JP2019015385A - クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単に取り付けることができ、ピンを小さい角度回転させることにより簡単に取り外し、再使用することができるクリップを提供する。【解決手段】取付部材を被取付部材に取り付けるためのクリップは、ピンと、開口部を有するブッシュとを備える。ピンは、円板状のピンフランジ11とピン軸部とを有し、ピン軸部には、ピンフランジの下方に延びる一対の弾性爪受入溝が形成されている。ピン軸部は、一対の弾性爪受入溝と直角方向に、一対の円弧部分と下へ行くに従って相互の間隔が小さくなる一対のピン斜面部と一対のピン平坦部とを有する。ブッシュは、ブッシュフランジ31とブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪と一対の弾性爪と直角方向に設けられ、一対の弾性爪より下に長い一対の拡開脚41と拡開脚の下に拡開脚より半径方向に肉厚が厚い拡開脚ロック部42とを有する。【選択図】図28

Description

本発明は、自動車のパネル等の被取付部材に、内装部品、保護カバー等の取付部材を取り付けるのに用いるクリップに関する。より詳しくは、ピンとブッシュとの2部品からなり、再使用することが出来るクリップに関する。
一般に、自動車のパネル等の被取付部材に内装部品、保護カバー等の取付部材を取り付けるのにクリップを用いる。このようなクリップは従来から多く提供されている。クリップは、ピンとブッシュとの組み合わせからなり、ブッシュの胴部の開口部にピンを圧入し、胴部に設けられた脚部を拡径させて被取付部材(パネル)の取付孔に係止するものが多く用いられている。
このようなクリップは、ピンをブッシュの開口部に挿入するだけで、簡単に嵌合させて、取付部材を被取付部材に取り付けることが出来る。クリップを取り付けた後、ピンを回転させることにより、クリップを簡単に取り外し、再使用することが出来るクリップもある。
特許文献1は、顎と、顎の下面から下方に延びる切込みを入れた脚とを有する雌部材(ブッシュ)と、頭部と、頭部から下方に延びる軸部とを有する雄部材(ピン)とを備える留め具を開示する。
ブッシュの嵌入孔の内周面に突起が設けられ、雄部材の軸部の外周面にネジ部が形成されている。パネルの取付孔にブッシュの脚部を挿入し、ブッシュの開口部にピンの軸部を圧入することにより、貫通孔の内部で脚部を拡径させ、ブッシュの顎と、拡径した脚部との間に、重ね合せたパネルを保持することができる。
留め具を取り付けるときは、ピンを押し込むと、ネジ部のネジ山が突起を乗り越えて開口部内に挿入される。留め具を取り外すときは、ピンを回転させて、突起によりネジ部を案内し、ピンを取り外すことができる。
しかし、特許文献1の留め具は、ピンのネジ山が突起を簡単に乗り越えられるように突起を小さくする必要がある。小さい突起によりピンの保持を行っているので、ピンを圧入するとき、突起が削れやすい。
また、留め具を取り外すときは、工具でピンを押しながら回転させて、取り外すので、突起に対してピンが空回りして、ピンを取り外せないことがある。
特許文献2は、ピンと、ピンを挿入する開口部を有するグロメット(ブッシュ)とを備えるクリップを開示する。ピンは、円板状のピンフランジと、断面が十字形のガイドリブと、ピン軸部とを有する。ブッシュは、円筒形のブッシュフランジと、ブッシュフランジの内側に4つの回転抑制リブと、円周方向に次第に高さが高くなる複数の押上げ斜面と、縦方向に延びる過回転防止壁とを有する。
特許文献2のクリップは、ブッシュの開口部にピンを挿入していくと、ブッシュとピンとは仮嵌合状態となる。仮嵌合状態のブッシュとピンを被取付部材と取付部材の取付孔に挿入して、更にピンをブッシュの開口部内に押し込むと、ブッシュの拡開脚が拡径し、本嵌合状態となり、取付部材と被取付部材が取り付けられる。
クリップを取り外す場合は、取外し工具を用いてピンを回転させると、ピンのガイドリブが、ブッシュの押上げ斜面上を摺動して押し上げられていく。ピンを引き上げると、ピンは更に回転し、拡開脚が閉じて、クリップは仮嵌合状態に戻り、クリップを取り外すことができる。
このように、特許文献2のクリップは、ピンとブッシュを仮嵌合状態として、ピンをブッシュ内に押し込むことにより、簡単に取付部材を被取付部材に取り付けることができる。また、取り付け後は、ピンを回転させることにより、取付部材と被取付部材からクリップを容易に取り外し、ピンとブッシュを仮嵌合状態に戻すことができる。
しかし、特許文献2のクリップは、ピンを回転しないように保持するため、ブッシュのフランジ内に縦方向に延びる回転抑制リブを有する。また、ピンを取り外すとき、ピンのガイドリブを押し上げるため、ブッシュのフランジ内に押上げ斜面を有する。そのため、フランジが厚くなり、クリップは縦方向に長くなる。縦方向に取り付けスペースが必要であり、又外観が良くない。
そのため、ブッシュに対してピンを押圧することにより、簡単に取り付けることができ、ピンを回転させることにより簡単に取り外すことができる小さいクリップが求められていた。
また、長期間取り付けられた後でも、取り外し性が変化せず、簡単に取り外すことができるクリップが求められていた。
実開昭58−60016号公報 特開2016−109192号公報
従って、本発明の目的は、ブッシュの開口部にピンを押し込むことにより、簡単に取り付けることができ、ピンを小さい角度だけ回転させることにより簡単に取り外し、再使用することができるクリップを提供することである。
本発明の別の目的は、長期間取り付けられた後でも、取り外し性が変化しない小さいクリップを提供することである。
この目的を達成するため、本発明の第1の態様は、ピンと、前記ピンを挿入するための開口部を有するブッシュとを備えるクリップであって、
前記ピンは、円板状のピンフランジと、
前記ピンフランジの下方に延びるピン軸部とを有し、
前記ピン軸部は、縦方向に延びる一対の弾性爪受入溝と、
