JP2019018286A - 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性と耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents

硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性と耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】合金鋼等の高速切削加工において、すぐれた耐摩耗性と耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具を提供する。【解決手段】硬質被覆層は、工具基体の表面より、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層が交互に積層されてなる2層以上の多層被覆層であり、各層および被覆層全体の組成は、低Al−AlTiN層では、(AlXTi1−X)N 0.50≦x<0.70(xは原子比)であり、立方晶組織を主相とし、高Al−AlTiN層では、(AlyTi1−y)N 0.70≦y≦0.95(yは原子比)であり、六方晶組織を主相とし、被覆層全体では、(AlzTi1−z)N 0.60≦z≦0.85(zは原子比)であり、六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、高Al−AlTiN層と該高Al−AlTiN層と隣り合う低Al−AlTiN層とに跨って成長していることを特徴とする表面被覆切削工具。【選択図】図3

Description

本発明は、合金鋼等の高速切削において、耐摩耗性と耐熱性を両立し、さらに、被覆層の耐チッピング性を発揮し、長期の使用にわたりすぐれた切削性能を有する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
従来、一般に、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金、炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素(以下、cBNで示す。)基超高圧焼結体で構成された工具基体(以下、これらを総称して工具基体という)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合窒化物層を物理蒸着法により被覆形成した被覆工具が知られており、これらは、すぐれた耐摩耗性を発揮することが知られている。
しかしながら、合金鋼の高速切削においては、耐摩耗性と耐熱性の両立が求められるため、前記従来のTi−Al系の複合窒化物層を被覆形成した被覆工具では、硬質被覆層の改善について種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1では、炭化タングステン基超硬合金などで構成された工具基体の表面に、組成式:(Ti1−xAl)N(ただし、原子比で、0<x<0.65)で示され、fcc型結晶構造を有する低Alで高硬度のAlTiN層と、組成式:(Ti1−yAl)N(ただし、原子比で、0.65≦y<1)で示され、hcp型結晶構造を有する高Alで耐酸化性に優れたAlTiN層とを、交互に積層化し、高硬度に基づく耐摩耗性と高い耐酸化性とを両立した被覆層を有する被覆工具が提案されている。
また、特許文献2では、工具基体の表面に、耐火被覆層を設けた被覆工具において、前記耐火被覆層は、工具基体の表面側から、TiNである場合を含め、低Al濃度のAlTiNなどの立方晶型の結晶構造を有する層と、該層に隣接し、(Ti1−xAl)N(原子比で、x>0.5)にて示さる層とを組として、PVD法を用いて複数組を成膜した積層構造を有し、耐火被覆層全体では、0.5〜15wt%の六方晶構造相を有する被覆工具が記載されており、かかる被覆工具において、一定レベル以上の硬度および耐酸化性を有する被覆層を形成することにより、工具寿命の長期化を図ることが提案されている。
特開2015−124407号公報 米国特許出願公開第2014/0272391号明細書
近年の切削加工における省力化および省エネ化への要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高効率化の傾向にあり、被覆工具には、長期の使用に亘ってのすぐれた耐摩耗性とすぐれた耐酸化性を有するとともに、かかる耐摩耗性等が十分に発揮できるよう、その前提として耐欠損性、耐チッピング性等の耐異常損傷性が求められている。
しかしながら、前記特許文献1、2に記載されている従来の被覆工具においては、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiNを積層化することにより、耐摩耗性と耐熱性を両立することができる被覆層は得られているものの、刃先に高負荷がかかるような切削、例えば、合金鋼等の高速切削等においては、それぞれの層において、チッピングや欠けの原因となる欠陥が発生してしまい、摩耗寿命に達する前に欠損により工具寿命に至ってしまうという問題を有していた。
