JP2019022012A - 音場制御装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯情報端末と車載情報機器とが連携するシステムに対応した音場制御を実現する。【解決手段】音場制御装置5は、車両Vに持ち込まれた携帯情報端末2の位置を検出する位置検出部12と、携帯情報端末2が出力した第1音声信号を取得する音声信号取得部11と、携帯情報端末2の位置に基づき、車両Vの座席S1〜S4のうちの第1音声信号に対応する第1音声の出力対象となる対象座席を設定する対象座席設定部13と、車両Vに設けられたスピーカー群3を用いて、第1音声を対象座席にて聴取可能な音場を車両Vの車室内に形成する制御を実行する音場制御部14とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、音場制御装置及びプログラムに関する。
従来、車両に設けられた複数個のスピーカーを用いて、当該車両の車室内における音場を制御する技術が開発されている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照。)。
特開2016−220032号公報 特開2016−119574号公報
近年、いわゆる「テレマティクス」又は「インフォテインメント」などの技術の進歩に伴い、1人又は複数人の搭乗者の各々が1台又は複数台の携帯情報端末を任意に車両に持ち込み、これらの携帯情報端末と車載情報機器とが適宜連携しながら各種制御を実行するシステムが開発されている。このため、かかるシステムに対応した音場制御が求められている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、携帯情報端末と車載情報機器とが連携するシステムに対応した音場制御を実現することを目的とする。
本発明の音場制御装置は、車両に持ち込まれた携帯情報端末の位置を検出する位置検出部と、携帯情報端末が出力した第1音声信号を取得する音声信号取得部と、携帯情報端末の位置に基づき、車両の座席のうちの第1音声信号に対応する第1音声の出力対象となる対象座席を設定する対象座席設定部と、車両に設けられたスピーカー群を用いて、第1音声を対象座席にて聴取可能な音場を車両の車室内に形成する制御を実行する音場制御部とを備えるものである。
本発明によれば、上記のように構成したので、携帯情報端末と車載情報機器とが連携するシステムに対応した音場制御を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る音場制御装置による音場制御の対象となる車両における、座席、携帯情報端末、車載情報機器、フロントスピーカー、リアスピーカー及び指向性スピーカーの位置関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る音場制御装置の要部と、当該音場制御装置を含む音場制御システムのシステム構成とを示すブロック図である。 図3Aは、本発明の実施の形態1に係る音場制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3Bは、本発明の実施の形態1に係る音場制御装置の他のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る音場制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る音場制御装置による音場制御の対象となる車両における、座席、携帯情報端末、車載情報機器、フロントスピーカー、リアスピーカー及び指向性スピーカーの位置関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る音場制御装置による音場制御の対象となる車両における、座席、携帯情報端末、車載情報機器、フロントスピーカー、リアスピーカー及び指向性スピーカーの他の位置関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る音場制御装置の要部と、当該音場制御装置を含む音場制御システムのシステム構成とを示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る音場制御装置の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る音場制御装置による音場制御の対象となる車両における、座席、携帯情報端末、車載情報機器、フロントスピーカー、リアスピーカー及び指向性スピーカーの位置関係を示す説明図である。図2は、実施の形態1に係る音場制御装置の要部と、当該音場制御装置を含む音場制御システムのシステム構成とを示すブロック図である。図3Aは、実施の形態1に係る音場制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3Bは、実施の形態1に係る音場制御装置の他のハードウェア構成を示すブロック図である。図1〜図3を参照して、実施の形態1の音場制御装置5と、この音場制御装置5を含む音場制御システム100とについて説明する。
図1に示す如く、車両Vは2列シートの乗用車であり、前部座席S1,S2及び後部座席S3,S4を有している。また、車両Vは右ハンドルの乗用車であり、これらの座席S1〜S4のうちの右前部座席S1が運転席である。
車両Vのダッシュボードに車載情報機器1が搭載されており、座席S1〜S4のいずれかに携帯情報端末2が持ち込まれている。図1に示す例においては、左後部座席S4に携帯情報端末2が持ち込まれている。携帯情報端末2は、例えば、スマートフォンにより構成されている。
車両Vの車室内前方に2個のフロントスピーカー3a,3bが配置されている。フロントスピーカー3a,3bは、前部座席S1,S2に対してステレオの音声を出力するものである。また、車両Vの車室内後方に2個のリアスピーカー3c,3dが配置されている。リアスピーカー3c,3dは、後部座席S3,S4に対してステレオの音声を出力するものである。さらに、車両Vの車室内中央の天井部に指向性スピーカー3eが配置されている。指向性スピーカー3eは、座席S1〜S4の各々に対して個別にモノラルの音声を出力するものである。
