JP2019028181A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリント後のベルト部材表面の温度ムラを抑え、画像加熱ムラの発生を低減する構造を実現すること。
【解決手段】ベルト部材80eは、支持ローラ80a及び80bに張架される。ローラ80a、80b内には、通電により発熱するハロゲンヒータ80c、80dをそれぞれ配置している。プリント中にヒータ80c、80dの投入電力差が所定値以上を検知した場合、投入電力差が小さくなるようヒータ80c、80d間で電力を振り分ける制御をおこなう。これにより、プリント中の支持ローラ80a、80bの温度差を小さくすることができ、プリント後のベルト部材80eの温度ムラを抑えられる。
【選択図】図6
【解決手段】ベルト部材80eは、支持ローラ80a及び80bに張架される。ローラ80a、80b内には、通電により発熱するハロゲンヒータ80c、80dをそれぞれ配置している。プリント中にヒータ80c、80dの投入電力差が所定値以上を検知した場合、投入電力差が小さくなるようヒータ80c、80d間で電力を振り分ける制御をおこなう。これにより、プリント中の支持ローラ80a、80bの温度差を小さくすることができ、プリント後のベルト部材80eの温度ムラを抑えられる。
【選択図】図6
Description
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置の定着部材と加熱部材の温度の制御に関する。
従来の画像形成装置として、感光体や中間転写体等の像担持体上に形成されたトナー像を転写部によって記録材上に転写し、記録材上に転写されたトナー像を定着装置で加熱定着する方式が知られている。
加熱定着方式の良く知られる定着装置には、フッ素樹脂などの離型性に優れた表層とシリコンゴム等の弾性層と鉄やアルミニウムなどからなる芯金で形成され、内部にハロゲンヒータ等の加熱部材を有するローラ対で記録材を挟持搬送しながら記録材上のトナー像を加熱定着する熱ローラ方式の定着装置がある。
この熱ローラ定着方式の場合、内部の加熱部材でローラ芯金を加熱し、蓄熱することでローラ表面温度を所定の値以上に保持し、記録材とトナー像に熱を供給しトナー像を記録材上に定着させる。
近年の画像形成装置の高速化や、マルチメディア対応により、坪量の大きな記録材や、コート紙などの表面平滑性に優れた記録材などへトナー像を定着させる要求が増える中、必要とされるローラ温度はさらに高いものとなり、所定の温度にローラ表面を維持するため、内部の加熱部材の発熱量も同時に増やす必要がある。
しかしながら、例えば前述のハロゲンヒータなどでは更に大きい電力を供給し発熱量を増やすと、ローラ表面温度は所定の値に維持できるようになるが、芯金温度は上昇し、芯金と弾性層の接着部や弾性層を形成するシリコンゴムを破壊する温度まで到達してしまい、ローラが破損する場合がある。
この問題の対応として、特許文献1にあるような定着部材の外周面に当接して定着部材へ熱を供給し、不足した熱量を補う外部加熱装置を有した定着装置が提案されている。特許文献1の外部加熱装置は、内部に加熱部材であるハロゲンヒータを有する二本の回転可能な支持ローラにシームレスの耐熱性を有するベルト部材を張架支持する構成で、各々の支持ローラに対向する位置でベルト部材表面に当接するように温度検出部材を配置し、ベルト部材の温度が所定の温度になるように内部の各々のハロゲンヒータの点灯を制御する。
また外部加熱装置は、定着部材に対して当接離間が可能であり、画像形成装置が停止時及びスタンバイ時には、定着部材の永久歪を防止するために離間され、画像形成時には回転する定着部材に当接し定着部材表面に熱を供給する。外部加熱装置には駆動機構を有さず、定着部材に当接することで定着部材より駆動を伝達され、回転可能な支持ローラの回りをベルト部材が回転し、外部加熱装置が定着部材から離間された状態ではベルト部材は停止した状態にある。
定着部材の温度は、ユーザーが予め画像形成装置に入力した記録材の坪量や表面性などの情報により、定着部材内の加熱源と前述の外部加熱装置のハロゲンヒータの点灯割合の制御により、所定の温度となるように制御される。
しかしながら、前述の定着装置は、プリント動作中、ベルト部材と定着部材の接触部で熱の供給が行われるため、回転方向上流のベルト表面温度に対して、接触部を通過した直後の回転方向下流のベルト表面温度は低くなる。また、上述のベルト表面の温度差は紙種や紙間に応じて細かく変化する。このとき、外部加熱装置のヒータ制御はベルト表面に当接している各々の検知素子の検知結果に基づいて各々のハロゲンヒータの点灯を行っているため、検知温度の低い回転方向下流に位置するハロゲンヒータは回転方向上流のハロゲンヒータより多く電力が投入されてしまう。
