JP2019011441A - スライム処理剤及び配管の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、従来の方法では対応が困難であった、長配管においても好適に作用するスライム処理剤及び、これを用いた配管の洗浄方法を提供する事である。【解決手段】過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択される過硫酸塩及び炭酸水素塩を含有するスライム処理剤であって、過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.0〜350の範囲にあるスライム処理剤。【選択図】なし
Description
本発明は、スライムを処理する薬剤及び配管の洗浄方法に関する。
水を含む液体が流通又は、滞留する場所には一般的にスライムと呼ばれる粘性のある物体が発生することが知られており、特に工場の排水配管や地盤沈下防止のために地下へ水を送り出す還流水の配管などの長い配管において、上記スライムによる閉塞が問題となっている。
このような配管中に発生したスライムを除去する方法としては、通常、加圧やバブリングによる物理的な機械的洗浄(非特許文献1)が主に行なわれているが、地下に長く続く配管においては対応が難しく、スライムの除去には効果的ではないケースが多く存する。
このような配管中に発生したスライムを除去する方法としては、通常、加圧やバブリングによる物理的な機械的洗浄(非特許文献1)が主に行なわれているが、地下に長く続く配管においては対応が難しく、スライムの除去には効果的ではないケースが多く存する。
一方で、配管中に発生したスライムを薬剤で処理する化学的洗浄方法が提案されている。例えば、過ほう酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び次亜塩素酸カルシウムで処理する配管の洗浄方法が知られている(特許文献1)。
しかし、この化学的洗浄方法は、各薬剤をスライムに接触させ処理することが重要であるが、洗浄する配管が長い場合は薬剤の分解や希釈によってスライム処理に有効な濃度を維持することが困難であり、また高濃度でこれらの薬剤を用いた場合は、pHの影響などで配管にダメージを与えてしまうことや塩濃度が高くなり環境基準を上回るなど、処理液により環境負荷が大きくなる問題があった。
より具体的には、過ほう酸ナトリウム及び過炭酸ナトリウムは水中の安定性が低く濃度の維持が難しいため、前記の問題が顕著に現れてしまい好ましくない。また、過ほう酸ナトリウム及び過硫酸カリウムは水への溶解性が低く、ハンドリング性の観点から問題がある。次亜塩素酸カルシウムは配管の腐食性が高く、安全性の観点から問題がある。
しかし、この化学的洗浄方法は、各薬剤をスライムに接触させ処理することが重要であるが、洗浄する配管が長い場合は薬剤の分解や希釈によってスライム処理に有効な濃度を維持することが困難であり、また高濃度でこれらの薬剤を用いた場合は、pHの影響などで配管にダメージを与えてしまうことや塩濃度が高くなり環境基準を上回るなど、処理液により環境負荷が大きくなる問題があった。
より具体的には、過ほう酸ナトリウム及び過炭酸ナトリウムは水中の安定性が低く濃度の維持が難しいため、前記の問題が顕著に現れてしまい好ましくない。また、過ほう酸ナトリウム及び過硫酸カリウムは水への溶解性が低く、ハンドリング性の観点から問題がある。次亜塩素酸カルシウムは配管の腐食性が高く、安全性の観点から問題がある。
また、過硫酸塩と過炭酸ナトリウムを併用する方法が知られている(特許文献2)。
この方法では蒸留水のように無機物等のない水中での安定性は良好なものの、井戸水や地下水のように鉄分など天然由来の無機物が夾雑する水中では過炭酸ナトリウムの安定性が低く、濃度の維持及び長期間のスライム発生の抑制の観点から問題がある。
この方法では蒸留水のように無機物等のない水中での安定性は良好なものの、井戸水や地下水のように鉄分など天然由来の無機物が夾雑する水中では過炭酸ナトリウムの安定性が低く、濃度の維持及び長期間のスライム発生の抑制の観点から問題がある。
石油技術協会誌 第74巻 第6号(平成21年11月)546〜551頁
本発明の課題は、従来の方法では対応が困難であった、長配管においても好適に作用するスライム処理剤及び、これを用いた配管の洗浄方法を提供する事である。
本発明者等が鋭意検討した結果、井戸水や地下水、地層水(還元水)中での安定性が高い、特定の処理剤を用いることで上記課題を解決できる事を見出した。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択される過硫酸塩及び炭酸水素塩を含有するスライム処理剤であって、過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.0〜350の範囲にあるスライム処理剤。