前記一対の弾性爪受入溝と直角方向に、一対の円弧部分と、
前記一対の円弧部分の下側の下へ行くに従って相互の間隔が小さくなる一対のピン斜面部と、
前記一対のピン斜面部の下の一対のピン平坦部とを有し、
前記ブッシュは、円筒形のブッシュフランジと、
前記ブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪と、
前記一対の弾性爪と直角方向に設けられ、前記一対の弾性爪より下に長い一対の拡開脚と、
前記一対の拡開脚の下に前記一対の前記拡開脚より半径方向に肉厚が厚い一対の拡開脚ロック部と、を有することを特徴とするクリップである。
ピン軸部が、ピンフランジの下方に延びる一対の弾性爪受入溝を有し、ブッシュが、ブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪を有すると、ピンの弾性爪受入溝に、ブッシュの弾性爪を摺動可能に係合させ、ピンとブッシュとの相対的な角度位置が一定になるように、ピンとブッシュを取り付けることができる。
ブッシュが、ブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪と、一対の弾性爪と直角方向に設けられ、一対の弾性爪より下に長い一対の拡開脚と、拡開脚の下の拡開脚より半径方向に肉厚が厚い拡開脚ロック部を有すると、弾性爪により、ピンとブッシュの相対的角度位置を一定にして、取り付けることができる。また、弾性爪を拡開せずに、拡開脚と拡開脚ロック部を拡開させて、取付孔を有する取付部材と、取付孔を有する被取付部材を結合することができる。
ピン軸部が、一対の弾性爪受入溝と直角方向に、一対の円弧部分と、一対のピン斜面部と、一対のピン平坦部とを有すると、ピンを解除するとき、一対の弾性爪先端が、相互に広げられて一対のピン斜面部に当接し、ピンが自然に持ち上がるようにすることができる。
前記ピン軸部は、前記一対の弾性爪受入溝の下で、前記一対のピン平坦部の下に、全周にわたる下部円形部と、前記弾性爪受入溝と直角方向だけの下部第2円形部とを有することが好ましい。
ピン軸部が、弾性爪受入溝と、ピン平坦部の下に、全周にわたる下部円形部と、弾性爪受入溝と直角方向だけの下部第2円形部とを有すると、本嵌合状態では、拡開脚ロック部が、下部円形部と下部第2円形部とに係合して、ピンが抜け止めされる。ピンを回転させると、拡開脚ロック部が、下部第2円形部に係合しなくなり、ピンを上方に抜くことができる。
前記ピン軸部の前記一対の弾性爪受入溝の横方向の一方の境界は、面取りされていて、他方の境界より丸みを帯びていることが好ましい。
ピン軸部の弾性爪受入溝の横方向の一方の境界が面取りされていると、ブッシュの弾性爪先端が、弾性爪受入溝の面取りされた境界を乗り越えやすいので、ピンを回転させることができる。
前記ピンは、前記ピンフランジの上面にピン位置確認マークを有し、
前記ブッシュは、前記ブッシュフランジの上面にブッシュ位置確認マークを有し、
前記ピン位置確認マークと、前記ブッシュ位置確認マークの角度位置を合わせると、
前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝に、前記ブッシュの前記一対の弾性爪の弾性爪先端が入るように、前記ピンと前記ブッシュの角度位置が合わされることが好ましい。
ピンが、ピンフランジの上面にピン位置確認マークを有し、ブッシュが、ブッシュフランジの上面にブッシュ位置確認マークを有すると、ピンとフランジの相対的角度位置を容易に合わせることができる。
前記ピンは、前記ピンフランジの下の前記ピン軸部に、一対のピン回転ストッパーを有し、
前記ブッシュは、前記ブッシュフランジの上面に、前記一対のピン回転ストッパーを一定角度回転できるように両側に回転規制壁が設けられたストッパー溝を有することが好ましい。
ピンが、ピンフランジの下のピン軸部に、一対のピン回転ストッパーを有し、ブッシュが、ブッシュフランジの上面に、両側に回転規制壁が設けられたストッパー溝を有すると、本嵌合状態で、ピンを解除するため回転させるとき、ピンを解除できる角度位置でピンの回転を停止させることができる。
仮嵌合状態では、前記ブッシュの前記一対の弾性爪が、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝の下部に係合して、前記ピンの回転が規制され、前記一対の弾性爪には、負荷がかかっていず、
前記一対の弾性爪が、前記ピンの前記下部円形部に当接して、前記ピンは抜け止めされ、
前記ブッシュの前記一対拡開脚の前記一対の拡開脚ロック部が、前記ピンのピン先端部に隣接し、前記ピンは押し込まれないように保持されることが好ましい。
仮嵌合状態で、ブッシュの弾性爪に負荷がかかっていない状態で保管されると、弾性爪が変形していない状態で保管されるので、クリープ変形することがない。
弾性爪が、ピンの下部円形部に当接していると、仮嵌合状態のピンが外れることがない。
ブッシュの一対の拡開脚ロック部が、ピンのピン先端部に隣接し、又は当接していると、ピンは、誤って本嵌合させることがない。
本嵌合状態では、前記ピンの前記下部円形部と前記下部第2円形部との間に、前記ブッシュの前記一対の拡開脚ロック部のロック部上端部が挟まれて、前記ピンは抜けないようにロックされ、
前記一対の拡開脚は押し広げられて、間隔が広がり、
前記ブッシュの前記一対の弾性爪は、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝の上部に係合して、前記ピンの回転が規制され、前記一対の弾性爪には負荷がかかっていないことが好ましい。
ピンの下部円形部と下部第2円形部との間に、ブッシュの一対の拡開脚の拡開脚ロック部上端部が挟まれて、ピンは抜けないようにロックされ、一対の拡開脚は押し広げられて間隔が広がると、取付部材と被取付部材は、拡開した一対の拡開脚と、ブッシュフランジの下面との間に挟まれ、確実に結合される。
