JP2019018727A - 空力調整装置および空力調整システム - Google Patents
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Abstract
【課題】自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上できる空力調整装置および空力調整システムを提供する。【解決手段】車両1の後方に自車両と同一車種の他車両1aが走行しているときには、車両1が単独で走行しているときと、車両1の各空力アイテムの向きが異なる。ECUは、各種のセンサに基づいて、他車両1aの位置および体格などを検出することにより、他車両1aを考慮して、車両1の各空力アイテムの向きを変更する。具体的には、ECUは、気流Fが収束する場所がさらに車両1から後方に離れるよう、スポイラ11、第1空力アイテム12、および第2空力アイテム13の向きを調整する。【選択図】図4
Description
本発明は、空力調整装置および空力調整システムに関する。
従来、走行時の車両の空力特性を向上させるために、空力アイテムが設けられた車両がある。たとえば特許文献1には、高速走行時において、車両に作用する空気抵抗を低減させるために、前輪の前方にて上下動する空力アイテムとしてのスパッツが設けられた車両が開示されている。この車両では、高速走行時において、スパッツを下降させることにより、前輪の前方にスパッツを位置させることで、車両の走行時に前輪に当たる気流を排除している。これにより、前輪の前方の圧力増加を抑制できるので、車両に対する空気抵抗と揚力を低減させることができる。
また、特許文献2には、横風に起因した車両の旋回が検出されている期間において、空力アイテムとしてのスポイラを上下に駆動させることにより、自車両の挙動を安定させる車両が開示されている。この車両では、スポイラを上に駆動することによって、車両を路面に押し付ける力(ダウンフォース)が発生するので、横風に起因した車両の旋回が発生しそうなときであっても、横風の影響を受けづらくなる分、車両の挙動が安定する。
ところで、従来、空力アイテムを採用した車両では、自車両単体で走行しているときには、空力特性を向上させることができたものの、自車両の前後に他車両が走行しているときには、十分に自車両の空力特性を向上させることができなかった。これは、自車両の前後に他車両が走行しているときには、自車両が単独で走行しているときと異なる空気の流れが生じるために、的確に自車両の空力特性を向上させることができないためである。
また、自車両の後ろに他車両が走行しているとき、自車両の空力特性を向上させることができたとしても、他車両の空力特性を悪化させてしまうこともある。
このため、自車両の周囲に他車両が走行しているときには、他車両を考慮して空力特性を向上させることにより、自車両および他車両の少なくとも一方、可能であれば自車両および他車両の双方の空力特性を向上できるような車両の空力調整システムが求められていた。
このため、自車両の周囲に他車両が走行しているときには、他車両を考慮して空力特性を向上させることにより、自車両および他車両の少なくとも一方、可能であれば自車両および他車両の双方の空力特性を向上できるような車両の空力調整システムが求められていた。
本発明は、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上できる空力調整装置および空力調整装置を用いた空力調整システムを提供することにある。
上記目的を達成しうる空力調整装置は、車両走行時の空力特性を向上させるための空力アイテムを備え、自車両の前記空力アイテムの向きにより、前記自車両、および前記自車両の前方あるいは後方を走行する他車両の走行に伴い発生する気流が調整される。
この構成によれば、自車両の空力アイテムの向きにより、自車両および他車両の走行に伴い発生する気流が滑らかに流れるので、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上できる。
上記の空力調整装置は、前記空力アイテムの向きを制御する空力アイテム制御部をさらに備え、前記自車両の前記空力アイテム制御部は、前記自車両の前記空力アイテムの向きを制御することにより、前記自車両および前記他車両の走行に伴い発生する気流を調整することが好ましい。
この構成によれば、自車両の空力アイテム制御部は、他車両を考慮して、自車両の空力アイテムの向きを制御することにより、自車両および他車両の走行に伴い発生する気流が滑らかに流れるので、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上できる。
上記の空力調整装置は、前記自車両の前記空力アイテムは、前記自車両が単独で走行しているときに、前記自車両の空力特性を向上させることを目的として、前記自車両の走行状態に応じて向きを調整される可動式の空力アイテムであって、前記自車両の前記空力アイテム制御部は、前記自車両の前方あるいは後方に前記他車両が走行しているときの前記自車両の空力アイテムの向きを、少なくとも前記他車両の体格および前記自車両の体格を考慮して、前記自車両が単独で走行しているときの前記空力アイテムの向きと異なるものに制御することが好ましい。
