JP2019028463A - カラーフィルタ基板、及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤグリッド偏光子を用いる偏光板一体型表示装置において、ワイヤグリッド偏光子の良好な偏光特性、すなわち高いTM光透過率と消光比を得ることを可能とし、製造プロセス適性の良いカラーフィルタ基板、及びその製造方法、並びに表示装置を提供する。
【解決手段】透明性基板とカラーフィルタを備えるカラーフィルタ基板であって、前記透明性基板の前記カラーフィルタ面側にワイヤグリッド偏光子を備え、前記ワイヤグリッド偏光子と前記カラーフィルタがオーバーコート層を介して積層されており、前記オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であるカラーフィルタ基板とする。
【選択図】図1
【解決手段】透明性基板とカラーフィルタを備えるカラーフィルタ基板であって、前記透明性基板の前記カラーフィルタ面側にワイヤグリッド偏光子を備え、前記ワイヤグリッド偏光子と前記カラーフィルタがオーバーコート層を介して積層されており、前記オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であるカラーフィルタ基板とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、カラーフィルタ基板、及びその製造方法、並びに前記カラーフィルタ基板を備えた表示装置に関する。本発明に関わるカラーフィルタ基板は、例えば静電容量方式タッチセンシング機能を液晶セル内に内蔵するインセル方式と呼ばれる表示装置に用いる。
カラー液晶表示装置は、液晶カラーテレビや液晶表示装置一体型のノートパソコン用として大きな市場を形成するに至っている。通常、液晶表示装置をフルカラーの表示装置とするには、液晶層に対向して赤緑青(RGB)各色のカラーフィルタ層を配置する方法が採られる。
ところで近年、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器で、表示装置の視認面側にタッチパネル機能を付加した構成が一般的になりつつある。タッチパネルは、指などのポインターの接触による入力手段として用いられる。タッチパネルのポインターの検出は、そのタッチ部分での静電容量変化により行われる方式が主流となっている。
しかしながら、タッチパネルは表示装置の追加的な部材となり、厚みや重量増加の観点から不利となる。それ故、タッチパネルが、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器に搭載される結果、機器の厚み増加を回避することが課題となった。
図13に、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器に用いられるタッチパネル付き液晶表示装置の構成の概念図を示す(ここでは接着層を省略している)。これらの表示装置は、前記のように、薄型化、軽量化することが求められており、各部材の一体化が進められている。例えば、タッチセンシング機能を液晶セル内に持たせるインセル方式は近年積極的に採用されている。
図14に、タッチセンシング機能を液晶セル内に内蔵するインセル方式の液晶表示装置500の例を示す。ここでは図13における表面ガラスパネルとバックライトユニットの図示を省略している。
液晶表示装置500は、タッチセンシングのための第1金属配線7及び第2金属配線8を形成したタッチパネル付きカラーフィルタ基板50と、透明性基板21の片面にTFTアレイと画素電極を少なくとも含むTFTアレイ部24を具備したTFTアレイ基板70とが、液晶組成物を封入した液晶層15を介して貼り合わせられている。さらに偏光板26、28がタッチパネル付きカラーフィルタ基板50の視認面側、及びTFTアレイ基板70のバックライト側にそれぞれ接着層25、27を介して貼り合わせられている。尚、図14では、金属配線8をブラックマトリクス5と同じ位置にする例を示しているが、ずらして形成する例もある。
さらなる薄型化、軽量化のために、カラーフィルタ基板及び/又はTFTアレイ基板と偏光板を一体化する表示装置の提案がなされている(例えば特許文献1、2)。従来は、図14のような液晶表示装置では、偏光板としてポリビニルアルコール(PVA)系フィルムのような親水性高分子フィルムにヨウ素または二色性染料を吸着させて延伸した偏光子が用いられていたが、前記の偏光板を一体化する表示装置では、ワイヤグリッド偏光子が用いられる。
ワイヤグリッド(WG)偏光子は、透明性基板上に金属膜のグリッド(格子)状パターンを形成した構造からなり、グリッド周期を波長よりも十分小さくすることで、電場の振動方向がグリッドの長手方向に垂直なTM波成分(TM偏光)を透過し、平行なTE波成分(TE偏光)を反射する偏光子となる(例えば非特許文献1参照)。従って、
消光比=TM光透過率/TE光透過率
が大きいことがワイヤグリッド偏光子の第一に重要な特性である。
消光比=TM光透過率/TE光透過率
が大きいことがワイヤグリッド偏光子の第一に重要な特性である。
しかしながら、特許文献1、2をはじめ、従来のワイヤグリッド偏光子を用いる偏光板一体型表示装置の提案は、表示装置に必要なワイヤグリッド偏光子の良好な偏光特性、すなわち高いTM光透過率と消光比、及び製造プロセス適性という観点から、カラーフィルタ基板及び表示装置の構造が好適化されているとはいえないものであった。
