JP2019035352A - バイフューエルエンジン - Google Patents

バイフューエルエンジン Download PDF

Info

Publication number
JP2019035352A
JP2019035352A JP2017155714A JP2017155714A JP2019035352A JP 2019035352 A JP2019035352 A JP 2019035352A JP 2017155714 A JP2017155714 A JP 2017155714A JP 2017155714 A JP2017155714 A JP 2017155714A JP 2019035352 A JP2019035352 A JP 2019035352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
fuel ratio
air
sub
regulator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017155714A
Other languages
English (en)
Inventor
谷口 聡
Satoshi Taniguchi
聡 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017155714A priority Critical patent/JP2019035352A/ja
Publication of JP2019035352A publication Critical patent/JP2019035352A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】この発明は、バイフューエルエンジンに関し、専用の機器を追加することなく、気体燃料のためのレギュレータの調圧不良を精度良く判定できるようにする。【解決手段】バイフューエルエンジン10は、三元触媒22と、三元触媒22の上流側に配置されたA/Fセンサ24と、三元触媒22の下流側に配置されたO2センサ26と、バイフューエルエンジン10に供給されるCNGの圧力を調整するレギュレータ46と、CNG運転およびガソリン運転のそれぞれの実行中に、空燃比フィードバック制御を実行するとともに、レギュレータ46の調圧不良の有無を判定するECU60とを備える。ECU60は、CNG運転の実行中に得られる空燃比フィードバック制御のサブ学習値の絶対値から、ガソリン運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値を引いて得られる差が閾値TH2以上となる場合に、レギュレータ46の調圧不良が生じていると判定する。【選択図】図5

Description

この発明は、気体燃料を使用する気体燃料運転と液体燃料を使用する液体燃料運転とを切り替え可能なバイフューエルエンジンに関する。
特許文献1には、ガソリンを使用するガソリン運転と圧縮天然ガス(CNG)を使用するCNG運転とを切り替え可能なバイフューエルエンジンの診断装置が開示されている。このバイフューエルエンジンは、排気通路に配置された触媒と、当該触媒を働かせるためのセンサ(空燃比センサ)とを備えている。そのうえで、上記の診断装置は、ガソリン運転中に、上記センサ自体の診断、センサ出力を使用する触媒の診断、およびセンサ出力を使用する排気後処理システムの診断のうちの少なくとも1つを行う。
国際公開第2014/163046号
特許文献1に例示されるように気体燃料を使用する気体燃料運転と液体燃料を使用する液体燃料運転とを切り替え可能なバイフューエルエンジンには、一般的に、気体燃料の圧力を調整するレギュレータが備えられる。このレギュレータによる気体燃料の調圧不良が生じると、空燃比変動が誘発され、その結果、バイフューエルエンジンの燃費や排気エミッションの悪化を招く可能性がある。このため、レギュレータの調圧不良を判定できることが望ましい。そして、その判定は、専用の機器(センサなど)を追加することなく行えることが好ましいといえる。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、専用の機器を追加することなく、気体燃料のためのレギュレータの調圧不良を精度良く判定できるようにしたバイフューエルエンジンを提供することを目的とする。
本発明に係るバイフューエルエンジンは、気体燃料を使用する気体燃料運転と液体燃料を使用する液体燃料運転とを切り替え可能である。
前記バイフューエルエンジンは、排気通路に配置された排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒よりも上流側において前記排気通路に配置された上流側空燃比センサと、前記排気浄化触媒よりも下流側において前記排気通路に配置された下流側空燃比センサと、前記バイフューエルエンジンに供給される前記気体燃料の圧力を調整するレギュレータと、前記気体燃料運転および前記液体燃料運転のそれぞれの実行中に、空燃比フィードバック制御を実行する制御装置と、前記レギュレータの調圧不良の有無を判定する異常判定装置と、を備える。
