JP2019041841A - 眼科装置、及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トラッキング制御中に被検眼の移動等が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減する眼科装置及び眼科装置の制御方法を提供する。【解決手段】眼科装置は、光スキャナ42を含み、光源からの光を光スキャナにより偏向して被検眼に投射し、被検眼からの戻り光に基づく光を受光するOCTユニット100と、被検眼と光学系とを相対的に移動する光学系駆動部1Aと、被検眼の画像を取得する画像取得部と、基準画像と被検眼の画像とに基づいて異常を検知する解析部231と、異常が検知されたとき、被検眼の画像の取得タイミングで被検眼に対して実行中の第1スキャン又は第1スキャンより前に実行された第2スキャンを再実行させるスキャン制御部と、異常が検知されなかったとき、基準画像と被検眼の画像とに基づいて移動機構を制御するトラッキング制御部と、を含む。【選択図】図3

Description

この発明は、眼科装置、及びその制御方法に関する。
被検眼を撮影する眼科装置として、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:以下、OCT)を用いた装置や眼底カメラや走査型レーザー検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:以下、SLO)やスリットランプなどがある。中でも、レーザー光源等からの光ビームを用いて対象眼の表面形態や内部形態を表す画像を形成するOCTが注目を集めている。OCTは、X線CTのような人体に対する侵襲性を持たないことから、特に医療分野や生物学分野における応用の展開が期待されている。例えば、眼科分野においては、被検眼の前眼部等の画像を形成したり眼内距離を計測したりする装置が実用化されている。
このような眼科装置において、トラッキングは、被検眼の眼球運動にかかわらず高精細な画像を取得したり高精度に計測したりするための重要な技術である。トラッキングとは、被検眼の眼球運動に合わせて装置光学系を移動させるものである。トラッキングを行う場合、事前にアライメントとピント合わせが実行される。トラッキングは、装置光学系の位置等を眼球運動に追従させることにより、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持する機能である。
このようなトラッキング中に被検眼の移動や瞬きが発生した場合、トラッキング制御の継続が困難になり、正確な画像取得や計測を行うことができなくなる。例えば、特許文献1〜特許文献3には、被検眼の移動や瞬きが発生した場合でも、正確な画像取得や計測への影響を低減する手法が開示されている。
特許文献1には、スキャン中に眼底の位置ずれを求め、求められた位置ずれに基づいて取得されたAスキャン画像の位置を補正する眼底観察装置が開示されている。
また、特許文献2には、被検者の瞬きの発生を検出し、瞬きの発生の検出タイミングから所定時間が経過した後に撮影タイミングを設定する眼底カメラが開示されている。
また、特許文献3には、被検者の瞬きの発生の検出結果から瞬きの発生周期を予測し、予測された周期に基づいて被検眼のデータ収集を許可する眼科装置が開示されている。
特開2010−264225号公報 特開2009−131591号公報 特開2016−052386号公報
しかしながら、従来の手法では、画像取得や計測への影響を低減するための処理負荷が重くなったり、制御が複雑化したりするという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トラッキング制御中に被検眼の移動等が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減するための新たな技術を提供することにある。
実施形態の第1態様は、光スキャナを含み、光源からの光を前記光スキャナにより偏向して被検眼に投射し、前記被検眼からの戻り光に基づく光を受光する光学系と、前記被検眼と前記光学系とを相対的に移動する移動機構と、前記被検眼の画像を取得する画像取得部と、基準画像と前記画像取得部により取得された前記被検眼の画像とに基づいて異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部により異常が検知されたとき、前記被検眼の画像の取得タイミングで前記被検眼に対して実行中の第1スキャン又は前記第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に前記光源からの光を投射するように前記光スキャナを制御して前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させるスキャン制御部と、前記異常検知部により異常が検知されなかったとき、前記基準画像と前記被検眼の画像とに基づいて前記被検眼の動きに前記光学系を追従させるように前記移動機構を制御するトラッキング制御部と、を含む眼科装置である。
また、実施形態の第2態様は、第1態様において、前記異常が検知されたとき、前記移動機構を制御することにより前記被検眼に対する前記光学系の位置合わせを実行するアライメント制御部を含み、前記スキャン制御部は、前記アライメント制御部による前記位置合わせが完了した後に、前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させてもよい。
また、実施形態の第3態様では、第1態様又は第2態様において、前記画像取得部は、前記被検眼の前眼部像を取得し、前記トラッキング制御部は、前記基準画像及び前記前眼部像における特徴位置のずれ量に基づいて前記移動機構を制御してもよい。
また、実施形態の第4態様では、第3態様において、前記異常検知部は、前記特徴位置のずれ量が第1閾値以上であるとき前記異常を検知してもよい。
また、実施形態の第5態様では、第3態様又は第4態様において、前記異常検知部は、前記基準画像又は前記前眼部像において特徴位置が検出されなかったとき前記異常を検知してもよい。
また、実施形態の第6態様では、第3態様〜第5態様のいずれかにおいて、前記異常検知部は、前記基準画像又は前記前眼部像において特徴領域の境界の少なくとも一部が検出されなかったとき前記異常を検知してもよい。
また、実施形態の第7態様では、第1態様又は第2態様において、前記画像取得部は、前記被検眼の眼底像を取得し、前記トラッキング制御部は、前記基準画像と前記眼底像とに対して位相限定相関処理を施すことにより求められた位置ずれ量をキャンセルするように前記移動機構を制御してもよい。
また、実施形態の第8態様では、第7態様において、前記異常検知部は、前記基準画像又は前記眼底像の輝度情報に基づいて特徴位置が検出されなかったとき前記異常を検知してもよい。
また、実施形態の第9態様では、第7態様又は第8態様において、前記異常検知部は、前記基準画像又は前記眼底像においてフレアが検出されたとき前記異常を検知してもよい。
また、実施形態の第10態様は、第1態様〜第9態様のいずれかにおいて、前記異常検知部により前記異常が検知されたとき、当該異常の原因を含む異常発生情報を被検者情報に関連付けて記憶部に保存する制御部を含んでもよい。
また、実施形態の第11態様は、光スキャナを含み、光源からの光を前記光スキャナにより偏向して被検眼に投射し、前記被検眼からの戻り光に基づく光を受光する光学系と、前記被検眼と前記光学系とを相対的に移動する移動機構と、を含む眼科装置の制御方法であって、前記被検眼の画像を取得する画像取得ステップと、基準画像と前記被検眼の画像とに基づいて異常を検知する異常検知ステップと、前記異常が検知されたとき、前記被検眼の画像の取得タイミングで前記被検眼に対して実行中の第1スキャン又は前記第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に前記光源からの光を投射するように前記光スキャナを制御して前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させるスキャン制御ステップと、前記異常が検知されなかったとき、前記基準画像と前記被検眼の画像とに基づいて前記被検眼の動きに前記光学系を追従させるように前記移動機構を制御するトラッキング制御部ステップと、を含む眼科装置の制御方法である。
また、実施形態の第12態様は、第11態様において、前記異常が検知されたとき、前記移動機構を制御することにより前記被検眼に対する前記光学系の位置合わせを実行するアライメント制御ステップを含み、前記スキャン制御ステップでは、前記アライメント制御ステップにおける前記位置合わせが完了した後に、前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させてもよい。
なお、上記した複数の態様に係る構成を任意に組み合わせることが可能である。
本発明によれば、トラッキング制御中に被検眼の移動等が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
実施形態に係る眼科装置の光学系の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の光学系の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の処理系の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の処理系の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作例のフロー図である。 実施形態に係る眼科装置の動作例のフロー図である。
この発明に係る眼科装置、及びその制御方法の実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この明細書において引用された文献の記載内容や任意の公知技術を、以下の実施形態に援用することが可能である。
実施形態に係る眼科装置は、光スキャナを含み、光源からの光を光スキャナにより偏向して被検眼に投射し、被検眼からの戻り光に基づく光(戻り光の一部の光も含む)を受光する光学系を備え、被検眼に関する情報を取得することが可能である。このような光学系には、OCT光学系やSLO光学系などがある。OCT光学系は、OCT光源からの光を測定光と参照光とに分割し、光スキャナを介して測定光を被検眼に投射し、被検眼からの測定光の戻り光と参照光路を経由した参照光との干渉光を受光する。SLO光学系は、光スキャナを介してSLO光源からのSLO光を被検眼に投射し、被検眼からのSLO光の戻り光を受光する。
