JP2019019279A - 樹脂組成物、樹脂膜および発光装置 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂膜および発光装置 Download PDF

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北村 昌弘
Masahiro Kitamura
昌弘 北村
律也 川崎
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律也 川崎
俊彦 片山
Toshihiko Katayama
俊彦 片山
星矢 菊地
Seiya Kikuchi
星矢 菊地
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Abstract

【課題】高温時における光透過率およびガスバリア性が良好な樹脂膜、かかる樹脂膜を形成可能な樹脂組成物、および高い出力であっても信頼性の高い発光装置を提供すること。【解決手段】本発明の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂およびその前駆体、ポリアミドイミド樹脂およびその前駆体、ならびに、ポリベンゾオキサゾール樹脂およびその前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と、前記樹脂を溶解する溶媒と、を含み、固化物を得たとき、前記固化物の波長400nmの光の透過率が、厚さ10μmの透過率に換算して70%以上であり、前記固化物の酸素透過係数が、1000cc・mm/(m2・24h・atm)以下であり、前記固化物のガラス転移温度が、250〜500℃であり、発光素子の被覆用に用いられることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂膜および発光装置に関するものである。
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)や半導体レーザーのような発光装置は、発光素子の表面を保護する被覆膜を設けることにより、発光素子や発光素子と電気的に接続されている電極の劣化を抑制することができる。
例えば、特許文献1には、LED用保護膜を有する半導体発光デバイスが開示されている。このような半導体発光デバイスによれば、空気中に含まれる酸素、水蒸気、硫黄化合物等から、LED素子や電極を保護することができる。
特開2013−147577号公報
近年、発光ダイオードや半導体レーザーの出力が増加しており、それに伴い、被覆膜にも高い耐熱性が求められている。
しかしながら、特許文献1に記載の被覆膜では、高温時における光透過率やガスバリア性が不十分であることが課題となっている。
本発明の目的は、高温時における光透過率およびガスバリア性が良好な樹脂膜、かかる樹脂膜を形成可能な樹脂組成物、および高い出力であっても信頼性の高い発光装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂およびその前駆体、ポリアミドイミド樹脂およびその前駆体、ならびに、ポリベンゾオキサゾール樹脂およびその前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と、
前記樹脂を溶解する溶媒と、
を含み、
固化物を得たとき、
前記固化物の波長400nmの光の透過率が、厚さ10μmの透過率に換算して70%以上であり、
前記固化物の酸素透過係数が、1000cc・mm/(m・24h・atm)以下であり、
前記固化物のガラス転移温度が、250〜500℃であり、
発光素子の被覆用に用いられることを特徴とする樹脂組成物。
(2) さらに、無機充填材を含む上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3) 前記無機充填材の含有量は、前記樹脂100質量部に対して0.1〜80質量部である上記(2)に記載の樹脂組成物。
(4) 前記無機充填材の平均粒径は、500nm以下である上記(2)または(3)に記載の樹脂組成物。
(5) 前記ポリアミド樹脂は、下記式(I)で表される構造または式(II)で表される構造を含む上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
Figure 2019019279
ここで、式(I)および式(II)において、xは式(I)の構造のモル%を示し、yは式(II)の構造のモル%を示し、xは90〜99であり、yは1〜10であり、nは1〜4の整数であり、
Arは、
Figure 2019019279
からなる群から選択され、p=4、q=3、R、R、R、R、およびRは、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アルキルエステル、または置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(Xはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、アリール基または置換アリール基であり、
Arは、
Figure 2019019279
からなる群から選択され、p=4、R、R、およびRは、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アルキルエステル、または置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(但しXはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、アリール基または置換アリール基であり、
Arは、
Figure 2019019279
からなる群から選択され、t=0から3、R、R10、R11は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アルキルエステル、または置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(Xはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、アリール基または置換アリール基である。
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物の固化物を含むことを特徴とする樹脂膜。
(7) 発光素子と、
前記発光素子上に設けられている上記(6)に記載の樹脂膜と、
を備えることを特徴とする発光装置。
本発明によれば、高温時における光透過率およびガスバリア性が良好な樹脂膜、または、かかる樹脂膜を形成可能な樹脂組成物が得られる。
また、本発明によれば、高い出力であっても信頼性の高い発光装置が得られる。
本発明の発光装置の第1実施形態を示す断面図である。 本発明の発光装置の第1実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の発光装置の第2実施形態を示す斜視図である。 図3に示す発光装置の一部(発光素子)について向きを変えつつ拡大して示す拡大図である。 図1に示す発光装置を製造する方法の一例を説明するための図である。 図1に示す発光装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
以下、本発明の樹脂組成物、樹脂膜および発光装置について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<発光装置>
≪第1実施形態≫
まず、第1実施形態に係る発光装置について説明する。
図1は、本発明の発光装置の第1実施形態を示す断面図である。
図1に示す発光装置1aは、発光ダイオードを備える表面実装型の発光装置であって、パッケージ11と、パッケージ11に実装されたLED12(発光素子)と、LED12とパッケージ11とを電気的に接続するボンディングワイヤー13と、LED12を覆うように設けられた保護膜14(樹脂膜)と、パッケージ11のキャビティー内を充填する封止材15と、を有する。このような発光装置1aでは、保護膜14によって光透過性とガスバリア性の双方が付与されるため、LED12の劣化を抑制しつつ、高輝度化が図られる。その結果、高い出力で発光させても高い信頼性を有する発光装置1aが得られる。
以下、表面実装型の発光装置1aを例に、その各部について詳述する。なお、発光装置1aにおけるLED12の実装方式は、表面実装型に限定されず、砲弾型等の方式であってもよい。
(パッケージ)
図1に示すパッケージ11は、基板112と、基板112上に設けられたリフレクター114と、基板112の表面に設けられた導電部116と、を備えている。
基板112は、絶縁性を有する基板であれば、いかなるものであってもよい。基板112の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種セラミック材料等が挙げられる。
リフレクター114は、封止材15を充填するためのキャビティーを形成するとともに、そのキャビティーの内面においてLED12から発せられた光を反射させる。
具体的には、図1に示すリフレクター114は、LED12を取り囲むように基板112の上面から立設された内周面115を備えている。この内周面115は、基板112の上面を平面視したとき、円形をなしている。そして、内周面115の内径は、基板112から離れるにつれて拡大するようになっている。その結果、内周面115は、円錐台の側面に対応する形状をなしている。
このような形状の内周面115は、LED12から発せられた光を、図1の上方に向かって効率よく反射する反射面として機能する。
リフレクター114の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種セラミック材料等が挙げられる。
導電部116は、基板112の表面に設けられており、LED12やボンディングワイヤー13と、基板112の下面と、を電気的に接続している。すなわち、導電部116は、LED12やボンディングワイヤー13を基板112の下面まで引き出すための端子として機能する。
(LED)
LED12(発光素子)は、発光ダイオードである。LED12が発する光は、特に限定されず、例えば赤外線、赤色、黄色、緑色等の比較的長波長の光であってもよいが、好ましくは青色、青紫色、紫色、紫外線のような短波長の光であるのが好ましい。換言すれば、LED12が発する光の波長は、450nmよりも短波長であるのが好ましい。このような光は、蛍光体に照射されることによって、比較的容易に白色光に変換される。このため、照明等の用途に好適な光を発生させることができ、有用な発光装置1aを得ることができる。
LED12は、そのアノードおよびカソードのうちの一方が、ダイボンド材12aを介して導電部116にダイボンドされている。一方、LED12のアノードおよびカソードのうちの他方が、ボンディングワイヤー13を介して導電部116にワイヤーボンドされている。その結果、前述した導電部116に電圧を印加することにより、LED12に通電させ、発光させることができる。
なお、上述したボンディング方式は、これに限定されず、アノードとカソードの双方がダイボンディングであってもよく、双方がワイヤーボンディングであってもよい。
(封止材)
