JP2019020178A - 電線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出する。【解決手段】電線検査装置20は、一端電力供給端子30と、他端電力供給端子32と、電源部36と、出力部38とを備える。電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200の電線に電力を供給する。出力部38は、その電線にかかる電圧に応じてその電線に対するノイズの侵入の有無の検査結果を出力する。出力部38が、測定部と、侵入有無判断部と、結果情報出力部とを有している。測定部は、電線にかかる電圧を測定する。その電圧は、電力が電線に供給されている間に複数回測定される。侵入有無判断部は、測定部が複数回測定した電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部は、侵入有無判断部の判断結果を表わす情報を出力する。【選択図】図1
Description
本発明は、電線検査装置に関する。
特許文献1は接触状態検出装置を開示する。この接触状態検出装置は、電気的接続部の接触状態を検出する装置である。この電気的接続部は、電子装置の本体と負荷ユニットとを接続するものである。この接触状態検出装置は、基準電位検出部と、被測定電圧検出部と、接触異常検出部と、正常復帰検出部とを備える。基準電位検出部は、基準抵抗の電気的接続部側の端以外の2点の位置の電位を第1、第2基準電位として検出する。基準抵抗は、本体から電気的接続部を通って負荷ユニットへ流れる電流の通路に設けられる。被測定電圧検出部は、電気的接続部の両端の電位差を検出する。接触異常検出部は、第1基準電位と被測定電圧検出部の出力とに基づいて電気的接続部の接触異常を検出する。正常復帰検出部は、第2基準電位と被測定電圧検出手段の出力とに基づいて電気的接続部の接触異常から正常状態への復帰を検出する。特許文献1に開示されている接触状態検出装置によれば、電気的接続部の接触不良あるいは接触異常を、その電気的接続部が接続される電子装置の稼動中の負荷変動に影響されずに正確に検出できる。特許文献1に開示されている接触状態検出装置によれば、接触不良或いは接触異常を検出している状態から正常に接触している状態への復帰を電子装置の稼動中の負荷変動に影響されずに正確に検出できる。
しかしながら、特許文献1に開示された接触状態検出装置には、電子装置の本体と負荷ユニットとを接続するための電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを検出できないという問題点がある。こういった電線が外部からのノイズの侵入に耐えられず、かつ、その電線が信号の通信に用いられる場合、その通信に異常が生じてしまう。
本発明は、このような問題を解消するものである。その目的は、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる電線検査装置を提供することにある。
図面を参照して本発明の電線検査装置を説明する。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上記課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、電線検査装置20は、電力供給端子30,32の対と、電源部36と、出力部38とを備える。電力供給端子30,32の対は、検査の対象である電線に接続される。電源部36は、電力供給端子30,32の対を介して電線に電力を供給する。出力部38は、電線に対するノイズの侵入の有無の検査結果を出力する。この検査結果は、電線にかかる電圧に応じて出力されるものである。出力部38が、測定部80と、侵入有無判断部82と、結果情報出力部84とを有している。測定部80は、電力供給端子30,32の対に接続される。測定部80は、電線にかかる電圧を測定する。電線にかかる電圧は、電力が電線に供給されている間に複数回測定される。侵入有無判断部82は、測定部80が複数回測定した電圧がノイズの侵入に対応する予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部84は、侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報を出力する。侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報は、ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力される。
本発明にかかる電線検査装置20は、電線がノイズを受ける環境下で用いられる。電源部36は、電力供給端子30,32の対を介して電線に電力を供給する。測定部80は、電線にかかる電圧を測定する。電線にノイズが侵入している場合とそうでない場合とでは電線にかかる電圧が異なる。その電圧がノイズの影響を受けるためである。ノイズが侵入しているか否かに応じて電線にかかる電圧が異なるので、ノイズが侵入したとみなし得るか否かに対応するよう、その電圧についての要件を予め定めておけば、その要件をその電圧が満たすか否かに基づき、電線に対するノイズの侵入の有無を判断できる。複数回の測定によって得られたその電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてそのノイズの侵入の有無を判断することで、1回の測定によって測定された電圧の大きさに基づいてその有無が判断される場合に比べ、その判断の精度を向上させることができる。これにより、侵入有無判断部82が、測定部80が複数回測定した電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部84は、侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報を出力する。侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報は、ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力される。その結果、本発明にかかる電線検査装置20は、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
また、上述された侵入有無判断部82が、統計量算出部100と、統計量判断部102とを有していることが望ましい。統計量算出部100は、測定部80が測定した電圧から統計量を算出する。統計量は、電線にかかる電圧の偶数乗に対する所定の関数である。統計量判断部102は、統計量算出部100が算出した統計量が要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。この場合、結果情報出力部84が、統計量判断部102の判断結果を表わす情報をノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力することが望ましい。
統計量算出部100は、測定部80が測定した電圧から統計量を算出する。この統計量は、電線にかかる電圧の偶数乗(二乗、四乗、六乗、その他同じ値を偶数回乗算したもの)に対する所定の関数である。この統計量に基づいて、ノイズの侵入の有無が判断される。統計量が電線にかかる電圧の偶数乗に対する所定の関数であると、その電圧の奇数乗に対する関数に基づいてノイズの侵入の有無が判断される場合に比べ、統計量の算出においてノイズの影響が打ち消される可能性が低くなる。これにより、電線がノイズの影響をどの程度受けるのかが顕在化される。その結果、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
もしくは、上述された統計量算出部100が、測定部80が測定した電圧から、電線にかかる電圧の二乗の和を測定部80による電圧の測定回数より1少ない値で除算して得られる値に対する所定の関数である統計量を算出することが望ましい。
電線にかかる電圧の二乗の和を測定部80による電圧の測定回数より1少ない値で除算して得られる値に対する所定の関数は、電線にかかる電圧の二乗の和に比べ、測定回数の多寡の影響が抑えられている。測定回数の多寡の影響が除去されるので、ノイズの影響の程度が精度良く表わされている。ノイズの影響の程度が精度良く表わされているので、算出された統計量に基づいたノイズの侵入の有無の判断の精度が高くなる。その結果、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
また、上述された電源部36が、電線に対し電圧が変動している電力を供給することが望ましい。この場合、測定部80が、電線にかかる電圧の大きさを、電力の電圧が変動している間に複数回測定することが望ましい。
電線に対するノイズの侵入は、電線にかかる電圧の大きさに応じて検知し易くなったり検知し難くなったりする。ノイズの侵入によって生じる電圧の変動幅が電圧に占める割合が、電圧の大きさによって異なるためである。供給される電力の電圧が変動することで、電線にかかる電圧が一時的に小さくなると、そうならない場合に比べ、ノイズの侵入によって電線にかかる電圧がわずかに変動した場合もそれを検知し易くなる。これにより、供給される電力の電圧が変動しない場合に比べ、ノイズの侵入の有無の判断の精度が高くなる。その結果、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
もしくは、上述された測定部80が、一方対地電圧測定部90と、他方対地電圧測定部92と、電線電圧算出部94とを有することが望ましい。一方対地電圧測定部90は、電力供給端子30,32の対の一方における対地電圧を、電線に供給されている電力が変動している間に複数回測定する。他方対地電圧測定部92は、電力供給端子30,32の対の他方における対地電圧を、一方対地電圧測定部90と同時に、複数回測定する。電線電圧算出部94は、一方対地電圧測定部90が測定した対地電圧と他方対地電圧測定部92が測定した対地電圧との差を電線にかかる電圧として算出する。
本発明にかかる電線検査装置によれば、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[電線検査装置の構成の説明]
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成を表す図である。図1に基づいて、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成が説明される。
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成を表す図である。図1に基づいて、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成が説明される。
本実施形態にかかる電線検査装置20は、一端電力供給端子30と、他端電力供給端子32と、バイパス部34と、電源部36と、出力部38とを備える。
