JP2019013685A - ベッドサイドモニター及び生体情報モニタリングシステム - Google Patents

ベッドサイドモニター及び生体情報モニタリングシステム Download PDF

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Abstract

【課題】患者移送時のベッドサイドモニター間での連携を高めて、患者移動時の医療従事者の負担を軽減できるベッドサイドモニター及び生体情報モニタリングシステムを提供すること。【解決手段】ベッドサイドモニター11A〜11X、12A〜12X、13A〜13Xは、トランスポートモニター20が接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を、トランスポートモニター20に保持されたアラーム設定値及び計測パラメータ設定値に基づいて変更可能とされている。これにより、医療従事者は、新たにアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を入力しなくて済むようになる。【選択図】図2

Description

本発明は、ベッドサイドモニター及び生体情報モニタリングシステムに関する。
病院などの医療現場においては、一人一人の患者の生体情報(例えば、心電図、血圧、呼吸回数、脈拍など)を、随時、収集したり、分析したり、表示したりすることが必要となる。また、患者は、病室、検査室、手術室などを移送されることになるので、その患者の生体情報の収集も患者の移送と一緒に行う必要がある。小型の医療用ポータブルモニタシステム(例えば特許文献1、2参照)が広く用いられている。
この種のシステムとして、据置型のベッドサイドモニターに可搬型のトランスポートモニターを接続可能(具体的にはドッキング及び取り外し可能)とされたものがある。なおこの種のベッドサイドモニターは、トランスポートモニターに対するホストモニターと言うこともできる。
トランスポートモニターは、心電図測定用電極などが接続される端子部、小型ディスプレイ、データ記憶装置、及び、バッテリなどを有し、患者が移送中でも生体情報を途切れなく取得し、それを表示及び記録することができる。患者の移送中にトランスポートモニターに記録された生体情報は、トランスポートモニターがベッドサイドモニターにドッキングされた際にベッドサイドモニターに転送される。ベッドサイドモニターに転送された生体情報は、ベッドサイドモニターに接続されたセントラルモニターにも送られる。
このようなトランスポートモニターを有するシステムを用いれば、移送中の患者の生体情報を容易に取得できる。また、ベッドサイドモニターにトランスポートモニターをドッキングするように構成したことにより、患者に装着された生体情報取得用の電極などをベッドサイドモニターとトランスポートモニターとの間で接続し直すことなく、トランスポートモニターをベッドサイドモニターに抜き差しするだけで生体情報の測定を継続できる。
特表平8−504345号公報 特表平8−504531号公報
しかしながら、従来の生体情報のモニタリングシステムでは、患者が移送されたときの各ベッドサイドモニター間での連携については十分な配慮がなされていなかった。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、患者移送時のベッドサイドモニター間での連携を高めて、患者移動時の医療従事者の負担を軽減できるベッドサイドモニター及び生体情報モニタリングシステムを提供する。
本発明のベッドサイドモニターの一つの態様は、
ベッドサイドモニターと、前記ベッドサイドモニターに接続可能な可搬型のトランスポートモニターと、を有する生体情報モニタリングシステムに用いられる前記ベッドサイドモニターであって、
前記トランスポートモニターが接続される接続部と、
前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記トランスポートモニターに保持されたアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値に基づいて変更可能な制御部と、
を具備する。
本発明の生体情報モニタリングシステムの一つの態様は、
互いにネットワーク接続された複数のベッドサイドモニターと、前記複数のベッドサイドモニターに接続可能な可搬型のトランスポートモニターと、を有する生体情報モニタリングシステムであって、
前記複数のベッドサイドモニターのうち少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
前記トランスポートモニターが接続される接続部と、
前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記ネットワークを介して前記トランスポートモニターが前に接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び又は計測パラメータ値に基づいて変更可能な制御部と、
を具備する。
本発明によれば、患者が移送されたときに、医療従事者がアラーム設定値及び又は計測パラメータ値を新たに入力しなくても、前のアラーム設定値及び又はパラメータ設定値が引き継がれるので、患者移動時の医療従事者の負担を軽減できるベッドサイドモニター及び生体情報モニタリングシステムを実現できる。
実施の形態に係るベッドサイドモニター及びトランスポートモニターのドッキング(接続)の様子を示す図であり、図1Aはベッドサイドモニターからトランスポートモニターを取り外す様子を示す図、図1Bは患者と一緒にトランスポートモニターを移動させる様子を示す図、図1Cはベッドサイドモニターにトランスポートモニターをドッキングさせる様子を示す図 実施の形態のベッドサイドモニター及びトランスポートモニターが接続される院内システムの概略構成を示す図 実施の形態のベッドサイドモニターの構成を示すブロック図 トランスポートモニターがベッドサイドモニターから外されたときにタッチパネルに表示される画面を示す図 トランスポートモニターがベッドサイドモニターに接続されたときにタッチパネルに表示される患者選択画面を示す図 トランスポートモニターの移動と、それに伴うアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の変更の説明に供する図 トランスポートモニターの移動と、それに伴うアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の変更の説明に供する図 トランスポートモニターの移動と、それに伴うアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の変更の説明に供する図 変更の問合せ画面を示す図 トランスポートモニターの移動例を示す図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