[2] 前記過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである[1]に記載のスライム処理剤。
[3] 前記過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.5〜50の範囲にある[1]又は[2]に記載のスライム処理剤。
[4] 前記スライム処理剤が対象とするスライムが、鉄を含有する[1]〜[3]のいずれかに記載のスライム処理剤。
[5] スライムが付着した配管内に過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択される過硫酸塩及び炭酸水素塩を注入するスライム処理方法であって、過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比を2.0〜350の範囲とすることを特徴とするスライム処理方法。
[6] 前記過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである請求項5に記載のスライム処理方法。
[7] 前記過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.5〜50の範囲にある[5]又は[6]に記載のスライム処理方法。
[8] 前記スライム処理剤が、対象とするスライムが鉄を含有する[5]〜[7]のいずれかに記載のスライム処理方法。
[9] [5]〜[8]のいずれかに記載のスライム処理方法を用いた、井戸の配管の洗浄方法。
本発明により、長配管や深井戸においても好適に発生したスライムの処理を行い洗浄することが可能となる。
本発明のスライム処理剤は、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択される過硫酸塩及び炭酸水素塩を含有する。以下、詳細に説明する。
[過硫酸塩]
本願で使用できる過硫酸塩は過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択され、これらは酸化剤として作用する。これらは市販品を容易に入手でき好適に使用される。その他の過硫酸塩として例示される過硫酸カリウムは水への溶解性に問題があり、過硫酸水素カリウム複塩は水中での安定性に問題がある。
分解速度及び法規制の観点から過硫酸ナトリウムが好ましい。また、過硫酸アンモニウムと併用することも可能である。
スライム処理剤中の過硫酸塩の含有率は特に限定されないが、70質量%〜99.8質量%の範囲が好ましく、70質量%〜98質量%の範囲が特に好ましく、これらの範囲にあることで好適にスライムを処理することができる。
本願で使用できる過硫酸塩は過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択され、これらは酸化剤として作用する。これらは市販品を容易に入手でき好適に使用される。その他の過硫酸塩として例示される過硫酸カリウムは水への溶解性に問題があり、過硫酸水素カリウム複塩は水中での安定性に問題がある。
分解速度及び法規制の観点から過硫酸ナトリウムが好ましい。また、過硫酸アンモニウムと併用することも可能である。
スライム処理剤中の過硫酸塩の含有率は特に限定されないが、70質量%〜99.8質量%の範囲が好ましく、70質量%〜98質量%の範囲が特に好ましく、これらの範囲にあることで好適にスライムを処理することができる。
[炭酸水素塩]
本発明において炭酸水素塩は、炭酸水素イオンを含む水素塩であり、pH緩衝剤として作用する。具体的には、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、及び炭酸水素ナトリウムが挙げられ、これらの一種以上を併用して用いることもできる。
この中では炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムがpH調整の観点と自然環境への負荷を軽減する効果から好ましい。
また、スライム処理剤中の炭酸水素塩の含有量は過硫酸塩との割合で決定される。質量比で(過硫酸塩/炭酸水素塩)=2.0〜350の範囲であり、2.5〜50の範囲が好ましい。この範囲にあることで、スライム処理剤を水に溶かしたときや処理剤使用後の溶液中のpHを6〜9の範囲に保持し、過硫酸塩の安定性の向上及び自然環境への負荷を軽減する効果を好適に付与することができる。
本発明において炭酸水素塩は、炭酸水素イオンを含む水素塩であり、pH緩衝剤として作用する。具体的には、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、及び炭酸水素ナトリウムが挙げられ、これらの一種以上を併用して用いることもできる。
