JP2019039888A - 感触評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感触評価対象物の表面で指を移動させたときの感触を、肌に化粧料を塗布する場合などの感触も含めて客観的に詳細に評価する。【解決手段】感触評価装置1が、加速度と角速度を検出する慣性センサ2、該慣性センサ2を指背側に装着可能とするアタッチメント3、及び力覚センサ5を備える。この感触評価装置1では、慣性センサ2を装着した指20aを感触評価対象物30に対して移動させたときに検出される指20aの加速度と角速度に基づいて指の移動速度と角速度を計測すると共に、指の移動時に感触評価対象物が受けた反力を力覚センサにより計測する。【選択図】図1

Description

本発明は、感触評価装置に関する。
感触は、感触の評価対象物に指で触れ、擦ったり押圧したりしたときに得られる感覚であり、感触によって皮膚の乾燥、湿潤、はり等の性状が調べられたり、化粧料を適用した後の皮膚や毛髪の状態が調べられたりしている。感触は、衣料品、日用品、運動具等の種々の物品の使用感や使いやすさにも影響しており、種々の場面で判断されている。
感触は、個々の評価者によって主観的に判断され、言葉によって表される。これに対し、感触に対応した客観的な計測データを得る技術として、指先に加速度センサと歪みゲージを取り付け、加速度センサにより指の動作の速度を測定すると共に、歪みゲージで指の変形を検出し、指の変形から指に印加されている接触圧を求める方法がある(特許文献1)。
また、指を剛体面に押し付けたときの指先の左右の側端の位置と、押圧力と、剛体面の面内方向の接触力と、指を剛体面に押し付けて指を左右に移動させたときの滑りに基づいて指先の弾性体モデルのパラメータを算出しておき、指を被験面に接触させたときの指先の側端の位置と弾性体モデルのパラメータから押圧力と接触力を求める方法がある(特許文献2)。
感触評価対象物の表面が平滑な場合に、その平滑面に圧電素子を接触させ、移動させることにより感触を評価する方法もある(特許文献3)。
特開2013−3782号公報 特開2015−114169号公報 特開2016−122363号公報
従来の感触の評価方法のうち、指で感触評価対象物を押圧しているときの押圧力や接触圧に基づく方法によれば、握るあるいは押すという動作時の感触に対応するデータは得られるが、化粧料を肌に塗布するときのように指を感触評価対象物の表面に接触させ、その表面に沿って動かすときの感触は評価することができない。
また、感触評価対象物の表面に圧電素子を接触させて移動させる方法によれば、感触評価対象物自体の滑り性は評価できるが、この方法で得られるデータは指で感触評価対象物に直接触れて得るものではないため、指で感触評価対象物に触れて感じられる感触に対して必ずしも対応するものとはならない。感触は、対象物に触れる指先の状態によっても異なるためである。さらに、この方法によっても肌に化粧料を塗布するときの感触は評価することができない。
これに対し、本発明は、感触評価対象物の表面で指を移動させたときの感触を、肌に化粧料を塗布する場合などの感触も含めて客観的に詳細に評価できるようにすることを課題とする。
本発明者は、指の背側に慣性センサを装着し、指の腹で感触評価対象物を擦る動作を行った場合に、指の移動速度と角速度を測定すると共に、その評価対象物が受ける反力を力覚センサで測定すると、その動作時の感触を、慣性センサで測定される移動速度及び角速度、並びに力覚センサで測定される反力に基づいて詳細に評価できることを見出し、本発明を想到した。
即ち、本発明は、加速度と角速度を検出する慣性センサ、該慣性センサを指の背側に装着可能とするアタッチメント、及び力覚センサを備えた感触評価装置であって、
慣性センサを装着した指を感触評価対象物に対して移動させたときに検出される指の加速度と角速度に基づいて指の移動速度と角速度を計測すると共に、
指の移動時に感触評価対象物が受けた反力を力覚センサにより計測する感触評価装置を提供する。
