JP2019010596A - 計測器 - Google Patents

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Kunihiko Horikawa
邦彦 堀川
英作 川野
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英作 川野
裕 松井
Yutaka Matsui
裕 松井
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Abstract

【課題】体動等の不要な成分を除去して、正確に被計測対象の情報を計測する【解決手段】計測器は、光を照射する発光手段(201)と、照射された光の被計測対象(500)からの戻り光を受光する第1受光手段(211)及び第2受光手段(212)と、第1受光手段で受光した光と第2受光手段で受光した光との和信号及び差信号の差分に基づいて、被計測対象に関する情報を算出する算出手段(320)とを備える。このような計測器によれば、体動等の不要な成分を除去して、正確に被計測対象の情報を計測することが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば被計測対象からの戻り光に基づいて、生体情報等の各種情報を計測する計測器の技術分野に関する。
この種の計測器では、例えば発光素子から被計測対象である生体等に光が照射され、受光素子で検出される戻り光に基づいて脈動等の生体情報が計測される。計測器に用いられる受光素子は1つであってもよいが、より好適な計測を実現するために2つ以上の受光素子を用いることもできる。
例えば特許文献1には、2つの受光素子の差信号に基づいて脈動を検出するという技術が提案されている。特許文献2には、2つの受光素子の差信号に基づいて体動を検出するという技術が提案されている。特許文献3では、トラッキング信号に不要なオフセット成分の重畳を防止するために、発光素子と2つの受光素子との距離を夫々等しくするという技術が提案されている。
国際公開99/12469号公報 特許第3789487号公報 特許第3966434号公報
生体情報を検出する際には、計測中の生体の体動等に起因して検出信号に乱れが生ずる場合がある。このため、生体情報を正確に検出するためには、検出信号から体動による影響を除去できることが好ましい。しかしながら、上述した特許文献2に記載されているような体動の検出方法では、受光素子が離れた位置に配置された場合において、生体内を伝播する光の経路が異なり、結果として相異なる体動が検出されてしまう。例えば、生体の指等において脈動を検出する場合には、指先側と指付け根側とで異なる体動が検出されてしまう。このように、上記特許文献を含む従来技術では、体動を正確に検出することが困難であるといえる。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みてなされたものであり、体動等の不要な成分を除去して、正確に被計測対象の情報を計測することが可能な計測器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、計測器は、光を照射する発光手段と、前記照射された光の被計測対象からの戻り光を受光する第1受光手段及び第2受光手段と、前記第1受光手段で受光した光と前記第2受光手段で受光した光との和信号から、前記第1受光手段で受光した光と前記第2受光手段で受光した光との差信号を差し引いた差分信号に基づいて、前記被計測対象に関する情報を算出する算出手段とを備える。
本発明のこのような作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
第1実施例に係る計測器の全体構成を示す概略構成図である。 第1実施例に係る計測器による生体情報の計測方法を示す斜視図である。 第1実施例に係る計測器の発光素子と受光素子との距離関係を示す平面図である。 第1実施例に係る計測器の動作を示すフローチャートである。 和信号の一例を示すグラフ(その1)である。 差信号の一例を示すグラフ(その1)である。 和信号と差信号と差分信号の一例を示すグラフ(その1)である。 和信号の一例を示すグラフ(その2)である。 差信号の一例を示すグラフ(その2)である。 和信号と差信号と差分信号の一例を示すグラフ(その2)である。 第2実施例に係る計測器の発光素子と受光素子との距離関係を示す平面図である。 第2実施例に係る計測器の変形例を示す平面図である。 第2実施例に係る計測器の動作を示すフローチャートである。 第3実施例に係る計測器の受光素子間の距離関係を示す平面図である。 第3実施例に係る計測器の動作を示すフローチャートである。
以下、計測器に係る実施形態について順に説明する。
本実施形態の第1の計測器は、光を照射する発光手段と、前記照射された光の被計測対象からの戻り光を受光する第1受光手段及び第2受光手段と、前記第1受光手段で受光した光と前記第2受光手段で受光した光との和信号及び差信号の差分に基づいて、前記被計測対象に関する情報を算出する算出手段とを備える。
本実施形態の第1の計測器によれば、その動作時には、例えばLED(Light Emitting Diode)等を含んで構成される発光手段から、被計測対象である生体等に向けて光が照射される。発光手段から照射された光は、被計測対象において散乱又は透過され、戻り光として第1受光手段及び第2受光手段でそれぞれ検出される。第1受光手段及び第2受光手段は、それぞれフォトダイオード等を含んで構成されており、検出した戻り光に応じた検出信号を出力する。
第1受光手段及び第2受光手段から検出信号が出力されると、例えば演算回路等を含んで構成される算出手段において、これらの検出信号の和信号及び差信号が算出される。即ち、第1受光手段による検出信号と第2受光手段による検出信号とを足し併せた和信号、及び第1受光手段による検出信号と第2受光手段による検出信号との差分である差信号が算出される。
