JP2019024619A - X線動画像解析装置及びx線動画像解析方法 - Google Patents

X線動画像解析装置及びx線動画像解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】X線動画像を解析することにより得られる複数の波形が同時に表示される場合に複数の波形を比較することを容易にする。【解決手段】X線動画像の解析において、X線動画像の内容を含むX線動画像データから複数の波形データが抽出される。複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形が、複数の波形の位置及び形状の少なくとも一方をそれぞれ規定する複数のパラメータの正規化が行われた状態で同時に表示される。【選択図】図5

Description

本発明は、X線動画像解析装置及びX線動画像解析方法に関する。
従来より、動画フラットパネルディテクター(FPD)を備えるX線動画像撮影装置によりX線動画像を撮影し、撮影したX線動画像を解析し、診断に必要な情報を目視できるようにすることが行われている。
例えば、特許文献1に記載された技術においては、FPDを備える撮影装置により動態画像が撮影され、診断用コンソールにより画像解析処理が実行され、横隔膜の位置、胸郭の幅等の時間変化を示す波形が表示される(段落0023,0026,0052及び0088)。
特許第5874636号公報
特許文献1に記載された技術に代表される従来の技術においては、X線動画像を解析することにより得られる複数の波形が同時に表示される場合に、複数の波形のオフセットの基準、振幅、位相等のパラメータが統一されないため、複数の波形を比較することが困難である。特に、複数の波形データが同じX線動画像データから抽出されたものでない場合は、この問題が顕著になる。
以下で説明する発明は、この問題を解決することを目的とする。以下で説明する発明が解決しようとする課題は、X線動画像を解析することにより得られる複数の波形が同時に表示される場合に複数の波形を比較することを容易にすることであり、特に、複数の波形データが同じX線動画像データから抽出されたものでない場合であっても複数の波形を比較することを容易にすることである。
X線動画像の解析において、X線動画像の内容を含むX線動画像データから複数の波形データが抽出される。複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形が、複数の波形の位置及び形状の少なくとも一方をそれぞれ規定する複数のパラメータの正規化が行われた状態で同時に表示される。
以下で説明する発明によれば、X線動画像を解析することにより得られる複数の波形が同時に表示される場合に複数の波形を比較することが容易になる。特に、複数の波形データが同じX線動画像データから抽出されたものでない場合であっても複数の波形を比較することが容易になる。これにより、疾患の発見が容易になる。
この発明の目的、特徴、局面、及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムを図示するブロック図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける解析の流れを図示するフローチャートである。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおいて表示される、正規化が行われるパラメータを指定するための画面の例を図示する模式図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおいて表示される、空間方向の小領域及び時間方向のフレーム範囲を指定するための画面の例を図示する模式図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、オフセットの基準の正規化が行われる前及びオフセットの基準の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、振幅の正規化が行われる前及び振幅の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、位相の正規化が行われる前及び位相の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、周期の正規化が行われる前及び周期の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。 第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおいて表示される画面の例を図示する模式図である。
1 第1実施形態
1.1 X線動画像撮影/解析システム
図1は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムを図示するブロック図である。
図1に図示されるX線動画像撮影/解析システム1000は、X線動画像撮影装置1020、X線動画像解析装置1021及び表示装置1022を備える。X線動画像撮影/解析システム1000がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。
X線動画像撮影/解析システム1000においては、X線動画像撮影装置1020が、被写体をX線撮影し、撮影データを生成する。撮影データは、X線動画像の内容を含むX線動画像データである。また、X線動画像解析装置1021が、生成されたX線動画像データを解析し、解析の結果を表示装置1022に表示させる。
被写体は、人の胸部であり、X線動画像は、胸部X線動画像であり、X線動画像解析装置1021及び表示装置1022は、胸部X線診断を支援する装置として機能する。
被写体が胸部以外の部位であり、X線動画像が胸部X線動画像以外のX線動画像であり、X線動画像解析装置1021及び表示装置1022が胸部X線診断以外の診断を支援する装置として機能することも許される。
1.2 X線動画像撮影装置
X線動画像撮影装置1020は、図1に図示されるように、X線源1040及び平面X線検出器(FPD)1041を備える。X線動画像撮影装置1020がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。
X線動画像撮影装置1020は、X線動画像データを生成する場合に、複数回のX線撮影を行う。複数回のX線撮影の各々においては、X線源1040によりX線が発生させられ、X線源1040により発生させられたX線が被写体を透過し、被写体を透過したX線がFPD1041により検出される。これにより、X線動画像撮影装置1020は、ひとつのフレーム画像データを生成する。X線動画像撮影装置1020は、複数回のX線撮影の各々においてひとつのフレーム画像データを生成することにより、時間的に連続する複数のフレーム画像データからなるX線動画像データを生成する。X線動画像は、X線動態画像とも呼ばれる。