この中では炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムがpH調整の観点と自然環境への負荷を軽減する効果から好ましい。
また、スライム処理剤中の炭酸水素塩の含有量は過硫酸塩との割合で決定される。質量比で(過硫酸塩/炭酸水素塩)=2.0〜350の範囲であり、2.5〜50の範囲が好ましい。この範囲にあることで、スライム処理剤を水に溶かしたときや処理剤使用後の溶液中のpHを6〜9の範囲に保持し、過硫酸塩の安定性の向上及び自然環境への負荷を軽減する効果を好適に付与することができる。
[スライム処理剤]
本発明のスライム処理剤は、前記過硫酸塩及び炭酸水素塩を一般的な方法で均一に攪拌して調製される。尚、本発明の効果を損なわない範囲においてその他、通常の添加剤等を加えても構わない。
スライム処理剤の形態は特に限定されず、そのまま粉末状態で用いても、錠剤化しても、カプセル等に封入して展開時間を調整して用いても、水に溶かして水溶液としても使用することも出来る。処理中の液温も特に限定されない。
本発明のスライム処理剤は、前記過硫酸塩及び炭酸水素塩を一般的な方法で均一に攪拌して調製される。尚、本発明の効果を損なわない範囲においてその他、通常の添加剤等を加えても構わない。
スライム処理剤の形態は特に限定されず、そのまま粉末状態で用いても、錠剤化しても、カプセル等に封入して展開時間を調整して用いても、水に溶かして水溶液としても使用することも出来る。処理中の液温も特に限定されない。
本発明のスライム処理剤を用いると、投入する処理剤がスライムを構成する成分を酸化、破壊することで配管(井戸内壁及び地層内を含む)に固着したスライムが剥離しやすくなり、小さな衝撃でも容易に除去することが可能となるため、従来の配管洗浄方法を組み合わせることでより効果的になる。
洗浄技術は逆洗、高圧JET洗浄、エアレーション洗浄、超高圧JET洗浄、PIG洗浄、スワビング洗浄、ブラッシング洗浄などが挙げられる。
洗浄技術は逆洗、高圧JET洗浄、エアレーション洗浄、超高圧JET洗浄、PIG洗浄、スワビング洗浄、ブラッシング洗浄などが挙げられる。
[スライム]
本発明で定義されるスライムは、一般に水が存在する系内で発生する粘性物体であり、バクテリアが形成するバイオフィルムや腐植質等の有機物質と鉱物から構成されている。鉱物は注入する水や帯水層の水に依存するが、ほとんどの場合、様々な比率の鉄やマンガン、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、及び珪酸塩である。本発明のスライム処理剤は鉄と反応して活性が上がるため、特に鉄を含有するスライムの処理に好適である。
本発明で定義されるスライムは、一般に水が存在する系内で発生する粘性物体であり、バクテリアが形成するバイオフィルムや腐植質等の有機物質と鉱物から構成されている。鉱物は注入する水や帯水層の水に依存するが、ほとんどの場合、様々な比率の鉄やマンガン、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、及び珪酸塩である。本発明のスライム処理剤は鉄と反応して活性が上がるため、特に鉄を含有するスライムの処理に好適である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の効果を奏する限りにおいて実施形態を適宜変更することができる。
実施例等において、以下の試薬等を使用した。
<試薬>
(1)過硫酸塩
・過硫酸ナトリウム(三菱瓦斯化学社製)
・過硫酸アンモニウム(三菱瓦斯化学社製)
・過硫酸カリウム(三菱瓦斯化学社製)
・過硫酸水素カリウム複塩(デュポン社製、「OXONE」)
(2)酸化剤
・35%過酸化水素水(三菱瓦斯化学社製)
・過炭酸ナトリウム(Alfa Aesar社製)
・過ほう酸ナトリウム(Alfa Aesar社製)
(3)炭酸塩
・炭酸水素アンモニウム(和光純薬工業製)
・炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業社製)
・炭酸ナトリウム(和光純薬工業社製)
(4)その他
・アクアマリン(八洲薬品株式会社製)
・塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業社製)
・フミン酸(和光純薬工業社製)
<試薬>
(1)過硫酸塩
・過硫酸ナトリウム(三菱瓦斯化学社製)
・過硫酸アンモニウム(三菱瓦斯化学社製)
・過硫酸カリウム(三菱瓦斯化学社製)
・過硫酸水素カリウム複塩(デュポン社製、「OXONE」)
(2)酸化剤
