JP2019035644A - 二次電池の劣化判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池が劣化しているかどうかを、事前に等温保管することなく効率的に判定する。【解決手段】二次電池の劣化判定装置1は、二次電池2を放電させ、前記二次電池を構成する電池セルの放電電圧が、該電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧まで低下するまでの間に前記電池セルが放電した電気量を取得する取得部11と、前記第2放電電圧から前記第1放電電圧を引いた値の、前記電気量に対する比の値を算出する算出部12と、前記比の値と、所定の劣化判定条件に応じて定められた閾値との関係に基づいて、前記電池セルが劣化しているかどうかを判定する判定部13とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、二次電池の劣化判定装置に関する。
特許文献1には、二次電池の容量劣化推定方法として、対象の二次電池を充電し、充電終了直後の二次電池の開回路電圧を測定して基準開回路電圧を決定し、二次電池を等温で保管し、等温保管下の二次電池の開回路電圧を測定し、基準開回路電圧と等温保管下の開回路電圧との差としての低下電圧を決定し、低下電圧の等温保管の経過時間に対する関数の係数としての自己放電係数を決定し、予め用意した自己放電係数と容量減少率との関係を用いて、決定した自己放電係数から二次電池の容量減少率を決定することが記載されている。
上記従来技術によれば、二次電池が劣化しているかどうかを判定するために、まず、当該二次電池を等温保管する必要があると考えられる。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、二次電池が劣化しているかどうかを、事前に等温保管することなく効率的に判定することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る二次電池の劣化判定装置は、二次電池を放電させ、前記二次電池を構成する電池セルの放電電圧が、該電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧まで低下するまでの間に前記電池セルが放電した電気量を取得する取得部と、前記第2放電電圧から前記第1放電電圧を引いた値の、前記電気量に対する比の値を算出する算出部と、前記比の値と、所定の劣化判定条件に応じて定められた閾値との関係に基づいて、前記電池セルが劣化しているかどうかを判定する判定部とを備えている。
本発明によれば、二次電池が劣化しているかどうかを、事前に等温保管することなく効率的に判定することができる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
[劣化判定装置及び劣化判定処理]
図1に示すように、二次電池の劣化判定装置1には、二次電池2と、電源3と、表示装置4とが接続される。二次電池2は1つ又は複数の電池セルを備えている。劣化判定装置1は、電源3から電力の供給を受けて作動し、二次電池2内のある電池セルが劣化しているかどうかを判定して、判定結果を表示装置4に送る。その判定結果は表示装置4に表示される。
図1に示すように、二次電池の劣化判定装置1には、二次電池2と、電源3と、表示装置4とが接続される。二次電池2は1つ又は複数の電池セルを備えている。劣化判定装置1は、電源3から電力の供給を受けて作動し、二次電池2内のある電池セルが劣化しているかどうかを判定して、判定結果を表示装置4に送る。その判定結果は表示装置4に表示される。
劣化判定装置1は、電圧・電流取得部(以下、単に「取得部」と呼ぶ)11と算出部12と判定部13とを備えている。また、劣化判定装置1は、そのハードウェア構成として、各部の機能を実行するように動作可能なプログラム及びデータを格納するメモリと、演算処理を行うプロセッサと、二次電池2、電源3及び表示装置4との接続部とを備えている。このような劣化判定装置1により行われる劣化判定処理の一実施形態について、図2を参照しながら以下に説明する。
