JP2019015486A - Vavシステムおよび空調制御方法 - Google Patents

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浩之 関野
Hiroyuki Sekino
浩之 関野
啓介 釣
Keisuke Tsuri
啓介 釣
慧 岡田
Kei Okada
慧 岡田
偉 蒋
Isamu Sho
偉 蒋
史剛 鈴木
Fumitaka Suzuki
史剛 鈴木
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Yuzo Fujita
雄三 藤田
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Abstract

【課題】被制御エリアの温度制御のばらつきを改善する。
【解決手段】VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、ロードリセット制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度と設定風量のデータを記録し、ニューラルネットワークの学習を行う。空調コントローラ5aは、ロードリセット制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度と給気温度設定値のデータを記録し、ニューラルネットワークの学習を行う。VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、学習後の通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度に対応する設定風量をニューラルネットワークにより決定する。空調コントローラ5aは、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度に対応する給気温度設定値をニューラルネットワークにより決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空調システムに係り、特に空調機と複数の変風量ユニットとを備えたVAVシステムおよび空調制御方法に関するものである。
従来のVAV(Variable Air Volume)システムのロードリセット制御は、ユーザが設定した室内温度となるように、空調機の給気温度設定をVAVの負荷状況に追随して自動調整する制御である(特許文献1、特許文献2参照)。図33は従来のVAVシステムの構成を示すブロック図である。VAVシステムは、空調機1と、空調機1からの給気を被制御エリア8−1,8−2,8−3へ供給する給気ダクト2と、被制御エリア8−1,8−2,8−3へ供給する給気の量を被制御エリア毎に制御する変風量ユニットであるVAVユニット3−1,3−2,3−3と、VAVユニット3−1,3−2,3−3を制御するVAVコントローラ4−1,4−2,4−3と、空調機1を制御する空調コントローラ5と、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度を計測する温度センサ6−1,6−2,6−3と、給気の温度を計測する温度センサ7とを備えている。図33において、9−1,9−2,9−3は給気の吹出口である。
空調機1によって冷却または加熱された空気(給気)は、給気ダクト2を介して各被制御エリア8−1,8−2,8−3のVAVユニット3−1,3−2,3−3へ供給され、VAVユニット3−1,3−2,3−3を通過して吹出口9−1,9−2,9−3から各被制御エリア8−1,8−2,8−3へ供給されるようになっている。
VAVコントローラ4−1,4−2,4−3は、被制御エリア8−1,8−2,8−3の温度センサ6−1,6−2,6−3によって計測された室内温度と室内温度設定値との偏差に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量を演算して設定風量値を空調コントローラ5へ送る一方、その設定風量を確保するように、VAVユニット3−1,3−2,3−3内のダンパ(不図示)の開度を制御する。
空調コントローラ5は、各VAVコントローラ4−1,4−2,4−3から送られてくる設定風量値からシステム全体の要求風量値を演算し、この要求風量値に応じたファン回転数を求め、この求めたファン回転数となるように空調機1を制御する。また、空調コントローラ5は、温度センサ7によって計測された給気温度が給気温度設定値と一致するように、空調機1に供給される熱媒(冷水や温水)の流量を制御する。
以上のようなVAVシステムにおいて、各VAVコントローラ4−1,4−2,4−3は、空調能力が不足状態のときに空調コントローラ5に対して空調能力増の要求ステータスを送出する。例えば図33の例では、各VAVコントローラ4−1,4−2,4−3の設定風量が0.1m3/sで、各被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度設定値が28℃の場合に、会議室である被制御エリア8−2に人が集中し、被制御エリア8−2の室内温度が30℃に上昇した場合を示している。
被制御エリア8−2に居る人が暑いと感じて、被制御エリア8−2の室内温度設定値を下げると、VAVコントローラ4−2は、VAVユニット3−2のダンパを開けて、被制御エリア8−2の室内温度が室内温度設定値に近づくように設定風量を制御する。このとき、VAVユニット3−2のダンパが全開であるにも拘わらず、被制御エリア8−2の室内温度設定値と室内温度との偏差を解消できない場合、VAVコントローラ4−2は、空調コントローラ5に対して冷房能力増要求ステータスを送出する。空調コントローラ5は、VAVコントローラ4−2からの冷房能力増要求ステータスに応じて、給気温度設定値を例えば所定幅だけ下げる。こうして、従来のVAVシステムでは、室内に必要な熱量だけを投入し、省エネルギーを実現している。
空調機1の風量、給気ダクト2やVAVユニット3−1,3−2,3−3のダクトの大きさ、VAVユニット3−1,3−2,3−3の最小風量・最大風量などは、計装設計時に決まる。試運転時は被制御エリア内の温度制御が設計どおりとなるように、VAVコントローラ4−1,4−2,4−3および空調コントローラ5のパラメータを調整している。しかしながら、建物にテナントが入るようになると、VAVの被制御エリアの区画とは無関係に間仕切りされたり、被制御エリアの一部が倉庫として使われたりするなどして、VAVユニットからの空気の流れが変わり、温度制御が設計どおりにいかなくなる問題が起きている。
このような状況下で、居室内のユーザから「暑い」という苦情が生じると、該当する被制御エリアの室内温度設定値を強制的に下げる対策が必要となり、場合によっては、室内温度設定値の下げ過ぎが要因となり、増エネルギーとなる。
なお、以上のような問題は温度制御だけでなく、湿度制御においても同様に発生する。
特許第3254621号明細書 特許第3300964号明細書
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、被制御エリアの温度制御のばらつきを改善することができるVAVシステムおよび空調制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、被制御エリアの湿度制御のばらつきを改善することができるVAVシステムおよび空調制御方法を提供することを目的とする。
本発明のVAVシステムは、空調機と、この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの室内温度に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内温度に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の室内温度と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内温度と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムは、空調機と、この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、前記給気の湿度と給気湿度設定値とが一致するように前記給気の湿度を制御するように構成された給気湿度制御部と、被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、前記ロードリセット制御のときに前記給気湿度設定値を設定するように構成された給気湿度設定部と、前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの室内湿度に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内湿度に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内湿度に対応する前記給気湿度設定値を第3のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気湿度決定部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の室内湿度と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内湿度と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内湿度と前記給気湿度設定値とに基づいて、前記第3のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムは、空調機と、この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出するように構成された温冷感評価指標値算出部と、前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の温冷感評価指標値と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムは、空調機と、この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、前記給気の湿度と給気湿度設定値とが一致するように前記給気の湿度を制御するように構成された給気湿度制御部と、被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、前記ロードリセット制御のときに前記給気湿度設定値を設定するように構成された給気湿度設定部と、前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出するように構成された温冷感評価指標値算出部と、前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気湿度設定値を第3のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気湿度決定部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の温冷感評価指標値と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部と、前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気湿度設定値とに基づいて、前記第3のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムの1構成例において、前記温冷感評価指標値は、PMVであり、被制御エリア毎に設けられた輻射センサの出力熱画像に基づいて平均放射温度を被制御エリア毎に算出するように構成された放射温度算出部と、前記輻射センサの出力熱画像または被制御エリア毎に設けられたカメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の活動量を被制御エリア毎に算出するように構成された活動量算出部と、前記輻射センサの出力熱画像または前記カメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の着衣量を被制御エリア毎に算出するように構成された着衣量算出部と、前記変風量ユニットによって計測された風量から得られる値、被制御エリア毎の気流速度センサによって計測された値、および固定値のいずれかを被制御エリア毎の気流速度として採用するように構成された気流速度導出部とをさらに備え、前記温冷感評価指標値算出部は、温度センサによって計測された被制御エリア毎の室内温度と湿度センサによって計測された被制御エリア毎の室内湿度と前記平均放射温度と前記活動量と前記着衣量と前記気流速度とに基づいて前記PMVを被制御エリア毎に算出することを特徴とするものである。
本発明によれば、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、室内温度、設定風量および給気温度設定値を収集して、収集したデータに基づいて設定風量決定部と給気温度決定部のニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、被制御エリアの温度制御のばらつきを改善することができる。
また、本発明では、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、室内湿度、設定風量、給気温度設定値および給気湿度設定値を収集して、収集したデータに基づいて設定風量決定部と給気温度決定部と給気湿度決定部のニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、被制御エリアの温度制御、湿度制御のばらつきを改善することができる。
また、本発明では、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、温冷感評価指標値、設定風量および給気温度設定値を収集して、収集したデータに基づいて設定風量決定部と給気温度決定部のニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、被制御エリアの温度制御のばらつきを改善することができる。
また、本発明では、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、温冷感評価指標値、設定風量、給気温度設定値および給気湿度設定値を収集して、収集したデータに基づいて設定風量決定部と給気温度決定部と給気湿度決定部のニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、被制御エリアの温度制御、湿度制御のばらつきを改善することができる。