1.3 X線動画像解析装置
図2は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける解析の流れを図示するフローチャートである。
X線動画像解析装置1021は、インストールされたプログラムを実行するコンピューターであり、X線動画像撮影装置1020により生成される互いに異なる複数のX線動画像データからそれぞれ複数の波形データを抽出し、抽出した複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形を表示装置1022に表示させる。ユーザは、表示された複数の波形を比較する。複数の波形データの各々は、肺の機能を表し、信号値の時間変化を示す。複数の波形データの各々が肺の機能を表す場合は、表示される複数の波形から被写体の呼吸機能の状態を把握できる。複数の波形データの各々が、肺の機能以外の機能を表してもよい。例えば、複数の波形データの各々が、心臓の機能を表してもよい。複数の波形データの各々が心臓の機能を表す場合は、表示される複数の波形から被写体の心機能の状態を把握できる。信号値は、X線動画像に設定された小領域の濃度である。信号値が、X線動画像に設定された小領域の濃度以外の特徴量であってもよい。例えば、信号値が、X線動画像に含まれる構造物の像の位置、面積等であってもよい。信号値が構造物の像の位置である場合は、構造物の像の位置の時間変化を示す動き波形が表示される。構造物は、臓器等であり、臓器は、肺野等である。互いに異なる複数のX線動画像データからそれぞれ複数の波形データを抽出することに代えて、同じX線動画像データから複数の波形データを抽出することが行われてもよい。X線動画像解析装置1021により行われる解析の全部又は一部が、プログラムを実行しないハードウェアにより行われてもよく、人手で行われてもよい。
X線動画像解析装置1021は、このような機能を実現するために、図1に図示されるように、保持部1060、入力受け付け部1061、抽出部1062及び正規化部1063を備える。
保持部1060は、図2に図示されるステップS101において、X線動画像撮影装置1020から受信した複数のX線動画像データを保持する。
入力受け付け部1061は、図2に図示されるステップS102において、初期設定の入力を受け付ける。初期設定の入力の受け付けにおいては、保存された複数のX線動画像データから複数の波形データを抽出し複数の波形を表示するために必要な情報が入力される。当該情報は、例えば、複数の波形が表示される場合に正規化が行われるパラメータ、X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の位置を示す位置情報、X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の時間を示す時間情報等である。
抽出部1062は、図2に図示されるステップS103において、保存された複数のX線動画像データからそれぞれ複数の波形データを抽出する。
正規化部1063は、図2に図示されるステップS104において、抽出された複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形について、複数の波形の位置及び形状の少なくとも一方をそれぞれ規定する複数のパラメータの正規化を行う。
正規化部1063は、図2に図示されるステップS105において、抽出された複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形を正規化が行われた状態で表示装置1022に同時に表示させる。複数のグラフは、ひとつのグラフに重畳表示される。表示された複数の波形の分析を補助するための操作機能がユーザに提供されてもよい。
1.4 複数のX線動画像の保持
保持部1060は、先述したように、X線動画像撮影装置1020から受信した複数のX線動画像データを保持する。これにより、X線動画像解析装置1021がオフラインである場合においても複数のX線動画像データを解析できる。X線動画像解析装置1021がオフラインである場合においても複数のX線動画像データを解析できるようにする必要がない場合は、保持部1060が省略されてもよい。
保存される複数のX線動画像データの第1の例は、互いに異なる複数の人をX線撮影することによりそれぞれ生成される複数のX線動画像データである。保存される複数のX線動画像データの第2の例は、ひとりの人を互いに異なる複数の日にX線撮影することによりそれぞれ生成される複数のX線動画像データである。保存される複数のX線動画像データの第3の例は、多数のX線動画像データを合成することにより作成され一般的な肺野を表現するX線動画像及び比較対象の少なくともひとつのX線動画像データである。保存される複数のX線動画像データが第1、第2及び第3の例のいずれにも該当しないものであってもよい。複数のX線動画像データからそれぞれ複数の波形が作成されることにより、複数の波形の比較の客観性が増す。複数のX線動画像データからそれぞれ複数の波形が作成されることにより得られる効果は、複数のX線動画像データが第1、第2及び第3の例のいずれに該当するのかによって異なる。このため、以下では、複数のX線動画像データが第1、第2及び第3の例に該当する場合に得られる効果を個別に説明する。
1.4.1 互いに異なる複数の人をX線撮影することによりそれぞれ生成される複数のX線動画像データ
保存される複数のX線動画像データが互いに異なる複数の人をX線撮影することによりそれぞれ生成される複数のX線動画像データである場合は、複数の人に含まれる特定の人の疾患の状態を把握することが容易になる。例えば、保存される2個のX線動画像データが特定の疾患への罹患疑い者及び健常者をX線撮影することによりそれぞれ生成される2個のX線動画像データである場合は、罹患疑い者が実際に特定の疾患への罹患者であるときに2個のX線動画像データからそれぞれ作成される2個の波形の特徴が顕著に相違するため、罹患疑い者が特定の疾患への罹患者であるか否かを診断することが容易になる。また、保存される2個のX線動画像データが特定の疾患への罹患疑い者及び特定の疾患への罹患者をX線撮影することによりそれぞれ生成される2個のX線動画像データである場合は、罹患疑い者が実際に特定の疾患への罹患者であるときに2個のX線動画像データからそれぞれ作成される2個の波形の特徴が類似するため、罹患疑い者が特定の疾患への罹患者であるか否かを診断することが容易になり、2個の波形の特徴の類似度から特定の疾患の重症度を測定することが可能になる。
1.4.2 ひとりの人を互いに異なる複数の日にX線撮影することによりそれぞれ生成される複数のX線動画像データ