続いて算出手段では、上述の和信号と差信号との差分が算出される。そして、この和信号と差信号との差分に基づいて、被計測対象に関する情報が算出される。なお、算出される情報の一例としては、生体における脈動等が挙げられる。
ここで特に、第1受光手段及び第2受光手段の各々から得られる検出信号は、被計測対象に関する一の情報(例えば、生体の脈動成分のように、わずかな位置の違いでは変動しない情報)を同程度に含む一方で、被計測対象に関する他の情報(例えば、生体の体動成分のように、わずかな位置の違いで変動する情報)を異なる状態で含んでいる。このため、検出信号の差分である差信号では、被計測対象に関する一の情報がキャンセル(相殺)され、被計測対象に関する他の情報のみが残る。よって、被計測対象から得られる複数種類の情報の中から、上記他の情報のみを抽出できる。
そして更に、検出信号の和信号から差信号を差し引くことで、和信号及び差信号の各々に含まれている他の情報がキャンセルされる。この結果、被計測対象から得られる複数種類の情報の中から、上記一の情報のみを抽出できる。
以上説明したように、本実施形態に係る計測器によれば、検出信号に含まれる様々な種類の情報の中から特定の情報のみを抽出することが可能となる。具体的には、例えば被計測対象である生体から得られる検出信号について、脈動成分のみ或いは体動成分のみを抽出できる。従って、計測に不要な成分を除去して、正確に被計測対象の情報を計測することが可能である。
本実施形態の第1の計測器の一態様では、前記発光手段の発光点と前記第1受光手段との距離は、前記発光手段の発光点と前記第2受光手段との距離に等しい。
この態様によれば、第1受光手段の受光条件及び第2受光手段の受光条件を互いに近づけることができるため、各受光手段の検出信号から、より正確に特定の情報を抽出することが可能となる。
なお、本態様における「等しい」とは、2つの値が完全に一致する場合を含む他、上述した効果を十分に得られる程度にまで、2つの値が近いことを含む広い概念である。
本実施形態の第2の計測器は、光を照射する発光手段と、前記照射された光の被計測対象からの戻り光を受光する2つの受光手段を夫々有する第1受光手段対及び第2受光手段対と、前記第1受光手段対及び前記第2受光手段対の各々において、一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とを加算して加算出力とし、前記第1受光手段対の加算出力と前記第2受光手段対の加算出力とを加算して和信号を生成する和信号生成手段と、前記第1受光手段対及び前記第2受光手段対の各々において、一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とを減算して減算出力とし、前記第1受光手段対の減算出力と前記第2受光手段対の減算出力とを加算して差信号を生成する差信号生成手段と、前記和信号及び前記差信号の差分に基づいて、前記被計測対象に関する情報を算出する算出手段とを備える。
本実施形態の第2の計測器によれば、その動作時には、例えばLED等を含んで構成される発光手段から、被計測対象である生体等に向けて光が照射される。発光手段から照射された光は、被計測対象において散乱又は透過され、戻り光として第1受光手段対及び第2受光手段対でそれぞれ検出される。第1受光手段対及び第2受光手段対は、それぞれ一の受光手段及び他の受光手段を備えている。これら一の受光手段及び他の受光手段は、それぞれフォトダイオード等を含んで構成されており、検出した戻り光に応じた検出信号を出力する。
第1受光手段対及び第2受光手段対から検出信号が出力されると、和信号生成手段において、第1受光手段対及び第2受光手段対の各々における一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とが加算され加算出力とされる。即ち、第1受光手段ついにおける一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とが加算され第1受光手段対の加算出力とされると共に、第2受光手段ついにおける一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とが加算され第2受光手段対の加算出力とされる。続いて和信号生成手段では、第1受光手段対の加算出力と第2受光手段対の加算出力とが加算され和信号が生成される。即ち、和信号は、第1受光手段対及び第2受光手段対に含まれる4つの受光手段の検出信号をそれぞれ足し併せた信号である。
一方、差信号生成手段では、第1受光手段対及び第2受光手段対の各々における一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とが減算され減算出力とされる。即ち、第1受光手段ついにおける一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とが減算され第1受光手段対の減算出力とされると共に、第2受光手段ついにおける一の受光手段の出力と他の受光手段の出力とが減算され第2受光手段対の減算出力とされる。続いて差信号生成手段では、第1受光手段対の減算出力と第2受光手段対の減算出力とが加算され差信号が生成される。即ち、差信号は、第1受光手段対に含まれる2つの受光手段の差分信号及び第2受光手段対に含まれる2つの受光手段の差分信号をそれぞれ足し併せた信号である。
和信号及び差信号が算出されると、算出手段において和信号と差信号との差分が算出される。そして、この和信号と差信号との差分に基づいて、被計測対象に関する情報が算出される。なお、算出される情報の一例としては、生体における脈動等が挙げられる。
ここで特に、第1受光手段対及び第2受光手段対における一の受光手段及び他の受光手段の各々から得られる検出信号は、被計測対象に関する一の情報(例えば、生体の脈動成分のように、わずかな位置の違いでは変動しない情報)を同程度に含む一方で、被計測対象に関する他の情報(例えば、生体の体動成分のように、わずかな位置の違いで変動する情報)を異なる状態で含んでいる。このため、検出信号の差分である減算出力及び減算出力を足し併せた差信号では、被計測対象に関する一の情報がキャンセル(相殺)され、被計測対象に関する他の情報のみが残る。よって、被計測対象から得られる複数種類の情報の中から、上記他の情報のみを抽出できる。