・35%過酸化水素水(三菱瓦斯化学社製)
・過炭酸ナトリウム(Alfa Aesar社製)
・過ほう酸ナトリウム(Alfa Aesar社製)
(3)炭酸塩
・炭酸水素アンモニウム(和光純薬工業製)
・炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業社製)
・炭酸ナトリウム(和光純薬工業社製)
(4)その他
・アクアマリン(八洲薬品株式会社製)
・塩化鉄(III)六水和物(和光純薬工業社製)
・フミン酸(和光純薬工業社製)
<模擬還元水>
スライムが発生する天然ガス田の還元水のモデルとして、アクアマリン847.14g及び、塩化鉄(III)六水和物1.93gを蒸留水20kgに加えて、均一になるまで攪拌したものを模擬還元水として使用した。模擬還元水のpHは6.6であった。
スライムが発生する天然ガス田の還元水のモデルとして、アクアマリン847.14g及び、塩化鉄(III)六水和物1.93gを蒸留水20kgに加えて、均一になるまで攪拌したものを模擬還元水として使用した。模擬還元水のpHは6.6であった。
<スライム>
天然ガス田に発生したスライムを使用した。スライムの成分はICP発光分析装置を用いてICP発光分光分析法により測定し、結果を表2に示した。
実施例等ではスライムの状態を統一するために、遠心機(AS ONE社製)を用いて回転速度6000rpm、5分間の遠心操作を6回繰り返し、含水量が55wt%になるまで脱水濃縮した後、これを直径約3cmの団子状にして使用した。
天然ガス田に発生したスライムを使用した。スライムの成分はICP発光分析装置を用いてICP発光分光分析法により測定し、結果を表2に示した。
実施例等ではスライムの状態を統一するために、遠心機(AS ONE社製)を用いて回転速度6000rpm、5分間の遠心操作を6回繰り返し、含水量が55wt%になるまで脱水濃縮した後、これを直径約3cmの団子状にして使用した。
[評価項目]
4つの評価項目(溶解性、pH、安定性、脆化度)で評価した。
4つの評価項目(溶解性、pH、安定性、脆化度)で評価した。
[溶解性の評価]
30℃に温調した模擬還元水50mLに各スライム処理剤を添加し、撹拌子を用いて500rpmで10分間撹拌し、固形物(残留物、沈殿物)の有、無を目視で確認した。
固形物が確認されなかった場合をA、固形物が確認された場合をEとした。
30℃に温調した模擬還元水50mLに各スライム処理剤を添加し、撹拌子を用いて500rpmで10分間撹拌し、固形物(残留物、沈殿物)の有、無を目視で確認した。
固形物が確認されなかった場合をA、固形物が確認された場合をEとした。
[pHの評価]
スライム処理後の水溶液のpHを測定した。pHが6以上9未満の場合をA、6未満または9以上をEとした。
スライム処理後の水溶液のpHを測定した。pHが6以上9未満の場合をA、6未満または9以上をEとした。
[安定性の評価]
30℃に温調した模擬還元水50mLに各スライム処理剤を添加し、24時間500rpmで撹拌し、処理剤中の酸化剤の分解率を過マンガン酸カリウム溶液による逆滴定法によって測定し算出した。
分解率=100−{(24時間後の酸化剤濃度/初期の酸化剤濃度)×100}
なお、濃度の表示は全て質量%である。
分解率が0%以上10%未満の場合をA、10%以上30%未満の場合をB、30%以上50%未満をC、50%以上をEとした。
30℃に温調した模擬還元水50mLに各スライム処理剤を添加し、24時間500rpmで撹拌し、処理剤中の酸化剤の分解率を過マンガン酸カリウム溶液による逆滴定法によって測定し算出した。
分解率=100−{(24時間後の酸化剤濃度/初期の酸化剤濃度)×100}
なお、濃度の表示は全て質量%である。
分解率が0%以上10%未満の場合をA、10%以上30%未満の場合をB、30%以上50%未満をC、50%以上をEとした。
[脆化度の評価]
スライム処理剤のスライムを脆化させる能力を脆化度と定義して評価した。
前記溶解性の評価後の溶液をろ過し、濾液5gを100mLの模擬還元水に投入して30℃で温調しながら1時間静置した後、前記直径約3cmの団子状のスライムを1個投入し、24時間静置で処理した。
次に処理後の溶液を攪拌して均一状態とした後、100mLメスシリンダーに容量100mLとなるように移して上部に栓をした。そしてメスシリンダーを10回/30秒の速さで反転させて試料を撹拌して静置した。静置後30秒、10分後にメスシリンダーの底に堆積した堆積物の体積を測定し、次式に従って脆化度を定義し、算出した。
脆化度={(10分後の堆積物の体積)−(30秒後の堆積物の体積)}/(10分後の堆積物の体積)×100
脆化度が50以上の場合をA、30以上50未満の場合をB、30未満をEとした。
スライム処理剤のスライムを脆化させる能力を脆化度と定義して評価した。
