JP2019010345A - 包装体 - Google Patents

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里佳 石田
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Abstract

【課題】長尺状の医療器具を包装するための包装体において、従来とは異なる構成で、医療器具の先端部の意図しない変形を抑制する。
【解決手段】長尺状の医療器具を包装するための包装体は、医療器具を内部に収納する収納体と、収納体を収納する包装袋とを備える。収納体は、環状に保持されたループ部と、ループ部の外周側または内周側においてループ部から延伸すると共に、医療器具の先端部側を収納する延伸部とを有する。包装袋には、ループ部と延伸部との間に介在し、ループ部と延伸部との接触を規制する接触規制部が形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、長尺状の医療器具を包装するための包装体に関する。
近年、低侵襲医療による検査や治療において、例えばガイドワイヤのような長尺状の医療器具が使用されている。ガイドワイヤは、医療従事者による検査や治療を円滑にするために、変形して癖付けしやすい構成とされている。
このため、ガイドワイヤを包装するための包装体には、搬送時におけるガイドワイヤの意図しない変形を抑制可能な態様が採用されている。具体的には、包装体は、ガイドワイヤを収納するチューブ形状の収納体と、この収納体を滅菌状態で収納する包装袋と、を備えている。ガイドワイヤは、ガイドワイヤの先端部が突出した状態で、収納体の内部に収納されている。ガイドワイヤを収納した収納体は、環状(うずまき状)に複数回巻回され、留め具等で環状状態を保持され、包装袋に収納されている。応力によるガイドワイヤの変形を抑制するために、包装体において、ガイドワイヤと収納体、および、収納体と包装袋は、固定されないのが一般的である。
特許文献1には、搬送時の振動によって収納体が包装袋内部で回転することで、ガイドワイヤの先端部が包装袋に接触し、変形することを抑制する技術が開示されている。特許文献1に記載された技術では、収納体に回転規制部材を固定し、この回転規制部材を包装袋のシール部の凸形状と係合させることによって、収納体の回転を規制する。
特開2011−194128号公報
上述の通り、包装袋の内部において、ガイドワイヤを収納した収納体は環状状態とされている。また、ガイドワイヤの先端部は、検査や治療に適した種々の形に加工されている場合がある。このため、特許文献1に記載された技術では、ガイドワイヤの先端部が収納体の環状部分に絡まり、ガイドワイヤの先端部に意図しない変形が生じる虞があった。
また、ガイドワイヤの先端部の変形を抑制するための別の技術として、回転規制部材を設けることに代えて、ガイドワイヤの先端部に対し、先端部を保護するための保護部材(キャップ)を被せる技術も想定される。この技術では、ガイドワイヤの使用時において、ガイドワイヤの先端部から保護部材を取外す手間が生じるという課題があった。
なお、このような課題は、ガイドワイヤに限らず、例えばカテーテルのような長尺状の医療器具を包装するための包装体全般に共通する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、長尺状の医療器具を包装するための包装体において、従来とは異なる構成で、医療器具の先端部の意図しない変形を抑制する技術の提供を目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、長尺状の医療器具を包装するための包装体が提供される。この包装体は、前記医療器具を内部に収納する収納体と、前記収納体を収納する包装袋と、を備え、前記収納体は、環状に保持されたループ部と、前記ループ部の外周側または内周側において前記ループ部から延伸すると共に、前記医療器具の先端部側を収納する延伸部と、を有し、前記包装袋には、前記ループ部と前記延伸部との間に介在し、前記ループ部と前記延伸部との接触を規制する接触規制部が形成されている。
この形態の包装体によれば、ループ部と延伸部との間に介在する接触規制部によって、ループ部と延伸部との接触が規制される。このため、搬送時に振動等が加わった場合であっても、医療器具の先端部が、環状のループ部に絡まることを抑制できる。この結果、医療器具の先端部の意図しない変形を抑制できる。また、本形態の包装体によれば、接触規制部は包装袋に形成されているため、包装袋から収納体を取り出す際に、接触規制部は包装袋内に残留する。このため、医療器具の使用時において、医療器具の先端部から保護部材を取外す手間が生じない。
(2)上記形態の包装体において、前記包装袋は、前記収納体の一方の面側に位置する第1の面と、前記収納体の他方の面側に位置する第2の面とを、を有し、前記接触規制部は、前記包装袋の前記第1の面と前記第2の面とを接合することにより形成されていてもよい。
この形態の包装体によれば、包装袋の第1の面と第2の面とを接合することによって、簡便に接触規制部を形成することができる。また、接触規制部の形成に専用の部材を必要としないため、包装体の製造にかかる費用や工数の増加を抑制できる。さらに、本形態の包装体によれば、包装袋の内部空間において、延伸部が収納される空間とループ部が収納される空間とが、接触規制部によって明確に区切られる。このため、ループ部と延伸部とに対する接触の規制についての実効性を高めることができる。
(3)上記形態の包装体において、前記接触規制部は、前記延伸部に沿って形成された第1の接触規制部と、前記ループ部に沿って形成された第2の接触規制部と、を含んでもよい。
