JP2019014175A - インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびプログラム - Google Patents

インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびプログラム Download PDF

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孝俊 中野
中川 善統
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善統 中川
敦士 高橋
Atsushi Takahashi
敦士 高橋
拓也 深澤
Takuya Fukazawa
拓也 深澤
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Abstract

【課題】記録ヘッドにおける記録素子基板の配置によらずに、適切なタイミングでワイピングを実行することができる。
【解決手段】インクを吐出する吐出口が形成された記録素子基板が第1の方向に複数配列された吐出口面を有する記録ヘッドと、吐出口面を払拭するワイピング動作を行う払拭手段と、吐出口から吐出されたインク滴をカウントするカウント動作を行うドットカウント手段と、ドットカウント手段によってカウントされたドットカウント値に基づいて払拭手段にワイピング動作を行わせる制御手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、ドットカウント手段は、記録素子基板を第1の方向に分割して得られるエリア毎にカウント動作を行い、制御手段は、エリア毎のドットカウント値とエリア毎に予め設定された係数とに基づいて払拭手段にワイピング動作を行わせることを特徴とするインクジェット記録装置。
【選択図】図15

Description

本発明は、インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドの吐出口面をクリーニングするためにワイピングが行われる。特許文献1には、記録ヘッドの全吐出口を数分割して得られる吐出口のセル(エリア)ごとに記録ドットのカウントを行い、いずれかのセルのカウント値が所定値を越えたら、ワイピングを実行する方法が開示されている。
記録動作時、インクの吐出により、吐出口面と記録媒体との間に巻き上げ渦が発生する。巻き上げ渦が発生すると、吐出されたインク(ミスト)が巻き上がって吐出口面に付着する。巻き上げ渦の大きさは、記録媒体の搬送に伴って記録ヘッドに流入する気流(以下、流入気流と呼ぶ)の強度によって変化する。流入気流の強度は、記録ヘッドにおける記録素子基板の配置の仕方によっては各セルで一定にならない場合がある。つまり、巻き上げ渦の大きさは各セルで一定とは限らない。したがって、各セルの記録ドットのカウント値が同じであっても、セルごとにインクの付着量が異なる場合がある。
特開2005−41191号公報
特許文献1に記載された方法では、各セルにおける流入気流の強度が考慮されていない。したがって、記録素子基板の配置によっては、過剰にワイピングが行われたり、必要なタイミングでワイピングが行われずに吐出不良等を生じさせたりする可能性がある。
そこで、本発明の目的は、記録ヘッドにおける記録素子基板の配置によらずに、適切なタイミングでワイピングを実行することである。
本発明によるインクジェット記録装置は、インクを吐出する吐出口が形成された記録素子基板が第1の方向に複数配列された吐出口面を有する記録ヘッドと、吐出口面を払拭するワイピング動作を行う払拭手段と、吐出口から吐出されたインク滴をカウントするカウント動作を行うドットカウント手段と、ドットカウント手段によってカウントされたドットカウント値に基づいて払拭手段にワイピング動作を行わせる制御手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、ドットカウント手段は、記録素子基板を第1の方向に分割して得られるエリア毎にカウント動作を行い、制御手段は、エリア毎のドットカウント値とエリア毎に予め設定された係数とに基づいて払拭手段にワイピング動作を行わせることを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドにおける記録素子基板の配置によらずに、適切なタイミングでワイピングを実行することができる。
記録装置が待機状態にあるときの図である。 記録装置の制御構成図である。 記録装置が記録状態にあるときの図である。 (a)〜(c)は、第1カセットから給送された記録媒体の搬送経路図である。 (a)〜(c)は、第2カセットから給送された記録媒体の搬送経路図である。 (a)〜(d)は、記録媒体の裏面に記録動作を行う場合の搬送経路図である。 記録装置がメンテナンス状態にあるときの図である。 (a)および(b)は、メンテナンスユニットの構成を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態における記録ヘッドと、該記録ヘッドの吐出口面をワイピングする複数のブレードワイパとを説明するための図である。 インクの吐出により発生する吐出口面と記録媒体との間の気流場を示す図である。 (a)〜(c)は、記録媒体の搬送に伴って、記録ヘッドに流入する気流を説明するための図である。 (a)〜(d)は、流入気流と気流場との関係を説明するための図である。 (a)および(b)は、巻き上げ渦によってインクが吐出口面に付着する様子を示す図である。 吐出口面を分割して得られる各エリアを示す図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態の記録装置が行うワイピングを説明するための図である。 (a)〜(c)は、第2実施形態の記録装置が行うワイピングを説明するための図である。 印刷要求を受け付けてから記録ヘッドのワイピングが行われるまでの第3実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)および(b)は、平行四辺形以外の形状の記録素子基板が配列された記録ヘッドの例を示す図である。 (a)〜(c)は、記録素子基板の配置および吐出口列数と、記録素子基板の隣接部を流入気流との関係を説明するための図である。
以下に述べる実施形態は、本発明の具体例であるから、技術的に好ましい様々の限定が付けられている。しかし、本発明の思想に沿うものであれば、実施形態は以下に記載の実施形態やその他の具体的方法に限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態で使用するインクジェット記録装置1(以下、記録装置1)の内部構成図である。図において、x方向は水平方向、y方向(紙面垂直方向)は後述する記録ヘッド8において吐出口が配列される方向、z方向は鉛直方向をそれぞれ示す。
記録装置1は、プリント部2とスキャナ部3を備える複合機であり、記録動作と読取動作に関する様々な処理を、プリント部2とスキャナ部3で個別にあるいは連動して実行することができる。スキャナ部3は、ADF(オートドキュメントフィーダ)とFBS(フラットベッドスキャナ)を備えており、ADFで自動給紙される原稿の読み取りと、ユーザによってFBSの原稿台に置かれた原稿の読み取り(スキャン)を行うことができる。なお、本実施形態はプリント部2とスキャナ部3を併せ持った複合機であるが、スキャナ部3を備えない形態であってもよい。図1は、記録装置1が記録動作も読取動作も行っていない待機状態にあるときを示す。
