JP2019036773A - 基地局装置、端末装置、通信システムおよび通信制御方法 - Google Patents

基地局装置、端末装置、通信システムおよび通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができるようにする。
【解決手段】基地局により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する基地局2が、ユーザ端末1と無線通信を行う無線通信部11と、ユーザ端末において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を無線通信部からユーザ端末に送信する制御部13と、を備えるものとする。
【選択図】図3

Description

本発明は、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する基地局装置、端末装置、通信システムおよび通信制御方法に関するものである。
現在検討が進められている5G(第5世代移動体通信システム)では、高SHF帯やEHF帯が利用されるようになっており、このような高周波数帯を利用することで、非常に広い通信帯域を確保できることから、1Gbpsを超える大容量通信が可能となる。一方、このような高周波数帯を利用した無線通信は、電波到達距離が短いため、送信ビームフォーミング技術を利用して、電波到達距離を伸ばす検討が行われている。
送信ビームフォーミング技術を利用する場合、ユーザ端末では、適切な送信ビームを逐次選択して通信を行うことになる。このようなビーム選択に関する技術として、従来、各送信ビームの受信電力に基づいて、適切な送信ビームを選択する技術が知られている(特許文献1参照)。また、この技術では、送信ビームを太くした場合に、受信電力が下がることから、送信ビームの受信電力にオフセットを加えることで、送信ビームの太さに影響されずに、送信ビームの評価を公平に行うようにしている。
特開2015−185953号公報
さて、5Gで採用される高周波数帯を利用した通信方式では、大容量通信が可能となる反面、電波の直進性が高いため、通信経路上に遮蔽物が存在すると無線品質が劣化することで、通信の切断などの通信不良が発生する。また、多数のユーザ端末が同一の送信ビームを利用する場合、ユーザ端末のスループットが低下する。このような通信不良が発生したり、ユーザ端末のスループットが低下したりすると、通信中のユーザのサービス満足度が低下する可能性がある。このため、遮蔽などによる通信不良や混雑によるスループットの低下を事前に回避することができる技術が望まれる。
しかしながら、前記従来の技術のように、各送信ビームの受信電力に基づいて、適切な送信ビームを選択するだけでは、遮蔽などによる通信不良や混雑によるスループットの低下を事前に回避することができないという問題があった。
そこで、本発明は、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる基地局装置、端末装置、通信システムおよび通信制御方法を提供することを主な目的とする。
本発明の基地局装置は、自装置または他の基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する基地局装置であって、前記端末装置と無線通信を行う無線通信部と、前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記無線通信部から前記端末装置に送信する制御部と、を備える構成とする。
また、本発明の端末装置は、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用して、前記基地局装置と無線通信を行う端末装置であって、前記基地局装置と無線通信を行う無線通信部と、前記基地局装置から送信される補正情報を前記無線通信部で受信すると、前記補正情報に基づいて、送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う制御部と、を備える構成とする。
また、本発明の通信システムは、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用して、端末装置が前記基地局装置と無線通信を行う通信システムであって、前記基地局装置は、前記端末装置と無線通信を行う無線通信部と、前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記無線通信部から前記端末装置に送信する制御部と、前記端末装置は、前記基地局装置と無線通信を行う無線通信部と、前記基地局装置から送信される前記補正情報を前記無線通信部で受信すると、前記補正情報に基づいて、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う構成とする。
また、本発明の通信制御方法は、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する通信制御方法であって、前記基地局装置は、前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記端末装置に送信し、前記端末装置は、前記基地局装置から送信される前記補正情報を受信すると、前記補正情報に基づいて、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う構成とする。
本発明によれば、端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進することができる。これにより、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる。
第1実施形態に係る通信システムの全体構成図 第1実施形態に係るユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図 第1実施形態に係る基地局2の概略構成を示すブロック図 第1実施形態に係るユーザ端末1の概略構成を示すブロック図 第1実施形態に係る報知情報のメッセージに付加されるオフセット情報を示す説明図 第1実施形態に係る測定関連情報のメッセージに付加されるオフセット情報を示す説明図 第1実施形態に係るユーザ端末1に記憶されるオフセット情報を示す説明図 第1実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図 第1実施形態に係るユーザ端末1において新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図 第1実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1が接続中である場合に行われる処理の手順を示すフロー図 第1実施形態に係るユーザ端末1において基地局2に接続中である場合に行われる処理の手順を示すフロー図 第2実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図 第3実施形態に係るユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図 第3実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図 第4実施形態に係るユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図 第4実施形態に係る利用ビーム履歴情報を示す説明図 第4実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1が接続中である場合に行われる処理の手順を示すフロー図 第5実施形態に係るユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、自装置または他の基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する基地局装置であって、前記端末装置と無線通信を行う無線通信部と、前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記無線通信部から前記端末装置に送信する制御部と、を備える構成とする。