クリップが、本嵌合状態で取付部材と被取付部材に取り付けられているときも、ブッシュの弾性爪先端が、弾性爪受入溝に係合し、弾性爪に負荷がかかっていないと、弾性爪がクリープ変形することがない。
本嵌合状態で、前記ピンを回転させると、
前記ピンの前記一対のピン回転ストッパーが、前記回転規制壁に当接して、前記ピンの回転が止められ、
前記下部第2円形部は、前記一対の拡開脚ロック部に当接しなくなって、前記ピンのロックが外れ、
前記ブッシュの前記一対の弾性爪の前記弾性爪先端は、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝への係合から外れて、前記一対のピン斜面部に当接して、前記一対のピン斜面部を両側から押圧し、前記ピンが上方に移動する力をかけることが好ましい。
本嵌合状態で、前記ピンを回転させると、ブッシュの弾性爪先端は、ピンの弾性爪受入溝への係合から外れて、ピン斜面部に当接して、ピン斜面部を両側から押圧することにより、ピンが自動的に持ち上がるので、クリップの解除が容易である。
前記ブッシュの前記一対の弾性爪の前記弾性爪先端の下面が、前記ピン前記下部円形部の上面に当接した状態で、前記ピンが逆回転されると、
前記ブッシュの前記一対の弾性爪が、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝の下部に係合して、前記仮嵌合状態に戻ることが好ましい。
ピンを更に引き上げ、逆回転させると、ブッシュの弾性爪が、ピンの弾性爪受入溝の下部に係合して、仮嵌合状態に戻るので、そのまま、クリップを再使用することができる。
本発明の第2の態様は、取付部材を被取付部材に取り付けるため、開口部を有するブッシュと共にクリップを構成するピンであって、
円板状のピンフランジと、
前記ピンフランジの下方に延びるピン軸部とを有し、
前記ピン軸部は、前記ピンフランジの下方に延びる一対の弾性爪受入溝と、
前記一対の弾性爪受入溝と直角方向に、一対の円弧部分と、前記一対の円弧部分の下側の下へ行くに従って相互の間隔が小さくなる一対のピン斜面部と、前記一対のピン斜面部の下の一対のピン平坦部と、
前記一対の弾性爪受入溝と、前記一対のピン平坦部の下に、全周にわたる下部円形部と、
前記弾性爪受入溝と直角方向だけの下部第2円形部と、を有することを特徴とするピンである。
本発明によるピンは、ブッシュの開口部に押し込むことにより、簡単に取り付けることができ、ピンを回転させることにより簡単に解除することができる。
前記ピン軸部の前記一対の弾性爪受入溝の横方向の一方の境界は、面取りされていて、他方の境界より丸みを帯びていることが好ましい。
本発明の第3の態様は、取付部材を被取付部材に取り付けるため、ピンと共にクリップを構成し、前記ピンを挿入するための開口部を有するブッシュであって、
円形のブッシュフランジと、
前記ブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪と、
前記一対の弾性爪の間に設けられ、前記一対の弾性爪より下に長い一対の拡開脚と、
前記一対の拡開脚の下に前記拡開脚より半径方向に肉厚が厚い一対の拡開脚ロック部と、
前記ブッシュフランジの上面に、両側に回転規制壁が設けられたストッパー溝と、を有することを特徴とするブッシュである。
本発明によるブッシュは、ピンと共に使用することにより、簡単に取り付け取り外しができ、長期間取り付けておいても、ブッシュの弾性爪はクリープ変形することがない。
前記ブッシュフランジの上面に、両側に回転規制壁が設けられたストッパー溝を有すると、ピンを解除できる角度位置でピンの回転を停止させることが出来る。
本発明によれば、ブッシュの開口部にピンを押し込むことにより、簡単に取り付けることができ、ピンを小さい角度だけ回転させることにより簡単に取り外し、再使用することができるクリップを提供することができる。
また、長期間取り付けられた後でも、取り外し性が変化しない小さいクリップを提供することが出来る。
本発明の実施形態によるクリップのピンの斜視図である。 図1のピンの別の方向から見た斜視図である。 図1のピンの上面図である。 図1のピンの正面図である。 図1のピンの底面図である。 図1のピンの右側面図である。 図4のピンのC−C線に沿った端面図である。 図4のピンのD−D線に沿った端面図である。 図4のピンのE−E線に沿った端面図である。 図4のピンのF−F線に沿った端面図である。 本発明の実施形態によるクリップのブッシュの斜視図である。 図11のブッシュの別の方向から見た斜視図である。 図11のブッシュの上面図である。 図11のブッシュの正面図である。 図11のブッシュの底面図である。 図11のブッシュの右側面図である。 図13のブッシュのH−H線に沿った端面図である。 図14のブッシュのG−G線に沿った端面図である。 図14のブッシュのI−I線に沿った端面図である。 図14のブッシュのJ−J線に沿った端面図である。 図1のピンと図11のブッシュとを仮嵌合した状態のクリップの斜視図である。 図21のクリップの上面図である。 図21のクリップの正面図である。 図21のクリップの底面図である。 図21のクリップの右側面図である。 図23のクリップのA−A線に沿った断面図である。 図26のクリップのB−B線に沿った端面図である。 図21のクリップを取り付けた状態の端面図である。 図28のクリップの図28と直角方向の端面図である。 図28のクリップのK−K線に沿った端面図である。 図28のクリップを解除する段階の端面図である。 図31のクリップの図31と直角方向の端面図である。 図31のクリップのL−L線に沿った端面図である。 図32のクリップのピンを引き上げた段階の端面図である。 図34のクリップのN−N線に沿った端面図である。 図34のクリップのピンを90°回転させた段階の端面図である。 図36のクリップのP−P線に沿った端面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。本発明の実施形態によるクリップ1は、図1〜10に示す合成樹脂製のピン10と、図11〜20に示す合成樹脂製のブッシュ30とからなる。クリップ1は、内装部品、保護カバー等の取付部材を、自動車のボディパネル等の被取付部材に取り付けるのに使用される。ピン10とブッシュ30とは、図21〜27に示す仮嵌合状態に仮止めされて保管される。取付部材の取付孔と被取付部材の取付孔を合わせて、仮嵌合状態のクリップ1を取付孔に挿入し、ブッシュ30にピン10を押し込むと、図28〜30に示す本嵌合状態となる。
