JP2019044634A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドカバーの天板とその下面に固定されたバッフルプレートとの合わせ面に形成した溝条をカムシャワリング用オイル通路と成した構成において、バッフルプレートがビス止め方式であっても、溝条のシール機能を確実化する。【解決手段】バッフルプレート13の上面に、オイル通路用リブ33とこれに連続した補助リブ34とを形成しており、オイル通路用リブ33の上面に、オイル通路となる溝条40を形成している。オイル通路用リブ33の存在によってバッフルプレート13の剛性が格段に向上し、かつ、オイル通路用リブ33と天板12との間に介在したシール剤47のはみ出し部はオイル通路用リブ33の外側の空間に吸収されるため、オイル通路用リブ33の頂面のみを、シール剤47を介してヘッドカバー6の天板12に当接させることができる。その結果、ビスの本数を過剰にすることなく、高いシール性を確保できる。【選択図】図11

Description

本願発明は、バルブ開閉用カムの潤滑に特徴を有する内燃機関に関するものである。
内燃機関において、吸排気バルブ開閉用カムにオイルシャワーを噴出させて、カムとロッカーアームとの摺動面や、カムとタペットとの摺動面等を潤滑することが行われている。
その例として特許文献1,2には、ブローバイガス通路を形成するバッフルプレートを利用してオイル通路を形成し、バッフルプレートに、オイル通路と連通したオイルシャワー穴を形成することが開示されている。
更に述べると、特許文献1では、バッフルプレートに、下向き樋状の通路部を形成して、通路部をヘッドカバーの天板で塞ぐことによってオイル通路を形成しており、特許文献2では、バッフルプレートを2枚重ね構造にして、上下のプレートのいずれかに溝条を形成して、溝条を他方のプレートで塞ぐことによってオイル通路を形成している。
これら特許文献1,2では、ブローバイガスから油分を補集するためのブローバイガス通路(気液分離通路、セパレータ室)を形成するためのバッフルプレートを利用してオイルシャワー用のオイル通路が形成されるため、構造を簡単化できる利点である。
特開2016−176397号公報 特開2005−163703号公報
特許文献1では、バッフルプレートはヘッドカバーに溶着されており、従って、ヘッドカバーもバッフルプレート合成樹脂製であるといえる。他方、特許文献2では、ヘッドカバーの材質は不明であるが、バッフルプレートは合成樹脂製の上下プレートから成っており、上下のプレートの溶着によってオイル通路が形成されている。
さて、ヘッドカバーは強度や耐熱性のために金属製とすることも行われており、この場合は、バッフルプレートをヘッドカバーに溶着することはできず、ビス止めすることになる。しかし、ビス止めでは、飛び飛びの固定になるため、隣り合ったビスの間においてバッフルプレートに撓みが発生して、オイルの漏洩が生じることが懸念される。
この点については、ビスの本数を増大させればよいと考えられるが、ビスの本数が増えるとバッフルプレートの取付けの手間が増大し、また、オイルは加圧された状態でオイル通路を流れるため、オイルが滲み出ることを確実に防止できるか否か疑問である。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明の内燃機関は、
「天板と周壁とを有してシリンダヘッドに向けて開口した金属製のヘッドカバーと、前記ヘッドカバーにおける天板の内面にビスで固定された金属板製のプレートとを有しており、
前記ヘッドカバーの天板と前記プレートとの間の合わせ面に、吸気バルブ及び排気バルブの開閉用カムに対するオイルシャワーのためのオイル通路が形成されており、
かつ、前記プレートに、前記オイル通路に連通したオイル噴出穴が、前記各カムに対応して間隔を空けて複数個形成されている」
という基本構成である。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、
「前記ヘッドカバーの天板と前記プレートとのうちいずれか一方又は両方にオイル通路用リブが形成されており、前記オイル通路用リブの頂面に、前記オイル通路を構成する溝条が形成されており、オイル通路用リブの頂面には、前記溝条を囲うようにシール剤が塗工されている」
