JP2019032214A - 分析装置およびプログラム - Google Patents

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祥子 岩▲崎▼
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Naoto Ichimaru
直人 市丸
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Abstract

【課題】迅速かつ簡便に赤外分光分析および蛍光X線分析を行う。【解決手段】分析装置は、対象物の赤外線スペクトルを測定する赤外線スペクトル測定部と、対象物の蛍光X線スペクトルを測定する蛍光X線スペクトル測定部と、赤外線スペクトル測定部および蛍光X線スペクトル測定部における測定を制御する測定制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、分析装置およびプログラムに関する。
金属や無機化合物等の元素分析に適した蛍光X線分析と、高分子材料や有機物の分析に適した赤外分光分析とを組み合わせ、有害物質の検出や、製品の組成等の分析が行われている。特許文献1には、試料の微小領域における無機物の分析をX線分析により行うとともに、有機物の分析をフーリエ変換赤外分光法(以下、FT−IRと呼ぶ)により行う分析装置が記載されている。
特開2001−13095号公報
近年、より多くの製品について、より多くの有害物質の使用が規制される傾向にあり、迅速に、より簡便な操作で試料の分析を行うことが望ましい。
本発明の好ましい実施形態による分析装置は、対象物の赤外線スペクトルを測定する赤外線スペクトル測定部と、前記対象物の蛍光X線スペクトルを測定する蛍光X線スペクトル測定部と、前記赤外線スペクトル測定部および前記蛍光X線スペクトル測定部における測定を制御する測定制御部と、を備える。
さらに好ましい実施形態では、前記測定制御部は、同時並行して行われる、前記赤外線スペクトル測定部による測定と前記蛍光X線スペクトル測定部による測定とを制御する。
さらに好ましい実施形態では、前記蛍光X線スペクトル測定部で測定された前記蛍光X線スペクトル、および/または、前記赤外線スペクトル測定部で測定された前記赤外線スペクトルと、前記対象物に対応する過去の基準物の測定情報とに基づいて、前記対象物の組成と前記基準物の組成とを比較する第1比較部と、前記第1比較部からの出力を表示する表示部と、を備える。
さらに好ましい実施形態では、前記第1比較部は、前記対象物と前記基準物とで、組成および/または原材料が異なっているか否かの第1判定を行い、前記表示部は、前記第1判定の結果を表示する。
さらに好ましい実施形態では、前記蛍光X線スペクトルに基づいて、前記対象物における特定物質の含有量が所定の閾値を超えているか否かの第2判定を行う第2比較部を備え、前記表示部は、表示画面の一部に前記第1判定の結果を表示し、前記表示画面の他の部分に前記第2判定の結果を表示する。
さらに好ましい実施形態では、前記蛍光X線スペクトルに基づいて、前記対象物における特定物質の含有量が所定の閾値を超えているか否かを比較する第2比較部を備え、前記表示部は、前記第2比較部からの出力を表示する。
さらに好ましい実施形態では、前記特定物質は、塩素、臭素、水銀、クロム、鉛、カドミウム、アンチモン、ヒ素、セレン、コバルト、スズ、硫黄およびニッケルから選択される少なくとも一つの元素である。
さらに好ましい実施形態では、前記特定物質は、RoHS指令で規制される全ての元素であり、前記表示部は、前記元素の測定を前記蛍光X線スペクトル測定部に開始させるためのアイコンを表示する。
さらに好ましい実施形態では、前記表示部は、表示画面の一部に前記対象物の前記赤外線スペクトルに関する情報を表示し、前記表示画面の他の部分に前記対象物の前記蛍光X線スペクトルに関する情報を表示する。
さらに好ましい実施形態では、前記表示部は、ユーザが、前記赤外線スペクトルの測定および前記蛍光X線スペクトルの測定を前記分析装置に開始させるためのアイコンを表示する。
本発明の好ましい実施形態によるプログラムは、赤外分光光度計における対象物の赤外線スペクトルの測定と、蛍光X線分析装置における前記対象物の蛍光X線スペクトルの測定とを制御する測定制御処理を、処理装置に行わせる。
さらに好ましい実施形態では、前記プログラムは、前記測定制御処理の際にユーザが前記処理装置に入力したパラメータに基づいて、前記赤外線スペクトルおよび前記蛍光X線スペクトルを解析する解析処理を、前記処理装置に行わせる。
本発明によれば、迅速に、簡便な操作で効率的に試料の分析を行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態の分析装置の概略構成を示す図である。 図2は、一実施形態の分析装置に係る分析方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、分析装置に表示される画面の例を示す図であり、(A)は、アイコンが選択されていない状態を示す図であり、(B)は、2つのアイコンが選択されている状態を示す図である。 図4は、分析装置に表示される画面の例を示す図である。 図5は、分析装置に表示される画面の例を示す図である。 図6は、分析装置に表示される画面の例を示す図である。 図7は、変形例1の分析装置の概略構成を示す図である。 