JP2019033009A - 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池 - Google Patents

鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2019033009A
JP2019033009A JP2017153745A JP2017153745A JP2019033009A JP 2019033009 A JP2019033009 A JP 2019033009A JP 2017153745 A JP2017153745 A JP 2017153745A JP 2017153745 A JP2017153745 A JP 2017153745A JP 2019033009 A JP2019033009 A JP 2019033009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bone
frame
bones
frame bone
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017153745A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6988248B2 (ja
Inventor
晃法 枦
Akinori Haze
晃法 枦
晃平 藤田
Kohei Fujita
晃平 藤田
晋 小渕
Susumu Kobuchi
晋 小渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GS Yuasa Corp
Original Assignee
GS Yuasa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GS Yuasa Corp filed Critical GS Yuasa Corp
Priority to JP2017153745A priority Critical patent/JP6988248B2/ja
Priority to PCT/JP2018/027868 priority patent/WO2019031241A1/ja
Priority to EP18842887.4A priority patent/EP3651249A4/en
Priority to CN201880051597.9A priority patent/CN111033838B/zh
Priority to US16/637,049 priority patent/US20200243869A1/en
Publication of JP2019033009A publication Critical patent/JP2019033009A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6988248B2 publication Critical patent/JP6988248B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/06Lead-acid accumulators
    • H01M10/12Construction or manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/06Lead-acid accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/70Carriers or collectors characterised by shape or form
    • H01M4/72Grids
    • H01M4/73Grids for lead-acid accumulators, e.g. frame plates
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/40Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
    • H01M50/46Separators, membranes or diaphragms characterised by their combination with electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/026Electrodes composed of, or comprising, active material characterised by the polarity
    • H01M2004/027Negative electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/026Electrodes composed of, or comprising, active material characterised by the polarity
    • H01M2004/028Positive electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)

Abstract

【課題】鉛蓄電池用格子体の頂部の変形を抑制することが可能な技術を開示する。
【解決手段】第1の枠骨と第2の枠骨とを含む枠と、複数本の第1の内骨と複数本の第2の内骨とを含む内側部と、を備え、第1の枠骨のうち、第1の頂部の位置から第1の基準長さだけ離れた位置までの第1の頂部側部分に向かう第1の内骨の本数L1と、第1の枠骨に最も近い特定第2の内骨と第1の枠骨の第1の頂部側部分との両方に繋がる第1の内骨の本数M1と、第2の枠骨のうち、第1の頂部の位置から第1の基準長さだけ離れた位置までの第1の頂部側部分に向かう第2の内骨の本数P1と、第2の枠骨に最も近い特定第1の内骨と第2の枠骨の第1の頂部側部分との両方に繋がる第2の内骨の本数Q1とは、以下の関係式が成り立つ。
(M1/L1)>(Q1/P1)
【選択図】図4

