以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の各図において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX方向、Y方向とする。また、X方向、Y方向、及びZ方向のそれぞれについて、適宜、矢印の先の側を+側(例、+X側)と称し、その反対側を−側(例、−X側)と称する。
[第1実施形態]
図1は、実施形態に係る部品管理システムを概念的に示す図である。部品管理システム1は、保管部2、報知部3、及び制御部4、を備える。部品管理システム1は、工作機械Mで用いられる加工工具または消耗品を含む交換部品Tを管理する。部品管理システム1は、例えば、工場などに設置される。工作機械Mの数は、任意であり、例えば、1台でもよいし、複数でもよい。本実施形態では、工作機械Mが工作機械1〜工作機械nのn台であるとして説明する。また、各工作機械Mの種類は、限定されず任意である。例えば、各工作機械Mは、レーザ加工機、旋盤、マシニングセンタ、パンチプレス、プレスブレーキ、レーザ加工装置およびパンチプレスを備える複合加工機等である。各工作機械Mは、部品管理システム1の制御部4に、無線又は有線により、通信可能に接続される。各工作機械Mは、制御部4との間で、各種情報のやりとりが可能である。なお、工作機械Mが複数である場合、各工作機械Mは、互いに同じ種類でもよいし、互いに異なる種類でもよい。また、各工作機械Mの設置場所は、任意である。例えば、各工作機械Mは、同じ建物に配置されず、複数の異なる建物に配置されていてもよい。
交換部品Tは、例えば、工作機械Mで用いられる加工工具(工具)または消耗品である。交換部品Tの種類は、限定されず任意である。例えば、加工工具は、切断加工、切削加工、研削加工、成形加工等に用いられる加工工具である。例えば、加工工具は、レーザ、鋸等の切断加工工具、ドリル、バイト等の切削加工工具、研削ホイール等の研削加工工具、金型などの成形加工工具等である。消耗品は、例えば、工作機械Mに用いられる各種消耗品である。例えば、消耗品は、ボルト、ナット、パイプ、ビス、歯車、Oリング、ベルト、チャック、モータ等の各種部品、フィルタ、潤滑油等である。なお、交換部品Tは、加工工具または消耗品以外でもよく、例えば、工作機械Mの制御、管理等に用いられるプログラム(プログラムを含む記録媒体)、工作機械Mで加工に用いるワークでもよい。
工作機械Mは、交換部品Tを管理する機構を備えている。工作機械Mは、工作機械Mを制御、管理する制御装置を備え、制御装置により交換部品Tを管理する。工作機械Mは、例えば、交換部品Tの使用期間、使用回数(ヒット回数)等の履歴情報、交換部品Tの故障を示す情報等に基づいて、交換部品Tの交換のタイミング(寿命)を管理する。例えば、工作機械Mは、ある交換部品Tの使用期間(使用回数)が予め設定された閾値を超えたとき、あるいは交換部品Tの故障を示す情報を検知したときに、交換部品Tの交換のタイミングであると判定する。工作機械Mは、交換部品Tの交換のタイミングであると判定した場合、交換部品Tの交換を要請する情報(交換要請情報D1)を生成することにより、作業者U(図5参照)に交換部品Tの交換を要請する。
図2(A)は、交換要請情報を示す図である。交換要請情報D1は、例えば、交換部品Tの交換の要請であることを示す情報(図2(A)では「交換要請」)と、対象となる交換部品Tを示す情報と、を含む。交換部品Tを示す情報は、種類ごとに割り付けられた情報(例、識別番号)である。本実施形態では、交換部品Tを示す情報がT1〜Tnであり、T1〜Tnの情報を有する交換部品Tが交換部品T1〜Tnであるとして説明する。なお、交換要請情報D1は、他の情報を含んでもよい。例えば、交換要請情報D1は、交換部品Tの交換のタイミングを示す情報、交換要請情報D1が生成された時刻等の情報を含んでもよい。
工作機械Mは、交換要請情報D1に基づいて、交換部品Tの交換の要請を外部に報知する。例えば、工作機械Mは、「交換部品T1を交換してください」などの交換の要請に関する情報を、ディスプレイ等の表示装置6に出力することにより、外部に報知する(図1参照)。これにより、作業者Uは、交換部品Tの交換のタイミングであることを知ることができる。作業者Uは、交換部品Tの交換を行うため、交換対象の交換部品Tを、次に説明する保管部2から取得する。
また、交換要請情報D1は、工作機械Mから部品管理システム1に送られる。なお、交換要請情報D1が、工作機械Mから部品管理システム1に送られるとは、交換要請情報D1が工作機械Mから直接または間接的に部品管理システム1に伝達されることを意味する。例えば、交換要請情報D1は、工作機械Mから直接部品管理システム1に出力されてもよい。また、交換要請情報D1は、部品管理システム1が工作機械Mから取得してもよい。また、交換要請情報D1は、上記工作機械Mの制御装置以外の他のコンピュータ(例、工作機械Mの上位コントローラ、図6に示す携帯端末TM)等を介して間接的に工作機械Mから部品管理システム1に伝達されてもよい。本実施形態では、交換要請情報D1は、工作機械Mから部品管理システム1に出力される。工作機械Mは、交換要請情報D1を生成し、直ちに、部品管理システム1に出力する。