これによると、端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進することができる。これにより、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる。
また、第2の発明は、前記制御部は、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値としての受信電力の測定値を増減するオフセット値を含む前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、受信電力の測定値からオフセット値を減算して、受信電力が実際より小さくなるように補正することで、当該送信ビームの評価が低くなり、端末装置での当該送信ビームの利用を抑制することができる。また、受信電力の測定値にオフセット値を加算して、受信電力が実際より大きくなるように補正することで、当該送信ビームの評価が高くなり、端末装置での当該送信ビームの利用を促進することができる。
また、第3の発明は、前記制御部は、自装置に接続していない前記端末装置を含め在圏する全ての前記端末装置に、前記補正情報を一斉送信する構成とする。
これによると、自装置のセルに在圏する未接続の端末装置において送信ビームの利用を抑制または促進することができる。これにより、特定の送信ビームを利用して新規に接続する端末装置を制限したり、新規に接続する端末装置を特定の送信ビームを利用するように誘導したりすることができる。
また、第4の発明は、前記制御部は、特定の送信ビームを利用して通信中の複数の前記端末装置の中から、所定の条件にしたがって前記端末装置を選択して、選択した前記端末装置に、前記補正情報を送信する構成とする。
これによると、特定の端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進することができる。これにより、特定の送信ビームを利用する端末装置を別の送信ビームを利用するように誘導することができ、特定の送信ビームの負荷分散や通信効率化を図ることができる。
また、第5の発明は、前記制御部は、所定の順番で並べられた複数の送信ビームを均等にグループ分けした際の1つのビームグループを構成するビーム数と、前記ビームグループごとの前記測定値に対するオフセット値とを含む前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、補正情報のデータ量を削減することができる。
また、第6の発明は、前記制御部は、所定の順番で並べられた複数の送信ビームのうち、前記測定値に対する同一のオフセット値となるビーム群の最初の送信ビームの識別子と、当該ビーム群を構成するビーム数と、当該ビーム群のオフセット値とを含む前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、オフセット値を設定する自由度を確保しつつ、補正情報のデータ量を削減することができる。
また、第7の発明は、前記制御部は、各送信ビームの現在の混雑状況を判定して、混雑中の送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、端末装置において混雑中の送信ビームの利用を抑制することができるため、スループットの低下を事前に回避することができる。なお、端末装置が基地局装置に接続中でない場合には、混雑中でない別の送信ビームを利用して通信が開始されるように制御することができ、また、基地局装置に接続中の端末装置が混雑中の送信ビームを利用している場合には、混雑中でない別の送信ビームに切り替えるように制御することができる。
また、第8の発明は、さらに、通信環境が常時悪い送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する補正情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、端末装置において、通信環境が常時悪い送信ビームの利用が抑制されるため、通信不良やスループットの低下を事前に回避することができる。
また、第9の発明は、前記制御部は、現在の時間帯において通信環境が悪化する送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、端末装置において、現在の時間帯において通信環境が悪化する送信ビームの利用が抑制されるため、通信不良やスループットの低下を事前に回避することができる。
また、第10の発明は、前記制御部は、信号機の制御情報に基づいて、青信号により進行が許可された車線を対象にした送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、青信号で走行中の車両に搭載された端末装置において、青信号により進行が許可された車線を対象にした送信ビームの利用が抑制されるため、通信不良を事前に回避することができる。
また、第11の発明は、前記制御部は、反射により上空に向かう送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、上空の飛翔体に搭載された端末装置において、反射により上空に向かう送信ビームの利用が抑制されるため、通信不良を事前に回避することができる。
また、第12の発明は、前記制御部は、自装置が、自装置に接続中の前記端末装置の移動方向の後側に位置する場合には、前記端末装置の移動方向の前側に位置する隣の基地局装置により形成される送信ビームの利用を促進し、または、自装置により形成される送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、現在通信中の基地局の送信ビームで通信不良が発生する前に、隣の基地局の送信ビームに切り替えることができる。
また、第13の発明は、さらに、前記端末装置で過去に利用した送信ビームに関する情報を利用ビーム履歴情報として蓄積する記憶部を備え、前記制御部は、前記利用ビーム履歴情報に基づいて、自装置に接続中の前記端末装置が前記隣の基地局装置との境界付近の送信ビームを利用していると判定した場合には、前記隣の基地局装置により形成される送信ビームの利用を促進し、または、自装置により形成される送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得する構成とする。
これによると、端末装置の移動方向を取得することなく、現在通信中の基地局の送信ビームで通信不良が発生する前に、隣の基地局の送信ビームに切り替えることができる。
また、第14の発明は、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用して、前記基地局装置と無線通信を行う端末装置であって、前記基地局装置と無線通信を行う無線通信部と、前記基地局装置から送信される補正情報を前記無線通信部で受信すると、前記補正情報に基づいて、送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う制御部と、を備える構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる。
また、第15の発明は、さらに、前記基地局装置から受信した前記補正情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、通信中の送信ビームを見失うと、前記記憶部に記憶された前記補正情報に基づいて前記測定値を補正する構成とする。
これによると、通信中の送信ビームを見失った場合、基地局装置から補正情報を取得できなくなるが、記憶部に記憶された補正情報を用いることで、測定値の補正を行うことができる。なお、新たに補正情報が基地局装置から通知された場合には、記憶部の補正情報を更新すればよい。
また、第16の発明は、前記制御部は、所定の保持期間が経過すると、前記記憶部に記憶された前記補正情報を消去する構成とする。
これによると、無用な補正情報で記憶部の容量が浪費されることを避けることができる。なお、保持期間は、基地局から通知されるようにするとよい。
