図2Aは、本開示の一実施形態における光源装置の概略図であり、図2Bは、図2Aの実施形態における光源装置の変形例を示す概略図であり、図2Cは、図2Bの実施形態における光源装置に従う相対光強度および光波長を示すスペクトル図である。図2A〜2Cを参照すると、この実施形態では、光源装置100が、発光モジュール110と制御ユニット120とを含む。発光モジュール110は光Bを提供するが、この実施形態において、光Bは、発光モジュール110から射出された光を意味し、発散角を有していてもよく、特定の伝達方向に限定されない光である。制御ユニット120は、発光モジュール110から射出される光Bを、第1の光L1と第2の光L2との間で切り替えるためのものであり、第2の光L2の測光上のCS/P値は、第1の光L1のCS/P値より小さく、第1の光L1および第2の光L2の色温度は、実質的に相互に同じである。したがって、光源装置100は、ユーザの自然な概日リズムを維持しながら十分な光源を提供するために、光の色温度の変化をユーザに容易に気付かせることなく、実際の適用環境、時間および目的に応じて、選択により、CS/P値が高い第1の光L1またはCS/P値が低い第2の光L2を提供することができる。
より具体的に、この実施形態において、CS/P値の定義は下記式により表される。
CS(λ)は人間の概日関数を、P(λ)は人間の名順応関数を、P0λは光合成終了後のスペクトルを、CSは光合成終了後のスペクトルのCS/P値を、Pは光合成終了後のスペクトルの光強度を表し、P(λ)は、国際照明委員会(CIE)により定義され;人間の概日関数CS(λ)については、図1に示すような、Brainard教授により紹介された「action spectrum(1997年)」、Mark Reaにより紹介された「human invisible circadian function(2005年)」およびGerman pre−standard,DIN Vに記載されている概日関数を参照することができる。本開示の光源装置100は、様々な概日関数に好適であり得る。図3は、アメリカ規格協会(ANSI)によって定義された同じ色温度の色空間コーディネートパターンを示す図である。図3を参照すると、この実施形態では、「同じ色温度」がANSIに従って定義されている。換言すれば、ANSI規格に準拠して設計された同じ色温度を有する光源の場合、光源の色差を人間の目で識別するのは困難である。ANSIにより定義される図3の色空間コーディネートパターンに対応する具体的なコーディネートを、以下の表1に記載する。
表1のデータ範囲は、計算により、図3における公差の四辺形で表される色温度範囲S1〜S8に対応し得る。例えば、図3における公差の四辺形の色温度範囲S1内のCS/P値は、人間の目に非常に近く、残りの部分に類似している。より具体的には、表1の公差の四辺形は、表2に示すように、色温度範囲として計算することができる。
図2のデータ範囲は、計算により、図3における楕円色温度範囲e1〜e8に対応し得る。より具体的には、これらの楕円色温度範囲e1〜e8は、マクアダム楕円(David MacAdam ellipses)である。例えば、楕円色温度範囲e1内の色温度座標は、人間の目に非常に近く、残りの部分に類似している。表1および表2の座標データは、実施形態における色温度が実質的に同じであることを示すための例示にすぎないことに留意されたい。実際の座標データは、ANSIの最新の定義を参照するべきであるが、本開示はこれに限定されない。他の実施形態において、「色温度が実質的に同じである」ということは、色温度が同じ楕円色温度範囲内にあることを意味する。このように、光源装置100は、光の色温度の変化をユーザに容易に気付かせることなく、実際の適用環境、時間および目的に応じて異なるCS/P値を有する光を選択することができるため、ユーザの概日リズムを維持しながら十分な光源を提供することができる。
より具体的に、図2Aを参照すると、制御ユニット120は、発光モジュール110を複数の発光モードに切り替えることができ、これらの発光モードには、第1の概日刺激モードおよび第2の概日刺激モードが含まれる。発光モジュール110は、複数の発光ユニットDを含み、これらの発光ユニットDは、エレクトロルミネセンス発光素子、光誘起発光素子またはそれらの組合せを含むことができる。発光ユニットDは、少なくとも1つの第1の発光ユニットD1、少なくとも1つの第2の発光ユニットD2および少なくとも1つの第3の発光ユニットD3を含むことができる。第1の発光ユニットD1は第1のサブ光線W1を提供し、第2の発光ユニットD2は第2のサブ光線W2を提供し、第3の発光ユニットD3は第3のサブ光線W3を提供し、第1のサブ光線W1の波ピークの少なくとも1つの範囲は、420nm超480nm未満であり、第2のサブ光線W2の波ピークの少なくとも1つの範囲は、480nm超540nmであり、第3のサブ光線W3の波ピークの少なくとも1つの範囲は、540nm超であり得る。
制御ユニット120が発光モジュール110を第1の概日刺激モードに切り替えると、制御ユニット120は、発光ユニットDの第1部分P1に第1の光L1を提供させる。第1の光L1は、第1のサブ光線W1および第2のサブ光線W2を含む。また、制御ユニット120が発光モジュール110を第2の概日刺激モードに切り替えると、制御ユニット120は、発光ユニットDの第2部分P2に第2の光L2を提供させる。第2の光L2は、第1のサブ光線W1および第3のサブ光線W3を含む。第1の光L1および第2の光L2の色温度は実質的に同じであるので、ユーザの色温度感覚に影響を与えることなく、異なる要件を満たすようにCS/P値を変化させることができる。
さらに、図2Bの光源装置100’は、図2Aの光源装置100に類似しており、各発光ユニットが、図2Aの実施形態における波ピークの対応範囲と同じ波ピークの範囲を提供する。図2Bの図2Aとの違いは、図2Bの光源装置100’の第1部分P1’が第3の発光ユニットD3をさらに含んでいる点にある。
第1の概日刺激モードのもとで第1部分P1’により提供される第1の光L1’は、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2および第3のサブ光線W3を含むことができ、第2の概日刺激モードのもとで第2部分P2’により提供される第2の光L2’は、第1のサブ光線W1および第3のサブ光線W3を含むことができる。
光合成終了後における図2Bのケースの周波数スペクトルを図2Cに示す。第2のサブ光線W2のCS/P値が第3のサブ光線W3のCS/P値よりも大きいので、第1の光L1’および第2の光L2’は、同じ色温度3000Kを有しているにも関わらず、それらの異なる光合成スペクトルによってCS/P値が互いに異なる。第1の光L1’のスペクトルは、図2Cにおいて、光合成スペクトル曲線SH1により示されており、SC/P値は計算により約0.43である。また、第2の光L2’の光合成スペクトルは、図2Cにおいて、スペクトル曲線SL1により示されており、CS/P値は計算により約0.27である。これは、第1の光L1’の計算によるSC/P値が、第2の光L2’のCS/P値の約159%であることを意味している。このように、第2の光L2’および第1の光L1’のCS/P値は上記のとおり相互に異なるが、本開示は、上記の目的を達成する手段を上記の相違点に限定するものではない。
さらに、制御ユニット120は、発光モジュール110’から射出される光Bを、要求に応じて、1日のうちの複数の期間内で第1の概日刺激モード(第1の光L1’を提供する)または第2の概日刺激モード(第2の光L2’を提供する)に切り替える。より具体的には、図2Dは、図2Bの実施形態における光源装置の異なる期間における異なる照明モードを示すタイミング図である。図2Bおよび2Dを参照すると、例えば、光源装置100’はホテルの照明に用いることができ、(図2Dに、9:00〜18:00で示されるような)作業時間においては、サービス員の注意力と作業の活力を高め、同時に視覚的な温かさと快適感をもたらすように、色温度が3000KでありかつCS/P値がより高い第1の光L1’を提供し;また、光源装置100’の発光モジュール110’は、(図2Dに、18:00〜22:00で示されるような)夕方から夜にかけての期間においては、照明の色温度に影響を与えることなく夜間勤務のサービス員およびゲストの概日刺激を減少させるように、色温度が同じ3000KでありかつCS/P値がより低い第2の光L2’を提供するように切り替えられる。このように、光がメラトニン分泌に影響してサービス員およびゲストの健康状態に悪影響を与えることがないようにする。図2Dのタイミング図は、この実施形態を説明するための一例にすぎず、本開示はそれに限定されない。また、他の実施形態では、実際の要求に応じてタイミングを変化させることができる。
図2Eは、図2Aの光源装置のブロック図である。図2Eを参照すると、この実施形態において、光源装置100は、ユーザインタフェース130をさらに含み、制御ユニット120は、ユーザURの操作に対応してユーザインタフェース130から入力される信号に従い、光源装置100の現在の照明モードを決定することができる。より具体的に、制御ユニット120は、たとえば、マイクロプロセッサであり、時間管理データDTに従い、発光モジュール110を複数の期間に亘ってそれぞれ異なる照明モードに切り替えることができる。時間管理データDTは、生物時計に関連している。例えば、時間管理データDTは、図2Dのタイミング図におけるモード切替え時間データであり得るが、本開示はそれに限定されない。さらに、光源装置100は、データ書き込みシステムDRを含み、時間管理データDTは、データ書き込みDRと制御ユニット120との間の接続を介して記憶ユニットSVに受信されて記憶され得る。また、制御ユニット120は、記憶ユニットSVから時間管理データDTを読み込んで制御ユニット120それ自体を制御し、図2Aの実施形態における効果を達成するように、光源駆動モジュールDMが第1部分P1または第2部分P2を駆動させるようにすることができる。一方で、光源装置100は、時間管理データDTをデータ書き込みシステムDRから制御ユニット120に伝達するための、接続インタフェース140をさらに含む。接続インタフェース140は、ケーブル接続インタフェースまたはワイヤレス接続インタフェースである。たとえば、接続インタフェース140は、マニュアルスイッチまたはリモートスイッチであり、ユーザURは、光源装置110の照明モードを選択または変更するために、当該マニュアルスイッチまたはリモートスイッチを使用することができる。光源装置100は、時間管理データDTの内容に従い、ユーザURの要求を満たすように、時間に応じて照明モードを自動で選択または変更することもできる。
図2Aの実施形態では、光源装置100の発光モジュール110が、同じ色温度と異なるCS/P値を有する、第1の光L1および第2の光L2を提供することができるが、他の実施形態において、光源装置100の発光モジュール110は、同じまたは異なる色温度と、異なるCS/P値を有する光を提供することもできる。
図4Aは、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図である。図2Aの実施形態と同様に、図4Aの光源装置300は、第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2および第3の発光ユニットD3を含み、第3の発光ユニットD3は、2つの発光ユニットD31およびD32を含む。
光源装置300の第1部分P13は、第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2および第3の発光ユニットD31を含み、それぞれが、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2および第3のサブ光線W3の生成に対応している。本明細書における第2のサブ光線W2は、第1のサブ光線W1により励起される蛍光体によって生成され(このとき、第2の発光ユニットD2は蛍光体であり得る)、第3のサブ光線W3は、発光ダイオードによって生成され得る。光源装置300の第2部分P23は、第1の発光ユニットD1および第3の発光ユニットD32を含み、それぞれが、第1のサブ光線W1および第3のサブ光線W3の生成に対応している。第1のサブ光線W1は、LEDにより生成され、第3のサブ光線W3は、第1のサブ光線W1により励起される蛍光体によって生成され得る(このとき、第3の発光ユニットD32は蛍光体であり得る)。本明細書において、第1のサブ光線W1の波ピークの少なくとも1つの範囲は、420nm超480nm未満であり、第2のサブ光線W2の波ピークの少なくとも1つの範囲は、480nm超540nm未満であり、第3のサブ光線W3の波ピークの少なくとも1つの範囲は、540nm超である。
図4Aの実施形態において、図4Aの光源装置300では、制御ユニット320が、発光モジュール310から射出される光B3を、第1の光L13と第2の光L23との間で切り替えるが、上記実施形態との違いは、第1の光L13および第2の光L23の色温度が相互に異なる点にある。
図4Bは、図4Aの実施形態における第1の光のスペクトル曲線を示す図であり、図4Cは、図4Aの実施形態における第2の光のスペクトル曲線を示す図である。この実施形態では、図4Bにおける色温度は一例として6500Kであり、図4Cにおける色温度は一例として3000Kである。図4Bおよび4Cにおけるスペクトル曲線を関連式で計算すると、光源装置300の発光モジュール310により提供される第1の光L13のCS/P値は、約0.94であり、第2の光L23のCS/P値は、約0.27である。本明細書における第1の光L13のCS/P値は、第2の光L23のCS/P値の約3.48倍である。すなわち、第1の光L13のCS/P値は、第2の光L23のCS/P値よりも、第2の光L23のCS/P値の5%を超えて大きい。