そして更に、検出信号の和信号から差信号を差し引くことで、和信号及び差信号の各々に含まれている他の情報がキャンセルされる。この結果、被計測対象から得られる複数種類の情報の中から、上記一の情報のみを抽出できる。
以上説明したように、本実施形態に係る計測器によれば、検出信号に含まれる様々な種類の情報の中から特定の情報のみを抽出することが可能となる。具体的には、例えば被計測対象である生体から得られる検出信号について、脈動成分のみ或いは体動成分のみを抽出できる。従って、計測に不要な成分を除去して、正確に被計測対象の情報を計測することが可能である。
本実施形態の第2の計測器の一態様では、前記発光手段の発光点と前記第1受光手段対の一の受光手段との距離は、前記発光手段の発光点と前記第1受光手段対の他の受光手段との距離に等しく、前記発光手段の発光点と前記第2受光手段対の一の受光手段との距離は、前記発光手段の発光点と前記第2受光手段対の他の受光手段との距離に等しい。
この態様によれば、第1受光手段対における一の受光手段の受光条件及び第1受光手段対における他の受光手段の受光条件を互いに近づけることができると共に、第2受光手段対における一の受光手段の受光条件及び第2受光手段対における他の受光手段の受光条件を互いに近づけることができる。このため、各受光手段の検出信号から、より正確に特定の情報を抽出することが可能となる。
なお、本態様における「等しい」とは、2つの値が完全に一致する場合を含む他、上述した効果を十分に得られる程度にまで、2つの値が近いことを含む広い概念である。
本実施形態の第3の計測器は、光を照射する発光手段と、前記照射された光の被計測対象からの戻り光を受光する第1受光手段、第2受光手段、第3受光手段及び第4受光手段と、一の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第2受光手段の出力を加算した第1加算出力と、減算した第1減算出力とを夫々演算する第1演算手段と、前記一の方向に沿って隣接した第3受光手段及び第4受光手段の出力を加算した第2加算出力と、減算した第2減算出力とを夫々演算する第2演算手段と、前記一の方向とは異なる他の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第3受光手段の出力を加算した第3加算出力と、減算した第3減算出力とを夫々演算する第3演算手段と、前記他の方向に沿って隣接した第2受光手段及び第4受光手段の出力を加算した第4加算出力と、減算した第4減算出力とを夫々演算する第4演算手段と、前記第1加算出力及び前記第2加算出力を加算して、前記一の方向に関する和信号を生成する第1和信号生成手段と、前記第1減算出力及び前記第2減算出力を加算して、前記一の方向に関する差信号を生成する第1差信号生成手段と、前記第3加算出力及び前記第4加算出力を加算して、前記他の方向に関する和信号を生成する第2和信号生成手段と、前記第3減算出力及び前記第4減算出力を加算して、前記他の方向に関する差信号を生成する第2差信号生成手段と、前記位置の方向及び前記他の方向の各々において、前記和信号及び前記差信号の差分に基づき、前記被計測対象に関する情報を算出する算出手段とを備える。
本実施形態の第3の計測器によれば、その動作時には、例えばLED等を含んで構成される発光手段から、被計測対象である生体等に向けて光が照射される。発光手段から照射された光は、被計測対象において散乱又は透過され、戻り光として第1受光手段、第2受光手段、第3受光手段及び第4受光手段でそれぞれ検出される。これら第1から第4の受光手段は、それぞれフォトダイオード等を含んで構成されており、検出した戻り光に応じた検出信号を出力する。
第1から第4受光手段から検出信号が出力されると、第1演算手段において、一の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第2受光手段の出力を加算した第1加算出力と、減算した第1減算出力とが夫々演算される。第2演算手段において、一の方向に沿って隣接した第3受光手段及び第4受光手段の出力を加算した第2加算出力と、減算した第2減算出力とが夫々演算される。第3演算手段において、一の方向とは異なる他の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第3受光手段の出力を加算した第3加算出力と、減算した第3減算出力とが夫々演算される。第4演算手段において、他の方向に沿って隣接した第2受光手段及び第4受光手段の出力を加算した第4加算出力と、減算した第4減算出力とが夫々演算される。
第1加算出力及び第2加算出力は第1和信号生成手段において加算され、一の方向に関する和信号が生成される。また、第1減算出力及び第2減算出力は第1差信号生成手段において加算され、一の方向に関する差信号が生成される。同様に、第3加算出力及び第4加算出力は第2和信号生成手段において加算され、他の方向に関する和信号が生成される。また、第3減算出力及び第4減算出力は第2差信号生成手段において加算され、他の方向に関する差信号が生成される。即ち、和信号及び差信号は、一の方向及び他の方向の各々に関して夫々生成される。
和信号及び差信号が算出されると、算出手段において各々の方向に関する和信号と差信号との差分が夫々算出される。具体的には、一の方向に関する和信号と一の方向に関する差信号との差分が算出されると共に、他の方向に関する和信号と他の方向に関する差信号との差分が算出される。即ち、和信号と差信号との差分は、一の方向及び他の方向の各々に関して夫々生成される。