前記空燃比フィードバック制御は、前記上流側空燃比センサの出力値に対応する実空燃比が目標空燃比に近づくように燃料噴射量を補正するメインフィードバック補正処理と、前記下流側空燃比センサの出力値に対応する実空燃比が前記目標空燃比に近づくように前記メインフィードバック補正処理を修正するためのサブ補正値を算出するサブフィードバック補正処理と、を含む。
前記サブ補正値には、前記下流側空燃比センサの出力値に対応する前記実空燃比と前記目標空燃比の定常的な偏差を補償するサブ学習値が含まれている。
前記異常判定装置は、前記気体燃料運転の実行中に得られる前記サブ学習値の絶対値から、前記液体燃料運転の実行中に得られる前記サブ学習値の絶対値を引いて得られる差が閾値以上となる場合に、前記レギュレータの調圧不良が生じていると判定する。
本発明によれば、異常判定装置は、気体燃料運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値から、液体燃料運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値を引いて得られる差が閾値以上となる場合に、レギュレータの調圧不良が生じていると判定する。レギュレータの調圧不良が発生した場合には、調圧不良が生じていない場合とは異なり、気体燃料運転時と液体燃料運転時との間で、サブ学習値の絶対値の大きさに有意な差が生じることになる。このため、気体燃料運転時のサブ学習値と液体燃料運転時のサブ学習値とを比較することにより、レギュレータの調圧不良を精度良く判定することができる。また、調圧不良の判定のために、バイフューエルエンジンにとって既存のセンサ(上流側空燃比センサおよび下流側空燃比センサ)を使用する空燃比フィードバック制御の結果が利用される。このため、専用の機器を追加することなく、調圧不良を判定することができる。
本発明の実施の形態に係るバイフューエルエンジンのシステム構成の一例を模式的に示す図である。 同一の車両走行モード下におけるCNG運転中の燃圧変動、空燃比(A/F)およびTHC(全未燃炭化水素濃度)の波形を、レギュレータの正常時と調圧不良時とで比較したタイムチャートである。 燃圧変動が同等の条件の下で、調圧不良が生じているCNG運転中の燃圧変動、空燃比(A/F)およびサブ学習値の絶対値の波形を、低目標燃圧時と高目標燃圧時とで比較したタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係るレギュレータの調圧不良の異常診断制御に関係するECUの処理のメインルーチンを示すフローチャートである。 図4に示すステップS106のCNGレギュレータ異常診断制御に関するサブルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
1.バイフューエルエンジンのシステム構成例
図1は、本発明の実施の形態に係るバイフューエルエンジン10のシステム構成の一例を模式的に示す図である。図1に示すバイフューエルエンジン10は、気体燃料の一例である圧縮天然ガス(CNG)と液体燃料の一例であるガソリンという2つの燃料が用いられる。なお、バイフューエルエンジン10の例では、CNGが主燃料として用いられ、ガソリンがサブの燃料として用いられる。
1−1.エンジン本体および吸排気系
バイフューエルエンジン10(以下、単に「エンジン10」とも称する)の各気筒の燃焼室12には、吸気通路14および排気通路16が連通している。吸気通路14の入口付近には、エアクリーナ18が取り付けられている。エアクリーナ18よりも下流側の吸気通路14には、電子制御式のスロットルバルブ20が設けられている。
排気通路16には、排気ガスを浄化するための排気浄化触媒(一例として、三元触媒)22が配置されている。三元触媒22の上流には、「上流側空燃比センサ」の一例として、排気ガスの燃焼前の空燃比に対してリニアに変化する信号を出力するA/Fセンサ24が配置されている。また、三元触媒22の下流には、「下流側空燃比センサ」の一例として、理論空燃比の混合気の燃焼により得られる排気ガスの酸素濃度を境にして、酸素過剰側と酸素不足側とでステップ的に変化する信号を出力するOセンサ26が配置されている。
1−2.ガソリン供給系
エンジン10のためのガソリン供給系は、ガソリンを貯留するガソリンタンク28と、ガソリンインジェクタ30と、燃料ポンプ32と、ガソリン配管34と、燃圧センサ36とを備えている。ガソリンインジェクタ30は、気筒毎に配置され、一例として燃焼室12内に直接ガソリンを噴射する。燃料ポンプ32は、ガソリンタンク28内のガソリンを、ガソリン配管34を利用してガソリンインジェクタ30に向けて供給する。燃圧センサ36は、ガソリンインジェクタ30に供給されるガソリンの圧力に応じた信号を出力する。
1−3.CNG供給系
