JP2019009640A - 撮像装置および電子機器 - Google Patents

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寿雄 池田
林 健太郎
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Abstract

【課題】ダイナミックレンジが高い撮像装置を提供する。【解決手段】光電変換素子と、光学素子と、第1乃至第3のトランジスタと、容量素子と、が設けられた画素を有する。光電変換素子の一方の電極は、第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、第2のトランジスタのゲート、および第3のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、第3のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、光学素子の一方の電極、および容量素子の一方の電極と電気的に接続され、第3のトランジスタのチャネル形成領域は、金属酸化物を有する。また、光学素子は、当該光学素子の一方の電極に印加される電位と、他方の電極に印加される電位と、の電位差に応じて、光透過率が変化する。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、撮像装置に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
なお、本明細書等において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。トランジスタ、半導体回路は半導体装置の一態様である。また、記憶装置、表示装置、撮像装置、電子機器は、半導体装置を有する場合がある。
撮像装置のダイナミックレンジを高めるための技術が開発されている。ダイナミックレンジを高めることにより、撮像された画像の明暗差が大きくても、白飛びおよび黒つぶれ等を抑制することができる。例えば、露光量を変えて2枚の画像を撮像して合成することにより、ダイナミックレンジを高める方法が特許文献1に開示されている。
また、基板上に形成された酸化物半導体薄膜を用いてトランジスタを構成する技術が注目されている。例えば、酸化物半導体を有するオフ電流が極めて低いトランジスタを画素回路に用いる構成の撮像装置が特許文献2に開示されている。
特開2017−50893号公報 特開2011−119711号公報
2枚の画像を合成することによりダイナミックレンジを高める場合、2枚の画像は時間をずらして撮像することになる。したがって、画像に動体物が含まれている場合、またはてぶれが発生した場合等は、2枚の画像を正しく合成することができず、画質が低下する場合がある。
したがって、本発明の一態様では、ダイナミックレンジが高い撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、高画質の画像を撮像できる撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、単純な構成の撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、フレーム周波数が高い撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、低消費電力の撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、高感度の撮像が行える撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、信頼性の高い撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、新規な撮像装置を提供することを目的の一つとする。または、上記撮像装置の駆動方法を提供することを目的の一つとする。または、新規な半導体装置を提供することを目的の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項等の記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項等の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、光電変換素子と、光学素子と、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、第3のトランジスタと、容量素子と、を有する撮像装置であって、光電変換素子の一方の電極は、第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、第2のトランジスタのゲート、および第3のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、第3のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、光学素子の一方の電極、および容量素子の一方の電極と電気的に接続され、第3のトランジスタのチャネル形成領域は、金属酸化物を有し、光学素子は、光学素子の一方の電極に印加される電位と、光学素子の他方の電極に印加される電位と、の電位差に応じて、光透過率が変化する撮像装置である。
また、上記態様において、光学素子は、光電変換素子と重なる領域を有するように設けられてもよい。
また、上記態様において、光電変換素子は、セレン、またはセレンを含む化合物を有してもよい。
また、上記態様において、光学素子は、液晶素子であってもよい。
また、上記態様において、光学素子は、ゲストホストモードが適用された液晶素子であってもよい。
また、上記態様において、第1乃至第3のトランジスタは、光電変換素子および光学素子の下に設けられてもよい。
また、上記態様において、金属酸化物は、Inと、Znと、M(MはAl、Ti、Ga、Sn、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)と、を有してもよい。
また、上記態様において、第3のトランジスタをオンとすることにより、光学素子の光透過率は、光電変換素子に入射した光の照度に応じて変化してもよい。
また、上記態様において、撮像装置は、撮像された画像を入力データとするニューラルネットワークを有し、ニューラルネットワークは、光学素子の光の透過率を変化させるタイミングを決定する機能を有してもよい。
また、本発明の一態様の撮像装置と、表示装置と、を有する電子機器も本発明の一態様である。
本発明の一態様を用いることで、高ダイナミックレンジの撮像装置を提供することができる。または、高画質の画像を撮像できる撮像装置を提供することができる。または、単純な構成の撮像装置を提供することができる。または、フレーム周波数が高い撮像装置を提供することができる。または、低消費電力の撮像装置を提供することができる。または、高感度の撮像が行える撮像装置を提供することができる。または、信頼性の高い撮像装置を提供することができる。または、新規な撮像装置を提供することができる。または、上記撮像装置の駆動方法を提供することができる。または、新規な半導体装置を提供することができる。
なお、本発明の一態様はこれらの効果に限定されるものではない。例えば、本発明の一態様は、場合によっては、または、状況に応じて、これらの効果以外の効果を有する場合もある。または、例えば、本発明の一態様は、場合によっては、または、状況に応じて、これらの効果を有さない場合もある。
撮像装置の画素の構成例を説明する回路図。 撮像装置の画素の動作方法例を説明するタイミングチャート。 撮像装置の画素の構成例を説明する回路図。 撮像装置の画素の構成例を説明する断面図。 撮像装置の画素の構成例を説明する断面図。 撮像装置の画素の構成例を説明する断面図。 撮像装置の画素の構成例を説明する断面図。 撮像装置の画素の構成例を説明する断面図。 撮像装置の画素の構成例を説明する断面図。 撮像装置の構成例を説明するブロック図。 ニューラルネットワークの構成例を説明する図。 半導体装置の構成例を説明する図。 メモリセルの構成例を説明する図。 オフセット回路の構成例を説明する図。 半導体装置の動作方法例を説明するタイミングチャート。 撮像装置を収めたパッケージ、モジュールの斜視図。 電子機器を説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略することがある。なお、図を構成する同じ要素のハッチングを異なる図面間で適宜省略または変更する場合もある。
図面において、大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状または値等に限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、または、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき等を含むことが可能である。
本明細書等において、「上に」、「下に」等の配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている場合がある。また、構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。従って、明細書で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
図面に記載したブロック図の各回路ブロックの配置は、説明のため位置関係を特定するものであり、異なる回路ブロックで別々の機能を実現するよう示していても、実際の回路ブロックにおいては同じ回路ブロック内で別々の機能を実現しうるように設けられている場合もある。また各回路ブロックの機能は、説明のため機能を特定するものであり、一つの回路ブロックとして示していても、実際の回路ブロックにおいては一つの回路ブロックで行う処理を、複数の回路ブロックで行うよう設けられている場合もある。
本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用した装置であり、半導体素子(トランジスタ、ダイオード等)を含む回路、同回路を有する装置等をいう。また、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備えたチップは、半導体装置の一例である。また、記憶装置、表示装置、発光装置、照明装置および電子機器等は、それ自体が半導体装置である場合があり、または半導体装置を有している場合がある。
また、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものとする。X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、等)であるとする。
トランジスタは、ゲート、ソース、およびドレインと呼ばれる3つの端子を有する。ゲートは、トランジスタの導通状態を制御する制御ノードとして機能するノードである。ソースまたはドレインとして機能する2つの入出力ノードは、トランジスタの型および各端子に与えられる電位の高低によって、一方がソースとなり他方がドレインとなる。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。また、本明細書等では、ゲート以外の2つの端子を第1端子、第2端子という場合がある。
ノードは、回路構成やデバイス構造等に応じて、端子、配線、電極、導電層、導電体、不純物領域等と言い換えることが可能である。また、端子、配線等をノードと言い換えることが可能である。
電圧は、ある電位と、基準の電位(例えば接地電位(GND)またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧を電位と言い換えることが可能である。なお、電位とは、相対的なものである。よって、接地電位と記載されていても、必ずしも、0Vを意味しない場合もある。
本明細書等において、「膜」という言葉と「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
本明細書等において、“第1”、“第2”、“第3”という序数詞は構成要素の混同を避けるために付す場合があり、その場合は数的に限定するものではなく、また順序を限定するものでもない。
本明細書等において、人工ニューラルネットワーク(ANN、以後、ニューラルネットワークと呼称する。)とは、生物の神経回路網を模したモデル全般を指す。一般的には、ニューラルネットワークは、ニューロンを模したユニットが、シナプスを模したユニットを介して、互いに結合された構成となっている。
シナプスの結合(ニューロン同士の結合)の強度(重み係数ともいう。)は、ニューラルネットワークに既存の情報を与えることによって、変化することができる。このように、ニューラルネットワークに既存の情報を与えて、結合強度を決める処理を「学習」という場合がある。
また、「学習」を行った(結合強度を定めた)ニューラルネットワークに対して、何らかの情報を与えることにより、その結合強度に基づいて新たな情報を出力することができる。このように、ニューラルネットワークにおいて、与えられた情報と結合強度に基づいて新たな情報を出力する処理を「推論」または「認知」という場合がある。
