以下、本実施の二形態を図面に基づいて説明する。実施形態では、自動料金徴収装置として自動販売機を用いて説明する。また、情報処理装置として電子レシート管理サーバを用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、自動料金徴収装置は券売機や自動改札であってもよい。また、情報処理装置は決済サーバであってもよい。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる電子レシートシステムの構成全体を示す構成図である。図1に示すように、電子レシートシステムは、ショッピングセンター等の店舗P1に設置されたPOS(Point of Sales)端末1およびストアサーバ2と、本部P3に設置された電子レシートサーバ3と、電子レシートセンターP4に設置された電子レシート管理サーバ4と、顧客が携帯する携帯端末7と、自動販売機5と、決済センターP6に設置された決済サーバ6とを有する。
POS端末1は、店舗P1と本部P3とを繋ぐネットワークN2に接続されている。ここで、ネットワークN2は、例えば、インターネットやVPN(Virtual Private Network)等の専用線である。
POS端末1は、店舗P1での商品販売データ処理を実行する商品販売データ処理装置である。POS端末1は、決済対象の商品の取引内容を含む取引印字情報であるレシート情報を生成し、当該レシート情報を後述する印字部13で印字することで紙レシートを発行する。また、POS端末1は、第1データ形式である非構造化形式のレシート情報のデータ形式を非構造化形式とは異なる第2データ形式である構造化形式に変換して電子化した電子レシート情報を生成する。電子レシート情報とは、本来レシート用紙に印字するレシート情報を、例えばCSV(Comma-Separated Values)方式やJ−son方式等の構造化形式に変換したレシート情報である。電子レシート情報は、電子レシートサーバ3を経由して電子レシート管理サーバ4に送信され、電子レシート管理サーバ4に記憶される。電子レシート管理サーバ4に記憶された電子レシート情報は、携帯端末7に送信されて閲覧することができる。携帯端末7は、電子レシート情報を、レシート用紙に印字するレシート情報とほぼ同一のフォーマットで表示する。
そして、POS端末1は、生成した電子レシート情報をネットワークN2を介して電子レシートサーバ3に出力(送信)する。電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。なお、店舗P1に設けられるPOS端末1の個数は特に問わず、複数台であってもよい。
ストアサーバ2は、店舗P1全体の売上げを管理する。ストアサーバ2は、POS端末1と店舗P1内に設けられたLAN(Local Area Network)等の通信回線N1で接続されている。ストアサーバ2は、POS端末1での販売情報に基づいて、店舗P1の売上情報を管理する。ストアサーバ2は、店舗P1の各POS端末の売上情報を、精算レシート情報として収集する。精算レシート情報とは、店舗P1が所定期間(例えば一日)に売上げた売上情報を集計した情報である。精算レシート情報とは、所定期間の総売上情報の他、例えば、売上情報を部門別やクラス別に集計した情報である。また、例えば、売上情報を決済種別に集計した情報である。また例えば、売上情報を時間帯別に集計した情報である。また例えば売上情報を種々のカテゴリー別に集計した情報を含む。
電子レシートサーバ3は、店舗P1を運営する企業の本部P3に設けられており、店舗P1を運営する企業毎のレシート情報を管理する企業用のレシート管理サーバとして機能する。
また、電子レシートサーバ3は、POS端末1から送信された電子レシート情報を、ネットワークN2を介して受信する。また、電子レシートサーバ3は、受信した電子レシート情報を、本部P3と電子レシートセンターP4とを繋ぐネットワークN3を介して、電子レシート管理サーバ4に送信する。
ここで、ネットワークN3は、例えば、インターネットやVPN等の専用線である。また、電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
電子レシート管理サーバ4は、電子レシートセンターP4に設けられる。電子レシートセンターP4は、例えば、電子レシートサーバ3でレシート情報を管理する各企業の電子レシート情報および電子精算レシート情報の管理を行う。電子レシート管理サーバ4は、電子レシートサーバ3を運営する本部P3以外の第三者機関である。なお、電子レシートサーバ3についても第三者機関等が管理してもよい。
電子レシート管理サーバ4は、店舗を運営する各種企業の電子レシート情報を一括に管理する顧客用レシート管理サーバとして機能する。電子レシート管理サーバ4は、会員登録を行った各顧客(会員)の氏名や顧客コードである会員ID、電子レシート情報を受け取る受取先を特定する受取先特定情報の一例であって携帯端末7を特定するための固有の端末コード(後述するSRID)、電子レシート情報の送信先となる携帯端末7の送信先情報(例えばメールアドレス)等の会員データを、データベースDBに保持された会員マスタに記憶・管理する。なお、実施形態では、携帯端末7を受取先としているが、携帯端末7にインストールされた、電子レシート情報を閲覧するアプリケーションソフトが受取先であってもよい。また、電子レシート管理サーバ4とは別に、会員データの記憶・管理を行う会員管理サーバ等を設ける構成としてもよい。
また、電子レシート管理サーバ4は、電子レシートサーバ3から送信された電子レシート情報を、ネットワークN3を介して受信し、この電子レシート情報をデータベースDBに保持された後述する電子レシート管理領域43aの電子レシート情報部43a3に記憶・管理する(図6を参照)。より詳細には、電子レシート情報は、商品の取引内容(商品販売データ)の他、電子レシート情報を送信する店舗の店舗情報や会員ID等の要素を含み、対応する会員の会員データと対応付けて管理される。
また、電子レシート管理サーバ4は、データベースDBに電子レシート情報を記憶すると、この電子レシート情報の会員IDに対応付けされた送信先情報を参照することで、送信先(携帯端末7)を特定する。そして、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して、送信する電子レシート情報があることをその送信先に通知する。
また、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して接続される携帯端末7から、会員IDを指定する電子レシート照会を受け付けると、当該会員IDに対応する電子レシート情報をデータベースDBから抽出し、携帯端末7に送信する。なお、電子レシート情報に付加情報が対応付けされている場合、この付加情報についても照会があった携帯端末7に送信する。
携帯端末7は、本システムの利用者(顧客)が携帯して使用する、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等の端末装置である。携帯端末7は、ネットワークN5上で提供される各種情報を閲覧するためのWebブラウザ等のアプリケーションを実装する。
携帯端末7は、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4にアクセスすることで、本システムへの会員登録を行う。ここで、ネットワークN5は、インターネットや、各種公衆網である。