また、本発明は、慣性センサを指の背側に装着し、指の腹を感触評価対象物の表面に向けて該表面で指を移動させ、その指の移動時に慣性センサが検出した加速度と角速度に基づいて指の移動速度と角速度を計測すると共に、その指の移動時に感触評価対象物が受けた反力を力覚センサで計測し、指の移動速度及び角速度、並びに感触評価対象物が受けた反力に基づいて感触を評価する感触評価方法を提供する。
本発明によれば、慣性センサが検出した加速度と角速度に基づき、指の移動方向の速度と角速度を計測する。この移動速度と角速度の関係は、指が感触評価対象物の表面を滑るようにして移動しているのか、引っ張られるように移動しているのか、くっつくように移動しているのかなど、指がどのように移動しているのかによって異なる。したがって、移動速度と角速度の計測により、種々の感触を区別することが可能となる。
また、本発明によれば、慣性センサによる移動速度と角速度の計測と同時に、指の移動時に感触評価対象物にかかる反力を力覚センサで計測する。これにより、感触評価対象物に加える力の向きや大きさによって変わる感触を区別することができる。
したがって、本発明により慣性センサによる指の移動速度及び角速度の計測データと、力覚センサによる反力の計測データとを組み合わせることにより、慣性センサ及び力覚センサのいずれか一方だけによる計測では区別できない種々の感触を区別できるようになり、これらの計測データから感触評価対象物がどのような感触であるかを詳細に評価することが可能となる。
図1は、実施例の感触評価装置の概略構成図である。 図2は、本発明の感触評価装置が計測する移動速度と角速度の説明図である。 図3は、指に装着したアタッチメントの斜視図である。 図4Aは、3種の化粧料を肌に塗布した場合の指の移動速度と時間との関係図である。 図4Bは、3種の化粧料を肌に塗布した場合の指の角速度と時間との関係図である。 図4Cは、3種の化粧料を肌に塗布した場合の肌が受ける水平力と時間との関係図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は
同等の構成要素を表している。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施例の感触評価装置の概略構成図である。この感触評価装置1は、慣性センサ2と該慣性センサ2を指20aの背側に装着可能とするアタッチメント3とを含むセンシングユニット4と、指20bに装着可能な小型の力覚センサ5と該力覚センサ5を指の腹側に装着可能とするアタッチメント6と、演算装置10を備えている。この感触評価装置1で感触評価対象物30の感触を評価するときには、まず、慣性センサ2を指20aに装着すると共に、該指20aと異なる指20bに力覚センサ5を装着する。そして、慣性センサ2を装着した指20aの腹21を感触評価対象物30に向け、感触評価対象物30の表面で摺動、パッティング等の指20aの移動を行い、これと同時に、力覚センサ5を装着した指20bでは該力覚センサ5を感触評価対象物30に向け、その指20bを慣性センサ2を装着した指20aと同様に移動させる。そして、慣性センサ2を装着した指20aを移動させたときの該指20aの移動速度と角速度を計測すると共に、指20aを感触評価対象物30に対して移動させたときの反力を力覚センサ5で計測する。
演算装置10は、慣性センサ2を指20の背側に装着した指20aの腹21を感触評価対象物30の表面に向け、その表面で指20aを移動させたときの少なくとも指20aの移動方向の速度(例えば、指幅の方向のY軸速度)と該移動方向を含み指の腹と直交する平面に対して垂直な軸の周りの角速度(例えば、指20の長手方向であるX軸の周りの角速度。以下、X軸角速度ともいう。)を、慣性センサ2の検出出力に基づいてディスプレイ、プリンタ等に出力する。また、演算装置10は、感触評価対象物30に対して指20a、20bを移動させたときに力覚センサ5で計測された力を、慣性センサ2の検出出力に基づく指20aの移動速度と角速度と同期させてディスプレイ、プリンタ等に出力する。そして、慣性センサ2の検出出力に基づく指の移動速度及び角速度、並びに力覚センサ5で計測された力に基づいて種々の感触を評価することを可能とする。
[慣性センサ]
(慣性センサによる指の移動速度と角速度の計測の意義)
