JP2019039518A - ボールジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】初期状態から使用状態まで良好な特性を得ることができるボールジョイントを提供する。【解決手段】ボール部21を回動可能に内部に保持するボールシート37に、ハウジング15の底部25に対して常時接触する第1接触面53と、底部25に対向する位置に凹設される空間部48とを設ける。ボールシート37よりも弾性が大きいクッションシート38を空間部48に取り付ける。クッションシート38に、第1接触面53と略面一に位置して底部25に対向する対向面64を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、ボール部を回動可能に内部に保持して受け側部材の受け部に保持されるシート部材を備えたボールジョイントに関する。
従来、例えば自動車などの車両の懸架装置や操舵装置において、タイヤ側と車体側とを連結するボールジョイントが用いられる。ボールジョイントは、一般的に、ボール側部材であるボールスタッドと、受け側部材であるハウジングと、ベアリングシートとを備え、ボールスタッドの端部のボール部がベアリングシートにより回動可能に保持された状態でハウジングに収容されている。
ベアリングシートとしては、1つの合成樹脂部品で構成するもの(1Pタイプ)と、ボールシート及びクッションシートの2つの合成樹脂部品で構成されるもの(2Pタイプ)とがあり、それぞれメリット及びデメリットが存在する(例えば、特許文献1及び2参照。)。
上記1Pタイプのボールシートを使用する場合には、初期状態、すなわちプレロード(予圧)が維持されている状態においては高剛性、高耐久性などの特性が得やすい。一方、ボールジョイントを使用することで荷重や熱が加わると、ベアリングシートが劣化し、いわゆる「へたり」が生じた状態になる。このような劣化状態では、蓄積された内部応力(残力)を原因とするがたつきや破断、特に急激ながたつきの発生を防止することが求められる。
また、上記2Pタイプのベアリングシートを使用する場合には、1Pタイプのベアリングシートとは逆に、初期状態において高剛性、高耐久性などの特性を得るには、プレロードだけでなく様々な要因が絡み合うため容易ではないのに対して、使用状態にあっては、1Pタイプのベアリングシートよりも劣化が生じにくい。
これらのことについて、応力と歪みとの関係を線図にすると、1Pタイプのベアリングシートの場合、線図に変化点が現れない「線形」を示し、2Pタイプのベアリングシートの場合、変化点が現れる「非線形」を示すことになる。「線形」の場合は「非線形」の場合と比較して、歪みの範囲が狭くなるので応力に対して敏感になり、適切なプレロードが加わった状態では高剛性、高耐久性を得やすくなるものの、内部応力(残力)が蓄積された状態だと、応力に敏感に反応してしまう分、急激な変化(残力の抜け)が生じやすい。
また、「非線形」の場合は変化点を持つ分、歪みの範囲が広くなるので応力に対しては鈍感になり、初期状態での性能良化については「線形」の場合に劣る。しかしながら、内部応力(残力)が蓄積されると変化点が徐々に変化する現象(いわゆる「だれ」の状態)が生じ、そのことで急激な変化の発生を抑制する。
特開平7−269557号公報(第3−5頁、図1) 特許第4863638号公報(第3−7頁、図1−2)
上記のように、初期状態では「線形」の1Pタイプのほうが好ましい特性を有し、使用状態(荷重や熱が加えられ劣化した状態)では「非線形」の2Pタイプのほうが好ましい特性を有する。したがって、初期状態と使用状態との双方でそれぞれ好ましい特性を得ることができるボールジョイントが求められている。そして、このような課題は、操舵装置用や懸架装置用のボールジョイント、あるいは車両用のボールジョイントだけでなく、任意の箇所に用いるボールジョイントに対しても同様に生じる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、初期状態から使用状態まで良好な特性を得ることができるボールジョイントを提供することを目的とする。
請求項1記載のボールジョイントは、ボール部を備えたボール側部材と、前記ボール部を回動可能に内部に保持する第1シート体、及び、この第1シート体とは別体でこの第1シート体よりも弾性が大きく、この第1シート体の外部に配置される環状の第2シート体を備えたシート部材と、このシート部材を保持する受け部、及び、この受け部に位置し前記シート部材を介して前記ボール側部材からの荷重を受ける荷重受け部を備えた受け側部材とを具備し、前記第1シート体は、前記荷重受け部に対して常時接触する接触部と、前記荷重受け部に対向する位置に凹設され前記第2シート体が取り付けられる取付部とを備え、前記第2シート体は、前記接触部と略面一に位置して前記荷重受け部に対向する対向部を備えたものである。