ところで、本システムにおいて、携帯端末7で電子レシート情報を受信するための顧客の会員登録は、例えば次のような手順で行われる。顧客は、携帯端末7からネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に対して空メールを送信する。電子レシート管理サーバ4は、受信したメールアドレスに会員登録のためのページを示すURL(Uniform Resource Locator)を携帯端末7に送信する。顧客は、携帯端末7から会員登録のためのページを示すURLにアクセスして会員登録に必要な事項(氏名、送信先情報等)を入力させる入力画面を表示させる。顧客による必要事項の入力終了後、電子レシート管理サーバ4は、会員マスタに対する会員登録を実行する。その後、電子レシート管理サーバ4は、携帯端末7に対して会員ID及びパスワードを含む会員登録完了メールを配信する。これにより、会員登録が終了する。
また、携帯端末7は、POS端末1での決済(取引)後、電子レシート管理サーバ4において電子レシート情報を送信可能であることを示す通知を、電子レシート管理サーバ4からネットワークN5を介して受信する。会員が、携帯端末7を操作して、電子レシート情報の照会情報をネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に送信することで、当該会員の電子レシート情報および付加情報を電子レシート管理サーバ4から受信する。また、携帯端末7は、受信した電子レシート情報および付加情報を表示する。
自動販売機5は、例えば、駅、商業施設、観光施設、道路沿い等の屋内・屋外を問わず多くの場所に設置されている。自動販売機5は、飲み物、食べ物、たばこ、書籍、音楽、情報等の多種多様な商品を販売している。例えば飲み物や食べ物の場合、自動販売機5は、商品を冷却または保温しながら収納している。顧客は、現金または媒体を用いて自動販売機5から商品を購入する。顧客は、自動販売機5に展示された商品模型や表示された商品画像に対応して設けられたボタンを操作して商品を指定する。すると、自動販売機5は、指定された商品を取出口に排出して販売する。
自動販売機5は、ネットワークN6を介して決済センターP6に設置された決済サーバ6と接続している。ここで、ネットワークN6は、例えば、インターネットやVPN等の専用線である。また、電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
顧客は、現金で商品を購入する場合は、現金を投入してから自動販売機5のボタン等を操作して品物を購入する。また、電子マネーカードやICカード(以降総称して「カード」という)に記憶された金銭的価値を用いて商品を購入する場合は、ボタンを操作して品物を指定してからカードを近距離無線通信部に設けられたカード読取部に近接させて翳すことで、自動販売機5に収納された商品を購入する。この際、カードに記憶されている金銭的価値を使用する。具体的には、記憶されている金銭的価値から商品を購入した金額分の金銭的価値を減算する。
カードには、金銭的価値の引去先を特定する引去先特定情報の一例であって、カードを特定するカード特定情報が記憶されている。そのため、カードを用いて商品を購入すると、自動販売機5がカード特定情報を読み取ることで、商品購入に使用したカードを特定することができる。実施形態では、カードが特定されると、当該カードを所有する個人が特定できるが、必ずしも個人は特定されなくてもよい。
なお、現金およびカードの両方を用いて商品を購入することも可能である。この場合、現金を投入してカードを読取部に翳し、購入する商品を特定する。このようにすることで、現金で商品を購入し、かつ商品購入に使用したカードを特定することができる。この場合、カードの金銭的価値は使用しない。
決済サーバ6は、自動販売機5を所有する企業が運営する決済センターP6に設けられており、決済センターP6が自動販売機5の売上情報を収集して管理する企業用サーバとして機能する。決済サーバ6は、例えば、各自動販売機5から収集した売上情報を管理する。また、例えば、商品別や商品のガテゴリー別に売上情報を管理する。
また、決済サーバ6は、自動販売機5から送信された売上情報を、ネットワークN6を介して受信する。また、決済サーバ6は、後述する自動販売機5から受信したカード特定情報と商情報を、ネットワークN3を介して、電子レシート管理サーバ4に送信する。なお、決済センターP6は、自動販売機5を所有する複数のメーカーが共同で出資して運営する第三者機関であってもよい。
かかる構成の電子レシートシステムにおいては、店舗P1のPOS端末1で商品販売データ処理が行なわれて生成された取引(決済)の内容を示す電子レシート情報が、電子レシートサーバ3を介して電子レシート管理サーバ4に伝送され、Web上に公開される。したがって、Webブラウザを実装してなる携帯端末7は、URL(Uniform Resource Locator)を指定することにより、Web上に公開された電子レシート情報を携帯端末7にダウンロードしてWebブラウザで閲覧することができる。なお、携帯端末7にレシート情報を閲覧するためのアプリケーションをインストールして閲覧するようにしてもよい。
また、自動販売機5が販売した商品の商品情報(商情報)が、自動販売機5から決済サーバ6を介して電子レシート管理サーバ4に送信される。電子レシート管理サーバ4は、自動販売機5が送信した商品情報を受信して、電子レシート情報を生成する。したがって、Webブラウザを実装してなる携帯端末7は、URLを指定することにより、Web上に公開された電子レシート情報を携帯端末7にダウンロードしてWebブラウザで閲覧することができる。なお、携帯端末7にレシート情報を閲覧するためのアプリケーションをインストールして閲覧するようにしてもよい。
次に、図2〜図10を用いて、本実施形態の電子レシートシステムを構築する主要な装置のハードウェア構成について説明する。
まず、POS端末1について説明する。図2は、POS端末1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末1は、各種演算やPOS端末1の各部を統括的に制御する制御部11を備えている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、各種プログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶するRAM(Random Access Memory)11a、現在の日時を計時するRTC(Real Time Clock)部等によって構成されるコンピュータである。
制御部11は、バス18を介して操作部12、印字部13、表示部14、コード読取部15、通信I/F16、および記憶部17に接続されている。
操作部12は、オペレータが操作入力を行うための各種の操作キーを有している。操作キーとしては、例えば、数値を入力するための置数キー、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キーの他、一取引の決済処理を実行させ、当該取引を終了させる締めキー121等が設けられている。
印字部13は、レシート、ジャーナル、精算レシート、点検レシート等の印字を行うプリンタ装置で構成される。印字部13は、例えば発熱媒体を有するサーマルヘッドで搬送されるロール用紙に、購入した商品の商品情報や決済処理にともなう決済情報等や精算情報や点検情報等の情報の印字を行い、その後用紙をカットしてレシート、ジャーナル、精算レシート、点検レシート等を発行する。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。表示部14は、精算レシートの発行処理、電子精算レシート情報の生成処理と送信処理、点検レシートの発行処理における各種情報を表示する。表示部14は、キャッシャ向けに各種情報を表示するオペレータ用ディスプレイ14aと、顧客向けに各種情報を表示する客用ディスプレイ14bとを備える。なお、表示部14をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部12として機能する。