そこで、本発明者らは、前述の観点から、低Al−AlTiN層(以下、「低Al層」ともいう。)と高Al−AlTiN層(以下、「高Al層」ともいう。)とを交互に積層してなる硬質被覆層を物理蒸着法により形成してなる被覆工具について、合金鋼等の高速切削等に供した場合においても、すぐれた耐欠損性および耐チッピング性を有することによりチッピングや欠けを生じることなく、硬質被覆層が本来有する、すぐれた耐摩耗性と耐熱性とにより、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮する被覆工具を開発すべく、チッピングや欠けの原因について、硬質被覆層を構成する各層内の結晶粒の結晶構造や結晶粒と層界面との関係について着目し研究を行った結果、以下の知見を得た。
即ち、本発明者らは、従来の前記特許文献1に記載される、工具基体に立方晶組織で構成される低Al−AlTiN層と六方晶組織で構成される高Al−AlTiN層とを交互に積層化した硬質被覆層を有する被覆工具、或いは、前記特許文献2に記載される、工具基体に対して、低Alで立方晶構造を有するAlTiN結晶粒からなる層と、該層に隣接し、(Ti1−xAl)N(原子比で、x>0.5)にて示される層とを一組とし、これらの層の複数組が積層構造を有して物理蒸着により成膜され、全体として0.5〜15wt%の六方晶構造相を有する耐火被覆層を備えた被覆工具において、交互に積層される組成の異なる層内に存在する立方晶構造の結晶粒、および、六方晶構造の結晶粒が、いずれも、層間の境界面において分断される結果、すぐれた耐摩耗性や耐熱性による工具寿命を全うする前に、かかる境界面においてチッピングや欠けが発生し、工具として使用できなくなることを知見した。
そして、本発明者らは、かかる知見に基づいて、工具基体に低Al−AlTiN層および高Al−AlTiN層を交互に積層されてなる被覆層を有する被覆工具において、例えば、高Al−AlTiN層において形成される六方晶構造の結晶粒を隣接する低Al−AlTiN層との層間をまたがるように成長させることにより、結晶粒が分断されることにより生じていた層の境界面におけるチッピングや欠け発生の問題を解決し、すぐれた耐摩耗性や耐熱性特性に基づき、工具寿命の延長化を実現したものである。
この発明は、上記の知見に基づいてなされたものであって、
「(1)炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットおよび立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかからなる工具基体の表面に硬質被覆層を有する表面被覆切削工具において、
前記硬質被覆層は、工具基体の表面より、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層が交互に積層されてなる2層以上の多層被覆層であり、
(a)各層および被覆層全体の組成は、
低Al−AlTiN層では、(AlTi1−X)N 0.50≦x<0.70(xは原子比)であり、立方晶組織を主相とし、
高Al−AlTiN層では、(AlTi1−y)N 0.70≦y≦0.95(yは原子比)であり、六方晶組織を主相とし、
被覆層全体では、(AlTi1−z)N 0.60≦z≦0.85(zは原子比)であり、
(b)各層の平均層厚および全硬質被覆層の平均膜厚は、
各低Al−AlTiN層および各高Al−AlTiN層では、それぞれ2〜30nmであり、被覆層全体では、0.5〜8.0μmであり、
(c)六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、高Al−AlTiN層と該高Al−AlTiN層と隣り合う低Al−AlTiN層とに跨って成長しており、その層界面を跨る前記六方晶結晶粒の個数は、界面の単位面積0.04μm当たり2個以上であることを特徴とする表面被覆切削工具。

(2) (1)において、少なくとも一組の前記高Al−AlTiN層と、該高Al−AlTiN層と隣り合う低Al−AlTiN層との層界面に跨って成長している、前記六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、前記高Al−AlTiN層と前記低Al−AlTiN層との前記層界面に対する垂直長さが、2〜50nmであり、前記層界面に対して前記六方晶結晶粒が占める面積率は5%以上であることを特徴とする表面被覆切削工具。
(3) (2)において、前記層界面に対する垂直長さが2〜50nmである、前記六方晶組織を形成する六方晶結晶粒の前記高Al−AlTiN層および前記低Al−AlTiN層中における前記垂直方向長さの比が、1:2〜2:1であることを特徴とする表面被覆切削工具。
(4) (1)〜(3)のいずれか一つにおいて、前記六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、高Al−AlTiN層を含む三層以上に跨って成長していることを特徴とする表面被覆切削工具。」
を特徴とするものである。
つぎに、この発明の被覆工具について、詳細に説明する。
硬質被覆層の平均膜厚;