という構成が付加されている。
ヘッドカバーは周壁を有していて剛性が高いため、強度確保という点からは、オイル通路用リブはプレートに形成するのが好ましい。シール剤は、手動式又は動力式のガンによってオイル通路用リブの頂面に塗布したらよい。
本願発明は、請求項2の構成も含んでいる。この発明は、請求項1において、
「前記プレートは金属製のバッフルプレートであり、このバッフルプレートに、前記オイル通路用リブと連続した補助リブを形成することにより、前記ヘッドカバーの天板と前記プレートとの間に、ブローバイガス通路と新気通路とが形成されている」
というものである。
シール剤は不定形で変形するため、隙間に大小の違いがあってもその隙間に充満して高いシール機能を発揮するが、例えば特許文献1のバッフルプレートをビス止め方式にしてバッフルプレートとヘッドカバーとの間にシール剤を塗布した場合は、シール剤がバッフルプレートとヘッドカバーとの間に広がるため、ビスによる締結力が広い面積に分散してしまって、必ずしも高いシール機能を確保できないおそれがある。
これに対して本願発明では、オイル通路用リブを挟んだ両側は空間になっていることから、オイル通路用リブの頂面に塗工したシール剤の余分な部分は、溝条とリブの外側の区間とに流れ出るため、ビスの締め付け力をオイル通路用リブの頂面部のみ作用させて、高い締結力とシール性とを確保することができる。従って、ビスの本数を過剰に増やすことなく、高いシール性能を確保できる。
請求項2の発明では、まず、バッフルプレートも金属製であるため、高い強度を確保できる。また、ヘッドカバーと同じ材質(例えばアルミ)を採用すると、ヘッドカバーとバッフルプレートとの熱膨張率が同じになるため、熱膨張率の違いによってプレートがヘッドカバーに対して相対的にずれることはない。従って、高いシール機能を維持し続けることができる。
更に、請求項2では、バッフルプレートがブローバイガス用の気液分離機能と動弁室の換気機能とを有するが、オイル通路用リブと補助リブとが一連に連続しているため、プレートに一層高い剛性を確保させることができる。その結果、固定強度とシール性能とを更に向上させることができる。
実施形態に係る内燃機関の概略正面図である。 ヘッドカバーとバッフルプレートとの分離斜視図である。 ヘッドカバーとガスケットとの分離斜視図である。 バッフルプレートが装着されたヘッドカバーを下方から見た斜視図である。 ヘッドカバーを仮想線で示したバッフルプレートの平面図である。 ヘッドカバーの底面図である。 バッフルプレートの平面図である。 ガスケットの平面図である。 (A)は図7及び図8のIX-IX 視方向から見た全体の断面図(図8の矢視線が正確な切断線である。)、(B)は(A)のB−B視部分断面図、(C)はカムキャップを下方から見た部分斜視図である。 オイルシャワー穴の箇所での縦断正面図である。 (A)は図10の部分拡大図、(B)はバッフルプレートの部分底面図、(C)は(B)のC−C視断面図、(D)は(C)のD−D視断面図である。
(1).内燃機関の概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は自動車用の内燃機関に適用しており、図1に示すように、内燃機関は、シリンダボア軸線1を水平に大きく近づけたスラント型になっている(シリンダボア軸線1が水平に対して30度前後の角度を成すように傾斜している。)。
図1はクランク軸2の軸線方向から見た図であるが、本実施形態では、この状態を正面視として定義している。また、以下では方向を特定するため前後・上下・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線3の方向、上下方向は特に断らない限りシリンダボア軸線1の方向、左右方向はクランク軸線3及びシリンダボア軸線1と直交した方向として定義している。
従って、上下方向と鉛直方向とは相違している(縦型として見た場合の上下の方向をそのまま使用している。)。念のため、図1等に方向を明示している。なお、正面図は前から見た図であるので、図1は機関を前から見た状態の図である。