和信号と差信号との差分が算出されると、算出された各々の方向に関する差分に基づいて被計測対象に関する情報が算出される。例えば、一の方向に関する差分に基づいて被計測対象に関する情報が算出されると共に、同様に他の方向に関する差分に基づいて被計測対象に関する情報が算出される。なお、一の方向に関する差分に基づいて算出される情報と、他の方向に関する差分に基づいて算出される情報とで所定の演算(例えば、平均値の算出等)を行うことで、一の方向に関する差分及び他の方向に関する差分の両方に基づく情報を算出することもできる。ちなみに、ここで算出される生体に関する情報の一例としては、生体における脈動等が挙げられる。
ここで特に、第1から第4受光手段の各々から得られる検出信号は、被計測対象に関する一の情報(例えば、生体の脈動成分のように、わずかな位置の違いでは変動しない情報)を同程度に含む一方で、被計測対象に関する他の情報(例えば、生体の体動成分のように、わずかな位置の違いで変動する情報)を異なる状態で含んでいる。このため、各検出信号の差分を足し併せた差信号では、被計測対象に関する一の情報がキャンセル(相殺)され、被計測対象に関する他の情報のみが残る。よって、被計測対象から得られる複数種類の情報の中から、上記他の情報のみを抽出できる。
そして更に、検出信号の和信号から差信号を差し引くことで、和信号及び差信号の各々に含まれている他の情報がキャンセルされる。この結果、被計測対象から得られる複数種類の情報の中から、上記一の情報のみを抽出できる。
また本実施形態では特に、一の方向及び他の方向の各々に関して和信号及び差信号の差分が算出されるため、一方向に関してのみ和信号及び差信号の差分を算出する場合と比べて、高い精度で生体に関する情報を算出できる。
以上説明したように、本実施形態に係る計測器によれば、検出信号に含まれる様々な種類の情報の中から特定の情報のみを抽出することが可能となる。具体的には、例えば被計測対象である生体から得られる検出信号について、脈動成分のみ或いは体動成分のみを抽出できる。従って、計測に不要な成分を除去して、正確に被計測対象の情報を計測することが可能である。
本実施形態の第3の計測器の一態様では、前記第1受光手段、前記第2受光手段、前記第3受光手段及び前記第4受光手段は、各々が平面的に隣接する距離が等しくなるよう配置されている。
この態様によれば、一の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第2受光手段間の距離、一の方向に沿って隣接した第3受光手段及び第4受光手段間の距離、他の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第3受光手段の距離、並びに他の方向に沿って隣接した第2受光手段及び第4受光手段間の距離が、夫々等しくなるよう配置される。
その結果、一の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第2受光手段の出力を加算した第1加算出力、減算した第1減算出力、一の方向に沿って隣接した第3受光手段及び第4受光手段の出力を加算した第2加算出力、減算した第2減算出力、他の方向に沿って隣接した第1受光手段及び第3受光手段の出力を加算した第3加算出力、減算した第3減算出力、他の方向に沿って隣接した第2受光手段及び第4受光手段の出力を加算した第4加算出力、減算した第4減算出力が、夫々同様の条件で算出される。即ち、各加算出力及び減算出力が、所定の間隔を空けて配置された2つの受光素子に関するパラメータとして算出される。
よって、これらの加算出力及び減算出力の各々を加算して得られる和信号及び差信号を適切なものとできる。従って、一の方向及び他の方向の各々について、正確に被計測対象の情報を計測することが可能となる。
本実施形態の第3の計測器の他の態様では、前記発光手段の発光点と、前記第1受光手段、第2受光手段、第3受光手段及び第4受光手段の各々との距離は、夫々等しい。
この態様によれば、第1から第4受光手段の各々の受光条件を互いに近づけることができる。このため、各受光手段の検出信号から、より正確に特定の情報を抽出することが可能となる。
なお、本態様における「等しい」とは、2つの値が完全に一致する場合を含む他、上述した効果を十分に得られる程度にまで、2つの値が近いことを含む広い概念である。
本実施形態の計測器の他の態様では、前記算出手段は、前記和信号の周波数成分及び前記差信号の周波数成分の差分に基づいて、前記被計測対象に関する情報を算出する。
この態様によれば、和信号及び差信号に対して周波数解析が行われ、解析結果である周波数成分を用いて被計測対象に関する情報が算出される。このようにすれば、周波数成分のピークを利用して特定の情報を検出できるため、より好適な計測が実現できる。
上述した周波数成分を利用する態様では、前記和信号の周波数成分及び前記差信号の周波数成分を、各々の最大値で夫々除算することで正規化する正規化手段を更に備え、前記算出手段は、正規化された前記和信号の周波数成分及び正規化された前記差信号の周波数成分の差分である差分周波数成分に基づいて、前記被計測対象に関する情報を算出してもよい。
この場合、和信号の周波数成分が、和信号の周波数成分の最大値で除算され正規化される。同様に、差信号の周波数成分も、差信号の周波数成分の最大値で除算され正規化される。よって、周波数成分のピークを容易に検出することが可能となり、より好適な計測が実現できる。
上述した正規化された周波数成分を利用する態様では、前記算出手段は、前記差分周波数成分内で最大振幅を示す周波数を、前記被計測対象の脈動周期と推定してもよい。
この場合、和信号には被計測対象である生体の脈動成分及び体動成分が含まれる。一方で、差信号では、脈動成分がキャンセルされるため体動成分のみが含まれる。このため、和信号と差信号の周波数成分の差分である差分周波数成分を算出すると、和信号及び差信号の両方に含まれる体動成分のみがキャンセルされ、脈動成分のみが残る。よって、差分周波数成分内で最大振幅を示す周波数を、生体の脈動周期と推定できる。
以下、図面を参照しながら、計測器の実施例について説明する。
<1:第1実施例>
初めに、第1実施例に係る計測器について説明する。尚、以下では、計測器を脈動計測装置に適用した例について説明する(以降の実施例についても同様とする)。