本明細書では、縦方向とはピン10とブッシュ30の中心軸の方向をいう。
(ピン)
図1〜10を参照して、ピン10について説明する。図1は、本発明の実施形態によるクリップ1のピン10の斜視図である。図2はピン10の別の方向から見た斜視図である。図3はピン10の上面図、図4は正面図、図5は底面図、図6は右側面図である。図7はピン10の図4のC−C線に沿った端面図、図8はD−D線に沿った端面図、図9はE−E線に沿った端面図、図10はF−F線に沿った端面図である。
なお、端面図とは、切断面のみの形状を表し、切断面より奥側の形状を表していない図面である。
図1に示すように、ピン10は、上部の円板状のピンフランジ11と、ピンフランジ11の下方に延びるピン軸部とを有する。
ピンフランジ11は、ほぼ円板状である。図3に示すように、ピンフランジ11の上面の中心部には、十字形の十字溝12が形成されている。プラスドライバーの先端部を十字溝12に入れてピン10を回転し、ブッシュ30とピン10との係合を解除することが出来るようになっている。
本実施形態では、プラスドライバーを用いて、ピン10を取り外す。ピン10の取り外し方はこの方法に限定されない。後述するように、色々の方法により、ピン10を回転させることができる。
ピンフランジ11の上面の外縁部の近くの対向する位置に、ピン10の回転位置を確認するため、一対のピン位置確認マーク13が形成されている。ピン位置確認マーク13は、半径方向に延びる棒形状の凸部である。ピン位置確認マーク13は、凸部でなく、凹部とすることもでき、又は印刷等によるマーキングとすることもできる。
図2に示すように、ピンフランジ11の下には中心軸に沿って、ピン軸部が下方に延びる。図6、図4のC−C線に沿った端面図である図7に示すように、ピンフランジ11のすぐ下のピン軸部の周りの対向する位置に、ピン10の回転を規制するため、一対のピン回転ストッパー14が形成されている。ピン回転ストッパー14は小さい凸状の形状である。
ピンフランジ11のすぐ下のピン軸部は、下方が細くなるテーパが付き、その下は、断面が円弧状の一対の円弧部分15と、円弧部分より狭い幅で対向する直線状の一対の直線部分16とがある。
ピン軸部の直線部分16の下側は、断面円形で軸方向には短い上部円形部17である。円弧部分15は、直線部分16より下まで延びている。
ピン軸部の上部円形部17の下側には、ブッシュ30の弾性爪先端45aを受け入れるため、一対の弾性爪受入溝21が縦方向に延びる。図4のD−D線に沿った端面図である図8に示すように、弾性爪受入溝21は断面が円弧状の凹部である。図8の断面では、弾性爪受入溝21以外の部分は円弧部分15である。弾性爪受入溝21の一方の境界21aは、他方の境界21bを面取りした形状で、弾性爪先端45aが乗り越えやすくなっている。
図4のE−E線に沿った端面図である図9に示すように、弾性爪受入溝21の下方の断面も円弧状の凹部である。図9の断面では、弾性爪受入溝21以外の部分はピン平坦部23である。
弾性爪受入溝21は、縦方向に延びる凹形状の溝であり、ブッシュ30の弾性爪先端45aを受け入れ、弾性爪先端45aが弾性爪受入溝21を上下方向に摺動することができる。
ピン軸部の弾性爪受入溝21と直角方向は、D−D線に沿った断面の位置から、下方に向かって一対のピン斜面部22が延び、ピン軸部の幅が次第に狭くなる。E−E線に沿った端面図である図9に示すように、ピン斜面部22の下は、ほぼ平面の一対のピン平坦部23となっている。
後述するように、ピン10を取外すとき、一対のピン平坦部23の外側のスペースには、ブッシュ30の弾性爪45が入ることができる。
ピン10のピン位置確認マーク13は、ピン平坦部23と円周方向位置が合っている。
弾性爪受入溝21とピン平坦部23の下は、断面円形の下部円形部24である。下部円形部24の直径は、上部円形部17の直径とほぼ等しい。下部円形部24の上面は平面である。下部円形部24は下方へ行くにしたがって次第に細くなる。
ピン平坦部23の下で下部円形部24の下は、下部円形部24と同じ外径の下部第2円形部25である。下部第2円形部25の上面は平面である。下部第2円形部25は下方へ行くにしたがって次第に細くなるピン先端部27となっている。
弾性爪受入溝21の下で下部円形部24の下は、下部第2円形部25はなく、先端部まで次第に細くなる一対のピン下部斜面26が続いている。弾性爪受入溝21の下には、下部第2円形部25の上面の平面はない。
図4のF−F線に沿った端面図である図10に示すように、下部第2円形部25の軸方向位置の断面では、下部第2円形部25と、ピン下部斜面26とがある。ブッシュ30の拡開脚ロック部42が下部第2円形部25に当接するときは、拡開脚ロック部42はロックされる。ピン10が90°回転し、拡開脚ロック部42がピン下部斜面26に当接するときは、拡開脚ロック部42のロックは解除される。
弾性爪受入溝21は、下部円形部24の上面から、ピン斜面部22より上まで延びている。
(ブッシュ)
図11〜20を参照して、ブッシュ30について説明する。図11は、本発明の実施形態によるクリップ1のブッシュ30の斜視図である。図12は、ブッシュ30の別の方向から見た斜視図である。図13はブッシュ30の上面図、図14は正面図、図15は底面図、図16は右側面図である。図17は、ブッシュ30の図13のH−H線に沿った端面図である。図18は、図14のG−G線に沿った端面図である。図19は、図14のI−I線に沿った端面図である。図20は、図14のJ−J線に沿った端面図である。