コード読取部15は、例えばバーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コード読取部15は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、携帯端末7の表示部に表示されたコードシンボル等を読み取り、制御部11は、読み取った当該コードシンボルに保持された情報を入力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を特定するための商品コード等が保持されているとする。また、携帯端末7に表示されるコードシンボルには、その携帯端末7を携帯する顧客を特定するためのSRIDや会員ID等が保持されているとする。なお、SRIDや会員IDは、携帯端末7に磁気的あるいは電気的に記憶されていてもよい。この場合、記憶されているSRIDや会員IDを、専用の読取装置で読み取る。制御部11は、読み取ったSRIDまたは会員IDを入力する。
また、制御部11は、バス18を介して通信I/F(インターフェース)16に接続されており、この通信I/F16を介してネットワークN2に接続することが可能となっている。
また、制御部11は、バス18を介して、記憶部17に接続されている。記憶部17は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部17は、商品販売データ処理、精算処理、点検処理を含む各種のPOS業務を実行するための制御プログラム17aを記憶する。制御プログラム17aに基づいて、制御部11は、商品販売データ処理やレシート情報に係る処理を実行する(図11を参照)。記憶部17は、各商品の商品名、商品コード及び単価等の商品データを格納した商品データファイル等の商品販売データ処理に係る各種データファイルを記憶する。また、制御プログラム17aに基づいて、制御部11は、精算処理および点検処理を実行する(図11を参照)。
また、記憶部17は、レシート情報から電子レシート情報を生成するための電子レシート生成プログラム17bを記憶する。制御部11は、電子レシート生成プログラム17bを駆動させて、レシート情報スキーマ(図示せず)に記述された変換規則に基づいて、非構造化形式のレシート情報を構造化形式の電子レシート情報に変換する。このようにして、制御部11は、レシート情報から電子レシート情報を生成する(図11を参照)。
POS端末1が生成する電子レシート情報は、会員ID、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、店舗コード、POS端末1のPOSナンバー、レシートナンバー、商品販売データ(日時データを含む)、などを含んでいる。したがって、例えば消費財メーカー等は、当該メーカーに関連する一意な購入商品の証明情報を、この電子レシート情報から特定条件の下(例えば、店舗を運営する特定の企業限定、特定の地域限定、特定の時間限定等)に取得することが可能になる。また、POS端末1が生成する電子レシート情報は、当該電子レシート情報を送信する携帯端末7を特定する後述するSRIDを含んでいる。
また、記憶部17は、自己のPOS端末1を他のPOS端末1と識別するためのPOSナンバー、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コード、店舗P1を特定する店舗情報である店舗コード等を記憶する。ここで、業種・業態コードは、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、薬局、レストラン、飲食店などとして、店舗の業種・業態を区別するコード(分類コード)である。また、同一企業が経営する各店舗において、それぞれの店舗を特定することが可能とするために、店舗毎に異なる店舗コードが付されている。なお、このような業種・業態は、ユーザの好みによって任意に変更可能である。また、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コードについては、電子レシートサーバ3に登録されていてもよい。
次に、POS端末1の制御部11におけるRAM11aのメモリマップの一部について説明する。図3において、RAM11aは、SRID記憶部11a1、商品情報記憶部11a2、売上情報記憶部11a3を有する。
SRID記憶部11a1は、コード読取部15から入力されたSRIDや会員IDを記憶する。商品情報記憶部11a2は、コード読取部15から入力された商品コードに基づいて、図示しない商品マスタから読み出した商品情報(商品コード、商品名、単価、属性情報等)を記憶する。売上情報記憶部11a3は、決済処理が実行された商品の商品情報や決済情報等を累計して記憶する累計情報である売上情報を記憶する。売上情報記憶部11a3には、POS端末1の精算処理が実行されるまでの所定期間、売上情報が記憶される。
次に、企業用のレシート管理サーバとして機能する電子レシートサーバ3のハードウェア構成を、図4のブロック図を用いて説明する。図4において、電子レシートサーバ3は、各種演算や電子レシートサーバ3の各部を統括的に制御する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部31は、バス34に接続された通信I/F32を介して、ネットワークN2やネットワークN3に接続することが可能となっている。また、制御部31は、バス34を介して記憶部33に接続されている。
記憶部33は、店舗を運営する企業毎の電子レシート情報を電子レシート管理領域33aに記憶する。電子レシート情報は、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コード、店舗コード、買物客の会員ID、POS端末1のPOSナンバー、レシートナンバー、商品販売データなどを含む。また、記憶部33は、電子レシート管理領域33aに記憶された電子レシート情報を管理するための制御プログラム33bを記憶する。
次に、顧客用レシート管理サーバとして機能する電子レシート管理サーバ4のハードウェア構成を、図5のブロック図を用いて説明する。図5において、電子レシート管理サーバ4は、各種演算や電子レシート管理サーバ4の各部を統括的に制御する制御部41を備えている。制御部41は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部41は、バス44に接続された通信I/F42を介して、ネットワークN3およびネットワークN5に接続することが可能となっている。また、制御部41は、バス44を介して、記憶部43に接続されている。
記憶部43には、電子レシート管理領域43a、電子レシート生成プログラム43b、制御プログラム43c、顧客管理領域43dが設けられている。電子レシート管理領域43aは、電子レシートサーバ3から受信した、店舗を運営する各種企業の電子レシート情報を会員毎に管理する。電子レシート生成プログラム43bは、決済サーバ6から受信した商品情報に基づいて、当該商品情報に係る電子レシート情報を生成する。この電子レシート情報には、顧客が自動販売機5で商品を購入する際に使用したカードを特定するカード特定情報が含まれている。