硬質被覆層は、交互に積層されてなる低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層のすべてからなり、その平均膜厚は、0.5μm未満では、長期にわたり耐摩耗性を発揮することができず、一方、8.0μmを超えると全体被覆層として欠損やチッピングが発生し易くなるため、全体で0.5〜8.0μmとする。
硬質被覆層の平均膜厚は、工具基体に垂直な方向の断面において、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定することができる。
硬質被覆層の全体組成;
硬質被覆層全体では、組成式:(AlTi1−z)Nで表した場合、 0.60≦z≦0.85を満足する(ただし、zは原子比)平均組成を有することが必要である。
すなわち、Al成分の平均組成が、0.60未満では、高速切削において被覆層の耐熱性が発揮されず、一方、Al成分の平均組成が、0.85を超えると十分な耐摩耗性が発揮されないためである。
硬質被覆層の全体組成の測定については、AlTiN層における膜厚方向の断面視野範囲においてAl成分の組成をSEM−EDS法により面分析することにより、その測定値の平均値を平均組成として求めることができる。
低Al−AlTiN層、および、高Al−AlTiN層の平均層厚;
それぞれの層の平均層厚は、2nm以上、30nm以下とする。
すなわち、高Al−AlTiN層では、平均層厚が、2nm未満では、耐熱性向上効果が望めず、30nmを超えると、耐熱性が飽和する一方、膜全体として耐摩耗性の低下が顕著となる。
他方、低Al−AlTiN層では、平均層厚が、2nm未満では、耐摩耗性向上効果が望めず、30nmを超えると、耐摩耗性が飽和する一方、膜全体として耐熱性の低下が顕著となるためである。
低Al−AlTiN層、および、高Al−AlTiN層の平均層厚の測定については、縦断面のTEM−EDSマッピングにより得られた高Al−AlTiN層および低Al−AlTiN層のそれぞれの平均層厚として求めることができる。
低Al−AlTiN層、および、高Al−AlTiN層の平均組成;
低Al−AlTiN層では、組成式:(AlTi1−X)Nで表した場合、0.50≦x<0.70を満足する(ただし、xは原子比)平均組成を有することが必要である。
すなわち、低Al−AlTiN層は、硬質被覆層において、耐摩耗性を付与する層であるが、Al成分の平均組成が、0.50未満では、耐摩耗性および耐熱性が低下し、膜全体の耐摩耗性の低下の原因となり、0.70以上では、層自体の強度が低下し、膜全体においても高温強度が低下するためである。
また、高Al−AlTiN層では、組成式:(AlTi1−y)Nで表した場合、0.70≦y≦0.95を満足する(ただし、yは原子比)平均組成を有することが必要である。すなわち、高Al−AlTiN層は、硬質被覆層において、耐熱性を付与する層であるが、Al成分の平均組成が、0.70未満では、高Al−AlTiN層における耐酸化性が発揮されず、0.95を超えると高Al−AlTiN層のみだけではなく、膜全体の硬度を低下させ、耐摩耗性を損なうためである。
低Al−AlTiN層、および、高Al−AlTiN層の平均組成は、各層について、TEM断面観察によるEDSにて、AlとTiの合量に対するAlの平均組成(原子比)として求めることができる。
層境界面を跨ぐ六方晶微細結晶粒の特定方法、および、その測定内容;
被覆層の縦断面に対するTEM観察においては、回折図形として、六方晶(110)面のデバイスリングを得ることができる。このデバイスリングの一部に対物絞りを挿入し結像させることで得られた暗視野像において、六方晶結晶粒の(110)面の存在を示す光る箇所(以下、「光点」という。)が、それぞれが単独で或いは複数重なりあって一つの集合体を構成しており、これらをそれぞれ六方晶結晶粒と定めた。
次に、同一の観察領域において、TEM−EDSを用いて得られた、高Al−AlTiN層と低Al−AlTiN層の層界面断面像と、前記の暗視野像とを突き合わせることにより、層界面を跨る六方晶結晶粒を特定できるため、単位面積当たり(0.2μm×0.2μm)の層界面を跨ぐ六方晶結晶粒の個数、および、その内数として、界面垂直方向長さが2〜50nmである前記六方晶結晶粒の個数を測定し、さらに、この界面垂直方向長さが2〜50nmである、前記六方晶結晶粒について、その最長長さ、高Al層および低Al層中における垂直長さの比が1:2〜2:1であるものの個数、層界面においてそれら結晶粒が占める面積率、および、三層以上に跨る前記六方晶結晶粒の個数についても測定を行った。
高Al層と低Al層との層界面を跨る六方晶結晶粒の個数、界面垂直方向長さが2〜50nmである前記六方晶結晶粒の個数、界面垂直方向長さの最長長さ、低Al層と高Al層における界面垂直方向長さ比と個数、および、層界面において前記六方晶結晶粒が占める面積率;
本発明では、層界面を跨る六方晶結晶粒の個数の密度として、被覆層の複数の縦断面、例えば、5つの縦断面にて、0.2μm×0.2μmの領域に存在する複数の層界面の全長に対して層界面を跨ぐ六方晶結晶粒の個数の平均値を用い評価した。層界面の単位面積を0.04μmとした場合、層界面を跨る六方晶結晶粒の個数が2個以上であれば、耐チッピング特性等の諸効果が発揮できるが、特に、5個以上の場合は、すぐれた効果を発揮することができる。