Description

本明細書に開示される技術は、鉛蓄電池用格子体に関する。
鉛蓄電池は、正極板および負極板(以下、「極板」ともいう)と、正極板と負極板との間に配置され、正極板と負極板とを電気的に絶縁するセパレータとを備える。各極板は、格子体と、格子体に塗布された活物質と、を備える。格子体は、4辺からなる枠と、枠の内周側に配置され、複数のノードで相互接続された格子骨と、を含む(例えば特許文献1参照)。
特開2013−16499号公報
例えば鉛蓄電池が長期間使用されると、格子骨(以下、「内骨」という)が腐食(例えば酸化腐食)することによって内骨が該内骨の軸方向に沿って延びる現象(以下、「内骨のグロース(growth)」という)が発生する。本願発明者は、この内骨のグロースが発生すると、枠の頂部が格子体に略直交する方向の一方側に向くように枠が変形する現象(以下、「頂部の変形」という)が発生することを新たに見出した。枠の頂部は、枠の4辺をそれぞれ構成する4本の枠骨のうち、互いに隣り合う枠骨同士が繋がっている部位である。頂部が格子体に略直交する方向の一方側に向くとは、頂部が、該頂部を共有する2本の枠骨のそれぞれにおける該頂部の周辺部よりも格子体に略直交する方向の一方側に位置することを意味する。頂部の変形が発生すると、変形した頂部の周辺部に塗布された活物質の剥離が起こりやすくなり、活物質の剥離が起こると、例えば内骨が露出した箇所で格子体の腐食が進行し、格子体の強度が著しく低下するおそれがある。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
鉛蓄電池用格子体であって、第1の方向に延びる長さF1の第1の枠骨と、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びており、第1の頂部において前記第1の枠骨と繋がる長さF2の第2の枠骨と、を含む四角形状の枠と、前記枠の内周側に配置された内側部であって、前記第1の枠骨に向かって延びる複数本の第1の内骨と、前記第2の枠骨に向かって延びる複数本の第2の内骨と、を含む内側部と、を備え、前記第1の枠骨のうち、前記第1の頂部の位置から、前記長さF1の半分と前記長さF2の半分との両方よりも短い第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第2の内骨にわたって延びる前記第1の内骨の本数は、L1(L1は、2以上の整数)本であり、前記少なくとも3本の前記第2の内骨のうちの前記第1の枠骨に最も近い特定第2の内骨と、前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第2の内骨と前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分との両方に繋がる前記第1の内骨の本数は、M1(M1は、1以上の整数)本であり、前記第2の枠骨のうち、前記第1の頂部の位置から、前記第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第1の内骨にわたって延びる前記第2の内骨の本数は、P1(P1は、2以上の整数)本であり、前記少なくとも3本の前記第1の内骨のうちの前記第2の枠骨に最も近い特定第1の内骨と、前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第1の内骨と前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分との両方に繋がる前記第2の内骨の本数は、Q1(Q1は、1以上、かつ、P1より小さい整数)本であり、次の(1)に示す関係式が成り立つ。
(M1/L1)>(Q1/P1)・・・(1)
本実施形態における鉛蓄電池100の外観構成を示す斜視図である。 図1のII−IIの位置における鉛蓄電池100のYZ断面構成を示す説明図である。 本実施形態の格子体140のYZ平面構成を示す説明図である。 本実施形態の格子体140における第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 本実施形態の格子体140における第2の頂部C2の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 比較例の格子体140Xにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 本実施形態の第1の変形例の格子体140Aにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 本実施形態の第2の変形例の格子体140Bにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 本実施形態の第3の変形例の格子体140Cにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 本実施形態の第4の変形例の格子体140Dにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。 本実施形態の第5の変形例の格子体140Eにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
上述したように、内骨のグロースが発生すると、頂部の変形が発生する。以下、頂部の変形の発生原理について説明する。内骨のグロースが発生すると、該内骨に繋がっている枠骨を押圧する力(以下、「内骨のグロースによる押圧力」という)が発生する。枠の4つの頂部のうちの1つを第1の頂部とし、枠を構成する4本の枠骨のうち、第1の頂部を共有する2本の枠骨を第1の枠骨および第2の枠骨とし、枠の内側に位置する内骨のうち、第1の枠骨に向かって延びている内骨を第1の内骨とし、第2の枠骨に向かって延びている内骨を第2の内骨とする。この場合、第1の枠骨は、第1の内骨のうち該第1の枠骨に繋がっている第1の内骨のグロースによる押圧力を受け、第2の枠骨は、第2の内骨のうち該第2の枠骨に繋がっている第2の内骨のグロースによる押圧力を受ける。
ここで、仮に、格子体が完全な平面であれば、第1の枠骨と第2の枠骨とは、いずれも、格子体と同一平面上において枠の外周側に膨らむように変形するため、第1の頂部は、該第1の頂部の周辺部と同一平面上に位置する。すなわち、第1の頂部について、頂部の変形は発生しない。しかし、実際には、格子体を完全な平面に形成することは困難であり、枠に歪みが存在したり、格子体の両面のそれぞれに塗布される活物質の量のバラツキにより内骨に歪みが存在したりする。このように格子体に歪みが存在する場合、枠が内骨のグロースによる押圧力を受けると、該押圧力の作用方向における枠の先端部位が該先端部位の周辺部より格子体に略直交する方向の一方側(歪みに応じた特定方向側)に位置するように枠が変形する。第1の頂部には、第1の内骨のグロースによる押圧力と第2の内骨のグロースによる押圧力との合力が作用するため、第1の頂部は、この合力の作用方向における枠の先端部位となる。このため、第1の頂部は、枠における該第1の頂部の周辺部よりも上記特定方向側に位置するようになる。すなわち、第1の頂部について、頂部の変形が発生する。
次に、第1の頂部の変形は、枠骨の第1の頂部付近において、第1の内骨のグロースによる第1の枠骨への押圧力(以下、単に「第1の枠骨への押圧力」という)と、第2の内骨のグロースによる第2の枠骨への押圧力(以下、単に「第2の枠骨への押圧力」という)との差の絶対値が小さいほど、顕著に現れる傾向があると考えられる。その理由は、次の通りである。上述したように、第1の頂部の変形は、第1の頂部に、第1の内骨のグロースによる押圧力と第2の内骨のグロースによる押圧力との合力が作用することにより発生する。そして、第1の内骨のグロースによる押圧力と第2の内骨のグロースによる押圧力とが同じである場合、第1の頂部が、両押圧力の合力の先端部位となるため、頂部の変形が最も顕著に現れる。一方、第2の枠骨への押圧力がゼロであるとすると、第1の頂部には、第1の枠骨への押圧力だけが作用するため、該第1の枠骨への押圧力の作用方向の先端部位は、第1の頂部を含む第1の枠骨全体となり、その結果、第1の頂部だけでなく、第1の枠骨における該第1の頂部の周辺部も上記特定方向側の略同じ位置に位置するようになる。すなわち、第1の内骨のグロースによる押圧力と第2の内骨のグロースによる押圧力とのいずれか一方がゼロであるとすると、第1の頂部について、頂部の変形は発生しない。このことから、頂部の変形は、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値が小さいほど大きくなる。そこで、本発明では、頂部の変形を抑制するために、次の構成が採用されている。
(1)本明細書に開示される鉛蓄電池用格子体は、鉛蓄電池用格子体であって、第1の方向に延びる長さF1の第1の枠骨と、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びており、第1の頂部において前記第1の枠骨と繋がる長さF2の第2の枠骨と、を含む四角形状の枠と、前記枠の内周側に配置された内側部であって、前記第1の枠骨に向かって延びる複数本の第1の内骨と、前記第2の枠骨に向かって延びる複数本の第2の内骨と、を含む内側部と、を備え、前記第1の枠骨のうち、前記第1の頂部の位置から、前記長さF1の半分と前記長さF2の半分との両方よりも短い第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第2の内骨にわたって延びる前記第1の内骨の本数は、L1(L1は、2以上の整数)本であり、前記少なくとも3本の前記第2の内骨のうちの前記第1の枠骨に最も近い特定第2の内骨と、前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第2の内骨と前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分との両方に繋がる前記第1の内骨の本数は、M1(M1は、1以上の整数)本であり、前記第2の枠骨のうち、前記第1の頂部の位置から、前記第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第1の内骨にわたって延びる前記第2の内骨の本数は、P1(P1は、2以上の整数)本であり、前記少なくとも3本の前記第1の内骨のうちの前記第2の枠骨に最も近い特定第1の内骨と、前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第1の内骨と前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分との両方に繋がる前記第2の内骨の本数は、Q1(Q1は、1以上、かつ、P1より小さい整数)本であり、次の(1)に示す関係式が成り立つ。
(M1/L1)>(Q1/P1)・・・(1)
ここで、上記のL1、M1、P1、Q1のそれぞれは次のことを意味する。
L1:第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の第2の内骨にわたって延びており、第1の枠骨に最も近い特定第2の内骨に対して、グロースによる押圧力(以下、「第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力」という)を付与する第1の内骨の数。
M1:上記第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力を、特定第2の内骨から第1の枠骨に伝達する第1の内骨の数。
P1:第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の第1の内骨にわたって延びており、第2の枠骨に最も近い特定第1の内骨に対して、グロースによる押圧力(以下、「第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力」という)を付与する第2の内骨の数。
Q1:上記第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力を、特定第1の内骨から第2の枠骨に伝達する第2の内骨の数。
そして、本鉛蓄電池用格子体では、上記のL1、M1、P1、Q1について、(1)に示す関係式が成り立つ。
(M1/L1)>(Q1/P1)・・・(1)
M1/L1は、第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力に対する、第1の枠骨に伝わった力の割合(以下、「第1の枠骨に向かう力の伝達割合」という)を意味する。Q1/P1は、第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力に対する、第2の枠骨に伝わった力の割合(以下、「第2の枠骨に向かう力の伝達割合」という)を意味する。なお、第1の枠骨と特定第2の内骨とに繋がるM1本の第1の内骨は、少なくとも3本の第2の内骨にわたって延びるL1本の第1の内骨に比べて、第2の方向における長さが短い。また、第1の内骨のグロースによる押圧力は、該第1の内骨の第2の方向における長さが長いほど大きい。したがって、M1本の第1の内骨のグロースによる押圧力は、L1本の第1の内骨のグロースによる押圧力に比べて小さく、M1本の第1の内骨のグロースによる押圧力が第1の枠骨へ与える影響は相対的に小さい。同様に、第2の枠骨と特定第1の内骨とに繋がるQ1本の第2の内骨は、少なくとも3本の第1の内骨にわたって延びるP1本の第2の内骨に比べて、第1の方向における長さが短い。また、第2の内骨のグロースによる押圧力は、該第2の内骨の第1の方向における長さが長いほど大きい。したがって、Q1本の第2の内骨のグロースによる押圧力は、P1本の第2の内骨のグロースによる押圧力に比べて小さく、Q1本の第2の内骨のグロースによる押圧力が第2の枠骨へ与える影響は相対的に小さい。また、一般的に、鉛蓄電池用格子体の歪みを抑制するため、第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力と、第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かう力とは略同じである。
以上により、上記関係式(1)は、第2の枠骨に向かう力の伝達割合が、第1の枠骨に向かう力の伝達割合より小さいことを意味する。したがって、本鉛蓄電池用格子体によれば、第1の枠骨に向かう力の伝達割合と第2の枠骨に向かう力の伝達割合とが同じである構成((M1/L1)=(Q1/P1))に比べて、第1の頂部付近において、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値が大きくなるため、第1の頂部の変形を抑制することができる。
また、上記鉛蓄電池用格子体では、上記のL1、M1、P1、Q1について、例えば、以下の(K1)に示す関係式が成り立つように構成してもよい。
L1≧P1かつM1≧Q1、又は、L1≦P1かつM1≦Q1・・・(K1)
この関係式(K1)は、第1の内骨の本数と第2の内骨の本数との大小関係は、特定第1の内骨および特定第2の内骨の内側(以下、「特定内骨の内側部分」という)と外側(以下、「特定内骨の外側部分」という)とで同じであることを意味する。ここで、仮に、第1の内骨の本数と第2の内骨の本数との大小関係が、特定内骨の内側部分と外側部分とで異なるとする。例えば、特定内骨の内側部分において第1の内骨の本数が第2の内骨の本数よりも小さく、特定内骨の外側部分において第1の内骨の本数が第2の内骨の本数以上であるとする(L1<P1かつM1≧Q1)。この場合、特定内骨の内側部分と外側部分とにおける第1の内骨の本数の差である(L1−M1)本と、特定内骨の内側部分と外側部分とにおける第2の内骨の本数の差である(P1−Q1)本との差が大きくなる。具体的には、(P1−Q1)本が(L1−M1)本よりも比較的大きくなる。(P1−Q1)本が大きくなると、特定内骨の内側部分における第2の内骨の本数に対する特定内骨の外側部分における第2の内骨の本数の割合(Q1/P1)が小さくなることにより、特定第1の内骨と第2の枠骨との間において、鉛蓄電池用格子体の強度低下や電気抵抗の増大を招くおそれがある。そこで、上記(K1)に示す関係式のように、第1の内骨の本数と第2の内骨の本数との大小関係が特定内骨の内側部分と外側部分とで同じであれば、該大小関係が特定内骨の内側部分と外側部分とで異なる場合に比べて、鉛蓄電池用格子体の強度低下や電気抵抗の増大を抑制することができる。
また、本鉛蓄電池用格子体では、第1の頂部の変形を抑制するため、特定第1の内骨と第2の枠骨の第1の頂部側部分とを接続する第2の内骨が欠落することによって、第2の方向に連続的に繋がる空間(以下、「連続空間」という)が形成されている。つまり、本鉛蓄電池用格子体では、連続空間が特定内骨の外側部分(第2の枠骨に最も近い位置)に存在する。仮に、連続空間が特定内骨の外側部分に存在しないとすると、第2の枠骨と連続空間との間に介在する第2の内骨のグロースによる押圧力が第2の枠骨に伝わる。そのため、連続空間による第2の枠骨への押圧力の低減効果が低下することによって、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値を大きくすることができず、第1の頂部の変形を抑制できないおそれがある。本実施形態では、連続空間が特定内骨の外側部分に存在することによって第2の枠骨への押圧力が低減されるため、第1の頂部の変形を抑制することができる。