また、第17の発明は、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用して、端末装置が前記基地局装置と無線通信を行う通信システムであって、前記基地局装置は、前記端末装置と無線通信を行う無線通信部と、前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記無線通信部から前記端末装置に送信する制御部と、前記端末装置は、前記基地局装置と無線通信を行う無線通信部と、前記基地局装置から送信される前記補正情報を前記無線通信部で受信すると、前記補正情報に基づいて、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる。
また、第18の発明は、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する通信制御方法であって、前記基地局装置は、前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記端末装置に送信し、前記端末装置は、前記基地局装置から送信される前記補正情報を受信すると、前記補正情報に基づいて、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
この通信システムは、ユーザ端末1(端末装置)と、セルラー通信の基地局2(基地局装置)と、無線LANの基地局3(アクセスポイント、基地局装置)と、通信制御装置4と、を備えている。
ユーザ端末1は、スマートフォンやタブレット端末などである。このユーザ端末1は、セルラー通信の基地局2に接続することができ、このセルラー通信の基地局2と通信制御装置4を介して、インターネット上の対向局(サーバなど)と通信を行う。また、ユーザ端末1は、無線LANの基地局3に接続することができ、この無線LANの基地局3を介して、インターネット上の対向局(サーバなど)と通信を行う。
セルラー通信の基地局2は、5Gで採用される高SHF帯またはEHF帯(ミリ波帯)を利用した無線通信を行うものである。このセルラー通信の基地局2では、送信ビームフォーミングが行われ、複数の送信ビームが形成され、いずれかの送信ビームを利用してユーザ端末1にデータを送信する。
また、無線LANの基地局3は、WiGig(登録商標)等、高SHF帯以上の周波数を利用した無線通信を行うものである。この無線LANの基地局3では、セルラー通信の基地局2と同様に、送信ビームフォーミングが行われ、複数の送信ビームが形成され、いずれかの送信ビームを利用してユーザ端末1にデータを送信する。
なお、基地局2あるいは基地局3により測定用のシグナリングを送信する場合の送信ビームフォーミングが行われるとき、送信ビームごとにその送信方向は固定されている。
ユーザ端末1では、セルラー通信の基地局2および無線LANの基地局3により形成される各送信ビームの受信状況を評価する測定値、具体的には、各送信ビームの受信電力を測定し、各送信ビームの受信電力の測定値に基づいて選択された送信ビームを利用して、セルラー通信の基地局2および無線LANの基地局3と通信を行う。
通信制御装置4は、セルラー通信の基地局2に関する通信を制御するものであり、SMF(Session Management Function)やUPF(User Plane Function)などである。
次に、第1実施形態に係るユーザ端末1および基地局2において行われる処理の概要について説明する。図2は、ユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図である。
ユーザ端末1と基地局2との間の通信経路上に遮蔽物が存在すると無線品質が劣化することで、通信の切断などの通信不良が発生する。例えば、基地局2の送信ビームが、車両の交通量が多い車道を横切るように形成される場合、その送信ビームは通信不良が発生する可能性が高い。また、基地局2の送信ビームが、看板や街路樹などの遮蔽物が多い方向に形成される場合にも、その送信ビームは通信不良が発生する可能性が高い。そして、このような遮蔽による通信不良が発生する可能性は、遮蔽物の状況に依存するため、大きく変動しない。
そこで、本実施形態では、通信環境が常時悪い特定の方向に形成される送信ビームに対して、ユーザ端末1において当該送信ビームの利用が常時抑制されるように、固定値となるオフセット値(初期のオフセット値)を設定して、そのオフセット値に基づいて、ユーザ端末1で測定される送信ビームの受信電力を補正する。
これにより、ユーザ端末1において、通信環境が常時悪い送信ビームの評価が低くなることで、その送信ビームの利用が抑制されるため、通信不良を事前に回避することができる。
また、多数のユーザ端末1が同一の送信ビームを利用する場合、すなわち、送信ビームが混雑している場合、ユーザ端末1のスループットが低下する。この場合、混雑によるスループットの低下が発生する可能性は、送信ビームの混雑状況に依存し、変動する。
そこで、本実施形態では、各送信ビームの現在の混雑状況を判定して、ユーザ端末1において混雑中の送信ビームの利用が抑制されるように、変動値となるオフセット値を設定して、そのオフセット値に基づいて、ユーザ端末1で測定される送信ビームの受信電力を補正する。特に本実施形態では、初期のオフセット値とは別に混雑用のオフセット値を用意し、送信ビームが混雑中と判定されると、混雑用のオフセット値に更新する。
これにより、混雑によるスループットの低下が発生する可能性が高い送信ビームの利用が抑制され、新規接続時に、ユーザ端末1が混雑中の送信ビームを利用しないように制限することができ、また、ユーザ端末1が基地局2に接続中である場合には、混雑中の送信ビームに切り替えられないように制限することができるため、スループットの低下を事前に回避することができる。
なお、送信ビームが混雑状態になると、その送信ビームに対して、一律に混雑用のオフセット値に更新すればよいが、混雑の度合に応じてオフセット値を変化させるようにしてもよい。
また、ユーザ端末1では、送信ビームの受信電力の測定値が、所定の基準電力(送信ビームとして検出する受信電力の基準、例えば−120dBm)以下であれば送信ビームと見做さない。このため、基準電力の近傍まで受信電力を補正すると、その送信ビームが選択されにくくなる。特に、新規接続時には、基準電力以下に補正して、その送信ビームが選択できないようにしてもよい。一方、基地局2に接続中である場合には、基準電力以下に補正すると、接続が切断されるため、補正された受信電力が基準電力以下にならないように補正するとよい。これにより、通信が切断されずに、他の送信ビームに切り替えることができる。
次に、第1実施形態に係るセルラー通信の基地局2の概略構成について説明する。図3は、セルラー通信の基地局2の概略構成を示すブロック図である。
セルラー通信の基地局2は、無線通信部11と、有線通信部12と、制御部13と、記憶部14と、を備えている。
無線通信部11は、ユーザ端末1と無線通信を行う。
有線通信部12は、通信制御装置4や、周辺にある別の基地局2と有線通信を行う。
記憶部14は、ユーザ端末1に関する情報や、周辺にある別の基地局2に関する情報や、制御部13を構成するプロセッサで実行されるプログラムなどを記憶する。また、記憶部14は、オフセット情報データベースの登録情報を記憶する。オフセット情報データベースには、ユーザ端末1で測定される各送信ビームの受信電力を補正するオフセット値が登録される。このオフセット値には、初期のオフセット値と混雑用のオフセット値とがある。
制御部13は、無線制御部21と、有線制御部22と、を備えている。この制御部13は、プロセッサで構成され、制御部13の各部は、記憶部14に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
有線制御部22は、通信制御装置4や、周辺にある別の基地局2との有線通信により、ユーザ端末1の接続先などに関する情報を交換する。
無線制御部21は、混雑判定部31と、端末選択部32と、オフセット情報取得部33と、メッセージ制御部34と、を備えている。
