JP2019042472A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】有利な状態の上限に到達することが確定しているような状況において遊技の興趣を低下させてしまうことを防止できる遊技機を提供することを目的とする。【解決手段】ボーナス当選しているか否かを報知する期待感演出を実行するスロットマシンにおいて、AT中において残りATゲーム数を消費するまでに有利期間の残り上限ゲーム数に到達してしまう上限到達確定時において実行可能な特別演出が実行されていないときは複数種類の期待感演出における報知前期間が最大の期間となるパターンAを選択し得るが、特別演出が実行されているときはパターンAを選択し得ないことにより、期待感演出が開始されてから結果報知までの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせる虞のある特別演出実行中においては特別演出不実行中よりも、期待感演出における報知前期間が短くなるように制御する。【選択図】図14
Description
本発明は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段と、可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機に関する。
遊技機の一例として、複数種類の図柄が配列されたリールを複数備え、スタートスイッチが操作されることにより役抽選を行うとともにリールの回転を開始し、役抽選の結果とストップスイッチの操作態様(押し順、操作タイミング等)とに基づいてリールの回転を停止し、すべてのリールが停止したときの入賞ライン上の図柄の組合せに応じて特典を付与可能なスロットマシンが存在する。また、遊技者にとって有利な状態として、所定の役(たとえば、小役あるいはリプレイ等)の当選確率を向上させるボーナスやRT(Replay Time)、役抽選の結果が複数の役に当選する結果となったときに特典がより大きな役を入賞させるための遊技者にとって有利となる操作情報を報知するAT(Assist Time)が設けられているスロットマシンも存在する。また、パチンコ球を遊技領域に発射して、遊技領域に設けられている始動入賞口に入賞することにより複数種類の図柄を可変表示させた後に停止させて図柄組合せを表示するパチンコ遊技機などが知られている。
このような遊技機において、ATなどの有利な状態において消化した遊技回数が所定回数に到達したときに、有利な状態に制御可能なゲーム数に所定ゲーム数上乗せするとともに、有利な状態を維持したまま当該所定回数まで到達したことを祝福する意味合いでエンディング演出を開始するものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の遊技機においては、エンディング演出が開始された後において有利な状態に制御可能なゲーム数が上乗せされることがない。このため、エンディング演出が開始された時点で、有利な状態の残りゲーム数が確定してしまい、有利な状態の終了タイミング(上限到達)を遊技者が把握できてしまう。その結果、エンディング演出中は、優越感等を抱かせることができるものの、残りゲームの単なる消化作業に過ぎないといったネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまう可能性がある。このようなエンディング演出中において、例えば遊技者の期待感を煽る演出を複数ゲームに亘って実行した後に結果を報知するような連続演出を実行してしまうと、連続演出が開始されてから結果が報知されるまでのゲームを無駄に消化させられたといったネガティブな印象をより一層強めてしまう。その結果、エンディング演出中における遊技の興趣を低下させてしまう虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、有利な状態の上限に到達することが確定しているような状況において遊技の興趣を低下させてしまうことを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かを報知する報知演出であって、当該報知演出が開始されてから前記利益が付与されるか否かを報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、前記特別演出が実行されていないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、前記特別演出が実行されているときは、前記特定報知演出を選択し得ない。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときに実行可能な特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも報知演出における報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定して特別演出が実行されている状況下においても、報知演出が開始されてから利益が付与されるか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益が付与されるか否かを報知できる。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かを報知する報知演出であって、当該報知演出が開始されてから前記利益が付与されるか否かを報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態ではないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときは、前記特定報知演出を選択し得ない。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときには、上限到達確定状態ではないときよりも報知演出における報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においても、報知演出が開始されてから利益が付与されるか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益が付与されるか否かを報知できる。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたことを報知する報知演出であって、当該利益の付与が決定されてからその旨を報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、前記特別演出が実行されていないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、前記特別演出が実行されているときは、前記特定報知演出を選択し得ない。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときに実行可能な特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも報知演出における報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定して特別演出が実行されている状況下においても、利益の付与が決定されてからその旨が報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益の付与が決定された旨を報知できる。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたことを報知する報知演出であって、当該利益の付与が決定されてからその旨を報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態ではないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときは、前記特定報知演出を選択し得ない。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときには、上限到達確定状態ではないときよりも報知演出における報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においても、利益の付与が決定されてからその旨が報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益の付与が決定された旨を報知できる。
なお、本発明のある局面に従う遊技機は、以下の構成を備えるものであってもよい。
複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する有利状態制御手段と、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かを報知する報知演出であって、当該報知演出が開始されてから前記利益が付与されるか否かを報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記報知演出選択手段により選択される報知演出における平均報知前期間は、前記有利制御可能期間中において、前記特別演出が実行されていないときよりも前記特別演出が実行されているときの方が短い。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときに実行可能な特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも報知演出における平均報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定して特別演出が実行されている状況下においても、報知演出が開始されてから利益が付与されるか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益が付与されるか否かを報知できる。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する有利状態制御手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かを報知する報知演出であって、当該報知演出が開始されてから前記利益が付与されるか否かを報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記報知演出選択手段により選択される報知演出における平均報知前期間は、前記有利制御可能期間中において、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態ではないときよりも前記上限到達確定状態であるときの方が短い。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときには、上限到達確定状態ではないときよりも報知演出における平均報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においても、報知演出が開始されてから利益が付与されるか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益が付与されるか否かを報知できる。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する有利状態制御手段と、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたことを報知する報知演出であって、当該利益の付与が決定されてからその旨を報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記報知演出選択手段により選択される報知演出における平均報知前期間は、前記有利制御可能期間中において、前記特別演出が実行されていないときよりも前記特別演出が実行されているときの方が短い。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときに実行可能な特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも報知演出における平均報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定して特別演出が実行されている状況下においても、利益の付与が決定されてからその旨が報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益の付与が決定された旨を報知できる。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する有利状態制御手段と、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたことを報知する報知演出であって、当該利益の付与が決定されてからその旨を報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記報知演出選択手段により選択される報知演出における平均報知前期間は、前記有利制御可能期間中において、決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態ではないときよりも前記上限到達確定状態であるときの方が短い。
この構成によると、有利制御可能期間中において、上限到達確定状態であるときには、上限到達確定状態ではないときよりも報知演出における平均報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においても、利益の付与が決定されてからその旨が報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつ、利益の付与が決定された旨を報知できる。
好ましくは、前記有利制御可能期間制御手段と、前記有利状態制御手段と、前記有利状態制御期間決定手段とを含み、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、前記特別演出実行手段と、前記報知演出実行手段とを含み、演出を制御する演出制御手段とを備え、前記遊技制御手段は、さらに、前記上限到達確定状態であるか否かを特定可能にするための特定用情報を出力する出力手段とを含み、前記特別演出実行手段は、前記特定用情報に基づき前記特別演出を実行する。
この構成によると、報知演出における平均報知前期間を異ならせる契機となる特別演出は、遊技制御手段側から出力される特定用情報に基づいて演出制御手段側により実行される。その結果、遊技の進行を制御する遊技制御手段側の処理負担が増大してしまうことを防止できる。
好ましくは、前記上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段を備え、前記報知演出選択手段により選択される報知演出における平均報知前期間は、前記上限到達確定状態であるが未だ前記特別演出が実行されていないときよりも前記上限到達確定状態でありかつ前記特別演出が実行されているときの方が短い。
この構成によると、上限到達確定状態であっても特別演出が実行されていないときよりも特別演出が実行されているときの方が、報知演出における平均報知前期間が短くなる。このため、有利制御可能期間の上限に到達することが確定して特別演出が実行されている状況下においては、報知演出における平均報知前期間がより短くなるため、ネガティブな印象をより一層抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつも、利益が付与されるか否かを報知できる。
好ましくは、前記有利状態とは異なる状態であって遊技者にとって有利な特別状態に制御する特別状態制御手段と、前記特別状態への制御を伴う特別役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段とを備え、前記有利な利益の付与とは、前記役抽選において前記特別役に当選しており前記特別状態へ制御可能であることである。
この構成によると、報知演出は、特別役に当選しており、有利状態とは異なる特別状態へ制御可能であることを報知する演出である。このため、報知演出に対する注目度合いを向上させることができる。また、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においても報知演出が実行可能であるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
好ましくは、1遊技に対する賭数として所定数の遊技価値を設定することにより複数種類の図柄を可変表示可能にする賭数設定手段と、可変表示が停止したときの表示結果に応じて遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、前記役抽選において前記特別役に当選し、前記特別役に当選している状態である特別役当選状態は、1遊技あたりの前記遊技価値付与手段により付与されることを期待できる遊技価値の期待値が前記賭数設定手段により賭数として設定された遊技価値の数未満となる状態である。
この構成によると、特別役当選状態においては付与されることを期待できる遊技価値の期待値が賭数として設定された遊技価値の数未満となる状態であるところ、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においては特別役に当選しており特別状態へ制御可能であることが早期に報知される。このため、少なくとも有利制御可能期間の上限に到達することが確定していない状況であるときよりも、特別役当選状態から早期に特別状態へ制御可能となり、付与されることを期待できる遊技価値の期待値が賭数として設定された遊技価値の数未満となる状態での遊技を少なくすることができる。その結果、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下における有利度合いを向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
好ましくは、前記複数の役には、遊技価値を新たに用いることなく次の遊技を開始可能にする再遊技役を含み、前記有利状態においては、前記再遊技役に当選する確率が所定状態よりも高い状態である再遊技高確率状態への制御を維持可能であり、前記役抽選において前記特別役に当選し、前記特別役に当選している状態である特別役当選状態は、前記役抽選においていずれの役も当選しないハズレとなる割合が前記再遊技高確率状態であるときよりも高い状態である。
この構成によると、特別役当選状態においては役抽選においてハズレとなる割合が再遊技高確率状態であるときよりも高い状態であるところ、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下においては特別役に当選しており特別状態へ制御可能であることが早期に報知される。このため、少なくとも有利制御可能期間の上限に到達することが確定していない状況であるときよりも、特別役当選状態から早期に特別状態へ制御可能となり、役抽選においてハズレとなる割合が再遊技高確率状態であるときよりも高い状態での遊技を少なくすることができる。その結果、有利制御可能期間の上限に到達することが確定している状況下における有利度合いを向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
好ましくは、複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選において所定の役に当選する確率が異なる複数の遊技状態のうちのいずれかに制御する遊技状態制御手段を備え、前記報知演出選択手段は、前記遊技状態制御手段により制御されている遊技状態にかかわらず、報知演出を選択する。
この構成によると、報知演出選択手段は遊技状態制御手段により制御されている遊技状態にかかわらず報知演出を選択する。このため、報知演出選択手段による処理を簡略化でき、処理負担を軽減できる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。本発明に係る遊技機の具体例として、メダルを遊技媒体として用いて遊技を実行可能なスロットマシンを挙げて説明する。しかし、遊技機は、このようなスロットマシンに限定されず、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を実行可能な遊技機や、遊技媒体を用いるものではなく内部的に付与される得点を用いて遊技を実行可能な遊技機などの他の遊技機であってもよい。
<スロットマシンの構成例>
図1および図2を参照してスロットマシンの全体構成を説明する。図1は、スロットマシンの正面図である。図2は、スロットマシンの前面扉が開放された状態を示す斜視図である。
図1および図2を参照してスロットマシンの全体構成を説明する。図1は、スロットマシンの正面図である。図2は、スロットマシンの前面扉が開放された状態を示す斜視図である。
スロットマシン1は、前面に開口を有する箱状の筐体3と、筐体3の一辺において開閉自在に取り付けられた前面扉5とを含む部材から構成される。筐体3の前面は、前面扉5が筐体3に対して閉じられることにより閉塞される。前面扉5は、遊技場の管理者が管理する扉用鍵により筐体3に対して施錠・解除が可能となる。
図1に示すように、前面扉5の中央部分には、表示窓7が設けられている。表示窓7からは、複数種類の図柄が配列されているリール11L、11M、11R(以下、まとめてリール11L〜11Rともいう)を視認できる。リール11L〜11Rが回転すると、表示窓7からは、リール11L〜11R各々に配列されている図柄が可変表示している状態を視認できる。このように、表示窓7およびリール11L〜11Rにより、複数の図柄を可変表示する可変表示部13が形成される。
可変表示部13は、複数の可変表示列10を備えている。具体的に、可変表示部13は、表示窓7のうちリール11Lの前方に相当する部分とリール11Lとから構成される左可変表示列10L、表示窓7のうちリール11Mの前方に相当する部分とリール11Mとから構成される中可変表示列10M、および、表示窓7のうちリール11Rの前方に相当する部分とリール11Rとから構成される右可変表示列10Rを備えている。リール11L〜11Rが停止している状態において、左可変表示列10L、中可変表示列10M、および右可変表示列10R各々は、上段・中段・下段に図柄を停止表示できる。このため、表示窓7からは、9つの図柄を視認できる。
本実施形態では、役の入賞判定対象となる入賞ラインとして、左可変表示列10Lの下段、中可変表示列10Mの下段、右可変表示列10Rの下段により構成されるいわゆる下段ラインが設定されている。表示窓7には、入賞ラインNLが描かれている。
前面扉5の表示窓7の上方には、液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27は、遊技(ゲーム)の進行に応じて、所定の画像を表示することにより演出を実行する。また、前面扉5の液晶表示器27の上方には、予め定められた役の図柄組合せや払出枚数等が刷られた説明パネル29が設けられ、さらに、説明パネル29の上方および左右各々には、ランプ部33L、33M、33Rが設けられている。ランプ部33L、33M、33Rは、LEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