この構成によれば、自車両の空力アイテム制御部は、自車両の前後に他車両が走行しているときには、自車両が単独で走行しているときと、空力アイテムの向きを異なるものに制御する。これは、自車両の前方あるいは後方に他車両が走行しているときには、自車両が単独で走行しているときと異なる空気の流れ(気流)になるためである。そして、自車両の空力アイテムの向きは、自車両の前方あるいは後方に他車両が走行しているときに、少なくとも前記自車両の体格および前記他車両の体格を考慮して制御されることにより、より的確に自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上させることができる。
上記の空力調整装置において、前記自車両は、前記空力アイテムとして、前記自車両の前部に配置されて、前記自車両の車幅方向に移動する前部空力アイテムを備えており、前記前部空力アイテムは、前記自車両の前方に前記他車両が走行しているとき、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記自車両の外表面と前記他車両の外表面とを結ぶ直線と平行になるように、かつ前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動されることが好ましい。
この構成によれば、自車両の前方に他車両が走行しているとき、前部空力アイテムが前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動されることにより、他車両が走行することにより発生する気流が自車両の前方に入り込むことが抑制されている。これにより、他車両の後方には、他車両が走行することにより生じる空気の薄い負圧の部分が生じるものの、当該部分を埋めるように自車両が走行しやすくなる。このため、自車両と他車両との間の気流をほとんど乱すことなく、気流を流すことができるので、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上させることができる。
上記の空力調整装置において、前記自車両は、前記空力アイテムとして、前記自車両の後部に配置されて、前記自車両の車高方向あるいは車幅方向に移動する後部空力アイテムを備えており、前記後部空力アイテムは、前記自車両の後方に前記他車両が走行しているとき、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記自車両の外表面と前記他車両の外表面とを結ぶ直線と平行になるように、かつ後方に向けて延びる向きとなる位置へ移動されることが好ましい。
この構成によれば、自車両の後方に他車両が走行しているとき、後部空力アイテムが後方に向けて延びる向きとなる位置へ移動されることにより、自車両が走行することにより発生する気流が他車両の前方に入りこむことが抑制されている。また、自車両が走行することにより、自車両の後方には空気の薄い負圧の部分が生じるものの、当該部分(気流)が収束する部分がより自車両から離れた位置となることにより、当該部分を埋めるように他車両が走行しやすくなる。このため、自車両と他車両との間の気流をほとんど乱すことなく、気流を流すことができるので、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上させることができる。
上記の空力調整装置において、前記後部空力アイテムは、前記自車両の車高よりも前記他車両の車高が高いとき、前記自車両のルーフを超えて斜め上後方に延びる向きとなる位置へ移動されてもよい。
この構成によれば、自車両の車高よりも他車両の車高が高いときには、空力アイテムを斜め上後方に延びる向きとなる位置へ移動されることにより、自車両が走行することにより発生する気流が他車両の前方に入り込むことが抑制されている。
上記目的を達成しうる空力調整システムは、走行時の空力特性を向上させるための空力アイテムを有する自車両、および前記自車両の前方あるいは後方を走行する他車両の少なくとも一方の空力特性を向上させるための空力調整システムであって、前記自車両および前記他車両は、前記空力アイテムとして、各車両の前部に配置されて、前記車両の車幅方向に移動する前部空力アイテム、および前記車両の後部に配置されて、前記車両の車高方向あるいは車幅方向に移動する後部空力アイテムを備えている。前記自車両の前方に前記他車両が走行しているとき、前記他車両の前記後部空力アイテムは、少なくとも前記自車両の体格に応じて、前記自車両の外表面と前記他車両の外表面とを結ぶ直線と平行になるように、かつ前記他車両の後方に向けて延びる向きとなる位置へ移動されるとともに、前記自車両の前記前部空力アイテムの向きは、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記直線と平行になるように、かつ前記自車両の前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動され、前記自車両の後方に前記他車両が走行しているとき、前記自車両の前記後部空力アイテムは、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記直線と平行になるように、かつ前記自車両の後方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動するとともに、前記他車両の前記前部空力アイテムは、少なくとも前記自車両の体格に応じて、前記直線と平行になるように、かつ前記他車両の前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動される。