図4Dは、図4Aの実施形態における光源装置の異なる期間における異なる照明モードを示すタイミング図である。図4Dの光源装置300は、図4Dに示すように、住宅用照明に使用することができ、光源装置300の発光モジュール310は、日中の期間(例えば、9:00〜18:00)においては、人をフレッシュな気分にさせ活力を高めるように、高いCS/P値および高い色温度(6500K)を有する光源を提供することができ、夕方から夜にかけての期間(例えば、18:00〜22:00)においては、人に温かさと快適感をもたらすように、低いCS/P値および低い色温度(3000K)を有する光源を提供することができる。上記のCS/P値、並びに、本明細書の図4Bおよび4Cにおけるスペクトル曲線は、実施形態で使用される例示にすぎず、他の実施形態では実際の要件に応じて異なっていてもよく、本開示はこれらに限定さない。他の実施形態において、発光モジュールは、それぞれ異なる相関色温度を有するが実質的に同じCS/P値を有する光を異なるモードにおいて提供すること、または、異なるもしくは実質的に同じ光パラメータをそれぞれ有する光を提供することができ、このことは、以下の図15〜22Bの実施形態で示される。
図5Aは、本開示のさらに他の実施形態における光源装置の概略図である。図5Aの光源装置は、発光モジュール410が少なくとも1つの第4の発光ユニットD4をさらに含むこと以外は図2Aの実施形態と同様であり、この実施形態では、第1の発光ユニットD1が第1のサブ光線W1を提供し、第2の発光ユニットD2が第2のサブ光線W2を提供し、第3の発光ユニットD3が第3のサブ光線W3を提供し、第4の発光ユニットD4が第4のサブ光線W4を提供する。図5Aに示すように、第1部分P14は、第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2および第4の発光ユニットD4を含むことができ、第2部分P24は、第1の発光ユニットD1、第3の発光ユニットD3および第4の発光ユニットD4を含むことができる。制御ユニット420が発光モジュール410を第1の概日刺激モードに切り替えると、第1の発光ユニットD1は第1のサブ光線W1を射出し、第2の発光ユニットD2は第2のサブ光線W2を射出し、第4の発光ユニットD4は第4のサブ光線W4を射出する;また、制御ユニット420が発光モジュール410を第2の概日刺激モードに切り替えると、第1の発光ユニットD1は第1のサブ光線W1を射出し、第3の発光ユニットD3は第3のサブ光線W3を射出し、第4の発光ユニットD4は第4のサブ光線W4を射出する。ここでの第1のサブ光線W1のCS/P値は、第2のサブ光線W2のCS/P値よりも大きく、第2のサブ光線W2のCS/P値は、第3のサブ光線W3のCS/P値よりも大きい。要するに、図2Aの実施形態における光源装置100と同様の効果を達成するように、第1の概日刺激モードのもとで光源装置400の発光モジュール410により提供される第1の光L14は、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2および第4のサブ光線W4を含むことができ、第2の概日刺激モードのもとで光源装置400の発光モジュール410により提供される第2の光L24は、第1のサブ光線W1、第3のサブ光線W3および第4のサブ光線W4を含むことができる。
換言すれば、光源装置400の発光モジュール410は、第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2、第3の発光ユニットD3および第4の発光ユニットD4を含むことができ、少なくとも1つの第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2および第4の発光ユニットD4が、第1の光L14を射出するための第1の光源(すなわち、第1部分P14)を形成することができ、また、第1の発光ユニットD1、第3の発光ユニットD3および第4の発光ユニットD4が、第2の光L24を射出するための第2の光源(すなわち、第2部分P24)を形成することができる。第1の光源および第2の光源から射出される第1の光L14および第2の光L24の色温度は、実質的に同じであるが、第1の光L14および第2の光L24は異なるCS/P値を有している。
この実施形態において、図5Aにおける第1の発光ユニットD1はLEDとすることができ、第2のサブ光線W2は、第1のサブ光線W1により励起される第1の蛍光体により生成することができ、また、第3のサブ光線W3は、第1のサブ光線W1により励起される第2の蛍光体により生成することができる。すなわち、この実施形態において、第2の発光ユニットD2および第3の発光ユニットD3は、エレクトロルミネセンス発光素子(例えば、蛍光体素子)からなり、該素子は、相互に異なる波ピーク範囲を有する第2のサブ光線W2と第3のサブ光線W3を生成するように、第1のサブ光線W1から励起され得る。さらに、この実施形態において、第4の発光ユニットD4は、例えば、LEDとすることができる。また、他の実施形態において、第4の発光ユニットD4は、第4のサブ光線W4を生成するように光により刺激されたエレクトロルミネセンス発光素子(例えば、蛍光体素子)で構成されてもよいが、本開示はこれに限定されない。他の実施形態において、第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2、第3の発光ユニットD3および第4の発光ユニットD4は、LEDまたは波ピークの異なる範囲を有するLEDと蛍光体との組み合わせとすることができる。
図5Bは、図5Aの実施形態における第1の光のスペクトル曲線を示す図であり、図5Cは、図5Aの実施形態における第2の光のスペクトル曲線を示す図であり、図5Dは、図5Aの実施形態の異なる期間における異なる照射モードを示すタイミング図である。より具体的には、第1のサブ光線W1の波ピークの少なくとも1つの範囲は、420nm超480nm未満であり、第2のサブ光線W2の波ピークの少なくとも1つの範囲は、480nm超540nm未満であり、第3のサブ光線W3の波ピークの少なくとも1つの範囲は、540nm超590nm未満であり、第4のサブ光線W4の波ピークの少なくとも1つの範囲は、590nm超680nm未満である。光源装置400が第1の概日刺激モードにあるとき、発光モジュール410により提供される第1の光L14のスペクトルは、図5Bの光合成スペクトル曲線によって示される。光源装置400が第2の概日刺激モードにあるとき、発光モジュール410により提供される第2の光L24の光合成スペクトルは、図5Cのスペクトル曲線によって示される。この実施形態において、図5Bおよび図5Cにおける色温度は、例えば6500Kである。図5Bおよび図5Cのスペクトル曲線に従えば、光源装置400により提供される、第1の光L14のCS/P値は約0.94であると推定することができ、第2の光L24のCS/P値は約0.79であると推定することができる。したがって、光源装置400は、図5Dに示すような作業照明(例えば、病院や工場照明)に使用することができる。光源装置400の発光モジュール410は、日中(例えば、9:00〜18:00)は、スタッフを新鮮な気分にさせて活力を高めるように、CS/P値が高く、色温度も高い光源を提供することができ、夕方から夜にかけて(例えば、18:00〜22:00)は、スタッフの健康に影響を及ぼさないようにスタッフの概日刺激を低減するように、CS/P値は低いが色温度は高い光源を提供することができる。図5Bおよび図5Cのスペクトル曲線は、実施形態を説明するために用いられているにすぎず、本開示はこれに限定されない実際の要件に応じて異なることができる。図5Aの光源装置400は、図4Aの実施形態における光源装置300と同様に第1のサブ光線W1と、第2のサブ光線W2と、第3のサブ光線W3と、第4のサブ光線W4との割合を調整することにより、異なる色温度および5%を超える差を有する異なるCS/P値を有する、第1の光L14と第2の光L24を提供することができる。このことは、図2Aおよび図4Aの実施形態を参照できるので、ここではその説明を省略する。
図6Aは、本開示のさらに他の実施形態における光源装置の概略図である。図6B〜図6Iは、様々な色温度条件のもと光源装置500により提供される光のスペクトル曲線を示す図である。図6Aの光源装置は、図5Aの実施形態に類似しており、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2、第3のサブ光線W3および第4のサブ光線W4があり、これらがすべて同じ範囲の波ピークを有している。図6Aの実施形態では、光源装置500の発光モジュール510が、これらの照明モードのもとで異なる色温度および高い/低いCS/P値を有するより多くの光源を提供できること以外は、図5Aの実施形態に類似している。例えば、この実施形態では、光源装置500の発光モジュール510における第1の発光ユニットD11およびD12が第1のサブ光線W1を提供し、第2の発光ユニットD2が第2のサブ光線W2を提供し、第4の発光ユニットD4が第4のサブ光線W4を提供するとき、第1のサブ光線W1と、第2のサブ光線W2と、第4のサブ光線W4との割合を調整することにより、光源装置500の発光モジュール510は、より高いCS/P値を有する光、すなわち第1の光L15(例えば、6500KかつCS/P値が0.82)、第3の光L35(例えば、5000KかつCS/P値が0.67)、第5の光L55(例えば、4000KかつCS/P値が0.54)および第7の光L75(例えば、3000KかつCS/P値が0.39)を、適用要件に応じてそれぞれ提供することができ;その一方で、光源装置550の発光モジュール510における第1の発光ユニットD11およびD13が第1のサブ光線W1を提供し、第3の発光ユニットD3が第3のサブ光線W3を提供し、第4の発光ユニットD4が第4のサブ光線W4を提供するとき、第1のサブ光線W1と、第3のサブ光線W3と、第4のサブ光線W4との割合を調整することにより、光源装置500の発光モジュール510は、より低いCS/P値を有する光、すなわち第2の光L25(例えば、6500KかつCS/P値が0.72)、第4の光L45(例えば、5000KかつCS/P値が0.57)、第6の光L65(例えば、4000KかつCS/P値が0.45)および第8の光L85(例えば、3000KかつCS/P値が0.30)を、適用要件に応じてそれぞれ提供することができる。したがって、この実施形態の光源装置500における発光モジュール510は、図2Aの光源装置100における発光モジュール110および図2Bの光源装置における発光モジュール110’と比較すると、異なる色温度を有するより多くの光源を提供できるため、様々な適用要件を満たすとともに、優れた適用可能性を有している。
より具体的に、この実施形態では、光源装置500が、第1の概日刺激モード、第2の概日刺激モード、第3の概日刺激モード、第4の概日刺激モード、第5の概日刺激モード、第6の概日刺激モード、第7の概日刺激モードおよび第8の概日刺激モードを含むことができる。制御ユニット520は、発光モジュール510により射出される光を、これらの概日刺激モードのもとで、第1の光L15(図6Bに示すスペクトル曲線に対応する)、第2の光L25(図6Cに示すスペクトル曲線に対応する)、第3の光L35(図6Dに示すスペクトル曲線に対応する)、第4の光L45(図6Eに示すスペクトル曲線に対応する)、第5の光L55(図6Fに示すスペクトル曲線に対応する)、第6の光L65(図6Gに示すスペクトル曲線に対応する)、第7の光L75(図6Hに示すスペクトル曲線に対応する)、第8の光L85(図6Iに示すスペクトル曲線に対応する)の間でそれぞれ切り替えて、より多くの光源を提供する。
より具体的に、第2の光L25のCS/P値は、第1の光L15のCS/P値よりも小さく、第2の光L25および第1の光L15の色温度は実質的に同じであり;第4の光L45のCS/P値は、第3の光L35のCS/P値よりも小さく、第4の光L45および第3の光L35の色温度は実質的に同じであり;第6の光L65のCS/P値は、第5の光L55のCS/P値よりも小さく、第6の光L65および第5の光L55の色温度は実質的に同じであり;第8の光L85のCS/P値は、第7の光L75のCS/P値よりも小さく、第8の光L85および第7の光L75の色温度は実質的に同じである。第1の光L15、第3の光L35、第5の光L55および第7の光L75の色温度は、実質的に異なり、第2の光L25、第4の光L45、第6の光L65および第8の光L85の色温度は、実質的に異なる。換言すれば、光源装置500の発光モジュール510は、第1のサブ光源W1と、第2のサブ光源W2と、第3のサブ光源W3と、第4のサブ光源W4と、の割合を調整することにより、異なる色温度を有するより多くの組の光源を提供することができる。特に、各組における同じ色温度を有する光は、高いSC/P値と低いSC/P値との間で切り替えることができる。
さらに、この実施形態において、光源装置500の発光モジュール510は、3つの第1の発光ユニットD11、D12およびD13と、第2の発光ユニットD2と、第3の発光ユニットD3と、第4の発光ユニットD4とを含む。第1の発光ユニットD11、D12と、第2の発光ユニットD2と、第4の発光ユニットD4とが、第1の光源(すなわち、第1部分P1)を形成して、概日刺激モードの各々において、第1の光L15、第3の光L35、第5の光L55および第7の光L75をそれぞれ射出する。他方で、第1の発光ユニットD11,D13と、第3の発光ユニットD3と、第4の発光ユニットD4とが、第2の光源(すなわち、第2部分P2)を形成して、概日刺激モードの各々において、第2の光L25、第4の光L45、第6の光L65および第8の光をそれぞれ射出する。
このようにして、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2、第3のサブ光線W3および第4のサブ光線W4の間における光の合成割合を変化させることにより、光源装置500は、6500Kの色温度条件のもと、高いCS/P値を有する第1の光L15と低いCS/P値を有する第2の光L25との間で光を切り替えることができ;光源装置500は、5000Kの色温度条件のもと、高いCS/P値を有する第3の光L35と低いCS/P値を有する第4の光L45との間で光を切り替えることができ;光源装置500は、4000Kの色温度条件のもと、高いCS/P値を有する第5の光L55と低いCS/P値を有する第6の光L65との間で光を切り替えることができ;光源装置500は、3000Kの色温度条件のもと、高いCS/P値を有する第7の光L75と低いCS/P値を有する第8の光L85との間で光を切り替えることができる。結果的に、光源装置500はより大きな適用可能性を有する。