(2)上記鉛蓄電池用格子体において、前記第2の方向視で、前記M1本の前記第1の内骨の少なくとも一部は、前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分の中心に対して、前記第2の枠骨側に位置しており、前記第1の方向視で、前記Q1本の前記第2の内骨の全ては、前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分の中心に対して、前記第1の枠骨とは反対側に位置している構成としてもよい。すなわち、本鉛蓄電池用格子体によれば、特定第1の内骨と第2の枠骨の第1の頂部側部分との間に存在する連続空間が、第1の頂部に最も近い位置に存在している。このため、該連続空間が第1の頂部から離れた位置に存在している構成に比べて、第1の頂部により近い位置において、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値が大きくなるため、第1の頂部の変形をより効果的に抑制することができる。
(3)上記鉛蓄電池用格子体において、前記第2の方向において互いに隣り合う前記第1の枠骨と前記Q1本の第2の内骨のうちの1本との間、および、前記Q1本の第2の内骨のうちの前記第2の方向において互いに隣り合う2本の間の少なくとも一方には、前記第1の方向視で、前記P1本の第2の内骨のうちの少なくとも2本以上の第2の内骨が位置している構成としてもよい。すなわち、本鉛蓄電池用格子体では、上記連続空間の第2の方向の幅が、特定内骨の内側部分における第2の内骨同士の平均間隔の略3倍以上である。ここで、上記連続空間の第2の方向の幅が広いほど、該連続空間を構成する特定第1の内骨が大きく撓むことによって第2の内骨のグロースによる押圧力を特定第1の内骨にて効果的に吸収できるため、第2の枠骨への押圧力を、より効果的に低減することができる。このため、本鉛蓄電池用格子体によれば、連続空間の第2の方向の幅が、該平均間隔の3倍未満である構成に比べて、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値がさらに大きくなるため、第1の頂部の変形をより効果的に抑制することができる。
(4)上記鉛蓄電池用格子体において、前記第2の方向において互いに隣り合う前記第1の枠骨と前記Q1本の第2の内骨のうちの1本との間、および、前記Q1本の第2の内骨のうちの前記第2の方向において互いに隣り合う2本の間の少なくとも一方には、前記第1の方向視で、前記P1本の第2の内骨のうちの(P1−Q1)本の第2の内骨が位置している構成としてもよい。ここで、(P1−Q1)本が多いほど、上記連続空間の第2の方向の幅が広くなりやすく、該連続空間を構成する特定第1の内骨が大きく撓むことによって、第2の内骨のグロースによる押圧力を特定第1の内骨にて効果的に吸収できるため、第2の枠骨への押圧力を、より効果的に低減することができ、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値を大きくすることができる。一方、(P1−Q1)本が多いと、特定第1の内骨と第2の枠骨の第1の頂部側部分との両方に繋がる第2の内骨の本数が相対的に少なくなるため、特定第1の内骨と第2の枠骨との間における強度が低下したり、電気抵抗が増大したりすることによって、鉛蓄電池用格子体の強度低下や電気抵抗の均一性低下を招くおそれがある。これに対して、本鉛蓄電池用格子体では、互いに隣り合う第1の枠骨とQ1本の第2の内骨のうちの1本との間、および、Q1本の第2の内骨のうちの互いに隣り合う2本の間の少なくとも一方に、P1本の第2の内骨のうちの(P1−Q1)本の内骨が位置している。そのため、例えば互いに隣り合う第1の枠骨とQ1本の第2の内骨のうちの1本との間にP1本の第2の内骨のうちの(P1−Q1)本未満の内骨が位置している場合に比べて、(P1−Q1)本の数を多くせずに、第2の方向の幅がより広い1つの連続空間が確保される。これにより、鉛蓄電池用格子体の強度低下等を抑制しつつ、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力との差の絶対値がさらに大きくなるため、第1の頂部の変形をより効果的に抑制することができる。
(5)上記鉛蓄電池用格子体において、前記枠は、さらに、前記第1の枠骨と対向し、第2の頂部において前記第2の枠骨と繋がっている長さF3の第3の枠骨を含み、前記内側部は、さらに、前記第3の枠骨に向かって延びる複数本の第3の内骨を含み、前記第3の枠骨のうち、前記第2の頂部の位置から、前記長さF2の半分と前記長さF3の半分との両方よりも短い第2の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第3の枠骨の第2の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第2の内骨にわたって延びる前記第3の内骨の本数は、L2(L2は、2以上の整数)本であり、前記少なくとも3本の前記第2の内骨のうちの前記第3の枠骨に最も近い特定第4の内骨と、前記第3の枠骨の前記第2の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第4の内骨と前記第3の枠骨の前記第2の頂部側部分との両方に繋がる前記第3の内骨の本数は、M2(M2は、1以上の整数)本であり、前記第2の枠骨のうち、前記第2の頂部の位置から、前記第2の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第2の枠骨の第2の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第3の内骨にわたって延びる前記第2の内骨の本数は、P2(P2は、2以上の整数)本であり、前記少なくとも3本の前記第3の内骨のうちの前記第2の枠骨に最も近い特定第3の内骨と、前記第2の枠骨の前記第2の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第3の内骨と前記第2の枠骨の前記第2の頂部側部分との両方に繋がる前記第2の内骨の本数は、Q2(Q2は、1以上、かつ、P2より小さい整数)本であり、次の(2)に示す関係式が成り立つ構成としてもよい。
(M2/L2)>(Q2/P2)・・・(2)
本鉛蓄電池用格子体によれば、第1の頂部の変形だけでなく、第2の頂部の変形を抑制することができる。
また、上記鉛蓄電池用格子体では、上記のL2、M2、P2、Q2について、例えば、以下の(K2)に示す関係式が成り立つように構成してもよい。
L2≧P2かつM2≧Q2、又は、L2≦P2かつM2≦Q2・・・(K2)
この関係式(K2)は、第3の内骨の本数と第2の内骨の本数との大小関係は、特定第3の内骨および特定第4の内骨の内側と外側とで同じであることを意味する。上記(K2)に示す関係式が成り立てば、該(K2)に示す関係式が成り立たない構成に比べて、鉛蓄電池用格子体の強度低下や電気抵抗の増大を抑制することができる。
(6)上記鉛蓄電池用格子体において、前記枠は、さらに、前記第2の枠骨と対向し、第3の頂部において前記第3の枠骨と繋がっている第4の枠骨を含み、前記鉛蓄電池用格子体は、さらに、前記第4の枠骨における前記第2の方向の中心と前記第3の頂部との間に形成されている集電部を備え、次の(3)に示す関係式が成り立つ構成としてもよい。
(Q2/P2)>(Q1/P1)・・・(3)
第2の枠骨に向かう力の伝達割合(Q2/P2、Q1/P1)が小さいほど、特定第1の内骨と第2の枠骨との間、或いは、特定第3の内骨と第2の枠骨との間に、内骨が存在せず、電流経路を構成しない非導電領域が広くなる。この非導電領域が集電部に近いほど、鉛蓄電池用格子体全体の電気抵抗が大きくなる。これに対し、本鉛蓄電池用格子体では、集電体と第2の頂部との間の距離は、集電体と第1の頂部との間の距離よりも短い。そして、集電部に近い第2の頂部側における第2の枠骨に向かう力の伝達割合(Q2/P2)が、集電部から遠い第1の頂部側における第2の枠骨に向かう力の伝達割合(Q1/P1)より大きいため、集電部から近い第2の頂部付近において非導電領域が狭くなる。これにより、本鉛蓄電池用格子体によれば、集電部に近い方の頂部付近ほど非導電領域が狭くなっているため、集電部に近い第2の頂部側における第2の枠骨に向かう力の伝達割合(Q2/P2)が、集電部から遠い第1の頂部側における第2の枠骨に向かう力の伝達割合(Q1/P1)より小さい構成に比べて、鉛蓄電池用格子体全体の電気抵抗の増大を抑制しつつ、頂部の変形を抑制することができる。
(7)上記鉛蓄電池用格子体において、前記枠は、さらに、前記第2の枠骨と対向し、前記第2の方向に延びる第4の枠骨を含み、前記鉛蓄電池用格子体は、さらに、前記第2の枠骨と前記第4の枠骨との一方に形成されている集電部を備える構成としてもよい。通常、鉛蓄電池用格子体では、集電部が形成されている枠骨が延びる方向に沿って活物質が塗布される。本鉛蓄電池用格子体によれば、連続空間が、活物質が塗布される第2の方向に延びている。活物質が塗布される方向と連続空間が延びている方向とが一致していると、活物質が塗布される際に、連続空間が延びている方向に沿って活物質が順次塗布されていくため、連続空間に活物質がより確実に塗布される。そのため、内骨が存在しない部分が、活物質が塗布される方向と交差する方向に延びている場合に比べて、連続空間に活物質がより確実に塗布されることによって活物質の脱落を抑制することができる。
また、上記鉛蓄電池用格子体では、前記枠は、さらに、前記第2の枠骨と対向し、前記第2の方向に延びる第4の枠骨を含み、前記鉛蓄電池用格子体は、さらに、前記第4の枠骨に形成されている集電部を備える構成としてもよい。連続空間内には、第2の内骨が存在しないことから、連続空間は電流経路を構成しない。そのため、連続空間が集電部に近いほど、鉛蓄電池用格子体全体の電気抵抗が増大する。これに対し、本鉛蓄電池用格子体では、連続空間が、第2の枠骨に面して形成されている。そのため、連続空間が、第4の枠骨に面して形成されている場合に比べて、電流経路を構成しない連続空間が集電部から遠くなり、蓄電池用格子体全体の電気抵抗の増大を抑制することができる。
(8)上記鉛蓄電池用格子体において、前記複数本の第1の内骨は互いに略平行であり、前記複数本の第2の内骨は互いに略平行である構成としてもよい。本鉛蓄電池用格子体のように、複数本の第1の内骨は互いに略平行であり、複数本の第2の内骨は互いに略平行である場合、各第1の内骨から第1の枠骨への押圧力の向きが略等しくなり、各第2の内骨から第2の枠骨への押圧力の向きが略等しくなるため、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力とが比較的に大きくなる。このように第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力とが比較的に大きくなる構成では、頂部の変形の程度が大きくなりやすいため、特に本発明が有効である。
また、上記鉛蓄電池用格子体では、複数本の第1の内骨と第1の枠骨とが互いに略直交する第1の条件と、複数本の第2の内骨と第2の枠骨とが互いに略直交する第2の条件と、の少なくとも一方の条件が成り立つように構成してもよい。上記鉛蓄電池用格子体のように、複数本の第1の内骨と第1の枠骨とが互いに略直交し、複数本の第2の内骨と第2の枠骨とが互いに略直交する場合、第1の枠骨への押圧力のうちの第1の枠骨と直交する方向を向く成分が大きくなり、第2の枠骨への押圧力のうちの第2の枠骨と直交する方向を向く成分が大きくなるため、第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力とが比較的に大きくなる。このように第1の枠骨への押圧力と第2の枠骨への押圧力とが比較的に大きくなる構成では、頂部の変形の程度が大きくなりやすいため、特に本発明が有効である。
(9)本明細書に開示される鉛蓄電池は、正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、を備え、前記正極板と前記負極板との少なくとも一方は、上記の鉛蓄電池用格子体と、前記鉛蓄電池用格子体に塗布された活物質と、を含む構成としてもよい。本鉛蓄電池によれば、鉛蓄電池用格子体の頂部の変形による活物質の剥離を抑制することができる。
A.実施形態:
A−1.構成:
(鉛蓄電池100の構成)
図1は、本実施形態における鉛蓄電池100の外観構成を示す斜視図であり、図2は、図1のII−IIの位置における鉛蓄電池100のYZ断面構成を示す説明図である。なお、図2では、後述の正極板110Pと負極板110Nとセパレータ120とについて、便宜上、視覚的に見えるように実際とは異なる形態で表現されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸方向を「上下方向Z」といい、Z軸正方向を「上方向」といい、Z軸負方向を「下方向」というものとするが、鉛蓄電池100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。また、X軸方向を「極板積層方向X」といい、Y軸方向を「ストラップ配列方向Y」というものとする。また、以下、正極側の構成要素と負極側の構成要素とを区別するときには、正極側の構成要素の符号の末尾に「P」を付し、負極側の構成要素の符号の末尾に「N」を付すものとする。図3以降についても同様である。
図1および図2に示すように、鉛蓄電池100は、電池筐体102と、極板群104と、正極ストラップ106Pと、負極ストラップ106Nとを備える。
(電池筐体102の構成)
電池筐体102は、電槽22と、蓋24とを含む。電槽22は、上面に開口部を有する略直方体の容器であり、例えば合成樹脂により形成されている。電池筐体102の内部の収容空間Sは、区画壁(図示せず)によって極板積層方向Xに並ぶ複数のセル室に仕切られており、各セル室には、極板群104と、正極ストラップ106Pと、負極ストラップ106Nとが収容されると共に、電解液Uが充填されている。電解液Uは、例えば希硫酸を主成分とする。
蓋24は、電槽22の開口部に対応した略矩形の蓋状部材であり、例えば合成樹脂により形成されている。蓋24は、電槽22の開口部を塞ぐように配置されており、蓋24の下面の周縁部分と電槽22の開口部の周囲部分とが例えば熱溶着されることによって、電池筐体102の収容空間Sが閉じられた状態になっている。
蓋24は、正極端子部26Pと負極端子部26Nとを備える。正極端子部26Pと負極端子部26Nとは、構成が略同一であるため、以下、負極端子部26Nを例にとって構成を説明する。負極端子部26Nは、ブッシング28Nと、極柱30Nとを含む。ブッシング28Nは、上下方向に貫通する貫通孔28NAが形成された略円筒状の導電性部材であり、例えば鉛合金等の金属により形成されている。ブッシング28Nの下側部分は、インサート成形により蓋24に埋設されており、ブッシング28Nの上側部分は蓋24の上面から上方に突出している。蓋24におけるブッシング28Nの下方部分には、ブッシング28Nの貫通孔28NAに連通する連通孔24Aが貫通形成されている。極柱30Nは、略円柱形の導電性部材であり、例えば鉛合金等の金属により形成されている。極柱30Nは、ブッシング28Nの貫通孔28NAと蓋24の連通孔24Aとに挿入されている。極柱30Nの上端部は、ブッシング28Nの上端部と略同じ位置に配置されており、極柱30Nの下端部は、ブッシング28Nの下端部より下方に突出し、さらに、蓋24の下面より下方に突出している。極柱30Nの上端部は、ブッシング28Nに対して溶接により接合されている。なお、負極端子部26Nにおけるブッシング28Nの上端部分は、負荷等(図示せず)に接続される負極側の外部接続端子として機能し、正極端子部26Pにおけるブッシング28Pの上端部分は、負荷等に接続される正極側の外部接続端子として機能する。
(極板群104の構成)
極板群104は、複数の平板状の正極板110Pと、複数の平板状の負極板110Nと、正極板110Pと負極板110Nとの間に配置されるシート状のセパレータ120とを備える。以下、正極板110Pと負極板110Nとをまとめて「極板110」ともいう。
複数の正極板110Pと複数の負極板110Nとは、極板積層方向Xにおいて、正極板110Pと負極板110Nとが1つずつ、交互に並べて配置されている。また、各極板110は、略矩形の平板形状であり、極板積層方向Xに略直交するように配置されている。