以下、実施形態に係る眼科装置が、被検眼に対してOCTを実行することにより被検眼を画像化する場合について説明するが、実施形態はこれに限定されない。例えば、実施形態に係る眼科装置は、被検眼に対してOCTを実行することにより眼軸長など生体眼の眼内距離を計測可能であってもよいし、SLO画像を形成可能であってもよい。
実施形態に係る眼科装置は、フーリエドメインOCTと眼底カメラとを組み合わせた眼科装置である。この眼科装置は、スウェプトソースOCTを実行する機能を備えているが、実施形態はこれに限定されない。例えば、OCTの種別はスウェプトソースOCTには限定されず、スペクトラルドメインOCT等であってもよい。スウェプトソースOCTは、波長掃引型(波長走査型)光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被測定物体を経由した測定光の戻り光を参照光と干渉させて干渉光を生成し、この干渉光をバランスドフォトダイオード等で検出し、波長の掃引及び測定光のスキャンに応じて収集された検出データにフーリエ変換等を施して画像を形成する手法である。スペクトラルドメインOCTは、低コヒーレンス光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被測定物体を経由した測定光の戻り光を参照光と干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル分布を分光器で検出し、検出されたスペクトル分布にフーリエ変換等を施して画像を形成する手法である。
実施形態に係る眼科装置には、眼底カメラの代わりに、走査型レーザー検眼鏡(SLO)や、スリットランプ顕微鏡や、前眼部撮影カメラや、手術用顕微鏡や、光凝固装置などが設けられてもよい。この明細書では、OCTによる計測を「OCT計測」と総称し、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称し、測定光の光路を「測定光路」と表記し、参照光の光路を「参照光路」と表記することがある。
[構成]
図1に示すように、実施形態に係る眼科装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100及び演算制御ユニット200を含む。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、OCTを実行するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するプロセッサを具備している。
本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等を含む処理回路を意味する。プロセッサは、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。
〔眼底カメラユニット〕
眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、例えば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、例えば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、又は近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、例えばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
眼底カメラユニット2には、被検者の顔を支持するための顎受けや額当てが設けられている。更に、眼底カメラユニット2には、照明光学系10と撮影光学系30とが設けられている。照明光学系10は眼底Efに照明光を照射する。撮影光学系30は、この照明光の眼底反射光を撮像装置(CCDイメージセンサ(単にCCDと呼ぶことがある)35、38)に導く。また、撮影光学系30は、OCTユニット100からの測定光を被検眼Eに導くとともに、被検眼Eを経由した測定光をOCTユニット100に導く。
照明光学系10の観察光源11は、例えばハロゲンランプ又はLED(Light Emitting Diode)により構成される。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19及びリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efを照明する。
観察照明光の眼底反射光は、対物レンズ22により屈折され、ダイクロイックミラー46を透過し、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、撮影合焦レンズ31を経由し、ミラー32により反射される。更に、この眼底反射光は、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、例えば所定のフレームレートで眼底反射光を検出する。表示装置3には、CCDイメージセンサ35により検出された眼底反射光に基づく画像(観察画像)が表示される。なお、撮影光学系30のピントが前眼部に合わせられている場合、前眼部からの観察照明光の反射光がCCDイメージセンサ35により検出され、当該反射光に基づく前眼部の観察画像が表示装置3に表示される。
撮影光源15は、例えばキセノンランプ又はLEDにより構成される。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。撮影照明光の眼底反射光は、観察照明光のそれと同様の経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。表示装置3には、CCDイメージセンサ38により検出された眼底反射光に基づく画像(撮影画像)が表示される。なお、観察画像を表示する表示装置3と撮影画像を表示する表示装置3は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、被検眼Eを赤外光で照明して同様の撮影を行う場合には、赤外の撮影画像が表示される。また、撮影光源としてLEDを用いることも可能である。なお、撮影光学系30のピントが前眼部に合わせられている場合、前眼部からの観察照明光の反射光がCCDイメージセンサ38により検出され、当該反射光に基づく前眼部の画像(撮影画像)が表示装置3に表示される。
LCD(Liquid Crystal Display)39は、固視標や視力測定用視標を表示する。固視標は被検眼Eを固視させるための視標であり、眼底撮影時やOCT計測時などに使用される。
LCD39から出力された光は、その一部がハーフミラー33Aにて反射され、ミラー32に反射され、撮影合焦レンズ31及びダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過する。孔開きミラー21の孔部を通過した光は、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに照射される。LCD39の画面上における固視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eの固視位置を変更できる。
更に、眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラと同様にアライメント光学系50とフォーカス光学系60が設けられている。アライメント光学系50は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせ(アライメント)を行うための視標(アライメント視標)を生成する。フォーカス光学系60は、被検眼Eに対してフォーカス(ピント)を合わせるための視標(スプリット視標)を生成する。
アライメント光学系50のLED51から出力された光(アライメント光)は、絞り52、53及びリレーレンズ54を経由してダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過する。孔開きミラー21の孔部を通過した光は、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により被検眼Eの角膜に照射される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー46及び上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、撮影合焦レンズ31を通過する。撮影合焦レンズ31を通過した角膜反射光は、ミラー32により反射され、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント視標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。ユーザは、従来の眼底カメラと同様の操作を行ってアライメントを実施する。また、演算制御ユニット200がアライメント視標の位置を解析して光学系を移動させることによりアライメントを行ってもよい(オートアライメント機能)。
フォーカス光学系60は、照明光学系10の光路に沿って移動可能である。撮影合焦レンズ31は、フォーカス光学系60の移動に連動して撮影光学系30の光路に沿って移動可能である。フォーカス光学系60の反射棒67は、照明光路に対して挿脱可能である。
フォーカス調整を行う際には、照明光路上に反射棒67の反射面が斜設される。フォーカス光学系60のLED61から出力された光(フォーカス光)は、リレーレンズ62を通過し、スプリット視標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過する。二孔絞り64を通過した光は、ミラー65により反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。反射棒67の反射面により反射された光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて一対のスプリット視標光として被検眼Eに照射される。
被検眼Eの瞳孔を通過した一対のスプリット視標光は、被検眼Eの眼底Efに到達する。一対のスプリット視標光の眼底反射光は、瞳孔を通過し、照明光の眼底反射光束と同様の経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(一対のスプリット視標像)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。演算制御ユニット200は、従来と同様に、一対のスプリット視標像の位置を解析してフォーカス光学系60を移動させてピント合わせを行う(オートフォーカス機能)。フォーカス光学系60の移動に連動して撮影合焦レンズ31を移動することにより、眼底像はCCDイメージセンサ35の撮像面に結像する。また、一対のスプリット視標像を視認しつつ手動で(後述の操作部240Bに対する操作で)ピント合わせを行ってもよい。