この構成によれば、自車両の前方に他車両が走行しているときには、他車両の後部空力アイテムを後方に向けて延ばし、自車両の前部空力アイテムを前方に向けて延ばすことにより、他車両が走行することにより発生する気流が、自車両の前方に入り込むことが抑制されている。また、自車両の後方に他車両が走行しているときには、自車両の後部空力アイテムを後方に向けて延ばし、他車両の前部空力アイテムを前方に向けて延ばすことにより、自車両が走行することにより発生する気流が、他車両の前方に入り込むことが抑制されている。これらにより、自車両と他車両との間の気流をほとんど乱すことなく、気流を流すことができるので、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上させることができる。
本発明の空力調整装置および空力調整システムによれば、自車両および他車両の少なくとも一方の空力特性を向上できる。
以下、車両の空力調整システムの一実施形態について説明する。
図1(a),(b)に示すように、車両1(自車両)には、一対の前輪2および一対の後輪3が設けられている。車両1は、前方あるいは後方へ向けて走行するとともに、前輪2を転舵することにより、その進行方向を変更する。
図1(a),(b)に示すように、車両1(自車両)には、一対の前輪2および一対の後輪3が設けられている。車両1は、前方あるいは後方へ向けて走行するとともに、前輪2を転舵することにより、その進行方向を変更する。
また、車両1には、各種のセンサに基づいて検出される各種の情報に基づいて、各種の空力アイテムを制御する空力アイテム制御部としてのECU4(電子制御装置)が設けられている。なお、各空力アイテムおよびECU4により、車両走行時の空力特性を向上させるための空力調整装置が構成されている。
各種のセンサとしては、たとえば車両1の走行速度である車速を検出する車速センサ5、車両1の旋回速度を検出するヨーレートセンサ6、車両1の前方の物体(他車両など)を検出する前方センサ7、および車両1の後方の物体を検出する後方センサ8が採用される。なお、前方センサ7および後方センサ8としては、たとえば車両1の周辺状況を撮影するカメラや、車両1の周辺の物体までの距離を測定するセンサなどが用いられる。
空力アイテムとしては、一対の板状のスパッツ10、スポイラ11、一対の板状の第1空力アイテム12、および一対の板状の第2空力アイテム13が採用される。なお、スパッツ10は車両1の前部に設けられる前部空力アイテムであり、スポイラ11、第1空力アイテム12、および第2空力アイテム13は、車両1の後部に設けられる後部空力アイテムである。
スパッツ10は、車両1の前輪2の前方に設けられ、車幅方向において揺動(移動)する。具体的には、スパッツ10は、車両1における前輪2の前方の部分(車幅方向の端部)にその一端が回転可能に支持されており、他端は車幅方向に揺動可能な自由端として設けられている。スパッツ10は、スパッツ10が車両1の側面Sに沿うように車両1の前方へ向けて延びる位置と、スパッツ10が車両1の前部のボディ形状に沿うような位置との間を揺動する。スパッツ10の他端が車幅方向における車両1の側面S側へ向けて揺動することにより、スパッツ10は車両1の側面Sに沿うように車両1の前方へ向けて延びる向きに調整される(図中の実線で示されるスパッツ10)。なお、スパッツ10の他端は車両1の前方へ向けて延びる向きを越えてさらに揺動してもよい。また、スパッツ10の他端が車幅方向における車両1の中央側へ向けて揺動することにより、スパッツ10は車両1の前部のボディ形状に沿うような向きに調整される(図中に破線で示されるスパッツ10)。
スポイラ11は、車両1の後部のトランクの上面に設けられ、上下方向に揺動(移動)する。具体的には、スポイラ11の一端は、たとえば車両1のルーフRの後端に回転可能に取り付けられており、他端は車高方向に揺動可能に設けられている。スポイラ11は、スポイラ11がルーフRの後端から斜め上後方へ向けて延びる位置と、スポイラ11がルーフRの後端から斜め下後方へ向けて延びる位置との間を揺動する。スポイラ11の他端が車高方向の上方に揺動されることにより、スポイラ11はルーフRの後端から斜め上後方へ向けて延びる(図中に実線で示されるスポイラ11)。また、スポイラ11の他端が車高方向における下方に揺動されることにより、スポイラ11はルーフRの後端から斜め下後方へ向けて延びる(図中に破線で示されるスポイラ11)。