ニューラルネットワークのモデルとしては、例えば、ホップフィールド型、階層型等が挙げられる。特に、多層構造としたニューラルネットワークを「ディープニューラルネットワーク」(DNN)と呼称し、ディープニューラルネットワークによる機械学習を「ディープラーニング」と呼称する。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)等に分類される。例えば、トランジスタの活性層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、およびスイッチング作用の少なくとも1つを有するトランジスタのチャネル形成領域を構成し得る場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSということができる。また、OS FET(またはOSトランジスタ)と記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、およびCAC(Cloud−Aligned Composite)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの活性層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、および絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル形成領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、および高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様である撮像装置について、図面を参照して説明する。
本発明の一態様は、画素に光電変換素子の他、透過型の光学素子が設けられた撮像装置である。光学素子は、光電変換素子と重なる領域を有するように設けられ、外部環境から画素に照射された光は、光学素子を透過した後に光電変換素子に入射される。光学素子の光透過率は、画素に照射された光の照度に応じて変化させることができる。具体的には、光学素子は、画素に照射された光の照度が高い場合は透過率を低くし、画素に照射された光の照度が低い場合は透過率を高くする。なお、光学素子の光透過率は、画素ごとに制御することができる。以上により、光学素子は光電変換素子に入射する光の照度を調整する機能を有し、撮像装置のダイナミックレンジを高めることができる。
光学素子として、例えば液晶素子を用いることができる。特に、ゲストホストモードが適用された液晶素子を用いると、本発明の一態様の撮像装置を容易に作製することができるため好ましい。なお、光学素子として、例えばエレクトロクロミック素子を用いてもよい。
光学素子の一方の電極には、チャネル形成領域に金属酸化物を有するトランジスタ(以下、OSトランジスタ)のソースまたはドレインと、容量素子の一方の電極と、が電気的に接続されている。OSトランジスタは、オフ電流が極めて低いという特性を有する。これにより、光学素子の一方の電極に印加される電位を保持することができ、光学素子の光透過率を保持することができる。以上より、撮像装置の回路構成および動作方法を複雑にすることなく、光学素子の光透過率を、外部環境から画素に照射された光の照度に応じた値に保持することができる。
また、OSトランジスタはオフ電流が極めて低いので、光学素子の光透過率は長期間、具体的には2フレーム期間以上保持することができる。したがって、光学素子の光透過率を、1フレームごとに更新しなくてもよい。例えば、撮像装置が取得する画像において、フレーム間の明暗の変化が大きい場合は、光学素子の光透過率の更新頻度を高くし、フレーム間の明暗の変化が小さい場合は、光学素子の光透過率の更新頻度を低くすることができる。
ここで、フレーム間の明暗の変化の大きさは、撮像装置が取得した画像をニューラルネットワークに取り込むことで推論することができる。つまり、撮像装置が取得した画像を基に、ニューラルネットワークを用いてその後のフレームの画像を推論することができる。これにより、推論結果に応じて、光学素子の光透過率を更新するタイミングを決定することができる。なお、当該タイミングは、画素ごとに決定することができる。以上により、撮像装置が取得する画像の明暗の変化に応じて適切なタイミングで光学素子の光透過率を更新することができる。したがって、撮像装置が光学素子を有しない構成である場合よりフレーム周波数が大幅に低下することを抑制しつつ、高画質の画像を撮像することができる。
<画素回路および動作>
図1は、本発明の一態様の撮像装置が有する画素である画素10の構成例を説明する回路図である。画素10は、光電変換素子11と、トランジスタ12と、トランジスタ13と、トランジスタ14と、トランジスタ15と、トランジスタ16と、容量素子17と、容量素子18と、光学素子19と、を有する。なお、本実施の形態では、光学素子19として透過型の液晶素子を用いる場合について説明しているが、本発明の一態様はこれに限らない。例えば、光学素子19として、電圧を印加することで可逆的に色が変化する、エレクトロクロミック素子を用いてもよい。
光電変換素子11の一方の電極は、トランジスタ12のソースまたはドレインの一方と電気的に接続される。トランジスタ12のソースまたはドレインの他方は、トランジスタ13のソースまたはドレインの一方、トランジスタ14のゲート、トランジスタ15のソースまたはドレインの一方、および容量素子17の一方の電極と電気的に接続される。トランジスタ14のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ16のソースまたはドレインの一方と電気的に接続される。トランジスタ15のソースまたはドレインの他方は、容量素子18の一方の電極、および光学素子19の一方の電極と電気的に接続される。なお、容量素子17が設けられない構成であってもよい。
光電変換素子11の他方の電極は、配線21と電気的に接続される。トランジスタ13のソースまたはドレインの他方は、配線23と電気的に接続される。トランジスタ14のソースまたはドレインの他方は、配線24と電気的に接続される。トランジスタ16のソースまたはドレインの他方は、配線26と電気的に接続される。容量素子17の他方の電極は、配線27と電気的に接続される。容量素子18の他方の電極は、配線28と電気的に接続される。光学素子19の他方の電極は、配線29と電気的に接続される。なお、図1では、光電変換素子11の一方の電極をカソードとし、光電変換素子11の他方の電極をアノードとしている。
トランジスタ12のゲートは、配線32と電気的に接続される。トランジスタ13のゲートは、配線33と電気的に接続される。トランジスタ15のゲートは、配線35と電気的に接続される。トランジスタ16のゲートは、配線36と電気的に接続される。
配線21、配線23、配線24、配線27、配線28、および配線29は、電源線としての機能を有する。例えば、配線23および配線24は高電位電源線、配線21、配線27、配線28、および配線29は低電位電源線とすることができる。なお、低電位として、例えば接地電位、または負電位とすることができる。
配線26は、画素から信号を出力する出力線としての機能を有する。配線32、配線33、配線35、および配線36は、各トランジスタの導通を制御する信号線としての機能を有する。
なお、トランジスタ12のソースまたはドレインの他方、トランジスタ13のソースまたはドレインの一方、トランジスタ14のゲート、トランジスタ15のソースまたはドレインの一方、および容量素子17の一方の電極が接続されるノードを電荷蓄積部FD1とする。また、トランジスタ15のソースまたはドレインの他方、容量素子18の一方の電極、および光学素子19の一方の電極が接続されるノードを電荷蓄積部FD2とする。
トランジスタ12は、光電変換素子11の動作に応じて変化する、光電変換素子11の一方の電極の電位を、電荷蓄積部FD1に転送する機能を有する。トランジスタ13は、電荷蓄積部FD1の電位を初期化する機能、および電荷蓄積部FD2の電位を初期化する機能を有する。トランジスタ14は、電荷蓄積部FD1の電位に応じた信号を出力する機能を有する。トランジスタ15は、電荷蓄積部FD2の電位を設定する機能を有する。トランジスタ16は、信号を読み出す画素10を選択する機能を有する。容量素子17は、電荷蓄積部FD1の電位を保持する機能を有する。容量素子18は、電荷蓄積部FD2の電位を保持する機能を有する。
光学素子19は、また詳細は後述するが、光電変換素子11と重なる領域を有するように設けられる。これにより、外部環境から画素10に照射された光は、光学素子19を透過した後に、光電変換素子11に入射される。したがって、光電変換素子11に入射される光の照度を、光学素子19の光透過率により調整することができる。例えば、画素10に照射された光の照度が高い場合は光学素子19の光透過率を低くすることにより、光電変換素子11の検出上限より高い照度の光が光電変換素子11に入射することを抑制することができる。また、画素10に照射された光の照度が低い場合は光学素子19の光透過率を高くすることにより、光電変換素子11の検出下限より低い照度の光が光電変換素子11に入射することを抑制することができる。なお、光学素子19の光透過率は、画素10ごとに制御することができる。以上より、本発明の一態様の撮像装置のダイナミックレンジを高めることができる。
光電変換素子11には、光学素子19を透過した後の光が入射される。したがって、光電変換素子11として、光検出感度の高い光電変換素子を用いることが好ましい。例えば、光電変換素子11として、アバランシェフォトダイオードを用いることが好ましい。アバランシェフォトダイオードとして、セレンまたはセレンを含む化合物を有するフォトダイオードを用いることができる。なお、光電変換素子11はアバランシェフォトダイオード以外の素子であってもよい。また、光電変換素子11がアバランシェフォトダイオードである場合でも、アバランシェ増倍が生じない電圧を光電変換素子11に印加して使用してもよい。
トランジスタ15は、オフ電流が低いトランジスタ、例えばOSトランジスタとすることが好ましい。これにより、電荷蓄積部FD2で電荷を保持できる期間を極めて長くすることができる。電荷蓄積部FD2の電位は、光学素子19の一方の電極に印加される電位となる。したがって、トランジスタ15をオフ電流が低いトランジスタとすることにより、光学素子19の一方の電極に印加される電位を保持することができる。光学素子19の光透過率は、光学素子19の一方の電極に印加される電位と、光学素子19の他方の電極に印加される電位と、の電位差に応じて変化する。光学素子19の他方の電極には、定電位が印加されるので、光学素子19の光透過率は、光学素子19の一方の電極に印加される電位によって定まる。以上より、トランジスタ15をオフ電流が低いトランジスタとすることにより、本発明の一態様の撮像装置の回路構成および動作方法を複雑にすることなく、光学素子19の光透過率を保持することができる。
また、トランジスタ12およびトランジスタ13も、OSトランジスタ等、オフ電流が低いトランジスタとすることが好ましい。これにより、電荷蓄積部FD1で電荷を保持できる期間を極めて長くすることができる。そのため、本発明の一態様の撮像装置の回路構成および動作方法を複雑にすることなく、すべての画素10で同時に電荷の蓄積動作を行い、順次読み出し動作を行うグローバルシャッタ方式を適用することができる。
また、OSトランジスタは、高耐圧であるという特徴を有する。つまり、OSトランジスタには、高電圧を印加することができる。光電変換素子11がアバランシェフォトダイオードである場合、光電変換素子11には高電圧が印加される。これにより、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15にも高電圧が印加される場合がある。したがって、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15にOSトランジスタを用いることにより、本発明の一態様の撮像装置の信頼性を高めることができる。
一方、トランジスタ14およびトランジスタ16は増幅特性が優れていることが望まれるため、オン電流が高いトランジスタであることが好ましい。したがって、トランジスタ14およびトランジスタ16には、シリコンをチャネル形成領域に用いたトランジスタ(以下、Siトランジスタ)を適用することが好ましい。
なお、トランジスタ14およびトランジスタ16にOSトランジスタを適用してもよい。または、トランジスタ12およびトランジスタ13にSiトランジスタを適用してもよい。いずれの場合においても画素10を動作させることができる。
次に、図2のタイミングチャートを用いて、画素10の動作方法例を説明する。図2等において、電位VDDを高電位とし、電位VSSを低電位とする。また、配線23および配線24には高電位が印加され、配線21、配線27、配線28、および配線29には低電位が印加されるとする。
また、光学素子19として、ノーマリーブラック型の液晶素子を用いるものとする。これにより、電荷蓄積部FD2の電位が高いほど、光学素子19の光透過率が高くなる。
図2において、時刻T01乃至時刻T05で光学素子19の光透過率を設定する。また、時刻T11乃至時刻T15で画像を撮像し、出力する。なお、時刻T01乃至時刻T05を1フレーム期間とすることができ、また時刻T11乃至時刻T15を1フレーム期間とすることができる。
時刻T01乃至時刻T02の期間に、配線32、配線33、および配線35に電位VDDを印加し、配線36に電位VSSを印加する。これにより、電荷蓄積部FD1および電荷蓄積部FD2の電位が、電位VDDとなる(リセット動作)。
時刻T02乃至時刻T03の期間に、配線32および配線35に電位VDDを印加し、配線33および配線36に電位VSSを印加する。これにより、電荷蓄積部FD1および電荷蓄積部FD2の電位が低下し始める(露光動作)。電荷蓄積部FD1および電荷蓄積部FD2の電位は、外部環境から画素10に照射された光の照度が高いほど大きく低下する。
時刻T03乃至時刻T04の期間に、配線32、配線33、配線35、および配線36に電位VSSを印加する。これにより、露光動作が終了し、電荷蓄積部FD1および電荷蓄積部FD2の電位が保持される。
時刻T04乃至時刻T05の期間に、配線36に電位VDDを印加し、配線32、配線33、および配線35に電位VSSを印加する。これにより、電荷蓄積部FD1の電位に応じた信号が、配線26から出力される。つまり、時刻T02乃至時刻T03において光電変換素子11に入射した光の照度に応じた出力信号を得ることができる。これにより、光学素子19の光透過率に関する情報を外部に出力することができる。なお、時刻T04乃至時刻T05の動作は省略してもよい。つまり、電荷蓄積部FD1の電位に応じた信号を出力しなくてもよい。