本発明において、慣性センサは、次のように感触の評価に使用される。
一般に、指を対象物に接触させ、対象物の表面に沿って指を一定方向に移動させる間は、人は無意識のうちに指の移動速度を略一定とし、移動方向を反転させるときにはその加速度を略一定とする傾向があり、また、対象物を押圧する力は指を移動させる間は略一定とする傾向があるが、対象物に接触させている指の表面の皮膚の捻れの程度を意思で制御することはない。このため、この捻れの発生状況は、人の意思に関わることなく、指と対象物との関わりを表すものとなり、感触の客観的な評価指標となる。そこで、本発明ではこの捻れの発生状況を、以下に説明するように、指の移動方向を含み指の腹と直交する平面に対して垂直な軸の周りの角速度として計測し、そうして得られた角速度と指の移動速度とを感触の評価に使用する。
図2(a)に示すように、慣性センサ2と、該慣性センサ2を指の背側に装着可能とするアタッチメント3を含むセンシングユニット4を、指20の第2関節よりも先端側の背側に装着し、その指20を、指の腹21で対象物30を擦るように指幅の方向に移動させるとき、慣性センサ2は、指20の移動方向の加速度を検出すると共に、その移動方向を含み指の腹に直交する平面に対して垂直な軸(即ち、指20の長手方向)の周りの角速度を検出する。このとき指の移動方向の速度は、移動方向の反転動作に入る前は通常一定となる。
一方、図2(b)に示すように、指20が移動方向を反転させるとき、指20の移動方向の速度は漸次小さくなり、反転時に速度がゼロとなる。また、反転後に移動方向の速度の絶対値は漸次大きくなり、移動方向の反転動作に入る前の大きさに回復する(同図(c))。
これに対し、指20の長手方向の軸周りの角速度は、指が反転動作に入る前の図2(a)の状態では大きな変化はない。しかしながら、図2(b)に示す反転時に、慣性センサ2とアタッチメント3を含むセンシングユニット4は、その重量により反転前の移動方向に進もうとするので、指20の表面の皮膚が捻れ、指20の長手方向を軸として回転しようとする。そのため、大きな角速度が検出される。
次に、図2(c)に示すように指20が対象物30の表面を移動している状態から、図2(d)に示すように移動方向を反転させるときも、指20の移動方向の速度は漸次低下して反転時にゼロとなり、その後、移動方向の速度の絶対値は当初の大きさに回復する。これに対して、移動方向の反転時にセンシングユニット4は、その重さにより直ちには移動方向を反転させることができず、このときも指20の皮膚が捻れ、指の長手方向を軸とする大きな角速度が検出される。
このように、指20を往復運動させると、指20の移動方向の速度がゼロとなるときに、指20の長手方向を軸とする角速度が大きくなるという傾向があり、指20が移動方向を反転させずに一方向に移動させる場合には、指20の移動方向の速度と指20の長手方向を軸とする角速度の大きさの関係は、指20が対象物30上をどのように移動するかに応じて変化する。例えば、指が滑らかに対象物上を移動する場合には、移動方向の速度は略一定となり、指の長手方向を軸とする角速度は小さい値で安定するが、指がひっかかるように対象物上を移動すると、ひっかかりの度に指の長手方向を軸とする角速度が変化する。したがって、本発明によれば、指の移動方向の速度と、指の長手方向を軸とする角速度との関係から、指で感じられる感触を評価することが可能となる。
ここで、指の移動方向の速度と指の長手方向を軸とする角速度とから指で感じる感触を評価することは、指が一直線上を往復運動する場合に限られず、指が対象物の表面を2次的に移動する場合にも適用することができ、さらに対象物をパッティングする場合のように対象物の表面から離れた位置から対象物に触れる場合にも適用することができる。
(慣性センサ)
慣性センサ2としては、少なくとも指を指幅方向に移動させるときの指の移動方向の角速度と、その移動方向を含み指の腹に直交する平面に対して垂直な軸の周りの角速度を検出できるものを使用する。したがって、3軸方向の加速度と各軸周りの角速度を測定することのできる公知の慣性センサを使用することができる。これにより、対象物の表面で指を平面的に移動させた場合の感触を評価することが可能となり、またパッティングを伴う動作の感触も評価することが可能となる。