図1のとおり、内燃機関の基本的な構成は従来と同様であり、クランク軸2が回転自在に保持されたシリンダブロック4、その上面に固定されたシリンダヘッド5、シリンダヘッド5の上面にボルトで固定されたヘッドカバー6を備えている。また、内燃機関はオイルパン8を備えているが、シリンダボア軸線1が大きく寝ているため、オイルパン8は、補助ブロック7を介してシリンダブロック4の下面に固定されている。
シリンダブロック4及びシリンダヘッド5は、手前側からフロントカバー(図示せず)で覆われており、フロントカバーで隠れた箇所にタイミングチェーンが配置されている。図1(A)に示す符号9はクランクプーリである。
本実施形態は、シリンダヘッド5の吸気側面5aは鉛直方向の上向きで、排気側面5bは鉛直方向の下向きになっており、シリンダヘッド5の吸気側面5aに、サージタンクを一体化した吸気マニホールド10が固定されている。図1において、シリンダヘッド5
及びヘッドカバー6は大まかなレイアウトを示すもので、図2以下で説明する形態と正確に一致している訳ではない。
(2).機関上部の概要
次に、図2以下を参照して、本願発明を適用している部分(主としてヘッドカバーとバッフルプレート)を説明する。まず、概要を説明する。
ヘッドカバー6は金属製(例えばアルミのダイキャスト品又は鋳造品)であり、図2,3に示すように、ヘッドカバー6は天板11と周壁12とを有しているが、浅いタイプであり、その内部に、プレートの一例としてのバッフルプレート13が配置されて、多数のビス14(図4参照)で固定されている。また、ヘッドカバー6は、図3に示す合成樹脂製のガスケット15を介してシリンダヘッド5の上面に固定されている。バッフルプレート13は、金属製(例えばアルミのダイキャスト品)である。
ヘッドカバー6は、クランク軸線方向に長い略長方形であり、例えば図6に示すように、天板11のうち長手中心線に沿った箇所に、イグニッション装置(図示せず)を装着するプラグ穴16が等間隔で4つ形成されている。従って、本実施形態の内燃機関は4気筒である。
図2,3,9に示すように、ヘッドカバー6の天板11の一部を上向きに突出させることにより、ブローバイガス通路(気液分離室)17と、新気通路18とが形成されている。図6から容易に理解できるように、ブローバイガス通路17と新気通路18とは前後長手の形態であり、プラグ穴16の列を挟んだ両側に位置している。正確には、ブローバイガス通路17が吸気側に位置して、新気通路18が排気側に位置している。
図5,6に示すように、ブローバイガスからオイルミストを補集するため、ヘッドカバー6及びバッフルプレート13には、ブローバイガス通路17を横切る方向に延びる縦壁17aを設けている。新気通路18にも、これを横切るように延びる縦壁18aを設けている。
図6及び図9(A)に示すように、ヘッドカバー6のうち前側でかつ吸気側に寄った部位に、外側に向けて張り出したブローバイガス導入部19を形成しており、ブローバイガスは、シリンダヘッド5に形成したヘッド通路20から、ガスケット15に形成した筒状ボス21及びバッフルプレート13に形成した連通穴22を介してブローバイガス導入部19に流入する。
そして、図6,3(図4も参照)に示すように、ヘッドカバー6のうち後ろ側でかつ吸気側のコーナー部に、ブローバイガス出口23を上向きに突設している。ブローバイガス出口23には、PCVバルブ(図示せず)を装着している。
なお、図4,6に部分的に示すように、ヘッドカバー6のうち前側でかつ吸気側のコーナー部にオイル注入口25を設けており、オイル注入口25には外側からキャップ26を装着している。図2,3,6に示す符号27は、吸気バルブ用VVT装置の油圧制御バルブ装着部、符号28は、吸気バルブ用VVT装置の油圧制御バルブ装着部である。
(3).バッフルプレートの基本構造
図2から容易に理解できるように、バッフルプレート13は、プラグ穴16の列を挟んで反対側に位置した吸気側部分30及び排気側部分31と、両者を繋ぐジョイント部32から成っている。吸気側部分30はブローバイガス通路17に対応しており、排気側部分31は新気通路18に対応している。吸気側部分30と排気側部分31とは、オイル通路用リブ33a,33bと補助リブ34とで全周が囲われている。