第1の光L15と第2の光L25は、同じ色温度と異なるCS/P値を有し、第3の光L35と第4の光L45は、同じ色温度と異なるCS/P値を有し、第5の光L55と第6の光L65は、同じ色温度と異なるCS/P値を有し、第7の光L75と第8の光L85は、同じ色温度と異なるCS/P値を有する。しかしながら、他の実施形態において、第1の光L15と第2の光L25は、異なる色温度を有することができ、第1の光L15のCS/P値は、第2の光L25のCS/P値よりも、該第2の光L25のCS/P値の5%を超えて大きく;第3の光L35と第4の光L45は、異なる色温度を有することができ、第3の光L35のCS/P値は、第4の光L45のCS/P値よりも、該第4の光L45のCS/P値の5%を超えて大きく;第5の光L55と第6の光L65は、異なる色温度を有することができ、第5の光L15のCS/P値は、第6の光L25のCS/P値よりも、該第6の光L65のCS/P値の5%を超えて大きく;第7の光L75と第8の光L85は、異なる色温度を有することができ、第7の光L75のCS/P値は、第8の光L85のCS/P値よりも、該第8の光L85のCS/P値の5%を超えて大きい。このように、図6Aの光源装置と同様の効果を有している。
図6Jは、図6Aの実施形態における光源装置の異なる期間における異なる照射モードを示すタイミング図である。図6Jを参照すると、光源装置500は、例えば、オフィス照明として使用され、日中の期間(図6Jに示すように8:00〜11:00)においては、光源装置500を第1の概日刺激モードに切り替えて、発光モジュール510が高い色温度(6500K)および高いCS/P値を有する第1の光L15を提供するようにし;ランチ休憩の期間(11:00〜13:00)においては、休憩中のスタッフに対する概日刺激が低減するように、光源装置500を第2の概日刺激モードに切り替えて、発光モジュール510が高い色温度(6500K)および低いCS/P値を有する第2の光L25を提供するようにし;ランチ休憩後の午後の期間(13:00〜16:00)においては、作業効率を上げるように、光源装置500を第1の概日刺激モードに切り替え直し;作業後の夕方の期間(図6Jに示すように18:00以降)においては、光源装置500を第7の概日刺激モードに切り替えて、発光モジュール510が低い色温度(3000K)を有する第7の光L75を提供するようにし;就寝する夜間(図6Jに示すように22:00以降)においては、光源装置500を第8の概日刺激モードに切り替えて、発光モジュール510に低い色温度(3000K)および最も低いCS/P値を有する第8の光L85を提供させるようにする。さらに、光源装置500は、より幅広い用途に対応するべく、より多くの光源の組合せを提供することができる。
図7は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図8Aは、図7の第1の照明モードにおける、第1の光のスペクトルおよび発光ユニットからそれぞれ射出される光のスペクトルを示す図であり、図8Bは、図7の第2の照明モードにおける、第2の光のスペクトルおよび発光ユニットからそれぞれ射出される光のスペクトルを示す図であり、図9は、図7の第1の光および第2の光のCIE 1976 u’−v’図における色座標を示す図である。図8Aおよび図8Bにおいて、横軸は波長をナノメータ(nm)単位で表し、縦軸はスペクトル強度を任意単位で表している。図7、図8A、図8Bおよび図9を参照すると、この実施形態における光源装置100aは図2Aの光源装置に類似しているが、図1Aの光源装置との主な違いは、光源装置100aでは、第1の光L1のスペクトルが第2の光L2のスペクトルとは異なり、第1の光L1および第2の光L2の色温度が実質的に相互に同一であるが、第1の光L1および第2の光L2の概日刺激値が考慮されていない点にある。
この実施形態では、光源装置100aが、発光モジュール110aおよび制御ユニット120を含む。発光モジュールは、光Bを提供するように構成されている。制御ユニット120は、発光モジュール110aから射出される光Bを、第1の光L1と第2の光L2との間で切り替える。第1の光L1のスペクトル(図8A参照)は、第2の光L2のスペクトル(図8B参照)とは異なり、第1の光L1と第2の光L2の色温度(図9参照)は実質的に相互に同じである。図9を参照すると、第1の光L1の色座標と第2の光L2の色座標は、3000Kの相関色温度(CCT)を表す同じ線上に実質的に位置している。
この実施形態では、制御ユニット120が、発光モジュール110aを複数の照射モードに切り替える。照射モードは、第1の照射モードおよび第2の照射モードを含む。発光モジュール110aは、複数の発光ユニットを含み、例えば、第1の発光ユニットD1、第2の発光ユニットD2、第3の発光ユニットD3、第4の発光ユニットD4および第5の発光ユニットD5である。制御ユニット120が発光モジュール110aを第1の照射モードに切り替えると、制御ユニット120は、第1部分または発光ユニットのすべてに第1の光L1を射出させる。この実施形態では、制御ユニット120が発光モジュール110aを第1の照射モードに切り替えると、制御ユニット120は、第1から第5の発光ユニットD1〜D5を含むすべての発光ユニットに第1の光L1を射出させる。制御ユニット120が発光モジュール110aを第2の照射モードに切り替えると、制御ユニット120は、発光ユニット(例えば、第1から第4の発光ユニットD1〜D4を含む)の第2部分P2に第2の光L2を射出させる。第1部分および第2部分は、互いに部分的に同じであるか、または、互いに全く異なっている。
発光ユニット、例えば、第1から第5の発光ユニットは、エレクトロルミネセンス発光素子、光誘起発光素子またはそれらの組合せを含む。
この実施形態では、発光モジュール110aが、少なくとも1つの第1の発光ユニットD1と、少なくとも1つの第2の発光ユニットD2と、少なくとも1つの第3の発光ユニットD3と、少なくとも1つの第4の発光ユニットD4と、少なくとも1つの第5の発光ユニットD5とを含む。第1の発光ユニットD1が第1のサブ光線W1を提供し、第2の発光ユニットD2が第2のサブ光線W2を提供し、第3の発光ユニットD3が第3のサブ光線W3を提供し、第4の発光ユニットD4が第4のサブ光線W4を提供し、第5の発光ユニットD5が第5のサブ光線W5を提供する。第2部分P2は、第1の発光ユニットD1と、第2の発光ユニットD2と、第3の発光ユニットD3と、第4の発光ユニットD4とを少なくとも含む。
制御ユニット120が発光モジュール110aを第1の照射モードに切り替えると、第1の発光ユニットD1が第1のサブ光線W1を射出し、第2の発光ユニットD2が第2のサブ光線W2を射出し、第3の発光ユニットD3が第3のサブ光線W3を射出し、第4の発光ユニットD4が第4のサブ光線W4を射出し、第5の発光ユニットD5が第5のサブ光線W5を射出する。制御ユニット120が発光モジュール110aを第2の照射モードに切り替えると、第1の発光ユニットD1が第1のサブ光線W1を射出し、第2の発光ユニットD2が第2のサブ光線W2を射出し、第3の発光ユニットD3が第3のサブ光線W3を射出し、第4の発光ユニットD4が第4のサブ光線W4を射出する。さらに、第5のサブ光線W5は、不可視光線である。
この実施形態では、第1の光L1および第2の光L2の1つが不可視光線を含んでいてもよい。例えば、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2、第3のサブ光線W3および第4のサブ光線W4が可視光線であり、第5のサブ光線W5が不可視光線であり得る。具体的には、この実施形態では、第1のサブ光線W1が青色光線であり、第2のサブ光線W2が緑色光線であり、第3のサブ光線W3が黄色光線であり、第4のサブ光線W4が赤色光線であり、第5のサブ光線W5が紫外光線である。さらに、この実施形態では、第1の発光ユニットD1が第1の発光ダイオード(LED)であり、第2の発光ユニットD2が第1の蛍光体であり、第3の発光ユニットD3が第2の蛍光体であり、第4の発光ユニットD4が第3の蛍光体であり、第5の発光ユニットD5が第2のLEDである。第2のサブ光線W2は、第1のサブ光線W1によって励起された第1の蛍光体により生成され、第3のサブ光線W3は、第1のサブ光線W1によって励起された第2の蛍光体により生成され、第4のサブ光線W4は、第1のサブ光線W1によって励起された第3の蛍光体により生成される。この実施形態では、第1、第2および第3の蛍光体が、第1の発光ユニットD1、すなわち第1のLEDを覆う封入材料にドープされていてもよい。
この実施形態では、第1の光L1が紫外線光を含むが、第2の光L2は紫外線光を含んでいない。したがって、発光モジュール110aが第1の照射モードに切り替えられると、発光モジュール110aは、白色光および紫外線を含む第1の光L1を射出するので、第1の光L1は、蛍光増白剤を含有する製品、例えば、繊維製品を照射するのに適している。また、発光モジュール110aが第2の照射モードに切り替えられると、発光モジュール110aは、白色光を含むがUV光は含まない第2の光L2を照射するので、第2の光L2は、革靴、革製品、芸術品などUV光で損傷しやすいものを照射するのに適している。さらに、この実施形態に従う光源装置100aでは、第1の光L1および第2の光L2の色温度が実質的に相互に同じであるため、複数の光源装置100aまたは発光モジュール110aが同じ展示スペースに配置され、それぞれが第1の光L1および第2の光L2を射出した場合に、光源装置100aまたは発光モジュール110aの光色は均一でありながら、第1の光L1および第2の光L2はそれぞれ異なる機能を達成することができる。
他の実施形態では、第1のサブ光線W1が青色光線であり、第2のサブ光線W2がシアン色光線であってもよく、第3のサブ光線W3がライム色光線であってもよく、第4のサブ光線W4が赤色光線であり、第5のサブ光線W5が紫外光線であるので、第1のサブ光線W1、第2のサブ光線W2、第3のサブ光線W3および第4のサブ光線W4を含む第2の光L2のスペクトルは、自然な白色光の連続スペクトルにより類似している。
さらに他の実施形態では、第5のサブ光線W5が赤外光線であってもよく、赤外光線は位置決めシステムに使用することができる。その結果、第1の光L1は、照射および位置決めの両方の用途で使用することができる。
図10は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図11Aは、図10の第1の照射モードにおける、第1の光のスペクトルおよび発光ユニットからそれぞれ射出される光のスペクトルを示す図であり、図11Bは、図10の第2の照射モードにおける、第2の光のスペクトルおよび発光ユニットからそれぞれ射出される光のスペクトルを示す図であり、図12は、図10の第1の光および第2の光のCIE 1976 u’−v’図における色座標を示す図である。図11Aおよび図11Bにおいて、横軸は波長をナノメータ(nm)単位で表し、縦軸はスペクトル強度を任意単位で表している。図10、図11A、図11Bおよび図12を参照すると、この実施形態における光源装置100bは、図7の光源装置100aに類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。
この実施形態では、第1の光L1’の全体的な演色評価値(CRI)が第2の光L2’のそれよりも大きい。全体的なCRIは、CRI R1〜CRI R8の平均として定義され、「Ra」として示される。さらに、この実施形態では、第2の光L2’の発光効率が第1の光L1’のそれよりも大きい。
この実施形態では、発光モジュール110bが、少なくとも1つの第1の発光ユニットD1’、少なくとも1つの第2の発光ユニットD2’、少なくとも1つの第3の発光ユニットD3’、少なくとも1つの第4の発光ユニットD4’、少なくとも1つの第5の発光ユニットD5’および少なくとも1つの第6の発光ユニットD6’を含む。第1の発光ユニットD1’が第1のサブ光線W1’を提供し、第2の発光ユニットD2’が第2のサブ光線W2’を提供し、第3の発光ユニットD3’が第3のサブ光線W3’を提供し、第4の発光ユニットD4’が第4のサブ光線W4’を提供し、第5の発光ユニットD5’が第5のサブ光線W5’を提供し、第6の発光ユニットD6’が第6のサブ光線W6’を提供する。
制御ユニット120が発光モジュール110bを第1の照射モードに切り替えると、制御ユニット120は、発光ユニット(例えば、第1、第2、第3および第4の発光ユニットD1’、D2’、D3’およびD4’)の第1部分P1’に第1の光L1’を射出させる。制御ユニット120が発光モジュール110bを第2の照射モードに切り替えると、制御ユニット120は、発光ユニット(例えば、第1、第5および第6の発光ユニットD1’、D5’およびD6’)の第2部分P2’に第2の光L2‘を射出させる。第1部分P1’および第2部分P2’は、相互に部分的に同じであるか、または、相互に全く異なっている。この実施形態では、第1部分P1’および第2部分P2’はともに第1の発光ユニットを含んでいるため、第1部分P1’および第2部分P2’は相互に部分的に同じである。
第1部分P1’は、第1の発光ユニットD1’、第2の発光ユニットD2’、第3の発光ユニットD3’および第4の発光ユニットD4’を少なくとも含む。第2部分P2’は、第1の発光ユニットD1’、第5の発光ユニットD5’および第6の発光ユニットD6’を少なくとも含む。制御ユニット120が発光モジュール110bを第1の照射モードに切り替えると、第1の発光ユニットD1’は第1のサブ光線W1’を射出し、第2の発光ユニットD2’は第2のサブ光線W2’を射出し、第3の発光ユニットD3’は第3のサブ光線W3’を射出し、第4の発光ユニットD4’は第4のサブ光線W4’を射出する。制御ユニット120が発光モジュール110bを第2の照射モードに切り替えると、第1の発光ユニットD1’は第1のサブ光線W1’を射出し、第5の発光ユニットD5’は第5のサブ光線W5’を射出し、第6の発光ユニットD6’は第6のサブ光線W6’を射出する。
この実施形態では、第1のサブ光線W1’が青色光線であり、第2のサブ光線W2’が緑色光線であり、第3のサブ光線W3’が黄色光線であり、第4のサブ光線W4’が赤色光線であり、第5のサブ光線W5’が赤色光線であり、第6のサブ光線W6’がライム色光線である。