エンジン10のためのCNG供給系は、CNGを貯留するCNGボンベ38と、CNGインジェクタ40と、CNG配管42と、CNG遮断弁44と、レギュレータ46と、燃圧センサ48と、燃温センサ50とを備えている。CNGインジェクタ40は、気筒毎に配置され、一例として吸気通路14(より詳細には吸気ポートの内部)にCNGを噴射する。
レギュレータ46は、CNGインジェクタ40に供給されるCNGの圧力を調整する(減圧させる)。より詳細には、レギュレータ46は、電子制御式の可変レギュレータであり、後述のECU60からの指令に基づき、CNGボンベ38内の高圧のCNGを所望の圧力に減圧させる。燃圧センサ48および燃温センサ50は、CNGインジェクタ40に供給されるCNGの圧力および温度に応じた信号をそれぞれ出力する。
1−4.制御系(異常診断系を含む)
図1に示すシステムは、さらに、「制御装置」および「異常判定装置」の一例として機能する電子制御ユニット(ECU)60を備えている。ECU60には、各種センサと各種アクチュエータとが電気的に接続されている。ここでいう各種センサは、上述したA/Fセンサ24、Oセンサ26、燃圧センサ36、48および燃温センサ50に加え、図示省略するエアフローセンサ、クランク角センサおよびスロットル開度センサなどのエンジン10の運転状態を検出するためのセンサを含む。また、上記の各種アクチュエータは、上述したスロットルバルブ20、ガソリンインジェクタ30、燃料ポンプ32、CNGインジェクタ40、CNG遮断弁44およびレギュレータ46に加え、図示省略する点火装置などのエンジン10の運転を制御するためのアクチュエータを含む。さらに、エンジン10を搭載する車両には、レギュレータ46の調圧不良をユーザに知らせるための故障表示灯(MIL)62が搭載されている。MIL62は、ECU60に電気的に接続されている。
ECU60は、プロセッサ、メモリおよび入出力インターフェースを備えている。入出力インターフェースは、上記の各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、上記の各種アクチュエータに対して操作信号を出力する。メモリには、各種アクチュエータを制御するための各種の制御プログラムおよびマップが記憶されている。プロセッサは、制御プログラムをメモリから読み出して実行する。
ECU60は、ガソリンインジェクタ30とCNGインジェクタ40との間で燃料噴射に用いるインジェクタを切り替えることにより、ガソリンを使用するガソリン運転(「気体燃料運転」の一例)とCNGを使用するCNG運転(「液体燃料運転」の一例)とを切り替えることができる。
2.空燃比フィードバック制御
ECU60が行うエンジン制御には、次のような公知の空燃比フィードバック制御が含まれる。この空燃比フィードバック制御は、メインフィードバック補正処理と、サブフィードバック補正処理とを含む。メインフィードバック補正処理では、上流側のA/Fセンサ24の出力値に対応する実空燃比が所定の目標空燃比に近づくように燃料噴射量が補正される。サブフィードバック補正処理では、下流側のOセンサ26の出力値に対応する実空燃比が目標空燃比に近づくようにメインフィードバック補正処理を修正するためのサブ補正値が算出される。
より詳細には、サブ補正値は、Oセンサ26の出力値に対応する実空燃比と目標空燃比との偏差に応じた値であり、A/Fセンサ24の出力値を補正するために用いられる。このようにA/Fセンサ24の出力値がサブ補正値によって補正されるということは、メインフィードバック補正処理による燃料噴射量の補正量がサブ補正値によって補正されることを意味する。また、上述のサブ補正値には、Oセンサ26の出力値に対応する実空燃比と目標空燃比の定常的な偏差を補償する「サブ学習値」が含まれている。
上述の空燃比フィードバック制御は、所定の実行条件の成立を条件として、ガソリン運転中およびCNG運転中にそれぞれ実行される。そして、サブ学習値の算出は、基本的には、ガソリン運転およびCNG運転のそれぞれにおいて個別に実行される。
3.CNGレギュレータ異常診断制御(調圧不良の判定)
3−1.レギュレータの調圧不良に起因する課題
レギュレータ46によるCNGの調圧不良はバイフューエルエンジン10のドライバビリティに影響を及ぼし得るものであるが、軽微な調圧不良であれば、ドライバビリティへの影響は小さく、ユーザがドライバビリティの低下を認識できる可能性は低い。しかしながら、軽微な調圧不良であっても、燃圧変動が大きくなり、空燃比変動が誘発されることがある。その結果、エンジン10の燃費や排気エミッションの悪化などの環境悪化を招く可能性がある。したがって、軽微な調圧不良であっても上記の環境悪化を招くような場合には、調圧不良を早期に検出してレギュレータ46の修理をユーザに促し、環境悪化を抑制することが望ましいといえる。
図2は、同一の車両走行モード下におけるCNG運転中の燃圧変動、空燃比(A/F)およびTHC(全未燃炭化水素濃度)の波形を、レギュレータ46の正常時と調圧不良時とで比較したタイムチャートである。図2中の燃圧変動、空燃比(A/F)およびTHCの各波形に関し、太線はレギュレータ46の調整正常時の波形を示し、細線は調圧不良時の波形を示している。