<1−1:計測器の構成>
まず、第1実施例に係る計測器の構成について、図1から図3を参照して説明する。ここに図1は、第1実施例に係る計測器の全体構成を示す概略構成図である。また図2は第1実施例に係る計測器による生体情報の計測方法を示す斜視図であり、図3は、第1実施例に係る計測器の発光素子と受光素子との距離関係を示す平面図である。
図1において、本実施例に係る計測器101は、プローブ111と、配線部310と、生体情報算出部320と、ディスプレイ330とを備えて構成されている。
プローブ111には、被計測対象である生体に光を発光する発光素子201と、生体からの戻り光を受光する第1受光素子211及び第2受光素子212と、遮光板250とが設けられている。発光素子201は、「発光手段」の一具体例であり、例えば一又は複数のLEDを含んで構成されている。第1受光素子211及び第2受光素子212は、夫々「第1受光手段」及び「第2受光手段」の一具体例であり、互いに同様の構造を有するフォトダイオードとして構成されている。遮光板250は、発光素子201から照射された光が、直接(即ち、生体において散乱又は透過されることなく)第1受光素子211及び第2受光素子212に向かうことを防止するために設けられている。
図2に示すように、本実施例に係るプローブ111は、計測時には、生体500(例えば、指先や耳たぶ等)に取付けられる(なお、図2においては、説明の便宜上、生体500とプローブ111との間に空間が存在しているが、典型的には生体500とプローブ11とが接触するように取付けられる)。計測時には、発光素子201から照射された光のうち、生体500において反射される光が、第1受光素子211及び第2受光素子212において受光される。
なお、本実施例では上述したように、生体500における反射光を受光する反射型の装置について説明しているが、生体500における透過光を受光する透過型の装置についても本発明は適用できる。透過型の装置では、発光素子201から見て生体500を介した反対側に、第1受光素子211及び第2受光素子212が配置される。
図3に示すように、本実施例に係るプローブ111では、発光素子201と、第1受光素子211及び第2受光素子212との距離関係が明確に規定されている。具体的には、発光素子201の発光点から第1受光素子211の受光点までの距離L1と、発光素子201の発光点から第2受光素子212の受光点までの距離L2とが互いに等しくされている。よって、第1受光素子211及び第2受光素子212には、互いに同様の条件で戻り光が入射することになる。
図1に戻り、プローブ111は、配線部310を介して生体情報算出部320に接続されている。また生体情報算出部320は、ディスプレイ330に接続されている。
生体情報算出部320は、「算出手段」の一具体例であり、第1受光素子211及び第2受光素子212の各々で生成される検出信号(即ち、受光した光の強さに応じて生成される信号)に基づいて、生体500の脈動周期を算出する。なお、生体情報算出部320は、検出信号から算出できる生体情報であれば、脈動周期以外の生体情報を算出してもよい。算出された脈動周期は、ディスプレイ330において表示される。
なお、本実施例に係る計測器101には、上述した構成要素に加えて、計測器101の動作を制御するための入力手段等の他の構成要素が備えられていてもよい。
<1−2:計測器の動作>
次に、第1実施例に係る計測器の動作について、図4からを参照して説明する。ここに図4は、第1実施例に係る計測器の動作を示すフローチャートである。
図4において、本実施例に係る計測器の動作時には、先ず発光素子201から生体500に対して光が照射される(ステップS101)。発光素子201から照射された光は、生体500において反射され、第1受光素子211及び第2受光素子212の各々において受光される。そして、第1受光素子211及び第2受光素子212では、受光した光の強さに応じて夫々検出信号が生成される(ステップS102)。即ち、第1受光素子211と第2受光素子212とで、別々に2種類の検出信号が生成される。検出信号は、生体情報算出部320に出力される。
生体情報算出部320では、まず検出信号の和信号及び差信号が算出される(ステップS103)。具体的には、第1受光素子211の検出信号と第2受光素子212の検出信号とが加算され、和信号が算出される。また、第1受光素子211の検出信号と第2受光素子212の検出信号とが減算され、差信号が算出される。
続いて生体情報算出部320では、和信号及び差信号が夫々正規化される(ステップS104)。具体的には、和信号は和信号の最大値で除算されることで正規化される。同様に、差信号は差信号の最大値で除算されることで正規化される。なお、他の正規化手法を用いることも可能である。
続いて生体情報算出部320では、正規化された和信号から正規化された差信号が減算される(ステップS105)。即ち、和信号と差信号の差分信号が算出される。そして生体情報算出部320では、算出された差分信号において、振幅が最大となる周波数が検出され(ステップS106)、検出された周波数が生体の脈動周期として出力される(ステップS107)。
ここで、検出信号から算出される和信号及び差信号、並びにそれらの差分信号について、図5から図10を参照して具体的に説明する。ここに図5は、和信号の一例を示すグラフ(その1)であり、図6は、差信号の一例を示すグラフ(その1)であり、図7は、和信号と差信号と差分信号の一例を示すグラフ(その1)である。また図8は、和信号の一例を示すグラフ(その2)であり、図9は、差信号の一例を示すグラフ(その2)であり、図10は、和信号と差信号と差分信号の一例を示すグラフ(その2)である。
図5において、和信号は、第1受光素子211の検出信号と第2受光素子212の検出信号とを加算したものである。このため正規化された和信号では、生体500の脈動周期がピークとして現れる。また、脈動周期に加えて、生体500の体動に起因するピークも現れる。ここでは、図中の左側のピークを脈動、右側のピークを体動と示しているが、和信号が算出された段階では、いずれのピークが脈動(即ち、検出すべき値)であるか否かを判定することができない。よって、和信号のみを用いても、脈動を計測することはできない。或いは、仮に計測できたとしても精度の低いものとなってしまう。
