JP2019041523A - 電気自動車 - Google Patents

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義高 滝沢
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Abstract

【課題】電気自動車の被牽引走行時に短絡電流の集中による部材の損傷の発生を抑制する。【解決手段】電気自動車は、モータ17と、複数相のスイッチング素子を含むインバータ30と、スイッチング素子に入力されるゲート電圧を下げる分圧回路40と、インバータ30の各相とモータ17との間を流れる電流を検出する電流センサ16と、スイッチング素子を制御するとともに、分圧回路のオンとオフの切り替えを行う制御器10を備えている。制御器10は、複数相のいずれかにおいてスイッチング素子に短絡故障が発生した場合、短絡故障が発生した相以外の相のスイッチング素子に対応する分圧回路40をオン状態に切り換える。分圧回路40をオン状態に切り換えると、スイッチング素子が高抵抗状態で電流が流れ、短絡故障が誘発される。こうして、被牽引走行時に、補機バッテリ9を使わずとも三相短絡状態が維持され、回生電流が分散される。【選択図】図4

Description

本明細書が開示する技術は、電気自動車に関する。本明細書における「電気自動車」は、走行用のモータを備えた車両を意味し、エンジンとモータを備えたハイブリッド車と燃料電池車を含む。
電気自動車は、直流電源の出力電力を交流電力に変換して走行用モータに供給するインバータを搭載している。インバータを構成するスイッチング素子に短絡故障が発生すると、通常走行ができなくなり、場合によっては修理工場等へ向けて牽引される。以下では、そのような走行状態を「被牽引走行」とも呼ぶ。回転子に永久磁石を装着した永久磁石モータを走行用モータとして搭載する電気自動車では、被牽引走行時に、短絡故障したスイッチング素子を含む短絡ループに走行用モータの逆起電力による短絡電流が発生することがある。この短絡電流は短絡故障が発生した相に集中して流れることから過大となり易く部材の損傷を発生させるおそれがある。特許文献1には、インバータの1相が短絡故障して被牽引走行された場合に、他相のスイッチング素子をオンにして三相短絡状態を構成する技術が開示されている。
特開2016−165180号公報
電気自動車は走行用モータのための直流電源のほか、インバータの制御器を含む電気機器への電力供給のためのバッテリを搭載している。通常、そのようなバッテリは補機バッテリと呼ばれている。特許文献1の技術では、被牽引走行時に補機バッテリの出力電圧が低下すると、短絡故障が発生した相以外の相のスイッチング素子のオン制御を継続できなくなり、三相短絡状態を維持できない場合があった。三相短絡状態が解消されると、短絡電流は再び短絡状態の相に集中するため、部材の損傷が生じるおそれが再燃する。このように、被牽引走行時の短絡電流による部材の損傷の発生を抑制する技術については、なお改善の余地がある。
本明細書が開示する電気自動車は、走行用のモータと、インバータと、分圧回路と、電流センサと、制御器を備えている。インバータは、直流電源の出力電力を複数相の交流電力に変換してモータに供給する。インバータは、複数相の夫々の交流を生成する複数のスイッチング素子を含んでいる。分圧回路は、夫々のスイッチング素子に対して設けられており、スイッチング素子のゲートとグランドとの間に接続される抵抗と、抵抗を介したゲートとグランドの間の電気経路の接続と遮断を切り換えるスイッチを含んでいる。電流センサは、インバータの各相とモータとの間を流れる電流を検出する。制御器は、スイッチング素子のオンオフを制御するとともに、分圧回路のスイッチを制御する。制御器は、インバータの複数相のいずれかにおいてスイッチング素子に短絡故障が発生した場合、短絡故障が発生していない相の分圧回路のスイッチを導通状態に切り換える。そうして、短絡故障が発生していない相のスイッチング素子のゲートに、走行時のオン電圧よりも低い電圧を印加する。