この実施形態では、第1の発光ユニットD1’がLEDであり、第2の発光ユニットD2’が第1の蛍光体であり、第3の発光ユニットD3’が第2の蛍光体であり、第4の発光ユニットD4’が第3の蛍光体であり、第5の発光ユニットD5’が第2のLEDであり、第6の発光ユニットD6’が第4の蛍光体である。第1の蛍光体、第2の蛍光体、および第3の蛍光体は、第7の発光ユニットD7’(例えば、第3のLED)により射出される光(例えば、第2のサブ光線W7’)により励起されて、第2のサブ光線W2’、第3のサブ光線W3’および第4のサブ光線W4’をそれぞれ射出する。第4の蛍光体は、第8の発光ユニットD8’(例えば、第4のLED)により射出される光(例えば、第8のサブ光線W8’)によって励起されて、第6のサブ光線W6’を射出する。この実施形態では、第7のサブ光線W7’および第8のサブ光線W8’が、例えば、青色光線である。この実施形態では、第1の蛍光体、第2の蛍光体および第3の蛍光体が、第7の発光ユニットD7’を覆う封入材料113にドープされていてもよく、第4の蛍光体が、第8の発光ユニットD8’を覆う封入材料115にドープされていてもよい。
この実施形態では、第1の光L1’の全体的な演色評価値(CRI)が90超であり第2の光L2’のそれよりも大きいが、第2の光L2’の発光効率は、第1の光L1’のそれよりも大きい。したがって、発光モジュール110bが第1の発光モードに切り替えられると、発光モジュール110bは、全体的なCRIがより高い第1の光L1’を射出するので、第1の光L1’は、新鮮な食べ物を照らすように適合される。その結果、新鮮な食べ物はより良く発色し得る。発光モジュール110bが第2の照射モードに切り替えられると、発光モジュール110bは、発光効率がより高い第2の光L2’を照射するので、第2の光L2’は、発光効率がより重視される場面で使用されるように適合される。図11A、図11Bおよび図12に示すように、第1の光L1’(図11A)および第2の光L2’(図11B)は、異なるスペクトルを有するが、実質的に同じ色温度を有する(図12)。図12において、第1の光L1’の座標および第2の光L2’の座標は、2500Kと3000Kとの間の相関色温度を表す実質的に同じ線上に位置している。さらに、第2の光L2’のスペクトルは、低い概日刺激値および低い青色光ハザードを有する。
図13Aは、本開示の他の実施形態に従う、図10の第1の照射モードにおける、第1の光のスペクトルおよび発光ユニットからそれぞれ射出された光のスペクトルを示す図であり、図13Bは、本開示の他の実施形態に従う、図10の第2の照射モードにおける、第2の光のスペクトルおよび発光ユニットからそれぞれ射出された光のスペクトルを示す図であり、図14は、本開示の他の実施形態に従う、図10の第1の光および第2の光のCIE1976u’−v’図における色座標を示す図である。図13Aおよび図13Bにおいて、横軸は波長をナノメータ(nm)単位で表し、縦軸はスペクトル強度を任意単位で表している。図10、図13A、図13Bおよび図14を参照すると、この実施形態における光源装置100bの構造は、図10、図11A、図11Bおよび図12の実施形態における光源装置100bの構造と実質的に同じであるが、これらの主な違いは、この実施形態における第1の光L1’および第2の光L2’(図13Aおよび図13Bに示される)が、図10、図11A、図11Bおよび図12の実施形態における第1の光L’および第2の光L2’(図11Aおよび図11Bに示される)と異なる点にある。
この実施形態では、第1の光L1’のCRI R14が第2の光L2’のそれよりも大きく、第2の光L2’のCRI R13が第1の光L’のそれよりも大きい。具体的に、この実施形態では、第1の光L1’のCRI R14が90超であり、第2の光L2’のCRI R13が90超である。さらに、この実施形態では、第1の光L1’および第2の光L2’の全体的なCRIがともに84超である。
この実施形態では、発光モジュール110bが第1の照射モードに切り替えられると、発光モジュール110bは、より高いCRI R14を有する第1の光L1’を射出し、第1の光L1’が緑葉植物を照射するのに適合するようにする。その結果、緑葉植物はより良く発色し得る。発光モジュール110bが第2の照射モードに切り替えられると、発光モジュール110bは、より高いCRI R13を有する第2の光L2’を射出し、第2の光L2’が人の顔やポートレイトを照射するのに適合するようにする。その結果、人の顔やポートレイトはより良く発色し得る。図13A、図13Bおよび図14に示すように、第1の光L1’(図13A)および第2の光L2’(図13B)は、異なるスペクトルを有するが、実質的に同じ色温度(図14)を有する。図14において、第1の光L1’の色座標および第2の光L2’の色座標は、4000Kの相関色温度を表す同一線上に実質的に位置している。
上述の実施形態における発光ユニットは、LEDまたは蛍光体に限定されない。他の実施形態において、上述の発光ユニットは、有機発光ダイオード(OLED)または他の適切な発光デバイスとしてもよい。
図15は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図16Aは、図15の発光体から射出されたサブ光のスペクトルを示す図であり、図16Bは、図15の発光モジュールから射出された光の、概日作用因子対相関色温度を示すグラフである。図15、図16Aおよび図16Bを参照すると、この実施形態における光源装置600は、発光モジュール610および制御ユニット620を含む。発光モジュール610は、光B6を提供するように構成されている。制御ユニット620は、発光モジュール610から射出される光B6が、複数種類の第1の光の間で切り替えられるようにする。複数種類の第1の光の相関色温度(CCT)は相互に異なり、該複数種類の第1の光の概日作用因子は実質的に相互に同じである。概日作用因子は、上述のCS/P値である。例えば、図16Bにおいて、黒の四角点は、一種の第1の光の概日作用因子およびCCTを意味し、図16Bにおいて横軸に実質的に沿って整列している黒の四角点は、複数種類の第1の光にそれぞれ属する概日作用因子およびCCTを意味している。「複数種類の第1の光の概日作用因子が実質的に相互に同じである」ということは、概日作用因子の偏差が、概日作用因子の平均の±20%以内であること、好ましくは、概日作用因子の平均の±10%以内であることを意味する。
この実施形態において、発光モジュール610は、複数の発光体E1、E2、E3、E41およびE42を含み、該発光体のそれぞれが、異なる波長範囲を有するサブ光V1、V2、V3、V41およびV42を射出し、サブ光V1、V2、V3、V41およびV42が、発光モジュール610により提供される光B6を生成する。発光モジュール610から射出される光B6は、サブ光V1、V2、V3、V41およびV42の割合を変化させることにより、複数種類の第1の光の間で切り替えられる。発光体E1、E2、E3、E41およびE42は、エレクトロルミネセンス発光素子、光誘起発光素子またはそれらの組合せを含むことができる。エレクトロルミネセンス発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)チップであり、光誘起発光素子は、例えば、蛍光体である。この実施形態では、発光体E1、E2、E3およびE41が発光ダイオードチップであり、発光体E42が蛍光体である。さらに、発光体E41および発光体E42は発光体E4を形成し、ここでは、発光体E41が、例えば、青色LEDチップであり、発光体E42が、例えば、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)蛍光体であり、発光体E4が白色LEDである。すなわち、サブ光V41は青色サブ光であり、サブ光V42は黄色サブ光であり、サブ光V41およびサブ光V42がサブ光V4を形成し、該サブ光V4は白色サブ光である。具体的には、発光体E41からのサブ光V41が発光体E42を照射すると、発光体E42がサブ光V41をサブ光V42に変換する。サブ光V42および未変換のサブ光V41が、サブ光V4を生成する。
この実施形態では、サブ光V1のピーク波長が、460ナノメータ(nm)〜470nmの範囲内であり、サブ光V2のピーク波長が、515nm〜525nmの範囲内であり、サブ光V3のピーク波長が、620nm〜630nmの範囲内であり、サブ光V4は、3100KのCCTを有する白色光である。この実施形態において、発光ダイオードチップから射出されるサブ光V1、V2およびV3の各々の半値全幅(FWHM)は、40ナノメータ未満である。例えば、サブ光V1のFWHMは25nmであり、サブ光V2のFWHMは32nmであり、サブ光V3のFWHMは18nmであり、サブ光V4のFWHMは74nmであり、ここでは、サブ光V4がサブ光V42および未変換のサブ光V41を含む。この実施形態において、サブ光V1、V2、V3およびV4は可視光であるが、本開示はそれに限定されない。
制御ユニット620は、発光体E1、E2、E3およびE41にそれぞれ印加される電流または電圧を変化させることにより、サブ光V1、V2、V3、V4の強度の割合を変化させるように構成されており、光B6は複数種類の第1の光の間で切り替えられる。この実施形態において、サブ光V1、V2、V3およびV4の割合は、発光体E1、E2、E3およびE41のパルス幅変調により変化する。例えば、図16Bに示すように、光B6のCS/P値が0.8である場合、パルス幅変調を実行している制御ユニット620によって、光B6のCCTは3750K〜5500Kに変調されてもよい。CS/P値が0.8であり、CCTが3750Kである場合、発光体E1、E2、E3およびE4のパルス幅変調のヂューティサイクル比は、例えば、3:18:17:2である。CS/P値が0.8であり、CCTが5500Kである場合、発光体E1、E2、E3およびE4のパルス幅変調のヂューティサイクル比は、例えば、13:11:0:20である。
この実施形態では、複数種類の第1の光のDuv値の各々は、0.005未満である。白色光の色の一貫性のために、標準的なCCTは依然として色度の変動に許容範囲を有している。CIE 1976 色空間におけるプランク軌跡に垂直な変化として定義されるDuvは、色度の変化を示すために使用される。通常、Duvが0.005未満であれば、視聴者は色の不一致を容易には識別できない。
図16Cは、図15の発光モジュールから射出される光の演色評価値対相関色温度を示すグラフである。図15、16A、16Cを参照すると、この実施形態では、制御ユニット620がまた、発光モジュール610から射出される光B6を複数種類の第2の光の間で切り替える。このとき、複数種類の第2の光の相関色温度(CCT)は相互に異なり、複数種類の第2の光の相関演色評価値(CRI)は実質的に相互に同じである。例えば、図16Cにおいて、黒の四角点は、1種類の第1の光のCRIおよびCCTを意味し、図16Cの横軸に実質的に沿って整列した黒の四角点は、複数種類の第2の光にそれぞれ属するCRIおよびCCTを意味している。「複数種類の第2の光のCRIが実質的に相互に同じである」とは、CRIの偏差が±5位内であることを意味する。この実施形態において、複数種類の第2の光の各々のDuv値は、0.005未満である。この実施形態において、光B6のCRIは85であり、光B6のCCTは、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって2700K〜6500Kに変調されてもよい。
この実施形態では、制御ユニット620はまた、発光モジュール610から射出される光B6を複数種類の第3の光の間で切り替える。このとき、複数種類の第3の光の相関色温度(CCT)は実質的に相互に同じであり、複数種類の第3の光の演色評価値(CRI)または概日作用因子(すなわち、CS/P値)は相互に異なる。「CCTが実質的に同じである」または「複数種類の第3の光の相関色温度(CCT)が実質的に相互に同じである」ということは、表2および表2以降の段落における実質的に同じ色温度の定義と同じように定義される。この実施形態において、図16Bまたは図16Cにおける黒の四角点は、1種類の第3の光のCS/P値およびCCT、または、1種類の第3の光のCRIおよびCCTを意味し、図16Bまたは図16Cおける縦軸に沿って実質的に整列している黒の四角点は、複数の第3の光にそれぞれ属するCS/P値およびCCT、または、複数の第3の光にそれぞれ属するCRIおよびCCTを意味している。さらに、この実施形態において、複数種類の第3の光のCuv値の各々は0.005未満である。例えば、CCTが3000Kの場合、光B6のCS/P値は、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって0.3〜0.6に変調されてもよい。さらに、CCTが3000Kの場合、光B6のCRIは、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって55〜93に変調されてもよい。
制御ユニット620は、また、発光モジュール610から射出される光B6を複数種類の第4の光の間で切り替えることができ、ここでは、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、相関色温度範囲内における太陽光の概日作用因子をカバーするか、または、実質的に同じであり、相関色温度範囲は3000K〜6500Kの範囲である。図16Bにおける灰色の四角点および灰色線は、太陽光のCCTにそれぞれ対応する概日作用因子を示しており、図16Bにおける黒の四角点は、複数種類の第4の光のCCTにそれぞれ対応する概日作用因子を示している。図16Dは、太陽光の概日作用因子対相関色温度を示すグラフである。図15、16A、16Bおよび16Dを参照すると、この実施形態では、図16Bにおける黒の四角点の領域が、灰色の四角点および灰色線をカバーしているが、これは、例えば、3000K〜6500Kの相関色温度範囲において、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)が、太陽光の概日作用因子をカバーしていることを意味する。さらに、この実施形態において、複数種類の第4の光のDuv値の各々は、0.005未満である。
この実施形態では、上述のパルス幅変調を実行する制御ユニット620を介してサブ光V1、V2、V3およびV4の割合を変化させることにより、発光モジュール610から射出される光B6を、複数種類の第1の光、複数種類の第2の光、複数種類の第3の光および複数種類の第4の光の間で切り替えられる。
この実施形態に従う光源装置600では、発光モジュール610から射出される光B6が複数種類の第1の光、複数種類の第2の光、複数種類の第3の光および複数種類の第4の光の間で切り替えられるため、光源装置600は、より多くの用途を有することができる。