本明細書では、説明の便宜のため、図17のようなブッシュ30の拡開脚41がある面の端面図を「拡開脚端面図」と呼ぶ。また、図18のようなブッシュ30の弾性爪45がある面の端面図を「弾性爪端面図」と呼ぶ。
図11、12に示すように、ブッシュ30は、上部に開口部を有するブッシュフランジ31と、ブッシュフランジ31の下方に延びる一対の脚部41と、脚部41の間に下方に延びる一対の弾性爪45とを有する。
ブッシュフランジ31は、円形で、ピン10のピン軸部を収容するため、中央部に開口部が形成されている。
ブッシュフランジ31の上面の外縁部の近くの対向する位置に、ブッシュ30の回転位置を確認するため、一対のブッシュ位置確認マーク33が形成されている。ブッシュ位置確認マーク33は、半径方向に延びる棒形状の凸部である。ブッシュ位置確認マーク33は、凸部でなく、凹部とすることもでき、又は印刷等によるマーキングとすることもできる。
ブッシュフランジ31の上面にはピン10を挿入するための開口部が下方に延びる。開口部の上段は、ピンフランジ11を受け入れるフランジ段部34となっている。
フランジ段部34の下には、円周方向の一部の内径が小さくなり、一対の回転規制部35を形成している。回転規制部35の円周方向の端部は、回転規制壁35a,bを形成している。対向する回転規制部35のない部分は、ストッパー溝36であり、ブッシュ30にピン10を取り付けると、ピン10の一対のピン回転ストッパー14がストッパー溝36に入るようになっている。対向する回転規制部35の内径は、ピン10の一対のピン回転ストッパー14の外径より小さい。ブッシュ30にピン10を取り付け、ピン10を回転させると、ピン回転ストッパー14が回転規制壁35a,bに当接し、ピン10の回転が規制される。
図14、図13のH−H線に沿った端面図である図17に示すように、ブッシュフランジ31の下方には、一対の拡開脚41が延びる。拡開脚41の外面の断面は円弧状であり、取付部材51と被取付部材52の取付孔53,54に入るようになっている。拡開脚41の内面は、円筒形状で、内側にピン10のピン軸部の太い部分である下部円形部24、下部第2円形部25を受け入れることができる。
図17に示すように、拡開脚41の下方部分は、中心軸に向かって肉厚が厚い拡開脚ロック部42である。拡開脚ロック部42は、拡開脚41と一体になっている。拡開脚41に外力がかからない状態では、拡開脚41から拡開脚ロック部42まで一定の外径である。拡開脚41は一定の内径であり、拡開脚ロック部42は拡開脚41の内径より小さい一定の内径である。拡開脚ロック部42の上端部の内径が広がり始める点をロック部上端部42aとする。
ブッシュ30のブッシュ位置確認マーク33の位置は、拡開脚ロック部42の円周方向の位置と合っている。
図14のG−G線に沿った端面図である図18に示すように、ブッシュフランジ31の下方で一対の拡開脚41の間には、一対の弾性爪45が下方に延びる。弾性爪45の長さは、拡開脚41の長さより短い。弾性爪45の先端部は内側に屈曲し、弾性爪先端45aとなっている。
弾性爪45の弾性爪先端45aは、仮嵌合状態において、ピン10の下部円形部24に係合し、ブッシュ30からピン10が外れないように保持する。このとき、弾性爪45は変形していない。
図14のI−I線に沿った端面図である図19に示すように、拡開脚41と弾性爪45の間にはスリットがあり、拡開脚41と弾性爪45の外面は、全体として円弧状であり、被取付部材52の取付孔54に挿入することができるようになっている。拡開脚41と弾性爪45の内面は、全体として円形であり、内側にピン10のピン軸部を挿入することができるようになっている。
(仮嵌合状態)
一般的には、クリップ1は、ブッシュ30とピン10とを組み立てて仮嵌合させた状態で保管される。
図21は、ブッシュ30とピン10が仮嵌合した状態のクリップ1の斜視図である。図22は、クリップ1の上面図、図23は正面図、図24は底面図、図25は右側面図である。図26は、クリップ1の図23のA−A線に沿った断面図である。図27は、図26のB−B線に沿った端面図である。
ピン10とブッシュ30とを仮嵌合させるには、図21、22に示すように、ピン10のピン位置確認マーク13と、ブッシュ30のブッシュ位置確認マーク33が一直線上に並ぶように、ピン10とブッシュ30の円周方向の位置を合わせる。ブッシュ30のブッシュフランジ31側から中心部の開口部に、ピン10の下端部を先頭にして、ピン10を挿入していく。
ピン位置確認マーク13と、ブッシュ位置確認マーク33の位置が合った状態では、ピン10のピン平坦部23は、ブッシュの拡開脚ロック部42と、円周方向の位置が合っている。また、ピン10の弾性爪受入溝21は、ブッシュ30の弾性爪45と円周方向の位置が合っている。
ピン10を挿入していくと、ピン下部斜面26が、ブッシュ30の弾性爪45を押し広げていく。弾性爪の方向の断面図である図26に示すように、ピン10の下部円形部24が弾性爪45の下側に出ると、弾性爪45の間隔が狭まり、弾性爪先端45aは、ピン10の弾性爪受入溝21に入り、下部円形部24の上面に係合し、ピン10は抜け止めされる。
仮嵌合状態では、ピン10のピン先端部27は、ブッシュ30の拡開脚ロック部42に当接するか、少し間隔があいていて、拡開脚41を開脚させていない。
図26のB−B線に沿った端面図である図27に示すように、仮嵌合状態では、ブッシュ30の弾性爪先端45aは、ピン10の弾性爪受入溝21の下部に収容され、ピン10はブッシュ30に対して、回転しないように規制される。弾性爪先端45aが、ピン10の弾性爪受入溝21に入っている状態では、弾性爪45は変形していず、負荷はかかっていない。
また、ブッシュ30の弾性爪先端45aは、下部円形部24の上面に係合している。そのため、ピン10は、ブッシュ30から抜け落ちないように抜け止めされる。