上記の構成によれば、短絡故障が発生した相以外の相のスイッチング素子には、被牽引走行時にモータが生成する回生電流が流れるが、通常時よりも低いゲート電圧によって、高抵抗状態で電流が流れることになる。その結果、損失が大きくなり、過熱によって短絡故障が発生する。短絡故障が発生すれば、以後は補機バッテリの電力を使わずとも複数相の短絡状態が保持され、一相への電流集中が解消される。本明細書が開示する技術は、意図的にスイッチング素子に短絡故障を生じさせ、被牽引走行時に補機バッテリの電力が無くなった場合であっても、発生した短絡電流を分散させることができ、短絡電流の集中を抑制することができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は、以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電気自動車のブロック図である。 U相下アーム素子が短絡故障しているときにU相上アーム素子がオンしたときの電流の流れを示した図である。 全相のアーム素子がオフされたときの電流の流れを示した図である。 分圧回路の回路図である。 全相のアーム素子が短絡故障したときの電流の流れを示した図である。
図面を参照して実施例の電気自動車を説明する。図1に、電気自動車100のブロック図を示す。電気自動車100は、交流モータ17の駆動力によって走行する。電気自動車100は、メインバッテリ12と、コンデンサ14、15と、コンバータ20と、インバータ30と、交流モータ17と、電流センサ16と、制御器10と、補機バッテリ9を備えている。
メインバッテリ12は、システムリレー13を介してコンバータ20に直流電力を供給する。メインバッテリ12は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池、または、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子によって構成されており、直流電力の充放電が可能となっている。システムリレー13は、制御器10からのシステム指令SEに応じてオンオフされる。コンデンサ14は、システムリレー13を介してメインバッテリ12に並列に接続されている。コンデンサ14は、メインバッテリ12の充放電電圧を平滑化する。
コンバータ20は、メインバッテリ12の直流電力を昇圧してインバータ30に供給する。また、コンバータ20は、インバータ30から送られる回生電力を降圧してメインバッテリ12に供給する。回生電力は、車両の慣性力によって交流モータ17が逆駆動され、その発電で得られる電力である。後述するインバータ30が、交流の回生電力を直流に変換してコンバータ20に供給する。
コンバータ20は、スイッチング素子27a、27bと、ダイオード28a、28bと、リアクトル26とを有するチョッパ回路により構成されている。コンバータ20では、制御器10からのスイッチング指令PWCに従って、スイッチング素子27a、27bのスイッチング動作が行われる。ここでは、スイッチング素子27a、27bはIBGT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。なお、スイッチング素子27a、27bは、バイポーラスイッチング素子、MOSFET、GTOであってもよい。ダイオード28a、28bのそれぞれは、スイッチング素子27a、27bのそれぞれと逆並列に接続されている。ダイオード28a、28bによって、帰還電流の経路が確保されている。
コンバータ20とインバータ30は、主正極線PLと主負極線NLで接続されている。主正極線PLと主負極線NLとの間にコンデンサ15が接続されている。コンデンサ15は、コンバータ20とインバータ30の間に流れる直流電力を平滑化する。コンデンサ15は、電力バッファとして機能する。
インバータ30は、コンバータ20と交流モータ17との間でDC/AC電力変換を行う。具体的には、インバータ30は、コンバータ20から主正極線PLおよび主負極線NLを介して供給される直流電力を3つの相電圧(U相電圧、V相電圧、W相電圧)を有する三相交流電力に変換する。また、前述したように、インバータ30は、交流モータ17から供給される三相交流電力(回生電力)を直流電力に変換する。インバータ30は、U相回路37と、V相回路38と、W相回路39とを含む三相インバータによって構成されている。