この形態の包装体によれば、延伸部に沿って形成された第1の接触規制部によって、延伸部および延伸部から突出した医療器具の先端部の移動を制限できる。また、ループ部に沿って形成された第2の接触規制部によって、ループ部の移動を制限できる。このように、本形態の包装体によれば、接触規制部は、各部に対応した2箇所の接触規制部を含むことにより、ループ部と延伸部とに対する接触の規制についての実効性を高めることができる。
(4)上記形態の包装体において、前記接触規制部は、前記第1の接触規制部の一端と、前記第2の接触規制部の一端とが結合したr字状であってもよい。
この形態の包装体によれば、接触規制部を、環状状態のループ部と、ループ部から延伸する延伸部との間に形成される略三角形の領域に沿った形状とすることができる。このため、ループ部と延伸部とに対する接触の規制についての実効性を高めることができる。
(5)上記形態の包装体において、前記包装袋には、さらに、前記ループ部の外周側または内周側の少なくともいずれか一方に沿って設けられ、前記収納体の回転を規制する回転規制部が形成されていてもよい。
この形態の包装体によれば、ループ部に沿って設けられた回転規制部によって、収納体の回転が規制される。このため、搬送時に振動等が加わった場合であっても、医療器具の先端部が、包装袋の縁等に引っかかることを抑制できる。この結果、医療器具の先端部の意図しない変形を抑制できる。
(6)上記形態の包装体において、前記回転規制部は、前記包装袋のうち、前記収納体の一方の面側に位置する第1の面と、前記収納体の他方の面側に位置する第2の面とを接合することにより形成されていてもよい。
この形態の包装体によれば、包装袋の第1の面と第2の面とを接合することによって、簡便に回転規制部を形成することができる。また、回転規制部の形成に専用の部材を必要としないため、包装体の製造にかかる費用や工数の増加を抑制できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、医療器具を包装するための包装体、医療器具と包装体とを含んだ医療器具製品、収納体を収納するための包装袋、これら包装体、医療器具製品、包装袋を製造するための製造方法、この製造方法を実現するための製造装置、この製造装置において実行されるコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、そのコンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての包装体の平面図である。 ストレーナ近傍の部分拡大断面図である。 止め具の断面図である。 接触規制部について説明する図である。 包装袋の断面図である。 包装体の効果について説明する図である。 第2実施形態における包装体の平面図である。 第3実施形態における包装体の平面図である。 第4実施形態における包装体の平面図である。 第5実施形態における包装体の平面図である。 第6実施形態における包装体の平面図である。 第7実施形態における包装体の平面図である。 第8実施形態における包装体の平面図である。 第9実施形態における包装体の平面図である。 第10実施形態における包装体の平面図である。 第11実施形態における包装体の平面図である。 第12実施形態における包装体の平面図である。 第13実施形態における包装体の平面図である。 第14実施形態における包装体の平面図である。 第15実施形態における包装袋の断面図である。 第16実施形態における包装体の平面図である。 第17実施形態におけるストレーナ近傍の部分拡大断面図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の一実施形態としての包装体100の平面図である。包装体100は、長尺状の医療器具としてのガイドワイヤ3を包装するために使用される。本実施形態の包装体100は、収納体2と、収納体2を収納する包装袋1と、収納体2を環状状態に保持する止め具4と、を備える。
ガイドワイヤ3は、カテーテル等の医療器具を、血管内に導入し、血管内の目的の位置まで誘導するために使用される長尺状のワイヤである。ガイドワイヤ3は、例えば樹脂コーティングされた金属製である。ガイドワイヤ3の芯線材質としては、例えば、ステンレス鋼、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等が使用できる。ガイドワイヤ3の表面材質としては、例えば、フッ素樹脂、親水性樹脂等が使用できる。本実施形態では、先端部31の形状(先端形状)がJ型のガイドワイヤ3を例示する。
収納体2は、内部に設けられた中空部分にガイドワイヤ3を収納することで、ガイドワイヤ3を保護する。収納体2は、本体21と、ストレーナ23と、フラッシュコネクタ24とを備える。本体21は、長尺のチューブ形状であり、可撓性を有する材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド等によって形成されている。本体21の先端側の端部には、ストレーナ23が取り付けられている。本体21の基端側の端部には、フラッシュコネクタ24が取り付けられている。
図2は、ストレーナ23近傍の部分拡大断面図である。ストレーナ23は、ガイドワイヤ3の先端側(先端部31がある側)を保護し、ガイドワイヤ3をカテーテル等に挿入する際に使用される部材である。ストレーナ23は、先端側に向かって縮径したチューブ形状であり、内部にガイドワイヤ3を収納する。このときガイドワイヤ3は、ストレーナ23の先端側の開口から先端部31が突出した態様で収納される。ストレーナ23の基端側の開口には、本体21が嵌合している。ストレーナ23は、可撓性を有する材料、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール等によって形成されている。
図1に戻り、フラッシュコネクタ24は、ガイドワイヤ3の基端側(先端部31とは反対側)を保護し、ガイドワイヤ3を濡らすための液体(生理食塩水等)注入の際に使用される部材である。フラッシュコネクタ24は、チューブ形状であり、内部にガイドワイヤ3を収納する。フラッシュコネクタ24は、可撓性を有する材料、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール等によって形成されている。