保存される複数のX線動画像データがひとりの人を互いに異なる複数の日にX線撮影することによりそれぞれ生成される複数のX線動画像データである場合は、疾患の進行の具合を把握することが容易になる。例えば、2個のX線動画像データがひとりの人を特定の日及び特定の日の3か月前の日にX線撮影することによりそれぞれ生成される2個のX線動画像データである場合は、2個のX線動画像データからそれぞれ作成される2個の波形の特徴から疾患の状態が悪化したか否か又は疾患の状態が改善したか否かを診断することが容易になる。このような複数のX線動画像データは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)のリハビリ効果を測定する場合に有効である。
1.4.3 多数のX線動画像データを合成することにより作成され一般的な肺野を表現するX線動画像データ及び比較対象の少なくともひとつのX線動画像データ
保存される複数のX線動画像データが多数のX線動画像データを合成することにより作成され一般的な肺野を表現するX線動画像データ及び比較対象の少なくともひとつのX線動画像データである場合は、平均的な肺機能との比較が可能になり、より客観的な診断が可能になる。保存される複数のX線動画像が特定の疾患への多数の罹患者をX線撮影することによりそれぞれ生成される多数のX線動画像を合成することにより作成されるX線動画像データ及び多数の健常者をX線撮影することによりそれぞれ生成される多数のX線動画像データを合成することにより作成されるX線動画像データである場合は、特定の疾患への罹患者をX線撮影することにより生成されるX線動画像データから作成される波形の特徴と、健常者をX線撮影することにより生成されるX線動画像データから作成される波形の特徴と、との一般的な相違を発見できる可能性がある。
1.5 初期設定の入力の受け付け
入力受け付け部1061は、先述したように、初期設定の入力を受け付ける。初期設定の入力の受け付けにおいては、保存された複数のX線動画像データから複数の波形データを抽出し複数の波形を表示するために必要な情報が入力される。当該情報は、例えば、複数の波形が表示される場合に正規化が行われるパラメータ、X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の位置を示す位置情報、X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の時間を示す時間情報等である。初期設定の入力が受け付けられることにより、目的にかなう波形の比較が可能になり、診断の効率が向上する。ただし、デフォルト設定が用いられ初期設定の入力の受け付けが省略されてもよい。以下では、複数の波形が表示される場合に正規化が行われるパラメータ、X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の位置を示す位置情報、X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の時間を示す時間情報の設定方法を個別に説明する。
1.5.1 複数の波形が表示される場合に正規化が行われるパラメータ
図3は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおいて表示される、正規化が行われるパラメータを指定するための画面の例を図示する模式図である。
正規化を行うことができるパラメータは、後述するように、表示される複数の波形のオフセットの基準、振幅、位相及び周期である。
入力受け付け部1061は、図3に図示される正規化が行われるパラメータを指定するための画面1100を含むユーザインターフェースを提供する。画面1100を含むユーザインターフェースにおいては、画面1100に表示されるプルダウンメニュー1120に含まれる正規化パラメータ選択ボタン1140を押す操作がマウス、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いて行われた場合に、正規化を行うことができるパラメータのリストがプルダウンメニュー1120に表示され、表示された正規化を行うことができるパラメータのリストから正規化を行うパラメータを選択する操作がマウス、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いてさらに行われた場合に、選択された正規化を行うパラメータの入力が受け付けられる。
画面1100を含むユーザインターフェースとは異なるユーザインターフェースが提供されてもよい。例えば、正規化が行われるパラメータを選択するためのアイコン、ボタン、チェックボックス等のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)部品を表示する画面を含むユーザインターフェースが提供されてもよい。より具体的には、正規化が行われるひとつのパラメータ又はふたつ以上のパラメータを選択するためのチェックボックスを表示する画面を含むユーザインターフェースが提供されてもよい。
正規化が行われるパラメータを直接的に選択するためのユーザインターフェースが、正規化の目的を選択するためのユーザインターフェースに置き換えられ、選択された正規化の目的に基づいて正規化が行われるパラメータが自動的に選択されてもよい。例えば、正規化の目的が複数の波形の形状の比較であることを入力するための形状比較という文字列を含むアイコンを選択する操作が行われた場合に、複数の波形の振幅、位相及び周期のような複数の波形の形状の比較に最も適したパラメータが自動的に選択されてもよい。
正規化が行われるパラメータのデフォルト設定が準備され、正規化が行われるパラメータを選択する操作が行われなかった場合に準備されたデフォルト設定が用いられてもよい。これにより、正規化が行われることが多いパラメータの正規化を行えば足りる場合に、正規化が行われるパラメータを選択する手間をなくすことができる。
1.5.2 X線動画像データから波形データが抽出される場合に抽出先になるX線動画像上の位置及び時間をそれぞれ示す位置情報及び時間情報
位置情報は、空間方向の小領域を特定する。時間情報は、時間方向のフレーム範囲を特定する。特定された空間方向の小領域からは、各フレーム画像の情報が取得される。特定された時間方向のフレーム範囲に属する複数のフレーム画像の各々について特定された空間方向の小領域から情報が取得されることにより、波形データの抽出の基礎となる情報が取得される。
a 空間方向の小領域の指定方法
図4は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおいて表示される、空間方向の小領域及び時間方向のフレーム範囲を指定するための画面の例を図示する模式図である。
空間方向の小領域は、四角形、円形等の幾何学図形の形状を有し、任意の大きさを有する。