請求項2記載のボールジョイントは、請求項1記載のボールジョイントにおいて、第2シート体は、第1シート体よりも軟質の合成樹脂により形成されているものである。
請求項3記載のボールジョイントは、請求項1または2記載のボールジョイントにおいて、第1シート体の接触部の荷重受け部に対する接触面積が、第2シート体の対向部の前記荷重受け部に対する接触面積よりも大きいものである。
請求項4記載のボールジョイントは、請求項1ないし3いずれか一記載のボールジョイントにおいて、第1シート体は、取付部に位置しこの取付部に取り付けられた第2シート体を支持するリブを備えたものである。
請求項1記載のボールジョイントによれば、ボール部を回動可能に内部に保持する第1シート体に、受け側部材の荷重受け部に対して常時接触する接触部と、荷重受け部に対向する位置に凹設される取付部とを設けるとともに、この取付部に取り付けられて第1シート体の外部に位置する、第1シート体よりも弾性が大きい第2シート体に、接触部と略面一に位置して荷重受け部に対向する対向部を設けることで、初期状態では主として第1シート体が機能する1Pタイプとして動作し、使用にしたがい残留プレロードが低下すると第2シート体が有効に機能する2Pタイプとして動作するので、初期状態から使用状態まで良好な特性を得ることができる。
請求項2記載のボールジョイントによれば、請求項1記載のボールジョイントの効果に加えて、第2シート体を第1シート体よりも軟質の合成樹脂により形成することで、初期状態において第1シート体をより有効に機能させることができるとともに、残留プレロードが低下した使用状態で第2シート体をより有効に機能させることができる。
請求項3記載のボールジョイントによれば、請求項1または2記載のボールジョイントの効果に加えて、第1シート体の接触部の荷重受け部に対する接触面積を、第2シート体の対向部の荷重受け部に対する接触面積よりも大きくすることで、初期状態において第1シート体をより有効に機能させることができる。
請求項4記載のボールジョイントによれば、請求項1ないし3いずれか一記載のボールジョイントの効果に加えて、第1シート体の取付部に、この取付部に取り付けられた第2シート体を支持するリブを設けることで、初期状態において第1シート体をより有効に機能させることができ、残留プレロードが低下した使用状態において第2シート体を確実に機能させることができるとともに、リブの数や形状によって、第2シート体の機能や第2シート体を機能させるタイミングを容易に調整できる。
本発明の第1の実施の形態のボールジョイントの一部を示す断面図である。 同上ボールジョイントのシート部材の分解斜視図である。 同上シート部材の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態のボールジョイントのシート部材の第1シート体を示す斜視図である。
以下、本発明の第1の実施の形態の構成を、図面を参照して説明する。
図1において、11はボールジョイントであり、このボールジョイント11は、例えば自動車の操舵装置、あるいは懸架装置に用いられるものである。このボールジョイント11は、ボール側部材であるボールスタッド14と、受け側部材であるハウジング15と、シート部材(ベアリングシート)16とを備えている。また、このボールジョイント11は、図示しないが、ダストカバーを備えていてもよい。なお、以下、図1中の上側を一端側である上側、下側を他端側である下側として説明する。また、ボールスタッド14の直立状態(中立状態)での長手方向(すなわち図1中の上下方向)を軸方向といい、この軸方向に対して直交する方向を軸直方向というものとする。したがって、ボールジョイント11の中心軸とは、ボールスタッド14の直立状態(中立状態)での中心軸と一致(略一致も含む)するものとする。
ボールスタッド14は、ボールシャンクなどとも呼ばれるもので、例えば鋼鉄製などのものである。このボールスタッド14は、球状のボール部21と、このボール部21に連結された図示しない軸状のスタッド部とを一体的に備えている。
ボール部21は、外周面の一部がシート部材16に摺動(回動)可能に保持されている。
スタッド部は、図示しない外部の被接続部材に接続されて荷重が加わる部分である。このスタッド部は、ボール部21の上部に連結され、ハウジング15から外方へと突出している。このスタッド部は、予めボール部21と一体的に設けられていてもよいし、後工程でボール部21に対して溶接などにより一体的に接続されてもよい。なお、このスタッド部には、例えば被接続部材に対して当接される鍔部が設けられていてもよい。