収納体2は、図示のように、うずまき状に複数回巻回された状態(以降「環状状態」とも呼ぶ)とされ、4つの止め具4によって環状状態が保持されている。具体的には、収納体2は、フラッシュコネクタ24が環状状態の内周側に位置し、ストレーナ23が環状状態の外周側に位置する方向に巻回されている。ここで、本実施形態における環状状態は、収納体2の両端が付き合わされて1つの環が形成されている状態のみに限定せず、図示のように、うずまき状に幾重にも巻回され、全体的な外形が環状を成している状態も含む。以降、収納体2のうち、環状状態に保持された部分を「ループ部201」とも呼ぶ(図1:破線)。図示の例では、ループ部201には、本体21の一部と、フラッシュコネクタ24とが含まれている。同様に、収納体2のうち、環状状態のループ部201の外周側から、包装袋1の縁にある封止部13に向かって延伸した部分を「延伸部202」とも呼ぶ。図示の例では、延伸部202には、本体21の一部と、ストレーナ23とが含まれている。すなわち、延伸部202は、ガイドワイヤ3の先端側(先端部31がある側)が収納される。
止め具4は、基端止め具42と、先端止め具44と、2つの中央留め具41,43とを備える。基端止め具42は、収納体2の基端側、すなわち、収納体2のうちフラッシュコネクタ24が設置されている側において、収納体2を環状状態に保持する部材である。先端止め具44は、収納体2の先端側、すなわち、収納体2のうちストレーナ23が設置されている側において、収納体2を環状状態に保持する部材である。中央留め具41および中央留め具43は、収納体2の中央部分において、収納体2を環状状態に保持する部材である。図の例では、中央留め具41は、収納体2のループ部201の中心から上方(延伸部202の延伸方向)の位置に配置されている。中央留め具43は、収納体2のループ部201の中心から下方(延伸部202の延伸方向とは逆の方向)の位置に配置されている。
図3は、止め具4の断面図である。図3では、先端止め具44のA−A線(図1)における断面を図示している。先端止め具44は、直方体形状の本体440を有している。本体440は、第1の面448と、第1の面448とは反対側に位置する第2の面449とを備えている。第2の面449には、第1の面448および第2の面449に直交する2つの面を貫通する4つの溝部441,442,443,444が形成されている。溝部441,442,443,444には、それぞれ、収納体2の本体21が嵌め込まれる。先端止め具44は、樹脂材料、例えば、ポリエチレン・ポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリアセタール、ポリカーボネート等によって形成されている。他の止め具4(中央留め具41、基端止め具42、中央留め具43)についても、上述した先端止め具44と同様の構成を有する。このような止め具4によって保持されることで、収納体2は、上述した環状状態を保持することができる。
図1に戻り、説明を続ける。包装袋1は、内部に形成された空間に収納体2を収納することで、ガイドワイヤ3の滅菌状態を維持する。包装袋1は、第1の面11と、第2の面12と、封止部13と、接着部14と、接触規制部10とを備える。
第1の面11は、収納体2の上面側を覆うように配置された、矩形形状の透明フィルムである。第1の面11は、熱融着が可能な材料、例えば、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレン等によって形成されている。第2の面12は、収納体2の下面側を覆うように配置された、矩形形状のシートである。第2の面12は、耐久性を有する材料、例えば、ポリエチレン製の不織布、紙と樹脂との合成紙等によって形成されている。第2の面12のうち、第1の面11と対向する側の面には、第1の面11との熱融着を可能とするコーティングが施されている。
封止部13は、第1の面11と第2の面12との接合部である。封止部13は、第1の面11と第2の面12とが、四隅において熱融着されることにより形成されている。封止部13は、基端封止部132と、先端封止部134と、2つの中央封止部131,133とを備える。基端封止部132は、包装袋1の端部であって、収納体2の基端側に対応する側の端部に形成されている。先端封止部134は、包装袋1の端部であって、収納体2の先端側に対応する側の端部に形成されている。中央封止部131は、基端封止部132および先端封止部134の上端に直交して形成されている。中央封止部133は、基端封止部132および先端封止部134の下端に直交して形成されている。
なお、図の例では、中央封止部131と先端封止部134との角部にRが付されている。Rの外側部分(図1:斜線ハッチング)では、第1の面11と第2の面12とが接合されていない状態である。このため、ガイドワイヤ3の使用時に、包装袋1から収納体2を取り出す際、Rの外側部分にある第1の面11と第2の面12とをそれぞれ掴むことで、封止部13を剥がしやすくすることができる。
接着部14は、第1の面11と第2の面12との接合部である。上述の通り、封止部13のRの外側部分(図1:斜線ハッチング)では、第1の面11と第2の面12とが接合されていない。このため、搬送時において、Rの外側部分から意図しない剥がれが生じる虞がある。接着部14は、このような搬送時の剥がれを抑制するために、第1の面11と第2の面12とを仮留めする目的で形成されている。本実施形態では、接着部14は円形形状である。