保管部2について説明する。保管部2は、複数の交換部品Tを保管する。保管部2の数は、任意であり、例えば、1台でもよいし、複数でもよい。本実施形態では、保管部2が複数であるとして説明する。各保管部2は、交換部品Tを保管可能な保管場所Pを、複数備えている。保管場所Pの数は、任意である。各保管場所Pは、開閉可能に設けられる扉8と、扉8をロック可能なロック機構9と、を有する。各保管場所Pには、例えば、1種類の交換部品Tが保管される。各保管場所Pに保管する交換部品Tの数は、任意であり、1つでもよいし、複数でもよい。各ロック機構9は、電気信号により、扉8のロックと扉8のロック解除との切り替えが可能な電子ロックである。保管部2は、制御部4に、無線又は有線により、通信可能に接続される。各保管部2は、制御部4との間で、各種情報のやりとりが可能である。各保管部2は、制御部4により、動作が制御される。例えば、各ロック機構9は、後に説明するロック制御部23の制御により、扉8のロックと扉8のロック解除との切り替えを行う。保管部2は、扉8の開閉情報等の保管場所P毎の動作に関する情報を、制御部4に出力する。
また、各保管部2には、各種情報を入力可能な入力部12、各種情報を表示可能な表示部13が設けられている。入力部12は、例えば、キーボード、ボタン、タッチパネル等の入力装置である。表示部13は、ディスプレイ、タッチパネル等の表示装置である。作業者Uは、例えば、入力部12を介して、保管場所Pからの交換部品Tの取得の完了を示す情報(取得完了情報)を入力することができる。また、作業者Uは、保管場所Pの交換部品Tの保管に関する情報(例、保管場所、交換部品Tの種類、取得した交換部品Tの個数、保管される交換部品Tの個数、保管場所への交換部品Tの保管完了を示す情報)を入力することができる。
報知部3は、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知する。本実施形態では、報知部3は、保管部2において複数の交換部品Tの保管場所Pを示すように設けられる複数の照明装置15を有する。各照明装置15は、保管場所P毎に設けられている。各照明装置15が配置される位置は、図1等に示す例では、各扉8であるが、この例に限定されず任意である。例えば、各照明装置15が配置される位置は、各扉8の近傍でもよい。各照明装置15は、例えば、電球、LED等である。
図3は、報知部3の動作を示す図である。報知部3は、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pの報知を、照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15を点灯、消灯、及び点滅のいずれかをさせることにより行う。例えば、本実施形態では、図3に示すように、対象の交換部品T1が保管場所P1に保管される場合、報知部3は、後に説明する報知指示部22の制御により、保管場所P1に設けられる照明装置15のみを点灯又は点滅させる。なお、報知部3は、報知指示部22の制御により、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pの報知を、照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15を消灯させ、且つ照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所P以外の照明装置15を点灯させることにより行ってもよい。これにより、対象の交換部品Tが保管される保管場所P1が、報知される。作業者Uは、上記報知部3による報知により、対象の交換部品T1が保管される保管場所P1を知ることができる。本実施形態では、上記報知部3による報知の際、保管部2は、図1に示すように、後に説明するロック制御部23により、ロック機構9による保管場所P1の扉8のロックが解除される。なお、保管場所P1以外の保管場所Pの扉8は、ロック制御部23により、ロック機構9によりロックされる。保管部2及び報知部3の動作については、後に図5において説明する。なお、ロック機構9は、暗証番号、磁気カード、RFID、携帯端末の識別情報等の認証情報により、扉8のロックと扉8のロック解除の切り替えを行う機構でもよい。また、ロック機構9は、なくてもよい。また、入力部12及び表示部13の少なくとも1つは、なくてもよい。
次に、図1の制御部4について説明する。制御部4は、各種データの処理、保管部2及び報知部3の各部の制御を行う。制御部4は、記憶部20、部品選択部21、報知指示部22、ロック制御部23、及び保管リスト生成部24を備える。制御部4は、例えば、CPU、メインメモリ、ハードディスクなどの記憶装置、有線あるいは無線により通信を行う通信装置、キーボードあるいはマウスなどの入力装置、ディスプレイなどの表示装置、及び動作に必要な各種プログラムを備えるコンピュータ装置により構成される。
記憶部20は、各種情報を記憶(格納)する。記憶部20は、記憶装置である。記憶部20は、交換要請リストD2、及び保管リストD3等を記憶する。図2(B)は、交換要請リストを示す図である。交換要請リストD2は、例えば、対象(送信先)の工作機械Mを示す情報(対象機械、例、工作機械1〜n、工作機械の識別番号)と、交換要請情報D1とが関連付けられた情報(交換要請情報、例、交換要請、交換部品T1〜Tn)を含む。交換要請リストD2は、工作機械Mから送られる交換要請情報D1に応じて更新される。
図4は、保管リストを示す図である。保管リストD3は、予め複数の交換部品T1〜Tnのそれぞれの保管場所Pが登録される情報である。保管リストD3は、例えば、保管部2に保管される交換部品Tを示す情報(T1〜Tn)と、その保管場所Pを示す情報P1〜Pnと、が関連付けられた情報である。保管場所Pを示す情報P1〜Pnは、例えば、保管場所Pの識別情報(例、識別番号、位置情報(番地))である。本実施形態では、P1〜Pnの保管場所Pが保管場所P1〜Pnであるとして説明する。なお、保管リストD3は、上記以外の情報を含んでもよい。例えば、保管リストD3は、交換部品Tの個数、交換部品Tに関する情報(交換部品Tの説明、型番等)を含んでもよい。保管リストD3は、予め記憶部20に記憶される。また、保管リストD3は、後に説明するように、保管リスト生成部24により、適宜更新される。