反射棒67は、被検眼Eの眼底Efと光学的に略共役な照明光路上の位置に挿入される。照明光学系10の光路に挿入されている反射棒67の反射面の位置は、スプリット視標板63と光学的に略共役な位置である。フォーカス視標光は、前述のように、二孔絞り64などの作用により2つに分離される。眼底Efと反射棒67の反射面とが共役ではない場合、CCDイメージセンサ35により取得された一対のスプリット視標像は、例えば、左右方向に2つに分離して表示装置3に表示される。眼底Efと反射棒67の反射面とが略共役である場合、CCDイメージセンサ35により取得された一対のスプリット視標像は、例えば、上下方向に一致して表示装置3に表示される。眼底Efとスプリット視標板63とが常に光学的に共役になるようにフォーカス光学系60が照明光路に沿って移動されるとこれに連動して撮影合焦レンズ31が撮影光軸に沿って移動する。眼底Efとスプリット視標板63とが共役になっていない場合には一対のスプリット視標像が2つに分離するため、一対のスプリット視標像が上下方向に一致するようにフォーカス光学系60を移動することにより、撮影合焦レンズ31の位置が求められる。なお、この実施形態では、一対のスプリット視標像が取得される場合について説明したが、3以上のスプリット視標像であってよい。
ダイクロイックミラー46は、観察・撮影用の光路からOCT用の光路を分岐させている。ダイクロイックミラー46は、OCTに用いられる波長帯の光を反射し、観察・撮影用の光を透過させる。このOCT用の光路には、OCTユニット100側から順に、コリメータレンズユニット40と、光路長変更部41と、光スキャナ42と、OCT合焦レンズ43と、ミラー44と、リレーレンズ45とが設けられている。
コリメータレンズユニット40は、コリメータレンズを含む。コリメータレンズユニット40は、光ファイバによりOCTユニット100と光学的に接続されている。この光ファイバの出射端を臨む位置に、コリメータレンズユニット40のコリメータレンズが配置されている。コリメータレンズユニット40は、光ファイバの出射端から出射された測定光LS(後述)を平行光束にするとともに、被検眼Eからの測定光の戻り光を当該出射端に集光する。
光路長変更部41は、図1に示す矢印の方向に移動可能とされ、OCT用の光路の光路長を変更する。この光路長の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部41は、例えばコーナーキューブと、これを移動する機構とを含んで構成される。
光スキャナ42は、例えば、被検眼Eの瞳孔と光学的に略共役な位置に配置されている。光スキャナ42は、OCT用の光路を通過する光(測定光LS)の進行方向を変更する。それにより、被検眼Eを測定光LSでスキャンすることができる。光スキャナ42は、例えば、測定光LSをx方向にスキャンするガルバノミラーと、y方向にスキャンするガルバノミラーと、これらを独立に駆動する機構とを含んで構成される。それにより、測定光LSをxy平面上の任意の方向にスキャンすることができる。
OCT合焦レンズ43は、測定光LSの光路(干渉光学系の光軸)に沿って移動可能である。
眼科装置1には、被検眼Eと対物レンズ22とに間に配置可能な前置レンズ23が設けられる。前置レンズ23は、手動で被検眼Eと対物レンズ22との間に配置可能である。前置レンズ23は、後述の制御部210からの制御を受け、自動で被検眼Eと対物レンズ22との間に配置可能であってもよい。被検眼Eと対物レンズ22との間から前置レンズ23が退避されている場合、測定光の焦点位置が被検眼Eの眼底Ef又はその近傍に配置され、眼底Efに対してOCT計測を行うことができる。被検眼Eと対物レンズ22との間に前置レンズ23が配置されている場合、測定光の焦点位置が眼底Efから移動されて前眼部又はその近傍に配置され、前眼部に対してOCT計測を行うことができる。
〔OCTユニット〕
OCTユニット100の構成の一例を図2に示す。OCTユニット100には、被検眼EのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、波長掃引型(波長走査型)光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被検眼Eからの測定光の戻り光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光を検出する干渉光学系である。干渉光学系による干渉光の検出結果(検出信号)は、干渉光のスペクトルを示す干渉信号であり、演算制御ユニット200に送られる。
光源ユニット101は、一般的なスウェプトソースタイプの眼科装置と同様に、出射光の波長を掃引(走査)可能な波長掃引型(波長走査型)光源を含んで構成される。波長掃引型光源は、共振器を含むレーザー光源を含んで構成される。光源ユニット101は、人眼では視認できない近赤外の波長帯において、出力波長を時間的に変化させる。
光源ユニット101から出力された光L0は、光ファイバ102により偏波コントローラ103に導かれてその偏光状態が調整される。偏波コントローラ103は、例えばループ状にされた光ファイバ102に対して外部から応力を与えることで、光ファイバ102内を導かれる光L0の偏光状態を調整する。
偏波コントローラ103により偏光状態が調整された光L0は、光ファイバ104によりファイバカプラ105に導かれて測定光LSと参照光LRとに分割される。
参照光LRは、光ファイバ110によりコリメータ111に導かれて平行光束となる。平行光束となった参照光LRは、光路長変更部114に導かれる。光路長変更部114は、図2に示す矢印の方向に移動可能とされ、参照光LRの光路長を変更する。この移動により参照光LRの光路の長さが変更される。この光路長の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部114は、例えばコーナーキューブと、これを移動する移動機構とを含んで構成される。この場合、光路長変更部114のコーナーキューブは、コリメータ111により平行光束とされた参照光LRの進行方向を逆方向に折り返す。コーナーキューブに入射する参照光LRの光路と、コーナーキューブから出射する参照光LRの光路とは平行である。
なお、図1及び図2に示す構成においては、測定光LSの光路(測定光路、測定アーム)の長さを変更するための光路長変更部41と、参照光LRの光路(参照光路、参照アーム)の長さを変更するための光路長変更部114の双方が設けられている。しかしながら、光路長変更部41及び114の一方だけが設けられていてもよい。また、これら以外の光学部材を用いて、参照光路長と測定光路長との差を変更することも可能である。
光路長変更部114を経由した参照光LRは、コリメータ116によって平行光束から集束光束に変換されて光ファイバ117に入射する。
コリメータ111と光路長変更部114との間の参照光路、及びコリメータ116と光路長変更部114との間の参照光路の少なくとも一方には、光路長補正部材が配置されていてもよい。光路長補正部材は、参照光LRの光路長(光学距離)と測定光LSの光路長とを合わせるための遅延手段として作用する。
光ファイバ117に入射した参照光LRは、偏波コントローラ118に導かれてその偏光状態が調整される。偏波コントローラ118は、例えば、偏波コントローラ103と同様の構成を有する。偏波コントローラ118により偏光状態が調整された参照光LRは、光ファイバ119によりアッテネータ120に導かれて、演算制御ユニット200の制御の下で光量が調整される。アッテネータ120により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ121によりファイバカプラ122に導かれる。
一方、ファイバカプラ105により生成された測定光LSは、光ファイバ127によりに導かれ、コリメータレンズユニット40により平行光束とされる。平行光束にされた測定光LSは、光路長変更部41、光スキャナ42、OCT合焦レンズ43、ミラー44及びリレーレンズ45を経由してダイクロイックミラー46に導かれる。ダイクロイックミラー46に導かれてきた測定光LSは、ダイクロイックミラー46により反射され、対物レンズ22により屈折されて被検眼Eに照射される。測定光LSは、被検眼Eの様々な深さ位置において散乱(反射を含む)される。このような後方散乱光を含む測定光LSの戻り光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ105に導かれ、光ファイバ128を経由してファイバカプラ122に到達する。
ファイバカプラ122は、光ファイバ128を介して入射された測定光LSと、光ファイバ121を介して入射された参照光LRとを合成して(干渉させて)干渉光を生成する。ファイバカプラ122は、所定の分岐比(例えば1:1)で、測定光LSと参照光LRとの干渉光を分岐することにより、一対の干渉光LCを生成する。ファイバカプラ122から出射した一対の干渉光LCは、それぞれ光ファイバ123、124により検出器125に導かれる。
検出器125は、例えば一対の干渉光LCをそれぞれ検出する一対のフォトディテクタを有し、これらによる検出結果の差分を出力するバランスドフォトダイオード(Balanced Photo Diode)である。検出器125は、その検出結果(干渉信号)をDAQ(Data Acquisition System)130に送る。DAQ130には、光源ユニット101からクロックKCが供給される。クロックKCは、光源ユニット101において、波長掃引型光源により所定の波長範囲内で掃引(走査)される各波長の出力タイミングに同期して生成される。光源ユニット101は、例えば、各出力波長の光L0を分岐することにより得られた2つの分岐光の一方を光学的に遅延させた後、これらの合成光を検出した結果に基づいてクロックKCを生成する。DAQ130は、クロックKCに基づき、検出器125の検出結果をサンプリングする。DAQ130は、サンプリングされた検出器125の検出結果を演算制御ユニット200に送る。演算制御ユニット200は、例えば一連の波長走査毎に(Aライン毎に)、検出器125により得られた検出結果に基づくスペクトル分布にフーリエ変換等を施すことにより、各Aラインにおける反射強度プロファイルを形成する。更に、演算制御ユニット200は、各Aラインの反射強度プロファイルを画像化することにより画像データを形成する。
〔演算制御ユニット〕
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、検出器125から入力される干渉信号を解析して被検眼EのOCT画像を形成する。OCT画像を形成するための演算処理は、従来のスウェプトソースタイプの眼科装置と同様である。