図8は、一実施形態および変形例1の分析装置に処理を実行させるプログラムの説明をするための概念図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本実施形態の分析装置1の概略構成を示す図である。分析装置1は、赤外線スペクトル測定部10と、蛍光X線スペクトル測定部20と、情報処理部30とを備える。赤外線スペクトル測定部10は、赤外光源11と、光調整部12と、干渉計13と、第1集光部14と、試料室15と、第2集光部16と、赤外光検出部17と、IR制御部18とを備える。干渉計13は、ビームスプリッタ131と、固定鏡132と、可動鏡133とを備える。蛍光X線スペクトル測定部20は、X線発生部21と、試料室22と、X線検出部23と、X線分析制御部24とを備える。情報処理部30は、入力部31と、通信部32と、表示部33と、記憶部34と、制御部40とを備える。制御部40は、測定データ取得部41と、測定データ解析部42と、基準値比較部43と、基準データ比較部44と、測定制御部45aと、表示制御部46とを備える。
なお、分析装置1の機能の少なくとも一部が物理的に離れた位置に配置され、赤外線スペクトル測定部10を備える赤外分光光度計と、蛍光X線スペクトル測定部20を備える蛍光X線分析装置と、情報処理部30を備える処理装置とを備える分析システムとして構成してもよい。
赤外線スペクトル測定部10は、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)により試料Sからの赤外光を検出し、試料Sの赤外線スペクトルを取得する。図1では、一点鎖線L1で赤外光の光路を模式的に示した。
なお、図1では、透過法により試料Sからの赤外光を測定する構成となっているが、反射法を用いてもよい。
赤外光源11は、ハロゲン光源やセラミック光源等の赤外線発生装置を備え、赤外光を光調整部12に向けて出射する。赤外光の波長は特に限定されないが、例えば2.5μm以上1mm以下等の範囲から適宜選択される。
光調整部12は、凹面鏡等の集光器やコリメータ等の光学素子を備え、赤外光源11からの赤外光を適宜集光し、当該赤外光に含まれる光を所定のアパーチャ径にし、当該赤外光に含まれる光が互いに略平行となるような調整等を行って干渉計13に向けて出射する。
干渉計13は、光調整部12から入射した赤外光を分割し、分割したそれぞれの光の位相を変えて重ね合わせ第1集光部14に向けて出射する。干渉計13のビームスプリッタ131は、例えばハーフミラーを含んで構成され、光調整部12から入射した赤外光の一部を反射して固定鏡132に出射し、赤外光の他の一部を透過させて可動鏡133に向けて出射する。ビームスプリッタ131は、固定鏡132からの赤外光と可動鏡133からの赤外光とを重ね合わせた光(以下、赤外干渉光と呼ぶ)を第1集光部14に向けて出射する。
固定鏡132は、固定されており、ビームスプリッタ131から入射した赤外光を反射して再びビームスプリッタ131に向けて出射する。可動鏡133は、不図示のリニアモータ等の摺動機構を備え、赤外光の進行方向に沿った方向(矢印Dで示された方向)に往復動を行いながら、入射したビームスプリッタ131からの赤外光を反射し、ビームスプリッタ131に向けて出射する。
第1集光部14は、凹面鏡等の集光器を備え、干渉計13から入射した赤外干渉光が試料Sの所望の領域に集光されるように出射する。試料室15は、測定の間、試料Sを保持する。試料Sは、固体、液体および気体のいずれでもよい。試料Sを透過した赤外光は、第2集光部16に入射する。第2集光部16は、凹面鏡等の集光器を備え、試料Sから入射した光を赤外光検出部17の検出面に集光するように出射する。
赤外光検出部17は、TGS検出器、InAs検出器またはMCT検出器等の赤外光検出器を備え、第2集光部から入射した赤外光を検出する。赤外光検出部17が検出した赤外光の検出信号は、不図示のA/D変換器でデジタル信号に変換され、情報処理部30の制御部40に出力される。
IR制御部18は、上述した赤外分光測定における赤外線スペクトル測定部10の動作を制御する。IR制御部18は、測定制御部45aからの赤外分光分析制御信号を取得する。赤外分光分析制御信号は、赤外光源11からの赤外光の出射、可動鏡133の往復動、試料S上の測定位置、赤外光検出部17での赤外光の検出、および不図示のレーザによる可動鏡133の定位等を制御するための信号である。赤外分光分析制御信号は、赤外光源11から出射する赤外光の強度、干渉計に入射する赤外光のアパーチャ径、可動鏡133の駆動距離、サンプリング点の点数等の測定パラメータを含む。IR制御部18は、測定制御部45aからの赤外分光分析制御信号に基づいて、赤外線スペクトル測定部10による試料Sの赤外線スペクトルの測定を制御する。
蛍光X線スペクトル測定部20は、試料SからのX線を検出し、試料Sの蛍光X線スペクトルを取得する。図1では、一点鎖線L2でX線の光路を模式的に示した。本実施形態では、蛍光X線スペクトル測定部20は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)を構成するが、波長分散型蛍光X線分析装置を構成するようにしてもよい。
X線発生部21は、X線管球および高圧電源回路等を備えるX線発生装置を備え、試料SにむけてX線を出射する。高圧電源回路により加速された熱電子がロジウム等のターゲット物質に衝突し、X線が発生される。発生したX線は特性X線と連続X線を含んでいる。発生したX線のうち特性X線を含む部分等が適宜選択的に不図示の1次フィルタを透過し、不図示のコリメータによりそのアパーチャ径が調節されて試料Sに向けて出射される。