以上により、電荷蓄積部FD2の電位が、外部環境から画素10に照射された光の照度に応じた値に設定される。これにより、光学素子19の光透過率が、画素10に照射された光の照度に応じた値に設定される。前述の通り、光学素子19はノーマリーブラック型の液晶素子であり、電荷蓄積部FD2の電位が小さいほど光透過率が低下する。以上より、時刻T02乃至時刻T03において画素10に照射された光の照度が高いほど、光学素子19の光透過率が低下する。
なお、電荷蓄積部FD2の電位は、アンプにより増幅してもよい。これにより、光学素子19の光透過率の制御を容易にすることができる。
時刻T11乃至時刻T12の期間に、配線32および配線33に電位VDDを印加し、配線35および配線36に電位VSSを印加する。これにより、電荷蓄積部FD1の電位が、電位VDDとなる(リセット動作)。
時刻T12乃至時刻T13の期間に、配線32に電位VDDを印加し、配線33、配線35、および配線36に電位VSSを印加する。これにより、電荷蓄積部FD1の電位が変化し始める(露光動作)。電荷蓄積部FD1の電位は、光電変換素子11に入射した光の照度に応じて変化する。
ここで、光電変換素子11に入射する光の照度は、外部環境から画素10に照射された光の照度だけではなく、時刻T01乃至時刻T05において設定した、光学素子19の光透過率に応じて変化する。前述の通り、画素10に照射された光の照度が高いほど光学素子19の光透過率が低下するので、光電変換素子11の検出上限より高い照度の光が光電変換素子11に入射することを抑制することができる。これにより、本発明の一態様の撮像装置のダイナミックレンジを高めることができる。
時刻T13乃至時刻T14の期間に、配線32、配線33、配線35、および配線36に電位VSSを印加する。これにより、露光動作が終了し、電荷蓄積部FD1の電位が保持される。
時刻T14乃至時刻T15の期間に、配線36に電位VDDを印加し、配線32、配線33、および配線35に電位VSSを印加する。これにより、電荷蓄積部FD1の電位に応じた信号が、配線26から出力される。つまり、時刻T12乃至時刻T13において光電変換素子11に入射した光の照度に応じた出力信号を得ることができる。以上により、画素10により撮像された画像が、画像データとして外部に出力される。
時刻T04乃至時刻T05において出力された光学素子19の光透過率と、時刻T14乃至時刻T15において出力された画像データと、を基にして、例えば撮像装置の外部に設けられた表示装置により画像を表示することができる。
前述のように、トランジスタ15のオフ電流は極めて低いため、電荷蓄積部FD2の電位を長期間、具体的には2フレーム期間以上保持することができる。このため、光学素子19の光透過率を、1フレームごとに更新しなくてもよい。つまり、時刻T11乃至時刻T15における動作を行った後、時刻T01乃至時刻T05における動作を行わず、再び時刻T11乃至時刻T15における動作を行ってもよい。例えば、時刻T11乃至時刻T15において撮像した画像において、フレーム間の明暗の変化が大きい画素10については、時刻T01乃至時刻T05における動作を行う頻度を高くし、フレーム間の明暗の変化が小さい画素10については、時刻T01乃至時刻T05における動作を行う頻度を低くすることができる。
ここで、フレーム間の明暗の変化の大きさは、画素10が撮像した画像をニューラルネットワークに取り込むことで推論することができる。つまり、画素10が撮像した画像を基に、ニューラルネットワークを用いてその後のフレームの画像を推論することができる。
ニューラルネットワークが上記機能を有するようになるには、まず、ニューラルネットワークに画像を入力する。その後、当該画像の1フレーム後の画像、または2フレーム以上後の画像を教師データとして、ニューラルネットワークに学習を行わせる。具体的には、例えばニューラルネットワークの重み係数を更新する。これにより、ニューラルネットワークが、入力された画像、具体的には時刻T11乃至時刻T15において画素10が撮像した画像を基にして、当該画像の1フレーム後の画像、および2フレーム以上後の画像を推論することができる。
ニューラルネットワークにより画像を推論できるようになると、推論結果に応じて、時刻T01乃至時刻T05における動作を行う頻度、つまり光学素子19の光透過率を更新する頻度を決定することができるようになる。例えば、フレーム間の照度変化が小さい場合は、光透過率の更新頻度を低くし、フレーム間の照度変化が大きい場合は、光透過率の更新頻度を高くすることができる。なお、当該頻度は、画素10ごとに決定することができる。以上により、画素10が撮像する画像の明暗の変化に応じて適切なタイミングで光学素子19の光透過率を更新することができる。したがって、撮像装置が光学素子19を有しない構成である場合よりフレーム周波数が大幅に低下することを抑制しつつ、高画質の画像を撮像することができる。
なお、ニューラルネットワークは、画像を推論する機能を有しなくてもよい。例えば、ニューラルネットワークが学習を行う際、教師データとして各画素10に設けられた光学素子19の光透過率を更新するタイミング、具体的にはどの画素10に設けられた光学素子19の光透過率を何フレーム後に更新するかを示すデータを用いる。この場合、ニューラルネットワークの構成を単純にしても、画素10が撮像する画像の明暗の変化に応じて適切なタイミングで光学素子19の光透過率を更新することができる。
図3(A)乃至(F)は、図1に示す構成の画素10の変形例である。図3(A)に示す構成の画素10では、光電変換素子11のアノードが、トランジスタ12のソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、光電変換素子11のカソードが、配線21と電気的に接続される点が、図1に示す構成の画素10と異なる。つまり、図3(A)に示す構成の画素10は、光電変換素子11の向きが、図1に示す構成の画素10と逆になっている。この場合、例えば配線21は高電位電源線、配線23は低電位電源線とし、光学素子19はノーマリーホワイト型の液晶素子とする。
図3(B)に示す構成の画素10は、トランジスタ13のソースまたはドレインの一方が、光電変換素子11の一方の電極、およびトランジスタ12のソースまたはドレインの一方と電気的に接続される点が、図1に示す構成の画素10と異なる。図3(B)に示す構成の画素10では、トランジスタ12およびトランジスタ13をオンとすることにより、電荷蓄積部FD1の電位を初期化することができ、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15をオンとすることにより、電荷蓄積部FD2の電位を初期化することができる。
図3(C)に示す構成の画素10は、配線24が、トランジスタ16のソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、配線26が、トランジスタ14のソースまたはドレインの他方と電気的に接続される点が、図1に示す構成の画素10と異なる。図3(C)に示す構成の画素10では、トランジスタ16のソースまたはドレインの一方に、高電位等の定電位が印加される。
図3(D)に示す構成の画素10は、トランジスタ13および配線23を有しない点で、図1に示す構成の画素10と異なる。図3(D)に示す構成の画素10では、光電変換素子11のアノードが配線21と電気的に接続される場合、配線21に高電位を印加し、かつトランジスタ12をオンとすることにより、電荷蓄積部FD1の電位を初期化することができる。また、配線21に印加する電位を低電位とすることにより、露光動作を行うことができる。画素10を図3(D)に示す構成とすることにより、画素10が有するトランジスタの数を減少させることができるため、1個あたりの画素10の占有面積を減少させることができる。
図3(E)、(F)に示す構成の画素10は、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15がバックゲートを有する点が、図1に示す構成の画素10と異なる。バックゲートを設けることで、トランジスタのしきい値電圧を制御することができる。図3(E)は、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15のバックゲートを配線37と電気的に接続した構成である。配線37には、定電位を印加してもよいし、画素10の動作に合わせて印加する電位を制御してもよい。トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15がnチャネル型トランジスタである場合、バックゲートに正電位を印加するとオン電流が増加し、負電位を印加するとオフ電流が低下する。したがって、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15のバックゲートに印加する電位を、画素10の動作に合わせて制御する場合は、トランジスタがオン状態である場合はバックゲートに正電位を印加し、トランジスタがオフ状態である場合はバックゲートに負電位を印加することが好ましい。
なお、トランジスタ14および/またはトランジスタ16にバックゲートを設けてもよい。特に、トランジスタ14および/またはトランジスタ16がOSトランジスタである場合、当該OSトランジスタにはバックゲートを設けることが好ましい。また、トランジスタ12、トランジスタ13、およびトランジスタ15の中の一部のトランジスタにのみバックゲートを設けてもよい。
本明細書等では、バックゲートを有するトランジスタにおいて、単にゲートという場合は、フロントゲートを意味する場合がある。また、バックゲートを有しないトランジスタにおいても、単にゲートという場合は、フロントゲートを意味する場合がある。
<画素の構成例>
図4は、本発明の一態様の撮像装置の構成例を示す断面図である。図4に示すように、本発明の一態様の撮像装置は、層61、層62、層63、および層64の積層構造となっている。なお、図4には、画素10が有する光電変換素子11、トランジスタ12、トランジスタ14、トランジスタ15、およびトランジスタ16を示している。
層61は、基板40を有し、基板40上にトランジスタ14およびトランジスタ16等を設けることができる。また、画素10を駆動する回路、画像信号の読み出し回路、画像処理回路等を設けることができる。基板40として、例えばシリコン基板とすることができ、この場合、層61に設けられたトランジスタはSiトランジスタとすることができる。
層62は、トランジスタ12およびトランジスタ15等を設けることができる。層62に設けられたトランジスタは、半導体層51を有する。半導体層51として、In、元素M(元素Mは、Al、Ti、Ga、Sn、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)、Znの少なくとも一を有する酸化物である金属酸化物を用いることができる。つまり、層62には、OSトランジスタが設けることができる。
なお、図4において、半導体層51は2層以上の積層構造とすることができる。図4では、半導体層51が、半導体層51aと半導体層51bの2層構造である場合を示している。この場合、チャネル形成領域は半導体層51bに形成されることが好ましい。このため、半導体層51aは半導体層51bよりも絶縁性が比較的高い材料を用いることが好ましい。
例えば、半導体層51aに用いる金属酸化物において、構成元素中の元素Mの原子数比が、半導体層51bに用いる金属酸化物における、構成元素中の元素Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、半導体層51aに用いる金属酸化物において、Inに対する元素Mの原子数比が、半導体層51bに用いる金属酸化物における、Inに対する元素Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、半導体層51bに用いる金属酸化物において、元素Mに対するInの原子数比が、半導体層51aに用いる金属酸化物における、元素Mに対するInの原子数比より大きいことが好ましい。
以上のような金属酸化物を半導体層51aとして用いて、半導体層51aの伝導帯下端のエネルギーが、半導体層51bの伝導帯下端のエネルギーが低い領域における、伝導帯下端のエネルギーより高くなることが好ましい。また、言い換えると、半導体層51aの電子親和力が、半導体層51bの伝導帯下端のエネルギーが低い領域における電子親和力より小さいことが好ましい。
ここで、半導体層51aおよび半導体層51bにおいて、伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。換言すると、連続的に変化または連続接合するともいうことができる。このようにするためには、半導体層51aと半導体層51bとの界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、半導体層51aと半導体層51bが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、半導体層51bがInGaZn酸化物の場合、半導体層51aとして、InGaZn酸化物、GaZn酸化物、酸化Ga等を用いるとよい。
このとき、キャリアの主たる経路は半導体層51bに形成されるナローギャップ部分となる。半導体層51aと半導体層51bとの界面における欠陥準位密度を低くすることができるため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さく、高いオン電流が得られる。
なお、半導体層51を単層としてもよいし、3層以上の積層構造としてもよい。
また、層62に設けられたトランジスタには、導電層55を設けることができる。導電層55は、トランジスタのバックゲートとしての機能を有する。なお、導電層55を設けなくてもよい。
また、層62に設けられたトランジスタを覆うように、絶縁層42が設けられる。また、絶縁層42上には絶縁層41が設けられる。絶縁層42および絶縁層41として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、窒化チタン等を用いることができる。絶縁層42は、平坦化されていることが好ましい。なお、層61にトランジスタを設けず、すべてのトランジスタを層62に設けてもよい。この場合、撮像装置の作製工程数を削減することができる。