封止材15は、リフレクター114のキャビティーを充填するように設けられる。また、封止材15には、必要に応じて、蛍光体のような波長変換材料や、無機充填材のような光散乱材料等が添加されていてもよい。
このような封止材15の構成材料は、LED12から発せられる光に対して透明な材料であれば、特に限定されず、例えば各種樹脂材料、各種ガラス材料等が挙げられる。このうち、樹脂材料が好ましく用いられ、特にエポキシ樹脂、シリコーン樹脂または(メタ)アクリル樹脂がより好ましく用いられる。これらは、比較的耐光性が良好で、かつ、透明度も高いため、封止材15として有用である。
なお、封止材15は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。その場合、保護膜14が封止材15の機能を代替することができる。すなわち、保護膜14に波長変換材料や光散乱材料を添加するようにしてもよい。
(保護膜)
保護膜14(本発明の樹脂膜の実施形態)は、図1に示すように、導電部116の上面からLED12の表面にかけて覆うように設けられている。このような保護膜14を設けることにより、LED12を外気から保護することができる。これにより、外気に含まれる酸素、水蒸気等の劣化要因がLED12に到達するのを抑制し、LED12の意図しない劣化を抑制することができる。
保護膜14は、樹脂と溶媒とを含む樹脂組成物を用いて形成された樹脂膜、すなわち樹脂組成物の固化物を含む樹脂膜である。このような保護膜14によれば、保護膜14に高温時における光透過性とガスバリア性の双方を付与することができるので、LED12の劣化を抑制しつつ、高輝度化を図ることができる。
保護膜14の膜厚は、特に限定されないが、0.01〜1000μmであるのが好ましく、0.05〜100μmであるのがより好ましく、0.1〜30μmであるのがさらに好ましい。このような膜厚の保護膜14によれば、保護膜14の光透過性とガスバリア性とを両立させることができる。その結果、相対的な高輝度と長期信頼性とを両立する発光装置1aが得られる。
なお、保護膜14の膜厚が前記下限値を下回ると、保護膜14の構成材料によってはガスバリア性が低下するおそれがある。一方、保護膜14の膜厚が前記上限値を上回ると、保護膜14の構成材料によっては光透過性が低下するおそれがある。
また、保護膜14は、単層に限られず、複数層であってもよい。
≪第1実施形態の変形例≫
次に、第1実施形態の変形例に係る発光装置について説明する。
図2は、本発明の発光装置の第1実施形態の変形例を示す断面図である。
以下、第1実施形態の変形例について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
かかる変形例は、発する光の波長が互いに異なる複数のLEDが近接して配置されている以外、第1実施形態と同様である。
図2に示す発光装置1aは、基板113と、基板113上に実装されたLED12R、LED12GおよびLED12Bと、LED12R、12G、12Bを覆うように設けられた保護膜14’(樹脂膜)と、を有する。
このうち、LED12Rは、赤色(R)の光を発する発光ダイオードであり、LED12Gは、緑色(G)の光を発する発光ダイオードであり、LED12Bは、青色(B)の光を発する発光ダイオードである。
また、保護膜14’は、複数のLEDにまたがるように設けられている以外、前述した保護膜14と同様である。
発光装置1aでは、LED12R、12G、12Bの発光を互いに独立して制御可能になっている。このため、R、G、Bの光の輝度をそれぞれ協調して制御することにより、フルカラーを表現することができる。
なお、図2には、LED12R、12G、12Bを1つずつ搭載した装置について図示しているが、さらに多くのLEDが搭載されていてもよい。例えば、LED12R、12G、12Bを1画素とみなした場合、かかる画素を、横1920画素×縦1080画素のマトリックス状に配列した装置であってもよい。その場合、これら全てのLEDを一括して保護膜14’で覆うようにしてもよく、一部のみを覆うようにしてもよい。
また、図2では、LED12R、12G、12Bの組み合わせを図示しているが、本変形例に係る発光装置1aは、これとは異なる色(波長)を発するLEDの組み合わせを有していてもよい。
また、図2に示す発光装置1aには、LED12R、12G、12Bとは異なる波長のLEDがさらに追加されていてもよい。
このような図2に示す発光装置1aにおいても、LED12R、12G、12Bが保護膜14’で覆われているため、高輝度と長期信頼性とを両立させることができる。
以上のような変形例においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
≪第2実施形態≫
まず、第2実施形態に係る発光装置について説明する。
図3は、本発明の発光装置の第2実施形態を示す斜視図である。また、図4は、図3に示す発光装置の一部(発光素子)について向きを変えつつ拡大して示す拡大図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態は、LEDをLD(Laser Diode)に置き換えるとともにパッケージの形状を変更した以外は、第1実施形態と同様である。
図3に示す発光装置1bは、レーザーダイオードを備えるCAN型の発光装置であって、パッケージ16と、パッケージ16に実装されたLD17(発光素子)と、LD17とパッケージ16とを電気的に接続するボンディングワイヤー18と、LD17を覆うように設けられた保護膜19(樹脂膜)と、を有する。このような発光装置1bでは、保護膜19によって光透過性とガスバリア性の双方が付与されるため、LD17の劣化を抑制しつつ、高輝度化が図られる。
以下、CAN型の発光装置1bを例に、その各部について詳述する。なお、発光装置1bにおけるLD17の実装方式は、CAN型に限定されず、同軸型、TOSA(Transmitter Optical SubAssembly)型、バタフライ型等の方式であってもよい。
(パッケージ)
図3に示すパッケージ16は、ステム161と、ステム161上に設けられた素子搭載部162と、ステム161上に設けられたキャップ163と、ステム161の下方に突出する電極リード164と、を備えている。
ステム161は、絶縁性を有する基板であれば、いかなるものであってもよい。ステム161の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種セラミック材料等が挙げられる。
また、素子搭載部162は、ステム161の上面から突出するように設けられている。この素子搭載部162の表面にLD17が搭載される。
キャップ163は、LD17を覆うようにステム161上に設けられている。このキャップ163の内部空間にLD17が収容される。また、図示しないものの、キャップ163の頂部には、レーザーを透過する窓部やレンズ部等が設けられる。
電極リード164は、導電性を有し、LD17と外部電源とを電気的に接続するための端子となる。
なお、ステム161や素子搭載部162には、図示しない導電部が設けられている。この導電部を介してLD17と電極リード164とが電気的に接続される。
(LD)
LD17(発光素子)は、レーザーダイオードである。LD17が発する光は、特に限定されず、例えば赤外線、赤色、黄色、緑色等の比較的長波長の光であってもよいが、好ましくは青色、青紫色、紫色、紫外線のような短波長の光であるのが好ましい。換言すれば、LD17が発する光の波長は、450nmよりも短波長であるのが好ましい。このような光は、蛍光体に照射されることによって、比較的容易に白色光に変換される。このため、照明等の用途に好適な光を発生させることができ、有用な発光装置1bを得ることができる。
このLD17は、図4に示すように、コンタクト171と、N型半導体基板172と、N型クラッド層173と、活性層174と、P型クラッド層175と、コンタクト176と、を順次積層してなる積層体である。また、この積層体の端面170のうち、活性層174の端面にレーザー発光点177が位置している。
LD17は、そのアノードおよびカソードのうちの一方が、図示しないダイボンド材を介して素子搭載部162の導電部にダイボンドされている。一方、LD17のアノードおよびカソードのうちの他方が、ボンディングワイヤー18を介して素子搭載部162の導電部にワイヤーボンドされている。その結果、前述した電極リード164に電圧を印加することにより、LD17に通電させ、発光させることができる。
なお、上述したボンディング方式は、これに限定されず、アノードとカソードの双方がダイボンディングであってもよく、双方がワイヤーボンディングであってもよい。
(保護膜)
保護膜19(本発明の樹脂膜の実施形態)は、図4に示すように、LD17の端面170を覆うように設けられている。このような保護膜19を設けることにより、LD17の端面170を外気から保護することができる。これにより、外気に含まれる酸素、水蒸気等の劣化要因がLD17に到達するのを抑制し、LD17の意図しない劣化を抑制することができる。
保護膜19は、前述した保護膜14と同様、樹脂と溶媒とを含む組成物を用いて形成された樹脂膜、すなわち樹脂組成物の固化物を含む樹脂膜である。このような保護膜19によれば、保護膜19に高温時における光透過性とガスバリア性の双方を付与することができるので、LD17の劣化を抑制しつつ、高輝度化を図ることができる。
保護膜19の膜厚は、特に限定されないが、0.01〜1000μmであるのが好ましく、0.05〜100μmであるのがより好ましく、0.1〜30μmであるのがさらに好ましい。このような膜厚の保護膜19によれば、保護膜19の光透過性とガスバリア性とを両立させることができる。その結果、相対的な高輝度と長期信頼性とを両立する発光装置1bが得られる。
なお、保護膜19の膜厚が前記下限値を下回ると、保護膜19の構成材料によってはガスバリア性が低下するおそれがある。一方、保護膜19の膜厚が前記上限値を上回ると、保護膜19の構成材料によっては光透過性が低下するおそれがある。
また、保護膜19は、単層に限られず、複数層であってもよい。
以上のような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
以上、各実施形態に係る発光装置について説明したが、かかる発光装置は、例えば家庭用、産業用、医療用、輸送機器(自動車、航空機等)用のような各種照明装置、液晶表示装置、大型ビジョン、プロジェクター、ウエアラブル端末のような各種画像表示装置、レーザーレーダーのような各種センサー装置といった各種装置に適用可能である。
<樹脂組成物>
次に、保護膜14および保護膜19の形成に用いられる樹脂組成物(本発明の樹脂組成物の実施形態)について説明する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂およびその前駆体、ポリアミドイミド樹脂およびその前駆体、ならびに、ポリベンゾオキサゾール樹脂およびその前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と、樹脂を溶解する溶媒と、を含み、前述したLED12やLD17のような発光素子の被覆用(保護用)に用いられるものである。
このような樹脂組成物は、これを用いて固化物を得たとき、その固化物が以下の3要素を満たすものである。
(a)固化物の波長400nmの光の透過率が、厚さ10μmの透過率に換算して70%以上である。
(b)固化物の酸素透過係数が、1000cc・mm/(m・24h・atm)以下である。