第1空力アイテム12は、車両1の後部の車幅方向の両端に設けられ、車幅方向に揺動(移動)する。具体的には、第1空力アイテム12は、たとえば図示しないテールランプの下方の部分に設けられている。第1空力アイテム12の一端は、テールランプの下方における車両1の側面S側の部分に回転可能に支持され、他端は車幅方向に揺動可能に設けられている。第1空力アイテム12は、第1空力アイテム12が側面Sに沿うように車両1の後方へ向けて延びる位置と、第1空力アイテム12が車両1の後部のボディ形状に沿うような位置との間を揺動する。第1空力アイテム12の他端は車幅方向における車両1の側面S側へ向けて揺動することにより、第1空力アイテム12は側面Sに沿うように車両1の後方へ向けて延びる向きに調整されている(図中に実線で示される第1空力アイテム12)。なお、第1空力アイテム12をさらに揺動させることにより、斜め横後方へ向けて延びる位置に調整してもよい。また、第1空力アイテム12の他端が車幅方向における車両1の中央側へ向けて揺動することにより、第1空力アイテム12は車両1の後部のボディ形状に沿うような向きに調整される(図中に破線で示される第1空力アイテム12)。
第2空力アイテム13は、車両1の後部の車幅方向の両端に設けられ、上下方向に揺動(移動)する。具体的には、第2空力アイテム13は、たとえばテールランプの下方の部分に設けられている。第2空力アイテム13の一端は、テールランプの下方の部分における車両1の底面B側に回転可能に支持されており、他端は車高方向に揺動可能な自由端として設けられている。第2空力アイテム13は、第2空力アイテム13が底面Bに沿うように車両1の後方へ向けて延びる位置と、第2空力アイテム13が車両1の後部のボディ形状に沿うような位置との間を揺動する。第2空力アイテム13の他端は車高方向における車両1の底面B側へ向けて揺動することにより、第2空力アイテム13は底面Bに沿うように車両1の後方に向けて延びる(図中に実線で示される第2空力アイテム13)。なお、第2空力アイテム13をさらに揺動させることにより、斜め下後方へ向けて延びる位置に調整してもよい。また、第2空力アイテム13の他端が車高方向における上方へ向けて揺動することにより、第2空力アイテム13は車両1の後部のボディ形状に沿うような向きに調整される(図中に破線で示される第2空力アイテム13)。
ECU4は、車両1の体格などの情報を予め記憶している。また、ECU4は、各種のセンサを通じて他車両の体格などの情報を取得する。ECU4は、少なくとも車両1の体格および他車両の体格に基づいて、たとえばモータなどの駆動装置を駆動することにより、各空力アイテムの向きを変更する。これにより、車両1の空力特性を向上させる。
ここで、空力特性について説明する。
空力特性とは、走行している車両1に対して、気流Fが作用する際の力学的特性のことである。空力特性は、たとえば車両1の進行方向と逆向きに生じる抵抗力である空気抵抗、車両1の進行方向に対して垂直な方向に受ける力である揚力、および横風などにより車両1に旋回させる力が作用した際の車両1の挙動の安定性である挙動安定性などに関係する特性である。空気抵抗が少ないほど空力特性はより良いものといえる。また、揚力が小さいほど高速走行時の車両1の安定性が向上するので空力特性はより良いものといえる。また、挙動安定性が高いほど、横風などに対する車両の安定性が高まるので、空力特性はより良いものといえる。本実施形態では、空力特性の中でも主に空気抵抗について説明する。
空力特性とは、走行している車両1に対して、気流Fが作用する際の力学的特性のことである。空力特性は、たとえば車両1の進行方向と逆向きに生じる抵抗力である空気抵抗、車両1の進行方向に対して垂直な方向に受ける力である揚力、および横風などにより車両1に旋回させる力が作用した際の車両1の挙動の安定性である挙動安定性などに関係する特性である。空気抵抗が少ないほど空力特性はより良いものといえる。また、揚力が小さいほど高速走行時の車両1の安定性が向上するので空力特性はより良いものといえる。また、挙動安定性が高いほど、横風などに対する車両の安定性が高まるので、空力特性はより良いものといえる。本実施形態では、空力特性の中でも主に空気抵抗について説明する。
なお、空気抵抗は、一例としては、次式(1)により表される。
空気抵抗=(空気抵抗係数×前面投影面積×(車速^2)×空気密度)/2 …(1)
前面投影面積は、車両1を前方から見たときの投影面積のことであり、前面投影面積が大きいほど空気抵抗は大きくなる。空気密度は、車両1の周辺の空気の密度であり、空気が薄いほど(空気密度が小さいほど)、空気抵抗は小さくなる。また、空気抵抗係数は、車両1が走行する際に、どの程度スムーズに気流Fが流れるかを表した係数であり、ボディの形状に影響を受ける。
空気抵抗=(空気抵抗係数×前面投影面積×(車速^2)×空気密度)/2 …(1)
前面投影面積は、車両1を前方から見たときの投影面積のことであり、前面投影面積が大きいほど空気抵抗は大きくなる。空気密度は、車両1の周辺の空気の密度であり、空気が薄いほど(空気密度が小さいほど)、空気抵抗は小さくなる。また、空気抵抗係数は、車両1が走行する際に、どの程度スムーズに気流Fが流れるかを表した係数であり、ボディの形状に影響を受ける。
図2(a)に示すように、スポーツカーのような流線型のボディであれば気流Fがボディに沿って流れやすいのに対し、図2(b)に示すように、トラックのような後部が切り立った形であれば気流Fがボディに沿って流れにくくなるので、剥離という現象が発生してしまう。このため、流線型のボディであれば空気抵抗係数が小さくなるので空気抵抗は小さくなるのに対し、後部が切り立った形をしたボディであれば空気抵抗係数が大きくなるので空気抵抗が大きくなる。車両1の後方で剥離が生じると、当該剥離が生じた領域では気流Fが渦を巻くことにより負圧が生じてしまい、車両1には後ろに引っ張られるような後ろ向きの力が作用してしまう。
