで連結するものである。
なお、以下では、所定の角度αが略90度の場合を例に説明するが、所定の角度αは、
原理的には、0<α<180度の範囲内で、任意の角度とすることができる。また、以下の説明では、図1中の上部に矢印で示す「前後上下左右」の方向が、連結具1(後述する連結具2〜4も同様)の「前後上下左右」に対応するものとして説明する。
連結具1は、図3に示すように、外挟持部材10、第1内挟持部材20、第2内挟持部材30、第1締結部材としての第1ボルト部材40、及び第2締結部材としての第2ボルト部材50を備えている。
外挟持部材10は、図1〜図3に示すように、左右方向の中央に山形の外締結部11を有し、この外締結部11の左側に第1外押圧部12を有し、この外締結部11の右側に第2外押圧部13を有している。これら外締結部11、第1外押圧部12、及び第2外押圧部13は、いずれも前後方向に延びるように形成されている。
外締結部11は、上端に平らな外締結面14が形成されている。外締結面14の左端からは、略45度の角度で下り勾配の第1位置決め面15が形成されている。この第1位置決め面15は、一方の板材M1の端部M1cにおける、外面M1aと内面M1bとの間の端面M1dを位置決めする面である。同様に、外締結面14の右端からは、略45度の角度で下り勾配の第2位置決め面16が形成されている。この第2位置決め面16は、他方の板材M2の端部M2cにおける、外面M2aと内面M2bとの間の端面M2dを位置決めする面である。
第1外押圧面17は、第1位置決め面15の下端から、略90度の角度で左上に上昇するように形成されている。なお、第1外押圧面17と第1位置決め面15とのなす角度は略90度に固定されていて、この角度は、所定の角度αが変わっても一定である。
第2外押圧面18は、第2位置決め面16の下端から、略90度の角度で右上に上昇するように形成されている。なお、第2外押圧面18と第2位置決め面16とのなす角度は略90度に固定されていて、この角度は、所定の角度αが変わっても一定である。
図6に示すように、外締結面14からは第1ガイド部19a、第2ガイド部19bが突設されている。このうち前側の2個の第1ガイド部19aは、図9に示す第1内挟持部材20の被ガイド部26をガイドして、第1内挟持部材20の押圧(昇降動作)をガイドするものである。一方、後側の2個の第2ガイド部19bは、第2内挟持部材30の同様の被ガイド部(不図示)をガイドして、第2内挟持部材30の押圧(昇降動作)をガイドするものである。
図6に示すように、前側の2個の第1ガイド部19a及び後側の2個の第2ガイド部19bの間には、それぞれナット部材19が埋め込まれている。これらナット部材19は、後述する第1ボルト部材40及び第2のボルト部材50の先端が螺合されるものである。
以上の外挟持部材10は、図2に示す点Oを基準として、前後の構成が同じであり、また、左右の構成が同じである。このため、使用者は、組立時に前後方向、及び左右方向を意識する必要はない。つまり、外挟持部材10については、使用者は、板材M1,M2の外側に配置することさえ気を付ければよい。
以上のように、図4に示す外挟持部材10は、第1外押圧面17が、一方の板材M1の端部M1cにおける外面M1aを位置決めし、また、第1位置決め面15が、同じく一方の板材M1の端部M1cにおける端面M1dを位置決めする。同様に、第2外押圧面18が、他方の板材M2の端部M2cにおける外面M2aを位置決めし、また、第2位置決め面16が、同じく他方の板材M2の端部M2cにおける端面M2dを位置決めする。
次に、第1内挟持部材20は、左右方向の略中央に第1内締結部21を有し、この第1内締結部21から左斜め上方に延びる第1内押圧部22を有している。図3に示すように、前後方向の寸法については、第1内締結部21は、第1内押圧部22の略半分であり、第1内押圧部22の前半に対応する位置に配置されている。したがって、第1内締結部21の底面である第1内締結面23は、上述の外挟持部材10の外締結面14の略前半部に対応している。
第1内締結部21には、前後方向及び左右方向の略中心に、上下方向のボルト孔25が穿設されている。後述する第1ボルト部材40は、上方(内側)からこのボルト孔25に貫通して、その先端をナット部材19に螺合させている。
第1内押圧部22の下面には、第1内押圧面24が形成されている。第1内押圧面24は、外挟持部材10の第1外押圧面17と略平行に配置されている。第1内押圧面24は、一方の板材M1の端部M1cの内面M1bを押圧して、第1外押圧面17との間で一方の板材M1の端部M1cを挟持する。