慣性センサ2としては、加速度と角速度に加えて方位を検出できるものを使用してもよい。これにより、指の移動方向の絶対的な向きを検出することができる。
慣性センサ2は、第2関節よりも先端側の背側に慣性センサ2を装着した指20で対象物30の感触をみる動作を阻害しないようにする点から、小型で軽量なものが好ましい。そのため、慣性センサ2と該慣性センサ2を指20に装着するアタッチメント3を含むセンシングユニット4の総重量は20g以下が好ましく、15g以下がより好ましい。一方、移動方向の反転時の角速度を検出しやすくする点から上述の総重量は2g以上が好ましく、5g以上がより好ましい。
慣性センサ2としては、サンプリングした検出結果を無線で出力できるBluetooth(登録商標)等の送信機能を備えた小型のマイコンシステムを含むものを使用することが好ましい。この送信機能により、指で感触をみる動作を阻害することなく、慣性センサの検出結果を使用することができ、また、リアルタイムで動作を解析することが可能となる。また、慣性センサ2としては、検出した加速度から速度を出力する機能を備えたものを使用してもよい。これらの機能を備えた慣性センサとしては市販のものを使用することができる。
一方、慣性センサ2としては、無線で検出結果を出力する機能を備えず、検出結果をメモリに記憶するものを使用してもよい。その場合には、記憶した検出結果をメモリから読み出して解析すればよい。また、慣性センサ2が送信機能を備えていない場合に、送信装置をアタッチメントに取り付け、その送信装置によって慣性センサ2の検出出力が送信されるようにしてもよい。
慣性センサ2の装着位置は、通常、上述のように指の第2関節よりも先端側の背側であり、第1関節よりも先端側とすることが好ましく、爪の付け根あたりとすることがより好ましいが、指の動きの態様によっては必ずしも指の第2関節よりも先端側に限られない。例えば、掌全体を使用して化粧料を顔に塗布する動きの場合には、指の付け根の背側を慣性センサ2の装着位置としてもよい。また、指の背側の複数箇所を装着位置としてもよく、指の背側を装着位置とすることに加えて、指と異なる部位を装着位置としてもよく、例えば手の甲、腕、肩、頭などに装着してもよい。これにより、対象物と指の相対的な移動方向でなく、絶対的な移動方向を判定することが可能となる。
(アタッチメント)
本発明では、慣性センサ2を指の背側に装着することを可能とするアタッチメント3を使用する。例えば、図1の実施例のアタッチメント3は、指20の第2関節よりも先端側の背側に装着することを可能とする。また、同図のアタッチメント3は、指の腹21を覆うことなく指20の背側から指20に嵌着するもので、断面が概略コ字形であり、容易に着脱できる樹脂製治具となっている。一方、慣性センサ2を指の背側に装着させるアタッチメント3としては、指の腹21で対象物を直接的に擦ることを可能とする限り、指輪のように指を挿入するタイプのものでもよく、慣性センサ2と指の背とを貼着する粘着シート等であってもよい。
アタッチメント3を指に嵌着させる断面コ字型のもの、あるいは指を挿入する指輪タイプのものとする場合に、対象物の感触をみる個々の被験者の指の形や大きさにアタッチメント3が適合するように、アタッチメント3をカスタマイズしてもよい。その場合、アタッチメント3は、3Dプリンタ等を使用して作製することができる。
一方、指の背側以外の位置(例えば、手の甲、腕、肩、頭など)にも慣性センサを装着する場合、各装着位置に適したアタッチメントを使用することができる。
[力覚センサ]
本発明では、慣性センサ2を装着した指20aの腹21を感触評価対象物30に向け、その指20aを感触評価対象物30の表面で摺動させる、又はパッティングさせる等により移動させたときに感触評価対象物30から指が受けた反力を力覚センサ5で計測する。実際に指で感じることのできる種々の感触の中には、慣性センサ2を用いて計測される指の移動速度と角速度だけでは区別できないものが存在するが、指の移動速度と角速度に加えて感触評価対象物30が受けた反力の方向や大きさを加味することにより、指の移動速度と角速度だけでは区別できない感触を区別できるようになり、指で感じることのできる感触の種類や程度を詳細に判別し、評価することが可能となる。
