JP2019027295A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素吸蔵量の算出精度が低下することを抑制できるようにした内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】CPU32は、三元触媒24の昇温要求が生じたことを条件に、気筒#1〜#4のうちの1つを、理論空燃比よりもリッチとするリッチ燃焼気筒とし、残りを、理論空燃比よりもリーンとするリーン燃焼気筒とするディザ制御を実行する。CPU32は、気筒#1〜#4の排気空燃比の平均値を理論空燃比よりもリッチとする期間とリーンとする期間とを切り替えるアクティブ制御を実行し、その間の上流側空燃比センサ40によって検出される上流側空燃比Afuのローパスフィルタ値に基づき、三元触媒24の酸素吸蔵量を算出する。CPU32は、ディザ制御とアクティブ制御との双方を実行している場合、ローパスフィルタ値をリーン側に補正した値を用いて酸素吸蔵量を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の気筒から排出された排気を浄化する触媒と、前記複数の気筒毎に設けられた燃料噴射弁とを備える内燃機関を制御対象とする内燃機関の制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、触媒の上流側に設けられた空燃比センサの検出値に基づき、触媒に流入する排気中の酸素流量や未燃燃料流量を算出し、これに基づき触媒の酸素吸蔵量を算出し、酸素吸蔵量が小さい場合に触媒が劣化した旨判定する触媒診断装置が記載されている。
また、たとえば下記特許文献2には、触媒装置(触媒)の昇温要求がある場合、一部の気筒における空燃比を理論空燃比よりもリッチとし、残りの気筒における空燃比を理論空燃比よりもリーンとし、触媒に流入する排気の空燃比(排気空燃比)を目標空燃比に制御するディザ制御を実行する制御装置が記載されている。
特開2016−223406号公報 特開2004−218541号公報
ところで、ディザ制御を実行する場合、空燃比センサの検出値が実際の空燃比よりもリッチ側にずれた値となる。このため、ディザ制御の実行中に空燃比センサの検出値を用いて酸素吸蔵量を算出する場合、酸素吸蔵量の算出精度が低下するおそれがある。
上記課題を解決すべく、内燃機関の制御装置は、複数の気筒から排出された排気を浄化する触媒と、前記複数の気筒毎に設けられた燃料噴射弁とを備える内燃機関を制御対象とし、前記複数の気筒のうちの一部の気筒を、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるリーン燃焼気筒とし、前記複数の気筒のうちの前記一部の気筒とは別の気筒を、空燃比が理論空燃比よりもリッチであるリッチ燃焼気筒とすべく、前記燃料噴射弁を操作するディザ制御処理と前記触媒の上流側に配置された空燃比センサである上流側空燃比センサの検出値を入力とし、前記複数の気筒の排気空燃比の平均値をリッチからリーンに切り替えてから前記触媒の下流側に配置された空燃比センサである下流側空燃比センサの検出値が理論空燃比よりもリーン側に変化するまでにおける酸素流量の積算値、および前記平均値をリーンからリッチに切り替えてから前記下流側空燃比センサの検出値が理論空燃比よりもリッチ側に変化するまでにおける未燃燃料流量の燃料と過不足なく反応する酸素量である等価酸素流量の積算値の少なくとも一方を算出し、該算出された値に基づき前記触媒の酸素吸蔵量を算出する酸素吸蔵量算出処理と、前記酸素吸蔵量に基づき、前記触媒の異常の有無を診断し、異常がある場合、外部にその旨を通知する信号を出力する異常判定処理と、を実行し、前記酸素吸蔵量算出処理は、前記ディザ制御処理の実行中における前記上流側空燃比センサの検出値を用いる場合、前記検出値が同一であるなら前記等価酸素流量の積算値に基づく前記酸素吸蔵量を前記複数の気筒の空燃比同士のずれが小さい場合と比較して少なく算出する処理と、前記検出値が同一であるなら前記酸素流量の積算値に基づく前記酸素吸蔵量を前記複数の気筒の空燃比同士のずれが小さい場合と比較して多く算出する処理との少なくとも1つの処理を含む。