部品選択部21(図1参照)は、工作機械Mから送られる交換要請情報D1に基づいて、保管リストD3から対象の交換部品Tを選択する。例えば、図2(A)に示す例では、工作機械1からT1の交換部品Tの交換要請に関する交換要請情報D1が送られている。この際、交換要請情報D1は、制御部4の処理により、交換要請リストD2として、記憶部20に記憶される。部品選択部21は、交換要請リストD2に基づいて、図4に示す保管リストD3から交換部品T1とその保管場所P1との情報を選択する。
報知指示部22(図1参照)は、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pを報知部3に報知させる。本実施形態では、報知指示部21は、報知部3に対して、複数の照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15に対して、点灯、消灯、及び点滅のいずれかを実行させることで、対象の交換部品Tの保管場所Pを報知部3に報知させる。例えば、本実施形態の場合、部品選択部21が、図4に示す保管リストD3から対象の交換部品T1と、その保管場所P1を選択した場合、報知指示部22は、報知部3に対して、保管場所P1に配置される照明装置15の点灯又は点滅を実行させることにより、報知部3に対象の交換部品T1の保管場所P1を報知させる。なお、報知指示部21は、報知部3による対象の交換部品Tの保管場所Pの報知を、複数の照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15を消灯させ、かつ、複数の照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所P以外の照明装置15を点灯させるように、報知部3を制御することで行ってもよい。
ロック制御部23は、ロック機構9のロックとロックの解除との切り替えを制御する。ロック制御部23は、例えば、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pのロック機構9のロックを解除させる。また、ロック制御部23は、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所P以外の保管場所Pのロック機構9を、ロック状態にさせる。なお、ロック制御部23は、なくてもよい。
保管リスト生成部24は、保管リストD3を更新する。保管リスト生成部24は、例えば、入力部12等から入力された保管場所Pの交換部品Tの保管に関する情報(例、保管場所、交換部品Tの種類、取得した交換部品Tの個数、保管される交換部品Tの個数、保管場所への交換部品Tの保管完了を示す情報)に基づいて、保管リストD3を更新する。なお、保管リスト生成部24は、なくてもよい。
次に、本実施形態に係る部品管理方法を、上述した本実施形態の部品管理システム1に基づいて説明する。図5は、本実施形態の部品管理システム1の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、適宜、図1〜図4を参照する。
ステップS1において、複数の工作機械Mは、それぞれ、製品の生産を行う。ステップS2において、交換要請情報D1(図2(A)参照)が、工作機械Mから部品管理システム1に送られる(伝達される)。工作機械Mは、交換部品Tの交換のタイミングであると判定した場合、交換要請情報D1を生成する。工作機械Mは、例えば、「交換部品T1を交換してください」などの交換の要請に関する情報を表示装置6に出力することにより、外部に報知する(図1参照)。これにより、作業者Uは、交換部品Tに、工作機械Mからの交換要請があることを知る。工作機械Mは、生成した交換要請情報D1を部品管理システム1に出力する。
ステップS3において、部品選択部21(図1参照)は、工作機械Mから送られる交換要請情報D1に基づいて、保管リストD3から対象の交換部品Tを選択する。交換要請情報D1は、制御部4により、交換要請リストD2として、記憶部20に記憶される。部品選択部21は、交換要請リストD2に基づいて、保管リストD3から、対象の交換部品T1〜Tnとその保管場所P1〜Pnの情報を選択する。
ステップS4において、報知指示部22(図1参照)は、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pを報知部3に報知させる。例えば、部品選択部21が、保管リストD3(図4参照)から、対象の交換部品T1と、その保管場所P1との情報を選択した場合、報知指示部22は、上記のように、報知部3に対して、保管場所P1に配置される照明装置15の点灯、消灯、及び点滅のいずれかの実行を指示する。