力覚センサ5としては、慣性センサ2による加速度や角速度の検出時に、感触評価対象物30が受ける反力を計測できるものであればよく、反力の計測原理や計測方法に特に制限はない。例えば、図1に示したように、装着可能な小型の力覚センサ5を指20bに装着し、慣性センサ2を装着した指20aと同様に、力覚センサ5を装着した指20bを感触評価対象物30に対して移動させ、歪みゲージ式、静電容量式、圧電式などの3軸又は6軸の力覚センサ5で感触評価対象物30が受けた反力を、慣性センサ2による指の移動速度や角速度の計測と同期させて計測する。
また、力覚センサ5としては、小型で、装着時に負担感の少ないものが好ましい。このような小型の力覚センサ5としては、例えば、株式会社テック技販のUSL06H5シリーズ、株式会社ワコーテックの3軸力覚センサのMAF−3、タッチエンス株式会社のSP22−FFC15、TSSI OD10 C10等を使用することができる。
小型の力覚センサを指に装着して感触評価対象物30が受けた反力を計測する場合、その計測時に力覚センサ5のセンサ部分が該感触評価対象物30に接触するように、指の腹側から指20bに装着し、該指20bに嵌着する、断面が概略コ字形の樹脂製のアタッチメント6を使用することが好ましい。このアタッチメント6を装着する指は、慣性センサ2を装着する指20aに隣り合う指とすることが好ましい。
力覚センサ5を指20bに装着するアタッチメント6としては、図3に示すように、指の第1関節の指先側に設けた環状部分6aと、第1関節よりも指の付け根側に設けた断面が概略コ字型部分6bの2箇所で指20bに固定するものが、力覚センサを指20bにしっかりと固定できる点で好ましい。一方、着脱が容易であり、また指の大きさの大小に対する許容性が大きい点からは図1に示したアタッチメント6が好ましい。
なお、図1、図3に示したアタッチメント6と力覚センサ5との固定は接着剤等により行う。
指20bに装着した力覚センサ5による反力の測定結果は、測定者によるばらつきが大きいので、計測結果同士を直接対比せず、目的とする感触評価対象物の他にスタンダードとして特定の感触評価対象物を計測し、目的とする感触評価対象物における計測値をスタンダードとする感触評価対処物における計測値で標準化することが好ましい。
一方、本発明において力覚センサとしては、フォースプレートを使用してもよい。フォースプレートとしては、xyzの3軸又は、xyzの3軸と各軸周りのトルクの合計6軸の力を計測できるものが好ましい。このようなフォースプレートとしては、例えば、TF−3040(株式会社テック技販)を使用することができる。
力覚センサとしてフォースプレートを使用する場合、感触評価対象物がフォースプレート上で動かないように、感触評価対象物をフォースプレートにしっかり固定することが好ましい。そのため、例えば、フォースプレート上にバキュームクッションを固定し、そのバキュームクッションで感触評価対象物を固定する。したがって、バキュームクッションで容易に固定できる手、腕、足などを感触評価対象物とするとき、力覚センサとしてフォースプレートを使用することが好ましい。一方、顔面を感触評価対象物とする場合のように、感触評価対象物の固定が困難な場合には、前述の指に装着可能な小型の力覚センサを使用することが好ましい。
[演算装置]
図1に示した実施例の感触評価装置1において、演算装置10は、慣性センサ2が出力した加速度及び角速度、並びに力覚センサ5が出力した力を取得し、少なくとも指の移動方向の加速度と、その移動方向を含み指の腹に直交する平面に対して垂直な軸の周りの角速度と、感触評価対象物30における水平方向の反力を出力するという情報処理を行う。演算装置10は、慣性センサ2で検出される加速度と角速度から所定の方向の速度と角速度を出力する公知のセンサ・ヒュージョンを搭載したパーソナルコンピュータ等から構成することができる。