(c)固化物のガラス転移温度が、250〜500℃である。
このような要素を満たす樹脂組成物は、光透過性とガスバリア性とを両立する保護膜14および保護膜19を形成することができる。このため、高輝度と長期信頼性とを両立する発光装置1aおよび発光装置1bを実現することができる。
(樹脂)
樹脂組成物に含まれる樹脂は、前述したように、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂およびその前駆体、ポリアミドイミド樹脂およびその前駆体、ならびに、ポリベンゾオキサゾール樹脂およびその前駆体からなる群から選択される少なくとも1種である。
これらの樹脂は、光透過性およびガスバリア性が特に良好であるため、かかる特性を備えた保護膜14および保護膜19の実現に寄与する。
−ポリアミド樹脂−
このうち、ポリアミド樹脂としては、式(I)で表される繰り返し単位の構造または式(II)で表される繰り返し単位の構造を有するポリマー(芳香族ポリアミド)が好ましく用いられ、式(I)の構造と式(II)の構造の双方を有するポリマー(カルボキシル基含有芳香族ポリアミド)がより好ましく用いられる。
Figure 2019019279
ここで、式(I)および式(II)において、xは式(I)の構造のモル%を示し、yは式(II)の構造のモル%を示し、xは90〜99であり、yは1〜10であり、
nは1〜4の整数であり、
Arは、
Figure 2019019279
からなる群から選択され、p=4、q=3、R、R、R、R、およびRは、独立して、水素、ハロゲン(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル、ハロゲン化アルキル等の置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルコキシ等の置換アルコキシ、アリール、ハロゲン化アリール等の置換アリール、アルキルエステル、またはハロゲン化アルキルエステル等の置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(Xはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、フェニル基、ビフェニル基、パーフルオロビフェニル基、9,9−ビスフェニルフルオレン基、および置換9,9−ビスフェニルフルオレン基等のアリール基または置換アリール基であり、
Arは、
Figure 2019019279
からなる群から選択され、p=4、R、R、およびRは、独立して、水素、ハロゲン(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル、ハロゲン化アルキル等の置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルコキシ等の置換アルコキシ、アリール、ハロゲン化アリール等の置換アリール、アルキルエステル、またはハロゲン化アルキルエステル等の置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(但しXはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、フェニル基、ビフェニル基、パーフルオロビフェニル基、9,9−ビスフェニルフルオレン基、および置換9,9−ビスフェニルフルオレン基等のアリール基または置換アリール基であり、
Arは、
Figure 2019019279
からなる群から選択され、t=0から3、R、R10、R11は、独立して、水素、ハロゲン(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル、ハロゲン化アルキル等の置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルコキシ等の置換アルコキシ、アリール、ハロゲン化アリール等の置換アリール、アルキルエステル、またはハロゲン化アルキルエステル等の置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(Xはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、フェニル基、ビフェニル基、パーフルオロビフェニル基、9,9−ビスフェニルフルオレン基、および置換9,9−ビスフェニルフルオレン基等のアリール基または置換アリール基である。
上述のポリアミドが有する置換基において、アルキルとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ、アルコキシとしては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、アリールとしては、トリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
また、上述した芳香族ポリアミドにおいて、式(II)の構造の含有率は、芳香族ポリアミド全体の1モル%以上10モル%以下であるのが好ましく、3モル%以上7モル%以下であるのがより好ましい。これにより、樹脂組成物の固化物は、耐薬品性に優れたものとなる。このため、例えば保護膜14に対して封止材15を形成するためのワニスが接触したとしても、保護膜14の優れた特性を損なうことが抑制される。その結果、製造方法によらず信頼性の高い発光装置を製造することができる。
なお、芳香族ポリアミドは、芳香環に由来する剛直な骨格を備える。さらに、ポリアミドのアミド基が分子鎖同士で強固な水素結合を形成することにより、ガスバリア性、機械的特性および耐熱性を特に向上させることができる。その結果、特に高い温度に曝されても、光透過性およびガスバリア性が良好な保護膜14および保護膜19を形成可能な樹脂組成物が得られる。さらに、カルボキシル基を有する芳香族ポリアミドは、これを硬化した場合、カルボキシル基とアミド部分との間のアミド交換反応に起因して、硬化物の耐薬品性を特に高めることができる。
次に、上述した芳香族ポリアミドの合成方法について説明する。
芳香族ポリアミドの合成方法は、少なくとも1つの芳香族ジアミンを溶媒に溶解させる工程と、ジアミン混合物と少なくとも1つの芳香族二酸ジクロリドと反応させて、塩酸およびポリアミドを含む反応混合物溶液を生成する工程と、トラッピング試薬と反応させて、反応混合物からフリーの塩酸を取り除く工程と、を有する。
芳香族ポリアミドの合成に用いられる芳香族ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルベンジジン(PFMB)、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(FDA)、9,9−ビス(3−フルオロ−4−アミノフェニル)フルオレン(FFDA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−DDS)、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(3,3’−DDS)、4,4’−ジアミノジフェン酸(DADP)、3,5−ジアミノ安息香酸(3,5−DABA)、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメトキシルベンジジン(PFMOB)、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルジフェニルエーテル(6FODA)、ビス−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェニルオキシル)ベンゼン(6FOQDA)、およびビス−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェニルオキシル)ビフェニル(6FOBDA)等が挙げられる。
このうち、式(I)の構造を合成するためのジアミンとしては、特に、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルベンジジン(PFMB)、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(FDA)、9,9−ビス(3−フルオロ−4−アミノフェニル)フルオレン(FFDA)、または4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−DDS)が好ましく用いられる。これにより、光透過性が良好でかつ耐熱性が高い保護膜14および保護膜19を実現することができる。
一方、式(II)の構造を合成するためのジアミンとしては、特に、4,4’−ジアミノジフェン酸(DADP)または3,5−ジアミノ安息香酸(3,5−DABA)が好ましく用いられる。これにより、光透過性が良好でかつ耐熱性が高い保護膜14および保護膜19を実現することができる。
また、芳香族ポリアミドの合成に用いられる芳香族二酸ジクロリドとしては、例えば、テレフタル酸ジクロリド(TPC)、イソフタル酸ジクロリド(IPC)、2,6−ナフタル酸ジクロリド(NDC)、4,4’−ビフェニルジカルボニルジクロリド(BPDC)等が挙げられる。
このうち、芳香族二酸ジクロリドとしては、特に、テレフタル酸ジクロリド(TPC)またはイソフタル酸ジクロリド(IPC)が好ましく用いられる。これにより、光透過性が良好な保護膜14および保護膜19が得られる。
生成した塩酸を除去するためのトラッピング試薬としては、例えば酸化プロピレン(PrO)等が用いられる。
また、得られた芳香族ポリアミドの末端基と、塩化ベンゾイルやアニリン等と、を反応させて末端封止(エンドキャップ)するようにしてもよい。
上述した芳香族ポリアミドの具体例としては、例えば、Arが、テレフタル酸ジクロリド由来の構造であり、Arが、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルベンジジン由来の構造であり、Arが、例えば、4,4’−ジアミノジフェン酸由来の構造または3,5−ジアミノ安息香酸由来の構造であるポリアミドが挙げられる。
上述した芳香族ポリアミドの数平均分子量(Mn)は、4.0×10以上であることが好ましく、5.0×10以上であることがより好ましく、6.0×10以上であることがより好ましく、7.0×10以上であることがより好ましく、8.0×10以上であることがさらに好ましい。また、同様の観点から、芳香族ポリアミドの数平均分子量(Mn)は、1.0×10以下であることが好ましく、8.0×10以下であることがより好ましく、6.0×10以下であることがより好ましく、4.0×10以下であることがさらに好ましい。また、芳香族ポリアミドの分子量分布(Mw/Mn)は、5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.8以下であることがより好ましく、2.6以下であることがより好ましく、2.4以下であることがさらに好ましい。これにより、光透過性が良好で、かつ白化等の光劣化が発生しにくい保護膜14および保護膜19を実現することができる。
なお、芳香族ポリアミドの分子量分布は、入手容易性の観点から、2.0以上であることが好ましい。また、重量平均分子量(Mn)および数平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィーにて測定され、標準試料としてポリスチレンが用いられる。