ハウジング15は、ソケットなどとも呼ばれるもので、例えば金属、あるいは合成樹脂などにより形成されている。このハウジング15は、本実施の形態において、例えば有底円筒状に形成されている。すなわち、このハウジング15は、荷重受け部である底部25と、壁部26とを備えている。本実施の形態において、底部25と壁部26とは、一体に形成されている。そして、このハウジング15には、底部25と壁部26とにより、受け部である内室27が内部に区画形成されているとともに、壁部26の底部25とは反対側の端部である上端部が、内室27と連通する開口部28となっている。なお、このハウジング15には、ダストカバーを固定するカバー取付部としてのカバー固定溝が形成されていてもよい。
底部25は、シート部材16を介してボールスタッド14から最も荷重を受ける部分である。この底部25は、ボールジョイント11の軸方向と交差(直交)する方向すなわち軸直方向に沿って形成されている。また、この底部25は、シート部材16と直接接触している。さらに、この底部25には、シート部材16に対向する位置である内室27に臨む位置、すなわち本実施の形態では上部に、シート部材16と接触する荷重受け面30が形成されている。本実施の形態において、この荷重受け面30は、第1荷重受け部としての第1荷重受け面31と第2荷重受け部としての第2荷重受け面32とを備えている。
第1荷重受け面31は、ボールジョイント11の中心軸に向かってボール部21に対してスタッド部とは反対方向、本実施の形態では下方へと傾斜する傾斜面状に形成されている。すなわち、この第1荷重受け面31は、軸直方向に対して所定角度で傾斜する傾斜面状となっている。換言すれば、この第1荷重受け面31は、ボール部21に向かって拡径状に傾斜している。この第1荷重受け面31は、ボールジョイント11の中心軸の周囲を囲んで円環状に形成されている。すなわち、この第1荷重受け面31は、截頭円錐面状に形成されている。また、この第1荷重受け面31は、荷重受け面30において、第2荷重受け面32よりも外側に位置し、荷重受け面30の外縁部側を構成している。
第2荷重受け面32は、ボールジョイント11の軸方向と交差(直交)する方向すなわち軸直方向に沿って延びる平面状に形成されている。この第2荷重受け面32は、第1荷重受け面31の中央部と連続して形成されている。本実施の形態において、この第2荷重受け面32は、第1荷重受け面31の下端部、すなわち縮径側と連続して形成されている。この第2荷重受け面32は、軸方向から見て円形状となっている。
壁部26は、円筒状に形成されている。この壁部26は、底部25から上側に向かって突出している。また、図示しないが、この壁部26は、例えばボール部21の外周面に沿ってシート部材16とともに湾曲されるようにかしめ変形されることでボール部21及びシート部材16の開口部28からの抜けを防止する形状となっている。そして、この壁部26は、シート部材16に対向する位置である内室27に臨む位置、すなわち内周側が、略円筒面状の保持面34となっている。この保持面34は、荷重受け面30と連続して形成されている。本実施の形態において、この保持面34は、第1荷重受け面31の拡径側、すなわち第2荷重受け面32に対して反対側と連続して形成されている。なお、この壁部26は、図示しないが、他の部材に対してリンクなどを介して連結されていてもよい。
内室27は、ボール部21を回動可能に保持したシート部材16を保持して収容する受容部である。この内室27は、保持面34と荷重受け面30(第1荷重受け面31及び第2荷重受け面32)とにより区画されている。この内室27は、図示しないが、例えば壁部26のかしめ変形により、例えば開口部28側である上側に向かって、徐々に縮径するように形成されている。
開口部28は、内室27にボール部21が収容されたボールスタッド14のスタッド部がハウジング15の外部に突出される部分である。この開口部28は、壁部26の上端部により周縁が区画されている。
シート部材16は、第1シート体であるボールシート37と、このボールシート37と別体の第2シート体であるクッションシート38とを備えている。