このような電力の偏りがある状態で、プリント後動作など、ベルト部材の回転が停止する場合、投入電力の大きい回転方向下流の支持ローラ表面温度は大きくオーバーシュートしてしまい、それと接するベルト表面温度も大きくオーバーシュートする。その結果、外部加熱ベルト表面温度に温度ムラが生じてしまい、次のプリント動作で画像上に光沢ムラを発生させてしまう。
上記の課題を解決するために、本発明に係る定着装置は、
定着部材と、
前記定着部材に圧接し転写紙を挟持することでトナーを転写紙上へ定着する加圧部材と、
回転可能で内部に発熱体を備える複数の支持ローラに支持された無端ベルトを有し、定着部材に当接して定着部材表面を加熱する外部加熱機構と、
前記ベルト表面に当接し、前記複数の支持ローラそれぞれに対向して配置され、温度を検知する検知部材と、
前記発熱体間の投入電力差を検出する検出手段と、
を有し、
前記検出手段が検出した投入電力差があらかじめ定められた値から所定値以上大きい場合、前記検出値があらかじめ定められた値に近づくよう単位時間あたりの投入電力量を変更することを特徴とする。
定着部材と、
前記定着部材に圧接し転写紙を挟持することでトナーを転写紙上へ定着する加圧部材と、
回転可能で内部に発熱体を備える複数の支持ローラに支持された無端ベルトを有し、定着部材に当接して定着部材表面を加熱する外部加熱機構と、
前記ベルト表面に当接し、前記複数の支持ローラそれぞれに対向して配置され、温度を検知する検知部材と、
前記発熱体間の投入電力差を検出する検出手段と、
を有し、
前記検出手段が検出した投入電力差があらかじめ定められた値から所定値以上大きい場合、前記検出値があらかじめ定められた値に近づくよう単位時間あたりの投入電力量を変更することを特徴とする。
本発明に係る定着装置によれば、プリント中のベルト部材に内蔵された各々のハロゲンヒータへの投入電力の偏りを検知し、投入電力差が小さくなるよう制御をおこなうことで、紙種や紙間によらず各々のヒータに適切に電力を分配でき、光沢ムラを防止することができる。
本発明を図面に基づいて説明する。以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施例は本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例の構成のみに限定されるものではない。
図1は本実施例における画像形成装置100の構成概略図である。
図1に示す装置内には第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成され、CPUからの作像開始指示により以下のように動作する。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ専用の像担持体、本例では電子写真感光ドラム3a、3b、3c、3dを具備し、各感光ドラム3a、3b、3c、3d上に各色のトナー像が形成される。各感光ドラム3a、3b、3c、3dに隣接して中間転写体20が設置され、感光ドラム3a、3b、3c、3d上に形成された各色のトナー像が、中間転写体20上に1次転写され、2次転写部で記録材P上に転写される。さらにトナー像が転写された記録材Pは、定着部9で加熱及び加圧によりトナー像を定着した後、記録画像として装置外に排出される。
感光ドラム3a、3b、3c、3dの外周には、それぞれドラム帯電器2a、2b、2c、2d、現像器1a、1b、1c、1d、1次転写帯電器6a、6b、6c、6d及びクリーナ4a、4b、4c、4dが設けられ、装置の上方部にはレーザースキャナ5a、5b、5c、5dが設置されている。レーザースキャナ5a、5b、5c、5d内には図示しない光源装置とポリゴンミラーが設けられており、光源装置から発せられたレーザー光をポリゴンミラーが回転することで走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、図示しないfθレンズにより感光ドラム3a、3b、3c、3dの母線上に集光して露光することにより、感光ドラム3a、3b、3c、3d上に画像信号に応じた潜像が形成される。このレーザースキャナによる潜像動作は、CPUからの画像書き出し信号を起点として行われる。
現像器1a、1b、1c、1dには、現像剤としてそれぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナーが、図示しない供給装置により所定量充填されている。現像器1a、1b、1c、1dは、それぞれ感光ドラム3a、3b、3c、3d上の潜像を現像して、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像及びブラックトナー像として可視化する。