試料室22は、適宜減圧可能に構成されており、試料Sの被測定部位にX線発生部21からのX線を照射可能となるように、試料Sが適切な位置に配置されている。X線発生部21からのX線が試料Sに照射されることにより蛍光X線が発生する。発生したX線の一部は、適宜不図示の2次フィルタを介し、X線検出部23に入射する。
X線検出部23は、リチウムドリフト型シリコン検出器やシリコンドリフト検出器等の、エネルギー分解能を有する半導体検出器等を備え、試料Sからの蛍光X線を検出する。検出された蛍光X線の検出信号は、A/D変換され、不図示のマルチチャンネルアナライザにより光子エネルギーごとに分けて計数される。X線のエネルギーに対応する検出量の情報は、情報処理部30の制御部40に出力される。
X線分析制御部24は、上述した蛍光X線測定における蛍光X線スペクトル測定部20の動作を制御する。X線分析制御部24は、測定制御部45aからのX線分析制御信号を取得する。X線分析制御信号は、X線発生部21からのX線の出射、試料室の圧力およびX線検出部23でのX線の検出等を制御するための信号である。X線分析制御信号は、X線発生部21の管電圧および管電流、1次フィルタ、コリメータおよび2次フィルタの設定、試料S上の測定位置、検出信号の増幅度合であるゲイン、検出するX線のエネルギー範囲および測定時間等の測定パラメータを含む。X線分析制御部24は、測定制御部45aからのX線分析制御信号に基づいて、蛍光X線スペクトル測定部20による試料Sの蛍光X線スペクトルの測定を制御する。
情報処理部30は、コンピュータ等の情報処理装置を備え、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20の測定を制御するとともに、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20から入力した測定データを処理する。
入力部31は、マウス、キーボードまたはタッチパネル等の入力装置を備え、蛍光X線分析で定量する元素や測定パラメータ等の、分析装置1で行う測定および解析に関する情報や指示をユーザから受け付ける。通信部32は、インターネット等の不図示のネットワークを介して通信を行う通信装置を備える。通信部32は、測定データとの比較を行うための法令で決められた基準値や、比較対象となる基準物の赤外線スペクトル等の測定情報等を取得したり、測定データに関する情報を送信したりする等、分析装置1の測定および解析に関するデータを送受信する。
表示部33は、液晶モニタ等の表示装置を備え、測定パラメータの入力画面、測定の種類を選択し測定の開始を指示する画面、分析結果の表示画面等の分析装置1の分析に関する各種画面を表示する。記憶部34は、不揮発性の記憶媒体等を備え、上述の基準値および基準物の測定情報、ならびに測定データ等の分析装置1の測定および解析に関するデータを記憶する。
制御部40は、CPU等の処理装置からなり、IR制御部18およびX線分析制御部24を介して赤外線スぺクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20をそれぞれ制御する等、分析装置1の各部の動作を制御するとともに、測定データを解析する。
制御部40の測定データ取得部41は、赤外光検出部17およびX線分析制御部24から出力された測定データを取得し、適宜記憶部34に記憶させる。
制御部40の測定データ解析部42は、測定データ取得部41が取得した測定データから、試料Sの赤外線スペクトルおよび蛍光X線スペクトルを作成し、入力部31からの入力に基づいて選択された元素(以下、測定元素と呼ぶ)の濃度を定量する。測定元素は任意に設定できるが、生物や環境等に影響を与える観点から、塩素、臭素、水銀、クロム、鉛、カドミウム、アンチモン、ヒ素、セレン、コバルト、スズ、硫黄およびニッケルから選択される少なくとも一つの元素とすることができる。測定元素は、有害物質としてRoHS指令等により規制される元素とすることも好ましい。測定データ解析部42は、適宜、定量した濃度のばらつきを表す統計値として標準偏差(σ)や、標準偏差に基づく3σ等のパラメータを算出する。
測定データ解析部42は、測定データ取得部41が取得した赤外光検出部17からの赤外光の測定データと、可動鏡133の位置に関する情報とに基づいて、インターフェログラムに対応するデータを作成する。インターフェログラムは、横軸に可動鏡133の位置または干渉計で分割された2つの光の光路差をとり、縦軸に検出した光強度をとったグラフである。
測定データ解析部42は、インターフェログラムをフーリエ変換して、試料Sの赤外線スペクトルを作成する。測定データ解析部42は、得られた赤外線スペクトルの各波数の光強度を参照スペクトルの各波数の光強度で割る等して、試料Sの透過率スペクトルを作成し、透過率スペクトルの対数をとって符号を反転した吸光度スペクトルを作成する。参照スペクトルは、試料Sが光路に無い場合に赤外光検出部17が検出した赤外光に基づく赤外線スペクトルである。
測定データ解析部42は、測定データ取得部41が取得したX線検出部23からのX線の測定データから、蛍光X線スペクトルに対応するデータを作成する。測定データ解析部42は、記憶部34に記憶された検量線に基づいて、測定元素に対応する蛍光X線強度を濃度に変換する。
なお、測定元素の定量法は特に限定されず、検量線法でもFP(ファンダメンタルパラメータ)法でもよい。