これらのスピーカー3a〜3eにより、図2に示すスピーカー群3が構成されている。また、車載情報機器1、携帯情報端末2及びスピーカー群3により、音場制御システム100の要部が構成されている。
図2に示す如く、車載情報機器1は無線通信装置4を有しており、携帯情報端末2と通信自在である。車載情報機器1と携帯情報端末2間の無線通信は、例えば、BLUETOOTH(登録商標)規格、Wi−Fi規格、又はZIGBEE(登録商標)規格に基づくものである。無線通信装置4は、例えば、これらの規格に対応した受信機及び送信機により構成されている。
携帯情報端末2は、音声通話機能、音楽再生機能、及びインターネットラジオ受信機能などを有している。携帯情報端末2は、着信音に対応するモノラルの音声信号、受話音声に対応するモノラルの音声信号、音楽に対応するステレオの音声信号、及びインターネットラジオの音声に対応するステレオの音声信号などを出力して、車載情報機器1に送信するものである。以下、携帯情報端末2が出力した音声信号を総称して「第1音声信号」という。無線通信装置4は、第1音声信号を携帯情報端末2から受信するものである。
また、車載情報機器1は音場制御装置5を有している。以下、音場制御装置5の要部について説明する。
音声信号取得部11は、携帯情報端末2が出力した音声信号、すなわち第1音声信号を無線通信装置4から取得するものである。また、音声信号取得部11は、車両V用のナビゲーションシステムが出力した音声信号(以下「第2音声信号」という。)を取得するものである。音声信号取得部11は、当該取得した第1音声信号及び第2音声信号を音場制御部14に出力するものである。
ここで、車両V用のナビゲーションシステムは如何なるシステム構成によるものであっても良いため、図1及び図2において図示を省略している。すなわち、通常、ナビゲーションシステムは経路探索機能及び経路案内機能を含む複数種類の機能を有しており、当該複数種類の機能の各々が複数ステップの処理により実現される。車両V用のナビゲーションシステムにおいては、これらの処理の一つ一つが、車載情報機器1にて実行されるものであっても良く、携帯情報端末2にて実行されるものであっても良く、又は携帯情報端末2若しくは無線通信装置4と通信自在なサーバ装置にて実行されるものであっても良い。
位置検出部12は、車両Vにおける携帯情報端末2の位置を検出するものである。
具体的には、例えば、携帯情報端末2は超音波を送信する機能を有している。車両Vの車室内に3個以上の超音波センサが配置されており、これらの超音波センサを用いて超音波を受信する超音波受信装置が車両Vに設けられている。位置検出部12は、携帯情報端末2が送信した超音波を各超音波センサが受信した場合における、携帯情報端末2から各超音波センサまでの超音波の伝搬時間を示す情報、又は各超音波センサによる超音波の受信強度を示す情報などを超音波受信装置から取得する。位置検出部12は、伝搬時間又は受信強度などを距離に換算して、いわゆる「三点測位」により携帯情報端末2の位置を検出する。
または、例えば、携帯情報端末2から車載情報機器1への無線通信における受信用のアンテナが、車両Vの車室内に3個以上配置されている。位置検出部12は、携帯情報端末2が送信した電波を各アンテナが受信した場合における、携帯情報端末2から各アンテナまでの電波の伝搬時間を示す情報、又は各アンテナによる電波の受信強度を示す情報などを無線通信装置4から取得する。位置検出部12は、伝搬時間又は受信強度などを距離に換算して、三点測位により携帯情報端末2の位置を検出する。
対象座席設定部13は、位置検出部12により検出された携帯情報端末2の位置に基づき、座席S1〜S4のうちの第1音声信号に対応する音声(以下「第1音声」という。)の出力対象となる座席(以下「対象座席」という。)を設定するものである。具体的には、例えば、対象座席設定部13は、以下の第1設定方法又は第2設定方法により対象座席を設定する。
(第1設定方法)
対象座席設定部13は、座席S1〜S4のうち、携帯情報端末2の位置に対応する座席を対象座席に設定する。例えば、図1に示す例において、対象座席設定部13は、携帯情報端末2の位置に対応する左後部座席S4を対象座席に設定する。
(第2設定方法)
座席S1〜S4の各々の座面部に重量センサが設けられている。対象座席設定部13は、各重量センサによる検出値を閾値と比較することにより、座席S1〜S4の各々が有人状態であるか無人状態であるかを判定する。または、車両Vの車室内前方に車内撮影用のカメラが設けられている。対象座席設定部13は、カメラによる撮影画像に対する画像認識処理を実行することにより、座席S1〜S4の各々が有人状態であるか無人状態であるかを判定する。
対象座席設定部13は、携帯情報端末2の位置に対応する座席が有人状態である場合、当該座席を対象座席に設定する。例えば、図1に示す例において左後部座席S4が有人状態である場合、対象座席設定部13は左後部座席S4を対象座席に設定する。
他方、携帯情報端末2の位置に対応する座席が無人状態である場合、対象座席設定部13は、当該座席の周囲における有人状態の座席を対象座席に設定する。このとき、当該座席の周囲に有人状態の座席が複数存在する場合、対象座席設定部13は、当該座席と同列の座席を優先して対象座席に設定する。また、対象座席設定部13は、当該座席により近い座席を優先して対象座席に設定する。
例えば、図1に示す例において、左後部座席S4が無人状態であり、かつ、残余の座席S1〜S3が有人状態である場合、対象座席設定部13は、左後部座席S4と同列の右後部座席S3を対象座席に設定する。または、図1に示す例において、後部座席S3,S4が無人状態であり、かつ、前部座席S1,S2が有人状態である場合、対象座席設定部13は、前部座席S1,S2のうちの左後部座席S4により近い左前部座席S2を対象座席に設定する。
なお、「携帯情報端末2の位置に対応する座席が有人状態である場合」とは、例えば、携帯情報端末2のユーザが携帯情報端末2を手に持って操作しているときなどに生じ得る。他方、「携帯情報端末2の位置に対応する座席が無人状態である場合」とは、例えば、携帯情報端末2のユーザが付近の座席に携帯情報端末2を置いたときなどに生じ得る。