自動販売機5からの商品情報に基づいて電子レシート管理サーバ4が生成する電子レシート情報は、カード特定情報、企業コード、自動販売機5の機器ナンバー、自動販売機5の設置場所データ、レシートナンバー、商品情報(日時データを含む)などを含んでいる。なお、自動販売機5からSRIDが送信された場合は、電子レシート管理サーバ4が生成する電子レシート情報は、当該電子レシート情報を送信する携帯端末7を特定する後述するSRIDを含んでいる。
また、記憶部43は、電子レシート管理領域43a等の制御を行うための制御プログラム43cを記憶する。また、記憶部43は、携帯端末7の携帯者である顧客を管理するための顧客管理領域43dを記憶する。顧客管理領域43dには、顧客を特定する顧客IDに対応して、種々の顧客情報、および顧客が携帯する携帯端末7を特定する端末コード(後述するSRID)を記憶する。顧客IDとSRIDとは互いに対応付けて記憶されている。
次に、図6を用いて、電子レシート管理領域43aについて説明する。図6において、電子レシート管理領域43aは、取引において生成した電子レシート情報を取引毎に記憶する。電子レシート管理領域43aは、電子レシートを送信する携帯端末7を特定する端末コードである電子レシートID(以降「SRID」という)を記憶するSRID部43a1、送信アドレス部43a2、電子レシート情報部43a4を備えている。SRID部43a1は、POS端末1のコード読取部15によって読み取られたSRID、または、自動販売機5から受信したSRID、または、自動販売機5から受信したカード特定情報に基づいて抽出したSRIDを記憶する。送信アドレス部43a2は、電子レシート情報を送信する携帯端末7の送信先アドレス情報を、SRID毎に記憶する。電子レシート情報部43a3は、一取引分のレシート情報を電子レシート化した電子レシート情報を、取引毎にSRIDに対応して記憶する。実施形態では、電子レシート情報に、SRID部43a1に記憶されたSRID、送信アドレス部43a2に記憶されたアドレス情報、電子レシート情報部43a3に記憶された電子レシート情報を含む。
次に、図7を用いて、顧客管理領域43dについて説明する。顧客管理領域43dは、顧客を特定する会員ID(個人特定情報)に対応して、カード特定情報である電子マネーカードID(個人特定情報)や、カード特定情報であるICカードID(個人特定情報)や、SRID(端末特定情報)等を対応づけて記憶している。図7において、顧客管理領域43dは、会員ID部43d1、会員情報部43d2、電子マネーID部43d3、ICカードID部43d4、SRID部43d5を有する。
会員ID部43d1は、電子レシートを受信する等の特定会員のID情報を記憶する。会員情報部43d2は、会員IDが特定する会員の会員情報(会員の氏名、住所、電話番号、家族構成、嗜好、購入履歴等の情報、携帯端末7のアドレス等)を記憶する。電子マネーID部43d3は、会員が所有する電子マネーカードを特定する電子マネーカードIDを、会員IDに対応して記憶する。ICカードID部43d4は、会員が所有するICカードを特定するICカードIDを、会員IDに対応して記憶する。SRID部43d5は、会員が携帯する携帯端末7を特定するSRIDを、会員IDに対応して記憶する。すなわち、顧客管理領域43dは、会員IDと電子マネーカードIDとICカードIDとSRIDとを、互いに対応付けて記憶している。したがって、電子マネーカードIDやICカードIDに基づいて、対応するSRIDを抽出することができる。
次に、図8のブロック図を用いて、携帯端末7のハードウェア構成を説明する。図8において、携帯端末7は、各種演算や携帯端末7の各部を統括的に制御する制御部71を備えている。制御部71は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
操作部72は、バス76を介して表示部73に接続されている。操作部72は、操作者(顧客)が操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。表示部73は、例えば液晶ディスプレイ等であり、後述する電子レシート情報等の各種情報を表示する。なお、表示部73をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部72として機能する。
また、制御部71は、バス76を介して通信I/F74に接続されており、この通信I/F74を介してネットワークN5に接続することが可能となっている。
また、制御部71は、バス76を介して、記憶部75に接続されている。記憶部75は、Web上に公開されている各種情報(コンテンツ)を閲覧するためのWebブラウザの他、電子レシート管理サーバ4から電子レシート情報を受け取るための電子レシート対応プログラム75aと、受け取ったレシート情報を閲覧するための電子レシート閲覧プログラム75bと、電子レシート情報を送信する携帯端末7を特定するためのSRIDを記憶するSRID記憶部75cを備えている。SRID記憶部75cに記憶されたSRIDは、表示部73に、コードシンボルで表示される。POS端末1は、コード読取部15を用いて、表示部73に表示されたコードシンボルを読み取って、SRIDを入力する。
なお、SRIDは、コードシンボルとして読み取られる他に、POS端末1によって磁気的あるいは電気的に読み取られてもいい。また、携帯端末7以外の、例えば会員カード等からSRIDを読み取ってもいい。また、SRID以外の顧客を特定する顧客IDを読み取ってもいい。この場合、読み取った顧客IDに基づいて、対応して電子レシート管理サーバ4に記憶されているSRIDを取得する。
次に、図9のブロック図を用いて、自動販売機5のハードウェア構成を説明する。図9において、自動販売機5は、各種演算や自動販売機5の各部を統括的に制御する制御部51を備えている。制御部51は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶するRAM51a、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
操作部52は、バス56を介して表示部53に接続されている。操作部52は、操作者(顧客)が操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。また操作部52は、操作ボタン52aを備えている。操作ボタン52aは、自動販売機5が販売する商品個々に対応して設けられており、顧客は、自動販売機5に収納された商品を指定する場合に、当該操作ボタン52aを操作する。
表示部53は、例えば液晶ディスプレイ等であり、自動販売機5が販売する商品を表示する。なお、表示部53をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部52の操作ボタン52aとして機能する。
また、制御部51は、バス56を介して通信I/F54に接続されており、この通信I/F54を介してネットワークN6に接続することが可能となっている。
また、制御部51は、バス56を介して、記憶部55に接続されている。記憶部55は、自動販売機5の動作を制御する制御プログラム55aと、自動販売機5で販売された商品の売上情報を記憶する売上情報部55bとを備える。
また、制御部51は、バス56を介して近距離無線通信部57と接続している。近距離無線通信部57は、カード読取部を備えており、カード読取部に近接(例えば読取部から5センチメートルよりも近い距離に近づけた)させたカードと通信を確立して、カードからカード特定情報を読み取る。また、近距離無線通信部57は、カードに記憶された金銭的価値を読み取ったり、カードに新たな金銭的価値を書き込んだりする。
また、制御部51は、バス56を介して商品排出部58と接続している。制御部51は、商品が指定されると、商品排出部58に対して、当該商品の排出の指示を出す。商品排出部58は、制御部51から商品排出の指示があると、当該商品を顧客が取り出すことができるように商品を取出口に排出する。