複数の気筒の空燃比同士のずれが大きい場合、空燃比センサの検出値が実際の空燃比よりもリッチ側にずれた値となることに起因して、酸素流量は、検出値が正しいと仮定して算出されるなら、実際よりも少量となる。このため、検出値が正しいと仮定して算出されるなら、酸素吸蔵量は、実際よりも小さい値となる。したがって、酸素吸蔵量を正しい値とするためには、検出値が同一であるなら、酸素流量に基づく酸素吸蔵量は、複数の気筒の空燃比同士のずれが小さい場合よりも大きい場合に大きい値とすべきである。また、複数の気筒の空燃比同士のずれが大きい場合、空燃比センサの検出値が実際の空燃比よりもリッチ側にずれた値となることに起因して、等価酸素流量は、検出値が正しいと仮定して算出されるなら、実際よりも多量となる。このため、検出値が正しいと仮定して算出されるなら、酸素吸蔵量は、実際よりも大きい値となる。したがって、酸素吸蔵量を正しい値とするためには、検出値が同一であるなら、等価酸素流量に基づく酸素吸蔵量は、複数の気筒の空燃比同士のずれが小さい場合よりも大きい場合に小さい値とすべきである。上記構成では、こうした理由から酸素吸蔵量算出処理を上記のように構成することによって、ディザ制御に起因して酸素吸蔵量の算出精度が低下することを抑制できる。
第1の実施形態にかかる制御装置および内燃機関を示す図。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の一部を示すブロック図。 (a)および(b)は、同実施形態の効果を説明するタイムチャート。 第2の実施形態にかかる異常診断処理部の処理を示すブロック図。 第3の実施形態にかかる異常診断処理部の処理を示すブロック図。
<第1の実施形態>
以下、内燃機関の制御装置にかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す内燃機関10において、吸気通路12から吸入された空気は、過給機14を介して各気筒の燃焼室16に流入する。燃焼室16には、燃料を噴射する燃料噴射弁18と、火花放電を生じさせる点火装置20とが突出している。燃焼室16において、空気と燃料との混合気は、燃焼に供され、燃焼に供された混合気は、排気として、排気通路22に排出される。排気通路22のうちの過給機14の下流には、酸素吸蔵能力を有した三元触媒24が設けられている。
制御装置30は、内燃機関10を制御対象とし、その制御量(トルク、排気成分等)を制御するために、燃料噴射弁18や点火装置20等の内燃機関10の操作部を操作する。この際、制御装置30は、三元触媒24の上流側の上流側空燃比センサ40によって検出される空燃比(上流側空燃比Afu)や、三元触媒24の下流側の下流側空燃比センサ42によって検出される空燃比(下流側空燃比Afd)を参照する。また制御装置30は、クランク角センサ44の出力信号Scrや、エアフローメータ46によって検出される吸入空気量Gaを参照する。制御装置30は、CPU32、ROM34、およびRAM36を備えており、ROM34に記憶されたプログラムをCPU32が実行することにより上記制御量の制御を実行する。
図2に、ROM34に記憶されたプログラムをCPU32が実行することにより実現される処理の一部を示す。
ベース噴射量算出処理部M10は、クランク角センサ44の出力信号Scrに基づき算出された回転速度NEと吸入空気量Gaとに基づき、燃焼室16における混合気の空燃比を目標空燃比に開ループ制御するための操作量である開ループ操作量として、ベース噴射量Qbを算出する。