図17は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図18Aは、図17の発光体から射出されたサブ光のスペクトルを示す図であり、図18Bは、図17の発光モジュールから射出された光の概日作用因子対相関色温度を示すグラフである。図18Cは、図17の発光モジュールから射出された光の演色評価値対相関色温度を示すグラフであり、白の四角点は、図17の発光モジュールから射出された光B6の演色評価値および対応する相関色温度を示している。図17、18A、18Bおよび18Cを参照すると、この実施形態における光源装置600aは、図15の光源装置600に類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、発光モジュール610aが、複数の発光体E11a、E12a、E2a、E3a、E4a、E5a、E6aおよびE7aを含み、該発光体のそれぞれが異なる波長を有するサブ光V11a、V12a、V2a、V3a、V4a、V5a、V6aおよびV7aを射出し、該サブ光V11a、V12a、V2a、V3a、V4a、V5a、V6aおよびV7aが、発光モジュール610aにより提供される光B6を生成している。この実施形態において、発光体E11a、E2a、E3a、E4a、E5a、E6aおよびE7は発光ダイオードチップであり、E12aは蛍光体である。さらに、発光体E11aおよび発光体E12は発光体E1aをなし、ここにおいて、発光体E12aは、例えば、ライム色を有する蛍光体である。発光体E11aからのサブ光V11aが発光体E12aを照射すると、発光体E12aは、サブ光V11aをサブ光V12aに変換する。サブ光V12aおよび未変換のサブ光V11が、サブ光V1aをなす。この実施形態では、ほとんどすべてのサブ光V11aが発光体E12aによりサブ光V12aに変換されて、未変換のサブ光V11aは無視できるため、サブ光V1aはライム色を有するものとみなすことができる。
この実施形態において、サブ光V1aのピーク波長は、550nm〜560nmの範囲内にあり、サブ光V2aのピーク波長は、440nm〜450nmの範囲内にあり、サブ光V3aのピーク波長は、460nm〜470nmの範囲内にあり、サブ光V4aのピーク波長は、490nm〜500nmの範囲内にあり、サブ光V5aのピーク波長は、520nm〜530nmの範囲内にあり、サブ光V6aのピーク波長は、610nm〜620nmの範囲内にあり、サブ光V7aのピーク波長は、650nm〜670nmの範囲内にある。さらに、例えば、サブ光V1aのFWHMは、93nmであり、サブ光V2aのFWHMは、16nmであり、サブ光V3aのFWHMは、20nmであり、サブ光V4aのFWHMは、22nmであり、サブ光V5aのFWHMは、28nmであり、サブ光V6aのFWHMは、14nmであり、サブ光V7aのFWHMは、15nmである。
制御ユニット620は、発光体E11a、E2a、E3a、E4a、E5a、E6aおよびE7aにそれぞれ印加される電流または電圧を変化させることによって、サブ光V1a、V2a、V3a、V4a、V5a、V6aおよびV7aの強度の割合を変化させるように構成されているため、光B6は、複数種類の第1の光、複数種類の第2の光、複数種類の第3の光、および複数種類の第4の光の間で切り替えることができる。この実施形態において、サブ光V1a、V2a、V3a、V4a、V5a、V6aおよびV7aの割合は、発光体E11a、E2a、E3a、E4a、E5a、E6aおよびE7aのパルス幅変調によって変化する。例えば、図18Bに示すように、光B6のCS/P値が0.7であるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCCTは2700Kから6500Kに変調されてもよい。光B6のCRIが93であるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCCTは2700Kから6500Kに変調されてもよい。さらに、光B6のCCTが6000Kであるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCS/P値は0.62から1.4に変調されてもよい。光B6のCCTが6000Kであるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCRIは1から98に変調されてもよい。この実施形態において、複数種類の第1の光、複数種類の第2の光、複数種類の第3の光、および複数種類の第4の光のDuv値の各々は、0.005未満である。
図19A〜19Dは、図17の発光モジュールから射出された光のCRIがそれぞれ80超、90超、93超、95超である場合の、概日作用因子対相関色温度を示すグラフである。図17、18Bおよび19A〜19Dを参照すると、制御ユニット620はまた、発光モジュール610aから射出される光B6を複数種類の第4の光の間で切り替えることができ、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、ある相関色温度範囲内における太陽光の概日作用因子をカバーするか、または、実質的に同じであり、該相関色温度範囲は、例えば、3000K〜6500Kである。図18A、19A〜19Dにおける灰色の四角点および灰色線は、太陽光のCCTにそれぞれ対応する概日作用因子を示しており、図18B、19Aおよび19Bにおける黒の四角点は、複数種類の第4の光のCCTにそれぞれ対応する概日作用因子を示している。図18B、19Aおよび19Bにおいて、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、例えば、3000K〜6500Kの相関色温度範囲において、太陽光の概日作用因子をカバーしている。図19Aの実施形態において、複数種類の第4の光の演色評価値の各々は80超である。さらに、図19Aおよび図19Dにおいて、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、例えば、3000K〜6500Kの相関色温度範囲内において、太陽光の概日作用因子と実質的に同じである。なお、「複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、太陽光の概日作用因子と実質的に同じである」とは、複数種類の第4の光の概日作用因子の、対応するCCTにおける太陽光の概日作用因子からの偏差がそれぞれ±20%以内、好ましくは、対応するCCTにおける概日作用因子の±10%以内であることを意味する。
図20は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図21Aは、図20の光源装置により射出されたサブ光のスペクトルを示す図であり、図21Bは、図20の発光モジュールから放射される光の概日作用因子対相関色温度を示すグラフである。図21Cは、図20の発光モジュールから放射される光の演色評価値対相関色温度を示すグラフであり、白の四角点は、図20の光源装置から射出された光B6の演色評価値および対応する相関色温度を示している。図20および21A〜21Cを参照すると、この実施形態における光源装置600bは、図17の光源装置600aに類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、図17における発光体E1aに代えて発光体E1bが使用されている。発光体E1bは、例えば、発光ダイオードチップであり、発光体E1aにより射出されたサブ光V1bのピーク波長は、550nm〜560nmの範囲内である。サブ光V1bのFWHMは、例えば、28nmである。
制御ユニット620は、発光体E1b、E2a、E3a、E4a、E5a、E6aおよびE7aにそれぞれ印加される電流または電圧を変化させることによって、サブ光V1a、V2a、V3a、V4a、V5a、V6aおよびV7aの強度の割合を変化させるように構成されているため、光6は、複数種類の第1の光、複数種類の第2の光、複数種類の第3の光、および複数種類の第4の光の間で切り替えることができる。この実施形態において、サブ光V1b、V2a、V3a、V4a、V5a、V6aおよびV7aの割合は、発光体E1b、E2a、E3a、E4a、E5a、E6aおよびE7aのパルス幅変調によって変化する。例えば、図21Bに示すように、光B6のCS/P値が0.4であるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCCTは2700Kから6500Kに変調されてもよい。光B6のCRIが90であるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCCTは2700Kから6500Kに変調されてもよい。さらに、光B6のCCTが6000Kであるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCS/P値は0.4から1.4に変調されてもよい。光B6のCCTが6000Kであるとき、パルス幅変調を実行する制御ユニット620によって、光B6のCRIは1から92に変調されてもよい。この実施形態において、複数種類の第1の光、複数種類の第2の光、複数種類の第3の光、および複数種類の第4の光のDuv値の各々は、0.005未満である。
図22Aおよび22Bは、図20の発光モジュールから射出された光のCRIがそれぞれ80超および90超である場合の、概日作用因子対相関色温度を示すグラフである。図20、21B、22Aおよび22Bを参照すると、制御ユニット620はまた、発光モジュール610bから射出される光B6を複数種類の第4の光の間で切り替えることができ、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、ある相関色温度範囲内における太陽光の概日作用因子をカバーするか、または、実質的に同じであり、該相関色温度範囲は、例えば、3000K〜6500Kである。図21B、22Aおよび22Bにおける灰色の丸点および灰色線は、太陽光のCCTにそれぞれ対応する概日作用因子を示しており、図21B、22Aおよび22Bにおける黒の四角点はすべて、複数種類の第4の光のCCTにそれぞれ対応する概日作用因子を示している。図21Bおよび22Aにおいて、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、例えば、3000K〜6500Kの相関色温度範囲において、太陽光の概日作用因子をカバーしている。さらに、図21Bにおいて、複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、例えば、3000K〜6500Kの相関色温度範囲内において、太陽光の概日作用因子と実質的に同じである。なお、「複数種類の第4の光の概日作用因子(すなわち、CS/P値)は、太陽光の概日作用因子と実質的に同じである」とは、複数種類の第4の光の概日作用因子の、対応するCCTにおける太陽光の概日作用因子からの偏差がそれぞれ±20%以内、好ましくは、対応するCCTにおける概日作用因子の±10%以内であることを意味する。
図23は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図24A〜24Dは、4つの実施形態において図23の発光体におり射出されたサブ光のスペクトルを示す図であり、図25Aおよび25Bは、図23の発光モジュールから射出された光および太陽光のCAF対CCTを示すグラフである。図23〜25Bを参照すると、この実施形態における光源装置600cは、発光モジュール610cおよび制御ユニット620cを含む。発光モジュール610cは、光B6cを提供するように構成されている。制御ユニット620cは、光のCAFおよびCCTが、太陽光のCAF対CCT軌跡(すなわち、図25Aにおける点線の曲線)とは異なる、光B6cのCAF対CCT軌跡(すなわち、図25Aにおける、三角点または丸点により形成される曲線)に沿って変化するように、第1のサブ光V1cと第2のサブ光V2cとの割合を変化させて光B6cを生成するように構成されている。ここでは、第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cの一方のCAF対CCT座標が、太陽光のCAF対CCT軌跡を下回り、第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cの他方のCAF対CCT座標が、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回っている。例えば、第1のサブ光V1cのCCTは、第2のサブ光V2cのそれ未満であり、図25Aにおいて、三角点により形成される曲線の左端のCAF対CCT座標は、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標を意味し、該座標は、太陽光のCAF対CCT座標を上回っており、図25Aにおいて三角点により形成される曲線の右端のCAF対CCT座標は、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標を意味し、該座標は、太陽光のCAF対CCT座標を下回っている。他の実施形態では、図25Aにおける丸点により形成される曲線の左端のCAF対CCT座標は、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標を意味し、該座標は、太陽光のCAF対CCT座標を下回っており、図25Aにおいて丸点により形成される曲線の右端のCAF対CCT座標は、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標を意味し、該座標は、太陽光のCAF対CCT座標を上回っている。