入力受け付け部1061は、図4に図示される空間方向の小領域及び時間方向のフレーム範囲を指定するための画面1160を含むユーザインターフェースを提供する。画面1160を含むユーザインターフェースにおいては、画面1160に表示されるX線動画像1180上に幾何学図形を直接的に描画する操作がマウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて行われた場合に、描画された幾何学図形の形状を有する空間方向の小領域1200が指定される。
画面1160を含むユーザインターフェースとは異なるユーザインターフェースが提供されてもよい。例えば、基準の座標及び大きさを入力する操作が行われた場合に、入力された基準の座標及び大きさを有する空間方向の小領域が指定されるユーザインターフェースが提供されてもよい。入力される大きさは、幾何学図形が正方形である場合は、例えば一辺の長さであり、幾何学図形が円形である場合は、例えば半径である。入力される大きさがこれら以外であってもよい。
空間方向の小領域が幾何学図形の形状を有さずユーザが作成した図形の形状を有してもよい。これにより、幾何学図形の形状に近い形状を有さず生体特有の形状を有する空間方向の小領域、例えば肺野全体の像を囲む空間方向の小領域を指定することが可能になる。
空間方向の小領域の位置を決定する基準は、X線動画像上の座標であってもよいし、生体の解剖学的な位置であってもよい。
空間方向の小領域の位置を決定する基準がX線動画像上の座標であり、X線動画像1180上の座標が手動で指定され、X線動画像1180と比較されるX線動画像1181上の座標が自動で指定される場合は、指定されたX線動画像1180上の座標を位置の基準としてX線動画像1180に空間方向の小領域1200が設定される。また、X線動画像1181上の座標が指定されたX線動画像1180上の座標と同じになるようにX線動画像1181上の座標が指定され、指定されたX線動画像1181上の座標を基準としてX線動画像1181に空間方向の小領域1201が設定される。さらに、空間方向の小領域1200及び1201から濃度の時間変化を示す波形データが抽出される。これにより、被写体の形状に依存しない波形の比較が可能になる。
空間方向の小領域の位置を決定する基準が生体の解剖学的な位置であり、X線動画像1180上の座標が手動で指定され、X線動画像1180と比較されるX線動画像1181上の座標が自動で指定される場合は、X線動画像1180上の基準点1220の解剖学的な位置と同じ解剖学的な位置にあるX線動画像1181上の基準点1221が特定される。基準点1220及び1221は、肺尖、横隔膜、気管分岐部等の像の位置である。基準点1220及び1221がこれらの解剖学的領域以外の解剖学的領域の像の位置であってもよい。また、X線動画像1181上の座標とX線動画像1181上の基準点1221との位置関係が指定されたX線動画像1180上の座標とX線動画像1180上の基準点1220との位置関係と同じになるようなX線動画像1181上の座標が指定される。さらに、指定されたX線動画像1180及び1181上の座標にある画素の濃度の時間変化を示す波形データが抽出される。又は、指定されたX線動画像1180及び1181上の座標を位置の基準としてそれぞれ設定される空間方向の小領域1200及び1201から濃度の時間変化を示す波形データが抽出される。これにより、解剖学的な観点から見て対応する位置から抽出される波形データを表現する波形が比較され、納得性が高い診断が可能になる。
X線動画像1180への空間方向の小領域の設定が自動で行われてもよい。例えば、肺野全体の像が自動抽出され、肺野全体の像から濃度の時間変化を示す波形データが抽出されてもよい。肺野全体の像の抽出は、例えばX線動画像の二値化を経て行われる。肺野全体の像の抽出が他の方法により行われてもよい。肺野全体の像を囲む空間方向の小領域が手動で指定されてもよい。
複数のX線動画像の各々に空間方向の小領域を手動で指定するためのユーザインターフェースが提供されてもよい。これにより、複数の被写体がそれぞれ有する複数の疾患部位が互いに異なる場合においても、当該複数の疾患部位の像からそれぞれ作成される複数の波形を比較することが容易になる。
b 時間方向のフレーム範囲の指定方法
画面1160を含むユーザインターフェースにおいては、画面1160に表示されるタイムバー1240のスライダー1260の位置を移動させる操作がマウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて行われた場合に、時間方向のフレーム範囲の始まり及び終わりのフレーム画像が移動後のスライダー1260の位置に応じて変更される。タイムバー1240は、X線動画像1180の下方にある。
画面1160を含むユーザインターフェースとは異なるユーザインターフェースが提供されてもよい。例えば、時間方向のフレーム範囲の始まり及び終わりのフレーム画像をそれぞれ特定する開始フレーム番号及び終了フレーム番号を入力する操作がキーボード等を用いて行われた場合に、入力された開始フレーム番号により特定されるフレーム画像から入力された終了フレーム番号により特定されるフレーム画像までの時間方向のフレーム範囲が指定されるユーザインターフェースが提供されてもよい。開始フレーム番号以外の開始時刻を表す値が入力され、終了フレーム番号以外の終了時刻を表す値が入力され、入力された開始時刻及び終了時刻を表す値によりそれぞれ時間方向のフレーム範囲の始まり及び終わりのフレーム画像が特定されてもよい。
時間方向のフレーム範囲に属する全部のフレーム画像を指定するためのユーザインターフェースが提供されてもよい。当該ユーザインターフェースにおいては、表示されたフレーム画像にマークをつける操作がマウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて行われた場合に、マークをつけられたフレーム画像が時間方向のフレーム範囲に属するフレーム画像として指定される。時間方向のフレーム範囲に属するフレーム画像の指定方法が変更されてもよい。例えば、フレーム画像を特定するフレーム番号を入力する操作がキーボード等を用いて行われた場合に、入力されたフレーム番号により特定されるフレーム画像が時間方向のフレーム範囲に属するフレーム画像として指定されてもよい。
時間方向のフレーム範囲が自動で指定されてもよい。例えば、X線撮影時の被写体のタスクが決まっており被写体の呼吸状態の時間変化を記録したデータが保存される場合に深呼吸中の波形データが抽出されるときは、保存されたデータに基づいて深呼吸の開始時及び終了時のフレーム画像が自動で指定され、指定された深呼吸の開始時及び終了時のフレーム画像がそれぞれ時間方向のフレーム範囲の始まり及び終わりのフレーム画像として扱われる。これにより、時間方向のフレーム範囲を指定する手間がなくなる。
時間方向のフレーム範囲を決定する基準は、X線動画像上の時間であってもよいし、生体の状態であってもよい。