図1ないし図3に示すボールシート37は、内側にボールスタッド14のボール部21を摺動(回動)可能に保持する部分である。このボールシート37は、クッションシート38よりも大きい体積を有し、シート部材16の大部分を構成している。このボールシート37は、例えばポリアセタール(POM)などの硬質の合成樹脂により有底円筒状(円筒状)に形成されている。このボールシート37は、第1シート体本体部としてのボールシート本体部41と、シート対向部としてのボールシート対向部42とを一体に備えている。そして、このボールシート37は、ボール部21の外周面の過半、本実施の形態ではボール部21の赤道位置を含む領域の外周面を覆っている。ここで、ボール部21の赤道位置とは、ボールスタッド14の軸方向においてボール部21の径寸法が最大となる位置、すなわちボール部21の最大径位置をいう。より詳細に、このボールシート37は、ボール部21のスタッド部に対して反対側の端部側(下端部側)から、スタッド部の基端部と連続する端部側(上端部側)に亘る、略全体の外周面を連続的に覆っている。すなわち、このボールシート37の内部は、ボール部21と直接接触している。したがって、このボールシート37の内部には、ボール部21を包持する球面状の摺動面(保持面)44が形成されている。また、このボールシート37は、例えば一端(上端)が開口されている。なお、このボールシート37の他端(下端)は、閉塞されていてもよいし、開口されていてもよい。すなわち、このボールシート37は、少なくとも一端にシート開口部45を備えている。本実施の形態において、このボールシート37は、他端に開口46を備えている。また、このボールシート37は、クッションシート38が取り付けられる取付部としての空間部48を外部に備えている。さらに、このボールシート37は、リブ49を外部に備えている。
ボールシート本体部41は、ハウジング15の内室27において、壁部26の内方に位置する部分である。すなわち、このボールシート本体部41は、保持面34により保持される部分である。このボールシート本体部41は、円筒状に形成されている。このボールシート本体部41の一端である上端に、シート開口部45が形成されている。また、このボールシート本体部41の外面は、保持面34と全面的(面状)に接触する円筒面状の接触外周面51となっている。さらに、このボールシート本体部41は、ハウジング15に取り付け固定された状態で、壁部26とともにボール部21の外周面に沿って湾曲されている。したがって、このボールシート本体部41(接触外周面51)は、ハウジング15に取り付け固定された状態で、シート開口部45側である上側に向かって縮径されている。
ボールシート対向部42は、ハウジング15の内室27において、底部25と対向する部分である。すなわち、このボールシート対向部42は、荷重受け面30、本実施の形態では第1荷重受け面31及び第2荷重受け面32により保持される部分である。このボールシート対向部42は、ボールジョイント11の軸方向に対して交差する方向に形成され、ボールシート本体部41のシート開口部45とは反対側の端部に連続している。このボールシート対向部42に開口46が形成されている。また、このボールシート対向部42は、ボールシート本体部41から離れる方向、すなわち下側に向かって縮径されている。換言すれば、このボールシート対向部42は、截頭円錐状に形成されている。また、このボールシート対向部42の外部には、ハウジング15の底部25(荷重受け面30(第1荷重受け面31及び第2荷重受け面32))と接触する接触面52が形成されている。この接触面52は、本実施の形態において、接触部としての第1接触面53と第2接触面54とを備えている。
第1接触面53は、底部25(荷重受け面30)に対して常時接触する部分である。本実施の形態において、この第1接触面53は、第1荷重受け面31と全面的(面状)に常時接触する部分である。この第1接触面53は、第1荷重受け面31と平行(略平行も含む)に形成されている。すなわち、この第1接触面53は、ボールジョイント11の中心軸に向かってボールシート本体部41に対して反対方向、本実施の形態では下方へと傾斜する傾斜面状に形成されている。したがって、この第1接触面53は、軸直方向に対して所定角度で傾斜する傾斜面状となっている。換言すれば、この第1接触面53は、ボールシート本体部41に向かって拡径状に傾斜している。この第1接触面53は、ボールジョイント11の中心軸の周囲を囲んで円環状に形成されている。すなわち、この第1接触面53は、截頭円錐面状に形成されている。また、この第1接触面53は、第2接触面54よりも面積が広く形成されている。さらに、この第1接触面53は、接触外周面51に対して空間部48を介して離れて位置している。さらに、この第1接触面53は、接触面52において第2接触面54よりも外側に位置し、接触面52の外縁部側を構成している。
第2接触面54は、底部25(荷重受け面30)に対して常時接触する部分である。本実施の形態において、この第2接触面54は、第2荷重受け面32と全面的(面状)に常時接触する部分である。この第2接触面54は、第2荷重受け面32と平行(略平行も含む)に形成されている。すなわち、この第2接触面54は、ボールジョイント11の中心軸に対して交差(例えば直交)する方向である軸直方向に沿って形成されている。また、この第2接触面54は、第1接触面53の中央部と連続して形成されている。本実施の形態において、この第2接触面54は、第1接触面53の下端部、すなわち縮径側と連続して形成されている。また、本実施の形態において、この第2接触面54は、開口46の周縁部を囲んで形成されている。したがって、この第2接触面54は、軸方向から見て円環状となっている。