次に、第2内挟持部材30は、上述の第1内挟持部材20と同様である。すなわち、第2内挟持部材30は、左右方向の略中央に第2内締結部31を有し、この第2内締結部31から右斜め上方に延びる第2内押圧部32を有している。図3に示すように、前後方向の寸法については、第2内締結部31は、第2内押圧部32の略半分であり、第2内押圧部32の後半に対応する位置に配置されている。したがって、第2内締結部31の底面である第2内締結面33は、上述の外挟持部材10の外締結面14の略後半部に対応している。
第2内締結部31には、前後方向及び左右方向の略中心に、上下方向のボルト孔35が穿設されている。後述する第2ボルト部材50は、上方(内側)からこのボルト孔35に貫通して、その先端をナット部材19に螺合させている。
第2内押圧部32の下面には、第2内押圧面34が形成されている。第2内押圧面34は、外挟持部材10の第2外押圧面18と略平行に配置されている。第2内押圧面34は、他方の板材M2の端部M2cの内面M2bを押圧して、第2外押圧面18との間で他方の板材M2の端部M2cを挟持する。
図1〜図9(ただし、図6は除く)に示す第1内挟持部材20と、図1〜図5に示す第2内挟持部材30とは、図2に示す点Oを基準として、点対称である。つまり、第1内挟持部材20と第2内挟持部材30とは、同一の部材である。このため、
次に、第1ボルト部材40と第2ボルト部材50とは、いずれも所定の角度αの二等分線上で、かつ相互に前後方向に異なる位置に配置されている。本実施形態では、図4に示すように、所定の角度α(略90度)の2等分線C上に配置されている。第1ボルト部材40と第2ボルト部材50は、上方(内側)から下方(外側)に向かってボルト孔25,35を貫通し、その先端を外挟持部材10に埋め込んだナット部材19に螺合させている。なお、本実施形態では、第1ボルト部材40と第2ボルト部材50とが同じものである。
以上説明した連結具1は、図4に示すように、厚さt1の板材M1及び厚さt2の板材M2を所定の角度αで連結することができる。
一方の板材M1は、その端部M1cを位置決めする際、外面M1aを外挟持部材10の第1外押圧面17に当て、端面M1dを第1位置決め面15に当てて位置決めをする。したがって、一方の板材M1の厚さt1としては、端面M1dの一方の端縁M1fが第1ガイド部19aに干渉する厚さを上限としている。なお、第1ガイド部19aがない場合や、図12に示すように棒状の第1ガイド部19cの場合には、一方の板材M1の厚さt1の上限は、板材M1の端縁M1fが第1ボルト部材40の外径に当たるまでとなる。
一方、他方の板材M2は、その端部M2cを位置決めする際、外面M2aを外挟持部材10の第2外押圧面18に当て、端面M2dを第2位置決め面16に当てて位置決めをする。そして、第2ボルト部材50を締結する。したがって、一方の板材M2の厚さt2としては、第2内締結部31の第2内締結面33が外挟持部材10側の外締結面14に当接する場合が、下限となる。
以上より、本実施形態においては、連結具1は、一方の板材M1として、厚さt1を上限として、また、他方の板材M2として、厚さt2を下限として使用することができるといえる。つまり、厚さt1,t2の異なる板材M1,M2を挟持して、連結することができる。
図10は、前述のように、3個の連結具1によって、厚さt1,t2,t3(t1>t3>t2)の異なる3枚の板材M1,M2,M3を連結した状態を、板材M1,M2,M3の内側から見た図である。また、図11は、同じく外側から見た図である。
これらの図から、連結具1は、2枚の板材M1,M2を連結できる応用として、3枚の板材M1,M2,M3を連結できることが分かる。なお、この際、板材M1,M2の、相互に近接する端部間には、間隙g1,g2,g3が形成されることになる。なお、図4から明らかなように、g1<g3<g2である。
以上説明した連結具1は、次のような作用、効果を奏する。なお、一部重複する。
・連結具1は、外挟持部材10の第1外押圧面17によって一方の板材M1の端部M1cの外面M1aを位置決めし、第1締結部材(第1ボルト部材)40を締め付けることにより、第1内挟持部材20の第1内押圧面24で一方の板材M1の端部M1cの内面M1bを押し付けて、第1外押圧面17と第1内押圧面24との間で一方の板材M1の端部M1cを挟持することができる。同様に、外挟持部材10の第2外押圧面18によって他方の板材M2の端部M2cの外面M2aを位置決めし、第2締結部材(第2ボルト部材)50を締め付けることにより、第2内挟持部材30の第2内押圧面34で他方の板材M2の端部M2cの内面M2bを押し付けて、第2外押圧面18と第2内押圧面34との間で他方の板材M2の端部M2cを挟持することができる。