音場制御部14は、音声信号取得部11から第1音声信号が入力されたとき、以下の第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のいずれかを実行するものである。また、音場制御部14は、音声信号取得部11から第2音声信号が入力されたとき、以下の第4音場制御を実行するものである。
(第1音場制御)
第1音場制御は、第1音声信号がステレオの音声信号であり、かつ、前部座席S1,S2のいずれかが対象座席に設定されている場合の音場制御である。この場合、音場制御部14は、フロントスピーカー3a,3bを含む複数個のスピーカーを用いて、前部座席S1,S2のうちの対象座席にて第1音声を聴取可能であり、かつ、前部座席S1,S2のうちの他方の座席(以下、第1音場制御において「非対象座席」という。)にて第1音声を聴取不能な音場を車両Vの車室内に形成する。または、音場制御部14は、フロントスピーカー3a,3bを含む複数個のスピーカーを用いて、対象座席にて第1音声を聴取可能であり、かつ、非対象座席における第1音声の音量が対象座席における第1音声の音量よりも小さい音場を車両Vの車室内に形成する。複数個のスピーカーを用いた音場形成方法については、公知の種々の方法を適用することができるため、詳細な説明は省略する。
具体的には、例えば、フロントスピーカー3a,3bの各々は回動自在に取り付けられている。音場制御部14は、第1音声信号のうちの右チャネル成分に対応するアナログ信号をフロントスピーカー3aに出力し、かつ、第1音声信号のうちの左チャネル成分に対応するアナログ信号をフロントスピーカー3bに出力するとともに、フロントスピーカー3a,3bの各々を回動させてフロントスピーカー3a,3bの各々を対象座席に向ける。これにより、上記のような音場が形成される。
または、例えば、音場制御部14は音声信号処理により、非対象座席の位置において第1音声に対して逆位相となる音声(以下「キャンセル用音声」という。)に対応する音声信号(以下「キャンセル用音声信号」という。)を生成する。音場制御部14は、第1音声信号のうちの右チャネル成分に対応するアナログ信号をフロントスピーカー3aに出力し、かつ、第1音声信号のうちの左チャネル成分に対応するアナログ信号をフロントスピーカー3bに出力するとともに、キャンセル用音声信号に対応するアナログ信号をいずれかのスピーカーに出力する。これにより、非対象座席にて第1音声とキャンセル用音声とが打ち消し合い、上記のような音場が形成される。
なお、キャンセル用音声は指向性スピーカー3eから非対象座席に向けて出力されるものであっても良く、又は第1音声に重畳された状態にてフロントスピーカー3a,3bから出力されるものであっても良い。キャンセル用音声信号は、非対象座席とキャンセル用音声が出力される個々のスピーカーとの間の距離などに応じた信号となる。
(第2音場制御)
第2音場制御は、第1音声信号がステレオの音声信号であり、かつ、後部座席S3,S4のいずれかが対象座席に設定されている場合の音場制御である。この場合、音場制御部14は、リアスピーカー3c,3dを含む複数個のスピーカーを用いて、後部座席S3,S4のうちの対象座席にて第1音声を聴取可能であり、かつ、後部座席S3,S4のうちの他方の座席(以下、第2音場制御において「非対象座席」という。)にて第1音声を聴取不能な音場を車両Vの車室内に形成する。または、音場制御部14は、リアスピーカー3c,3dを含む複数個のスピーカーを用いて、対象座席にて第1音声を聴取可能であり、かつ、非対象座席における第1音声の音量が対象座席における第1音声の音量よりも小さい音場を車両Vの車室内に形成する。複数個のスピーカーを用いた音場形成方法については、公知の種々の方法を適用することができるため、詳細な説明は省略する。
具体的には、例えば、リアスピーカー3c,3dの各々は回動自在に取り付けられている。音場制御部14は、第1音声信号のうちの右チャネル成分に対応するアナログ信号をリアスピーカー3cに出力し、かつ、第1音声信号のうちの左チャネル成分に対応するアナログ信号をリアスピーカー3dに出力するとともに、リアスピーカー3c,3dの各々を回動させてリアスピーカー3c,3dの各々を対象座席に向ける。これにより、上記のような音場が形成される。
または、例えば、音場制御部14は音声信号処理によりキャンセル用音声信号を生成する。音場制御部14は、第1音声信号のうちの右チャネル成分に対応するアナログ信号をリアスピーカー3cに出力し、かつ、第1音声信号のうちの左チャネル成分に対応するアナログ信号をリアスピーカー3dに出力するとともに、キャンセル用音声信号に対応するアナログ信号をいずれかのスピーカーに出力する。これにより、非対象座席にて第1音声とキャンセル用音声とが打ち消し合い、上記のような音場が形成される。
なお、キャンセル用音声は指向性スピーカー3eから非対象座席に向けて出力されるものであっても良く、又は第1音声に重畳された状態にてリアスピーカー3c,3dから出力されるものであっても良い。キャンセル用音声信号は、非対象座席とキャンセル用音声が出力される個々のスピーカーとの間の距離などに応じた信号となる。
(第3音場制御)
第3音場制御は、第1音声信号がモノラルの音声信号である場合の音場制御である。この場合、音場制御部14は、指向性スピーカー3eを用いて、座席S1〜S4のうちの対象座席にて第1音声を聴取可能であり、かつ、座席S1〜S4のうちの残余の座席(以下、第3音場制御において「非対象座席」という。)にて第1音声を聴取不能な音場を車両Vの車室内に形成する。すなわち、音場制御部14は、指向性スピーカー3eを制御することにより、座席S1〜S4のうちの対象座席のみに対して第1音声を出力させる。
(第4音場制御)
第4音場制御は、車両V用のナビゲーションシステムが出力した音声信号、すなわち第2音声信号が入力されたときの音場制御である。音場制御部14は、指向性スピーカー3eを用いて、座席S1〜S4のうちの運転席S1にて第2音声を聴取可能であり、かつ、座席S1〜S4のうちの残余の座席S2〜S3にて第2音声を聴取不能な音場を形成する。すなわち、音場制御部14は、指向性スピーカー3eを制御することにより、座席S1〜S4のうちの運転席S1のみに対して第2音声を出力させる。