時間方向のフレーム範囲を決定する基準がX線動画像上の時間であり、X線動画像1180上の時間領域が手動で指定され、X線動画像1180と比較されるX線動画像1181上の時間領域が自動で指定される場合は、X線動画像1181上の時間領域がX線動画像1180上の時間領域と同じになるようにX線動画像1181上の時間領域が指定される。また、指定されたX線動画像1180上及びX線動画像1181上の時間領域から濃度の時間変化を示す波形データが抽出される。これにより、X線動画像上の時間を基準として波形データの抽出先になるフレーム画像が絞り込まれ、一度に比較しなければならない波形が減少し、時間的に局所的な波形の比較が可能になる。
時間方向のフレーム範囲を決定する基準が生体の状態であり、X線動画像1180上の時間領域が手動で指定され、X線動画像1180と比較されるX線動画像1181上の時間領域が自動で指定される場合は、X線動画像1180上の時間領域を指定するためのX線動画像1180に含まれる複数のフレーム画像が指定される。また、X線動画像1181に含まれる複数のフレーム画像により示される生体の状態がそれぞれX線動画像1180に含まれる複数のフレーム画像により示される生体の状態と同じになるようにX線動画像1181に含まれる複数のフレーム画像が指定される。さらに、指定されたX線動画像1180及び1181に含まれる複数のフレーム画像により指定される時間方向のフレーム範囲から濃度の時間変化を示す波形データが抽出される。これにより、注目する生体現象のみを効率よく比較することが可能になる。X線動画像上の時間領域を指定するために指定されるX線動画像に含まれる複数のフレーム画像は、典型的にはX線動画像上の時間領域の開始時及び終了時のフレーム画像である。X線動画像上の時間領域の開始時及び終了時のフレーム画像は、それぞれ呼気の開始時及び終了時のフレーム画像であってもよいし、それぞれ吸気の開始時及び終了時のフレーム画像であってもよいし、深呼吸の開始時及び終了時のフレーム画像であってもよい。X線動画像上の時間領域の開始時及び終了時のフレーム画像がこれらのフレーム画像以外のフレーム画像であってもよい。
1.6 波形データの抽出
抽出部1062は、先述したように、保存された複数のX線動画像データからそれぞれ複数の波形データを抽出する。X線動画像データからの波形データの抽出は、X線動画像データから得られる信号を時間方向の一次元の情報に変換することにより行われ、X線動画像データから得られる信号を解析できる状態にするために行われる。以下では、X線画像データから波形データが抽出される場合の波形データの算出方法の様々な例を説明する。
X線動画像データからの波形データの抽出においては、指定された時間方向のフレーム範囲に属する複数のフレーム画像の各々である各フレーム画像について、指定された空間方向の小領域に属する複数の画素の濃度の平均値又は中央値が算出される。これにより、指定された時間方向のフレーム範囲に渡る平均値又は中央値である濃度の時間変化を示す波形データが得られる。このような平均値又は中央値である濃度の時間変化を示す波形データは、そうでない波形データと比較して、ノイズの影響を受けにくい。
診断の目的に応じたフィルタリングがX線動画像データから得られる信号に行われ、X線動画像データから抽出される波形データに診断の目的に応じたフィルタリングが反映されてもよい。例えば、診断の目的が肺の換気機能についての診断を行うことである場合は、呼吸周期より短い周期を有する時間変化を除去する時間方向のローパスフィルタ処理が施された後に波形データが抽出されてもよい。診断の目的が肺の血流機能について診断を行うことである場合は、心拍周期より長い又は短い周期を有する時間変化を除去する時間方向のバンドパスフィルタ処理又は心拍周期より長い周期を有する時間変化を除去する時間方向のハイパスフィルタ処理が施された後に波形データが抽出されてもよい。これらのフィルタリングが前処理として行われることにより、注目したい情報の視認が容易になる。
診断の目的に応じた差分処理がX線動画像データから得られる信号に行われ、X線動画像データから抽出される波形データに診断の目的に応じた差分処理が反映されてもよい。差分処理は、例えばフレーム間差分を求める処理である。フレーム間差分を求める処理が行われる場合は、任意のフレームの間の差分が算出され、算出の結果が波形データに反映される。これにより、信号の変化の速度の把握が容易になる。信号値の変化の速度の把握が容易になることは、例えば呼吸の速度変化の視認を容易にし、疾患の発見に寄与する。
診断の目的によっては、X線動画像データから得られる信号と予め設定された基本波形との相互相関の計算結果が波形データに反映されてもよい。例えば、診断の目的が肺の血流機能についての診断を行うことである場合は、X線動画像データから得られる信号と心拍を反映した基本波形との相互相関が計算され、計算された相互相関が波形データに反映されてもよい。これにより、血流に関する信号のような微弱な信号の見落としが抑制される。
1.7 複数のパラメータの正規化
正規化部1063は、先述したように、抽出された複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形について、複数の波形の位置及び形状の少なくとも一方をそれぞれ規定する複数のパラメータの正規化を行う。これにより、目的にかなう波形の比較が容易になる。正規化される複数のパラメータの第1の例は、複数の波形のオフセットの基準である。正規化される複数のパラメータの第2の例は、複数の波形の振幅である。正規化される複数のパラメータの第3の例は、複数の波形の位相である。正規化される複数のパラメータの第4の例は、複数の波形の周期である。複数のパラメータが正規化されることにより得られる効果は、複数のパラメータが第1、第2、第3及び第4の例のいずれに該当するのかによって異なる。このため、以下では、複数のパラメータが第1、第2、第3及び第4の例に該当する場合に得られる効果を個別に説明する。
1.7.1 オフセットの基準
複数のパラメータがそれぞれ複数の波形のオフセットの基準であり、複数の波形のオフセットの基準の正規化が行われる場合は、複数の波形のオフセットの基準が統一され、統一された複数の波形のオフセットの基準が信号値軸方向の同じ位置に配置されるように複数の波形が表示される。これにより、複数の波形の振幅の比較が容易になる。複数の波形の振幅の比較が容易になることは、肺機能の状態の把握を容易にする。波形の振幅が大きいことは、被写体となった人の肺が活発に機能していることを示す。
複数の波形のオフセットの基準は、それぞれ複数の波形における最大値、最小値、平均値又は中央値である。
複数の波形のオフセットの基準がそれぞれ複数の波形における極大値又は極小値の平均値又は中央値であってもよい。これにより、複数の呼吸周期の間における呼吸量のばらつきの影響が抑制される。