菊田久雄他、ナノオプティクス・ナノフォトニクスのすべて、フロンティア出版、2006
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ワイヤグリッド偏光子を用いる偏光板一体型表示装置において、ワイヤグリッド偏光子の良好な偏光特性、すなわち高いTM光透過率と消光比を得ることを可能とし、製造プロセス適性の良いカラーフィルタ基板、及びその製造方法、並びに該カラーフィルタ基板を備えた表示装置を提供することにある。
本発明は、透明性基板とカラーフィルタを備えるカラーフィルタ基板であって、前記透明性基板の前記カラーフィルタ面側にワイヤグリッド偏光子を備え、前記ワイヤグリッド偏光子と前記カラーフィルタがオーバーコート層を介して積層されていることを特徴とするカラーフィルタ基板としたものである。
上記ワイヤグリッド偏光子は、視認面の左右方向に延在するグリッドパターンが形成されていることが好ましい。
また、上記透明性基板の視認面側に金属配線を備えることが好ましい。
また、上記オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ基板は、上記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、上記低反射層に接した金属膜の2層構成からなり、上記低反射層はカーボンの含有量が4〜50質量%の範囲内にある黒色層であることを特徴とすることが好ましい。ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の少なくとも一つであることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ基板は、上記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、上記低反射層に接した金属膜の2層構成からなり、上記低反射層の可視光波長域における屈折率は4.7〜6.3の範囲にあり、かつ消衰係数は0.3〜1.7の範囲にあることを特徴とすることが好ましい。ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の少なくとも一つであることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ基板は、上記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、上記低反射層に接した中間層と上記中間層に接した金属膜の3層構成からなり、上記中間層は誘電体膜であり、上記低反射層の可視光波長域における屈折率は3.0〜5.3の範囲にあり、かつ消衰係数は0.6〜3.0の範囲にあることが好ましい。ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の少なくとも一つであることが好ましい。
上記ワイヤグリッド偏光子は、視認面の左右方向に延在するグリッドパターンが形成されていることが好ましい。
また、上記透明性基板の視認面側に金属配線を備えることが好ましい。
また、上記オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ基板は、上記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、上記低反射層に接した金属膜の2層構成からなり、上記低反射層はカーボンの含有量が4〜50質量%の範囲内にある黒色層であることを特徴とすることが好ましい。ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の少なくとも一つであることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ基板は、上記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、上記低反射層に接した金属膜の2層構成からなり、上記低反射層の可視光波長域における屈折率は4.7〜6.3の範囲にあり、かつ消衰係数は0.3〜1.7の範囲にあることを特徴とすることが好ましい。ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の少なくとも一つであることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ基板は、上記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、上記低反射層に接した中間層と上記中間層に接した金属膜の3層構成からなり、上記中間層は誘電体膜であり、上記低反射層の可視光波長域における屈折率は3.0〜5.3の範囲にあり、かつ消衰係数は0.6〜3.0の範囲にあることが好ましい。ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の少なくとも一つであることが好ましい。
本発明はまた、本発明のカラーフィルタ基板と、液晶層と、TFT基板を備えることを特徴とする表示装置でもある。
また、上記TFTアレイ基板は、第2透明性基板とTFTアレイ部を備え、かつ上記第2透明性基板の上記TFTアレイ部面側に第2ワイヤグリッド偏光子を備え、上記第2ワイヤグリッド偏光子と上記TFTアレイ部が第2オーバーコート層を介して積層されていることが好ましい。