ステップS5において、報知部3(図1参照)は、報知指示部22の制御により、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pの報知を行う。例えば、報知部3は、上記のように、報知指示部22の制御により、照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15に対して、を点灯、消灯、及び又は点滅のいずれかを実行させる(図3参照)。例えば、報知部3は、上記のように、照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15に対して、点灯又は点滅させる。これにより、対象の交換部品Tが保管される保管場所Pが報知される。作業者Uは、上記報知部3による報知により、対象の交換部品Tが保管される保管場所Pを知ることができる。このように、本実施形態の部品管理システム1では、対象の交換部品Tが保管される保管場所Pが、工作機械Mから送られる交換要請情報D1に基づいて、自動的に報知されるので、作業者Uが交換部品Tを取得する際における作業者Uの保管場所Pの探索の労力及び時間を抑制することができる。また、報知部3が、保管部2において複数の交換部品Tの保管場所Pを示すように設けられる複数の照明装置15を有し、報知指示部22が、複数の照明装置15のうち、対象の交換部品Tの保管場所Pを示す照明装置15を点灯又は点滅させる場合、簡単な構成で、保管場所Pを確実に報知することができる。
ステップS6において、ロック制御部23(図1参照)は、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pのロック機構9のロックを解除し、対象の交換部品Tの保管場所P以外の保管場所Pのロック機構9をロックするように指示(制御)する。ステップS7において、ロック機構9は、制御部4の制御により、対象の交換部品Tの保管場所Pの扉8のロックを解除する。これにより、作業者Uを対象の交換部品Tのみにアクセス可能にできるので、作業者Uによる誤った交換部品Tの取得を防止することができ、且つセキュリティ性を向上させることができる。例えば、図1の例のように対象の交換部品T1が保管場所P1に保管される場合、ロック機構9は、ロック制御部23の制御により、保管場所P1のロック機構9のロックを解除し、保管場所P1以外の保管場所Pのロック機構9をロック状態する。これにより、作業者Uは、対象の交換部品T1が保管される保管場所P1の扉8を開けて、対象の交換部品T1を取得することができる。
ステップS8において、作業者Uは、報知部3による報知された対象の交換部品Tが保管される保管場所Pの扉8を開けて、対象の交換部品Tを取得する。
ステップS9において、保管部2は、制御部4に、作業者Uによる保管場所Pからの交換部品Tの取得の完了を示す情報(取得完了情報)を送信する。例えば、作業者Uは、保管部2の入力部12により、取得完了情報を制御部4に対して送信する動作指令を入力する。保管部2は、上記動作指令に基づいて、制御部4に対して、取得完了情報を送信する。また、作業者Uは、保管部2の入力部12により、取得した交換部品Tの種類、個数等の情報を入力する。保管部2は、作業者Uによる入力情報を、制御部4に送信する。制御部4は、受信した取得完了情報に基づいて、交換要請リストD2から、完了した交換要請を削除する。
ステップS10において、作業者Uは、交換部品Tの交換の要請があった工作機械Mにおいて、保管部2から取得した対象の交換部品Tを交換する。
以上説明したように、本実施形態の部品管理システム1及び部品管理方法は、作業者Uが交換部品を取得する際、作業者Uの労力及び作業時間を抑制し、且つ作業者Uによる誤った交換部品の取得を防止することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図6は、第2実施形態に係る部品管理システム1Aを概念的に示す図である。本実施形態に係る部品管理システム1Aは、交換要請情報D1に関する情報を、所定の作業者Uの携帯端末TMに送信することができる。また、部品管理システム1Aは、所定の作業者Uに対して、保管部2のロック機構9を解除することができる。部品管理システム1Aは、保管部2A、報知部3、及び制御部4Aを備える。報知部3は、第1実施形態と同様である。
作業者Uの数は、任意であり、1人でもよいし複数人でもよい。本実施形態では、作業者Uがn人の作業者U1〜作業者Unであるとして説明する。各作業者Uは、携帯端末TMを所持している。本実施形態では、作業者U1〜作業者Unが、それぞれ、携帯端末TM1〜TMnを所持するとして説明する。各携帯端末TMは、制御部4と無線により通信可能に接続される。各携帯端末TMは、例えば、スマートフォン、タブレットPC、携帯電話等である。本実施形態では、各携帯端末TMがスマートフォンであるとして説明する。各携帯端末TMは、CPU、メインメモリ、記憶装置、各種情報を表示可能な表示部29、各種情報を入力可能な入力部(図示せず)、及び各種情報の通信を行う通信部(図示せず)等を有している。
各作業者Uは、作業者識別情報uIDを有している。本実施形態では、作業者U1〜作業者Unが作業者識別情報uID1〜uIDnを有するとして説明する。作業者識別情報uIDは、作業者Uを識別可能な情報を提供する。作業者識別情報uIDの種類は、限定されず、任意である。作業者識別情報uIDは、例えば、RFID、バーコード及び2次元コードの少なくとも1つにより提供される情報;作業者Uの指紋、虹彩、声紋、指の静脈等の生体情報;作業者Uごとに設定される暗証番号、暗証コード等のパスワード;携帯端末TMにより提供される情報;のうちの少なくとも1つである。例えば、上記RFID、バーコード及び2次元コードの少なくとも1つにより提供される情報は、カードに備えられる。作業者識別情報uIDが、作業者Uが所持するRFID、バーコード及び2次元コードの少なくとも1つにより提供される情報、及び作業者Uの生体情報の少なくとも1つを含む場合、利便性及びセキュリティ性を確保することができる。本実施形態では、作業者識別情報uIDが、RFIDにより提供される情報であるとして説明する。
保管部2Aは、複数の保管場所P、入力部12、表示部13、及び作業者識別情報入力部31を備える。各保管場所P、入力部12及び表示部13は、それぞれ、第1実施形態と同様である。