前面扉5の表示窓7の左側には、クレジット表示器45と、ペイアウト表示器46と、報知用表示器60と、有利期間報知ランプ80とが配設されている。クレジット表示器45は、遊技者所有のメダルのうち、スロットマシン1内において貯留(記憶)されているメダルの枚数であるクレジットを表示する。クレジットの上限枚数は50に設定されている。
ペイアウト表示器46は、役の入賞が発生したときにメダル(遊技媒体)の払出枚数を表示するとともに、エラー情報など各種情報の表示にも兼用される表示器である。報知用表示器60は、遊技者にとって有利となる操作態様(例えば、操作タイミング、押し順など。以下、有利操作態様ともいう)や役抽選の結果などを特定するための所定情報を報知する表示器である。有利期間報知ランプ80は、有利操作態様を報知可能なAT遊技を許容できる有利な期間(以下、有利期間という)であることを報知する表示器である。
クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、および報知用表示器60は、各々、例えば7セグメントLEDにより構成され、各セグメントの点灯態様に応じて情報を報知する。また、有利期間報知ランプ80は、例えばLEDにより構成され、有利期間において点灯し、有利期間ではない通常期間において消灯する。
前面扉5の表示窓7の下方には、各種の操作部が設けられている。操作部としては、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、スタートスイッチ19、精算スイッチ23、ストップスイッチ21L、21M、21R(以下、まとめてストップスイッチ21L〜21Rともいう)、および、メダル投入口25が設けられている。
ベットスイッチ15は、クレジットを用いて1枚分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大ベットスイッチ17は、クレジットを用いて最大賭け枚数分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大賭け枚数とは、1回の遊技(以下、1遊技ともいう)について賭数設定できる最大の枚数(本実施形態では「3」に設定。)をいう。スタートスイッチ19は、リール11L〜11R各々を回転させて図柄の可変表示を開始させるための操作を検出するスイッチである。精算スイッチ23は、クレジットあるいは設定済の賭数に相当する枚数分のメダルを払い出させるための操作を検出するスイッチである。ストップスイッチ21L〜21Rは、各々、リール11L〜11Rのうちの対応するリールの回転を停止させて図柄の可変表示を停止させるための操作を検出するスイッチである。メダル投入口25は、遊技者がメダルを投入するための開口である。
前面扉5における各種の操作部の下方には、キャラクタなどが刷られた下部パネル35が設けられている。また、下部パネル35の左右には、それぞれ下部ランプ部37L、37Rが設けられている。下部ランプ部37L、37Rは、例えばLEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
また、下部パネル35の下方には、役入賞の発生等に応じてメダルを払い出すためのメダル払出口39、および、メダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。メダル払出口39の左右には、各々、遊技の進行に応じて効果音や音声などを出力することによる演出を行うためのスピーカ31L、31Rが設けられている。
次に、スロットマシン1の筐体3の内部構成について説明する。図2に示すように、スロットマシン1の筐体3内の中央には、リール11L〜11Rを横並びに収容するためのリールユニット9が設けられている。リールユニット9は、筐体3内の後壁に固定されている。リールユニット9は、リールモータ14L、14M、14R(図4参照。以下、リールモータ14L〜14Rともいう。)と、位置センサ55L、55M、55R(図4参照。以下、位置センサ55L〜55Rともいう)とを備えている。
リールモータ14L〜14Rは、各々、リールユニット9のフレームに対して横並びに固定されており、その回転軸にリール11L〜11Rのうちの対応するリールが固定されている。これにより、リールモータ14L〜14Rが駆動制御されることにより回転・停止する。リールモータ14L〜14Rは、例えばステッピングモータにより構成されている。
位置センサ55L〜55Rは、各々、リール11L〜11Rに設けられた突起部がリール回転に伴って所定位置を通過したことを検出するためのセンサである。位置センサ55L〜55Rは、例えばフォトインタラプタにより構成されている。位置センサ55L〜55Rは、各々対応するリールの突起部を検出したときに、そのリールの所定位置の図柄(例えば、図3の図柄番号19番の図柄)が表示窓7の中段に位置するように構成されている。
リールユニット9の上方には、メイン制御基板63およびサブ制御基板73が各々基板ケースに収納された状態で設置されている。基板ケースは、収納されている制御基板などに対して仮に不正が行われた場合、その痕跡を容易に判別可能にするために、たとえば一部の部材を破壊等しなければ制御基板に接触できない構造を有している。また、メイン制御基板63とサブ制御基板73とは、基板間を接続する信号線により電気的に接続されている。
リールユニット9の下方には、ホッパーユニット43が設けられている。ホッパーユニット43は、ホッパー容器42と、満タンセンサ58(図4参照)と、ホッパーモータ57(図4参照)と、払出センサ54(図4参照)とを備えている。
ホッパー容器42は、メダル投入口25から受け入れられたメダルを貯留するための容器である。満タンセンサ58は、ホッパー容器42の所定位置に設けられ、ホッパー容器42に貯留されたメダルが所定量に達した満タン状態であることを検出するセンサである。
ホッパーモータ57は、所定の払出条件が成立したときに駆動し、ホッパー容器42に貯留されたメダルを所定枚数排出するために駆動するモータである。ホッパーモータ57は、たとえばDCモータ(Direct Current Motor)により構成されている。払出センサ54は、ホッパーモータ57によりホッパー容器42から排出されるメダルを1枚ずつ検出するセンサである。払出センサ54により検出されたメダルは、前面扉5の裏面側の下方に設けられたメダルシュート47を介して、メダル払出口39から払い出される。
ホッパーユニット43の左側方には、スロットマシン1が備える各種装置に電力を供給するための電源ユニット49が配設されている。電源ユニット49には、電源スイッチ50、リセットスイッチ52、および、変更処理開始スイッチ56が配設されている。
電源スイッチ50は、スロットマシン1への電力供給の有無を切り換えるスイッチである。リセットスイッチ52は、設定値を変更可能な設定変更処理中において設定値の切り換え操作を検出するためのスイッチである。リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラー解除するためのスイッチとしても用いられる。変更処理開始スイッチ56は、設定変更処理用のキーシリンダからなり、設定変更処理に移行させるための操作を検出するスイッチである。
設定値とは、役抽選における当選確率(ひいては払出率、有利度合い)を特定する値である。設定値としては、例えば、当選確率が異なる1〜6の6段階が設けられている。設定値の変更は、遊技場の管理者が管理する設定変更用鍵により変更処理開始スイッチ56をONにした状態で電源を投入することにより設定変更処理に移行させることにより可能となる。設定変更処理に移行するとスロットマシン1のRAMは初期化(クリア)される。
設定値は、設定変更処理中にリセットスイッチ52を操作することにより順次切替える(例えば…5→6→1→2…)ことができる。設定変更処理中は、ペイアウト表示器46に設定値が表示される。設定変更処理では、スタートスイッチ19への操作が検出されることによりそのときに表示されている設定値を記憶し、変更処理開始スイッチ56をOFFにすることにより終了する。これにより、設定値の変更が完了し、以降の遊技においては、記憶された設定値に基づき後述する役抽選等が行われる。
前面扉5の裏面側には、メダル投入口25の裏側に相当する位置にメダルセレクタ48が配設されている。メダルセレクタ48は、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものであるか否かを物理的に選別し、正規のメダルについてはホッパー容器42に貯留させるための第1流路40側に誘導する一方、非正規のメダルについては外部へ排出させるための第2流路44側に誘導する構造を有する。
また、メダルセレクタ48は、切替ソレノイド51(図4参照)と、投入センサ53(図4参照)とを備えている。切替ソレノイド51は、遊技状況(例えばリール回転中、クレジット上限到達時等)に応じて投入されたメダルを強制的に第2流路44側に切替えるためのソレノイドである。投入センサ53は、メダル投入口25から投入されたメダルのうち第1流路40側に誘導されたメダルを1枚ずつ検出するセンサである。投入センサ53により検出されたメダルは、前面扉5が閉じられた状態においてホッパー容器42に貯留される。これに対し、第2流路44側に誘導されたメダルは、メダルシュート47を介してメダル払出口39から排出される。
次に、図3を参照して、リール11L〜11R各々の図柄配列の構成について説明する。リール11L〜11Rには、各々、図3に示すとおり複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。図3では、説明の便宜上、複数種類の図柄を「R7」「G7」「BR」「C1」「C2」「BE」「RP」「MD」「T1」「T2」などといった文字列で示しているが、実際にはこれら文字列に対応する絵柄が配列されている。例えば、「R7」として赤色の「7」の絵柄、「G7」として緑色の「7」の絵柄が、「BE」として「ベル」の絵柄、「RP」として「リプレイ」の絵柄などが配列されている。複数種類の図柄は、他の図柄と識別可能な態様であれば絵柄に限るものではなく、模様や、記号、数字など、どのようなものであってもよい。なお、「C1」および「C2」は、外観が類似する絵柄により構成されているため、これらをまとめて「C」ともいう。同様に、「T1」および「T2」も外観が類似する絵柄により構成されているため、これらをまとめて「T」ともいう。
図3においては、その左端に、リール11L〜11R各々に図柄が配置されている図柄配置領域に対応させて図柄番号0〜19を示している。図柄番号0〜19は、本実施形態のリール11L〜11R各々において、どの図柄配置領域の図柄であるかを特定するための番号である。
本実施形態の場合、例えば、図柄番号0〜19までの図柄が印刷されたリールテープがリール11L〜11R各々の周面に貼り付けられている。このため、リール11L〜11Rが回転すると、図柄番号…19→18→17→…2→1→0→19→18…といったように、予め定められた順に複数の図柄を表示窓7において可変表示させることができる。
以上のような構成を備えるスロットマシン1は、まずメダル投入口25へのメダル投入あるいはベットスイッチ15等が操作されて1ゲームの開始に必要な規定数(本実施形態では「3」に設定)分のメダルが賭数設定されることにより回転開始可能な状態になり、スタートスイッチ19が操作されることにより、リール11L〜11Rを回転させて図柄を可変表示して1遊技を開始する。規定数は、「3」に設定されているものに限らず、「3」以上に設定されているものや「3」未満に設定されているものであってもよく、また制御されている遊技状態に応じて異なる値(例えば、「ボーナス」以外は「3」、「ボーナス」中は「1」等)が設定されるものであってもよい。
1遊技が開始された後においては、リール回転中においてストップスイッチ21L〜21Rが操作されることにより対応するリールの回転を停止させ、リール11L〜11Rすべての回転が停止することにより1遊技を終了する。スロットマシン1は、リール11L〜11Rすべての回転が停止したときの図柄組合せなど(表示結果)に応じて遊技者に対して所定の特典を新たに付与する。所定の特典としては、例えば、遊技状態の移行、メダル等を新たに用いることなく次回遊技の賭数を自動設定、所定枚数のメダル払出(あるいはクレジット加算)等が挙げられるが、これらに限るものではない。
次に、図4を参照して、スロットマシン1の電気的な構成について説明する。図4に示すとおり、スロットマシン1には、メイン制御基板63、サブ制御基板73、電源ユニット49、および、外部出力基板90などが設けられている。
メイン制御基板63は、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装された基板である。サブ制御基板73は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブCPU71が実装された基板である。電源ユニット49は、スロットマシン1に搭載された各種電気部品を駆動するための電源を生成する。外部出力基板90は、遊技の進行に応じた信号をスロットマシン1の外部(例えば、ホールコンピュータ、台毎データ表示器等)に出力する基板である。
メインCPU61は、遊技の進行を制御するための遊技制御プログラムを記憶するROM67と、遊技に関するデータなどを一時的に記憶するRAM65とを備え、ROM67に格納された遊技制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
メインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムを実行し、メイン制御基板63に接続されたスイッチ(操作手段)やセンサ(検出手段)からの信号に基づいて遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定する。エラーには、例えば、投入センサ53により所定時間以上検知されているセレクターエラー、満タンセンサ58によりホッパー容器42が満タンであることが検知されている満タンエラー、ホッパーモータ57を駆動しているにもかかわらず払出センサ54により所定時間以上検知されていないメダル切れエラーなどを含む。
メイン制御基板63に接続されたスイッチやセンサには、図4に示される、投入センサ53、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、スタートスイッチ19、ストップスイッチ21L〜21R、精算スイッチ23、リセットスイッチ52、変更処理開始スイッチ56、位置センサ55L〜55R、払出センサ54、満タンセンサ58などが含まれる。
また、メインCPU61は、遊技の進行に関する処理を行って、メイン制御基板63に接続された機器類を駆動制御する。メイン制御基板63に接続された機器類には、図4に示される、切替ソレノイド51、クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、報知用表示器60、有利期間報知ランプ80、リールモータ14L〜14R、ホッパーモータ57、および、各種LEDなどが含まれる。また、メイン制御基板63には、7セグメントLEDからなる表示器が搭載されている。メイン制御基板63に搭載されている表示器は、全遊技期間に対して有利期間に滞在している有利期間滞在比率、および総払出枚数に対するボーナスでの払出枚数の役物比率などを常に表示する。なお、有利期間滞在比率および役物比率などは、メイン制御基板63に搭載されている表示器に表示するものに限らず、別個に設けられた表示器(例えば、ペイアウト表示器46等)に表示するものであってもよい。この場合、メインCPU61は、例えばリセットスイッチ52が操作されたときに、有利期間滞在比率および役物比率をメイン制御基板63とは別個に設けられた表示器に表示するようにしてもよい。
メイン制御基板63は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板73に対して各種のコマンドを送信する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて演出の制御を行う。一方、サブ制御基板73からメイン制御基板63に対しては、コマンドを送ることはできない。コマンドは、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向にのみ送信される。
サブ制御基板73に搭載されているサブCPU71は、演出を制御するための演出制御プログラムを記憶するROM77と、演出に関するデータなどを一時的に記憶するRAM75とを備え、ROM77に格納された演出制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
サブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じた演出内容の決定等を行い、その結果に基づいてサブ制御基板73に接続された機器類を駆動制御して演出を行う。サブ制御基板73に接続された機器類には、図4に示される、スピーカ31L、31R、液晶表示器27、および各種ランプ・LEDなどが含まれる。
<遊技制御処理>
メインCPU61は、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムに基づいて、遊技の進行を制御するための遊技制御処理を行う。図5は、遊技制御処理の一例を説明するための図である。
メインCPU61は、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムに基づいて、遊技の進行を制御するための遊技制御処理を行う。図5は、遊技制御処理の一例を説明するための図である。
(賭数設定処理)
S100の賭数設定処理では、投入センサ53からの検出信号、ベットスイッチ15あるいは最大ベットスイッチ17からの操作信号、および再遊技役の入賞時に設定される再遊技フラグなどに応じて、賭数を設定するための処理が行われる。設定された賭数が規定数に達しているときには、スタートスイッチ19への操作を有効に受け付ける回転開始可能な状態(有効化)にする。
S100の賭数設定処理では、投入センサ53からの検出信号、ベットスイッチ15あるいは最大ベットスイッチ17からの操作信号、および再遊技役の入賞時に設定される再遊技フラグなどに応じて、賭数を設定するための処理が行われる。設定された賭数が規定数に達しているときには、スタートスイッチ19への操作を有効に受け付ける回転開始可能な状態(有効化)にする。
また、賭数設定処理では、精算スイッチ23からの操作信号に基づいて、ホッパーモータ57を駆動させる駆動信号を出力して、クレジット分あるいは設定済の賭数分に相当する枚数のメダルを払い出すための精算処理が行われる。賭数設定処理は、回転開始可能な状態においてスタートスイッチ19からの操作信号を受信することにより終了し、S200の内部抽選処理へ移行する。賭数設定処理では、スタートスイッチ19からの操作信号を受信して内部抽選処理へ移行する際に、設定された賭数(メダル枚数)を特定可能なベットコマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技に対して賭数設定されたメダル枚数を特定可能となる。
(内部抽選処理)
S200の内部抽選処理では、所定範囲(例えば0〜65535)で乱数値を更新する乱数回路から役抽選用の乱数値を抽出し、抽出した値(以下、抽出値という)に基づいて予め定められた複数種類の役のいずれかに当選するか否かを抽選する役抽選が行われる。図6を参照して、スロットマシン1において設定されている役の種別および役名称について説明する。
S200の内部抽選処理では、所定範囲(例えば0〜65535)で乱数値を更新する乱数回路から役抽選用の乱数値を抽出し、抽出した値(以下、抽出値という)に基づいて予め定められた複数種類の役のいずれかに当選するか否かを抽選する役抽選が行われる。図6を参照して、スロットマシン1において設定されている役の種別および役名称について説明する。
役の種別としては、ボーナス役と、再遊技役と、小役とが設けられている。ボーナス役は、小役の当選確率が高いボーナスへの移行を伴う移行役である。再遊技役(以下、リプレイともいう)は、前述の再遊技フラグを設定する役であって、賭数設定処理において遊技者所有のメダル(あるいはクレジット)を新たに用いることなく、次回遊技の規定数に対応した賭数を次回遊技の賭数として自動設定する役である。小役は、所定枚数のメダルの払い出し(あるいはクレジット加算)を伴う役である。
ボーナス役としては、役名称「RBB1」「RBB2」が設けられている。「RBB1」「RBB2」の図柄組合せには、各々、「R7」の3つ揃い、「G7」の3つ揃いとなる組合せが定められている。「RBB1」「RBB2」は、各々、払出されたメダルの枚数が、図6の備考欄に記載の枚数を超えた遊技で終了する。
再遊技役としては、役名称「RPC」「RTT1」〜「RTT9」が設けられている。「RPC」の図柄組合せには、「RP」の3つ揃いとなる組合せが定められている。「RTT1」〜「RTT9」についても、各々、図6に記載のとおりの図柄組合せが定められている。「RTT1」〜「RTT9」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「T」図柄がリール11L〜11R各々の下段・中段・上段に停止される場合があり、見た目上は「T」図柄が斜めに揃う。また、「RTT1」〜「RTT9」は、有利RTに制御する契機となる役であるため、昇格リプレイともいう。
小役としては、役名称「BE」「ATA1」〜「ATA12」および「CH」が設けられている。「BE」の図柄組合せには、「BE」の3つ揃いとなる組合せが定められている。「ATA1」〜「ATA12」および「CH」についても、各々、図6に記載のとおりの図柄組合せが定められている。「BE」は、押し順が正解したときに入賞となり、メダルが9枚払い出される。「ATA1」〜「ATA12」は、押し順が不正解(失敗)したときであってストップスイッチ21L〜21Rへの操作タイミングに応じて入賞可能であり、メダルが1枚払出される。「CH」は、入賞するとメダルが1枚払い出される。また、「CH」は、有利期間に制御するか否かの有利期間抽選の契機となる役である。
内部抽選処理では、図6に示す役のうち予め定められた役から構成される複数種類の当選役グループ毎に役抽選が行われる。図7を参照して、本実施形態における当選役グループおよび役構成について説明する。
ボーナス役を含む当選役グループとしては、「RBB1」「RBB2」が設けられている。「RBB1」「RBB2」は、それぞれ1つのボーナス役から構成される当選役グループである。
再遊技役の当選役グループとしては、「通常リプ」および「昇格リプ」が設けられている。「通常リプ」は、「RPC」のみから構成される当選役グループである。一方、「昇格リプ」は、「RTT1」〜「RTT9」から構成される当選役グループである。
小役の当選役グループとしては、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」および「1枚役」が設けられている。「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」は、「BE」に加えて、「ATA1」〜「ATA12」のうちの2種類以上の役であって、互いに異なる組合せとなる役を含むように構成される当選役グループである。「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」は、まとめて「押し順ベル」ともいう。「1枚役」は、「CH」から構成される当選役グループである。