次に、図10のブロック図を用いて、決済サーバ6のハードウェア構成を説明する。図10において、決済サーバ6は、各種演算や決済サーバ6の各部を統括的に制御する制御部61を備えている。制御部61は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部61は、バス64に接続された通信I/F62を介して、ネットワークN3に接続することが可能となっている。また、制御部61は、バス64を介して記憶部63に接続されている。
記憶部63は、自動販売機5から受信した、自動販売機5で販売された商品の売上情報を記憶する売上情報部63c、自動販売機5から受信したカード特定情報やSRIDを記憶する個人情報部63a、売上情報部63cや個人情報部63aへの読み出しや書き込みを含めた決済サーバ6の各種制御を実行する制御プログラム63bを記憶する。
次に、図11〜図20を用いて、本実施形態の各部が実行する制御処理について説明する。
まず、POS端末1の制御部11が、制御プログラム17aおよび電子レシート生成プログラム17bに従って動作することにより実行される制御処理を、図11に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図11において、POS端末1の制御部11は、コード読取部15により、携帯端末7に記憶されているSRIDが入力されたか否かを判断する(ステップS11)。入力されたと判断した場合は(ステップS11のYes)、制御部11は、入力されたSRIDを、制御部11のRAM11a内に設けられたSRID記憶部11a1に記憶する(ステップS12)。そして制御部11は、ステップS11に戻って待機する。
また、携帯端末7に記憶されているSRIDが入力されていないと判断した場合は(ステップS11のNo)、制御部11は、コード読取部15により、商品に付されたコードシンボルが読み取られて商品コードが入力されたか否かを判定する(ステップS21)。商品コードが入力されたと判定すると(ステップS21のYes)、制御部11は、当該商品コードに基づいて商品登録処理を実行する(ステップS22)。そして制御部11は、ステップS11に戻って待機する。
商品登録処理とは、入力された商品コードに基づいて、記憶部17に記憶された商品マスタ(図示せず)を検索し、入力された商品コードに対応して商品マスタに記憶されている商品情報(商品コード、商品名、単価、属性情報等)を読み出して、RAM11aに設けられた商品情報記憶部11a2に記憶することである。
商品コードが入力されていないと判断した場合は(ステップS21のNo)、制御部11は、締めキー121が操作されたか否かを判断する(ステップS31)。操作されたと判断した場合は(ステップS31のYes)、制御部11は、当該取引の決済処理を実行する(ステップS32)。決済処理とは、商品情報部に記憶された商品情報に基づいて、合計金額を算出して表示部14に表示し、各種の決済での支払いに基づいて当該取引を終了する処理をいう。そして制御部11は、当該取引に係る決済情報に基づいて、レシート用紙に印字するための非構造化形式のレシート情報を生成する(ステップS33)。なお、上記SRID記憶部75cにSRIDが記憶されている場合は、ステップS33において、当該SRIDを取込んで非構造化形式のレシート情報を生成する。
次に制御部11は、レシート情報に基づいて電子レシート情報を生成するか否かを判断する(ステップS34)。生成されたレシート情報にSRIDが含まれている場合は、制御部11は、電子レシート情報を生成すると判断する。
電子レシート情報を生成すると判断した場合は(ステップS34のYes)、制御部11は、電子レシート生成プログラム17bを駆動して、ステップS33で生成したレシート情報に基づいて非構造化形式のレシート情報を変換した、構造化形式の電子レシート情報を生成する(ステップS35)。生成した電子レシート情報には、図6で例示するように、電子レシート情報に、SRID、POS端末1が設置された店舗P1を特定する店舗コードが含まれる。そして制御部11は、生成したSRIDと店舗コードとを含む電子レシート情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS36)。
次に制御部11は、SRID記憶部11a1に記憶されたSRIDを消去する(ステップS38)。次に制御部11は、商品情報記憶部11a2に記憶された商品情報を売上情報記憶部11a3に累積記憶する(ステップS39)。次に制御部11は、商品情報記憶部11a2に記憶された商品情報を消去する(ステップS40)。そして制御部11は、処理を終了する。なお、ステップS34において、電子レシート情報を生成しないと判断した場合は(ステップS34のNo)、制御部11は、印字部11を駆動して、ステップS33で生成したレシート情報を長尺状の紙のレシート用紙に印字してレシートを発行する(ステップS37)。
次に、電子レシートサーバ3の制御部31が、制御プログラム33bに従って動作することにより実行される電子レシート管理処理の流れを、図12に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
電子レシートサーバ3の制御部31は、POS端末1からステップS36で送信された電子レシート情報を通信I/F32を介して受信したか否かを判断する(ステップS51)。受信したと判断した場合(ステップS51のYes)、記憶部33の電子レシート管理領域33aに企業毎の電子レシート情報として記憶する(ステップS52)。そして、制御部31は、ステップS52で記憶した電子レシート情報を電子レシート管理サーバ4に送信し(ステップS53)、ステップS51に戻る。
次に、自動販売機5の制御部51が、制御プログラム55aに従って動作することにより実行される制御処理を、図13に示す機能ブロック図及び図14に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図13に示すように、自動販売機5で実行される制御プログラム55aは、引去先特定情報入力手段511、提供手段512、関連付手段513、送信手段514を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては制御部51のCPUが、記憶部55から制御プログラム55aを読み出して実行することにより、引去先特定情報入力手段511、提供手段512、関連付手段513、送信手段514が実行される。
引去先特定情報入力手段511は、記憶媒体から金銭的価値の引去先を特定する引去先特定情報を入力する機能を有する。
提供手段512は、操作に対応して顧客に対して商品を提供またはサービスを提供する機能を有する。
関連付手段513は、入力された引去先特定情報と提供された商品またはサービスを含む商情報とを関連付ける機能を有する。
送信手段514は、関連付けられた引去先特定情報と商情報とを、少なくとも商情報を電子化した電子レシート情報を受け取る受取先を特定する受取先特定情報を記憶する外部装置に送信する機能を有する。
図14は、自動販売機5の制御処理を示すフローチャートである。図14において、制御部51は、操作部52の操作ボタン52aが操作されて商品が指定されたか否かを判断する(ステップS111)。商品が指定されたと判断した場合は(ステップS111のYes)、制御部51は、指定された商品の商品情報をRAM51aに記憶する(ステップS112)。次に制御部51は、すでに自動販売機5に、商品を購入できる額の現金が投入されているか否かを判断する(ステップS113)。