図26に示すように、仮嵌合状態では、ブッシュ30の一対の拡開脚ロック部42が、ピンの先端部に当接するか、少し間隔をあけている。そのため、ピン10を強い力で押さない限り、ピン10は本係合することはなく、ピン10は仮嵌合状態で保持される。
(本嵌合状態)
図28は、クリップ1を本嵌合させ、取付部材51と被取付部材52を結合した状態の拡開脚端面図である。図29は、クリップ1の弾性爪端面図である。図30は、図28のK−K線に沿った端面図である。
クリップ1を本嵌合させるには、取付部材51の取付孔53と、ボディパネル等の被取付部材52の取付孔54の位置を合わせて、仮嵌合状態のクリップ1のブッシュ30の拡開脚41と拡開脚ロック部42が、取付孔53,54に入るように挿入していく。ブッシュ30のブッシュフランジ31の下面が、取付部材51の取付孔53の周りの表面に当接するようにする。
本実施形態では、断面が円形の取付孔53,54として説明するが、取付孔53,54の形状はこれに限定されない。後述するように、色々の形状の取付孔とすることができる。
次に、ブッシュ30に対して、ピン10を下方に押し込んでいく。ピン10の下部円形部24、下部第2円形部25が、ブッシュ30の一対の拡開脚ロック部42を押し広げて、下方に移動していく。
図28に示すように、ピンフランジ11が、ブッシュ30のフランジ段部34に入ると、ピン10の移動は停止する。このとき、拡開脚ロック部42のロック部上端部42aが、ピン10の下部円形部24と下部第2円形部25の間に入っている。
ロック部上端部42aは、ピン10の下部円形部24の下側で、下部第2円形部25の上側に係合し、ピン10は抜けないように保持される。
ピン10の下部円形部24と下部第2円形部25により、拡開脚41は大きく拡開し、取付部材51と被取付部材52は、拡開した拡開脚41とブッシュフランジ31の下面との間に挟まれて、保持される。
弾性爪端面図である図29に示すように、本嵌合状態では、ブッシュ30の弾性爪先端45aは、ピン10の弾性爪受入溝21の上部に当接している。弾性爪45は、上部円形部17の下のスペースに入り、押し広げられていない。そのため、ピン10の弾性爪45はクリープ変形することはない。
仮嵌合状態から本嵌合状態になるまで、ブッシュ30の弾性爪先端45aは、ピン10の弾性爪受入溝21に収容されていて、弾性爪受入溝21の下部から上部まで移動する。弾性爪受入溝21は、下部円形部24の上面から、ピン斜面部22より上まで延びている。
図30は、図28のK−K線に沿った端面図である。本嵌合状態になると、ピン回転ストッパー14は、ブッシュ30のストッパー溝36に入る。ピン回転ストッパー14は、ブッシュ30の一方の回転規制壁35aに当接し、回転が規制されている。
(クリップの取り外し)
図31〜33参照して、取付部材51と被取付部材52にクリップ1を取り付けた後に、クリップ1を解除する方法を説明する。
図31は、クリップ1を解除する段階の拡開脚端面図である。図32は、クリップ1の図30と直角方向の弾性爪端面図である。図33は、図31のL−L線に沿った端面図である。なお、図28と、図31とは、同じ断面であり、ピン10の角度が90°ずれている。
プラスドライバーを用いてピン10を回転させることにより、ピン10をブッシュ30から取り外すことが出来る。
図31は、図28の状態から、プラスドライバーによりピン10を反時計回りに90°回転させた段階の拡開脚端面図である。
図30に示すように、ピン10のピン回転ストッパー14が、ブッシュ30の一方の回転規制壁35aに当接した状態から、クリップ1のピン10を反時計回りに回転させていく。図31のL−L線に沿った端面図である図33に示すように、ピン回転ストッパー14が、他方の回転規制壁35bに当接すると、ピン10の回転が停止する。
ピン10のピン回転ストッパー14は、ブッシュ30の回転規制壁35a,bの間で移動することができる。ピン10の回転角度が規制されるので、ピン10のロック位置と解除位置に確実に位置決めすることができる。
図28、29の段階では、弾性爪先端45aは、弾性爪受入溝21に入っている。ピン10を反時計回りに90°回転させ、図31、32の段階になると、弾性爪先端45aは、弾性爪受入溝21から出て、円弧部分15を経て、ピン斜面部22の上部に当接する。
弾性爪受入溝21の一方の境界21aは、他方の境界21bの面取りした形状で、弾性爪先端45aが乗り越えやすい。そのため、ピン10を回転させることができる。
図31の段階では、拡開脚ロック部42は、下部円形部24に当接するが、下部第2円形部25は、図31の拡開脚端面図にはないので、下部円形部24に当接しなくなる。すると、ピン下部斜面26は、拡径脚ロック部42のロック部上端部42aにより、両側から押される。しかし、拡開脚ロック部42は取付状態で拡開されているので、ピン10を上方へ押圧する力は弱い。
ブッシュ30に対して、ピン10が図31の角度位置にあるとき、ピン10を押し込んでも、ピン10は自動的に持ち上がり、組み付けることはできない。
弾性爪端面図である図32を参照すると、一対の弾性爪先端45aは、弾性爪受入溝21から出て、ピン斜面部22に当接して、外側に開かれている。ピン斜面部22は、下方に向かって細くなっている。一対の弾性爪先端45aにより、ピン斜面部22が両側から押圧されると、ピン10には、上向きの力がかかる。図31に示すように、下部第2円形部25は、拡開脚ロック部42に当接していないので、ピン10の上向きの移動は妨げられない。そのため、ピン10は、二点鎖線で示すように、自動的に持ち上がる。
このように、ピン10を持ち上げる構造は、取付部材51と被取付部材52の取付孔53,54の内部に設定することができる。
仮嵌合状態でも、本嵌合状態でも、ブッシュ30の弾性爪45は拡開されていない。そのため、クリップ1が長期間仮嵌合状態におかれても、または長期間取付部材51と被取付部材52に取り付けられていても、弾性爪45はクリープ変形せず、ピンを解除するとき、ピン10を押圧する力は弱くならない。
これに対して、拡開脚41は、取付状態で拡開しているので、長期間取り付けられていると、元の形状に戻ろうとする復元力は弱くなる。