図1は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの空調コントローラの構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の第1の実施例に係るVAVコントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図5は、本発明の第1の実施例に係る空調コントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図6は、本発明の第1の実施例に係るVAVコントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図7は、本発明の第1の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図8は、本発明の第1の実施例に係るVAVコントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図9は、本発明の第1の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図10は、本発明の第2の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。 図11は、本発明の第2の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの構成を示すブロック図である。 図12は、本発明の第2の実施例に係るVAVシステムの空調コントローラの構成を示すブロック図である。 図13は、本発明の第2の実施例に係るVAVコントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図14は、本発明の第2の実施例に係る空調コントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図15は、本発明の第2の実施例に係るVAVコントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図16は、本発明の第2の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図17は、本発明の第2の実施例に係るVAVコントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図18は、本発明の第2の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図19は、本発明の第3の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。 図20は、本発明の第3の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの構成を示すブロック図である。 図21は、本発明の第3の実施例に係るVAVシステムの空調コントローラの構成を示すブロック図である。 図22は、本発明の第3の実施例に係るVAVコントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図23は、本発明の第3の実施例に係る空調コントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図24は、本発明の第3の実施例に係るVAVコントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図25は、本発明の第3の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図26は、本発明の第3の実施例に係るVAVコントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図27は、本発明の第3の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図28は、本発明の第4の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。 図29は、本発明の第4の実施例に係るVAVシステムの空調コントローラの構成を示すブロック図である。 図30は、本発明の第4の実施例に係る空調コントローラのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。 図31は、本発明の第4の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習時の動作を説明するフローチャートである。 図32は、本発明の第4の実施例に係る空調コントローラのニューラルネットワークの学習後の動作を説明するフローチャートである。 図33は、従来のVAVシステムの構成を示すブロック図である。
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。VAVシステムは、空調機1と、給気ダクト2と、VAVユニット3−1,3−2,3−3(変風量ユニット)と、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3と、空調コントローラ5aと、温度センサ6−1,6−2,6−3,7と、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度(相対湿度)を計測する湿度センサ10−1,10−2,10−3と、外気温度を計測する温度センサ11とを備えている。
図2は本実施例のVAVコントローラ4a−1の構成を示すブロック図、図3は本実施例の空調コントローラ5aの構成を示すブロック図である。VAVコントローラ4a−1は、対応する被制御エリア8−1の温度センサ6−1によって計測された室内温度の値を取得する室内温度計測値取得部40と、対応するVAVユニット3−1によって計測された風量の値を取得する風量計測値取得部41と、ロードリセット制御の後の通常の制御時に被制御エリア8−1の室内温度に対応する設定風量をニューラルネットワークにより決定する設定風量決定部42と、被制御エリア8−1の設定風量の値を空調コントローラ5aに通知する設定風量値通知部43と、設定風量を確保するようにVAVユニット3−1内のダンパの開度を制御する制御部44と、被制御エリア8−1の室内温度設定値をニューラルネットワークにより決定する室内温度設定値決定部45と、被制御エリア8−1の室内温度の値を空調コントローラ5aに通知する室内温度通知部46と、通常の制御に入る前にロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1の室内温度と設定風量とに基づいて、設定風量決定部42のニューラルネットワークの学習を行う学習部47と、室内温度設定値決定部45のニューラルネットワークの学習を行う学習部48と、空調コントローラ5aから通知された外気温度の値を取得する外気温度計測値取得部49と、現在時刻を取得する時刻取得部60と、ロードリセット制御時に室内温度と室内温度設定値との偏差に基づいて被制御エリア8−1の設定風量を算出する設定風量算出部61と、ロードリセット制御時に空調能力が不足しているかどうかを判断し、空調能力が不足状態のときに空調コントローラ5aに対して空調能力増の要求ステータスを送出する要求ステータス通知部62とを有する。なお、VAVコントローラ4a−2,4a−3も、VAVコントローラ4a−1と同様の構成を有している。
空調コントローラ5aは、温度センサ7によって計測された給気温度計測値を取得する給気温度計測値取得部50と、空調機1に供給される熱媒の流量を制御するための操作量を算出する操作量算出部51と、操作量を空調機1に出力する操作量出力部52と、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知された設定風量の値を取得する設定風量取得部53と、空調機1のファン(不図示)を制御する風量制御部54と、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知された室内温度の値を取得する室内温度取得部55と、温度センサ11によって計測された外気温度の値をVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3に通知する外気温度通知部56と、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度に対応する給気温度設定値をニューラルネットワークにより決定する給気温度決定部57と、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度と給気温度設定値とに基づいて、給気温度決定部57のニューラルネットワークの学習を行う学習部58と、ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に給気温度設定値を設定する給気温度設定部59と、現在時刻を取得する時刻取得部63とを有する。操作量算出部51と操作量出力部52とは、給気温度制御部64を構成している。
次に、本実施例の動作について説明する。まず、従来のロードリセット制御でVAVシステムを動作させ、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3および空調コントローラ5aのニューラルネットワーク(設定風量決定部42、室内温度設定値決定部45、給気温度決定部57)の学習を行う動作について説明する。図4はVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3のロードリセット制御時の動作を説明するフローチャート、図5は空調コントローラ5aのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度計測値取得部40は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度T1,T2,T3[℃]の値を温度センサ6−1,6−2,6−3から取得する(図4ステップS10)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の風量計測値取得部41は、それぞれ対応するVAVユニット3−1,3−2,3−3を通過して被制御エリア8−1,8−2,8−3に供給される給気の風量F1,F2,F3[m3/s]の値をVAVユニット3−1,3−2,3−3に設けられた風量計(不図示)から取得する(図4ステップS11)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量算出部61は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱負荷状況に応じて設定風量FSP1,FSP2,FSP3[m3/s]を算出する(図4ステップS12)。具体的には、VAVコントローラ4a−1の設定風量算出部61は、室内温度T1と室内温度設定値TSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−1の設定風量FSP1を算出する。VAVコントローラ4a−2の設定風量算出部61は、室内温度T2と室内温度設定値TSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−2の設定風量FSP2を算出する。同様に、VAVコントローラ4a−3の設定風量算出部61は、室内温度T3と室内温度設定値TSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−3の設定風量FSP3を算出する。なお、ここでは各被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度設定値TSPを同一の値としているが、被制御エリア毎に室内温度設定値TSPが設定されていてもよい。ロードリセット制御時において、室内温度設定値TSPは、VAVシステムの管理者または被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人によって設定される。
次に、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量値通知部43は、それぞれVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量算出部61が算出した被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量FSP1,FSP2,FSP3の値を空調コントローラ5aに通知する(図4ステップS13)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の制御部44は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量FSP1,FSP2,FSP3を確保するように、VAVユニット3−1,3−2,3−3内のダンパ(不図示)の開度を制御する(図4ステップS14)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の要求ステータス通知部62は、それぞれVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度計測値取得部40によって取得された現在の室内温度T1,T2,T3と現在の室内温度設定値TSPと現在の設定風量FSP1,FSP2,FSP3とに基づいて空調能力が不足しているかどうかを被制御エリア毎に判断し、暖房時に暖房能力が不足していると判断した場合には空調コントローラ5aに対して暖房能力増要求ステータスを送出し、冷房時に冷房能力が不足していると判断した場合には空調コントローラ5aに対して冷房能力増要求ステータスを送出する(図4ステップS15)。このような要求ステータスの決定処理については例えば特許文献1、特許文献2に開示されている。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の外気温度計測値取得部49は、空調コントローラ5aを通じて外気温度TO[℃]の値を取得する(図4ステップS16)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の時刻取得部60は、現在時刻tを取得する(図4ステップS17)。時刻tの情報は、図示しない内部時計から取得してもよいし、空調コントローラ5aを通じて取得してもよい。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度通知部46は、それぞれVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T1,T2,T3の値を空調コントローラ5aに通知する(図4ステップS18)。