<1>全体構成
先ず、実施の形態の全体構成及び前提構成について説明する。
図1は、ベッドサイドモニター11、12及びトランスポートモニター20のドッキング(接続)の様子を示す図である。ここで、図示していないが、トランスポートモニター20には、心電図測定用電極などの患者の生体情報を取得するための生体情報検出部が接続されている。
患者が、ベッドサイドモニター11が配置された場所からベッドサイドモニター12が配置された場所へと移送される場合、医師や看護師などの医療従事者はベッドサイドモニター11からトランスポートモニター20を取り外し(図1A)、患者と一緒にトランスポートモニターを移動させた(図1B)後、ベッドサイドモニター12にトランスポートモニター20をドッキングさせる(図1C)。このようにすることで、患者の移送中でもトランスポートモニター20によってその患者の生体情報を取得することができる。
ここで、トランスポートモニター20の底面や側面、及び、それに対応するベッドサイドモニター11、12の面には、ドッキングしたときに互いに電気的に接続するコネクタ部が設けられており、これにより、トランスポートモニター20とベッドサイドモニター11、12は、このコネクタ部を介して互いに生体情報及び設定情報などの情報を送受できるようになっている。
ベッドサイドモニター11、12とトランスポートモニター20とを互いに比較した場合の各装置の特徴は以下の通りである。
ベッドサイドモニター:
・ベッドサイドに据え置いて設置されることが想定されており、トランスポートモニターよりも重い。
・表示できる生体情報の計測パラメータの数がトランスポートモニターよりも多い。
・接続できる外部機器の数がトランスポートモニターよりも多い。
・ディスプレイがトランスポートモニターよりも大きく、拡張ディスプレイも接続できる。
・セントラルモニターにネットワーク接続されることが前提となっている。
トランスポートモニター:
・持ち運びすることが想定されており、ベッドサイドモニターよりも小型で軽い。
・表示できる生体情報の計測パラメータの数がベッドサイドモニターよりも少ない。
・接続できる外部機器の数がベッドサイドモニターよりも少ない。
・ディスプレイがベッドサイドモニターよりも小さい。
・移動中に患者の生体情報を記録できるメモリを有する。このメモリは、例えば10日間分の生体情報を記録できる容量を有する。
なお、ベッドサイドモニターとトランスポートモニターは必ずしも上述の特徴の全てを有する必要は無いが、少なくともトランスポートモニターはベッドサイドモニターよりも小型で軽く構成されており、持ち運び可能である。
図2は、本実施の形態のベッドサイドモニター及びトランスポートモニターが接続される病院内システム(以下「院内システム」と呼ぶ)10の概略構成を示す図である。院内システム10では、手術室に1以上のベッドサイドモニター11A〜11Xが設置され、ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)に1以上のベッドサイドモニター12A〜12Xが設置され、病棟に1以上のベッドサイドモニター13A〜13Xが設置されている。なお、本明細書で述べる「病棟」とは、手術室やICUなどの特別な処置室を除くいわゆる「一般病棟」のことである。
手術室のベッドサイドモニター11A〜11Xはセントラルモニター31に接続されており、ICUのベッドサイドモニター12A〜12Xはセントラルモニター32に接続されており、病棟のベッドサイドモニター13A〜13Xはセントラルモニター33に接続されている。
さらに、セントラルモニター31、32、33は、サーバ装置40に接続されている。これにより、ベッドサイドモニター11A〜11Xにより取得された生体情報はセントラルモニター31に集約されて表示や記録が行われ、ベッドサイドモニター12A〜12Xにより取得された生体情報はセントラルモニター32に集約されて表示や記録が行われ、ベッドサイドモニター13A〜13Xにより取得された生体情報はセントラルモニター33に集約されて表示や記録が行われる。また、セントラルモニター31、32、33で取得された生体情報はサーバ装置40に集約されて記録される。サーバ装置40は、例えばセントラルモニター31、32、33やベッドサイドモニター11A〜11X、12A〜12X、13A〜13Xの要求に応じて、記録した生体情報をセントラルモニター31、32、33やベッドサイドモニター11A〜11X、12A〜12X、13A〜13Xに送ることができる。
トランスポートモニター20は、各ベッドサイドモニター11A〜11X、12A〜12X、13A〜13Xにドッキング(接続)可能であり、患者と一緒に移動し、患者が移送された先のベッドサイドモニター11A〜11X、12A〜12X、13A〜13Xにドッキング(接続)される。
なお、図2では、院内システム10を示したが、トランスポートモニター20は、例えば救急車内に設けられたベッドサイドモニターにドッキング(接続)することもできる。
<2>ベッドサイドモニターの構成
図3は、本実施の形態のベッドサイドモニター100の構成を示すブロック図である。ベッドサイドモニター100は、図1及び図2のベッドサイドモニター11A〜11X、12A〜12X、13A〜13Xとして用いられるものである。
ベッドサイドモニター100は、コネクタ部101、102、103を有する。
コネクタ部101は、患者に装着された生体情報検出部をベッドサイドモニター100に接続するためのコネクタである。コネクタ部101には、心電図を検出するための心電図測定用電極201、血圧を検出するための血圧測定用カフ202、体温を検出するための体温センサ203、SpOを検出するためのSpOセンサ204、及び心拍出量を検出するための心拍出量センサ205等の生体情報検出部が接続される。