中間転写体20は矢印の方向に感光ドラム3a、3b、3c、3dと同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光ドラム3a上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像は、感光ドラム3aと中間転写体20とのニップ部を通過する過程で、中間転写体20に印加される1次転写バイアスにより形成される電界と圧力により、中間転写体20の外周面に中間転写されていく。
11は2次転写ローラで、中間転写体20に対応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設してある。2次転写ローラ11には、2次転写バイアス源によって所望の2次転写バイアスが印加されている。中間転写体20上に重畳転写された合成カラートナー画像の記録材Pへの転写は、給紙カセット10からレジストローラ12、転写前ガイドを通過して中間転写体20と2次転写ローラ11との当接ニップに所定のタイミングで記録材Pが給送され、同時に2次転写バイアスがバイアス電源からに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体20から記録材Pへ合成カラートナー画像が転写される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写体20上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。合成カラートナー画像は、記録材Pの4辺端部より一定の余白部を残して形成される。
一次転写が終了した感光ドラム3a、3b、3c、3dは、それぞれのクリーナ4a、4b、4c、4dにより転写残トナーをクリーニング、除去され、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。中間転写体20上に残留したトナー及びその他の異物は、中間転写体20の表面にクリーニングウェブ(不織布)30を当接して、拭い取るようにしている。
トナー画像の転写を受けた記録材Pは定着装置9へ順次導入され、記録材に熱と圧力を加えることで定着される。
両面印刷の場合は、給紙カセット10から給紙された記録材Pはレジストローラ12、転写前ガイド、中間転写体20と2次転写ローラ11との当接ニップを通過し定着9で片面定着された後、フラッパー110により反転パス111に導かれる。
その後、記録材Pは反転ローラ112により反転されて両面パス113へと導かれる。そして再び記録材Pはレジストローラ12、転写前ガイド、中間転写体20と2次転写ローラ11との当接ニップを通過し、2面目が転写され定着装置9で両面が定着される。そして、記録材が両面画像形成中に面フラッパー110が切り替わっており、両面定着された記録材Pは記録画像として装置外に排出される。
操作部Sはユーザーが表示部と操作キーを用いて、画像形成開始指令を出すだけでなく、画像の画質設定や給紙カセット10にセットする記録材Pの情報入力を行うことができる。CPUは入力された情報により、画像形成条件を決定し画像形成時に所定の条件で画像形成を行う。
図2は前述の定着装置9の構成説明図である。
図2に示すように、記録材P上に二次転写された未定着トナー像Tは、画像面に接触させる定着ローラ(加熱定着部材)40と加圧ローラ(加圧部材)41の加熱ニップによって挟持搬送されて記録材Pに定着される。定着装置9は、加圧ローラ41を総圧力784N(約80kg)で定着ローラ40に圧接して、記録材Pの加熱ニップを形成する。また、定着装置9は外部からの加熱装置として外部加熱機構80を有している。
定着ローラ40はアルミニウム製円筒の芯金40bの外周面に厚さ3mmの弾性層40c、そしてその外周面に画像面に接触させる50μmの離型層40dを配置して直径80mmに構成されている。弾性層40cはHTV(高温加硫型)シリコンゴム層であり、離型層40dは四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(以下、PFA)を主材料としたチューブで被覆されている。
加圧ローラ41は、アルミニウム製円筒の芯金41bの外周面に厚さ1mmの弾性層41cと、その外周面に離型層41dを配置して直径60mmに構成されている。弾性層41cは定着ローラ40と同様に、HTVシリコンゴム層であり、その離型層41dはPFAチューブで被覆されている。
定着ローラ40と加圧ローラ41の回転中心には各ローラを内側より加熱するためのハロゲンヒータ40aと41aが非回転に配置される。本例においては、ハロゲンヒータ40aには定格電力1200W、ハロゲンヒータ41aには定格電力400Wのハロゲンヒータを採用した。
