JP2019011279A - 下痢抑制剤 - Google Patents
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Abstract
Description
項1. 動物性油脂の摂取により生じる下痢を抑制するために使用される剤であって、
ハンゲ、オウゴン、カンキョウ及び/又はショウキョウ、ニンジン、カンゾウ、タイソウ、並びにオウレンを含有する混合生薬の抽出物を含有する、下痢抑制剤。
項2. 動物性油脂の摂取の前に服用する、項1に記載の下痢抑制剤。
項3. 前記混合生薬が、ハンゲ4〜6重量部、オウゴン2.5〜3重量部、ショウキョウ2〜3重量部、ニンジン2.5〜3重量部、カンゾウ2.5〜3重量部、タイソウ2.5〜3重量部及びオウレン1重量部を含有する、項1又は2に記載の下痢抑制剤。
項4. 前記混合生薬が、ハンゲ5重量部、オウゴン2.5重量部、カンキョウ2.5重量部、ニンジン2.5重量部、カンゾウ2.5〜3.5重量部、タイソウ2.5重量部及びオウレン1重量部を含有する、項1又は2に記載の下痢抑制剤。
項5、 前記混合生薬が、ハンゲ4〜8重量部、オウゴン1.8〜4重量部、カンキョウ0.6〜2重量部、ニンジン1.8〜4重量部、カンゾウ1.8〜4重量部、タイソウ1.8〜4重量部、オウレン0.6〜1重量部及びショウキョウ2〜4重量部を含有する、項1又は2に記載の下痢抑制剤。
本発明の動物性油脂の摂取により生じる下痢を抑制する下痢抑制剤は、ハンゲ、オウゴン、カンキョウ及び/又はショウキョウ、ニンジン、カンゾウ、タイソウ、並びにオウレンを含有する混合生薬の抽出物を含有する。以下、本発明の構成について説明する。
混合生薬の抽出物は、ハンゲ、オウゴン、カンキョウ及び/又はショウキョウ、ニンジン、カンゾウ、タイソウ、並びにオウレンを含有する。混合生薬を構成する各生薬の混合比は、特に制限されないが、通常、原料生薬乾燥重量基準で、ハンゲ4〜8重量部、オウゴン1.8〜4重量部、カンキョウ0.6〜2.5重量部、ショウキョウ2〜4重量部、ニンジン1.8〜4重量部、カンゾウ1.8〜4重量部、タイソウ1.8〜4重量部、オウレン0.6〜1重量部が挙げられる。
また、本発明の錠剤組成物において混合生薬の抽出物の含有量は、本発明の効果が得られる限り限定されないが、本発明の下痢抑制剤中、抽出物の乾燥重量換算で10〜80重量%、好ましくは35〜80重量%、より好ましくは45〜80重量%である。なお、混合生薬の抽出物の含有量とは、混合生薬由来成分の量であり、例えば、混合生薬の抽出液の乾燥処理に際して賦形剤が添加された場合は、混合生薬の抽出物に含まれる賦形剤量を除いて換算される値である。
本発明の下痢抑制剤には、上述の混合生薬の抽出物以外に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。このような薬理成分の種類については、特に制限されないが、例えば、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、収れん剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、カフェイン類、強心利尿剤、抗菌剤、血管収縮剤、血管拡張剤、局所麻酔剤、生薬、生薬エキス末(上述の混合生薬の抽出物を除く)、ビタミン類、メントール類等が挙げられる。これらの薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの薬理成分の含有量については、使用する薬理成分の種類や下痢抑制剤の剤型等に応じて適宜設定すればよい。
本発明の下痢抑制剤の投与形態としては、経口投与(内服)又は経腸投与が挙げられるが、好ましくは経口投与である。
500〜3000mgとなる量が挙げられる。また、1日当たりの投与回数としては、動物性油脂の摂取を行う毎に投与すればよく、例えば1回以上、好ましくは1〜3回が挙げられる。
混合生薬の抽出物
混合生薬の抽出物として、以下の混合生薬エキスを用意した。混合生薬エキスは、原料生薬乾燥重量に換算して、ハンゲ5重量部、オウゴン2.5重量部、ショウキョウ2.5重量部、ニンジン2.5重量部、カンゾウ2.5重量部、タイソウ2.5重量部及びオウレン1重量部を、水20倍重量(560重量部)を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライを用いて乾燥したものである。なお、スプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。