プリント部2において、筐体4の鉛直方向下方の底部には、記録媒体(カットシート)Sを収容するための第1カセット5Aと第2カセット5Bが着脱可能に設置されている。第1カセット5AにはA4サイズまでの比較的小さな記録媒体が、第2カセット5BにはA3サイズまでの比較的大きな記録媒体が、平積みに収容されている。第1カセット5A近傍には、収容されている記録媒体を1枚ずつ分離して給送するための第1給送ユニット6Aが設けられている。同様に、第2カセット5B近傍には、第2給送ユニット6Bが設けられている。記録動作が行われる際にはいずれか一方のカセットから選択的に記録媒体Sが給送される。
搬送ローラ7、排出ローラ12、ピンチローラ7a、拍車7b、ガイド18、インナーガイド19およびフラッパ11は、記録媒体Sを所定の方向に導くための搬送機構である。搬送ローラ7は、記録ヘッド8の上流側および下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。ピンチローラ7aは、搬送ローラ7と共に記録媒体Sをニップして回転する従動ローラである。排出ローラ12は、搬送ローラ7の下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。拍車7bは、記録ヘッド8の下流側に配される搬送ローラ7及び排出ローラ12と共に記録媒体Sを挟持して搬送する。
ガイド18は、記録媒体Sの搬送経路に設けられ、記録媒体Sを所定の方向に案内する。インナーガイド19は、y方向に延在する部材で湾曲した側面を有し、当該側面に沿って記録媒体Sを案内する。フラッパ11は、両面記録動作の際に、記録媒体Sが搬送される方向を切り替えるための部材である。排出トレイ13は、記録動作が完了し排出ローラ12によって排出された記録媒体Sを積載保持するためのトレイである。
本実施形態の記録ヘッド8は、フルラインタイプのカラーインクジェット記録ヘッドであり、記録データに従ってインクを吐出する吐出口が、図1におけるy方向に沿って記録媒体Sの幅に相当する分だけ複数配列されている。記録ヘッド8が待機位置にあるとき、記録ヘッド8の吐出口面8aは、図1のように鉛直下方を向きキャップユニット10によってキャップされている。記録動作を行う際は、後述するプリントコントローラ202によって、吐出口面8aがプラテン9と対向するように記録ヘッド8の向きが変更される。プラテン9は、y方向に延在する平板によって構成され、記録ヘッド8によって記録動作が行われる記録媒体Sを背面から支持する。記録ヘッド8の待機位置から記録位置への移動については、後に詳しく説明する。
インクタンクユニット14は、記録ヘッド8へ供給される4色のインクをそれぞれ貯留する。インク供給ユニット15は、インクタンクユニット14と記録ヘッド8を接続する流路の途中に設けられ、記録ヘッド8内のインクの圧力及び流量を適切な範囲に調整する。本実施形態では循環型のインク供給系を採用しており、インク供給ユニット15は記録ヘッド8へ供給されるインクの圧力と記録ヘッド8から回収されるインクの流量を適切な範囲に調整する。
メンテナンスユニット16は、キャップユニット10とワイピングユニット17を備え、所定のタイミングにこれらを作動させて、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う。メンテナンス動作については後に詳しく説明する。
図2は、記録装置1における制御構成を示すブロック図である。制御構成は、主にプリント部2を統括するプリントエンジンユニット200と、スキャナ部3を統括するスキャナエンジンユニット300と、記録装置1全体を統括するコントローラユニット100によって構成されている。プリントコントローラ202は、コントローラユニット100のメインコントローラ101の指示に従ってプリントエンジンユニット200の各種機構を制御する。スキャナエンジンユニット300の各種機構は、コントローラユニット100のメインコントローラ101によって制御される。以下に制御構成の詳細について説明する。
コントローラユニット100において、CPUにより構成されるメインコントローラ101は、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら記録装置1全体を制御する。例えば、ホストI/F102またはワイヤレスI/F103を介してホスト装置400から印刷ジョブが入力されると、メインコントローラ101の指示に従って、画像処理部108が受信した画像データに対して所定の画像処理を施す。そして、メインコントローラ101はプリントエンジンI/F105を介して、画像処理を施した画像データをプリントエンジンユニット200へ送信する。
なお、記録装置1は無線通信や有線通信を介してホスト装置400から画像データを取得しても良いし、記録装置1に接続された外部記憶装置(USBメモリ等)から画像データを取得しても良い。無線通信や有線通信に利用される通信方式は限定されない。例えば、無線通信に利用される通信方式として、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)やBluetooth(登録商標)が適用可能である。また、有線通信に利用される通信方式としては、USB(Universal Serial Bus)等が適用可能である。また、例えばホスト装置400から読取コマンドが入力されると、メインコントローラ101は、スキャナエンジンI/F109を介してこのコマンドをスキャナ部3に送信する。
操作パネル104は、ユーザが記録装置1に対して入出力を行うための機構である。ユーザは、操作パネル104を介してコピーやスキャン等の動作を指示したり、印刷モードを設定したり、記録装置1の情報を認識したりすることができる。
プリントエンジンユニット200において、CPUにより構成されるプリントコントローラ202は、ROM203に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM204をワークエリアとしながら、プリント部2が備える各種機構を制御する。コントローラI/F201を介して各種コマンドや画像データが受信されると、プリントコントローラ202は、これを一旦RAM204に保存する。記録ヘッド8が記録動作に利用できるように、プリントコントローラ202は画像処理コントローラ205に、保存した画像データを記録データへ変換させる。記録データが生成されると、プリントコントローラ202は、ヘッドI/F206を介して記録ヘッド8に記録データに基づく記録動作を実行させる。この際、プリントコントローラ202は、搬送制御部207を介して図1に示す給送ユニット6A、6B、搬送ローラ7、排出ローラ12、フラッパ11を駆動して、記録媒体Sを搬送する。プリントコントローラ202の指示に従って、記録媒体Sの搬送動作に連動して記録ヘッド8による記録動作が実行され、印刷処理が行われる。
ヘッドキャリッジ制御部208は、記録装置1のメンテナンス状態や記録状態といった動作状態に応じて記録ヘッド8の向きや位置を変更する。インク供給制御部209は、記録ヘッド8へ供給されるインクの圧力が適切な範囲に収まるように、インク供給ユニット15を制御する。メンテナンス制御部210は、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う際に、メンテナンスユニット16におけるキャップユニット10やワイピングユニット17の動作を制御する。
スキャナエンジンユニット300においては、メインコントローラ101が、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら、スキャナコントローラ302のハードウェアリソースを制御する。これにより、スキャナ部3が備える各種機構は制御される。例えばコントローラI/F301を介してメインコントローラ101がスキャナコントローラ302内のハードウェアリソースを制御することにより、ユーザによってADFに搭載された原稿を、搬送制御部304を介して搬送し、センサ305によって読み取る。そして、スキャナコントローラ302は読み取った画像データをRAM303に保存する。なお、プリントコントローラ202は、上述したように取得された画像データを記録データに変換することで、記録ヘッド8に、スキャナコントローラ302で読み取った画像データに基づく記録動作を実行させることが可能である。