基準値比較部43は、測定データ解析部42が定量した測定元素の濃度と、記憶部34に記憶された所定の閾値とを比較し、測定元素の濃度が所定の閾値を超えているか否かの判定(以下、基準値判定と呼ぶ)を行う。所定の閾値は、例えばRoHS指令等の、物品に含まれる有害物質の量を規制する法令により定められた値であり、記憶部34に記憶される。基準値判定の判定結果は、表示部33に出力され表示される。
なお、上記所定の閾値は、ユーザ等により適宜設定することができる。
基準データ比較部44は、測定データ解析部42が作成した赤外線スペクトルおよび/または蛍光X線スペクトルに基づいて、試料Sの組成と、過去の基準物(以下、ライブラリ試料と呼ぶ)の組成とを比較する。例えば、試料Sは最近購入した商品であり、基準物は過去に購入した商品である。過去の基準物については、過去に取得した赤外線スペクトルや元素の含有量等の測定情報が記憶部34にライブラリの一部として記憶されている。この場合、基準データ比較部44は、商品の組成または原材料が変化したかどうかを判定(以下、基準物判定と呼ぶ)することができる。
なお、基準データ比較部44における比較対象は、過去の基準物に限定されず、対応する測定情報を取得可能な任意の物または理論的なスペクトル等とすることができる。
基準データ比較部44は、試料Sの赤外線スペクトルと、ライブラリ試料の赤外線スペクトルとがどの程度一致しているかを示すパラメータ(以下、スペクトル一致度と呼ぶ)を算出する。スペクトル一致度の算出方法は特に限定されないが、例えば、基準データ比較部44は、各赤外線スペクトルの一次微分を計算し、スペクトル全体をフィッティングしてから、各点の微分係数の比較に基づいて1つの数値で表されるパラメータをスペクトル一致度として算出する。
基準データ比較部44は、試料Sの特定の元素(以下、特定元素と呼ぶ)の含有量と、ライブラリ試料の当該元素の含有量とがどの程度一致しているかを示すパラメータ(以下、含有量一致度と呼ぶ)を算出する。上記特定元素の種類は、ユーザが入力部31を介し入力するか、記憶部34に記憶されている。含有量一致度の算出方法は特に限定されないが、例えば、基準データ比較部44は、複数の特定元素について、試料Sにおける含有量とライブラリ試料における含有量との差の二乗和を算出する。当該二乗和が小さい程、特定元素について試料Sの組成とライブラリ試料の組成とはより一致に近いといえる。基準データ比較部44は、当該二乗和に基づくパラメータを含有量一致度として算出する。
基準データ比較部44は、算出したスペクトル一致度および含有量一致度と、記憶部34に記憶されたスペクトル一致度および含有量一致度のそれぞれの閾値とに基づいて、試料Sとライブラリ試料とで特定元素の組成および/または原材料が異なっているか否かの判定(基準物判定)を行う。基準物判定の判定結果は、表示部33に出力され表示される。基準値判定の判定結果および基準物判定の判定結果は1つの画面上に表示することが一覧性を高めユーザにわかりやすいため好ましい。
測定制御部45aは、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20における測定を制御する。測定制御部45aは、赤外線スペクトル測定部10における測定および蛍光X線スペクトル測定部20における測定を同時並行して制御可能に構成されている。本実施形態の分析装置1では、測定制御部45aは、IR制御部18へ上述の赤外分光分析制御信号を出力し、赤外線スペクトル測定部10の各部の動作を、IR制御部18を介して制御する。測定制御部45aは、X線分析制御部24へ上述のX線分析制御信号を出力し、蛍光X線スペクトル測定部20の各部の動作を、X線分析制御部24を介して制御する。
表示制御部46は、表示部33における表示画像の作成や表示画面の制御を行う。表示制御部46は、測定データ解析部42が作成した赤外線スペクトルおよび蛍光X線スペクトルに対応するデータから、赤外線スペクトルや蛍光X線スペクトルを示す画像を作成する等、表示部33に表示する画像を作成する。表示制御部46は、赤外線スペクトル測定部10および/または蛍光X線スペクトル20による測定が終了したときに、表示画面を測定用の表示画面から解析用の表示画面に切り替える等、表示部33の表示画面の制御を行う。
図2は、本実施形態の分析装置1を用いた分析方法の流れを示すフローチャートである。以下の説明では、RoHS指令で規制される物質が規制値を超えているか否かを基準値判定により判定するとともに、購入した部品が過去に購入した部品と比較して組成や原材料等が変化しているか否かを基準物判定により判定する例を示す。基準物判定では、購入した部品に関し、部品の調達先によるサイレントチェンジをされていないかを判定する。サイレントチェンジとは、部品の調達先から、通知を受けずに原材料等を変えられてしまうことを指す。RoHS指令で規制されている物質が規制値を超えているか否かのチェックとサイレントチェンジのチェックとを同時に行えると、購入した商品等に関して定期的に行う必要のあるチェックを迅速かつ簡便に行えるため、非常に便利である。
なお、以下の説明や図面等で示される表示画面の態様、元素および数値等は一例であり、本発明の内容を限定するものではない。また、以下では、RoHS指令に関する測定を蛍光X線スペクトル測定部20が行い、サイレントチェンジに関する測定を赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20が行う構成を説明するが、分析装置1は、適宜以下の(a)〜(c)等の構成でも分析可能に設定される。(a)RoHS指令に関する測定のみを蛍光X線スペクトル測定部20が行う構成。(b)RoHS指令に関する測定およびサイレントチェンジに関する測定を、赤外線スペクトルを測定せず、蛍光X線スペクトル部20が行う構成。(c)サイレントチェンジに関する測定のみを、赤外線スペクトルを測定せず、蛍光X線スペクトル測定部20が行う構成。