一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とは、検査の対象であるワイヤハーネス200の一端と他端とに接続される。バイパス部34は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに並列に設けられる。これにより、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間にワイヤハーネス200が接続されていなくても、これらの間にバイパス部34を介して電流を流すことが可能となる。図1において、バイパス部34は1本の線で示されている。しかしながら、本実施形態の場合、バイパス部34は複数の電線によって一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間を電流が流れ得るように接続している。電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する。ただし、本実施形態の場合、ワイヤハーネス200に供給される交流電力は、電流値がごくわずかである。電流値がごくわずかなのは、本実施形態の場合、電圧の大きさに基づいて信号が識別されるためである。出力部38は、次に述べられる電線に対するノイズの侵入の有無の検査結果を出力する。この電線はワイヤハーネス200を構成するものである。この検査結果は電線にかかる電圧に応じて出力されるものである。
なお、本発明におけるノイズとは、電線にかかる電圧に対して影響を及ぼすものを意味する。ノイズの具体例には高調波がある。
本実施形態の場合、出力部38は、周知のコンピュータ60とこれに接続される周知の電圧検知装置62とによって実現される。このコンピュータ60は、情報を処理する。電圧検知装置62は、一端電力供給端子30の対地電圧と、他端電力供給端子32の対地電圧とを検知する。このコンピュータ60は、制御部70と 、記憶部72と、入力装置74と、表示装置76と、I/O(Input/Output)78とを有する。制御部70は、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。制御部70は、記憶部72から読出したプログラムを実行することにより、そのプログラムにおいて定められた手順に従ってコンピュータ60を構成する各装置を制御する。記憶部72は、ROM(Read only memory)およびRAM(Random access memory)などによって実現される。記憶部72は、プログラムとデータとを記憶する。入力装置74は、オペレータの入力に応じて信号を生成する。これにより、コンピュータ60に情報が入力される。表示装置76は、画像を表示することにより情報を出力する。I/O78は、測定部80に接続される。I/O78は、測定部80が出力した信号を受付ける。これにより、I/O78は、その信号が示す測定値を受付けることとなる。本実施形態の場合、電圧検知装置62は接地されている。この電圧検知装置62の構成は周知なので、ここではその詳細な説明は繰り返されない。
図2は、本実施形態にかかる電力供給端子の対すなわち一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とにおける配線を示す図である。図2に基づいて、本実施形態にかかるバイパス部34の構成が説明される。上述されたように、本実施形態の場合、バイパス部34は複数の電線によって一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに並列に接続されている。本実施形態の場合、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とは、同数の接点を有する。本実施形態の場合、電源部36と出力部38とは、一端電力供給端子30および他端電力供給端子32の2倍の接点を有する。それらの接点には、番号が付されている。その番号によって各接点は識別される。本実施形態の場合、一端電力供給端子30の各接点は、それらに付された番号と同じ番号が付された電源部36の接点に接続されている。電源部36の接点のうち一端電力供給端子30の接点に接続されていないものは、それらに付された番号と同じ番号が付された出力部38の接点に接続されている。他端電力供給端子32の各接点は、それらに付された番号と同じ番号が付された出力部38の接点に接続されている。出力部38の接点のうち他端電力供給端子32の接点に接続されていないものは、それらに付された番号と同じ番号が付された電源部36の接点に接続されている。例えば、一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点は、電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されている。電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点は、一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点に加え、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されている。他端電力供給端子32の接点のうち「5」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されている。出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点は、他端電力供給端子32の接点のうち「5」という番号が付された接点に加え、電源部36の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されている。
一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間にワイヤハーネス200が接続されていない場合、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間を介して電力を供給することができない。一方、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間はバイパス部34を介して接続されている。図3は、あるワイヤハーネス200に対して断線検査が行われる場合の電源部36の各接点と出力部38の各接点との対応関係を示す図である。この場合、図3の「ワイヤハーネス非接続時」欄に示されているように、電源部36の各接点は、それらに付された番号と同じ番号が付された出力部38の接点には接続されている。
一方、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間に、図2に示されたようなワイヤハーネス200が接続されている場合、次のようになる。すなわち、そのワイヤハーネス200により、一端電力供給端子30のうち「1」が付された接点と他端電力供給端子32のうち「5」が付された接点とが接続されることとなる。一端電力供給端子30のうち「2」が付された接点と他端電力供給端子32のうち「7」が付された接点および「8」が付された接点とが接続されることとなる。一端電力供給端子30のうち「3」が付された接点と他端電力供給端子32のうち「6」が付された接点とが接続されることとなる。その結果、図3の「ワイヤハーネス接続時」欄に示されているように、電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点および「5」という番号が付された接点に接続されていることとなる。電源部36の接点のうち「2」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「7」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点とに接続されていることとなる。
一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の接点のうち「5」という番号が付された接点とにワイヤハーネス200を構成する電線が接続されたとする。その電線が断線していなければ、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点および「5」という番号が付された接点に電流が流れることとなる。その電線が断線していれば、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点には電流が流れるものの、「5」という番号が付された接点には電流が流れないこととなる。
一方、一端電力供給端子30の接点のうち「2」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の接点のうち「7」という番号が付された接点および「8」という番号が付された接点とにワイヤハーネス200を構成する電線が接続されたとする。その電線が断線していなければ、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「7」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点とに電流が流れることとなる。その電線が断線していれば、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点には電流が流れるものの、「7」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点とのうち少なくとも一方には電流が流れないこととなる。電源部36から電力が供給されていなければ、どの接点にも電流が流れない。
その結果、出力部38の接点のうちどの接点に電流が流れているかを検知することで、ワイヤハーネス200を構成している電線のいずれかが断線しているのか、それとも、電源部36から電力が供給されていないのかが判断可能となる。ワイヤハーネス200を構成している電線がどのように接続されているかが判断可能となる。なお、ワイヤハーネス200を構成している電線における断線の有無の判断とワイヤハーネス200を構成している電線がどのように接続されているかの判断とは本発明とは別の発明にかかるものなので、ここではその詳細な説明は行われない。
一方、このようにバイパス部34が構成されていることで、出力部38は、ワイヤハーネス200を構成する各電線にかかる電圧を測定できる。図4は、あるワイヤハーネス200に対して電圧測定が行われる場合の電源部36の各接点と出力部38の各接点との対応関係を示す図である。
上述されたように、一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点は、電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されている。電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されているものの、出力部38の接点のうち他の番号が付された接点には接続されていない。他端電力供給端子32の接点のうち「5」が付された接点は、出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されている。出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点は、電源部36の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されているものの、電源部36の接点のうち他の番号が付された接点には接続されていない。