つぎに、車両1が単独で走行しているときの各空力アイテムの向きについて、図3(a),(b)を用いて説明する。
図3(a),(b)に示すように、ECU4は、車両1の走行状態(たとえば車速)に応じて、各空力アイテムの方向を変更している。具体的には、車両1が走行している(車速Vが閾値以上)とき、スパッツ10の向きは、車両1の前方のボディ形状に沿うような向きに調整されている。これにより、車両1の高速走行により前輪2に気流Fが当たることを抑制するとともに、ボディ形状に沿ってスムーズに気流Fを流すことが可能となる。また、スポイラ11の他端(図3中の右端)を車高方向における上方に回動することにより、車両1の後部のボディ形状の切り立ち具合を、よりルーフRの表面から車両1の後部まで連続した流線型に近い形状にすることができる。これにより、気流Fは、ルーフRの表面を沿って、車両1の後方まで整流された状態で流れるとともに、気流Fはより車両1から離れたところで収束する。このため、車両1の後方に生じる負圧によって、車両1が後方へと引っ張られることを抑制できる。また、第1空力アイテム12および第2空力アイテム13は、車両1の後部のボディ形状に沿うような向きに調整されることにより、スムーズに気流Fを流すことが可能となっている。
図3(a),(b)に示すように、ECU4は、車両1の走行状態(たとえば車速)に応じて、各空力アイテムの方向を変更している。具体的には、車両1が走行している(車速Vが閾値以上)とき、スパッツ10の向きは、車両1の前方のボディ形状に沿うような向きに調整されている。これにより、車両1の高速走行により前輪2に気流Fが当たることを抑制するとともに、ボディ形状に沿ってスムーズに気流Fを流すことが可能となる。また、スポイラ11の他端(図3中の右端)を車高方向における上方に回動することにより、車両1の後部のボディ形状の切り立ち具合を、よりルーフRの表面から車両1の後部まで連続した流線型に近い形状にすることができる。これにより、気流Fは、ルーフRの表面を沿って、車両1の後方まで整流された状態で流れるとともに、気流Fはより車両1から離れたところで収束する。このため、車両1の後方に生じる負圧によって、車両1が後方へと引っ張られることを抑制できる。また、第1空力アイテム12および第2空力アイテム13は、車両1の後部のボディ形状に沿うような向きに調整されることにより、スムーズに気流Fを流すことが可能となっている。
つぎに、車両1の後方に他車両が走行しているときの各空力アイテムの向きの調整と、その作用効果について、図4〜図9を用いて説明する。なお、車両1の前方に他車両1aにある場合については、図4〜図9における車両1を他車両1aとして、他車両1aを車両1として見ればよい。なお、図3(a),(b)では、車両1の単独走行時には、スポイラ11の他端を車高方向における上方に回動していたが、以下の図4〜図9では、スポイラ11の他端をボディに沿うような向きとしている。これは、ここでの車両1をセダン型としたため、後部のボディ形状が滑らかになるためである。
(1)図4(a),(b)に示すように、車両1の後方に自車両と同一車種の他車両1aが走行しているときには、車両1が単独で走行しているときと、車両1の各空力アイテムの向きが異なる。ここでは、一例として他車両1aもセダン型の車両としている。また、車両1の構成要素と他車両1aの構成要素とは同一である。なお、他車両1aの各空力アイテムには、便宜上、「a」という接尾語を付して記載する。
ECU4は、各種のセンサに基づいて、他車両1aの位置および体格などを検出することにより、他車両1aを考慮して、車両1の各空力アイテムの向きを変更する。具体的には、図4(a)に示すように、前方を走行する車両1のスパッツ10の向きは、車両1が単独で走行しているときと同様に、車両1の前方のボディに沿うような向きに調整されている。しかし、前方を走行する車両1のスポイラ11の向きは、車両1が単独で走行している場合と異なり、車両1のルーフRの表面と平行に後方へと延びる向きに調整されている。すなわち、車両1のルーフRの表面と、他車両1aのルーフRaの表面と、を結ぶ直線と平行になるように、スポイラ11の向きは調整されている。また、図4(b)に示すように、車両1の第1空力アイテム12の向きは、車両1が単独で走行しているときと異なり、側面Sに沿って後方へ向けて延びる向きである。すなわち、車両1の側面Sと、他車両1aの側面Saと、を結ぶ直線と平行になるように、車両1の第1空力アイテム12の向きは調整されている。また、図4(a)に示すように、車両1の第2空力アイテム13の向きは、車両1が単独で走行しているときと異なり、車両1の底面Bに沿って後方へ向けて延びる向きである。すなわち、車両1の底面Bと、他車両1aの底面Baと、を結ぶ直線と平行になるように、第2空力アイテム13の向きは調整されている。