ローパスフィルタM12は、上流側空燃比Afuの高周波成分を除去することにより、フィードバック制御量としての空燃比Afを算出する。目標値設定処理部M14は、燃焼室16における混合気の空燃比を上記目標空燃比に制御するためのフィードバック制御量の目標値Af*を設定する。
フィードバック処理部M16は、空燃比Afを目標値Af*にフィードバック制御するための操作量であるフィードバック操作量KAFを算出する。本実施形態では、目標値Af*と空燃比Afとの差を入力とする比例要素、積分要素、および微分要素の各出力値の和を、フィードバック操作量KAFとする。
フィードバック補正処理部M18は、ベース噴射量Qbにフィードバック操作量KAFを乗算することによってベース噴射量Qbを補正し、要求噴射量Qdを算出する。
要求値出力処理部M20は、内燃機関10の各気筒#1〜#4からの排気の空燃比(排気空燃比)の平均値を上記目標空燃比としつつも、燃焼対象とする混合気の空燃比を気筒間で異ならせるディザ制御の噴射量補正要求値αを算出して出力する。ここで、本実施形態にかかるディザ制御では、第1の気筒#1〜第4の気筒#4のうちの1つの気筒を、混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチとするリッチ燃焼気筒とし、残りの3つの気筒を、混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーンとするリーン燃焼気筒とする。そして、リッチ燃焼気筒における噴射量を、上記要求噴射量Qdの「1+α」倍とし、リーン燃焼気筒における噴射量を、要求噴射量Qdの「1−(α/3)」倍とする。
なお、対象排気の排気空燃比は、仮想混合気を用いて定義される。すなわち、仮想混合気を、新気および燃料のみからなって且つ燃焼させた場合に生成される排気の未燃燃料濃度(たとえばHC)、不完全燃焼成分濃度(たとえばCO)および酸素濃度が対象排気の未燃燃料濃度、不完全燃焼成分濃度および酸素濃度と同一となる混合気と定義し、排気空燃比を、仮想混合気の空燃比と定義する。ただし、ここで仮想混合気の燃焼には、未燃燃料濃度および不完全燃焼成分濃度と酸素濃度との少なくとも一方がゼロまたはゼロと見なせる値となる燃焼に限らず、未燃燃料濃度および不完全燃焼成分濃度と酸素濃度との双方がゼロよりも大きい状態となる燃焼も含まれることとする。また、複数の気筒の排気空燃比の平均値とは、複数の気筒から排出される排気全体を対象排気とした場合の排気空燃比のこととする。リーン燃焼気筒とリッチ燃焼気筒との上記噴射量の設定によれば、各気筒において燃焼対象とされる混合気の燃空比の平均値を目標燃空比とすることによって、排気空燃比の平均値を目標空燃比とすることができる。なお、燃空比とは、空燃比の逆数のことである。
なお、要求値出力処理部M20は、三元触媒24の昇温要求が生じることを条件に、噴射量補正要求値αを「0」よりも大きい値とする。本実施形態では、昇温要求は、三元触媒24の暖機要求が生じる場合と、三元触媒24の硫黄被毒回復処理の実行条件が成立する場合と、に生じるものとする。三元触媒24の暖機要求は、始動からの積算空気量が規定値以上となることにより、触媒の先端温度が活性温度となっていると判定されてから、内燃機関10の冷却水の温度が所定温度以下且つ積算空気量が所定値(>規定値)以下である場合に生じるものとする。一方、硫黄被毒回復処理の実行条件は、三元触媒24の硫黄被毒量が予め定められた値以上となる場合に成立するとすればよく、また硫黄被毒量は、たとえば回転速度NEが高いほど、また充填効率ηが高いほど、被毒量の増加量を多く算出し、増加量を積算することによって算出すればよい。ちなみに、充填効率ηは、負荷を示すパラメータであり、CPU32により、回転速度NEおよび吸入空気量Gaに基づき算出される。