正極板110Pは、板状の格子体140に正極活物質(例えば二酸化鉛)を充填して作製されたペースト式の極板であり、略矩形状に形成されている。正極板110Pの上端部におけるストラップ配列方向Yの一方側(Y軸正方向側)には、正極側耳部112Pが上方向に突出するように設けられている。負極板110Nは、板状の格子体140に負極活物質(例えば海綿状鉛)を充填して作製されたペースト式の極板であり、正極板110Pと同様、略矩形状に形成されている。負極板110Nの上端部におけるストラップ配列方向Yの他方側(Y軸負方向側)には、負極側耳部112Nが上方向に突出するように設けられている。正極側耳部112Pと負極側耳部112Nとは、ストラップ配列方向Yにおいて、極板群104の中心に対して互いに反対側に位置するように配置されている。なお、格子体140の詳細構成については後述する。格子体140は、特許請求の範囲における鉛蓄電池用格子体に相当する。
セパレータ120は、絶縁性材料(例えばガラス繊維や合成樹脂)により形成されている。セパレータ120は、各セル室において、各正極板110Pが配置された領域と各負極板110Nが配置された領域とを隔離するように配置されている。セパレータ120を袋状として、内部に正極板110Pあるいは負極板110Nのいずれか一方を収容してもよい。
(正極ストラップ106Pおよび負極ストラップ106Nの構成)
正極ストラップ106Pは、平板状の導電性部材である。正極ストラップ106Pは、各セル室内において、複数の正極側耳部112Pの上方に位置し、複数の正極側耳部112Pと上下方向に略直交するように配置されている。正極ストラップ106Pの下面は、複数の正極側耳部112Pに接合されている。負極ストラップ106Nは、平板状の導電性部材である。負極ストラップ106Nは、各セル室内において、複数の負極側耳部112Nの上方に位置し、複数の負極側耳部112Nと上下方向に略直交するように配置されている。負極ストラップ106Nの下面は、複数の負極側耳部112Nに接合されている。セル室間では、互いに極性が異なる正極ストラップ106Pと負極ストラップ106Nとが接続部材114を介して接続されることによって、複数の極板群104が電気的に直列に接続されている。複数のセル室のうち、極板積層方向Xの一方側(X軸負方向側)の端に位置するセル室に収容された正極ストラップ106Pが、正極端子部26Pの極柱30Pの下端部に接合されている。また、複数のセル室のうち、極板積層方向Xの他方側(X軸正方向側)の端に位置するセル室に収容された負極ストラップ106Nが、負極端子部26Nの極柱30Nの下端部に接合されている。
A−2.格子体140の詳細構成:
(格子体140の基本構成)
図3は、格子体140のYZ平面構成を示す説明図であり、図4は、格子体140における第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図であり、図5は、格子体140における第2の頂部C2の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。以下の説明では、Z軸方向を「縦方向Z」ともいい、Y軸方向を「横方向Y」ともいう。図4の上段および図5の上段には、横方向Yにおける力の作用状態が示されており、図4の下段および図5の下段には、縦方向Zにおける力の作用状態が示されている。後述の図6も同様である。縦方向Zは、特許請求の範囲における第1の方向に相当し、横方向Yは、特許請求の範囲における第2の方向に相当する。
図3に示すように、格子体140は、四角形状の枠体である枠200と、該枠200の内周側に配置された内側部300とを備える。格子体140は、例えば鉛または鉛合金(鉛カルシウム合金など)により形成されている。
枠200は、縦方向Zに略平行な一対の縦枠骨210と、横方向Yに略平行な一対の横枠骨220とを備える。以下、一対の縦枠骨210のうち、図3のY軸負方向側に位置する縦枠骨210を「左側の縦枠骨210L」といい、Y軸正方向側に位置する縦枠骨210を「右側の縦枠骨210R」という。また、一対の横枠骨220のうち、上側(Z軸正方向側)に位置する横枠骨220を「上側の横枠骨220U」といい、下側(Z軸負方向側)に位置する横枠骨220を「下側の横枠骨220D」という。また、左側の縦枠骨210Lと下側の横枠骨220Dとが共有する頂部を「第1の頂部C1」といい、下側の横枠骨220Dと右側の縦枠骨210Rとが共有する頂部を「第2の頂部C2」といい、右側の縦枠骨210Rと上側の横枠骨220Uとが共有する頂部を「第3の頂部C3」といい、上側の横枠骨220Uと左側の縦枠骨210Lとが共有する頂部を「第4の頂部C4」という。また、これらの4つの頂部C1〜C4をまとめて「頂部C」ともいう。
左側の縦枠骨210Lの縦方向Zの長さはF1であり、右側の縦枠骨210Rの縦方向Zの長さはF3であり、本実施形態では、F1=F3であるものとする。また、下側の横枠骨220Dの横方向Yの長さはF2であり、上側の横枠骨220Uの横方向Yの長さはF4であり、本実施形態では、F2=F4であるものとする。なお、左側の縦枠骨210Lは、特許請求の範囲における第1の枠骨に相当し、下側の横枠骨220Dは、特許請求の範囲における第2の枠骨に相当し、右側の縦枠骨210Rは、特許請求の範囲における第3の枠骨に相当し、上側の横枠骨220Uは、特許請求の範囲における第4の枠骨に相当する。
また、本実施形態では、上述の正極側耳部112Pは、上側の横枠骨220Uにおいて、該上側の横枠骨220Uの横方向Yの中心より右側の位置に接合されることにより、格子体140に電気的に接続されている。また、正極側耳部112Pは、特許請求の範囲における集電部に相当する。
内側部300は、縦方向Zに略平行な複数本(本実施形態では14本)の縦内骨310と、横方向Yに略平行な複数本(本実施形態では11本)の横内骨320とを含む。内側部300は、複数本の縦内骨310と複数本の横内骨320とが互いに略直交するように編み目状に形成されており、かつ、各交差点では、縦内骨310と横内骨320とが接合されることにより電気的に接続されている。各縦内骨310は、直線状に延びる線状体であり、一対の縦枠骨210と略平行であり、一対の横枠骨220の少なくとも一方と略直交する。複数本の縦内骨310は、横方向Yにおいて互いに異なる位置に配置されている。本実施形態では、複数本の縦内骨310は、横方向Yにおいて互いに略等間隔(配列間隔D)に配置されている。また、本実施形態では、複数本の縦内骨310のうち、正極側耳部112Pから下方に延びる1本の縦内骨310である基本縦内骨310Gの軸方向に直交する断面の面積は、基本縦内骨310Gの全長にわたって、他の縦内骨310の軸方向に直交する断面の面積よりも大きくなっている。これにより、基本縦内骨310Gは、他の縦内骨310に比べて、電気抵抗が小さいことによって集電能力が高くなっている。なお、本明細書では、略平行とは、2つの骨(枠骨または内骨)のなす角T(0度≦T≦90度)が5度以下であることを意味し、略直交とは、2つの骨(枠骨または内骨)のなす角X(0度≦X≦90度)が85度以上であることを意味する。
各横内骨320は、直線状に延びる線状体であり、一対の横枠骨220と略平行であり、一対の縦枠骨210の少なくとも一方と略直交する。複数本の横内骨320は、縦方向Zにおいて互いに異なる位置に配置されている。本実施形態では、複数本の横内骨320は、縦方向Zにおいて互いに略等間隔(配列間隔D)、つまり、複数本の縦内骨310と同じ配列間隔Dに配置されている。なお、本実施形態では、横内骨320の軸方向に直交する断面の面積は、基本縦内骨310G以外の縦内骨310の軸方向に直交する断面の面積と略同一とされている。なお、横内骨320は、特許請求の範囲における第1の内骨および第3の内骨に相当し、縦内骨310は、特許請求の範囲における第2の内骨に相当する。
(連続空間Eについて)
図3から図5に示すように、格子体140の内側部300には、連続空間Eが存在する。連続空間Eは、1つの頂部Cの近傍に位置する空間であって、1本以上の縦内骨310における該頂部C側の端が、該頂部Cを共有する横枠骨220に繋がっていないことによって、互いに隣り合う縦内骨310同士の配列間隔Dより広い幅をもって連続的に繋がっている空間であり、正極側耳部112Pが形成されている上側の横枠骨220Uが延びる方向に沿って延びている。本実施形態では、格子体140の第1の頂部C1の近傍に第1の連続空間E1が存在し、第2の頂部C2の近傍に第2の連続空間E2が存在する。
具体的には、図3および図4に示すように、複数本の縦内骨310のうち、基本縦内骨310Gと、基本縦内骨310Gから左に6本分の縦内骨310と、基本縦内骨310Gから右に3本分の縦内骨310とは、上側の横枠骨220Uから下側の横枠骨220Dまで連続的に延びている。一方、左側の縦枠骨210Lから3本分の縦内骨310は、上側の横枠骨220Uから、下から1番目の横内骨320(以下、「特定横内骨320V」という)まで連続的に延びているが、下側の横枠骨220Dまでは繋がっていない。換言すれば、該3本分の縦内骨310のそれぞれは、特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間の部分が欠落している。この欠落によって形成された空間が、第1の連続空間E1である。以下、この欠落した3本の縦内骨310を、「左側の欠落縦内骨310L」ともいう。
また、図3および図5に示すように、右側の縦枠骨210Rから1本分の縦内骨310は、上側の横枠骨220Uから、特定横内骨320Vまで連続的に延びているが、下側の横枠骨220Dまでは繋がっていない。換言すれば、該1本分の縦内骨310は、特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間の部分が欠落している。この欠落によって形成された領域が、第2の連続空間E2である。以下、この欠落した1本の縦内骨310を、「右側の欠落縦内骨310R」ともいう。なお、特定横内骨320Vは、特許請求の範囲における特定第1の内骨および特定第3の内骨に相当する。後述するように、本実施形態の格子体140は、第1の連続空間E1が存在することによって第1の頂部C1の変形の発生を抑制することができ、また、第2の連続空間E2が存在することによって第2の頂部C2の変形の発生を抑制することができる。
A−3.頂部Cの変形について:
(頂部Cの変形の発生要因)
図6は、比較例の格子体140Xにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。比較例の格子体140Xの内側部300Xは、全ての縦内骨310が上側の横枠骨220Uから下側の横枠骨220Dまで連続的に繋がっており、連続空間Eが存在しない点で、本実施形態の格子体140とは異なる。
例えば鉛蓄電池が長期間使用されると、格子体の内骨が腐食(例えば酸化腐食)することによって当該内骨が軸方向に延びる現象(以下、「グロース」という)が発生する。本実施形態の格子体140や比較例の格子体140X(以下、「格子体140等」ともいう)において、内骨のグロースが発生すると、横方向Yにおいて、横内骨320のグロースによって、該横内骨320と繋がる縦枠骨210を、枠200の外周側に向けて押圧する力が発生する。また、縦方向Zにおいて、縦内骨310のグロースによって、該縦内骨310と繋がる横枠骨220を、枠200の外周側に向けて押圧する力が発生する。そして、これらの横内骨320のグロースによる縦枠骨210への押圧力と縦内骨310のグロースによる横枠骨220への押圧力とによって、枠200の頂部C付近が極板積層方向X側に変形する現象(以下、「頂部の変形」という)が発生することがある。
この頂部Cの変形の要因として、例えば次のことが考えられる。すなわち、格子体140等を完全な平面に形成することは困難であり、枠200に歪みが存在したり、格子体140の両面のそれぞれに塗布される活物質の量のバラツキにより内骨に歪みが存在したりする。このように格子体140に歪みが存在する場合、例えば、第1の頂部C1の近傍において、左側の縦枠骨210Lが横内骨320のグロースによる押圧力を受けるとともに、下側の横枠骨220Dが縦内骨310のグロースによる押圧力を受けると、第1の頂部C1を極板積層方向X側に変位させる力が作用することによって、第1の頂部C1の変形が発生すると考えられる。第1の頂部C1の変形が発生すると、変形した第1の頂部C1の周辺に塗布された活物質の剥離が起こりやすく、活物質の剥離が起こると、例えば内骨が露出した箇所で格子体140の腐食が進行し、格子体140の強度を著しく低下させるおそれがある。
(頂部Cの変形を抑制するための条件)
第1の頂部C1の変形を抑制するための条件は、格子体140等における次述のL1、M1、P1、Q1について、次の(1)に示す関係式が成り立つことである。
(M1/L1)>(Q1/P1)・・・(1)
上述したように、第1の頂部C1の変形は、第1の頂部C1の近傍において、横内骨320のグロースによる左側の縦枠骨210Lへの押圧力(以下、単に「左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1」という)と、縦内骨310のグロースによる下側の横枠骨220Dへの押圧力(以下、単に「下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1」という)との差の絶対値が小さいほど、顕著に現れる。
ここで、L1、M1、P1、Q1のそれぞれは次のことを意味するものとする。後述の左側の縦枠骨210Lの第1の頂部側部分A11(図4の上段および図6の上段参照)は、左側の縦枠骨210Lのうち、第1の頂部C1の位置から第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である。ここで、第1の基準長さとは、左側の縦枠骨210Lの長さF1の半分と下側の横枠骨220Dの長さF2の半分との両方よりも短い長さである。なお、本実施形態では、第1の基準長さは、左側の縦枠骨210Lの長さF1と下側の横枠骨220Dの長さF2とのうちの短い方の長さの1/10以上であり、かつ、該短い方の長さの2/5以下である。また、下側の横枠骨220Dの第1の頂部側部分A21(図4の下段および図6の下段参照)は、下側の横枠骨220Dのうち、第1の頂部C1の位置から、上記第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である。
L1(L1は、2以上の整数):図4の上段および図6の上段に示すように、左側の縦枠骨210Lの第1の頂部側部分A11に向かい、かつ、少なくとも3本の縦内骨310にわたって延びる横内骨320の本数。
この横内骨320の本数L1は、横内骨320のグロースによって、左側の特定縦内骨310Vに対して、左側の縦枠骨210Lの第1の頂部側部分A11に向かう力(以下、単に「左側の特定縦内骨310Vへの押圧力WL2」という)を付与する横内骨320の本数を意味する。左側の特定縦内骨310Vは、上記少なくとも3本の縦内骨310(L1本全ての横内骨320に接触する縦内骨310)のうち、左側の縦枠骨210Lに最も近い縦内骨310であり、特許請求の範囲における特定第2の内骨に相当する。なお、「第1の頂部側部分A11に向かい」とは、横内骨320の左端から該横内骨320の軸方向に沿って延長した直線が第1の頂部側部分A11と交差することをいう。「第1の頂部側部分A11に向かう力」とは、左側の特定縦内骨310Vに付与される力のうち、特定縦内骨310Vから力のベクトル方向に沿って延ばした直線が第1の頂部側部分A11と交差する力をいう。
M1(M1は、1以上の整数):図4の上段および図6の上段に示すように、左側の特定縦内骨310Vと第1の頂部側部分A11との間に位置し、かつ、左側の特定縦内骨310Vと第1の頂部側部分A11との両方に繋がる横内骨320の本数。
この横内骨320のM1本は、左側の特定縦内骨310Vへの押圧力WL2を、左側の特定縦内骨310Vから左側の縦枠骨210Lに伝達する横内骨320の本数を意味する。図4の上段に示すように、横方向Y視で、M1本の横内骨320の少なくとも一部は、左側の縦枠骨210Lの第1の頂部側部分A11の中心A11Mに対して下側、すなわち、下側の横枠骨220D側に位置している。
P1(P1は、2以上の整数):図4の下段および図6の下段に示すように、下側の横枠骨220Dの第1の頂部側部分A21に向かい、かつ、少なくとも3本の横内骨320にわたって延びる縦内骨310の本数。
この縦内骨310の本数P1は、縦内骨310のグロースによって、下側の特定横内骨320Vに対して、下側の横枠骨220Dの第1の頂部側部分A21に向かう力(以下、単に「下側の特定横内骨320Vへの押圧力WD2」という)を付与する縦内骨310の本数を意味する。下側の特定横内骨320Vは、上記少なくとも3本の横内骨320(P1本全ての縦内骨310に接触する横内骨320)のうち、下側の横枠骨220Dに最も近い横内骨320であり、特許請求の範囲における特定第1の内骨に相当する。なお、「第1の頂部側部分A21に向かい」とは、縦内骨310の下端から該縦内骨310の軸方向に沿って延長した直線が第1の頂部側部分A21と交差することをいう。「第1の頂部側部分A21に向かう力」とは、下側の特定横内骨320Vに付与される力のうち、下側の特定横内骨320Vから力のベクトル方向に沿って延ばした直線が第1の頂部側部分A21と交差する力をいう。
Q1(Q1は、1以上、かつ、P1より小さい整数):図4の下段および図6の下段に示すように、下側の特定横内骨320Vと第1の頂部側部分A21との間に位置し、かつ、下側の特定横内骨320Vと第1の頂部側部分A21との両方に繋がる縦内骨310の本数。