音声信号取得部11、位置検出部12、対象座席設定部13及び音場制御部14により、音場制御装置5の要部が構成されている。
図3に、音場制御装置5の要部のハードウェア構成を示す。図3Aに示す如く、音場制御装置5はコンピュータにより構成されており、プロセッサ21及びメモリ22を有している。メモリ22には、当該コンピュータを図2に示す音声信号取得部11、位置検出部12、対象座席設定部13及び音場制御部14として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ22に記憶されたプログラムをプロセッサ21が読み出して実行することにより、音声信号取得部11、位置検出部12、対象座席設定部13及び音場制御部14の機能が実現される。
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSP(Digital Signal Processor)などにより構成されている。メモリ22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)若しくはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク又は光磁気ディスクなどにより構成されている。
または、図3Bに示す如く、音声信号取得部11、位置検出部12、対象座席設定部13及び音場制御部14の機能が専用の処理回路23により実現されるものであっても良い。処理回路23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、SoC(System−on−a−Chip)若しくはシステムLSI(Large−Scale Integration)又はこれらを組み合わせたものである。
なお、音声信号取得部11、位置検出部12、対象座席設定部13及び音場制御部14の各部の機能それぞれを処理回路23で実現しても良いし、各部の機能をまとめて処理回路23で実現しても良い。また、音声信号取得部11、位置検出部12、対象座席設定部13及び音場制御部14のうちの一部の機能を図3Aに示すプロセッサ21及びメモリ22により実現し、残余の機能を図3Bに示す処理回路23により実現しても良い。
次に、図4のフローチャートを参照して、音場制御装置5の動作について説明する。
車載情報機器1が起動したとき、車載情報機器1の起動後に携帯情報端末2が車両Vに持ち込まれたとき、又は車載情報機器1若しくは携帯情報端末2に所定の操作が入力されたとき、車載情報機器1及び携帯情報端末2が互いを検出して、車載情報機器1と携帯情報端末2間の通信回線を確立する処理が実行される。当該通信回線が確立されたとき、音場制御装置5は以下のステップST1,ST2の処理を実行する。その後、当該通信回線が切断されるまでの間、音場制御装置5は以下のステップST3〜ST5の処理を繰り返し実行するとともに、以下のステップST6〜ST8の処理を繰り返し実行する。
まず、位置検出部12が携帯情報端末2の位置を検出する(ステップST1)。次いで、対象座席設定部13は、ステップST1で検出された携帯情報端末2の位置に基づき、第1設定方法又は第2設定方法により対象座席を設定する(ステップST2)。
その後、携帯情報端末2による第1音声信号の出力がある場合(ステップST3“YES”)、音声信号取得部11は第1音声信号を取得する(ステップST4)。音場制御部14は、ステップST2で設定された対象座席が前部座席S1,S2であるか後部座席S3,S4であるかに応じて、またステップST4で取得された第1音声信号がステレオであるかモノラルであるかに応じて、第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のいずれかを実行する(ステップST5)。
また、車両V用のナビゲーションシステムによる第2音声信号の出力がある場合(ステップST6“YES”)、音声信号取得部11が第2音声信号を取得して(ステップST7)、音場制御部14が第4音場制御を実行する(ステップST8)。
ここで、右前部座席S1が対象座席に設定された状態において、第1音声信号及び第2音声信号の両方が出力されたされた場合(ステップST3“YES”かつステップST6“YES”)、第1音場制御又は第3音場制御による右前部座席S1に対する第1音声の出力タイミングと、第4音場制御による運転席S1に対する第2音声の出力タイミングとが重なる可能性がある。この場合、音場制御部14は、第1音場制御又は第3音場制御をキャンセルして、第4音場制御を優先的に実行するものであっても良い。すなわち、右前部座席S1に対する第1音声の出力をキャンセルして、運転席S1に対する第2音声の出力を優先するものであっても良い。車両Vの走行中においては、通常、運転者にとって第1音声よりも第2音声の方が重要度が高いためである。
また、携帯情報端末2がマナーモード又はサイレントモードに設定されている場合、音場制御部14は第1音場制御及び第2音場制御を実行せずに、第3音場制御及び第4音場制御のみを実行するものであっても良い。すなわち、音場制御部14は、第1音声信号が入力されたとき、当該第1音声信号が音声通話機能に係るモノラルの音声信号である場合にのみ音場制御を実行するものであっても良い。これにより、ユーザの意に反して携帯情報端末2の音声がスピーカー群3から出力されるのを防ぐことができる。
第1設定方法又は第2設定方法により対象座席が設定されているため、対象座席には携帯情報端末2のユーザが着座している蓋然性が高い。したがって、携帯情報端末2が音楽再生機能又はインターネットラジオ受信機能などを実行しているとき、第1音場制御又は第2音場制御により、携帯情報端末2のユーザは音楽又はインターネットラジオの音声などをステレオにて聴取することができる。他方、非対象座席においては、これらの音楽又は音声などが聞こえないか又は小音量である。このため、非対象座席に着座した他の搭乗者が他の音声を聴取しているとき又はテレビジョン放送などの映像を視聴しているとき、携帯情報端末2の音声が当該他の搭乗者による聴取又は視聴の妨げになるのを防ぐことができる。