図6において、差信号は、第1受光素子211の検出信号と第2受光素子212の検出信号とを減算したものである。ここで特に、第1受光素子211及び第2受光素子212の各々から得られる検出信号は、図5で示す和信号からも分かるように、生体の脈動成分及び体動成分を含んでいるが、一方の脈動成分が受光素子のわずかな位置の違いでは変動しない特性を有するのに対し、他方の体動成分は受光素子のわずかな位置の違いで変動する特性を有している。このため、第1受光素子211及び第2受光素子212の各々から得られる検出信号は、互いに同程度の脈動成分を含む一方で、異なる体動成分を含んでいる。この結果、検出信号の差分である差信号では、生体の脈動成分がキャンセル(相殺)され、生体の体動成分のみが残る。よって、差信号によれば、検出信号に含まれる複数種類の情報の中から、体動成分のみを抽出できる。
図7において、上述した和信号から差信号を差し引くと、和信号及び差信号の各々に含まれている体動成分がキャンセルされる。この結果、差分信号には、生体500の脈動成分のみが残ることになる。よって、差分信号の最大振幅である周波数の検出によって、生体500の脈動周期を計測することが可能となる。
なお、図5から図7に示す波形では、差信号及び差分信号を算出しなくとも、和信号の最大振幅から脈動周期を検出することができるが、和信号の最大振幅が脈動成分とはならない場合もあり得る。
図8に示す和信号では、図中の左側の脈動成分のピークが、図中の右側の体動成分のピークより小さく現れている。よって、このような場合に和信号の最大振幅を検出すると、計測すべきでない体動成分が計測されてしまうことになる。
しかしながら図9に示すように、差信号においては、上述した場合と同様に脈動成分がキャンセルされ体動成分のみが残る。
よって図10に示すように、和信号と差信号との差分信号を算出すれば、体動成分がキャンセルされ脈動成分のみが残る。従って、差分信号の最大振幅である周波数の検出によって、生体500の脈動周期を計測することが可能となる。
以上説明したように、第1実施例に係る計測器によれば、検出信号に含まれる様々な種類の情報の中から特定の情報のみを抽出することが可能となる。従って、計測に不要な体動成分を除去して、正確に生体500の脈動周期を計測することが可能である。
<2:第2実施例>
次に、第2実施例に係る計測器について説明する。なお、第2実施例は、上述した第1実施例と一部の構成及び動作が異なるのみであり、その他の点については概ね同様である。このため以下では、既に述べた第1実施例と異なる点について詳細に説明し、重複する点については適宜説明を省略するものとする。
<2−1:計測器の構成>
まず、第2実施例に係る計測器の構成について、図11及び図12を参照して説明する。ここに図11は、第2実施例に係る計測器の発光素子と受光素子との距離関係を示す平面図である。また、図12は、第2実施例に係る計測器の変形例を示す平面図である。
図11において、第2実施例に係る計測器は、第1受光素子221、第2受光素子222、第3受光素子223、及び第4受光素子224の4つの受光素子を備えて構成されている。ここで、発光素子201の発光点と第1受光素子221の受光点との距離L1、発光素子201の発光点と第2受光素子222の受光点との距離L2、発光素子201の発光点と第3受光素子223の受光点との距離L3、及び発光素子201の発光点と第4受光素子224の受光点との距離L4は、互いに等しくされている。よって、第1受光素子221、第2受光素子222、第3受光素子223、及び第4受光素子224の各々には、互いに同様の条件で戻り光が入射することになる。
図12において、第1受光素子221、第2受光素子222、第3受光素子223、及び第4受光素子224は、上記距離L1からL4の全てが等しくされずともよく、発光素子201の発光点と第1受光素子221の受光点との距離L1と、発光素子201の発光点と第2受光素子222の受光点との距離L2とが互いに等しく、発光素子201の発光点と第3受光素子223の受光点との距離L3と、発光素子201の発光点と第4受光素子224の受光点との距離L4とが互いに等しくなるように配置されてもよい。
即ち、第2実施例に係る計測器は、発光素子201との距離が互いに等しい2つの受光素子を含む受光素子対を2つ備えていればよい。以下では、発光素子201までの距離が互いに等しい第1受光素子221及び第2受光素子222を第1受光素子対と称し、同様に第3受光素子223及び第4受光素子224を第2受光素子対と称する。ここで、第1受光素子対に含まれる2つの受光素子には、互いに同様の条件で戻り光が入射することになる。また第2受光素子対に含まれる2つの受光素子にも、第1受光素子対とは異なる条件ではあるが、互いに同様の条件で戻り光が入射することになる。
<2−2:計測器の動作>
次に、第2実施例に係る計測器の動作について、図13を参照して説明する。ここに図13は、第2実施例に係る計測器の動作を示すフローチャートである。
図13において、本実施例に係る計測器の動作時には、先ず発光素子201から生体500に対して光が照射される(ステップS201)。発光素子201から照射された光は、生体500において反射され、第1受光素子221、第2受光素子222、第3受光素子223、及び第4受光素子224の各々において受光される。そして、第1受光素子221、第2受光素子222、第3受光素子223、及び第4受光素子224では、受光した光の強さに応じて夫々検出信号が生成される(ステップS202)。即ち、第1受光素子221、第2受光素子222、第3受光素子223、及び第4受光素子224で、別々に4種類の検出信号が生成される。検出信号は、生体情報算出部320に出力される。