摺動面44は、ボールシート37のボールシート本体部41からボールシート対向部42に亘る部分の内部に形成されている。この摺動面44は、ボールシート本体部41の内方に位置する一端側摺動面である上部摺動面44aと、ボールシート対向部42の内方に位置する他端側摺動面である被荷重摺動面としての下部摺動面44bとを一体に備えている。なお、この摺動面44には、例えばボール部21と摺動面44との摺動性を向上する潤滑剤などを保持する溝部44cが周方向、あるいは径方向などに沿って形成されていてもよい。
上部摺動面44aは、ボール部21の赤道位置よりもシート開口部45側(上側)の外周面を覆う部分である。
下部摺動面44bは、ボール部21の赤道位置よりも開口46側(下側)の外周面を覆いボールスタッド14のボール部21から荷重を受ける部分である。
シート開口部45は、摺動面44(上部摺動面44a)及びハウジング15の開口部28と連通している。このシート開口部45からは、ボール部21の一部(ボール部21のスタッド部側の部分)がシート部材16の外部に露出され、かつ、スタッド部が外部に突出されている。
開口46は、摺動面44(下部摺動面44b)と連通している。この開口46は、シート開口部45よりも小径に形成されている。この開口46には、潤滑剤が保持されていてもよい。
空間部48は、ボールシート37におけるハウジング15の底部25に対向する位置、すなわちボールシート37におけるボールスタッド14から荷重を受ける摺動面44の背面側の位置に、ボールシート本体部41(接触外周面51)とボールシート対向部42(接触面52(第1接触面53))とに亘って凹設されている。すなわち、この空間部48は、ボールシート本体部41とボールシート対向部42とが連続するボールシート37の角部全周を溝状に切り欠いて形成されている。したがって、この空間部48は、ボールシート37のボールシート対向部42の外縁部に位置している。また、この空間部48は、接触外周面51及び第1接触面53に対して連続して形成されている。なお、この空間部48は、本実施の形態において、ボールジョイント11の軸方向に見て、内縁部(内周部)側がボール部21の赤道位置よりも内側(中心軸側)、外縁部(外周部)側がボール部21の赤道位置よりも外側に形成されているが、全体がボール部21の赤道位置よりも内側(中心軸側)に位置していてもよいし、全体がボール部21の赤道位置よりも外側に位置していてもよい。
リブ49は、空間部48に位置し、この空間部48に取り付けられたクッションシート38を支持するものである。このリブ49は、径方向に沿って直線状に形成され、軸方向に沿って突出している。このリブ49は、本実施の形態において、周方向に複数配置され、互いに等角度(略等角度も含む)に離間されている。したがって、これらリブ49は、放射状に配置されている。そして、これらリブ49の先端部が、クッションシート38と接触するシート接触部56となっている。すなわち、これらリブ49により、クッションシート38が線状に支持されている。また、隣接するリブ49,49間は、クッションシート38に対して非接触の凹部57となっている。
クッションシート38は、ボールシート37の外部にて空間部48に取り付けられるものである。このクッションシート38は、ボールシート37よりも小さい体積を有し、シート部材16の残りの部分を構成している。このクッションシート38は、例えばポリエステル(PE)などの軟質の合成樹脂により形成されている。すなわち、このクッションシート38は、ボールシート37よりも軟質の合成樹脂により形成されている。また、このクッションシート38は、ボールシート37よりも弾性に優れる(弾性が大きい)材料で形成されている。このクッションシート38は、円環状に形成されている。このため、このクッションシート38は、挿入開口部61を中央部に備えている。また、このクッションシート38は、外周面部62を備えている。さらに、このクッションシート38は、ハウジング15の底部25に対向する対向部としての対向面64を備えている。
挿入開口部61は、ボールシート37のボールシート対向部42の空間部48よりも内方の部分が挿入される開口部である。すなわち、この挿入開口部61を介して、ボールシート37のボールシート対向部42の接触面52(第1接触面53及び第2接触面54)が底部25に対向するように露出する。この挿入開口部61は、例えば大径の円形状に形成されている。