混雑判定部31は、各送信ビームの混雑状況を判定する。本実施形態では、各送信ビームの通信中端末数、すなわち、各送信ビームを利用して通信中のユーザ端末1の数で混雑状況を判定する。すなわち、対象とする送信ビームの通信中端末数が所定のしきい値以上であるか否かを判定し、通信中端末数がしきい値以上であれば、対象とする送信ビームを混雑中と判定する。
なお、通信中端末数のしきい値は、送信ビームの利用を許容するユーザ端末1の上限値であり、このしきい値により、送信ビームを利用するユーザ端末1の数を制限することで、ユーザ端末1で高いスループットを確保することができる。
端末選択部32は、自装置と通信中のユーザ端末1の中から、オフセット情報を通知するユーザ端末1を選択する。本実施形態では、混雑中の送信ビームを利用して通信中の複数のユーザ端末1のうち、混雑中でない他の送信ビームを利用可能なユーザ端末1を抽出し、ここで1つのユーザ端末1に絞り込まれていない場合には、抽出した複数のユーザ端末1のうち、現在通信中の送信ビームで無線品質が最も低いユーザ端末1を選択する。
オフセット情報取得部33は、各送信ビームに関するオフセット値を規定したオフセット情報(補正情報)を取得する。本実施形態では、各送信ビームの混雑状況に応じて、各送信ビームに関するオフセット値を設定する。すなわち、混雑中の送信ビームについては、ユーザ端末1で選択が抑制されるように受信電力を補正するオフセット値を設定し、混雑中でない送信ビームについては、記憶部14に記憶された初期のオフセット値をそのまま使用する。
メッセージ制御部34は、ユーザ端末1の新規接続時に、オフセット情報取得部33で取得したオフセット情報を含む報知情報のメッセージを生成して、その報知情報のメッセージを、在圏する全てのユーザ端末1に一斉送信する。この報知情報のメッセージは、非通信中のユーザ端末1に向けて送信されるメッセージであり、全てのユーザ端末1に同一内容が送信される。また、メッセージ制御部34は、ユーザ端末1が基地局2に接続中である場合に、オフセット情報を含む測定関連情報のメッセージを生成して、その測定関連情報のメッセージをユーザ端末1に送信する。この測定関連情報のメッセージは、通信中のユーザ端末1に向けて送信されるメッセージであり、個々のユーザ端末1に個別の内容が送信される。
なお、図3にはセルラー通信の基地局2の概略構成を示したが、無線LANの基地局3もこれと略同様である。
次に、第1実施形態に係るユーザ端末1の概略構成について説明する。図4は、ユーザ端末1の概略構成を示すブロック図である。
ユーザ端末1は、無線通信部41と、制御部42と、記憶部43と、を備えている。
無線通信部41は、セルラー通信の基地局2および無線LANの基地局3との間で無線通信を行い、インターネット上の対向局(サーバなど)とデータの送受信を行う。
記憶部43は、自装置に関する情報や、基地局2,3に関する情報や、制御部42を構成するプロセッサで実行されるプログラムなどを記憶する。また、記憶部43は、基地局2から受信したメッセージに含まれるオフセット情報を記憶する。
制御部42は、接続先制御部51と、オフセット処理部52と、ビーム選択部53と、メッセージ制御部54と、ビーム受信制御部55と、を備えている。この制御部42は、プロセッサで構成され、制御部42の各部は、記憶部43に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
接続先制御部51は、接続可能なセルを探索するセルサーチを行う。また、接続先制御部51は、ビーム選択部53で選択したセルが、ユーザ端末1がキャンプできる適切なセルとしての基準を満足するか否かを判定する適切セル判定を行う。また、接続先制御部51は、適切なセルと判定したセルのシステム情報などを監視するキャンプ状態に移行するキャンプオンの処理を行う。
オフセット処理部52は、基地局2から受信したメッセージに含まれるオフセット情報を取得して、このオフセット情報に基づいて、各送信ビームのオフセット値を取得して、そのオフセット値に基づいて、各送信ビームの受信電力の測定値を補正して、補正された受信電力の測定値を取得する。
なお、オフセット処理部52では、送信ビームの受信電力の測定値を補正する際に、受信電力の測定値に対して、オフセット値を減算または加算する。ここで、受信電力の測定値からオフセット値を減算して、受信電力が実際より小さくなるように補正することで、当該送信ビームの評価が低くなり、ユーザ端末1での当該送信ビームの利用を抑制することができる。また、受信電力の測定値にオフセット値を加算して、受信電力が実際より大きくなるように補正することで、当該送信ビームの評価が高くなり、ユーザ端末1での当該送信ビームの利用を促進することができる。
ビーム選択部53は、ユーザ端末1の新規接続時に、オフセット処理部52で取得した受信電力の補正値に基づいて、適切な送信ビームを選択する。なお、ユーザ端末1が基地局2に接続中である場合には、基地局2において最適な送信ビームを選択する。
メッセージ制御部54は、ユーザ端末1が基地局2に接続中である場合に、オフセット処理部52で取得した補正済みの受信電力の測定値に基づいて、受信電力の測定値の報告の要否を判定し(報告イベント判定)、報告が必要であれば、補正済みの受信電力の測定値を含むビーム測定報告のメッセージを生成して、そのビーム測定報告のメッセージを基地局2に送信する。
ビーム受信制御部55は、ユーザ端末1の新規接続時に、ビーム選択部53で選択した送信ビームで通信が開始されるように、送信ビームの受信を制御する。また、ユーザ端末1が基地局2に接続中である場合に、基地局2から送信されるビーム指示のメッセージを受信すると、受信する送信ビームを、そのメッセージで指示された送信ビームに切り替える。
次に、第1実施形態に係る報知情報のメッセージおよび測定関連情報のメッセージに付加されるオフセット情報について説明する。図5は、報知情報のメッセージに付加されるオフセット情報を示す説明図である。図6は、測定関連情報のメッセージに付加されるオフセット情報を示す説明図である。
本実施形態では、各送信ビームのオフセット値を表すオフセット情報(補正情報)を、報知情報のメッセージ(在圏する全てのユーザ端末1に同一内容を送信するメッセージ)および測定関連情報のメッセージ(接続中のユーザ端末1の個々に個別の内容を送信するメッセージ)に付加して、ユーザ端末1に送信する。このとき、基地局2で形成される送信ビームの本数は例えば100〜200と多数になるため、オフセット情報で送信ビームごとのオフセット値を個別に規定するようにすると、通信量が多くなる。そこで、以下に示すように、メッセージに付加されるオフセット情報の内容を設定する。なお、図5に示す報知情報のメッセージの例では、図示の都合から送信ビーム本数を10本としている。
まず、第1の方式では、図5(A−1)に示すように、ビームIDの順番にしたがって並べられた複数の送信ビームを均等にグループ分けする、すなわち、送信ビームを所定本数ずつグループ分けして、ビームグループ単位でオフセット量を規定している。そして、図5(A−2)に示すように、メッセージに付加されるオフセット情報には、1ビームグループあたりのビーム数と、ビームグループIDごとのオフセット値とを格納する。
この場合、ユーザ端末1では、1ビームグループあたりのビーム数に基づいて、各送信ビームが属するビームグループを特定することができる。そして、ビームグループIDごとのオフセット値に基づいて、各送信ビームのオフセット値を特定することができる。
なお、この第1の方式では、1ビームグループあたりのビーム数は変更することができるが、ビームグループに属する送信ビームは全て同一のオフセット値となる。
第2の方式では、図5(B−1)に示すように、ビームIDの順番にしたがって並べられた複数の送信ビームのうち、同一のオフセット値となる連続した送信ビームを1つのビーム群とする。そして、図5(B−2)に示すように、メッセージに付加されるオフセット情報には、1つのビーム群の最初の送信ビーム(先頭ビーム)のビームID(識別子)と、そのビーム群を構成するビーム数(連続ビーム数)と、そのビーム群のオフセット値とを格納する。
この第2の方式では、図5(A)に示す第1の方式のように、オフセット値の設定がビームグループで制限されないため、第1の方式より、オフセット値を設定する自由度が高くなる。
また、図6に示す測定関連情報のメッセージの例では、メッセージの送信先となるユーザ端末1用に取得したビームIDとオフセット値を格納する。