一方、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間に、図2に示されたようなワイヤハーネス200が接続されているとする。この場合、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点と「5」という番号が付された接点との間の電圧は、次に述べられる電圧に相当する。その電圧は、ワイヤハーネス200を構成する電線のうち一端電力供給端子30の「1」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の「5」という番号が付された接点とに接続される電線の電圧である。この場合、同様の理由で、出力部38の接点のうち「3」という番号が付された接点と「6」という番号が付された接点との間の電圧は、次に述べられる電圧に相当する。その電圧は、ワイヤハーネス200を構成する電線のうち一端電力供給端子30の「3」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の「6」という番号が付された接点とに接続される電線の電圧である。
図2に示されたようなワイヤハーネス200において、一端電力供給端子30の「2」という番号が付された接点に接続される電線は、他端電力供給端子32の「7」という番号が付された接点および「8」という番号が付された接点に並列に接続される。これにより、その電線にかかる電圧は、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「7」という番号が付された接点との間の電圧に相当する。その電線にかかる電圧は、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点との間の電圧にも相当する。このような対応関係が示されているのが図4である。
[電線検査装置の機能の説明]
図5は、出力部38の機能ブロック図である。図5に基づいて、本実施形態にかかる出力部38の構成とその機能とが説明される。上述されたコンピュータ60および電圧検知装置62は、電線検査装置20の出力部38を構成する。
図5は、出力部38の機能ブロック図である。図5に基づいて、本実施形態にかかる出力部38の構成とその機能とが説明される。上述されたコンピュータ60および電圧検知装置62は、電線検査装置20の出力部38を構成する。
出力部38は、測定部80と、侵入有無判断部82と、結果情報出力部84とを有している。測定部80は、図2に示された各接点を介して、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続される。測定部80は、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧を測定する。電線にかかる電圧は、電力がその電線に供給されている間に複数回測定される。侵入有無判断部82は、測定部80が複数回測定した電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。この要件は、ノイズの侵入に対応するものである。すなわち、ノイズが電線に侵入している場合にはこの要件が満たされる。ノイズが電線に侵入していない場合にはこの要件が満たされない。結果情報出力部84は、侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報を出力する。侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報は、ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力される。
測定部80は、一方対地電圧測定部90と、他方対地電圧測定部92と、電線電圧算出部94とを有する。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30における対地電圧を、ワイヤハーネス200を構成する電線に供給されている電力が変動している間に複数回測定する。他方対地電圧測定部92は、他端電力供給端子32における対地電圧を、一方対地電圧測定部90と同時に、複数回測定する。上述されたように、出力部38を実現する電圧検知装置62は接地されている。これにより、一方対地電圧測定部90と他方対地電圧測定部92とが接地電圧を測定することが可能となっている。電線電圧算出部94は、一方対地電圧測定部90が測定した対地電圧と他方対地電圧測定部92が測定した対地電圧との差を、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧として算出する。
侵入有無判断部82は、統計量算出部100と、統計量判断部102とを有している。統計量算出部100は、次に述べられる電圧から統計量を算出する。その電圧は、電線電圧算出部94によって算出された、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧である。本実施形態の場合、その統計量は、次に述べられる値の平方根である。その値は、その電圧の二乗の和を一方対地電圧測定部90および他方対地電圧測定部92の測定回数より1少ない値で除算して得られる値である。統計量判断部102は、統計量算出部100が算出した統計量が要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。本実施形態の場合、その要件とは、予め定められた値である閾値を越えることである。
[フローチャートの説明]
図6は、本実施形態にかかる電線検査方法の制御の手順を示すフローチャートである。この制御は、次に述べられる複数の工程を本実施形態にかかる電線検査装置20に実行させるものである。それら複数の工程は、端子接続工程S200、電力供給測定工程S202、および、出力工程S204である。これらの工程を実行した結果、本実施形態にかかる電線検査装置20は、それら複数の工程を備える電線検査方法を実施することとなる。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
図6は、本実施形態にかかる電線検査方法の制御の手順を示すフローチャートである。この制御は、次に述べられる複数の工程を本実施形態にかかる電線検査装置20に実行させるものである。それら複数の工程は、端子接続工程S200、電力供給測定工程S202、および、出力工程S204である。これらの工程を実行した結果、本実施形態にかかる電線検査装置20は、それら複数の工程を備える電線検査方法を実施することとなる。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
端子接続工程S200において、検査者は、検査の対象であるワイヤハーネス200を一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続する。これにより、ワイヤハーネス200を構成する電線は、一端電力供給端子30を構成するいずれかの接点と他端電力供給端子32を構成するいずれかの接点とに接続される。その電線は、その電線に対する上述された電圧の測定が可能となるように接続される。例えば、一端電力供給端子30を構成する接点のうち「1」という番号が付された接点に接続される電線は、他端電力供給端子32を構成する接点のうち「5」という番号が付された接点にも接続される。
電力供給測定工程S202において、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する。測定部80は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにかかる電圧を測定する。
出力工程S204において、侵入有無判断部82は、ワイヤハーネス200に対するノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部84は、その判断結果を示す情報を出力する。
図7は、本実施形態にかかる電力供給測定工程S202の制御の手順を示すフローチャートである。図7に基づいて、本実施形態にかかる電力供給測定工程S202の制御の手順が説明される。本実施形態の場合、電力供給測定工程S202は、交流電力供給工程S220と、対地電圧測定工程S222と、電線電圧算出工程S224とを有している。
交流電力供給工程S220において、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する。
対地電圧測定工程S222において、一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。本実施形態の場合、その対地電圧は、ワイヤハーネス200に供給されている交流電力の電圧の1周期の間に、1000回測定される。その結果、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧は、接点1個につき1000回測定される。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。その結果、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧は、端子1個につき1000回測定される。
電線電圧算出工程S224において、電線電圧算出部94は、次に述べられる2種類の対地電圧の差を算出する。1種類目の対地電圧は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧である。2種類目の対地電圧は、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧である。差が算出される対地電圧は、同一の電線に接続された接点同士における対地電圧であって、同時に測定された対地電圧である。その結果、本実施形態の場合、ワイヤハーネス200を構成する電線1本につき、1000個の電圧を表わすデータが得られることとなる。
図8は、本実施形態にかかる出力工程S204の制御の手順を示すフローチャートである。図8に基づいて、本実施形態にかかる出力工程S204の制御の手順が説明される。本実施形態の場合、出力工程S204は、統計量算出工程S240と、統計量判断工程S242と、ノイズ侵入時結果情報作成工程S244と、ノイズ非侵入時結果情報作成工程S246と、結果情報出力工程S248とを有している。
統計量算出工程S240において、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する。上述されたように、本実施形態の場合、その統計量は、次に述べられる値の平方根である。その値は、次に述べられる電圧の二乗の和を一方対地電圧測定部90および他方対地電圧測定部92の測定回数より1少ない値で除算して得られる値である。その電圧は、電線電圧算出部94によって算出された、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧である。上述されたように、本実施形態の場合、ワイヤハーネス200を構成する電線1本につき、電圧を表わす1000個のデータが得られている。したがって、それらの電圧の二乗の和を999で除算して得られる値の平方根が本実施形態にかかる統計量である。