また、上記透明性基板の視認面側に金属配線を備えるとともに、上記透明性基板の上記カラーフィルタ面側、若しくは前記第2オーバーコート層の上記TFTアレイ部面側に第2金属配線を備え、上記金属配線と上記第2金属配線は、タッチセンシング用配線であることが好ましい。
また、上記第2オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であることが好ましい。
また、上記TFTアレイ基板は、第2透明性基板とTFTアレイ部を備え、かつ上記第2透明性基板の上記TFTアレイ部面側に第2ワイヤグリッド偏光子を備え、上記第2ワイヤグリッド偏光子と上記TFTアレイ部が第2オーバーコート層を介して積層されていることが好ましい。
また、上記透明性基板の視認面側に金属配線を備えるとともに、上記透明性基板の上記カラーフィルタ面側、若しくは前記第2オーバーコート層の上記TFTアレイ部面側に第2金属配線を備え、上記金属配線と上記第2金属配線は、タッチセンシング用配線であることが好ましい。
また、上記第2オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であることが好ましい。
本発明はまた、以下の工程を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法でもある。1)透明性基板上にワイヤグリッド偏光子に加工される金属膜を成膜する工程。2)前記金属膜上に樹脂層を形成する工程。3)インプリント法により前記樹脂層に前記ワイヤグリッド偏光子の原パターンを形成する工程。4)エッチングにより前記原パターンを前記金属膜に転写し、ワイヤグリッド偏光子パターンを形成する工程。5)前記原パターンの樹脂層を剥離する工程。6)前記ワイヤグリッド偏光子パターン上にオーバーコート層を形成する工程。7)前記オーバーコート層上にカラーフィルタ及びブラックマトリクスを形成する工程。8)前記カラーフィルタ及びブラックマトリクス上に平坦化層を形成する工程。
本発明によれば、ワイヤグリッド偏光子を用いる偏光板一体型表示装置において、バックライト光からの光に対する良好な偏光特性、すなわち高いTM光透過率と消光比、及び外光に対する低反射性を備えることができるカラーフィルタ基板、及び該カラーフィルタ基板を備えた表示装置が、カラーフィルタ基板と偏光板の貼り合わせを必要とせずに得られる。従って、携帯機器用表示装置のさらなる薄型化、軽量化が可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るカラーフィルタ基板、及びその製造方法、並びに表示装置について図面を用いて説明する。同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付け、重複する説明は省略する。各図面において、見易さのため構成要素の厚さや比率は誇張されていることがあり、構成要素の数も減らして図示していることがある。
尚、本発明は有機EL表示装置のような他の表示装置にも応用可能であるが、表示装置としては液晶表示装置を例として説明する。
尚、本発明は有機EL表示装置のような他の表示装置にも応用可能であるが、表示装置としては液晶表示装置を例として説明する。
図1は、本発明のカラーフィルタ基板10と、それを備えた本発明の表示装置100を同時に例示する模式断面図である。本発明のカラーフィルタ基板10は、透明性基板1とカラーフィルタ4(R、G、B)、ブラックマトリックス5、及び透明性基板1のカラーフィルタ4面側にワイヤグリッド偏光子2を備え、ワイヤグリッド偏光子2とカラーフィルタ4とはオーバーコート層3を介して積層されている。従って、カラーフィルタ基板10内に偏光板の機能を有するワイヤグリッド偏光子2を備え、カラーフィルタ基板とワイヤグリッド偏光子2が一体化されている。
図2は本発明のタッチパネル付きカラーフィルタ基板20、20’と、それを備えた本発明の表示装置200、200’を同時に例示する模式断面図である。本発明のカラーフィルタ基板20、20’は、前記のカラーフィルタ基板10の構造に加えて、透明性基板1の視認面側に金属配線7を備えている。金属配線7は、表示装置においてタッチセンシング機能を司る一方の配線となるものである。もう一方の金属配線8は、図2(a)ではブラックマトリクス5と同じ位置としているが、同じ高さで、平面視でブラックマトリクス5とずらして形成されていてもよい。また、図2(b)では、金属配線8は第2オーバーコート層23のTFTアレイ部24面側に液晶駆動用の配線(図示せず)と絶縁をとるように形成されている。
図1、図2に示すように、本発明の表示装置100/200/200’はそれぞれ前記のカラーフィルタ基板10/20/20’と、液晶層15と、TFTアレイ基板30/30’を備え、TFTアレイ基板30/30’は、第2透明性基板21とTFTアレイ部24を備え、かつ第2透明性基板21のTFTアレイ部24面側に第2ワイヤグリッド偏光子22を備え、第2ワイヤグリッド偏光子22とTFTアレイ部24とが第2オーバーコート層23を介して積層されている。ここで、ワイヤグリッド偏光子2と第2ワイヤグリッド偏光子22のグリッド方向とは、互いにX、Y方向に直交している。また、視認側に配置されるワイヤグリッド偏光子2は視認面の左右方向に延在するグリッドパターンが形成されていることが好ましい。水面等から反射される光は水平方向(左右方向)に振動する光(S偏光)が多い。そのため、一般的に使用されている偏光機能付きのサングラスを掛けた視認者が目視した場合、視認性を良好に保つためにはS偏光を透過しないように吸収軸が視認面の左右方向に設計することが好ましい。また、視認面の垂直方向(上下方向)に振動する光(P偏光)が透過することとなる。一方、ワイヤグリッド偏光子は原理的に入射光により自由電子が電界方向に移動することによって励起電界が発生することにより反射光が生じる。そのため、偏光機能付きのサングラスを掛けた視認者が目視した場合、視認面の上下方向に振動する光が透過するためには、グリッドパターンが視認面の左右方向に延在するように形成されていることが視認性を良好に保つためには好ましい。