図3は、記録装置1が記録状態にあるときを示す。図1に示した待機状態と比較すると、キャップユニット10が記録ヘッド8の吐出口面8aから離間し、吐出口面8aがプラテン9と対向している。本実施形態において、プラテン9の平面は水平方向に対して約45度傾いており、記録位置における記録ヘッド8の吐出口面8aも、プラテン9との距離が一定に維持されるように水平方向に対して約45度傾いている。
記録ヘッド8を図1に示す待機位置から図3に示す記録位置に移動する際、プリントコントローラ202は、メンテナンス制御部210を用いて、キャップユニット10を図3に示す退避位置まで降下させる。これにより、記録ヘッド8の吐出口面8aは、キャップ部材10aと離間する。その後、プリントコントローラ202は、ヘッドキャリッジ制御部208を用いて記録ヘッド8の鉛直方向の高さを調整しながら45度回転させ、吐出口面8aをプラテン9と対向させる。記録動作が完了し、記録ヘッド8が記録位置から待機位置に移動する際は、プリントコントローラ202によって上記と逆の工程が行われる。
次に、プリント部2における記録媒体Sの搬送経路について説明する。記録コマンドが入力されると、プリントコントローラ202は、まず、メンテナンス制御部210およびヘッドキャリッジ制御部208を用いて、記録ヘッド8を図3に示す記録位置に移動する。その後、プリントコントローラ202は搬送制御部207を用い、記録コマンドに従って第1給送ユニット6Aおよび第2給送ユニット6Bのいずれかを駆動し、記録媒体Sを給送する。
図4(a)〜(c)は、第1カセット5Aに収容されているA4サイズの記録媒体Sが給送されるときの搬送経路を示す図である。第1カセット5A内の1番上に積載された記録媒体Sは、第1給送ユニット6Aによって2枚目以降の記録媒体から分離され、搬送ローラ7とピンチローラ7aにニップされながら、プラテン9と記録ヘッド8の間の記録領域Pに向けて搬送される。図4(a)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pに到達する直前の搬送状態を示す。記録媒体Sの進行方向は、第1給送ユニット6Aに給送されて記録領域Pに到達する間に、水平方向(x方向)から、水平方向に対して約45度傾いた方向に変更される。
記録領域Pでは、記録ヘッド8に設けられた複数の吐出口から記録媒体Sに向けてインクが吐出される。インクが付与される領域の記録媒体Sは、プラテン9によってその背面が支持されており、吐出口面8aと記録媒体Sの距離が一定に保たれている。インクが付与された後の記録媒体Sは、搬送ローラ7と拍車7bに案内されながら、先端が右に傾いているフラッパ11の左側を通り、ガイド18に沿って記録装置1の鉛直方向上方へ搬送される。図4(b)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pを通過して鉛直方向上方に搬送される状態を示す。記録媒体Sの進行方向は、水平方向に対し約45度傾いた記録領域Pの位置から、搬送ローラ7と拍車7bによって鉛直方向上方に変更されている。
記録媒体Sは、鉛直方向上方に搬送された後、排出ローラ12と拍車7bによって排出トレイ13に排出される。図4(c)は、記録媒体Sの先端が排出ローラ12を通過して排出トレイ13に排出される状態を示す。排出された記録媒体Sは、記録ヘッド8によって画像が記録された面を下にした状態で、排出トレイ13上に保持される。
図5(a)〜(c)は、第2カセット5Bに収容されているA3サイズの記録媒体Sが給送されるときの搬送経路を示す図である。第2カセット5B内の1番上に積載された記録媒体Sは、第2給送ユニット6Bによって2枚目以降の記録媒体から分離され、搬送ローラ7とピンチローラ7aにニップされながら、プラテン9と記録ヘッド8の間の記録領域Pに向けて搬送される。
図5(a)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pに到達する直前の搬送状態を示す。第2給送ユニット6Bに給送されて記録領域Pに到達するまでの搬送経路には、複数の搬送ローラ7とピンチローラ7aおよびインナーガイド19が配されることで、記録媒体SはS字上に湾曲されてプラテン9まで搬送される。
その後の搬送経路は、図4(b)および図4(c)で示したA4サイズの記録媒体Sの場合と同様である。図5(b)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pを通過して鉛直方向上方に搬送される状態を示す。図5(c)は、記録媒体Sの先端が排出ローラ12を通過して排出トレイ13に排出される状態を示す。
図6(a)〜(d)は、A4サイズの記録媒体Sの裏面(第2面)に対して記録動作(両面記録)を行う場合の搬送経路を示す。両面記録を行う場合、第1面(表面)を記録した後に第2面(裏面)に記録動作を行う。第1面を記録する際の搬送工程は図4(a)〜(c)と同様であるので、ここでは説明を省略する。以後、図4(c)以後の搬送工程について説明する。
記録ヘッド8による第1面への記録動作が完了し、記録媒体Sの後端がフラッパ11を通過すると、プリントコントローラ202は、搬送ローラ7を逆回転させて記録媒体Sを記録装置1の内部へ搬送する。この際、フラッパ11は、不図示のアクチュエータによってその先端が左側に傾くように制御されるため、記録媒体Sの先端(第1面の記録動作における後端)はフラッパ11の右側を通過して鉛直方向下方へ搬送される。図6(a)は、記録媒体Sの先端(第1面の記録動作における後端)が、フラッパ11の右側を通過する状態を示す。
その後記録媒体Sは、インナーガイド19の湾曲した外周面に沿って搬送され、再び記録ヘッド8とプラテン9の間の記録領域Pに搬送される。この際、記録ヘッド8の吐出口面8aに、記録媒体Sの第2面が対向する。図6(b)は、第2面の記録動作のために、記録媒体Sの先端が記録領域Pに到達する直前の搬送状態を示す。
その後の搬送経路は、図4(b)および(c)で示した第1面記録の場合と同様である。図6(c)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pを通過して鉛直方向上方に搬送される状態を示す。この際、フラッパ11は、不図示のアクチュエータにより先端が右側に傾いた位置に移動するように制御される。図6(d)は、記録媒体Sの先端が排出ローラ12を通過して排出トレイ13に排出される状態を示す。
次に、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作について説明する。図1でも説明したように、本実施形態のメンテナンスユニット16は、キャップユニット10とワイピングユニット17とを備え、所定のタイミングにこれらを作動させてメンテナンス動作を行う。
図7は、記録装置1がメンテナンス状態のときの図である。記録ヘッド8を図1に示す待機位置から図7に示すメンテナンス位置に移動する際、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向において上方に移動させるとともにキャップユニット10を鉛直方向下方に移動させる。そして、プリントコントローラ202は、ワイピングユニット17を退避位置から図7における右方向に移動させる。その後、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向下方に移動させメンテナンス動作が可能なメンテナンス位置に移動させる。
