JP2019019532A - 作業機械 - Google Patents

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祥隆 簗瀬
Yoshitaka Yanase
祥隆 簗瀬
隆史 草間
Takashi Kusama
隆史 草間
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Abstract

【課題】互いに回動自在に連結された2つの部材の絶対位置を、設置自由度の高い相対回動角度検出装置を用いて精度よく検出することが可能な作業機械を提供する。
【解決手段】油圧ショベル1は、下部走行体11及び上部旋回体12と、下部走行体11の角速度ω1を検出する第1角速度センサ41と、上部旋回体12の角速度ω2を検出する第2角速度センサ42と、演算装置5と、を備え、演算装置5は、第1角速度ω1及び第2角速度ω2に基づいて、下部走行体11と上部旋回体12との相対旋回角度θを演算する演算部52と、演算された相対旋回角度を所定の角度に補正する補正部53と、第1角速度ω1及び第2角速度ω2が0となったときに逐次、演算され又は補正された相対回動角度を記憶する記憶部54と、を含み、演算部52は、電気系統がオフからオンに切り換わったときに記憶部54に記憶されている直近の相対回動角度を演算に用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、作業機械に関する。
従来、下部走行体と、下部走行体にセンタジョイントを介して旋回可能に設けられた上部旋回体と、下部走行体に対する上部旋回体の旋回角度を検出する旋回角度装置と、を備えた作業機械が知られている。
例えば、特許文献1には、作業機械としての油圧ショベルに搭載された旋回角度検出装置が開示されており、この旋回角度検出装置は、レーザ光を利用した距離センサと、当該距離センサから投射されたレーザ光を反射する反射板と、距離センサで測定した距離センサと反射板との距離に基づいて下部走行体に対する上部旋回体の旋回角度θを算出する旋回角度演算コントロールユニットと、を備えている。反射板は、旋回角度θに応じて距離センサとの距離が一意的に定まるように、センタジョイント(旋回輪)の回転軸を中心として取り付けられた螺旋状の板部材であり、当該反射板で反射したレーザ光を距離センサで受信することで、旋回角度θを一意的に直接算出することが可能となっている。
また、特許文献2には、走行体に旋回角速度センサを設けて、当該旋回角速度センサの出力に基づいて走行体の旋回角を検出する走行体の旋回角検出装置が開示されている。
さらに、特許文献3には、作業機械としてのクレーンに搭載され、クレーンの旋回スイングに突設したリセット用ブロックが、当該旋回スイングに対向して設けられた近接スイッチに近接したときにこれを検知して、計測誤差の累積を補正する検出値補正機能を有する旋回角度検出器が開示されている。この旋回角度検出器では、リセット用ブロックが近接スイッチに近接したことを検知する度に、常時旋回スイングの絶対位置を検出することによって絶対角度を得ることができる。
特開2008−214997号公報 特許第2653715号 実公平4−16169号公報
特許文献1に記載の旋回角度検出装置では、下部走行体に対する上部旋回体の一意的な旋回角度θを直接的に算出するものであることから、距離センサ及び反射板は、上部旋回体の旋回中心となるセンタジョイントの回転軸を中心として配設される必要がある。しかしながら、センタジョイントの周辺には油圧配管等が非常に多く配設されているため、距離センサ及び反射板を配設する場所には制約がある。
特許文献2に記載の旋回角検出装置では、旋回角速度センサを用いて旋回角を検出していることから、センサを設置する場所の自由度は高くなるが、一方、角速度センサを用いた場合には、ドリフトの発生により検出値が時間とともにずれてしまうといった問題がある。
特許文献3に記載の旋回角度検出器では、リセット用ブロックが近接スイッチに近接したことを検知した場合に、計測誤差の累積を補正すると共に、旋回スイングの絶対位置を検出して絶対角度を得ることが可能であるが、一方、リセット用ブロックが近接スイッチに近接したことを検知したタイミングでしか旋回スイングの絶対位置を検出しない。そのため、例えばリセット用ブロックが近接スイッチに近接せずにクレーンのエンジンが停止した場合、その次にクレーンを稼働させた時には、旋回スイングの正確な絶対位置が分からなくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、互いに回動自在に連結された2つの部材の絶対位置を、設置自由度の高い相対回動角度検出装置を用いて精度よく検出することが可能な作業機械を提供することにある。