吸気側部分30に形成した吸気側オイル通路用リブ33aと、排気側部分31に形成した排気側オイル通路用リブ33bとは、ジョイント部32に設けたジョイント側オイル通路用リブ33cによって繋がっている。なお、オイル通路用リブ33a〜33cは、特に区分する必要がない場合は符号33で総称する。図2,5〜7では、オイル通路用リブ33には平行斜線を施して表示している。これは、オイル通路用リブ33の形態の把握を容易にするためのものであり、断面の表示ではない。
吸気側部分30と排気側部分31とには、ビス14が通る取付け穴35を空けている。取付け穴35は、概ねリブ33,34と一体に設けたボス部に形成しているが、リブ34,35の内側にアイランド状に設けたボス部に形成している場合もある。図6に示すように、ヘッドカバー6の上底面(天板11)には、ビス14をねじ込む雌ねじ穴14aが空いている。
吸気側オイル通路用リブ33aは、吸気弁用カム36(図11(A)参照)にオイルシャワーを噴出させるオイルを流すものであり、従って、吸気弁用カム軸37(図11(A)及び図9(A)参照)の長手方向に延びている。同様に、排気側オイル通路用リブ33bは、排気弁用カム38(図11(A)参照)にオイルシャワーを噴出させるオイルを流すものであり、従って、排気弁用カム軸39(図11(A)及び図9(A)参照)の長手方向に延びている。
図10や図11(A)(D)に明示するように、オイル通路用リブ33の頂面には、オイル通路を構成する台形の溝条40が形成されており、溝条40を流れてきたオイルは、バッフルプレート13に設けたオイル噴出穴41からカム36,38に向けて噴出する。すなわち、オイル噴出穴41からオイルシャワーがカム36,38に噴出する。従って、図4から理解できるように、オイル噴出穴41は、各カム36,38の箇所ごとに形成されている。
また、各オイル噴出穴41の箇所には、当該オイル噴出穴41を排気側から囲うような形態の樋状のオイルガイド42を下向きに突設している。オイルの圧力が低いときは、オイルはオイルガイド42を介してカム36,38に落ちる。従って、機関の回転数が低い状態であっても、オイルをカム36,38にしっかりとシャワリングして、カム36,38とロッカーアーム43との摺動面を的確に潤滑することができる。
なお、本実施形態のロッカーアーム43は回動軸を持たないフリータイプであり、一端は油圧式サポート44で支持されて、他端がばね45で支持されており、一端と他端との間の中間部に設けた円形の受け部46にカム36,38が当接している。油圧式サポート44の自動調圧支持機構は省略している。
(4).溝条のシール手段
図11(C)(D)に示すように、オイル通路用リブ33の頂面とヘッドカバー6の天板11との間に、シール剤(液体ガスケット)47が塗布されている。シール剤47は、手動式又は動力式のガンを使用して塗布してオイル通路用リブ33の頂面に塗布されており、シール剤47が塗布されたバッフルプレート13をヘッドカバー6に重ねて、ビス14で締結している。
この締結工程で、シール剤47が潰されてオイル通路用リブ33の頂面からはみ出るが、図11(D)に示すように、シール剤47のうちはみ出た部分は、溝条40の内部側に垂れるか、又は、オイル通路用リブ33の外側に垂れる。従って、バッフルプレート13とヘッドカバー6との当接面積をできるだけ小さくして、高いシール性能と締結強度とを確保することができる。
溝条40の幅や深さは任意に設定できる。実施形態では、深さを7mm程度に設定している。また、図11(D)や図6に示すように、ヘッドカバー6の天板11にも、例えば0.5〜1.0mm程度の深さの浅い補助溝条40aを形成している。ヘッドカバー6の天板11に補助溝条40aを形成すると、シール剤47のはみ出し部を補助溝条40aに吸収できるため、オイル通路を綺麗な状態に形成できる。従って、オイルの流れをスムース化して、適切なオイルシャワー機能を確保することができる。
シール剤47は、オイル通路用リブ33のみに塗工することも可能であるし、補助リブ34等に塗工することも可能である。シール剤47は圧縮された状態でもある程度の厚さがあるので、固定強度の確保やブローバイガス・新気の漏洩防止という点からは、ヘッドカバー6に下方から当接している全リブ33,34の頂面にシール剤47を塗工しておくのが好ましい。
(5).トンネル構造のオイル通路