一方、記録ヘッド8を図3に示す記録位置から図7に示すメンテナンス位置に移動する際、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を45度回転させつつ鉛直方向上方に移動させる。そして、プリントコントローラ202は、ワイピングユニット17を退避位置から右方向に移動させる。その後プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向下方に移動させて、メンテナンスユニット16によるメンテナンス動作が可能なメンテナンス位置に移動させる。
図8(a)はメンテナンスユニット16が待機ポジションにある状態を示す斜視図であり、図8(b)はメンテナンスユニット16がメンテナンスポジションにある状態を示す斜視図である。図8(a)は図1に対応し、図8(b)は図7に対応している。記録ヘッド8が待機位置にあるとき、メンテナンスユニット16は図8(a)に示す待機ポジションにあり、キャップユニット10は鉛直方向上方に移動しており、ワイピングユニット17はメンテナンスユニット16の内部に収納されている。キャップユニット10はy方向に延在する箱形のキャップ部材10aを有し、これを記録ヘッド8の吐出口面8aに密着させることにより、吐出口からのインクの蒸発を抑制することができる。また、キャップユニット10は、キャップ部材10aに予備吐出等で吐出されたインクを回収し、回収したインクを不図示の吸引ポンプに吸引させる機能も備えている。
一方、図8(b)に示すメンテナンスポジションにおいて、キャップユニット10は鉛直方向下方に移動しており、ワイピングユニット17がメンテナンスユニット16から引き出されている。ワイピングユニット17は、ブレードワイパユニット171とバキュームワイパユニット172の2つのワイパユニットを備えている。
ブレードワイパユニット171には、吐出口面8aをx方向に沿ってワイピングするためのブレードワイパ171aが吐出口の配列領域に相当する長さだけy方向に配されている。ブレードワイパユニット171を用いてワイピング動作を行う際、ワイピングユニット17は、記録ヘッド8がブレードワイパ171aに当接可能な高さに位置決めされた状態で、ブレードワイパユニット171をx方向に移動する。この移動により、吐出口面8aに付着するインクなどはブレードワイパ171aに拭き取られる。
ブレードワイパ171aが収納される際のメンテナンスユニット16の入り口には、ブレードワイパ171aに付着したインクを除去するとともにブレードワイパ171aにウェット液を付与するためのウェットワイパクリーナ16aが配されている。ブレードワイパ171aは、メンテナンスユニット16に収納される度にウェットワイパクリーナ16aによって付着物が除去されウェット液が塗布される。そして、次に吐出口面8aをワイピングしたときにウェット液を吐出口面8aに転写し、吐出口面8aとブレードワイパ171a間の滑り性を向上させている。
一方、バキュームワイパユニット172は、y方向に延在する開口部を有する平板172aと、開口部内をy方向に移動可能なキャリッジ172bと、キャリッジ172bに搭載されたバキュームワイパ172cとを有する。バキュームワイパ172cは、キャリッジ172bの移動に伴って吐出口面8aをy方向にワイピング可能に配されている。バキュームワイパ172cの先端には、不図示の吸引ポンプに接続された吸引口が形成されている。このため、吸引ポンプを作動させながらキャリッジ172bをy方向に移動すると、記録ヘッド8の吐出口面8aに付着したインク等は、バキュームワイパ172cによって拭き寄せられながら吸引口に吸い込まれる。この際、平板172aと開口部の両端に設けられた位置決めピン172dは、バキュームワイパ172cに対する吐出口面8aの位置合わせに利用される。
本実施形態では、ブレードワイパユニット171によるワイピングを行いバキュームワイパユニット172によるワイピングを行わない第1のワイピング処理と、両方のワイピングを順番に行う第2のワイピング処理を実施することができる。以下、ブレードワイパユニット171によるワイピングをブレードワイピングと呼ぶ。また、バキュームワイパユニット172によるワイピングをバキュームワイピングと呼ぶ。第1のワイピング処理を行う際、プリントコントローラ202は、まず、記録ヘッド8を図7のメンテナンス位置よりも鉛直方向上方に退避させた状態で、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16から引き出す。そして、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8をブレードワイパ171aに当接可能な位置まで鉛直方向下方に移動させた後、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16内へ移動させる。この移動により、吐出口面8aに付着するインク等はブレードワイパ171aに拭き取られる。すなわち、ブレードワイパ171aは、メンテナンスユニット16から引き出された位置からメンテナンスユニット16内へ移動する際に吐出口面8aをワイピングする。
ブレードワイパユニット171が収納されると、プリントコントローラ202は、次にキャップユニット10を鉛直方向上方に移動させ、キャップ部材10aを記録ヘッド8の吐出口面8aに密着させる。そして、プリントコントローラ202は、その状態で記録ヘッド8を駆動して予備吐出を行わせ、キャップ部材10a内に回収されたインクを吸引ポンプによって吸引する。
一方、第2のワイピング処理を行う際、プリントコントローラ202は、まず、記録ヘッド8を図7のメンテナンス位置よりも鉛直方向上方に退避させた状態で、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16からスライドさせて引き出す。そして、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8をブレードワイパ171aに当接可能な位置まで鉛直方向下方に移動させた後、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16内へ移動させる。これにより、ブレードワイパ171aによるワイピング動作が吐出口面8aに対して行われる。次に、プリントコントローラ202は、再び記録ヘッド8を図7のメンテナンス位置よりも鉛直方向上方に退避させた状態で、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16からスライドさせて所定位置まで引き出す。続いて、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を図7に示すワイピング位置に下降させながら、平板172aと位置決めピン172dを用いて吐出口面8aとバキュームワイパユニット172の位置決めを行う。その後、プリントコントローラ202は、上述したバキュームワイパユニット172によるワイピング動作を実行する。プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向上方に退避させ、ワイピングユニット17を収納した後、第1のワイピング処理と同様に、キャップユニット10によるキャップ部材内への予備吐出と回収したインクの吸引動作を行う。
<記録ヘッドとブレードワイパについて>