本発明の表示装置100/200/200’は、いずれも本発明のカラーフィルタ基板10/20/20’とともに、TFTアレイ基板に第2ワイヤグリッド偏光子22を備えているが、本発明の表示装置としては、本発明のカラーフィルタ基板10/20/20’を備え、TFTアレイ基板側は従来のように、TFTアレイ基板のバックライト側にそれぞれ接着層を介して偏光板が貼り合わせられた構造であってもよい。以下では、本発明の表示装置としては、第2ワイヤグリッド偏光子22を備える構造について説明する。
以下、本発明のカラーフィルタ基板及び表示装置の特徴として、ワイヤグリッド偏光子
2、22、及びオーバーコート層3、23は、どのような条件を備えることが好ましいか、について説明する。尚、オーバーコート層3、23は平坦化機能を有するものであるが、カラーフィルタ4上の平坦化層6と区別するためにオーバーコート層と呼称する。また、通常のワイヤグリッド偏光子ではグリッド部間の開口部は空気となるが、本発明のカラーフィルタ基板及び表示装置では、それぞれオーバーコート層3及び23となる。
2、22、及びオーバーコート層3、23は、どのような条件を備えることが好ましいか、について説明する。尚、オーバーコート層3、23は平坦化機能を有するものであるが、カラーフィルタ4上の平坦化層6と区別するためにオーバーコート層と呼称する。また、通常のワイヤグリッド偏光子ではグリッド部間の開口部は空気となるが、本発明のカラーフィルタ基板及び表示装置では、それぞれオーバーコート層3及び23となる。
まず、カラーフィルタ基板10、20(以下、図2(b)の構造は図2(a)の構造で代表させて説明する)内のワイヤグリッド偏光子2と、TFTアレイ基板30内のワイヤグリッド偏光子22では、入射する光と、入射方向が異なる。すなわち、ワイヤグリッド偏光子22では入射光は直接的なバックライト光であるが、ワイヤグリッド偏光子2ではバックライトを発した後液晶層15を通過し、さらにカラーフィルタ4を通過した光である。また、入射方向は、ワイヤグリッド偏光子22では第2透明性基板21側からであるのに対し、ワイヤグリッド偏光子2ではグリッド部面側からとなる。
図3は、本発明のカラーフィルタ基板10、20に係る、ワイヤグリッド偏光子2への、液晶層15及びカラーフィルタ4を通過した入射光、透過光を説明するための模式断面図である。ここで、P、W、Hはそれぞれグリッド部の周期、線幅、高さを表わしている。
(P−W)/Pは通常開口率と呼ばれる。尚、実際の表示装置では、ワイヤグリッド偏光子2へ入射する光は、既にワイヤグリッド偏光子22を通過しているため、ほぼTM偏光のみとなっているが、ここでは次の図4での消光比の説明のため無偏光とし、TE透過光も図示している。
(P−W)/Pは通常開口率と呼ばれる。尚、実際の表示装置では、ワイヤグリッド偏光子2へ入射する光は、既にワイヤグリッド偏光子22を通過しているため、ほぼTM偏光のみとなっているが、ここでは次の図4での消光比の説明のため無偏光とし、TE透過光も図示している。
図4は、本発明のカラーフィルタ基板10、20に係る、ワイヤグリッド偏光子2の分光透過率を、透明性基板1、及びオーバーコート層3の屈折率を変えて計算した結果を例示する特性図である。ここで計算条件としては、ワイヤグリッド偏光子を成す金属膜材料はワイヤグリッド偏光子でもっとも一般的なAl(アルミニウム)とし、
周期P=150nm、開口率(P−W)/P=0.5、高さH=200nm
としている。
周期P=150nm、開口率(P−W)/P=0.5、高さH=200nm
としている。
透明性基板1の屈折率としては光学ガラス基板を想定しているが、光学ガラスは屈折率1.4の低屈折率のものから屈折率2.0の高屈折率のものまで広い範囲で市販されているため、低屈折率の1.4と高屈折率の2.0の2種とした。
オーバーコート層3の屈折率は、高屈折率の1.6と低屈折率の1.3の2種とした。これは、高屈折率材料としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルエステル樹脂、フローレン系アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、あるいはこれらの共重合樹脂が挙げられ、ポリカーボネートの屈折率が1.59であるためである。また、低屈折率樹脂としては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン共重合体(屈折率n=1.34)やフッ素系アクリル樹脂(屈折率n=1.34〜1.45)に代表されるフッ素樹脂、有機シリケート樹脂、あるいはオルガノポリシラン樹脂やポリシロキサン樹脂等、シリコン基を有する樹脂が挙げられるからである。