なお、図2中の燃圧変動は、実燃圧から目標燃圧を引いて得られる差である。また、図2中の空燃比(A/F)は、上流側のA/Fセンサ24の出力値に対応する実空燃比の値である。これらのことは、後述の図3についても同様である。
図2に示すように、レギュレータの調圧不良が生じると、燃圧変動が大きくなり、その結果として、空燃比変動が大きくなり、また、THCが増えることが分かる。なお、図2に示す例は、下限値近くの値が目標燃圧として用いられた時のものであり、このため、調圧不良は増圧側で発生している。このような例に代え、目標燃圧が高い時には、燃圧変動の値は、ゼロを境に上下に変動する。さらに付け加えると、図2に示すように燃圧が増圧側に振れたとしても、空燃比は必ずしもリッチ側にのみ振れるとは限らない。より詳細には、本実施形態では、前提として、CNG運転中に実燃圧を目標燃圧に近づける燃圧補正制御が実施されている。その結果、この燃圧補正制御による燃圧補正の遅れが生じたり、燃圧補正が過剰になったりすることに伴って、空燃比は、リッチ側およびリーン側の双方に変動することになる。
図3は、燃圧変動が同等の条件の下で、調圧不良が生じているCNG運転中の燃圧変動、空燃比(A/F)およびサブ学習値の絶対値の波形を、低目標燃圧時と高目標燃圧時とで比較したタイムチャートである。図3中の燃圧変動、空燃比(A/F)およびサブ学習値の絶対値の各波形に関し、太線は低目標燃圧時の波形を示し、細線は高目標燃圧時の波形を示している。
図3に示すように、サブ学習値の絶対値は、空燃比の変動が大きい時に大きくなり易い。特に、車速が変化している過渡運転中には、そもそも空燃比変動が生じ易く、このため、サブ学習値の絶対値は、過渡運転中に大きくなり易い。また、図3に示すように、空燃比変動は、燃圧変動幅が同等であっても低目標燃圧時(図3中の「低圧時」)の方が高目標燃圧時(図3中の「高圧時」)よりも大きくなる。その理由は、制御圧(目標燃圧)の大きさに対する燃圧変動幅の割合が高くなるためである。なお、レギュレータ46もそうであるように、近年用いられる電子制御式の燃圧可変レギュレータでは、騒音抑制および車両の航続距離拡大のために、できるだけ低い目標燃圧が多用される傾向にある。したがって、低目標燃圧が多用される燃圧可変レギュレータでは、調圧不良の発生の有無をより早期に診断し、より速やかに対処することが望まれる。
3−2.本実施形態に係る調圧不良の判定手法の概要
図3を参照して説明したように、レギュレータ46の調圧不良の発生に伴って燃圧変動が大きくなった結果として空燃比変動が大きくなると、サブ学習値の絶対値が大きくなる。
ここで、Oセンサ26を利用したサブフィードバック補正処理におけるサブ学習値は、本来的には、三元触媒22の劣化が空燃比フィードバック制御に与える影響を主として考慮して設定される。より詳細には、三元触媒22の劣化が生じていない状況では、排気ガスが三元触媒22を通過するのに伴って空燃比の変動成分が三元触媒22で吸収されるので、三元触媒22の下流における空燃比の変動は緩やかになる。このため、非触媒劣化時には、サブ学習値は大きく変化しない。一方、三元触媒22の劣化が生じている状況では、空燃比の変動成分が三元触媒22で吸収されずに三元触媒22の下流にまで反映される。つまり、触媒劣化時には、空燃比の変動成分がOセンサ26の出力に大きな影響を与える。その結果、この変動成分を補正するべく、サブ学習値が、レギュレータ46の調圧不良時と同じように更新されていく。
上記のように、サブ学習値は、三元触媒22の劣化が空燃比フィードバック制御に与える影響を主として考慮して設定されており、同じシステムでは、燃料の違いに起因する差はサブ学習値に生じない。したがって、レギュレータ46の調圧不良が発生した場合には、調圧不良が生じていない場合とは異なり、CNG運転時とガソリン運転時との間で、サブ学習値の絶対値の大きさに有意な差が生じることになる。
そこで、本実施形態では、「異常判定装置」として機能するECU60は、次のような手法で、レギュレータ46の調圧不良の有無を判定する。すなわち、ECU60は、CNG運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値から、ガソリン運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値を引いて得られる差が閾値(後述の「TH2」)以上となる場合に、レギュレータ46の調圧不良が生じていると判定する。
3−3.レギュレータの調圧不良の異常診断制御に関係するECUの処理
図4は、本発明の実施の形態に係るレギュレータ46の調圧不良の異常診断制御に関係するECU60の処理のメインルーチンを示すフローチャートである。なお、このメインルーチンは、エンジン10の運転中に繰り返し実行される。
図4に示すメインルーチンでは、ECU60は、まず、CNG運転中であるか否かを判定する(ステップS100)。その結果、本判定が不成立となる場合には、ECU60は、ガソリン運転を実行する(ステップS102)。