上記の目的を達成するために、互いに回動自在に連結された第1基材及び第2基材を備えた作業機械であって、前記第1基材に搭載されて、前記第1基材の角速度を検出する第1角速度センサと、前記第2基材に搭載されて、前記第2基材の角速度を検出する第2角速度センサと、前記第1基材及び前記第2基材のうちの一方の側に設けられた検出対象と、前記第1基材及び前記第2基材のうちの他方の側に設けられ、前記検出対象を検出する検出素子と、演算装置と、を有し、前記第1基材と前記第2基材との相対回動角度が所定の角度になると、前記検出素子は前記検出対象を検出して検出信号を出力し、前記演算装置は、前記第1角速度センサの検出値及び前記第2角速度センサの検出値に基づいて、前記第1基材と前記第2基材との相対回動角度を演算する演算部と、前記検出素子が前記検出対象を検出して前記検出信号を出力したときに、前記演算部で演算された相対回動角度の値を前記所定の角度に補正する補正部と、前記第1角速度センサの検出値及び前記第2角速度センサの検出値がそれぞれ0となったときに逐次、前記演算部で演算された相対回動角度又は前記補正部で補正された相対回動角度を記憶する記憶部と、を含み、前記演算部は、前記作業機械の電気系統がオフからオンに切り換わったときに前記記憶部に記憶されている直近の相対回動角度を読み出して、前記第1基材と前記第2基材との相対回動角度の演算に用いることを特徴とする作業機械を提供する。
本発明によれば、互いに回動自在に連結された2つの部材の絶対位置を、設置自由度の高い相対回動角度検出装置を用いて精度よく検出することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの一構成例を示す側面図である。 運転室内の一構成例を説明する説明図である。 油圧ショベルにおける演算装置周辺の電気的な接続関係を示す模式図である。 図4A及び図4Bは、近接スイッチとレバー片との位置関係について説明する図である。 図5A及び図5Bは、近接スイッチの配置の一例を示す模式図である。 演算装置が有する機能を示す機能ブロック図である。 演算装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図8A〜Dは、油圧ショベルの走行方向及び上部旋回体の向きを示す画像の例を説明する図である。
以下、本発明の実施形態に係る作業機械の一態様として、油圧ショベルについて説明する。
<油圧ショベル1の構成>
まず、油圧ショベル1の構成について、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の一構成例を示す側面図である。図2は、運転室121内の一構成例を説明する説明図である。図3は、油圧ショベル1における演算装置5周辺の電気的な接続関係を示す模式図である。
油圧ショベル1は、路面を走行するための下部走行体11と、下部走行体11の上方にセンタジョイント6(図3参照)を介して旋回可能に連結された上部旋回体12と、上部旋回体12に俯仰動可能に連結されて掘削等の作業を行うフロント作業機13と、を備えている。
下部走行体11は、その左右にそれぞれ配置されたクローラ111と、各クローラ111を回転駆動させるための左右の各走行モータ112と、を有している。油圧ショベル1は、各走行モータ112の駆動力により各クローラ111を独立して回転駆動させ、地面に接触させた状態で走行する。なお、図1では、左右の各クローラ111及び各走行モータ112のうち、左側のみを図示している。
上部旋回体12は、その前部に配置されて、オペレータが搭乗する運転室121と、後部に配置されて、フロント作業機13とのバランスを保つためのカウンタウェイト122と、運転室121とカウンタウェイト122との間に配置されて、エンジンや油圧ポンプ等の機器類を内部に収容する機械室123と、を備えている。上部旋回体12は、不図示の旋回モータの駆動力によって下部走行体11に対して旋回する。
センタジョイント6は、下部走行体11と上部旋回体12との間における回転継手である。図3に概略を示すように、センタジョイント6は、外側継手部となる筒形ボディ61と、この筒形ボディ61内に相対可能に挿嵌された内側継手部となるスピンドル62と、を有している。本実施形態では、筒形ボディ61が上部旋回体12の旋回フレーム120(図4A及び図4B参照)に、スピンドル62が下部走行体11の側に、それぞれ固定されている。
センタジョイント6がこのような構成を有することにより、上部旋回体12が旋回したときに内部を通る油圧配管(ホース)が捻じれるのを防いで、上部旋回体12の機械室123に収容された油圧ポンプから吐出した作動油を下部走行体11の各走行モータ112へ通すことができる。
フロント作業機13は、基端部が上部旋回体12に回動可能に取り付けられたブーム31と、ブーム31の先端部に回動可能に取り付けられたアーム32と、アーム32の先端部に回動可能に取り付けられたバケット33と、を備えている。ブーム31は、上部旋回体12に対して上下方向に回動(俯仰)し、アーム32は、ブーム31に対して前後方向に回動する。