次に、第1実施形態に係るユーザ端末1に記憶されるオフセット情報について説明する。図7は、ユーザ端末1に記憶されるオフセット情報を示す説明図である。
本実施形態では、ユーザ端末1において、在圏するセルの基地局2から報知情報のメッセージおよび測定関連情報のメッセージを受信すると、そのメッセージに含まれるオフセット情報を記憶部43に記憶する。ユーザ端末1が移動すると、在圏するセルが変化することで、各セルの基地局2からオフセット情報を取得することができ、記憶部43には、過去に移動した経路上に存在する各セルの基地局2のオフセット情報が蓄積される。また、新たにオフセット値が通知されたら記憶部43のオフセット情報を更新し、記憶部43には、最新のオフセット情報が蓄積される。
一方、ユーザ端末1が、通信中の送信ビームを一時的に見失うと、測定関連情報のメッセージを受信できないため、基地局2からオフセット情報を取得できなくなる。この場合、ユーザ端末1では、記憶部43に蓄積されたセルごとのオフセット情報の中から、在圏するセルのオフセット情報を取得して、そのオフセット情報を使用して受信電力の補正を行う。
また、本実施形態では、オフセット情報とともに、そのオフセット情報の保持期間に関する情報が、基地局2からユーザ端末1に送信される。ユーザ端末1では、保持期間が経過すると、記憶部43に記憶されたオフセット情報を消去する。
なお、図7には、図5(A)に示した第1の方式によるオフセット情報とした例を示したが、図5(B)に示した第2の方式によるオフセット情報でも同様である。
次に、第1実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順について説明する。図8は、基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図である。
図8(A)に示すように、基地局2では、まず、オフセット情報取得部33において、各送信ビームの初期のオフセット値を記憶部14から取得する(ST101)。次に、混雑判定部31において、各送信ビームの混雑状況に関する混雑判定を行う(ST102)。そして、混雑中の送信ビームがある場合には(ST103でYes)、オフセット情報取得部33において、その混雑中の送信ビームに関するオフセット値を、混雑用のオフセット値、すなわち、ユーザ端末1で送信ビームの利用を抑制するように受信電力の測定値を補正するオフセット値に更新する(ST104)。
次に、メッセージ制御部34において、混雑中の送信ビームに関する更新済みのオフセット値と、混雑中でない送信ビームに関する初期のオフセット値とを含む報知情報のメッセージを生成する(ST105)。そして、その報知情報のメッセージを、在圏するユーザ端末1に一斉送信する(ST106)。
一方、混雑中の送信ビームがない場合には(ST103でNo)、オフセット値の更新(ST104)を行わずに、メッセージ制御部34において、各送信ビームの初期のオフセット値を含む報知情報のメッセージを生成して(ST105)、その報知情報のメッセージを在圏するユーザ端末1に一斉送信する(ST106)。
図8(B)に示すように、混雑判定(ST102)では、まず、各送信ビームの通信中端末数、すなわち、各送信ビームを利用して通信中のユーザ端末1の数を取得する(ST201)。そして、対象とする送信ビームの通信中端末数が所定のしきい値以上であるか否かを判定する(ST202)。ここで、通信中端末数がしきい値以上であれば(ST202でYes)、対象とする送信ビームを「混雑中」に設定する(ST203)。このST202およびST203の処理は、全ての送信ビームが終了するまで(ST204でYes)、全ての送信ビームについて順次繰り返される。
次に、第1実施形態に係るユーザ端末1において新規接続時に行われる処理の手順について説明する。図9は、ユーザ端末1において新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図である。
図9(A)に示すように、ユーザ端末1では、まず、接続先制御部51において、接続可能なセルを探索するセルサーチを行う(ST301)。そして、接続可能なセルが見つかると(ST302でYes)、次に、検出したセルの基地局2から送信される報知情報のメッセージを無線通信部41で受信する(ST303)。
次に、無線通信部41において、各送信ビームの受信電力を測定する(ST304)。次に、ビーム選択部53において、適切な送信ビームを選択するビーム選択を行う(ST305)。次に、接続先制御部51において、選択したセルが、ユーザ端末1がキャンプできる適切なセルとしての基準を満足するか否かを判定する適切セル判定を行う(ST306)。
そして、選択したセルが適切なセルとしての基準を満足する場合には(ST307でYes)、選択したセルを適切なセルと判定して、そのセルにキャンプオンする、すなわち、そのセルのシステム情報などを監視するキャンプ状態に移行する(ST308)。
一方、選択したセルが接続先としての基準を満足しない場合には(ST307でNo)、ST301に戻る。
図9(B)に示すように、ビーム選択(ST305)では、まず、オフセット処理部52において、報知情報のメッセージに含まれるオフセット情報(図5参照)に基づいて、各送信ビームが属するビームグループIDを取得する(ST401)。次に、各ビームグループIDのオフセット値に基づいて、各送信ビームのオフセット値を取得する(ST402)。
次に、各送信ビームのオフセット値に基づいて、各送信ビームの受信電力の測定値を補正する(ST403)。すなわち、各送信ビームの受信電力の測定値に対して、対応するオフセット値を減算または加算する。次に、ビーム選択部53において、補正された受信電力の測定値が最大となる送信ビームを選択する(ST404)。
次に、第1実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1が接続中である場合に行われる処理の手順について説明する。図10は、基地局2においてユーザ端末1が接続中である場合に行われる処理の手順を示すフロー図である。
図10(A)に示すように、基地局2では、まず、オフセット情報取得部33において、各送信ビームの初期のオフセット値を記憶部14から取得する(ST501)。次に、混雑判定部31において、各送信ビームの混雑状況に関する混雑判定を行う(ST502)。
そして、混雑中の送信ビームがある場合には(ST503でYes)、次に、端末選択部32において、混雑中の送信ビームを利用しているユーザ端末1のうち、別の送信ビームに切り替えるユーザ端末1を選択する端末選択を行う(ST504)。
次に、オフセット情報取得部33において、端末選択部32で選択したユーザ端末1に関する各送信ビームのオフセット値のうち、混雑中の送信ビームのオフセット値を、混雑用のオフセット値、すなわち、ユーザ端末1で送信ビームの利用を抑制するように受信電力の測定値を補正するオフセット値に更新する(ST505)。
次に、メッセージ制御部34において、混雑中の送信ビームに関する更新されたオフセット値と、混雑中でない送信ビームに関する初期のオフセット値とを含む測定関連情報のメッセージを生成する(ST506)。そして、その測定関連情報のメッセージを無線通信部11から、選択したユーザ端末1に送信する(ST507)。
一方、混雑中の送信ビームがない場合には(ST503でNo)、特に処理を行わずに終了する。
なお、ここでは、混雑中の送信ビームに対して、ユーザ端末1での当該送信ビームの利用を抑制するオフセット値を設定するようにしたが、混雑中でない別の送信ビームに対して、ユーザ端末1での当該送信ビームの利用を促進するオフセット値を設定するようにしてもよい。
図10(B)に示すように、混雑判定(ST502)では、まず、各送信ビームの通信中端末数、すなわち、各送信ビームを利用して通信中のユーザ端末1の数を取得する(ST601)。そして、対象とする送信ビームの通信中端末数が所定のしきい値Th以上であるか否かを判定する(ST602)。ここで、通信中端末数がしきい値以上であれば(ST602でYes)、対象とする送信ビームを「混雑中」に設定する(ST603)。このST602およびST603の処理は、全ての送信ビームが終了するまで(ST604でYes)、全ての送信ビームについて順次繰り返される。