また、携帯情報端末2が音声通話機能を実行しているとき、第3音場制御により、携帯情報端末2のユーザは着信音及び受話音声を聴取することができる。他方、非対象座席においては、着信音及び受話音声が聞こえないか又は小音量である。このため、非対象座席に着座した他の搭乗者が着信音に驚いたり、又は当該他の搭乗者が受話音声に不快感を覚えたりするのを防ぐことができる。
また、第4音場制御により、運転者はナビゲーションシステムの音声を聞くことができる。他方、助手席S2及び後部座席S3,S4においてはナビゲーションシステムの音声が聞こえなくなる。このため、助手席S2又は後部座席S3,S4に着座した同乗者が他の音声を聴取しているとき又はテレビジョン放送などの映像を視聴しているとき、ナビゲーションシステムの音声が同乗者による聴取又は視聴の妨げになるのを防ぐことができる。
なお、位置検出部12は、何らかの方法により車両Vにおける携帯情報端末2の位置を検出するものであれば良い。位置検出部12による位置検出の方法は、上記の具体例に限定されるものではない。
また、対象座席設定部13は、携帯情報端末2のユーザが着座している蓋然性が他の座席よりも高い座席を対象座席に設定するものであれば良い。対象座席設定部13による対象座席の設定方法は上記の具体例に限定されるものではない。
また、車両Vは2列シートの乗用車に限定されるものではなく、車両Vにおける座席の個数は4個に限定されるものではない。例えば、車両Vは3列シート若しくは4列シートの乗用車であっても良く、又はバスであっても良い。この場合、車両Vは6個以上の座席を有するものであっても良い。
また、スピーカー群3に含まれるスピーカーの個数は5個に限定されるものではなく、各スピーカーの配置は図1に示す配置に限定されるものではない。車両Vにおける座席の個数などに応じて、如何なる個数のスピーカーが如何なる配置にて車両Vに設けられたものであっても良い。
また、第1音声に係る音場制御は、少なくとも、第1音声を対象座席にて聴取可能な音場を形成するもの、より好ましくは、非対象座席にて第1音声を聴取不能な当該音場、又は非対象座席における第1音声の音量が対象座席における第1音声の音量よりも小さい当該音場を形成するものであれば良く、上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、第1音声に係る音場制御における音場形成方法は、車両Vにおけるスピーカーの個数及び配置、並びにプロセッサ21又は処理回路23による音声信号処理の性能などに応じたものであれば良い。
以上のように、実施の形態1の音場制御装置5は、車両Vに持ち込まれた携帯情報端末2の位置を検出する位置検出部12と、携帯情報端末2が出力した第1音声信号を取得する音声信号取得部11と、携帯情報端末2の位置に基づき、車両Vの座席S1〜S4のうちの第1音声信号に対応する第1音声の出力対象となる対象座席を設定する対象座席設定部13と、車両Vに設けられたスピーカー群3を用いて、第1音声を対象座席にて聴取可能な音場を車両Vの車室内に形成する制御を実行する音場制御部14とを備える。これにより、車載情報機器1と携帯情報端末2とが連携するシステムに対応した音場制御を実現することができる。
また、対象座席設定部13は、携帯情報端末2の位置に対応する座席を対象座席に設定する。これにより、第1設定方法にて、携帯情報端末2のユーザが着座している蓋然性が高い座席を対象座席に設定することができる。
または、対象座席設定部13は、車両Vの各座席が有人状態であるか無人状態であるかを判定して、携帯情報端末2の位置に対応する座席が有人状態である場合は当該座席を対象座席に設定し、携帯情報端末2の位置に対応する座席が無人状態である場合は当該座席の周囲における有人状態の座席を対象座席に設定する。これにより、第2設定方法にて、携帯情報端末2のユーザが着座している蓋然性が高い座席を対象座席に設定することができる。
また、音場制御部14は、車両Vの座席S1〜S4のうちの対象座席と異なる非対象座席にて第1音声を聴取不能な音場、又は非対象座席における第1音声の音量が対象座席における第1音声の音量よりも小さい音場を形成する。これにより、携帯情報端末2のユーザと異なる他の搭乗者が他の音声を聴取しているとき又は映像を視聴しているとき、携帯情報端末2の音声が当該他の搭乗者による聴取又は視聴の妨げになるのを防ぐことができる。また、当該他の搭乗者が着信音に驚いたり、又は当該他の搭乗者が受話音声に不快感を覚えたりするのを防ぐことができる。
また、音声信号取得部11は、車両V用のナビゲーションシステムが出力した第2音声信号を取得し、音場制御部14は、第2音声信号に対応する第2音声を車両Vの運転席S1にて聴取可能な音場を形成する。これにより、運転者はナビゲーションシステムの音声を聞くことができる。
また、音場制御部14は、車両Vの座席S1〜S4のうちの運転席S1を除く残余の座席S2〜S4にて第2音声を聴取不能な音場を形成する。これにより、同乗者が他の音声を聴取しているとき又は映像を視聴しているとき、ナビゲーションシステムの音声が同乗者による聴取又は視聴の妨げになるのを防ぐことができる。
また、音場制御部14は、第1音声信号がステレオの音声信号であり、かつ、対象座席が車両Vにおける前部座席S1,S2である場合、スピーカー群3のうちのフロントスピーカー3a,3bを含む複数個のスピーカーを用いて音場を形成し、第1音声信号がステレオの音声信号であり、かつ、対象座席が車両Vにおける後部座席S3,S4である場合、スピーカー群3のうちのリアスピーカー3c,3dを含む複数個のスピーカーを用いて音場を形成し、第1音声信号がモノラルの音声信号である場合、スピーカー群3のうちの指向性スピーカー3eを用いて音場を形成する。これにより、第1音声信号がステレオであるかモノラルであるかに応じた音場制御を実現することができる。また、対象座席が前部座席S1,S2であるか後部座席S3,S4であるかに応じた音場制御を実現することができる。
実施の形態2.