ハロゲンヒータ40aと41aは各ローラ表面温度を検知する温度検知素子42aと42bの出力結果を元に所定の温度になるように、画像形成装置のCPUによりON/OFF制御される。
さらに、定着ローラ40と加圧ローラ41はそれぞれ両端がボールベアリングで支持されて回転自在である。定着ローラ40と加圧ローラ41は、それぞれ一方の軸端に固定された歯車が不図示の歯車機構によって相互に連結され、不図示の駆動機構Mによって一体に回転駆動されることにより矢印の方向に回転する。また、不図示の加圧ローラ41の着脱機構M1により着脱可能となっており、加圧ローラ41の着脱状態の判断を不図示の加圧ローラ着脱判断機構N1によって状態判断が可能である。
外部加熱機構80は二本の外部加熱支持ローラ80aと80bに張架された外部加熱ベルト80eよりなる。外部加熱機構80は記録材Pが定着部より奪う熱に対して、定着ローラ内部のヒータ40aと加圧ローラ内部のヒータ41aで供給が足りない分の熱量を補うためのものであり、定着ローラ40の表面温度を所定の温度以上に維持する機能を持つ。外部加熱ベルト80eは定着ローラ40と幅広のニップを形成し熱の移動量を多くするために設けられている。
また外部加熱機構80は着脱機構M2によりそれ全体を定着ローラ40に対して着脱可能であり、画像形成装置のCPUにより着脱機構M2を制御することで、任意に着脱することができる。なお、外部加熱機構80の着脱状態は、不図示の外部加熱着脱判断機構N2を用いて、着脱の状態判断を行っている。外部加熱支持ローラ80aと80b及び外部加熱ベルト80eは外部加熱機構80が定着ローラ40に着した状態で押圧されたときのみ、定着ローラ40から駆動を伝達され矢印方向へ回転する。
外部加熱支持ローラ80aと80bは両端がボールベアリングで支持され回転自在であり、その回転中心には各ローラを内側から加熱するためのハロゲンヒータ80cと80dが非回転に配置される。本例においては、ハロゲンヒータ80cと80dには定格電力1500Wのハロゲンヒータを採用した。
ハロゲンヒータ80cと80dはそれぞれ温度検知素子81aと81bの出力結果を元に所定の温度になるように画像形成装置のCPUによりON/OFF制御される。
本例におけるスタンバイ時および画像形成時の各部材の設定温度は図3に示す通りであり、これに基づいてCPUは定着装置の各検知温度を設定値になるよう、各ハロゲンヒータのON/OFFを制御する。
図4は、本実施の形態における画像形成装置100に設けられた制御部を示す概略ブロック図である。
図4に示すように、CPUは、定着装置9の各制御部(温度検知部89、ヒータ制御部90、モータ制御部91)と着脱判断機構N1、N2と電気的に接続されている。CPUによって、記録材Pの搬送速度や、定着ローラ40、加圧ローラ41表面温度などが制御され、定着装置9はトナー像を記録材Pに定着することができる。
また、CPUは給紙カセット10と、I/F部85と、タイマー86とも電気的に接続され、さらにI/F部85を通じて操作部Sと接続されている。CPUは印刷条件などに基づき複数設けられた給紙カセット10からいずれか1つを選択し、格納されている記録材Pに画像を形成することができる。また、操作部Sは、ユーザーによる操作を受け付けるものであり、例えば液晶タッチパネルなどによって構成されている。なお、操作部Sは、画像形成装置100に接続されるパーソナルコンピュータなどの外部端末であっても良い。
また、CPUはコントローラ87と、画像処理部84とも電気的に接続されている。印刷条件などの画像情報88はコントローラ87を通じてCPU81へ送られる。CPUは受け取った画像情報88を画像処理部84で処理することで画像を形成することができる。
図5は本実施例における電源ONから画像形成終了までの定着装置の制御および動作を示すフローチャートである。本例ではユーザーが坪量250g/m^2の普通紙を設定した場合について説明する。
本体の電源がONされる(S100)とCPUはスタンバイ状態の定着ローラ40の設定温度Trs、外部加熱ベルト80eの設定温度Tex1sとTex2s,加圧ローラ41の設定温度Tpsを設定し(S101)、定着装置の各ハロゲンヒータ40a、41a、80c、80dに通電を開始する(S102)。図3によるとTrs=165℃、Tex1s=Tex2s=200℃、Tps=100℃となる。