一方、ステップS100においてCNG運転中であると判定した場合には、ECU60は、レギュレータ46の異常判定条件が成立するか否かを判定する(ステップS104)。レギュレータ46の調圧不良は頻繁に発生するようなものではなく、また、以下の異常診断制御の実行には燃料の切り替えを伴う。このため、本メインルーチンでは、異常診断制御は、ある基準値(ここでは、所定距離(例えば、1000km))毎に実行される。したがって、本ステップS104における異常判定条件は、異常診断制御が前回行われた時からの車両の走行距離が所定距離に到達した時に成立する。
なお、車両の総走行距離に応じて異常診断制御の実施間隔が変更されてもよい。例えば、総走行距離が10万km未満であれば上記の所定距離を1万kmとし、総走行距離が10万km以上であれば所定距離を1000kmとしてもよい。すなわち、総走行距離の増加に伴って、異常診断制御の実施間隔が狭められてもよい。また、上記基準値として、所定距離以外に、例えば、所定時間(例えば、1週間)が用いられてもよい。
ステップS104において異常判定条件が成立しない場合には、ECU60は、今回の処理サイクルを速やかに終了する。一方、異常判定条件が成立する場合には、ECU60は、ステップS106に進み、異常診断制御を実行する。
図5は、図4に示すステップS106のCNGレギュレータ異常診断制御に関するサブルーチンを示すフローチャートである。図5に示すサブルーチンでは、ECU60は、まず、サブ学習値の絶対値が閾値TH1以上であるか否かを判定する(ステップS200)。
サブ学習値の算出(更新)を含む上述の空燃比フィードバック制御は、既述したように、所定の実行条件の成立を条件として、ガソリン運転中およびCNG運転中にそれぞれにおいて実行されている。本ステップS200で用いられるサブ学習値の閾値TH1は、レギュレータ46の調圧不良が生じていない場合にCNG運転中に得られる通常の範囲をサブ学習値が超えているか否かを判別可能な値(すなわち、調圧不良が生じているかもしれないと判断できる値)として事前に設定されている。そのような閾値TH1としては、例えば、サブ学習値として取り得る値の幅が−100〜100である場合には、絶対値で50以上かつ100未満の値を用いることができる。
ステップS200においてCNG運転中のサブ学習値が閾値TH1未満であると判定した場合には、ECU60は、ステップS202に進み、レギュレータ46に調圧不良は生じていないと判定する。一方、ステップS200においてサブ学習値が閾値TH1以上であると判定した場合には、ECU60は、エンジン10の運転モードを、現在のCNG運転からガソリン運転に切り替える(ステップS204)。
このようなステップS202およびS204の処理によれば、サブ学習値の絶対値が、調圧不良が生じているかもしれないと判断できる値に到達したタイミングでガソリン運転に切り替えられる。このようなタイミングは、サブ学習値がその上下限値に張り付く前である。このため、燃費や排気エミッションの悪化等の環境悪化が生じる前に調圧不良の早期診断が可能となる。
ECU60は、ステップS204の処理に続き、ガソリン運転中にサブ学習(より詳細には、サブ学習値の算出(更新)を伴う空燃比フィードバック制御)を実行する(ステップS206)。次いで、ECU60は、ステップS208に進む。より詳細には、サブ学習によるサブ学習値の更新にはそれなりの時間を要する。このため、ECU60は、ステップS208におけるCNG運転時のサブ学習値とガソリン運転時のサブ学習値との比較に適したサブ学習値を取得するのに必要な所定期間に渡ってサブ学習を実行した後にステップS208に進む。
ステップS208では、ECU60は、CNG運転時のサブ学習値(の絶対値)からガソリン運転時のサブ学習値(の絶対値)を引いて得られる差が閾値TH2以上であるか否かを判定する。既述したように、サブ学習値は、三元触媒22の劣化が空燃比フィードバック制御に与える影響を主として考慮して設定されており、同じシステムでは、燃料の違いに起因する差はサブ学習値に生じない。しかしながら、誤差または走行条件の違いに起因して、CNG運転時とガソリン運転時のサブ学習値に差が生じ得る。そこで、閾値TH2は、このような誤差または走行条件の違いに起因する差と区別しつつ、調圧不良の発生に起因するサブ学習値の有意な差を明確に判別可能な値となるように事前に設定されている。そのような閾値TH2としては、例えば、サブ学習値として取り得る値の幅が−100〜100である場合には、10以上の値を用いることができる。
ステップS208においてサブ学習値の差が閾値TH2未満であると判定した場合には、ECU60は、ステップS202に進み、レギュレータ46に異常はない(調圧不良は生じていない)と判定する。一方、ステップS208においてサブ学習値の差が閾値TH2以上であると判定した場合には、ECU60は、ステップS210に進み、レギュレータ46に調圧不良は生じていると判定する。
図4に示すメインルーチンでは、ステップS106の処理の後に、ECU60は、レギュレータ46に異常があるか否か(調圧不良が生じているか否か)を判定する(ステップS108)。