VAVコントローラ4a−1の学習部47,48は、被制御エリア8−1の室内温度T1と室内温度設定値TSP(ここではTSP1とする)と設定風量FSP1と風量計測値F1と外気温度TOと時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する。VAVコントローラ4a−2の学習部47,48は、被制御エリア8−2の室内温度T2と室内温度設定値TSP(ここではTSP2とする)と設定風量FSP2と風量計測値F2と外気温度TOと時刻tとを所定時間毎に記録する。同様に、VAVコントローラ4a−3の学習部47,48は、被制御エリア8−3の室内温度T3と室内温度設定値TSP(ここではTSP3とする)と設定風量FSP3と風量計測値F3と外気温度TOと時刻tとを所定時間毎に記録する(図4ステップS19)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、以上のようなステップS10〜S19の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図4ステップS20においてYES)、一定時間毎に行う。
一方、空調コントローラ5aの給気温度設定部59は、各VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から冷房能力増要求ステータスや暖房能力増要求ステータスが送られてきた場合(図5ステップS30においてYes)、この冷房能力増要求ステータスや暖房能力増要求ステータスに応じて給気温度設定値SPを設定する(図5ステップS31)。給気温度設定部59は、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から冷房能力増要求ステータスが送られてきた場合、給気温度設定値SPを例えば所定の温度幅だけ下げ、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から暖房能力増要求ステータスが送られてきた場合、給気温度設定値SPを所定の温度幅だけ上げる。なお、空調開始時点では、給気温度設定部59は、給気温度設定値SPを予め定められた初期値とする。
空調コントローラ5aの給気温度計測値取得部50は、温度センサ7によって計測された給気温度計測値TSAを取得する(図5ステップS32)。
空調コントローラ5aの操作量算出部51は、所定の制御演算アルゴリズム(例えばPID)に従って、給気温度計測値TSAと給気温度設定値SPとが一致するように操作量MVTを算出する(図5ステップS33)。空調コントローラ5aの操作量出力部52は、操作量算出部51によって算出された操作量MVTを空調機1に出力する(図5ステップS34)。こうして、空調機1に供給される熱媒(冷水または温水)の量が操作量MVTに応じて調節され、給気温度が制御される。
空調コントローラ5aの設定風量取得部53は、各VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から送られてくる設定風量値FSP1,FSP2,FSP3を取得する(図5ステップS35)。
空調コントローラ5aの風量制御部54は、設定風量取得部53によって取得された設定風量値FSP1,FSP2,FSP3からシステム全体の総要求風量値を演算し、この総要求風量値に応じたファン回転数を求め、この求めたファン回転数となるように空調機1のファン(不図示)を制御する(図5ステップS36)。このようにして、空調機1から送出される給気の風量が制御される。
空調コントローラ5aの室内温度取得部55は、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知された室内温度T1,T2,T3の値を取得する(図5ステップS37)。
空調コントローラ5aの時刻取得部63は、現在時刻tを取得する(図5ステップS38)。時刻tの情報は、図示しない内部時計から取得してもよいし、外部から有線または無線で送信される時刻情報を取得してもよい。
空調コントローラ5aの学習部58は、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度T1,T2,T3と給気温度設定値SPと時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する(図5ステップS39)。
空調コントローラ5aは、以上のようなステップS30〜S39の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図5ステップS40においてYES)、一定時間毎に行う。なお、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3および空調コントローラ5aの制御周期と学習部47,48,58の記録周期は、同一の値でもよいし、異なる値でもよい。
次に、データ収集期間終了後のVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3および空調コントローラ5aのニューラルネットワーク(設定風量決定部42、室内温度設定値決定部45、給気温度決定部57)の学習動作について、図6、図7を参照して説明する。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量決定部42には、室内温度Tと設定風量FSPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク420が構築されている。VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度設定値決定部45には、室内温度Tと外気温度TOと時刻tと、室内温度設定値TSPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク450が構築されている。空調コントローラ5aの給気温度決定部57には、室内温度Tと給気温度設定値SPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク570が構築されている。
VAVコントローラ4a−1の学習部47は、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、室内温度T1の時系列データをVAVコントローラ4a−1の設定風量決定部42のニューラルネットワーク420(ここではニューラルネットワーク420−1とする)の入力変数、設定風量FSP1の時系列データをニューラルネットワーク420−1の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク420−1の学習を行う。VAVコントローラ4a−2の学習部47は、室内温度T2の時系列データをVAVコントローラ4a−2の設定風量決定部42のニューラルネットワーク420(ここではニューラルネットワーク420−2とする)の入力変数、設定風量FSP2の時系列データをニューラルネットワーク420−2の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク420−2の学習を行う。同様に、VAVコントローラ4a−3の学習部47は、室内温度T3の時系列データをVAVコントローラ4a−3の設定風量決定部42のニューラルネットワーク420(ここではニューラルネットワーク420−3とする)の入力変数、設定風量FSP3の時系列データをニューラルネットワーク420−3の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク420−3の学習を行う(図6ステップS50)。なお、学習時の望ましい出力変数として、設定風量FSP1,FSP2,FSP3の代わりに、風量計測値F1,F2,F3を用いるようにしてもよい。
VAVコントローラ4a−1の学習部48は、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、室内温度T1の時系列データと外気温度TOの時系列データと時刻tとをVAVコントローラ4a−1の室内温度設定値決定部45のニューラルネットワーク450(ここではニューラルネットワーク450−1とする)の入力変数、室内温度設定値TSP1の時系列データをニューラルネットワーク450−1の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク450−1の学習を行う。VAVコントローラ4a−2の学習部48は、室内温度T2の時系列データと外気温度TOの時系列データと時刻tとをVAVコントローラ4a−2の室内温度設定値決定部45のニューラルネットワーク450(ここではニューラルネットワーク450−2とする)の入力変数、室内温度設定値TSP2の時系列データをニューラルネットワーク450−2の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク450−2の学習を行う。同様に、VAVコントローラ4a−3の学習部48は、室内温度T3の時系列データと外気温度TOの時系列データと時刻tとをVAVコントローラ4a−3の室内温度設定値決定部45のニューラルネットワーク450(ここではニューラルネットワーク450−3とする)の入力変数、室内温度設定値TSP3の時系列データをニューラルネットワーク450−3の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク450−3の学習を行う(図6ステップS51)。
一方、空調コントローラ5aの学習部58は、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度T1,T2,T3の時系列データを給気温度決定部57のニューラルネットワーク570の入力変数、給気温度設定値SPの時系列データをニューラルネットワーク570の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク570の学習を行う(図7ステップS52)。
なお、ニューラルネットワークおよびニューラルネットワークの学習方法については周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
次に、ニューラルネットワークの学習後のVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3と空調コントローラ5aの動作について、図8、図9を参照して説明する。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度計測値取得部40と風量計測値取得部41の動作(図8ステップS60,S61)は、図4のステップS10,S11で説明したとおりである。また、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の外気温度計測値取得部49と時刻取得部60の動作(図8ステップS62,S63)は、図4のステップS16,S17で説明したとおりである。
VAVコントローラ4a−1の室内温度設定値決定部45は、VAVコントローラ4a−1の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T1と外気温度計測値取得部49によって取得された外気温度TOと時刻取得部60によって取得された現在時刻tとに対応する、被制御エリア8−1の室内温度設定値TSP1をニューラルネットワーク450−1により決定する。VAVコントローラ4a−2の室内温度設定値決定部45は、VAVコントローラ4a−2の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T2と外気温度TOと現在時刻tとに対応する、被制御エリア8−2の室内温度設定値TSP2をニューラルネットワーク450−2により決定する。同様に、VAVコントローラ4a−3の室内温度設定値決定部45は、VAVコントローラ4a−3の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T3と外気温度TOと現在時刻tとに対応する、被制御エリア8−3の室内温度設定値TSP3をニューラルネットワーク450−3により決定する(図8ステップS64)。
VAVコントローラ4a−1の設定風量決定部42は、VAVコントローラ4a−1の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T1に対応する、被制御エリア8−1の設定風量FSP1をニューラルネットワーク420−1により決定する。VAVコントローラ4a−2の設定風量決定部42は、VAVコントローラ4a−2の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T2に対応する、被制御エリア8−2の設定風量FSP2をニューラルネットワーク420−2により決定する。同様に、VAVコントローラ4a−3の設定風量決定部42は、VAVコントローラ4a−3の室内温度計測値取得部40によって取得された室内温度T3に対応する、被制御エリア8−3の設定風量FSP3をニューラルネットワーク420−3により決定する(図8ステップS65)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量値通知部43と制御部44の動作(図8ステップS66,S67)は、図4のステップS13,S14で説明したとおりである。また、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度通知部46の動作(図8ステップS68)は、図4のステップS18で説明したとおりである。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、以上のようなステップS60〜S68の処理を空調が停止するまで(図8ステップS69においてYES)、一定時間毎に行う。
一方、空調コントローラ5aの室内温度取得部55は、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知された室内温度T1,T2,T3の値を取得する(図9ステップS80)。
空調コントローラ5aの給気温度決定部57は、室内温度取得部55によって取得された室内温度T1,T2,T3に対応する給気温度設定値SPをニューラルネットワーク570により決定する(図9ステップS81)。
空調コントローラ5aの給気温度計測値取得部50と操作量算出部51と設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図9ステップS82,S83,S84,S85,S86)は、図5のステップS32,S33,S34,S35,S36で説明したとおりである。
空調コントローラ5aは、以上のようなステップS80〜S86の処理を空調が停止するまで(図9ステップS87においてYES)、一定時間毎に行う。
以上のように、本実施例では、例えば建物内のテナントの入れ替わり時などにおいて一定期間、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、室内温度、設定風量および給気温度設定値を収集して、収集したデータに基づいてニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、VAVの能力やダクトの圧損、あるいは被制御エリアの区画と異なる間仕切り等による被制御エリアの温度制御のばらつきを改善することができ、従来のロードリセット制御よりも短い時間で室内温度設定値に到達する制御を実現することができる。