図5は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、オフセットの基準の正規化が行われる前及びオフセットの基準の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。
図5に図示されるオフセットの基準の正規化が行われる前及びオフセットの基準の正規化が行われた後の表示においては、信号値軸1280方向及び時間軸1281方向が定義されるグラフ1300に波形1320及び1321が重畳表示される。オフセットの基準の正規化が行われた後の表示においては、波形1320及び1321の信号値軸1280方向の位置を規定するオフセットの基準が最小値に統一され、統一された波形1320及び1321のオフセットの基準が信号値軸1280方向の同じ位置に配置される。
1.7.2 振幅
複数のパラメータがそれぞれ複数の波形の振幅であり、複数の波形の振幅の正規化が行われる場合は、複数の波形の振幅が統一される。これにより、複数の波形の形状の比較が容易になる。複数の波形の形状の比較が容易になることは、肺疾患の重症度の把握を容易にする。例えば、肺の換気機能が注目される場合は、呼気に要する時間と吸気に要する時間との比率を視覚的に比較することが容易になる。
複数の波形の振幅が統一される場合は、複数の波形の振幅に含まれるひとつの波形の振幅が基準となり複数の波形の振幅に含まれるひとつの波形の振幅に複数の波形の振幅に含まれる残余の波形の振幅が合うように残余の波形が伸縮されてもよいし、複数の波形の振幅が予め設定された振幅に合うように複数の波形が伸縮されてもよい。
複数の波形の振幅の正規化が行われる場合に先述したような複数の波形のオフセットの基準の正規化が併せて行われてもよい。これにより、複数の波形の形状の比較がさらに容易になる。
複数の波形の振幅の正規化が行われる場合に、複数の波形の振幅を統一することに代えて、複数の波形における信号値の分散又は標準偏差を統一することが行われてもよい。この場合も、望ましくは複数の波形のオフセットの基準の正規化が併せて行われる。これにより、複数の波形の形状の比較がさらに容易になる。
図6は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、振幅の正規化が行われる前及び振幅の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。
図6に図示される振幅の正規化が行われる前及び振幅の正規化が行われた後の表示においては、信号値軸1340方向及び時間軸1341方向が定義されるグラフ1360に波形1380及び1381が重畳表示される。振幅の正規化が行われた後の表示においては、波形1380及び1381の信号値軸1340方向の広がりを規定する振幅が統一される。
1.7.3 位相
複数のパラメータがそれぞれ複数の波形の位相であり、複数の波形の位相の正規化が行われる場合は、複数の波形の位相が統一される。これにより、複数の波形のオフセットの基準の正規化及び複数の波形の振幅の正規化の効果がより顕著になる。複数の波形の位相が統一される場合は、複数の波形の開始位置又は終了位置が時間軸方向の同じ位置に配置されるように複数の波形が表示される。
複数の波形の位相が統一される場合は、各波形の信号値が極大又は極小となる時間位置が各波形の開始位置又は終了位置とされ、複数の波形の開始位置又は終了位置が時間軸方向の同じ位置に配置される。これにより、生体の状態が時間軸方向について統一された状態で複数の波形が表示される。各波形データが肺の換気機能を示すような複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形が比較される場合は、各波形において信号値が極大又は極小となる時間位置を各波形の開始位置とすることにより、息を吸い切った状態又は息を吐き切った状態を各波形の開始位置とすることができる。
呼吸の開始時及び終了時を特定できる撮影方法が採用されている場合は、複数の波形における呼吸の開始時及び終了時に相当する波形上の位置が時間軸方向の同じ位置に配置されるようにすることにより複数の波形の位相が統一されてもよい。これにより、生体の実際の動きに基づいた複数の波形の位相の統一が行われ、生体の実際の動きを反映した比較の結果が得られる。
図7は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、位相の正規化が行われる前及び位相の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。
図7に図示される位相の正規化が行われる前及び位相の正規化が行われた後の表示においては、信号値軸1400方向及び時間軸1401方向が定義されるグラフ1420に波形1440及び1441が重畳表示される。位相の正規化が行われた後の表示においては、信号値が極大になる波形1440上の1個の時間位置1460及び信号値が極大になる波形1441上の1個の時間位置1480が時間軸1401方向の同じ位置に配置されるように波形1440及び1441が表示される。
信号値が極大になる波形1441上の全部の時間位置が、それぞれ信号値が極大になる波形1440上の全部の時間位置と時間軸1401方向の同じ位置に配置されるように波形1440及び1441が表示されてもよい。信号値が極小になる波形1441上の全部の時間位置が、それぞれ信号値が極小になる波形1440上の全部の時間位置と時間軸1401方向の同じ位置に配置されるように波形1440及び1441が表示されてもよい。これにより、呼吸の長さの相違に起因して1周期についてしか波形1440及び1441を適切に比較できない場合があるという問題が解消し、全周期について波形1440及び1441を適切に比較できるようになる。
1.7.4 周期
複数のパラメータがそれぞれ複数の波形の周期であり、複数の波形の周期の正規化が行われる場合は、複数の波形の周期が統一される。これにより、複数の波形のオフセットの基準の正規化及び複数の波形の振幅の正規化の効果がより顕著になる。特に、複数の波形の振幅の正規化により複数の波形の形状の比較が容易になるという効果がより顕著になる。
複数の波形の周期が統一される場合は、複数の波形の周期に含まれるひとつの波形の周期が基準となり複数の波形の周期に含まれるひとつの波形の周期に複数の波形の振幅に含まれる残余の波形の周期が合うように残余の波形が伸縮されてもよいし、複数の波形の周期が予め設定された周期に合うように複数の波形が伸縮されてもよい。
図8は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおける、周期の正規化が行われる前及び周期の正規化が行われた後の波形の表示例を図示する模式図である。