また、演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3及びOCTユニット100の各部を制御する。例えば演算制御ユニット200は、被検眼EのOCT画像を表示装置3に表示させる。
演算制御ユニット200は、例えば、従来のコンピュータと同様に、マイクロプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含む。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、眼科装置1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。演算制御ユニット200は、各種の回路基板、例えばOCT画像を形成するための回路基板を備えていてもよい。また、演算制御ユニット200は、キーボードやマウス等の操作デバイス(入力デバイス)や、LCD等の表示デバイスを備えていてもよい。
〔処理系〕
眼科装置1の処理系の構成について図3及び図4を参照しつつ説明する。なお、図3においては、眼科装置1のいくつかの構成要素が省略されており、この実施形態を説明するために特に必要な構成要素が選択的に示されている。
(制御部)
演算制御ユニット200は、制御部210と、画像形成部220と、データ処理部230とを含む。制御部210は、例えば、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と記憶部212とが設けられている。
主制御部211の機能は、例えばマイクロプロセッサ(すなわち、「プロセッサ」)により実現される。記憶部212には、眼科装置を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納される。このコンピュータプログラムには、各種の光源制御用プログラム、光スキャナ制御用プログラム、各種の検出器制御用プログラム、画像形成用プログラム、データ処理用プログラム及びユーザインターフェイス用プログラムなどが含まれる。このようなコンピュータプログラムに従って主制御部211が動作することにより、制御部210は制御処理を実行する。
(主制御部)
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、図3に示すように、主制御部211は、眼底カメラユニット2の合焦駆動部31A及び43A、CCDイメージセンサ35及び38、LCD39、光路長変更部41、及び光スキャナ42を制御する。また、主制御部211は、光学系駆動部1Aを制御する。更に、主制御部211は、OCTユニット100の光源ユニット101、光路長変更部114、検出器125、及びDAQ130などを制御する。
合焦駆動部31Aは、主制御部211からの制御を受け、撮影光学系30の光軸に沿って撮影合焦レンズ31を移動させる。合焦駆動部31Aには、撮影合焦レンズ31を保持する保持部材と、この保持部材を移動するための駆動力を発生するアクチュエータと、この駆動力を伝達する伝達機構とが設けられる。アクチュエータは、例えばパルスモータにより構成される。伝達機構は、例えば歯車の組み合わせやラック・アンド・ピニオンなどによって構成される。それにより、主制御部211からの制御を受けた合焦駆動部31Aが撮影合焦レンズ31を移動することにより、撮影光学系30の合焦位置が変更される。なお、手動又はユーザの操作部240Bに対する操作により合焦駆動部31Aが撮影光学系30の光軸に沿って撮影合焦レンズ31を移動するようにしてもよい。
合焦駆動部43Aは、主制御部211からの制御を受け、OCTユニット100における干渉光学系の光軸(測定光の光路)に沿ってOCT合焦レンズ43を移動させる。合焦駆動部43Aには、OCT合焦レンズ43を保持する保持部材と、この保持部材を移動するための駆動力を発生するアクチュエータと、この駆動力を伝達する伝達機構とが設けられる。アクチュエータは、例えばパルスモータにより構成される。伝達機構は、例えば歯車の組み合わせやラック・アンド・ピニオンなどによって構成される。それにより、主制御部211からの制御を受けた合焦駆動部43AがOCT合焦レンズ43を移動することにより、測定光の合焦位置が変更される。なお、手動又はユーザの操作部240Bに対する操作により合焦駆動部43Aが干渉光学系の光軸に沿ってOCT合焦レンズ43を移動するようにしてもよい。
主制御部211は、CCDイメージセンサ35の露光時間(電荷蓄積時間)、感度、フレームレート等を制御することが可能である。主制御部211は、CCDイメージセンサ38の露光時間、感度、フレームレート等を制御することが可能である。
主制御部211は、LCD39に対して固視標や視力測定用視標の表示制御を行うことが可能である。それにより、被検眼Eに呈示される視標の切り替えや視標の種別の変更が可能になる。また、LCD39における視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eに対する視標呈示位置を変更することが可能である。
主制御部211は、光路長変更部41を制御することにより、参照光LRの光路長と測定光LSの光路長との差を相対的に変更することが可能である。主制御部211は、被検眼Eの対象部位がOCT画像のフレーム内における所定の範囲に描出されるように光路長変更部41を制御する。具体的には、主制御部211は、被検眼Eの対象部位がOCT画像のフレーム内における所定のz位置(深さ方向の位置)に描出されるように光路長変更部41を制御することが可能である。
主制御部211は、光スキャナ42を制御することにより被検眼Eの眼底Ef又は前眼部における測定光LSの投射位置を変更することが可能である。
光学系駆動部1Aは、眼科装置1に設けられた光学系(図1及び図2に示す光学系)を3次元的に移動する。光学系駆動部1Aは、主制御部211からの制御を受け、光学系を移動する。この制御は、アライメントやトラッキングにおいて用いられる。トラッキングとは、被検眼Eの運動に合わせて装置光学系を移動させるものである。トラッキングを行う場合には、事前にアライメントとピント合わせが実行される。トラッキングは、被検眼Eを動画撮影して得られる画像に基づき被検眼Eの位置や向きに合わせて装置光学系をリアルタイムで移動させることにより、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持する機能である。
主制御部211は、光源ユニット101を制御することにより、光L0の点灯と消灯の切り替えや、光L0の光量の変更などを制御することが可能である。
主制御部211は、光路長変更部114を制御することにより、参照光LRの光路長と測定光LSの光路長との差を相対的に変更することが可能である。主制御部211は、被検眼Eの対象部位がOCT画像のフレーム内における所定の範囲に描出されるように光路長変更部114を制御する。具体的には、主制御部211は、被検眼Eの対象部位がOCT画像のフレーム内における所定のz位置に描出されるように光路長変更部114を制御することが可能である。主制御部211は、光路長変更部41及び114の少なくとも一方を制御することにより、参照光LRの光路長と測定光LSの光路長との差を相対的に変更することが可能である。以下では、主制御部211は、光路長変更部114だけを制御することにより測定光LSと参照光LRとの光路長差調整を行うものとして説明するが、光路長変更部41だけを制御することにより参照光LRと測定光LSとの光路長差調整を行ってもよい。
主制御部211は、検出器125の露光時間(電荷蓄積時間)、感度、フレームレート等を制御することが可能である。また、主制御部211は、DAQ130を制御することが可能である。
図4に示すように、主制御部211は、アライメント制御部211Aと、トラッキング制御部211Bと、スキャン制御部211Cとを含む。
アライメント制御部211Aは、被検眼Eに対する装置光学系(図1及び図2に示す光学系)の位置合わせを行うためのアライメントの実行を制御する。例えば、被検眼Eには、アライメント光学系50によるアライメント視標と、フォーカス光学系60によるスプリット視標とが投影されている。撮影光学系30により得られた被検眼Eの前眼部像には、アライメント視標に基づく視標像が描出されている。例えば、後述のデータ処理部230は、前眼部像において、基準位置に対する視標像の位置ずれに基づいて装置光学系の移動量を求める。アライメント制御部211Aは、求められた移動量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することが可能である。
また、アライメント制御部211Aは、撮影光学系30により得られた被検眼Eの前眼部像に基づいて光学系駆動部1Aを制御することが可能である。アライメント制御部211Aは、例えば、撮影光学系30により得られた被検眼Eの前眼部像における特徴位置を特定し、特定された特徴位置と所定の目標位置とのずれ量がキャンセルされるように装置光学系の移動量を求める。アライメント制御部211Aは、求められた移動量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することにより被検眼Eに対して装置光学系の位置合わせを行う(xy方向)。目標位置は、あらかじめ決められた位置であってもよいし、操作部240Bを用いて指定された前眼部像中の位置であってもよい。
同様に、アライメント制御部211Aは、撮影光学系30により得られた被検眼Eの眼底像に基づいて光学系駆動部1Aを制御することでアライメントを実行することが可能である。
アライメント制御部211Aは、例えば、撮影光学系30により得られた被検眼Eの前眼部像(又は眼底像)の合焦状態(ぼけ具合)を特定し、特定された合焦状態が所望の合焦状態となるように装置光学系のz方向の移動量を求めることが可能である。アライメント制御部211Aは、求められた移動量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することにより、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせを行う(z方向)。なお、2以上のカメラを用いて互いに異なる方向から前眼部を撮影し、視差が設けられた2以上の画像から3次元的に合焦状態を特定し、特定された合焦状態が所望の合焦状態となるように装置光学系のz方向の移動量を求めてもよい。
トラッキング制御部211Bは、撮影光学系30により得られた被検眼Eの前眼部像(又は眼底像)に対するトラッキングを制御する。トラッキング制御部211Bは、例えば、所定のタイミングで前眼部像(又は眼底像)中の特徴位置を特定し、特定された特徴位置が変化したとき、その位置のずれ量がキャンセルされるように移動量を求める。トラッキング制御部211Bは、求められた移動量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することにより前眼部像(又は眼底像)に対するトラッキングを制御する。