統計量判断工程S242において、統計量判断部102は、統計量算出工程S240において算出された統計量が、所定の要件を満たしているか否かを判断する。本実施形態においては、統計量のいずれかが閾値を越えているか否かが判断される。統計量のいずれかが閾値を越えていると判断された場合(S242にてYES)、処理はノイズ侵入時結果情報作成工程S244へと移される。もしそうでない場合(S242にてNO)、処理はノイズ非侵入時結果情報作成工程S246へと移される。
ノイズ侵入時結果情報作成工程S244において、統計量判断部102は、ワイヤハーネス200にノイズが侵入していた旨の判断結果を示す情報を作成する。本実施形態の場合、その情報は、「検査結果:不合格」というテキストデータによって示される。ノイズ非侵入時結果情報作成工程S246にて、統計量判断部102は、ワイヤハーネス200にノイズが侵入していなかった旨の判断結果を示す情報を作成する。本実施形態の場合、その情報は、「検査結果:合格」というテキストデータによって示される。
結果情報出力工程S248において、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する。
[動作の説明]
(通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入がない場合)
検査者は、検査の対象であるワイヤハーネス200を一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続する(S200)。これらが完了すると、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する(S220)。その結果、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対して通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入はないので、電線電圧算出部94によって算出される対地電圧の差はわずかな値となる。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、閾値を越える統計量は存在しないので(S242にてNO)、統計量判断部102は、「検査結果:合格」というテキストデータを作成する(S246)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
(通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入がない場合)
検査者は、検査の対象であるワイヤハーネス200を一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続する(S200)。これらが完了すると、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する(S220)。その結果、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対して通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入はないので、電線電圧算出部94によって算出される対地電圧の差はわずかな値となる。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、閾値を越える統計量は存在しないので(S242にてNO)、統計量判断部102は、「検査結果:合格」というテキストデータを作成する(S246)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
(通信に影響が及ぶほどのノイズが侵入する場合)
ワイヤハーネス200の一端と他端とが接続され(S200)、かつ、ワイヤハーネス200に交流電力が供給された結果(S202)、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対してノイズの侵入があった結果、他端電力供給端子32のうちいずれかの端子における対地電圧の波形は図9(B)に示されるものとなったとする。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、いずれかの統計量が閾値を越えるので(S242にてYES)、統計量判断部102は、「検査結果:不合格」というテキストデータを作成する(S244)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
ワイヤハーネス200の一端と他端とが接続され(S200)、かつ、ワイヤハーネス200に交流電力が供給された結果(S202)、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対してノイズの侵入があった結果、他端電力供給端子32のうちいずれかの端子における対地電圧の波形は図9(B)に示されるものとなったとする。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、いずれかの統計量が閾値を越えるので(S242にてYES)、統計量判断部102は、「検査結果:不合格」というテキストデータを作成する(S244)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
[効果の説明]
本実施形態にかかる電線検査装置20によれば、ワイヤハーネス200を構成する電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる。
本実施形態にかかる電線検査装置20によれば、ワイヤハーネス200を構成する電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる。
また、本実施形態にかかる電線検査装置20において、電線電圧算出部94が電線にかかる電圧を算出する際、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との対地電圧が測定される。それらの対地電圧が測定されると、電線にかかる電圧の対地電圧に対する比が算出可能になる。その比が算出可能であると、その比に基づいてノイズの侵入の有無を判断できる。これにより、電線にかかる電圧自体に基づいてノイズ侵入の有無を判断する場合に比べ、その判断における一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との対地電圧の影響を抑えることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述した実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更をしてもよい。
例えば、電源部が供給する電力において電圧の変動の有無およびその変動の仕方は特に限定されない。例えば電源部が供給する電力は直流電力であってもよい。ただし、電源部が供給する電力はその電圧が変動するものが好ましい。電圧が変動する電力が好ましいのは、電圧が変動することで、電線にかかる電圧が一時的に小さくなると、そうならない場合に比べ、ノイズの侵入によってわずかに電圧が変動した場合もそれを検知し易くなるためである。
また、測定部の構成は上述したものに限定されない。例えば、測定部は、周知の差動増幅器と周知のアナログ−デジタル変換回路とを有するものであってもよい。この場合、測定部は、いったん対地電圧を測定することなく、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間における電圧を測定することとなる。
また、測定部は、次に述べられる物理量を測定することで電圧を間接的に測定するものであってもよい。その物理量は、電圧を一義的に導き出せる物理量である。電圧を一義的に導き出せる物理量の例には、検査の対象である電線のインピーダンスが既知である場合と、抵抗値が既知である電線に対して電源部が直流電力を供給する場合とにおける、それらの電線に流れる電流の電流値がある。
また、統計量算出部が算出する統計量は上述されたものに限定されない。ただし、その統計量は、電線にかかる電圧値の偶数乗に対する所定の関数であることが望ましい。
統計量判断部102が判断に用いる閾値は予め定められているものに限定されない。例えば、その閾値は、判断のたびに、予め定められているルールにしたがって算出されるものであってもよい。
一方対地電圧測定部90と他方対地電圧測定部92とにおける電線1本あたりの電圧の測定回数は特に限定されない。
20…電線検査装置
30…一端電力供給端子
32…他端電力供給端子
34…バイパス部
36…電源部
38…出力部
60…コンピュータ
62…電圧検知装置
70…制御部
72…記憶部
74…入力装置
76…表示装置
78…I/O
80…測定部
82…侵入有無判断部
84…結果情報出力部
90…一方対地電圧測定部
92…他方対地電圧測定部
94…電線電圧算出部
100…統計量算出部
102…統計量判断部
200…ワイヤハーネス
30…一端電力供給端子
32…他端電力供給端子
34…バイパス部
36…電源部
38…出力部
60…コンピュータ
62…電圧検知装置
70…制御部
72…記憶部
74…入力装置
76…表示装置
78…I/O
80…測定部
82…侵入有無判断部
84…結果情報出力部
90…一方対地電圧測定部
92…他方対地電圧測定部
94…電線電圧算出部
100…統計量算出部
102…統計量判断部
200…ワイヤハーネス
本発明は、電線検査装置に関する。
特許文献1は接触状態検出装置を開示する。この接触状態検出装置は、電気的接続部の接触状態を検出する装置である。この電気的接続部は、電子装置の本体と負荷ユニットとを接続するものである。この接触状態検出装置は、基準電位検出部と、被測定電圧検出部と、接触異常検出部と、正常復帰検出部とを備える。基準電位検出部は、基準抵抗の電気的接続部側の端以外の2点の位置の電位を第1、第2基準電位として検出する。基準抵抗は、本体から電気的接続部を通って負荷ユニットへ流れる電流の通路に設けられる。被測定電圧検出部は、電気的接続部の両端の電位差を検出する。接触異常検出部は、第1基準電位と被測定電圧検出部の出力とに基づいて電気的接続部の接触異常を検出する。正常復帰検出部は、第2基準電位と被測定電圧検出手段の出力とに基づいて電気的接続部の接触異常から正常状態への復帰を検出する。特許文献1に開示されている接触状態検出装置によれば、電気的接続部の接触不良あるいは接触異常を、その電気的接続部が接続される電子装置の稼動中の負荷変動に影響されずに正確に検出できる。特許文献1に開示されている接触状態検出装置によれば、接触不良或いは接触異常を検出している状態から正常に接触している状態への復帰を電子装置の稼動中の負荷変動に影響されずに正確に検出できる。
しかしながら、特許文献1に開示された接触状態検出装置には、電子装置の本体と負荷ユニットとを接続するための電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを検出できないという問題点がある。こういった電線が外部からのノイズの侵入に耐えられず、かつ、その電線が信号の通信に用いられる場合、その通信に異常が生じてしまう。
本発明は、このような問題を解消するものである。その目的は、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる電線検査装置を提供することにある。