補正係数算出処理部M22では、「1」に、噴射量補正要求値αを加算して、リッチ燃焼気筒に関し、要求噴射量Qdの補正係数を算出する。ディザ補正処理部M24は、要求噴射量Qdに補正係数「1+α」を乗算することによって、リッチ燃焼気筒とされる気筒#wの噴射量指令値を算出する。ここで、「w」は、「1」〜「4」のいずれかを意味する。
乗算処理部M26では、噴射量補正要求値αを「−1/3」倍し、補正係数算出処理部M28では、「1」に、乗算処理部M26の出力値を加算して、リーン燃焼気筒に関し、要求噴射量Qdの補正係数を算出する。ディザ補正処理部M30は、要求噴射量Qdに補正係数「1−(α/3)」を乗算することによって、リーン燃焼気筒とされる気筒#x,#y,#zの噴射量指令値を算出する。ここで、「x」,「y」,「z」は、「1」〜「4」のいずれかであって、且つ、「w」、「x」,「y」,「z」は、互いに異なるものとする。ちなみに、気筒#1〜#4のうちのいずれがリッチ燃焼気筒となるかは、1燃焼サイクルよりも長い周期で変更されることが望ましい。
噴射量操作処理部M32は、ディザ補正処理部M24が出力する噴射量指令値に基づき、リッチ燃焼気筒とされる気筒#wの燃料噴射弁18の操作信号MS2を生成して、同燃料噴射弁18に出力し、同燃料噴射弁18から噴射される燃料量が噴射量指令値に応じた量となるように燃料噴射弁18を操作する。また、噴射量操作処理部M32は、ディザ補正処理部M30が出力する噴射量指令値に基づき、リーン燃焼気筒とされる気筒#x,#y,#zの燃料噴射弁18の操作信号MS2を生成して、同燃料噴射弁18に出力し、同燃料噴射弁18から噴射される燃料量が噴射量指令値に応じた量となるように燃料噴射弁18を操作する。
次に、三元触媒24の異常の有無の判定処理について説明する。本実施形態では、気筒#1〜#4の排気空燃比の平均値(上記目標空燃比)を理論空燃比よりもリッチとする期間と理論空燃比よりもリーンとする期間とを設けるいわゆるアクティブ制御を実行することによって、三元触媒24の酸素吸蔵量を算出することにより、異常の有無を判定する。なお、異常の有無の判定処理は、車両が走行可能ではない状態から走行可能な状態に切り替わってから再度、走行可能ではない状態とされるまでの期間である1トリップに1回実行される。ちなみに、走行可能な状態と走行可能ではない状態への切り替えは、たとえば車載原動機が内燃機関10のみの場合、イグニッションスイッチの切り替えによって行われる。
酸素吸蔵量算出処理部M40には、空燃比Afと噴射量補正要求値αとが取り込まれる。センサ値補正処理部M42は、噴射量補正要求値αがゼロであるためにディザ制御が停止されている場合には、補正後空燃比Afcに空燃比Afを代入して出力する。また、センサ値補正処理部M42は、噴射量補正要求値αがゼロではなくディザ制御が実行されている場合、空燃比Afよりもよりリーンな値を示す補正後空燃比Afcを算出して出力する。これは、ディザ制御を実行している場合、空燃比Afが、排気空燃比の実際の平均値よりもリッチとなる傾向があることに鑑みたものである。詳しくは、センサ値補正処理部M42は、噴射量補正要求値αが大きい場合に小さい場合よりも、補正後空燃比Afcが空燃比Afよりもリーンである度合いを大きくする。これは、ディザ制御の実行時において、リッチ燃焼気筒のリッチ化度合いが大きい場合に小さい場合よりも、空燃比Afが、排気空燃比の実際の平均値よりもよりリッチとなる傾向があることに鑑みたものである。
吸蔵量演算処理部M44は、目標空燃比をリッチからリーンに切り替えた後、下流側空燃比Afdが理論空燃比よりもリーンとなるまでの期間、補正後空燃比Afcおよび吸入空気量Gaに基づき、三元触媒24に流入する酸素流量を積算する。ここで、単位時間当たりの酸素流量ΔO2は、理論空燃比Af0および単位燃料量の燃料と過不足なく反応する酸素量Kを用いると、以下の式(c1)にて算出される。