−ポリイミド樹脂−
また、ポリイミド樹脂としては、前述した光学特性および化学的特性を満たす、公知のポリイミド樹脂を用いることができる。
かかるポリイミド樹脂は、ジアミン、二無水物および無水物を共重合して、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を合成し、次いで、ポリアミド酸をイミド化することにより合成される。
このようなポリイミド樹脂は、耐薬品性を改善する観点から、酸二無水物および酸無水物:ジアミンを1:1の当量比にして、ポリイミド分子鎖の末端を無水物で置換したものであることが好ましい。
ポリイミド樹脂の合成に用いられる酸二無水物としては、例えば、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物(TDA)、ピロメリット酸二無水物(1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、ビスカルボキシフェニルジメチルシラン二無水物(SiDA)、ビスジカルボキシフェノキシジフェニルスルフィド二無水物(BDSDA)、スルホニルジフタル酸二無水物(SO2DPA)、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)、イソプロピリデンジフェノキシビスフタル酸二無水物(6HBDA)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。
また、ポリイミド樹脂の合成に用いられる酸無水物としては、例えば、ビシクロヘプテンジカルボン酸無水物(無水ナジック酸(Nadic anhydride)、Bicyclo[2.2.1]−5−heptene−2,3−dicarboxylic anhydride)、アントラセニルエチニルフタル酸無水物(4−(9−anthracenyl ethynyl)phthalic anhydride)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。
また、ポリイミド樹脂の合成に用いられるジアミンとしては、例えば、オキシジアニリン(ODA)、p−フェニレンジアミン(pPDA)、m−フェニレンジアミン(mPDA)、p−メチレンジアミン(pMDA)、m−メチレンジアミン(mMDA)、ビスアミノフェノキシベンゼン(133APB、134APB)、ビスアミノフェノキシフェニルヘキサフルオロプロパン(4BDAF)、ビスアミノフェニルヘキサフルオロプロパン(33−6F、44−6F)、ビスアミノフェニルスルホン(4DDS、3DDS)、ビストリフルオロメチルベンジジン(TFDB)、シクロヘキサンジアミン(13CHD、14CHD)、ビスアミノフェノキシフェニルプロパン(6HMDA)、ビスアミノヒドロキシフェニルヘキサフルオロプロパン(DBOH)、ビスアミノフェノキシジフェニルスルホン(DBSDA)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。
一方、樹脂組成物に用いられるポリイミド樹脂の別の形態としては、以下の式(III)で表される構造を含みポリイミド樹脂が挙げられる。
かかるポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸成分と、ジアミン成分とを共重合してポリアミド酸を合成し、次いで、得られたポリアミド酸をイミド化することにより合成される。
このようなポリイミド樹脂は、良好な耐熱性、耐薬品性および低熱膨張係数を有するため好ましい。
Figure 2019019279
式(III)中、Aは、化学構造中に少なくとも1つの脂肪族6員環を有し、芳香環を有さない4価の基であり、Bは、化学構造中に少なくとも1つのアミド結合と芳香環とを有する2価の基であるか、または、Aは、脂肪族の4価の基であり、Bは、化学構造中に少なくとも一つの式(IV)の構造を有する2価の基である。
Figure 2019019279
式(III)中のAが、化学構造中に少なくとも1つの脂肪族6員環を有し芳香環を有さない4価の基である場合、Aで表される構造を導入するためのテトラカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸、[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−2,3,3’,4’−テトラカルボン酸、[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、4,4’−メチレンビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、4,4’−(プロパン−2,2−ジイル)ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、4,4’−オキシビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、4,4’−チオビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、4,4’−スルホニルビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、4,4’−(ジメチルシランジイル)ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、4,4’−(テトラフルオロプロパン−2,2−ジイル)ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)等の誘導体、およびこれらの酸二無水物、ならびにオクタヒドロペンタレン−1,3,4,6−テトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、6−(カルボキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5−トリカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3,7,8−テトラカルボン酸、トリシクロ[4.2.2.02,5]デカン−3,4,7,8−テトラカルボン酸、トリシクロ[4.2.2.2.5]デカ−7−エン−3,4,9,10−テトラカルボン酸、9−オキサトリシクロ[4.2.1.2.5]ノナン−3,4,7,8−テトラカルボン酸、デカヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、およびこれらの酸二無水物等が挙げられる。
式(III)中のBが、化学構造中に少なくとも1つのアミド結合と芳香環とを有する2価の基である場合、Bで表される構造を導入するためのジアミン成分としては、例えば、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3’−クロロ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2’−クロロ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2’,6’−ジクロロ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、3’−メチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2’−メチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2’,6’−ジメチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、3’−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2’−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、3−クロロ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、3−ブロモ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、3−メチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2−クロロ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2−ブロモ−4,4’−ジアミノベンズアニリド、2−メチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,3’−ジアミノベンズアニリド、4’−フルオロ−4,3’−ジアミノベンズアニリド、4’−クロロ−4,3’−ジアミノベンズアニリド、4’−ブロモ−4,3’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、4−クロロ−3,4’−ジアミノベンズアニリド、4−メチル−3,4’−ジアミノベンズアニリド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)テレフタルアミド(4−APTP)、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,5−ジクロロテレフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,5−ジメチルテレフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,3,5,6−テトラフルオロテレフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,3,5,6−テトラクロロテレフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,3,5,6−テトラブロモテレフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−4−ブロモイソフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−5−tert−ブチルイソフタルアミド、N,N’−p−フェニレンビス(p−アミノベンズアミド)、N,N’−m−フェニレンビス(p−アミノベンズアミド)等が挙げられる。
式(III)中のAが脂肪族の4価の基である場合、Aで表される構造を導入するための脂肪族テトラカルボン酸成分としては、例えば、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、オキシジフタル酸、ビスカルボキシフェニルジメチルシラン、ビスジカルボキシフェノキシジフェニルスルフィド、スルホニルジフタル酸、シクロブタンテトラカルボン酸、イソプロピリデンジフェノキシビスフタル酸、これらの酸二無水物等が挙げられる。