この実施形態において、発光モジュール610cは、複数の発光体E1cおよびE2cを含み、それぞれが第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cを射出する。発光体E1cおよびE2cの各々は、少なくとも1つのエレクトロルミネセンス発光素子、少なくとも1つの光誘起発光素子またはそれらの組合せを含むことができる。エレクトロルミネセンス発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)チップであり、光誘起発光素子は、例えば、蛍光体である。この実施形態において、第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cは、白色光であってもよい。発光体E1cは、複数の異なる色のLEDチップ、例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含んでいてもよく、または、少なくとも1種類の蛍光体を伴う少なくとも1つのLEDチップ、例えば、黄色の蛍光体で包まれた青色LEDチップを含んでいてもよい。同様に、発光体E2cは、複数の異なる色のLEDチップ、例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含んでいてもよく、または、蛍光体を伴う少なくとも1つのLEDチップ、例えば、黄色の蛍光体で包まれた青色LEDチップを含んでいてもよい。図24Aは、一実施形態における第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cのスペクトルを示し、図24Bは、他の実施形態における第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cのスペクトルを示している。図24Aの実施形態において、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Aにおいて、丸点により形成される曲線の左端のCAF対CCT座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡を下回り、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Aにおいて、丸点により形成される曲線の右端のCAF対CCT座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回っている。したがって、光B6cは、特に夜間におけるユーザの自然な概日リズムを維持するように、太陽光に対して低いCCTおよびCAFを有するように調整され、また、ユーザの作業を刺激するように、太陽光に対して高いCCTおよびCAFを有するように調整されてもよい。
その一方で、図24Bの実施形態では、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Aにおいて、三角点により形成される曲線の左端のCAF対CCT座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回り、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Aにおいて、三角点により形成される曲線の右端のCAF対CCT座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡を下回っている。したがって、光B6cは、低いCCTにおいてユーザの作業を刺激するように、太陽光に対して低いCCTおよび高いCAFを有するように調整され、また、高いCCTにおいてユーザの自然な概日リズムを維持するように、太陽光に対して高いCCTおよび低いCAFを有するように調整されてもよい。
図24Cおよび図24Dは、他の2つの実施形態における、第1のサブ光V1cおよび第2のサブ光V2cのスペクトルを示している。図24Cの実施形態において、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Bにおいて、四角点により形成される曲線の左端のCAF対CCT座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡を下回り、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Bにおいて、四角点により形成される曲線の右端のCAF対CCT座標)もまた、太陽光のCAF対CCT軌跡を下回っている。したがって、光B6cは、ユーザの自然な概日リズムを常に維持するようにCCTが調整されたとき、太陽光に対して常に低いCAFを有する。
その一方で、図24Dの実施形態では、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Bにおいて、星型点により形成される曲線の左端のCAF対CCT座標)が、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回り、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、図25Bにおいて、星型点により形成される曲線の右端のCAF対CCT座標)もまた、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回っている。したがって、光B6cは、ユーザの作業を常に刺激するようにCCTが調整されたとき、太陽光に対して常に高いCAFを有する。
以下の表3は、サブ光V1cとサブ光V2cとの異なる割合に対応する光学データを示している。
表3において、PWM1とPWMとの比は、発光体E1cと発光体E2cのパルス変調幅(PWM)のデューティーサイクル比を意味しており、当該比は、第1のサブ光V1cと第2のサブ光V2cとの強度比に関係する。さらに、表3中のxおよびyは、CIE1931色空間色度図におけるxおよびy色度座標を意味する。
図26は、本開示の他の実施形態における光源装置お概略図であり、図27Aおよび27Bは、2つの実施形態において図26の発光体から射出されたサブ光のスペクトルを示す図であり、図28Aおよび28Bは、図26の発光モジュールから射出された光および太陽光のCAF対CCTのグラフである。図26〜28Bを参照すると、図26の光源装置600dは、図23の光源装置600cに類似しており、それらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、光源装置600dの発光モジュール610dが、第3のサブ光V3dを射出する発光体E3dをさらに含む。発光体E3dは、少なくとも1つのエレクトロルミネセンス発光素子、少なくとも1つの光誘起発光素子またはそれらの組合せを含むことができる。エレクトロルミネセンス発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)チップであり、光誘起発光素子は、例えば、蛍光体である。この実施形態では、第3のサブ光V3dが白色光であってもよい。発光体E3dは、複数の異なる色のLEDチップ、例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含んでいてもよく、または、少なくとも1種類の蛍光体を伴う少なくとも1つのLEDチップ、例えば、黄色の蛍光体で包まれた青色LEDチップを含んでいてもよい。
この実施形態において、制御ユニット620cは、光B6dのCAF対CCT座標が、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標、および第3のサブ光のCAF対CCT座標にそれぞれ位置する3つの頂点Q1、Q2およびQ3を有する領域内で変化するように、第1のサブ光V1c、第2のサブ光V2c、および第3のサブ光V3dの割合を変化させて光B6dを生成するように構成されている。
図27Aは、一実施形態における、第1のサブ光V1c、第2のサブ光V2c、および第3のサブ光V3dのスペクトルを示しており、図27Bは、他の実施形態における、第1のサブ光V1c、第2のサブ光V2c、および第3のサブ光V3dのスペクトルを示している。さらに、図28Aは、図27Aの実施形態に対応し、図28Bは、図27Bの実施形態に対応している。図27Aの実施形態では、第1のサブ光V1cのCCT(すなわち、頂点Q1のCCT)が、第2のサブ光V2cのそれ(すなわち、頂点Q2のCCT)よりも小さく、第3のサブ光V3dのCCT(すなわち、頂点Q3のCCT)が、第2のサブ光V2cのそれ(すなわち、頂点Q2のCCT)よりも小さい。さらに、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q1の座標)および第3のサブ光V3dのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q3の座標)はそれぞれ、太陽光のCAF対CCT軌跡の一方側と他方側にある。この実施形態において、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q1の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の下方にあり、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q2の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の上方にあり、第3のサブ光V3dのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q3の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の上方にある。
図27Bの実施形態において、第1のサブ光V1cのCCT(すなわち、頂点Q1のCCT)は、第2のサブ光V2cのCCT(すなわち、頂点Q2のCCT)よりも小さく、第3のサブ光V3dのCCT(すなわち、頂点Q3のCCT)は、第1のサブ光のCCT(すなわち、頂点Q1のCCT)よりも大きい。さらに、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q2の座標)および第3のサブ光V3dのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q3の座標)はそれぞれ、太陽光のCAF対CCT軌跡の一方側と他方側にある。この実施形態において、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q1の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の下方にあり、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q2の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の上方にあり、第3のサブ光V3dのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q3の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の下方にある。
以下の表4は、第1のサブ光V1c、第2のサブ光V2c、および第3のサブ光V3dの異なる割合に対応する光学データを示している。
表4において、(PWM1):(PWM2):(PWM3)の比は、発光体E1c、E2c、およびE3dのパルス幅変調(PWM)のデューティー周期の比を意味しており、当該比は、第1のサブ光V1cと第2のサブ光V2cと第3のサブ光V3dとの強度比に関係する。さらに、表4中のxおよびyは、CIE1931色空間色度図におけるxおよびy色度座標を意味する。
図29は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図30は、図29の発光体から射出されたサブ光のスペクトルを示す図であり、図31は、図29の発光モジュールから射出されたサブ光および太陽光のスペクトルを示す図である。図29〜31を参照すると、図29の光源装置600eは、図29の光源装置600eは、図26の光源装置600dに類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、光源装置600eの発光モジュール600eが、第4のサブ光V4eを射出する発光体E4eをさらに含む。発光体E4eは、少なくとも1つのエレクトロルミネセンス発光素子、少なくとも1つの光誘起発光素子またはそれらの組合せを含むことができる。エレクトロルミネセンス発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)チップであり、光誘起発光素子は、例えば、蛍光体である。この実施形態では、第4のサブ光V4eが白色光であってもよい。発光体E4eは、複数の異なる色のLEDチップ、例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含んでいてもよく、もしくは、少なくとも1種類の蛍光体を伴う少なくとも1つのLEDチップ、例えば、黄色の蛍光体で包まれた青色LEDチップを含んでいてもよい。
この実施形態において、制御ユニット620cは、光B6eのCAF対CCT座標が、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標、第3のサブ光のCAF対CCT座標、および第4のサブ光のCAF対CCT座標にそれぞれ位置する4つの頂点Q1、Q2、Q3およびQ4を有する領域内で変化するように、第1サブ光V1c、第2のサブ光V2c、第3のサブ光V3d、および第4のサブ光V4eの割合を変化させて光B6eを生成するように構成されている。