図5Aは、実施の形態2に係る音場制御装置による音場制御の対象となる車両における、座席、携帯情報端末、車載情報機器、フロントスピーカー、リアスピーカー及び指向性スピーカーの位置関係を示す説明図である。図5Bは、実施の形態2に係る音場制御装置による音場制御の対象となる車両における、座席、携帯情報端末、車載情報機器、フロントスピーカー、リアスピーカー及び指向性スピーカーの他の位置関係を示す説明図である。図6は、実施の形態2に係る音場制御装置の要部と、当該音場制御装置を含む音場制御システムのシステム構成とを示すブロック図である。図5及び図6を参照して、実施の形態2の音場制御装置5aと、この音場制御装置5aを含む音場制御システム100aとについて説明する。
なお、図5において、図1に示す構成要素と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図6において、図2に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。音場制御装置5aのハードウェア構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
図5に示す如く、車両Vに複数台の携帯情報端末2a,2bが持ち込まれている。図5Aに示す例においては、左前部座席S2に1台の携帯情報端末2aが持ち込まれており、かつ、右後部座席S3に1台の携帯情報端末2bが持ち込まれている。図5Bに示す例においては、右後部座席S3に1台の携帯情報端末2aが持ち込まれており、かつ、左後部座席S4に1台の携帯情報端末2bが持ち込まれている。
車載情報機器1、携帯情報端末2a,2b及びスピーカー群3により、音場制御システム100aの要部が構成されている。
図6に示す如く、音場制御装置5aは端末識別部15を有している。端末識別部15は、複数台の携帯情報端末2a,2bの各々を識別するものである。
具体的には、例えば、車載情報機器1と携帯情報端末2a間の通信回線が確立されたとき、無線通信装置4は、携帯情報端末2aに割り当てられたMAC(Media Access Control)アドレスなどの識別子を携帯情報端末2aから受信する。同様に、車載情報機器1と携帯情報端末2b間の通信回線が確立されたとき、無線通信装置4は、携帯情報端末2bに割り当てられた識別子を携帯情報端末2bから受信する。端末識別部15は、これらの識別子を無線通信装置4から取得する。
位置検出部12aは、端末識別部15による識別結果に基づき、車両Vにおける複数台の携帯情報端末2a,2bの各々の位置を検出するものである。
位置検出部12aによる位置検出方法の具体例は、実施の形態1にて説明したものと同様であるため、詳細な説明は省略する。すなわち、位置検出部12aは、携帯情報端末2aが送信した超音波又は電波の伝搬時間又は受信強度などを示す情報を取得し、伝搬時間又は受信強度などを距離に換算し、三点測位により携帯情報端末2aの位置を検出する。同様に、位置検出部12aは、携帯情報端末2bが送信した超音波又は電波の伝搬時間又は受信強度などを示す情報を取得し、伝搬時間又は受信強度などを距離に換算し、三点測位により携帯情報端末2bの位置を検出する。
対象座席設定部13aは、複数台の携帯情報端末2a,2bの各々の位置に基づき、個々の携帯情報端末2a,2bごとに対象座席を設定するものである。
すなわち、対象座席設定部13aは、位置検出部12aにより検出された携帯情報端末2aの位置に基づき、携帯情報端末2aによる第1音声の出力対象となる対象座席を設定する。同様に、対象座席設定部13aは、位置検出部12aにより検出された携帯情報端末2bの位置に基づき、携帯情報端末2bによる第1音声の出力対象となる対象座席を設定する。以下、携帯情報端末2aによる第1音声の出力対象となる対象座席を「携帯情報端末2a用の対象座席」ということがあり、携帯情報端末2bによる第1音声の出力対象となる対象座席を「携帯情報端末2b用の対象座席」ということがある。
対象座席設定部13aによる対象座席の設定方法の具体例は、実施の形態1にて説明したものと同様であるため、説明を省略する。以下、対象座席設定部13aが第1設定方法により対象座席を設定する例を中心に説明する。
音場制御部14aは、1台の携帯情報端末2aのみが第1音声信号を出力したとき、携帯情報端末2a用の対象座席に対して、第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のいずれかを実行するものである。音場制御部14aは、1台の携帯情報端末2bのみが第1音声信号を出力したとき、携帯情報端末2b用の対象座席に対して、第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のいずれかを実行するものである。
音場制御部14aは、複数台の携帯情報端末2a,2bが第1音声信号を出力したとき、以下のように第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のうちのいずれか1種類以上を組み合わせてなる音場制御を実行するものである。
例えば、図5Aに示す例において、携帯情報端末2aがステレオの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがステレオの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について左前部座席S2を対象座席として右前部座席S1を非対象座席とした第1音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として左後部座席S4を非対象座席とした第2音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
または、図5Aに示す例において、携帯情報端末2aがステレオの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがモノラルの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について左前部座席S2を対象座席として右前部座席S1を非対象座席とした第1音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として残余の座席S1,S2,S4を非対象座席とした第3音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
または、図5Aに示す例において、携帯情報端末2aがモノラルの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがステレオの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について左前部座席S2を対象座席として残余の座席S1,S3,S4を非対象座席とした第3音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として左後部座席S4を非対象座席とした第2音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
または、図5Aに示す例において、携帯情報端末2aがモノラルの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがモノラルの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について左前部座席S2を対象座席として残余の座席S1,S3,S4を非対象座席とした第3音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として残余の座席S1,S2,S4を非対象座席とした第3音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