コネクタ部102には、トランスポートモニター20が接続される。コネクタ部103には、セントラルモニター30が接続される。
計測処理部104は、所定の計測処理を実行することで、コネクタ部101に接続された生体情報検出部(心電電極201、血圧測定用カフ202、体温センサ203、SpOセンサ204及び心拍出量センサ205)を用いて患者の生体情報を計測する。なお、上記生体情報検出部を用いた各種生体情報の計測方法については従来周知のものを適用可能であるため、ここではその詳細な説明を省略する。計測処理部104によって得られた生体情報は、記憶部105に記憶されるとともにタッチパネル109に表示される。
一方、トランスポートモニター20によって取得された生体情報は、コネクタ部102及び送受信処理部106を介して記憶部105に記憶される。因みに、トランスポートモニター20の移動中にトランスポートモニター20によって取得された生体情報は、一旦トランスポートモニターの記憶部(図示せず)に記憶され、ベッドサイドモニター100と接続されたときにコネクタ部102及び送受信処理部106を介してベッドサイドモニター100の記憶部105に転送記憶される。
記憶部105に記憶された生体情報は、送受信処理部106及びコネクタ部103を介してセントラルモニター30に送られる。これにより、セントラルモニター30では、ベッドサイドモニター100及びトランスポートモニター20で取得された生体情報を表示及び記録することができる。
制御部110は、計測処理部104、送受信処理部106、表示制御部107及びアラームインジケータ108を制御する。
タッチパネル109は、表示制御部107によって制御され、生体情報を計測値又は波形の形式で表示する。また、タッチパネル109は、生体情報を表示する表示機能を有するだけでなく、操作者による入力操作を受け付ける操作入力部としての機能も有する。具体的には、タッチパネル109におけるユーザーのタッチ操作を示す情報がタッチパネル109から制御部110に送られ、制御部110はタッチ操作に従って、タッチパネル109上での表示変更やベッドサイドモニター100のモード変更、各種の登録処理などを行う。
アラームインジケータ108は、ベッドサイドモニター100の筐体上部などに設けられており、制御部110によって生体情報に異常が生じたと判定されたときに例えば赤色に発光するようになっている。
また、ベッドサイドモニター100は、接続検出部111及びID識別部112を有する。接続検出部111は、コネクタ部102にトランスポートモニター20が接続されているか否かを検出し、検出結果を制御部110に送出する。ID識別部112は、コネクタ部102に接続されたトランスポートモニター20に設定されている患者IDをコネクタ部102を介して入力し、この患者IDが以前に接続されたトランスポートモニター20の患者IDと同じか否かを識別し、識別結果を制御部110に送出する。
トランスポートモニター20がベッドサイドモニター100から外された場合、接続検出部111によってこのことが検出され、タッチパネル109には、図4に示す画面が表示される。ユーザー(医療従事者)によって「モニター中断」ボタンがタッチされると、ベッドサイドモニター100はモニタリングの中断モードとなり、生体情報のモニタリングを中断する。これに対して、ユーザーによって「退床」ボタンがタッチされると、ベッドサイドモニター100は退床処理を行う。
トランスポートモニター20がベッドサイドモニター100に接続された場合、接続検出部111によってこのことが検出され、タッチパネル109には、図5に示す患者選択画面が表示される。ユーザーは、この画面において、トランスポートモニター20に設定されている患者IDに紐付けられた患者情報を使うモード、本装置(ベッドサイドモニター100)に設定されている患者IDに紐付けられた患者情報を使うモード、又は、新規に患者情報を入力してモニタリングを開始するモードのうちのいずれかを選択できる。
<3>実施の形態によるアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の変更
次に、本実施の形態によるアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の変更について説明する。
図6−図8は、トランスポートモニター20の移動と、それに伴うアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の変更の例を示す図である。
先ず、図6に示したように、トランスポートモニター20がICUのベッドサイドモニター12Aにドッキングされ、その状態で生体情報が取得される。この場合、ベッドサイドモニター12Aは、自装置(つまりベッドサイドモニター12A)に現在設定されているアラーム設定値及び計測パラメータ設定値で動作している。
因みに、アラーム設定値とはアラーム出力の判定基準となる閾値である。計測パラメータ設定値とは、各生体情報を計測するときの計測パラメータの設定値である。例えば、患者によってインピーダンス呼吸がII誘導よりI誘導の方が計測し易い場合には、呼吸検出誘導の計測パラメータがI誘導に設定される。また例えば、ECGの検出感度を各誘導別に変えている場合にも計測パラメータ設定値が用いられ、NIBPの計測間隔なども計測パラメータ設定値によって規定される。
本実施の形態のトランスポートモニターは、ドッキングしたベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をベッドサイドモニター12Aから受け取り、ファイル形式で記憶部105(図3)に記憶する。このベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値には、トランスポートモニター20のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値も含まれる。通常、トランスポートモニターのアラーム動作及び生体情報計測動作は、ベッドサイドモニターのアラーム動作及び生体情報計測動作と比較して簡易的なものであり、よって、そのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値はベッドサイドモニターのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値の一部を流用できるためである。