従来、空調コントローラやVAVコントローラといった組み込み製品に搭載されるCPUの算術演算機能はそれほど高くなかったが、近年、組み込み製品のソフトウェアの機能の増大に伴い、CPUも高性能となった。これにより、ニューラルネットワークの算術演算機能を空調コントローラやVAVコントローラに搭載することが可能となった。
[第2の実施例]
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図10は本発明の第2の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例のVAVシステムは、空調機1と、給気ダクト2と、VAVユニット3−1,3−2,3−3と、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3と、空調コントローラ5bと、温度センサ6−1,6−2,6−3,7,11と、湿度センサ10−1,10−2,10−3と、給気の湿度を計測する湿度センサ12とを備えている。
図11は本実施例のVAVコントローラ4b−1の構成を示すブロック図であり、図2と同様の構成には同一の符号を付してある。VAVコントローラ4b−1は、室内温度計測値取得部40と、風量計測値取得部41と、設定風量値通知部43と、制御部44と、時刻取得部60と、要求ステータス通知部62と、対応する被制御エリア8−1の湿度センサ10−1によって計測された室内湿度の値を取得する室内湿度計測値取得部70と、ロードリセット制御の後の通常の制御時に被制御エリア8−1の室内湿度に対応する設定風量をニューラルネットワークにより決定する設定風量決定部71と、室内湿度の値を空調コントローラ5bに通知する室内湿度通知部72と、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1の室内湿度と設定風量とに基づいて設定風量決定部71のニューラルネットワークの学習を行う学習部73と、ロードリセット制御時に室内湿度と室内湿度設定値との偏差に基づいて被制御エリア8−1の設定風量を算出する設定風量算出部74とを有する。なお、VAVコントローラ4b−2,4b−3も、VAVコントローラ4b−1と同様の構成を有している。
図12は本実施例の空調コントローラ5bの構成を示すブロック図であり、図3と同様の構成には同一の符号を付してある。空調コントローラ5bは、給気温度計測値取得部50と、給気温度制御のための操作量を算出する操作量算出部51bと、給気湿度制御のための操作量を算出する操作量算出部51cと、操作量出力部52b,52cと、設定風量取得部53と、風量制御部54と、時刻取得部63と、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から通知された室内湿度の値を取得する室内湿度取得部80と、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度に対応する給気温度設定値をニューラルネットワークにより決定する給気温度決定部81bと、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度に対応する給気湿度設定値をニューラルネットワークにより決定する給気湿度決定部81cと、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度と給気温度設定値とに基づいて給気温度決定部81bのニューラルネットワークの学習を行う学習部82bと、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度と給気湿度設定値とに基づいて給気湿度決定部81cのニューラルネットワークの学習を行う学習部82cと、ロードリセット制御時に給気温度設定値を設定する給気温度設定部83bと、ロードリセット制御時に給気湿度設定値を設定する給気湿度設定部83cと、湿度センサ12によって計測された給気湿度の値を取得する給気湿度計測値取得部84とを有する。操作量算出部51bと操作量出力部52bとは、給気温度制御部64bを構成している。操作量算出部51cと操作量出力部52cとは、給気湿度制御部64cを構成している。
次に、本実施例の動作について説明する。まず、従来のロードリセット制御でVAVシステムを動作させ、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3および空調コントローラ5bのニューラルネットワーク(設定風量決定部71、給気温度決定部81)の学習を行う動作について説明する。図13はVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3のロードリセット制御時の動作を説明するフローチャート、図14は空調コントローラ5bのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内湿度計測値取得部70は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度H1,H2,H3[%]の値を湿度センサ10−1,10−2,10−3から取得する(図13ステップS100)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の風量計測値取得部41は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3に供給される給気の風量F1,F2,F3[m3/s]の値をVAVユニット3−1,3−2,3−3に設けられた風量計(不図示)から取得する(図13ステップS101)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の設定風量算出部74は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱負荷状況に応じて設定風量FSP1,FSP2,FSP3[m3/s]を算出する(図13ステップS102)。具体的には、VAVコントローラ4b−1の設定風量算出部74は、室内湿度H1と室内湿度設定値HSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−1の設定風量FSP1を算出する。VAVコントローラ4b−2の設定風量算出部74は、室内湿度H2と室内湿度設定値HSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−2の設定風量FSP2を算出する。同様に、VAVコントローラ4b−3の設定風量算出部74は、室内湿度H3と室内湿度設定値HSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−3の設定風量FSP3を算出する。なお、ここでは各被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度設定値HSPを同一の値としているが、被制御エリア毎に室内湿度設定値HSPが設定されていてもよい。ロードリセット制御時において、室内湿度設定値HSPは、VAVシステムの管理者または被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人によって設定される。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の設定風量値通知部43と制御部44と要求ステータス通知部62の動作(図13ステップS103,S104,S105)は、それぞれ図4のステップS13,S14,S15の動作と同様なので、説明は省略する。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の時刻取得部60は、現在時刻tを取得する(図13ステップS106)。時刻tの情報は、図示しない内部時計から取得してもよいし、空調コントローラ5bを通じて取得してもよい。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内湿度通知部72は、それぞれVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内湿度計測値取得部70によって取得された室内湿度H1,H2,H3の値を空調コントローラ5bに通知する(図13ステップS107)。
VAVコントローラ4b−1の学習部73は、被制御エリア8−1の室内湿度H1と室内湿度設定値HSP(ここではHSP1とする)と設定風量FSP1と風量計測値F1と時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する。VAVコントローラ4b−2の学習部73は、被制御エリア8−2の室内湿度H2と室内湿度設定値HSP(ここではHSP2とする)と設定風量FSP2と風量計測値F2と時刻tとを所定時間毎に記録する。同様に、VAVコントローラ4b−3の学習部73は、被制御エリア8−3の室内湿度H3と室内湿度設定値HSP(ここではHSP3とする)と設定風量FSP3と風量計測値F3と時刻tとを所定時間毎に記録する(図13ステップS108)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3は、以上のようなステップS100〜S108の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図13ステップS109においてYES)、一定時間毎に行う。
一方、空調コントローラ5bの給気温度設定部83bと給気湿度設定部83cとは、各VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から冷房能力増要求ステータスや暖房能力増要求ステータスが送られてきた場合(図14ステップS120においてYes)、この冷房能力増要求ステータスや暖房能力増要求ステータスに応じて給気温度設定値SPおよび給気湿度設定値HSASPを設定する(図14ステップS121)。給気温度設定部83bは、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から冷房能力増要求ステータスが送られてきた場合、給気温度設定値SPを例えば所定の温度幅だけ下げる。給気湿度設定部83cは、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から冷房能力増要求ステータスが送られてきた場合、給気湿度設定値HSASPを所定の湿度幅だけ下げる。また、給気温度設定部83bは、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から暖房能力増要求ステータスが送られてきた場合、給気温度設定値SPを所定の温度幅だけ上げる。給気湿度設定部83cは、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から暖房能力増要求ステータスが送られてきた場合、給気湿度設定値HSASPを所定の湿度幅だけ上げる。なお、空調開始時点では、給気温度設定部83bと給気湿度設定部83cとは、それぞれ給気温度設定値SPと給気湿度設定値HSASPとを予め定められた初期値とする。
空調コントローラ5bの給気温度計測値取得部50は、温度センサ7によって計測された給気温度計測値TSAを取得する(図14ステップS122)。
空調コントローラ5bの給気湿度計測値取得部84は、湿度センサ12によって計測された給気湿度計測値HSAを取得する(図14ステップS123)。
空調コントローラ5bの操作量算出部51bは、所定の制御演算アルゴリズム(例えばPID)に従って、給気温度計測値TSAと給気温度設定値SPとが一致するように、給気温度制御のための操作量MVTを算出する(図14ステップS124)。また、操作量算出部51cは、所定の制御演算アルゴリズム(例えば加湿制御:湿度(室内湿度/還気湿度/給気露点温度)を設定値とするように、加湿弁をPI制御するアルゴリズム、除湿制御:湿度(室内湿度/還気湿度/給気露点温度)を設定値とするように、冷水弁をPI制御するアルゴリズム)に従って、給気湿度計測値HSAと給気湿度設定値HSASPとが一致するように、給気湿度制御のための操作量MVHを算出する(図14ステップS125)。
空調コントローラ5aの操作量出力部52bは、操作量算出部51bによって算出された操作量MVTを空調機1に出力する。操作量出力部52cは、操作量算出部51cによって算出された操作量MVHを空調機1に出力する(図14ステップS126)。こうして、空調機1に供給される熱媒(冷水または温水)の量が操作量MVTに応じて調節され、給気温度が制御される。また、空調機1の除湿機および加湿機(不図示)の能力が操作量MVHに応じて調節され、給気湿度が制御される。
空調コントローラ5bの設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図14ステップS127,S128)は、それぞれ図5のステップS35,S36の動作と同様なので、説明は省略する。
空調コントローラ5bの室内湿度取得部80は、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から通知された室内湿度H1,H2,H3の値を取得する(図14ステップS129)。
空調コントローラ5bの時刻取得部63は、現在時刻tを取得する(図14ステップS130)。時刻tの情報は、図示しない内部時計から取得してもよいし、外部から有線または無線で送信される時刻情報を取得してもよい。
空調コントローラ5bの学習部82b,82cは、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度H1,H2,H3と給気温度設定値SPと給気湿度設定値HSASPと時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する(図14ステップS131)。
空調コントローラ5bは、以上のようなステップS120〜S131の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図14ステップS132においてYES)、一定時間毎に行う。なお、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3および空調コントローラ5bの制御周期と学習部73,82b,82cの記録周期は、同一の値でもよいし、異なる値でもよい。