まず、ステップS1において、取得部11は、二次電池2を定電流放電させる。取得部11はさらに、二次電池2内のある1つの電池セル(「対象電池セル」とも呼ぶ)が対象電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧v1から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧v2まで低下するまでの放電容量cを取得する。この放電容量cは、対象電池セルの放電電圧が第1放電電圧v1から第2放電電圧v2まで低下するまでの間に対象電池セルが放電した電気量を意味する。放電電圧が第1放電電圧v1に等しい時点での放電容量をc1とし、放電電圧が第2放電電圧v2に等しい時点での放電容量をc2とすると、放電容量cは以下のように表すことができる。
c=c2−c1
c=c2−c1
第2放電電圧v2は、対象電池セルの放電終止電圧とすることができる。ここで、放電終止電圧とは、対象電池セルが安全に放電を行える放電電圧の最低値のことである。放電終止電圧を下回る電圧まで放電した状態は過放電と呼ばれる。過放電は、対象電池セルひいては二次電池全体の性能を大きく劣化させる原因となる。
ステップS2において、算出部12は、第2放電電圧v2から第1放電電圧v1を引いた値の、放電容量cに対する比の値kaを算出する。すなわち、比の値kaは以下のように表される。
ka=(v2−v1)/c
ka=(v2−v1)/c
比の値kaは、言い換えると、横軸を放電容量とし、縦軸を放電電圧とした座標平面において、2つの点(c1,v1)及び(c2,v2)を通る直線の傾きである。
ステップS3において、判定部13は、比の値kaの絶対値|ka|を、所定の劣化判定条件に応じて定められた閾値と比較する。この閾値については後述する。判定部13は、比の値kaの絶対値|ka|が閾値以下である場合は、ステップS4にて電池セルは劣化していると判定し、その他の場合はステップS5にて電池セルは劣化していないと判定する。ステップS4及びS5のいずれにおいても、判定結果は判定部13から表示装置4に送られる。表示装置4には、その判定結果が表示される。
[閾値]
次に、ステップS3における閾値について説明する。この閾値の決定にあたって行った試験の詳細を以下に説明する。
次に、ステップS3における閾値について説明する。この閾値の決定にあたって行った試験の詳細を以下に説明する。
スピネルマンガン(スピネル型のマンガン酸リチウム)を正極活物質とし、チタン酸リチウムを負極として使用したリチウムイオン二次電池を試験品とした。このリチウムイオン電池は5個の電池セルを有する。
また、容量確認試験は以下の要領で行った。
・充電:定電流・定電圧充電 2.9A,2.8V
・放電:定電流放電 2.9A(終止電圧 1.5V)
・環境温度:25℃
・充電:定電流・定電圧充電 2.9A,2.8V
・放電:定電流放電 2.9A(終止電圧 1.5V)
・環境温度:25℃
すなわち、充電は、定電流・定電圧(CCCV)方式で行った。具体的には、所定の電圧(2.8V)に達するまで定電流(2.9A)で充電を行った。十分に電流値が小さくなるまで定電圧充電を行った。また、放電は、定電流放電(CC放電)(2.9A)とした。放電終止電圧は1.5Vである。
表1において、「N」は電池セルの番号である。「内部抵抗(出力)」とは、ある充電状態から放電するときの電池抵抗(出力抵抗)である。表1には、充電率(State Of Charge, SOC)が50%の状態において、放電を開始してから10秒後の内部抵抗を示している。また、「内部抵抗(入力)」とは、ある充電状態から充電するときの電池抵抗(入力抵抗)である。表1には、充電率が50%の状態において、充電を開始してから10秒後の内部抵抗を示している。
EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド電気自動車)では、出力抵抗が大きくなると加速性能の低下が予測され、入力抵抗が大きくなると充電可能電力量の低下、回生時の回収電力量の低下等が予測される。
図3に、上記試験品内の第1電池セル(N=1)の充電曲線及び放電曲線を示す。横軸は充電容量又は放電容量(単位:mAh)であり、縦軸は充電電圧又は放電電圧(単位:ボルト)である。曲線a及びa’は、劣化加速サイクル試験を行う前(0サイクル)の充電曲線及び放電曲線である。曲線b及びb’は、約5000サイクル後の充電曲線及び放電曲線である。曲線c及びc’は、約7000サイクル経過した後の充電曲線及び放電曲線である。曲線d及びd’は、約8000サイクル後の充電曲線及び放電曲線である。約8000サイクル後に、容量維持率82%に到達した。
放電曲線a’及びb’は、放電曲線c’及びd’に比べて劣化が進んでいない状態における放電特性を示している。放電曲線a’及びb’からわかるように、放電容量の増加(すなわち放電時間の経過)に伴って、放電電圧は約2.7ボルトから約2.3ボルトまで比較的緩やかに減少するが、その後は放電終止電圧である1.5ボルトまで急激に減少する。