Siトランジスタが形成される領域とOSトランジスタが形成される領域との間、つまり層61と層62の間には、水素の拡散を防止する機能を有する絶縁層43が設けられる。トランジスタ14およびトランジスタ16等のチャネル形成領域近傍に設けられる絶縁層中の水素は、シリコンのダングリングボンドを終端する。一方、トランジスタ12およびトランジスタ15のチャネル形成領域の近傍に設けられる絶縁層中の水素は、金属酸化物中にキャリアを生成する要因の一つとなる。
絶縁層43により、層61に水素を閉じ込めることでトランジスタ14およびトランジスタ16の信頼性を向上させることができる。また、層61から層62への水素の拡散が抑制されることでトランジスタ15の信頼性も向上させることができる。
絶縁層43としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等を用いることができる。
層63は、光電変換素子11を有する。光電変換素子11は、導電層66aと、光電変換層66bと、光電変換層66cと、導電層66dとの積層とすることができる。この場合、導電層66aは、光電変換素子11の一方の電極とすることができ、導電層66dは、光電変換素子11の他方の電極とすることができる。光電変換素子11を覆うように、絶縁層44が設けられる。絶縁層44として、絶縁層42と同様に、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、窒化チタン等を用いることができる。絶縁層44は、平坦化されていることが好ましい。なお、図4に示す光電変換素子11は、アバランシェフォトダイオードの構成例である。
導電層66aは、トランジスタ12のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。導電層66dは、導電層57を介して電源線(図1に示す配線21)と電気的に接続されている。
導電層66aは、低抵抗の金属層等とすることが好ましい。例えば、Al、Ti、W、Ta、Agまたはそれらの積層を用いることができる。
導電層66dは、可視光に対して高い透光性を有する導電層を用いることが好ましい。例えば、In酸化物、Sn酸化物、Zn酸化物、InSn酸化物、GaZn酸化物、InGaZn酸化物、またはグラフェン等を用いることができる。なお、導電層66dを省く構成とすることもできる。
光電変換層66bおよび光電変換層66cは、例えばセレン系材料を光電変換層としたpn接合型フォトダイオードの構成とすることができる。光電変換層66bとしてはn型半導体であるセレン系材料を用い、光電変換層66cとしてはp型半導体であるガリウム酸化物等を用いることが好ましい。なお、光電変換層66bとしてp型半導体であるセレン系材料を用い、光電変換層66cとしてn型半導体であるガリウム酸化物等を用いてもよい。
セレン系材料を用いた光電変換素子は、可視光に対する外部量子効率が高い特性を有する。当該光電変換素子では、アバランシェ増倍を利用することにより、入射される光量に対する電子の増幅を大きくすることができる。これにより、当該光電変換素子の光検出感度を高めることができる。特に、本発明の一態様では、光電変換素子11には光学素子19を透過した後の光が入射されるため、光電変換素子11として、セレン系材料を用いた光電変換素子のような、光検出感度の高い光電変換素子を用いることが好ましい。また、セレン系材料は光吸収係数が高いため、光電変換層を薄膜で作製できる等の生産上の利点を有する。セレン系材料の薄膜は、真空蒸着法またはスパッタ法等を用いて形成することができる。
セレン系材料としては、単結晶セレンや多結晶セレン等の結晶性セレン、非晶質セレン、もしくは銅、インジウム、およびセレンの化合物(CIS)、または銅、インジウム、ガリウム、およびセレンの化合物(CIGS)等を用いることができる。
光電変換層66cは、バンドギャップが広く、可視光に対して透光性を有する材料で形成することが好ましい。例えば、Zn酸化物、Ga酸化物、In酸化物、Sn酸化物、またはそれらが混在した酸化物等を用いることができる。また、これらの材料は正孔注入阻止層としての機能も有し、暗電流を小さくすることもできる。
層64は、基板70を有し、基板70上に光学素子19が設けられる。前述のように、光学素子19は、透過型の液晶素子とする。基板70として、例えばガラス基板、石英基板等の透光性基板を用いることが好ましい。光学素子19は、導電層73aと、配向層74aと、液晶層75と、配向層74bと、導電層73bと、を有する。液晶層75を挟んで基板40側に導電層73aが設けられ、基板70側に導電層73bが設けられる。当該構成の場合、導電層73aは、光学素子19の画素電極とすることができ、導電層73bは、光学素子19の共通電極とすることができる。
なお、光学素子19は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子である。液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。
導電層73aは、絶縁層44、絶縁層41、および絶縁層42に設けられた開口部72を介して、トランジスタ15のソースまたはドレインの一方と電気的に接続される。
導電層73aおよび導電層73bは、可視光に対して高い透光性を有する導電層を用いることが好ましい。例えば、In酸化物、Sn酸化物、Zn酸化物、InSn酸化物、GaZn酸化物、InGaZn酸化物、またはグラフェン等を用いることができる。
光学素子19は、ゲストホストモードが適用されていることが好ましい。この場合、液晶層75は、液晶の他、二色性色素を有する構成とする。液晶をホスト分子、二色性色素をゲスト分子として、液晶層75に加える電圧によってホスト分子の配列、およびゲスト分子の配列を変化させる。例えば、ゲスト分子である二色性色素は、ホスト分子に対し平行に配向する性質がある。このため、ゲスト分子として例えば棒状構造の二色性色素を用い、液晶層75に電圧を加えてホスト分子である液晶の配向を変化させると、ゲスト分子である二色性色素の配向方向も変化する。これにより、液晶層75における光透過率を変化させることができる。
光学素子19として、ゲストホストモードが適用された液晶素子を用いることにより、偏光板等を省略することができる。これにより、容易に開口部72を形成することができる。また、光電変換素子11に入射する光の照度を高めることができるため、外部環境から画素10に照射された光の照度が低い場合であっても、画素10は画像を撮像することができ、本発明の一態様の撮像装置のダイナミックレンジを高めることができる。
図4に示すように、光学素子19は、光電変換素子11と重なる領域を有するように設けられる。画素10を当該構成とすることにより、外部環境から画素10に照射された光50は、光学素子19を透過した後に、光電変換素子11に入射される。これにより、前述のように、光電変換素子11に入射される光の照度を、光学素子19の光透過率により調整することができる。例えば、画素10に照射された光の照度が高い場合は光学素子19の光透過率を低くすることにより、光電変換素子11の検出上限より高い照度の光が光電変換素子11に入射することを抑制することができる。また、画素10に照射された光の照度が低い場合は光学素子19の光透過率を高くすることにより、光電変換素子11の検出下限より低い照度の光が光電変換素子11に入射することを抑制することができる。以上より、本発明の一態様の撮像装置のダイナミックレンジを高めることができる。
また、撮像装置が複数の層(図4では層61乃至層64)を有する構成とすることで、画素10を構成する要素を複数の層に分散させ、かつ当該要素を重ねて設けることができるため、撮像装置の面積を小さくすることができる。
図5は、図4に示す構成の変形例であり、偏光板76aおよび偏光板76bを有する点が、図4に示す構成と異なる。偏光板76aは、絶縁層44と、導電層73aおよび配向層74aとの間に設けられる。偏光板76bは、基板70の裏面と接するように設けられる。なお、偏光板76aが液晶層75と光電変換素子11の間に設けられ、偏光板76bが液晶層75より基板70側に設けられていれば、偏光板76aおよび偏光板76bが設けられる場所は図5に示す場所に限られない。図5に示す構成では、開口部72は、絶縁層44、絶縁層41、および絶縁層42の他、偏光板76aに設けられる。
本発明の一態様の撮像装置を図5に示す構成とすることにより、光学素子19として、ゲストホストモードが適用された液晶素子以外の液晶素子を用いることができる。例えば、垂直配向(VA:Vertical Alignment)モード、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
また、本発明の一態様の撮像装置が図5に示す構成であり、光学素子19が液晶素子である場合、光学素子19に用いる液晶としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、高分子ネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、導電層73aと液晶層75との間に配向層74aを設けることができ、導電層73bと液晶層75との間に配向層74bを設けることができる。配向層74aおよび配向層74bは、液晶の配向を制御する機能を有する。
なお、横電界方式を採用する場合、ブルー相を示す液晶を用いることができる。この場合、配向層74aおよび配向層74bを省略することができる。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また配向層を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
図6(A)、(B)、(C)は、図4に示す層61の構成の変形例である。図4において、Siトランジスタは基板40にチャネル形成領域を有するプレーナ型の構成を示しているが、図6(A)、(B)では、基板40にフィン型の半導体層を有する構成を示している。図6(A)はチャネル長方向の断面、図6(B)はチャネル幅方向の断面に相当する。
図6(C)では、Siトランジスタとして、シリコン薄膜の半導体層45を有する構成を示している。半導体層45は、例えば基板40上の絶縁層46に形成された単結晶シリコン(SOI:Silicon on Insulator)とすることができる。
図6(D)、(E)は、図4に示す層62の変形例である。図4において、OSトランジスタはセルフアライン型の構成を示しているが、図6(D)、(E)では、ノンセルフアライン型のトップゲート型トランジスタの構成を示している。図6(D)はチャネル長方向の断面、図6(E)はチャネル幅方向の断面に相当する。
図6(E)に示すように、トランジスタのバックゲートとしての機能を有する導電層55は、当該導電層55が設けられたトランジスタのフロントゲートと電気的に接続することができる。また、当該導電層55と、トランジスタのフロントゲートとを電気的に接続することができる。この場合、導電層55には、当該導電層55が設けられたトランジスタのフロントゲートとは異なる電位を印加することができる。
図7は、図4に示す構成の変形例であり、光学素子19にFFSモードが適用されている点が、図4に示す構成と異なる。光学素子19は、画素電極としての機能を有する導電層73aと、導電層73aと絶縁層77を介して重なる導電層73bとを有する。導電層73bは、スリット状または櫛歯状の上面形状を有する。
図8は、図7に示す構成の変形例である。図7では、導電層73bが液晶層75側に位置する構成としている。一方、図8は、導電層73aが、液晶層75側に位置する構成としている。この時、導電層73aがスリット状または櫛歯状の上面形状を有する。
<その他の画素の構成要素>
図9(A)は、本発明の一態様の撮像装置が有する画素にカラーフィルタ等を付加した例を示す斜視図である。当該斜視図では、複数の画素の断面もあわせて図示している。層64上には、絶縁層80が形成される。絶縁層80は可視光に対して透光性の高い酸化シリコン層等を用いることができる。また、パッシベーション層として窒化シリコン層を積層してもよい。また、反射防止層として、酸化ハフニウム等の誘電体層を積層してもよい。
絶縁層80上には、遮光層81が形成されてもよい。遮光層81は、上部のカラーフィルタを通る光の混色を防止する機能を有する。遮光層81には、アルミニウム、タングステン等の金属層を用いることができる。また、当該金属層と反射防止層としての機能を有する誘電体層を積層してもよい。
絶縁層80および遮光層81上には、平坦化層として有機樹脂層82を設けることができる。また、画素別にカラーフィルタ83(カラーフィルタ83a、83b、83c)が形成される。例えば、カラーフィルタ83a、83b、83cに、R(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、C(シアン)、M(マゼンタ)等の色を割り当てることにより、カラー画像を得ることができる。カラーフィルタ83として、金属材料、樹脂材料、または顔料もしくは染料が含まれた樹脂材料を用いることができる。
カラーフィルタ83上には、可視光に対して透光性を有する絶縁層86等を設けることができる。
また、図9(B)に示すように、カラーフィルタ83の代わりに光学変換層85を用いてもよい。このような構成とすることで、様々な波長領域における画像が得られる撮像装置とすることができる。
例えば、光学変換層85に可視光線の波長以下の光を遮るフィルタを用いれば、赤外線撮像装置とすることができる。また、光学変換層85に近赤外線の波長以下の光を遮るフィルタを用いれば、遠赤外線撮像装置とすることができる。また、光学変換層85に可視光線の波長以上の光を遮るフィルタを用いれば、紫外線撮像装置とすることができる。
また、光学変換層85にシンチレータを用いれば、X線撮像装置等に用いる放射線の強弱を可視化した画像を得る撮像装置とすることができる。被写体を透過したX線等の放射線がシンチレータに入射されると、フォトルミネッセンス現象により可視光線や紫外光線等の光(蛍光)に変換される。そして、当該光を光電変換素子11で検知することにより画像データを取得する。また、放射線検出器等に当該構成の撮像装置を用いてもよい。