図面を参照して本発明の電線検査装置を説明する。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上記課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、電線検査装置20は、電力供給端子30,32の対と、電源部36と、出力部38とを備える。電力供給端子30,32の対は、検査の対象である電線に接続される。電源部36は、電力供給端子30,32の対を介して電線に電力を供給する。出力部38は、電線に対するノイズの侵入の有無の検査結果を出力する。この検査結果は、電線にかかる電圧に応じて出力されるものである。出力部38が、測定部80と、侵入有無判断部82と、結果情報出力部84とを有している。測定部80は、電力供給端子30,32の対に接続される。測定部80は、電線にかかる電圧を測定する。電線にかかる電圧は、電力が電線に供給されている間に複数回測定される。侵入有無判断部82は、測定部80が複数回測定した電圧がノイズの侵入に対応する予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部84は、侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報を出力する。侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報は、ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力される。
本発明にかかる電線検査装置20は、電線がノイズを受ける環境下で用いられる。電源部36は、電力供給端子30,32の対を介して電線に電力を供給する。測定部80は、電線にかかる電圧を測定する。電線にノイズが侵入している場合とそうでない場合とでは電線にかかる電圧が異なる。その電圧がノイズの影響を受けるためである。ノイズが侵入しているか否かに応じて電線にかかる電圧が異なるので、ノイズが侵入したとみなし得るか否かに対応するよう、その電圧についての要件を予め定めておけば、その要件をその電圧が満たすか否かに基づき、電線に対するノイズの侵入の有無を判断できる。複数回の測定によって得られたその電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてそのノイズの侵入の有無を判断することで、1回の測定によって測定された電圧の大きさに基づいてその有無が判断される場合に比べ、その判断の精度を向上させることができる。これにより、侵入有無判断部82が、測定部80が複数回測定した電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部84は、侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報を出力する。侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報は、ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力される。その結果、本発明にかかる電線検査装置20は、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
また、上述された侵入有無判断部82が、統計量算出部100と、統計量判断部102とを有している。統計量算出部100は、測定部80が測定した電圧から統計量を算出する。統計量は、電線にかかる電圧の偶数乗に対する所定の関数である。統計量判断部102は、統計量算出部100が算出した統計量が閾値を越えることという要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。この場合、結果情報出力部84が、統計量判断部102の判断結果を表わす情報をノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力する。
統計量算出部100は、測定部80が測定した電圧から統計量を算出する。この統計量は、電線にかかる電圧の偶数乗(二乗、四乗、六乗、その他同じ値を偶数回乗算したもの)に対する所定の関数である。この統計量に基づいて、ノイズの侵入の有無が判断される。統計量が電線にかかる電圧の偶数乗に対する所定の関数であると、その電圧の奇数乗に対する関数に基づいてノイズの侵入の有無が判断される場合に比べ、統計量の算出においてノイズの影響が打ち消される可能性が低くなる。これにより、電線がノイズの影響をどの程度受けるのかが顕在化される。その結果、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
もしくは、上述された統計量算出部100が、測定部80が測定した電圧から、電線にかかる電圧の二乗の和を測定部80による電圧の測定回数より1少ない値で除算して得られる値に対する所定の関数である統計量を算出することが望ましい。
電線にかかる電圧の二乗の和を測定部80による電圧の測定回数より1少ない値で除算して得られる値に対する所定の関数は、電線にかかる電圧の二乗の和に比べ、測定回数の多寡の影響が抑えられている。測定回数の多寡の影響が除去されるので、ノイズの影響の程度が精度良く表わされている。ノイズの影響の程度が精度良く表わされているので、算出された統計量に基づいたノイズの侵入の有無の判断の精度が高くなる。その結果、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
また、上述された電源部36が、電線に対し電圧が変動している電力を供給することが望ましい。この場合、測定部80が、電線にかかる電圧の大きさを、電力の電圧が変動している間に複数回測定することが望ましい。
電線に対するノイズの侵入は、電線にかかる電圧の大きさに応じて検知し易くなったり検知し難くなったりする。ノイズの侵入によって生じる電圧の変動幅が電圧に占める割合が、電圧の大きさによって異なるためである。供給される電力の電圧が変動することで、電線にかかる電圧が一時的に小さくなると、そうならない場合に比べ、ノイズの侵入によって電線にかかる電圧がわずかに変動した場合もそれを検知し易くなる。これにより、供給される電力の電圧が変動しない場合に比べ、ノイズの侵入の有無の判断の精度が高くなる。その結果、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できることとなる。
もしくは、上述された測定部80が、一方対地電圧測定部90と、他方対地電圧測定部92と、電線電圧算出部94とを有することが望ましい。一方対地電圧測定部90は、電力供給端子30,32の対の一方における対地電圧を、電線に供給されている電力が変動している間に複数回測定する。他方対地電圧測定部92は、電力供給端子30,32の対の他方における対地電圧を、一方対地電圧測定部90と同時に、複数回測定する。電線電圧算出部94は、一方対地電圧測定部90が測定した対地電圧と他方対地電圧測定部92が測定した対地電圧との差を電線にかかる電圧として算出する。
本発明にかかる電線検査装置によれば、電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[電線検査装置の構成の説明]
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成を表す図である。図1に基づいて、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成が説明される。
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成を表す図である。図1に基づいて、本実施形態にかかる電線検査装置20の構成が説明される。
本実施形態にかかる電線検査装置20は、一端電力供給端子30と、他端電力供給端子32と、バイパス部34と、電源部36と、出力部38とを備える。
一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とは、検査の対象であるワイヤハーネス200の一端と他端とに接続される。バイパス部34は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに並列に設けられる。これにより、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間にワイヤハーネス200が接続されていなくても、これらの間にバイパス部34を介して電流を流すことが可能となる。図1において、バイパス部34は1本の線で示されている。しかしながら、本実施形態の場合、バイパス部34は複数の電線によって一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間を電流が流れ得るように接続している。電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する。ただし、本実施形態の場合、ワイヤハーネス200に供給される交流電力は、電流値がごくわずかである。電流値がごくわずかなのは、本実施形態の場合、電圧の大きさに基づいて信号が識別されるためである。出力部38は、次に述べられる電線に対するノイズの侵入の有無の検査結果を出力する。この電線はワイヤハーネス200を構成するものである。この検査結果は電線にかかる電圧に応じて出力されるものである。
なお、本発明におけるノイズとは、電線にかかる電圧に対して影響を及ぼすものを意味する。ノイズの具体例には高調波がある。
本実施形態の場合、出力部38は、周知のコンピュータ60とこれに接続される周知の電圧検知装置62とによって実現される。このコンピュータ60は、情報を処理する。電圧検知装置62は、一端電力供給端子30の対地電圧と、他端電力供給端子32の対地電圧とを検知する。このコンピュータ60は、制御部70と 、記憶部72と、入力装置74と、表示装置76と、I/O(Input/Output)78とを有する。制御部70は、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。制御部70は、記憶部72から読出したプログラムを実行することにより、そのプログラムにおいて定められた手順に従ってコンピュータ60を構成する各装置を制御する。記憶部72は、ROM(Read only memory)およびRAM(Random access memory)などによって実現される。記憶部72は、プログラムとデータとを記憶する。入力装置74は、オペレータの入力に応じて信号を生成する。これにより、コンピュータ60に情報が入力される。表示装置76は、画像を表示することにより情報を出力する。I/O78は、測定部80に接続される。I/O78は、測定部80が出力した信号を受付ける。これにより、I/O78は、その信号が示す測定値を受付けることとなる。本実施形態の場合、電圧検知装置62は接地されている。この電圧検知装置62の構成は周知なので、ここではその詳細な説明は繰り返されない。