バケット33は、アーム32に対して前後方向に回動し、土砂等の荷を掬い上げて所定の位置に荷を下ろすものである。このバケット33は、例えば、木材や岩石、廃棄物等を掴むグラップルや、岩盤を掘削するブレーカ等のアタッチメントに変更することが可能である。これにより、油圧ショベル1は、作業内容に適したアタッチメントを用いて、掘削や破砕等を含む様々な作業を行うことができる。
また、フロント作業機13は、上部旋回体12とブーム31とを連結するブームシリンダ31Aと、ブーム31とアーム32とを連結するアームシリンダ32Aと、アーム32とバケット33とを連結するバケットシリンダ33Aと、これらの各シリンダ31A,32A,33Aへ作動油を導くための複数の配管(不図示)と、を有している。
ブームシリンダ31Aは、ロッドが伸縮することによってブーム31を上部旋回体12に対して回動させる。アームシリンダ32Aは、ロッドが伸縮することによってアーム32をブーム31に対して回動させる。バケットシリンダ33Aは、ロッドが伸縮することによってバケット33をアーム32に対して回動させる。
これらブームシリンダ31A、アームシリンダ32A、及びバケットシリンダ33A、ならびに走行モータ112及び旋回モータはそれぞれ、油圧ポンプから供給される作動油によって駆動する油圧アクチュエータの一態様である。
図2に示すように、上部旋回体12の運転室121には、オペレータが着座する運転席21と、フロント作業機13及び上部旋回体12を操作するための左右一対の操作レバー22L,22Rと、下部走行体11を操作するための左右一対の走行ペダル23L,23R及び走行レバー24L,24Rと、油圧ショベル1の姿勢や状態等をモニタリングするためのディスプレイ25と、が設けられている。
例えば、運転席21に着座したオペレータの左側に設けられた左側操作レバー22Lがアーム32及び上部旋回体12の操作、すなわちアームシリンダ32A及び旋回モータの駆動に対応し、右側に設けられた右側操作レバー22Rがブーム31及びバケット33の操作、すなわちブームシリンダ31A及びバケットシリンダ33Aの駆動に対応している。
運転席21の前方左側の走行ペダル23L及び走行レバー24Lは、左側のクローラ111の駆動に対応し、前方右側の走行ペダル23R及び走行レバー24Rは、右側のクローラ111の駆動に対応しており、状況に応じて足又は手で操作することが可能となっている。例えば、左右の走行ペダル23L,23Rを同時に踏み込むと油圧ショベル1は直進し、左右の走行ペダル23L,23Rの踏み込みに差をつけると油圧ショベル1は操向(曲進)し、左右の走行ペダル23L,23Rを逆に踏むことでスピンターンを行うことができる。
また、油圧ショベル1は、図3に示すように、下部走行体11の内部(外部に露出しない内側)に搭載された第1角速度センサ41と、上部旋回体12の運転室121内に搭載された第2角速度センサ42と、上部旋回体12の機械室123に収容された演算装置5と、下部走行体11の側に設けられたレバー70と、上部旋回体12の側に設けられた第1〜第6近接スイッチ71〜76と、を備えている。
第1角速度センサ41は、下部走行体11の角速度(以下、「第1角速度ω1」とする)を検出するジャイロセンサ(角速度計)であり、センタジョイント6を介して演算装置5に電気的に接続されている。本実施形態では、第1角速度センサ41は、センタジョイント6の軸C(図5参照)を中心に下部走行体11が旋回した時の第1角速度ω1を検出する。
第2角速度センサ42は、上部旋回体12の角速度(以下、「第2角速度ω2」とする)を検出するジャイロセンサ(角速度計)であり、演算装置5に電気的に接続されている。
演算装置5は、第1角速度センサ41の検出値である第1角速度ω1に基づいて、時間tにおける下部走行体11の旋回角度Δx(以下、「第1旋回角度Δx」とする)を演算すると共に(Δx=ω1×t)、第2角速度センサ42の検出値である第2角速度ω2に基づいて、時間tにおける上部旋回体12の旋回角度Δy(以下、「第2旋回角度Δy」とする)を演算する(Δy=ω2×t)。
そして、演算装置5は、第1旋回角度Δx及び第2旋回角度Δyに基づいて、下部走行体11と上部旋回体12との相対旋回角度θ(以下、単に「相対旋回角度θ」とする)を演算する。なお、演算装置5の具体的な機能構成については後述する。
第1〜第6近接スイッチ71〜76はそれぞれ、演算装置5と電気的に接続されており、相対旋回角度θが所定の角度になると、レバー70の先端部に設けられたレバー片70Aを検出して検出信号を演算装置5に出力する。すなわち、第1〜第6近接スイッチ71〜76はそれぞれ、検出対象としてのレバー片70Aを検出する検出素子の一態様である。図3では、第1〜第6近接スイッチ71〜76のうち、第1近接スイッチ71及び第4近接スイッチ74のみを示している。第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかから演算装置5に出力された検出信号に基づいて、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42のドリフトが補正される。