生体情報算出部320では、まず第1受光素子対の加算出力及び減算出力が夫々算出される(ステップS203)。具体的には、第1受光素子221の検出信号と第2受光素子222の検出信号とが加算され、加算出力が算出される。また、第1受光素子221の検出信号と第2受光素子222の検出信号とが減算され、減算出力が算出される。
同様に、生体情報算出部320では、第2受光素子対の加算出力及び減算出力も夫々算出される(ステップS204)。具体的には、第3受光素子223の検出信号と第4受光素子224の検出信号とが加算され、加算出力が算出される。また、第3受光素子223の検出信号と第4受光素子224の検出信号とが減算され、減算出力が算出される。
続いて生体情報算出部320では、和信号及び差信号が算出される(ステップS205)。具体的には、第1受光素子対の加算出力と第2受光素子対の加算出力が加算され、和信号が算出される。また、第1受光素子対の減算出力と第2受光素子対の減算出力が加算され、差信号が算出される。
続いて生体情報算出部320では、和信号及び差信号が夫々正規化される(ステップS206)。具体的には、和信号は和信号の最大値で除算されることで正規化される。同様に、差信号は差信号の最大値で除算されることで正規化される。なお、他の正規化手法を用いることも可能である。
続いて生体情報算出部320では、正規化された和信号から正規化された差信号が減算される(ステップS207)。即ち、和信号と差信号の差分信号が算出される。そして生体情報算出部320では、算出された差分信号において、振幅が最大となる周波数が検出され(ステップS208)、検出された周波数が生体の脈動周期として出力される(ステップS209)。
ここで第2実施例では、第1実施例とは異なり4つの受光素子が備えられているものの、第1受光素子対及び第2受光素質対の各々において、2つの受光素子には互いに同様の条件で戻り光りが入射される。よって、第1受光素子対及び第2受光素質対の各々の加算出力同士を加算した和信号は、図5及び図8に示したように、脈動成分及び体動成分の両方を含む。一方で、第1受光素子対及び第2受光素質対の各々の減算出力同士を加算した差信号は、図6及び図9に示したように体動成分のみを含む。よって、和信号と差信号との差分信号は、図7及び図10に示したように脈動成分のみを含む。
以上説明したように、第2実施例に係る計測器によれば、計測に不要な体動成分を除去して、正確に生体500の脈動周期を計測することが可能である。また第2実施例では特に、第1実施例と比べて受光素子の数が多い分だけ、高い精度で脈動成分及び体動成分の抽出が行える。
<3:第3実施例>
次に、第3実施例に係る計測器について説明する。なお、第3実施例は、上述した第1及び第2実施例と一部の構成及び動作が異なるのみであり、その他の点については概ね同様である。このため以下では、既に述べた第1及び第2実施例と異なる点について詳細に説明し、重複する点については適宜説明を省略するものとする。
<3−1:計測器の構成>
まず、第3実施例に係る計測器の構成について、図14を参照して説明する。ここに図14は、第3実施例に係る計測器の受光素子間の距離関係を示す平面図である。
図14において、第3実施例に係る計測器は、第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234の4つの受光素子を備えて構成されている。ここで、図14には発光素子201が図示されていないが、発光素子201は第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234から見て、生体500の反対側に配置されている。即ち、第3実施例に係る計測器は透過型の装置である。なお、発光素子201は、上述した第2実施例と同様に、発光素子201の発光点と第1受光素子231の受光点との距離L1、発光素子201の発光点と第2受光素子232の受光点との距離L2、発光素子201の発光点と第3受光素子233の受光点との距離L3、及び発光素子201の発光点と第4受光素子234の受光点との距離L4が、互いに等しくなるような位置に配置される。よって、第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234の各々には、互いに同様の条件で戻り光が入射することになる。
また、第3実施例に係る計測器では特に、第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234が、平面的に見て互いに等間隔で隣接するように配置されている。具体的には、第1受光素子231の受光点と第2受光素子232の受光点との距離L5、第3受光素子233の受光点と第4受光素子234の受光点との距離L6、第1受光素子231の受光点と第3受光素子233の受光点との距離L7、及び第2受光素子232の受光点と第4受光素子234の受光点との距離L8が、互いに等しくなるような位置に配置される。
なお、第3実施例に係る計測器は、上述したように、比較的狭いスペースに等間隔で4つの受光素子を配置することが求められるため、発光素子201を受光素子とは異なる平面上に配置できる透過型の装置を例として挙げたが、第2実施例のように発光素子201を受光素子の中央に配置できるのであれば(例えば図11参照)、反射型の装置としても構成できる。
<3−2:計測器の動作>
次に、第3実施例に係る計測器の動作について、図15を参照して説明する。ここに図15は、第3実施例に係る計測器の動作を示すフローチャートである。
図15において、本実施例に係る計測器の動作時には、先ず発光素子201から生体500に対して光が照射される(ステップS301)。発光素子201から照射された光は、生体500を透過し、第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234の各々において受光される。そして、第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234では、受光した光の強さに応じて夫々検出信号が生成される(ステップS302)。即ち、第1受光素子231、第2受光素子232、第3受光素子233、及び第4受光素子234で、別々に4種類の検出信号が生成される。検出信号は、生体情報算出部320に出力される。