図2は、本実施形態にかかる電力供給端子の対すなわち一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とにおける配線を示す図である。図2に基づいて、本実施形態にかかるバイパス部34の構成が説明される。上述されたように、本実施形態の場合、バイパス部34は複数の電線によって一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに並列に接続されている。本実施形態の場合、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とは、同数の接点を有する。本実施形態の場合、電源部36と出力部38とは、一端電力供給端子30および他端電力供給端子32の2倍の接点を有する。それらの接点には、番号が付されている。その番号によって各接点は識別される。本実施形態の場合、一端電力供給端子30の各接点は、それらに付された番号と同じ番号が付された電源部36の接点に接続されている。電源部36の接点のうち一端電力供給端子30の接点に接続されていないものは、それらに付された番号と同じ番号が付された出力部38の接点に接続されている。他端電力供給端子32の各接点は、それらに付された番号と同じ番号が付された出力部38の接点に接続されている。出力部38の接点のうち他端電力供給端子32の接点に接続されていないものは、それらに付された番号と同じ番号が付された電源部36の接点に接続されている。例えば、一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点は、電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されている。電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点は、一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点に加え、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されている。他端電力供給端子32の接点のうち「5」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されている。出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点は、他端電力供給端子32の接点のうち「5」という番号が付された接点に加え、電源部36の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されている。
一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間にワイヤハーネス200が接続されていない場合、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間を介して電力を供給することができない。一方、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間はバイパス部34を介して接続されている。図3は、あるワイヤハーネス200に対して断線検査が行われる場合の電源部36の各接点と出力部38の各接点との対応関係を示す図である。この場合、図3の「ワイヤハーネス非接続時」欄に示されているように、電源部36の各接点は、それらに付された番号と同じ番号が付された出力部38の接点には接続されている。
一方、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間に、図2に示されたようなワイヤハーネス200が接続されている場合、次のようになる。すなわち、そのワイヤハーネス200により、一端電力供給端子30のうち「1」が付された接点と他端電力供給端子32のうち「5」が付された接点とが接続されることとなる。一端電力供給端子30のうち「2」が付された接点と他端電力供給端子32のうち「7」が付された接点および「8」が付された接点とが接続されることとなる。一端電力供給端子30のうち「3」が付された接点と他端電力供給端子32のうち「6」が付された接点とが接続されることとなる。その結果、図3の「ワイヤハーネス接続時」欄に示されているように、電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点および「5」という番号が付された接点に接続されていることとなる。電源部36の接点のうち「2」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「7」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点とに接続されていることとなる。
一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の接点のうち「5」という番号が付された接点とにワイヤハーネス200を構成する電線が接続されたとする。その電線が断線していなければ、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点および「5」という番号が付された接点に電流が流れることとなる。その電線が断線していれば、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点には電流が流れるものの、「5」という番号が付された接点には電流が流れないこととなる。
一方、一端電力供給端子30の接点のうち「2」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の接点のうち「7」という番号が付された接点および「8」という番号が付された接点とにワイヤハーネス200を構成する電線が接続されたとする。その電線が断線していなければ、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「7」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点とに電流が流れることとなる。その電線が断線していれば、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点には電流が流れるものの、「7」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点とのうち少なくとも一方には電流が流れないこととなる。電源部36から電力が供給されていなければ、どの接点にも電流が流れない。
その結果、出力部38の接点のうちどの接点に電流が流れているかを検知することで、ワイヤハーネス200を構成している電線のいずれかが断線しているのか、それとも、電源部36から電力が供給されていないのかが判断可能となる。ワイヤハーネス200を構成している電線がどのように接続されているかが判断可能となる。なお、ワイヤハーネス200を構成している電線における断線の有無の判断とワイヤハーネス200を構成している電線がどのように接続されているかの判断とは本発明とは別の発明にかかるものなので、ここではその詳細な説明は行われない。
一方、このようにバイパス部34が構成されていることで、出力部38は、ワイヤハーネス200を構成する各電線にかかる電圧を測定できる。図4は、あるワイヤハーネス200に対して電圧測定が行われる場合の電源部36の各接点と出力部38の各接点との対応関係を示す図である。
上述されたように、一端電力供給端子30の接点のうち「1」という番号が付された接点は、電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されている。電源部36の接点のうち「1」という番号が付された接点は、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点に接続されているものの、出力部38の接点のうち他の番号が付された接点には接続されていない。他端電力供給端子32の接点のうち「5」が付された接点は、出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されている。出力部38の接点のうち「5」という番号が付された接点は、電源部36の接点のうち「5」という番号が付された接点に接続されているものの、電源部36の接点のうち他の番号が付された接点には接続されていない。
一方、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間に、図2に示されたようなワイヤハーネス200が接続されているとする。この場合、出力部38の接点のうち「1」という番号が付された接点と「5」という番号が付された接点との間の電圧は、次に述べられる電圧に相当する。その電圧は、ワイヤハーネス200を構成する電線のうち一端電力供給端子30の「1」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の「5」という番号が付された接点とに接続される電線の電圧である。この場合、同様の理由で、出力部38の接点のうち「3」という番号が付された接点と「6」という番号が付された接点との間の電圧は、次に述べられる電圧に相当する。その電圧は、ワイヤハーネス200を構成する電線のうち一端電力供給端子30の「3」という番号が付された接点と他端電力供給端子32の「6」という番号が付された接点とに接続される電線の電圧である。
図2に示されたようなワイヤハーネス200において、一端電力供給端子30の「2」という番号が付された接点に接続される電線は、他端電力供給端子32の「7」という番号が付された接点および「8」という番号が付された接点に並列に接続される。これにより、その電線にかかる電圧は、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「7」という番号が付された接点との間の電圧に相当する。その電線にかかる電圧は、出力部38の接点のうち「2」という番号が付された接点と「8」という番号が付された接点との間の電圧にも相当する。このような対応関係が示されているのが図4である。
[電線検査装置の機能の説明]
図5は、出力部38の機能ブロック図である。図5に基づいて、本実施形態にかかる出力部38の構成とその機能とが説明される。上述されたコンピュータ60および電圧検知装置62は、電線検査装置20の出力部38を構成する。
図5は、出力部38の機能ブロック図である。図5に基づいて、本実施形態にかかる出力部38の構成とその機能とが説明される。上述されたコンピュータ60および電圧検知装置62は、電線検査装置20の出力部38を構成する。
出力部38は、測定部80と、侵入有無判断部82と、結果情報出力部84とを有している。測定部80は、図2に示された各接点を介して、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続される。測定部80は、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧を測定する。電線にかかる電圧は、電力がその電線に供給されている間に複数回測定される。侵入有無判断部82は、測定部80が複数回測定した電圧が予め定められた要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。この要件は、ノイズの侵入に対応するものである。すなわち、ノイズが電線に侵入している場合にはこの要件が満たされる。ノイズが電線に侵入していない場合にはこの要件が満たされない。結果情報出力部84は、侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報を出力する。侵入有無判断部82の判断結果を表わす情報は、ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力される。