この縦内骨310のQ1本は、下側の特定横内骨320Vへの押圧力WD2を、下側の特定横内骨320Vから下側の横枠骨220Dに伝達する縦内骨310の本数を意味する。図4の下段に示すように、縦方向Z視で、Q1本の縦内骨310の全ては、下側の横枠骨220Dの第1の頂部側部分A21の中心A21Mに対して右側、すなわち、左側の縦枠骨210Lとは反対側に位置している。左側の縦枠骨210Lと、Q1本の縦内骨310のうちの最も左側に位置する縦内骨310、すなわち、横方向Yにおいて左側の縦枠骨210Lに最も近い縦内骨310との間には、P1本の縦内骨310のうちの3本の縦内骨310が位置している。
また、(M1/L1)および(Q1/P1)のそれぞれは、次のことを意味するものとする。
(M1/L1):左側の特定縦内骨310Vへの押圧力WL2に対する、左側の縦枠骨210Lに伝達された力(左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1)の割合(以下、「左側の縦枠骨210Lに向かう力の伝達割合」という)(図4の上段および図6の上段参照)。
(Q1/P1):下側の特定横内骨320Vへの押圧力WD2に対する、下側の横枠骨220Dに伝達された力(下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1)の割合(以下、「下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合」という)。
なお、左側の特定縦内骨310Vへの押圧力WL2のうち、左側の縦枠骨210Lに伝達されなかった力は、左側の特定縦内骨310Vが撓むことによって吸収される。また、下側の特定横内骨320Vへの押圧力WD2のうち、下側の横枠骨220Dに伝達されなかった力は、下側の特定横内骨320Vが撓むことによって吸収される。なお、左側の特定縦内骨310Vと第1の頂部側部分A11との間におけるM1本の横内骨320は、L1本の横内骨320に比べて、横方向Yにおける長さが短い。また、横内骨320のグロースによる押圧力は、横内骨320の横方向Yにおける長さが長いほど大きい。したがって、M1本の横内骨320のグロースによる押圧力は、L1本の横内骨320のグロースによる押圧力に比べて小さいため、M1本の横内骨320のグロースによる押圧力が左側の縦枠骨210Lへ与える影響は相対的に小さい。同様に、下側の特定横内骨320Vと第1の頂部側部分A21との間におけるQ1本の縦内骨310は、P1本の縦内骨310に比べて、縦方向Zにおける長さが短い。また、縦内骨310のグロースによる押圧力は、縦内骨310の縦方向Zにおける長さが長いほど大きい。したがって、Q1本の縦内骨310のグロースによる押圧力は、P1本の縦内骨310のグロースによる押圧力に比べて小さいため、Q1本の縦内骨310のグロースによる押圧力が下側の横枠骨220Dへ与える影響は相対的に小さい。また、一般的に、例えば鉛蓄電池用格子体の歪みを抑制するため、左側の特定縦内骨310Vへの押圧力WL2と、下側の特定横内骨320Vへの押圧力WD2との差は小さい。
以上により、上記関係式(1)は、第1の頂部C1の近傍において、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が、左側の縦枠骨210Lに向かう力の伝達割合より小さいことを意味する。したがって、上記関係式(1)を満たす場合、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合(Q1/P1)が、左側の縦枠骨210Lに向かう力の伝達割合(M1/L1)より小さいことによって、第1の頂部C付近において、左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1との差の絶対値が大きくなるため、例えば、(M1/L1)=(Q1/P1)の場合に比べて、第1の頂部C1の変形を抑制することができる。
本実施形態の格子体140では、上記のL1、M1、P1、Q1について、次の(K1)に示す関係式が成り立つ。
L1≧P1かつM1≧Q1、又は、L1≦P1かつM1≦Q1・・・(K1)
この関係式(K1)は、横内骨320の本数と縦内骨310の本数との大小関係は、特定横内骨320Vおよび特定縦内骨310Vの内側(以下、「特定内骨の内側部分」という)と外側(以下、「特定内骨の外側部分」という)とで同じであることを意味する。横内骨320の本数と縦内骨310の本数との大小関係が、特定内骨の内側部分と外側部分とで異なり、例えば、特定内骨の内側部分において横内骨320の本数が縦内骨310の本数よりも小さく、特定内骨の外側部分において横内骨320の本数が縦内骨310の本数以上であるとすると(L1<P1かつM1≧Q1)、特定内骨の内側部分と外側部分とにおける横内骨320の本数の差である(L1−M1)本と、特定内骨の内側部分と外側部分とにおける縦内骨310の本数の差である(P1−Q1)本との差が大きくなり、具体的には、(P1−Q1)本が(L1−M1)本よりも比較的大きくなる。(P1−Q1)本が大きくなると、特定内骨の内側部分における縦内骨310の本数に対する特定内骨の外側部分における縦内骨310の本数の割合(Q1/P1)が小さくなる。これにより、下側の特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間の強度が低下し、または、下側の特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間の電気抵抗が増大することにより、格子体140の強度低下や電気抵抗の均一性低下を招くおそれがある。本実施形態の格子体140では、横内骨320の本数と縦内骨310の本数との大小関係は、特定内骨の内側部分と外側部分とで同じであるため、該大小関係が特定内骨の内側部分と外側部分とで異なる場合に比べて、上記関係式(1)を満たすように構成することによる格子体140等の歪みを抑制することができるとともに、電気抵抗の増大を抑制することができる。
また、第2の頂部C2の変形を抑制するための条件は、格子体140における次述のL2、M2、P2、Q2について、次の(2)に示す関係式が成り立つことである。
(M2/L2)>(Q2/P2)・・・(2)
また、本実施形態の格子体140では、上記のL2、M2、P2、Q2について、次の(K2)に示す関係式が成り立つ。
L2≧P2かつM2≧Q2、又は、L2≦P2かつM2≦Q2・・・(K2)
第2の頂部C2の変形を抑制するための条件および(K2)の関係式については、上述した第1の頂部C1の変形を抑制するための条件および(K1)の関係式の説明に対して、「L1、M1、P1、Q1」を「L2、M2、P2、Q2」と読み替え、「左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1」を「右側の縦枠骨210Rへの押圧力WR1」と読み替え、「第1の頂部側部分A11」を「第2の頂部側部分A31」と読み替え、「第1の頂部側部分A21」を「第2の頂部側部分A22」と読み替え、「左側の特定縦内骨310V」を「右側の特定縦内骨310V」に読み替えることにより理解できるため、詳細な説明を省略する。なお、第1の頂部側部分A11および第1の頂部側部分A21の長さは、特許請求の範囲における第1の基準長さに相当し、第2の頂部側部分A31および第2の頂部側部分A22の長さは、特許請求の範囲における第2の基準長さに相当する。第2の基準長さは、下側の横枠骨220Dの長さF2の半分と右側の縦枠骨210Rの長さF3の半分との両方よりも短い長さである。なお、本実施形態では、第2の基準長さは、下側の横枠骨220Dの長さF2と右側の縦枠骨210Rの長さF3とのうちの短い方の長さの1/10以上であり、かつ、該短い方の長さの2/5以下である。第1の頂部側部分A11および第1の頂部側部分A21の長さと第2の頂部側部分A31および第2の頂部側部分A22の長さは、同じでもよいが、異なってもよい。
A−4.本実施形態の格子体140と比較例の格子体140Xとの比較:
上述したように、比較例の格子体140Xでは、内側部300Xは、全ての縦内骨310が上側の横枠骨220Uから下側の横枠骨220Dまで連続的に繋がっており、連続空間Eが存在しない。比較例の格子体140Xでは、図6の上段に示すように、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は5本である。また、図6の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は5本である。このため、比較例の格子体140Xでは、(M1/L1)=(Q1/P1)=1であり、上記関係式(1)が満たされていない。このように、左側の縦枠骨210Lに向かう力の伝達割合(M1/L1)と、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合(Q1/P1)とが一致すると、左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1とが略同じであり、左側の縦枠骨210Lと下側の横枠骨220Dとが互いに略均等な力によって押圧される。このため、比較例の格子体140Xでは、第1の頂部C1の変形の発生を抑制することができない。
これに対して、本実施形態の格子体140では、上述したように、左側の欠落縦内骨310Lによって、第1の頂部C1の近傍に第1の連続空間E1が存在する。本実施形態の格子体140では、図4の上段に示すように、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は5本である。また、図4の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は2本である。このため、本実施形態の格子体140では、(M1/L1)>(Q1/P1)であり、上記関係式(1)が満たされている。このように、左側の縦枠骨210Lに向かう力の伝達割合(M1/L1)と、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合(Q1/P1)とが一致しないと、左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1とが異なり、左側の縦枠骨210Lと下側の横枠骨220Dとが互いに異なる力によって押圧される。このため、本実施形態の格子体140では、比較例の格子体140Xに比べて、第1の頂部C1の変形の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の格子体140では、上述したように、右側の欠落縦内骨310Rによって、第2の頂部C2の近傍に第2の連続空間E2が存在する。本実施形態の格子体140では、図5の上段に示すように、横方向Yに関して、横内骨320の本数L2は3本であり、横内骨320のM2本は3本である。また、図5の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P2は3本であり、縦内骨310のQ2本は2本である。このため、本実施形態の格子体140では、(M2/L2)>(Q2/P2)であり、上記関係式(2)が満たされている。このように、右側の縦枠骨210Rに向かう力の伝達割合(M2/L2)と、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合(Q2/P2)とが一致しないと、右側の縦枠骨210Rへの押圧力WR1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1とが異なり、右側の縦枠骨210Rと下側の横枠骨220Dとが互いに異なる力によって押圧される。このため、本実施形態の格子体140では、比較例の格子体140Xに比べて、第2の頂部C2の変形の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の格子体140では、横方向Y視で、M1本の横内骨320の少なくとも1本は、左側の縦枠骨210Lの第1の頂部側部分A11の中心A11Mに対して、下側の横枠骨220D側に位置している。一方、縦方向Z視で、Q1本の縦内骨310の全ては、下側の横枠骨220Dの第1の頂部側部分A21の中心A21Mに対して、左側の縦枠骨210Lとは反対側に位置している。すなわち、第1の連続空間E1が第1の頂部C1に最も近い位置に存在している。このため、第1の連続空間E1が第1の頂部C1から離れた位置に存在している構成に比べて、第1の頂部C1により近い位置において、左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1との差の絶対値が大きくなるため、第1の頂部C1の変形をより効果的に抑制することができる。
また、1つの連続空間Eの横方向Yの幅が広いほど、該連続空間Eを構成する特定横内骨320Vが大きく撓むことによって、縦内骨310のグロースによる押圧力を特定横内骨320Vにて効果的に吸収できるため、下側の横枠骨220Dへの押圧力を、より効果的に低減することができる。本実施形態の格子体140では、左側の縦枠骨210Lと、Q1本の縦内骨310のうちの左側の縦枠骨210Lに最も近い縦内骨310との間には、縦方向Z視で、3本の縦内骨310が位置している。すなわち、第1の連続空間E1の横方向Yの幅が、縦内骨310同士の配列間隔Dの略4倍である。このため、第1の連続空間E1の横方向Yの幅が、縦内骨310同士の配列間隔Dの3倍未満である場合に比べて、左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1との差の絶対値がさらに大きくなるため、第1の頂部C1の変形をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の格子体140では、左側の縦枠骨210Lと、Q1本の縦内骨310のうちの左側の縦枠骨210Lに最も近い縦内骨310との間には、縦方向Z視で、P1本の縦内骨310のうちの(P1−Q1)本(3本)の縦内骨310が位置している。すなわち、第1の頂部側部分A21において、一続きの第1の連続空間E1が形成されている。ここで、(P1−Q1)本が多いほど、第1の連続空間E1の横方向Yの幅が広くなりやすく、該第1の連続空間E1を構成する特定横内骨320Vが大きく撓むことによって、縦内骨310のグロースによる押圧力を特定横内骨320Vにて効果的に吸収できる。その結果、下側の横枠骨220Dへの押圧力を、より効果的に低減することができ、左側の縦枠骨210Lへの押圧力と下側の横枠骨220Dへの押圧力との差の絶対値を大きくすることができる。一方で、(P1−Q1)本が多いほど、格子体140の強度低下や電気抵抗の均一性低下を招くおそれがある。これに対し、本実施形態の格子体140では、左側の縦枠骨210Lと、Q1本の縦内骨310のうちの左側の縦枠骨210Lに最も近い縦内骨310との間に、P1本の縦内骨310のうちの(P1−Q1)本の縦内骨310が位置しており、P1本の縦内骨310のうちの(P1−Q1)本未満の縦内骨310が位置している場合、つまり、第1の連続空間E1が2以上の連続空間に分割されている場合に比べて、(P1−Q1)本の数を多くせずに、横方向Yの幅がより広い1つの第1の連続空間E1が確保される。これにより、格子体140の強度低下等を抑制しつつ、第1の頂部C1において、左側の縦枠骨210Lへの押圧力WL1と、下側の横枠骨220Dへの押圧力WD1との差の絶対値がさらに大きくなるため、第1の頂部C1の変形をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の格子体140では、図4の下段および図5の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は2本であるのに対し、縦内骨310の本数P2は3本であり、縦内骨310のQ2本は2本であるため、以下の関係式(3)を満たす。
(Q2/P2)>(Q1/P1)・・・(3)
上記関係式(3)は、第2の頂部C2の近傍部分における下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が、第1の頂部C1の近傍部分における下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合よりも大きいことを意味する。下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合(Q2/P2、Q1/P1)が小さいほど、下側の特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間に、縦内骨310が存在せず、電流経路を構成しない非導電領域が広くなる。