次に、図7に示したように、トランスポートモニター20がベッドサイドモニター12Aから外され、患者と一緒に移動しながら移動中の生体情報を取得する。このとき、トランスポートモニター20は、トランスポートモニター20のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値で動作している。
次に、図8に示したように、トランスポートモニター20は病棟のベッドサイドモニター13Aにドッキングされる。ベッドサイドモニター13Aはトランスポートモニター20からベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を受け取り、ベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値で動作する。
実際上、ベッドサイドモニター13Aは、接続部検出部111によってトランスポートモニター20が接続されたことを検出すると、制御部110が送受信処理部106を介してトランスポートモニター20の記憶部にアクセスし、この記憶部に記憶されているベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値に基づいて自装置のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を変更するようになっている。
ただし、ベッドサイドモニター13Aは、トランスポートモニター20がドッキングされたときに、図9に示したように、タッチパネル109に、自装置のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を、トランスポートモニター20に保持されたアラーム設定値及び計測パラメータ設定値に基づいて変更するか否かの問合せ画面を表示する。そして、ユーザーが「はい」のボタンを操作した後に「設定変更」のボタンを操作した場合に、自装置のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を、トランスポートモニター20に保持されたアラーム設定値及び計測パラメータ設定値に基づいて変更する。これに対して、ユーザーが「いいえ」のボタンを操作した後に「設定変更」のボタンを操作した場合には、自装置のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値は、トランスポートモニター20に保持されたアラーム設定値及び計測パラメータ設定値には変更されず、例えば自装置に既に設定されているアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を用いた生体情報の測定が行われる。
これにより、ベッドサイドモニター13Aを操作する医療従事者が、トランスポートモニターが前に接続されていたベッドサイドモニター12Aでのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を引き継いだ生体情報の計測を行いたい場合、新たにベッドサイドモニター12Aと同様のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を入力しなくて済む。この結果、患者移送時の医療従事者の負担を軽減できる。
<4>実施の形態の効果
以上説明したように、本実施の形態によれば、ベッドサイドモニター100は、トランスポートモニター20が接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を、トランスポートモニター20に保持されたアラーム設定値及び計測パラメータ設定値に基づいて変更可能とされている。これにより、患者移動時のベッドサイドモニター間での連携を高めて、患者移動時の医療従事者の負担を軽減できるベッドサイドモニター100を実現できる。
<5>他の実施の形態
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することの無い範囲で、様々な形で実施することができる。
<5−1>上述の実施の形態では、トランスポートモニター20が前に接続されていたベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をトランスポートモニター20に記憶し、これを次に接続されたベッドサイドモニター13Aに渡す場合について述べたが、トランスポートモニター20はベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を記憶せずに、自装置(つまりトランスポートモニター20)のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をベッドサイドモニター13Aに渡すようにしてもよい。このようにすれば、ベッドサイドモニター13Aは、トランスポートモニター20のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値に基づいて動作することができる。
ただし、通常、トランスポートモニター20のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値は、ベッドサイドモニター用のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値とは計測パラメータ数や設定精度が異なる場合が多い。つまり、ベッドサイドモニターの方がトランスポートモニターよりも、アラーム設定値及び計測パラメータ設定値としてより多くの値が用いられる。
これを考慮すると、ベッドサイドモニター13Aは、トランスポートモニター20が接続されたときに、トランスポートモニター20からトランスポートモニター20のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を受け取ることに加えて、ネットワークを介してトランスポートモニター20が前に接続されていたベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を取得可能となっていることが好ましい。このようにすれば、トランスポートモニター20のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値では不足しているアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をネットワークを介してトランスポートモニター20が前に接続されていたベッドサイドモニター12A或いはセントラルモニター32から受け取ることができるようになる。