次に、データ収集期間終了後のVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3および空調コントローラ5bのニューラルネットワーク(設定風量決定部71、給気温度決定部81b、給気湿度決定部81c)の学習動作について、図15、図16を参照して説明する。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の設定風量決定部71には、室内湿度Hと設定風量FSPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク710が構築されている。空調コントローラ5bの給気温度決定部81bには、室内湿度Hと給気温度設定値SPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク810が構築されている。空調コントローラ5bの給気湿度決定部81cには、室内湿度Hと給気湿度設定値HSASPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク811とが構築されている。
VAVコントローラ4b−1の学習部73は、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、室内湿度H1の時系列データをVAVコントローラ4b−1の設定風量決定部71のニューラルネットワーク710(ここではニューラルネットワーク710−1とする)の入力変数、設定風量FSP1の時系列データをニューラルネットワーク710−1の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク710−1の学習を行う。VAVコントローラ4b−2の学習部73は、室内湿度H2の時系列データをVAVコントローラ4b−2の設定風量決定部71のニューラルネットワーク710(ここではニューラルネットワーク710−2とする)の入力変数、設定風量FSP2の時系列データをニューラルネットワーク710−2の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク710−2の学習を行う。同様に、VAVコントローラ4b−3の学習部73は、室内湿度H3の時系列データをVAVコントローラ4b−3の設定風量決定部71のニューラルネットワーク710(ここではニューラルネットワーク710−3とする)の入力変数、設定風量FSP3の時系列データをニューラルネットワーク710−3の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク710−3の学習を行う(図15ステップS140)。なお、学習時の望ましい出力変数として、設定風量FSP1,FSP2,FSP3の代わりに、風量計測値F1,F2,F3を用いるようにしてもよい。
一方、空調コントローラ5bの学習部82bは、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度H1,H2,H3の時系列データを給気温度決定部81bのニューラルネットワーク810の入力変数、給気温度設定値SPの時系列データをニューラルネットワーク810の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク810の学習を行う(図16ステップS141)。
空調コントローラ5bの学習部82cは、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度H1,H2,H3の時系列データを給気湿度決定部81cのニューラルネットワーク811の入力変数、給気湿度設定値HSASPの時系列データをニューラルネットワーク811の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク811の学習を行う(図16ステップS142)。
次に、ニューラルネットワークの学習後のVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3と空調コントローラ5bの動作について、図17、図18を参照して説明する。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内湿度計測値取得部70と風量計測値取得部41の動作(図17ステップS150,S151)は、図13のステップS100,S101で説明したとおりである。
VAVコントローラ4b−1の設定風量決定部71は、VAVコントローラ4b−1の室内湿度計測値取得部70によって取得された室内湿度H1に対応する、被制御エリア8−1の設定風量FSP1をニューラルネットワーク710−1により決定する。VAVコントローラ4b−2の設定風量決定部71は、VAVコントローラ4b−2の室内湿度計測値取得部70によって取得された室内湿度H2に対応する、被制御エリア8−2の設定風量FSP2をニューラルネットワーク710−2により決定する。同様に、VAVコントローラ4b−3の設定風量決定部71は、VAVコントローラ4b−3の室内湿度計測値取得部70によって取得された室内湿度H3に対応する、被制御エリア8−3の設定風量FSP3をニューラルネットワーク710−3により決定する(図17ステップS152)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の設定風量値通知部43と制御部44の動作(図17ステップS153,S154)は、図13のステップS103,S104で説明したとおりである。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内湿度通知部72は、それぞれVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内湿度計測値取得部70によって取得された室内湿度H1,H2,H3の値を空調コントローラ5bに通知する(図17ステップS155)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3は、以上のようなステップS150〜S155の処理を空調が停止するまで(図17ステップS156においてYES)、一定時間毎に行う。
一方、空調コントローラ5bの室内湿度取得部80は、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3から通知された室内湿度H1,H2,H3の値を取得する(図18ステップS160)。
空調コントローラ5bの給気温度決定部81bは、室内湿度取得部80によって取得された室内湿度H1,H2,H3に対応する給気温度設定値SPをニューラルネットワーク810により決定する。空調コントローラ5bの給気湿度決定部81cは、室内湿度H1,H2,H3に対応する給気湿度設定値HSASPをニューラルネットワーク811により決定する(図18ステップS161)。
空調コントローラ5bの給気温度計測値取得部50と給気湿度計測値取得部84と操作量算出部51b,51cと操作量出力部52b,52cと設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図18ステップS162,S163,S164,S165,S166,S167,S168)は、図14のステップS122,S123,S124,S125,S126,S127,S128で説明したとおりである。
空調コントローラ5bは、以上のようなステップS160〜S168の処理を空調が停止するまで(図18ステップS169においてYES)、一定時間毎に行う。
以上のように、本実施例では、例えば建物内のテナントの入れ替わり時などにおいて一定期間、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、室内湿度、設定風量、給気温度設定値および給気湿度設定値を収集して、収集したデータに基づいてニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、VAVの能力やダクトの圧損、あるいは被制御エリアの区画と異なる間仕切り等による被制御エリアの温度制御、湿度制御のばらつきを改善することができる。
[第3の実施例]
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図19は本発明の第3の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図であり、図1、図10と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例のVAVシステムは、空調機1と、給気ダクト2と、VAVユニット3−1,3−2,3−3と、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3と、空調コントローラ5cと、温度センサ6−1,6−2,6−3,7と、湿度センサ10−1,10−2,10−3と、被制御エリア8−1,8−2,8−3から放射された輻射熱を検出する輻射センサ13−1,13−2,13−3とを備えている。
図20は本実施例のVAVコントローラ4c−1の構成を示すブロック図であり、図2、図11と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施例のVAVコントローラ4c−1は、室内温度計測値取得部40と、風量計測値取得部41と、ロードリセット制御の後の通常の制御時に被制御エリア8−1の温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値であるPMV(Predicted Mean Vote)に対応する設定風量をニューラルネットワークにより決定する設定風量決定部42cと、設定風量値通知部43と、制御部44と、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1のPMVと設定風量とに基づいて設定風量決定部42cのニューラルネットワークの学習を行う学習部47cと、時刻取得部60と、ロードリセット制御時に室内温度と室内温度設定値との偏差に基づいて被制御エリア8−1の設定風量を算出する設定風量算出部61と、要求ステータス通知部62と、室内湿度計測値取得部70と、被制御エリア8−1の輻射センサ13−1によって検出された熱画像を取得する熱画像取得部75と、輻射センサ13−1の出力熱画像に基づいて平均放射温度を算出する放射温度算出部76と、輻射センサ13−1の出力熱画像に基づいて被制御エリア8−1に居る人の活動量を算出する活動量算出部77と、輻射センサ13−1の出力熱画像に基づいて被制御エリア8−1に居る人の着衣量を算出する着衣量算出部78と、被制御エリア8−1の気流速度を導出する気流速度を算出する気流速度導出部79と、被制御エリア8−1の温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値であるPMV(Predicted Mean Vote)を算出するPMV算出部90(温冷感評価指標値算出部)と、PMVの値を空調コントローラ5cに通知するPMV通知部91とを有する。なお、VAVコントローラ4c−2,4c−3も、VAVコントローラ4c−1と同様の構成を有している。
図21は本実施例の空調コントローラ5cの構成を示すブロック図であり、図3、図12と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施例の空調コントローラ5cは、給気温度計測値取得部50と、操作量算出部51と、操作量出力部52と、設定風量取得部53と、風量制御部54と、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVに対応する給気温度設定値をニューラルネットワークにより決定する給気温度決定部57cと、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVと給気温度設定値とに基づいて給気温度決定部57cのニューラルネットワークの学習を行う学習部58cと、給気温度設定部59と、時刻取得部63と、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3から通知されたPMVの値を取得するPMV取得部85とを有する。
次に、本実施例の動作について説明する。まず、従来のロードリセット制御でVAVシステムを動作させ、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3および空調コントローラ5cのニューラルネットワーク(設定風量決定部42c、給気温度決定部57c)の学習を行う動作について説明する。図22はVAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3のロードリセット制御時の動作を説明するフローチャート、図23は空調コントローラ5cのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の室内温度計測値取得部40は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度T1,T2,T3[℃]の値を温度センサ6−1,6−2,6−3から取得する(図22ステップS200)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の室内湿度計測値取得部70は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度H1,H2,H3[%]の値を湿度センサ10−1,10−2,10−3から取得する(図22ステップS201)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の風量計測値取得部41は、それぞれ対応するVAVユニット3−1,3−2,3−3を通過して被制御エリア8−1,8−2,8−3に供給される給気の風量F1,F2,F3の値をVAVユニット3−1,3−2,3−3に設けられた風量計(不図示)から取得する(図22ステップS202)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の熱画像取得部75は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の輻射センサ13−1,13−2,13−3によって検出された熱画像を取得する(図22ステップS203)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の設定風量算出部61と設定風量値通知部43と制御部44と要求ステータス通知部62の動作(図22ステップS204,S205,S206,S207)は、それぞれ図4のステップS12,S13,S14,S15の動作と同様なので、説明は省略する。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の放射温度算出部76は、それぞれ輻射センサ13−1,13−2,13−3によって検出された被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3の平均放射温度MRT1,MRT2,MRT3[℃]を算出する(図22ステップS207)。放射温度算出部76は、例えば熱画像を人工知能(AI:Artificial Intelligence)によって処理することにより平均放射温度を求めることができる。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の活動量算出部77は、それぞれ輻射センサ13−1,13−2,13−3によって検出された被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の活動量A1,A2,A3[met]を算出する(図22ステップS209)。