図30は、図29における、第1サブ光V1c、第2のサブ光V2c、第3のサブ光V3d、および第4のサブ光V4eのスペクトルを示している。この実施形態では、第1のサブ光V1cのCCT(すなわち、頂点Q1のCCT)が、第2のサブ光V2cのそれ(すなわち、頂点Q2のCCT)および第4のサブ光V4eのそれ(すなわち、頂点Q4のCCT)よりも小さく、第3のサブ光V3dのCCT(すなわち、頂点Q3のCCT)が、第2のサブ光V2cのそれ(すなわち、頂点Q2のCCT)および第4のサブ光V4eのそれ(すなわち、頂点Q4のCCT)よりも小さい。また、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q1の座標)および第3のサブ光V3dのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q3の座標)はそれぞれ、太陽光のCAF対CCT軌跡の一方側と他方側にあり、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q2の座標)および第4のサブ光V4eのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q4の座標)はそれぞれ、太陽光のCAF対CCT軌跡の一方側と他方側にある。この実施形態において、第1のサブ光V1cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q1の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の下方にあり、第2のサブ光V2cのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q2の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の上方にあり、第3のサブ光V3dのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q3の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の上方にあり、第4のサブ光V4eのCAF対CCT座標(すなわち、頂点Q4の座標)は、太陽光のCAF対CCT軌跡の下方にある。
以下の表5は、第1のサブ光V1c、第2のサブ光V2c、第3のサブ光V3d、および第4のサブ光V4eの異なる割合に対応する光学データを示している。
表5において、(PWM1):(PWM2):(PWM3):(PWM4)の比は、発光体E1c、E2c、E3dおよびE4eのパルス幅変調(PWM)のデューティー周期の比を意味しており、当該比は、第1のサブ光V1cと第2のサブ光V2cと第3のサブ光V3dと、第4のサブ光V4eとの強度比に関係する。さらに、表5中のxおよびyは、CIE1931色空間色度図におけるxおよびy色度座標を意味する。
図32は、他の実施形態において図23の発光体から射出されたサブ光のスペクトルを示している。図33は、図32の実施形態における発光モジュールから射出された光のCRI対CCTを示すグラフである。図34Aは、図32の実施形態における発光モジュールから射出される光の、CCTが5000超である場合の、青色光ハザード対CCTを示すグラフである。図34Bは、図32の実施形態における発光モジュールから射出される光の、CCTが5000超である場合の、青色光ハザード対CRIを示すグラフである。図23および図32〜34Bを参照すると、図32の実施形態は、図24Aの実施形態に類似しており、それらの違いは以下のとおりである。この実施形態において、制御ユニット620cは、光B6cの相関色温度(CCT)および青色光ハザードが変化し、光B6cの青色光ハザードが同じCCTで変化するように、第1のサブ光V1cと第2のサブ光V2cとの割合を変化させて光B6cを生成するように構成されている。例えば、同じCCTを意味する垂直線が、図34Aにおいて異なる青色光ハザードをそれぞれ有する、光B6cの複数の青色光ハザード対CCT座標(すなわち、ダイヤモンド形の点)を通過することができる。この実施形態において、第1のサブ光V1cのCCTは、第2のサブ光V2cのCCTよりも小さく、第1のサブ光および第2のサブ光は白色光である。
さらに、この実施形態において、光B6cの演色評価値(CRI)は、同じの青色光ハザードにおいて可変である。例えば、同じ青色光ハザードを意味する平行線が、図34Bにおいて異なるCRIをそれぞれ有する、光B6cの複数の青色光ハザード対CCT座標(すなわち、ダイヤモンド形の点)を通過することができる。したがって、青色光ハザードが使用される場合、ユーザは複数のCRIを選択することができる。
図35は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図であり、図36Aは、図35の発光体E1f、E2f、およびE3fから射出された赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第1の青色サブ光V3fのスペクトルを示しており、図36Bは、図25の発光体E1f、E2f、およびE4fから射出された赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第2の青色サブ光V4fのスペクトルを示している。図37Aは、図35の発光体E1f、E2f、およびE3fから射出された第1の光VB1f、ならびに、発光体E1f、E2f、およびE4fから射出された第2の光VB2fの、CAF対x色度座標のグラフである。図37Bは、図35の発光体E1f、E2f、およびE3fから射出された第1の光VB1f、ならびに、発光体E1f、E2f、およびE4fから射出された第2の光VB2fの、CAF対y色度座標のグラフである。図38Aは、図35の発光体E1f、E2f、およびE3fから射出された第1の光VB1f、ならびに、発光体E1f、E2f、およびE4fから射出された第2の光VB2fの、青色光ハザード対CRIのグラフである。図38Bは、図35の発光体E1f、E2f、およびE3fから射出された第1の光VB1f、ならびに、発光体E1f、E2f、およびE4fから射出された第2の光VB2fの、青色光ハザード対CAFのグラフである。
図35〜38Bを参照すると、図35における光源装置600fは、図23の光源装置600cに類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、発光モジュール610fが光B6fを提供するように構成されている。制御ユニット620fは、光B6fの青色光ハザードおよび概日作用因子(CAF)の少なくとも1つが変化するように、光B6fを第1の光VB1fと第2の光VB2fとの間で切り替えるように構成されている。図36Aは、第1の光VB1fのスペクトルを示し、図36Bは、第2の光VB2fのスペクトルを示している。第1の光VB1fのスペクトル(図36A参照)における青色光メインピークの波長(例えば、図26Aにおいて460nm)は、第2の光VB2fのスペクトル(図36B参照)における青色光メインピークの波長(例えば、447nm)よりも大きい。
この実施形態において、第1の光VB1fは、赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第1の青色サブ光V3fを含む。第2の光VB2fは、赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第2の青色サブ光V4fを含む。第1の青色サブ光V3fのスペクトル(図36A参照)におけるメインピークの波長(例えば、460nm)は、第2の青色サブ光V4fのスペクトル(図36B参照)におけるメインピークの波長(例えば、447nm)よりも大きい。制御ユニット620fは、第1の光VB1fおよび第2の光VB2fの、青色光ハザード、CAF、および演色評価値(CRI)の少なくとも1つを変化させるように、赤色サブ光V1f、緑色サブ光v2f、第1の青色サブ光V3fの割合を変化させ、かつ、赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第2の青色サブ光V4fの割合を変化させるように構成されている。
この実施形態において、発光モジュール610fは、それぞれが赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、第1の青色サブ光V3f、および第2の青色サブ光V4fを射出する、複数の発光体E1f、E2f、E3f、およびE4fを含む。発光体E1fおよびE2fの各々は、少なくとも1つのエレクトロルミネセンス発光素子、少なくとも1つの光誘起発光素子、少なくとも1つのカラーフィルタまたはそれらの組合せを含むことができる。エレクトロルミネセンス発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)チップまたは有機発光ダイオード(OLED)であり、光誘起発光素子は、例えば、蛍光体である。光源装置600fは、ディスプレイ、例えば、OLEDディスプレイ、液晶ディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、または任意の他の適切なディスプレイであってもよく、発光モジュール610fは、交互に配置されてディスプレイのサブピクセルを形成する、複数の発光体E1f、複数の発光体E2f、複数の発光来E3f、および複数の発光体E4fを含んでいてもよい。しかしながら、他の実施形態において、光源装置600fは照明ランプであってもよい。
この実施形態では、図37Aおよび図38Bに示されるように、同じxおよびy色度座標ならびに同じ強度における、第1の光VB1fのCAFは、第2の光VB2fのCAFよりも大きい。したがって、ユーザは、CAFの要件に従って、第1の光VB1fまたは第2の光VB2fを選択することができる。この実施形態において、図38Aに示されるように、同じ青色光ハザードにおける、第1の光VB1fのCRIは、第2の光VB2fのCRIよりも大きい。したがって、ユーザは、CRIの要件に従って、第1の光VB1fまたは第2の光VB2fを選択することができる。さらに、この実施形態では、同じCAFにおける、第1の光VB1fの青色光ハザードは、第2の光VB2fの青色光ハザードよりも小さい。したがって、ユーザは、青色光ハザードの要件に従って、第1の光VB1fまたは第2の光VB2fを選択することができる。
他の実施形態において、光源装置600fの発光モジュール610fは、それぞれが赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第1の青色サブ光V3f(すなわち、青色サブ光)を提供する、発光体E1f、発光来E2f、および発光体E3fを含むが、発光体E4fを含んでいなくてもよい。また、制御ユニット620fは、赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第1の青色サブ光V3fの割合を変化させて、異なる白色光を生成するように構成されている(すなわち、図37A、図37B、図38A、および図38Bにおける第1の光VB1fの異なる光学データにそれぞれ対応する)。さらに、この実施形態では、第1の青色サブ光V3fのスペクトルにおけるメインピークの波長は、460ナノメータ〜480ナノメータの範囲内である。この実施形態における光源装置600fは、高いCAFおよび高いCRIを有する光B6fを提供することができる。
さらに他の実施形態において、光源装置600fの発光モジュール610fは、それぞれが赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第2の青色サブ光V4f(すなわち、青色サブ光)を提供する、発光体E1f、発光来E2f、および発光体E4fを含むが、発光体E3fを含んでいなくてもよい。また、制御ユニット620fは、赤色サブ光V1f、緑色サブ光V2f、および第2の青色サブ光V4fの割合を変化させて、異なる白色光を生成するように構成されている(すなわち、図37A、図37B、図38A、および図38Bにおける第2の光VB2fの異なる光学データにそれぞれ対応する)。さらに、この実施形態では、第2の青色サブ光V4fのスペクトルにおけるメインピークの波長は、440ナノメータ〜450ナノメータの範囲内である。この実施形態における光源装置600fは、低いCAFおよび低いCRIを有する光B6fを提供することができる。
図39は、本開示の一実施形態に従うディスプレイ装置の概略図である。図39を参照すると、この実施形態におけるディスプレイ装置900は、ディスプレイ800およびバックライトデバイス701を含む。ディスプレイ800は、液晶ディスプレイパネルまたは任意の他の適切な空間光変調器であってもよい。バックライトデバイス701は、前述の光源装置の任意の一つであって、ディスプレイ800を照らすように構成されていてもよい。
図40は、本開示の他の実施形態における光源装置の概略図である。図41Aは、図40の第1の光源のサブ光源により提供されるサブ光および太陽光の、CAF対CCTのグラフである。図41Bは、図40のサブ光源により射出されたサブ光のスペクトルを示している。図41Cは、図40のサブ光源における、蛍光体I、蛍光体II、蛍光体III、および蛍光体IVのスペクトルを示している。図41Dは、図40のサブ光源におけるピーク波長が443nm、458nm、および461nmである青色LEDチップのスペクトルを示している。図40〜図41Dを参照すると、この実施形態における光源装置700は、図23の光源装置600cに類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、光源装置700が、第1の光B6gを提供するように構成された第1の光源710を含む。この実施形態では、第1の光源710が、サブ光源E1g、サブ光源E2g、サブ光源E3g、およびサブ光源E4gを含む。サブ光源E1gは、発光体E11gと該発光体11gを包む発光体E12gとを含み、サブ光源E2gは、発光体E21gと該発光体21gを包む発光体E22gとを含み、サブ光源E3gは、発光体E31gと該発光体31gを包む発光体E32gとを含み、サブ光源E4gは、発光体E41gと該発光体41gを包む発光体E42gとを含む。この実施形態において、発光体E11gは、ピーク波長が458nmの青色LEDチップであり、発光体E12gは、発光体E12gの15重量パーセント(wt%)を有する樹脂および発光体E12gの85wt%を有する蛍光体E12gを含み、該蛍光体E12gは、蛍光体の95wt%を有する蛍光体IIIと蛍光体の5wt%を有する蛍光体IIを含む。発光体E21gは、ピーク波長が461nmの青色LEDチップであり、発光体E22gは、発光体E22gの15wt%を有する樹脂および発光体E22gの85wt%を有する蛍光体E22gを含み、該蛍光体E22gは、蛍光体の90wt%を有する蛍光体Iと蛍光体の10wt%を示す蛍光体IVを含む。発光体E31gは、ピーク波長が461nmの青色LEDチップであり、発光体E32gは、発光体E32gの12wt%を有する樹脂および発光体E32gの88wt%を有する蛍光体E32gを含み、該蛍光体E32gは、蛍光体の95wt%を有する蛍光体Iと蛍光体の5wt%を示す蛍光体IVを含む。発光体E41gは、ピーク波長が443nmの青色LEDチップであり、発光体E42gは、発光体E42gの10wt%を有する樹脂および発光体E42gの90wt%を有する蛍光体E42gを含み、該蛍光体E42gは、蛍光体の95wt%を有する蛍光体Iと蛍光体の5wt%を示す蛍光体IVを含む。