図8に図示される周期の正規化が行われる前及び周期の正規化が行われた後の波形の表示においては、信号値軸1500方向及び時間軸1501方向が定義されるグラフ1520に波形1540及び1541が重畳表示される。周期の正規化が行われた後の波形の表示においては、波形1540及び1541の周期が統一される。
1.8 波形の表示
図9は、第1実施形態のX線動画像撮影/解析システムにおいて表示される画面の例を図示する模式図である。
正規化部1063は、先述したように、抽出された複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形を正規化が行われた状態で表示装置1022に同時に表示させる。複数の波形1560及び1561は、ひとつのグラフ1580に重畳表示される。これにより、複数の波形1560及び1561を比較することが容易になる。表示された複数の波形1560及び1561の分析を補助するための操作機能がユーザに提供されてもよい。これにより、注目する情報を効率よく見ることが可能になる。以下では、グラフ1580における表示及びユーザに提供される操作機能について説明する。
1.8.1 グラフにおける表示
a 複数の波形の表示様式を互いに異ならせること
波形1560及び1561を互いに区別することを容易にするために、波形1560及び1561の表示様式を互いに異ならせてもよい。例えば、波形1560及び1561の色を互いに異ならせてもよい。波形1560及び1561並びにX線動画像1600及び1601が同時に表示される場合は、波形1560の色が望ましくは波形データの抽出先の空間方向の小領域1620を囲む枠の色と同じにされ、波形1561の色が望ましくは波形データの抽出先の空間方向の小領域1621を囲む枠の色と同じにされる。これにより、波形1560及び1561と空間方向の小領域1620及び1621との対応関係を理解することが容易になる。波形1560及び1561の線種を互いに異ならせてもよい。例えば、波形1560及び1561の線種がそれぞれ実線及び点線にされてもよい。波形1560及び1561の線の太さを互いに異ならせてもよい。これらにより、波形1560及び1561が入り組んでいる場合であっても、波形1560及び1561を互いに区別することが容易になる。
注目する波形を点滅させてもよい。これにより、注目する波形が強調され、意図した比較が容易になる。波形データの要素を表現する点が波形データを表現する波形上に表示されてもよい。点の形状及び大きさは任意である。波形1560及び1561上にそれぞれ表示される点の形状又は大きさを互いに異ならせてもよい。これにより、各時刻における信号値の比較が容易になる。
b グラフへの補助線の表示
波形1560及び1561を比較することを容易にするために、波形1560及び1561における信号値を表現する補助線が表示されてもよい。例えば、波形1560及び1561のオフセットの基準が正規化される場合は、波形1560及び1561のオフセットの基準となる信号値を表現する横線が表示されてもよい。これにより、波形1560及び1561における信号値の比較が容易になる。
波形1560及び1561を比較することを容易にするために、波形1560及び1561における時間値を表現する補助線が表示されてもよい。例えば、波形1560及び1561において信号値が極大となる時間値を表現する縦線が表示されてもよい。これにより、各波形の周期を把握することが容易になり、各周期について波形1560及び1561を比較することが容易になる。呼吸の開始時及び終了時の時刻値を表現する縦線、深呼吸の開始時及び終了時の時刻値を表現する縦線が表示されてもよい。これにより、比較すべき点を把握することが容易になる。
c 情報の表示
正規化が行われた状態で波形1560及び1561が表示される場合に、波形1560及び1561により表現される波形データの内容を示す情報及び正規化が行われたパラメータを示す情報がグラフ1580の横に同時に表示されてもよい。これにより、表示されたグラフ1580に内在する情報の内容についての誤認が抑制される。
d グラフへの軸の表示
正規化が行われた状態で波形1560及び1561が表示された後に、正規化が行われる前の信号値又は時間値を各波形から読み取ることができるようにするための機能が備えられてもよい。例えば、図9に図示される波形選択ボタン1640を押し波形を選択する操作がマウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて行われた場合に正規化が行われる前の信号値又は時間値を選択された波形から読み取ることができるようにするための軸がグラフ1580に切り替えて表示されてもよい。波形の選択が省略され、正規化が行われる前の信号値又は時間値を波形1560及び1561からそれぞれ読み取ることができるようにするための2個の軸が表示されてもよい。
e X線動画像及びグラフを並べて表示すること
X線動画像1600及び1601並びにグラフ1580が並べて表示されてもよい。これにより、X線動画像1600及び1601と波形1560及び1561との対応関係を把握することが容易になる。X線動画像1600及び1601並びにグラフ1580が並べて表示される場合に、表示されているフレーム画像の時間値を表現するマークがグラフ1580に表示されてもよい。マークは、波形1560及び1561上に表示されてもよいし、時間軸1660上に配置されてもよいし、時間軸1660と平行をなすタイムバー上に表示されてもよい。マークは、任意の形状及び大きさを有する点である。これにより、X線動画像1600及び1601と波形1560及び1561との対応関係を把握することが容易になる。
1.8.2 ユーザに提供される操作機能
a 複数の波形の表示様式の変更
先述したように、波形1560及び1561の表示様式を互いに異ならせてもよいが、波形1560及び1561の表示様式を互いに異ならせることを手動で行うための操作機能がユーザに提供されてもよい。例えば、マウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて波形を選択する操作が行われた場合に選択された波形の表示形態を変更できるようにするユーザインターフェースが提供されてもよい。変更できる表示様式は、例えば波形の色、波形の線種、波形の点滅の有無等である。
b 正規化が行われるパラメータの選択
ステップS102において正規化が行われるパラメータを選択できるようにすることに加えてステップS105においても正規化が行われるパラメータを選択できるようにしてもよい。そのために、図9に図示される正規化パラメータ設定ボタン1641を含むユーザインターフェースが提供されてもよい。これにより、波形1560及び1561が表示される前に注目しなかったパラメータに注目することが可能になる。
c 表示される波形の選択