U相回路37は、主正極線PLと主負極線NLとの間に直列接続されたスイッチング素子31a、31bを含んでいる。U相回路37では、制御器10からのスイッチング指令PWMに従って、スイッチング素子31a、31bのスイッチング動作が行われ、接続点N1にU相電圧が生じる。このU相電圧は、U相供給線LN1を介して交流モータ17に供給される。U相回路37は、スイッチング素子31a、31bにそれぞれ逆並列に接続されたダイオード34a、34bを含んでいる。ダイオード34a、34bによって、主負極線NLから主正極線PLへの電流の流れが許容される。ダイオード34a、34bは、スイッチング素子31a、31bがオンからオフに切り替わった直後に生じるサージ電流の抑制にも寄与する。
V相回路38は、U相回路37と同様に、主正極線PLと主負極線NLとの間に直列接続されたスイッチング素子32a、32bを含んでいる。また、V相回路38は、スイッチング素子32a、32bにそれぞれ逆並列接続されたダイオード35a、35bを含んでいる。V相回路38では、接続点N2にV相電圧が発生し、V相供給線LN2を介して交流モータ17に供給される。
W相回路39は、U相回路37およびV相回路38と同様に、主正極線PLと主負極線NLとの間に直列接続されたスイッチング素子33a、33bを含んでいる。また、W相回路39は、スイッチング素子33a、33bにそれぞれ逆並列に接続されたダイオード36a、36bを含んでいる。W相回路39では、接続点N3にW相電圧が発生し、W相供給線LN3を介して交流モータ17に供給される。
直列に接続された2個のスイッチング素子31a、31bのうち、高電位側のスイッチング素子31aを、以下では、上アーム素子31aと称する場合があり、低電位側のスイッチング素子31bを下アーム素子31bと称する場合がある。同様に、高電位側のスイッチング素子32a、33aを上アーム素子32a、33aと称する場合があり、低電位側のスイッチング素子32b、33bを下アーム素子32b、33bと称する場合がある。スイッチング素子31a−33bは、IBGT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。なお、スイッチング素子31a−33bは、バイポーラスイッチング素子、MOSFET、GTOであってもよい。
インバータ30は、図1に示した回路のほかに、複数の分圧回路を備えている。分圧回路は、各スイッチング素子31a−33bの夫々に対して設けられている。分圧回路は、スイッチング素子のゲートに接続されている。インバータ30が正常のときは、分圧回路はゲートから切り離されており、走行には影響しない。分圧回路は、スイッチング素子31a−33bのいずれかで短絡故障が生じたときに利用される。分圧回路については後述する。
交流モータ17は、インバータ30から供給される三相交流電力に応じて駆動力を発生し、機械的に連結された駆動軸8およびディファレンシャルギア6を介して駆動輪4を回転駆動する。交流モータ17は、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機によって構成されている。
電流センサ16は、U相、V相およびW相の各相にそれぞれ対応して設けられており、各相の電流値(相電流値Iu、Iv、Iw)を検出する。検出された相電流値は、制御器10に入力される。なお、電流センサ16は、3相のうちの2相に設けられ、検出した2相の相電流値から残りの1相の電流値を算出してもよい。
制御器10は、格納されたプログラムを実行することによって、図示しない各センサから送信された信号、走行状況、アクセル開度の変化率、メインバッテリ12の充電状態、格納しているマップなどに基づいて演算処理を実行する。制御器10は、システム指令SE、および、スイッチング指令PWC、PWMなどの各種指令を発信して、コンバータ20およびインバータ30を制御する。
電気自動車100は、メインバッテリ12の他に電源として補機バッテリ9を備えている。メインバッテリ12の出力電圧は100ボルト以上であり、補機バッテリ9の出力電圧は、メインバッテリ12の出力電圧よりも低く、例えば12ボルトである。メインバッテリ12が走行用の交流モータ17に供給する電力を蓄えているのに対して、補機バッテリ9は、制御器10を含む車載の電気機器に供給する電力を蓄えている。補機バッテリ9は、不図示の電圧コンバータによって、メインバッテリ12から電力供給を受けて充電される。補機バッテリ9の電力が枯渇すると、制御器10などの電気機器は動作が行えなくなる。なお、補機バッテリ9の出力電力で動作する機器は、補機と総称される。