前記溶解性の評価後の溶液をろ過し、濾液5gを100mLの模擬還元水に投入して30℃で温調しながら1時間静置した後、前記直径約3cmの団子状のスライムを1個投入し、24時間静置で処理した。
次に処理後の溶液を攪拌して均一状態とした後、100mLメスシリンダーに容量100mLとなるように移して上部に栓をした。そしてメスシリンダーを10回/30秒の速さで反転させて試料を撹拌して静置した。静置後30秒、10分後にメスシリンダーの底に堆積した堆積物の体積を測定し、次式に従って脆化度を定義し、算出した。
脆化度={(10分後の堆積物の体積)−(30秒後の堆積物の体積)}/(10分後の堆積物の体積)×100
脆化度が50以上の場合をA、30以上50未満の場合をB、30未満をEとした。
[実施例1]
過硫酸ナトリウム7.5g及び、炭酸水素ナトリウム0.025gを混合してスライム処理剤とした。このスライム処理剤に対して各種評価を行った。結果を表3に示す。
過硫酸ナトリウム7.5g及び、炭酸水素ナトリウム0.025gを混合してスライム処理剤とした。このスライム処理剤に対して各種評価を行った。結果を表3に示す。
[実施例2〜9]
表3に記載の組成のスライム処理剤とした以外は実施例1と同様に操作を行った。
表3に記載の組成のスライム処理剤とした以外は実施例1と同様に操作を行った。
[比較例1〜13]
表3に記載の組成のスライム処理剤とした以外は実施例1と同様に操作を行った。
表3に記載の組成のスライム処理剤とした以外は実施例1と同様に操作を行った。
実施例の試験結果は、溶け残り、pH、安定性、脆化度のいずれも優れたものであったが、比較例では、1項目以上が不十分なものであった。
<炭酸水素塩による過硫酸ナトリウムの安定性向上の確認>
60℃に保持した100gの蒸留水に過硫酸ナトリウム40g単独、又は過硫酸ナトリウム40gに炭酸水素ナトリウム8gを加え、500rpmで10分間撹拌後、3日間60℃で静置した。
3日経過後の溶液中のNPS量を過マンガン酸カリウム溶液による逆滴定法によって算出した。表4に示す結果から分かるように過硫酸ナトリウムに炭酸水素ナトリウムを加えることにより、過硫酸ナトリウムの安定性が向上していることが分かる。
60℃に保持した100gの蒸留水に過硫酸ナトリウム40g単独、又は過硫酸ナトリウム40gに炭酸水素ナトリウム8gを加え、500rpmで10分間撹拌後、3日間60℃で静置した。
3日経過後の溶液中のNPS量を過マンガン酸カリウム溶液による逆滴定法によって算出した。表4に示す結果から分かるように過硫酸ナトリウムに炭酸水素ナトリウムを加えることにより、過硫酸ナトリウムの安定性が向上していることが分かる。
Claims (9)
- 過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択される過硫酸塩及び炭酸水素塩を含有するスライム処理剤であって、過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.0〜350の範囲にあるスライム処理剤。
- 前記過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである請求項1に記載のスライム処理剤。
- 前記過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.5〜50の範囲にある請求項1又は2に記載のスライム処理剤。
- 前記スライム処理剤が、対象とするスライムが鉄を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライム処理剤。
- スライムが付着した配管内に過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムから選択される過硫酸塩及び炭酸水素塩を注入するスライム処理方法であって、過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比を2.0〜350の範囲とすることを特徴とするスライム処理方法。
- 前記過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである請求項5に記載のスライム処理方法。
- 前記過硫酸塩/炭酸水素塩の質量比が2.5〜50の範囲にある請求項5又は6に記載のスライム処理方法。
- 前記スライム処理剤が、対象とするスライムが鉄を含有する請求項5〜7のいずれか一項に記載のスライム処理方法。
- 請求項5〜8のいずれか一項に記載のスライム処理方法を用いた、井戸の配管の洗浄方法。
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