また、図4(b)に示すように、他車両1aのスパッツ10aの向きは、車両1(他車両1a)が単独で走行しているときと異なり、車両1へ向けて前方へ延びるように調整される。すなわち、車両1の側面Sと他車両1aの側面Saとを結ぶ直線と平行になるように、スパッツ10aの向きは調整されている。図4(a),(b)に示すように、後方を走行する他車両1aのスポイラ11a、第1空力アイテム12a、および第2空力アイテム13aの向きは、他車両1aが単独で走行しているときと同様に、ボディに沿うような向きに調整されている。
図4(a),(b)に示すように、前方を走行する車両1のスポイラ11、第1空力アイテム12、および第2空力アイテム13が、車両1の後方へ向けて延びるように調整されることにより、気流Fが収束する場所がさらに車両1から後方へ離れた位置となる。また、後方を走行する他車両1aのスパッツ10aが前方へ向けて延びていることにより、気流Fが他車両1aの前方に入り込むことが抑制されている。これらにより、車両1が走行することにより車両1の後方に生じる空気の薄い負圧の領域は、当該領域を埋めるように周囲の物体を引き寄せるものの、当該領域を埋めるように他車両1aが走行する。このため、車両1が後ろに引き寄せられることが抑制されるとともに、他車両1aは比較的空気の薄い領域を走ることができる。また、車両1と他車両1aとの間で気流Fをほとんど乱すことなく、気流Fをスムーズ(滑らか)に他車両1aの後方へ流すことができる。このように、前後に列をなして走行する車両1および他車両1aにおける各空力アイテムの向きを調整することにより、前方を走行する車両1のみならず、後方を走行する他車両1aの空気抵抗も低減することができるので、車両1および他車両1aの双方の空力特性を向上させることができる。
なお、図4(c)に示すように、車両1と他車両1aとの間の距離が、図4(a),(b)に示される状態よりも長い場合、車両1のスポイラ11をより上方に開いた形にしてもよい。これにより、前方を走行する車両1の後方において気流Fが収束する前に、後方を走行する他車両1aが空気の薄い負圧の領域を走行できる。なお、車両1と他車両1aとの間の車間距離が長い場合であっても、前方を走行するスポイラ11の向きを、車両1のルーフRと他車両1aのルーフRaとを結ぶ直線と平行になるようにしてもよい。
(2)図5に示すように、セダン型の車両1の後方に、異なる車種のSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)である他車両1aが走行しているとき、車両1の体格と他車両1aの体格とが特に違いがないのであれば、各空力アイテムの向きを図4(a),(b)に示される場合と同様に調整する。このように、車両1の車種と他車両1aの車種とが異なる場合であっても、車両1の体格、具体的には車高および車幅などが同じであれば、各空力アイテムの向きの調整方法は、前後に列をなして走行する2台の車両の車種が同じ場合と同様である。
(3)図6に示すように、セダン型の車両1の後方に、スポーツカー型の他車両1aが走行しているときの各空力アイテムの向きの調整について説明する。なお、車両1の車高よりも、他車両1aの車高が低いものとする。ここでは、作用効果(1)の場合との違いを中心に説明する。
スポイラ11の向きは、他車両1aの車高が低いことに対応して、ルーフRを延長した線よりも、わずかに下方に延びる向きに調整されている。具体的には、スポイラ11の向きは、たとえば車両1のルーフRの後端と、他車両1aのルーフRaの前端とを結ぶ直線と平行になるように、ルーフRの後端からわずかに斜め下向きに調整される。これにより、車両1と他車両1aとの間で気流Fをほとんど乱すことなく、気流Fをスムーズに他車両1aの後方へ流すことができる。このため、車両1および他車両1aの空力特性が高められる。
(4)図7(a),(b)に示すように、セダン型の車両1の後方に、異なる車種のワンボックスカー(他車両1a)が走行しているときの各空力アイテムの調整について説明する。なお、車両1の車高よりも他車両1aの車高が高く、車両1の車幅よりも他車両1aの車幅が長いものとする。ここでは、作用効果(1)の場合との違いを中心に説明する。
図7(a)に示すように、前方を走行する車両1のスポイラ11の向きは、後方を走行する他車両1aの車高が高いことに対応して、ルーフRを延長した線よりも、上方に延びる向きに調整されている。具体的には、スポイラ11の向きは、たとえば車両1のルーフRの後端と、他車両1aのルーフRaの前端とを結ぶ直線と平行になるように、ルーフRの後端からわずかに斜め上向きに調整される。
また、図7(b)に示すように、前方を走行する車両1の第1空力アイテム12の向きは、後方を走行する他車両1aの車幅が長いことに対応して、斜め横後方に延びる向きに調整されている。たとえば、第1空力アイテム12の向きは、車両1の側面Sの後端と、他車両1aの側面Saの前端とを結ぶ直線と平行になるように、車両1の第1空力アイテム12は車幅方向における外側に広がっている。
これらにより、車両1と他車両1aとの間で気流Fをほとんど乱すことなく、気流Fを他車両1aの後方へスムーズに流すことができ、車両1および他車両1aの空力特性が高められる。
(5)図8(a),(b)に示すように、セダン型の車両1の後方に、異なる車種の小型車(他車両1a)が走行しているときの各空力アイテムの調整について説明する。なお、車両1の車幅よりも他車両1aの車幅の方が短いものとする。ここでは、作用効果(1)の場合との違いを中心に説明する。