図4は、接触規制部10について説明する図である。接触規制部10は、収納体2のループ部201と延伸部202との接触を規制するために設けられた隔壁である。接触規制部10は、図示のように、収納体2が包装袋1に包装された状態において、ループ部201の外周と延伸部202との間に形成されるループ部201の外周と延伸部202との間のなす角度が鋭角となるような略三角形の領域TA(図4:破線枠、以降「三角領域TA」とも呼ぶ)の中に形成されている。ここで、三角領域TAのうち、ループ部201と延伸部202との分岐点に最も近い角部をE1と呼び、延伸部202の延伸方向に位置する角部をE2と呼び、ループ部201の周方向に位置する角部をE3と呼ぶ。
本実施形態の接触規制部10は、第1の接触規制部101と、第2の接触規制部102とを含む。第1の接触規制部101は、三角領域TAの角部E1の近傍から角部E2の近傍にかけて、延伸部202に沿って形成された、矩形形状の接合部である。換言すれば、第1の接触規制部101は、ループ部201と延伸部202との分岐点近傍から、延伸部202の延伸方向に沿って形成されている。第2の接触規制部102は、三角領域TAの角部E1の近傍から角部E3の近傍にかけて、ループ部201に沿って形成された、円弧形状の接合部である。換言すれば、第2の接触規制部102は、ループ部201と延伸部202との分岐点近傍から、ループ部201の周方向に沿って形成されている。
また、本実施形態の接触規制部10は、第1の接触規制部101の下端と第2の接触規制部102の下端とが結合、すなわち、角部E1側の端部が結合している。この結果、図示の向きにおいて接触規制部10は、r字状となる。
図5は、包装袋1の断面図である。図5では、包装袋1のB−B線(図4)における断面を図示している。図示のように、本実施形態の接触規制部10(第1の接触規制部101および第2の接触規制部102)は、第1の面11と第2の面12とが融着されることで形成されている。このように、接触規制部10が隔壁として機能することで、包装袋1の内部には2つの空間SP1,SP2が形成される。空間SP1には延伸部202が収納され、空間SP2にはループ部201が収納される。
以上のように説明したガイドワイヤ3を包装した包装体100は、例えば以下の手順で製造することができる。
(a1)ガイドワイヤ3を収納し、環状状態とした収納体2を準備する。
(a2)第1の面11と第2の面12とに対して、中央封止部133を除く3辺(すなわち、中央封止部131、基端封止部132、先端封止部134)を熱融着により形成する。
(a3)上記手順a2で形成された袋に対して、手順a1で準備された収納体2を収納する。
(a4)三角領域TA内に、接触規制部10を熱融着により形成する。
(a5)包装袋1に中央封止部133を形成して包装袋1の四隅を封止した後、滅菌処理を行う。例えば、エチレンオキサイドガス滅菌を行う場合、滅菌器の中に包装袋1を入れ、滅菌器内にエチレンオキサイドガスを充填して滅菌する。エチレンオキサイドガスが第2の面12側から包装袋1の内部に入り込むことで、包装袋1の内部が滅菌される。
<本実施形態の効果例>
図6は、包装体100の効果について説明する図である。図6では、ガイドワイヤ3を包装した包装体100の搬送時であって、所定の時刻t1における、収納体2およびガイドワイヤ3の様子を破線で表示している。また、時刻t1とは別の時刻t2における、収納体2およびガイドワイヤ3の様子を一点鎖線で表示している。図示の通り、搬送中は、包装体100に加わる振動等によって、収納体2およびガイドワイヤ3が揺れることがある。
この場合であっても、本実施形態の包装体100によれば、ループ部201と延伸部202との間に介在する接触規制部10(図1、図4)が隔壁として機能することで、ループ部201と延伸部202との接触が規制される。このため、図示のように搬送時に振動等が加わった場合であっても、ガイドワイヤ3(医療器具)の先端部31が、環状のループ部201に絡まることを抑制できる。この結果、ガイドワイヤ3の先端部31の意図しない変形を抑制できる。また、図5で説明した通り、本実施形態の包装体100によれば、接触規制部10は包装袋1に形成されている。このため、包装袋1から収納体2を取り出す際に、接触規制部10は包装袋1の中に残留する。この結果、ガイドワイヤ3の使用時において、ガイドワイヤ3の先端部31から保護部材を取外す手間が生じない。
また、本実施形態の包装体100では、接触規制部10は、包装袋1の第1の面11と第2の面12とを接合することによって形成されている(図5)。このため、簡便に接触規制部10を形成することができる。また、接触規制部10の形成に専用の部材を必要としないため、包装体100の製造にかかる費用や工数の増加を抑制できる。さらに、本実施形態の包装体100によれば、包装袋1の内部において、延伸部202が収納される空間SP1(図5)とループ部201が収納される空間SP2(図5)とが、接触規制部10によって明確に区切られる。このため、ループ部201と延伸部202とに対する接触の規制についての実効性を高めることができる。
また、本実施形態の包装体100では、延伸部202に沿って形成された第1の接触規制部101(図1、図4)によって、延伸部202および延伸部202から突出したガイドワイヤ3の先端部31の移動を制限できる。また、ループ部201に沿って形成された第2の接触規制部102(図1、図4)によって、ループ部201の移動を制限できる。このように、本実施形態の包装体100によれば、接触規制部10は、各部に対応した2箇所の接触規制部(第1の接触規制部101、第2の接触規制部102)を含むことにより、ループ部201と延伸部202とに対する接触の規制についての実効性を高めることができる。