ステップS108の判定が不成立となる場合には、ECU60は、レギュレータ46に異常なし(調圧不良なし)と判定する(ステップS110)。次いで、ECU60は、サブ学習(より詳細には、サブ学習値の算出(更新)を伴う空燃比フィードバック制御)を実行する(ステップS112)。次いで、ECU60は、エンジン10の運転モードを、現在のガソリン運転からCNG運転に切り替える(ステップS114)
一方、ステップS108の判定が成立する場合には、ECU60は、レギュレータ46に異常あり(調圧不良あり)と判定する(ステップS116)。次いで、ECU60は、レギュレータ46の修理をユーザに促すために、MIL62の点灯によって警告表示を実行する(ステップS118)。
ECU60は、ステップS118の処理に続いて、CNG運転の使用を禁止する(ステップS120)とともに、ガソリン運転を継続的に実行する(ステップS102)。このように、CNG運転を禁止することで、レギュレータ46の異常に起因する環境悪化(燃費や排気エミッションの悪化)およびドライバビリティの悪化を防ぐことができる。また、このようにCNG運転が禁止された場合のサブ学習値は、ガソリン運転時に学習された値が使用される。
4.CNGレギュレータ異常診断制御に関する効果
以上説明した図4、5に示すルーチンの処理によれば、CNG運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値から、ガソリン運転の実行中に得られるサブ学習値の絶対値を引いて得られる差が閾値TH2以上となる場合に、レギュレータ46の調圧不良が生じていると判定される。既述したように、レギュレータ46の調圧不良が発生した場合には、調圧不良が生じていない場合とは異なり、CNG運転時とガソリン運転時との間で、サブ学習値の絶対値の大きさに有意な差が生じることになる。このため、CNG運転時のサブ学習値とガソリン運転時のサブ学習値とを比較することにより、レギュレータ46の調圧不良を精度良く判定することができる。また、調圧不良の判定のために、エンジン10にとって既存のセンサ(A/Fセンサ24およびOセンサ26)を使用する空燃比フィードバック制御の結果が利用される。このため、専用の機器を追加することなく、調圧不良を判定することができる。
10 バイフューエルエンジン
12 燃焼室
14 吸気通路
16 排気通路
22 三元触媒
24 A/Fセンサ
26 Oセンサ
28 ガソリンタンク
30 ガソリンインジェクタ
32 燃料ポンプ
34 ガソリン配管
38 CNGボンベ
40 CNGインジェクタ
42 CNG配管
46 レギュレータ
60 電子制御ユニット(ECU)
62 故障表示灯(MIL)

Claims (1)

  1. 気体燃料を使用する気体燃料運転と液体燃料を使用する液体燃料運転とを切り替え可能なバイフューエルエンジンであって、
    前記バイフューエルエンジンは、
    排気通路に配置された排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒よりも上流側において前記排気通路に配置された上流側空燃比センサと、
    前記排気浄化触媒よりも下流側において前記排気通路に配置された下流側空燃比センサと、
    前記バイフューエルエンジンに供給される前記気体燃料の圧力を調整するレギュレータと、
    前記気体燃料運転および前記液体燃料運転のそれぞれの実行中に、空燃比フィードバック制御を実行する制御装置と、
    前記レギュレータの調圧不良の有無を判定する異常判定装置と、
    を備え、
    前記空燃比フィードバック制御は、
    前記上流側空燃比センサの出力値に対応する実空燃比が目標空燃比に近づくように燃料噴射量を補正するメインフィードバック補正処理と、
    前記下流側空燃比センサの出力値に対応する実空燃比が前記目標空燃比に近づくように前記メインフィードバック補正処理を修正するためのサブ補正値を算出するサブフィードバック補正処理と、
    を含み、
    前記サブ補正値には、前記下流側空燃比センサの出力値に対応する前記実空燃比と前記目標空燃比の定常的な偏差を補償するサブ学習値が含まれており、
    前記異常判定装置は、前記気体燃料運転の実行中に得られる前記サブ学習値の絶対値から、前記液体燃料運転の実行中に得られる前記サブ学習値の絶対値を引いて得られる差が閾値以上となる場合に、前記レギュレータの調圧不良が生じていると判定する
    ことを特徴とするバイフューエルエンジン。