図8(b)に示すように、前方を走行する車両1の第1空力アイテム12の向きは、後方を走行する他車両1aの車幅が短いことに対応して、車両1の車幅方向における車両1の中央側に向けて後方に延びる向きに調整されている。たとえば、前方を走行する車両1の第1空力アイテム12の向きは、車両1の側面Sの後端と、他車両1aの側面Saの前端とを結ぶ直線と平行になるように、第1空力アイテム12は車幅方向に狭まっている。
これらにより、車両1と他車両1aとの間で気流Fをほとんど乱すことなく、気流Fを他車両1aの後方へスムーズに流すことができ、車両1および他車両1aの空力特性が高められる。
(6)図9(a),(b)に示すように、セダン型の車両1の後方に、異なる車種のトラック(他車両1a)が走行しているときの各空力アイテムの調整について説明する。なお、車両1の車幅よりも他車両1aの車幅の方が長く、車両1の車高よりも他車両1aの車高の方が高いものとする。ここでは、作用効果(1)の場合との違いを中心に説明する。
図9(a)に示すように、スポイラ11の向きは、たとえば車両1のルーフRの後端と、他車両1aのルーフRaの前端とを結ぶ直線と平行になるように、ルーフRの後端から斜め上向きに調整されている。これにより、車両1と他車両1aとの間の気流Fの流れをほとんど乱すことなく、他車両1aの後方へスムーズに流すことができる。
ところで、スポイラ11をルーフRよりも上方まで回動させると、車両1の前面投影面積が大きくなってしまう。この点は空気抵抗が大きくなってしまう要因の1つとなる。しかし、その分、車両1の後方を走行する他車両1aの空気抵抗を低減させることが期待できる。また、車両1の前面投影面積の点では空気抵抗が大きくなることが予想されるものの、車両1と他車両1aとの間の気流Fをスムーズに他車両1aの後方へ流すことができるので、車両1および他車両1aの全体としてみれば、空気抵抗係数が小さくなることが期待できる。これらにより、少なくとも車両1の後方を走行する他車両1aの空力特性が高められ、条件によっては他車両1aの前方を走行する車両1の空力特性も高められる。
(7)作用効果(1)〜(6)のように、前後に列をなして走行する車両1および他車両1aの空力特性が高められることにより、車両1および他車両1aの燃費が向上する。また、車両1および他車両1aのいずれか一方の空力特性しか高められないとしても、空力特性が高められた車両があることにより、社会全体としての車両の平均燃費を向上できる。
なお、本実施形態は次のように変更してもよい。また、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・スパッツ10は、車体に対して上下方向に可動するものであってもよい。
・スパッツ10は、車体に対して上下方向に可動するものであってもよい。
・本実施形態では、空力アイテムとして、スパッツ10、スポイラ11、第1空力アイテム12、および第2空力アイテム13が設けられたが、これらのうち少なくとも1つが設けられればよい。
・本実施形態では、空力特性の中でも空気抵抗について着目して、車両1および他車両1aの各空力アイテムの向きを変更したが、空気抵抗に限らず揚力や挙動安定性に着目して各空力アイテムの向きを変更してもよい。また、揚力や挙動安定性に着目して、新たな空力アイテムを設けてもよい。
・ECU4は、少なくとも車両1の体格および他車両1aの体格に基づいて、各空力アイテムの向きを制御したが、車両1の体格および他車両1aの体格に加えて、車両1と他車両1aとの間の車間距離などに基づいて、各空力アイテムの向きを変更してもよい。
・車両1と他車両1aとの間の車間通信によって、車両1および他車両1aは、互いの車間距離や互いに前方あるいは後方に車両が存在していることを把握するようにしてもよい。
・本実施形態では、各空力アイテムを可動するものとしたが、固定されたものであってもよい。この場合、ECU4は、各空力アイテムを制御する必要がない。各空力アイテムを予め固定したものとする場合、車両1の後方あるいは前方に他車両1aが走行しているときを考慮して各空力アイテムを設ければよい。たとえば、車両1の後方に同車種の他車両1aが走行することを想定して、各空力アイテムの向きを設定する。
・図4〜図9では、車両1の後方に他車両1aが走行している状態を想定したが、車両1の前方に他車両1aが走行している場合に、車両1の各空力アイテムの向きを変更してもよい。この場合、図4〜図9に示される他車両1aのように各空力アイテムの向きを変更すればよい。
・車両1および他車両1aの各空力アイテムの向きが変更されることにより、車両1および他車両1aの少なくとも一方の空力特性が高められればよい。
・車両1の前方に他車両1aが走行しているとき、および車両1の後方に他車両1aが走行しているときのいずれか一方の状況にのみ、各空力アイテムの向きを変更してもよい。
・車両1の前方に他車両1aが走行しているとき、および車両1の後方に他車両1aが走行しているときのいずれか一方の状況にのみ、各空力アイテムの向きを変更してもよい。