高Al−AlTiN層と低Al−AlTiN層の層界面を跨って存在する六方晶結晶粒の粒径は、界面の垂直方向でみたときに2nm以上50nm以下の長さを有することが特に望ましい。
すなわち、六方晶結晶粒は、高Al−AlTiN層と低Al−AlTiN層の層界面を跨って存在することにより、結晶粒が層界面で脱落し、チッピングや欠損が生じることを回避するものであるが、前記結晶粒径の界面に対する垂直方向長さが2nm未満では、一定レベル以上の界面における欠陥抑制効果は有するものの、十分に発揮できない場合があり、また、前記結晶粒径の界面に対する垂直方向長さが50nmを超える場合には、結晶粒の層界面からの脱落防止効果が飽和するため、界面に対する垂直方向長さについては、特に、欠陥抑制効果が十分に発揮でき、被覆層の軟化や、耐摩耗性の低下が生ずることなく、層界面からの結晶粒の脱落抑制効果を有する2nm以上50nm以下の長さ範囲を望ましい範囲と規定した。
また、本発明では、さらに、前記界面の垂直方向でみたときに2nm以上50nm以下の長さを有する前記層界面を跨る六方晶結晶粒の面積率として、被覆層の複数の縦断面、例えば、5つの縦断面について、0.2μm×0.2μmの領域に存在する複数の層界面の全長に対する六方晶結晶粒が跨ぐ層界面の長さの比率の平均値を用い、評価を行った。六方晶結晶粒が層界面を跨る面積率が、3%以上であれば、耐チッピング特性等の諸効果が発揮でき、特に、5%を超える場合には、すぐれた効果を発揮することができる。
また、本発明は、高Al−AlTiN層中の六方晶結晶粒が、低Al−AlTiN層との層界面を越えて低Al−AlTiN層中に存在することにより、すでに、耐チッピング特性等のすぐれた特性を有するものであるので、隣り合う層中における六方晶結晶粒の層界面垂直方向における長さ比については特段の特定を行う必要はないが、バランスのとれた耐チッピング特性を得るためには、それぞれの層における六方晶結晶粒の界面垂直方向における長さ比は、1:2〜2:1であることが好ましい。
さらに、前記の六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、連続する3層以上のAlTiN層に跨って成長していること、すなわち、例えば、連続する低Al−AlTiN層、高Al−AlTiN層、低Al−AlTiN層の順により、或いは、連続する高Al−AlTiN層、低Al−AlTiN層、高Al−AlTiN層の順により、これらの層を跨って成長することによりすぐれた耐チッピング性を発揮することができる。
硬質被覆層の成膜方法;
本発明の低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層とが交互に積層されてなる硬質被覆層は、例えば、以下の方法により成膜することができる。
図3(a)、(b)に、本発明の硬質被覆層を成膜するための、アークイオンプレーティング装置の概略図を示す。
図3(a)、(b)に示すアークイオンプレーティング装置内に、組成の異なる低Al−AlTiN層形成用Al−Ti合金ターゲットおよび高Al−AlTiN層形成用Al−Ti合金ターゲットを配置するとともに、WC基超硬合金、TiCN基サーメットあるいはcBN基超高圧焼結体のいずれかからなる工具基体をアークイオンプレーティング装置内の回転テーブル上に載置し、工具基体に対するボンバード前処理および工具基体の温度、Nガス圧、成膜時のバイアス電圧、および、アーク電流を調整し、アーク放電を発生させることにより、本発明の低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層とが交互に積層されてなる硬質被覆層を成膜することができる。
特に、低Al−AlTiターゲットと高Al−AlTiターゲットとによる同時蒸着法を用い、成膜時の基体温度、バイアス電圧、アーク電流値、および、テーブル回転数を制御することにより、本発明により規定される、六方晶結晶粒が積層される高Al−AlTiN層と隣接する低Al−AlTiN層を跨いで析出した多層硬質被覆層を有する被覆工具を得ることができる。
本発明の被覆工具は、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層とが交互に積層されてなる多層硬質被覆層を有することにより、耐摩耗性と耐熱性を両立して有し、しかも、被覆層中に存在する六方晶結晶粒が、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層の境界面を跨いで存在することにより、被覆層全体の耐チッピング性、および、耐欠損性が向上する結果、合金鋼の高速切削においても、チッピングや欠けが生じることがなく、すぐれた耐摩耗性や耐熱性特性に基づく工具寿命の延長化を実現できる。
従来の工具基体表面に多層構造の被覆層が形成された被覆工具の断面図の模式図であり、高Al層中の六方晶構造の結晶粒が層間の界面により分断されていることを示す。 本発明の工具基体表面に多層構造の被覆層が形成された被覆工具の断面図の模式図であり、高Al層中の六方晶構造の結晶粒が層間の界面を越え隣接する低Al層に跨るように成長していることを示す。 本発明被覆工具の被覆層を成膜するのに用いるアークイオンプレーティング(AIP)装置を示し、(a)は、概略平面図、(b)は、概略正面図である。