投入されていると判断した場合は(ステップS113のYes)、制御部51は、投入された現金に基づいて決済処理を実行する(ステップS114)。すなわち制御部51は、投入された現金の額と購入した商品の額から、釣銭が必要な場合は釣銭を払出す。そして制御部51は、購入した商品の商品情報と決済された決済情報(以降これらを単に「商品情報」という)を、売上情報部55bに記憶する。次に制御部51は、商品排出部58を制御して、購入された商品を取出口に排出する(ステップS115)。そして制御部51は、ステップS111に戻って待機する。なお、ステップS113において、現金が投入されていないと判断した場合は(ステップS113のNo)、制御部51は、ステップS111に戻って待機する。
一方ステップS111において、商品は指定されていないと判断した場合は(ステップS111のNo)、制御部51は、近距離無線通信部57においてカードから、個人特定情報であるカード特定情報を読取って入力されたか否かを判断する(ステップS116)。カード特定情報が入力されたと判断した場合は(ステップS116のYes)、続いて制御部51は、近距離無線通信部57からSRIDも入力されたか否かを判断する(ステップS117)。SRIDは、電子マネーカード、ICカード、携帯端末7等に記憶されているものを読み取って入力する。
入力されたと判断した場合は(ステップS117のYes)、制御部51は、RAM51aに商品情報が記憶されているか否かを判断する(ステップS118)。記憶されている場合は(ステップS118のYes)、商品が指定されているため、当該商品について、入力されたカードに記憶された金銭的価値に基づいてカードによる決済処理を実行する(ステップS119)。すなわち制御部51は、カードから金銭的価値情報を入力し、入力された金銭的価値から購入された商品の価格に相当する金銭的価値を減額し、減額後の金銭的価値をカードに書き込む。同時に制御部51は、販売した商品の商品情報を、売上情報部55bに記憶する。そして制御部51は、入力されたカード特定情報とSRIDと決済処理した商品情報を決済サーバ6に送信する(ステップS120)。そして制御部51は、ステップS111に戻って待機する。なお、ステップS120で送信するカード特定情報とSRIDと決済処理した商品情報は、非構造化形式の情報である。
一方ステップS117において、SRIDが入力されていないと判断した場合は(ステップS117のNo)、制御部51は、RAM51aに商品情報が記憶されているか否かを判断する(ステップS121)。記憶されている場合は(ステップS121のYes)、商品が指定されているため、当該商品について、入力されたカードに記憶された金銭的価値に基づいてカードによる決済処理を実行する(ステップS122)。すなわち制御部51は、カードから金銭的価値情報を入力し、入力された金銭的価値から購入された商品の価格に相当する金銭的価値を減額し、減額後の金銭的価値をカードに書き込む。同時に制御部51は、販売した商品の商品情報を、売上情報部55bに記憶する。そして制御部51は、入力されたカード特定情報と決済処理した商品情報を決済サーバ6に送信する(ステップS123)。そして制御部51は、ステップS111に戻って待機する。なお、ステップS123で送信するカード特定情報と決済処理した商品情報は、非構造化形式の情報である。
また、ステップS118またはステップS121において、RAM51aに商品情報が記憶されていないと判断した場合は(ステップS118のNoまたはステップS121のNo)、制御部51は、商品が指定されていない状態でカードが読まれたとして、エラー処理を実行する(ステップS124)。そして制御部51は、ステップS111に戻って待機する。
一方、ステップS116において、カード特定情報が入力されていないと判断した場合は(ステップS116のNo)、次に制御部51は、所定時刻であるか否かを判断する(ステップS125)。自動販売機5は、所定時刻になると自己の自動販売機5での売上情報を決済サーバ6に送信している。これは、決済サーバ6が、自動販売機5での売上情報を自動的に収集するためである。
所定時刻であると判断した場合は(ステップS125のYes)、制御部51は、売上情報部55bに記憶されているすべての売上情報を読み出して決済サーバ6に送信する(ステップS126)。そして制御部51は、ステップS111に戻って待機する。一方、所定時刻ではないと判断した場合は(ステップS125のNo)、制御部51は、ステップS111に戻って待機する。
このような第1実施形態の自動販売機5によれば、自動販売機5で購入した商品について、商情報である購入した商品の商品情報と個人特定情報であるカード特定情報を関連付けて電子レシート管理サーバ4に送信するようにしたため、電子レシート管理サーバ4において電子レシート情報を生成することができる。このため、自動販売機5で紙のレシートを発行しなくても、電子レシートの仕組みを利用して、代金の支払い情報を顧客に提供することができる。したがって、多数の自動販売機5にレシート用紙を装着する作業が不要となる。また、各自動販売機におけるレシート用紙の残量を管理するインフラも不要となる。
また、第1実施形態の自動販売機5において、カード特定情報とともにSRIDも電子レシート管理サーバ4に送信するようにした場合、電子レシート管理サーバ4において、受信したSRIDに基づいて電子レシート情報を生成することができる。このため、自動販売機5で紙のレシートを発行しなくても、電子レシートの仕組みを利用して、代金の支払い情報を顧客に提供することができる。そのため、多数の自動販売機5にレシート用紙を装着する作業が不要となる。また、各自動販売機におけるレシート用紙の残量を管理するインフラも不要となる。
次に、決済サーバ6の制御部61が、制御プログラム63bに従って動作することにより実行される制御処理の流れを、図15に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
決済サーバ6の制御部61は、自動販売機5からステップS120またはステップS123で、カード特定情報を通信I/F62を介して受信したか否かを判断する(ステップS61)。受信したと判断した場合(ステップS61のYes)、受信したカード特定情報を同時に受信した商品情報とともに記憶部63の個人情報部63aに記憶する(ステップS62)。制御部61は、カード特定情報とともにSRIDを受信した場合は当該SRIDも個人情報部63aに記憶する。そして、制御部61は、ステップS62で記憶した商品情報とカード特定情報を電子レシート管理サーバ4に送信し(ステップS63)、ステップS61に戻る。
また、カード特定情報を受信していないと判断した場合は(ステップS61のNo)、次に制御部61は、自動販売機5がステップS126で送信した売上情報を受信したか否かを判断する(ステップS64)。受信したと判断した場合は(ステップS64のYes)、受信した売上情報を売上情報部63cに記憶する(ステップS65)。制御部61は、売上情報部63cに記憶された売上情報に基づいて、自動販売機5で販売された商品の売上管理を実行する。
次に、電子レシート管理サーバ4の制御部41が、電子レシート生成プログラム43bおよび制御プログラム43cに従って動作することにより実行される制御処理を、図16に示す機能ブロック図及び図17に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図16に示すように、電子レシート管理サーバ4で実行される電子レシート生成プログラム43bおよび制御プログラム43cは、記憶手段411、受信手段412、抽出手段413、電子レシート情報生成手段414、電子レシート情報送信手段415、判断手段416、第2電子レシート情報生成手段417を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては制御部41のCPUが、記憶部43から電子レシート生成プログラム43bおよび制御プログラム43cを読み出して実行することにより、記憶手段411、受信手段412、抽出手段413、電子レシート情報生成手段414、電子レシート情報送信手段415、判断手段416、第2電子レシート情報生成手段417が実行される。