または、図5Bに示す例において、携帯情報端末2aがステレオの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがモノラルの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として左後部座席S4を非対象座席とした第2音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について左後部座席S4を対象座席として残余の座席S1,S2,S3を非対象座席とした第3音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
または、図5Bに示す例において、携帯情報端末2aがモノラルの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがステレオの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として残余の座席S1,S2,S4を非対象座席とした第3音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について左後部座席S4を対象座席として右後部座席S3を非対象座席とした第2音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
または、図5Bに示す例において、携帯情報端末2aがモノラルの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがモノラルの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として残余の座席S1,S2,S4を非対象座席とした第3音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について左後部座席S4を対象座席として残余の座席S1,S2,S3を非対象座席とした第3音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。
上記各組合せによる音場制御における音場形成方法の具体例は、実施の形態1にて説明したものと同様であるため、詳細な説明は省略する。すなわち、フロントスピーカー3a,3b又はリアスピーカー3c,3dの各々を回動させるものであっても良く、キャンセル用音声により第1音声を打ち消すものであっても良く、指向性スピーカー3eを用いて対象座席のみに対して第1音声を出力するものであっても良い。
なお、図5Bに示す例において、携帯情報端末2aがステレオの第1音声信号を出力し、かつ、携帯情報端末2bがステレオの第1音声信号を出力した場合、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声について右後部座席S3を対象座席として左後部座席S4を非対象座席とした第2音場制御と、携帯情報端末2bによる第1音声について左後部座席S4を対象座席として右後部座席S3を非対象座席とした第2音場制御とを組み合わせてなる音場制御を実行する。当該組合せによる音場制御における音場形成方法の具体例は、例えば以下のようなものとなる。
すなわち、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声信号のうちの右チャネル成分と携帯情報端末2bによる第1音声信号のうちの右チャネル成分との合成信号を生成して、当該合成信号に対応するアナログ信号をリアスピーカー3cに出力する。これにより、リアスピーカー3cからは、携帯情報端末2aによる第1音声のうちの右チャネル音声と携帯情報端末2bによる第1音声のうちの右チャネル音声とが重畳された状態にて出力される。
同様に、音場制御部14aは、携帯情報端末2aによる第1音声信号のうちの左チャネル成分と携帯情報端末2bによる第1音声信号のうちの左チャネル成分との合成信号を生成して、当該合成信号に対応するアナログ信号をリアスピーカー3dに出力する。これにより、リアスピーカー3dからは、携帯情報端末2aによる第1音声のうちの左チャネル音声と携帯情報端末2bによる第1音声のうちの左チャネル音声とが重畳された状態にて出力される。
これに加えて、音場制御部14aは、左後部座席S4の位置において携帯情報端末2aによる第1音声に対して逆位相となるキャンセル用音声に対応するキャンセル用音声信号を生成して、当該キャンセル用音声信号に対応するアナログ信号をいずれかのスピーカーに出力する。これにより、左後部座席S4にて携帯情報端末2aによる第1音声と当該キャンセル用音声とが打ち消し合うものとなる。当該キャンセル用音声は、指向性スピーカー3eから左後部座席S4に向けて出力されるものであっても良く、上記重畳された状態の右チャネル音声及び左チャネル音声に対して更に重畳された状態にてリアスピーカー3c,3dから出力されるものであって良く、又は図示しない他のスピーカーから出力されるものであっても良い。当該キャンセル用音声信号は、左後部座席S4と当該キャンセル用音声が出力される個々のスピーカーとの間の距離などに応じた信号となる。
同様に、音場制御部14aは、右後部座席S3の位置において携帯情報端末2bによる第1音声に対して逆位相となるキャンセル用音声に対応するキャンセル用音声信号を生成して、当該キャンセル用音声信号に対応するアナログ信号をいずれかのスピーカーに出力する。これにより、右後部座席S3にて携帯情報端末2bによる第1音声と当該キャンセル用音声とが打ち消し合うものとなる。当該キャンセル用音声は、指向性スピーカー3eから右後部座席S3に向けて出力されるものであっても良く、上記重畳された状態の右チャネル音声及び左チャネル音声に対して更に重畳された状態にてリアスピーカー3c,3dから出力されるものであっても良く、又は図示しない他のスピーカーから出力されるものであっても良い。当該キャンセル用音声信号は、右後部座席S3と当該キャンセル用音声が出力される個々のスピーカーとの間の距離などに応じた信号となる。
音声信号取得部11、位置検出部12a、対象座席設定部13a、音場制御部14a及び端末識別部15により、音場制御装置5aの要部が構成されている。
次に、図7のフローチャートを参照して、音場制御装置5aの動作について説明する。初期状態において、車載情報機器1と携帯情報端末2a間の通信回線が確立されており、かつ、車載情報機器1と携帯情報端末2b間の通信回線が確立されているものとする。
まず、端末識別部15が複数台の携帯情報端末2a,2bの各々を識別する(ステップST11)。次いで、位置検出部12aは、ステップST11における識別結果に基づき、複数台の携帯情報端末2a,2bの各々の位置を検出する(ステップST12)。次いで、対象座席設定部13は、ステップST12で検出された携帯情報端末2a,2bの位置に基づき、個々の携帯情報端末2a,2bごとに対象座席を設定する(ステップST13)。
その後、複数台の携帯情報端末2a,2bのうちの少なくとも1台による第1音声信号の出力がある場合(ステップST14“YES”)、音声信号取得部11は第1音声信号を取得する(ステップST15)。
この場合において、1台の携帯情報端末2aのみが第1音声信号を出力している場合(ステップST16“NO”)、音場制御部14aは、ステップST13で設定された携帯情報端末2a用の対象座席に対して、第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のいずれかを実行する(ステップST17)。同様に、1台の携帯情報端末2bのみが第1音声信号を出力している場合(ステップST16“NO”)、音場制御部14aは、ステップST13で設定された携帯情報端末2b用の対象座席に対して、第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のいずれかを実行する(ステップST17)。