また、本実施形態の包装体100では、接触規制部10を、環状状態のループ部201の外周と、ループ部201から延伸する延伸部202との間に形成される略三角形の領域(三角領域TA)に沿った形状とできる(図4)。このため、ループ部201と延伸部202とに対する接触の規制についての実効性を高めることができる。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態における包装体100aの平面図である。第2実施形態の包装袋1aには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10aが形成されている。接触規制部10aは、第1の接触規制部101aと、第2の接触規制部102とを含む。第1の接触規制部101aは、三角領域TAの角部E1の近傍から、包装袋1aのうち延伸部202の延伸方向にある端部(上端)に形成された中央封止部131にかけて、延伸部202に沿って形成された矩形形状の接合部である。このように、接触規制部10aは、三角領域TAから一部がはみ出た形状であってもよい。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100aでは、第1の接触規制部101aが封止部13(中央封止部131)まで形成されている。このため、ガイドワイヤ3の先端部31が、第1の接触規制部101aのうちの、延伸部202の延伸方向にある端部(上端)に引っかかることを抑制できる。
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態における包装体100bの平面図である。第3実施形態の包装袋1bには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10bが形成されている。接触規制部10bは、各角部が三角領域TAの角部E1,E2,E3の近傍に位置するように形成された、三角形形状の接合部である。本実施形態では、接触規制部10bのうち、三角領域TAの角部E1に対応する角部から三角領域TAの角部E2に対応する角部にかけて、延伸部202に沿って延びる辺が、第1の接触規制部101bとして機能する。また、接触規制部10bのうち、三角領域TAの角部E1に対応する角部から三角領域TAの角部E3に対応する角部にかけて、ループ部201に沿って延びる辺が、第2の接触規制部102bとして機能する。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100bでは、接触規制部10bのうち、三角領域TAの角部E2に対応する角部から三角領域TAの角部E3に対応する角部まで延びる辺によって、ガイドワイヤ3の先端部31が接触規制部10bに引っかかることを抑制できる。
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態における包装体100cの平面図である。第4実施形態の包装袋1cには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10cが形成されている。接触規制部10cは、三角領域TAの角部E2を頂点として引いた垂線(図9:一点鎖線)に対して、線対称なオーバル形状に形成された接合部である。本実施形態では、接触規制部10cのうち、三角領域TAの角部E1に対応する部分から三角領域TAの角部E2に対応する部分にかけて、延伸部202に沿って延びる辺が、第1の接触規制部101cとして機能する。また、接触規制部10cのうち、三角領域TAの角部E1に対応する部分から三角領域TAの角部E3に対応する部分にかけて、ループ部201に沿って延びる辺が、第2の接触規制部102cとして機能する。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100cでは、接触規制部10cが滑らかなオーバル形状とされているため、ガイドワイヤ3の先端部31が接触規制部10cに引っかかることを抑制できる。
<第5実施形態>
図10は、第5実施形態における包装体100dの平面図である。第5実施形態の包装袋1dには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10dが形成されている。接触規制部10dは、第1の接触規制部101dと、第2の接触規制部102dとを備える。第1の接触規制部101dは、三角領域TAの角部E1の近傍から三角領域TAの角部E2の近傍にかけて、延伸部202に沿って形成された、楕円形形状の接合部である。第2の接触規制部102dは、三角領域TAの角部E1の近傍から三角領域TAの角部E3の近傍にかけて、ループ部201に沿って形成された、楕円形形状の接合部である。接触規制部10dにおいて、第1の接触規制部101dと第2の接触規制部102dとは、角部E1側に位置する端部が離間している。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100dでは、接触規制部10d(第1の接触規制部101d、第2の接触規制部102d)が滑らかな楕円形形状とされているため、ガイドワイヤ3の先端部31が接触規制部10dに引っかかることを抑制できる。
<第6実施形態>
図11は、第6実施形態における包装体100eの平面図である。第6実施形態の包装袋1eには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10eが形成されている。接触規制部10eは、延伸部202に沿った第1の接触規制部101のみを備え、ループ部201に沿った第2の接触規制部102を備えない。第1の接触規制部101は、上述した第1実施形態と同じ構成を有する。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100eでは、第1実施形態で説明した第2の接触規制部102に該当する部分が存在しないため、接触規制部10eの幅方向(延伸部202の延伸方向と直交する方向)における長さが第1実施形態より短い。このため、第1実施形態と比較して、例えば、延伸部202の長さが短い場合や、ループ部201が延伸部202の延伸方向に長い楕円形形状である場合等に適している。
<第7実施形態>