この実施形態では、トラッキング制御部211Bは、観察部位(撮影部位、計測部位、データの収集部位)に対応した方法でトラッキング制御を行う。被検眼Eと対物レンズ22との間から前置レンズ23が退避されているとき、トラッキング制御部211Bは、眼底モードでトラッキング制御を行う。被検眼Eと対物レンズ22との間に前置レンズ23が配置されているとき、トラッキング制御部211Bは、前眼部モードでトラッキング制御を行う。
(眼底モード)
眼底モードでは、トラッキング制御部211Bは、撮影光学系30により得られた被検眼Eの眼底像に基づいてトラッキング制御を行う。眼底像は、互いに異なるタイミングでベース画像及びターゲット画像として取得される。ベース画像は、基準画像に相当する。すなわち、トラッキング制御部211Bは、事前に得られた被検眼Eの眼底像であるベース画像を基準として、当該ベース画像の取得後に得られた眼底像であるターゲット画像の位置ずれ量(位置ずれ方向を含む)を求め、求められた位置ずれ量に基づいてトラッキング制御を行うことが可能である。トラッキング制御部211Bは、求められた位置ずれ量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することが可能である。
なお、ベース画像に対するターゲット画像の位置ずれ量は、ベース画像及びターゲット画像に対して位相限定相関処理を施すことにより求められてもよい。この場合、位置ずれ量は、ベース画像とターゲット画像との間の1ピクセル未満のサブピクセルレベルの回転方向(z方向の軸を中心とする回転方向)の回転移動量やその回転移動方向、ベース画像とターゲット画像との間のサブピクセルレベルのxy面内における平行移動量やその平行移動方向などを含む。具体的には、データ処理部230は、位相限定相関処理によりベース画像とターゲット画像との間の回転移動量及び回転移動方向をサブピクセルレベルで算出し、算出された回転移動量及び回転移動方向に基づいてベース画像とターゲット画像との間で回転方向の位置合わせを行う。その後、データ処理部230は、位置合わせがなされたベース画像とターゲット画像との間の平行移動量及び平行移動方向をサブピクセルレベルで算出する。このような位相限定相関処理は、特開2015−043898号公報に開示された処理と同様である。
(前眼部モード)
前眼部モードでは、トラッキング制御部211Bは、撮影光学系30により得られた被検眼Eの前眼部像に基づいてトラッキング制御を行う。前眼部像は、互いに異なるタイミングでベース画像及びターゲット画像として取得される。ベース画像は、基準画像に相当する。すなわち、トラッキング制御部211Bは、事前に得られた被検眼Eの前眼部像であるベース画像を基準として、当該ベース画像の取得後に得られた前眼部像であるターゲット画像の位置ずれ量(位置ずれ方向を含む)を求め、求められた位置ずれ量に基づいてトラッキング制御を行うことが可能である。なお、ベース画像に対するターゲット画像の位置ずれ量は、ベース画像及びターゲット画像に対して位相限定相関処理を施すことにより求められてもよい。トラッキング制御部211Bは、求められた位置ずれ量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することが可能である。
スキャン制御部211Cは、光スキャナ42を制御することにより被検眼Eの観察部位(前眼部又は眼底)の水平方向又は垂直方向(深さ方向に略直交する方向)に測定光LSの投射位置を変更する。スキャン制御部211Cは、光スキャナ42に対し、予め設定されたスキャン領域及びスキャンパターンに基づいて各スキャンの開始位置や終了位置や測定光LSの偏向角度を制御することが可能である。
実施形態では、測定光LSによるスキャン態様として、例えば、水平スキャン、垂直スキャン、十字スキャン、放射スキャン、円スキャン、同心円スキャン、螺旋(渦巻)スキャンなどがある。これらのスキャン態様は、前眼部又は眼底における観察部位、解析対象(網膜厚など)、スキャンに要する時間、スキャンの精密さなどを考慮して適宜に選択的に使用される。
水平スキャンは、測定光LSの投射位置を水平方向(x方向)に変更するものである。水平スキャンには、垂直方向(y方向)に配列された複数の水平方向に延びる走査線に沿って測定光LSの投射位置を変更する態様も含まれる。この態様においては、走査線の間隔を任意に設定することが可能である。また、隣接する走査線の間隔を十分に狭くすることにより、3次元画像を形成することができる(3次元スキャン)。垂直スキャンについても同様である。
十字スキャンは、互いに直交する2本の直線状の軌跡(直線軌跡)からなる十字型の軌跡に沿って測定光LSの投射位置を変更するものである。放射スキャンは、所定の角度を介して配列された複数の直線軌跡からなる放射状の軌跡に沿って測定光LSの投射位置を変更するものである。なお、十字スキャンは放射スキャンの一例である。
円スキャンは、円形状の軌跡に沿って測定光LSの投射位置を変更するものである。同心円スキャンは、所定の中心位置の周りに同心円状に配列された複数の円形状の軌跡に沿って測定光LSの投射位置を変更するものである。円スキャンは同心円スキャンの特殊例と考えられる。螺旋スキャンは、回転半径を次第に小さく(又は大きく)させながら螺旋状(渦巻状)の軌跡に沿って測定光LSの投射位置を変更するものである。
この実施形態では、後述のように、前眼部像又は眼底像に基づいて、被検眼の移動や瞬きの発生などのトラッキング制御の継続が困難になる状態が異常状態として検知される。トラッキング制御部211B及びスキャン制御部211Cの少なくとも一方は、上記の異常状態の検知結果に基づいて以下のような制御を実行することが可能である。
トラッキング制御部211Bは、上記の異常が検知されなかったとき、ベース画像とターゲット画像とに基づいて被検眼の動きに装置光学系を追従させるように光学系駆動部1Aを制御する。これに対して、スキャン制御部211Cは、上記の異常が検知されたとき、ターゲット画像の取得タイミングで実行中の第1スキャン又は第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に測定光LSを投射するように光スキャナ42を制御して第1スキャン又は第2スキャンを再実行させる。ここで、第1スキャンは、水平スキャン、垂直スキャン、十字スキャン、放射スキャン、円スキャン、同心円スキャン、又は螺旋(渦巻)スキャンであってよい。第2スキャンは、第1スキャンの直前に実行されたスキャンや、第1スキャンより2つ以上前に実行されたスキャンであってよい。第2スキャンは、処理負荷や制御の複雑さを考慮して、予め決められた時間だけ第1スキャンより過去に実行されたスキャンであってよい。第2スキャンもまた、第1スキャンと同様に、水平スキャン、垂直スキャン、十字スキャン、放射スキャン、円スキャン、同心円スキャン、又は螺旋(渦巻)スキャンであってよい。なお、スキャン制御部211Cは、アライメント制御部211Aにより被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせが完了した後に、第1スキャン又は第2スキャンを再実行してもよい。スキャン制御部211Cは、測定光LSに交差する方向のスキャン単位で再スキャンを実行させることが可能である。
(記憶部)
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、例えば、OCT画像の画像データ、眼底像や前眼部像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。主制御部211は、後述の異常発生情報を被検眼情報に関連付けて記憶部212に保存することが可能である。また、記憶部212には、眼科装置1を動作させるための各種プログラムや制御情報等のデータが記憶されている。
(画像形成部)
画像形成部220は、検出器125(DAQ130)からの干渉信号に基づいて眼底Efや前眼部の断層像の画像データを形成する。この処理には、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。このようにして取得される画像データは、複数のAライン(被検眼E内における各測定光LSの経路)における反射強度プロファイルを画像化することにより形成された一群の画像データを含むデータセットである。
画質を向上させるために、同じパターンでのスキャンを複数回繰り返して収集された複数のデータセットを重ね合わせる(加算平均する)ことができる。
また、画像形成部220は、CCDイメージセンサ35やCCDイメージセンサ38による被検眼Eの前眼部からの反射光の検出結果に基づいて前眼部像を形成することが可能である。
画像形成部220は、例えば、前述の回路基板を含んで構成される。なお、この明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。また、被検眼Eの部位とその画像とを同一視することもある。
(データ処理部)
データ処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種のデータ処理(画像処理)や解析処理を施す。例えば、データ処理部230は、画像の輝度補正や分散補正等の補正処理を実行する。
データ処理部230は、断層像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行することにより、被検眼Eのボリュームデータ(ボクセルデータ)を形成することができる。ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、データ処理部230は、このボリュームデータに対してレンダリング処理を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像を形成する。
データ処理部230は、眼底像(又は前眼部像)とOCT画像との位置合わせを行うことができる。眼底像(又は前眼部像)とOCT画像とが並行して取得される場合には、双方の光学系が同軸であることから、(ほぼ)同時に取得された眼底像(又は前眼部像)とOCT画像とを、撮影光学系30の光軸を基準として位置合わせすることができる。また、眼底像(又は前眼部像)とOCT画像との取得タイミングに関わらず、OCT画像のうち眼底Ef(又は前眼部像)の相当する画像領域の少なくとも一部をxy平面に投影して得られる正面画像と、眼底像(又は前眼部像)との位置合わせをすることにより、そのOCT画像とその眼底像(又は前眼部像)とを位置合わせすることも可能である。この位置合わせ手法は、眼底像取得用(又は前眼部像取得用)の光学系とOCT用の光学系とが同軸でない場合においても適用可能である。また、双方の光学系が同軸でない場合であっても、双方の光学系の相対的な位置関係が既知であれば、この相対位置関係を参照して同軸の場合と同様の位置合わせを実行することが可能である。