各スイッチング素子27a、27b、31a−33bは、過電流が流れたことを検知するセンスエミッタを備えている。センスエミッタの信号は制御器10に送られる。制御器10は、センスエミッタからの信号に基づいて、各スイッチング素子27a、27b、31a−33bで過電流が流れたことを検知することができる。スイッチング素子27a、27b、31a−33bのいずれかで過電流が発生したとき、その素子が短絡故障している可能性が高い。制御器10は、過電流を検知すると、その過電流がスイッチング素子の短絡故障に起因するものであるか否かを確認し、短絡故障の場合は、被牽引走行時に交流モータ17が生成する回生電力が短絡故障したスイッチング素子に集中しないように、以下の処理を行う。なお、制御器10は、過電流が検知されたとき、正常な走行が不能な状態であると判断して、運転者に警告を発するとともに、システム指令SEを発信してシステムリレー13を遮断する。さらに、制御器10は、故障したスイッチング素子の特定およびその故障内容を示す情報をダイアグコードとして記録する。
インバータ30のスイッチング素子31a、33bのいずれかで短絡故障を生じた場合の制御器10とインバータ30の動作を図2−図5を参照して説明する。
通常走行時、インバータ30の上アーム素子31a、32a、33aと下アーム素子31b、32b、33bは、交互にオン(オフ)するように、制御器10に制御される。今、U相回路37の下アーム素子31bが短絡故障した場合を想定する。制御器10が、下アーム素子31bにオフ指令を与え、上アーム素子31aのオン指令を与えたときに、下アーム素子31bが短絡故障していることによって、主正極線PLと主負極線NLが直結状態となり、スイッチング素子31a、31bに過電流が流れる。図2は、そのときの電流の流れを示している。図2の太破線が、電流の流れを示している。スイッチング素子31a、31bのセンスエミッタから制御器10へ、過電流が流れたことを検知した信号が送られる。
過電流を検知すると、先に述べたように、制御器10は、正常な走行が不能な状態であると判断して、運転者に警告を発するとともに、システム指令SEを発信してシステムリレー13を遮断する。さらに、制御器10は、故障したスイッチング素子の特定およびその故障内容を示す情報をダイアグコードとして記録する。インバータ30のスイッチング素子が短絡故障すると、電気自動車100は自力走行ができなくなる。ユーザは牽引車を呼び、電気自動車100は、被牽引走行されることとなる。そうすると、牽引中、交流モータ17は逆駆動されて発電する。発電された電力(回生電力)は、インバータ30に流れ込む。
過電流を検知した制御器10は、全スイッチング素子に対して、オフ指令を与える。このとき、U相の下アーム素子31bが短絡故障しているので、U相の下アーム素子31b、V相のダイオード35b、および、W相のダイオード36bを含む閉回路が形成される。この閉回路には、被牽引走行により、図3の太破線で示すように、モータ誘起電圧による電流が流れる。この閉回路では、2つの正常相(V相、W相)を流れる電流が故障相(U相)の下アーム素子31bに集中する。
全相のスイッチング素子のオフ中にモータ誘起電圧によって発生する電流は、3つの電流センサ16によって検出される。制御器10は、電流センサ16の電流値によって故障相を特定する。制御器10は、各相に設けられた3つの電流センサ16が検出した電流の向きから故障相を特定することができる。故障相は他の2つの正常相と電流の流れる向きが反対になるためである。また、制御器10は、各相に設けられた3つの電流センサ16が検出した電流の向きから故障相において短絡故障したスイッチング素子が上アーム素子か下アーム素子かを特定することができる。短絡故障したスイッチング素子が、上アーム素子が下アーム素子かで故障相を流れる電流の向きが逆になるためである。
制御器10は、故障したスイッチング素子が特定できたら、正常相のスイッチング素子の分圧回路40をオン状態に切り替える。制御器10は、短絡故障したスイッチング素子が上アーム素子(高電位側のスイッチング素子)の場合、正常相の上アームスイッチング素子のゲートに、対応する分圧回路を接続する。制御器10は、短絡故障したスイッチング素子が下アーム素子(低電位側のスイッチング素子)の場合、正常相の下アームスイッチング素子のゲートに、対応する分圧回路を接続する。