シンチレータは、X線やガンマ線等の放射線が照射されると、そのエネルギーを吸収して可視光や紫外光を発する物質を含む。例えば、GdS:Tb、GdS:Pr、GdS:Eu、BaFCl:Eu、NaI、CsI、CaF、BaF、CeF、LiF、LiI、ZnO等を樹脂やセラミクスに分散させたものを用いることができる。
なお、セレン系材料を用いた光電変換素子11においては、X線等の放射線を電荷に直接変換することができるため、シンチレータを不要とする構成とすることもできる。
また、図9(C)に示すように、カラーフィルタ83上にマイクロレンズアレイ84を設けてもよい。マイクロレンズアレイ84が有する個々のレンズを通る光が直下のカラーフィルタ83を通り、光電変換素子11に照射されるようになる。また、図9(B)に示す光学変換層85上にマイクロレンズアレイ84を設けてもよい。
<周辺回路>
図10(A)は、本発明の一態様の撮像装置の回路構成を説明するブロック図である。当該撮像装置は、マトリクス状に配列された画素10を有する画素アレイ91と、画素アレイ91の行を選択する機能を有するロードライバ92と、画素10の出力信号に対して相関二重サンプリング処理を行うためのCDS回路93と、CDS回路93から出力されたアナログデータをデジタルデータに変換する機能を有するA/D変換回路94と、A/D変換回路94で変換されたデータを選択して読み出す機能を有するカラムドライバ95と、を有する。なお、CDS回路93を設けない構成とすることもできる。
図10(B)は、画素アレイ91の1つの列に接続されるCDS回路93の回路図およびA/D変換回路94のブロック図である。なお、図10(B)において、高電位電源線にはVDDと記載し、低電位電源線にはVSSと記載している。
CDS回路93は、2つのトランジスタと2つの容量素子を有する構成とすることができる。CDS回路93では、撮像された画像に対応する電位からリセット電位を差し引くことでノイズ成分を削減することができる。
A/D変換回路94は、コンパレータ回路COMPおよびカウンター回路COUNTERを有する構成とすることができる。A/D変換回路94では、CDS回路93からコンパレータ回路に入力される信号電位と、掃引される基準電位(RAMP)とが比較される。そして、コンパレータ回路の出力に応じてカウンター回路が動作し、配線99にデジタル信号が出力される。
<各構成要素について>
以下では、上記に示す各構成要素について説明する。
〔基板〕
表示パネルが有する基板には、平坦面を有する材料を用いることができる。表示素子からの光を取り出す基板には、該光を透過する材料を用いる。例えば、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、有機樹脂等の材料を用いることができる。
厚さの薄い基板を用いることで、表示パネルの軽量化、薄型化を図ることができる。さらに、可撓性を有する程度の厚さの基板を用いることで、可撓性を有する表示パネルを実現できる。または、可撓性を有する程度に薄いガラス等を基板に用いることもできる。または、ガラスと樹脂材料とが接着層により貼り合わされた複合材料を用いてもよい。
〔トランジスタ〕
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として機能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層と、を有する。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型またはボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である金属酸化物を用いることができる。代表的には、インジウムを含む金属酸化物等であり、例えば、後述するCAC−OS等を用いることができる。
シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい金属酸化物を用いたトランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。
半導体層は、例えばインジウム、亜鉛およびM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジムまたはハフニウム等の金属)を含むIn−M−Zn系酸化物で表記される膜とすることができる。
半導体層を構成する金属酸化物がIn−M−Zn系酸化物の場合、In−M−Zn酸化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧M、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4.1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5:1:8等が好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比はそれぞれ、上記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのとき金属酸化物を用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できる、半導体層よりも下層の配線や電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板等を好適に用いることができる。
半導体層としては、キャリア密度の低い金属酸化物膜を用いる。例えば、半導体層は、キャリア密度が1×1017/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下、さらに好ましくは1×1013/cm以下、より好ましくは1×1011/cm以下、さらに好ましくは1×1010/cm未満であり、1×10−9/cm以上のキャリア密度の金属酸化物を用いることができる。そのような金属酸化物を、高純度真性または実質的に高純度真性な金属酸化物と呼ぶ。これにより不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、安定な特性を有する金属酸化物であるといえる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性および電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、半導体層のキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
半導体層を構成する金属酸化物において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素が含まれると、半導体層において酸素欠損が増加し、n型化してしまう。このため、半導体層におけるシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1017atoms/cm以下とする。
また、アルカリ金属およびアルカリ土類金属は、金属酸化物と結合するとキャリアを生成する場合があり、トランジスタのオフ電流が増大してしまうことがある。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms/cm以下にする。
また、半導体層を構成する金属酸化物に窒素が含まれていると、キャリアである電子が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている金属酸化物を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られる窒素濃度は、5×1018atoms/cm以下にすることが好ましい。
酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、非単結晶酸化物半導体と、に分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、CAAC−OS(c−axis−aligned crystalline oxide semiconductor)、多結晶酸化物半導体、nc−OS(nanocrystalline oxide semiconductor)、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like oxide semiconductor)、および非晶質酸化物半導体等がある。
また、本発明の一態様で開示されるトランジスタの半導体層には、CAC−OS(Cloud−Aligned Composite oxide semiconductor)を用いてもよい。
なお、本発明の一態様で開示されるトランジスタの半導体層は、上述した非単結晶酸化物半導体またはCAC−OSを好適に用いることができる。また、非単結晶酸化物半導体としては、nc−OSまたはCAAC−OSを好適に用いることができる。
なお、本発明の一態様では、トランジスタの半導体層として、CAC−OSを用いると好ましい。CAC−OSを用いることで、トランジスタに高い電気特性または高い信頼性を付与することができる。
なお、半導体層がCAAC−OSの領域、多結晶酸化物半導体の領域、nc−OSの領域、擬似非晶質酸化物半導体の領域、および非晶質酸化物半導体の領域のうち、二種以上を有する混合膜であってもよい。混合膜は、例えば上述した領域のうち、いずれか二種以上の領域を含む単層構造、または積層構造を有する場合がある。
〔CAC−OSの構成〕
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC−OSの構成について説明する。
CAC−OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウム等から選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2Z2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)とする。)等と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4Z4(X4、Y4、およびZ4は0よりも大きい実数)とする。)等と、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2Z2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1−x0)(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウム等から選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
CAC−OSは、例えば基板を意図的に加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC−OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、および窒素ガスの中から選ばれたいずれか一つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
CAC−OSは、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定法のひとつであるOut−of−plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa−b面方向、およびc軸方向の配向は見られないことが分かる。
またCAC−OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。従って、電子線回折パターンから、CAC−OSの結晶構造が、平面方向、および断面方向において、配向性を有さないnc(nano−crystal)構造を有することがわかる。
また例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3等が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3等が主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3等が主成分である領域は、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3等が主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
従って、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3等に起因する絶縁性と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC−OSは、撮像装置をはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
〔導電層〕
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線および電極等の導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステン等の金属、またはこれを主成分とする合金等が挙げられる。またこれらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、チタン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。また、マンガンを含む銅を用いると、エッチングによる形状の制御性が高まるため好ましい。