活動量算出部77は、例えば熱画像をAIによって処理して人の熱画像を抽出し、活動量の推定を行うようにすればよい。なお、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の活動量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の活動量を求めるようにしてもよい。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の着衣量算出部78は、それぞれ輻射センサ13−1,13−2,13−3によって検出された被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の着衣量C1,C2,C3[clo]を算出する(図22ステップS210)。
着衣量算出部78は、例えば熱画像をAIによって処理して人の熱画像を抽出し、さらに人が衣服を着用していると推定される体の領域と着用していないと推定される体の領域(露出している領域)との温度の変動から、衣服の保温力を表す着衣量の推定を行うようにすればよい。温度の変動と着衣量との関係は、例えばデータベースに登録しておくようにすればよい。なお、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の着衣量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の着衣量を求めるようにしてもよい。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の気流速度導出部79は、それぞれVAVユニット3−1,3−2,3−3の風量計によって計測された風量F1,F2,F3に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3の気流速度V1,V2,V3[m/s]を算出する(図22ステップS211)。VAVユニット3−1,3−2,3−3のダクトの断面積は既知の値なので、風量F1,F2,F3を気流速度V1,V2,V3に換算できることは言うまでもない。
VAVコントローラ4c−1のPMV算出部90は、被制御エリア8−1の温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値であるPMVを、室内温度T1、室内湿度H1、平均放射温度MRT1、活動量A1、着衣量C1および気流速度V1に基づいて算出する。VAVコントローラ4c−2のPMV算出部90は、被制御エリア8−2のPMVを、室内温度T2、室内湿度H2、平均放射温度MRT2、活動量A2、着衣量C2および気流速度V2に基づいて算出する。同様に、VAVコントローラ4c−3のPMV算出部90は、被制御エリア8−3のPMVを、室内温度T3、室内湿度H3、平均放射温度MRT3、活動量A3、着衣量C3および気流速度V3に基づいて算出する(図22ステップS212)。
周知のとおり、PMVは、人間の体温調節に与える6つの要素(室内温度、室内湿度、平均放射温度、活動量、着衣量、気流速度)から、大多数の人が感じる温冷感を数値化したものである。PMVは、冷房/暖房時共通の指標である。−0.5<PMV<0.5の範囲内であれば快適な環境といえる。PMVは、ISO規格(ISO−7730)で国際標準化されている指標値であるので、算出方法はISO規格に従えばよい。ここでは、被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVをそれぞれPMV1,PMV2,PMV3とする。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3のPMV通知部91は、それぞれVAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3のPMV算出部90によって算出されたPMV1,PMV2,PMV3の値を空調コントローラ5cに通知する(図22ステップS213)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の時刻取得部60は、現在時刻tを取得する(図22ステップS214)。時刻tの情報は、図示しない内部時計から取得してもよいし、空調コントローラ5cを通じて取得してもよい。
VAVコントローラ4c−1の学習部47cは、被制御エリア8−1のPMV1と設定風量FSP1と風量計測値F1と時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する。VAVコントローラ4c−2の学習部47cは、被制御エリア8−2のPMV2と設定風量FSP2と風量計測値F2と時刻tとを所定時間毎に記録する。同様に、VAVコントローラ4c−3の学習部47cは、被制御エリア8−3のPMV3と設定風量FSP3と風量計測値F3と時刻tとを所定時間毎に記録する(図22ステップS215)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3は、以上のようなステップS200〜S215の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図22ステップS216においてYES)、一定時間毎に行う。
空調コントローラ5cの給気温度設定部59と給気温度計測値取得部50と操作量算出部51と設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図23ステップS220,S221,S222,S223,S224,S225,S226)は、それぞれ図5のステップS30,S31,S32,S33,S34,S35,S36の動作と同様なので、説明は省略する。
空調コントローラ5cのPMV取得部85は、各VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3から送られてきたPMV1,PMV2,PMV3の値を取得する(図23ステップS227)。
空調コントローラ5cの時刻取得部63は、現在時刻tを取得する(図23ステップS228)。時刻tの情報は、図示しない内部時計から取得してもよいし、外部から有線または無線で送信される時刻情報を取得してもよい。
空調コントローラ5cの学習部58cは、PMV1,PMV2,PMV3と給気温度設定値SPと時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する(図23ステップS229)。
空調コントローラ5cは、以上のようなステップS220〜S229の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図23ステップS230においてYES)、一定時間毎に行う。なお、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3および空調コントローラ5cの制御周期と学習部47c,58cの記録周期は、同一の値でもよいし、異なる値でもよい。
次に、データ収集期間終了後のVAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3および空調コントローラ5cのニューラルネットワーク(設定風量決定部42c、給気温度決定部57c)の学習動作について、図24、図25を参照して説明する。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の設定風量決定部42cには、PMVと設定風量FSPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク420cが構築されている。空調コントローラ5cの給気温度決定部57cには、PMV1,PMV2,PMV3と給気温度設定値SPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク570cが構築されている。
VAVコントローラ4c−1の学習部47cは、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、PMV1の時系列データをVAVコントローラ4c−1の設定風量決定部42cのニューラルネットワーク420c(ここではニューラルネットワーク420c−1とする)の入力変数、設定風量FSP1の時系列データをニューラルネットワーク420c−1の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク420c−1の学習を行う。VAVコントローラ4c−2の学習部47cは、PMV2の時系列データをVAVコントローラ4c−2の設定風量決定部42cのニューラルネットワーク420c(ここではニューラルネットワーク420c−2とする)の入力変数、設定風量FSP2の時系列データをニューラルネットワーク420c−2の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク420c−2の学習を行う。同様に、VAVコントローラ4c−3の学習部47cは、PMV3の時系列データをVAVコントローラ4c−3の設定風量決定部42cのニューラルネットワーク420c(ここではニューラルネットワーク420c−3とする)の入力変数、設定風量FSP3の時系列データをニューラルネットワーク420c−3の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク420c−3の学習を行う(図24ステップS240)。なお、学習時の望ましい出力変数として、設定風量FSP1,FSP2,FSP3の代わりに、風量計測値F1,F2,F3を用いるようにしてもよい。
一方、空調コントローラ5cの学習部58cは、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、PMV1,PMV2,PMV3の時系列データを給気温度決定部57cのニューラルネットワーク570cの入力変数、給気温度設定値SPの時系列データをニューラルネットワーク570cの出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク570cの学習を行う(図25ステップS241)。
次に、ニューラルネットワークの学習後のVAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3と空調コントローラ5cの動作について、図26、図27を参照して説明する。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の室内温度計測値取得部40と室内湿度計測値取得部70と風量計測値取得部41と熱画像取得部75と放射温度算出部76と活動量算出部77と着衣量算出部78と気流速度導出部79とPMV算出部90とPMV通知部91の動作(図26ステップS250,S251,S252,S253,S254,S255,S256,S257,S258,S259)は、図22のステップS200,S201,S202,S203,S208,S209,S210,S211,S212,S213で説明したとおりである。
VAVコントローラ4c−1の設定風量決定部42cは、VAVコントローラ4c−1のPMV算出部90によって算出されたPMV1に対応する、被制御エリア8−1の設定風量FSP1をニューラルネットワーク420c−1により決定する。VAVコントローラ4c−2の設定風量決定部42cは、VAVコントローラ4c−2のPMV算出部90によって算出されたPMV2に対応する、被制御エリア8−2の設定風量FSP2をニューラルネットワーク420c−2により決定する。同様に、VAVコントローラ4c−3の設定風量決定部42cは、VAVコントローラ4c−3のPMV算出部90によって算出されたPMV3に対応する、被制御エリア8−3の設定風量FSP3をニューラルネットワーク420c−3により決定する(図26ステップS260)。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の設定風量値通知部43と制御部44の動作(図26ステップS261,S262)は、それぞれ図8のステップS66,S67の動作と同様なので、説明は省略する。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3は、以上のようなステップS250〜S262の処理を空調が停止するまで(図26ステップS263においてYES)、一定時間毎に行う。
一方、空調コントローラ5cのPMV取得部85は、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3から通知されたPMV1,PMV2,PMV3の値を取得する(図27ステップS270)。
空調コントローラ5cの給気温度決定部57cは、PMV取得部85によって取得されたPMV1,PMV2,PMV3に対応する給気温度設定値SPをニューラルネットワーク570cにより決定する(図27ステップS271)。
空調コントローラ5cの給気温度計測値取得部50と操作量算出部51と設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図27ステップS272,S273,S274,S275,S276)は、図5のステップS32,S33,S34,S35,S36で説明したとおりである。
空調コントローラ5cは、以上のようなステップS270〜S276の処理を空調が停止するまで(図27ステップS277においてYES)、一定時間毎に行う。
以上のように、本実施例では、例えば建物内のテナントの入れ替わり時などにおいて一定期間、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、PMV、設定風量および給気温度設定値を収集して、収集したデータに基づいてニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、VAVの能力やダクトの圧損、あるいは被制御エリアの区画と異なる間仕切り等による被制御エリアの温度制御のばらつきを改善することができる。
[第4の実施例]
次に、本発明の第4の実施例について説明する。図28は本発明の第4の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図であり、図1、図10、図19と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例のVAVシステムは、空調機1と、給気ダクト2と、VAVユニット3−1,3−2,3−3と、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3と、空調コントローラ5dと、温度センサ6−1,6−2,6−3,7と、湿度センサ10−1,10−2,10−3,12と、輻射センサ13−1,13−2,13−3とを備えている。
VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の構成は、第3の実施例で説明したとおりである。
図29は本実施例の空調コントローラ5dの構成を示すブロック図であり、図3、図12、図21と同様の構成には同一の符号を付してある。空調コントローラ5dは、給気温度計測値取得部50と、操作量算出部51b,51cと、操作量出力部52b,52cと、設定風量取得部53と、風量制御部54と、時刻取得部63と、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVに対応する給気温度設定値をニューラルネットワークにより決定する給気温度決定部81dと、通常の制御時に被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVに対応する給気湿度設定値をニューラルネットワークにより決定する給気湿度決定部81eと、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVと給気温度設定値とに基づいて給気温度決定部81dのニューラルネットワークの学習を行う学習部82dと、ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVと給気湿度設定値とに基づいて給気湿度決定部81eのニューラルネットワークの学習を行う学習部82eと、給気温度設定部83bと、給気湿度設定部83cと、給気湿度計測値取得部84と、PMV取得部85とを有する。
次に、従来のロードリセット制御でVAVシステムを動作させ、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3および空調コントローラ5dのニューラルネットワーク(設定風量決定部42c、給気温度・給気湿度決定部81d)の学習を行う動作について説明する。VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の動作は、第3の実施例で説明したとおりである。図30は空調コントローラ5dのロードリセット制御時の動作を説明するフローチャートである。
空調コントローラ5dの給気温度設定部83bと給気湿度設定部83cと給気温度計測値取得部50と給気湿度計測値取得部84と操作量算出部51b,51cと操作量出力部52b,52cと設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図30ステップS280,S281,S282,S283,S284,S285,S286,S287,S288)は、それぞれ図14のステップS120,S121,S122,S123,S124,S125,S126,S127,S128の動作と同じなので、説明は省略する。
空調コントローラ5dのPMV取得部85と時刻取得部63の動作(図30ステップS289,S290)は、それぞれ図23のステップS227,S228の動作と同じなので、説明は省略する。
空調コントローラ5dの学習部82d,82eは、PMV1,PMV2,PMV3と給気温度設定値SPと給気湿度設定値HSASPと時刻tとを所定時間毎(例えば1分毎)に記録する(図30ステップS291)。
空調コントローラ5dは、以上のようなステップS280〜S291の処理を所定のデータ収集期間が終了するまで(図30ステップS292においてYES)、一定時間毎に行う。なお、空調コントローラ5dの制御周期と学習部82dの記録周期は、同一の値でもよいし、異なる値でもよい。
次に、データ収集期間終了後の空調コントローラ5dのニューラルネットワーク(給気温度・給気湿度決定部81d)の学習動作について、図31を参照して説明する。
空調コントローラ5bの給気温度決定部81dには、PMV1,PMV2,PMV3と給気温度設定値SPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク810dが構築されている。空調コントローラ5bの給気湿度決定部81eには、PMV1,PMV2,PMV3と給気湿度設定値HSASPとの関係をモデル化したニューラルネットワーク811eが構築されている。
空調コントローラ5dの学習部82dは、データ収集期間中に記録した時系列データのうち、PMV1,PMV2,PMV3の時系列データを給気温度決定部81dのニューラルネットワーク810dの入力変数、給気温度設定値SPの時系列データをニューラルネットワーク810dの出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク810dの学習を行う(図31ステップS300)。
空調コントローラ5dの学習部82eは、PMV1,PMV2,PMV3の時系列データを給気湿度決定部81eのニューラルネットワーク811eの入力変数、給気湿度設定値HSASPの時系列データをニューラルネットワーク811eの出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク811eの学習を行う(図31ステップS301)。
次に、ニューラルネットワークの学習後の空調コントローラ5dの動作について、図32を参照して説明する。
空調コントローラ5dのPMV取得部85は、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3から通知されたPMV1,PMV2,PMV3の値を取得する(図32ステップS310)。
空調コントローラ5dの給気温度決定部81dは、PMV取得部85によって取得されたPMV1,PMV2,PMV3に対応する給気温度設定値SPをニューラルネットワーク810dにより決定する。空調コントローラ5dの給気湿度決定部81eは、PMV1,PMV2,PMV3に対応する給気湿度設定値HSASPをニューラルネットワーク811eにより決定する(図32ステップS311)。
空調コントローラ5dの給気温度計測値取得部50と給気湿度計測値取得部84と操作量算出部51b,51cと操作量出力部52b,52cと設定風量取得部53と風量制御部54の動作(図32ステップS312,S313,S314,S315,S316,S317,S318)は、図14のステップS122,S123,S124,S125,S126,S127,S128で説明したとおりである。
空調コントローラ5dは、以上のようなステップS310〜S318の処理を空調が停止するまで(図32ステップS319においてYES)、一定時間毎に行う。
以上のように、本実施例では、例えば建物内のテナントの入れ替わり時などにおいて一定期間、従来のロードリセット制御で空調を動かしながら、PMV、設定風量、給気温度設定値および給気湿度設定値を収集して、収集したデータに基づいてニューラルネットワークの学習を行う。そして、学習後にニューラルネットワークを使う通常の制御に切り替えることにより、VAVの能力やダクトの圧損、あるいは被制御エリアの区画と異なる間仕切り等による被制御エリアの温度制御、湿度制御のばらつきを改善することができる。
なお、第3、第4の実施例におけるPMVの算出には、VAVコントローラのCPU(Central Processing Unit)の性能に応じて、理論式を利用してもよいし近似式を利用してもよい。
また、第1〜第4の実施例では、被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置した湿度センサ10−1,10−2,10−3によって湿度を計測したが、VAVユニット3−1,3−2,3−3のダクトに設けられた湿度センサによって湿度を計測するようにしてもよい。
第3、第4の実施例において、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の活動量算出部77は、被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置された防犯カメラによって撮影された可視画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の活動量を算出するようにしてもよい。
この場合、活動量算出部77は、例えば防犯カメラの画像をAIによって処理して人の画像を抽出し、活動量の推定を行うようにすればよい。上記のとおり、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の活動量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の活動量を求めるようにしてもよい。
第3、第4の実施例において、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の着衣量算出部78は、被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置された防犯カメラによって撮影された可視画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の着衣量を算出するようにしてもよい。
この場合、着衣量算出部78は、例えば防犯カメラの画像をAIによって処理して人の画像を抽出し、人が着ている衣服の種類と着用枚数とを推定して、着衣量の推定を行うようにすればよい。衣服の種類および着用枚数と着衣量との関係は、例えばデータベースに登録しておくようにすればよい。上記のとおり、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の着衣量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の着衣量を求めるようにしてもよい。
また、第3、第4の実施例では、設定風量から気流速度を算出しているが、各被制御エリア8−1,8−2,8−3の気流速度を計測する気流速度センサを設置してもよい。気流速度センサを設置する場合、VAVコントローラ4c−1,4c−2,4c−3の気流速度導出部79は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置された気流速度センサによって計測された値をそのまま気流速度V1,V2,V3として採用すればよい。また、気流速度導出部79は、例えばユーザによって予め定められた固定値を気流速度V1,V2,V3として採用してもよい。
また、第1〜第4の実施例では、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3,4c−1,4c−2,4c−3と空調コントローラ5a,5b,5c,5dでニューラルネットワークの学習を行っていたが、これに限るものではなく、ニューラルネットワークの学習を外部で行うようにしてもよい。
例えば学習部47,47c,48,58,58c,73,82,82dの機能を外部の管理センタに設け、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3,4c−1,4c−2,4c−3と空調コントローラ5a,5b,5c,5dで収集したデータをネットワークを介して管理センタに送信するようにしてもよい。管理センタでは、収集したデータを基に、第1〜第4の実施例で説明したニューラルネットワークの学習を行い、学習結果をVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3,4c−1,4c−2,4c−3と空調コントローラ5a,5b,5c,5dに送信して、ニューラルネットワークを更新させるようにすればよい。なお、学習は機械的に自動実行できるため、データ収集、学習、学習結果の現場への送信、およびニューラルネットワークの更新は自動化することが可能である。
第1〜第4の実施例のVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3,4c−1,4c−2,4c−3と空調コントローラ5a,5b,5c,5dの各々は、CPU、記憶装置および外部とのインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。各装置のCPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第4の実施例で説明した処理を実行し、本発明のVAVシステムおよび空調制御方法を実現する。
本発明は、VAVシステムに適用することができる。
1…空調機、2…給気ダクト、3−1,3−2,3−3…VAVユニット、4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3,4c−1,4c−2,4c−3…VAVコントローラ、5a,5b,5c,5d…空調コントローラ、6−1,6−2,6−3,7,11…温度センサ、8−1,8−2,8−3…被制御エリア、9−1,9−2,9−3…吹出口、10−1,10−2,10−3,12…湿度センサ、13−1,13−2,13−3…輻射センサ、40…室内温度計測値取得部、41…風量計測値取得部、42,42c,71…設定風量決定部、43…設定風量値通知部、44…制御部、45…室内温度設定値決定部、46…室内温度通知部、47,47c,48,58,58c,73,82,82b,82c,82d,82e…学習部、49…外気温度計測値取得部、50…給気温度計測値取得部、51,51b,51c…操作量算出部、52,52b,52c…操作量出力部、53…設定風量取得部、54…風量制御部、55…室内温度取得部、56…外気温度通知部、57,57c…給気温度決定部、59…給気温度設定部、60,63…時刻取得部、61,74…設定風量算出部、62…要求ステータス通知部、64,64b…給気温度制御部、64c…給気湿度制御部、70…室内湿度計測値取得部、72…室内湿度通知部、75…熱画像取得部、76…放射温度算出部、77…活動量算出部、78…着衣量算出部、79…気流速度導出部、80…室内湿度取得部、81b,81d…給気温度決定部、81c,81e…給気湿度決定部、83b,83d…給気温度設定部、83c,83e…給気湿度設定部、84…給気湿度計測値取得部、85…PMV取得部、90…PMV算出部、91…PMV通知部、420,420c,450,570,570c,710,810,810d,811,811e…ニューラルネットワーク。

Claims (9)

  1. 空調機と、
    この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、
    被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、
    前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの室内温度に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内温度に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の室内温度と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内温度と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とを備えることを特徴とするVAVシステム。