データ処理部230は、解析部231を含む。解析部231は、撮影光学系30により得られた前眼部像又は眼底像に対して解析処理を施す。解析処理には、画像における特徴領域や特徴位置(特徴点)を特定する処理、被検眼Eの移動、瞬きの発生又はフレアの発生を検知する処理などがある。
(前眼部モード)
前眼部モードのとき、解析部231は、例えば、前眼部像における特徴領域や特徴位置を特定する処理を行う。
例えば、解析部231は、前眼部像において被検眼Eの瞳孔に相当する領域を含む所定の領域を特徴領域として特定することが可能である。トラッキング制御部211Bは、ベース画像における特徴領域に対するターゲット画像における特徴領域の変位に基づいて光学系駆動部1Aを制御する。それにより、特徴領域の位置に基づくトラッキングを行うことができる。特徴領域は、血管や疾患部位や虹彩領域などであってもよい。
また、解析部231は、ベース画像及びターゲット画像を解析することにより、被検眼Eの移動や瞬きの発生などトラッキング制御を阻害する要因の発生を検知することが可能である。例えば、解析部231は、ベース画像における特徴領域に対するターゲット画像における特徴領域の移動量が所定の第1閾値以上のとき、被検眼Eの移動量が大きいと判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。また、解析部231は、ベース画像及びターゲット画像の少なくとも一方において所定の特徴領域を特定(検出)することができないとき、瞬きにより瞼が閉じていると判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。また、解析部231は、ベース画像及びターゲット画像の少なくとも一方において特徴領域(例えば、瞳孔領域)の境界の少なくとも一部を特定(検出)することができないとき、睫毛がかかっていると判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。
(眼底モード)
眼底モードのとき、解析部231は、例えば、眼底像における特徴領域や特徴位置を特定する処理を行う。
例えば、解析部231は、眼底像において視神経乳頭や中心窩に相当する領域を含む所定の領域を特徴領域として特定することが可能である。トラッキング制御部211Bは、ベース画像における特徴領域に対するターゲット画像における特徴領域の変位に基づいて光学系駆動部1Aを制御する。それにより、特徴領域の位置に基づくトラッキングを行うことができる。特徴領域は、血管や疾患部位などであってもよい。
また、前眼部モードのときと同様に、解析部231は、ベース画像及びターゲット画像を解析することにより、被検眼Eの移動や瞬きの発生やフレアの発生などトラッキング制御を阻害する要因の発生を検知することが可能である。例えば、解析部231は、ベース画像における特徴領域に対するターゲット画像における特徴領域の移動量が所定の第2閾値以上のとき、被検眼Eの移動量が大きいと判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。また、解析部231は、ベース画像及びターゲット画像の少なくとも一方の輝度分布(輝度情報)を解析することにより所定の特徴領域を特定(検出)することが可能である。例えば、解析部231は、画像全体の輝度が高いとき(所定の閾値レベル以上のとき)、瞬きにより瞼が閉じていると判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。例えば、解析部231は、画像全体の輝度が低いとき(所定の閾値レベル以下のとき)、睫毛が描出されていると判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。例えば、解析部231は、輝度が高い部分領域が存在するとき、画像にフレアが発生していると判断し、トラッキング制御を阻害する異常状態として検知する。
以上のように機能するデータ処理部230は、例えば、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をマイクロプロセッサに実行させるコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。
(ユーザインターフェイス)
ユーザインターフェイス240には、表示部240Aと操作部240Bとが含まれる。表示部240Aは、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部240Bは、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部240Bには、眼科装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。また、表示部240Aは、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
なお、表示部240Aと操作部240Bは、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。例えばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部240Bは、このタッチパネルとコンピュータとを含んで構成される。操作部240Bに対する操作内容は、電気信号として制御部210に入力される。また、表示部240Aに表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部240Bとを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
図1に示す光学系(例えば、OCTユニット100に含まれる干渉光学系)は、実施形態に係る「光学系」の一例である。光学系駆動部1Aは、実施形態に係る「移動機構」の一例である。撮影光学系30は、実施形態に係る「画像取得部」の一例である。解析部231は、実施形態に係る「異常検知部」の一例である。ベース画像は、実施形態に係る「基準画像」の一例である。ターゲット画像は、実施形態に係る「画像取得部により取得された被検眼の画像」の一例である。
[動作例]
実施形態に係る眼科装置の動作例について説明する。
図5に、実施形態に係る眼科装置1の動作の一例を表すフロー図を示す。図8では、被検眼Eと対物レンズ22との間に前置レンズ23が配置されているものとする。
(S1:前眼部を撮影開始)
まず、観察光源11からの照明光(可視カットフィルタ14により近赤外光となる)で前眼部を連続照明することにより、前眼部の近赤外動画像の取得を開始する。この近赤外動画像は、連続照明が終了するまでリアルタイムで得られる。この動画像を構成する各フレームの画像は、フレームメモリ(記憶部212)に一時記憶され、データ処理部230に逐次送られる。
なお、被検眼Eには、アライメント光学系50によるアライメント視標と、フォーカス光学系60によるスプリット視標とが投影されている。よって、近赤外動画像にはアライメント視標とスプリット視標とが描画されている。これら視標を用いてアライメントやピント合わせを行うことができる。また、被検眼Eには、LCD39による固視標も投影されている。被検者は、この固視標を凝視するように指示を受ける。
(S2:アライメント)
データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより得られるフレームを逐次に解析して、アライメント視標に基づく視標像の位置を求め、光学系の移動量を算出する。制御部210は、データ処理部230により算出された光学系の移動量に基づいて光学系駆動部1Aを制御することにより、オートアライメントを行う。
(S3:ピント合わせ)
データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより得られるフレームを逐次に解析して、スプリット視標の位置を求め、撮影合焦レンズ31及びOCT合焦レンズ43の移動量を算出する。制御部210は、データ処理部230により算出された撮影合焦レンズ31及びOCT合焦レンズ43の移動量に基づいて合焦駆動部31A、43Aを制御することにより、オートフォーカスを行う。
(S4:トラッキングを開始)
続いて、制御部210は、オートトラッキングを開始する。具体的には、データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより逐次に得られるフレームをリアルタイムで解析して、被検眼Eの動き(位置の変化)を監視する。制御部210は、逐次に取得される被検眼Eの位置に合わせて光学系を移動させるように光学系駆動部1Aを制御する。それにより、被検眼Eの動きに対して光学系をリアルタイムで追従させることができ、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持することが可能となる。
(S5:スキャン領域を設定)
制御部210は、近赤外動画像を表示部240Aにリアルタイムで表示させる。ユーザは、操作部240Bを用いることにより、この近赤外動画像上にスキャン領域を設定する。設定されるスキャン領域は1次元領域でも2次元領域でもよい。
(S6:OCT計測)
制御部210は、光源ユニット101や光路長変更部41を制御するとともに、ステップS5で設定されたスキャン領域に基づいて光スキャナ42を制御することにより、前眼部のOCT計測を行う。画像形成部220は、得られた検出信号に基づいて前眼部の断層像を形成する。走査態様が3次元スキャンである場合、データ処理部230は、画像形成部220により形成された複数の断層像に基づいて前眼部の3次元画像を形成する。なお、上記のようにトラッキング制御を阻害する異常状態が検知されたとき、制御部210は、再スキャンを実行させる。それにより、画像取得や計測への影響を低減させることができる。以上で、この動作例は終了となる(エンド)。
図6に、図5のステップS6の処理例のフロー図を示す。図6は、事前にベース画像である前眼部像が取得されているものとする。
(S11:画像を取得)
まず、制御部210は、撮影光学系30を用いて前眼部像をターゲット画像として取得させる。
(S12:解析)
続いて、制御部210は、既に取得されているベース画像としての前眼部像とステップS11において取得された前眼部像とを解析部231に解析させることにより、上記のように、トラッキング制御を阻害する異常状態であるか否かを検知させる。
(S13:異常検知?)