ΔO2={(Ga/Af0)−(Ga/Afc)}・K …(c1)
また、吸蔵量演算処理部M44は、目標空燃比をリーンからリッチに切り替えた後、下流側空燃比Afdが理論空燃比よりもリッチとなるまでの期間、補正後空燃比Afcおよび吸入空気量Gaに基づき、三元触媒24に流入する未燃燃料流量の燃料と過不足なく反応する酸素流量である等価酸素流量ΔOqを積算する。ここで、単位時間当たりの等価酸素流量ΔOqは、以下の式(c2)にて算出される。
ΔOq={(Ga/Afc)−(Ga/Af0)}・K …(c2)
本実施形態にかかる吸蔵量演算処理部M44は、式(c1)にて算出される酸素流量ΔO2の積算値と、式(c2)にて算出される等価酸素流量ΔOqの積算値との平均値を、酸素吸蔵量OSCとして出力する。
異常判定処理部M50では、酸素吸蔵量OSCが閾値以下であるか否かを判定し、閾値以下であると判定する場合、三元触媒24に異常があるとして、図1に示す警告灯48を操作することによって、修理工場にて修理することを促すべく、ユーザに三元触媒24に異常がある旨を通知する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
図3(a)には、実線にて空燃比Afの推移を示し、一点鎖線にて、排気空燃比の平均値Afrの推移を示す。また、図3(b)には、一点鎖線にて本実施形態によって算出された単位時間当たりの酸素吸蔵量ΔOSCの積算値の推移を示し、実線にて、吸蔵量演算処理部M44が空燃比Afに基づき算出した場合の単位時間当たりの酸素吸蔵量ΔOSCの積算値の推移を示す。なお、単位時間当たりの酸素吸蔵量ΔOSCは、酸素流量ΔO2または等価酸素流量ΔOqに対応する。
図3(a)に示すように、空燃比Afは、実際の空燃比である平均値Afrよりもリッチ側の値となっている。このため、目標空燃比がリッチとされている場合、空燃比Afに基づく酸素吸蔵量ΔOSCの積算値は、実際の値よりも多くなり、目標空燃比がリーンとされている場合、空燃比Afに基づく酸素吸蔵量ΔOSCの積算値は、実際の値よりも少なくなる。これに対し、本実施形態によれば、補正後空燃比Afcを用いることにより、酸素吸蔵量ΔOSCの積算値を高精度に算出することができ、ひいては異常判定処理部M50の入力となる酸素吸蔵量OSCを高精度に算出することができる。したがって、三元触媒24の異常の有無の判定のためのアクティブ制御をディザ制御中に実行することによって、異常の有無の判定頻度を確保することと、昇温要求に応じることとを両立させつつも、判定精度を高く維持することができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図4に、本実施形態にかかる酸素吸蔵量算出処理部M40の詳細を示す。なお、図4において、図2に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一の符号を付している。
図4に示すように、本実施形態では、吸蔵量演算処理部M44は、補正後空燃比Afcを用いることなく、空燃比Afに基づき酸素吸蔵量OSC0を算出する。出力補正処理部M46は、出力補正量算出処理部M45が噴射量補正要求値αに応じて算出した補正量Δを酸素吸蔵量OSC0から減算することによって、酸素吸蔵量OSCを算出して異常判定処理部M50に出力する。