<ドリフト補正について>
次に、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42のドリフト補正について、図4A及び図4Bならびに図5A及び図5Bを参照して具体的に説明する。
図4A及び図4Bは、第1〜第6近接スイッチ71〜76とレバー片70Aとの位置関係の一部を示す図であり、図4Aは第1近接スイッチ71の位置とレバー片70Aの位置とが周方向においてずれている状態を示し、図4Bは第1近接スイッチ71の位置とレバー片70Aの位置とが周方向において一致している状態を示している。なお、図4A及び図4Bでは、第1〜第6近接スイッチ71〜76のうち第1近接スイッチ71及び第4近接スイッチ74のみを示す。
図5A及び図5Bは、第1〜第6近接スイッチ71〜76の配置の一例を示す模式図であり、図5Aはレバー片70Aがセンタジョイント6の軸Cを中心に時計回りに回転する場合を示し、図5Bはレバー片70Aがセンタジョイント6の軸Cを中心に反時計回りに回転する場合を示している。
レバー片70Aは、図4A及び図4Bに示すように、センタジョイント6のスピンドル62に接続された金属製のレバー70の先端部に設けられており、下部走行体11の旋回に伴って、センタジョイント6の軸Cを中心として時計回り又は反時計回りに回転する。このレバー片70Aは、旋回フレーム120に対向する面を有している。図4A及び図4Bでは、レバー片70A(レバー70)が軸Cを中心に時計回り(矢印Xの方向)に回転する様子を示している。
第1〜第6近接スイッチ71〜76は、図4A及び図4Bに示すように、上部旋回体12の旋回フレーム120に固定されており、上部旋回体12の旋回に伴って、センタジョイント6の軸Cを中心として時計回り又は反時計回りに回転する。本実施形態では、図5A及び図5Bに示すように、第1〜第6近接スイッチ71〜76は、センタジョイント6の軸Cを中心とする同一円上にそれぞれ配置されている。
具体的には、図5Aに示すように、第1近接スイッチ71の位置を基準(相対旋回角度0°)とし、時計回りに、第2近接スイッチ72が45°の位置に、第3近接スイッチ73が135°の位置に、第4近接スイッチ74が180°の位置に、第5近接スイッチ75が225°の位置に、第6近接スイッチ76が315°の位置に、予めそれぞれ配置されている。
本実施形態では、検出素子として非接触式のスイッチである静電容量形や誘導形の近接スイッチを用いている。例えば、第1〜第6近接スイッチ71〜76が静電容量形の近接スイッチである場合には、第1〜第6近接スイッチ71〜76のそれぞれとレバー片70Aとの間に生じる静電容量の変化を検出することにより、レバー片70Aが第1〜第6近接スイッチ71〜76のうちのいずれかに近接していることを検出することができる。この場合、レバー片70Aには、金属や誘電体を用いる。第1〜第6近接スイッチ71〜76とレバー片70Aとは、両者の間において静電容量の変化が生じる範囲で、対向する位置に設けられている必要がある。
検出素子は、必ずしも近接スイッチである必要はなく、例えば、フォトカプラー等の光学式スイッチや、リミットスイッチやマイクロスイッチ等の機械式(接触式)スイッチを用いることも可能である。検出素子としてフォトカプラーを用いる場合、検出対象には、フォトカプラーの発光部から発射された光を受光部に向かって反射するための反射部材を用いる。また、検出素子としてマイクロスイッチを用いる場合、検出対象には、マイクロスイッチの接点をONするための突起部等を用いる。
第1〜第6近接スイッチ71〜76はそれぞれ、レバー片70Aを検出すると演算装置5に検出信号を出力する。演算装置5は、第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかから出力された検出信号に基づいて、演算した相対旋回角度θの値を、検出信号を出力した近接スイッチの位置に対応した所定の角度θdに補正する。
前述したように、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42はジャイロセンサであるため、温度等の影響により検出値が時間とともに少しずつずれてしまう。すなわち、第1角速度センサ41の検出値及び第2角速度センサ42の検出値に基づいて演算される相対旋回角度θは、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42のドリフト発生により変動する値である。