上述の一方の板材M1の挟持と、他方の板材M2の挟持とは、それぞれ個別に独立して、個別に行われるので、一方の板材M1と他方の板材M2との厚さt1,t2が異なっても対処可能である。また、外挟持部材10の第1外押圧面17と第2外押圧面18とがなす所定の角度αで2枚の板材M1,M2を連結可能である。つまり、連結具1は、厚さt1,t2の異なる2枚の板材M1,M2を、所定の角度αで挟持して連結することができる。
また、連結具1は、一方の板材M1の端部M1cを、第1締結部材としての第1ボルト部材40を締結することで第1内挟持部材20により、また、他方の板材M2の端部M2cを、第2締結部材としての第2ボルト部材50を締結することで第2内挟持部材30により、確実に締結することができるので、1つの部材で2枚の側板を同時に挟持する従来技術とは異なり、1枚ずつ確実に、しかも煩雑さもなく、挟持することができる。
・外挟持部材10は、第1位置決め面15と、第2位置決め面16とによって、それぞれ一方の板材M1の端部M1cの端面M1dと、他方の板材M2の端部M2cの端面M2dとの位置決めをすることができる。
・第1締結部材(第1ボルト部材)40と第2締結部材(第2ボルト部材)50とは、いずれも所定の角度αの二等分線上で、かつ相互に前後方向に異なる位置に配置されているので、組立作業者は、略同じ姿勢、同じ動作で、第1締結部材(第1ボルト部材)40と第2締結部材(第2ボルト部材)50とを締結し、またその解除を行うことができる。
・第1内挟持部材20と第2内挟持部材30とが同一の部材であるので、第1内挟持部材20と第2内挟持部材30の作製者、組立作業者は、これらを区別する必要がない。
・外挟持部材10は、第1内挟持部材20による押圧をガイドする第1ガイド部19aと、第2内挟持部材30による押圧をガイドする第2ガイド部19bとを有しているので、第1内挟持部材20と第2内挟持部材30との押圧時、及びその解除時の動きを円滑なものとするとともに、第1内挟持部材20と第2内挟持部材30とによる、一方の板材M1及び他方の板材M2の挟持をより確実なものとすることができる。
<実施形態2>
図12を参照して本発明を適用した実施形態2に係る連結具2について説明する。
ここで、図12は、実施形態2の連結具2の分解斜視図である。
本実施形態では、第1ガイド部19c、第2ガイド部(不図示)が実施形態1の板状とは異なり、棒状に形成されている点である。
本実施形態によれば、棒状の第1ガイド部19cの左右方向の寸法を、実施形態1の板状の第1ガイド部19aの左右方向の寸法よりも小さくすることができるので、図4を参照しつつ前述したように、一方の板材M1の厚さt1を大きくとることができる。
<実施形態3>
図13を参照して本発明を適用した実施形態3に係る連結具3について説明する。
ここで、図13は、実施形態3の連結具3の分解斜視図である。
本実施形態では、実施形態1、2とは異なり、外挟持部材10Bには、第1ガイド部及び第2ガイド部は設けていない。
本実施形態では、相対的に上下動する第1内締結部21及び第2内締結部31に、相互に相手部材に入り込むように、第1ガイド部21a,21b、第2ガイド部31a,31bをもうけている。
さらに、図14に示すように、例えば、第2内挟持部材30において、第2内締結部31は、第2内押圧部32の前後方向の中央ではなく、後端側(同図では上側)に取り付けられている。なお、この点は、実施形態1、2でも同様である。
このため、第2ボルト部材50を締め付けたときに、第2内押圧部による締付け力が、第2ボルト部材50から遠い前端側(同図では下側)が弱くなる傾向にある。そこで、あらかじめ第2外押圧面18に対して、第2内押圧面34を略平行ではなく、前端側ほど近づけておく。第2外押圧面18から第2内押圧面34までの距離を、後端でA,前端でBとしたときに、あらかじめ、A>Bとしておくのである。つまり、第2ボルト部材50から遠い前端を近づけておくのである。
このように構成することにより、第2ボルト部材50で板材(不図示)を締結した際に、その締結力が、第2内押圧面34の後端側と前端側とで同程度となるようにできる。
<実施形態4>
図15を参照して本発明を適用した実施形態4に係る連結具4について説明する。
ここで、図15は、実施形態4の連結具4の分解斜視図である。
上述の実施形態1〜3の連結具1〜3では、第1ボルト部材40と第2ボルト部材50とは、一方の板材M1、他方の板材M2の内側から外側に、つまり、第1内挟持部材20及び第2内挟持部材30から外挟持部材10に向けて配設されていた。したがって、図3に示すように、第1ボルト部材40及び第2ボルト部材50の頭部41,51は、いずれも外側ではなく内側を向くように配設されていた。
この場合、図10に示すように、第1ボルト部材40及び第2ボルト部材50の頭部41,51を、工具を使って回しにくいという問題があった。