式(III)中のBが式(IV)で表される2価の基である場合、Bで表される構造を導入するためのジアミン成分としては、例えば、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−メチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−エチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−メチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−エチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−ジエチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−アニリノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−アミノアニリノ)−6−ジフェニルアミノ−1,3,5−トリアジン、これらの誘導体等が挙げられる。
−ポリベンゾオキサゾール樹脂−
また、ポリベンゾオキサゾール樹脂としては、式(Va)で表されるベンゾオキサゾール構造を有するポリマーが挙げられる。
このようなポリベンゾオキサゾール樹脂を用いることにより、機械的強度が高い保護膜14および保護膜19が得られる。
Figure 2019019279
22は、任意の置換基である。3つのR22はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、ベンゾオキサゾール構造を有する構造単位は、アミド結合を有していてもよい。
また、ポリベンゾオキサゾール樹脂は、例えば、以下の式で表される構造単位からなる群から選択される1種以上を有することができる。
Figure 2019019279
上記式において、Xは、二価の原子または二価の有機基であり、R21は、芳香環または脂環式構造を有する基であり、R22は、任意の置換基であり、3つまたは4つのR22は互いに同一であっても異なっていてもよい。
また、Xにおいて、二価の原子としては、酸素原子、硫黄原子等が挙げられる。二価の有機基としては、アルキレン基、ハロゲン化炭化水素基、エーテル結合を含む基、二価の環状構造含有有機基が挙げられる。前記アルキレン基としては炭素数1〜6のアルキレン基、−CH−、−C(CH−、−(CH−、−(CH−等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素基、エーテル結合を含む基としては、−O−、−S−、−C(CF−、−C(CCl−、−C(CBr−、−CF−、−CCl−、−CBr−等が挙げられ、二価の環状構造含有有機基としては、1または2以上の置換基で置換されたこれらの基が挙げられる。
21において、芳香環を有する基としては、以下の2価の有機基、またはその置換体が挙げられる。
Figure 2019019279
ここで、Yは、Siを含む基、Pを含む基、Sを含む基、ハロゲン化炭化水素基、またはOを含む基等が挙げられ、好ましくは−S−、−SO−、または−(CFC−が用いられる。
置換体としては、置換基として、水素原子、重水素、ハロゲン、炭素数1〜5の炭化水素基、ハロゲン置換された炭素数1〜5の炭化水素基、−CF、−CCl、−CI、−CBr、−I、−NO、−CN、−COCH、−CO、−OH、−COOH、および−OCHからなる群から選択される少なくとも1つを有する有機基が挙げられる。
脂環式構造を有する二価の基としては、前述したような芳香環を有する二価の基のベンゼン環構造を水添化したもの等が挙げられる。
22の具体例としては、例えば、水素原子、重水素、ハロゲン、炭素数1〜5の炭化水素基、ハロゲン置換された炭素数1〜5の炭化水素基、−CF、−CCl、−CI、−CBr、−I、−NO、−CN、−COCH、−CO、−OH、−COOH、−OCH等が挙げられる。
このようなポリベンゾオキサゾール樹脂は、例えば、カルボン酸ジクロリドとジアミンとの重合反応により、式(Vb)で表される構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体との混合物として得ることができる。
Figure 2019019279
式(Vb)において、R22は、任意の置換基であり、3つまたは4つのR22は互いに同一であっても異なっていてもよい。
ポリベンゾオキサゾール樹脂の合成に用いられるジアミンとしては、例えば、2,4−ジアミノ−レゾルシノール、2,5−ジアミノ−1,4−ジヒドロキシルベンゼン等のジヒドロキシルベンゼンを有する化合物;3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−ビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノ−ビフェニル等のジヒドロキシ−ビフェニルを有するビスアミノフェノール化合物;3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルエーテル等のジヒドロキシ−ジフェニルエーテルを有するビスアミノフェノール化合物;9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)−フェノキシ−フェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物;2,2’−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシ−フェノキシ)−1,1’−ビナフタレン等のビナフタレン骨格を有する化合物;3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)−フェノキシ−フェニル)スルホン、ビス(4−(4−ヒドロキシ−3−アミノ)フェノキシ−フェニル)スルホン等のスルホン基を有する化合物;2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のフッ素またはフッ素化アルキル基を有する化合物が挙げられ、これらのうちの1種または2種類以上を組み合わせて用いられる。
ポリベンゾオキサゾール樹脂の合成に用いられるカルボン酸ジクロリドとしては、例えば、テレフタル酸ジクロリド、2−クロロ−テレフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジクロリド、ナフタレンジカルボニルクロリド、ビフェニルジカルボニルクロリド、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロリド、ターフェニルジカルボニルクロリド、2−フロロ−テレフタル酸ジクロリド、1,4−シクロヘキサンカルボン酸ジクロリド、2,2’−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパンジクロリド、2,2’−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンジクロリド等が挙げられるが、好ましくはテレフタル酸ジクロリド、2−クロロ−テレフタル酸ジクロリド、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロリド、イソフタル酸クロリドが用いられる。
上述したポリベンゾオキサゾール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、6.0×10以上であることが好ましく、6.5×10以上であることがより好ましく、7.0×10以上であることがより好ましく、7.5×10以上であることがより好ましく、8.0×10以上であることがさらに好ましい。また、同様の観点から、ポリベンゾオキサゾール樹脂の重量平均分子量は、5.0×10以下であることが好ましく、3.0×10以下であることがより好ましく、1.0×10以下であることがさらに好ましい。また、ポリベンゾオキサゾール樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.0以下であることがさらに好ましい。
−ポリアミドイミド樹脂−
また、ポリアミドイミド樹脂としては、式(VI)で表される構造を含むポリアミドイミドが挙げられる。
このようなポリアミドイミド樹脂を用いることにより、光透過性、高耐熱性および低熱膨張性を有する保護膜14および保護膜19が得られる。このような保護膜14および保護膜19を備える発光装置1aおよび発光装置1bは、長期にわたる信頼性に優れたものとなる。
Figure 2019019279
式(VI)中、R31は、水素、脂肪族炭化水素基またはハロゲン基である。
また、ポリアミドイミド樹脂では、繰り返し単位の構造に芳香環が含まれていてもよい。
かかるポリアミドイミド樹脂は、シクロヘキサントリカルボン酸無水物またはその塩化物と、アミンと、を反応させることにより合成される。なお、ポリアミドイミド樹脂の合成方法は、特に限定されず、イソシアネート法、酸クロリド法、低温溶液重合法、室温溶液重合法等であってもよい。
ポリアミドイミド樹脂の合成に用いられるシクロヘキサントリカルボン酸無水物としては、例えば、シクロヘキサントリカルボン酸無水物;シクロヘキサントリカルボン酸無水物の水素原子がメチル基、エチル基のような脂肪族炭化水素基、またはフッ素、塩素のようなハロゲン基等によって置換されたものでもよい。
なお、シクロヘキサントリカルボン酸無水物の異性体としては、具体的には、シス体、トランス体、アキシャル、エカトリアル等が挙げられる。シクロヘキサントリカルボン酸無水物の異性体には、上記具体例のうち1種または2種以上が含まれていてもよい。
ポリアミドイミドの合成に用いられるアミンとしては、例えば、ジアミン、ジイソシアネート等が挙げられる。
このうち、ジアミンとしては、具体的には、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノデュレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4、4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、m−トリジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、p−ターフェニレンジアミン等の芳香族ジアミン、トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、シス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン(トランス/シス混合物)、1,3−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(トタンス体、シス体、トランス/シス混合物)、イソホロンジアミン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5.2.1.0〕デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルシクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルシクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルシクロヘキシルアミン)、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンが挙げられる。
一方、ジイソシアネートとしては、具体的には、o−トリジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