吸気用のカム36は、各プラグ穴16の真横に配置されているが、図6に示すように、本実施形態では、後ろ側のプラグ穴16の左側にはブローバイガス出口23が形成されているため、吸気側オイル通路用リブ33aをプラグ穴16の左側まで延ばしても、ヘッドカバー6で塞ぐことができない。すなわち、吸気側オイル通路用リブ33aのうち、後ろ側の2つのカム36に対応した後部33dとヘッドカバー6との間には、空間が空いている。
そこで、吸気側オイル通路用リブ33aの後部33dには、図7に示すように、後端からドリル48を通すことにより、溝条40に連通したトンネル穴49を形成してその開口端をプラグ(図示せず)で塞ぎ、更に、図11(C)に示すように、トンネル穴49に連通した状態でオイル噴出穴41を空けている。この場合、溝条40の後端が取付け穴35を逃げて外側に寄っていることから、溝条40の後端に内向き部40bを形成して、トンネル穴49を内向き部40bに連通させている。吸気側オイル通路用リブ33aの後部33d後端には、プラグをしっかりと嵌着できるようにするため、補強ボス部50を設けている。
(6).バッフルプレートへのオイル供給手段
吸気側オイル通路用リブ33aと排気側オイル通路用リブ33bとはジョイント側オイル通路用リブ33cで繋がっているが、ジョイント側オイル通路用リブ33cの右端は、排気側オイル通路用リブ33bのうち手前寄りの部位に連通し、ジョイント側オイル通路用リブ33cの左端は、吸気側オイル通路用リブ33aの前端に連通している。
従って、排気側オイル通路用リブ33bとジョイント側オイル通路用リブ33cとは三叉路の接続状態になっており、この三叉路部分に、図9に示すオイル導入筒部52が下向きに突設されている。オイル導入筒部52は、ガスケット15に形成した上下開口の中継筒部53と接続されており、中継筒部53には、シリンダヘッド5とカムキャップ54との間の合わせ面に形成された横長枝通路55から、オイルが供給されている。
すなわち、本実施形態では、シリンダヘッド5は上部分5cと下部分5dとの積層構造になっており、上部分5cに、カム軸37,39を回転自在に保持するカムキャップ54がボルト56で固定されているが、まず、下部分5dの左右両側部に、カム軸37,39と平行な縦長枝通路57を形成して、次いで、縦長枝通路57から各カムキャップ54に向けて上向き枝通路58を形成している。
更に、各上向き枝通路58から横長枝通路55を分岐させて、手前から1番目と2番目とのカム群36,38の間に位置したカムキャップ54に、横長枝通路55から分岐した上向き通路59を形成し、上向き通路59とオイル導入筒部52とを、ガスケット15に設けた中継筒部53を介して連通させている。なお、図9(A)では、オイル導入筒部52と中継筒部53とは当接させた状態に表示しているが、実際には、凹凸の関係にして互いに嵌まり合うように設定したり、継手筒で接続したりすることになる。
図3に示すように、ガスケット15は、ヘッドカバー6の下面に重なるループ部を必須の部分としており、単なるシール機能のみならこのループ部のみで足りるが、本実施形態では、ガスケット15に、1つのカムキャップ54の上に配置される横断部15aを設けて、この横断部15aに中継筒部53を形成している。なお、図4ではガスケット15のループ部は表示せずに、横断部15aのみを表示している。
図9(B)及び図3に示すように、中継筒部53は、横断部15aから後ろ向きにはみ出た状態で形成されている。このため、カムキャップ54にも後ろ向きにはみ出た部分を形成して、これに上向き通路59を形成している。図9(C)に示すように、上向き通路59は、横長枝通路55から分岐した枝通路に連通させている。
オイル導入筒部52がカムキャップ54の真上に位置している場合は、ガスケット15に横断部15aを設けることなく、オイル導入筒部52をカムキャップ54の上面に当接させたらよいが、本実施形態のように、オイル導入筒部52がカムキャップ54から外れたり僅かしか重複していない場合は、ガスケット15の横断部15aに形成した中継筒部53を利用して、カムキャップ54からオイルシャワー用のオイルをバッフルプレート13に供給できる。従って、バッフルプレート13の設計の自由性が高くなる。
吸気側オイル通路用リブ33aは、ヘッドカバー6における吸気側の側面に寄って形成されており、ブローバイガスが通る連通穴22の箇所では、連通穴22の外側を迂回するように形成されている。なお、図8に明示するように(図3(A)も参照)、ガスケット15の横断部15aには、カムキャップ54を固定するボルト56の頭に遊嵌する逃がし穴部60を形成している。