定着ローラ40の温度Tr(温度検知素子42aの検知温度)、外部加熱ベルト80eの温度Tex1(温度検知素子81aの検知温度)とTex2(温度検知素子81bの検知温度)、加圧ローラ41の温度Tp(温度検知素子42bの検知温度)がそれぞれ目標温度Trs、Tex1s、Tex2s、Tpsに到達すると(S103)、CPUは定着ローラ40を画像形成時よりも遅い速度で回転を開始するよう制御する(S104)。本例では、回転速度は100mm/sとした。その後、CPUは定着装置の状態をスタンバイ状態に移行したと判断し、定着装置の各温度がTrs,Tex1s,Tex2s、Tpsとなるように各ハロゲンヒータをON/OFF制御し温調する(S105)。
これでCPUはプリント信号を受信できる状態になったと判断し、プリント信号を受信するまでこの状態で待機させる。プリント信号を受信したら画像形成を開始する(S106、S107)。
CPUはプリント信号を受信すると、各目標温度を画像形成時温度Trp、Tex1p,Tex2p,Tppへ変更する(S108)。本例では図4からTrp=170℃、Tex1p=Tex2p=210℃、Tpp=100℃となる。
給紙は、画像形成装置の画像書き出し信号(以下、I−Top信号と称す)(S109)を基準時間として行われる(S110)。給紙が行われると、CPUはI−TOP信号を基準として、記録材Pが定着ローラ40と加圧ローラ41が形成する定着ニップに到着するまえに、不図示の着脱機構M1、M2により加圧ローラ41と外部加熱機構80を定着ローラ40へ押圧当接させる(S111)。それとほぼ同時にCPUは定着装置の駆動を画像形成時の速度へと増速させる(S112)。本例での画像形成時の速度は450mm/sとした。
紙が定着ニップに突入すると、CPUは外部加熱ヒータ80cおよび80dに対し、ヒータ電力を配分するヒータ電力配分制御を開始させる。詳細は後述で述べる。
プリント終了信号を受信する(S115)と、CPUは各目標温度をスタンバイ時の温度Trs、Tex1s,Tex2s,Tpsへ変更する(S116)。それとほぼ同時に不図示の着脱機構M1、M2により加圧ローラ41とクリーニング機構60、外部加熱機構80を定着ローラ40から離間させ(S117)、プリント動作が終了する(S118)。
次に図6のフローチャートに基づいて本例のヒータ電力配分制御の動作について説明する。
本例のヒータ電力配分制御は、ヒータの点灯比率差を検知させ、ヒータ点灯Dutyにフィードバックするように制御をおこなう。ここでヒータ点灯比率とは、温調制御により点灯されているヒータの点灯時間と非点灯時間から、点灯時間の比率を算出することで決定される値である。たとえば、図7に示すように、温度検知センサが目標温度を下回りヒータが点灯している時間が4秒、点灯していない時間が6秒の場合の点灯時間比率は40%である。
また、ヒータ点灯Dutyとは、所定の時間ハロゲンヒータに連続通電する場合を100%として、所定の時間内でハロゲンヒータに通電する時間を表すものである。本例では図8に示すように所定時間を1秒間とし、点灯Dutyが60%とは、1秒間の内の0.6秒間ハロゲンヒータへ通電して、0.4秒間は通電行わないことを示す。
ヒータ電力配分制御が開始すると(S200)、CPUはまずヒータ80cおよび80dの両方が点灯しているかどうかを判定する(S201)。これは、紙に熱を供給していないスタンバイ状態から、紙に熱を供給するプリント状態に以降するとき、多くの電力が必要になる。特に250g/m^2などの厚紙の場合はより多くの熱量が必要となるため、初期の熱量が足りずに各部材の温度が一時低下し、その後熱量が十分供給されると温度が復帰するといった、最下点温度を持つ状態になる。この間、ヒータは電力が必要なため、点灯し続ける状態にある。つまり、プリント初期の投入電力と、その後通紙中の熱平衡状態での投入電力は異なるため、プリント初期の投入電力はマスクする必要がある。
ここでヒータ80cおよび80dの両方が点灯していない場合は、プリント初期の必要電力は小であるため、すぐに熱平衡状態に入り、電力配分制御が可能である。一方、ヒータ80cおよびヒータ80dの両方が点灯している場合は、どちらかが熱平衡となる温調温度に達するまで待ち、温調温度に達するとヒータ点灯時間比率の算出を始める(S203)。
ヒータ点灯時間比率が算出されると、CPUはハロゲンヒータ80cとハロゲンヒータ80dそれぞれの値の差分を計算し、所定値以上かどうかを判定する(S204)。本例において所定値は30%とした。
30%以上点灯時間比率差の場合は、その値によって点灯Dutyを変更する(S205)。変更は次のような方法で行う。ハロゲンヒータ80c、80dの点灯比率がそれぞれE1、E2とし、変更前の点灯Dutyがそれぞれ、D1、D2、変更後の点灯DutyをD1´、D2´とすると、
E1<E2の場合、
E1<E2の場合、
E1>E2の場合、
CPUはプリント終了信号を受信するまでは、電力配分制御を継続的に行い、プリント終了信号を受信すると、制御を終了させる(S206、S207)。