1…車両(自車両)、1a…他車両、2…前輪、3…後輪、4…ECU(空力アイテム制御部)、5…車速センサ、6…ヨーレートセンサ、7…前方センサ、8…後方センサ、10,10a…スパッツ(前部空力アイテム)、11,11a…スポイラ(後部空力アイテム)、12,12a…第1空力アイテム(後部空力アイテム)、13,13a…第2空力アイテム(後部空力アイテム)、B,Ba…底面、F…気流、R,Ra…ルーフ、S,Sa…側面、V…車速。
Claims (7)
- 車両走行時の空力特性を向上させるための空力アイテムを備え、
自車両の前記空力アイテムの向きにより、前記自車両、および前記自車両の前方あるいは後方を走行する他車両の走行に伴い発生する気流が調整される空力調整装置。 - 請求項1に記載の空力調整装置において、
前記空力アイテムの向きを制御する空力アイテム制御部をさらに備え、
前記自車両の前記空力アイテム制御部は、前記自車両の前記空力アイテムの向きを制御することにより、前記自車両および前記他車両の走行に伴い発生する気流を調整する空力調整装置。 - 請求項2に記載の空力調整装置において、
前記自車両の前記空力アイテムは、前記自車両が単独で走行しているときに、前記自車両の空力特性を向上させることを目的として、前記自車両の走行状態に応じて向きを調整される可動式の空力アイテムであって、
前記自車両の前記空力アイテム制御部は、前記自車両の前方あるいは後方に前記他車両が走行しているときの前記自車両の空力アイテムの向きを、少なくとも前記他車両の体格および前記自車両の体格を考慮して、前記自車両が単独で走行しているときの前記空力アイテムの向きと異なるものに制御する空力調整装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の空力調整装置において、
前記自車両は、前記空力アイテムとして、前記自車両の前部に配置されて、前記自車両の車幅方向に移動する前部空力アイテムを備えており、
前記前部空力アイテムは、前記自車両の前方に前記他車両が走行しているとき、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記自車両の外表面と前記他車両の外表面とを結ぶ直線と平行になるように、かつ前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動される空力調整装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の空力調整装置において、
前記自車両は、前記空力アイテムとして、前記自車両の後部に配置されて、前記自車両の車高方向あるいは車幅方向に移動する後部空力アイテムを備えており、
前記後部空力アイテムは、前記自車両の後方に前記他車両が走行しているとき、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記自車両の外表面と前記他車両の外表面とを結ぶ直線と平行になるように、かつ後方に向けて延びる向きとなる位置へ移動される空力調整装置。 - 請求項5に記載の空力調整装置において、
前記後部空力アイテムは、前記自車両の車高よりも前記他車両の車高が高いとき、前記自車両のルーフを超えて斜め上後方に延びる向きとなる位置へ移動される空力調整装置。 - 走行時の空力特性を向上させるための空力アイテムを有する自車両、および前記自車両の前方あるいは後方を走行する他車両の少なくとも一方の空力特性を向上させるための空力調整システムにおいて、
前記自車両および前記他車両は、前記空力アイテムとして、各車両の前部に配置されて、前記車両の車幅方向に移動する前部空力アイテム、および前記車両の後部に配置されて、前記車両の車高方向あるいは車幅方向に移動する後部空力アイテムを備えており、
前記自車両の前方に前記他車両が走行しているとき、前記他車両の前記後部空力アイテムは、少なくとも前記自車両の体格に応じて、前記自車両の外表面と前記他車両の外表面とを結ぶ直線と平行になるように、かつ前記他車両の後方に向けて延びる向きとなる位置へ移動されるとともに、前記自車両の前記前部空力アイテムの向きは、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記直線と平行になるように、かつ前記自車両の前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動され、
前記自車両の後方に前記他車両が走行しているとき、前記自車両の前記後部空力アイテムは、少なくとも前記他車両の体格に応じて、前記直線と平行になるように、かつ前記自車両の後方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動するとともに、前記他車両の前記前部空力アイテムは、少なくとも前記自車両の体格に応じて、前記直線と平行になるように、かつ前記他車両の前方へ向けて延びる向きとなる位置へ移動される空力調整システム。
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- 2017-07-18 JP JP2017139241A patent/JP2019018727A/ja active Pending
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