図12は、第7実施形態における包装体100fの平面図である。第7実施形態の包装袋1fには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10fが形成されている。接触規制部10fは、延伸部202に沿った第1の接触規制部101fのみを備え、ループ部201に沿った第2の接触規制部102を備えない。第1の接触規制部101fは、三角領域TAの角部E1の近傍から、包装袋1aの上端に形成された中央封止部131にかけて、延伸部202に沿って形成された矩形形状の接合部である。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100fでは、第1の接触規制部101fが封止部13(中央封止部131)まで形成されているため、ガイドワイヤ3の先端部31が接触規制部10fに引っかかることを抑制できる。また、本実施形態の包装体100fでは、第1実施形態で説明した第2の接触規制部102に該当する部分が存在しないため、接触規制部10fの幅方向における長さが第1実施形態より短い。このため、第1実施形態と比較して、例えば、延伸部202の長さが短い場合や、ループ部201が延伸部202の延伸方向に長い楕円形形状である場合等に適している。
<第8実施形態>
図13は、第8実施形態における包装体100gの平面図である。第8実施形態の包装袋1gには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10gが形成されている。接触規制部10gは、ループ部201に沿った第2の接触規制部102のみを備え、延伸部202に沿った第1の接触規制部101を備えない。第2の接触規制部102は、上述した第1実施形態と同じ構成を有する。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
<第9実施形態>
図14は、第9実施形態における包装体100hの平面図である。第9実施形態の包装袋1hには、第1実施形態とは異なる形状を有する接触規制部10hが形成されている。接触規制部10hは、三角領域TAの中央に形成された円形形状の接合部である。接触規制部10hの径は任意に決定できる。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100hでは、接触規制部10hが円形形状とされているため、ガイドワイヤ3の先端部31が接触規制部10hに引っかかることを抑制できる。
<第10実施形態>
図15は、第10実施形態における包装体100iの平面図である。第10実施形態の包装袋1iは、上述した第1実施形態の構成に加えてさらに、ループ部201の回転を規制する回転規制部15iを備える。回転規制部15iは、環状状態に保持されたループ部201の内周側に沿って形成された、円形形状の接合部である。回転規制部15iは、図5で説明した接触規制部10と同様に、包装袋1iの第1の面11と第2の面12とが融着されることで形成されている。上述した第1実施形態の包装体100の製造手順において、回転規制部15iは、任意の手順で作製できる。例えば、回転規制部15iは、接触規制部10を形成する工程(手順a4)において、接触規制部10と同時に形成されてもよい。
本実施形態においても、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100iでは、ループ部201に沿って設けられた回転規制部15iによって、包装袋1iの第1の面11と第2の面12とが収納体2を挟持する力が、第1実施形態の構成に比べて強くなる。このため、本実施形態の包装体100iでは、収納体2の回転が規制される。この結果、搬送時に振動等が加わった場合であっても、ガイドワイヤ3(医療器具)の先端部31が、包装袋1iの縁等に引っかかることを抑制できる。この結果、ガイドワイヤ3の先端部31の意図しない変形を抑制できる。
また、本実施形態の包装体100iでは、包装袋1iの第1の面11と第2の面12とを接合することによって、簡便に回転規制部15iを形成することができる。また、回転規制部15iの形成に専用の部材を必要としないため、包装体100iの製造にかかる費用や工数の増加を抑制できる。
<第11実施形態>
図16は、第11実施形態における包装体100jの平面図である。第11実施形態の包装袋1jは、第10実施形態とは異なる形状の回転規制部15jを備える。回転規制部15jは、環状状態に保持されたループ部201の内周側に沿って形成された、十字状の接合部である。なお、図の例では、回転規制部15jの端部(十字の端部)の位置を、各止め具4の位置に対応させた。しかし、回転規制部15jの端部の位置は、各止め具4の位置とずらしてもよい。本実施形態においても、上述した第10実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100jでは、収納体2に付属する部材、例えばフラッシュコネクタ24が、回転規制部15jに当たることを抑制できる。
<第12実施形態>
図17は、第12実施形態における包装体100kの平面図である。第12実施形態の包装袋1kは、第10実施形態とは異なる形状の回転規制部15kを備える。回転規制部15kは、4つの回転規制部151k〜154kを備える。第1の回転規制部151kは、ループ部201の内周側に沿って、先端止め具44と中央留め具41との間において形成された、矩形形状の接合部である。第2の回転規制部152kは、ループ部201の内周側に沿って、中央留め具41と基端止め具42との間において形成された、矩形形状の接合部である。第3の回転規制部153kは、ループ部201の内周側に沿って、基端止め具42と中央留め具43との間において形成された、矩形形状の接合部である。第4の回転規制部154kは、ループ部201の内周側に沿って、中央留め具43と先端止め具44との間において形成された、矩形形状の接合部である。本実施形態においても、上述した第10実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100kでは、収納体2を環状状態に保持する各止め具4の間に回転規制部15kが形成されている。このため、第10実施形態と比較して、収納体2の回転の規制についての実効性を高めることができる。