これら複数種類の当選役グループのうち役抽選の対象となる当選役グループは、複数種類の遊技状態毎に定められている。また、役抽選における当選確率にかかわる判定値は、当選役グループ、制御されている遊技状態、および設定されている設定値に応じて定められている。
スロットマシン1において制御可能となる遊技状態としては、「初期RT」、「通常RT」、「有利RT」、「RBB」が当選している「RBB内部当選状態」、およびボーナス役の種類に応じた「RBB」などが設けられている。「初期RT」、「通常RT」、および「有利RT」は、まとめて一般遊技状態ともいう。
ボーナス役を含む当選役グループのうち「RBB1」「RBB2」は、一般遊技状態において役抽選の対象となる。「RBB1」「RBB2」は、設定値にかかわらず一律の確率(1/1000)で当選するように判定値が定められている。なお、ボーナス役を含む当選役グループの判定値は、設定値に応じて異なる判定値が定められており、設定値が高くなるに連れて当選確率が高くなる(例えば、当選確率が設定値1:1/1000、設定値6:1/900)ように定められているものであってもよい。
次に、再遊技役を含む当選役グループのうち「通常リプ」は、一般遊技状態、「RBB内部当選状態」において役抽選の対象となり、「有利RT」中の当選確率が1/1.7となり、「初期RT」および「通常RT」における当選確率が1/8となり、「RBB内部当選状態」における当選確率が1/4となるように判定値が定められている。また、「昇格リプ」は、「通常RT」においてのみ役抽選の対象となり、1/20の当選確率となるように判定値が定められている。再遊技役を含む当選役グループの当選確率は、制御されているRTの種類に応じた当選確率となる。
通常リプおよび昇格リプのいずれかに当選する確率は、「通常RT」<「初期RT」<「RBB内部当選状態」<「有利RT」の関係となるように判定値が記憶されている。このため、一般遊技状態のうち「有利RT」は、他の遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が向上するため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
小役を含む当選役グループのうち「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」は、一般遊技状態、「RBB内部当選状態」、および「RBB」において役抽選の対象となる。一般遊技状態中などにおいて「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選する確率は、1/5となり、かつ「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」各々の当選確率が同一となるように、判定値が均等に振分けられている。「RBB」中においては、ほぼ1/1の確率で「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のすべてに当選するように判定値が定められている。「RBB」は、一般遊技状態などと比較して「BE」に入賞する確率が向上するため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
「1枚役」は、一般遊技状態、「RBB内部当選状態」において役抽選の対象となる。一般遊技状態中などにおいて「1枚役」に当選する確率は、いずれの設定値が設定されているときでも1/50の確率で当選するように、設定値にかかわらず共通の判定値が定められている。
内部抽選処理では、現在の遊技状態において役抽選の対象となる当選役グループの判定値を読み出し、抽出値から減算した値(抽出値を更新)が所定値(例えば0)よりも小さい値になっているか否かを判定する判定処理を行い、小さい値になっていなければ(例えば0以上のとき)次の当選役グループについての判定処理を行うというサイクルを繰り返す。
いずれかの当選役グループについての判定処理において所定値よりも小さい値になっていると判定したときには、この当選役グループに当選していると判定し、当該当選役グループに含まれる役の当選フラグをRAM65の所定領域に設定して役抽選を終了する。このため、当選役グループに当選する確率は、「当選役グループの判定値/65536」となる。役抽選において読み出される判定値が大きいほど所定値よりも小さい値になりやすくなるため、当選確率が高い当選役グループであるといえる。一方、役抽選の対象となるすべての当選役グループについて判定処理を行ったが所定値よりも小さい値になっていないと判定されたときには、いずれの当選役グループにも当選していない「はずれ(ハズレ)」であると判定する。
「はずれ」となる確率は、「通常RT」>「初期RT」>「RBB内部当選状態」>「有利RT」の関係となるように判定値が記憶されている。このため、一般遊技状態のうち「有利RT」は、他の遊技状態と比較して「はずれ」になり難い状態である。また、前述したように、通常リプおよび昇格リプのいずれかに当選する確率は、「通常RT」<「初期RT」<「RBB内部当選状態」<「有利RT」の関係となるように判定値が記憶されている。これにより、「有利RT」でありかつ後述するATであるART中においては、1遊技あたりの遊技結果に応じて払出されることを期待できるメダルの期待値が賭数設定に用いられるメダルよりも多くなる(いわゆる払出率が1以上になる)状態となる。一方、「通常RT」、「初期RT」、および「RBB内部当選状態」においては、いずれの状態においてもAT中であるか否かにかかわらず、1遊技あたりの遊技結果に応じて払出されることを期待できるメダルの期待値が賭数設定に用いられるメダルよりも少なくなる(いわゆる払出率が1未満になる)状態となる。
内部抽選処理は、いずれかの当選役グループに当選していると判定されるか、いずれの当選役グループにも当選しておらず「はずれ」であると判定されると役抽選を終了して、S300の有利期間関連処理に移行する。
内部抽選処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドをサブ制御基板73に出力するための処理を行う。例えば、「RBB1」「RBB2」に当選したときにはいずれかの「RBB」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、「通常リプ」「昇格リプ」に当選したときにはいずれかの再遊技役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときには押し順ベルに当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、「1枚役」に当選したときには「CH」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。
(有利期間関連処理)
S300の有利期間関連処理では、有利期間にかかわる処理を行う。本実施形態においては、通常期間において、所定のCZ移行抽選条件が成立することにより行われるCZ移行抽選において当選することにより、有利期間に制御可能となる。通常期間は、ストップスイッチ21L〜21Rへの有利操作態様を有する遊技(例えば、押し順ベル当選している遊技)であっても指示機能(有利操作態様を報知する機能)の作動ができない期間をいう。一方、有利期間(有利制御可能期間)は、ストップスイッチ21L〜21Rへの有利操作態様を有する遊技において指示機能の作動ができる期間をいう。有利期間は、AT遊技にかかわる抽選を実行可能なチャンスゾーン(以下、CZという)と、AT遊技を実行するアシストタイム(以下、ATという)とを含む。CZは、CZ期間中の払出率が1を超えない期間(例えば、有利期間中非出玉期間ともいう)であるのに対し、ATは、AT遊技が行われることや有利RTを維持できる結果、AT中の払出率が1を超える期間(例えば、有利期間中出玉期間ともいう)であるといえる。有利期間においては、まずCZに制御される。また、CZ中においては、所定のAT移行抽選条件が成立することにより行われるAT移行抽選において当選することによりATに制御可能となる。よって、有利期間は、ATに制御可能な期間であるといえる。また、有利期間のうちのATは、遊技者にとって有利な有利状態であるといえる。
S300の有利期間関連処理では、有利期間にかかわる処理を行う。本実施形態においては、通常期間において、所定のCZ移行抽選条件が成立することにより行われるCZ移行抽選において当選することにより、有利期間に制御可能となる。通常期間は、ストップスイッチ21L〜21Rへの有利操作態様を有する遊技(例えば、押し順ベル当選している遊技)であっても指示機能(有利操作態様を報知する機能)の作動ができない期間をいう。一方、有利期間(有利制御可能期間)は、ストップスイッチ21L〜21Rへの有利操作態様を有する遊技において指示機能の作動ができる期間をいう。有利期間は、AT遊技にかかわる抽選を実行可能なチャンスゾーン(以下、CZという)と、AT遊技を実行するアシストタイム(以下、ATという)とを含む。CZは、CZ期間中の払出率が1を超えない期間(例えば、有利期間中非出玉期間ともいう)であるのに対し、ATは、AT遊技が行われることや有利RTを維持できる結果、AT中の払出率が1を超える期間(例えば、有利期間中出玉期間ともいう)であるといえる。有利期間においては、まずCZに制御される。また、CZ中においては、所定のAT移行抽選条件が成立することにより行われるAT移行抽選において当選することによりATに制御可能となる。よって、有利期間は、ATに制御可能な期間であるといえる。また、有利期間のうちのATは、遊技者にとって有利な有利状態であるといえる。
所定のCZ移行抽選条件は、内部抽選処理における役抽選の結果に基づいて成立する条件であって、例えば「1枚役」当選により成立する条件などを含む。また、所定のAT移行抽選条件についても、例えば「1枚役」当選により成立する条件などを含む。なお、CZ移行抽選条件およびAT移行抽選条件は、各々、複数設けられているものであってもよい。
CZ中において有利期間を終了させる条件は、少なくともAT非当選報知と「押し順ベル」当選時における有利操作態様の報知とが実行されること、あるいは「RBB」に制御されることにより成立する。一方、CZからATに制御されたAT中において有利期間を終了させる条件は、後述するように、ATゲーム数カウンタ=0となってATが終了しかつ当該AT中にATゲーム数の上乗せがされていない(継続条件が非成立)こと、あるいは後述するように有利期間の上限値(例えば1500)到達を示す有利期間カウンタ=0となることにより成立する。以下においては、CZ中において有利期間を終了させる条件およびAT中において有利期間を終了させる条件をまとめて「有利期間を終了させる条件」ともいう。有利期間を終了させる条件は、ATゲーム数カウンタ=0となることにより成立する終了条件と、有利期間カウンタ=0となることにより成立する特別終了条件とを含むものであれば、本実施形態において例示したものに限らず、他の特定事象により成立し得る条件であってもよい。
有利期間関連処理では、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および有利期間を終了させる条件各々を成立させ得る状況(例えば当選役グループに当選)であるか否かを判定し、成立させ得る状況であるときには当該条件が成立する可能性があることを煽る演出を実行する。例えば、メインCPU61は、すべてのセグメントを点滅させる態様でペイアウト表示器46、報知用表示器60等を駆動制御する。
また、有利期間関連処理では、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および有利期間を終了させる条件各々を成立させ得る状況であるときには、メインCPU61は成立する可能性がある条件を特定可能な条件関連コマンドをサブ制御基板73に出力する。これにより、例えば、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および有利期間を終了させる条件各々について成立する可能性を液晶表示器27により報知することができる。
また、有利期間関連処理では、有利期間のうちのAT中における役抽選の結果に応じて、有利操作態様を報知用表示器60により報知するための報知処理を実行する。例えば、当選役グループのうち「左正解ベル1」に当選しているときには、後述するように「BE」を入賞させるために左のリール11Lから停止させるように、報知用表示器60を構成する7セグメントのうちアルファベットの大文字「L」に対応する位置のセグメント(左辺の上下2つ下辺の1つ)を点灯させる態様で報知用表示器60を駆動制御する。さらに、有利期間関連処理では、当該有利操作態様を特定可能な有利操作態様コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても有利操作態様を報知するための演出を液晶表示器27等において実行可能となる。有利期間関連処理が終了すると、S400のリール制御処理に移行する。
(リール制御処理)
S400のリール制御処理では、リールモータ14L〜14Rを駆動制御して、リール11L〜リール11Rを回転させて停止させる処理が行われる。リール制御処理では、ウェイトタイムが経過しているか否かを判定する。ウェイトタイムは、例えば4.1秒に定められており、前回遊技のリール制御処理においてリール11L〜11R各々の回転が開始されてから計測が開始される。
S400のリール制御処理では、リールモータ14L〜14Rを駆動制御して、リール11L〜リール11Rを回転させて停止させる処理が行われる。リール制御処理では、ウェイトタイムが経過しているか否かを判定する。ウェイトタイムは、例えば4.1秒に定められており、前回遊技のリール制御処理においてリール11L〜11R各々の回転が開始されてから計測が開始される。
リール制御処理では、ウェイトタイムが経過していると判定されたときに、リール11L〜11Rの回転を開始させるリール回転処理が行われる。これにより、前回遊技においてリール11L〜11R各々の回転が開始されてから少なくとも4.1秒経過するまで今回遊技におけるリール11L〜11Rを回転開始させるタイミングを遅延させることができる。リール回転処理においては、リール11L〜11Rの回転が開始すると、リール回転開始コマンドを出力する。
リール制御処理では、リール11L〜11R各々の回転を開始させて一定速度に到達した後(例えば、リールモータ14L〜14Rの励磁パターンが一定速度となる励磁パターンとなった後)、リール11L〜11R各々の基準位置が位置センサ55L〜55R各々により検出されることにより停止操作可能な状態となり、ストップスイッチ21L〜21Rへの操作を有効に受け付ける状態(有効化)になる。
また、リール制御処理では、停止操作可能な状態においてストップスイッチを操作したときに、例えば当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ラインNL上に位置する図柄から予め定められた引込み可能範囲内に配列されている図柄のいずれかを入賞ラインNLに引き込んで当該リールを停止させるリール停止処理を行う。引込み可能範囲は、4図柄先までの範囲であって、ストップスイッチが操作されたときに入賞ラインNL上にある図柄から4図柄先までに配列されている図柄を入賞ラインNL上に停止可能となる。
役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができるときに、当該図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させる。これに対して、いずれの役にも当選していない場合は、いずれの役にも入賞しないはずれ図柄組合せとなる図柄を入賞ライン上に引き込み停止させる。このため、ストップスイッチへの操作が行われたときに、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ラインNL上に引込み可能であれば当該図柄を引込んで入賞ラインNL上に停止させることができる一方、当選していない役の図柄組合せを入賞ラインNL上に停止させてしまうことがない。
リール停止処理では、引込み可能範囲内の図柄を入賞ラインNL上に停止させることができるものの、引込み可能範囲外の図柄については入賞ラインNL上に停止させることができない。このため、リール11L〜11Rの図柄配列において、役を構成する図柄が引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する役については、役抽選において当選していても、操作タイミングが合わなければ入賞ラインNL上に当該役を構成する図柄を引き込むことができずに、当該役を取りこぼしてしまう場合(非入賞)が生じる。
「ボーナス役」を構成する図柄は、図3に示すとおり、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。例えば、「RBB1」を構成する図柄「R7」は、リール11L〜11Rに1つしか配列されていない。また、他の「ボーナス役」を構成する図柄についても、少なくとも1つのリールにおいて引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。このため、「ボーナス役」は、当選していてもストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングによっては入賞ラインにボーナス役を構成する図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。よって、図7に示すように、「ボーナス役」のいずれかに当選しているときには、当選しているボーナス役を引込み可能範囲内で引込むリール制御を行うものの、いずれの役にも入賞しない場合が生じる。なお、「RBB1」「RBB2」については、当選した遊技において入賞させることができなかった場合、RBB内部当選状態に制御されて当該ボーナス役に入賞するまで当該ボーナス役の当選フラグを持ち越す処理が行われる。
「通常リプ」に含まれる「RPC」を構成する図柄「RP」は、図3に示すように、リール11L〜11Rのすべてにおいて引込み可能範囲内に配列されている。また、「昇格リプ」に含まれる「RTT1」〜「RTT9」各々を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在するが、「昇格リプ」当選時には「RTT1」〜「RTT9」のすべてに当選する。その結果、「昇格リプ」に当選したときには、ストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングにかかわらず、必ず「RTT1」〜「RTT9」のうちのいずれかを入賞させることができる。
小役のうち「1枚役」に含まれる「CH」を構成する図柄(「R7」「MD」)は、図3に示すとおり、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。このため、「1枚役」は、当選していてもストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングによっては入賞ラインに「CH」を構成する図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。
また、リール停止処理では、複数種類の役に当選しているときには、当選している役の種類(役抽選の結果)およびストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングおよび押し順(操作態様)に応じて、優先して引き込む対象が予め定められている。
ここで、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときのリール停止処理について説明する。「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときには、第1停止されたリールの種類に応じて優先して引き込む対象が異なるように定められている。第1停止とは、すべてのリール11L〜11Rが回転しているときに最初にリールを停止させることをいう。また、第1停止されたリールは、第1停止リールともいう。
例えば、「左正解ベル1」に当選しているときにおいて、図7に示すように、左第1停止(左のリール11Lを第1停止)したときには、「BE」を他の役よりも優先して引き込むように定められている。「BE」を構成する図柄「BE」は、引込み可能範囲内に配列されているために、「BE」の取りこぼしが発生することはない。よって、「左正解ベル1」に当選しているときにおいて、左第1停止したときには、必ず「BE」に入賞するようにリール制御が行われる。
一方、「左正解ベル1」に当選しているときにおいて、中あるいは右第1停止(中あるいは右のリール11Mあるいは11Rを第1停止)したときには、「BE」よりも同時当選している「ATA1」または「ATA4」を優先して引き込むように定められている。「ATA1」および「ATA4」を構成する図柄「R7」「T1」および「T2」は、いずれも、図3に示されるようにリール11L〜11Rの図柄配列から引込み可能範囲内に配列されていない箇所が存在する。このため、ストップスイッチの操作タイミングによっては、入賞ラインに「ATA1」および「ATA4」を構成する図柄を引き込むことができず、「左正解ベル1」に当選してもいずれの役にも入賞させることができない場合が生じる。
また、「左正解ベル2」〜「左正解ベル4」当選時においても、左第1停止したときには必ず「BE」を入賞させることができるものの、中あるいは右第1停止したときにはいずれの役にも入賞させることができない場合が生じるようにリール制御が行われる。同様に、「中正解ベル1」〜「中正解ベル4」当選時においても、中第1停止したときには必ず「BE」を入賞させることができるものの、左あるいは右第1停止したときにはいずれの役にも入賞させることができない場合が生じるようにリール制御が行われ、「右正解ベル1」〜「右正解ベル4」当選時においても、右第1停止したときには必ず「BE」を入賞させることができるものの、左あるいは中第1停止したときにはいずれの役にも入賞させることができない場合が生じるようにリール制御が行われる。なお、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のすべてに当選しているとき(例えば、「RBB」中など)には、ストップスイッチ21L〜21Rの操作態様にかかわらず、必ず「BE」に入賞するようにリール制御が行われる。
「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときにおいて「BE」を入賞させる押し順は、正解手順ともいう。前述したAT中において「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときには、有利操作態様として正解手順を特定可能な情報が報知される。