バッフルプレート13のオイル導入筒部52とガスケット15の中継筒部53との間には、Oリング等のシール手段を介在させるのが好ましい。ガスケット15の中継筒部53とカムキャップ54との当接部についても同様である。敢えて述べるまでもないが、図9(A)に示す横長枝通路55は、カム36,38の潤滑を本来の目的としており、本実施形態では、オイルシャワー用の途中の通路として、1つの横長枝通路55を利用している。従って、それだけ構造を簡単化できる。
また、図9(A)に示すように、横断部15aのうち吸気側に寄った部分は、ボルト56の頭の上に位置している。更に、カムキャップ54の上面の高さが一様でないため、横断部15aには、カムキャップ54の上面のうち低い部分に当接する下向き突起61を形成している。このため、横断部15aが細い帯板状態であっても、バタ付くことなく安定した状態に保持される。なお、例えば図9(A)に示すように、ガスケット15のループ状部は、ヘッドカバー6の下面に形成されたシール溝68に嵌め込まれており、下部の一部がヘッドカバー6の下面から露出している。図6では、シール溝68には平行斜線を付して表示している(従って、断面の表示ではない。)。
(7).補助リブの役割
バッフルプレート13の補助リブ34は、オイル通路用リブ33と協働して、吸気側部分30及び排気側部分31を囲っている。すなわち、吸気側部分30及び排気側部分31の外周には、それぞれオイル通路用リブ33と補助リブ34とが一連に連続したリブが上向きに突設されている。従って、プレートといいながら、非常に高い剛性を備えており、少ない本数のビス14でヘッドカバー6に強固に固定される。
また、オイル通路用リブ33及び補助リブ34は、ブローバイガス通路17と新気通路18との形成機能も有している。すなわち、本実施形態では、ブローバイガス通路17と新気通路18とは、バッフルプレート13の箇所にも形成されている。
ブローバイガス通路17の内面には、オイルミストが付着する。このオイルミストはバッフルプレート13の下面を伝って後ろ側に流れるようになっている。そして、図5及び図7に一点鎖線で示すように、ブローバイガス通路17の後部に、補集したオイルを下方に流下させる樋部材62を設けている。樋部材62は、ブローバイガス通路17のうち排気側の縁部に接続されており、この部分にはオイル落とし穴(図示せず)が空いている。なお、オイル落とし穴は、バッフルプレート13のうち吸気側の縁に適宜個数形成してもよい。
図2に示すように(図7も参照)、バッフルプレート13のうち排気側部分31の後部でかつ排気側のコーナー部には、新気流入部63が形成されている。新気流入部63は、ヘッドカバー6のコーナー部に設けた新気入口64(図6、3も参照)に下方から連通している。
同様に、図2に示すように、バッフルプレート13のうち排気側部分31の前端部でかつ排気側面側の部分には、補助リブ34の一部を切欠くことによって新気出口65を形成している(図5,7も参照)。新気出口65は下向きに開口させることも可能であるが、実施形態のように横向きに開口させると、動弁室で発生したオイルミストが新気通路18に流入することを防止できる利点がある。
図2,6,7,10に示すように、ヘッドカバー6とバッフルプレート13とには、新気通路18のうち吸気側に寄った部位において前後方向に延びる中間リブ66,67を設け互いに当接させており、ヘッドカバー6の中間リブ66の箇所に雌ねじ穴14aを形成して、バッフルプレート13の中間リブ67の箇所に取付け穴35を空けている。
(8).まとめ
既に述べたように、本実施形態では、バッフルプレート13はリブ33,34で囲われているため、非常に高い剛性を確保できる。特に、本実施形態では、バッフルプレート13の取付け穴35の大半はリブ33,34と一体のボス部に形成されているため、ビス14の締結力が剛性の高いリブ33,34にダイレクトに作用することになり、従って、少ない本数のビス14で、バッフルプレート13を強固に固定できる。