なお、本明細書でいう演算装置10における情報処理は、演算装置10により行われるデータの入力と出力を伴う一切の処理を含む。具体的には、慣性センサ2の検出出力である生データが演算装置10に入力された場合にその検出出力をそのまま人が可読可能に表示するための処理や印刷するためのデータとして出力することも含む。即ち、慣性センサ2が、加速度と角速度を検出し、それを出力する機能だけでなく、指の移動方向の速度とその移動方向を含み指の腹に直交する平面に対して垂直な軸の周りの角速度を出力する機能も有する場合、演算装置10において加速度と角速度から速度と角速度を出力する処理は不要であり、演算装置10では慣性センサ2から出力されたデータを可読可能に処理する処理を行う。また、演算装置10は、慣性センサ2に基づく速度と角速度と、力覚センサ5に基づく力を出力する場合、それらを同期させて表示できるようにすることが好ましい。
[感触評価対象物]
感触評価対象物30としては、指で感触を調べられるものである限り特に制限はない。例えば、化粧料の適用前又は適用後の皮膚、皮膚に塗布する化粧料それ自体、衣料品、日用品、運動具などをあげることができる。化粧料の形態は、液体、クリーム、パウダー、泡などをあげることができる。
[感触の評価方法]
本発明の感触の評価方法は、慣性センサ2を指20の背側に装着し、指の腹を上述の種々の感触評価対象物30の表面に向け、その表面で指20を移動させ、その移動時に慣性センサ2が検出した加速度と角速度に基づいて指の移動速度と角速度を計測すると共に、その指の移動時に感触評価対象物30が受けた反力を力覚センサ5で計測し、指の移動速度、角速度及び感触評価対象物が受けた反力に基づいて感触を評価する方法である。この場合、慣性センサ2を装着した指20の腹を対象物30に直接接触させて指を移動させてもよく、対象物によっては指の腹を浮かし、掌の一部又は全部を対象物に接触させて指を移動させてもよい。例えば、対象物を皮膚とする場合、指の腹で皮膚に触れた状態でその指を移動させてもよく、指の腹を皮膚から浮かし、掌の一部又は全部を皮膚に触れさせ、その掌を移動させてもよい。また、指の腹又は掌を皮膚に直接接触させずに、指の腹又は掌と皮膚の間に化粧料を介在させて指又は掌を移動させてもよい。
こうして得られた指の移動速度、角速度及び感触評価対象物が受けた反力に基づく本発明の感触の評価は、皮膚や任意の物品等の感触の評価を客観的に行うために使用できる他、化粧料などの開発においては、感触に応じて組成を変えることができるので、化粧料の設計にも有用となる。
さらに、本発明は、感触評価対象物に触れる指の圧力のかけ方や移動速度の変化のさせ方による感触の違いを調べるためにも使用することができる。したがって、本発明の感触評価方法は、例えば、マッサージにおける指のタッチの評価等に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(1)感触評価装置の作製
慣性センサとして、Bluetooth(登録商標)モジュールが組み込まれている、臼田総合研究所株式会社製、U−BRAIN MicroSmartを用意した。
また、力覚センサとして、株式会社テック技販製のフォースプレートTF−3040を用意し、その上にバキュームクッションを固定した。
図1に示した、断面コ字形のアタッチメント3を光硬化樹脂を用いて3Dプリンタにより作製し、その天面に上述の慣性センサを取り付けた。慣性センサ2とアタッチメント3を含むセンシングユニット4の総重量は12gであった。
一方、慣性センサから出力される加速度と角速度から指の移動方向の速度と該移動方向を含み指の腹に直交する平面に垂直な軸の周りの角速度を計測するアプリケーションをパーソナルコンピュータに搭載した。
バキュームクッションに前腕を固定した。この場合、腕の掌側を上に向け、バキュームクッションから露出するようにした。そして、慣性センサ2を取り付けたアタッチメント3を中指の第1関節付近に背側から装着し、その中指の腹で、感触の異なる次の3種の化粧料P、Q、Sを、バキュームクッションで固定した腕に塗布した。
化粧料P:徐々に重くなり、油性感が残る。化粧料の肌へのなじみがわかりやすいが、べたつく。