そこで、演算装置5は、第1角速度センサ41の検出値及び第2角速度センサ42の検出値に基づいて演算される相対旋回角度θを、レバー片70Aが第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかの位置にきたときに、予め定められた第1〜第6近接スイッチ71〜76の位置に応じた所定の不変の角度θdに補正する。これにより、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42のドリフトを補正(リセット)して、演算装置5で演算される相対旋回角度θの誤差を低減することができる。したがって、油圧ショベル1の作業が長時間に亘るものであっても、精度よく相対旋回角度を検出することが可能となる。
本実施形態では、レバー片70A(下部走行体11)が上部旋回体12に対して時計回り(図4A及び図5Aにおける矢印X方向)に回転した場合、又は第1〜第6近接スイッチ71〜76(上部旋回体12)が下部走行体11に対して反時計回りに回転した場合には、図5Aに示すように、第1〜第6近接スイッチ71〜76はそれぞれ、レバー片70Aを検出すると「正」の角度で検出信号を演算装置5に出力する。
反対に、レバー片70A(下部走行体11)が上部旋回体12に対して反時計回り(図5Bにおける矢印Y方向)に回転した場合、又は第1〜第6近接スイッチ71〜76(上部旋回体12)が下部走行体11に対して時計回りに回転した場合には、図5Bに示すように、第1〜第6近接スイッチ71〜76はそれぞれ、レバー片70Aを検出すると「負」の角度で検出信号を演算装置5に出力する。
なお、下部走行体11及び上部旋回体12のそれぞれの旋回が、時計回りであるか否か、反時計回りであるか否かの判断については、例えば、第1近接スイッチ71、第2近接スイッチ72、第3近接スイッチ73・・・と、近接スイッチの番号が大きくなる場合は上部旋回体12に対して下部走行体11が時計回りに旋回したと判断し、第6近接スイッチ76、第5近接スイッチ75、第4近接スイッチ74・・・と、近接スイッチの番号が小さくなる場合は上部旋回体12に対して下部走行体11が反時計回りに旋回したと判断する。
例えば、第5近接スイッチ75がレバー片70Aを検出した場合、第4近接スイッチ74がレバー片70Aを検出した後に第5近接スイッチ75がレバー片70Aを検出すると、図5Aに示すように、第5近接スイッチ75は「225°」を検出信号として演算装置5に出力するが、第6近接スイッチ76がレバー片70Aを検出した後に第5近接スイッチ75がレバー片70Aを検出すると、図5Bに示すように、第5近接スイッチ75は「−135°」を検出信号として演算装置5に出力することになる。
本実施形態では、油圧ショベル1は、6つの検出素子(第1〜第6近接スイッチ71〜76)を備えていたが、その数に特に制限はない。また、油圧ショベル1は、必ずしも複数の検出素子と1つの検出対象とを備えている必要はなく、1つの検出素子と複数の検出対象とを備えていてもよい。ただし、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42のドリフトをより精度よく補正するためには、検出素子及び検出対象の少なくとも一方を複数備えていることが好ましく、その場合には、複数の検出素子又は複数の検出対象は、センタジョイント6の軸Cの方向から見て、当該軸Cを中心とする同一円上に設ける必要がある。
<演算装置5のハードウェア構成>
次に、演算装置5のハードウェア構成について説明する。
演算装置5は、CPU、RAM、ROM、HDD、入力I/F、及び出力I/Fがバスを介して互いに接続されて構成される。そして、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42や第1〜第6近接スイッチ71〜76等が入力I/Fに接続され、運転室121内に設けられたディスプレイ25等が出力I/Fに接続されている。
このようなハードウェア構成において、ROMやHDD若しくは光学ディスク等の記録媒体に格納された演算プログラム(ソフトウェア)をCPUが読み出してRAM上に展開し、展開された演算プログラムを実行することにより、演算プログラムとハードウェアとが協働して、演算装置5の機能を実現する。
なお、本実施形態では、演算装置5の構成をソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより説明しているが、これに限らず、油圧ショベル1の側で実行される演算プログラムの機能を実現する集積回路を用いて構成してもよい。
<演算装置5の機能構成>
次に、演算装置5の機能構成について、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、演算装置5が有する機能を示す機能ブロック図である。図7は、演算装置5で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
演算装置5は、図6に示すように、データ取得部51と、演算部52と、補正部53と、記憶部54と、表示信号出力部55と、を含む。
データ取得部51は、イグニッションスイッチ81のON/OFF信号、エンジン82の始動/停止信号、第1角速度センサ41で検出された第1角速度ω1、第2角速度センサ42で検出された第2角速度ω2、及び第1〜第6近接スイッチ71〜76から出力された検出信号に関するデータを取得する。