(溶媒)
樹脂組成物には、樹脂を溶解(分散も含む。)させる溶媒が含まれる。これにより、樹脂組成物は、ワニスの形態となるため、塗布性が良好なものとなる。
かかる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、トルエン、クレゾール、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン(DMI)、ブチルセロソルブ、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を含むものが用いられる。
樹脂組成物における溶媒の含有量は、樹脂組成物における固形分濃度に応じて適宜設定される。
樹脂組成物中における固形分濃度は、1〜40質量%であることが好ましく、3〜30質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることがさらに好ましい。樹脂組成物中における固形分濃度を前記範囲内に設定することにより、樹脂組成物の塗布性が特に良好になるため、例えば目的とする厚さでかつ均一な厚さの保護膜14および保護膜19を形成可能な樹脂組成物が得られる。
また、樹脂組成物の粘度は、25℃において1000〜30000mPa・sであるのが好ましく、2000〜25000mPa・sであるのがより好ましい。これにより、樹脂組成物の塗布性が特に良好になる。
(その他の添加剤)
樹脂組成物には、必要に応じて、フィラー、カップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、発泡剤、難燃剤、低応力剤、離型剤、イオン捕捉剤等の添加剤が含まれていてもよい。
このうち、フィラー(特に無機充填材)を添加することにより、樹脂組成物を用いて形成される保護膜14および保護膜19の熱膨張性を低減することができる。また、フィラーの構成材料によっては、保護膜14および保護膜19の光透過率を高めつつ、弾性率(機械的特性)および絶縁性も高めることができる。その結果、保護膜14および保護膜19の信頼性をより高めることができる。また、いわゆる迷路効果によって、ガスの透過経路が複雑化かつ延長されるため、ガスバリア性の向上も図ることができる。
かかるフィラーの添加量は、樹脂100質量部に対して0.1〜80質量部であるのが好ましく、30〜70質量部であるのがより好ましく、40〜65質量部であるのがさらに好ましい。フィラーの添加量を前記範囲内に設定することにより、光透過率とガスバリア性とのバランスを図ることができる。また、ガスバリア性と、機械的強度や絶縁性と、のバランスについても良好になる。
すなわち、フィラーの添加量が前記下限値を下回ると、フィラーを添加する効果が薄れるため、上記効果が十分に得られないおそれがある。一方、フィラーの添加量が前記上限値を上回ると、その分、樹脂の添加量が減少するため、保護膜14および保護膜19の機械的特性およびガスバリア性が低下するおそれがある。
このようなフィラーとしては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカ等の酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム等のチタン酸塩等の無機充填材、またはこれらの混合物が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
これらの中でも、特にシリカが好ましく用いられる。
一方、ガラスとしては、例えば、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、低誘電率ガラス、高誘電率ガラス等が挙げられる。
なお、これらのフィラーは、必要に応じて、アルコキシシランのようなカップリング剤等であらかじめ表面処理されていてもよい。
フィラーの平均粒径Dは、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは1nm以上100nm以下であり、さらに好ましくは1nm以上50nm以下であり、特に好ましくは1nm以上30nm以下とされる。フィラーの平均粒径Dが前記上限値を上回ると、樹脂組成物全体の組成によっては、得られる保護膜14および保護膜19の光透過性が低下したり、表面平滑性が低下して光散乱が発生しやすくなったりするおそれがある。一方、フィラーの平均粒径Dが前記下限値を下回ると、樹脂組成物全体の組成によっては、フィラーの凝集が生じて得られる保護膜14および保護膜19の光透過性が低下するおそれがある。したがって、前記範囲内の平均粒径Dを有するフィラーを用いることにより、樹脂組成物を塗布する際の取り扱い性が良好になるとともに、得られる保護膜14および保護膜19の光透過性を維持しつつ、熱膨張性を低減させることができる。また、特に青色より短波長の光であっても透過率が良好な保護膜14および保護膜19を形成可能な樹脂組成物が得られる。
なお、フィラーの平均粒径Dは、フィラーの粒子形状に応じて、通常使用される種々の方法により求めることができる。
例えば、フィラーが球形状の場合、平均粒径Dは、窒素吸着法(BET法)により、比表面積Sおよび密度ρを用いて、以下の式から算出することができる。
D=6/(S×ρ)
なお、フィラーの平均粒径Dは、レーザー回折散乱法または動的光散乱法で測定される体積基準粒度分布の累積頻度が50%となる粒径として求めるようにしてもよい。
また、フィラーの形状は、球形状に限定されず、鱗片状、針状等であってもよい。
また、カップリング剤を添加することにより、樹脂組成物を用いて形成される保護膜14および保護膜19と下地との密着性を高めることができる。
かかるカップリング剤の添加量は、樹脂組成物の全固形分の0.5〜15質量%であるのが好ましく、0.5〜10質量%であるのがより好ましい。カップリング剤の添加量が前記下限値を下回ると、保護膜14および保護膜19と下地との密着性を十分に高めることができないおそれがある。一方、カップリング剤の添加量が前記上限値を上回ると、保護膜14および保護膜19の機械的特性が低下するおそれがある。
このようなカップリング剤としては、例えば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤のようなシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル型カップリング剤等が挙げられる。なお、カップリング剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いるようにしてもよい。
このうち、シランカップリング剤としては、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン、ビニルシラン等が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−6−(アミノヘキシル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−(トリメトキシシリルプロピル)−1,3−ベンゼンジメタナン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。これらのうちエポキシシラン、アミノシランが好ましく、アミノシランとしては、1級アミノシランまたはアニリノシランがより好ましい。
なお、このようなカップリング剤は、フィラーにあらかじめ付与されていてもよく、樹脂組成物の調製時に添加されてもよい。また、樹脂組成物中にフィラーを分散させた後、カップリング剤を添加するようにしてもよい。
<樹脂組成物の固化物>
次に、本実施形態に係る樹脂組成物の固化物について説明する。
前述したように、本実施形態に係る樹脂組成物は、これを用いて固化物を得たとき、その固化物が以下の3要素を満たすものである。
(a)固化物の波長400nmの光の透過率が、厚さ10μmの透過率に換算して70%以上である。
(b)固化物の酸素透過係数が、1000cc・mm/(m・24h・atm)以下である。
(c)固化物のガラス転移温度が、250〜500℃である。
なお、かかる3要素は、次のようにして形成された固化物について測定されたものである。
まず、樹脂組成物の固形分濃度が5〜20質量%であり、かつ、樹脂組成物の粘度が25℃において1000〜30000mPa・sとなるように、ワニス調製する。このとき、溶媒には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等を用いる。
次に、ガラス基板上にワニスを塗布し、減圧下または不活性雰囲気下において300℃未満の温度で1分間加熱することにより、塗布したワニスを乾燥させる。
次に、乾燥させたワニスを、減圧下または不活性雰囲気下において250〜390℃で30〜60分間加熱することにより、ワニスを硬化(固化)させる。このとき、雰囲気の酸素濃度を1000ppm以下とする。このような硬化処理を経て、樹脂組成物の固化物からなる樹脂膜を得る。
−(a)光透過率−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、波長400nmの光の透過率が、厚さ10μmの透過率に換算して70%以上である。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、透過する光の損失が少ないため、輝度の高い発光装置1aおよび発光装置1bを実現することができる。また、保護膜14および保護膜19における吸収が少ないため、吸収に伴う発熱も抑制される。これにより、発熱に伴う保護膜14および保護膜19の変質、劣化等も抑制され、長期にわたって良好な光透過性を維持することができる。また、波長400nmの光の透過率が前記範囲内であれば、波長変換材料等を用いて容易に波長変換し、白色光等の有用性が高い光に変えることが容易となる。このため、照明等の用途において有用であり、かつ、輝度の高い発光装置1aおよび発光装置1bを実現することができる。さらに、波長400nmの光の透過率が前記範囲内であれば、一般的に、それより長波長の光の透過率も高いことが多い。このため、LED12やLD17から発せられる光の波長によらず、上記効果を得ることができる。
なお、光の透過率を測定する際には、固化物を含む試料を通過する光の光路長および透過率を測定し、光路長を10μmとしたときの換算透過率を(a)光透過率とする。
また、光の透過率は、好ましくは75%以上とされ、より好ましくは80%以上とされる。
なお、樹脂組成物の固化物の光透過率は、例えばJIS K 7361−1:1997に規定されたプラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法に準じて分光光度計等により測定される。また、試験片の厚さは1〜20μm程度とされる。
−(b)酸素透過係数−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、酸素透過係数が1000cc・mm/(m・24h・atm)以下である。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、透過する酸素の量が少ないため、LED12やLD17の酸化による劣化を抑制することができる。すなわち、大気中に含まれる酸素が保護膜14および保護膜19を透過して、LED12やLD17に到達する確率を低下させることができる。これにより、発光装置1aおよび発光装置1bの発光効率の低下や波長のずれといった不具合の発生を長期にわたって抑制することができる。