「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときにおいて、正解手順で操作できず、かつ「ATA1」〜「ATA12」のうちの当選している役のいずれも入賞させることができないタイミングで停止操作されたときには、「はずれ」図柄組合せのうち、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」に当選していないときには入賞ライン上に停止することがない特定の「はずれ」図柄組合せを入賞ライン上に引き込むリール制御が行われる。特定の「はずれ」図柄組合せは、「初期RT」あるいは「有利RT」において入賞ラインNL上に停止すると「通常RT」への移行を伴う。このため、特定の「はずれ」図柄組合せは、通常移行出目ともいう(図7参照)。
また、ボーナス役の当選が持ち越されている状態(RBB内部当選状態)において再遊技役や小役に当選したときにおけるリール停止処理では、ボーナス役よりも再遊技役や小役を優先して引き込むように定められている。
リール停止処理においては、リール11L〜11Rのいずれかが停止する毎に、停止したリール、および停止位置(例えば、中段に停止されている図柄の図柄番号等)などを特定可能なリール停止コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73は、停止したリール、および停止位置が特定可能となり、対応する演出を実行可能となる。リール11L〜11Rすべてが停止すると、S500の出目判定処理に移行する。
(出目判定処理)
S500の出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せに基づいて、当該図柄組合せに対応する処理を実行する。例えば、小役が入賞したときには、図6の払出欄に記載のメダルを払い出すか、あるいはクレジット加算するための払出処理を実行する。払出処理では、メダル払出あるいはクレジット加算により遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能な払出コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技の結果として遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能となる。また、再遊技役が入賞したときには、再遊技フラグを設定するための処理を実行する。出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せ、入賞の有無、入賞した役の種類等を特定可能な遊技結果コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、入賞ラインNL上の図柄組合せに応じた演出を実行可能となる。また、出目判定処理では、遊技の結果に応じて、有利期間滞在比率および役物比率を更新してRAM65の所定領域に記憶する。出目判定処理が終了すると、S600の遊技状態設定処理に移行する。
S500の出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せに基づいて、当該図柄組合せに対応する処理を実行する。例えば、小役が入賞したときには、図6の払出欄に記載のメダルを払い出すか、あるいはクレジット加算するための払出処理を実行する。払出処理では、メダル払出あるいはクレジット加算により遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能な払出コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技の結果として遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能となる。また、再遊技役が入賞したときには、再遊技フラグを設定するための処理を実行する。出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せ、入賞の有無、入賞した役の種類等を特定可能な遊技結果コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、入賞ラインNL上の図柄組合せに応じた演出を実行可能となる。また、出目判定処理では、遊技の結果に応じて、有利期間滞在比率および役物比率を更新してRAM65の所定領域に記憶する。出目判定処理が終了すると、S600の遊技状態設定処理に移行する。
(遊技状態設定処理)
S600の遊技状態設定処理では、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、次回以降の遊技状態を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、遊技状態フラグに基づいて、現在制御されている遊技状態を特定する。図8(a)には、遊技状態の遷移が示されている。
S600の遊技状態設定処理では、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、次回以降の遊技状態を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、遊技状態フラグに基づいて、現在制御されている遊技状態を特定する。図8(a)には、遊技状態の遷移が示されている。
遊技状態設定処理は、「初期RT」または「有利RT」において通常移行出目が入賞ラインNL上に停止されたときに、「通常RT」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、遊技状態設定処理は、「通常RT」において昇格リプレイである「RTT1」〜「RTT9」に入賞したときに、「有利RT」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。
また、遊技状態設定処理は、「初期RT」「通常RT」および「有利RT」のいずれかにおいて「RBB」に当選した遊技において入賞しなかったときに、「RBB内部当選状態」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、遊技状態設定処理は、「RBB」に入賞したときに、「RBB」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態設定処理は、「RBB1」「RBB2」中における払出枚数を計数し、払出枚数が所定枚数を超えたときに「初期RT」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、スロットマシン1は、設定変更等により初期化されると「初期RT」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態設定処理が終了すると、S700の有利期間設定処理に移行する。
ここで、図8(a)を参照して、遊技状態の遷移について説明する。以下では、まず、有利期間のうちのATに制御されないとき(以下、非ATともいう)の遊技状態の遷移について説明する。
スロットマシン1は、設定変更等により初期化されると遊技状態として初期RTに設定されて遊技が開始される。初期RTにおいては、「押し順ベル」が比較的高確率(1/5)で当選する一方、「押し順ベル」当選時において有利操作態様を報知するAT遊技が行われることがない。このため、比較的早いタイミングで押し順ベルを取りこぼして通常移行出目が停止されることになり、通常RTに制御されることになる。
通常RTでは、「昇格リプ」に当選して「昇格リプレイ」が入賞すると有利RTに制御される。しかし、有利RTに制御された後においも非AT中であるため、初期RT中と同様、「押し順ベル」が比較的高確率で当選する結果、比較的早いタイミングで通常移行出目が停止されて「通常RT」に制御されることになる。よって、非AT中においては、遊技の大半を通常RTにおいて行うことになる。
また、通常RT中等において「RBB」に当選したとしても、当該「RBB」を構成する図柄を入賞ラインNL上に引き込むことができるタイミングで停止操作しなければ入賞させることができない。その結果、「RBB」に当選した遊技において入賞させることができなかった場合、「RBB内部当選状態」に制御される。
「RBB」に入賞すると、「RBB」に制御される。RBB中においては、高確率で「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のすべてに当選する結果、操作態様にかかわらず「BE」を入賞させることができるため、効率的にメダルを獲得できる。払出枚数が所定枚数を超えるとボーナス終了となり「初期RT」に制御される。
一方、有利期間のうちのATに制御されているときには、「通常RT」「有利RT」中において「押し順ベル」に当選したときに、「BE」を入賞させるための有利操作態様が報知用表示器60および液晶表示器27により報知される。これにより、停止操作を誤らない限り、確実に「BE」を入賞させることができる。その結果、メダルが9枚払い出される割合が高まる。また、通常移行出目を回避できるため、「有利RT」から「通常RT」に転落してしまうことも防止でき、「再遊技役」に当選・入賞する割合も高まった状態を保った有利な状態で遊技を行うことができる。なお、有利期間のうちのCZは、所定回数遊技が行われた後において「押し順ベル」当選時に有利操作態様を報知するか、「RBB」に制御されることにより終了する。
また、AT中に当選したRBBが終了した後においては、ATゲーム数が持ち越されるため再びAT中となり、有利操作態様が報知されて「有利RT」に制御される。AT中に当選したRBBが終了した後において「有利RT」に制御されるまでの「初期RT」および「通常RT」に制御される期間は、「有利RT」に制御されるまでの準備段階であるため、準備期間ともいう。なお、AT中に当選したRBBが終了した後に制御される「初期RT」中において「押し順ベル」に当選したときには、「通常RT」へ移行可能となるようにするため、「ベル」を入賞させるための有利操作態様が報知されることはない。
(有利期間設定処理)
S700の有利期間設定処理では、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、有利期間のうちのCZに制御可能となる最低保障遊技回数を特定するためのCZゲーム数カウンタ、有利期間のうちのATに制御される期間としての遊技回数を特定するためのATゲーム数カウンタ、および有利期間に制御可能な期間としての遊技回数を特定するための有利期間カウンタを設定する。CZゲーム数カウンタ、ATゲーム数カウンタ、および有利期間カウンタは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、有利期間カウンタに基づいて現在が有利期間であるか通常期間であるかを特定し、有利期間のうちCZ中であるときにはCZフラグを設定し、AT中であるときにはATフラグを設定することによりCZ中であるかAT中であるかを特定する。CZフラグおよびATフラグは、RAM65の所定領域に記憶される。以下に、有利期間の設定および遷移について、図8(b)を参照しつつ説明する。
S700の有利期間設定処理では、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、有利期間のうちのCZに制御可能となる最低保障遊技回数を特定するためのCZゲーム数カウンタ、有利期間のうちのATに制御される期間としての遊技回数を特定するためのATゲーム数カウンタ、および有利期間に制御可能な期間としての遊技回数を特定するための有利期間カウンタを設定する。CZゲーム数カウンタ、ATゲーム数カウンタ、および有利期間カウンタは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、有利期間カウンタに基づいて現在が有利期間であるか通常期間であるかを特定し、有利期間のうちCZ中であるときにはCZフラグを設定し、AT中であるときにはATフラグを設定することによりCZ中であるかAT中であるかを特定する。CZフラグおよびATフラグは、RAM65の所定領域に記憶される。以下に、有利期間の設定および遷移について、図8(b)を参照しつつ説明する。
通常期間における有利期間設定処理では、今回遊技で所定のCZ移行抽選条件が成立していたときに、有利期間(有利期間のうちのCZ)に制御するか否か、および有利期間開始時のCZに制御可能となる最低保障遊技回数(つまりCZの有利度)を決定するCZ移行抽選を実行する。最低保障遊技回数を消化したときには、AT当選しているか否かが報知される。このため、CZ移行抽選は、最低保障遊技回数を決定することによって、AT当選しているか否かを報知するタイミングを決定する抽選であるともいえる。
CZ移行抽選は、ROM67に記憶されている所定のCZ移行抽選用テーブルを参照して行われる。CZ移行抽選用テーブルは、成立したCZ移行抽選条件に応じた割合に従ってCZ移行抽選が行われるように定められている。なお、通常期間であってもRBB内部当選状態およびボーナス中においては、所定のCZ移行抽選条件が成立してもCZ移行抽選を実行しない。例えば、通常期間において「1枚役」に当選することによりCZ移行抽選条件が成立したときには、50%の割合で「非当選」に決定され、50%の割合でCZに制御する旨が決定される。また、「1枚役」当選によりCZに制御する場合は、CZの最低保障遊技回数として、15%、15%、20%の割合で各々「10」「15」「20」のいずれかに決定される。いずれのCZ移行抽選条件が成立したかに応じて、CZ(有利期間)の有利度として異なる有利度となるように振分率などが設定されている。
CZに制御する旨の決定が行われた場合、有利期間設定処理では、CZ移行抽選により決定された最低保障遊技回数をCZゲーム数カウンタに設定し、所定数(例えば1500)を有利期間カウンタに設定するとともに、CZフラグを設定する。これにより、図8(b)に示すように、通常期間から有利期間のうちのCZに制御される。
CZ移行抽選は、役抽選のために抽出した抽出値を用いて一括して行う(以下では、一括抽選方式ともいう)。例えば、「1枚役」当選となる判定値については、前述した振分率となるように判定値が定められており、抽出値がいずれに属するかによってCZ移行抽選を行う。CZ移行抽選は、1遊技の終了時に行うが、これに限らず、内部抽選処理における役抽選の際に一括して行うものであってもよい。なお、CZ移行抽選は、役抽選の結果に応じて行うものであれば一括抽選方式に限らず、例えば、役抽選において「1枚役」に当選したときに、CZ移行抽選用の乱数を別途抽出して、当該乱数を用いてCZ移行抽選を行うものであってもよい。
また、有利期間設定処理では、CZに制御されてから有利期間が終了するまで、有利期間報知ランプ80を点灯させることにより有利期間中であることを報知するための処理を実行する。また、有利期間に制御された以降における有利期間設定処理では、1遊技が実行される毎にCZゲーム数カウンタおよび有利期間カウンタを1減算する。本実施形態では、CZゲーム数カウンタおよび有利期間カウンタを1遊技毎に減算して0に到達したか否か(減算方式)により、CZあるいは有利期間の終了判定を行う例について説明するが、CZあるいは有利期間の終了判定については、減算方式に限らず、例えば1遊技毎にCZゲーム数カウンタおよび有利期間カウンタを1加算して、当該カウント値が所定値(CZの最低保障遊技回数、有利期間の上限値1500)に到達したか否かにより行うもの(加算方式)であってもよい。なお、ATの終了判定についても同様に、本実施形態では減算方式を例示するが、これに限らず、ATの終了判定を加算方式で行うものであってもよい。
有利期間設定処理では、今回遊技でAT移行抽選条件あるいは有利期間を終了させる条件のいずれかが成立しているか否かを判定する。AT移行抽選条件が成立したと判定したときには、成立したAT移行抽選条件に応じてATに制御するか否か、およびATに制御される期間であるATゲーム数を決定するためのAT移行抽選を行う。AT移行抽選は、ROM67に記憶されている所定のAT移行抽選用テーブルを参照して行われる。AT移行抽選用テーブルは、成立したAT移行抽選条件に応じた割合に従ってAT移行抽選が行われるように定められている。例えば、CZ中において「1枚役」に当選することによりAT移行抽選条件が成立したときには、10%の割合で「非当選」に決定され、90%の割合でATに制御する旨が決定される。また、「1枚役」当選によりATに制御する場合は、ATゲーム数として、20%、30%、40%の割合で「50」「100」「150」のいずれかに決定される。いずれのAT移行抽選条件が成立したかに応じて、ATの有利度として異なる有利度となるように振分率などが設定されている。
AT移行抽選は、CZ移行抽選と同様に、一括抽選方式で行う。例えば、「1枚役」当選となる判定値については、前述した振分率となるように判定値が定められており、抽出値がいずれに属するかによってAT移行抽選を行う。AT移行抽選は、1遊技の終了時に行うが、これに限らず、内部抽選処理における役抽選の際に一括して行うものであってもよい。なお、AT移行抽選は、役抽選の結果に応じて行うものであれば一括抽選方式に限らず、例えば、役抽選において「1枚役」に当選したときに、AT移行抽選用の乱数を別途抽出して、当該乱数を用いてAT移行抽選を行うものであってもよい。
AT移行抽選によりATに制御する旨が決定されることなくCZゲーム数カウンタが「0」となり最低保障遊技回数を消化したときには、有利期間設定処理においてAT非当選である旨のAT非当選報知を行うためのAT非当選報知処理を行う。AT非当選報知処理は、例えば、「−−」を表示するように報知用表示器60等を駆動制御する処理や、AT非当選を特定可能なAT非当選コマンドをサブ制御基板73に出力して、液晶表示器27において「残念!」といったメッセージを表示させるための処理を含む。これにより、AT非当選を遊技者に報知することができる。
また、有利期間設定処理では、CZにおいて有利期間を終了させる条件が成立したか否かを判定する。有利期間設定処理では、有利期間を終了させる条件が成立したと判定したときに、CZフラグを消去して図8(b)に示すように有利期間を終了させて通常期間に移行する。
有利期間に制御されたもののATに制御されずに当該有利期間が終了する場合、CZの最低保障遊技回数分の遊技が行われた後において「押し順ベル」当選時に有利操作態様が報知されるか、「RBB」に当選して制御されることにより、有利期間を終了させる条件が成立する。その結果、有利期間(CZ)への制御が終了するとともに、有利期間報知ランプ80が消灯する。CZ中におけるAT移行抽選においてATに制御する旨が決定された場合、ATに制御される旨のAT当選報知を行うためのAT当選報知処理を行って、所定のAT開始タイミング(例えば次の遊技開始タイミング)からATに制御する。AT当選報知処理は、例えば、「77」を表示するように報知用表示器60等を駆動制御する処理や、AT当選を特定可能なAT当選コマンドをサブ制御基板73に出力して、液晶表示器27において「AT当選」といったメッセージを表示させるための処理を含む。これにより、AT当選を遊技者に報知することができる。AT当選報知は、CZの最低保障遊技回数を消化したときに行う。このため、CZの最低保障遊技回数を消化するまでの間においてAT当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
また、有利期間設定処理では、AT当選報知を行ったときには、即座にCZを終了し、AT移行抽選において決定されたATゲーム数をATゲーム数カウンタに設定するとともにATフラグを設定してATに制御する。また、有利期間設定処理では、1遊技が実行される毎に有利期間カウンタを1減算する。また、有利期間設定処理では、AT当選報知を行った後、「有利RT」への制御が開始されてから1遊技が実行される毎にATゲーム数カウンタを1減算する。
AT中における有利期間設定処理では、所定の上乗せ抽選条件(例えば、「1枚役」当選など)が成立したときに、ATゲーム数に上乗せするための上乗せ抽選を行う。また、AT中における有利期間設定処理では、有利期間を終了させる条件が成立しているときに、ATフラグを消去しATを含む有利期間を終了させて通常期間に制御する。有利期間を終了させる条件は、例えば、図8(b)に示すように、ATゲーム数カウンタ=0となってATが終了するときにおいて継続条件が成立していないときや、有利期間カウンタ=0となったときに成立する。継続条件は、終了したAT中においてATゲーム数が上乗せされていなかったときに成立する。例えば、終了したAT中において、所定の上乗せ抽選条件が一度も成立しなかった場合や、所定の上乗せ抽選状態が成立したが一度も上乗せ抽選において当選しなかった場合に、継続条件が成立してCZストックされてCZへ制御される。
一方、AT中における有利期間設定処理では、図8(b)に示すように、ATゲーム数カウンタ=0となりAT終了となるときであっても、当該AT中にATゲーム数の上乗せがなかったとき(継続条件が成立時)にはCZに制御する。この場合、有利期間設定処理では、CZの上限回数を決定し、CZゲーム数カウンタに設定することにより、再度CZに制御する。これにより、AT中にATゲーム数が上乗せされなかったことを補完することができる。
有利期間設定処理では、遊技状態設定処理および有利期間設定処理により設定された結果、次回以降の遊技がいずれの遊技状態であるのか、通常期間、有利期間のうちのCZ(CZゲーム数カウンタの値を含む)、有利期間のうちのAT(ATゲーム数カウンタの値を含む)のうちのいずれであるのかなどを特定可能な状態コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、次回以降の状態に応じた演出を実行可能となる。有利期間設定処理が終了すると、S100の賭数設定処理に移行して次回の遊技に備える。スロットマシン1は、1遊技毎にS100〜S700の処理を繰り返し実行する。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定し、エラーが発生していると判定したときには当該エラーの種類を特定可能なエラーコマンドを出力する。
ここで、有利期間設定処理のうちAT中に実行される処理について、図9等を用いて説明する。図9は、有利期間設定処理のうちAT中に実行されるAT中処理の一例を説明するための図である。メインCPU61は、ATフラグが設定されているときには有利期間設定処理のうちのAT中処理を実行する。
S01においては、有利期間カウンタの値を1減算する。有利期間カウンタは、前述の通り、予め定められた有利期間に制御可能な上限期間を特定するためのカウンタである。このため、有利期間カウンタは、有利期間が開始されてから終了するまでの間、つまりATフラグが設定されているAT中のみならず、CZ中や有利期間中に当選したRBB中、当該RBB終了後から再び「有利RT」に移行されるまでの間などにおいても1遊技毎に1減算される。
S02においては、ATゲーム数カウンタの値を1減算する。ATゲーム数カウンタの値は、ATフラグが設定されているAT中の1遊技毎に1減算され、有利期間中に当選したRBB中やAT中に当選したRBB終了後から再び「有利RT」に移行されるまでの間においては遊技が行われたとしても更新されない。なお、S01およびS02に示すような減算方式に限らず、例えば1遊技毎にATゲーム数カウンタおよび有利期間カウンタを1加算して、当該カウント値が所定値(獲得しているATゲーム数、1500)に到達したか否かにより行うもの(加算方式)であってもよい。