ステップS1001において、ユーザは、対象物となる試料Sからの蛍光X線および赤外線の測定のための測定パラメータを、入力部31を介して入力する。
図3(A)は、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20に測定を開始させるための入力を受け付ける表示画面(測定開始入力画面50)を示す図である。測定開始入力画面50は、RoHS分析選択アイコン51と、サイレントチェンジ対策分析選択アイコン52と、決定アイコン53と、キャンセルアイコン54とを備える。
RoHS分析選択アイコン51は、蛍光X線スペクトルを測定し、RoHS指令で規制される元素について基準値判定を行うモードを選択するためのアイコンである。サイレントチェンジ対策分析選択アイコン52は、蛍光X線スペクトルおよび/または赤外線スペクトルを測定し、サイレントチェンジがされたか否かについて基準物判定を行うモードを選択するためのアイコンである。RoHS分析選択アイコン51と、サイレントチェンジ対策分析選択アイコン52とは、両方またはいずれか一方のみを選択可能に制御されている。測定開始入力画面50の上部には、「測定モードを選択してください。同時に複数の測定を行うことも可能です。」と記載され、アイコン51,52の両方を同時に選択可能であることがユーザに通知されている。
決定アイコン53は、分析の種類を選択する各アイコン51および/または52を選択した後にクリックすることで、当該選択した分析を開始するためのアイコンである。キャンセルアイコン54は、分析の選択または開始をキャンセルするためのアイコンである。
図3(B)は、RoHS分析選択アイコン51と、サイレントチェンジ対策分析選択アイコン52とを選択した後の測定開始入力画面50を示す図である。RoHS分析選択アイコン51と、サイレントチェンジ対策分析選択アイコン52とは、例えば図3(B)に示されたように輪郭が太線になることで、両方が選択されていることを示す。この後、決定ボタン53をクリックすると、適宜測定パラメータの入力画面に進み、その後赤外線スペクトルおよび蛍光X線スペクトルの測定が開始される。ステップS1001が終了したら、ステップS1003に進む。
なお、サイレントチェンジ対策分析を赤外線スペクトルを取得せずに行う場合には、赤外線スペクトルの測定に関するパラメータの入力は省略することができる。このように、入力するパラメータは行う測定に合わせて適宜設定される。
ステップS1003において、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20は、対象物からの赤外線および蛍光X線の測定を行う。ステップS1003が終了したらステップS1005に進む。ステップS1005において、測定データ解析部42は、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20からの測定データに基づいて、赤外線スペクトルおよび蛍光X線スペクトルを取得する。ステップS1005が終了したら、ステップS1007に進む。
ステップS1007において、測定データ解析部42は、蛍光X線スぺクトルを解析し、対象物における測定元素の濃度を算出する。本フローチャートでは、測定元素は、RoHS指令で規制の対象となっている元素である。ステップS1007が終了したら、ステップS1009に進む。
ステップS1009において、基準値比較部43は、対象物における全ての測定元素の濃度が基準値よりも小さいか否か判定する。ここで、基準値は、RoHS指令で規制されている濃度である。測定元素のうち、一つでもその濃度が基準値以上の場合は、当該対象物は基準を満たさないものとして「不良」とし、全ての測定元素の濃度が基準値未満の場合、基準を満たすものとして「良」とする。ステップS1009が終了したら、ステップS1011に進む。
ステップS1011において、基準データ比較部44は、対象物に関連して過去に取得したライブラリ試料の赤外線スペクトルと、測定した赤外線スペクトルとを比較する。元素の含有量についても、ライブラリ試料の値と、対象物の蛍光X線スペクトルから定量した値とを比較する。
基準データ比較部44は、スペクトル一致度および含有量一致度に基づいて組成および/または原材料が異なっているか否かを判定する。基準データ比較部44は、スペクトル一致度および含有量一致度、ならびに両一致度から算出された統合一致度のいずれか1つでも予め定められた閾値未満であればサイレントチェンジがされたものとして「不良」と判定する。統合一致度は、例えばスペクトル一致度と含有量一致度の平均値とする。統合一致度は、スペクトル一致度および含有量一致度のどちらを重視するか等に応じて適宜重み付け平均としてもよい。基準データ比較部44は、スペクトル一致度、含有度一致度および統合一致度の全てが予め定められた閾値以上であればサイレントチェンジがされていないものとして「良」とする。ステップS1011が終了したら、ステップS1013に進む。
ステップS1013において、表示部33は、ステップS1009で判定したRoHS指令に関する基準値判定の結果と、ステップS1011で判定したサイレントチェンジに関する基準物判定の結果とを表示する。