放電曲線c’及びd’からわかるように、放電容量の増加(すなわち放電時間の経過)に伴って、放電電圧は約2.7ボルトから約2.3ボルトまで緩やかに減少する。続いて、放電電圧は、放電容量の増加に伴って、約1.7ボルトまでは急激に減少するが、その後は比較的緩やかに減少し、やがて放電終止電圧である1.5ボルトに達する。放電曲線c’及びd’において、放電電圧が約1.7ボルトから1.5ボルトまで、比較的緩やかに減少する部分をそれぞれ符号R1及びR2として示している。
このように、劣化が進んでいない場合とは異なり、劣化が比較的進んでいる場合は、放電終期において、放電容量の増加(すなわち放電時間の経過)に伴う放電電圧の減少が緩やかになるという現象を本発明の発明者は見いだした。
また、充電曲線a〜dからわかるように、劣化が進むにつれて充電電圧の上昇のスピードが高まっており、内部抵抗(入力)増加の影響が現れていた。
表2に、容量維持率及び容量減少率と、放電曲線における放電終期の2点を通る直線の傾きの絶対値との関係を示す。容量維持率は、初期の満充電容量に対する再測定時の満充電容量の百分率であり、健全性とも呼ばれる。容量減少率は、初期の容量維持率(すなわち100%)を基準とした容量維持率の減少率であり、100−(容量維持率)により算出される。
容量減少率0.0%、8.0%、16.1%及び19.5%はそれぞれ、放電曲線a’、 b’、 c’、 d’に対応している。また、|k1|は、対応する放電曲線において放電電圧が2.0ボルトの点と、放電電圧が1.5ボルトの点とを通る直線の傾きk1の絶対値である。|k2|は、対応する放電曲線において放電電圧が2.0ボルトの点と、放電電圧が1.7ボルトの点とを通る直線の傾きk2の絶対値である。|k3|は、対応する放電曲線において放電電圧が1.7ボルトの点と、放電電圧が1.5ボルトの点とを通る直線の傾きk3の絶対値である。
表2をグラフ化したものを図4に示す。グラフG1は、傾きk1の絶対値|k1|と、容量減少率との関係を示している。グラフG2は、傾きk2の絶対値|k2|と、容量減少率との関係を示している。グラフG3は、傾きk3の絶対値|k3|と、容量減少率との関係を示している。
図2の劣化判定処理では、放電終期において、放電容量の増加(すなわち放電時間の経過)に伴う放電電圧の減少が緩やかであれば、対象電池セルは劣化していると判定される。そして、ステップS3における閾値は、表2に基づいて定めることができる。容量維持率が83.9%以下(容量減少率16.1%以上)の状態を劣化状態と判定したい場合は、第1放電電圧v1を2.0ボルトとし、第2放電電圧v2を1.5ボルトとし、閾値を22×10−4とすることができる。あるいは、第1放電電圧v1を1.7ボルトとし、第2放電電圧v2を1.5ボルトとし、閾値を14×10−4とすることができる。このように、ステップS3の閾値は、第1放電電圧v1と、第2放電電圧v2と、劣化状態と判定すべき容量維持率の最大値とに応じて定められる。第1放電電圧v1と、第2放電電圧v2と、劣化状態と判定すべき容量維持率の最大値とをまとめて、所定の劣化判定条件と呼ぶことができる。
なお、表2における傾きk2の絶対値|k2|は、容量減少率に対して単調に減少するわけではない(図4のグラフG2)。そのため、傾きk1の絶対値|k1|又は傾きk3の絶対値|k3|を閾値として用いることが望ましい。
一例として、第1放電電圧v1が2.0ボルトであり、第2放電電圧v2が1.5ボルトであるとする。ステップS1にて、放電容量cとして20mAh(時間にして25秒)という値が取得されたとする。この場合、ステップS2にてka=−250×10−4V/mAhという値が算出されることになる。ステップS3において、傾き(すなわち比の値)kaの絶対値|ka|=250×10−4V/mAhが、閾値以下であるかどうかが判断される。この閾値が22×10−4であったとすると、本ステップの判断結果は「否」となり、ステップS5にて劣化していないと判定される。
あるいは、第1放電電圧v1が2.0ボルトであり、第2放電電圧v2が1.5ボルトであるとして、ステップS1にて、放電容量cとして250mAh(時間にして310秒)という値が取得されたとする。この場合、ステップS2にてka=−20×10−4V/mAhという値が算出されることになる。ステップS3において、傾き(すなわち比の値)kaの絶対値|ka|=20×10−4V/mAhが、閾値以下であるかどうかが判断される。この閾値が22×10−4であったとすると、本ステップの判断結果は「正」となり、ステップS4にて劣化していると判定される。