演算部52は、第1角速度ω1及び第2角速度ω2に基づいて第1旋回角度Δx及び第2旋回角度Δyを演算した上で、第1旋回角度Δx及び第2旋回角度Δyに基づいて相対旋回角度θを演算する。
補正部53は、第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかがレバー片70Aを検出して検出信号を出力したときに、すなわち当該検出信号がデータ取得部51に入力された場合に、演算部52で演算された相対旋回角度θの値をレバー片70Aと第1〜第6近接スイッチ71〜76とによって予め定まった不変の所定の角度θdに補正する。例えば、第3近接スイッチ73がレバー片70Aを検出した場合、補正部53は、演算部52で演算した相対旋回角度θを135°又は−225°に補正する(図5A及び図5B参照)。
記憶部54は、第1角速度ω1及び第2角速度ω2がそれぞれ0となったとき(ω1=0かつω2=0)に逐次、演算部52で演算された相対旋回角度又は補正部53で補正された相対旋回角度(θd)を記憶(更新)する。記憶部54に逐次記憶された相対旋回角度θは、油圧ショベル1の電気系統がオフからオンに切り換わったときに、直近の相対旋回角度θが読み出され、演算部52における相対旋回角度θの演算に用いられる。
表示信号出力部55は、演算部52で演算された相対旋回角度又は補正部53で補正された相対旋回角度を新たな相対旋回角度θとして、ディスプレイ25に表示信号を出力する。
次に、演算装置5内で実行される具体的な処理の流れについて、図7を参照して説明する。
図7に示すように、イグニッションスイッチ81がオンになり、エンジン82が始動すると(ステップS501)、演算装置5は、記憶部54に記憶されている直近の相対旋回角度θを読み出す(ステップS502)。なお、イグニッションスイッチ81がオンになると、油圧ショベル1の電気系統がオフからオンに切り換わって演算装置5も起動するため、演算装置5は、必ずしもエンジン82が始動してから前回(直近)の相対旋回角度θを読み出す必要はない。
演算装置5は、操作レバー22L,22R、走行ペダル23L,23R、及び走行レバー24L,24Rの少なくともいずれかの操作がなされ、下部走行体11や上部旋回体12が旋回しているかどうかを判断する(ステップS504)。
ステップS504において、下部走行体11及び上部旋回体12がいずれも旋回していない場合(ステップS504/NO)には、ステップS504に戻る。ステップS504において、下部走行体11又は上部旋回体12のいずれかが旋回している場合(ステップS504/YES)には、演算部52は、データ取得部51で取得した第1角速度ω1及び第2角速度ω2に基づいて、第1旋回角度Δx(=第1角速度ω1×時間t)及び第2旋回角度Δy(=第2角速度ω2×時間t)を演算する(ステップS505)。
次に、演算部52は、ステップS502で読み出した直近の相対旋回角度θ、ならびにステップS505で演算した第1旋回角度Δx及び第2旋回角度Δyに基づいて、新たな相対旋回角度θを演算する(ステップS506)。具体的には、演算部52は、記憶部54に記憶されている直近の相対旋回角度θに第1旋回角度Δxと第2旋回角度Δyとの差分を足し合わせて新たな相対旋回角度θを算出する(θ=θ+(Δx−Δy))。
次に、演算装置5は、データ取得部51に対して、第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかから検出信号の入力があるかどうかを判断する(ステップS507)。
ステップS507において、第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかから検出信号の入力がある場合(ステップS507/YES)には、補正部53は、演算部52で演算された相対旋回角度θの値を所定の角度θdに補正する(θ←θd)。このとき、時間tもリセット(t←0)する(ステップS508)。
そして、表示信号出力部55は、補正部53で補正された相対旋回角度θ(θd)を新たな相対旋回角度θとして表示信号をディスプレイ25に出力する(ステップS509)。
ステップS507において、第1〜第6近接スイッチ71〜76のいずれかから検出信号の入力がない場合(ステップS507/NO)には、表示信号出力部55は、演算部52で演算された相対旋回角度θを新たな相対旋回角度θとして表示信号をディスプレイ25に出力する(ステップS509)。なお、本実施形態では、ステップS507において表示信号出力部55がディスプレイ25に出力する表示信号は、相対旋回角度θを画像に変換した信号である。
次に、演算装置5は、第1角速度ω1及び第2角速度ω2がそれぞれ0(ω1=0かつω2=0)であるかどうかを判断する(ステップS510A)。ステップS510Aにおいて、少なくとも第1角速度ω1及び第2角速度ω2のうちの一方が0でない(ω1≠0かつω2=0,ω1=0かつω2≠0,ω1≠0かつω2≠0)場合(ステップS510A/NO)には、ステップS505に戻る。