ステップS12における解析処理により異常状態であると検知されたとき(S13:Y)、眼科装置1の動作はステップS14に移行する。ステップS12における解析処理により異常状態ではないと検知されたとき(S13:N)、眼科装置1の動作はステップS17に移行する。
(S14:アライメント)
ステップS13において異常状態であると検知されたとき(S13:Y)、制御部210は、ステップS2と同様にアライメントを実行する。それにより、被検眼Eに対する装置光学系の位置関係は、ステップS2におけるアライメント完了後とほぼ同じ状態になる。
(S15:光スキャナ再設定)
続いて、制御部210は、ステップS11における画像の取得タイミングで実行中の第1スキャン又は第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に測定光LSを投射するように光スキャナ42を再設定する。
(S16:再スキャン開始)
次に、制御部210は、ステップS15において再設定された開始位置から第1スキャン又は第2スキャンを再実行させる。
(S17:変位を算出)
ステップS13において異常状態ではないと検知されたとき(S13:N)、制御部210は、既に取得されているベース画像としての前眼部像における特徴領域とステップS11において取得された前眼部像における特徴領域の変位を解析部231に算出させる。
(S18:移動制御)
制御部210は、ステップS17において算出された変位に基づいて光学系駆動部1Aを制御することにより、被検眼Eの動きに装置光学系を追従させる。
(S19:スキャン終了?)
ステップS16又はステップS18に続いて、制御部210は、スキャンが終了したか否かを判別する。例えば、制御部210は、予め設定されたスキャン領域及びスキャンパターンに基づいてスキャンが終了したか否かを判別する。スキャンが終了したと判別されたとき(S19:Y)、眼科装置1の動作はステップS20に移行する。スキャンが終了しないと判別されたとき(S19:N)、眼科装置1の動作はステップS11に移行する。
(S20:保存)
ステップS19においてスキャンが終了したと判別されたとき(S19:Y)、制御部210は、ステップS13における異常状態の検知処理に基づき、異常状態の発生原因を含む異常発生情報を被検者情報に関連付けて記憶部212に保存する。解析部231は、上記のように、被検眼Eの移動や瞬きの発生を異常状態として検知する。解析部231は、異常状態が検知された処理に対応した発生原因情報を含む異常発生情報を生成することができる。解析部231は、当該被検者の計測時に同一種別の異常状態が所定回数だけ連続して検知されたときに、当該異常状態に対応した発生原因情報を含む異常発生情報を生成することが可能である。なお、ステップS20は、ステップS13からステップS19までの間の任意の位置で実行されてもよい。以上で、ステップS6の処理は終了である(エンド)。
なお、図6は、観察部位が前眼部である場合について説明したが、観察部位が眼底である場合も同様である。この場合、上記のように眼底像に対応した検知方法で異常状態が検知される。
また、図6のステップS20において記憶部212に保存された異常発生情報は、例えば、図6のステップS16における再スキャン時や当該被検者の再計測時に用いられてもよい。
例えば、異常発生情報に基づき視線ずれ(被検眼Eの移動)が発生しやすいと判断されたとき、制御部210は、ステップS16における再スキャン時又は当該被検者の再計測時に、LCD39を制御して固視位置を移動する制御を行うことにより、視線ずれの発生を抑えるようにしてもよい。
例えば、異常発生情報に基づき瞬きが発生しやすいと判断されたとき、制御部210は、ステップS16における再スキャン時又は当該被検者の再計測時に、瞬きの発生周期を特定し、特定された発生周期に同期してスキャンするように光スキャナ42を制御してもよい。
例えば、異常発生情報に基づき睫毛が画像に描出されやすいと判断されたとき、制御部210は、再スキャン又は当該被検者の再計測に先立って、検者に開瞼作業を促す情報等をUI部240に出力させるようにしてもよい。
例えば、異常発生情報に基づきフレアが発生しやすいと判断されたとき、制御部210は、再スキャン又は当該被検者の再計測に先立って、ワーキングディスタンスを調整するように光学系駆動部1Aを制御してもよい。
[効果]
実施形態に係る眼科装置について説明する。
実施形態に係る眼科装置(1)は、光学系(図1に示す光学系、OCTユニット100に含まれる干渉光学系)と、移動機構(光学系駆動部1A)と、画像取得部(撮影光学系30)と、異常検知部(解析部231)と、スキャン制御部(211C)と、トラッキング制御部(211B)とを含む。光学系は、光スキャナ(42)を含み、光源(光源ユニット101)からの光(L0)を光スキャナにより偏向して被検眼(E)に投射し、被検眼からの戻り光に基づく光(干渉光LC、戻り光の一部の光)を受光する。移動機構は、被検眼と光学系とを相対的に移動する。画像取得部は、被検眼の画像を取得する。異常検知部は、基準画像(ベース画像)と画像取得部により取得された被検眼の画像(ターゲット画像)とに基づいて異常(異常状態)を検知する。スキャン制御部は、異常検知部により異常が検知されたとき、画像の取得タイミングで被検眼に対して実行中の第1スキャン又は第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に光源からの光を投射するように光スキャナを制御して第1スキャン又は第2スキャンを再実行させる。トラッキング制御部は、異常検知部により異常が検知されなかったとき、基準画像と被検眼の画像とに基づいて被検眼の動きに光学系を追従させるように移動機構を制御する。
このような構成によれば、基準画像と画像取得部により取得された被検眼の画像とに基づいて異常をトラッキング制御中に検知し、被検眼の画像の取得タイミングで被検眼に対して実行中の第1スキャン又は第2スキャンを再実行させるようにしたので、トラッキング制御中にトラッキング制御を阻害する要因が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置は、異常が検知されたとき、移動機構を制御することにより被検眼に対する光学系の位置合わせを実行するアライメント制御部(211A)を含み、スキャン制御部は、アライメント制御部による位置合わせが完了した後に、第1スキャン又は第2スキャンを再実行させてもよい。
このような構成によれば、アライメント完了後に第1スキャン又は第2スキャンを再実行させるようにしたので、再スキャン前に取得されたデータと再実行されたスキャンにより得られたデータとの整合性をとり、正確な画像取得や計測に寄与できるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、画像取得部は、被検眼の前眼部像を取得し、トラッキング制御部は、基準画像及び前眼部像における特徴位置のずれ量に基づいて移動機構を制御してもよい。
このような構成によれば、前眼部像に基づくトラッキング制御中に被検眼の移動が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、異常検知部は、特徴位置のずれ量が第1閾値以上であるとき異常を検知してもよい。
このような構成によれば、前眼部像に基づくトラッキング制御中に特徴位置のずれが大きい被検眼の移動が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、異常検知部は、基準画像又は前眼部像において特徴位置が検出されなかったとき異常を検知してもよい。
このような構成によれば、前眼部像に基づくトラッキング制御中に瞬きが発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、異常検知部は、基準画像又は前眼部像において特徴領域の境界の少なくとも一部が検出されなかったとき異常を検知してもよい。
このような構成によれば、前眼部像に基づくトラッキング制御中に睫毛が画像に描出された場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、画像取得部は、被検眼の眼底像(ターゲット画像)を取得し、トラッキング制御部は、基準画像と眼底像とに対して位相限定相関処理を施すことにより求められた位置ずれ量をキャンセルするように移動機構を制御してもよい。
このような構成によれば、眼底像に基づくトラッキング制御中に被検眼の移動が発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、異常検知部は、基準画像又は眼底像の輝度情報に基づいて特徴位置が検出されなかったとき異常を検知してもよい。
このような構成によれば、眼底像に基づくトラッキング制御中に瞬きの発生や睫毛の描出が検出された場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、異常検知部は、基準画像又は眼底像においてフレアが検出されたとき異常を検知してもよい。