図4は、分析結果の概要を表示する表示画面(概要表示画面60)の一例を示す図である。表示制御部46は、例えば、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20の測定が終了したら表示画面を切り替え、概要表示画面60を表示することができる。図4の概要表示画面60では、画面左側に分析結果が示され、画面右側に試料情報が示されている。
概要表示画面60は、RoHS分析結果表示部61とサイレントチェンジ分析結果表示部62と、試料情報表示部63と、試料画像表示部64とを備える。RoHS分析結果表示部61は、各元素について、対象物がRoHS指令で定められた基準値以上の濃度か否かの判定結果(「判定」項目)と、分析装置1の測定により得られた濃度(「測定濃度」および「単位」項目)と、測定データのばらつきの度合を示す統計値(「3σ」項目)とが示された表を備える。
「判定」項目では、測定濃度が基準値未満の場合は「OK」、測定濃度が基準値以上の場合は「NG」と、二者択一の形式で表示される。「3σ」項目では、蛍光X線スペクトルのピークに基づいて、標準偏差の3倍の値が表示される。
なお、各項目の表示態様は特に限定されず、例えば「判定」項目では測定のばらつきを考慮し判定できないことを表示してもよく、また「OK」の代わりに「PASS」、「NG」の代わりに「FAIL」等を用いて表示してもよい。以下に説明される表でも同様である。
サイレントチェンジ分析結果表示部62は、特定元素に関する含有量一致度(「EDX一致度」項目)と、赤外線スペクトルに関するスペクトル一致度(「FTIR一致度」)と、含有量一致度およびスペクトル一致度の両方を考慮した一致度(「統合一致度」)とが表示された表を備える。各一致度の数値が示された欄の下の欄では、各一致度の数値が記憶部34に記憶された予め定められた閾値以上か否かを、閾値以上の場合は「OK」、閾値未満の場合は「NG」として表示する。
試料情報表示部63は、適宜試料Sの名称や物品名、測定日時、コメント等が表示される。試料画像表示部64は、赤外線スぺクトル測定部10や蛍光X線スペクトル測定部20に配置された不図示の撮像装置で取得した試料Sの画像が表示される。
図5は、蛍光X線分析の結果の詳細を表示する表示画面の一例を示す図である。表示制御部46は、例えば、概要表示画面60の表示が終了した直後に表示画面を切り替え、図5の詳細表示画面70を表示することができる。詳細表示画面70は、RoHS判定結果表示部71と、サイレントチェンジ判定結果表示部72と、切替表示画面80とを備える。切替表示画面80は、「EDXデータ」と記載されたX線分析選択タブ81と「FTIRデータ」と記載された赤外分光分析選択タブ82と、X線分析詳細表示画面810とを備える。X線分析詳細表示画面810は、元素分析結果表示部811と、蛍光X線スペクトル812とを備える。
詳細表示画面70では、1つのウィンドウの中で、蛍光X線分析の詳細を表示するX線分析詳細表示画面810と、赤外分光分析の詳細を表示する画面との2つの画面が、それぞれX線分析選択タブ81と赤外分光分析選択タブ82の2つのタブのいずれかを選択することにより切り替えて表示される。
RoHS判定結果表示部71は、測定された対象物の測定元素の濃度が、全てRoHS指令の基準値未満であれば、「OK」と表示し、1つでも当該基準値以上の測定元素があれば「NG」と表示する。サイレントチェンジ判定結果表示部72は、統合一致度、スペクトル一致、および含有量一致度の全てが予め定められた基準値以上であれば「OK」と表示し、1つでも当該基準値未満の一致度があれば「NG」と表示する。詳細表示画面70では、RoHS判定結果表示部71とサイレントチェンジ判定結果表示部72とが同一画面に表示され、二者択一方式で結果を表示するため、この種の分析を行ったことがない初心者等のユーザにもわかりやすく判定結果を伝えることができる。
X線分析詳細表示画面810の元素分析結果表示部811は、サイレントチェンジについての基準物判定に関する各特定元素について、ライブラリ試料の濃度(「ライブラリ」項目)と、測定された濃度(「測定濃度」項目)と、ライブラリ試料の濃度から測定された濃度を引いた差(「偏差」項目)とを表示する表を備える。上述の通り、当該差の二乗和等に基づいて含有量一致度が算出される。
図6は、赤外分光分析の結果の詳細を表示する表示画面の一例を示す図である。表示制御部46は、例えば、詳細表示画面70の赤外分光分析選択タブ82がクリックされたことを検出すると、表示画面を切り替え、詳細表示画面70の中に赤外分光分析詳細表示画面820を表示することができる。赤外分光分析詳細表示画面820は、赤外線スペクトル821を備える。ステップS1013が終了したら、処理を終了する。
なお、蛍光X線スペクトル812と赤外線スペクトル821とを同一画面上に表示してもよい。
上述の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)本実施形態の分析装置1は、赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20における測定を制御する測定制御部45aとを備える。これにより、赤外分光分析と蛍光X線分析とを1つのコンピュータ等から制御することができ、迅速かつ簡便に分析を行うことができる。
(2)本実施形態の分析装置1において、測定制御部45aは、同時並行して行われる、赤外線スペクトル測定部10による測定と蛍光X線スペクトル測定部20による測定を制御する。これにより、赤外分光分析と蛍光X線分析とを同時並行して行うことができ、さらに迅速に分析を行うことができる。