また、非導電領域が正極側耳部112Pに近いほど、格子体140の電気抵抗が大きくなる。格子体140では、正極側耳部112Pと第2の頂部C2との間の距離が、正極側耳部112Pと第1の頂部C1との間の距離よりも短い。このため、正極側耳部112Pに近い第2の頂部C2側において、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が小さくなることによる電気抵抗への影響は、正極側耳部112Pから遠い第1の頂部C1側において、下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が小さくなることによる電気抵抗への影響よりも大きい。
本実施形態の格子体140では、正極側耳部112Pに近い第2の頂部C2側において下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が、正極側耳部112Pから遠い第1の頂部C1側において下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合より大きく、正極側耳部112Pから遠い第1の頂部C1側において非導電領域が広くなる。これにより、正極側耳部112Pに近い第2の頂部C2側において非導電領域が広くなる場合に比べて、格子体140全体の電気抵抗の増大を抑制することができる。
また、本実施形態の格子体140では、第1の連続空間E1および第2の連続空間E2が、正極側耳部112Pが形成されている上側の横枠骨220Uが延びる方向に沿って延びている。通常、格子体140では、耳部が形成されている枠骨が延びる方向に沿って活物質が塗布される。そのため、第1の連続空間E1および第2の連続空間E2が、活物質が塗布される方向と交差する方向に延びている場合に比べて、第1の連続空間E1および第2の連続空間E2に活物質が十分に塗布されることによって活物質の脱落を抑制することができる。
A−5.本実施形態の第1の変形例:
図7は、本実施形態の第1の変形例の格子体140Aにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。本実施形態の第1の変形例の格子体140Aの内側部300Aは、上述した実施形態の格子体140の内側部300と比較して、左側の縦枠骨210Lから1番目と3番目の縦内骨310が上側の横枠骨220Uから下側の横枠骨220Dまで連続的に繋がっている点で、本実施形態の格子体140とは異なる。すなわち、本実施形態の第1の変形例の格子体140Aでは、第1の連続空間E1が第1の頂部C1から離れた位置に存在している。
本実施形態の第1の変形例の格子体140Aでは、左側の縦枠骨210Lから2番目の縦内骨310において、下側の特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間の部分が欠落しており、欠落した1本の縦内骨310によって、第1の頂部C1の近傍に第1の連続空間E1が存在する。本実施形態の第1の変形例の格子体140Aでは、図7の上段に示すように、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は5本である。また、図7の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は4本である。このため、本実施形態の第1の変形例の格子体140Aでは、(M1/L1)>(Q1/P1)であり、上記関係式(1)が満たされており、上記関係式(1)が満たされない場合に比べて、第1の頂部C1の変形を抑制することができる。
A−6.本実施形態の第2の変形例:
図8は、本実施形態の第2の変形例の格子体140Bにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。本実施形態の第2の変形例の格子体140Bの内側部300Bは、上述した実施形態の格子体140の内側部300と比較して、左側の縦枠骨210Lから2番目の縦内骨310が上側の横枠骨220Uから下側の横枠骨220Dまで連続的に繋がっている点で、本実施形態の格子体140とは異なる。すなわち、本実施形態の第2の変形例の格子体140Bでは、第1の連続空間E1が、左側の縦枠骨210Lから2番目の縦内骨310によって、2つの連続空間E11、E12に分割されている。
本実施形態の第2の変形例の格子体140Bでは、左側の縦枠骨210Lから1番目と3番目の縦内骨310において、下側の特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間の部分が欠落しており、欠落した縦内骨310によって、第1の頂部C1の近傍に2つの連続空間E11、E12が存在する。本実施形態の第2の変形例の格子体140Bでは、図8の上段に示すように、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は5本である。また、図8の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は3本である。このため、本実施形態の第2の変形例の格子体140Bでは、(M1/L1)>(Q1/P1)であり、上記関係式(1)が満たされており、上記関係式(1)が満たされない場合に比べて、第1の頂部C1の変形を抑制することができる。
A−7.本実施形態の第3の変形例:
図9は、本実施形態の第3の変形例の格子体140Cにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。本実施形態の第3の変形例の格子体140Cの内側部300Cは、上述した実施形態の格子体140の内側部300と比較して、第1の連続空間E1内に、左側の縦枠骨210Lと、左側の縦枠骨210Lから4番目の縦内骨310とを繋ぐ横内骨320(以下、「追加横内骨320G」という)が存在する点で、本実施形態の格子体140とは異なる。すなわち、本実施形態の第2の変形例の格子体140Bでは、第1の頂部C1の近傍に存在する第1の連続空間E1が、追加横内骨320Gによって、2つの連続空間E13、E14に分割されている。
追加横内骨320Gは、下側の横枠骨220Dに最も近い横内骨320である。しかし、追加横内骨320Gは、左側の縦枠骨210Lから3番目までの縦内骨310に繋がっておらず、少なくとも3本の縦内骨310にわたって延びていない。そのため、追加横内骨320Gは、L1本の横内骨320に含まれず、M1本の横内骨320および特定横内骨320Vにも含まれない。
このため、本実施形態の第3の変形例の格子体140Cでは、本実施形態の格子体140と同様に、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は5本である(図9の上段参照)。また、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は2本である(図9の下段参照)。このため、本実施形態の第3の変形例の格子体140Cでは、(M1/L1)>(Q1/P1)であり、上記関係式(1)が満たされており、上記関係式(1)が満たされない場合に比べて、第1の頂部C1の変形を抑制することができる。
A−8.本実施形態の第4の変形例:
図10は、本実施形態の第4の変形例の格子体140Dにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。本実施形態の第4の変形例の格子体140Dの内側部300Dは、上述した実施形態の格子体140の内側部300と比較して、下側の横枠骨220Dから2番目の横内骨320が、左側の縦枠骨210Lまで繋がっていない点で、本実施形態の格子体140とは異なる。
本実施形態の第4の変形例の格子体140Dでは、下側の横枠骨220Dから2番目の横内骨320において、左側の縦枠骨210Lと左側の特定縦内骨310Vとの間の部分が欠落しており、欠落した1本の横内骨320によって、第1の頂部C1の近傍に第3の連続空間E3が存在する。このため、本実施形態の第4の変形例の格子体140Dでは、図10の上段に示すように、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は4本である。また、図10の下段に示すように、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は2本である。このため、本実施形態の第4の変形例の格子体140Dでは、(M1/L1)>(Q1/P1)であり、上記関係式(1)が満たされており、上記関係式(1)が満たされない場合に比べて、第1の頂部C1の変形を抑制することができる。
A−9.本実施形態の第5の変形例:
図11は、本実施形態の第5の変形例の格子体140Eにおける第1の頂部C1の近傍部分のYZ平面構成を拡大して示す説明図である。本実施形態の第5の変形例の格子体140Eの内側部300Eは、上述した実施形態の格子体140の内側部300と比較して、左側の特定縦内骨310Vに対して右側から繋がっている横内骨320が、左側の縦枠骨210Lと左側の特定縦内骨310Vとの間に位置する横内骨320と連続しておらず、下側の特定横内骨320Vに対して上側から繋がっている縦内骨310が、下側の特定横内骨320Vと下側の横枠骨220Dとの間に位置する縦内骨310と連続していない点で、本実施形態の格子体140とは異なる。
本実施形態の第5の変形例の格子体140Eでは、M1本の横内骨320とL1本の横内骨320とが繋がっておらず、縦方向Zにずれている。同様に、P1本の縦内骨310とQ1本の縦内骨310とが繋がっておらず、横方向Yにずれている。しかし、本実施形態の第5の変形例の格子体140Eでは、本実施形態の格子体140と同様に、横方向Yに関して、横内骨320の本数L1は5本であり、横内骨320のM1本は5本である(図11の上段参照)。また、縦方向Zに関して、縦内骨310の本数P1は5本であり、縦内骨310のQ1本は2本である(図11の下段参照)。このため、本実施形態の第5の変形例の格子体140Eでは、(M1/L1)>(Q1/P1)であり、上記関係式(1)が満たされており、上記関係式(1)が満たされない場合に比べて、第1の頂部C1の変形を抑制することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における格子体140の構成は、あくまで例示であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、左側の欠落縦内骨310Lの下端が、下側の特定横内骨320Vまで延びており、第1の連続空間E1内に突出していない例を示したが、これに限られない。例えば、左側の欠落縦内骨310Lが下側の横枠骨220Dまで繋がっていなければ、左側の欠落縦内骨310Lの下端が、第1の連続空間E1内に突出していてもよい。
上記実施形態では、左側の縦枠骨210Lと、Q1本の縦内骨310のうちの左側の縦枠骨210Lに最も近い縦内骨310との間に、第1の連続空間E1が位置している例を示したが、これに限られない。例えば、第1の連続空間E1は、Q1本の縦内骨310のうちの横方向Yにおいて互いに隣り合う2本の間に位置していてもよい。
上記実施形態では、隣り合う3本の縦内骨310において、左側の縦枠骨210Lと左側の特定縦内骨310Vとの間の部分が欠落することによって第1の連続空間E1が形成される例を示したが、該部分が欠落する縦内骨310の本数は、これに限られない。例えば、該部分が欠落する縦内骨310の本数は、1本または2本でもよければ、4本以上であってもよい。
上記実施形態では、連続空間Eが、下側の横枠骨220Dにおける第1の頂部C1側と、第2の頂部C2側との両側に形成される例を示したが、これに限られない。例えば、連続空間Eは、正極側耳部112Pから遠い第1の頂部C1側のみに形成されていてもよい。
上記実施形態では、連続空間Eが、正極側耳部112Pから遠い下側の横枠骨220Dに面して形成されている例を示したが、これに限られない。例えば、連続空間Eは、正極側耳部112Pに近い上側の横枠骨220Uに面して形成されていてもよい。
また、連続空間Eは、左側の縦枠骨210Lに面し、左側の縦枠骨210Lの軸方向に延びるように形成されていてもよいし、右側の縦枠骨210Rに面し、右側の縦枠骨210Rの軸方向の延びるように形成されていてもよい。この場合、連続空間Eが延びる方向と、活物質が塗布される方向とが交差することになるが、連続空間Eが延びる方向と、活物質が塗布される方向とは交差してもよい。
上記実施形態では、第2の頂部C2の近傍部分における下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が、第1の頂部C1の近傍部分における下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合よりも大きい例を示したが、これに限られない。例えば、第2の頂部C2の近傍部分における下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合が、第1の頂部C1の近傍部分における下側の横枠骨220Dに向かう力の伝達割合と略等しいか、それよりも小さくてもよい。
上記実施形態では、四角形状の枠200として、四隅の角が少し丸められている(角Rがついている)枠を例示したが、これに限られない。例えば、枠の四隅の角は丸められていなくてもよい。また、上記実施形態では、四角形状の枠として、略矩形状の枠を例示したが、これに限られない。例えば、枠が台形状や平行四辺形状をしていてもよい。
上記実施形態では、横内骨320が、一対の横枠骨220と略平行に直線状に延びている例を示したが、これに限られない。例えば、横内骨320は、一対の横枠骨220に対して傾いていてもよければ、一部が折れ曲がっていてもよい。つまり、横内骨320は、全体として横方向Yに延びていれば、傾いていても、折れ曲がっていてもよい。縦内骨310についても同様である。また、上記実施形態において、複数本の横内骨320は、縦方向Zにおいて互いに異なる間隔に配置されているとしてもよい。縦内骨310についても同様である。また、複数本の縦内骨310と配列間隔と複数本の横内骨320の配列間隔とは互いに異なるとしてもよい。
なお、特許請求の範囲における第1の内骨が、「第1の枠骨に向かって延びる」とは、第1の内骨のうち、第1の枠骨に最も近い部分から、当該部分の軸方向に沿って延長した直線が、第1の枠骨と交差することをいう。また、特許請求の範囲における第2の内骨が、「第2の枠骨に向かって延びる」とは、第2の内骨のうち、第2の枠骨に最も近い部分から、当該部分の軸方向に沿って延長した直線が、第2の枠骨と交差することをいう。また、特許請求の範囲における第3の内骨が、「第3の枠骨に向かって延びる」とは、第3の内骨のうち、第3の枠骨に最も近い部分から、当該部分の軸方向に沿って延長した直線が、第3の枠骨と交差することをいう。また、上記実施形態では、特許請求の範囲における第1の内骨と第3の内骨との両方に相当する横内骨320を例示したが、これに限らず、特許請求の範囲における第1の内骨と第3の内骨とが別々の内骨に相当する構成であるとしてもよい。例えば第1の内骨に相当する内骨は、第1の枠骨に向かって延びているが、第3の枠骨に向かって延びていない内骨であり、第3の内骨に相当する内骨は、第3の枠骨に向かって延びているが、第1の枠骨に向かって延びていない内骨であるとしてもよい。
上記実施形態では、複数本の横内骨320が互いに略平行である例を示したが、これに限られない。複数本の横内骨320のうちの少なくとも2本の横内骨320が、互いに異なる方向を向いていてもよい。複数本の縦内骨310についても同様である。
上記実施形態では、横内骨320が一対の縦枠骨210の少なくとも一方と略直交するように配置される例を示したが、これに限られない。横内骨320が一対の縦枠骨210のいずれにも略直交しないように配置されてもよい。縦内骨310についても同様である。
上記実施形態では、格子体140のL1、M1、P1、Q1について、(1)および(K1)に示す関係式が成り立つ例を示したが、(1)に示す関係式が成り立てば、必ずしも(K1)に示す関係式が成り立たなくてもよい。同様に、上記実施形態では、格子体140のL2、M2、P2、Q2について、(2)および(K2)に示す関係式が成り立つ例を示したが、(2)に示す関係式が成り立てば、必ずしも(K2)に示す関係式が成り立たなくてもよい。
22:電槽 24:蓋 24A:連通孔 26N:負極端子部 26P:正極端子部 28N:ブッシング 28P:ブッシング 28NA:貫通孔 30N:極柱 30P:極柱 100:鉛蓄電池 102:電池筐体 104:極板群 106N:負極側ストラップ 106P:正極側ストラップ 110:極板 110N:負極板 110P:正極板 112N:負極側耳部 112P:正極側耳部 114:接続部材 120:セパレータ 140:格子体 200:枠 210:縦枠骨 210L:左側の縦枠骨 210R:右側の縦枠骨 220:横枠骨 220D:下側の横枠骨 220U:上側の横枠骨 300:内側部 310:縦内骨 310G:基本縦内骨 310L:左側の欠落縦内骨 310R:右側の欠落縦内骨 310V:特定縦内骨 320:横内骨 320G:追加横内骨 320V:特定横内骨 A11、A21:第1の頂部側部分 A22、A31:第2の頂部側部分 C:頂部 C1:第1の頂部 C2:第2の頂部 C3:第3の頂部 C4:第4の頂部 D:配列間隔 E:連続空間 E1:連続空間 E2:連続空間 S:収容空間 U:電解液