ここで、図9を用いて、本実施形態における記録ヘッド8と、記録ヘッド8の吐出口面8aをワイピングする複数のブレードワイパ171aとを説明する。図9(a)には、記録ヘッド8の吐出口面8aに配置される記録素子基板を底面から見た様子が示されている。図9(a)に示すように、記録ヘッド8は、1つの記録素子基板81でシアンC,マゼンタM,イエロY,ブラックKの4色のインクを吐出可能な、略平行四辺形の記録素子基板81が直線上に複数配列(インラインに配置)されるライン型の記録ヘッドである。本実施形態では、記録素子基板81が記録ヘッド8の長手方向に沿って配列され、さらに、隣接する記録素子基板81同士が、記録ヘッド8の長手方向において重なるように配置される。図9(b)には、第1のワイピング処理を行う際の、記録ヘッド8の吐出口面8aと、吐出口面8aをワイピングする複数のブレードワイパ171aとを、底面から見た様子が示されている。なお、理解を容易にするため、ブレードワイパユニット171については、ブレードワイパ171aのみを図示し、他の部材については記載を省略している。不図示の駆動機構によって、図9(b)の下方(ワイパの駆動方向、ワイパの移動方向)に向かってブレードワイパユニット171が移動することで、吐出口面8aのインクや紙粉などをブレードワイパ171aが払拭するクリーニング動作が行われる。図9(c)には、隣り合う2つの記録素子基板81の隣接部を底面から見た様子が示されている。図9(c)に示すように、各記録素子基板81における吐出口82が配列される吐出口列83a〜83dが、記録ヘッド8の長手方向に対し一定角度傾くように配置されている。そして、記録素子基板81同士の隣接部における吐出口列は、少なくとも1つの吐出口が記録ヘッド8の長手方向においてオーバーラップするようになっている。図9(c)では、線L上の2つの吐出口が互いにオーバーラップする関係にある。なお、吐出口列83a,83b,83c,83dはそれぞれ、シアンC,マゼンタM,イエロY,ブラックKのインクに対応する。
<インク吐出により発生する気流について>
図10は、インクの吐出により発生する吐出口面8aと記録媒体Sとの間の気流の様子を示す図である。図10には、y方向から見た記録素子基板81が示されている。ここでは、説明の簡単のため、吐出口列を1つだけ有する記録素子基板81を例にする。図10に示すように、吐出口列83aからインクが吐出されると、搬送方向(本実施形態では、記録ヘッドの長手方向と直交する方向)において吐出口列83aの上流側(図において左側)に、巻き上げ渦が2つ発生する。また、搬送方向において吐出口列83aの下流側(図において右側)には、搬送方向に向かう気流が発生する。なお、この気流の搬送方向における長さは、巻き上げ渦の直径の略3倍である。
このように記録ヘッド8付近で発生する巻き上げ渦によって、記録媒体Sの搬送に伴って搬送方向の上流側から記録ヘッド8に向かって流入する気流が、搬送方向の下流側に流れにくくなる。以下、この気流を流入気流と呼ぶ。
図11は、記録媒体Sの搬送に伴って、発生する流入気流を説明するための図である。図11には、記録素子基板81aを装置上面から見た様子が示され、図11(a)には記録素子基板81aの左側、図11(b)には記録素子基板81aの右側が描かれている。記録素子基板81aの左隣には点線で示す記録素子基板81bが配され、記録素子基板81aの右隣には点線で示す記録素子基板81cが配されている。記録素子基板81a〜81cからインクが吐出されている状態とする。図11(a)に示されるように、記録素子基板81aの左側端部を通過する流入気流(矢印A111で示される気流)の経路には、2つの記録素子基板81が存在することとなり、流入気流A111は搬送方向下流側へ流れにくく発生しにくい。また、記録素子基板81aと記録素子基板81bとの境界部を左側から回り込むような流入気流(矢印A112で示されるような気流)も発生しにくい。従って、記録素子基板81aの左側では、流入気流が搬送方向の下流側へ流れにくい構成となっている。
一方、図11(b)に示すように、記録素子基板81aの右側端部を通過する流入気流(矢印A113で示される気流)の経路には、記録素子基板81が1つしか存在しない。また、記録素子基板81aと記録素子基板81cとの境界部を左側から右側に流れる流入気流(矢印A114で示されるような気流)は発生しやすい。従って、記録素子基板81aの右側では、流入気流が搬送方向の下流側へに流れやすい構成となっているなる。このような流入気流が流れやすい構成は、記録素子基板81aの中央においても同様となっている。
したがって、図11(c)に示すように、記録素子基板81の長手方向の位置によって、流入気流の流れやすい右側の領域(図において矢印が散在している領域)と流入気流が流れにくい左側の領域(図において矢印が密集している領域)とが発生する。つまり、記録素子基板81の長手方向において、流入気流が強い左側の領域と流入気流が弱い右側の領域とが存在することになる。以下、このように、記録ヘッド8の長手方向において、流入気流が強い領域と弱い領域が発生する現象を流入気流の乱れと表現する。
<流入気流と気流との関係>
図12は、流入気流と気流場との関係を説明するための図である。図12(a)に示されるように、吐出周波数が高い場合には、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦は大きくなる。しかし、図12(b)に示されるように、吐出口面8aと記録媒体Sとの間に強い流入気流が流れると、巻き上げ渦は縮小される。また、図12(c)に示されるように、吐出周波数が低い場合には、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦は小さくなる。そして、図12(d)に示されるように、吐出口面8aと記録媒体Sとの間に強い流入気流が流れると、巻き上げ渦は縮小されさらに小さくなる。このように、吐出周波数の高さや流入気流の強度(流速)によって、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦の大きさは変化する。特に、図12(a)(b)に示されるように、吐出周波数が高い場合には、流入気流の強度によって、巻き上げ渦の大きさが大きく異なる。
本実施形態の記録ヘッド8のように、吐出口面に少数の吐出口列が配列されている記録ヘッドは、各吐出口からの単位時間当たりのインク吐出量が多いため、吐出周波数が高い。吐出周波数は、デューティが高い記録動作を行う際にも高く設定される。また、略平行四辺形の記録素子基板81が直線上に複数配列された本実施形態の記録ヘッド8は、上述したように、記録素子基板81の長手方向における位置によって流入気流の強度が異なる。したがって、本実施形態の記録ヘッド8では、記録素子基板81の長手方向の位置によって、巻き上げ渦の大きさが大きく変化することになる。より具体的には、流入気流が搬送方向下流側へ流れにくい、記録素子基板81の左側の領域(図11(c)における左側)では、流入気流が集中する(流入気流が強くなる)ので、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦が小さくなる。一方、流入気流が搬送方向下流側へ流れやすい、記録素子基板81の右側や中央の領域(図11(c)における右側や中央)では、流入気流が弱くなるので、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦が大きくなる。
<巻き上げ渦とミストとの関係>
図13には、巻き上げ渦によってインク(ミスト)が吐出口面8aに付着する様子が示されている。ここで、ミストとはサテライトよりもさらに粒径が小さく、記録媒体Sに着弾せずに空気中に浮遊するものを指す。図13に示すように、記録媒体Sに向かって吐出されたインクは、巻き上げ渦によって記録媒体Sから吐出口面8aに向かって巻き上げられ、吐出口面8aに付着する。また、吐出口面8aに付着するインクの量は、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦が大きいほど多くなる。
上述したように、流入気流が集中する記録素子基板81の左側の領域では、流入気流が搬送方向下流側へ流れやすい記録素子基板81の右側や中央の領域と比較して、吐出口面8aと記録媒体Sとの間で発生する巻き上げ渦が小さい。したがって、記録素子基板81の左側の領域では、記録素子基板81の右側や中央の領域と比較して、吐出口面8aに付着するミスト(インク)の量が少なくなる。