噴射量補正要求値αが「0」の場合、補正量Δは「0」であり、噴射量補正要求値αが「0」よりも大きい場合、補正量Δも「0」よりも大きくなる。これは、酸素吸蔵量OSCを酸素吸蔵量OSC0よりも小さい値に算出するためのものである。すなわち、図3に示したように、空燃比Afを用いる場合、目標空燃比がリッチとされている期間においては酸素吸蔵量ΔOSCの積算値は実際の値よりも多くなり、目標空燃比がリーンとされている期間においては酸素吸蔵量ΔOSCの積算値は実際の値よりも少なくなる。しかし、目標空燃比がリッチとされている期間において酸素吸蔵量ΔOSCの積算値が実際の値を上回る量は、目標空燃比がリーンとされている期間において酸素吸蔵量ΔOSCの積算値が実際の値を下回る量よりも大きい。したがって、空燃比Afを用いる場合、目標空燃比がリッチとされている期間における酸素吸蔵量ΔOSCの積算値と目標空燃比がリーンとされている期間において酸素吸蔵量ΔOSCの積算値との平均値を酸素吸蔵量OSC0とするなら、酸素吸蔵量OSC0は、実際の値よりも大きい値となる。
詳しくは上記補正量Δは、噴射量補正要求値αが「0」よりも大きい場合、噴射量補正要求値αの値が大きい場合に小さい場合よりも、大きい値とされる。これは、噴射量補正要求値αが大きいほど、目標空燃比がリッチとされている期間において酸素吸蔵量ΔOSCの積算値が実際の値を上回る量は、目標空燃比がリーンとされている期間において酸素吸蔵量ΔOSCの積算値が実際の値を下回る量よりもより大きくなることに鑑みたものである。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態に準じた効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかる酸素吸蔵量算出処理部M40の詳細を示す。なお、図5において、図2に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一の符号を付している。
図5に示すように、本実施形態において、吸蔵量演算処理部M44が算出する酸素吸蔵量は、酸素吸蔵量OSC1と記載される。一方、センサレス算出処理部M48では、空燃比Afを用いることなく、吸入空気量Gaおよび要求噴射量Qdに基づき、酸素吸蔵量OSC2を算出する。詳しくは、センサレス算出処理部M48は、目標空燃比がリッチからリーンに切り替えられた後、下流側空燃比Afdが理論空燃比よりもリーンとなるまでの期間、下記の式(c3)にて、酸素流量ΔO2aを算出する。
ΔO2a={(Ga/Af0)−Q}・K …(c3)
なお、上記においては、要求噴射量Qdから算出した単位時間当たりの噴射量流量Qを用いている。
また、センサレス算出処理部M48は、目標空燃比がリーンからリッチに切り替えられた後、下流側空燃比Afdが理論空燃比よりもリッチとなるまでの期間、下記の式(c4)にて、等価酸素流量ΔOqaを算出する。
ΔOqa={Q−(Ga/Af0)}・K …(c4)
センサレス算出処理部M48は、酸素流量ΔO2の積算値と、等価酸素流量ΔOqの積算値との平均値を、酸素吸蔵量OSC2に代入して出力する。
比較処理部M49では、酸素吸蔵量OSC1と酸素吸蔵量OSC2との差が所定量以下である場合、酸素吸蔵量OSC1の精度が高いとして、酸素吸蔵量OSCに酸素吸蔵量OSC1を代入して異常判定処理部M50に出力する。これに対し、比較処理部M49は、酸素吸蔵量OSC1と酸素吸蔵量OSC2との差が所定量を超える場合、酸素吸蔵量OSC1の精度が低いとして、ディザ制御を停止して上記アクティブ制御を実行し、酸素吸蔵量OSCを算出する。
本実施形態によれば、上記第1の実施形態の効果に加えて、さらに、酸素吸蔵量OSC2との比較によって、酸素吸蔵量OSC1の精度を評価することにより、酸素吸蔵量OSCの信頼性を高めることができるという効果を奏する。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。触媒は、三元触媒24に対応する。ディザ制御処理は、要求値出力処理部M20、補正係数算出処理部M22、ディザ補正処理部M24、乗算処理部M26、補正係数算出処理部M28、ディザ補正処理部M30、および噴射量操作処理部M32の処理に対応する。酸素吸蔵量算出処理は、酸素吸蔵量算出処理部M40の処理に対応し、異常判定処理は、異常判定処理部M50の処理に対応する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・吸蔵量演算処理部M44で、目標空燃比がリッチとされる期間における等価酸素流量ΔOqの積算値と、目標空燃比がリーンとされる期間における酸素流量ΔO2の積算値との平均値を算出することは必須ではない。ただし、図4の処理において、目標空燃比がリーンとされる期間における酸素流量ΔO2の積算値を酸素吸蔵量OSC0とする場合、酸素吸蔵量OSCを、酸素吸蔵量OSC0を増加補正した値とする。