化粧料Q:軽い塗布感が続き、塗布感の変化が少ない。化粧料の肌へのなじみがわかりにくい。
化粧料S:徐々に重くなり、ぎゅっと止まる感じ。化粧料の肌へのなじみが最もわかりやすい。
化粧料P、Q、Sの塗布では腕に塗布する化粧料を0.2gとし、中指を指の幅方向に往復運動させた。そして、指の加速度、角速度、及び腕が受けた力の同時計測を行い、指の移動速度、加速度及び腕が受けた力を同期させて出力した。この結果を図4A、図4B、図4Cに示す。
この同時計測において、慣性センサ2は次のように設定した。
・サンプリング:50Hz
・検出項目:XYZの加速度と角速度の合計6項目
・加速度の検出:±4G
・角速度の検出:±500°/sec
また、力の計測は、100Hzのサンプリング速度で、水平方向及び垂直方向の力を計測した。
図4Aから、指の移動速度では、化粧料P、Q、Sの感触の違いを区別できないことがわかる。
図4Bによれば、化粧料P、Sと化粧料Qは角速度の経時変化が明確に異なる。徐々に重くなるという化粧料の塗布感が、指の角速度が徐々に増加するという現象に現れていると考えられる。しかしながら、図4Bの角速度の経時変化だけでは、化粧料Pと化粧料Sの感触を区別することができない。
一方、図4Cによれば、化粧料P、Qと化粧料Sは水平力の経時変化が明確に異なるが、化粧料Pと化粧料Qを区別することができない。しかしながら、この図4Cの結果に図4Bの結果を組み合わせると、角速度が経時的に増加するのが化粧料Pであり、増加の程度が小さいのが化粧料Qであり、化粧料Pと化粧料Qを区別できることがわかる。
これにより、感触評価対象物の感触を評価する指の移動速度と角速度に加えて、感触評価対象物が受ける反力も計測することにより、物理的な計測で区別できる感触が増え、感触をより詳細に評価できることがわかる。
1 感触評価装置
2 慣性センサ
3 アタッチメント
4 センシングユニット
5 力覚センサ
6 アタッチメント
10 演算装置
20a、20b、20 指
21 指の腹
30 感触評価対象物

Claims (10)

  1. 加速度と角速度を検出する慣性センサ、該慣性センサを指の背側に装着可能とするアタッチメント、及び力覚センサを備えた感触評価装置であって、
    慣性センサを装着した指を感触評価対象物に対して移動させたときに検出される指の加速度と角速度に基づいて指の移動速度と角速度を計測すると共に、
    指の移動時に感触評価対象物が受けた反力を力覚センサにより計測する感触評価装置。
  2. アタッチメントが、指の腹を覆うことなく、指の背側から指に嵌着する構造を有する請求項1記載の感触評価装置。
  3. 力覚センサとしてフォースプレートを備える請求項1又は2記載の感触評価装置。
  4. 力覚センサとして指に装着可能な力覚センサを備える請求項1又は2記載の感触評価装置。
  5. 慣性センサが、互いに直交する3方向の加速度、及び互いに直交する3軸の周りの角速度を検出する請求項1〜4のいずれかに記載の感触評価装置。
  6. 慣性センサを指の背側に装着し、指の腹を感触評価対象物の表面に向けて該表面で指を移動させ、その指の移動時に慣性センサが検出した加速度と角速度に基づいて指の移動速度と角速度を計測すると共に、その指の移動時に感触評価対象物が受けた反力を力覚センサで計測し、指の移動速度及び角速度、並びに感触評価対象物が受けた反力に基づいて感触を評価する感触評価方法。
  7. 力覚センサとして、感触評価対象物を載せたフォースプレートを使用する請求項6記載の感触評価方法。
  8. 力覚センサとして、指に装着可能な力覚センサを使用し、慣性センサを装着した指の移動時に、指に装着した力覚センサを感触評価対象物に接触させて移動させる請求項6記載の感触評価方法。
  9. 感触評価対象物を皮膚とし、皮膚を指の腹又は掌で触れ、指又は掌を移動させる請求項6〜8のいずれかに記載の感触評価方法。
  10. 感触評価対象物を皮膚とし、指の腹又は掌と皮膚の間に化粧料を介在させて指又は掌を移動させる請求項6〜8のいずれかに記載の感触評価方法。
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