そこで、本実施形態では、図14に示すように、吐出口面8aを(より具体的には、記録素子基板81の配列領域)を、記録ヘッド8の長手方向において複数に分割する。そして、分割して得られた各領域(エリア)が、流入気流が集中しやすいエリアであるか否かを考慮して、エリアごとに、ワイピングを実行するか否かを判断するためのドットカウント値を設定する。なお、図14には、吐出口面8aを装置上面から見た図が示されている。また、図14では、説明の簡単のため、3つの記録素子基板81がインラインに配置された吐出口面を例示している。図14に示されるエリアNoは、エリア毎に一意に割り当てられる番号である。以下、エリアNoがnである領域(エリア)を、エリア#nと表す。本実施形態では、エリア#10とエリア#18とを、流入気流が集中しやすいエリア(吐出口面8aに付着するインクの量が少ないエリア)として管理する。なお、流入気流が集中しやすいエリアを、複数のエリアに跨って管理するようにしてもよい。例えば、エリア#10〜#11とエリア#18〜#19とを、流入気流が集中しやすいエリアとして管理するようにしてもよい。また、エリアの幅(図において左右方向の長さ)を短く設定して、より細かく分割して管理するようにしてもよい。
<ワイピングについて>
図15を用いて、本実施形態の記録装置1が行うワイピングを説明する。図15(a)には、印刷要求を受け付けてから記録ヘッド8のワイピングが行われるまでの処理の流れが示されている。まず、プリントコントローラ202は、印刷要求を受け付けると、記録動作を開始する(ステップS1501)。プリントコントローラ202は、記録動作中に、各インク色に対応する吐出口列(吐出口列83a〜83d)から吐出されるインク滴(ドット)の数をカウントするカウント動作を行う(ステップS1502)。このとき、プリントコントローラ202は、上述したエリアごとに、ドットの数をカウントする。以下、カウントされたドットの数をドットカウント値Dと記す。また、エリア#xについてカウントされたドットの数をドットカウント値Dxと記す。ドットカウント値Dは、ROM203等に記憶され、記録動作終了後もその値が保持される。したがって、ステップS1502において、ROM203等にドットカウント値Dが保持されている場合には、プリントコントローラ202は、その値からカウントを継続する。
記録動作が終了すると(ステップS1503)、プリントコントローラ202は、図15(b)に示すテーブルを参照して、係数Kを取得する。係数Kは、流入気流の強度に応じてエリアごとに予め決定された、各エリアのドットカウント値を補正するための係数である。以下、エリア#xの係数Kを係数Kxと記す。そして、プリントコントローラ202は、各エリアのドットカウント値Dに各エリアの係数Kを乗算して得られる値を、補正後のドットカウント値D´として取得する(ステップS1504)。図15(b)に示すテーブルでは、流入気流が集中しやすいエリア#10,#18の係数K10,K18に、他のエリアの係数Kよりも小さい値が設定されている。以下、エリア#xの補正後のドットカウント値D´をドットカウント値D´xと記す。
次いで、プリントコントローラ202は、エリア#xについて、補正後のドットカウント値D´と、閾値Sとを比較する(ステップS1505)。閾値Sは、記録ヘッド8をワイピングするか否かを決定するためのドットカウント値の閾値である。ここでは、図15(c)に示すように、2×10^8[dot]が設定されているものとする。なお、図15(b)や図15(c)に示すテーブル(数値)は、予めROM203等の記憶部に記憶されているものとする。
補正後のドットカウント値D´xが閾値Sを超えていない場合には(ステップS1505のNO)、プリントコントローラ202は、未判定のエリアがあるかを確認する(ステップS1506)。未判定のエリアがある場合には(ステップS1506のYES)、判定対象とするエリアを変更して(ステップS1507)、ステップS1505の処理に戻る。すべてのエリアについて判定が行われている場合には(ステップS1506のNO)、プリントコントローラ202は処理を終了する。なお、ステップS1505の判定は、エリアNoが小さいエリアから順に行うようにしてもよいし、吐出口面にミストが付着しやすいエリアから優先的に行うようにしてもよいし、その他の順に従って行うようにしてもよい。
補正後のドットカウント値D´xが閾値Sxを超えている場合には(ステップS1505のYES)、プリントコントローラ202は、ワイピングを実行する(ステップS1508)。ここでは、ブレードワイピングのみを行う第1のワイピング処理が行われるものとする。なお、ブレードワイピングとバキュームワイピングとを順番に行う第2のワイピング処理が行われてもよい。そして、プリントコントローラ202は、すべてのエリアのドットカウント値Dを0にリセットして(ステップS1509)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、各エリアのドットカウント値Dを取得し、取得した各エリアのドットカウント値Dに、流入気流の強度に応じてエリアごとに予め決定した係数Kを乗算して補正する。そして、各エリアの補正後のドットカウント値D´を用いて、ワイピングを行うか否かを決定する。一方、特許文献1に記載された方法のように、各エリアのドットカウント値だけに基づいてワイピングの実行タイミングを決定すると、インク(ミスト)が付着しにくいエリアとそれ以外のエリアとのドットカウント値が一律に管理されてしまう。すると、吐出口面に付着するミストの量が少ない状態においてワイピングが実行されてしまう状況が発生し得る。また、吐出口面に多くのミストが付着している状態において、ワイピングが実施されない状況が発生し得る。一方、本実施形態では、各エリアのドットカウント値だけでなく、各エリアの流入気流の強度に基づいて、ワイピングの実行タイミングを決定しているので、上記のような状況が発生することを回避することができる。このように、本実施形態によれば、適切なタイミングでワイピングが実施されるので、吐出口面の撥水劣化を抑制することができるとともに、過剰なワイピングを抑制して廃インクの量を低減することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、各エリアの流入気流の強度に応じて、各エリアのドットカウント値Dを補正し、各エリアの補正後のドットカウント値D´と閾値Sとを比較して、ワイピングを実行するか否かを決定する処理を説明した。本実施形態では、各エリアのドットカウント値Dを補正する代わりに、閾値Sを、各エリアの流入気流の強度に応じてエリアごとに設定する。
図16を用いて、本実施形態の記録装置1が行うワイピングを説明する。図16(a)には、印刷要求を受け付けてから記録ヘッド8のワイピングが行われるまでの処理の流れが示されている。なお、図16におけるステップS1601〜S1603,S1606〜S1609の処理は、図15におけるステップS1501〜1503,S1506〜S1509の処理と同様であるため説明を省略する。
ステップS1603の後、プリントコントローラ202は、図16(b)に示すテーブルを参照して、各エリアの係数Kを取得する。そして、プリントコントローラ202は、図16(c)に示される各インク色の閾値Sに、各エリアについて取得した係数Kをそれぞれ乗算して得られる閾値を、各エリアの補正後の閾値S´として取得する(ステップS1604)。以下、各エリアの補正後の閾値S´を、各エリアの個別の閾値という場合がある。