図4に、分圧回路40の回路図を示す。分圧回路40は、インバータ30の各スイッチング素子に対して備えられている。ここでは、一例として、スイッチング素子32bのゲートに接続される分圧回路40を示す。制御器10は、ゲート駆動回路21をオンオフ制御することによって、スイッチング素子32bのゲート端子にゲート電圧VGを印加するか否かの切り換えを行う。ゲート電圧を印加する場合、抵抗51を介して電源線PSL1から電圧Vnが印加される。電圧Vnがオン電圧に相当する。抵抗51を介して電源線PSL1から供給される電圧Vnは、通常走行時の電圧であり、ゲート電圧VGがVnのとき、スイッチング素子32bは完全にオン状態となる。
分圧回路40は通常はオフ状態、即ち、スイッチング素子32bのゲートから遮断されている。制御器10は、いずれかの相で短絡故障を検知すると、正常相のスイッチング素子の分圧回路40をオン状態に切り換える。制御器10は、分圧回路40をオン制御することによって、スイッチング素子32bのゲート電圧VGを下げる。
分圧回路40は、抵抗51とスイッチング素子32bのゲート端子との間の接続点N5に接続されている。分圧回路40は、電源線PSL2、PSL3と、フォトカプラ43と、MOSトランジスタ41、42、抵抗44−48を備えている。
制御器10は、分圧回路40をオン状態にする場合、抵抗44を介してMOSトランジスタ41のゲート端子にオン指令を与える。これにより、MOSトランジスタ41がオンになり、フォトカプラ43が導通状態となる。フォトカプラ43が導通状態となることによって、MOSトランジスタ42のゲート端子に電圧が加わり、MOSトランジスタ42がオンになる。MOSトランジスタ42がオンすることによって、スイッチング素子32bのゲート(接続点N5)とグランドが抵抗48を介して接続される。その結果、電源線PSL1から供給される電圧Vnは、抵抗51と48によって分圧され、スイッチング素子32bのゲートに印加される。図4の太破線が、分圧回路40がオン状態となったときの電流の流れを示している。分圧回路40がオン状態になると、スイッチング素子32bのゲートには、通常走行時の電圧(電圧Vn)よりも低い電圧が印加される。分圧回路40において、フォトカプラ43とMOSトランジスタ41、42は、抵抗48をスイッチング素子32bのゲートに接続するか遮断するかを切り換えるスイッチとして機能する。
図3に示したように、スイッチング素子31bの短絡故障によって生じたインバータ30の閉回路には、被牽引走行により交流モータ17が生成する回生電力が流れる。回生電力は交流であり、図3で示した太破線の矢印とは反対方向にも電流が流れようとする。ここで、スイッチング素子32b、33bのゲートには通常走行時よりも低いゲート電圧が印加されると、スイッチング素子32b、33bは、高抵抗でありながら電流が流れ得る状態にある。先に述べた閉回路に双方向の電流が流れている状態を図5に示す。太破線が電流の流れを示している。
高抵抗状態のスイッチング素子32b、33bに回生電力による電流が流れると、高抵抗により過大な負荷が発生し、スイッチング素子32b、33bは発熱する。負荷が過大な状態が続くと、スイッチング素子32b、33bは過熱し、短絡故障が誘発される。スイッチング素子32b、33bが短絡故障を生じると、スイッチング素子32b、33bのゲートにオン電圧(電圧Vn)を印加せずとも先に述べた閉回路が保持される。そのため、ゲート電圧を印加せずとも、図5の太破線のように電流が流れ続ける。なお、スイッチング素子32b、33bは、短絡故障によって抵抗値が下がり、発熱量も顕著に下がる。
スイッチング素子32b、33bに意図的に短絡故障を生じさせることによって、被牽引走行時に、補機バッテリ9の電力を使わずとも、三相短絡状態を保持することができる。その結果、被牽引走行時、最初に短絡故障したスイッチング素子への電流集中を緩和することができる。