外周面部62は、クッションシート38の外周を囲んで形成されている。この外周面部62は、クッションシート38がボールシート37の空間部48に取り付けられた状態で、ボールシート37の接触外周面51と略面一(面一も含む)に位置している。このため、この外周面部62は、ハウジング15の保持面34に対して接触可能となっている。
対向面64は、クッションシート38において、ハウジング15の底部25と対向する側である下側に位置している。この対向面64は、クッションシート38がボールシート37の空間部48に取り付けられた状態で、第1接触面53と略面一(面一も含む)に位置している。すなわち、この対向面64は、第1接触面53と平行(略平行)に位置する傾斜面である。換言すれば、この対向面64は、ボールジョイント11の中心軸に向かってボールシート37に対して反対方向、本実施の形態では下方へと傾斜している。このため、この対向面64は、軸直方向に対して所定角度で傾斜する傾斜面状となっている。すなわち、この対向面64は、第1接触面53と傾斜角が略等しく(等しくも含む)形成されている。また、この対向面64は、ボールジョイント11の中心軸の周囲を囲んで円環状に形成されている。すなわち、この対向面64は、第1接触面53を含む截頭円錐面上に位置している。そして、この対向面64は、第1接触面53よりも面積が狭く形成されている。また、この対向面64は、第1荷重受け面31と全面的(面状)に常時接触していてもよい。したがって、ハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対する第1接触面53の接触面積がハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対する対向面64の接触面積よりも大きくなるように設定されている。
ダストカバーは、ダストシール、あるいはブーツなどとも呼ばれ、ボールスタッド14の回動に拘らずハウジング15の開口部28を覆い、ハウジング15あるいはシート部材16の内部への水分及び塵埃などの侵入を阻止するものである。このダストカバーは、例えば合成樹脂により略円筒状に形成され、上端側がボールスタッド14のスタッド部の外周面に固定され、下端側がハウジング15の壁部26の外面(カバー固定溝)に固定される。
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
ボールジョイント11は、スタッド部が接続された被接続部材からの荷重がボールスタッド14に加わると、このボールスタッド14がボール部21を中心として前後方向、あるいは左右方向などに回動する。
このとき、本実施の形態では、ボール部21を回動可能に内部に保持するボールシート37に、ハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対して常時接触する第1接触面53と、底部25(第1荷重受け面31)に対向する位置に凹設される空間部48とを設けるとともに、この空間部48に取り付けられてボールシート37の外部に位置する、ボールシート37よりも弾性が大きいクッションシート38に、第1接触面53と略面一に位置して底部25(第1荷重受け面31)に対向する対向面64を設けることで、初期状態では主としてボールシート37が機能する1Pタイプとして動作し、使用にしたがい荷重や熱の付与によってボールシート37による残留プレロードが低下するとクッションシート38が有効に機能する2Pタイプとして動作する。
すなわち、本実施の形態のシート部材16は、初期状態では、最も荷重を受けるハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対してボールシート37の第1接触面53が接触しているので、クッションシート38が機能しにくく、プレロード(予圧)が維持されている状態で高剛性、高耐久性などの特性を得やすい1Pタイプとして機能する。また、荷重や熱の付与によってプレロードが低下した使用状態(経時状態)では、クッションシート38が機能し始め、急激ながたつきや破断などが生じにくく安定して動作する2Pタイプとして機能する。このように、初期状態においてより良好な特性を示す1Pタイプと、使用状態においてより良好な特性を示す2Pタイプとのそれぞれの利点を有効に活かす構造とし、初期状態から使用状態まで良好な特性を得ることができる。この結果、急激ながたつきに起因する異音の発生や突然の車両のハンドルのふらつきなどを防止できる。
また、クッションシート38をボールシート37よりも軟質の合成樹脂により形成することで、初期状態においてボールシート37をより有効に機能させることができるとともに、ボールシート37が劣化した使用状態でクッションシート38をより有効に機能させることができる。