計算方法は、コンピュータを用いた電磁界解析法の一種である、厳密結合波解析(RCWA:Rigorous Coupled Wave Analysis)法を使用した(例えば文献:渋谷眞人、大木裕史著「回折と結像の光学(光学ライブラリー)」、初版、朝倉書店、2005年、p.207参照)。また、Alの光学定数は文献値を使用し、波長毎の変化(分散)を考慮している。
図4の結果によれば、TM偏光の透過率は、オーバーコート層3の屈折率が1.6と大きいとき、特に短波長域(550nm以下)で低下することが分かる。一方で、透明性基板1の屈折率に対しては2.0であっても1.4であっても大差はない。以上より、オーバーコート層3の、可視光波長域における屈折率は小さい方が好ましく、特には1.4以下であることが好ましい。また、図4(a)、(b)、(c)のいずれにおいてもTE偏光透過率(点線)は0に極めて近く、十分高い消光比が得られることが分かる。
図5は、本発明の表示装置100、200に係る、第2のワイヤグリッド偏光子22へのバックライトによる入射光、透過光を説明するための模式断面図である。また、図6は、本発明の表示装置100、200に係る、ワイヤグリッド偏光子22の分光透過率を、透明性基板21、及びオーバーコート層23の屈折率を変えて計算した結果を例示する特性図である。ここで、ワイヤグリッド偏光子を成す金属膜材料、周期P、開口率、高さ、及び透明性基板21とオーバーコート層23の屈折率の種類は、上記の図3、図4のワイヤグリッド偏光子2の計算の場合と同じ条件としている。
図6の計算では、図4の場合と異なり、透明性基板側からの光入射となるが、図6の結果によれば図4の結果と大差がなく、光の入射方向には依存しないことが分かる。従って、オーバーコート層23の、可視光波長域における屈折率も小さい方が好ましく、特には1.4以下であることが好ましい。また、図6(a)、(b)、(c)のいずれにおいてもTE偏光透過率(点線)は0に極めて近く、十分高い消光比が得られることが分かる。
視認者が表示装置を見た場合、外光が表示面で反射すると、あたかも鏡面のように観察され、コントラストが低下し、視認性の悪化が問題となる。ワイヤグリッド偏光子では、透過率が高いTM偏光の反射率は低いものの、もともと反射率の高い金属膜が使用されることもあり、透過率が低いTE偏光の反射率が高くなる。特に視認側のワイヤグリッド偏光子2は視認面の左右方向に延在するグリッドパターンが形成された場合、S偏光の反射を抑制することが視認性を良好に保つためには好ましい。そこで、本発明のカラーフィルタ基板10、20では、ワイヤグリッド偏光子2のグリッド部を多層膜化して低反射化することが望ましい。多層膜としては以下のように、透明性基板上に金属膜、中間層、低反射層を形成することができる。さらに他の機能層を、低反射化に影響しないように、追加して形成することもできる。
まず、ワイヤグリッド偏光子2のグリッド部を、入射光に近い方の層から順に低反射層2−cと、低反射層に接した金属膜2−aの2層構成とする場合は、低反射層2−cとしてカーボンの含有量が4〜50質量%の範囲内にある黒色層を使用することができる。尚、上記では外光の低反射化のみを考慮したが、同時にバックライトに起因する逆方向からの入射光の低反射化を考慮するときは、2層構成(または後述の3層構成)は4層構成(または6層構成)となるが、簡略化のため、本願では外光の低反射化に絞り、2層構成、4層構成について説明する。
黒色層は、黒色の色材を分散させた着色樹脂で構成される。黒色の色材は、カーボン、カーボンナノチューブあるいは、複数の有機顔料の混合物が適用できる。出発材料としての感光性の黒色塗布液中のカーボンの濃度を調整し、樹脂や硬化剤と顔料とを含めた全体の固形分に対して、4〜50質量%の範囲内のカーボン濃度とする。50質量%を超えたカーボン量としても良いが、全体の固形分に対して50質量%を超えると塗膜適性が落ちる傾向にあり、実用に耐えない場合が多い。また、4質量%以下では、十分な黒色を得ることができず、金属膜の反射が大きくなり視認性を悪化させる。
黒色層のパターンは、例えば、アルカリ可溶なアクリル樹脂にカーボンを分散させた感光性の黒色塗布液を塗布し、乾燥させた後、例えばフォトリソグラフィの方法により形成することができる。
上記のように、観察したときの色調は、視覚上黒と視認しやすいことが好ましく、L*a*b*表色系で述べれば、a*及びb*の測定値は、ニュートラルとされる0の近傍であることが好ましい。具体的には、ワイヤグリッド偏光子2の反射光は、L*a*b*表色系において、L*値が6〜13、a*値が−0.7〜1.5、b*値が−5.0〜1.2になるよう調整することが好ましい。更に好ましくはL*値が6〜12、a*値が−0.6〜1.2、b*値が−4.8〜1.0である。
尚、L*a*b*表色系は、国際照明委員会(CIE)において1976年に定められた表色の方法であり、本発明におけるL*値、a*値、b*値は、JIS−Z8729:1994に規定される方法によって測定して得られる値である。尚、JIS−Z8729の測定方法としては、反射による測定方法、透過による測定方法があるが、ここでは外光側から入射する標準光の反射光で測定した値となる。
L*a*b*表色系におけるL*値、a*値、b*値は、広く知られているように、L*値が明度、a*値とb*値とが、色相と彩度を表している。具体的には、a*値が正の符号であれば赤色の色相、負の符号であれば緑色の色相であることを示す。b*値が正であれば黄色の色相、負であれば青色の色相である。また、a*値とb*値とも、絶対値が大きいほどその色の彩度が大きく鮮やかな色であることを示し、絶対値が小さいほど彩度が小さいことを示す。本発明では、a*値ははっきりした赤色からできるだけ小さい値へ、b*値はわずかな青色から極わずかな黄色に変更することで、ワイヤグリッド偏光子2の反射を抑えて目立たない構成とすることができ、実用上好適である。