(再使用)
図34〜37を参照して、取り外したクリップ1を再使用する場合について説明する。図34は、図32の段階から更に、ピン10のピンフランジ11を手で持って引上げ、弾性爪先端45aがピン10の下部円形部24の上面に当接した段階を示す弾性爪端面図である。図35は、図34のN−N線に沿った断面図である。弾性爪先端45aは、弾性爪受入溝21に入っていず、ピン平坦部23に当接している。
ピン10が持ち上がった段階では、回転規制部35とピン回転ストッパー14によりピン10の回転を規制することはできない。
弾性爪受入溝21の一方の境界21aは、面取りされて、他方の境界21bより丸みを有している。ピン10を逆回転(取り外しとは逆の回転)させると、弾性爪先端45aは、一方の境界21aを乗り越えやすくなっている。
図36は、図33の段階から、ピン10を時計回りに90°回転させた段階の弾性爪端面図である。
図37は、図36のP−P線に沿った端面図である。図35の弾性爪先端45aがピン平坦部23に当接した段階から、弾性爪先端45aは、一方の境界21aを乗り越え、弾性爪受入溝21に入っている。弾性爪先端45aが、弾性爪受入溝21に入って、ピン10は回転しないように保持される。
図37は図27と同じであり、クリップ1は仮嵌合状態に戻っている。図36の仮嵌合状態のクリップ1は、再使用することが出来る。
本発明の実施形態によれば、クリップ1が取り付けられた状態で、ピンを90°回転させて解除位置にすると、弾性爪先端45aがピン10のピン斜面部22に当接する。そのため、ピン10は自動的に持ち上がる。
解除位置で、ピン10を押し込んで取り付けようとしても、下部第2円形部25は、拡開脚ロック部42に係合しないので、ピン10は自動的に持ち上がってしまう。そのため、作業者はピン10が取付位置にないことを確認することができる。
仮嵌合状態でも本嵌合状態でも、ブッシュ30の弾性爪45の弾性爪先端45aは、ピン10の弾性爪受入溝21に入っていて、弾性爪45に負荷はかかっていない。そのため、弾性爪45が経時的に変形することはない。ピンを取り外すときは、ピン10は自動的に持ち上がり、解除性は変化しない。
ブッシュ30の回転規制部35と、ピン10のピン回転ストッパー14により、ピン10の回転角度が規制される。また、取付位置では、ブッシュ30の弾性爪先端45aが、ピン10の弾性爪受入溝21に係合する。そのため、ピン10のロック位置と、解除位置に確実に位置決めすることができる。
図32に示すように、クリップ1を取り外すとき、弾性爪先端45aがピン10のピン斜面部22を押して、ピン10を持ち上げる。この持ち上げ構造は、取付部材51と被取付部材52の取付孔の中に設けることができる。そのため、ピンフランジ11とブッシュフランジ31の厚さを薄くすることができる。
図28に示すように、本嵌合状態において、クリップ1のピン10の下端部は、拡開脚ロック部42の下方には出ない。ピンをロックする構造は、拡開脚41と拡開脚ロック部42の内側に設けることができる。そのため、拡開脚41と拡開脚ロック部42の合計の長さ(脚部長さ)を短くすることができる。
本実施形態では、ピン10に十字溝12を形成し、プラスドライバーで、ピン10を取り外す。ピン10の取り外し方はこの方法に限定されない。
十字溝12の代わりに一方向の溝を設け、マイナスドライバーでピン10を回転させることができる。切欠きを設け、切欠き形状に合った工具でピン10を回転させることができる。又は、六角孔を形成し、六角レンチでピン10を回転させることができる。トルクス(登録商標)孔を形成し、トルクスドライバーで回転させることもできる。特殊形状の孔を設け、孔の形状に合った専用工具でピン10を回転させることができる。
ピン10を回転させるための部分は、十字溝12のような凹形状ではなく、リブ、ボス等の凸形状とすることができる。特殊形状の凸部とすることもできる。
本実施形態では、取付部材51と被取付部材52の取付孔53,54は、円形の孔とした。取付孔53,54の形状は、円形に限定されない。正方形の孔、長方形の孔、その他特殊形状の孔とすることができる。
本発明の実施形態によれば、自動車のパネル等の被取付部材に内装部品、保護カバー等の取付部材を取り付ける小型のクリップを得ることができる。
ブッシュに対してピンを押圧することにより、簡単に取り付けることができ、ピンを回転させることにより簡単に取り外すことができるクリップを得ることができる。
また、長時間取付状態で保持した後でも、取り外し性が変化せず、簡単に取り外すことができる。
1 クリップ
10 ピン
11 ピンフランジ
12 十字溝
13 ピン位置確認マーク
14 ピン回転ストッパー
15 円弧部分
16 直線部分
17 上部円形部
21 弾性爪受入溝
21a 一方の境界
21b 他方の境界
22 ピン斜面部
23 ピン平坦部
24 下部円形部
25 下部第2円形部
26 ピン下部斜面
27 ピン先端部
30 ブッシュ
31 ブッシュフランジ
33 ブッシュ位置確認マーク
34 フランジ段部
35 回転規制部
35a,b 回転規制壁
36 ストッパー溝
41 拡開脚
42 拡開脚ロック部
42a ロック部上端部
45 弾性爪
45a 弾性爪先端
51 取付部材
52 被取付部材
53 取付孔
54 取付孔

Claims (12)

  1. 取付部材を被取付部材に取り付けるため、ピンと、前記ピンを挿入するための開口部を有するブッシュとを備えるクリップであって、
    前記ピンは、円板状のピンフランジと、
    前記ピンフランジの下方に延びるピン軸部とを有し、
    前記ピン軸部は、前記ピンフランジの下方に延びる一対の弾性爪受入溝と、
    前記一対の弾性爪受入溝と直角方向に、一対の円弧部分と、
    前記一対の円弧部分の下側の下へ行くに従って相互の間隔が小さくなる一対のピン斜面部と、
    前記一対のピン斜面部の下の一対のピン平坦部とを有し、
    前記ブッシュは、円筒形のブッシュフランジと、