さらに、ボールシート37の第1接触面53の底部25(第1荷重受け面31)に対する接触面積を、クッションシート38の対向面64の底部25(第1荷重受け面31)に対する接触面積よりも大きくすることで、初期状態においてボールシート37をより有効に機能させることができる。
また、ボールシート37の空間部48に、この空間部48に取り付けられたクッションシート38を支持するリブ49を設けることで、初期状態においてボールシート37をより有効に機能させ、ボールシート37が劣化した使用状態においてクッションシート38をより確実に機能させることができる。さらに、リブ49の数や形状によって、クッションシート38の機能やクッションシート38を機能させるタイミングなどを容易に調整できる。
次に、第2の実施の形態を図4を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、ボールシート37のボールシート対向部42に、シートリブ66が形成されているものである。
シートリブ66は、ハウジング15の底部25に対して接触するものである。このシートリブ66は、径方向に沿って直線状に形成され、軸方向に沿って突出している。このシートリブ66は、本実施の形態において、周方向に複数配置され、互いに等角度(略等角度も含む)に離間されている。したがって、これらシートリブ66は、放射状に配置されている。そして、これらシートリブ66の先端部が、ハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対して接触するシート接触部56となっている。すなわち、これらシートリブ66により、ボールシート37がハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対して線状に接触している。また、隣接するシートリブ66,66間は、ハウジング15の底部25(第1荷重受け面31)に対して非接触のシート凹部67となっている。
そして、ボールシート37のボールシート対向部42にシートリブ66を設けることで、シートリブ66の数や形状によって、ボールシート37の機能を容易に調整できる。
なお、上記各実施の形態において、ボールジョイント11は、スタッド部がボール部21に対して上方に位置するボールスタッド14を介してシート部材16に対して下方に向けて荷重が加わる構成の場合により有効となるが、上下逆の配置でも同様の作用効果を奏することができる。
また、車両の懸架装置用、あるいは操舵装置用に限らず、その他の任意の用途に用いることができる。
本発明は、例えば自動車などの車両の操舵装置、あるいは懸架装置などに好適に用いられる。
11 ボールジョイント
14 ボール側部材であるボールスタッド
15 受け側部材であるハウジング
16 シート部材
21 ボール部
25 荷重受け部である底部
27 受け部である内室
37 第1シート体であるボールシート
38 第2シート体であるクッションシート
48 取付部としての空間部
49 リブ
53 接触部としての第1接触面
64 対向部としての対向面

Claims (4)

  1. ボール部を備えたボール側部材と、
    前記ボール部を回動可能に内部に保持する第1シート体、及び、この第1シート体とは別体でこの第1シート体よりも弾性が大きく、この第1シート体の外部に配置される環状の第2シート体を備えたシート部材と、
    このシート部材を保持する受け部、及び、この受け部に位置し前記シート部材を介して前記ボール側部材からの荷重を受ける荷重受け部を備えた受け側部材とを具備し、
    前記第1シート体は、
    前記荷重受け部に対して常時接触する接触部と、
    前記荷重受け部に対向する位置に凹設され前記第2シート体が取り付けられる取付部とを備え、
    前記第2シート体は、前記接触部と略面一に位置して前記荷重受け部に対向する対向部を備えた
    ことを特徴とするボールジョイント。
  2. 第2シート体は、第1シート体よりも軟質の合成樹脂により形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のボールジョイント。
  3. 第1シート体の接触部の荷重受け部に対する接触面積が、第2シート体の対向部の前記荷重受け部に対する接触面積よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1または2記載のボールジョイント。
  4. 第1シート体は、取付部に位置しこの取付部に取り付けられた第2シート体を支持するリブを備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載のボールジョイント。
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