図10(C)に示すように、端末選択(ST504)では、まず、混雑中の送信ビームを利用して通信中の複数のユーザ端末1を抽出する(ST701)。次に、抽出した複数のユーザ端末1のうち、混雑中でない送信ビームを利用可能なユーザ端末1を抽出する(ST702)。そして、1つのユーザ端末1に絞り込まれていない場合には(ST703でNo)、次に、抽出した複数のユーザ端末1のうち、現在通信中の送信ビームで無線品質が最も低いユーザ端末1を選択する(ST704)。これにより、周波数利用効率が向上する。また、ユーザ端末1間の公平性を重視する場合は、ST703〜ST704の端末を1つに絞り込む処理を省略するようにしてもよい。
一方、1つのユーザ端末1に絞り込まれた場合には(ST703でYes)、その時点で処理を終了する。
次に、第1実施形態に係るユーザ端末1において基地局2に接続中である場合に行われる処理の手順について説明する。図11は、ユーザ端末1において基地局2に接続中である場合に行われる処理の手順を示すフロー図である。
ユーザ端末1では、まず、無線通信部41において、基地局2から送信される測定関連情報のメッセージを受信すると(ST801でYes)、各送信ビームの受信電力を測定する(ST802)。
次に、オフセット処理部52において、測定関連情報のメッセージに含まれるオフセット情報に基づいて、各送信ビームが属するビームグループIDを取得する(ST803)。次に、各ビームグループIDのオフセット値に基づいて、記憶部43のオフセット情報(図7参照)から、各送信ビームのオフセット値を取得する(ST804)。次に、各送信ビームのオフセット値に基づいて、各送信ビームの受信電力の測定値を補正する(ST805)。すなわち、各送信ビームの受信電力の測定値に対して、対応するオフセット値を減算または加算する。
次に、メッセージ制御部54において、補正された受信電力の測定値に基づいて、受信電力の報告の要否に関する報告イベント判定を行う(ST806)。ここで、報告が必要であれば(ST806でYes)、補正された受信電力の測定値を含むビーム測定報告のメッセージを無線通信部41から基地局2に送信する(ST807)。そして、基地局2から送信されるビーム指示のメッセージを無線通信部41で受信すると(ST808でYes)、ビーム受信制御部55において、ビーム指示のメッセージで指示された送信ビームに切り替える(ST809)。
一方、報告が必要でない場合や(ST806でNo)、送信ビーム指示のメッセージを受信しない場合には(ST808でNo)、ST801に戻る。
なお、図8,図10には、セルラー通信の基地局2の処理手順を示したが、無線LANの基地局3もこれと略同様である。また、図9,図11には、ユーザ端末1の接続先をセルラー通信の基地局2とした例について説明したが、ユーザ端末1の接続先を無線LANの基地局3とした場合もこれと略同様である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。また、ここでは、ユーザ端末1の接続先をセルラー通信の基地局2とした例について説明するが、ユーザ端末1の接続先を無線LANの基地局3とした場合もこれと略同様である。
遮蔽物となる車両の交通量は時間帯に応じて変化するため、通信不良の状況も時間帯に応じて変化する。また、ユーザ端末1を所持する人物の通行量は時間帯に応じて変化するため、送信ビームの利用状況も時間帯に応じて変化する。
そこで、本実施形態では、オフセット情報取得部33において、現在の時間帯が、車両の交通量や人物の通行量などの通信環境が悪化する時間帯か、または通信環境がよい時間帯かを判定し、その判定結果に応じたオフセット値を設定する。特に本実施形態では、記憶部14に、各送信ビームの深夜用のオフセット値と、各送信ビームの標準のオフセット値とを予め記憶させておき、現在が深夜の時間帯(例えば0時から5時)か否かを判定し、その判定結果に応じて、記憶部14に記憶された深夜用のオフセット値または標準のオフセット値を取得する。
次に、第2実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順について説明する。図12は、基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図である。
基地局2では、まず、オフセット情報取得部33において、現在が深夜の時間帯か否かを判定する(ST111)。ここで、現在が深夜の時間帯であれば(ST111でYes)、記憶部14から各送信ビームの深夜用のオフセット値を取得する(ST112)。次に、メッセージ制御部34において、各送信ビームの深夜用のオフセット値を含む報知情報を生成して(ST105)、その報知情報のメッセージを在圏するユーザ端末1に一斉送信する(ST106)。
一方、現在が深夜の時間帯でなければ(ST111でNo)、オフセット情報取得部33において、記憶部14から各送信ビームの標準のオフセット値を取得する(ST113)。次に、メッセージ制御部34において、各送信ビームの標準のオフセット値を含む報知情報を生成して(ST105)、その報知情報のメッセージを在圏するユーザ端末1に一斉送信する(ST106)。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。また、ここでは、ユーザ端末1の接続先をセルラー通信の基地局2とした例について説明するが、ユーザ端末1の接続先を無線LANの基地局3とした場合もこれと略同様である。図13は、ユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図である。
車道を対象にした送信ビームを形成すると、その送信ビームを利用して、車両に乗車している人物が所持するユーザ端末1、又は車両に搭載されたユーザ端末1で基地局2と通信を行うことができる。この場合、交差点において、信号機5が青信号で車両が走行している場合(図13の左右方向)には、ユーザ端末1が高速で移動するため、通信不良が発生しやすい。一方、信号機5が赤信号で車両が停止している場合(図13の上下方向)には、通信不良が発生しにくく、安定した通信を行うことができる。
そこで、本実施形態では、オフセット情報取得部33において、信号機5の動作状態に応じてオフセット値を設定する。特に本実施形態では、基地局2が、信号機5の制御情報を信号制御装置6から取得して、その制御情報に基づいて、青信号により進行が許可された車線、および赤信号により進行が禁止された車線を特定して、各車線の進行許可状況に応じて、各車線を対象にした送信ビームに関するオフセット値を設定する。
すなわち、青信号により進行が許可された車線を対象にした送信ビームB1,B2は、ユーザ端末1においてその送信ビームの利用が促進されるようにオフセット値を設定し、赤信号により進行が禁止された車線を対象にした送信ビームB3,B4は、ユーザ端末1においてその送信ビームの利用が抑制されるようにオフセット値を設定する。
これにより、青信号で走行中の車両に搭載されたユーザ端末1では、青信号により進行が許可された車線を対象にした送信ビームの利用が抑制されるため、移動速度が速いために発生する通信不良を事前に回避することができる。また、赤信号で停止中の車両に搭載されたユーザ端末1では、赤信号により進行が禁止された車線を対象にした送信ビームの利用が促進されるため、ユーザ端末1が基地局2と通信を行うことができる。
次に、第3実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理について説明する。図14は、基地局2においてユーザ端末1の新規接続時に行われる処理の手順を示すフロー図である。
基地局2では、まず、オフセット情報取得部33において、各送信ビームの初期のオフセット値を記憶部14から取得する(ST101)。次に、信号制御装置6から信号機5の制御情報を取得して、その制御情報に基づいて、交差点において、どの車線で車両の進行が許可されているかを判定する信号状態判定を行う(ST121)。