生体情報算出部320では、まず4つの受光素子のうち、隣接する2つの受光素子に関する加算出力が隣接方向別に夫々算出される(ステップS303)。具体的には、図14の上下方向(以下、適宜「一の方向」と称する)での隣接について、第1受光素子231の検出信号と第2受光素子232の検出信号とが加算され、第1加算出力が算出される。また、第3受光素子233の検出信号と第4受光素子234の検出信号とが加算され、第2加算出力が算出される。他方で、図14の左右方向(以下、適宜「他の方向」と称する)での隣接について、第1受光素子231の検出信号と第3受光素子233の検出信号とが加算され、第3加算出力が算出される。また、第2受光素子232の検出信号と第4受光素子234の検出信号とが加算され、第4加算出力が算出される。
同様に生体情報算出部320では、4つの受光素子のうち、隣接する2つの受光素子に関する減算出力も隣接方向別に夫々算出される(ステップS304)。具体的には、図14の上下方向での隣接について、第1受光素子231の検出信号と第2受光素子232の検出信号とが減算され、第1減算出力が算出される。また、第3受光素子233の検出信号と第4受光素子234の検出信号とが減算され、第2減算出力が算出される。他方で、図14の左右方向での隣接について、第1受光素子231の検出信号と第3受光素子233の検出信号とが減算され、第3減算出力が算出される。また、第2受光素子232の検出信号と第4受光素子234の検出信号とが減算され、第4減算出力が算出される。
続いて生体情報算出部320では、和信号及び差信号が算出される(ステップS305)。具体的には、第1加算出力及び第2加算出力が加算され、一の方向に関する和信号が生成される。また、第1減算出力及び第2減算出力が加算され、一の方向に関する差信号が生成される。同様に、第3加算出力及び第4加算出力が加算され、他の方向に関する和信号が生成される。また、第3減算出力及び第4減算出力が加算され、他の方向に関する差信号が生成される。即ち、和信号及び差信号は、一の方向及び他の方向の各々に関して夫々生成される。
続いて生体情報算出部320では、和信号及び差信号が夫々正規化される(ステップS306)。具体的には、一の方向に関する和信号は一の方向に関する和信号の最大値で除算され、他の方向に関する和信号は他の方向に関する和信号の最大値で除算されることで正規化される。同様に、一の方向に関する差信号は一の方向に関する差信号の最大値で除算され、他の方向に関する差信号は他の方向に関する差信号の最大値で除算されることで正規化される。なお、他の正規化手法を用いることも可能である。
続いて生体情報算出部320では、正規化された和信号から正規化された差信号が減算される(ステップS307)。具体的には、一の方向に関する和信号と一の方向に関する差信号との差分が算出されると共に、他の方向に関する和信号と他の方向に関する差信号との差分が算出される。即ち、和信号と差信号との差分は、一の方向及び他の方向の各々に関して夫々生成される。そして生体情報算出部320では、算出された差分信号において、振幅が最大となる周波数が検出され(ステップS308)、検出された周波数が生体の脈動周期として出力される(ステップS309)。なお、本実施例では一の方向及び他の方向の各々に関して差分が算出されているため、一の方向に関する差分に基づく生体の脈動周期が算出されると共に、他の方向に関する差分に基づく脈動周期も算出される。なお、このように各方向について算出された脈動周期は、例えば取捨選択されて出力される。或いは、一の方向に関する差分に基づいて算出される脈動周期と、他の方向に関する差分に基づいて算出される脈動周期とで所定の演算(例えば、平均値の算出等)を行うことで、一の方向に関する差分及び他の方向に関する差分の両方に基づく脈動周期を出力することもできる。
ここで第3実施例では、第1及び第2実施例とは異なり、4つの受光素子について隣接方向別にそれぞれ第1から第4加算出力及び第1から第4減算出力を算出しているものの、4つの受光素子の隣接距離が互いに等しいため、第1から第4加算出力及び第1から第4減算出力は、互いに同様の条件で算出される。そして、第1から第4加算出力の各々を加算した和信号は、図5及び図8に示したように、脈動成分及び体動成分の両方を含む。一方で、第1から第4減算出力の各々を加算した差信号は、図6及び図9に示したように体動成分のみを含む。よって、和信号と差信号との差分信号は、図7及び図10に示したように脈動成分のみを含む。
以上説明したように、第3実施例に係る計測器によれば、計測に不要な体動成分を除去して、正確に生体500の脈動周期を計測することが可能である。また第3実施例では特に、隣接方向別に夫々加算出力及び減算出力を算出するため、高い精度で脈動成分及び体動成分の抽出が行える。
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う計測器もまた本発明の技術思想に含まれる。
101 計測器
111 プローブ
201 発光素子
211,221,231 第1発光素子
212,222,232 第2発光素子
223,233 第3発光素子
224,234 第4発光素子
250 遮光板
310 配線部
320 生体情報算出部
330 ディスプレイ
500 生体

Claims (1)

  1. 光を照射する発光手段と、
    前記照射された光の被計測対象からの戻り光を受光する第1受光手段及び第2受光手段と、
    前記第1受光手段で受光した光と前記第2受光手段で受光した光との和信号から、前記第1受光手段で受光した光と前記第2受光手段で受光した光との差信号を差し引いた差分信号に基づいて、前記被計測対象に関する情報を算出する算出手段と
    を備えることを特徴とする計測器。
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