また、オイル通路は、オイル通路用リブ33に形成した溝条40で構成しているため、シール剤47のはみ出し部をオイル通路用リブ33の外側に排除して、高いシール機能を確保することができる(シール剤47のはみ出し部が締結の阻害にならない。)。
また、バッフルプレート13の吸気側部分30と排気側部分31とはジョイント部32によって繋がっているが、本実施形態では、手前から1番目と2番目とのプラグ穴16の間の箇所にジョイント側オイル通路用リブ33cを位置させており、このため、既述のとおり、排気側オイル通路用リブ33bとジョイント側オイル通路用リブ33cとが三叉路状態に接続されている。
このようなオイル通路用リブ33の構造を採用すると、吸気側オイル通路用リブ33aと排気側オイル通路用リブ33bとがその前端又は後端においてジョイント側オイル通路用リブ33cで接続されている場合に比べて、バッフルプレート13をコンパクト化することができると共に、バッフルプレート13が他の部材の邪魔になることも防止して、設計の自由性を向上できる。
また、本実施形態では、ブローバイガス通路17ではブローバイガスが後ろ向きに流れて、新気通路18では新気が手前に向けて流れており、両通路での流れ方向が逆になっているが、この構成では、ブローバイガスが吸気系に吸引されると、ブローバイガスの流れに対応して新気が動弁室に流れ込むため、動弁室の圧力の変化に的確に対応して新気が供給されることになり、その結果、換気機能を向上させることができる。
本実施形態では、オイル通路用リブ33をバッフルプレート13のみに形成したが、オイル通路用リブ33をヘッドカバー6のみに形成したり、ヘッドカバー6とバッフルプレート13との両方にオイル通路用リブ33を形成して、互いに当接させたりすることも可能である。また、バッフルプレート13は合成樹脂製であってもよい。更に、本願発明はスラント型でない縦型の内燃機関やV型の内燃機関にも適用できる。
ヘッドカバーの形態は、シリンダヘッド等の構造に応じて適宜変更することができるし、それに応じてバッフルプレートの形態も変更することができる。オイルの流入口を吸気側オイル通路用リブと排気側オイル通路用リブとにそれぞれ設けて、ジョイント側オイル通路用リブを無くすことも可能である。
本願発明は、実際に内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダボア軸心
4 シリンダブロック
5 シリンダヘッド
6 ヘッドカバー
11 ヘッドカバーの天板
12 ヘッドカバーの周壁
13 プレートの一例としてのバッフルプレート
15 ガスケット
15a 横断部
17 ブローバイガス通路
18 新気通路
19 ヘッドカバーのブローバイガス導入部
22 ブローバイガスが入り込む連通穴
33(33a〜33c) オイル通路用リブ
34 補助リブ
36,38 カム
37,39 カム軸
40 オイル通路を構成する溝条
40a 補助溝条
41 オイル噴出穴
42 樋状のオイルガイド
47 シール剤
49 トンネル穴
52 オイル導入筒部
53 中継筒部
54 カムキャップ

Claims (2)

  1. 天板と周壁とを有してシリンダヘッドに向けて開口した金属製のヘッドカバーと、前記ヘッドカバーにおける天板の内面にビスで固定された金属板製のプレートとを有しており、
    前記ヘッドカバーの天板と前記プレートとの間の合わせ面に、吸気バルブ及び排気バルブの開閉用カムに対するオイルシャワーのためのオイル通路が形成されており、
    かつ、前記プレートに、前記オイル通路に連通したオイル噴出穴が、前記各カムに対応して間隔を空けて複数個形成されている構成であって、
    前記ヘッドカバーの天板と前記プレートとのうちいずれか一方又は両方にオイル通路用リブが形成されており、前記オイル通路用リブの頂面に、前記オイル通路を構成する溝条が形成されており、オイル通路用リブの頂面には、前記溝条を囲うようにシール剤が塗工されている、
    内燃機関。
  2. 前記プレートは金属製のバッフルプレートであり、このバッフルプレートに、前記オイル通路用リブと連続した補助リブを形成することにより、前記ヘッドカバーの天板と前記プレートとの間に、ブローバイガス通路と新気通路とが形成されている、
    請求項1に記載した内燃機関。
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