次に、対象とする送信ビームが形成されるエリアが、進行許可車線か否かを判定する(ST122)。ここで、対象とする送信ビームが形成されるエリアが、進行許可車線である場合には(ST122でYes)、ユーザ端末1での送信ビームの利用を抑制するオフセット値に更新する(ST123)。一方、対象とする送信ビームが形成されるエリアが、進行禁止車線である場合には(ST122でNo)、ユーザ端末1での送信ビームの利用を促進するオフセット値に更新する(ST124)。
このST122からST124の処理は、全ての送信ビームが終了するまで(ST125でYes)、全ての送信ビームについて順次繰り返される。
次に、メッセージ制御部34において、各送信ビームの更新済みのオフセット値を含む報知情報のメッセージを生成する(ST105)。そして、その報知情報のメッセージを、在圏するユーザ端末1に一斉送信する(ST106)。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。また、ここでは、ユーザ端末1の接続先をセルラー通信の基地局2とした例について説明するが、ユーザ端末1の接続先を無線LANの基地局3とした場合もこれと略同様である。図15は、ユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図である。
図15において、人物はユーザ端末1を所持して左から右方向に移動するものとする。この場合、ユーザ端末1を所持する人物の背後、すなわち、移動方向の後側に位置する基地局2(図15の左側の基地局)の送信ビームをユーザ端末1が利用する状態になると、ユーザ端末1を所持する人物の身体が遮蔽物となり、通信不良が発生する。この場合、ユーザ端末1を所持する人物の前方、すなわち、移動方向の前側に位置する隣の基地局2(図15の右側の基地局)の送信ビームに切り替えることが望ましい。
そこで、本実施形態では、基地局2が、ユーザ端末1で利用した送信ビームの履歴をユーザ端末1ごとに利用ビーム履歴情報として記憶部14に蓄積し、その利用ビーム履歴情報に基づいて、ユーザ端末1が送信ビームの切り替えを行うようにオフセット値を設定する。
次に、第4実施形態に係る基地局2においてユーザ端末1が接続中である場合に行われる処理の手順について説明する。図16は、利用ビーム履歴情報を示す説明図である。図17は、基地局2においてユーザ端末1が接続中である場合に行われる処理の手順を示すフロー図である。
基地局2では、まず、オフセット情報取得部33において、各送信ビームの初期のオフセット値を記憶部14から取得する(ST501)。次に、対象とするユーザ端末1に関する利用ビーム履歴情報を記憶部14から取得する(ST511)。利用ビーム履歴情報(図16参照)には、ユーザ端末1ごとに、そのユーザ端末1で利用した送信ビームの履歴として、セルIDと利用したビームIDが記憶されている。図16の例では、基地局(セルID)が1から2に切り替わる際に、ビームIDが7から10に遷移したことがわかる。
そこで、対象とするユーザ端末1の利用ビーム履歴情報から、このユーザ端末1が基地局間の境界となるビームを利用しているか否かを判定する(ST512)。そして、基地局間の境界となるビーム(この場合は、ビームIDの7)を利用している場合には(ST512でYes)、ユーザ端末1においてその隣の基地局2のビームIDの10の利用が促進されるように、その隣の基地局2の送信ビームのビームIDの10のオフセット値を更新する(ST513)。
次に、メッセージ制御部34において、更新されたオフセット値を含む測定関連情報のメッセージ(図6参照)を生成する(ST506)。そして、その測定関連情報のメッセージを無線通信部11から、対象とするユーザ端末1に送信する(ST507)。
ユーザ端末1では、基地局2から受信した測定関連情報のメッセージに含まれるオフセット値に基づいて、移動方向の前側に位置する隣の基地局2の送信ビーム(この場合、ビームIDの10)の受信電力の測定値が高くなるように補正し、補正済みの受信電力の測定値を含むビーム測定報告のメッセージを生成して、そのビーム測定報告のメッセージを基地局2に送信する。そして、基地局2からのビーム指示のメッセージで隣の基地局2の送信ビームが指示されることにより、隣の基地局2の送信ビーム(ビームIDの10)に切り替える。
一方、ユーザ端末1が基地局間の境界となるビームを利用していない場合には(ST512でNo)、記憶部14に記憶されるオフセット情報データベースのオフセット情報に基づいて送信ビームのオフセット値を更新する(ST514)。
なお、本実施形態では、移動方向の前側に位置する隣の基地局2の送信ビームの評価が高くなるように、受信電力の測定値を補正するようにしたが、移動方向の後側に位置する現在接続中の基地局2の送信ビームの評価が低くなるように、受信電力の測定値を補正するようにしてもよく、これにより、隣の基地局2の送信ビームへの切り替えが促進される。
また、本実施形態では、隣の基地局2の送信ビームに関するオフセット情報を、現在接続中の基地局2からユーザ端末1に送信するようにしたが、隣の基地局2と連携して、隣の基地局2の送信ビームの利用を促進するようにしてもよい。すなわち、隣の基地局2の送信ビームに対してオフセットを行う指示を、現在接続中の基地局2から隣の基地局2に送信し、隣の基地局2からユーザ端末1に、自装置の送信ビームに関するオフセット情報を送信する。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。また、ここでは、ユーザ端末1の接続先をセルラー通信の基地局2とした例について説明するが、ユーザ端末1の接続先を無線LANの基地局3とした場合もこれと略同様である。図18は、ユーザ端末1および基地局2の送信ビームの状況を示す説明図である。
ドローンなどの飛翔体7に搭載されたユーザ端末1は、基地局2から上空方向に形成される送信ビームを利用して通信を行う。一方、地上の移動体を対象にした送信ビームが道路の路面や建造物の壁面で反射して上空に向かう場合がある。このとき、飛翔体7のユーザ端末1が、反射により上空に向かう送信ビームを見つけて、その送信ビームを利用した通信を行う場合があるが、その送信ビームでは干渉により通信不良が発生する可能性が高い。
そこで、本実施形態では、上空の飛翔体7のユーザ端末1において、反射により上空に向かう送信ビームの利用が抑制されるように、受信電力の測定値に関するオフセット値を設定する。これにより、飛翔体7のユーザ端末1において、反射により上空に向かう送信ビームの利用が抑制され、通信不良を事前に回避することができる。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、上記の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
例えば、前記の実施形態では、セルラー通信の基地局や無線LANの基地局が、自装置により形成される送信ビームを利用したユーザ端末の無線通信を制御し、また、他の基地局、すなわち、隣の基地局により形成される送信ビームを利用したユーザ端末の無線通信を制御するようにしたが、LTE(Long Term Evolution)などの通信方式を採用したマクロセルの基地局が、制御プレーン(C−Plane)の基地局として、ユーザプレーン(U−Plane)の基地局となるスモールセルの基地局、すなわち、本実施形態におけるセルラー通信の基地局により形成される送信ビームを利用したユーザ端末の無線通信を制御するようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、適切な送信ビームを選択するために、送信ビームの受信状況を評価する評価指標として、RSRP(Reference Signal Received Power)などの受信電力の測定値を補正するようにしたが、この他の受信強度に関する測定値を評価指標として補正するようにしてもよい。また、RSRQ(Reference Signal Received Quality)などの受信品質に関する測定値を評価指標として補正するようにしてもよい。また、受信強度に関する測定値と受信品質に関する測定値とを組み合わせて評価するようにして、それらの測定値を補正するようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、送信ビームの測定値を補正する際に、測定値に対してオフセット値を減算または加算するようにしたが、送信ビームの測定値の補正方法は、このような減算や加算に限定されるものではなく、測定値を実際より小さく補正したり、測定値を実際より大きく補正したりできればよく、例えば、測定値に対してオフセット値を乗算または除算するようにしてもよい。