ワイヤグリッド偏光子2において、金属膜と黒色層の接着性を向上するために、金属膜と黒色層の層間に、クロム、モリブデン、タングステン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、ニッケル、銅、アルミニウム、シリコン、及びそれらの元素の化合物からなる群より選ばれた薄膜層を備えていてもよい。
図7は、本発明のカラーフィルタ基板10、20に係る、2層のワイヤグリッド偏光子への外光による入射光、TE反射光を説明するための模式断面図である。ワイヤグリッド偏光子2のグリッド部を2層構成とする場合、低反射層2−cとして好適な光学定数(屈折率、消衰係数)をもつ膜を用いる必要がある。
図8は、本発明のカラーフィルタ基板10、20に係る、2層のワイヤグリッド偏光子の外光によるTE光反射率を、低反射層2−c(図7参照)の屈折率を横軸、消衰係数を縦軸として計算した結果(反射率R=2、5、10%の等高線)を例示する特性図である。計算波長は可視光域の中心付近の550nmとしている。ここで、金属膜2−aはAlで厚さはH1=200nmとしているが、通常のワイヤグリッド偏光子で使われる金属膜の膜厚範囲であれば計算結果に大差はない。低反射層の膜厚はH3=15nmとしているが、15nmよりも厚いとTM偏光の透過率が低下し、実用的ではなくなる。
図8の結果によれば、ほぼ屈折率=5.5、消衰係数=0.8付近の低反射層を使用することで、0%に近い低反射が得られるが、反射率等高線の大きさが小さいことから分かるように、屈折率、消衰係数の変化に対する反射率の上昇は早い。反射率10%以下を得るためには、概ね屈折率は4.7〜6.3、消衰係数は0.3〜1.7の範囲にある膜を低反射層とすることが望ましい。屈折率の値が大きいこともあり、単体の膜でこのような膜が得られない場合は、2種類以上の金属元素の化合物若しくはそれらの酸窒化物として目標に近い膜を得るようにする。また、図示しないが、低反射層の膜厚が薄くなるほど、低反射層に必要な屈折率はさらに大きくなり、実用的ではなくなる。
図9は、本発明のカラーフィルタ基板10、20に係る、3層のワイヤグリッド偏光子への外光による入射光、反射光を説明するための模式断面図である。ワイヤグリッド偏光子2のグリッド部の多層膜化による低反射化は、低反射層2−cと金属膜2−aの層間に中間層2−bを挿入し3層構成とすることで、以下に示すように、低反射層2−cの選択可能な範囲が広くなる。この場合の中間層3−bとしては、SiO2やアルミナなどの透明性がある(光吸収性が小さい)誘電体膜が好ましい。
図10は、本発明のカラーフィルタ基板10、20に係る、3層のワイヤグリッド偏光子の外光による反射率を、低反射層の屈折率及び消衰係数に対して計算した結果を例示する特性図である。計算条件としては、中間層としてSiO2を導入し、低反射層の膜厚を10nm、15nmの2種としている以外は、図8の計算と同じである。
図8と図10を比較すれば分かるように、まず、中間層を導入することで、低反射層の反射率等高線の大きさが大きくなり、屈折率、消衰係数の変化に対する反射率の上昇が緩やかになる。また、低反射層の膜厚が薄くなっても、低反射層に必要な屈折率は実用的な範囲に留まるので、より薄い低反射層まで使用できるようになり、TM偏光の透過率の低下を抑えることができる。
検討の結果、3層構成の場合の低反射層の好適な屈折率、消衰係数の範囲は図10(a)、(b)の2つの場合から見積もることができることが分かった。すなわち、反射率10%以下を得るためには、概ね屈折率は3.0〜5.3、消衰係数は0.6〜3.0の範囲にある膜を低反射層とすることが好ましい。単体の膜でこのような膜が得られない場合は、2種類以上の金属元素の化合物若しくはそれらの酸窒化物として目標に近い膜を得るようにすればよいことは2層構成の場合と同じであるが、単体の膜としてはGe(ゲルマニウム)に可能性がある。Geの波長550nmにおける屈折率はほぼ5.1であり、消衰係数は2.2である。
図11(a)は、図9の3層構成のワイヤグリッド偏光子において、中間層をSiO2、低反射層をGeとした場合の外光によるTE光分光反射率(実線)、比較のためにAl金属膜のみとした場合のTE光分光反射率(破線)であり、図11(b)は、前記の3層構成の場合のバックライト光からの光に対する分光透過率を計算した結果を例示する特性図である。(従って光の入射方向は図11(a)では透明性基板面側であり、図11(b)ではグリッド面側である。)ここで計算条件としては、
金属膜(Al)H1=200nm厚、中間層(SiO2)H2=30nm厚、
低反射層(Ge)H3=8nm厚
周期:P=150nm、開口率:(P−W)/P=0.6としている。
金属膜(Al)H1=200nm厚、中間層(SiO2)H2=30nm厚、
低反射層(Ge)H3=8nm厚
周期:P=150nm、開口率:(P−W)/P=0.6としている。
図11(a)の結果のように、Al金属膜のみの場合は80%以上の高いTE光反射率であるのに対し、3層構成のワイヤグリッド偏光子の場合は可視光域でほぼ15%以下に抑えられ、視認性が改善されることが分かる。また、図11(b)の結果のように、3層構成であってもTM光透過率は80%近くと高く、TE光透過率はほぼ0に極めて近いので、消光比も十分高い値が得られることが分かる。