また、トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線および電極等の導電層に用いることのできる、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛等の導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタン等の金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等を用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜等を用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線および電極等の導電層や、表示素子が有する導電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
また、透光性を有する導電性材料として、不純物元素を含有させる等して低抵抗化された酸化物半導体(酸化物導電体(OC:Oxide Conductor))を用いることが好ましい。
〔絶縁層〕
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル、エポキシ等の樹脂、シロキサン結合を有する樹脂の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム等の無機絶縁材料を用いることもできる。
透水性の低い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記の実施の形態で説明したニューラルネットワークに用いることが可能な半導体装置の構成例について説明する。
図11(A)に示すように、ニューラルネットワークNNは入力層IL、出力層OL、中間層(隠れ層)HLによって構成することができる。入力層IL、出力層OL、中間層HLはそれぞれ、1または複数のニューロン(ユニット)を有する。なお、中間層HLは1層であってもよいし2層以上であってもよい。2層以上の中間層HLを有するニューラルネットワークはDNN(ディープニューラルネットワーク)と呼ぶこともでき、ディープニューラルネットワークを用いた学習は深層学習と呼ぶこともできる。
入力層ILの各ニューロンには入力データが入力され、中間層HLの各ニューロンには前層または後層のニューロンの出力信号が入力され、出力層OLの各ニューロンには前層のニューロンの出力信号が入力される。なお、各ニューロンは、前後の層の全てのニューロンと結合されていてもよいし(全結合)、一部のニューロンと結合されていてもよい。
図11(B)に、ニューロンによる演算の例を示す。ここでは、ニューロンNと、ニューロンNに信号を出力する前層の2つのニューロンを示している。ニューロンNには、前層のニューロンの出力xと、前層のニューロンの出力xが入力される。そして、ニューロンNにおいて、出力xと重みwの乗算結果(x)と出力xと重みwの乗算結果(x)の総和x+xが計算された後、必要に応じてバイアスbが加算され、値a=x+x+bが得られる。そして、値aは活性化関数hによって変換され、ニューロンNから出力信号y=h(a)が出力される。
このように、ニューロンによる演算には、前層のニューロンの出力と重みの積を足し合わせる演算、すなわち積和演算が含まれる(上記のx+x)。この積和演算は、プログラムを用いてソフトウェア上で行ってもよいし、ハードウェアによって行われてもよい。積和演算をハードウェアによって行う場合は、積和演算回路を用いることができる。この積和演算回路としては、デジタル回路を用いてもよいし、アナログ回路を用いてもよい。積和演算回路にアナログ回路を用いる場合、積和演算回路の回路規模の縮小、または、メモリへのアクセス回数の減少による処理速度の向上および消費電力の低減を図ることができる。
積和演算回路は、Siトランジスタによって構成してもよいし、OSトランジスタによって構成してもよい。特に、OSトランジスタはオフ電流が極めて小さいため、積和演算回路のアナログメモリを構成するトランジスタとして好適である。なお、SiトランジスタとOSトランジスタの両方を用いて積和演算回路を構成してもよい。以下、積和演算回路の機能を備えた半導体装置の構成例について説明する。
<半導体装置の構成例>
図12に、ニューラルネットワークの演算を行う機能を有する半導体装置MACの構成例を示す。半導体装置MACは、ニューロン間の結合強度(重み)に対応する第1のデータと、入力データに対応する第2のデータの積和演算を行う機能を有する。なお、第1のデータおよび第2のデータはそれぞれ、アナログデータまたは多値のデータ(離散的なデータ)とすることができる。また、半導体装置MACは、積和演算によって得られたデータを活性化関数によって変換する機能を有する。
半導体装置MACは、セルアレイCA、電流源回路CS、カレントミラー回路CM、回路WDD、回路WLD、回路CLD、オフセット回路OFST、および活性化関数回路ACTVを有する。
セルアレイCAは、複数のメモリセルMCおよび複数のメモリセルMCrefを有する。図12には、セルアレイCAがm行n列(m,nは1以上の整数)のメモリセルMC(MC[1,1]乃至[m,n])と、m個のメモリセルMCref(MCref[1]乃至[m])を有する構成例を示している。メモリセルMCは、第1のデータを格納する機能を有する。また、メモリセルMCrefは、積和演算に用いられる参照データを格納する機能を有する。なお、参照データはアナログデータまたは多値のデータとすることができる。
メモリセルMC[i,j](iは1以上m以下の整数、jは1以上n以下の整数)は、配線WL[i]、配線RW[i]、配線WD[j]、および配線BL[j]と接続されている。また、メモリセルMCref[i]は、配線WL[i]、配線RW[i]、配線WDref、配線BLrefと接続されている。ここで、メモリセルMC[i,j]と配線BL[j]間を流れる電流をIMC[i,j]と表記し、メモリセルMCref[i]と配線BLref間を流れる電流をIMCref[i]と表記する。
メモリセルMCおよびメモリセルMCrefの具体的な構成例を、図13に示す。図13には代表例としてメモリセルMC[1,1]、[2,1]およびメモリセルMCref[1]、[2]を示しているが、他のメモリセルMCおよびメモリセルMCrefにも同様の構成を用いることができる。メモリセルMCおよびメモリセルMCrefはそれぞれ、トランジスタTr11、Tr12、容量素子C11を有する。ここでは、トランジスタTr11およびトランジスタTr12がnチャネル型のトランジスタである場合について説明する。
メモリセルMCにおいて、トランジスタTr11のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタTr12のゲート、および容量素子C11の第1の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線WDと接続されている。トランジスタTr12のソースまたはドレインの一方は配線BLと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線VRと接続されている。容量素子C11の第2の電極は、配線RWと接続されている。配線VRは、所定の電位を供給する機能を有する配線である。ここでは一例として、配線VRから低電源電位(接地電位等)が供給される場合について説明する。
トランジスタTr11のソースまたはドレインの一方、トランジスタTr12のゲート、および容量素子C11の第1の電極と接続されたノードを、ノードNMとする。また、メモリセルMC[1,1]、[2,1]のノードNMを、それぞれノードNM[1,1]、[2,1]と表記する。
メモリセルMCrefも、メモリセルMCと同様の構成を有する。ただし、メモリセルMCrefは配線WDの代わりに配線WDrefと接続され、配線BLの代わりに配線BLrefと接続されている。また、メモリセルMCref[1]、[2]において、トランジスタTr11のソースまたはドレインの一方、トランジスタTr12のゲート、および容量素子C11の第1の電極と接続されたノードを、それぞれノードNMref[1]、[2]と表記する。
ノードNMとノードNMrefはそれぞれ、メモリセルMCとメモリセルMCrefの保持ノードとして機能する。ノードNMには第1のデータが保持され、ノードNMrefには参照データが保持される。また、配線BL[1]からメモリセルMC[1,1]、[2,1]のトランジスタTr12には、それぞれ電流IMC[1,1]、IMC[2,1]が流れる。また、配線BLrefからメモリセルMCref[1]、[2]のトランジスタTr12には、それぞれ電流IMCref[1]、IMCref[2]が流れる。
トランジスタTr11は、ノードNMまたはノードNMrefの電位を保持する機能を有するため、トランジスタTr11のオフ電流は小さいことが好ましい。そのため、トランジスタTr11としてオフ電流が極めて小さいOSトランジスタを用いることが好ましい。これにより、ノードNMまたはノードNMrefの電位の変動を抑えることができ、演算精度の向上を図ることができる。また、ノードNMまたはノードNMrefの電位をリフレッシュする動作の頻度を低く抑えることが可能となり、消費電力を削減することができる。
トランジスタTr12は特に限定されず、例えばSiトランジスタまたはOSトランジスタ等を用いることができる。トランジスタTr12にOSトランジスタを用いる場合、トランジスタTr11と同じ製造装置を用いて、トランジスタTr12を作製することが可能となり、製造コストを抑制することができる。なお、トランジスタTr12はnチャネル型であってもpチャネル型であってもよい。
電流源回路CSは、配線BL[1]乃至[n]および配線BLrefと接続されている。電流源回路CSは、配線BL[1]乃至[n]および配線BLrefに電流を供給する機能を有する。なお、配線BL[1]乃至[n]に供給される電流値と配線BLrefに供給される電流値は異なっていてもよい。ここでは、電流源回路CSから配線BL[1]乃至[n]に供給される電流をI、電流源回路CSから配線BLrefに供給される電流をICrefと表記する。
カレントミラー回路CMは、配線IL[1]乃至[n]および配線ILrefを有する。配線IL[1]乃至[n]はそれぞれ配線BL[1]乃至[n]と接続され、配線ILrefは、配線BLrefと接続されている。ここでは、配線IL[1]乃至[n]と配線BL[1]乃至[n]の接続箇所をノードNP[1]乃至[n]と表記する。また、配線ILrefと配線BLrefの接続箇所をノードNPrefと表記する。
カレントミラー回路CMは、ノードNPrefの電位に応じた電流ICMを配線ILrefに流す機能と、この電流ICMを配線IL[1]乃至[n]にも流す機能を有する。図12には、配線BLrefから配線ILrefに電流ICMが排出され、配線BL[1]乃至[n]から配線IL[1]乃至[n]に電流ICMが排出される例を示している。また、カレントミラー回路CMから配線BL[1]乃至[n]を介してセルアレイCAに流れる電流を、I[1]乃至[n]と表記する。また、カレントミラー回路CMから配線BLrefを介してセルアレイCAに流れる電流を、IBrefと表記する。
回路WDDは、配線WD[1]乃至[n]および配線WDrefと接続されている。回路WDDは、メモリセルMCに格納される第1のデータに対応する電位を、配線WD[1]乃至[n]に供給する機能を有する。また、回路WDDは、メモリセルMCrefに格納される参照データに対応する電位を、配線WDrefに供給する機能を有する。回路WLDは、配線WL[1]乃至[m]と接続されている。回路WLDは、データの書き込みを行うメモリセルMCまたはメモリセルMCrefを選択するための信号を、配線WL[1]乃至[m]に供給する機能を有する。回路CLDは、配線RW[1]乃至[m]と接続されている。回路CLDは、第2のデータに対応する電位を、配線RW[1]乃至[m]に供給する機能を有する。
オフセット回路OFSTは、配線BL[1]乃至[n]および配線OL[1]乃至[n]と接続されている。オフセット回路OFSTは、配線BL[1]乃至[n]からオフセット回路OFSTに流れる電流量、および/または、配線BL[1]乃至[n]からオフセット回路OFSTに流れる電流の変化量を検出する機能を有する。また、オフセット回路OFSTは、検出結果を配線OL[1]乃至[n]に出力する機能を有する。なお、オフセット回路OFSTは、検出結果に対応する電流を配線OLに出力してもよいし、検出結果に対応する電流を電圧に変換して配線OLに出力してもよい。セルアレイCAとオフセット回路OFSTの間を流れる電流を、Iα[1]乃至[n]と表記する。
オフセット回路OFSTの構成例を図14に示す。図14に示すオフセット回路OFSTは、回路OC[1]乃至[n]を有する。また、回路OC[1]乃至[n]はそれぞれ、トランジスタTr21、トランジスタTr22、トランジスタTr23、容量素子C21、および抵抗素子R1を有する。各素子の接続関係は図14に示す通りである。なお、容量素子C21の第1の電極および抵抗素子R1の第1の端子と接続されたノードを、ノードNaとする。また、容量素子C21の第2の電極、トランジスタTr21のソースまたはドレインの一方、およびトランジスタTr22のゲートと接続されたノードを、ノードNbとする。
配線VrefLは電位Vrefを供給する機能を有し、配線VaLは電位Vaを供給する機能を有し、配線VbLは電位Vbを供給する機能を有する。また、配線VDDLは電位VDDを供給する機能を有し、配線VSSLは電位VSSを供給する機能を有する。ここでは、電位VDDが高電源電位であり、電位VSSが低電源電位である場合について説明する。また、配線RSTは、トランジスタTr21の導通状態を制御するための電位を供給する機能を有する。トランジスタTr22、トランジスタTr23、配線VDDL、配線VSSL、および配線VbLによって、ソースフォロワ回路が構成される。
次に、回路OC[1]乃至[n]の動作例を説明する。なお、ここでは代表例として回路OC[1]の動作例を説明するが、回路OC[2]乃至[n]も同様に動作させることができる。まず、配線BL[1]に第1の電流が流れると、ノードNaの電位は、第1の電流と抵抗素子R1の抵抗値に応じた電位となる。また、このときトランジスタTr21はオン状態であり、ノードNbに電位Vaが供給される。その後、トランジスタTr21はオフ状態となる。