放電曲線c’及びd’に鑑みて、第1放電電圧v1は2.0ボルト以下とすることができる。より具体的には、第1放電電圧v1を1.6ボルトとすることができる。また、第2放電電圧v2は1.5ボルトとすることができる。そして、第1放電電圧v1及び第2放電電圧v2と、劣化していると判定すべき容量維持率の最大値とに基づいて、上記閾値を事前に定めることができる。
[効果]
図1に示した劣化判定装置によれば、対象電池セルについて、第2放電電圧v2から第1放電電圧v1を引いた値の、放電容量cに対する比の値kaが算出される。そして、この比の値の絶対値と閾値との関係に応じて二次電池が劣化しているかどうかが判定される。この判定は、二次電池の劣化が比較的進んでいる場合に、放電終期において、放電容量の増加に伴う放電電圧の減少が緩やかになるという現象に基づいて、精度良く行うことができる。
図1に示した劣化判定装置によれば、対象電池セルについて、第2放電電圧v2から第1放電電圧v1を引いた値の、放電容量cに対する比の値kaが算出される。そして、この比の値の絶対値と閾値との関係に応じて二次電池が劣化しているかどうかが判定される。この判定は、二次電池の劣化が比較的進んでいる場合に、放電終期において、放電容量の増加に伴う放電電圧の減少が緩やかになるという現象に基づいて、精度良く行うことができる。
また、劣化判定するにあたって、判定対象の二次電池を事前に等温保管する必要はない。そのため、劣化判定に要する時間を短縮することができる。
劣化判定装置1には電源3が取り付けられる。そのため、判定対象の二次電池が車両用二次電池であって、その二次電池と劣化判定装置と表示装置とを車両から取り外した場合であっても、鉛蓄電池、家庭用電源などの電源を劣化判定装置に接続することで劣化判定を行うことができる。
劣化判定にあたって、ステップS3における閾値を事前に準備しておけばよい。従来とは異なり、膨大なバックデータ(電流値、電圧値、温度あるいは蓄電容量や放電容量、抵抗値)を用意する必要はない。
[その他]
二次電池の劣化判定装置1は、取得部11と判定部13とを備え、かつ算出部12を備えていないものとして構成することもできる。この場合、取得部11は、二次電池を放電させ、前記二次電池を構成する電池セルの放電電圧が、該電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧まで低下するまでに要する時間を取得する。そして、判定部13は、取得部11により取得された前記時間と、所定の劣化判定条件に応じて定められた所定時間との関係に基づいて、前記電池セルが劣化しているかどうかを判定する。すなわち、電池セルの劣化が進むにつれて、電池セルの放電電圧が第1放電電圧から第2放電電圧まで低下するのに要する時間が長くなるという現象を利用して判定する。判定部13は、取得部11により取得された時間が所定時間未満であれば電池セルは劣化していないと判定し、取得部11により取得された時間が所定時間以上であれば電池セルは劣化していると判定することができる。所定時間は適宜定めることができる。例えば、22×10−4という上記閾値に対応する所定時間は282秒である。
二次電池の劣化判定装置1は、取得部11と判定部13とを備え、かつ算出部12を備えていないものとして構成することもできる。この場合、取得部11は、二次電池を放電させ、前記二次電池を構成する電池セルの放電電圧が、該電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧まで低下するまでに要する時間を取得する。そして、判定部13は、取得部11により取得された前記時間と、所定の劣化判定条件に応じて定められた所定時間との関係に基づいて、前記電池セルが劣化しているかどうかを判定する。すなわち、電池セルの劣化が進むにつれて、電池セルの放電電圧が第1放電電圧から第2放電電圧まで低下するのに要する時間が長くなるという現象を利用して判定する。判定部13は、取得部11により取得された時間が所定時間未満であれば電池セルは劣化していないと判定し、取得部11により取得された時間が所定時間以上であれば電池セルは劣化していると判定することができる。所定時間は適宜定めることができる。例えば、22×10−4という上記閾値に対応する所定時間は282秒である。