以上説明した、本実施形態の電気自動車100によれば、短絡故障が発生した相以外の相のスイッチング素子は、入力されるゲート電圧を低下させることによって抵抗値が大きくなり、過熱故障が誘発される。全ての相のスイッチング素子が短絡状態となることによって、回生電流が一つのスイッチング素子に集中することが回避される。最初に短絡故障を生じた相以外の相のスイッチング素子を意図的に短絡故障させることによって、それ以後は、補機バッテリの電力に依存することなく、三相短絡状態を維持することができる。実施例の電気自動車100は、スイッチング素子の短絡故障によって被牽引走行を行う際、補機バッテリの電力が少なくなった場合であっても、回生電力による短絡電流を分散させることができ、短絡電流による部材の損傷の発生を抑制することができる。
制御器10は、全ての相のスイッチング素子が短絡したら、オン電圧(電圧Vn)の印加を停止するように構成されているとよい。全ての相のスイッチング素子が短絡した後に、補機バッテリの電力を無駄に使うことを回避できる。
制御器10は、被牽引走行されていることを検知したら、短絡故障した相以外の相のスイッチング素子に短絡故障を誘発させる処理を開始するように構成されてもよい。制御器10は、例えば、システムリレー13を遮断した状態で、回生電力が所定時間以上継続したときに、被牽引走行状態であると判断することができる。
実施例では、短絡故障を生じたスイッチング素子が上アーム素子(下アーム素子)の場合、制御器10は、故障した相以外の相の上アーム素子(下アーム素子)のゲートに分圧回路を接続し、短絡故障を誘発する。制御器10は、故障した相以外の相の上アーム素子と下アーム素子の夫々のゲートに分圧回路を接続してもよい。
実施例で説明した技術は、走行用にモータを備えるがエンジンは備えない自動車のほか、走行用にエンジンとモータの双方を備えるハイブリッド車、直流電源として燃料電池を備える自動車にも適用することができる。
以上、実施形態を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、上述した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面において説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載した組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面において説明した技術は、複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
4:駆動輪
6:ディファレンシャルギア
8:駆動軸
9:補機バッテリ
10:制御器
12:メインバッテリ
13:システムリレー
14、15:コンデンサ
16:電流センサ
17:交流モータ
20:コンバータ
21:ゲート駆動回路
26:リアクトル
27a、27b、31a、31b、32a、32b、33a、33b:スイッチング素子
28a、28b、34a、34b、35a、35b、36a、36b:ダイオード
30:インバータ
37:U相回路
38:V相回路
39:W相回路
40:分圧回路
41、42:MOSトランジスタ
43:フォトカプラ
44−48、51:抵抗
100:電気自動車

Claims (1)

  1. 走行用のモータと、
    直流電源の出力電力を複数相の交流電力に変換して前記モータに供給するインバータであって前記複数相の夫々の交流を生成する複数のスイッチング素子を含んでいるインバータと、
    夫々の前記スイッチング素子に対して設けられており、前記スイッチング素子のゲートとグランドとの間に接続される抵抗と、前記抵抗を介した前記ゲートと前記グランドの間の電気経路の接続と遮断を切り換えるスイッチを含んでいる分圧回路と、
    前記インバータの各相と前記モータとの間を流れる電流を検出する電流センサと、
    前記スイッチング素子のオンオフを制御するとともに、前記分圧回路の前記スイッチを制御する制御器と、を備えており、
    前記制御器は、前記複数相のいずれかにおいて前記スイッチング素子に短絡故障が発生した場合、短絡故障が発生していない相の前記分圧回路の前記スイッチを導通状態に切り換えて、短絡故障が発生していない相の前記スイッチング素子のゲートに、走行時のオン電圧よりも低い電圧を印加する、電気自動車。
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