そこで、本実施形態では、第1ボルト部材40及び第2ボルト部材50を外側から内側に向けて、つまり、外挟持部材10Cから、第1内挟持部材20C及び第2内挟持部材30Cに至るように構成した。第1ボルト部材40及び第2ボルト部材50の頭部41,51が外側に位置するようにしたのである。
これにより、第1ボルト部材40及び第2ボルト部材50をねじ込む動作、あるいはその解除動作がしやすくなった。
また、外挟持部材10Cの外側からカバー部材60を嵌めて、このカバー部材60により、頭部41,51を覆うようにした。
これにより、第1ボルト部材40及び第2ボルト部材50の頭部41,51が外から見えなくするとともに、頭部41,51を誤って操作するおそれがない。
1 実施形態1の連結具
2 実施形態2の連結具
3 実施形態3の連結具
4 実施形態4の連結具
10 外挟持部材
15 第1位置決め面
16 第2位置決め面
17 第1外押圧面
18 第2外押圧面
19a,19c,21a,21b 第1ガイド部
19b,31a,31b 第2ガイド部
20 第1内挟持部材
24 第1内押圧面
30 第2挟持部材
34 第2内押圧面
40 第1ボルト部材(第1締結部材)
41,51 頭部
50 第2ボルト部材(第2締結部材)
60 カバー部材
C 所定の角度の2等分線
g1,g2,g3 間隙
M1 一方の板材
M1a 外面
M1b 内面
M1c 端部
M1d 端面
M2 他方の板材
M2a 外面
M2b 内面
M2c 端部
M2d 端面
α 所定の角度

Claims (7)

  1. 2枚の板材の、相互に近接する端部を間隙を介して挟持することで、前記2枚の板材を所定の角度で連結する連結具において、
    前記2枚の板材の、それぞれの前記端部の外面を前記所定の角度で位置決めする第1外押圧面及び第2外押圧面を有する外挟持部材と、
    前記一方の板材の前記端部の内面を押圧して、前記第1外押圧面との間で前記一方の板材の前記端部を挟持する第1内押圧面を有する第1内挟持部材と、
    前記他方の板材の前記端部の内面を押圧して、前記第2外押圧面との間で前記他方の板材の前記端部を挟持する第2内押圧面を有する第2内挟持部材と、
    前記間隙を介して前記外挟持部材及び前記第1内挟持部材を締結する第1締結部材と、
    前記間隙を介して前記外挟持部材及び前記第2内挟持部材を締結する第2締結部材と、を備える、
    ことを特徴とする連結具。
  2. 前記外挟持部材は、
    前記一方の板材の前記端部における、前記外面と前記内面との間の端面を位置決めする第1位置決め面と、前記他方の板材の前記端部における、前記外面と前記内面との間の端面を位置決めする第2位置決め面とを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の連結具。
  3. 前記間隙の方向を前後方向としたときに、
    前記第1締結部材と前記第2締結部材とは、いずれも前記所定の角度の二等分線上で、かつ相互に前後方向に異なる位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の連結具。
  4. 前記第1内挟持部材と前記第2内挟持部材とが同一の部材である、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の連結具。
  5. 前記外挟持部材は、前記第1内挟持部材による押圧をガイドする第1ガイド部と、前記第2内挟持部材による押圧をガイドする第2ガイド部とを有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の連結具。
  6. 前記第1締結部材は、前記外挟持部材から前記第1内挟持部材に至る第1ボルト部材であり、
    前記第2締結部材は、前記外挟持部材から前記第2内挟持部材に至る第2ボルト部材であり、
    前記外挟持部材は、前記第1締結部材及び前記第2締結部材の頭部を覆うカバー部材を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の連結具。
  7. 前記所定の角度が、略90度である、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の連結具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022224303A1 (ja) * 2021-04-19 2022-10-27 井上金物株式会社 パネル用コーナージョイント

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