(3)本実施形態の分析装置1は、蛍光X線スペクトル測定部20で測定された蛍光X線スペクトル、および/または、赤外線スペクトル測定部10で測定された赤外線スペクトルと、対象物に対応する過去の基準物の測定情報とに基づいて、対象物の組成と基準物の組成とを比較する基準データ比較部44を備える。これにより、対象物の組成または原材料の変化等を精密に検出することができる。
(4)本実施形態の分析装置1において、基準データ比較部44は、対象物と基準物とで、組成および/または原材料が異なっているか否かの基準物判定を行う。これにより、対象物の組成および/または原材料が変化したかどうか否かを精密に検出することができる。
(5)本実施形態の分析装置1において、表示部33は、表示画面の一部に基準値判定の結果を表示し、表示画面の他の部分に基準物判定の結果を表示する。これにより、ユーザにわかりやすく判定結果を伝えることができる。
(6)本実施形態の分析装置1は、蛍光X線スペクトルに基づいて、対象物における特定の物質すなわち測定元素の含有量が所定の閾値を超えているか否かを比較する基準値比較部43を備える。これにより、対象物の組成を基準値等と比較してより精密に分析することができる。
(7)本実施形態の分析装置1において、測定元素は、塩素、臭素、水銀、クロム、鉛、カドミウム、アンチモン、ヒ素、セレン、コバルト、スズ、硫黄およびニッケルから選択される少なくとも一つの元素である。これにより、生物や環境に影響を与える元素が、対象物に閾値を超えて含まれるか否かを精密に分析することができる。
(8)本実施形態の分析装置1において、測定元素は、RoHS指令で規制される全ての元素であり、表示部33は、当該元素の測定を蛍光X線スペクトル測定部20に開始させるためのRoHS分析選択アイコン51を表示する。これにより、対象物がRoHS指令で規制される元素について基準を満たしているか否かの測定を簡便に開始することができる。
(9)本実施形態の分析装置1において、表示部33は、表示画面の一部に対象物の赤外線スペクトルに関する情報を表示し、表示画面の他の部分に対象物の蛍光X線スペクトルに関する情報を表示する。これにより、ユーザは、赤外分光分析の結果と蛍光X線分析の結果を一目で把握することができる。
(10)本実施形態の分析装置1において、表示部33は、ユーザが、赤外線スペクトルの測定および蛍光X線スペクトルの測定を分析装置1に開始させるための決定アイコン53を表示する。これにより、赤外分光分析と蛍光X線分析とを一度に開始することができ、迅速に対象物の分析を行うことができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、上述の実施形態と組み合わせることが可能である。以下の変形例において、上述の実施形態と同様の構造、機能を示す部位に関しては、同一の符号で参照し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
上述の実施形態では、測定制御部45aは、IR制御部18およびX線分析制御部24を介して赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20をそれぞれ制御する構成とした。しかし、測定制御部がIR制御部18およびX線分析制御部24の機能も備え、測定制御部が直接赤外線スペクトル測定部10および蛍光X線スペクトル測定部20を制御する構成にしてもよい。
図7は、本変形例に係る分析装置2を示す図である。分析装置2は、上述のIR制御部18およびX線分析制御部24の機能を備える測定制御部45bを備える。これにより、制御部を1か所にまとめコンパクトな構成とすることができる。
(変形例2)
分析装置1および2の情報処理機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された、上述した測定および解析の処理およびそれに関連する処理の制御に関するプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行させてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
また、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記載)等に適用する場合、上述した制御に関するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等のデータ信号を通じて提供することができる。図8はその様子を示す図である。PC950は、CD−ROM953を介してプログラムの提供を受ける。また、PC950は通信回線951との接続機能を有する。コンピュータ952は上記プログラムを提供するサーバーコンピュータであり、ハードディスク等の記録媒体にプログラムを格納する。通信回線951は、インターネット、パソコン通信などの通信回線、あるいは専用通信回線などである。コンピュータ952はハードディスクを使用してプログラムを読み出し、通信回線951を介してプログラムをPC950に送信する。すなわち、プログラムをデータ信号として搬送波により搬送して、通信回線951を介して送信する。このように、プログラムは、記録媒体や搬送波などの種々の形態のコンピュータ読み込み可能なコンピュータプログラム製品として供給できる。