劣化判定を行った後は、対象電池セルは、完全放電(SOCが0%)に近い状態となっている。このような状態で、劣化していないと判定された対象電池セルを特に高温の環境で放置すると劣化が進んでしまうおそれがある。
これを踏まえて、劣化判定装置1に充電部14を設けることができる(図1)。そして、ステップS5の後にステップS6にて充電部14は、劣化していないと判定された場合は対象電池セルの充電を行うことができる(図2)。このステップS6により、劣化していないと判定された電池セルを備えた電池パックの劣化の進行を抑えることができる。特に、車両用二次電池を車両から取り外した後に劣化判定を行い、劣化していないと判定された後のリユースを検討する場合に有効である。なお、ステップS6における充電は、SOCが10〜20%程度となるまで行えばよい。満充電を行う必要はない。
二次電池の正極材としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどを用いることができる。また、これらの化合物に含まれる遷移金属元素を、コバルト、ニッケル及びマンガンの少なくとも1つを主とした2種以上で構成することもできる。リン酸鉄リチウムを正極材として用いることも可能である。
二次電池の負極材としては、チタン酸リチウム、黒鉛、リチウム金属、シリコンなどを用いることができる。
劣化判定対象の二次電池は、電池セルを1つ以上備えていればよい。電池セルが2つ以上備えられている場合は、電池セルごとに劣化判定を行うことができる。
劣化判定装置の機能的構成は、図1に示した態様に限られるものではなく、例えば、各機能部を統合して実装したり、逆に、各機能部をさらに分散して実装したりすることも可能である。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
1 二次電池の劣化判定装置
11 取得部
12 算出部
13 判定部
14 充電部
2 二次電池
3 電源
4 表示装置
11 取得部
12 算出部
13 判定部
14 充電部
2 二次電池
3 電源
4 表示装置
Claims (5)
- 二次電池を放電させ、前記二次電池を構成する電池セルの放電電圧が、該電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧まで低下するまでの間に前記電池セルが放電した電気量を取得する取得部と、
前記第2放電電圧から前記第1放電電圧を引いた値の、前記電気量に対する比の値を算出する算出部と、
前記比の値と、所定の劣化判定条件に応じて定められた閾値との関係に基づいて、前記電池セルが劣化しているかどうかを判定する判定部と
を備えた、二次電池の劣化判定装置。 - 二次電池を放電させ、前記二次電池を構成する電池セルの放電電圧が、該電池セルの放電終止電圧近傍の第1放電電圧から、前記第1放電電圧よりも小さい第2放電電圧まで低下するまでに要する時間を取得する取得部と、
前記時間と、所定の劣化判定条件に応じて定められた所定時間との関係に基づいて、前記電池セルが劣化しているかどうかを判定する判定部と
を備えた、二次電池の劣化判定装置。 - 前記第1放電電圧が2ボルト以下であり、前記第2放電電圧が1.5ボルトである、請求項1又は2に記載の二次電池の劣化判定装置。
- 前記第1放電電圧が1.6ボルトである、請求項3に記載の二次電池の劣化判定装置。
- 前記判定部により前記電池セルが劣化していないと判定された場合に前記電池セルに充電を行う充電部をさらに備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池の劣化判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022220297A1 (ja) * | 2021-04-15 | 2022-10-20 | Apb株式会社 | 電池モジュールの管理装置およびその管理方法 |
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- 2017-08-14 JP JP2017156547A patent/JP2019035644A/ja active Pending
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WO2022220297A1 (ja) * | 2021-04-15 | 2022-10-20 | Apb株式会社 | 電池モジュールの管理装置およびその管理方法 |
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