図12は、本発明のカラーフィルタ基板10、20(図1、図2参照)の製造方法に特徴的な主要な工程を示すフロー図である。図2(a)、(b)の金属配線7は、単層ワイヤグリッド偏光子の場合は(S1)工程の前、多層ワイヤグリッド偏光子の場合は(S0)工程の前に形成しておくことが好ましい。また、図2(a)の第2金属配線8はブラックマトリクス5の形成時に形成することが好ましい。
金属膜(多層ワイヤグリッド偏光子の場合は、先行して中間層、及び無機膜であるときの低反射層)の形成は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等いずれでも可能であるが、製造コストの観点からは蒸着法によることが好ましい。
本発明のカラーフィルタ基板の製造方法では、ワイヤグリッド偏光子の原パターンの形成にインプリント法(例えば文献:「光技術コンタクト」、2010年11月号、日本オプトメカトロニクス協会、参照)を用いる。電子線リソグラフィ法、または二光束干渉法等によっても可能であるが、生産性の観点からはインプリント法によることが好ましい。
金属膜上に樹脂層を塗布形成(S2)した後、インプリント法により樹脂層にワイヤグリッド偏光子の原パターンを形成する(S3)。次に、エッチングにより原パターンを金属膜(多層ワイヤグリッド偏光子の場合は、さらに中間層、低反射層)に転写し、ワイヤグリッド偏光子パターンを形成する(S4)。金属膜のエッチングは微細加工性の観点からウェットエッチングよりもドライエッチングが好ましい。エッチング時に樹脂層パターンのエッチング耐性が不足する場合は、金属膜の上にSiO2等のハードマスクパターンを形成しておく。エッチングを用いない場合は、原パターンにリフトオフ法を適用してワイヤグリッド偏光子パターンを形成してもよい。
前記のいずれの工程を採用しても、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法においては、従来のようにカラーフィルタ基板と偏光板の貼り合わせを必要とせず、成膜とパターニングを繰り返す工程のみであるので製造プロセス適性が良い製造方法となる。
透明性基板1、21としては、ガラス基板、フィルム基板いずれであってもよい。ワイヤグリッド偏光子2、22の金属膜としては、高いTM光透過率を得るためには、屈折率が小さく、屈折率を消衰係数で除した値(屈折率/消衰係数)が小さい金属が有利であり、具体的にはAu、Ag、Alが有利な材料である。
本発明の表示装置としては液晶表示装置について説明したが、有機EL表示装置においても外光が金属電極等に反射することで、鏡面のように観察され、コントラストが低下する問題がある。この改善策として、有機EL素子の視認側の基板に直線偏光板と1/4波長板とを設けて金属電極等からの反射光を遮断する方法が知られている。本願で使用するワイヤグリッド偏光子は、前記の直線偏光板として応用することが可能である。
1・・・・・・透明性基板
2・・・・・・ワイヤグリッド偏光子
2−a・・・・金属膜
2−b・・・・中間層
2−c・・・・低反射層
3・・・・・・オーバーコート層
4(R)・・・カラーフィルタ(赤)
4(G)・・・カラーフィルタ(緑)
4(B)・・・カラーフィルタ(青)
5・・・・・・ブラックマトリクス
6・・・・・・平坦化層
7・・・・・・金属配線
8・・・・・・第2金属配線
13、14・・配向膜
15・・・・・液晶層
21・・・・・第2透明性基板
22・・・・・第2ワイヤグリッド偏光子
23・・・・・第2オーバーコート層
24・・・・・TFTアレイ部
25、27・・・接着層
26、28・・・偏光板
10、20、20’・・・カラーフィルタ基板(本発明)
30、30’・・・本発明の表示装置のTFTアレイ基板
50・・・・・・カラーフィルタ基板(従来)
70・・・・・・TFTアレイ基板(従来)
100、200、200’・・・表示装置(本発明)
500・・・・・・表示装置(従来)
2・・・・・・ワイヤグリッド偏光子
2−a・・・・金属膜
2−b・・・・中間層
2−c・・・・低反射層
3・・・・・・オーバーコート層
4(R)・・・カラーフィルタ(赤)
4(G)・・・カラーフィルタ(緑)
4(B)・・・カラーフィルタ(青)
5・・・・・・ブラックマトリクス
6・・・・・・平坦化層
7・・・・・・金属配線
8・・・・・・第2金属配線
13、14・・配向膜
15・・・・・液晶層
21・・・・・第2透明性基板
22・・・・・第2ワイヤグリッド偏光子
23・・・・・第2オーバーコート層
24・・・・・TFTアレイ部
25、27・・・接着層
26、28・・・偏光板
10、20、20’・・・カラーフィルタ基板(本発明)
30、30’・・・本発明の表示装置のTFTアレイ基板
50・・・・・・カラーフィルタ基板(従来)
70・・・・・・TFTアレイ基板(従来)
100、200、200’・・・表示装置(本発明)
500・・・・・・表示装置(従来)
Claims (12)
- 透明性基板とカラーフィルタを備えるカラーフィルタ基板であって、
前記透明性基板の前記カラーフィルタ面側にワイヤグリッド偏光子を備え、
前記ワイヤグリッド偏光子と前記カラーフィルタがオーバーコート層を介して積層されて
いることを特徴とするカラーフィルタ基板。 - 前記ワイヤグリッド偏光子は、視認面の左右方向に延在するグリッドパターンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ基板。