作業者識別情報入力部31は、作業者識別情報uIDを入力する。作業者識別情報入力部31は、作業者識別情報uIDを読み取る読み取り装置である。作業者識別情報入力部31は、作業者識別情報uIDの種類に応じて設定される。本実施形態では、作業者識別情報入力部31は、RFIDを読み取る装置である。作業者識別情報入力部31に入力された作業者識別情報uIDは、制御部4に出力される。
制御部4Aは、記憶部20、部品選択部21、報知指示部22、ロック制御部23A、保管リスト生成部24、作業者選択部33、送信部34、及び判定部35を備える。記憶部20、部品選択部21、報知指示部22、及び保管リスト生成部24は、第1実施形態と同様である。
作業者選択部33は、交換要請情報D1に基づいて、作業者リストD4から対象の作業者Uを選択する。図7は、作業者リストを示す図である。作業者リストD4は、予め交換部品T1〜Tnのそれぞれと関連付けられて複数の作業者U1〜Unが登録される情報を含む。作業者リストD4は、例えば、作業者、担当交換部品、携帯端末、及び作業者識別情報の項目を含む。作業者リストD4は、例えば、作業者に対して、担当交換部品、携帯端末、及び作業者識別情報が関連付けられたテーブルデータである。例えば、作業者Uを示す情報U1〜Unは、作業者Uの名前である。担当交換部品は、例えば、作業者Uが交換を担当する交換部品T1〜Tnである。携帯端末は、作業者U1〜Unが所持する携帯端末TM1〜TMnである。作業者識別情報は、作業者U1〜Unの作業者識別情報uID1〜uIDnである。作業者リストD4は、例えば、図7に示すように、「作業者U1は、担当する交換部品Tが交換部品T1、所持する携帯端末TMが携帯端末TM1、作業者識別情報がuID1」のように表される。なお、図7の作業者リストD4における作業者U2に示すように、1人の作業者Uが複数の交換部品Tに関連付けられてもよいし、また、1つの交換部品Tが複数の作業者Uと関連付けられてもよい。作業者リストD4は、予め記憶部20に記憶される。作業者選択部33は、例えば、交換要請リストD2(図2(B)参照)に基づいて、作業者リストD4から対象の作業者Uを選択する。例えば、作業者選択部33は、交換要請リストD2における交換部品Tを、作業者リストD4の担当交換部品の項目に照合し、作業者リストD4から対象の作業者Uを選択する。
送信部34(図6参照)は、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uが所持する携帯端末TMに交換要請情報D1を送信する。送信部34は、作業者リストD4における作業者選択部33により選択された対象の作業者Uと関連付けられる携帯端末TMを選択し、選択した携帯端末TMに交換要請情報D1を送信する。例えば、送信部34は、選択した携帯端末TMに交換要請情報D1を送信する。交換要請情報D1を受信した携帯端末TMは、表示部29に交換要請情報D1に基づく情報を表示する。
判定部35(図6参照)は、作業者識別情報入力部31に入力された作業者識別情報uIDにおける(対応する)作業者Uと、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uとが一致するか否かを判定する。判定部35は、例えば、作業者リストD4に基づいて、作業者識別情報入力部31に入力された作業者識別情報uIDが、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uの作業者識別情報uIDと一致するか否かを判定する。
ロック制御部23Aは、判定部35により作業者識別情報入力部31に入力された作業者IDにおける作業者Uと、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uとが一致すると判定された場合、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pのロック機構9によるロックを解除する。なお、ロック制御部23Aは、上記以外の構成が第1実施形態のロック制御部23と同様である。
次に、本実施形態に係る部品管理方法を、上述した本実施形態の部品管理システム1Aに基づいて説明する。図8は、本実施形態の部品管理システム1Aの動作を示すフローチャートである。
ステップS1からステップS5は、第1実施形態と同様である。ステップS10において、作業者選択部33は、交換要請情報D1に基づいて、作業者リストD4から対象の作業者Uを選択する。ステップS11において、送信部34は、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uが所持する携帯端末TMに、交換要請情報D1を送信する。ステップS12において、交換要請情報D1を受信した携帯端末TMは、表示部29(図1参照)に交換要請情報D1に基づく情報を表示する。なお、携帯端末TMは、交換要請情報D1を受信したときに、バイブレータ等で本体を振動させてもよい。
ステップS13において、対象の作業者Uは、携帯端末TMの表示部29に表示された交換要請情報D1に基づく情報を確認する。ステップS14において、対象の作業者Uは、携帯端末TMに動作指令を入力して、携帯端末TMから受信した交換要請情報D1の確認が完了したことを示す確認信号を制御部4に対して出力する。なお、制御部4は、上記確認信号がない場合、再度、交換要請情報D1を送信してもよい。
ステップS15において、制御部4は、作業者識別情報uIDの入力を待ち受ける(要求する)。この際、制御部4は、保管部2の表示部13に作業者識別情報uIDの入力を要求することを示すメッセージを表示させるように制御してもよい。ステップS16において、対象の作業者Uは、作業者識別情報入力部31に、作業者識別情報uIDを入力する。ステップS17において、作業者識別情報入力部31に入力された作業者識別情報uIDは、制御部4に出力される。