測定部80は、一方対地電圧測定部90と、他方対地電圧測定部92と、電線電圧算出部94とを有する。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30における対地電圧を、ワイヤハーネス200を構成する電線に供給されている電力が変動している間に複数回測定する。他方対地電圧測定部92は、他端電力供給端子32における対地電圧を、一方対地電圧測定部90と同時に、複数回測定する。上述されたように、出力部38を実現する電圧検知装置62は接地されている。これにより、一方対地電圧測定部90と他方対地電圧測定部92とが接地電圧を測定することが可能となっている。電線電圧算出部94は、一方対地電圧測定部90が測定した対地電圧と他方対地電圧測定部92が測定した対地電圧との差を、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧として算出する。
侵入有無判断部82は、統計量算出部100と、統計量判断部102とを有している。統計量算出部100は、次に述べられる電圧から統計量を算出する。その電圧は、電線電圧算出部94によって算出された、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧である。本実施形態の場合、その統計量は、次に述べられる値の平方根である。その値は、その電圧の二乗の和を一方対地電圧測定部90および他方対地電圧測定部92の測定回数より1少ない値で除算して得られる値である。統計量判断部102は、統計量算出部100が算出した統計量が要件を満たすか否かに応じてノイズの侵入の有無を判断する。本実施形態の場合、その要件とは、予め定められた値である閾値を越えることである。
[フローチャートの説明]
図6は、本実施形態にかかる電線検査方法の制御の手順を示すフローチャートである。この制御は、次に述べられる複数の工程を本実施形態にかかる電線検査装置20に実行させるものである。それら複数の工程は、端子接続工程S200、電力供給測定工程S202、および、出力工程S204である。これらの工程を実行した結果、本実施形態にかかる電線検査装置20は、それら複数の工程を備える電線検査方法を実施することとなる。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
図6は、本実施形態にかかる電線検査方法の制御の手順を示すフローチャートである。この制御は、次に述べられる複数の工程を本実施形態にかかる電線検査装置20に実行させるものである。それら複数の工程は、端子接続工程S200、電力供給測定工程S202、および、出力工程S204である。これらの工程を実行した結果、本実施形態にかかる電線検査装置20は、それら複数の工程を備える電線検査方法を実施することとなる。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
端子接続工程S200において、検査者は、検査の対象であるワイヤハーネス200を一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続する。これにより、ワイヤハーネス200を構成する電線は、一端電力供給端子30を構成するいずれかの接点と他端電力供給端子32を構成するいずれかの接点とに接続される。その電線は、その電線に対する上述された電圧の測定が可能となるように接続される。例えば、一端電力供給端子30を構成する接点のうち「1」という番号が付された接点に接続される電線は、他端電力供給端子32を構成する接点のうち「5」という番号が付された接点にも接続される。
電力供給測定工程S202において、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する。測定部80は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにかかる電圧を測定する。
出力工程S204において、侵入有無判断部82は、ワイヤハーネス200に対するノイズの侵入の有無を判断する。結果情報出力部84は、その判断結果を示す情報を出力する。
図7は、本実施形態にかかる電力供給測定工程S202の制御の手順を示すフローチャートである。図7に基づいて、本実施形態にかかる電力供給測定工程S202の制御の手順が説明される。本実施形態の場合、電力供給測定工程S202は、交流電力供給工程S220と、対地電圧測定工程S222と、電線電圧算出工程S224とを有している。
交流電力供給工程S220において、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する。
対地電圧測定工程S222において、一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。本実施形態の場合、その対地電圧は、ワイヤハーネス200に供給されている交流電力の電圧の1周期の間に、1000回測定される。その結果、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧は、接点1個につき1000回測定される。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。その結果、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧は、端子1個につき1000回測定される。
電線電圧算出工程S224において、電線電圧算出部94は、次に述べられる2種類の対地電圧の差を算出する。1種類目の対地電圧は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧である。2種類目の対地電圧は、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧である。差が算出される対地電圧は、同一の電線に接続された接点同士における対地電圧であって、同時に測定された対地電圧である。その結果、本実施形態の場合、ワイヤハーネス200を構成する電線1本につき、1000個の電圧を表わすデータが得られることとなる。
図8は、本実施形態にかかる出力工程S204の制御の手順を示すフローチャートである。図8に基づいて、本実施形態にかかる出力工程S204の制御の手順が説明される。本実施形態の場合、出力工程S204は、統計量算出工程S240と、統計量判断工程S242と、ノイズ侵入時結果情報作成工程S244と、ノイズ非侵入時結果情報作成工程S246と、結果情報出力工程S248とを有している。
統計量算出工程S240において、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する。上述されたように、本実施形態の場合、その統計量は、次に述べられる値の平方根である。その値は、次に述べられる電圧の二乗の和を一方対地電圧測定部90および他方対地電圧測定部92の測定回数より1少ない値で除算して得られる値である。その電圧は、電線電圧算出部94によって算出された、ワイヤハーネス200を構成する電線にかかる電圧である。上述されたように、本実施形態の場合、ワイヤハーネス200を構成する電線1本につき、電圧を表わす1000個のデータが得られている。したがって、それらの電圧の二乗の和を999で除算して得られる値の平方根が本実施形態にかかる統計量である。
統計量判断工程S242において、統計量判断部102は、統計量算出工程S240において算出された統計量が、所定の要件を満たしているか否かを判断する。本実施形態においては、統計量のいずれかが閾値を越えているか否かが判断される。統計量のいずれかが閾値を越えていると判断された場合(S242にてYES)、処理はノイズ侵入時結果情報作成工程S244へと移される。もしそうでない場合(S242にてNO)、処理はノイズ非侵入時結果情報作成工程S246へと移される。
ノイズ侵入時結果情報作成工程S244において、統計量判断部102は、ワイヤハーネス200にノイズが侵入していた旨の判断結果を示す情報を作成する。本実施形態の場合、その情報は、「検査結果:不合格」というテキストデータによって示される。ノイズ非侵入時結果情報作成工程S246にて、統計量判断部102は、ワイヤハーネス200にノイズが侵入していなかった旨の判断結果を示す情報を作成する。本実施形態の場合、その情報は、「検査結果:合格」というテキストデータによって示される。
結果情報出力工程S248において、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する。
[動作の説明]
(通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入がない場合)
検査者は、検査の対象であるワイヤハーネス200を一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続する(S200)。これらが完了すると、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する(S220)。その結果、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対して通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入はないので、電線電圧算出部94によって算出される対地電圧の差はわずかな値となる。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、閾値を越える統計量は存在しないので(S242にてNO)、統計量判断部102は、「検査結果:合格」というテキストデータを作成する(S246)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
(通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入がない場合)
検査者は、検査の対象であるワイヤハーネス200を一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とに接続する(S200)。これらが完了すると、電源部36は、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32とを介してワイヤハーネス200に交流電力を供給する(S220)。その結果、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対して通信に影響が及ぶほどのノイズの侵入はないので、電線電圧算出部94によって算出される対地電圧の差はわずかな値となる。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、閾値を越える統計量は存在しないので(S242にてNO)、統計量判断部102は、「検査結果:合格」というテキストデータを作成する(S246)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