    前記ブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪と、
    前記一対の弾性爪と直角方向に設けられ、前記一対の弾性爪より下に長い一対の拡開脚と、
    前記一対の拡開脚の下に前記一対の拡開脚より半径方向に肉厚が厚い一対の拡開脚ロック部と、を有することを特徴とするクリップ
  2. 請求項1に記載のクリップであって、
    前記ピン軸部は、前記一対の弾性爪受入溝の下で、前記一対のピン平坦部の下に、全周にわたる下部円形部と、前記弾性爪受入溝と直角方向だけの下部第2円形部とを有するクリップ。
  3. 請求項1又は2に記載のクリップであって、
    前記ピン軸部の前記一対の弾性爪受入溝の横方向の一方の境界は、面取りされていて、他方の境界より丸みを帯びているクリップ。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のクリップであって、
    前記ピンは、前記ピンフランジの上面にピン位置確認マークを有し、
    前記ブッシュは、前記ブッシュフランジの上面にブッシュ位置確認マークを有し、
    前記ピン位置確認マークと、前記ブッシュ位置確認マークの角度位置を合わせると、
    前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝に、前記ブッシュの前記一対の弾性爪の弾性爪先端が入るように、前記ピンと前記ブッシュの角度位置が合わされるクリップ。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のクリップであって、
    前記ピンは、前記ピンフランジの下の前記ピン軸部に、一対のピン回転ストッパーを有し、
    前記ブッシュは、前記ブッシュフランジの上面に、前記一対のピン回転ストッパーを一定角度回転できるように両側に回転規制壁が設けられたストッパー溝を有するクリップ。
  6. 請求項2乃至5の何れか1項に記載のクリップであって、
    仮嵌合状態では、前記ブッシュの前記一対の弾性爪が、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝の下部に係合して、前記ピンの回転が規制され、前記一対の弾性爪には、負荷がかかっていず、
    前記一対の弾性爪が、前記ピンの前記下部円形部に当接して、前記ピンは抜け止めされ、
    前記ブッシュの前記一対の拡開脚の前記一対の拡開脚ロック部が、前記ピンのピン先端部に隣し、前記ピンは押し込まれないように保持されるクリップ。
  7. 請求項2乃至5の何れか1項に記載のクリップであって、
    本嵌合状態では、前記ピンの前記下部円形部と前記下部第2円形部との間に、前記ブッシュの前記一対の拡開脚ロック部のロック部上端部が挟まれて、前記ピンは抜けないようにロックされ、
    前記一対の拡開脚は押し広げられて、間隔が広がり、
    前記ブッシュの前記一対の弾性爪は、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝の上部に係合して、前記ピンの回転が規制され、前記一対の弾性爪には負荷がかかっていないクリップ。
  8. 請求項5乃至7の何れか1項に記載のクリップであって、
    本嵌合状態で、前記ピンを回転させると、
    前記ピンの前記一対のピン回転ストッパーが、前記回転規制壁に当接して、前記ピンの回転が止められ、
    前記下部第2円形部は、前記一対の拡開脚ロック部に当接しなくなって、前記ピンのロックが外れ、
    前記ブッシュの前記一対の弾性爪の前記弾性爪先端は、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝への係合から外れて、前記一対のピン斜面部に当接して、前記一対のピン斜面部を両側から押圧し、前記ピンが上方に移動する力をかけるクリップ。
  9. 請求項8に記載のクリップであって、
    前記ブッシュの前記一対の弾性爪の前記弾性爪先端の下面が、前記ピン前記下部円形部の上面に当接した状態で、前記ピンが逆回転されると、
    前記ブッシュの前記一対の弾性爪が、前記ピンの前記一対の弾性爪受入溝の下部に係合して、前記仮嵌合状態に戻るクリップ。
  10. 取付部材を被取付部材に取り付けるため、開口部を有するブッシュと共にクリップを構成するピンであって、
    円板状のピンフランジと、
    前記ピンフランジの下方に延びるピン軸部とを有し、
    前記ピン軸部は、前記ピンフランジの下方に延びる一対の弾性爪受入溝と、
    前記一対の弾性爪受入溝と直角方向に、一対の円弧部分と、前記一対の円弧部分の下側の下へ行くに従って相互の間隔が小さくなる一対のピン斜面部と、前記一対のピン斜面部の下の一対のピン平坦部と、
    前記一対の弾性爪受入溝と、前記一対のピン平坦部の下に、全周にわたる下部円形部と、
    前記弾性爪受入溝と直角方向だけの下部第2円形部と、を有することを特徴とするピン。
  11. 請求項10に記載のピンであって、
    前記ピン軸部の前記一対の弾性爪受入溝の横方向の一方の境界は、面取りされていて、他方の境界より丸みを帯びているピン。
  12. 取付部材を被取付部材に取り付けるため、ピンと共にクリップを構成し、前記ピンを挿入するための開口部を有するブッシュであって、
    円形のブッシュフランジと、
    前記ブッシュフランジの下側に設けられた一対の弾性爪と、
    前記一対の弾性爪の間に設けられ、前記一対の弾性爪より下に長い一対の拡開脚と、
    前記一対の拡開脚の下に前記拡開脚より半径方向に肉厚が厚い一対の拡開脚ロック部と、
    前記ブッシュフランジの上面に、両側に回転規制壁が設けられたストッパー溝と、を有するブッシュ。
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