<第13実施形態>
図18は、第13実施形態における包装体100mの平面図である。第13実施形態の包装袋1mは、第10実施形態とは異なる形状の回転規制部15mを備える。回転規制部15mは、3つの回転規制部151m〜153mを備える。第1の回転規制部151mは、ループ部201の外周側に沿って、中央留め具41と基端止め具42との間において形成された、円弧形状の接合部である。第2の回転規制部152mは、ループ部201の外周側に沿って、基端止め具42と中央留め具43との間において形成された、円弧形状の接合部である。第3の回転規制部153mは、ループ部201の外周側に沿って、中央留め具43と先端止め具44との間において形成された、円弧形状の接合部である。本実施形態では、3つの回転規制部151m〜153mはいずれも、両端が封止部13に接する位置に形成されているが、各回転規制部151m〜153mは、封止部13から離間して形成されていてもよい。本実施形態においても、上述した第10実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100mでは、収納体2を環状状態に保持する各止め具4の間に回転規制部15mが形成されている。このため、第10実施形態と比較して収納体2の回転の規制についての実効性を高めることができる。
<第14実施形態>
図19は、第14実施形態における包装体100nの平面図である。第14実施形態の包装袋1nは、第1実施形態とは異なる形状の中央封止部131nと先端封止部134nとを備える。中央封止部131nと先端封止部134nとは、包装袋1nの外形に沿って直線的に形成されており、角部にRが形成されていない。また、包装袋1nは、第1実施形態において説明した接着部14を備えない。このように、封止部13が形成される位置や態様に限定されず、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
<第15実施形態>
図20は、第15実施形態における包装袋1pの断面図である。第15実施形態の包装袋1pは、接触規制部10の形成方法が第1実施形態とは異なる。具体的には、第1の接触規制部101は、第1の面11と中間部材191の一方の面(上面)とを接合し、かつ、第2の面12と中間部材191の他方の面(下面)とを接合することにより形成されている。換言すれば、第1の接触規制部101は、第1の面11と第2の面12とを、中間部材191を介して接合することで形成されている。同様に、第2の接触規制部102は、第1の面11と中間部材192の一方の面(上面)とを接合し、かつ、第2の面12と中間部材192の他方の面(下面)とを接合することにより形成されている。換言すれば、第2の接触規制部102は、第1の面11と第2の面12とを、中間部材192を介して接合することで形成されている。中間部材191,192は、ポリエチレン・ポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリアセタール、ポリカーボネート等の樹脂材料や、アクリレート、シアノアクリレート系やエポキシ系等の接着剤等によって形成されている。本実施形態においても、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、本実施形態の包装体100pでは、中間部材191,192を挟むことによって、包装袋1pの内部に形成される空間SP1,SP2を広くできる。このため、包装体100pは、先端部31の形状が3次元(縦・横・高さ)で造形されているガイドワイヤ3を収納する場合に適している。また、弾性を有する中間部材191,192を選択すれば、ガイドワイヤ3の先端部31が接触規制部10に当たった場合であっても、先端部31が変形しづらい。
<第16実施形態>
図21は、第16実施形態における包装体100qの平面図である。第16実施形態では、収納体2qにおけるループ部201と延伸部202との位置関係が、第1実施形態とは相違する。収納体2qは、環状状態とする際に巻回されている方向が、上述した第1実施形態とは逆である。具体的には、収納体2qは、フラッシュコネクタ24がループ部201の外周側に位置し、ストレーナ23がループ部201の内周側に位置する方向に巻回されている。本実施形態では、収納体2qのうち、環状状態のループ部201の内周側から、包装袋1qの縁にある封止部13に向かって延伸した部分が、延伸部202に相当する。すなわち、ループ部201は、ループ部201の外周側に限らず、内周側から延伸する構成であってもよい。このように、収納体2qが巻回される方向や態様に限定されず、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
<第17実施形態>
図22は、第17実施形態におけるストレーナ23近傍の部分拡大断面図である。上記各実施形態で例示したガイドワイヤ3の先端形状はあくまで一例であり、包装体100には、種々の形状のガイドワイヤ3が収納され得る。ガイドワイヤ3の先端部31は、例えば、アングル型(図示のガイドワイヤ3r)、ストレート型、スワン型、ピーク型等であってもよい。さらに、包装体100は、ガイドワイヤ3以外の長尺状の医療器具、例えば、カテーテル、ロングシース等が収納可能に構成されてもよい。カテーテルについても、例えば、ジャドキンス型、アンプラッツ型、ボーダー型等の種々の先端部形状を採用し得る。このように、医療器具の種類や、先端部の形状に限定されず、上述した第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