(通信に影響が及ぶほどのノイズが侵入する場合)
ワイヤハーネス200の一端と他端とが接続され(S200)、かつ、ワイヤハーネス200に交流電力が供給された結果(S202)、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対してノイズの侵入があった結果、他端電力供給端子32のうちいずれかの端子における対地電圧の波形は図9(B)に示されるものとなったとする。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、いずれかの統計量が閾値を越えるので(S242にてYES)、統計量判断部102は、「検査結果:不合格」というテキストデータを作成する(S244)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
ワイヤハーネス200の一端と他端とが接続され(S200)、かつ、ワイヤハーネス200に交流電力が供給された結果(S202)、その電圧が、図9(A)に示される波形を形成するように変動したとする。一方対地電圧測定部90は、一端電力供給端子30のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する。他方対地電圧測定部92は、一方対地電圧測定部90と同時に、他端電力供給端子32のうちワイヤハーネス200を構成する電線が接続された個々の接点における対地電圧を測定する(S222)。電線電圧算出部94は、対地電圧の差を算出する(S224)。この場合、ワイヤハーネス200に対してノイズの侵入があった結果、他端電力供給端子32のうちいずれかの端子における対地電圧の波形は図9(B)に示されるものとなったとする。対地電圧の差が算出されると、統計量算出部100は、ワイヤハーネス200を構成する電線それぞれにつき、統計量を算出する(S240)。統計量が算出されると、統計量判断部102は、それらの統計量のいずれかが閾値を越えているか否かを判断する(S242)。この場合、いずれかの統計量が閾値を越えるので(S242にてYES)、統計量判断部102は、「検査結果:不合格」というテキストデータを作成する(S244)。そのテキストデータが作成されると、結果情報出力部84は、統計量判断部102が作成したテキストデータを用いて、そのテキストデータが示す情報を出力する(S248)。
[効果の説明]
本実施形態にかかる電線検査装置20によれば、ワイヤハーネス200を構成する電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる。
本実施形態にかかる電線検査装置20によれば、ワイヤハーネス200を構成する電線が外部からのノイズの侵入に耐え得るか否かを精度よく検出できる。
また、本実施形態にかかる電線検査装置20において、電線電圧算出部94が電線にかかる電圧を算出する際、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との対地電圧が測定される。それらの対地電圧が測定されると、電線にかかる電圧の対地電圧に対する比が算出可能になる。その比が算出可能であると、その比に基づいてノイズの侵入の有無を判断できる。これにより、電線にかかる電圧自体に基づいてノイズ侵入の有無を判断する場合に比べ、その判断における一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との対地電圧の影響を抑えることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述した実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更をしてもよい。
例えば、電源部が供給する電力において電圧の変動の有無およびその変動の仕方は特に限定されない。例えば電源部が供給する電力は直流電力であってもよい。ただし、電源部が供給する電力はその電圧が変動するものが好ましい。電圧が変動する電力が好ましいのは、電圧が変動することで、電線にかかる電圧が一時的に小さくなると、そうならない場合に比べ、ノイズの侵入によってわずかに電圧が変動した場合もそれを検知し易くなるためである。
また、測定部の構成は上述したものに限定されない。例えば、測定部は、周知の差動増幅器と周知のアナログ−デジタル変換回路とを有するものであってもよい。この場合、測定部は、いったん対地電圧を測定することなく、一端電力供給端子30と他端電力供給端子32との間における電圧を測定することとなる。
また、測定部は、次に述べられる物理量を測定することで電圧を間接的に測定するものであってもよい。その物理量は、電圧を一義的に導き出せる物理量である。電圧を一義的に導き出せる物理量の例には、検査の対象である電線のインピーダンスが既知である場合と、抵抗値が既知である電線に対して電源部が直流電力を供給する場合とにおける、それらの電線に流れる電流の電流値がある。
また、統計量算出部が算出する統計量は上述されたものに限定されない。ただし、その統計量は、電線にかかる電圧値の偶数乗に対する所定の関数である。
統計量判断部102が判断に用いる閾値は予め定められているものに限定されない。例えば、その閾値は、判断のたびに、予め定められているルールにしたがって算出されるものであってもよい。
一方対地電圧測定部90と他方対地電圧測定部92とにおける電線1本あたりの電圧の測定回数は特に限定されない。
20…電線検査装置
30…一端電力供給端子
32…他端電力供給端子
34…バイパス部
36…電源部
38…出力部
60…コンピュータ
62…電圧検知装置
70…制御部
72…記憶部
74…入力装置
76…表示装置
78…I/O
80…測定部
82…侵入有無判断部
84…結果情報出力部
90…一方対地電圧測定部
92…他方対地電圧測定部
94…電線電圧算出部
100…統計量算出部
102…統計量判断部
200…ワイヤハーネス
30…一端電力供給端子
32…他端電力供給端子
34…バイパス部
36…電源部
38…出力部
60…コンピュータ
62…電圧検知装置
70…制御部
72…記憶部
74…入力装置
76…表示装置
78…I/O
80…測定部
82…侵入有無判断部
84…結果情報出力部
90…一方対地電圧測定部
92…他方対地電圧測定部
94…電線電圧算出部
100…統計量算出部
102…統計量判断部
200…ワイヤハーネス
Claims (5)
- 検査の対象である電線に接続される電力供給端子の対と、
前記電力供給端子の対を介して前記電線に電力を供給する電源部と、
前記電線にかかる電圧に応じて前記電線に対するノイズの侵入の有無の検査結果を出力する出力部とを備える電線検査装置であって、
前記出力部が、
前記電力供給端子の対に接続され、前記電線にかかる前記電圧を、前記電力が前記電線に供給されている間に複数回測定する測定部と、
前記測定部が複数回測定した前記電圧が前記ノイズの侵入に対応する予め定められた要件を満たすか否かに応じて前記ノイズの侵入の有無を判断する侵入有無判断部と、
前記侵入有無判断部の判断結果を表わす情報を前記ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力する結果情報出力部とを有していることを特徴とする電線検査装置。 - 前記侵入有無判断部が、
前記測定部が測定した前記電圧から、前記電線にかかる前記電圧の偶数乗に対する所定の関数である統計量を算出する統計量算出部と、
前記統計量算出部が算出した前記統計量が前記要件を満たすか否かに応じて前記ノイズの侵入の有無を判断する統計量判断部とを有しており、
前記結果情報出力部が、前記統計量判断部の判断結果を表わす情報を前記ノイズの侵入の有無の検査結果を表わす情報として出力することを特徴とする請求項1に記載の電線検査装置。 - 前記統計量算出部が、前記測定部が測定した前記電圧から、前記電線にかかる前記電圧の二乗の和を前記測定部による前記電圧の測定回数より1少ない値で除算して得られる値に対する所定の関数である前記統計量を算出することを特徴とする請求項2に記載の電線検査装置。
- 前記電源部が、前記電線に対し前記電圧が変動している前記電力を供給し、
前記測定部が、前記電線にかかる前記電圧の大きさを、前記電力の前記電圧が変動している間に複数回測定することを特徴とする請求項1に記載の電線検査装置。 - 前記測定部が、
前記電力供給端子の対の一方における対地電圧を、前記電線に供給されている前記電力が変動している間に複数回測定する一方対地電圧測定部と、
前記電力供給端子の対の他方における対地電圧を、前記一方対地電圧測定部と同時に、複数回測定する他方対地電圧測定部と、
前記一方対地電圧測定部が測定した対地電圧と前記他方対地電圧測定部が測定した対地電圧との差を前記電線にかかる前記電圧として算出する電線電圧算出部とを有することを特徴とする請求項4に記載の電線検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017136780A JP6298202B1 (ja) | 2017-07-13 | 2017-07-13 | 電線検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017136780A JP6298202B1 (ja) | 2017-07-13 | 2017-07-13 | 電線検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP6298202B1 JP6298202B1 (ja) | 2018-03-20 |
JP2019020178A true JP2019020178A (ja) | 2019-02-07 |
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ID=61629121
Family Applications (1)
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JP2017136780A Active JP6298202B1 (ja) | 2017-07-13 | 2017-07-13 | 電線検査装置 |
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Family Cites Families (3)
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JPS5635065U (ja) * | 1979-08-28 | 1981-04-06 | ||
JPH04245111A (ja) * | 1991-01-31 | 1992-09-01 | Hitachi Cable Ltd | シールド電線のシールド欠陥検出方法 |
JP3080896B2 (ja) * | 1997-03-06 | 2000-08-28 | 日立電子サービス株式会社 | 遮蔽効果試験装置および検査装置 |
-
2017
- 2017-07-13 JP JP2017136780A patent/JP6298202B1/ja active Active
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