S03においては、所定の上乗せ抽選条件が成立したか否かを判定する。所定の上乗せ抽選条件が成立していると判定されなかったときには、S07に移行する。一方、所定の上乗せ抽選条件が成立していると判定されたときには、S04において上乗せ抽選処理を実行する。S04において上乗せ抽選処理は、S01やS02において更新される有利期間カウンタの値やATゲーム数カウンタの値にかかわらず、上乗せ抽選条件が成立したときに実行される。このため、ATゲーム数カウンタの値が有利期間カウンタの値以上となるゲーム数が上乗せされたとしても実質的に利益が付与され得ない状況であるか否かなどの判断処理を行うことなく、上乗せ抽選条件が成立したときには一律に上乗せ抽選処理を実行するため、処理負担が増大してしまうことを防止できる。
上乗せ抽選処理は、図10に示す上乗せ抽選用テーブルを参照して行われる。上乗せ抽選用テーブルは、ROM67に記憶されている。上乗せ抽選用テーブルは、成立した上乗せ抽選条件に応じた割合に従って上乗せ抽選が行われるように定められている。上乗せ抽選条件としては、押し順ベル当選、1枚役当選、およびボーナス役当選が定められている。
押し順ベル当選により上乗せ抽選条件が成立したときには、95%の割合で上乗せ非当選となるが、残り5%のうち図10に示す割合で「10」「20」「50」「100」のいずれかが上乗せするATゲーム数である上乗せゲーム数に決定される。1枚役当選により上乗せ抽選条件が成立したときには、30%の割合で上乗せ非当選となるが、残り70%のうち図10に示す割合で「10」〜「150」のいずれかが上乗せゲーム数に決定される。また、ボーナス役当選により上乗せ抽選条件が成立したときには、必ず上乗せ当選となり、図10に示す割合で「10」〜「150」のいずれかが上乗せゲーム数に決定される。このように、成立した上乗せ抽選条件の種類によって上乗せ当選する割合、および上乗せゲーム数として多いゲーム数に決定される割合が異なるため、いずれの上乗せ抽選条件が成立するかに遊技者を注目させることができる。
上乗せ抽選は、役抽選のために抽出した抽出値を用いて一括して行う(一括抽選方式)。例えば、「1枚役」当選となる判定値については、図10に示す「1枚役当選」に対応する振分率となるように判定値が定められており、抽出値がいずれに属するかによって上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、1遊技の終了時に行うが、これに限らず、内部抽選処理における役抽選の際に一括して行うものであってもよい。なお、上乗せ抽選は、役抽選の結果に応じて行うものであれば一括抽選方式に限らず、例えば、役抽選において「1枚役」に当選したときに、上乗せ抽選用の乱数を別途抽出して、当該乱数を用いて上乗せ抽選を行うものであってもよい。
図9に戻りS05では、上乗せ抽選において上乗せ当選したか否かが判定される。上乗せ当選したと判定されなかったときには、S07へ移行する。一方、上乗せ当選したと判定したときには、S06において現在のATゲーム数カウンタの値に上乗せ抽選において決定された上乗せゲーム数の値を加算する。これにより、ATゲーム数カウンタの値は、上乗せゲーム数分だけ増加する。S07においては、上乗せされたATゲーム数を特定可能な上乗せゲーム数コマンドを出力設定する。なお、上乗せされていない場合には、「0」を特定可能な上乗せゲーム数コマンドが出力設定される。
S08においては、ATゲーム数カウンタの値が「0」であるか否か、つまり有利期間設定処理において決定されたATゲーム数分の遊技を消化したかが判定される。ATゲーム数カウンタの値が「0」であると判定されなかったときには、S15において有利期間カウンタの値が「0」であるか否か、つまり予め定められた上限回数分の遊技を消化したかが判定される。S15において有利期間カウンタの値が「0」であると判定されなかったときには、S13に移行してATが継続する。これに対し、S15において有利期間カウンタの値が「0」であると判定されたときには、予め定められた上限回数分の遊技を消化して特別終了条件が成立した場合であるため、S16においてATゲーム数カウンタの値を「0」に初期化するとともに、ATフラグを消去する。つまり、有利期間の上限回数に到達して有利期間が終了するときには、S02において未だ減算されておらず消費されなかった残りのATゲーム数に関わらず、この残りのATゲーム数を初期化してAT終了となる。これにより、ATおよび有利期間を終了させて通常期間に制御される。
一方、S08においてATゲーム数カウンタの値が「0」であると判定されたときには、有利期間設定処理において決定されたATゲーム数分の遊技を消化して終了条件が成立した場合であるため、S09においてATフラグを消去する。これにより、ATは終了する。
S10においては、有利期間の継続条件が成立しているか否かが判定される。継続条件が成立しているときには、CZストックされる場合であるため、S11においてCZフラグを設定する。これにより、再びCZに制御されて有利期間が継続する。一方、S10において継続条件が成立していると判定されなかったときには、S12において有利期間カウンタの値を「0」に初期化する。これにより、有利期間を終了させて通常期間に制御される。
S13においては、ATゲーム数カウンタの値であって残りATゲーム数を特定可能な残りATゲーム数コマンドが出力設定される。S04における上乗せ抽選処理の結果、S06においてATゲーム数が上乗せされたときには、上乗せ後の残りATゲーム数を特定可能な残りATゲーム数コマンドが出力設定される。また、S14においては、有利期間カウンタの値であって有利期間の上限回数までの残り上限ゲーム数を特定可能な残り上限ゲーム数コマンドが出力設定され、AT中処理を終了する。S13およびS14によりコマンドが出力されることにより、サブ制御基板73側においては、AT中における残りATゲーム数や、有利期間の上限回数までの残りゲーム数を特定可能となる。サブ制御基板73側においては、S07、S13、およびS14などにおいて出力されるコマンドに基づき所定の演出を実行する。
<演出制御処理>
サブCPU71は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じた演出内容の決定等を行い、その結果に基づいてサブ制御基板73に接続された液晶表示器27、スピーカ31L、31R、および各種ランプ・LEDなどの演出手段を駆動制御するための演出制御処理を行う。演出制御処理により実行される演出例を以下に説明する。
サブCPU71は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じた演出内容の決定等を行い、その結果に基づいてサブ制御基板73に接続された液晶表示器27、スピーカ31L、31R、および各種ランプ・LEDなどの演出手段を駆動制御するための演出制御処理を行う。演出制御処理により実行される演出例を以下に説明する。
(当選役グループに関する演出)
演出制御処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドを受信したときには、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。演出制御処理は、例えば、「RBB」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドあるいは「RBB」と同時当選し得る「CH」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときには、「RBB」に当選しているか否かを報知するボーナス当選報知演出を実行する。ボーナス当選報知演出は、「RBB」に当選しているか否かを1遊技中において報知する演出(以下、単遊技演出ともいう)と、複数遊技に亘って所定の演出(バトル演出など)を実行した後にその結果として「RBB」に当選しているか否かを報知する演出(いわゆる連続演出)とを含む。ボーナス当選報知演出は、ボーナスに当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせる演出であるため期待感演出ともいう。期待感演出については、図14および図15を用いて詳細に説明する。また、演出制御処理は、「押し順ベル」を特定可能な当選種別コマンドに基づいて、ベルと類似色の「黄色い風船」の画像を液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、遊技者は当選した当選役グループを推測しながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドを受信したときには、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。演出制御処理は、例えば、「RBB」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドあるいは「RBB」と同時当選し得る「CH」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときには、「RBB」に当選しているか否かを報知するボーナス当選報知演出を実行する。ボーナス当選報知演出は、「RBB」に当選しているか否かを1遊技中において報知する演出(以下、単遊技演出ともいう)と、複数遊技に亘って所定の演出(バトル演出など)を実行した後にその結果として「RBB」に当選しているか否かを報知する演出(いわゆる連続演出)とを含む。ボーナス当選報知演出は、ボーナスに当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせる演出であるため期待感演出ともいう。期待感演出については、図14および図15を用いて詳細に説明する。また、演出制御処理は、「押し順ベル」を特定可能な当選種別コマンドに基づいて、ベルと類似色の「黄色い風船」の画像を液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、遊技者は当選した当選役グループを推測しながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御処理では、AT中に有利操作態様を特定可能な有利操作態様コマンドを受信したときには、当該コマンドから特定される有利操作態様を特定可能な画像を液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、AT中において「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときに正解手順で停止操作を行って、確実に「BE」を入賞させることが可能となる。また、「有利RT」かつAT中であるART中は、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときでも「BE」を入賞させることができるため、通常移行出目が停止してしまい「通常RT」に転落してしまうことを確実に防止できる。なお、有利操作態様を特定可能な画像は、ナビ演出ともいう。
(各種条件に関連する演出)
前述したとおり、S300の有利期間関連処理においては、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、有利期間を終了させる条件各々を成立させ得る状況となったときに条件関連コマンドがサブ制御基板73に出力される。
前述したとおり、S300の有利期間関連処理においては、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、有利期間を終了させる条件各々を成立させ得る状況となったときに条件関連コマンドがサブ制御基板73に出力される。
演出制御処理では、通常期間において所定のCZ移行抽選条件が成立し得ることを特定可能な条件関連コマンドを受信したときに、1遊技の開始時に液晶表示器27において例えば「チャンスだ!」といったメッセージを表示する。また、1遊技の終了時において出力される状態コマンドに基づいて、次遊技からCZであることを特定したときには、「CZ突入!」といったメッセージを表示する突入演出を実行することにより、CZに制御される旨を報知する。
また、演出制御処理では、有利期間のうちCZ中においては、液晶表示器27において、CZ中の背景画面、および状態コマンドから特定されるCZの残りゲーム数を表示するとともに、例えば所定のバトル演出や連続演出を実行する。また、CZゲーム数を消化して、AT抽選の結果を報知するときには、バトル演出や連続演出の結果を報知する。
また、演出制御処理では、図9で示したAT中処理のS07、S13、およびS14などにおいて、メインCPU61側からAT中において遊技毎に出力されるコマンドに基づき、AT中の演出を制御する。図11は、演出制御処理のうちAT中の演出を制御するためのAT中演出制御処理の一例を説明するための図である。
S30においては、AT中の1遊技毎に出力(図9のS07、S13、S14)される上乗せゲーム数コマンド、残りATゲーム数コマンド、および残り上限ゲーム数コマンドを受信して、S31以降の処理を実行する。S31においては、上乗せゲーム数コマンドから特定される今回遊技において上乗せされた上乗せゲーム数が0より大きい値であるか否かが判定される。S31において今回上乗せゲーム数が0より大きい値であると判定されなかったときには、そのままAT中演出制御処理を終了する。
一方、S31において今回上乗せゲーム数が0より大きい値であると判定されたときには、S32において残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であるか否かが判定される。残りATゲーム数は、S30において受信した残りATゲーム数コマンドから特定される。また、残り上限ゲーム数は、S30において受信した残り上限ゲーム数コマンドから特定される。
S32において残りATゲーム数(上乗せゲーム数が加算された後のゲーム数)が残り上限ゲーム数以上であると判定されなかったとき、つまり、残りATゲーム数を消費しても未だ残り上限ゲーム数に到達しない状況においては、S33において上乗せゲーム数コマンドから特定される上乗せゲーム数を報知するための上乗せ演出を設定する。これにより、上乗せ演出が実行される。上乗せ演出としては、例えば、上乗せゲーム数が「100」であったときに、「100ゲームGET!」といったメッセージを液晶表示器27に表示するとともに、「ドーン!」といった効果音をスピーカ31L、31Rから出力する。
一方、S32において残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であると判定されたとき、つまり、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況においては、S34において特別演出が設定済であり特別演出実行中であるか否かが判定される。S34において特別演出が設定済であり特別演出実行中であると判定されたときには、そのままAT中演出制御処理を終了する。
これに対し、S34において特別演出が設定済であり特別演出実行中であると判定されなかったときには、S35において特別演出を設定してAT中演出制御処理を終了する。これにより、ATゲーム数が上乗せされかつ上限回数まで有利期間を継続できることが確定した状況においてのみ、プレミア的に特別演出が実行される。特別演出としては、例えば、残り上限ゲーム数までの間に亘り、ストーリー性を有する特別な背景画面を液晶表示器27に表示するとともに、対応する音楽・効果音をスピーカ31L、31Rから出力する。これにより、有利期間を完走することへの優越感を遊技者に抱かせることができる。なお、特別演出については、図13を用いて後述する。
次に、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かに応じて、上乗せ演出や特別演出などを含む所定の演出を制御する例を、図12に示すタイミングチャートを用いて説明する。図12(a)は、残りATゲーム数を消費しても残り上限ゲーム数に到達しない上限到達未確定時の例を示し、図12(b)は、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう上限到達確定時の例を示している。図12(a)および(b)は、各々、上から、リール11L〜11Rの回転状況、残りATゲーム数、残り上限ゲーム数、上乗せ抽選の実行の有無、上乗せ演出の実行の有無、および特別演出の実行の有無を示している。
図12(a)では、リール欄に示す遊技Aにおいて上乗せ抽選条件が成立した場合を示している。遊技Aが開始されたときの残りATゲーム数は、「431」であり、残り上限ゲーム数は、「497」である。この場合において、上乗せ抽選により上乗せゲーム数として「50」が決定されたときには、上乗せ後の残りATゲーム数が「481」となり未だ残り上限ゲーム数に到達しない上限到達未確定時となるため、図11のS33において上乗せゲーム数「50」を報知する上乗せ演出が実行される。
図12(b)では、リール欄に示す遊技Bにおいて上乗せ抽選条件が成立した場合を示している。遊技Bが開始されたときの残りATゲーム数は、「468」であり、残り上限ゲーム数は、「497」である。この場合において、上乗せ抽選により上乗せゲーム数として「50」が決定されたときには、上乗せ後の残りATゲーム数が「518」となり残り上限ゲーム数に到達してしまう上限到達確定時となるため、図11のS32においてYESと判定されることにより上乗せ演出の実行が規制される(図12(b)の上乗せ演出欄参照)。上限到達確定時においては、図11のS35により特別演出が設定されるため、特別演出が実行可能となる(図12(b)の特別演出欄参照)。
図13は、AT中の背景画面が通常演出から特別演出に切替えられたときの表示例を説明するための図である。図13(a)には、AT中の背景画面が通常演出から特別演出に切替えられる場合の一例を示したタイミングチャートである。図13(a)では、上段から、遊技状態の種類、ゲーム数、液晶表示器27において実行する演出のうち、背景、残りゲーム数、ナビ演出の実行状況を示し、最下段に遊技進行として上乗せの有無を示している。また、図13(a)には、N+4の遊技中におけるタイミングとして(b)を示し、N+5の遊技が開始されたタイミングとして(c)を示している。図13(b)および(c)には、図13(a)中で示すタイミング(b)および(c)各々に対応するAT中の背景例を示している。
有利期間におけるAT(ART)中においては、図13(a)の背景欄に示すように、AT中の背景として通常演出および特別演出のうちのいずれかを実行する。図13(a)の例では、N+4の遊技においてATゲーム数が上乗せされて有利期間の上限回数までAT継続することが確定したものとする。よって、図13(a)では、N+4までは通常演出による背景が表示され、N+5以降において特別演出による背景が表示されている。図13(b)は、通常演出の背景表示例を示しており、図13(c)は、特別演出の背景表示例を示している。
通常演出による背景では、図13(b)に示すように、画面中央に例えば二人のキャラクタが表示されるとともに、表示領域の左上において残りゲーム数として残りATゲーム数(残りATゲーム数が350の場合は、LAST:350G)が表示され、AT中において消化したトータルゲーム数(TOTAL:1035G)が表示され、表示領域の右上に当該AT中における純増枚数(GET:2205)が表示される。トータルゲーム数は、AT中において消化した遊技の合計回数である。一方、有利期間において消化した遊技回数は、AT中のみならずCZやボーナスなどいずれの状態であるかにかかわらず有利期間中の遊技を消化したすべての回数を含む。よって、トータルゲーム数と有利期間において消化した遊技回数とは必ずしも一致するものではない。なお、通常演出においては、残りゲーム数として有利期間の上限回数までの残り上限ゲーム数については表示されない。
一方、特別演出による背景では、図13(c)に示すように画面中央に例えば二人のキャラクタが表示された以降において、ストーリー性を有する演出が開始される。また、特別演出による背景では、表示領域の左上における残りゲーム数が、残りATゲーム数から残り上限ゲーム数に切替えられる。残り上限ゲーム数が例えば440であった場合、図13(c)に示すように「エンディングまで:440G」が表示される。なお、特別演出による背景においても、純増枚数が継続して表示される。一方、トータルゲーム数については、特別演出による背景において表示されないが、特別演出開始後においても継続して表示するようにしてもよい。
また、表示領域の上部中央においては、「完走確定!〜Congratulation〜」といったメッセージが表示されることにより、有利期間の上限回数までAT継続確定した旨が報知される。また、図13(c)に示すように、表示領域の上部であって各種情報が表示される帯状領域の背景が特別な態様(例えば、レインボー態様)で表示される。図面におけるグラデーションは、特別な態様で表示されていることを示している。これにより、有利期間の上限回数までAT継続することが確定していることを強調して報知することができ、遊技者の優越感を向上させることができる。
(期待感演出について)
次に、図14および図15を参照して、期待感演出について説明する。図14は、期待感演出のパターンおよび演出内容を説明するための図である。図14(a)は、期待感演出のパターンを示している。
次に、図14および図15を参照して、期待感演出について説明する。図14は、期待感演出のパターンおよび演出内容を説明するための図である。図14(a)は、期待感演出のパターンを示している。
期待感演出は、パターンA〜パターンCの3種類が設けられている。パターンAおよびパターンBは連続演出であり、パターンCは単遊技演出である。また、連続演出は、複数遊技に亘って実行されるバトル演出と、バトル演出の対決結果を報知する演出とから構成されている。バトル演出では、味方キャラクタと敵方キャラクタとが対決する演出が繰り広げられる。対決結果を報知する演出は、対決の勝敗によってボーナス当選しているか否かを報知する。
パターンAは、1遊技目(1ゲーム目)においてバトル演出が開始される旨を報知してバトル演出を開始し、2ゲーム目において味方キャラクタが敵方キャラクタを攻撃する演出を実行し、3ゲーム目において敵方キャラクタが味方キャラクタを攻撃する演出を実行し、4ゲーム目においてバトル演出の最終攻撃の演出が実行された後にボーナス当選しているか否かに応じた対決結果を報知する演出(例えば、「勝利!!」あるいは「敗北…」といったメッセージを表示)を実行するように定められている、4ゲームから構成されている演出である。
パターンBは、1ゲーム目においてバトル演出が開始される旨を報知してバトル演出を開始し、2ゲーム目において味方キャラクタおよび敵方キャラクタ双方が攻撃し合う演出を実行し、3ゲーム目においてバトル演出の最終攻撃の演出が実行された後にボーナス当選しているか否かに応じた対決結果を報知する演出(例えば、「勝利!!」あるいは「敗北…」といったメッセージを表示)を実行するように定められている、3ゲームから構成されている演出である。パターンAおよびパターンBによる期待感演出のうちのバトル演出を実行する期間(1ゲーム目〜最終ゲーム目におけるバトル演出の最終攻撃の演出までの期間)は、対決結果を報知するまでの期間であるため報知前期間ともいう。