また、透過した酸素は、LED12やLD17の電極等を酸化させ、導電性を低下させるおそれもある。したがって、酸素透過係数が前記範囲内であれば、導電部の抵抗増加に伴う発光効率の低下も抑制することができる。
さらに、酸素透過係数が前記範囲内であれば、水蒸気や硫黄化合物等の劣化要因についても遮蔽性(ガスバリア性)が高くなる。このため、かかる劣化要因に伴うLED12やLD17の劣化を抑制することもできる。
加えて、酸素透過係数が前記範囲内であれば、ガスバリア性を維持しつつ、保護膜14および保護膜19を十分に薄くすることが可能になる。このため、保護膜14および保護膜19の光透過性を高めやすくなるとともに、保護膜14および保護膜19によって熱拡散が妨げられるのを防止することができる。その結果、LED12やLD17の放熱が停滞しにくくなり、発熱に伴う発光効率の低下が回避されやすくなる。
また、酸素透過係数は、好ましくは700cc・mm/(m・24h・atm)以下とされ、より好ましくは300cc・mm/(m・24h・atm)以下とされる。
なお、樹脂組成物の固化物の酸素透過係数は、例えばJIS K 7126−1:2006に規定されたプラスチック−フィルム及びシート−ガス透過度試験方法のうち差圧法に準じて測定される。また、試験片の厚さは10〜100μm程度とされ、測定環境の温度は23℃、相対湿度は0%とする。
−(c)ガラス転移温度−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、ガラス転移温度が250〜500℃である。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、耐熱性の高いものとなる。このため、LED12やLD17が高い出力で発光し、高温になっている場合であっても、保護膜14および保護膜19の特性が低下するのを抑制することができる。その結果、長期にわたって光透過性やガスバリア性が良好な保護膜14および保護膜19が得られる。
また、ガラス転移温度は、好ましくは300〜475℃とされ、より好ましくは350〜450℃とされる。
なお、ガラス転移温度が前記下限値を下回ると、LED12やLD17が極めて高温になった場合、保護膜14および保護膜19の光透過性やガスバリア性が低下するおそれがある。一方、ガラス転移温度が前記上限値を上回ってもよいが、保護膜14および保護膜19の形成に際して特に高温が必要になる場合があるため、LED12やLD17の特性が低下するといった不具合を招くおそれがある。
また、樹脂組成物の固化物のガラス転移温度は、例えばJIS C 6481:1996に規定された試験方法に準じて測定される。具体的には、動的粘弾性測定装置を用いて窒素雰囲気(200ml/分)のもと引っ張り荷重をかけて、周波数1Hz、−50℃から500℃の温度範囲を昇温速度5℃/分の条件で測定し、tanδのピーク位置よりガラス転移温度Tgを得る。
以上のような3要素を満たす保護膜14および保護膜19は、LED12やLD17から発せられる光の透過を妨げることなく、外気に含まれる酸素等の劣化要因からLED12やLD17を保護することができる。また、このような光透過性やガスバリア性は、高温下においても良好に維持される。このため、かかる保護膜14および保護膜19を備える発光装置1aおよび発光装置1bは、高輝度と長期信頼性とを両立するものとなる。
−熱膨張係数−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、30〜300℃における熱膨張係数が60ppm/℃以下であるのが好ましく、0〜40ppm/℃であるのがより好ましく、0〜33ppm/℃であるのがさらに好ましく、1〜30ppm/℃であるのがさらに好ましく、1〜28ppm/℃であるのが特に好ましい。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、LED12やLD17に対して、熱膨張係数の差に基づく応力の集中を招きにくくなる。このため、応力集中に伴う発光効率の低下、保護膜14および保護膜19の剥離等の不具合を抑制することができる。
なお、樹脂組成物の固化物の熱膨張係数は、幅5mm×長さ10mm以上×厚さ10μmの試験片について、熱機械分析(TMA)装置を用いて測定される。具体的には、開始温度30度、測定温度範囲30〜300℃、昇温速度10℃/分の条件下において、熱機械分析装置により線膨張係数(CTE)を測定する。
−弾性率−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、25℃における弾性率が1〜15GPaであるのが好ましく、2〜10GPaであるのがより好ましい。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、変形しやすいものとなるため、LED12やLD17等の発光素子や封止材15に対する密着性が低下しにくいものとなる。すなわち、LED12と保護膜14との間やLD17と保護膜19との間が剥離して、空気層が生じることに伴う光透過率の低下やガスバリア性の低下を抑制することができる。このため、前述した光透過性やガスバリア性が低下しにくい保護膜14および保護膜19が得られる。
なお、樹脂組成物の固化物の弾性率(貯蔵弾性率E’)は、動的粘弾性測定装置を用いて測定される。具体的には、動的粘弾性測定装置を用い試験片に引っ張り荷重をかけて、周波数1Hz、昇温速度5〜10℃/分で−50℃から500℃の温度範囲で測定した際の、25℃における貯蔵弾性率E’の値として測定される。
−水蒸気透過係数−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、水蒸気透過係数が30g・mm/m・day以下であるのが好ましく、20g・mm/m・day以下であるのがより好ましい。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、透過する水蒸気の量が少ないため、LED12やLD17の水蒸気による劣化を抑制することができる。すなわち、大気中に含まれる水蒸気が保護膜14および保護膜19を透過して、LED12やLD17に到達する確率を低下させることができる。これにより、発光装置1aおよび発光装置1bの発光効率の低下や波長のずれといった不具合の発生を長期にわたって抑制することができる。
なお、樹脂組成物の固化物の水蒸気透過係数は、例えばJIS K 7129:2016に規定された水蒸気透過度の求め方(赤外センサー法)に準じて水蒸気透過度測定装置(モコン法)により測定される。また、試験片の厚さは10〜100μm程度とされ、測定環境の温度は40℃、相対湿度は90%とする。
−熱伝導率−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、熱伝導率が0.05〜35W/m・Kであるのが好ましく、0.1〜30W/m・Kであるのがより好ましく、0.2〜25W/m・Kであるのがさらに好ましい。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、LED12やLD17で発生した熱が保護膜14および保護膜19において滞留しにくくなる。
なお、樹脂組成物の固化物の熱伝導率は、例えばキセノンフラッシュアナライザー等の熱測定装置により測定される。また、試験片の厚さは10〜100μm程度とされ、測定環境の温度は25℃とする。
−屈折率−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、波長550nmにおける屈折率が1.55〜1.75であるのが好ましく、1.60〜1.70であるのがより好ましい。このような要素を満たす固化物を含む保護膜14および保護膜19は、樹脂膜としては屈折率が比較的高いため、LED12から保護膜14への光の取り出し効率およびLD17から保護膜19への光の取り出し効率をより高めることができる。その結果、より高輝度の発光装置1aおよび発光装置1bが得られる。
なお、樹脂組成物の固化物の屈折率は、例えばプリズムカプラー等の屈折率測定装置により、波長550nmにおいて測定される。なお、試験片の厚さは15μmとし、測定環境の温度は25℃とする。
−耐薬品性−
本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、耐薬品性を有する。なお、本明細書中において、「耐薬品性を有する」とは、SEMI D19−0305に準拠して、所定の薬品中に、本実施形態に係る樹脂組成物の固化物を、23℃で30分間浸漬し、次いで水またはメタノールを浸み込ませたウエスでフィルムの表面を拭き取った後、フィルム表面に荒れまたは白化が目視で認められないことをいう。
薬品としては、n−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、2.38%トリス(ヒドロキシメチル)アミンメタン、18%塩化水素、5%水酸化ナトリウム、5%水酸化カリウム、またはこれらの混合物等が挙げられる。
樹脂組成物の固化物が耐薬品性を有することにより、この樹脂組成物の固化物上にさらなる部材を形成するために液状材料を用いる場合、この液状材料に用いる溶剤の選択の幅を広げることができる。例えば、保護膜14の上に封止材15を形成する際、保護膜14の上にワニスが塗布される。このような場合、耐薬品性のない保護膜では、ワニスに使用された溶剤に溶解してしまい、膨潤したり、光透過性が損なわれたり、ガスバリア性が低下したりする場合がある。このような理由から、本実施形態に係る樹脂組成物の固化物は、少なくとも上述の薬品に対して耐薬品性を有していることが好ましい。
なお、本実施形態の樹脂組成物から作製される固化物の上述した特性は、樹脂組成物に用いられる樹脂の種類および構造、ならびにその含有量、樹脂組成物に用いられるその他の成分およびその含有量等を変更することにより適宜調整することができる。
<発光装置の製造方法>
次に、図1に示す発光装置を製造する方法の一例について説明する。
図5、6は、それぞれ図1に示す発光装置1aを製造する方法の一例を説明するための図である。
発光装置1aを製造する方法は、LED12上にLED12を覆うように前述した実施形態に係る樹脂組成物を塗布する工程と、乾燥および必要に応じて加熱固化(硬化)により保護膜14を形成する工程と、保護膜14に重ねるように封止材15を設ける工程と、を有する。
[1]まず、図5に示すように、パッケージ11にLED12等を実装する。
次に、LED12を覆うように樹脂組成物を塗布する。塗布方法は、特に限定されないが、例えばインクジェット法、ディップコート法、ディスペンサー法等が挙げられる。
[2]次に、樹脂組成物を乾燥させる。
乾燥処理の条件は、樹脂組成物中の溶媒を除去し得る条件であれば、いかなる条件であってもよいが、例えば、減圧下または不活性雰囲気下、300℃未満の温度で、約1分間加熱する条件とされる。
次に、必要に応じて、乾燥させた樹脂組成物を加熱固化(硬化)させる。
加熱固化(硬化)処理の条件は、例えば、減圧下または不活性雰囲気下、190〜550℃の温度で、1〜120分間加熱する条件とされる。このような加熱処理により、樹脂の固化(硬化)反応やその他の反応が生じ、樹脂組成物の固化物を含む保護膜14が得られる(図6参照)。