ステップS510Aにおいて、第1角速度ω1及び第2角速度ω2がそれぞれ0である(ω1=0かつω2=0)場合(ステップS510A/YES)、すなわち下部走行体11及び上部旋回体12が共に停止した時には、記憶部54は、ステップS508でディスプレイ25に出力した表示信号に対応する相対旋回角度θを記憶(2回目以降は更新)する(ステップS510B)。
そして、エンジン82が停止した場合(ステップS511/YES)には、演算装置5内における処理が終了し、エンジン82が停止しない場合(ステップS511/NO)には、ステップS502に戻り、エンジン82が停止するまで(ステップS511/YES)繰り返す。
このように、油圧ショベル1では、演算装置5が、下部走行体11の角速度(第1角速度ω1)及び上部旋回体12の角速度(第2角速度ω2)に基づいて、下部走行体11と上部旋回体12との相対旋回角度θを演算している。下部走行体11の角速度を検出する第1角速度センサ41は、下部走行体11に搭載されていればその場所について特に制約はない。同様に、上部旋回体12の角速度を検出する第2角速度センサ42は、本実施形態では運転室121内に設けられているが、上部旋回体12に搭載されていればその場所について特に制約はない。したがって、相対旋回角度を検出するために用いるセンサを配置する場所の自由度を広げることが可能である。
また、演算装置5では、記憶部54が、下部走行体11及び上部旋回体12が共に停止したとき、すなわち油圧ショベル1の旋回動作が停止したとき(第1角速度ω1=0かつ第2角速度ω2=0の場合)に逐次、演算部52で演算された相対旋回角度又は補正部53で補正された相対旋回角度を記憶しているため、エンジン82が停止する度に、演算された相対旋回角度がリセットされて(ゼロ点となる)しまうといった問題を解消することができる。
そして、次に油圧ショベル1の電気系統がオフからオンに切り換わったときには、演算部52は、単に相対旋回角度の変化量(Δx−Δy)を演算するのではなく、前回(直近)の旋回動作時の相対旋回角度を基準として加減算して新たな相対旋回角度を演算する(θ=θ+(Δx−Δy))ため、下部走行体11及び上部旋回体12の絶対位置をそれぞれ検出することができる。
<ディスプレイ25の表示について>
次に、ディスプレイ25に表示される画像について、図8を参照して説明する。
図8は、油圧ショベル1の走行方向及び上部旋回体の向きを示す画像の例を説明する図である。
図8(a)〜(d)に示すように、ディスプレイ25には、上から見た状態の油圧ショベル1のアイコンが表示される。このアイコンは、下部走行体11及び上部旋回体12の動作に合わせて変化し、具体的には、下部走行体11の向き(すなわち、油圧ショベル1の走行方向)、及び上部旋回体12の向き(すなわち、油圧ショベル1の旋回方向)を表示する。なお、油圧ショベル1の走行方向は三角印(▲)で表示される。
油圧ショベル1の走行方向は、第1角速度センサ41で検出された第1角速度ω1に基づいて演算された第1旋回角度Δxによって決まり、上部旋回体12の旋回方向は、第2角速度センサ42で検出された第2角速度ω2に基づいて演算された第2旋回角度Δyによって決まる。ただし、第1角速度センサ41及び第2角速度センサ42のドリフト補正が行われた場合には、油圧ショベル1の走行方向及び上部旋回体12の旋回方向は、演算装置5の補正部53で補正された値に基づいて決まる。
図8(a)では、走行方向が前方であり、上部旋回体12は基準位置(図8内に示す0°の位置)から旋回していない状態(相対旋回角度θ=0°)を表示している。すなわち、上部旋回体12は、下部走行体11と同様に前方を向いている。図8(b)では、走行方向が前方であり、上部旋回体12は基準位置から時計回りに90°(反時計回りに−270°)旋回した状態(相対旋回角度θ=90°又は−270°)を表示している。すなわち、上部旋回体12は、下部走行体11に対して右方を向いている。
図8(c)では、走行方向が前方であり、上部旋回体12は基準位置から時計回りに180°(反時計回りに−180°)旋回した状態(相対旋回角度θ=180°又は−180°)を表示している。すなわち、上部旋回体12は、下部走行体11に対して後方を向いている。図8(d)では、走行方向が前方であり、上部旋回体12は基準位置から時計回りに270°(反時計回りに−90°)旋回した状態(相対旋回角度θ=270°又は−90°)を表示している。すなわち、上部旋回体12は、下部走行体11に対して左方を向いている。
ここで、油圧ショベル1が、例えば、下部走行体11の高さが地上2m以上、上部旋回体12も含めた車両全体の高さが地上7mを越す大型油圧ショベルである場合には、運転室121内のオペレータからクローラ111が見えづらく走行方向が分からないことがある。