JP2017155714A 2017-08-10 2017-08-10 バイフューエルエンジン Pending JP2019035352A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017155714A JP2019035352A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 バイフューエルエンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017155714A JP2019035352A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 バイフューエルエンジン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019035352A true JP2019035352A (ja) 2019-03-07

Family

ID=65637233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017155714A Pending JP2019035352A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 バイフューエルエンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019035352A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023090279A1 (ja) * 2021-11-16 2023-05-25 いすゞ自動車株式会社 エンジンの制御装置及び車両

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023090279A1 (ja) * 2021-11-16 2023-05-25 いすゞ自動車株式会社 エンジンの制御装置及び車両
JP2023073779A (ja) * 2021-11-16 2023-05-26 いすゞ自動車株式会社 エンジンの制御装置及び車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4363398B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US8805609B2 (en) Apparatus and method for detecting abnormal air-fuel ratio variation
JP5805307B2 (ja) エンジンカム輪郭切替システムの診断
US7934418B2 (en) Abnormality diagnosis device of intake air quantity sensor
US11199149B2 (en) Diagnosis device for fuel supply system
JP2010229981A (ja) 内燃機関の制御装置
US8443656B2 (en) Inter-cylinder air-fuel ratio imbalance abnormality detection device for multi-cylinder internal combustion engine and abnormality detection method therefor
US20030230287A1 (en) Intake system failure detecting device and method for engines
EP2578863A1 (en) Engine controller
JP2006057587A (ja) 空燃比センサの異常診断装置
EP2971712A1 (en) Fuel system diagnostics
JP2017210876A (ja) 気体燃料系システム
US10487765B2 (en) Failure detection apparatus for fuel systems of engine
WO2014136387A1 (ja) 内燃機関の異常診断装置
JP2019035352A (ja) バイフューエルエンジン
US20210324814A1 (en) Control Device and Diagnostic Method for Internal Combustion Engine
JP5603825B2 (ja) 空燃比センサの診断装置
JP2016223415A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6422899B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2011089457A (ja) アルコール濃度センサの異常診断装置
JP2004278542A (ja) 内燃機関の燃料供給系異常診断装置
JP5582086B2 (ja) 内燃機関の故障検出装置
JP2010038143A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4951612B2 (ja) 内燃機関の診断装置および制御装置
US20130311070A1 (en) Controller for internal combustion engine