なお、本実施形態における係数Kは、流入気流の強度に応じてエリアごとに予め決定された、閾値Sを補正するための係数である。図16(b)に示すテーブルでは、流入気流が集中しやすいエリア#10,#18の係数K10,K18に、他のエリアの係数Kよりも大きい値が設定されている。ここでは、図16(b)に示すように、エリア#10,#18の係数K10,K18に2が設定されていて、それ以外のエリアの係数Kには、1が設定されているものとする。また、図16(c)に示すように、閾値Sとして1×10^8[dot]が設定されているものとする。なお、図16(b)や図16(c)に示すテーブル(数値)は、予めROM203等の記憶部に記憶されているものとする。
プリントコントローラ202は、エリア#xについて、ドットカウント値Dと、補正後の閾値S´とを比較する(ステップS1605)。以下、エリア#xに対応する補正後の閾値S´をS´xと記す。ドットカウント値Dxが補正後の閾値S´xを超えていない場合には(ステップS1605のNO)、処理はステップS1606に移行する。ドットカウント値Dxが補正後の閾値S´xを超えている場合には(ステップS1605のYES)、処理はステップS1608に移行する。
以上のように、本実施形態では、各エリアのドットカウント値Dを取得し、取得した各エリアのドットカウント値Dと、各エリアの流入気流の強度に応じてエリアごとに設定した閾値S´とを比較して、ワイピングを行うか否かを決定している。つまり、第1実施形態と同様に、各エリアのドットカウント値だけでなく、各エリアの流入気流の強度に基づいて、ワイピングの実行タイミングを決定している。よって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
第1実施形態では、いずれかのエリアの補正後のドットカウント値Dが閾値Sを超えた場合に、吐出口面8a全体を一括してワイピングする記録装置について説明した。本実施形態では、吐出口面8aのうち、補正後のドットカウント値Dが閾値Sを超えているエリアを特定し、該エリアに対応するブレードワイパ171aのみを移動させてワイピングする記録装置について説明する。
ここで、本実施形態におけるブレードワイパユニット171は、各ブレードワイパ171aが独立してx方向に移動可能なように構成されている。そして、ワイピングユニット17は、ブレードワイパユニット171を用いてワイピングを行う際、記録ヘッド8がブレードワイパ171aに当接可能な高さに位置決めされた状態で、指定されたブレードワイパ171aのみをx方向に移動させる。それにより、吐出口面8aの一部の領域についてブレードワイピングを行うことを可能としている。
図17を用いて、本実施形態の記録装置1が行うワイピングを説明する。図17には、印刷要求を受け付けてから記録ヘッド8のワイピングが行われるまでの処理の流れが示されている。なお、図17におけるステップS1701〜S1705の処理は、図15におけるステップS1501〜S1505の処理と同様であるため説明を省略する。
ステップS1705の判定処理において、エリア#xの補正後のドットカウント値D´xが閾値Sを超えている場合(ステップS1705のYES)、プリントコントローラ202は、エリア#xをワイピング対象エリアに指定する(ステップS1706)。そして、プリントコントローラ202は、エリア#xのドットカウント値Dxを0にリセットし、ステップS1708の処理に移行する。
ステップS1708において、プリントコントローラ202は、未判定のエリアがあるかを確認する。未判定のエリアがある場合には(ステップS1708のYES)、判定対象とするエリアを変更して(ステップS1709)、ステップS1705の処理に戻る。すべてのエリアについて判定が行われている場合には(ステップS1708のNO)、プリントコントローラ202は、ステップS1706でワイピング対象エリアに指定した各エリアについて、ワイピングを実行する(ステップS1710)。具体的には、プリントコントローラ202は、ワイピング対象エリアに指定した各エリアに対応するブレードワイパ171aをx方向に移動させる。なお、ここでは、ブレードワイピングのみを行う第1のワイピング処理が行われるものとする。
以上のように、本実施形態では、補正後のドットカウント値D´が閾値Sを超えたエリアに対応するブレードワイパ171aのみを用いて、ワイピングを実行する。それにより、インクの付着が少ないエリアに対してワイピングが実行されることを回避することができ、過剰なワイピングをさらに抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、廃インクの量をさらに低減することができる。なお、本実施形態では、ステップS1710において、各ブレードワイパ171aが独立してx方向に移動可能なように構成されたブレードワイパユニット171を用いて第1のワイピング処理を行う記録装置1を例にした。しかし、記憶装置1が、吐出口面8aのy方向における所定の領域のみをワイピング可能に構成されたバキュームワイパユニット172を有する場合には、ステップS1710において第2のワイピング処理を実行するようにしてもよい。その場合、第2のワイピング処理において、補正後のドットカウント値D´が閾値Sを超えたエリアに対応する領域についてのみ、バキュームワイパ172cによるバキュームワイピングが行われることになる。また、第2の実施形態においても同様にして、所定の領域のみをワイピングするようにしてもよい。そのような形態を実現するには、例えば、ステップS1605でYESと判定されたときに、ステップS1608,S1609の処理の代わりに、ステップS1706,S1707の処理を行って、ステップS1606に移行するようにすればよい。そして、ステップS1606でNOと判定されたときに、ステップS1710の処理を行うようにすればよい。
なお、上記の各実施形態では、略平行四辺形の記録素子基板がインラインに配列されたフルラインタイプのカラーインクジェット記録ヘッドを有する記録装置を例に説明した。しかし、上記の各実施形態は、他の形状の記録素子基板、例えば図18(a)に示すような形状の記録素子基板がインラインに配列された記録ヘッドや図18(b)に示す千鳥配置された記録ヘッドを有する記録装置にも、同様にして適用可能である。図18(a)には、略台形の記録素子基板がインラインに配列された記録ヘッドの一例が示されている。図18(b)には、略長方形の記録素子基板が千鳥配列された記録ヘッドの一例が示されている。図18(a)(b)に示す破線の丸印は、流入気流が流れにくい箇所を表している。したがって、図18(a)(b)に示す記録装置についても、破線の丸印を付した箇所を流入気流が集中しやすいエリアとして管理するようにすればよい。なお、図18(a)(b)に示す記録素子基板内の直線は、吐出口列を示している。
また、図19(a)に示すように、隣接する記録素子基板の搬送方向における距離dが長くなると、該隣接部(境界部)においても流入気流が流れやすくなり、流入気流の乱れは生じにくくなる。また、図19(b)に示すように、吐出口列数が多い記録素子基板では、各吐出口の吐出周波数が低くなるため、吐出口面と記録媒体との間で発生する巻き上げ渦は小さくなり、流入気流の乱れは生じにくくなる。一方、図19(c)に示すように、記録素子基板における吐出口列数が少なく(吐出周波数が高く)、隣接する記録素子基板の搬送方向の距離が短いと、流入気流の乱れが生じやすくなる。したがって、上記各実施形態は、図19(c)に示すように、隣接する記録素子基板同士が搬送方向において近接するように構成された記録ヘッドに、好適である。