<実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態において説明した各要素は、組み合わせて適用されてもよい。例えば、接触規制部を、第2〜第9実施形態で説明したいずれかの構成(接触規制部10a〜10h)とした上で、さらに、第10〜第13実施形態で説明したいずれかの構成を有する回転規制部15i〜15mを備えてもよい。さらに、例えば、これら接触規制部10a〜10hと、回転規制部15i〜15mとは、第20実施形態で説明した方法(図20)により形成されてもよい。さらに、収納される収納体を第16実施形態で説明した収納体2qとしてもよい。さらに、収納される医療器具を、第17実施形態で説明したガイドワイヤ3r、カテーテル、シース等としてもよい。上記実施形態において説明した各要素は、包装体に求められる性能に応じて適宜組み合わせることができる。
・変形例2:
上記実施形態では、包装体100の構成の一例を挙げた。しかし、包装体100には種々の変形が適用できる。例えば、包装体100の接触規制部10、封止部13、接着部14、回転規制部15のうちの少なくとも一部は、熱融着に代えた他の接着方法(例えば、高周波融着、接着等)により形成されてもよい。
・変形例3:
上記実施形態では、包装体100の製造手順の一例を挙げた。しかし、包装体100の製造手順には種々の変形が適用できる。例えば、各手順の順序を入れ替えて実施してもよい。また、例えば、中央封止部131、基端封止部132、先端封止部134の形成(手順a2)と、接触規制部10の形成(手順a4)とは同時に実施してもよい。また、例えば、接触規制部10の形成(手順a4)と、中央封止部133の形成(手順a5前段)とは同時に実施してもよい。また、例えば、中央封止部131、基端封止部132、先端封止部134の形成(手順a2)と、接触規制部10の形成(手順a4)と、中央封止部133の形成(手順a5前段)とは同時に実施してもよい。
・変形例4:
上記実施形態では、包装袋1の構成の一例を挙げた。しかし、包装袋1には種々の変形が適用できる。例えば、包装袋1は、1枚のシートを筒状にして上端と下端とを接合して形成してもよい。この場合、1枚のシートのうち、収納体2の一方の面側に位置する部分を第1の面11とし、収納体2の他方の面側に位置する部分を第2の面12とする。さらにこの場合、包装袋1の少なくとも一部分にエチレンオキサイドガスが透過可能な部分を形成する。
・変形例5:
上記実施形態では、収納体2の構成の一例を挙げた。しかし、収納体2には種々の変形が適用できる。例えば、収納体2は、ストレーナ23やフラッシュコネクタ24を備えなくてもよい。収納体2には、ストレーナ23やフラッシュコネクタ24に代わる他の部材が取り付けられていてもよい。また、例えば、収納体2を構成する本体21の材料、長手方向における長さ、外径の大きさ、内径の大きさ等は、収納される医療器具に応じて適宜変更することができる。
・変形例6:
上記実施形態では、止め具4の構成の一例を挙げた。しかし、止め具4には種々の変形が適用できる。例えば、止め具4は、紐状であって、収納体2に巻きつけることによって、収納体2の環状状態を保持する構成であってもよい。例えば、止め具4は、本体21の隣接する部分を接着することによって、収納体2の環状状態を保持する構成(接着剤)であってもよい。また、収納体2が予め環状状態に整形されている場合、すなわち、保持せずとも収納体2の環状状態を維持できる場合、止め具4は省略してもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…包装袋
2…収納体
3…ガイドワイヤ
10…接触規制部
11…第1の面
12…第2の面
15…回転規制部
31…先端部
100…包装体
101…第1の接触規制部
102…第2の接触規制部
201…ループ部
202…延伸部

Claims (6)

  1. 長尺状の医療器具を包装するための包装体であって、
    前記医療器具を内部に収納する収納体と、
    前記収納体を収納する包装袋と、
    を備え、
    前記収納体は、
    環状に保持されたループ部と、
    前記ループ部の外周側または内周側において前記ループ部から延伸すると共に、前記医療器具の先端部側を収納する延伸部と、を有し、
    前記包装袋には、前記ループ部と前記延伸部との間に介在し、前記ループ部と前記延伸部との接触を規制する接触規制部が形成されている、包装体。
  2. 請求項1に記載の包装体であって、
    前記包装袋は、前記収納体の一方の面側に位置する第1の面と、前記収納体の他方の面側に位置する第2の面とを、を有し、
    前記接触規制部は、前記包装袋の前記第1の面と前記第2の面とを接合することにより形成されている、包装体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の包装体であって、
    前記接触規制部は、
    前記延伸部に沿って形成された第1の接触規制部と、
    前記ループ部に沿って形成された第2の接触規制部と、
    を含む、包装体。
  4. 請求項3に記載の包装体であって、
    前記接触規制部は、前記第1の接触規制部の一端と、前記第2の接触規制部の一端とが結合したr字状である、包装体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の包装体であって、
    前記包装袋には、さらに、前記ループ部の外周側または内周側の少なくともいずれか一方に沿って設けられ、前記収納体の回転を規制する回転規制部が形成されている、包装体。
  6. 請求項5に記載の包装体であって、
    前記回転規制部は、前記包装袋のうち、前記収納体の一方の面側に位置する第1の面と、前記収納体の他方の面側に位置する第2の面とを接合することにより形成されている、包装体。
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