表示される波形を選択するためのユーザインターフェースが提供されてもよい。例えば、マウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて表示されている波形を指定する操作が行われた場合に指定された波形が一時的に表示されないようにするユーザインターフェースが提供されてもよい。これにより、表示される波形が一時的に減少し、表示される波形を比較することが容易になる。例えば、5個の波形が表示されている場合に表示された5個の波形を比較することは困難であるが、そのような場合でも4個以下の波形のみが表示されるようにすることにより、表示される波形を比較することが容易になる。指定された波形が一時的に表示されないようにすることに代えて、指定された波形のみが一時的に表示されるようにすることが行われてもよく、指定された波形のみが強調表示されることが行われてもよい。強調表示は、例えば波形の線を太くすること、波形の色を変更すること、波形を点滅させること等により行われる。これにより、希望する波形のみを順次に比較することが容易になる。
d 空間方向の小領域及び時間方向のフレーム範囲の指定
ステップS102において空間方向の小領域及び時間方向のフレーム範囲を指定できるようにすることに加えてステップS105においても空間方向の小領域及び時間方向のフレーム範囲を指定できるようにしてもよい。そのために、図9に図示される小領域選択ボタン1642及びフレーム範囲選択ボタン1643を含むユーザインターフェースが提供されてもよい。これにより、波形1560及び1561が表示される前に注目しなかったX線動画像上の空間的位置及び時間領域に注目し再表示を行うことが可能になる。再表示が行われる場合は、望ましくは再表示が行われる前に表示されていた波形1560及び1561の情報が保存される。
e 波形上の点のポインティングによる信号値の表示
波形1560及び1561上の点をポインティングする操作がマウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて行われた場合にポインティングされた点における信号値が拡大表示される機能が備えられてもよい。これにより、グラフ1580から定量的な比較が可能になる。例えば、波形1560及び1561における信号値の比較が行われる場合にポインティングされた点における信号値が表示されたときは、波形1560及び1561における信号値の比率を見積もることが可能になる。2個の波形1560及び1561が比較される場合は、2個の波形1560及び1561における信号値の比率が表示されてもよい。フレーム画像ではなく波形の全体が選択され、選択された波形について診断に有用な定量値が算出され、算出された定量値が表示されてもよい。例えば、呼気と吸気との比率が診断に有用である場合は、指定した波形においける呼気と吸気との比率が表示されてもよい。
f 波形の移動又は変形
表示された波形1560及び1561を手動で移動又は変形するためのユーザインターフェースが提供されてもよい。当該ユーザインターフェースにおいては、表示された波形1560及び1561を手動で移動又は変形する操作がマウス、タッチペン等のポインティングデバイスを用いて行われた場合に、波形1560及び1561が移動又は変形される。これにより、正規化されるパラメータを変更することが望まれる場合に正規化されるパラメータを再設定することなく簡単な操作により目的にかなう波形1560及び1561の表示が可能になる。例えば、波形1560及び1561のオフセットの基準の正規化が行われた状態で波形1560及び1561が表示された後に波形1560及び1561の振幅の正規化を行うことが望まれた場合は、波形1560及び1561の振幅の正規化が行われた状態になるように波形1560及び1561の全部又は一部を信号値軸方向に伸縮することができる。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1000 X線動画像撮影/解析システム
1020 X線動画像撮影装置
1021 X線動画像解析装置
1022 表示装置
1040 X線源
1041 平面X線検出器(FPD)
1060 保持部
1061 入力受け付け部
1062 抽出部
1063 正規化部

Claims (11)

  1. X線動画像の内容を含むX線動画像データから複数の波形データを抽出する抽出部と、
    前記複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形を、前記複数の波形の位置及び形状の少なくとも一方をそれぞれ規定する複数のパラメータの正規化を行い、正規化させた状態で同時に表示させる正規化部と、
    を備えるX線動画像解析装置。
  2. 前記複数の波形データの各々は、信号値の時間変化を示し、
    前記正規化部は、信号値軸方向及び時間軸方向が定義されるグラフに前記複数の波形を重畳表示させ、
    前記複数のパラメータは、それぞれ前記複数の波形の前記信号値軸方向の位置又は広がりを規定する
    請求項1のX線動画像解析装置。
  3. 前記複数のパラメータは、それぞれ前記複数の波形のオフセットの基準である
    請求項2のX線動画像解析装置。
  4. 前記複数の波形のオフセットの基準は、それぞれ前記複数の波形における最大値、最小値、平均値、中央値、又は極大値若しくは極小値の平均値若しくは中央値である
    請求項3のX線動画像解析装置。
  5. 前記複数のパラメータは、それぞれ前記複数の波形の振幅である
    請求項2のX線動画像解析装置。
  6. 前記正規化は、前記複数の波形の振幅に含まれるひとつの波形の振幅に前記複数の波形の振幅に含まれる残余の波形の振幅を合わせることである
    請求項5のX線動画像解析装置。
  7. 前記正規化は、前記複数の波形の振幅を予め設定された振幅に合わせることである
    請求項5のX線動画像解析装置。
  8. 前記正規化は、前記複数の波形における信号値の分散又は標準偏差を統一することである
    請求項5のX線動画像解析装置。
  9. 前記複数の波形データの各々は、前記X線動画像に設定された領域の濃度、又は前記X線動画像に含まれる構造物の像の位置若しくは面積の時間変化を示す
    請求項1から8までのいずれかのX線動画像解析装置。
  10. 前記複数の波形を正規化させた状態で表示するための表示部を更に有する請求項1から8記載のX線動画解析装置。
  11. X線動画像の内容を含むX線動画像データから複数の波形データを抽出する工程と、
    前記複数の波形データをそれぞれ表現する複数の波形を、前記複数の波形の位置及び形状の少なくとも一方をそれぞれ規定する複数のパラメータの正規化が行われた状態で同時に表示させる工程と、
    を備えるX線動画像解析方法。
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