記憶手段411は、金銭的価値の引去先を特定する引去先特定情報と電子レシート情報を受け取る受取先を特定する受取先特定情報とを対応付けて記憶する機能を有する。
受信手段412は、自動料金徴収装置から送信された、引去先特定情報と顧客に対して提供された商品またはサービスを含む商情報を受信する機能を有する。
抽出手段413は、受信した引去先特定情報に基づいて対応して記憶された受取先特定情報を抽出する機能を有する。
電子レシート情報生成手段414は、商情報および抽出された受取先特定情報に基づいて、商情報を含んで電子化した電子レシート情報を生成する機能を有する。
電子レシート情報送信手段415は、生成した電子レシート情報を受取先特定情報で特定される受取先に送信する機能を有する。
判断手段416は、受信手段412が商情報とともに受取先特定情報を受信したか否かを判断する機能を有する。
第2電子レシート情報生成手段417は、判断手段416が商情報とともに受取先特定情報を受信したと判断した場合は、受信した商情報と受取先特定情報に基づいて電子レシート情報を生成する機能を有する。
図17は、電子レシート管理サーバ4の制御処理を示すフローチャートである。図17において、制御部41は、電子レシートサーバ3から電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS71)。電子レシート情報を受信したと判断した場合は(ステップS71のYes)、制御部41は、受信したSRIDをSRID部43a1に記憶する(ステップS72)。そして対応する電子レシート情報を電子レシート情報部43a3に記憶する(ステップS72)。また、制御部41は、受信したSRIDに対応して顧客管理領域43dに記憶されている、当該SRIDで特定される携帯端末7のアドレスを、会員情報部43d2から読み出して送信アドレス部43a2に記憶する(ステップS72)。そして制御部41は、送信アドレス部43a2に記憶したアドレスの携帯端末7に対して、電子レシート情報が存在することを通知する(ステップS73)。そして制御部41は、ステップS71に戻って待機する。
また、電子レシートサーバ3から電子レシート情報を受信していないと判断した場合は(ステップS71のNo)、制御部41は、携帯端末7から電子レシート情報の照会があったか否かを判断する(ステップS81)。電子レシート情報の照会は、ステップS73の通知を受信した携帯端末7を操作することで実行される(詳細は図18を用いて後述する)。
電子レシート情報の照会があったと判断した場合は(ステップS81のYes)、制御部41は、照会があった電子レシート情報を、電子レシート管理領域43aから抽出する(ステップS82)。そして制御部41は、抽出した電子レシート情報に含まれるアドレスに基づいて、当該アドレスで特定される携帯端末7に対して電子レシート情報を送信する(ステップS83)。そして制御部41は、ステップS71に戻って待機する。
一方、電子レシート情報の照会がなかったと判断した場合は(ステップS81のNo)、制御部41は、ステップS120またはステップS123で自動販売機5から送信されたカード特定情報を受信したか否かを判断する(ステップS91)。受信したと判断した場合は(ステップS91のYes)、次に制御部41は、ステップS120で自動販売機5から送信されたSRIDを受信したか否かを判断する(ステップS92)。
受信していないと判断した場合は(ステップS92のNo)、制御部41は、受信したカード特定情報(非構造化形式の情報)と、ステップS91で同時に受信した商品情報(非構造化形式の情報)を、制御部41のRAMに記憶する(ステップS93)。次に制御部41は、RAMに記憶したカード特定情報に基づいて顧客管理領域43dを調査する。
記憶したカード特定情報が電子マネーカードIDならば、電子マネーID部43d3を調査する。また、記憶したカード特定情報がICカードIDならば、ICカードID部43d4を調査する。そして制御部41は、受信したカード特定情報に対応するSRIDが存在するか否かを判断する(ステップS94)。
存在すると判断した場合は(ステップS94のYes)、制御部41は、該当するSRID部43d5に記憶されたSRIDを抽出する(ステップS95)。そして制御部41は、抽出したSRIDおよびステップS93でRAMに記憶した商品情報に基づいて、構造化形式の電子レシート情報を生成する(ステップS96)。そして制御部41は、生成した電子レシート情報についてステップS72以降を実行する。受信したカード特定情報に対応するSRIDが存在しないと判断した場合は(ステップS94のNo)、制御部41は、ステップS71に戻って待機する。
一方、ステップS92において、自動販売機5からSRIDを受信したと判断した場合は(ステップS92のYes)、制御部41は、ステップS96以降を実行する。ステップS96では、受信したSRIDおよび商品情報に基づいて構造化形式の電子レシート情報を生成する。なお、ステップS91において、カード特定情報を受信していないと判断した場合は(ステップS91のNo)、制御部41は、ステップS71に戻って待機する。
このような第1実施形態における電子レシート管理サーバ4は、カード特定情報とSRIDとを対応して記憶し、自動販売機5から送信されたカード特定情報に基づいて対応するSRIDを抽出し、抽出したSRIDと受信した商品情報に基づいて電子レシート情報を生成するようにしたので、自動販売機5において、紙のレシートを発行しなくても電子レシートの仕組みを利用して代金の支払い情報を顧客に提供することができる。そのため、多数の自動販売機5にレシート用紙を装着する作業が不要となる。また、各自動販売機5におけるレシート用紙の残量を管理するインフラも不要となる。
次に、携帯端末7の制御部71が、電子レシート対応プログラム75aに従って動作することにより実行される電子レシート受け取り処理及び電子レシート閲覧プログラム75bに従って動作することにより実行される電子レシート閲覧処理の流れを、図18を参照しつつ説明する。
図18に示すように、制御部71は、電子レシート管理サーバ4から、電子レシート情報を電子レシートサーバ3から受信したことを示す通知を受信したか否かを判断する(ステップS101)。受信したと判断した場合は(ステップS101のYes)、制御部71は、受信したことを示す通知を表示部73に表示する(ステップS102)。この通知は、例えば「お客様の電子レシートをお預かりしています」等のメッセージである。
電子レシート情報受信の通知を受信していないと判断した場合は(ステップS101のNo)、制御部71は、電子レシート情報の照会が操作されたか否かを判断する(ステップS103)。上記通知を見た携帯端末7の操作者は、電子レシート情報の照会情報を送信するために操作部72を操作する。操作されたと判断した場合は(ステップS103のYes)、制御部71は、SRID記憶部75cに記憶されている当該携帯端末7を特定するSRIDとともに、電子レシートの送信を求める照会情報を電子レシート管理サーバ4に送信する(ステップS104)。照会を受信した電子レシート管理サーバ4は、図17のステップS81〜ステップS83の処理を実行して電子レシート情報を携帯端末7に送信する。