[3]次に、保護膜14に重ねるように封止材15を設ける。
封止材15の形成は、例えば、封止材15の原料を含むワニスをリフレクター114のキャビティー内に充填し、ワニスを硬化させることにより行われる。
以上のようにして図1に示す発光装置1aが得られる。
なお、図示しないものの、発光装置1bを製造する方法も、上記と同様である。すなわち、LD17を覆うように樹脂組成物を塗布し、その後、乾燥および必要に応じて加熱固化(硬化)させることにより、保護膜19が得られる。
以上、本発明を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の樹脂膜および発光装置は、前記実施形態に任意の要素が付加されたものであってもよい。
また、本発明の樹脂膜は、LEDやLDの他に、有機EL素子、無機EL素子等の発光素子にも適用可能である。
また、本発明の樹脂組成物は、前記実施形態のようなワニスに限定されず、フィルム、シート、板、成形体、粉末、顆粒のような種々の形状をなしていてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.ポリアミド樹脂の合成
(合成例)
機械式撹拌機、窒素導入口および排出口を備えた1Lの三つ口丸底フラスコに、PFMB(20.8g,0.065mol)、BAFL(10.4g,0.03mol)、3,5−DABA(0.8g,0.005mol)、およびDMAc(570ml)を加えた。PFMB、BAFLおよび3,5−DABAが完全に溶解した後に、この溶液にPrO(17.4g,0.3mol)を添加した。得られた溶液を0℃まで冷却した。冷却後、TPC(20.3g,0.1mol)を添加し、2時間撹拌した。得られた溶液を、貧溶媒であるメタノール(3L)中に滴下し、ポリマー固形分を得た。その後、乾燥機にて溶媒を除去し、乾燥ポリマーを得た。
なお、上記説明および表1に記載した略称は、以下の成分に対応している。
[芳香族ジアミン]
PFMB:4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルベンジジン(セイカ株式会社製)
3,5−DABA:3,5−ジアミノ安息香酸(日本純良株式会社製)
BAFL:9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(FJEケミカル株式会社製)
[芳香族二酸クロリド]
TPC:テレフタル酸ジクロリド(イハラニッケイ株式会社製)
[塩酸トラッピング試薬]
PrO:酸化プロピレン(和光純薬工業株式会社製)
[溶媒]
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド(菱江化学株式会社製)
Figure 2019019279
2.樹脂組成物の調製
(実施例)
合成例にて得られた乾燥ポリマーを溶媒であるDMAcに溶解させ、不揮発分1〜30質量%となるように濃度を調整した。
次いで、得られた溶液を、高速撹拌装置を撹拌して、樹脂組成物を調製した。不揮発分濃度は、樹脂膜形成時に求められる粘度に応じて適宜変更した。
(比較例)
信越化学工業株式会社製シリコーン樹脂KER−2500−AおよびKER−2500−Bを50質量%ずつ秤量し混合した。トルエンを添加して粘度調整を行い、樹脂組成物を得た。
3.試験片の作製
実施例および比較例で得られた樹脂組成物を、平坦なガラス基板(商品名:EAGLE XG、Corning Inc., U.S.A社製)上に注いだ。この基板を、60℃で30分間乾燥させて、乾燥膜を得た。そして、得られた乾燥膜を、表2の硬化条件にて、不活性ガス下、加熱して硬化させ、樹脂膜からなる試験片を得た。なお、試験片としては、10μm、15μmおよび60μmという厚さの異なるものを作製した。
4.試験片の物性測定
4.1 光透過率の測定
厚さ10μmの試験片の300〜800nmでの光透過率を、UV可視分光光度計(Shimazu UV2450)を用いて測定した。そして、波長400nm、450nmおよび550nmにおける光透過率を求めた。求めた結果を表2に示す。
4.2 酸素透過係数の測定
厚さ60μmの試験片の酸素透過係数を、ガス透過率測定装置を用いて測定した。測定結果を表2に示す。
4.3 ガラス転移温度の測定
厚さ10μmの試験片のガラス転移温度を、動的粘弾性測定装置(TA Instruments社製RSA−G2)を用いて測定した。測定結果を表2に示す。
4.4 熱膨張係数の測定
まず、厚さ10μmの試験片を幅5mmの短冊状に切り取った。次いで、切り取った試験片について、熱機械分析装置(NETZSCH社製TMA−4000SA)を用い、チャック間長10mm、荷重2g、昇温速度10℃/minの試験条件で400℃まで昇温した。そして、得られたTMA曲線から、30℃から300℃までの平均線膨張係数を求めた。求めた結果を表2に示す。
4.5 弾性率の測定
まず、厚さ10μmの試験片を幅5mmの短冊状に切り取った。次いで、切り取った試験片について、動的粘弾性測定装置(TA Instruments社製RSA−G2)を用い、チャック間長20mm、荷重30g、昇温速度5℃/minで450℃まで昇温した。そして、得られた貯蔵弾性率E’曲線から、25℃における貯蔵弾性率E’を求めた。求めた結果を表2に示す。
4.6 熱伝導率の測定
厚さ60μmの試験片について、キセノンフラッシュアナライザーを用い、熱伝導率を測定した。測定結果を表2に示す。
4.7 屈折率の測定
厚さ15μmの試験片について、プリズムカプラーを用い、波長550nmにおける屈折率を測定した。測定結果を表2に示す。
4.8 耐薬品性の評価
まず、厚さ10μmの試験片を温度23℃の条件下、N,N−ジメチルアセトアミドに30分間浸漬した後、メタノールまたは水を浸み込ませたウエスで試験片表面を拭き取り、試験片の状態を目視で確認した。そして、確認結果を以下の評価基準に照らして評価した。
<耐薬品性の評価基準>
○:試験片に荒れも白化も認められない
×:試験片に荒れまたは白化が認められる
評価結果を表2に示す。
Figure 2019019279
表2から明らかなように、実施例の樹脂組成物は比較例の樹脂組成物よりも、ガラス転移温度が高く耐熱性に優れる。また、良好な光透過性およびガスバリア性を有している。
本発明の樹脂組成物の固化物からなる樹脂膜により被覆された発光素子を備える発光装置は、光出射部への酸素透過が抑制されるため、光出射部の劣化を抑制することが可能となる。
1a 発光装置
1b 発光装置
10 樹脂組成物
11 パッケージ
12 LED
12B LED
12G LED
12R LED
12a ダイボンド材
13 ボンディングワイヤー
14 保護膜
14’ 保護膜
15 封止材
16 パッケージ
17 LD
18 ボンディングワイヤー
19 保護膜
112 基板
113 基板
114 リフレクター
115 内周面
116 導電部
161 ステム
162 素子搭載部
163 キャップ
164 電極リード
170 端面
171 コンタクト
172 N型半導体基板
173 N型クラッド層
174 活性層
175 P型クラッド層
176 コンタクト
177 レーザー発光点

Claims (7)

  1. ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂およびその前駆体、ポリアミドイミド樹脂およびその前駆体、ならびに、ポリベンゾオキサゾール樹脂およびその前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と、
    前記樹脂を溶解する溶媒と、
    を含み、
    固化物を得たとき、
    前記固化物の波長400nmの光の透過率が、厚さ10μmの透過率に換算して70%以上であり、
    前記固化物の酸素透過係数が、1000cc・mm/(m・24h・atm)以下であり、
    前記固化物のガラス転移温度が、250〜500℃であり、
    発光素子の被覆用に用いられることを特徴とする樹脂組成物。
  2. さらに、無機充填材を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記無機充填材の含有量は、前記樹脂100質量部に対して0.1〜80質量部である請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記無機充填材の平均粒径は、500nm以下である請求項2または3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ポリアミド樹脂は、下記式(I)で表される構造または式(II)で表される構造を含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
    Figure 2019019279
    ここで、式(I)および式(II)において、xは式(I)の構造のモル%を示し、yは式(II)の構造のモル%を示し、xは90〜99であり、yは1〜10であり、nは1〜4の整数であり、
    Arは、
    Figure 2019019279
    からなる群から選択され、p=4、q=3、R、R、R、R、およびRは、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アルキルエステル、または置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(Xはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、アリール基または置換アリール基であり、
    Arは、
    Figure 2019019279
    からなる群から選択され、p=4、R、R、およびRは、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アルキルエステル、または置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(但しXはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、アリール基または置換アリール基であり、
    Arは、
    Figure 2019019279
    からなる群から選択され、t=0から3、R、R10、R11は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アルキルエステル、または置換アルキルエステルであり、Gは、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(Xはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CH基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン基、およびOZO基からなる群から選択され、Zは、アリール基または置換アリール基である。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の樹脂組成物の固化物を含むことを特徴とする樹脂膜。
  7. 発光素子と、
    前記発光素子上に設けられている請求項6に記載の樹脂膜と、
    を備えることを特徴とする発光装置。
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