図10に示すように、吐出されたインクの搬送方向と反対側には2つの巻上げ渦が発生し、吐出されたインクの搬送方向側には巻き上げ渦約3つ分に相当する気流が発生する。そして、巻き上げ渦の直径の最大値(図12(a)に示す巻き上げ渦の直径)は、吐出口面と記録媒体との距離(以下、距離Tと呼ぶ)に略等しい。従って、隣接する記録素子基板の搬送方向の距離(図9(c)における線L上の2つの吐出口間の距離)が距離Tの略5倍以下であるときに、記録素子基板の隣接部で、各々の記録素子基板に対応する気流場の壁の間に隙間ができにくくなる。それにより、流入気流が流れにくい領域が発生して、流入気流の乱れが発生しやすくなる。よって、上記各実施形態は、図14や図18(a)に示す形状の記録素子基板がインラインに配置された記録ヘッドのうち、隣接する記録素子基板間で対応する吐出口列同士の距離が、距離Tの略5倍以下である記録ヘッドに、特に好適である。また、図19(c)に示すように隣接する記録素子基板が記録ヘッドの長手方向に沿って互いにオーバーラップするように構成され、隣接する記録素子基板間で最も近接する吐出口列同士の距離が距離Tの略5倍以下である記録ヘッドに、特に好適である。
また、上記の各実施形態では、複数色のインクを吐出可能なカラーインクジェット記録ヘッドを有する記録装置を例に説明した。しかし、各実施形態は、1色のインクのみを吐出する記録ヘッド、例えばモノクロ専用のインクジェット記録ヘッドを有する記録装置にも同様にして適用可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
8 記録ヘッド
8a 吐出口面
80a 記録素子基板
82 吐出口
202 プリントコントローラ

Claims (14)

  1. インクを吐出する吐出口が形成された記録素子基板が第1の方向に複数配列された吐出口面を有する記録ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭するワイピング動作を行う払拭手段と、
    前記吐出口から吐出されたインク滴をカウントするカウント動作を行うドットカウント手段と、
    前記ドットカウント手段によってカウントされたドットカウント値に基づいて前記払拭手段に前記ワイピング動作を行わせる制御手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記ドットカウント手段は、前記記録素子基板を前記第1の方向に分割して得られるエリア毎に前記カウント動作を行い、
    前記制御手段は、前記エリア毎のドットカウント値と前記エリア毎に予め設定された係数とに基づいて前記払拭手段に前記ワイピング動作を行わせることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記係数は、記録媒体の搬送に伴って前記吐出口面と記録媒体の間に流入する気流の強度に応じて前記エリア毎に設定される
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記係数を用いて、前記エリア毎のドットカウント値を補正する補正手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記補正手段によって補正された前記エリア毎のドットカウント値のうちいずれかが所定の閾値を超えている場合に、前記払拭手段に前記ワイピング動作を行わせる
    ことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記補正手段は、前記エリア毎のドットカウント値に、対応する前記係数をそれぞれ乗算し、
    前記係数は、記録媒体の搬送に伴って前記流入する気流が強いエリアほど小さい値が設定される
    ことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記流入する気流が強いエリアは、前記記録素子基板の前記第1の方向における端部であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 記録媒体は前記記録ヘッドの長手方向と直交する第2の方向に搬送され、
    前記流入する気流が強いエリアは、前記端部のうち前記第2の方向における上流側であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記補正手段によって補正されたドットカウント値が前記所定の閾値を超えているエリアを特定し、
    前記払拭手段は、少なくとも前記特定されたエリアを払拭する
    ことを特徴とする請求項3から請求項6のうちのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 所定の閾値と前記係数とに基づいて、前記エリア毎に個別の閾値を設定する設定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    いずれかのエリアのドットカウント値が、該エリアについて設定された前記個別の閾値を超えている場合に、前記払拭手段に前記ワイピング動作を行わせる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記設定手段は、
    前記所定の閾値に前記エリア毎の前記係数をそれぞれ乗算して得られる各値を、前記前記エリア毎の個別の閾値として設定し、
    前記係数には、記録媒体の搬送に伴って前記記録ヘッドに流入する気流が強いエリアほど大きい値が設定される
    ことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記制御手段は、
    前記ドットカウント値が前記個別の閾値を超えているエリアを特定し、
    前記払拭手段は、少なくとも前記特定されたエリアを払拭する
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録素子基板の形状は略平行四辺形であり、
    前記記録素子基板には、第1の吐出口列を有する第1の記録素子基板と、前記第2の方向において前記第1の吐出口列と重なる領域を有する第2の吐出口列を有し前記第1の記録素子基板と隣接する第2の記録素子基板と、が含まれ、
    前記第1の吐出口列と前記第2の吐出口列の距離は前記吐出口面と記録媒体の距離の略5倍以下である
    ことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記記録素子基板が、隣接する前記記録素子基板と前記第1の方向に沿ってオーバーラップして配置され、
    隣接する前記記録素子基板間で最も近接する吐出口列同士の搬送方向における距離が、前記吐出口面と記録媒体との距離の略5倍以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  13. インクを吐出する吐出口が形成された記録素子基板が第1の方向に複数配列された吐出口面を有する記録ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭するワイピング動作を行う払拭手段と、を備えるインクジェット記録装置の制御方法であって、
    前記吐出口から吐出されたインク滴をカウントするカウント動作を行うドットカウントステップと、
    前記ドットカウントステップにおいてカウントされたドットカウント値に基づいて前記払拭手段に前記ワイピング動作を行わせる制御ステップと、を含み、
    前記ドットカウントステップにおいて、前記記録素子基板を前記第1の方向に分割して得られるエリア毎に前記カウント動作を行い、
    前記制御ステップにおいて、前記エリア毎のドットカウント値と前記エリア毎に予め設定された係数とに基づいて前記払拭手段に前記ワイピング動作を行わせることを特徴とする制御方法。
  14. コンピュータを、請求項1から請求項12のうちのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置として機能させるためのプログラム。
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