ステップS18において、判定部35は、作業者識別情報入力部31に入力された作業者IDにおける作業者Uと、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uとが一致するか否かを判定する。判定部35は、例えば、作業者識別情報入力部31に入力された作業者IDが、作業者リストD4(図7参照)における作業者選択部33により選択された対象の作業者Uと関連付けられる作業者IDと一致するか否かを判定する。
判定部35が、作業者識別情報入力部31に入力された作業者IDにおける作業者Uと、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uとが一致しないと判定した場合(ステップS18のNO)、ステップS15に戻り、制御部4は、作業者IDの入力を待ち受ける。
判定部35が、作業者識別情報入力部31に入力された作業者IDにおける作業者Uと、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uとが一致すると判定した場合(ステップS18のYES)、ステップS19において、ロック制御部23Aは、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pにおけるロック機構9のロックを解除させる。ステップS20において、ロック機構9は、ロック制御部23Aの制御により、部品選択部21により選択された対象の交換部品Tの保管場所Pのロック機構9のロックを解除する。これにより、作業者Uは、対象の交換部品Tが保管される保管場所P1の扉8を開けて対象の交換部品Tを取得することが可能となる。
ステップS8及びステップS9は、第1実施形態と同様である。これにより、作業者Uは、対象の交換部品Tを保管部2Aから取得し、交換部品Tの交換の要請があった工作機械Mにおいて、保管部2Aから取得した対象の交換部品Tを交換する。
以上説明したように、本実施形態の部品管理システム1A及び部品管理方法は、作業者Uが交換部品を取得する際、作業者Uの労力及び作業時間を抑制し、且つ作業者Uによる誤った交換部品の取得を防止することができる。
また、部品管理システム1A及び部品管理方法では、制御部4が作業者選択部33と送信部34とを備え、対象の作業者Uに対して交換要請情報D1を送信するので、交換要請情報D1を対象の作業者Uに確実に伝えることができる。また、本実施形態の場合、携帯端末TMを用いるので、システムの利便性を向上させることができる。また、部品管理システム1A及び部品管理方法では、保管部2が、複数の交換部品Tの保管場所Pごとに設けられる複数の扉8と、扉8をそれぞれロック可能なロック機構9と、作業者識別情報入力部31を有し、制御部4が、判定部35を有し、判定部35により作業者識別情報入力部31に入力された作業者識別情報uIDにおける作業者Uと、作業者選択部33により選択された対象の作業者Uとが一致すると判定された場合に、対象の交換部品Tが保管された保管部2の扉8におけるロック機構9のロックを解除する。この場合、対象の作業者Uのみを交換部品Tにアクセスさせるので、作業者Uによる誤った交換部品Tの取得を防止することができ、且つセキュリティ性を向上させることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図9は、第3実施形態に係る部品管理システム1Bを概念的に示す図である。本実施形態に係る部品管理システム1Bは、保管部2B、報知部3、及び制御部4B、を備える。報知部3は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、各交換部品Tは、図9に示すように、部品識別情報tIDを有している。本実施形態では、交換部品T1〜Tnが部品識別情報tID1〜tIDnを有するとして説明する。部品識別情報tIDは、交換部品Tを識別可能な情報である。各交換部品Tには、予め部品識別情報tIDが配置される。部品識別情報tIDの種類は、限定されず、任意である。部品識別情報tIDは、例えば、バーコードにより提供される情報、2次元コードにより提供される情報、及びRFIDにより提供される情報の少なくとも1つである。本実施形態では、部品識別情報tIDが、バーコードにより提供される情報であるとして説明する。
保管部2Bは、複数の保管場所P、入力部12、表示部13、作業者識別情報入力部31、及び交換部品識別情報入力部40を備える。各保管場所P、入力部12、表示部13、及び作業者識別情報入力部31は、それぞれ、第1実施形態あるいは第2実施形態と同様である。
交換部品識別情報入力部40は、部品識別情報tIDを入力する。交換部品識別情報入力部40は、部品識別情報tIDを読み取る読み取り装置である。交換部品識別情報入力部40は、部品識別情報tIDの種類に応じて設定される。本実施形態では、交換部品識別情報入力部40は、バーコード(部品識別情報tID)を読み取る装置である。交換部品識別情報入力部40に入力された作業者IDは、制御部4に出力される。なお、部品識別情報tID及び交換部品識別情報入力部40は、なくてもよい。
制御部4Bは、記憶部20、部品選択部21、報知指示部22、ロック制御部23A、保管リスト生成部24B、作業者選択部33、送信部34、判定部35、出力部42、確認部43、及び自動発注部44を備える。記憶部20、部品選択部21、報知指示部22、ロック制御部23A、作業者選択部33、及び送信部34は、第1実施形態あるいは第2実施形態と同様である。