他方、複数台の携帯情報端末2a,2bが第1音声信号を出力している場合(ステップST16“YES”)、音場制御部14aは、上記のように第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のうちのいずれか1種類以上を組み合わせてなる音場制御を実行する(ステップST18)。
また、車両V用のナビゲーションシステムによる第2音声信号の出力がある場合(ステップST19“YES”)、音声信号取得部11が第2音声信号を取得して(ステップST20)、音場制御部14aが第4音場制御を実行する(ステップST21)。
このように、車両Vに複数台の携帯情報端末2a,2bが持ち込まれたとき、端末識別部15が複数台の携帯情報端末2a,2bの各々を識別し、位置検出部12aが複数台の携帯情報端末2a,2bの各々の位置を検出し、対象座席設定部13aが個々の携帯情報端末2a,2bごとに対象座席を設定する。また、複数台の携帯情報端末2a,2bが第1音声信号を出力したとき、音場制御部14aは、第1音場制御、第2音場制御又は第3音場制御のうちのいずれか1種類以上を組み合わせてなる音場制御を実行する。これにより、車載情報機器1と複数台の携帯情報端末2a,2bとが連携するシステムに対応した音場制御を実現することができる。
なお、音場制御システム100aは、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。例えば、スピーカー群3に含まれるスピーカーの個数は5個に限定されるものではなく、各スピーカーの配置は図5に示す配置に限定されるものではない。
また、車両Vに持ち込まれる携帯情報端末の台数は2台に限定されるものではない。また、各携帯情報端末が持ち込まれる座席は、図5A又は図5Bに示す例に限定されるものではない。
また、音場制御装置5aは、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。例えば、位置検出部12aによる位置検出の方法は上記の具体例に限定されるものではなく、対象座席設定部13aによる対象座席の設定方法は上記の具体例に限定されるものではない。
また、音場制御部14aによる音場制御における音場形成方法は、上記の具体例に限定されるものではない。音場形成方法は、車両Vにおけるスピーカーの個数及び配置、プロセッサ21又は処理回路23による音声信号処理の性能、並びに車両Vに持ち込まれた携帯情報端末の台数などに応じたものであれば良い。
以上のように、車両Vに複数台の携帯情報端末2a,2bが持ち込まれた場合、位置検出部12aは、複数台の携帯情報端末2a,2bの各々の位置を検出し、対象座席設定部13aは、複数台の携帯情報端末2a,2bの各々の位置に基づき、個々の携帯情報端末2a,2bごとに対象座席を設定する。これにより、車載情報機器1と複数台の携帯情報端末2a,2bとが連携するシステムに対応した音場制御を実現することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 車載情報機器、2,2a,2b 携帯情報端末、3 スピーカー群、3a,3b フロントスピーカー、3c,3d リアスピーカー、3e 指向性スピーカー、4 無線通信装置、5,5a 音場制御装置、11 音声信号取得部、12,12a 位置検出部、13,13a 対象座席設定部、14,14a 音場制御部、15 端末識別部、21 プロセッサ、22 メモリ、23 処理回路、100,100a 音場制御システム、S1 右前部座席(運転席)、S2 左前部座席(助手席)、S3 右後部座席、S4 左後部座席、V 車両。

Claims (10)

  1. 車両に持ち込まれた携帯情報端末の位置を検出する位置検出部と、
    前記携帯情報端末が出力した第1音声信号を取得する音声信号取得部と、
    前記携帯情報端末の位置に基づき、前記車両の座席のうちの前記第1音声信号に対応する第1音声の出力対象となる対象座席を設定する対象座席設定部と、
    前記車両に設けられたスピーカー群を用いて、前記第1音声を前記対象座席にて聴取可能な音場を前記車両の車室内に形成する制御を実行する音場制御部と、
    を備える音場制御装置。
  2. 前記対象座席設定部は、前記携帯情報端末の位置に対応する座席を前記対象座席に設定することを特徴とする請求項1記載の音場制御装置。
  3. 前記対象座席設定部は、前記車両の各座席が有人状態であるか無人状態であるかを判定して、前記携帯情報端末の位置に対応する座席が有人状態である場合は当該座席を前記対象座席に設定し、前記携帯情報端末の位置に対応する座席が無人状態である場合は当該座席の周囲における有人状態の座席を前記対象座席に設定することを特徴とする請求項1記載の音場制御装置。
  4. 前記車両に複数台の前記携帯情報端末が持ち込まれた場合、
    前記位置検出部は、複数台の前記携帯情報端末の各々の位置を検出し、
    前記対象座席設定部は、複数台の前記携帯情報端末の各々の位置に基づき、個々の前記携帯情報端末ごとに前記対象座席を設定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の音場制御装置。
  5. 前記音場制御部は、前記車両の座席のうちの前記対象座席と異なる非対象座席にて前記第1音声を聴取不能な前記音場、又は前記非対象座席における前記第1音声の音量が前記対象座席における前記第1音声の音量よりも小さい前記音場を形成することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の音場制御装置。
  6. 前記音声信号取得部は、前記車両用のナビゲーションシステムが出力した第2音声信号を取得し、
    前記音場制御部は、前記第2音声信号に対応する第2音声を前記車両の運転席にて聴取可能な前記音場を形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の音場制御装置。
  7. 前記音場制御部は、前記車両の座席のうちの前記運転席を除く残余の座席にて前記第2音声を聴取不能な前記音場を形成することを特徴とする請求項6記載の音場制御装置。
  8. 前記音場制御部は、
    前記第1音声信号がステレオの音声信号であり、かつ、前記対象座席が前記車両における前部座席である場合、前記スピーカー群のうちのフロントスピーカーを含む複数個のスピーカーを用いて前記音場を形成し、
    前記第1音声信号がステレオの音声信号であり、かつ、前記対象座席が前記車両における後部座席である場合、前記スピーカー群のうちのリアスピーカーを含む複数個のスピーカーを用いて前記音場を形成し、
    前記第1音声信号がモノラルの音声信号である場合、前記スピーカー群のうちの指向性スピーカーを用いて前記音場を形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の音場制御装置。
  9. 車載情報機器に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載の音場制御装置。
  10. コンピュータを、
    車両に持ち込まれた携帯情報端末の位置を検出する位置検出部と、
    前記携帯情報端末が出力した第1音声信号を取得する音声信号取得部と、
    前記携帯情報端末の位置に基づき、前記車両の座席のうちの前記第1音声信号に対応する第1音声の出力対象となる対象座席を設定する対象座席設定部と、
    前記車両に設けられたスピーカー群を用いて、前記第1音声を前記対象座席にて聴取可能な音場を前記車両の車室内に形成する制御を実行する音場制御部と、
    として機能させるためのプログラム。
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