Claims (9)

  1. 鉛蓄電池用格子体であって、
    第1の方向に延びる長さF1の第1の枠骨と、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びており、第1の頂部において前記第1の枠骨と繋がる長さF2の第2の枠骨と、を含む四角形状の枠と、
    前記枠の内周側に配置された内側部であって、前記第1の枠骨に向かって延びる複数本の第1の内骨と、前記第2の枠骨に向かって延びる複数本の第2の内骨と、を含む内側部と、を備え、
    前記第1の枠骨のうち、前記第1の頂部の位置から、前記長さF1の半分と前記長さF2の半分との両方よりも短い第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第1の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第2の内骨にわたって延びる前記第1の内骨の本数は、L1(L1は、2以上の整数)本であり、
    前記少なくとも3本の前記第2の内骨のうちの前記第1の枠骨に最も近い特定第2の内骨と、前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第2の内骨と前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分との両方に繋がる前記第1の内骨の本数は、M1(M1は、1以上の整数)本であり、
    前記第2の枠骨のうち、前記第1の頂部の位置から、前記第1の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第2の枠骨の第1の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第1の内骨にわたって延びる前記第2の内骨の本数は、P1(P1は、2以上の整数)本であり、
    前記少なくとも3本の前記第1の内骨のうちの前記第2の枠骨に最も近い特定第1の内骨と、前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第1の内骨と前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分との両方に繋がる前記第2の内骨の本数は、Q1(Q1は、1以上、かつ、P1より小さい整数)本であり、
    次の(1)に示す関係式が成り立つ、鉛蓄電池用格子体。
    (M1/L1)>(Q1/P1)・・・(1)
  2. 請求項1に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記第2の方向視で、前記M1本の前記第1の内骨の少なくとも一部は、前記第1の枠骨の前記第1の頂部側部分の中心に対して、前記第2の枠骨側に位置しており、
    前記第1の方向視で、前記Q1本の前記第2の内骨の全ては、前記第2の枠骨の前記第1の頂部側部分の中心に対して、前記第1の枠骨とは反対側に位置している、鉛蓄電池用格子体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記第2の方向において互いに隣り合う前記第1の枠骨と前記Q1本の第2の内骨のうちの1本との間、および、前記Q1本の第2の内骨のうちの前記第2の方向において互いに隣り合う2本の間の少なくとも一方には、前記第1の方向視で、前記P1本の第2の内骨のうちの少なくとも2本以上の第2の内骨が位置している、鉛蓄電池用格子体。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記第2の方向において互いに隣り合う前記第1の枠骨と前記Q1本の第2の内骨のうちの1本との間、および、前記第2の方向において前記Q1本の第2の内骨のうちの互いに隣り合う2本の間の少なくとも一方には、前記第1の方向視で、前記P1本の第2の内骨のうちの(P1−Q1)本の第2の内骨が位置している、鉛蓄電池用格子体。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記枠は、さらに、前記第1の枠骨と対向し、第2の頂部において前記第2の枠骨と繋がっている長さF3の第3の枠骨を含み、
    前記内側部は、さらに、前記第3の枠骨に向かって延びる複数本の第3の内骨を含み、
    前記第3の枠骨のうち、前記第2の頂部の位置から、前記長さF2の半分と前記長さF3の半分との両方よりも短い第2の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第3の枠骨の第2の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第2の内骨にわたって延びる前記第3の内骨の本数は、L2(L2は、2以上の整数)本であり、
    前記少なくとも3本の前記第2の内骨のうちの前記第3の枠骨に最も近い特定第4の内骨と、前記第3の枠骨の前記第2の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第4の内骨と前記第3の枠骨の前記第2の頂部側部分との両方に繋がる前記第3の内骨の本数は、M2(M2は、1以上の整数)本であり、
    前記第2の枠骨のうち、前記第2の頂部の位置から、前記第2の基準長さだけ離れた位置までの部分である前記第2の枠骨の第2の頂部側部分に向かい、かつ、少なくとも3本の前記第3の内骨にわたって延びる前記第2の内骨の本数は、P2(P2は、2以上の整数)本であり、
    前記少なくとも3本の前記第3の内骨のうちの前記第2の枠骨に最も近い特定第3の内骨と、前記第2の枠骨の前記第2の頂部側部分との間に位置し、かつ、前記特定第3の内骨と前記第2の枠骨の前記第2の頂部側部分との両方に繋がる前記第2の内骨の本数は、Q2(Q2は、1以上、かつ、P2より小さい整数)本であり、
    次の(2)に示す関係式が成り立つ、鉛蓄電池用格子体。
    (M2/L2)>(Q2/P2)・・・(2)
  6. 請求項5に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記枠は、さらに、前記第2の枠骨と対向し、第3の頂部において前記第3の枠骨と繋がっている第4の枠骨を含み、
    前記鉛蓄電池用格子体は、さらに、前記第4の枠骨における前記第2の方向の中心と前記第3の頂部との間に形成されている集電部を備え、
    次の(3)に示す関係式が成り立つ、鉛蓄電池用格子体。
    (Q2/P2)>(Q1/P1)・・・(3)
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記枠は、さらに、前記第2の枠骨と対向し、前記第2の方向に延びる第4の枠骨を含み、
    前記鉛蓄電池用格子体は、さらに、
    前記第2の枠骨と前記第4の枠骨との一方に形成されている集電部を備える、鉛蓄電池用格子体。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の鉛蓄電池用格子体であって、
    前記複数本の第1の内骨は互いに略平行であり、
    前記複数本の第2の内骨は互いに略平行である、鉛蓄電池用格子体。
  9. 鉛蓄電池であって、
    正極板と、
    負極板と、
    前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、を備え、
    前記正極板と前記負極板との少なくとも一方は、
    請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の鉛蓄電池用格子体と、
    前記鉛蓄電池用格子体に塗布された活物質と、を含む、鉛蓄電池。
JP2017153745A 2017-08-09 2017-08-09 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池 Active JP6988248B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017153745A JP6988248B2 (ja) 2017-08-09 2017-08-09 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池
PCT/JP2018/027868 WO2019031241A1 (ja) 2017-08-09 2018-07-25 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池
EP18842887.4A EP3651249A4 (en) 2017-08-09 2018-07-25 LEAD ACID BATTERY NETWORK AND LEAD ACID BATTERY
CN201880051597.9A CN111033838B (zh) 2017-08-09 2018-07-25 铅蓄电池用格栅体以及铅蓄电池
US16/637,049 US20200243869A1 (en) 2017-08-09 2018-07-25 Lead-acid battery grid and lead-acid battery