つぎに、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
なお、具体的な説明としては、WC基超硬合金を工具基体とする被覆工具について説明するが、TiCN基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素焼結体を工具基体とする被覆工具についても同様である。
工具基体の作製;
原料粉末として、いずれも0.5〜5μmの平均粒径を有するCo粉末、VC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr粉末、およびWC粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、更にワックスを加えてボールミルで72時間湿式混合し、減圧乾燥した後、100MPaの圧力でプレス成形し、これらの圧粉成形体を焼結し、所定寸法となるように加工して、ISO規格SEEN1203AFENのインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体1〜2を製造した。

上記の工具基体1〜2のそれぞれを、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、図3に示されるアークイオンプレーティング装置内の回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部に沿って装着し、前記回転テーブルを挟んで対向する位置に、低Al−AlTiN層形成用Al−Ti合金ターゲットおよび高Al−AlTiN層形成用Al−Ti合金ターゲット(カソード電極)を配置し、
まず、装置内を排気して真空に保持しながら、ヒーターで工具基体を450℃に加熱した後、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−1000Vの直流バイアス電圧を印加し、かつ、Al−Ti合金ターゲット(カソード電極)に100Aのアーク電流を流してアーク放電を発生させ、もって工具基体表面をボンバード洗浄する。
次に、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入し、表2に示すNガス圧を保持し、回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体の温度を表2に示す温度範囲に維持するとともに、表2にて示す直流バイアス電圧を印加し、かつ、低Al−AlTiN層形成用のAl−Ti合金ターゲットと対応するアノード電極との間、および、高Al−AlTiN層形成用のAl−Ti合金ターゲットと対応するアノード電極との間のそれぞれに対し、表2にて示されるアーク電流を流し、アーク放電を発生させ、前記工具基体の表面に、低Al−AlTiN層、および、高Al−AlTiN層を交互に物理蒸着により成膜することにより、表4にて示す、本発明被覆工具(以下、「本発明工具」という。)1〜10を作製した。
比較の目的で、本発明例と同じく、図3に示すアークイオンプレーティング装置を用い、工具基体1〜2に対して、前記した本発明例と同様に、超音波洗浄、乾燥後、低Al−AlTiN層形成用Al−Ti合金ターゲットおよび高Al−AlTiN層形成用Al−Ti合金ターゲット(カソード電極)の配置を行い、装置内を排気して真空に保持しながら、ヒーターで工具基体を450℃に加熱した後、回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に対し、本発明例と同条件にてボンバート洗浄を行った。
次いで、本発明例と同様の手順にて、表3にて示す成膜条件にて成膜を行うことにより、表5にて示す、比較例被覆工具(以下、「比較例工具」という。)1〜10を作製した。
上記で作製した本発明工具1〜10および比較例工具1〜10の硬質被覆層の平均膜厚は、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定された工具基体に垂直な方向の断面の観察視野内の5点の層厚の平均値として求め、表4および表5に示す。
また、硬質被覆層全体の組成については、AlTiN層におけるAl成分の組成をSEM−EDSにより5箇所の膜厚方向の視野範囲にて面分析し、その測定値の平均値を平均組成として求め、表4および表5に示す。
また、作製した本発明工具1〜10および比較例工具1〜10の硬質被覆層の低Al−AlTiN層および高Al−AlTiN層の平均層厚については、縦断面のTEM−EDSマッピングにより得られた高Al−AlTiN層および低Al−AlTiN層について、各層を5点測定した平均値を用い、また、各層の成分組成については、前記TEM−EDSマッピングにより得られた高Al−AlTiN層および低Al−AlTiN層について、各層の5点測定により、AlとTiの合量に対するAlの平均組成(原子比)として求め、表4および表5に示す。