表1に示す組成の製剤(錠剤)を調製した。実施例1は、本発明の混合生薬の抽出物を有効成分として含む下痢抑制剤、比較例1は有効成分を含まないプラセボ、比較例2は木クレオソート有効成分として含む止瀉薬である。
普段、豚骨ラーメンや焼肉などの動物性脂質を多く含む物を食べると、下痢をする人9名に協力を得た。これら被験者に、普段であれば下痢になる程度の動物性脂質を含む食事をしてもらった。
表1に示す各製剤について、それぞれの用法に従い服用し、食事後24時間以内における下痢症状(下痢およびそれに伴う腹痛症状)を評価した。なお、用法としては、実施例1の製剤(下痢抑制剤)及び比較例1の製剤(プラセボ)は食事の30分前に服用し、比較例1の製剤(木クレオソート剤)は食後すぐに服用するものとした。
食事後24時間以内の下痢の症状の如何について、以下の評価基準に基づいて5点満点で採点し、被験者9名による評価点の合計点を求めた。
1点 つらい
2点 ややつらい
3点 どちらともいえない
4点 ほとんどつらくない
5点 つらくない
表2に示す処方の下痢抑制剤を調製した。混合生薬エキスAは、混合生薬の抽出物であり、原料生薬乾燥重量に換算して、ハンゲ5重量部、オウゴン2.5重量部、ショウキョウ2.5重量部、ニンジン2.5重量部、カンゾウ2.5重量部、タイソウ2.5重量部及びオウレン1重量部を、水20倍重量(560重量部)を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライを用いて乾燥したものである。なお、混合生薬エキスA調製時のスプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。混合生薬エキスBは、混合生薬の抽出物であり、原料生薬乾燥重量に換算して、ハンゲ5重量部、オウゴン2.5重量部、カンキョウ2.5重量部、ニンジン2.5重量部、カンゾウ3.5重量部、タイソウ2.5重量部及びオウレン1重量部を、水20倍重量(560重量部)を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライを用いて乾燥したものである。なお、混合生薬エキスB調製時のスプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。混合生薬エキスCは、混合生薬の抽出物であり、原料生薬乾燥重量に換算して、ハンゲ5重量部、オウゴン2.5重量部、ニンジン2.5重量部、カンゾウ2.5重量部、タイソウ2.5重量部、オウレン1重量部、カンキョウ1.5重量部、及びショウキョウ2重量部を、水20倍重量(560重量部)を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライを用いて乾燥したものである。なお、混合生薬エキスC調製時のスプレードライヤーによる乾燥は、スプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。いずれの処方例の下痢抑制剤によっても、下痢症状を効果的に抑制することができた。
Claims (5)
- 動物性油脂の摂取により生じる下痢を抑制するために使用される剤であって、
ハンゲ、オウゴン、カンキョウ及び/又はショウキョウ、ニンジン、カンゾウ、タイソウ、並びにオウレンを含有する混合生薬の抽出物を含有する、下痢抑制剤。 - 動物性油脂の摂取の前に服用する、請求項1に記載の下痢抑制剤。
- 前記混合生薬が、ハンゲ4〜6重量部、オウゴン2.5〜3重量部、ショウキョウ2〜3重量部、ニンジン2.5〜3重量部、カンゾウ2.5〜3重量部、タイソウ2.5〜3重量部及びオウレン1重量部を含有する、請求項1又は2に記載の下痢抑制剤。
- 前記混合生薬が、ハンゲ5重量部、オウゴン2.5重量部、カンキョウ2.5重量部、ニンジン2.5重量部、カンゾウ2.5〜3.5重量部、タイソウ2.5重量部及びオウレン1重量部を含有する、請求項1又は2に記載の下痢抑制剤。
- 前記混合生薬が、ハンゲ4〜8重量部、オウゴン1.8〜4重量部、カンキョウ0.6〜2重量部、ニンジン1.8〜4重量部、カンゾウ1.8〜4重量部、タイソウ1.8〜4重量部、オウレン0.6〜1重量部及びショウキョウ2〜4重量部を含有する、請求項1又は2に記載の下痢抑制剤。
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