しかしながら、本実施形態では、演算装置5が相対旋回角度θに基づいて画像変換処理を行った上でディスプレイ25に表示信号を出力し、ディスプレイ25が走行方向及び旋回方向をアイコンで表示するため、オペレータは油圧ショベル1の走行方向及び旋回方向を視覚的に確認することができ、操作がしやすくなる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、本実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、本実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。またさらに、本実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、上記実施形態では、第1角速度センサ41は第1角速度ω1を検出して、演算装置5が第1角速度ω1に基づいて第1旋回角度Δxの演算を行っていたが、これに限らず、第1角速度センサ41が、検出した第1角速度ω1に基づいて、内部に搭載されたCPUによって第1旋回角度Δxの演算を行い、演算装置5に対して第1旋回角度Δxを出力してもよい。なお、第2角速度センサ42についても同様である。すなわち、演算部52において演算される相対旋回角度θは、第1角速度ω1及び第2角速度ω2に基づいて演算されていればよい。
また、上記実施形態では、検出素子(第1〜第6近接スイッチ71〜76)が上部旋回体12の側に設けられ、レバー片70Aが下部走行体11の側に設けられていたが、必ずしもその必要はなく、検出素子が下部走行体11の側に設けられ、レバー片70Aが上部旋回体12の側に設けられていてもよい。すなわち、検出素子は、下部走行体11及び上部旋回体12のうちの一方の側に設けられ、レバー片70Aは、下部走行体11及び上部旋回体12のうちの他方の側に設けられていればよい。
また、上記実施形態では、センタジョイント6を介して旋回可能に連結された下部走行体11と上部旋回体12との相対的な旋回角度を検出したが、これに限らず、作業機械において互いに回動自在に連結された第1基材と第2基材との相対的な回動角度(相対回動角度)を検出するものであってもよい。例えば、ブーム31とアーム32との相対回動角度やアーム32とバケット33との相対回動角度を検出してもよい。
1:油圧ショベル(作業機械)
5:演算装置
6:センタジョイント
11:下部走行体(第1基材)
12:上部旋回体(第2基材)
41:第1角速度センサ
42:第2角速度センサ
70A:レバー片(検出対象)
71〜76:第1〜第6近接スイッチ(検出素子)
C:軸
θ:相対旋回角度(相対回動角度)

Claims (3)

  1. 互いに回動自在に連結された第1基材及び第2基材を備えた作業機械であって、
    前記第1基材に搭載されて、前記第1基材の角速度を検出する第1角速度センサと、
    前記第2基材に搭載されて、前記第2基材の角速度を検出する第2角速度センサと、
    前記第1基材及び前記第2基材のうちの一方の側に設けられた検出対象と、
    前記第1基材及び前記第2基材のうちの他方の側に設けられ、前記検出対象を検出する検出素子と、
    演算装置と、を有し、
    前記第1基材と前記第2基材との相対回動角度が所定の角度になると、前記検出素子は前記検出対象を検出して検出信号を出力し、
    前記演算装置は、
    前記第1角速度センサの検出値及び前記第2角速度センサの検出値に基づいて、前記第1基材と前記第2基材との相対回動角度を演算する演算部と、
    前記検出素子が前記検出対象を検出して前記検出信号を出力したときに、前記演算部で演算された相対回動角度の値を前記所定の角度に補正する補正部と、
    前記第1角速度センサの検出値及び前記第2角速度センサの検出値がそれぞれ0となったときに逐次、前記演算部で演算された相対回動角度又は前記補正部で補正された相対回動角度を記憶する記憶部と、を含み、
    前記演算部は、前記作業機械の電気系統がオフからオンに切り換わったときに前記記憶部に記憶されている直近の相対回動角度を読み出して、前記第1基材と前記第2基材との相対回動角度の演算に用いる
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械であって、
    前記第1基材は、下部走行体であり、
    前記第2基材は、前記下部走行体にセンタジョイントを介して旋回可能に連結された上部旋回体である
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項2に記載の作業機械であって、
    前記検出対象及び前記検出素子の少なくとも一方は、前記センタジョイントの軸方向から見て当該軸を中心とする同一円上に複数設けられている
    ことを特徴とする作業機械。
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