保管リスト生成部24Bは、交換部品識別情報入力部40に入力された部品識別情報tIDに基づいて、保管リストD3を生成する。
図10(A)は、交換部品識別情報リストを示す図である。交換部品識別情報リストD5は、例えば、交換部品T1〜Tnと、その部品識別情報tID1〜tIDnとが関連付けられたテーブルデータである。交換部品識別情報リストD5は、記憶部20に記憶される。保管リスト生成部24Bは、例えば、交換部品識別情報入力部40に入力された部品識別情報tIDを交換部品識別情報リストD5に照合して対象の交換部品Tを特定する。保管リスト生成部24Bは、特定した交換部品Tを保管リストD3に追加する。保管リスト生成部24Bは、保管リストD3に追加した交換部品Tの保管場所Pを、作業者Uにより保管部2の入力部12に入力された情報に基づいて追加する。このように、保管リスト生成部24Bが交換部品識別情報入力部40に基づいて保管リストD3を生成する場合、交換部品Tの情報を入力する際の誤りを防止することができる。
図10(B)は、保管リスト生成のフローチャートである。上記保管リストD3の生成は、任意のタイミングで行うことができる。例えば、ステップS31において、作業者Uは、交換部品Tを保管部2に保管する際、交換部品識別情報入力部40により、交換部品Tの部品識別情報tIDの入力を行う。ステップS32において、交換部品識別情報入力部40に入力された部品識別情報tIDは、制御部4に送信される。ステップS33において、制御部4は、保管リストD3に基づいて、空いている保管場所Pのロック機構9のロックを解除する指示を、ロック制御部23Aに実行させる。これにより、空いている保管場所Pの扉8のロックが解除される。ロックが解除された保管場所Pは、例えば、制御部4の制御により、保管部2Bの表示部13に表示される。ステップS34において、作業者Uは、ロックが解除された保管場所Pの扉8を開けて、交換部品Tを保管する。作業者Uが扉8を閉めた後、扉8は、ロック制御部23Aの制御により、ロック機構9でロックされる。ステップS35において、保管リスト生成部24Bは、交換部品識別情報入力部40に入力された部品識別情報tIDに基づいて、保管リストD3を生成する。
出力部42は、保管リストD3を出力する。出力部42は、例えば、作業者Uの動作指令あるいは確認部43の制御に基づいて、保管リストD3を、ディスプレイなどの表示装置、所定の端末、携帯端末TM、印刷装置(プリンタ)等に出力する。部品管理システム1Bが出力部42を備える場合、保管される交換部品Tを簡単に確認することができる。なお、出力部42は、所定の処理を施した保管リストD3に基づく情報を出力してもよい。また、出力部42は、電子メールを送信することにより出力してもよい。また、出力部42は、なくてもよい。
確認部43は、保管リストD3に基づいて、保管部2に保管されている交換部品Tの在庫を確認する。図11(A)は在庫リストを示す図である。確認部43は、例えば、保管リストD3に基づいて、交換部品T1〜Tnが保管部2に保管される数(保管数)を示す在庫リストD6を生成する。これにより、確認部43は保管部2に保管されている交換部品Tの在庫数を確認する。在庫リストD6は、例えば、交換部品T1〜Tnと、交換部品T1〜Tnの保管数ST1〜STnとが関連付けられたテーブルデータである。在庫リストD6は、記憶部20に記憶される。確認部43は、在庫リストD6を適宜更新する。
また、確認部43は、交換部品Tの在庫数が所定数より少ないか否かを判定する。確認部43は、交換部品Tの在庫数と、予め設定された交換部品Tの在庫数の閾値(在庫閾値)を示す在庫閾値リストD7と、を比較することにより、在庫数が所定数より少ないか否かを判定する。図11(B)は在庫閾値リストを示す図である。在庫閾値リストD7は、例えば、交換部品T1〜Tnと、交換部品T1〜Tnの在庫閾値L1〜Lnとが関連付けられたテーブルデータである。在庫閾値リストD7は、予め記憶部20に記憶される。
また、確認部43は、交換部品Tの在庫数が所定数より少ないと判定した場合、その旨又は補充要請を出力部42により出力させる。例えば、確認部43は、「交換部品○○の在庫数が少ないです」、「交換部品○○の在庫を補充してください」などのメッセージを、出力部42により出力させる。例えば、確認部43は、上記その旨又は補充要請を、出力部42により、ディスプレイなどの表示装置、端末、携帯端末TM、印刷装置(プリンタ)等に出力させる。なお、確認部43は、なくてもよい。
自動発注部44は、確認部43により交換部品Tの在庫数が所定数より少ないと判定した場合、自動的に交換部品Tを発注先に発注する。自動発注部44は、例えば、発注先リストD8に基づいて、自動的に交換部品Tを発注する。図11(C)は発注先リストを示す図である。発注先リストD8は、例えば、交換部品T1〜Tnと、交換部品T1〜Tnの発注先を示す情報AD1〜ADnとが関連付けられたテーブルデータである。発注先を示す情報AD1〜ADnは、例えば、電子メールのアドレス、FAX番号等である。自動発注部44は、例えば、上記確認部43の交換部品の在庫数の判定結果と、発注先を示す情報AD1〜ADnとに基づいて、電子メール、FAXなどを発信することにより、確認部43により確認された在庫数が所定数より少ない交換部品Tを、発注先に自動的に発注する。
なお、部品管理システム1Bにおいて、上記本実施形態で説明した以外の動作は、第2実施形態の部品管理システム1Aの動作と同様である。また、本実施形態に係る部品管理方法は、上述した本実施形態の部品管理システム1Bの動作を含む。