本発明に係る基地局装置、端末装置、通信システムおよび通信制御方法は、通信不良やスループットの低下を事前に回避して、ユーザのサービス満足度を向上させることができる効果を有し、基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する基地局装置、端末装置、通信システムおよび通信制御方法などとして有用である。
1 ユーザ端末(端末装置)
2 セルラー通信の基地局(基地局装置)
3 無線LANの基地局(基地局装置)
6 信号制御装置
7 飛翔体
11 無線通信部
13 制御部
14 記憶部
41 無線通信部
42 制御部
43 記憶部

Claims (18)

  1. 自装置または他の基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する基地局装置であって、
    前記端末装置と無線通信を行う無線通信部と、
    前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記無線通信部から前記端末装置に送信する制御部と、
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記制御部は、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値としての受信電力の測定値を増減するオフセット値を含む前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記制御部は、自装置に接続していない前記端末装置を含め在圏する全ての前記端末装置に、前記補正情報を一斉送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  4. 前記制御部は、特定の送信ビームを利用して通信中の複数の前記端末装置の中から、所定の条件にしたがって前記端末装置を選択して、選択した前記端末装置に、前記補正情報を送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  5. 前記制御部は、所定の順番で並べられた複数の送信ビームを均等にグループ分けした際の1つのビームグループを構成するビーム数と、前記ビームグループごとの前記測定値に対するオフセット値とを含む前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  6. 前記制御部は、所定の順番で並べられた複数の送信ビームのうち、前記測定値に対する同一のオフセット値となるビーム群の最初の送信ビームの識別子と、当該ビーム群を構成するビーム数と、当該ビーム群のオフセット値とを含む前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  7. 前記制御部は、各送信ビームの現在の混雑状況を判定して、混雑中の送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  8. さらに、通信環境が常時悪い送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する補正情報を記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  9. 前記制御部は、現在の時間帯において通信環境が悪化する送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  10. 前記制御部は、信号機の制御情報に基づいて、青信号により進行が許可された車線を対象にした送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  11. 前記制御部は、反射により上空に向かう送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  12. 前記制御部は、自装置が、自装置に接続中の前記端末装置の移動方向の後側に位置する場合には、前記端末装置の移動方向の前側に位置する隣の基地局装置により形成される送信ビームの利用を促進し、または、自装置により形成される送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  13. さらに、前記端末装置で過去に利用した送信ビームに関する情報を利用ビーム履歴情報として蓄積する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記利用ビーム履歴情報に基づいて、自装置に接続中の前記端末装置が前記隣の基地局装置との境界付近の送信ビームを利用していると判定した場合には、前記隣の基地局装置により形成される送信ビームの利用を促進し、または、自装置により形成される送信ビームの利用を抑制するように前記測定値を補正する前記補正情報を取得することを特徴とする請求項12に記載の基地局装置。
  14. 基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用して、前記基地局装置と無線通信を行う端末装置であって、
    前記基地局装置と無線通信を行う無線通信部と、
    前記基地局装置から送信される補正情報を前記無線通信部で受信すると、前記補正情報に基づいて、送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行う制御部と、
    を備えることを特徴とする端末装置。
  15. さらに、前記基地局装置から受信した前記補正情報を記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、通信中の送信ビームを見失うと、前記記憶部に記憶された前記補正情報に基づいて前記測定値を補正することを特徴とする請求項14に記載の端末装置。
  16. 前記制御部は、所定の保持期間が経過すると、前記記憶部に記憶された前記補正情報を消去することを特徴とする請求項15に記載の端末装置。
  17. 基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用して、端末装置が前記基地局装置と無線通信を行う通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    前記端末装置と無線通信を行う無線通信部と、
    前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記無線通信部から前記端末装置に送信する制御部と、
    前記端末装置は、
    前記基地局装置と無線通信を行う無線通信部と、
    前記基地局装置から送信される前記補正情報を前記無線通信部で受信すると、前記補正情報に基づいて、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行うことを特徴とする通信システム。
  18. 基地局装置により形成される複数の送信ビームのいずれかを利用した端末装置の無線通信を制御する通信制御方法であって、
    前記基地局装置は、
    前記端末装置において特定の送信ビームの利用を抑制または促進するように、当該送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正する補正情報を取得して、その補正情報を前記端末装置に送信し、
    前記端末装置は、
    前記基地局装置から送信される前記補正情報を受信すると、前記補正情報に基づいて、前記送信ビームの受信状況を評価する測定値を補正して、その補正された測定値に基づいて選択された前記送信ビームを利用して前記基地局装置と無線通信を行うことを特徴とする通信制御方法。
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