次に、配線BL[1]に第2の電流が流れると、ノードNaの電位は、第2の電流と抵抗素子R1の抵抗値に応じた電位に変化する。このときトランジスタTr21はオフ状態であり、ノードNbはフローティング状態となっているため、ノードNaの電位の変化に伴い、ノードNbの電位は容量結合により変化する。ここで、ノードNaの電位の変化をΔVNaとし、容量結合係数を1とすると、ノードNbの電位はVa+ΔVNaとなる。そして、トランジスタTr22のしきい値電圧をVthとすると、配線OL[1]から電位Va+ΔVNa−Vthが出力される。ここで、Va=Vthとすることにより、配線OL[1]から電位ΔVNaを出力することができる。
電位ΔVNaは、第1の電流から第2の電流への変化量、抵抗素子R1、および電位Vrefに応じて定まる。ここで、抵抗素子R1と電位Vrefは既知であるため、電位ΔVNaから配線BLに流れる電流の変化量を求めることができる。
上記のようにオフセット回路OFSTによって検出された電流量、および/または電流の変化量に対応する信号は、配線OL[1]乃至[n]を介して活性化関数回路ACTVに入力される。
活性化関数回路ACTVは、配線OL[1]乃至[n]、および、配線NIL[1]乃至[n]と接続されている。活性化関数回路ACTVは、オフセット回路OFSTから入力された信号を、あらかじめ定義された活性化関数に従って変換するための演算を行う機能を有する。活性化関数としては、例えば、シグモイド関数、tanh関数、softmax関数、ReLU関数、しきい値関数等を用いることができる。活性化関数回路ACTVによって変換された信号は、出力データとして配線NIL[1]乃至[n]に出力される。
<半導体装置の動作例>
上記の半導体装置MACを用いて、第1のデータと第2のデータの積和演算を行うことができる。以下、積和演算を行う際の半導体装置MACの動作例を説明する。
図15に半導体装置MACの動作例のタイミングチャートを示す。図15には、図13における配線WL[1]、配線WL[2]、配線WD[1]、配線WDref、ノードNM[1,1]、ノードNM[2,1]、ノードNMref[1]、ノードNMref[2]、配線RW[1]、および配線RW[2]の電位の推移と、電流I[1]−Iα[1]、および電流IBrefの値の推移を示している。電流I[1]−Iα[1]は、配線BL[1]からメモリセルMC[1,1]、[2,1]に流れる電流の総和に相当する。
なお、ここでは代表例として図13に示すメモリセルMC[1,1]、[2,1]およびメモリセルMCref[1]、[2]に着目して動作を説明するが、他のメモリセルMCおよびメモリセルMCrefも同様に動作させることができる。
[第1のデータの格納]
まず、時刻T01乃至時刻T02において、配線WL[1]の電位がハイレベルとなり、配線WD[1]の電位が接地電位(GND)よりもVPR−VW[1,1]大きい電位となり、配線WDrefの電位が接地電位よりもVPR大きい電位となる。また、配線RW[1]、および配線RW[2]の電位が基準電位(REFP)となる。なお、電位VW[1,1]はメモリセルMC[1,1]に格納される第1のデータに対応する電位である。また、電位VPRは参照データに対応する電位である。これにより、メモリセルMC[1,1]およびメモリセルMCref[1]が有するトランジスタTr11がオン状態となり、ノードNM[1,1]の電位がVPR−VW[1,1]、ノードNMref[1]の電位がVPRとなる。
このとき、配線BL[1]からメモリセルMC[1,1]のトランジスタTr12に流れる電流IMC[1,1],0は、次の式で表すことができる。ここで、kはトランジスタTr12のチャネル長、チャネル幅、移動度、およびゲート絶縁膜の容量等で決まる定数である。また、VthはトランジスタTr12のしきい値電圧である。
MC[1,1],0=k(VPR−VW[1,1]−Vth (1)
また、配線BLrefからメモリセルMCref[1]のトランジスタTr12に流れる電流IMCref[1],0は、次の式で表すことができる。
MCref[1],0=k(VPR−Vth (2)
次に、時刻T02乃至時刻T03において、配線WL[1]の電位がローレベルとなる。これにより、メモリセルMC[1,1]およびメモリセルMCref[1]が有するトランジスタTr11がオフ状態となり、ノードNM[1,1]およびノードNMref[1]の電位が保持される。
なお、前述の通り、トランジスタTr11としてOSトランジスタを用いることが好ましい。これにより、トランジスタTr11のリーク電流を抑えることができ、ノードNM[1,1]およびノードNMref[1]の電位を正確に保持することができる。
次に、時刻T03乃至時刻T04において、配線WL[2]の電位がハイレベルとなり、配線WD[1]の電位が接地電位よりもVPR−VW[2,1]大きい電位となり、配線WDrefの電位が接地電位よりもVPR大きい電位となる。なお、電位VW[2,1]はメモリセルMC[2,1]に格納される第1のデータに対応する電位である。これにより、メモリセルMC[2,1]およびメモリセルMCref[2]が有するトランジスタTr11がオン状態となり、ノードNM[1,1]の電位がVPR−VW[2,1]、ノードNMref[1]の電位がVPRとなる。
このとき、配線BL[1]からメモリセルMC[2,1]のトランジスタTr12に流れる電流IMC[2,1],0は、次の式で表すことができる。
MC[2,1],0=k(VPR−VW[2,1]−Vth (3)
また、配線BLrefからメモリセルMCref[2]のトランジスタTr12に流れる電流IMCref[2],0は、次の式で表すことができる。
MCref[2],0=k(VPR−Vth (4)
次に、時刻T04乃至時刻T05において、配線WL[2]の電位がローレベルとなる。これにより、メモリセルMC[2,1]およびメモリセルMCref[2]が有するトランジスタTr11がオフ状態となり、ノードNM[2,1]およびノードNMref[2]の電位が保持される。
以上の動作により、メモリセルMC[1,1]、[2,1]に第1のデータが格納され、メモリセルMCref[1]、[2]に参照データが格納される。
ここで、時刻T04乃至時刻T05において、配線BL[1]および配線BLrefに流れる電流を考える。配線BLrefには、電流源回路CSから電流が供給される。また、配線BLrefを流れる電流は、カレントミラー回路CM、メモリセルMCref[1]、[2]へ排出される。電流源回路CSから配線BLrefに供給される電流をICref、配線BLrefからカレントミラー回路CMへ排出される電流をICM,0とすると、次の式が成り立つ。
Cref−ICM,0=IMCref[1],0+IMCref[2],0 (5)
配線BL[1]には、電流源回路CSからの電流が供給される。また、配線BL[1]を流れる電流は、カレントミラー回路CM、メモリセルMC[1,1]、[2,1]へ排出される。また、配線BL[1]からオフセット回路OFSTに電流が流れる。電流源回路CSから配線BL[1]に供給される電流をIC,0、配線BL[1]からオフセット回路OFSTに流れる電流をIα,0とすると、次の式が成り立つ。
−ICM,0=IMC[1,1],0+IMC[2,1],0+Iα,0 (6)
[第1のデータと第2のデータの積和演算]
次に、時刻T05乃至時刻T06において、配線RW[1]の電位が基準電位よりもVX[1]大きい電位となる。このとき、メモリセルMC[1,1]、およびメモリセルMCref[1]のそれぞれの容量素子C11には電位VX[1]が供給され、容量結合によりトランジスタTr12のゲートの電位が上昇する。なお、電位Vx[1]はメモリセルMC[1,1]およびメモリセルMCref[1]に供給される第2のデータに対応する電位である。
トランジスタTr12のゲートの電位の変化量は、配線RWの電位の変化量に、メモリセルの構成によって決まる容量結合係数を乗じた値となる。容量結合係数は、容量素子C11の容量、トランジスタTr12のゲート容量、および寄生容量等によって算出される。以下では便宜上、配線RWの電位の変化量とトランジスタTr12のゲートの電位の変化量が同じ、すなわち容量結合係数が1であるとして説明する。実際には、容量結合係数を考慮して電位Vを決定すればよい。
メモリセルMC[1]およびメモリセルMCref[1]の容量素子C11に電位VX[1]が供給されると、ノードNN[1]およびノードNMref[1]の電位がそれぞれVX[1]上昇する。
ここで、時刻T05乃至時刻T06において、配線BL[1]からメモリセルMC[1,1]のトランジスタTr12に流れる電流IMC[1,1],1は、次の式で表すことができる。
MC[1,1],1=k(VPR−VW[1,1]+VX[1]−Vth (7)
すなわち、配線RW[1]に電位VX[1]を供給することにより、配線BL[1]からメモリセルMC[1,1]のトランジスタTr12に流れる電流は、ΔIMC[1,1]=IMC[1,1],1−IMC[1,1],0増加する。
また、時刻T05乃至時刻T06において、配線BLrefからメモリセルMCref[1]のトランジスタTr12に流れる電流IMCref[1],1は、次の式で表すことができる。
MCref[1],1=k(VPR+VX[1]−Vth (8)
すなわち、配線RW[1]に電位VX[1]を供給することにより、配線BLrefからメモリセルMCref[1]のトランジスタTr12に流れる電流は、ΔIMCref[1]=IMCref[1],1−IMCref[1],0増加する。
また、配線BL[1]および配線BLrefに流れる電流について考える。配線BLrefには、電流源回路CSから電流ICrefが供給される。また、配線BLrefを流れる電流は、カレントミラー回路CM、メモリセルMCref[1]、[2]へ排出される。配線BLrefからカレントミラー回路CMへ排出される電流をICM,1とすると、次の式が成り立つ。
Cref−ICM,1=IMCref[1],1+IMCref[2],0 (9)
配線BL[1]には、電流源回路CSから電流Iが供給される。また、配線BL[1]を流れる電流は、カレントミラー回路CM、メモリセルMC[1,1]、[2,1]へ排出される。さらに、配線BL[1]からオフセット回路OFSTにも電流が流れる。配線BL[1]からオフセット回路OFSTに流れる電流をIα,1とすると、次の式が成り立つ。
−ICM,1=IMC[1,1],1+IMC[2,1],1+Iα,1 (10)
そして、式(1)乃至式(10)から、電流Iα,0と電流Iα,1の差(差分電流ΔIα)は次の式で表すことができる。
ΔIα=Iα,0−Iα,1=2kVW[1,1]X[1] (11)
このように、差分電流ΔIαは、電位VW[1,1]とVX[1]の積に応じた値となる。
その後、時刻T06乃至時刻T07において、配線RW[1]の電位は接地電位となり、ノードNM[1,1]およびノードNMref[1]の電位は時刻T04乃至時刻T05と同様になる。
次に、時刻T07乃至時刻T08において、配線RW[1]の電位が基準電位よりもVX[1]大きい電位となり、配線RW[2]の電位が基準電位よりもVX[2]大きい電位が供給される。これにより、メモリセルMC[1,1]、およびメモリセルMCref[1]のそれぞれの容量素子C11に電位VX[1]が供給され、容量結合によりノードNM[1,1]およびノードNMref[1]の電位がそれぞれVX[1]上昇する。また、メモリセルMC[2,1]、およびメモリセルMCref[2]のそれぞれの容量素子C11に電位VX[2]が供給され、容量結合によりノードNM[2,1]およびノードNMref[2]の電位がそれぞれVX[2]上昇する。
ここで、時刻T07乃至時刻T08において、配線BL[1]からメモリセルMC[2,1]のトランジスタTr12に流れる電流IMC[2,1],1は、次の式で表すことができる。
MC[2,1],1=k(VPR−VW[2,1]+VX[2]−Vth (12)
すなわち、配線RW[2]に電位VX[2]を供給することにより、配線BL[1]からメモリセルMC[2,1]のトランジスタTr12に流れる電流は、ΔIMC[2,1]=IMC[2,1],1−IMC[2,1],0増加する。
また、時刻T05乃至時刻T06において、配線BLrefからメモリセルMCref[2]のトランジスタTr12に流れる電流IMCref[2],1は、次の式で表すことができる。
MCref[2],1=k(VPR+VX[2]−Vth (13)
すなわち、配線RW[2]に電位VX[2]を供給することにより、配線BLrefからメモリセルMCref[2]のトランジスタTr12に流れる電流は、ΔIMCref[2]=IMCref[2],1−IMCref[2],0増加する。
また、配線BL[1]および配線BLrefに流れる電流について考える。配線BLrefには、電流源回路CSから電流ICrefが供給される。また、配線BLrefを流れる電流は、カレントミラー回路CM、メモリセルMCref[1]、[2]へ排出される。配線BLrefからカレントミラー回路CMへ排出される電流をICM,2とすると、次の式が成り立つ。
Cref−ICM,2=IMCref[1],1+IMCref[2],1 (14)
配線BL[1]には、電流源回路CSから電流Iが供給される。また、配線BL[1]を流れる電流は、カレントミラー回路CM、メモリセルMC[1,1]、[2,1]へ排出される。さらに、配線BL[1]からオフセット回路OFSTにも電流が流れる。配線BL[1]からオフセット回路OFSTに流れる電流をIα,2とすると、次の式が成り立つ。
−ICM,2=IMC[1,1],1+IMC[2,1],1+Iα,2 (15)
そして、式(1)乃至式(8)、および、式(12)乃至式(15)から、電流Iα,0と電流Iα,2の差(差分電流ΔIα)は次の式で表すことができる。
ΔIα=Iα,0−Iα,2=2k(VW[1,1]X[1]+VW[2,1]X[2]) (16)
このように、差分電流ΔIαは、電位VW[1,1]と電位VX[1]の積と、電位VW[2,1]と電位VX[2]の積と、を足し合わせた結果に応じた値となる。
その後、時刻T08乃至時刻T09において、配線RW[1]、[2]の電位は接地電位となり、ノードNM[1,1]、[2,1]およびノードNMref[1]、[2]の電位は時刻T04乃至時刻T05と同様になる。