以上説明したように、本実施形態の部品管理システム1B及び部品管理方法は、作業者Uが交換部品を取得する際、作業者Uの労力及び作業時間を抑制し、且つ作業者Uによる誤った交換部品の取得を防止することができる。
また、部品管理システム1B及び部品管理方法は、交換部品識別情報入力部40と、交換部品識別情報入力部40に入力された部品識別情報tIDに基づいて保管リストD3を生成する保管リスト生成部24Bとを備え、部品識別情報tIDに基づいて、自動的に保管リストD3を生成するので、保管リストD3の作成に伴う労力と作業時間を抑制し、且つ誤った保管リストD3を作成することを防止できる。また、部品管理システム1B及び部品管理方法は、保管リストD3に基づいて、保管部2Bに保管されている交換部品Tの在庫を確認する確認部43を有し、確認部43により確認された在庫数が所定数より少ない場合にその旨又は補充要請を出力部42により出力させるので、保管する交換部品Tの在庫を簡単且つ確実に管理することができる。また、また、部品管理システム1B及び部品管理方法は、自動発注部44を備えるので、交換部品Tの在庫を適切且つ簡単に補充することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
例えば、上記した保管部2、2A、2B、報知部3及び報知指示部22は、それぞれ、一例であって、他の構成でもよい。例えば、各保管場所Pは、例えば、引き出し形状でもよい。また、例えば、保管部2、2A、2B、報知部3、及び報知指示部22は、下記第1変形例から第3変形例に示す構成でもよい。
図12は、第1変形例に係る部品管理システム1Cを示す図である。部品管理システム1Cは、保管部2Cと、報知部3Cと、報知指示部22Cとを備える点が、部品管理システム1、1A、1Bと異なっている。保管部2Cは、照明装置15を備えず、各保管場所Pの扉8に保管場所Pの識別番号(1、2・・・)が設けられている点が、上記した保管部2、2A、2Bと異なり、これら以外は、上記した保管部2、2A、2Bと同様である。報知部3Cは、保管部2、2A、2Bの表示部13である。報知部3Cは、報知指示部22Cの制御により、対象の交換部品Tの保管場所Pを、保管部2、2A、2Bの表示部13に表示することで、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知する。
図13は、第2変形例に係る部品管理システム1Dを示す図である。部品管理システム1Dは、図12と同様の保管部2Cと、報知部3Dと、報知指示部22Dとを備える点が、部品管理システム1、1A〜1Cと異なっている。報知部3Dは、携帯端末TMの表示部29である。報知部3Dは、報知指示部22Dの制御により、対象の交換部品Tの保管場所Pを携帯端末TMの表示部29に表示することで、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知する。
図14は、第3変形例に係る部品管理システム1Eを示す図である。部品管理システム1Eは、保管部2Eと、報知部3Eと、備える点が、部品管理システム1、1A〜1Dと異なっている。保管部2Eは、箱体状であり、内部に空間を有する。保管部2Eは、内部に配置される複数の保管場所Pと、取り出し口50と、保管場所Pに保管される交換部品Tを取り出し口50に搬送する搬送装置(図示せず)を備える。報知部3Eは、保管部2Eの外面(正面)に、複数設けられている。各報知部3Eは、交換部品T1〜Tnに対応して設けられるボタン51である。各ボタン51は、照明装置を有する。報知部3Eは、報知指示部22の制御により、対象の交換部品Tに対応するボタン51の照明装置に対して、点灯、消灯、及び又は点滅のいずれかを実行させることで、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知する。例えば、報知部3Eは、報知指示部22の制御により、対象の交換部品Tに対応するボタン51の照明装置に対して、点灯又は点滅させることで、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知する。また、各ボタン51は、搬送装置に対して、ボタン51に対応する交換部品Tが保管される保管場所Pから、交換部品Tを取り出し口50に搬送する動作指令を入力する。例えば、図14の例では、点灯している交換部品T4に対応するボタン51を押すことにより、搬送装置に対して、交換部品T4が保管される保管場所から、交換部品T4を取り出し口50に搬送する動作指令が入力される。
また、上述の実施形態では、報知部3、3C〜3Eが、照明装置15あるいはボタン51の点灯、点滅、消灯等;あるいは、保管部2、2A、2Bの表示部13への表示等により、交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知する例を示したが、これに限定されず、報知部は、複数の交換部品Tにおけるそれぞれの保管場所Pを報知することが可能な任意の構成とすることができる。例えば、報知部が、対象の交換部品Tの保管場所Pの扉8のみを積極的に開けることにより、対象の交換部品Tの保管場所Pを報知する構成でもよい。この場合、例えば、保管部2、2A〜2C、2Eの各保管場所Pには、扉8を開く駆動部が設けられ、報知指示部が、部品選択部21が選択した保管場所の扉8が開くように、上記扉8を開く駆動部を制御することにより、対象の交換部品Tの保管場所Pを報知する構成としてもよい。また、この構成の場合、扉8に代えて、引き出し等の交換部品Tを収容する収容部材としてもよい。また、上記この構成の場合、ロック制御部23及びロック機構9は、備えられてもよいし、備えられなくてもよい。