このような構成によれば、眼底像に基づくトラッキング性著中にフレアの発生が検出された場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、異常検知部により異常が検知されたとき、当該異常の原因を含む異常発生情報を被検者情報に関連付けて記憶部(212)に保存する制御部(210、主制御部211)を含んでもよい。
このような構成によれば、トラッキング制御中の異常発生原因を特定することができるので、当該被検者の再計測時等に、同一の異常の発生を未然に防ぐ措置を講ずることができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置の制御方法は、光スキャナ(42)を含み、光源(光源ユニット101)からの光(測定光LS)を光スキャナにより偏向して被検眼(E)に投射し、被検眼からの戻り光に基づく光(干渉光LC)を受光する光学系(図1に示す光学系、OCTユニット100に含まれる干渉光学系)と、被検眼と光学系とを相対的に移動する移動機構(光学系駆動部1A)と、を含む眼科装置の制御方法である。この眼科装置の制御方法は、画像取得ステップと、異常検知ステップと、スキャン制御ステップと、トラッキング制御ステップとを含む。画像取得ステップは、被検眼の画像(ターゲット画像)を取得する。異常検知ステップは、基準画像(ベース画像)と被検眼の画像とに基づいて異常を検知する。スキャン制御ステップは、異常が検知されたとき、画像の取得タイミングで被検眼に対して実行中の第1スキャン又は第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に上記光を投射するように光スキャナを制御して第1スキャン又は第2スキャンを再実行させる。トラッキング制御ステップは、異常が検知されなかったとき、基準画像と被検眼の画像とに基づいて被検眼の動きに光学系を追従させるように移動機構を制御する。
このような構成によれば、基準画像と画像取得部により取得された被検眼の画像とに基づいて異常をトラッキング制御中に検知し、画像の取得タイミングで被検眼に対して実行中の第1スキャン又は第2スキャンを再実行させるようにしたので、トラッキング制御中に被検眼の移動や瞬きが発生した場合でも簡素な制御で正確な画像取得や計測への影響を低減することができるようになる。
また、眼科装置の制御方法は、異常が検知されたとき、移動機構を制御することにより被検眼に対する光学系の位置合わせを実行するアライメント制御ステップを含み、スキャン制御ステップでは、アライメント制御ステップにおける位置合わせが完了した後に、第1スキャン又は第2スキャンを再実行させてもよい。
このような構成によれば、アライメント完了後に第1スキャン又は第2スキャンを再実行させるようにしたので、再スキャン前に取得されたデータと再実行されたスキャンにより得られたデータとの整合性をとり、正確な画像取得や計測に寄与できるようになる。
<変形例>
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
前述の実施形態では、光学系の構成が図1又は図2に示す構成である場合について説明したが、実施形態に係る光学系の構成はこれに限定されるものではない。実施形態に係る光学系は、レーザー光を眼底における治療部位に照射するための光学系や、被検眼に固視させた状態で視標を移動させるための光学系などを備えていてもよい。
前述の実施形態では、撮影部位が眼底又は前眼部である場合について説明したが、撮影部位は眼底や前眼部に限定されるものはない。また、撮影部位は3以上の部位であってよい。
1 眼科装置
1A 光学系駆動部
10 照明光学系
23 前置レンズ
30 撮影光学系
35 CCDイメージセンサ
100 OCTユニット
210 制御部
211 主制御部
211A アライメント制御部
211B トラッキング制御部
211C スキャン制御部
212 記憶部
220 画像形成部
230 データ処理部
231 解析部
E 被検眼

Claims (12)

  1. 光スキャナを含み、光源からの光を前記光スキャナにより偏向して被検眼に投射し、前記被検眼からの戻り光に基づく光を受光する光学系と、
    前記被検眼と前記光学系とを相対的に移動する移動機構と、
    前記被検眼の画像を取得する画像取得部と、
    基準画像と前記画像取得部により取得された前記被検眼の画像とに基づいて異常を検知する異常検知部と、
    前記異常検知部により異常が検知されたとき、前記被検眼の画像の取得タイミングで前記被検眼に対して実行中の第1スキャン又は前記第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に前記光源からの光を投射するように前記光スキャナを制御して前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させるスキャン制御部と、
    前記異常検知部により異常が検知されなかったとき、前記基準画像と前記被検眼の画像とに基づいて前記被検眼の動きに前記光学系を追従させるように前記移動機構を制御するトラッキング制御部と、
    を含む眼科装置。
  2. 前記異常が検知されたとき、前記移動機構を制御することにより前記被検眼に対する前記光学系の位置合わせを実行するアライメント制御部を含み、
    前記スキャン制御部は、前記アライメント制御部による前記位置合わせが完了した後に、前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記画像取得部は、前記被検眼の前眼部像を取得し、
    前記トラッキング制御部は、前記基準画像及び前記前眼部像における特徴位置のずれ量に基づいて前記移動機構を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科装置。
  4. 前記異常検知部は、前記特徴位置のずれ量が第1閾値以上であるとき前記異常を検知する
    ことを特徴とする請求項3に記載の眼科装置。
  5. 前記異常検知部は、前記基準画像又は前記前眼部像において特徴点が検出されなかったとき前記異常を検知する
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の眼科装置。
  6. 前記異常検知部は、前記基準画像又は前記前眼部像において特徴領域の境界の少なくとも一部が検出されなかったとき前記異常を検知する
    ことを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の眼科装置。
  7. 前記画像取得部は、前記被検眼の眼底像を取得し、
    前記トラッキング制御部は、前記基準画像と前記眼底像とに対して位相限定相関処理を施すことにより求められた位置ずれ量をキャンセルするように前記移動機構を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科装置。
  8. 前記異常検知部は、前記基準画像又は前記眼底像の輝度情報に基づいて特徴点が検出されなかったとき前記異常を検知する
    ことを特徴とする請求項7に記載の眼科装置。
  9. 前記異常検知部は、前記基準画像又は前記眼底像においてフレアが検出されたとき前記異常を検知する
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の眼科装置。
  10. 前記異常検知部により前記異常が検知されたとき、当該異常の原因を含む異常発生情報を被検者情報に関連付けて記憶部に保存する制御部を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の眼科装置。
  11. 光スキャナを含み、光源からの光を前記光スキャナにより偏向して被検眼に投射し、前記被検眼からの戻り光に基づく光を受光する光学系と、
    前記被検眼と前記光学系とを相対的に移動する移動機構と、
    を含む眼科装置の制御方法であって、
    前記被検眼の画像を取得する画像取得ステップと、
    基準画像と前記被検眼の画像とに基づいて異常を検知する異常検知ステップと、
    前記異常が検知されたとき、前記被検眼の画像の取得タイミングで前記被検眼に対して実行中の第1スキャン又は前記第1スキャンより前に実行された第2スキャンの開始位置に前記光源からの光を投射するように前記光スキャナを制御して前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させるスキャン制御ステップと、
    前記異常が検知されなかったとき、前記基準画像と前記被検眼の画像とに基づいて前記被検眼の動きに前記光学系を追従させるように前記移動機構を制御するトラッキング制御部ステップと、
    を含む眼科装置の制御方法。
  12. 前記異常が検知されたとき、前記移動機構を制御することにより前記被検眼に対する前記光学系の位置合わせを実行するアライメント制御ステップを含み、
    前記スキャン制御ステップでは、前記アライメント制御ステップにおける前記位置合わせが完了した後に、前記第1スキャン又は前記第2スキャンを再実行させる
    ことを特徴とする請求項11に記載の眼科装置の制御方法。
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