次に本実施例の効果について説明する。
図9は先行例の定着装置において、坪量250g/m^2の記録材を連続搬送した場合の温度検知素子81a、81bが検知した表面温度推移を示した図である。
通紙中の温度検知素子81aは目標温度Tex1pにおいて、最下点を超えたあとにハロゲンヒータ80cをCPUによりON/OFF制御されており、ある所定の温度リップルをもって推移している。
一方、温度検知素子81bの検知温度は目標温度Tex2pに達することができず、目標温度以下で推移してしまっている。
これは、外部加熱ベルト80eと定着ローラ40の接触部で熱の供給が行われるため、接触部を通過した直後である回転方向下流の検知温度は接触部直前の回転方向上流の検知温度より低くなる。このとき、上流側の温度検知素子81aが先に目標温度Tex1pに達するので、ハロゲンヒータ80cをOFF/ON制御をしてしまい、外部加熱ベルト80eに与える熱量が平均的に少なくなる。その結果、外部加熱ベルト80eから定着ローラ40に与える熱量は外部加熱ベルト80eが支持ローラ80a、80bから受ける総熱量より大きくなると、温度検知素子81bは目標温度Tex2pに達することができなくなる。
この場合、ハロゲンヒータ80dはCPUによりONし続けるよう指令を受けているため、支持ローラ80b内の温度が非常に高くなり、この状態でプリント終了後の後回転が行われると、外部加熱ベルト80eの支持ローラ80b接触部の表面温度が大きくオーバーシュートしてしまう。
ここで、この対策として温度検知素子81a、81bの目標温度設定を81bが低くなるよう異なる温度に設定にして対策する方法が考えられるが、通紙中の温度検知素子81a、81bの温度差は紙種や紙間によって異なるため、この方法では多種多様な紙種や紙間時間に対応できない。
次に図10は本実施例の定着装置において、坪量250g/m^2の記録材Pを連続搬送した場合の温度検知素子81a、81bの表面温度推移を示した図である。
この場合も上記例と同様、通紙中の温度検知素子81aは最下点を持ち、その後目標温度Tex1pにおいて、ハロゲンヒータ80cをCPUによりON/OFF制御されており、ある所定の温度リップルをもって推移している。
しかし、本例の定着装置においては、温度検知素子81aが最初に目標温度Tex1pに達した時間Aより点灯時間比率の算出が開始され、時間Bで点灯時間比率の差が30%以上であったため、点灯Dutyの変更がなされた。具体的に、E1=40%、E2=100%であったため、D2=100%がD2´=70%への変更を行った。その結果、温度検知素子81aおよび81bの検知温度が下がり、ハロゲンヒータ80cの点灯時間比率が上昇して、80cおよび80dの投入電力の偏りが減少したため、プリント終了後のオーバーシュートを大きく抑えることができた。
また、本実施例の定着装置においては、常に点灯時間比率差が判定されているため、異なった紙種の混載JOBや紙間時間の変化にも対応可能である。
本実施例の画像形成装置は、本実施の形態1の動作において、ヒータ電力配分制御の内容が投入電力差を点灯比率差として算出後、目標温度にフィードバックする制御を行ったものである。実施例1と同様の構成については同符号をつけて、説明を割愛する。
本実施例のヒータ電力配分制御の動作について図11のフローチャートに基づいて説明する。
ヒータ電力配分制御が開始すると(S300)、実施例1同様、CPUはまずヒータ80cおよび80dの両方が点灯しているかどうかを判定する(S301)。ここでヒータ80cおよび80dの両方が点灯していない場合は、プリント初期の投入電力は小であるため、すぐに電力配分制御が可能である。しかし、ヒータ80cおよびヒータ80dの両方が点灯している場合は、どちらかが熱平衡となる温調温度に達するまで待ち、温調温度に達するとヒータ点灯時間比率の算出を始める(S303)。
ヒータ点灯時間比率が算出されると、CPUはハロゲンヒータ80cとハロゲンヒータ80dそれぞれの値の差分を計算し、所定値以上かどうかを判定する(S304)。本例において所定値は30%とした。
30%以上点灯時間比率差の場合は、その値によって目標温度を変更する(S305)。変更は図12に示すように、Tex2pの値のみを変更する。
CPUはプリント終了信号を受信するまでは、電力配分制御を継続的に行い、プリント終了信号を受信すると、制御を終了させる(S306、S307)。
次に本実施例の効果について、図13の温度推移を用いて説明する。
実施例1と同様に、通紙中の温度検知素子81aは最下点を持ち、その後目標温度Tex1pにおいて、ハロゲンヒータ80cをCPUによりON/OFF制御されており、ある所定の温度リップルをもって推移している。