式(9)および式(16)に示されるように、オフセット回路OFSTに入力される差分電流ΔIαは、第1のデータ(重み)に対応する電位Vと、第2のデータ(入力データ)に対応する電位Vの積を足し合わせた結果に応じた値となる。すなわち、差分電流ΔIαをオフセット回路OFSTで計測することにより、第1のデータと第2のデータの積和演算の結果を得ることができる。
なお、上記では特にメモリセルMC[1,1]、[2,1]およびメモリセルMCref[1]、[2]に着目したが、メモリセルMCおよびメモリセルMCrefの数は任意に設定することができる。メモリセルMCおよびメモリセルMCrefの行数mを任意の数とした場合の差分電流ΔIαは、次の式で表すことができる。
ΔIα=2kΣW[i,1]X[i] (17)
また、メモリセルMCおよびメモリセルMCrefの列数nを増やすことにより、並列して実行される積和演算の数を増やすことができる。
以上のように、半導体装置MACを用いることにより、第1のデータと第2のデータの積和演算を行うことができる。なお、メモリセルMCおよびメモリセルMCrefとして図13に示す構成を用いることにより、少ないトランジスタ数で積和演算回路を構成することができる。そのため、半導体装置MACの回路規模の縮小を図ることができる。
半導体装置MACをニューラルネットワークにおける演算に用いる場合、メモリセルMCの行数mは一のニューロンに供給される入力データの数に対応させ、メモリセルMCの列数nはニューロンの数に対応させることができる。例えば、図11(A)に示す中間層HLにおいて半導体装置MACを用いた積和演算を行う場合を考える。このとき、メモリセルMCの行数mは、入力層ILから供給される入力データの数(入力層ILのニューロンの数)に設定し、メモリセルMCの列数nは、中間層HLのニューロンの数に設定することができる。
なお、半導体装置MACを適用するニューラルネットワークの構造は特に限定されない。例えば半導体装置MACは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)、オートエンコーダ、ボルツマンマシン(制限ボルツマンマシンを含む)等に用いることもできる。
以上のように、半導体装置MACを用いることにより、ニューラルネットワークの積和演算を行うことができる。さらに、セルアレイCAに図13に示すメモリセルMCおよびメモリセルMCrefを用いることにより、演算精度の向上、消費電力の削減、または回路規模の縮小を図ることが可能な集積回路ICを提供することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、イメージセンサチップを収めたパッケージおよびカメラモジュールの一例について説明する。当該イメージセンサチップには、上記実施の形態で示した撮像装置の構成を用いることができる。
図16(A1)は、イメージセンサチップを収めたパッケージの上面側の外観斜視図である。当該パッケージは、イメージセンサチップ450を固定するパッケージ基板410、カバーガラス420および両者を接着する接着剤430等を有する。
図16(A2)は、当該パッケージの下面側の外観斜視図である。パッケージの下面には、半田ボールをバンプ440としたBGA(Ball grid array)を有する。なお、BGAに限らず、LGA(Land grid array)やPGA(Pin Grid Array)等を有していてもよい。
図16(A3)は、カバーガラス420および接着剤430の一部を省いて図示したパッケージの斜視図である。パッケージ基板410上には電極パッド460が形成され、電極パッド460およびバンプ440はスルーホールを介して電気的に接続されている。電極パッド460は、イメージセンサチップ450とワイヤ470によって電気的に接続されている。
また、図16(B1)は、イメージセンサチップをレンズ一体型のパッケージに収めたカメラモジュールの上面側の外観斜視図である。当該カメラモジュールは、イメージセンサチップ451を固定するパッケージ基板411、レンズカバー421、およびレンズ435等を有する。また、パッケージ基板411およびイメージセンサチップ451の間には撮像装置の駆動回路および信号変換回路等の機能を有するICチップ490も設けられており、SiP(System in package)としての構成を有している。
図16(B2)は、当該カメラモジュールの下面側の外観斜視図である。パッケージ基板411の下面および側面には、実装用のランド441が設けられたQFN(Quad flat no−lead package)の構成を有する。なお、当該構成は一例であり、QFP(Quad flat package)や前述したBGAが設けられていてもよい。
図16(B3)は、レンズカバー421およびレンズ435の一部を省いて図示したモジュールの斜視図である。ランド441は電極パッド461と電気的に接続され、電極パッド461はイメージセンサチップ451またはICチップ490とワイヤ471によって電気的に接続されている。
イメージセンサチップを上述したような形態のパッケージに収めることでプリント基板等への実装が容易になり、イメージセンサチップを様々な半導体装置、電子機器に組み込むことができる。
(実施の形態4)
本発明の一態様に係る撮像装置を用いることができる電子機器として、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像記憶装置または画像再生装置、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機等が挙げられる。これら電子機器の具体例を図17に示す。
図17(A)は監視カメラであり、支持台951、カメラユニット952、保護カバー953等を有する。カメラユニット952には回転機構等が設けられ、天井に設置することで全周囲の撮像が可能となる。当該カメラユニットにおける画像を取得するための部品の一つとして本発明の一態様の撮像装置を備えることができる。なお、監視カメラとは慣用的な名称であり、用途を限定するものではない。例えば監視カメラとしての機能を有する機器はカメラ、またはビデオカメラとも呼ばれる。
図17(B)はビデオカメラであり、第1筐体971、第2筐体972、表示部973、操作キー974、レンズ975、接続部976等を有する。操作キー974およびレンズ975は第1筐体971に設けられており、表示部973は第2筐体972に設けられている。当該ビデオカメラにおける画像を取得するための部品の一つとして本発明の一態様の撮像装置を備えることができる。
図17(C)はデジタルカメラであり、筐体961、シャッターボタン962、マイク963、発光部967、レンズ965等を有する。当該デジタルカメラにおける画像を取得するための部品の一つとして本発明の一態様の撮像装置を備えることができる。
図17(D)は腕時計型の情報端末であり、表示部932、筐体兼リストバンド933、カメラ939等を有する。表示部932は、情報端末の操作を行うためのタッチパネルを備える。表示部932および筐体兼リストバンド933は可撓性を有し、身体への装着性が優れている。当該情報端末における画像を取得するための部品の一つとして本発明の一態様の撮像装置を備えることができる。
図17(E)携帯電話機の一例であり、筐体981、表示部982、操作ボタン983、外部接続ポート984、スピーカ985、マイク986、カメラ987等を有する。当該携帯電話機は、表示部982にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力する等のあらゆる操作は、指やスタイラス等で表示部982に触れることで行うことができる。当該携帯電話機における画像を取得するための部品の一つとして本発明の一態様の撮像装置を備えることができる。
図17(F)は携帯データ端末であり、筐体911、表示部912、カメラ919等を有する。表示部912が有するタッチパネル機能により情報の入出力を行うことができる。当該携帯データ端末における画像を取得するための部品の一つとして本発明の一態様の撮像装置を備えることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
10 画素
11 光電変換素子
12 トランジスタ
13 トランジスタ
14 トランジスタ
15 トランジスタ
16 トランジスタ
17 容量素子
18 容量素子
19 光学素子
21 配線
23 配線
24 配線
26 配線
27 配線
28 配線
29 配線
32 配線
33 配線
35 配線
36 配線
37 配線
40 基板
41 絶縁層
42 絶縁層
43 絶縁層
44 絶縁層
45 半導体層
46 絶縁層
50 光
51 半導体層
51a 半導体層
51b 半導体層
55 導電層
57 導電層
61 層
62 層
63 層
64 層
66a 導電層
66b 光電変換層
66c 光電変換層
66d 導電層
70 基板
72 開口部
73a 導電層
73b 導電層
74a 配向層
74b 配向層
75 液晶層
76a 偏光板
76b 偏光板
77 絶縁層
80 絶縁層
81 遮光層
82 有機樹脂層
83 カラーフィルタ
83a カラーフィルタ
83b カラーフィルタ
83c カラーフィルタ
84 マイクロレンズアレイ
85 光学変換層
86 絶縁層
91 画素アレイ
92 ロードライバ
93 CDS回路
94 A/D変換回路
95 カラムドライバ
99 配線
410 パッケージ基板
411 パッケージ基板
420 カバーガラス
421 レンズカバー
430 接着剤
435 レンズ
440 バンプ
441 ランド
450 イメージセンサチップ
451 イメージセンサチップ
460 電極パッド
461 電極パッド
470 ワイヤ
471 ワイヤ
490 ICチップ
911 筐体
912 表示部
919 カメラ
932 表示部
933 筐体兼リストバンド
939 カメラ
951 支持台
952 カメラユニット
953 保護カバー
961 筐体
962 シャッターボタン
963 マイク
965 レンズ
967 発光部
971 筐体
972 筐体
973 表示部
974 操作キー
975 レンズ
976 接続部
981 筐体
982 表示部
983 操作ボタン
984 外部接続ポート
985 スピーカ
986 マイク
987 カメラ

Claims (10)

  1. 光電変換素子と、光学素子と、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、第3のトランジスタと、容量素子と、を有する撮像装置であって、
    前記光電変換素子の一方の電極は、前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第2のトランジスタのゲート、および前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記光学素子の一方の電極、および前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのチャネル形成領域は、金属酸化物を有し、
    前記光学素子は、前記光学素子の一方の電極に印加される電位と、前記光学素子の他方の電極に印加される電位と、の電位差に応じて、光透過率が変化することを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1において、
    前記光学素子は、前記光電変換素子と重なる領域を有するように設けられることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記光電変換素子は、光電変換層にセレン、またはセレンを含む化合物を有することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記光学素子は、液晶素子であることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項4において、
    前記光学素子は、ゲストホストモードが適用された液晶素子であることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、
    前記第1乃至第3のトランジスタは、前記光電変換素子および前記光学素子の下に設けられることを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、
    前記金属酸化物は、Inと、Znと、M(MはAl、Ti、Ga、Sn、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)と、を有することを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、
    前記第3のトランジスタをオンとすることにより、前記光学素子の光透過率は、前記光電変換素子に入射した光の照度に応じて変化することを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項8において、
    前記撮像装置は、撮像された画像を入力データとするニューラルネットワークを有し、
    前記ニューラルネットワークは、前記光学素子の光の透過率を変化させるタイミングを決定する機能を有することを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の撮像装置と、表示装置と、を有する電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110164886A (zh) * 2019-04-28 2019-08-23 芯盟科技有限公司 图像传感器及其制作方法
US11403833B2 (en) 2017-05-18 2022-08-02 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Image detection module and information management system

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