一方、電子レシート情報の照会が操作されていないと判断した場合は(ステップS103のNo)、制御部71は、電子レシート管理サーバ4から、電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS105)。電子レシート情報を受信したと判断した場合は(ステップS105のYes)、制御部71は、受信した電子レシート情報を表示部73に表示する(ステップS106)。なお、電子レシート情報のみを受信した場合は、制御部71は、当該電子レシート情報を表示する。
このように、第1実施形態では、自動販売機5で入力されたカード特定情報を購入した商品の商品情報とともに電子レシート管理サーバ4に送信する。自動販売機5はSRIDを電子レシート管理サーバ4に送信することもある。電子レシート管理サーバ4は、受信したカード特定情報またはSRIDに基づいて電子レシート情報を生成する。
なお、第1実施形態において、電子レシート情報の生成を、電子レシート管理サーバ4ではなく、決済サーバ6で行ってもよい。この場合、決済サーバ6が情報処理装置となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比較し、自動販売機5の構成が異なる。第2実施形態の自動販売機5について、制御部51が、制御プログラム55aに従って動作することにより実行される制御処理を、図19と図20を用いて説明する。
図19に示すように、自動販売機5で実行される制御プログラム55aは、受取先特定情報入力手段516、提供手段517、電子レシート情報生成手段518、電子レシート情報送信手段519を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては制御部51のCPUが、記憶部55から制御プログラム55aを読み出して実行することにより、受取先特定情報入力手段、提供手段517、電子レシート情報生成手段518、電子レシート情報送信手段519が実行される。
受取先特定情報入力手段516は、記憶媒体から電子レシート情報を受け取る受取先を特定する受取先特定情報を入力する機能を有する。
提供手段517は、操作に対応して顧客に対して商品を提供またはサービスを提供する機能を有する。
電子レシート情報生成手段518は、入力された受取先特定情報と提供された商品またはサービスを含む商情報を電子化した電子レシート情報を生成する機能を有する。
電子レシート情報送信手段519は、生成した電子レシート情報を、受取先特定情報を記憶する外部装置に送信する機能を有する。
図20は、第2実施形態における自動販売機5の制御処理を示すフローチャートである。なお、図20において、図14と同一の内容部分については図14の説明を、図14の参照番号を引用する等して、図20の説明を簡略化する。
図20において、ステップS131〜ステップS135は、図14のステップS111〜ステップS115と同一であり、説明を省略する。ステップS131において、自動販売機5で商品が指定されていないと判断した場合は(ステップS131のNo)、制御部51は、SRIDが入力されたか否かを判断する(ステップS136)。第2実施形態では、カード特定情報は入力されず、電子マネーカード、ICカード、携帯端末7等に記憶されているSRIDが入力される。SRIDは、近距離無線通信部57で読み取られる。
SRIDが入力されたと判断した場合は(ステップS136のYes)、ステップS137とステップS138(ステップS118とステップS119と同一)を実行した後、制御部51は、入力されたSRID(非構造化形式の情報)とRAM51aに記憶されている商品情報(非構造化形式の情報)に基づいて、構造化形式の電子レシート情報を生成する(ステップS139)。そして制御部51は、生成した電子レシート情報を決済サーバ6に送信する(ステップS140)。そして制御部51は、ステップS131に戻って待機する。決済サーバ6に送信された電子レシート情報は、決済サーバ6から電子レシート管理サーバ4に送信される。
なお、ステップS137において商品情報を記憶していないと判断した場合は(ステップS137のNo)、ステップS124と同様のエラー処理を実行する(ステップS141)。
また、ステップS136において、SRIDが入力されていないと判断した場合は(ステップS136のNo)、制御部51は、ステップS142とステップS143の処理(ステップS125とステップS126の処理と同様)を実行しステップS131に戻って待機する。
このような第2実施形態の自動販売機5は、SRIDが入力されたときに自動販売機5で電子レシート情報を生成し、決済サーバ6を介して電子レシート管理サーバ4に送信する。そのため、電子レシート管理サーバ4において電子レシート情報を生成する必要がなく、既存の電子レシート管理サーバ4をそのまま活用することができる。
なお、第2実施形態において、自動販売機5にカード特定情報を入力し、自動販売機5が、入力されたカード特定情報からSRIDを抽出しかつ抽出したSRIDに基づいて電子レシート情報を生成するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、自動料金徴収装置として自動販売機5を例に説明したが、例えば、電車やバスの乗車券を発券する券売機や駅に入場する際に利用する自動改札機等を、自動料金徴収装置とすることもできる。券売機の場合、商情報は乗車券の種類や購入金額であり、自動改札機の場合は、商情報は乗車区間や金額である。
また、上記実施形態では、媒体としてカードを例示して説明したが、カード以外の媒体(例えば携帯端末)であってもよい。
また、上記実施形態では、カード特定情報として、電子マネーカードIDまたはICカードIDを例示したが、例えば、クレジットカードを特定するクレジットカードIDであってもよい。
なお、実施形態の自動販売機5および電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の自動販売機5および電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の自動販売機5および電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態の自動販売機5および電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本発明が解決しようとする課題は、自動販売機や券売機や自動改札といった自動料金徴収装置において、紙のレシートを発行しなくても、購入した商品やサービスの情報や代金の支払い情報を提供できる、情報処理装置およびプログラムを提供することである。
実施形態の情報処理装置は、金銭的価値の引去先を特定する引去先特定情報と電子レシート情報を受け取る受取先を特定する受取先特定情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、自動料金徴収装置から送信された、前記引去先特定情報と顧客に対して提供された商品またはサービスを含む商情報を受信する受信手段と、受信した前記引去先特定情報に基づいて前記対応して記憶された前記受取先特定情報を抽出する抽出手段と、前記商情報および前記抽出された受取先特定情報に基づいて、前記商情報を含んで電子化した電子レシート情報を生成する電子レシート情報生成手段と、前記生成した電子レシート情報を前記受取先特定情報で特定される前記受取先に送信する電子レシート情報送信手段と、前記受信手段が前記商情報とともに前記受取先特定情報を受信したか否かを判断する判断手段と、を備え、前記抽出手段は、前記受取先特定情報を受信していないと判断した場合に前記受取先特定情報を抽出する。