その後、温度検知素子81aが目標温度Tex1pに達した時間Aより点灯時間比率の算出を開始し、時間Bより点灯時間比率に応じた目標温度変更がなされている。その結果、温度検知素子80aの検知温度が下がり、ハロゲンヒータ80cの点灯時間比率が上昇する。そのため、80cおよび80dの投入電力の偏りが減少し、プリント終了後のオーバーシュートを大きく抑えることができた。
また、本実施例も実施例1同様、常に点灯時間比率差が判定されているため、異なった紙種の混載JOBや紙間時間の変化にも対応可能である。
以上のように、内部に加熱部材であるハロゲンヒータを有する二本の回転可能な支持ローラにシームレスの耐熱性を有するベルト部材を張架支持する外部加熱構成において、各々の支持ローラに対向する位置でベルト部材表面に当接するように温度検出部材を配置し、ベルト部材の温度が所定の温度になるように内部のハロゲンヒータの点灯を制御する場合、プリント中にそれぞれの支持ローラの内のハロゲンヒータの投入電力差を検知して、それぞれの投入電力を配分する制御をおこなうことで、ハロゲンヒータへ適切に電力を投入することができ、プリント終了後の外部加熱ベルト表面のオーバーシュートを抑えることができた。
なお、本実施例では外部加熱機構80の発熱体であるハロゲンヒータ80c、80dについて同じ定格電力ものを使用したが、定格電力が異なるヒータを用いた場合においても同様の効果が得られる。
また、本実施例における発熱体であるハロゲンヒータ40a、80cおよび80dについて1種類の配光分布を持つものを使用したが、複数の配光分布を持たせるよう複数のハロゲンヒータをそれぞれの発熱体として内蔵しても良い。
さらにまた、本実施例における外部加熱温度Texpは紙種に応じて変更しても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想内であらゆる変形が可能である。
9 定着装置、40 定着ローラ、41 加圧ローラ、P 記録材
Claims (3)
- 定着部材と、
前記定着部材に圧接し転写紙を挟持することでトナーを転写紙上へ定着する加圧部材と、
回転可能で内部に発熱体を備える複数の支持ローラに支持された無端ベルトを有し、定着部材に当接して定着部材表面を加熱する外部加熱機構と、
前記ベルト表面に当接し、前記複数の支持ローラそれぞれに対向して配置され、温度を検知する検知部材と、
前記発熱体間の投入電力差を検出する検出手段と、を有し、
前記検出手段が検出した投入電力差があらかじめ定められた値から所定値以上大きい場合、前記検出値があらかじめ定められた値に近づくよう単位時間あたりの投入電力量を変更することを特徴とする定着装置。 - 前記検出手段は、発熱体の点灯時間を記憶する装置と、点灯時間から算出される点灯比率算出する手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 定着部材と、前記定着部材に圧接し転写紙を挟持することでトナーを転写紙上へ定着する加圧部材と、回転可能で内部に発熱体を備える複数の支持ローラに支持された無端ベルトを有し、定着部材に当接して定着部材表面を加熱する外部加熱機構と、前記ベルト表面に当接し、前記複数の支持ローラそれぞれに対向して配置され、温度を検知する検知部材を有する定着装置において、
定着動作中に前記ベルト表面の前記検知部材のうち少なくとも1つの目標温度を変更することを特徴とする定着装置。
Priority Applications (1)
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JP2017145966A JP2019028181A (ja) | 2017-07-28 | 2017-07-28 | 定着装置 |
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Publications (1)
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JP2017145966A Pending JP2019028181A (ja) | 2017-07-28 | 2017-07-28 | 定着装置 |
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Country | Link |
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-
2017
- 2017-07-28 JP JP2017145966A patent/JP2019028181A/ja active Pending
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