因みに、患者IDはトランスポートモニター20を介してベッドサイドモニターに12A、13Aに伝達されるので、ベッドサイドモニター12A、13Aのセントラルモニター32、33は、ベッドサイドモニター12A、13Aに接続された患者の患者IDを把握している。よって、新たにトランスポートモニター20が接続されたベッドサイドモニター13Aに、対応する患者IDのベッドサイドモニター12Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をセントラルモニター33、32を介してネットワーク経由で送ることができる。
具体的に説明する。トランスポートモニター20が接続されたベッドサイドモニター13Aは、セントラルモニター33に患者ID=Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を問い合わせる。すると、セントラルモニター33は、サーバ装置40に患者ID=Aの最新時刻のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を要求する。サーバ装置40は、セントラルモニター32から患者ID=Aの最新時刻のアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を入手し、これをセントラルモニター33に渡す。セントラルモニター33はこのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をベッドサイドモニター13Aに渡す。この結果、ベッドサイドモニター13A及びセントラルモニター33の患者ID=Aのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値がトランスポートモニター20が前に接続されていたベッドサイドモニター12Aと同じ値に変更される。
なお、トランスポートモニター20の接続先のベッドサイドモニター13Aは、トランスポートモニター20からアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を受け取らずに、全てのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値をネットワーク経由で取得するようにしてもよい。
<5−2>上述の実施の形態では、トランスポートモニター20が接続されたとき、ベッドサイドモニター13Aが、図9に示したような問合せ画面を表示することにより、アラーム設定値及び計測パラメータ設定値を変更するか否かを選択可能な構成としたが、変更するか否かを実現するための構成は問合せ画面を表示する構成に限らない。
例えば、予め変更を許可する室と、変更を許可しない室とを設定しておく構成としてもよい。これについて説明する。図10に示したように、トランスポートモニター20が病棟のベッドサイドモニター → 手術室のベッドサイドモニター → ICUのベッドサイドモニター → 病棟のベッドサイドモニターに順に接続されたものとする。ここで、一般に、病棟のベッドサイドモニターのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値は、手術室やICUのベッドサイドモニターのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値とは大きく異なる。よって、トランスポートモニター20が病棟のベッドサイドモニターに接続されたときに、その直前にトランスポートモニターが接続されていたベッドサイドモニターがICUや手術室のものであれば変更を許可せず、病棟のものであれば変更を許可するように設定するとよい。
また、ネットワーク経由でアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を受け取る構成の場合には、トランスポートモニター20が接続されたベッドサイドモニターは、患者ID識別部によって識別された患者IDに対応するアラーム設定値及び計測パラメータ設定値であり、かつ、自ベッドサイドモニターが配置されている病棟、手術室、集中治療室、緊急救命室、検査室、外来診察室、分娩室又は救急車に対応する室のベッドサイドモニターのうちトランスポートモニター20が最も時間的に新しく接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び計測パラメータ設定値を、ネットワークを経由して取得すると好適である。因みに、上述の実施の形態では、生体情報の取得場所、つまりベッドサイドモニターが設置される場所として病棟、手術室、集中治療室、緊急救命室を例に挙げたが、生体情報の取得場所はこれに限らず、例えば検査室、外来診察室、分娩室、救急車などであってもよい。
<5−3>上述の実施の形態では、アラーム設定値及び計測パラメータ設定値の両方を変更する場合について述べたが、いずれか一方のみ、例えばアラーム設定値のみを変更するようにしてもよい。
<5−4>上述の実施の形態のトランスポートモニターは、テレメータと読み換えて実施することもできる。つまり、本発明のトランスポートモニターは、ベッドサイドモニターに接続可能である、移動可能な生体情報測定装置を意味する。
本発明は、アラーム設定値及び計測パラメータ設定値を変更可能なベッドサイドモニターに広く適用可能である。
11、11A〜11X、12、12A〜12X、13A〜13X、100 ベッドサイドモニター
20 トランスポートモニター
30、31、32、33 セントラルモニター
101、102、103 コネクタ部
110 制御部
111 接続検出部
112 ID識別部

Claims (10)

  1. ベッドサイドモニターと、前記ベッドサイドモニターに接続可能な可搬型のトランスポートモニターと、を有する生体情報モニタリングシステムに用いられる前記ベッドサイドモニターであって、