・図5の処理において、酸素吸蔵量OSC1と酸素吸蔵量OSC2との差が所定量以下の場合、酸素吸蔵量OSCに酸素吸蔵量OSC2を代入してもよい。
・図5の処理において、酸素吸蔵量OSC1と酸素吸蔵量OSC2との差が所定量を超える場合、酸素吸蔵量OSC1と酸素吸蔵量OSC2とのうちの小さい方を、酸素吸蔵量OSCに代入し、異常判定処理部M50に出力してもよい。
・昇温要求としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、三元触媒24に硫黄が堆積しやすい運転領域(たとえばアイドリング運転領域)である場合に、昇温要求が生じるとしてもよい。
・燃料噴射弁としては、燃焼室16に燃料を噴射するものに限らず、たとえば吸気通路12に燃料を噴射するものであってもよい。内燃機関10が過給機14を備えることは必須ではない。内燃機関10としては、4気筒のものに限らない。
10…内燃機関、12…吸気通路、14…過給機、16…燃焼室、18…燃料噴射弁、20…点火装置、22…排気通路、24…三元触媒、30…制御装置、32…CPU、34…ROM、36…RAM、40…上流側空燃比センサ、42…下流側空燃比センサ、44…クランク角センサ、46…エアフローメータ、48…警告灯。

Claims (1)

  1. 複数の気筒から排出された排気を浄化する触媒と、前記複数の気筒毎に設けられた燃料噴射弁とを備える内燃機関を制御対象とし、
    前記複数の気筒のうちの一部の気筒を、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるリーン燃焼気筒とし、前記複数の気筒のうちの前記一部の気筒とは別の気筒を、空燃比が理論空燃比よりもリッチであるリッチ燃焼気筒とすべく、前記燃料噴射弁を操作するディザ制御処理と、
    前記触媒の上流側に配置された空燃比センサである上流側空燃比センサの検出値を入力とし、前記複数の気筒の排気空燃比の平均値をリッチからリーンに切り替えてから前記触媒の下流側に配置された空燃比センサである下流側空燃比センサの検出値が理論空燃比よりもリーン側に変化するまでにおける酸素流量の積算値、および前記平均値をリーンからリッチに切り替えてから前記下流側空燃比センサの検出値が理論空燃比よりもリッチ側に変化するまでにおける未燃燃料流量の燃料と過不足なく反応する酸素量である等価酸素流量の積算値の少なくとも一方を算出し、該算出された値に基づき前記触媒の酸素吸蔵量を算出する酸素吸蔵量算出処理と、
    前記酸素吸蔵量に基づき、前記触媒の異常の有無を診断し、異常がある場合、外部にその旨を通知する信号を出力する異常判定処理と、を実行し、
    前記酸素吸蔵量算出処理は、前記ディザ制御処理の実行中における前記上流側空燃比センサの検出値を用いる場合、前記検出値が同一であるなら前記等価酸素流量の積算値に基づく前記酸素吸蔵量を前記複数の気筒の空燃比同士のずれが小さい場合と比較して少なく算出する処理と、前記検出値が同一であるなら前記酸素流量の積算値に基づく前記酸素吸蔵量を前記複数の気筒の空燃比同士のずれが小さい場合と比較して多く算出する処理との少なくとも1つの処理を含む内燃機関の制御装置。
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