また、作製した本発明工具1〜10および比較例工具1〜10の硬質被覆層について、段落0016に記載された手法により測定された、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層の層界面を跨る六方晶結晶粒の結晶粒径、所定の層界面面積あたりの層界面を跨る六方晶結晶粒の個数および面積率を表4および表5に示す。









次いで、本発明工具1〜10、比較例工具1〜10について、以下の条件にて。高速断続切削の一種であるインサートによるフライス切削加工試験を実施し、切刃の逃げ面耐摩幅を測定した。
工具基体: 炭化タングステン基超硬合金
切削試験: 乾式高速正面フライス、センターカット切削、
被削材 : JIS・SCM440 幅100mm、長さ350mmのブロック材、
切削速度: 350mm/min
切り込み: 2.0mm
一刃送り量:0.25mm/刃
切削時間: 10 分
表6に、試験結果を示す。




表6に示される結果から、本発明の被覆工具は、高Al−AlTiN層と低Al−AlTiN層とが交互に積層されてなる多層硬質被覆層を有することにより、耐摩耗性および耐熱性に優れ、しかも、前記被覆層中に存在する六方晶結晶粒が、高Al−AlTiN層と低Al−AlTiN層の境界面を跨いで存在するため、耐チッピング性や耐欠損性が向上する結果、合金鋼の高速断続切削加工において、すぐれた切削性能を発揮する。
これに対して、比較例工具は、被覆層中において、高Al−AlTiN層に存在する六方晶結晶粒が、低Al−AlTiN層との境界面を跨いで存在しないか、あるいは、低Al−AlTiN層との境界面を超えて成長するものが少なく、耐欠損性や耐チッピング性に劣るため、チッピングの発生が認められ、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかとなった。
本発明の被覆工具は、高熱発生を伴い、しかも、切刃に対し衝撃的・断続的な高負荷が作用する合金鋼などの高速断続切削加工に供した場合に、すぐれた耐チッピング性とともに長期の使用に亘ってすぐれた耐熱性、耐摩耗性を発揮するものであるから、切削加工装置のFA化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (4)

  1. 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットおよび立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかからなる工具基体の表面に硬質被覆層を有する表面被覆切削工具において、
    前記硬質被覆層は、工具基体の表面より、低Al−AlTiN層と高Al−AlTiN層が交互に積層されてなる2層以上の多層被覆層であり、
    (a)各層および被覆層全体の組成は、
    低Al−AlTiN層では、(AlTi1−X)N 0.50≦x<0.70(xは原子比)であり、立方晶組織を主相とし、
    高Al−AlTiN層では、(AlTi1−y)N 0.70≦y≦0.95(yは原子比)であり、六方晶組織を主相とし、
    被覆層全体では、(AlTi1−z)N 0.60≦z≦0.85(zは原子比)であり、
    (b)各層の平均層厚および全硬質被覆層の平均膜厚は、
    各低Al−AlTiN層および各高Al−AlTiN層では、それぞれ2〜30nmであり、被覆層全体では、0.5〜8.0μmであり、
    (c)六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、高Al−AlTiN層と該高Al−AlTiN層と隣り合う低Al−AlTiN層とに跨って成長しており、その層界面を跨る前記六方晶結晶粒の個数は、界面の単位面積0.04μm当たり2個以上であることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 請求項1において、少なくとも一組の前記高Al−AlTiN層と、該高Al−AlTiN層と隣り合う低Al−AlTiN層との層界面に跨って成長している、前記六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、前記高Al−AlTiN層と前記低Al−AlTiN層との前記層界面に対する垂直長さが、2〜50nmであり、前記層界面に対して前記六方晶結晶粒が占める面積率は5%以上であることを特徴とする表面被覆切削工具。
  3. 請求項2において、前記層界面に対する垂直長さが2〜50nmである、前記六方晶組織を形成する六方晶結晶粒の前記高Al−AlTiN層および前記低Al−AlTiN層中における前記垂直方向長さの比が、1:2〜2:1であることを特徴とする表面被覆切削工具。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記六方晶組織を形成する六方晶結晶粒は、高Al−AlTiN層を含む三層以上に跨って成長していることを特徴とする表面被覆切削工具。


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