    前記トランスポートモニターが接続される接続部と、
    前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記トランスポートモニターに保持されたアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値に基づいて変更可能な制御部と、
    を具備するベッドサイドモニター。
  2. 前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記トランスポートモニターに保持されたアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値に基づいて変更するか否かを選択可能となっている、
    請求項1に記載のベッドサイドモニター。
  3. 前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記トランスポートモニターに保持されたアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値に基づいて変更するか否かの問合せ画面を表示する表示部を、さらに具備する、
    請求項2に記載のベッドサイドモニター。
  4. 前記ベッドサイドモニターは、他のベッドサイドモニターにネットワーク接続されており、
    前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、前記他のベッドサイドモニターのうち前記トランスポートモニターが前に接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を前記ネットワークを介して取得可能となっている、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のベッドサイドモニター。
  5. 互いにネットワーク接続された複数のベッドサイドモニターと、前記複数のベッドサイドモニターに接続可能な可搬型のトランスポートモニターと、を有する生体情報モニタリングシステムであって、
    前記複数のベッドサイドモニターのうち少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
    前記トランスポートモニターが接続される接続部と、
    前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記ネットワークを介して前記トランスポートモニターが前に接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び又は計測パラメータ値に基づいて変更可能な制御部と、
    を具備する生体情報モニタリングシステム。
  6. 前記少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
    前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ値を、前記トランスポートモニターが前に接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び又は計測パラメータ値に基づいて変更するか否かを選択可能となっている、
    請求項5に記載の生体情報モニタリングシステム。
  7. 前記少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
    前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、自装置のアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記ネットワーク経由に加えて前記トランスポートモニター経由で変更可能となっている、
    請求項5又は請求項6に記載の生体情報モニタリングシステム。
  8. 前記少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
    前記トランスポートモニターが前記接続部に接続されたときに、前記トランスポートモニターに設定されている患者IDを識別する患者ID識別部を、さらに具備し、
    前記患者ID識別部によって識別された患者IDに対応するアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記ネットワークを経由して取得する、
    請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の生体情報モニタリングシステム。
  9. 前記少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
    前記患者ID識別部によって識別された患者IDに対応するアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値のうち、前記トランスポートモニターが直前に接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記ネットワークを経由して取得する、
    請求項8に記載の生体情報モニタリングシステム。
  10. 前記複数のベッドサイドモニターは、病棟、手術室、集中治療室、緊急救命室、検査室、外来診察室、分娩室及び又は救急車に設けられており、
    前記少なくとも一つのベッドサイドモニターは、
    前記患者ID識別部によって識別された患者IDに対応するアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値であり、かつ、自ベッドサイドモニターが配置されている病棟、手術室、集中治療室、緊急救命室、検査室、外来診察室、分娩室又は救急車に対応する室のベッドサイドモニターのうち前記トランスポートモニターが最も時間的に新しく接続されていたベッドサイドモニターのアラーム設定値及び又は計測パラメータ設定値を、前記ネットワークを経由して取得する、
    請求項8に記載の生体情報モニタリングシステム。
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