パターンCは、1ゲーム中において、ボーナス当選している可能性を示唆する演出(例えば、「あやしいぞー」といったメッセージを表示)を開始した後にボーナス当選しているか否かの結果を報知する演出(例えば、「やったぜ!!」あるいは「残念…」といったメッセージを表示)を実行するように定められている。パターンCによる期待感演出中のうちのボーナス当選している可能性を示唆する演出を実行している期間は、結果を報知するまでの期間であるため報知前期間ともいう。このように、パターンA〜パターンCは、報知前期間の長さが異なるように定められている、1ゲームで構成されている演出である。
また、パターンA〜パターンCによる期待感演出によってボーナス当選している旨の結果が報知されたときには、いずれの種類の期待感演出であったとしても、結果を報知した次のゲームから確定画面を表示する。確定画面とは、ボーナス当選していることそのものを報知する画面である。確定画面としては、図14(b)に示すように、「ボーナス確定!」および「7を狙え!777」(なお、当選しているRBBを構成する「7」図柄。例えば、RBB1当選時には、赤色の「7」図柄。)といったメッセージを液晶表示器27に表示する。確定画面は、当選しているボーナスが入賞するまで表示される。
演出制御処理は、「RBB」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドあるいは「RBB」と同時当選し得る「CH」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときに、図14(c)に示す期待感演出抽選用テーブルを参照して、期待感演出を実行するか否かと、いずれのパターンを実行するかを決定する期待感演出抽選を行う。
期待感演出抽選用テーブルは、当選種別コマンドがいずれの種類であるか、図11のS35において設定される特別演出を実行中であるかに応じて振分率が定められている。ボーナス1〜4のいずれかに当選していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときであって特別演出を実行していないときには、60%、30%、5%、5%の割合で、「パターンA」「パターンB」「パターンC」「演出なし(期待感演出不実行)」のいずれかに決定される。このため、期待感演出を実行する場合の平均報知前期間は、3.51遊技(=4遊技×60%/(60%+30%+5%)+3遊技×30%/95%+1遊技×5%/95%)となる。一方、ボーナス1〜4のいずれかに当選していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときであって特別演出を実行しているときには、100%の割合で必ず「パターンC」に決定される。このため、期待感演出を実行する場合の平均報知前期間は、1遊技(=1遊技×100%/100%)となる。
また、CHにのみ当選(1枚役当選)していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときであって特別演出を実行していないときには、10%、15%、75%の割合で、「パターンA」「パターンB」「演出なし」のいずれかに決定される。このため、期待感演出を実行する場合の平均報知前期間は、3.4遊技(=4遊技×10%/(10%+15%)+3遊技×15%/25%)となる。一方、CHにのみ当選(1枚役当選)していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときであって特別演出を実行しているときには、5%、95%の割合で、「パターンC」「演出なし」のいずれかに決定される。このため、期待感演出を実行する場合の平均報知前期間は、1遊技(=1遊技×5%/5%)となる。
これにより、期待感演出は、ボーナス当選しているときの方がボーナス当選しておらずCHにのみ当選しているときよりも高い割合で実行される。その結果、期待感演出が実行されたときにはボーナス当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、特別演出が実行されているときに期待感演出が実行されるときには、報知前期間がパターンAおよびBのいずれよりも短く設定されているパターンCに決定される。特別演出は、図11のS35において説明したとおり、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況において実行される演出である。特別演出が実行されている状況においてパターンAやパターンBなどの報知前期間が長く設定されている期待感演出を実行してしまうと、当該期待感演出が開始されてからボーナス当選しているか否かの結果を報知するまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまう虞がある。しかし、スロットマシン1においては、前述のとおり、特別演出実行中における期待感演出はパターンCに決定され、期待感演出における平均報知前期間は特別演出不実行中であるときよりも短くなる。このため、そのようなネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまい遊技の興趣を低下させてしまうことを防止しつつ、ボーナス当選しているか否かの結果を遊技者に報知することができる。
また、特別演出を実行していないときには、連続演出が実行される割合が高い一方、ボーナス当選しているときにのみパターンCが実行可能となる。その結果、特別演出を実行していないときにパターンCによる期待感演出が開始されたときにはボーナス当選を確定的に報知することができる。このため、特別演出が実行されていないときのパターンCに価値を付加することができ、パターンCによる期待感演出にプレミアム的な印象を遊技者に抱かせることができる。
なお、上記実施形態における説明では、期待感演出における平均報知前期間として、「演出なし」を考慮せずパターンA〜パターンCのいずれかが実行される場合の平均報知前期間を例示したが、これに限らず、平均報知前期間は「演出なし」を考慮して算出される期間であってもよい。例えば、ボーナス1〜4のいずれかに当選していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときであって、特別演出を実行していないときの期待感演出における平均報知前期間は、3.35遊技(=4遊技×60%+3遊技×30%+1遊技×5%+0遊技×5%)であるのに対し、特別演出を実行しているときの期待感演出における平均報知前期間は、1遊技(=1遊技×100%)である。また、CHにのみ当選(1枚役当選)していることを特定可能な当選種別コマンドを受信したときであって、特別演出を実行していないときの期待感演出における平均報知前期間は、0.85遊技(=4遊技×10%+3遊技×15%+0遊技×75%)であるのに対し、特別演出を実行しているときの期待感演出における平均報知前期間は、0.05遊技(=1遊技×5%+0遊技×95%)である。このように、「演出なし」を考慮した平均報知前期間を比較した場合であっても、期待感演出における平均報知前期間は、特別演出実行中においては特別演出不実行中よりも短くなる。
図15は、ART中において期待感演出が実行された場合の一例を説明するためのタイミングチャートである。図15では、上段から、遊技状態の種類、ゲーム数、液晶表示器27において実行する演出(背景、特別演出やナビ演出等の各種演出)を示し、最下段に遊技進行としてボーナスの当選・入賞に関する状況を示している。図15(a)は、特別演出中ではなく通常演出実行中において期待感演出が実行された場合の一例を示している。
ゲーム数がN+3までの間においては、通常演出によりAT中の背景画面が表示されるとともに、当選状況に応じてナビ演出や小役(特にCH)に当選していることを示唆する小役示唆が実行される。図15(a)では、ゲーム数がN+3の遊技においてボーナス2に当選した状況を示している。ボーナス2は、図7で説明したとおり、RBB1+CHを含む当選役グループである。このため、小役示唆が実行されている。これにより、CHに当選していることからボーナスに当選しているかもしれないことを遊技者に示唆することができる。なお、リール停止処理ではボーナス役よりも再遊技役や小役を優先して引き込むように定められていることなどから、図15(a)のN+3の遊技においては当選しているRBB1を入賞させることができなかったものとする。このため、以降の遊技状態は、RBB内部当選状態に制御される。
また、ボーナス2当選を契機として期待感演出抽選が行われる。図15(a)では、ボーナス2に当選しておりかつ特別演出が実行されていない状況であるため、パターンCよりも高い割合でパターンAおよびパターンBのいずれかに決定され得る。ここでは、4ゲームに亘るパターンAの期待感演出に決定されたものとする。決定された期待感演出は、次のN+4の遊技からN+7の遊技に亘り、図14(a)で示した演出態様で実行される。これにより、ボーナス当選していることに対する期待感を複数遊技に亘り向上させることができる。
また、N+7の遊技においては、対決結果が報知される。ここでの対決結果としては、RBB1に当選しているため、「勝利!!」といったメッセージが表示される。これにより、いずれかのボーナスに当選していることが報知される。続いて、N+8の遊技において、確定画面が表示される(図14(b)参照)。これにより、当選しているボーナスの種類および狙うべき図柄が報知される。その結果、遊技者に対して当選しているボーナスの図柄を狙わせることができ、RBB1に入賞させやすくすることができる。RBB1に入賞すると、N+9の遊技からボーナスに制御されるとともに、ボーナス中の背景に切替えられる。
図15(b)は、特別演出実行中において期待感演出が実行された場合の一例を示している。ゲーム数がM+3までの間においては、特別演出によりAT中の背景画面が表示されるとともに、当選状況に応じてナビ演出や小役(特にCH)に当選していることを示唆する小役示唆が実行される。図15(b)では、ゲーム数がM+3の遊技においてボーナス2に当選した状況を示している。これにより、小役示唆が実行されている。また、図15(b)のM+3の遊技においては、当選しているRBB1を入賞させることができず、以降においてRBB内部当選状態に制御される。
また、ボーナス2当選を契機として期待感演出抽選が行われる。図15(b)では、ボーナス2に当選しておりかつ特別演出が実行されている状況であるため、パターンAおよびパターンBに決定されることはなく、報知前期間が短いパターンCに決定される。決定された期待感演出は、次のM+4の遊技において図14(a)で示した演出態様で実行されて結果が報知される。ここでの結果としては、RBB1に当選しているため、「勝利!!」といったメッセージが表示される。これにより、特別演出実行中においては前述したようなネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまい遊技の興趣を低下させてしまうことを防止しつつ、ボーナス当選しているか否かの結果を遊技者に報知することができる。
続いて、M+5の遊技において、確定画面が表示される(図14(b)参照)。これにより、当選しているボーナスの種類および狙うべき図柄が報知される。その結果、遊技者に対して当選しているボーナスの図柄を狙わせることができ、RBB1に入賞させやすくすることができる。RBB1に入賞すると、M+6の遊技からボーナスに制御されるとともに、ボーナス中の背景に切替えられる。
<スロットマシン1により奏される効果の例>
上記実施形態におけるスロットマシン1における期待感演出抽選では、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう上限到達確定時において図11のS35において設定される特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも高い割合で、図14(c)で示したようにパターンCの期待感演出に決定される。パターンCは、図14(a)で示したように、パターンAおよびBのいずれよりも報知前期間が短い。このため、特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも、期待感演出における報知前期間の平均が短くなる。このため、上限到達確定となり特別演出が実行されている状況下においては、期待感演出が開始されてからボーナス当選しているか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。
上記実施形態におけるスロットマシン1における期待感演出抽選では、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう上限到達確定時において図11のS35において設定される特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも高い割合で、図14(c)で示したようにパターンCの期待感演出に決定される。パターンCは、図14(a)で示したように、パターンAおよびBのいずれよりも報知前期間が短い。このため、特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも、期待感演出における報知前期間の平均が短くなる。このため、上限到達確定となり特別演出が実行されている状況下においては、期待感演出が開始されてからボーナス当選しているか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。
また、期待感演出は、有利期間やARTとは異なる遊技者にとって有利なボーナスへ制御可能であることを報知する演出である。このため、期待感演出に対する注目度合いを向上させることができるとともに、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
上記実施形態におけるスロットマシン1におけるサブCPU71は、メインCPU61から1遊技毎に出力される上乗せゲーム数コマンド、残りATゲーム数コマンド、および残り上限ゲーム数コマンドなどに基づき、特別演出を実行する。つまり、期待感演出における平均報知前期間を異ならせる契機となる特別演出は、メインCPU61側から出力されるコマンドに基づいてサブCPU71側により実行される。その結果、遊技の進行を制御するメインCPU61側の処理負担が増大してしまうことを防止できる。
上記実施形態におけるスロットマシン1におけるRBB内部当選状態は払出率が1未満になる状態である。また、RBB内部当選状態は、役抽選において「はずれ」となる割合が「有利RT」であるときよりも高く設定されている状態である。しかし、上限到達確定時においては期待感演出の報知前期間の平均が短くなるため、上限到達未確定時よりもボーナスに当選しているか否かの結果が早期に報知される。このため、ART中において実際にボーナス当選してRBB内部当選状態に制御されているときであっても上限到達確定時においては、少なくとも上限到達未確定時よりもRBB内部当選状態から早期にボーナス入賞させてボーナスに制御可能となる。その結果、払出率が1未満となる状態での遊技回数を極力少なくすることができる。また、「はずれ」となる割合が高い状態での遊技回数を極力少なくすることができる。その結果、上限到達確定時における有利度合いを向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施形態におけるスロットマシン1における期待感演出抽選においては、図14(c)で示したように、メインCPU61側において制御されている遊技状態にかかわらず、当選状況や特別演出の有無に応じて、期待感演出の実行の有無およびパターンを決定する。このため、サブCPU71側における期待感演出抽選の処理を簡略化でき、処理負担を軽減できる。
上記実施形態におけるスロットマシン1は、図5のS700および図9等で示したように、ATに関する設定処理等をメインCPU61側において実行する。しかし、メインCPU61は、AT中において、図9のS04および図12の上乗せ抽選欄で示すように、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず、上乗せ抽選条件が成立したときには上乗せ抽選を一律に行う。例えば、残りATゲーム数が残り上限ゲーム数を既に超えている場合であっても、上乗せ抽選条件が成立したときには、残りATゲーム数が残り上限ゲーム数を超えていないときと同様に、上乗せ抽選を行う。また、図9のS15およびS16に示すように、有利期間の上限回数に到達したときには、ATおよび有利期間を終了させる。これにより、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かを判定する処理ステップなどを設けていないため、メインCPU61側の処理負担および記憶容量を増大させることなく、ATおよび有利期間に上限を設けて射幸性が高まり過ぎてしまうことを防止できる。
一方、サブCPU71側においては、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かに応じて、上乗せ演出や特別演出などを含む所定の演出を制御する。これにより、ATおよび有利期間における遊技状況に応じた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、図12等で示したように、ATに制御される期間が実際に延長されるときには上乗せ演出を実行し、有利期間の上限回数に到達することによりATに制御される期間が実際には延長されないときには上乗せ演出を規制する。これにより、上乗せ演出により報知されたATゲーム数分を消化していないにもかかわらず、有利期間の上限回数に到達してATが終了してしまうといった状況の発生を未然に防止できる。
また、メインCPU61は、図9で示したように1遊技毎に、上乗せゲーム数コマンド、残りATゲーム数コマンド、および残り上限ゲーム数コマンドを出力する。また、残りATゲーム数コマンドから特定される残りATゲーム数は、当該遊技において上乗せされた上乗せゲーム数を含む。これにより、当該コマンドを受信するサブCPU71側では、残りATゲーム数を消費するまでに有利期間の上限回数に到達して終了する状態であるか否かを、今回の上乗せゲーム数を含めて判定できるため、より正確に上乗せ演出の有無を決定できる。
また、ATが終了するまでにボーナス当選して制御されたボーナス中は、図9のS01およびS02において説明したように、残りATゲーム数を減算更新(消費)させない一方、残り上限ゲーム数については減算更新(消費)させる。これにより、ATが終了するまでにボーナスに制御されたとしても、当該ボーナスに制御されることにより実質的にATに制御される期間が短くなってしまい遊技者に不利益を与えてしまうことを防止できる一方、有利期間の上限回数については実質的に延長されてしまうことがないため射幸性が高まり過ぎてしまうことを防止できる。
<変形例>
上記実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下に、実施形態に対する変更を例示する。
上記実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下に、実施形態に対する変更を例示する。
上記実施形態においては、図11のS32においてYESと判定されたときに上乗せ演出を規制する例について説明した。しかし、図11のS32においてYESと判定されたときであっても、今回の上乗せにより残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上となったときには、今回の上乗せゲーム数のうち残り上限ゲーム数に到達するまでのゲーム数を報知する上乗せ演出を実行するようにしてもよい。これにより、有利期間の上限回数の範囲内において、遊技者に対してATゲーム数を報知することができる。
また、上記実施形態における上乗せ演出は、上乗せゲーム数コマンドから特定される上乗せゲーム数を報知する演出である例について説明した。しかし、上乗せ演出は、これに限らず、上乗せゲーム数コマンドから特定される上乗せゲーム数以下のゲーム数を報知するものであってもよい。例えば、サブCPU71は、上乗せゲーム数コマンドから特定される上乗せゲーム数が「100」であったときに、上乗せ演出不実行、「10ゲームGET!」、「20ゲームGET!」、「50ゲームGET!」、および「100ゲームGET!」のうちのいずれかに決定し、当該決定結果に基づいて上乗せ演出を制御するようにしてもよい。これにより、上乗せ演出により報知されたゲーム数以上に実際には上乗せされているかもしれないことに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
このように構成する場合、サブCPU71は、例えば、残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上となっている場合であっても、上乗せ演出等により遊技者に対して実際に報知された報知済の残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上となっていないときに、上乗せ演出を実行可能となるようにしてもよい。図16および図17を用いて、その一例を説明する。なお、図16および図17では、図11および図12と異なる部分について説明する。
図16は、AT中演出制御処理の変形例を説明するための図である。S31において今回上乗せゲーム数が0より大きい値であると判定されたときには、S31aにおいて上乗せ演出決定処理を実行する。上乗せ演出決定処理では、上乗せ演出を実行するか否かを決定するとともに、上乗せ演出を実行する場合には上乗せゲーム数以下のゲーム数から報知するゲーム数を決定する。なお、上乗せ演出決定処理において上乗せ演出を実行すると決定された場合であっても後述するS32aの判定結果に応じて上乗せ演出が実行される場合と、実行されない場合とが生じ得る。
S31bでは、S31aにおいて報知すると決定されたゲーム数を報知済残りATゲーム数に加算してS32へ移行する。報知済残りATゲーム数とは、残りATゲーム数のうち、上乗せ演出等により遊技者に報知されたゲーム数を特定するための値である。報知済残りATゲーム数は、RAM75の所定領域において記憶され、AT中において1遊技毎に1減算される。報知済残りATゲーム数が所定値(例えば0)となったときなど所定の報知条件が成立したときにおいて、実際の残りATゲーム数が所定値以上存在するときには、サブCPU71により残りATゲーム数以下となるゲーム数が上乗せゲーム数として報知される。
液晶表示器27においては、本変形例においても残りATゲーム数が表示される。液晶表示器27における残りATゲーム数は、基本的に、RAM75において更新される報知済残りATゲーム数の値に基づき更新表示される。しかし、上乗せされて報知済残りATゲーム数の値が加算されたときには、例外的に、当該上乗せに対応する上乗せ演出が実際に実行されるまで液晶表示器27における残りATゲーム数の値を維持し、上乗せ演出が実際に実行された後に液晶表示器27における残りATゲーム数の値に更新表示される。これにより、上乗せ演出が実行されていないにもかかわらず、液晶表示器27における残りATゲーム数の表示だけが先に更新表示されてしまうといった不都合の発生を防止できる。