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017153745A JP6988248B2 (ja) 2017-08-09 2017-08-09 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019033009A true JP2019033009A (ja) 2019-02-28
JP6988248B2 JP6988248B2 (ja) 2022-01-05

Family

ID=65271204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017153745A Active JP6988248B2 (ja) 2017-08-09 2017-08-09 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20200243869A1 (ja)
EP (1) EP3651249A4 (ja)
JP (1) JP6988248B2 (ja)
CN (1) CN111033838B (ja)
WO (1) WO2019031241A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD964284S1 (en) 2021-01-21 2022-09-20 Gs Yuasa International Ltd. Grid base plate for lead storage battery
USD964285S1 (en) 2021-01-21 2022-09-20 Gs Yuasa International Ltd. Grid base plate for lead storage battery
USD964283S1 (en) 2021-01-21 2022-09-20 Gs Yuasa International Ltd. Grid base plate for lead storage battery

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB719598A (en) * 1952-10-08 1954-12-01 D P Battery Company Ltd Improvements relating to electric storage battery plates
JPS5386329U (ja) * 1976-12-17 1978-07-15
CN102780007A (zh) * 2012-07-27 2012-11-14 山东圣阳电源科技有限公司 一种电动自行车蓄电池用高利用率极板板栅
CN206364115U (zh) * 2016-12-27 2017-07-28 安徽理士电源技术有限公司 一种高型电池板栅

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6084770A (ja) * 1983-10-14 1985-05-14 Japan Storage Battery Co Ltd 鉛電池正極格子
JP2004213951A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Ntt Power & Building Facilities Inc 鉛蓄電池
KR101317113B1 (ko) 2005-05-23 2013-10-11 존슨 컨트롤스 테크놀러지 컴퍼니 배터리 그리드
DE102008029386B4 (de) * 2008-06-23 2015-02-05 Vb Autobatterie Gmbh & Co. Kgaa Bleigitter für einen bleiakkumulator sowie bleiakkumulator
CN202817102U (zh) * 2012-07-30 2013-03-20 武汉银泰科技电源股份有限公司 一种电动车用铅酸蓄电池负极板栅
US20140212764A1 (en) * 2012-09-10 2014-07-31 Gs Yuasa International Ltd. Storage battery grid, method of manufacturing storage battery grid, and storage battery using storage battery grid

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB719598A (en) * 1952-10-08 1954-12-01 D P Battery Company Ltd Improvements relating to electric storage battery plates
JPS5386329U (ja) * 1976-12-17 1978-07-15
CN102780007A (zh) * 2012-07-27 2012-11-14 山东圣阳电源科技有限公司 一种电动自行车蓄电池用高利用率极板板栅
CN206364115U (zh) * 2016-12-27 2017-07-28 安徽理士电源技术有限公司 一种高型电池板栅

Also Published As

Publication number Publication date
EP3651249A4 (en) 2021-05-26
EP3651249A1 (en) 2020-05-13
JP6988248B2 (ja) 2022-01-05
WO2019031241A1 (ja) 2019-02-14
CN111033838B (zh) 2023-12-26
US20200243869A1 (en) 2020-07-30
CN111033838A (zh) 2020-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101101046B1 (ko) 전극 조립체 및 그를 구비하는 이차 전지
US10998537B2 (en) Battery
JP2019033009A (ja) 鉛蓄電池用格子体および鉛蓄電池
JP5576793B2 (ja) 電気接続のためのバッテリー用個別セル
CN104659317A (zh) 电池组用汇流条以及电池组
WO2017038042A1 (ja) 積層型電池
US11532857B2 (en) Battery module
US9748046B2 (en) Power storage device
CN209447876U (zh) 一种电池模组
CN209447949U (zh) 一种电池模块及电池包
CN209418623U (zh) 一种电池模组
WO2015119027A1 (ja) 蓄電デバイス
JP2018500756A (ja) フィルムキャパシタ
JP2017216088A (ja) 組電池
US20220094023A1 (en) Secondary battery
CN100355142C (zh) 电池单元和采用此电池单元的锂蓄电池
JP2016031806A (ja) 蓄電モジュール及び端子間連結部材
JP2016533024A (ja) 電気化学蓄電池の板状バッテリ電極用の格子配列物、および蓄電池
JP2014241207A (ja) 密閉型電池
EP2757613A1 (en) Rechargeable battery pack
JPWO2019004296A1 (ja) 電池モジュールおよび電池モジュールの製造方法
CN210074002U (zh) 电池
CN209249497U (zh) 一种电池单体及电池模块
CN113675543A (zh) 一种电芯、电池组及用电设备
US10651451B2 (en) Battery module

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200702

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6988248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150