- 前記透明性基板の視認面側に金属配線を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ基板。
- 前記オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。 - 前記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、
前記低反射層に接した金属膜の2層構成からなり、
前記低反射層はカーボンの含有量が4〜50質量%の範囲内にある黒色層であることを特
徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。
ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の
少なくとも一つである。 - 前記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、
前記低反射層に接した金属膜の2層構成からなり、
前記低反射層の可視光波長域における屈折率は4.7〜6.3の範囲にあり、かつ消衰係
数は0.3〜1.7の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。
ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の
少なくとも一つである。 - 前記ワイヤグリッド偏光子のグリッド部は、入射光に近い方の層から順に低反射層と、
前記低反射層に接した中間層と前記中間層に接した金属膜の3層構成からなり、
前記中間層は誘電体膜であり、
前記低反射層の可視光波長域における屈折率は3.0〜5.3の範囲にあり、かつ消衰係
数は0.6〜3.0の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。
ここで、入射光とは、バックライト光、液晶層からカラーフィルタを通過した光、外光の
少なくとも一つである。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカラーフィルタ基板と、液晶層と、TFTアレイ基板を備えることを特徴とする表示装置。
- 前記TFTアレイ基板は、第2透明性基板とTFTアレイ部を備え、
かつ前記第2透明性基板の前記TFTアレイ部面側に第2ワイヤグリッド偏光子を備え、
前記第2ワイヤグリッド偏光子と前記TFTアレイ部が第2オーバーコート層を介して積
層されていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。 - 前記透明性基板の視認面側に金属配線を備えるとともに、
前記透明性基板の前記カラーフィルタ面側、若しくは前記第2オーバーコート層の前記T
FTアレイ部面側に第2金属配線を備え、
前記金属配線と前記第2金属配線は、タッチセンシング用配線であることを特徴とする請
求項8または9に記載の表示装置。 - 前記第2オーバーコート層の、可視光波長域における屈折率は1.4以下であることを
特徴とする請求項9または10に記載の表示装置。 - 以下の工程を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
1)透明性基板上にワイヤグリッド偏光子に加工される金属膜を成膜する工程。
2)前記金属膜上に樹脂層を形成する工程。
3)インプリント法により前記樹脂層に前記ワイヤグリッド偏光子の原パターンを形成す
る工程。
4)エッチングにより前記原パターンを前記金属膜に転写し、ワイヤグリッド偏光子パターンを形成する工程。
5)前記原パターンの樹脂層を剥離する工程。
6)前記ワイヤグリッド偏光子パターン上にオーバーコート層を形成する工程。
7)前記オーバーコート層上にカラーフィルタ及びブラックマトリクスを形成する工程。
8)前記カラーフィルタ及びブラックマトリクス上に平坦化層を形成する工程。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2017145386 | 2017-07-27 | ||
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JP2018140400A Pending JP2019028463A (ja) | 2017-07-27 | 2018-07-26 | カラーフィルタ基板、及びその製造方法、並びに表示装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113093430A (zh) * | 2021-04-01 | 2021-07-09 | 京东方科技集团股份有限公司 | 显示面板及其制备方法、显示装置 |
CN114375612A (zh) * | 2019-09-10 | 2022-04-19 | 日本先锋公司 | 发光装置 |
-
2018
- 2018-07-26 JP JP2018140400A patent/JP2019028463A/ja active Pending
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CN114375612A (zh) * | 2019-09-10 | 2022-04-19 | 日本先锋公司 | 发光装置 |
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