S32においては、残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であるか否かが判定される。S32において残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であると判定されなかったときには、S33aにおいてS31aで報知すると決定されたゲーム数を報知するための上乗せ演出を設定する。これにより、S31aの決定結果に応じた上乗せ演出が実行される。一方、S32において残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であると判定されたときには、S32aにおいて報知済残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であるか否かが判定される。S32aにおいて報知済残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であると判定されなかったときには、S33aにおいてS31aの結果に応じて上乗せ演出を設定する。これに対し、S32aにおいて報知済残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上であると判定されたときには、S34に移行する。これにより、S31aにおいて上乗せ演出を実行すると決定されていたとしても、当該上乗せ演出は実行されない。
次に、上乗せ演出を制御する変形例を、図17に示すタイミングチャートを用いて説明する。図17では、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう上限到達確定時であるが、報知済残りATゲーム数が未だ残り上限ゲーム数に到達していないときの例を示している。なお、図17では、残りATゲーム数欄の下に報知済残りATゲーム数の欄を示している。
図17(a)では、リール欄に示す遊技Cにおいて上乗せ抽選条件が成立した場合を示している。遊技Cが開始されたときの残りATゲーム数は、「468」であり、報知済残りATゲーム数は、「438」であり、残り上限ゲーム数は、「497」である。この場合において、上乗せ抽選により上乗せゲーム数として「50」が決定されたときには、上乗せ後の残りATゲーム数が「518」となり残り上限ゲーム数に到達している上限到達確定時となる。しかし、S31aにおいて上乗せゲーム数分を報知するゲーム数として決定されたとしても、報知済残りATゲーム数は、「488」までにしか到達せず、その結果、残り上限ゲーム数に到達することはない。このため、図16のS32aにおいてNOと判定されて、上乗せゲーム数分以下の上乗せ演出が実行される。図17(a)では、上乗せゲーム数「50」を報知する上乗せ演出が実行されている例を示している。なお、前述したように液晶表示器27における残りATゲーム数は、「50」を報知する上乗せ演出が実行された後において、報知済残りATゲーム数の値に基づき更新表示される。
図17(b)では、リール欄に示す遊技Dにおいて上乗せ抽選条件が成立した場合を示している。遊技Dが開始されたときの残りATゲーム数は、「468」であり、報知済残りATゲーム数は、「457」であり、残り上限ゲーム数は、「497」である。この場合において、上乗せ抽選により上乗せゲーム数として「50」が決定されたときには、上乗せ後の残りATゲーム数が「518」となり残り上限ゲーム数に到達している上限到達確定時となる。また、報知済残りATゲーム数が「457」であるため、S31aにおいて報知するゲーム数として「40」以上に決定されると、報知済残りATゲーム数が残り上限ゲーム数に到達する。図17(b)では、S31aにおいて報知するゲーム数として「40」が決定されたとする。そうすると、図16のS32aにおいてYESと判定されてS31aで決定されていた上乗せ演出が実行されずに、S35において特別演出が実行されることになる。このようにして、サブCPU71は、残りATゲーム数、残り上限ゲーム数に加えて、報知済残りATゲーム数に基づいて、上乗せ演出を含む所定の演出を制御してもよい。
なお、上記変形例において上乗せにより報知済残りATゲーム数が残り上限ゲーム数以上となる場合には、上乗せ演出を実行することなく、特別演出を実行する例について説明したが、これに限らず、上乗せ演出を実行した後に特別演出を実行するようにしてもよい。これにより、上乗せによって有利期間の上限に到達したことを遊技者に対してわかりやすく報知することができる。また、このように構成する場合、当該上乗せ演出により報知するゲーム数は、「“残り上限ゲーム数”−“S31bにおいて上乗せ分が更新される前の報知済残りゲーム数”」の値となるようにしてもよい。つまり、報知されるゲーム数を、残り上限ゲーム数と一致するゲーム数となるようにしてもよい。例えば、報知済残りATゲーム数が「100」であり、残り上限ゲーム数が「130」であるときに、S31aにおいて「50」の上乗せ演出を実行すると決定された場合においては、S31aの決定結果にかかわらず、130−100=30の上乗せ演出を実行するようにしてもよい。また、上乗せ演出により報知するゲーム数は、「“残り上限ゲーム数”−“S31bにおいて上乗せ分が更新される前の報知済残りゲーム数”」以下の値から決定するようにしてもよい。つまり、報知されるゲーム数を、残り上限ゲーム数以下となるゲーム数となるようにしてもよい。具体的には、図16のS32aにおいてYESと判定されたときに、「“残り上限ゲーム数”−“S31bにおいて上乗せ分が更新される前の報知済残りゲーム数”」以下の値からゲーム数を決定し、当該ゲーム数を報知する上乗せ演出を実行するようにしてもよい。
また、図16および図17を参照して説明した変形例においては、例えば図17(a)の遊技C終了以降に示すように、上限到達確定時ではあるが特別演出が実行されない状態が生じ得る。このような上限到達確定時においては、上限到達未確定時よりも期待感演出の平均報知前期間が短くなるようにしてもよい。上記実施形態においては、図14(c)において特別演出実行中であるときには、特別演出を実行していないときよりも高い割合で報知前期間が短く設定されているパターンCに決定されるように定められたテーブルを参照して期待感演出抽選を行う例について説明したが、これに替えて、例えば、図18(a)に示すように、上限到達確定時であるときには上限到達未確定時よりも高い割合でパターンCに決定されて、期待感演出における平均報知前期間が上限到達未確定時よりも短くなるように定められたテーブルを参照して、期待感演出抽選を行うようにしてもよい。
図18(a)に示すようなテーブルを予め記憶し、ボーナス1〜4および1枚役のいずれかに当選したときに、当該テーブルを参照していずれに当選したかおよび上限到達確定時であるかに応じた振分率に従って期待感演出抽選を行うようにしてもよい。これにより、上限到達確定時に期待感演出が実行されるときには、報知前期間がパターンAおよびBのいずれよりも短く設定されているパターンCに決定され、期待感演出における平均報知前期間が上限到達未確定時よりも短くなる。このため、ネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまい遊技の興趣を低下させてしまうことを防止しつつ、ボーナス当選しているか否かの結果を遊技者に報知することができる。また、上限到達未確定時には、パターンAおよびBが実行される割合が高い一方、ボーナス当選しているときにのみパターンCが実行可能となる。その結果、上限到達未確定時にパターンCによる期待感演出が開始されたときにはボーナス当選を確定的に報知することができる。このため、上限到達未確定時のパターンCに価値を付加することができ、パターンCによる期待感演出にプレミアム的な印象を遊技者に抱かせることができる。以下では、このような変形例においてART中に期待感演出が実行された場合の一例について図19を用いて説明する。
図19では、図15と同様に、上段から、遊技状態の種類、ゲーム数、液晶表示器27において実行する演出(背景、特別演出やナビ演出等の各種演出)を示し、最下段に遊技進行としてボーナスの当選・入賞に関する状況を示している。図19(a)は、上限到達未確定時において期待感演出が実行された場合の一例を示している。図19(a)では、図15(a)と同様に、ゲーム数がN+3の遊技においてボーナス2に当選し、当該当選を契機として期待感演出抽選が行われている。
図19(a)では、ボーナス2に当選しておりかつ上限到達未確定の状況であるため、パターンCよりも高い割合でパターンAおよびパターンBのいずれかに決定され得る。ここでは、4ゲームに亘るパターンAの期待感演出に決定されたものとする。決定された期待感演出は、次のN+4の遊技からN+7の遊技に亘り、図14(a)で示した演出態様で実行される。これにより、ボーナス当選していることに対する期待感を複数遊技に亘り向上させることができる。また、N+7の遊技においては、対決結果が報知される。これにより、いずれかのボーナスに当選していることが報知される。また、N+8の遊技において、確定画面が表示される(図14(b)参照)。これにより、当選しているボーナスの種類および狙うべき図柄が報知される。その結果、遊技者に対して当選しているボーナスの図柄を狙わせることができ、RBB1に入賞させやすくすることができる。RBB1に入賞すると、N+9の遊技からボーナスに制御されるとともに、ボーナス中の背景に切替えられる。
図19(b)は、上限到達確定時において期待感演出が実行された場合の一例を示している。図19(b)では、図15(b)と同様に、ゲーム数がM+3の遊技においてボーナス2に当選し、当該当選を契機として期待感演出抽選が行われている。
図19(b)では、ボーナス2に当選しておりかつ上限到達確定の状況であるため、パターンAおよびパターンBに決定されることはなく、報知前期間が短いパターンCに決定される。決定された期待感演出は、次のM+4の遊技において図14(a)で示した演出態様で実行されて結果が報知される。これにより、特別演出実行中においては前述したようなネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまい遊技の興趣を低下させてしまうことを防止しつつ、ボーナス当選しているか否かの結果を遊技者に報知することができる。また、M+5の遊技において、確定画面が表示される(図14(b)参照)。これにより、当選しているボーナスの種類および狙うべき図柄が報知される。その結果、遊技者に対して当選しているボーナスの図柄を狙わせることができ、RBB1に入賞させやすくすることができる。RBB1に入賞すると、M+6の遊技からボーナスに制御されるとともに、ボーナス中の背景に切替えられる。
上記変形例のスロットマシンであっても、期待感演出抽選では、上限到達確定時には上限到達未確定時よりも高い割合で、パターンCの期待感演出に決定される。このため、上限到達確定時には、上限到達未確定時よりも期待感演出における報知前期間の平均が短くなる。その結果、上限到達確定時においては、特別演出の実行状況にかかわらず、期待感演出が開始されてからボーナス当選しているか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。その他、上記実施形態において説明したスロットマシン1と同様の効果を奏する。
また、上記変形例のスロットマシンにおいては、図16で説明したように、上限到達確定した後、S32aにおいてYESと判定されたときに特別演出が実行される。このように上限到達が確定した後において特別演出が実行されたとしても、特別演出が実行されるまでの上限到達確定時と同じテーブルに基づいて期待感演出抽選を行うものであってもよい。これにより、処理負担を軽減できる。
これに対して、上限到達が確定した後において特別演出が実行されたときには、上限到達が確定した後において未だ特別演出が実行されていないときよりも期待感演出の平均報知前期間が短くなるように期待感演出抽選を行うものであってもよい。図18(b)は、期待感演出の平均報知前期間の長さが、「上限到達未確定時」>「上限到達確定時かつ特別演出不実行」>「上限到達確定時かつ特別演出実行中」の関係となるように振分率が定められた期待感演出抽選用テーブルの一例を示している。図18(b)では、「上限到達確定時かつ特別演出不実行」のときにパターンCのみならずパターンBが選択され得るように構成されている。しかし、「上限到達確定時かつ特別演出不実行」のときにパターンBに決定される割合は、「上限到達未確定時」のときにパターンBに決定される割合よりも低く、かつ「上限到達確定時かつ特別演出不実行」のときには、パターンBよりもパターンCに決定される割合が高い。このため、期待感演出の平均報知前期間の長さは、「上限到達未確定時」>「上限到達確定時かつ特別演出不実行」>「上限到達確定時かつ特別演出実行中」の関係となる。このように構成した場合には、上限到達確定時においてさらに特別演出が実行されることによりその旨が遊技者に報知されている状況下においては、期待感演出における平均報知前期間がより短くなるため、ネガティブな印象をより一層抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつも、ボーナス当選という利益が付与されるか否かを報知できる。
上記実施形態および図16〜図19等を用いて説明した変形例においては、報知演出の一例として図14(a)に示したように報知前期間においてバトル演出など所定演出を実行した後にボーナス当選しているか否かの結果を報知する期待感演出を例示した。しかし、報知演出は、遊技者にとって有利な利益の付与に関する情報を報知する演出であればこれに限らず、例えば、ボーナス当選していることを報知する演出、つまり演出が開始・発生されることによりボーナス当選などの利益が付与されていることを報知する当選報知演出(いわゆる一発告知演出)であってもよい。このような当選報知演出を実行する場合においても上記実施形態および変形例と同様の課題が生じる。つまり、特別演出実行中や上限到達確定時などの状況下においては、例えば、役抽選においてボーナス当選してから当選報知演出が実行されるまでの期間(当選報知演出の場合においては、当該期間を報知前期間という)が長くなると、当該期間において遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を遊技者に抱かせてしまう虞がある。
そこで、当選報知演出を実行する場合においても、上記実施形態と同様に、例えば特別演出実行中は、特別演出が実行されていないときよりも高い割合で、当選報知演出の平均報知前期間が短くなるように制御してもよい。具体的には、ボーナス当選してから当選報知演出を実行するまでの報知前期間を複数の期間(例えば、当選した遊技、当選から1遊技目、当選から2遊技目、当選から3遊技目等)から決定する報知前期間抽選において、特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも高い割合で、当選した遊技あるいは1遊技目などの比較的短い報知前期間に決定されるようにし、報知前期間抽選において決定された報知前期間経過時に当選報知演出を実行するようにしてもよい。これにより、特別演出が実行されているときには、特別演出が実行されていないときよりも高い割合で、当選報知演出が実行されるまでの平均報知前期間が短くなる。このため、上限到達確定となり特別演出が実行されている状況下においては、ボーナス当選してから当該ボーナス当選が報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。また、当選報知演出は、有利期間やARTとは異なる遊技者にとって有利なボーナスへ制御可能であることを報知する演出であるため、当選報知演出に対する注目度合いを向上させることができるとともに、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、当選報知演出を実行する場合においても、図16〜図19等を用いて説明した変形例と同様に、例えば上限到達確定時は、上限到達未確定時よりも高い割合で、当選報知演出の平均報知前期間が短くなるように制御してもよい。具体的には、報知前期間抽選において、上限到達確定時は、上限到達未確定時よりも高い割合で、当選した遊技あるいは1遊技後などの比較的短い報知前期間に決定されるようにし、報知前期間抽選において決定された報知前期間経過時に当選報知演出を実行するようにしてもよい。これにより、上限到達確定時は、上限到達未確定時よりも高い割合で、当選報知演出が実行されるまでの平均報知前期間が短くなる。このため、上限到達確定している状況下においては、ボーナス当選してから当該ボーナス当選が報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。この場合、さらに図19(b)を用いて説明した変形例と同様に、上限到達確定時であっても特別演出実行中は特別演出が実行されていないときよりもさらに高い割合で、当選報知演出の平均報知前期間が短くなるように制御してもよい。これにより、上限到達確定時においてさらに特別演出が実行されることによりその旨が遊技者に報知されている状況下においては、当選報知演出が実行されるまでの平均報知前期間がより短くなるため、ネガティブな印象をより一層抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止しつつも、ボーナス当選という利益が付与されていることを報知できる。これに対して、上限到達確定した後において特別演出が実行されたとしても、特別演出が実行されるまでの上限到達確定時と同じように当選報知演出抽選を行うものであってもよい。この場合には、処理負担を軽減できる。
上記実施形態および図16〜図19等を用いて説明した変形例においては、有利可能期間としての有利期間のうち、特別演出実行中あるいは上限到達確定時であるときには、特別演出不実行中あるいは上限到達未確定時であるときよりも報知演出の平均報知前期間が短くなる例について説明した。このうち、有利期間のうちの特別演出不実行中あるいは上限到達未確定時であるときと通常期間中であるときとの関係については、例えば、両者同じテーブルに基づいて報知演出抽選(期待感演出抽選や当選報知演出抽選等)を実行することにより報知演出の平均報知前期間が同じとなるものであってもよい。これにより、報知演出抽選において参照するテーブルの記憶容量および処理負担を軽減できる。これに対し、有利期間のうちの特別演出不実行中あるいは上限到達未確定時であるときには、通常期間中であるときより報知演出の平均報知前期間が短くなるように制御してもよい。これにより、通常期間中においては有利期間中であるときよりも長い期間に亘りボーナス当選等の利益が付与されていることなどを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施形態および変形例においては、報知演出選択手段としての期待感演出抽選や当選報知演出抽選をサブCPU71側において実行する例について説明した。しかし、期待感演出および当選報知演出は、ともに、ボーナス当選などの利益付与に関する演出であり、報知タイミングによって遊技者が利益を獲得するタイミングが異なることになる。よって、報知演出選択手段としての期待感演出抽選や当選報知演出抽選は、メインCPU61側において決定するようにしてもよい。この場合、メインCPU61は、期待感演出抽選や当選報知演出抽選による決定結果に応じたコマンドをサブCPU71に出力する。サブCPU71は、当該コマンドに基づいて期待感演出および当選報知演出を実行するようにしてもよい。
また、報知演出選択手段としての期待感演出抽選や当選報知演出抽選は、期待感演出の種類を決定することにより報知前期間も決定される例について説明したが、これに限らず、期待感演出の種類と、報知前期間とを別個に決定するものであってもよい。例えば、報知前期間(4ゲーム、3ゲーム、1ゲーム)を決定し(以下、期間決定ともいう)、当該決定結果に対応する複数種類の期待感演出(例えば、パターンAに対してA1、A2、A3が設けられ、他のパターンに対しても複数種類設けられている等)から実行する期待感演出を決定する(以下、種類決定ともいう)ようにしてもよく、また、種類決定した後に、決定された種類の期待感演出について期間決定するものであってもよい。このように構成した場合、上記実施形態と同様に、サブCPU71により期間決定と種類決定とのいずれをも実行するものであってもよく、また、メインCPU61により期間決定と種類決定とのいずれをも実行し、決定結果に応じたコマンドをサブCPU71に出力するようにしてもよい。さらに、期間決定のみをメインCPU61側において実行して決定結果を特定可能なコマンドを出力し、サブCPU71側においては、受信したコマンドに基づき種類決定を行って報知演出を実行するようにしてもよい。あるいは、種類決定のみをメインCPU61側において実行して決定結果を特定可能なコマンドを出力し、サブCPU71側においては、受信したコマンドに基づき期間決定を行って報知演出を実行するようにしてもよい。このように構成することにより、制御負担をメインCPU61とサブCPU71とで分担することができる。
上記実施形態および変形例においては、図14および図18を参照して、特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)は、特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)よりも、報知前期間が短い種類の報知演出(例えばパターンC)に決定される割合を高める一方、報知前期間が長い種類の報知演出(例えば、パターンAおよびB)については決定されないようにすることにより、報知演出における平均報知前期間を短くする例について説明した。しかし、特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)は、特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)よりも報知演出における平均報知前期間が短くなるものであれば、これに限らず、例えば、報知前期間が長い種類の報知演出について特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)に決定される割合よりも低い割合で特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)においても決定されるようにしてもよく、また、特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)においては報知前期間が短い種類の報知演出に決定されず特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)にのみ報知前期間が短い種類の報知演出に決定され得るようにしてもよい。
また、上記変形例において説明したボーナス当選してから当選報知演出を実行するまでの報知前期間を複数の期間から決定する報知前期間抽選においても同様に、特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)は、特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)よりも、比較的短い報知前期間(例えば、当選した遊技、当選から1遊技目)に決定される割合を高める一方、比較的長い報知前期間(例えば、当選から2遊技目、当選から3遊技目)については決定されないようにすることにより、報知演出における平均報知前期間を短くするようにしてもよい。また、比較的長い報知前期間については、特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)に決定される割合よりも低い割合で特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)においても決定されるようにしてもよく、また、特別演出不実行中(あるいは上限到達未確定時)においては比較的短い報知前期間に決定されず特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)にのみ比較的短い報知前期間に決定され得るようにしてもよい。