上述した情報処理機能を実現するためのプログラムとして、赤外分光光度計における対象物の赤外線スペクトルの測定と、蛍光X線分析装置における対象物の蛍光X線スペクトルの測定とを制御する測定制御処理を、処理装置に行わせるプログラムが含まれる。これにより、赤外分光分析と蛍光X線分析とを1つの処理装置等から制御することができ、迅速かつ簡便に分析を行うことができる。
本変形例のプログラムは、上記測定制御処理の際にユーザが処理装置に入力した測定パラメータに基づいて、赤外線スペクトルおよび蛍光X線スペクトルを解析する解析処理を、当該処理装置に行わせる。これにより、測定時に入力したパラメータを改めて解析時に入力する必要が無く、さらに簡便に分析を行うことができる。
本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1,2…分析装置、10…赤外線スぺクトル測定部、11…赤外光源、13…干渉計、15,22…試料室、17…赤外光検出部、18…IR制御部、20…蛍光X線スペクトル測定部、21…X線発生部、23…X線検出部、24…X線分析制御部、30…情報処理部、31…入力部、33…表示部、34…記憶部、40…制御部、42…測定データ解析部、43…基準値比較部、44…基準データ比較部、45a,45b…測定制御部、46…表示制御部、50…測定開始入力画面、51…RoHS分析選択アイコン、52…サイレントチェンジ対策分析選択アイコン、53…決定アイコン、60…概要表示画面、61…RoHS分析結果表示部、62…サイレントチェンジ分析結果表示部、70…詳細表示画面、71…RoHS判定結果表示部、72…サイレントチェンジ判定結果表示部、80…切替表示画面、131…ビームスプリッタ、132…固定鏡、133…可動鏡、810…X線分析詳細表示画面、811…元素分析結果表示部、812…蛍光X線スペクトル、、820…赤外分光分析詳細表示画面、821…赤外線スペクトル、S…試料。

Claims (12)

  1. 対象物の赤外線スペクトルを測定する赤外線スペクトル測定部と、
    前記対象物の蛍光X線スペクトルを測定する蛍光X線スペクトル測定部と、
    前記赤外線スペクトル測定部および前記蛍光X線スペクトル測定部における測定を制御する測定制御部と、を備える分析装置。
  2. 請求項1に記載の分析装置において、
    前記測定制御部は、同時並行して行われる、前記赤外線スペクトル測定部による測定と前記蛍光X線スペクトル測定部による測定とを制御する分析装置。
  3. 請求項1または2に記載の分析装置において、
    前記蛍光X線スペクトル測定部で測定された前記蛍光X線スペクトル、および/または、前記赤外線スペクトル測定部で測定された前記赤外線スペクトルと、前記対象物に対応する過去の基準物の測定情報とに基づいて、前記対象物の組成と前記基準物の組成とを比較する第1比較部と、
    前記第1比較部からの出力を表示する表示部と、を備える分析装置。
  4. 請求項3に記載の分析装置において、
    前記第1比較部は、前記対象物と前記基準物とで、組成および/または原材料が異なっているか否かの第1判定を行い、
    前記表示部は、前記第1判定の結果を表示する分析装置。
  5. 請求項4に記載の分析装置において、
    前記蛍光X線スペクトルに基づいて、前記対象物における特定物質の含有量が所定の閾値を超えているか否かの第2判定を行う第2比較部を備え、
    前記表示部は、表示画面の一部に前記第1判定の結果を表示し、前記表示画面の他の部分に前記第2判定の結果を表示する分析装置。
  6. 請求項3または4に記載の分析装置において、
    前記蛍光X線スペクトルに基づいて、前記対象物における特定物質の含有量が所定の閾値を超えているか否かを比較する第2比較部を備え、
    前記表示部は、前記第2比較部からの出力を表示する分析装置。
  7. 請求項6に記載の分析装置において、
    前記特定物質は、塩素、臭素、水銀、クロム、鉛、カドミウム、アンチモン、ヒ素、セレン、コバルト、スズ、硫黄およびニッケルから選択される少なくとも一つの元素である分析装置。
  8. 請求項6に記載の分析装置において、
    前記特定物質は、RoHS指令で規制される全ての元素であり、
    前記表示部は、前記元素の測定を前記蛍光X線スペクトル測定部に開始させるためのアイコンを表示する分析装置。
  9. 請求項5から8までのいずれか一項に記載の分析装置において、
    前記表示部は、表示画面の一部に前記対象物の前記赤外線スペクトルに関する情報を表示し、前記表示画面の他の部分に前記対象物の前記蛍光X線スペクトルに関する情報を表示する分析装置。
  10. 請求項5から9までのいずれか一項に記載の分析装置において、
    前記表示部は、ユーザが、前記赤外線スペクトルの測定および前記蛍光X線スペクトルの測定を前記分析装置に開始させるためのアイコンを表示する分析装置。
  11. 赤外分光光度計における対象物の赤外線スペクトルの測定と、蛍光X線分析装置における前記対象物の蛍光X線スペクトルの測定とを制御する測定制御処理を、処理装置に行わせるプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムにおいて、
    前記プログラムは、前記測定制御処理の際にユーザが前記処理装置に入力したパラメータに基づいて、前記赤外線スペクトルおよび前記蛍光X線スペクトルを解析する解析処理を、前記処理装置に行わせるプログラム。
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