  2. 空調機と、
    この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、
    前記給気の湿度と給気湿度設定値とが一致するように前記給気の湿度を制御するように構成された給気湿度制御部と、
    被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、
    前記ロードリセット制御のときに前記給気湿度設定値を設定するように構成された給気湿度設定部と、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、
    前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの室内湿度に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内湿度に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内湿度に対応する前記給気湿度設定値を第3のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気湿度決定部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の室内湿度と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内湿度と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内湿度と前記給気湿度設定値とに基づいて、前記第3のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部とを備えることを特徴とするVAVシステム。
  3. 空調機と、
    この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、
    被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、
    前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、
    前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出するように構成された温冷感評価指標値算出部と、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の温冷感評価指標値と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とを備えることを特徴とするVAVシステム。
  4. 空調機と、
    この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、
    前記給気の湿度と給気湿度設定値とが一致するように前記給気の湿度を制御するように構成された給気湿度制御部と、
    被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定するように構成された給気温度設定部と、
    前記ロードリセット制御のときに前記給気湿度設定値を設定するように構成された給気湿度設定部と、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、
    前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部と、
    前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出するように構成された温冷感評価指標値算出部と、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定するように構成された設定風量決定部と、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気温度決定部と、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気湿度設定値を第3のニューラルネットワークにより決定するように構成された給気湿度決定部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の温冷感評価指標値と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行うように構成された第1の学習部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部と、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気湿度設定値とに基づいて、前記第3のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部とを備えることを特徴とするVAVシステム。
  5. 請求項3または4記載のVAVシステムにおいて、
    前記温冷感評価指標値は、PMVであり、
    被制御エリア毎に設けられた輻射センサの出力熱画像に基づいて平均放射温度を被制御エリア毎に算出するように構成された放射温度算出部と、
    前記輻射センサの出力熱画像または被制御エリア毎に設けられたカメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の活動量を被制御エリア毎に算出するように構成された活動量算出部と、
    前記輻射センサの出力熱画像または前記カメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の着衣量を被制御エリア毎に算出するように構成された着衣量算出部と、
    前記変風量ユニットによって計測された風量から得られる値、被制御エリア毎の気流速度センサによって計測された値、および固定値のいずれかを被制御エリア毎の気流速度として採用するように構成された気流速度導出部とをさらに備え、
    前記温冷感評価指標値算出部は、温度センサによって計測された被制御エリア毎の室内温度と湿度センサによって計測された被制御エリア毎の室内湿度と前記平均放射温度と前記活動量と前記着衣量と前記気流速度とに基づいて前記PMVを被制御エリア毎に算出することを特徴とするVAVシステム。
  6. 空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御する第1のステップと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定する第2のステップと、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出する第3のステップと、
    前記設定風量に応じて変風量ユニットを被制御エリア毎に制御する第4のステップと、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの室内温度に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定する第5のステップと、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内温度に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定する第6のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の室内温度と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行う第7のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内温度と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行う第8のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
  7. 空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御する第1のステップと、
    前記給気の湿度と給気湿度設定値とが一致するように前記給気の湿度を制御する第2のステップと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定する第3のステップと、
    前記ロードリセット制御のときに前記給気湿度設定値を設定する第4のステップと、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出する第5のステップと、
    前記設定風量に応じて変風量ユニットを被制御エリア毎に制御する第6のステップと、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの室内湿度に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定する第7のステップと、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内湿度に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定する第8のステップと、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの室内湿度に対応する前記給気湿度設定値を第3のニューラルネットワークにより決定する第9のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の室内湿度と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行う第10のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内湿度と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行う第11のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの室内湿度と前記給気湿度設定値とに基づいて、前記第3のニューラルネットワークの学習を行う第12のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
  8. 空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御する第1のステップと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定する第2のステップと、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出する第3のステップと、
    前記設定風量に応じて変風量ユニットを被制御エリア毎に制御する第4のステップと、
    前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出する第5のステップと、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定する第6のステップと、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定する第7のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の温冷感評価指標値と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行う第8のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行う第9のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
  9. 空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御する第1のステップと、
    前記給気の湿度と給気湿度設定値とが一致するように前記給気の湿度を制御する第2のステップと、
    ロードリセット制御のときに空調能力が不足状態の場合に空調能力が増える方向に前記給気温度設定値を設定する第3のステップと、
    前記ロードリセット制御のときに前記給気湿度設定値を設定する第4のステップと、
    前記ロードリセット制御のときに前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を前記被制御エリアの負荷状況に応じて被制御エリア毎に算出する第5のステップと、
    前記設定風量に応じて変風量ユニットを被制御エリア毎に制御する第6のステップと、
    前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出する第7のステップと、
    前記ロードリセット制御の後の通常の制御時に前記被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記設定風量を第1のニューラルネットワークにより被制御エリア毎に決定する第8のステップと、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気温度設定値を第2のニューラルネットワークにより決定する第9のステップと、
    前記通常の制御時に前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値に対応する前記給気湿度設定値を第3のニューラルネットワークにより決定する第10のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した被制御エリア毎の温冷感評価指標値と被制御エリア毎の設定風量とに基づいて、前記第1のニューラルネットワークの学習を被制御エリア毎に行う第11のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気温度設定値とに基づいて、前記第2のニューラルネットワークの学習を行う第12のステップと、
    前記通常の制御に入る前に前記ロードリセット制御のときに収集した前記複数の被制御エリアの温冷感評価指標値と前記給気湿度設定値とに基づいて、前記第3のニューラルネットワークの学習を行う第13のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
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