上記実施形態および変形例においては、期待感演出のうち連続演出としてバトル演出を実行する期待感演出を例示した。しかし、連続演出は、報知前期間が経過した後にボーナス当選などの利益が付与されているか否かの結果を報知するものであればこれに限らず、例えば、報知前期間において所定のミッションを達成するか否かを煽る演出を実行した後に、ミッションを達成するか否かにより利益が付与されている否かの結果を報知するミッション演出などであってもよい。
また、特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)は何らかの特典の付与が決定されたことを遊技者が早く特定することができるようにすることが求められており、上記実施形態および変形例においては、図14(a)で記載される1ゲームで構成される演出であるパターンCや当選報知演出に替えて、いきなりボーナス確定画面を表示するようにしてもよい。
また、上記実施形態および変形例においては、図14(a)で記載されるパターンA〜パターンCのいずれの種類の期待感演出の後であっても図14(b)のようなボーナス確定画面が表示される例を記載したがこれに限らず、図14(b)のようなボーナス確定画面が表示されないものであってもよく、ボーナスに当選した場合は液晶表示器27において「ボーナス待機中」等のテロップ表示を行うようにしてもよい。つまり、ボーナス確定画面の有無に限らず、特別演出実行中(あるいは上限到達確定時)は、何らかの特典の付与が決定されたことを遊技者が早く特定することができればよい。
また、上記実施形態および変形例においては、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況において平均報知前期間が短くなる例について記載したが、これに限らず、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう直前の到達見込み期間においても平均報知前期間が短くなるようにしてもよい。つまり、上限到達未確定状態のうちの上限到達直前であって上限に到達することを見込める到達見込み期間においては、到達見込み期間となる以前の上限到達が未だ見込めていない期間(到達未見込み期間)よりも平均報知前期間を短くするようにしてもよい。到達見込み期間および到達未見込み期間は、ともに上限到達未確定状態における期間である。
到達見込み期間とは、現在の残りATゲーム数では残り上限ゲーム数に到達し得ないが、残りATゲーム数を消費する間において上乗せされる平均上乗せゲーム数などを加味すると残り上限ゲーム数に到達する可能性が極めて高い期間をいう。一方、到達未見込み期間とは、残り上限ゲーム数に到達する可能性が到達見込み期間であるときよりも低い期間をいう。例えば、移行されることにより上乗せ抽選において上乗せされる上乗せゲーム数の期待値が100に設定されている上乗せ高確率ゾーンに制御可能な遊技機において、到達見込み期間は、例えば、上限到達確定状態となるまでに要するATゲーム数が100以下の状態において上乗せ高確率ゾーンに制御されてから上限到達確定状態に制御されるまでの期間であってもよい。これに対し、上乗せ高確率ゾーンに制御された場合であっても、上限到達確定状態となるまでに要するATゲーム数が101以上の状態においては、到達未見込み期間となる。
また、上乗せ抽選において上乗せされる上乗せゲーム数の期待値が1ゲームあたり0.1である遊技機において、到達見込み期間は、例えば、上限到達確定状態となるまでに要するATゲーム数が、残りATゲーム数×0.1により算出される値以下の状態になってから上限到達確定状態に制御されるまでの期間であってもよい。これに対し、上限到達確定状態となるまでに要するATゲーム数が、残りATゲーム数×0.1により算出される値より大きい状態においては、到達未見込み期間となる。上限到達未確定状態においては、平均報知前期間が短くなる到達見込み期間となったとしても、それ以前にのみならず到達未見込み期間において遊技が実行されていることになる。このため、上限到達確定状態における平均報知前期間は、到達見込み期間のみならず到達未見込み期間を含む上限到達未確定状態全体を通した平均報知前期間よりも短くなる。このように構成することにより、上限到達未確定状態のうちの到達見込み期間であるときには、上限到達未確定状態のうちの到達見込み期間ではないときよりも報知前期間の平均が短くなる。このため、上限到達未確定状態であっても到達見込み期間となっている状況下においては、期待感演出が開始されてからボーナス当選しているか否かが報知されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。
また、上記実施形態および変形例においては、報知演出としてボーナス当選しているか否かを報知する期待感演出やボーナス当選していることを報知する当選報知演出を例示した。しかし、報知演出は、遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かあるいは決定されたことを報知する演出であれば、その報知対象はボーナス当選に限るものではない。報知演出は、例えば、設定値を示唆する設定示唆演出を実行するか否かの抽選において当選したか否かあるいは当選していることを報知する演出であってもよく、また、極めて低い確率でしか実行されないプレミアム的な演出を実行するか否かの抽選において当選したか否かあるいは当選していることを報知する演出などであってもよい。
また、有利操作態様で操作することにより遊技者にとって有利な特殊な状態(例えば、ART)に制御する遊技機において、報知演出は、例えば、特殊な状態への制御契機となる有利操作態様を報知する演出(特殊な状態に制御されることを報知する演出)であってもよい。具体的には、ボーナス終了後に初期RTに制御し、当該初期RT(有利度合いは上記実施形態の初期RTと同等)において昇格リプレイ当選時に有利操作態様で操作して昇格リプレイ入賞となると遊技が所定回数実行されるまで有利RT(有利度合いは上記実施形態の有利RTと同等)に制御した後に再び初期RTに制御する一方、初期RTにおいて所定の転落リプレイ当選(少なくとも通常リプレイと同時に当選するもの)時の操作態様に応じて転落リプレイ入賞してしまうと昇格リプレイに入賞することのない状態である通常RTに制御するような遊技機を一例として説明する。このような遊技機において、AT中における初期RTでは、有利RTに制御するストックがある場合は転落リプレイ当選時には転落リプレイ入賞を回避する操作態様を報知し、ストックが無ければ転落リプレイ入賞を回避する操作態様を報知しない一方、昇格リプレイ当選時には所定確率(例えば20%)で有利操作態様を報知演出によって報知する。このため、初期RTを維持しつつ、昇格リプレイ当選時において所定確率で有利RTに制御してARTに制御することができる。一方、AT中における初期RTであっても、残りATゲーム数が残り上限ゲーム数に到達している上限到達確定状態(あるいは特別演出実行中)においては、昇格リプレイ当選時については所定確率よりも高い確率(例えば100%)で有利操作態様を報知演出によって報知するようにしてよい。初期RT中において報知演出により有利操作態様が報知されるまでの期間が平均報知前期間に相当するが、上記のように構成した場合には、上限到達確定状態(あるいは特別演出実行中)においては上限到達未確定状態よりも平均報知前期間を短くすることができる。これにより、上限到達確定状態(あるいは特別演出実行中)であるときには、上限到達未確定状態であるときよりも、初期RTから有利RTに制御されてARTとなるまでの期間の平均が短くなる。このため、上限到達確定となる状況下においては、有利RTに制御されるまでの遊技を無駄に消化させられたといったネガティブな印象を抱かせ難くして遊技の興趣低下を防止できる。
上記変形例におけるスロットマシンは、上限到達確定状態であっても特別演出を実行せずにその後において実行条件(図16のS32aでYES)が成立したタイミングにおいて特別演出を実行する例について説明した。しかし、特別演出は、上限到達確定状態であっても一切実行しないものであってもよい。つまり、変形例におけるスロットマシンにおいては、上限到達確定状態を遊技者に対して明確に報知する演出を実行しないものであってもよい。これにより、期待感演出の報知前期間の長さから上限到達確定状態に至っているか否かを予想するといった面白さを提供できるため、遊技の興趣を向上させることができる。この効果は、上記変形例におけるスロットマシンにおいて特別演出が実行されるまでの期間においても同様に奏される。
上記実施形態および上記変形例(以下においては単に上記実施形態という)におけるスロットマシン1は、上限到達特定用情報として、有利期間の上限回数までの残り上限ゲーム数を特定可能な残り上限ゲーム数コマンドと、残りATゲーム数を特定可能な残りATゲーム数コマンドとをメインCPU61からサブCPU71へ出力する例について説明した。しかし、上限到達特定用情報は、複数のコマンドにより構成されるものに限らず、例えば、残り上限ゲーム数と残りATゲーム数とを一つのコマンドにより構成されるものであってもよい。
上記実施形態においては、有利状態としてATを例示し、有利状態に制御可能な期間として有利期間を例示した。しかし、有利状態および有利状態に制御可能な期間とは、これに限るものではない。例えば、有利状態は、再遊技役の当選確率が通常状態よりも向上するRT(上記実施形態における有利RTと有利度合いが同程度の状態)であり、有利状態に制御可能な期間は、当該RTに制御する契機となる入賞役(例えば、昇格リプレイのような役)が内部抽選の対象となる状態に制御可能な期間(例えば、昇格リプレイに当選可能となる通常RTのような状態に制御可能となる期間)であってもよい。
また、有利状態に制御される有利状態制御期間は、AT抽選および上乗せ抽選において決定されたATゲーム数を消費する期間である例について説明したが、これに限らず、例えば、メダルが所定枚数払出されるまでの期間であってもよく、また払出されたメダルから賭数設定に用いたメダルを差し引いた純増枚数が所定枚数に到達するまでの期間であってもよく、AT遊技など遊技者にとって有利となる遊技を所定回数行うまでの期間などであってもよい。また、有利状態制御可能期間の上限値は、遊技回数(1500回)である例について説明したが、これに限らず、例えば、払出されたメダル枚数(5000枚)であってもよく、純増枚数(3000枚)であってもよく、AT遊技など遊技者にとって有利となる遊技回数(1000回)などであってもよい。
上記実施形態におけるメインCPU61は、図9等で示したように、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず上乗せ抽選処理を実行する例について説明した。しかし、メインCPU61は、上乗せ抽選処理において所定確率で上乗せ当選する通常モードと所定確率よりも高い確率で上乗せ当選する高確率モード(通常モードよりも有利な態様で上乗せ抽選を実行する状態)とのいずれかに制御可能であって、制御されたモードに従って上乗せ抽選を行う場合、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず、モードを制御するとともに、制御されたモードに従って上乗せ抽選を行うようにしてもよい。具体的には、モードを制御する処理、およびモードに応じた上乗せ抽選を行う処理については、残りATゲーム数を消費しても残り上限ゲーム数に到達しない状況であるときと、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるときとで同じ態様で実行するようにしてもよい。これにより、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かを判定する処理ステップなどを設けていないため、メインCPU61側の処理負担および記憶容量を増大させることなく、モード制御による遊技の興趣を向上させることができる。
一方、制御されているモードに応じて背景画像を表示(例えば、通常モード中は昼の背景画像を表示、高確率モード中は夕方の背景画像を表示)するものにおいては、次のように制御するようにしてもよい。例えば、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況でないときには、制御されているモードに応じて背景画像を切替える制御を行うのに対し、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるときには、モード変化によっては背景画像を変化させない(例えば、特別演出による背景を維持)ようにしてもよい。
また、メインCPU61は、AT中においてボーナスに当選してから少なくとも当該ボーナスに入賞するまでの間においては、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず、上乗せ抽選処理を実行しないようにしてもよい。これにより、メインCPU61側の処理負担を増大させることなく、当選しているボーナスへの入賞に遊技者を注目させることができる。
また、メインCPU61は、内部抽選における当選確率が設定値にかかわらず同じ確率(設定差なし)に定められているボーナス(上記実施形態における「RBB」等)に当選して当該ボーナスに制御された場合、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず、当該ボーナス中においても上乗せ抽選処理を実行するようにしてもよい。これに対し、メインCPU61は、内部抽選における当選確率が設定値に応じて異なる確率(設定差あり)に定められているボーナスに当選して当該ボーナスに制御された場合、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず、当該ボーナス中においては上乗せ抽選処理を実行しないようにしてもよい。
上記実施形態におけるサブCPU71は、図11および図16で示したように、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かに応じて、上乗せ演出を実行するか特別演出を実行するかを制御する例について説明した。しかし、サブCPU71は、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かに応じて所定の演出を制御するものであればよく、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かに応じて、所定の演出(上乗せ演出を含む)の実行割合を異ならせるものであってもよい。例えば、設定されている設定値を遊技者に示唆する設定値示唆演出を実行可能な遊技機において、サブCPU71は、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況でないときよりも、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるときの方が、高い割合で設定値示唆演出を実行するようにしてもよい。これにより、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況になったときには設定値示唆演出が実行されやすくなるため、内部的に上乗せされた上乗せゲーム数が消去されてしまうことを補完することができる。また、サブCPU71は、残りATゲーム数を消費するまでに残り上限ゲーム数に到達してしまう状況であるか否かにかかわらず、所定の演出を制御するものであってもよい。
上記実施形態においては、上乗せゲーム数コマンド、残りATゲーム数コマンド、および残り上限ゲーム数コマンドを1遊技が終了するときにメインCPU61から出力される例について説明した。しかし、上乗せゲーム数コマンド、残りATゲーム数コマンド、および残り上限ゲーム数コマンドは、1遊技における所定タイミングで出力されるものであればこれに限らず、例えば、スタートスイッチ19が操作されてリールの回転が開始されるタイミングで出力されるものであってもよい。
上記実施形態では、可変表示部13が3つの左可変表示列10L〜右可変表示列10Rを備える例について説明するが、これに限らず、1つの可変表示列を備える遊技機であっても、4つ以上の可変表示列を備える遊技機であってもよい。また、可変表示部13は、リール11L〜11Rにより構成される例を示したが、これに限らず、液晶表示器や7セグメントLEDなどの表示装置により構成されるものであってもよい。また、可変表示部13に対して入賞ラインとして1本のみ設定されている例について説明したが,これに限らず、複数の入賞ラインが設定されているものであってもよい。
1 スロットマシン、11L,11M,11R リール、14L,14M,14R リールモータ、21L,21M,21R ストップスイッチ、27 液晶表示器、63 メイン制御基板、73 サブ制御基板。
Claims (4)
- 複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、
前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、
決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、
決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、
遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かを報知する報知演出であって、当該報知演出が開始されてから前記利益が付与されるか否かを報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、
前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、
前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、
前記特別演出が実行されていないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、
前記特別演出が実行されているときは、前記特定報知演出を選択し得ない、遊技機。 - 複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、
前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、
決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、
遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたか否かを報知する報知演出であって、当該報知演出が開始されてから前記利益が付与されるか否かを報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、
前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、
前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、
決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態ではないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、
決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときは、前記特定報知演出を選択し得ない、遊技機。 - 複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、
前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、
決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、
決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときに、当該上限到達確定状態であることを特定できる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、
遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたことを報知する報知演出であって、当該利益の付与が決定されてからその旨を報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、
前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、
前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、
前記特別演出が実行されていないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、
前記特別演出が実行されているときは、前記特定報知演出を選択し得ない、遊技機。 - 複数種類の図柄を可変表示する表示手段を備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
開始条件が成立してから終了条件が成立するまで所定の有利制御可能期間に制御する有利制御可能期間制御手段と、
前記有利制御可能期間中において遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
前記有利状態に制御される期間である有利状態制御期間を決定するとともに、前記有利状態において所定の上乗せ条件が成立したときに前記有利状態制御期間を上乗せする有利状態制御期間決定手段と、
決定された有利状態制御期間が終了したとき、または、前記有利制御可能期間が上限値に到達したときに前記有利状態を終了する終了制御手段と、
遊技者にとって有利な利益の付与が決定されたことを報知する報知演出であって、当該利益の付与が決定されてからその旨を報知するまでの報知前期間が異なる複数種類の報知演出の中から実行する報知演出を選択する報知演出選択手段と、
前記報知演出選択手段により選択された報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、
前記有利制御可能期間中において、前記報知演出選択手段により選択される報知演出として、
決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態ではないときは、前記複数種類の報知演出における、報知前期間が最大の期間となる特定報知演出を選択し得るが、
決定された有利状態制御期間に基づいて前記有利制御可能期間の上限値に到達することが確定している上限到達確定状態であるときは、前記特定報知演出を選択し得ない、遊技機。
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