この実施形態では、サブ光源E1gがサブ光V1gを射出し、サブ光源E2gがサブ光V2gを射出し、サブ光源E3gがサブ光V3gを射出し、サブ光源E4gがサブ光V4gを射出する。サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gは、例えば、白色光である。サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gが合成されて、第1の光B6gが生成される。
しかしながら、他の実施形態において、サブ光源E1g、E2g、E3g、またはE4gは、異なる光色を有する複数のLEDチップを含んでいてもよい。例えば、合成により白色光を生成する、赤色サブ光、緑色サブ光、および青色サブ光を射出するように構成された、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含むことができる。他の実施形態において、サブ光源E1g、E2g、E3g、またはE4gは、異なる光色を有する複数のLEDチップと、異なる光色を有して少なくとも1つのLEDチップを包む複数種類の蛍光体を含んでいてもよい。
この実施形態において、第1の光B6gのCRIは80超であり、図41Aに、サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)が示されている。図41Bには、サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのスペクトルが示されている。図41Cには、蛍光体I、II、IIIおよびIVのスペクトルが示されている。図41Dには、ピーク波長がそれぞれ443nm、458nm、および461nmである青色LEDチップのスペクトルが示されている。
この実施形態において、光源装置700は、制御装置720をさらに含み、該制御装置720は、発光体E11g、E21g、E31g、およびE41gに電気的に接続されて、サブ光V1g、V2g、V3、およびV4gの割合を調整するように構成されている。したがって、第1の光B6bのCAF対CCT座標(CCT,CAF)は、サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのCAF対CCT座標(CCT,ACF)を頂点として定義される領域A1(例えば、多角形領域)内の任意の座標とすることができる。サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)は、例えば、(2700±100K,0.24)、(2700±100K,0.53)、(6500±300K,1.06)、および(6500±300K,0.788)である。しかしながら、他の実施形態において、第1の光源710は、第1の光B6gとしてサブ光を射出する1つのサブ光源を含んでいてもよく、このサブ光源の蛍光体の組成および青色LEDチップの種類を調整することによって、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)を領域A1内の任意の座標とすることができる。また、さらに他の実施形態において、第1の光源710は、合成により第1の光B6gを生成するサブ光を射出する、2つのサブ光源、3つのサブ光源、または5つもしくは6つ以上のサブ光源を含んでいてもよく、これらのサブ光源の蛍光体の組成および青色LEDチップの種類を調整することによって、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)を領域A1内の任意の座標とすることができる。
この実施形態において、サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのCRIはそれぞれ、例えば、81、81、81、および84である。サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのCCTはそれぞれ、例えば、2614K、2689K、6691K、および6245Kである。サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのCAFはそれぞれ、例えば、0.242、0.534、1.060、および0.788である。サブ光V1g、V2g、V3g、およびV4gのDuvはそれぞれ、例えば、0.01、−0.01、−0.00、−0.01である。
この実施形態では、光源装置700が様々な使用要件に応じることができるように、第1の光B6gのCAF対CCT座標を領域A1内の任意の位置とすることができる。
図42は、本開示の他の実施形態に従う光源装置における第1の光源のサブ光源により提供されるサブ光および太陽光のCAF対CCTのグラフである。図42を参照すると、この実施形態に従う光源装置は、図40の光源装置700と類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、第1の光B6gのCRIが60超であり、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、図42に示される4つのCAF対CCT座標(2700±100K,0.696)、(2700±100K,0.197)、(6500±300K,0.759)、(6500±300K,1.229)を頂点として形成される領域A2内にある。この実施形態では、第1の光B6gが、図42に示される4つの頂点のCAF対CCT座標をそれぞれ有する4つのサブ光により形成されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の光B6gが、1つのサブ光源、2つのサブ光源、もしくは3つのサブ光源または4つ以上のサブ光源から射出される、1つのサブ光、2つのサブ光、もしくは3つのサブ光または4つ以上のサブ光により形成されていてもよく、また、第1の光B6gのCAF対CCT座標が、サブ光源の蛍光体の組成および青色LEDチップの種類を調整することによって決定されてもよい。
図43は、本開示の他の実施形態に従う光源装置における第1の光源のサブ光源により提供されるサブ光のCAF対CCTのグラフである。図43を参照すると、この実施形態に従う光源装置は、図40の光源装置700と類似しており、これらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、第1の光B6gのCRIが60限定されておらず、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、図43に示される6つのCAF対CCT座標(2700±100K,0.197)、(2700±100K,0.696)、(4500±200K,0.474)、(4500±200K,1.348)、(6500±300K,0.759)、(6500±300K,1.604)を頂点として形成される領域A3内にある。この実施形態では、第1の光B6gが、図43に示される6つの頂点のCAF対CCT座標をそれぞれ有する6つのサブ光により形成されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の光B6gが、1つのサブ光源、2つのサブ光源、もしくは3つのサブ光源または4つ以上のサブ光源から射出される、1つのサブ光、2つのサブ光、もしくは3つのサブ光または4つ以上のサブ光により形成されていてもよく、また、第1の光B6gのCAF対CCT座標が、サブ光源の蛍光体の組成および青色LEDチップの種類を調整することによって決定されてもよい。
図44は、本開示の他の実施形態に従う光源装置における第1の光源により提供された第1の光の上方境界および下方境界ならびに太陽光のCAF対CCTのグラフである。図44を参照すると、図44における光源装置は、図43の実施形態における光源装置に類似しており、これらの違いは以下の通りである。この実施形態では、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、上方境界、下方境界、および上方境界と下方境界の間の座標を有する領域内にある。この実施形態では、図43の上3つの頂点に二次関数を当てはめることによって上限が決まり、その決定係数R2は、例えば、1である。例えば、上方境界は、CAF=−5e−08×(CCT)2+0.0007×(CCT)−0.8439の関数である。さらに、図43の下3つの頂点に二次関数を当てはめることによって下方境界が決まり、その決定係数R2は、例えば、1である。例えば、下方境界は、CAF=−8e−09×(CCT)2+0.0002×(CCT)−0.3804の関数である。
図45は、本開示の他の実施形態に従う光源装置における第1の光源のサブ光源により提供されたサブ光および太陽光のCAF対CCTのグラフである。図45を参照すると、この実施形態に従う光源装置は、図40の光源装置700に類似しており、それらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、第1の光B6gのCRIが80超であり、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、図45に示される4つのCAF対CCT座標(2700±100K,0.242)、(2700±100K,0.534)、(4500±200K,0.580)、(4500±200K,0.841)、(6500±300K,0.788)および(6500±300K,1.060)を頂点として形成される領域A4内にある。この実施形態では、第1の光B6gが、図45に示される6つの頂点のCAF対CCT座標をそれぞれ有する6つのサブ光により形成されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の光B6gが、1つのサブ光源、2つのサブ光源、もしくは3つのサブ光源または4つ以上のサブ光源から射出される、1つのサブ光、2つのサブ光、もしくは3つのサブ光または4つ以上のサブ光により形成されていてもよく、また、第1の光B6gのCAF対CCT座標が、サブ光源の蛍光体の組成および青色LEDチップの種類を調整することによって決定されてもよい。
この実施形態では、同じCCTにおいて、第1の光B6gのCAFは、太陽光のCAFの±0.15以内である。
図46は、本開示の他の実施形態に従う光源装置における第1の光源のサブ光源により提供されたサブ光および太陽光のCAF対CCTのグラフである。図46を参照すると、この実施形態に従う光源装置は、図45の実施形態に従う光源装置に類似しており、それらの主な違いは以下の通りである。この実施形態では、第1の光B6gのCRIが60超であり、第1の光B6gのCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、図46に示される6つのCAF対CCT座標を頂点として形成された領域A5内にある。この実施形態では、第1の光B6gが、図46に示される6つの頂点におけるCAF対CCT座標のそれぞれを有する6つのサブ光により形成されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の光B6gが、1つのサブ光源、2つのサブ光源、もしくは3つのサブ光源または4つ以上のサブ光源から射出される、1つのサブ光、2つのサブ光、もしくは3つのサブ光または4つ以上のサブ光により形成されていてもよく、また、第1の光B6gのCAF対CCT座標が、サブ光源の蛍光体の組成および青色LEDチップの種類を調整することによって決定されてもよい。
図23を再び参照すると、一実施形態において、発光体E1cは、図40〜図46の実施形態のいずれか1つにおける第1の光源710であってもよく、第1のサブ光V1cは、図40〜図46の実施形態のいずれか1つにおける第1の光B6gであってもよく、発光体E2cは、第1の光源であってもよく、第2のサブ光V2cは第2の光であってもよい。第2の光源は、第1の光源710に類似しており、第2の光のCAF対CCT座標(CCT,CAF)は、図41A、図42、図43、図45、もしくは図46における領域A1、A2、A3、A4、またはA5内、または、図44における上方境界および下方境界により定義される領域内にあってもよく、これらの違いは、第2の光のCAF対CCT座標(CCT,CAF)が第1の光B6gと異なる点にある。
さらに、この実施形態では、制御ユニット620cが、第1の光B6g(すなわち、第1のサブ光V1c)および第2の光(すなわち、第2のサブ光V2c)を合成して第3の光(すなわち、光B6c)を出力するように、第1の光源710(すなわち、発光体E1c)および第2の光源(すなわち、発光体E2c)を制御するように構成されている。
この実施形態では、図25Aに示すように、第1の光B6g(すなわち、第1のサブ光V1c)および第2の光(すなわち、第2のサブ光)の一方のCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、太陽光のCAF対CCT軌跡を下回り、また、図25Aに示すように、第1の光B6g(すなわち、第1のサブ光V1c)および第2の光(すなわち、第2のサブ光)の他方のCAF対CCT座標(CCT,CAF)が、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回る。
他の実施形態において、第3の光(すなわち、光B6g)のCAF対CCT座標(CAF,CCT)は、太陽光のCAF対CCT規制を下回り、例えば、図25Aにおける太陽光のCAF対CCT軌跡を下回る丸点または三角点である。他の実施形態において、第3の光(すなわち、光B6c)のCAF対CCT座標(CCT,CAF)は、太陽光のCAF対CCT軌跡を上回り、例えば、図25Aにおける太陽光のCAF対CCT軌跡を上回る丸点または三角点である。他の実施形態において、第3の光(すなわち、光B6c)のCAF対CCT座標(CCT,CAF)は、太陽光のCAF対CCT軌跡上にあり、例えば、図25Aにおける太陽光のCAF対CCT軌跡上の丸点または三角点である。
上述の制御ユニットは、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブルコントローラ、プログラマブル理論素子(PLD)、もしくは他の類似の装置、またはこれらの装置の組合せを含み、これらは本開示によって特に限定されない。さらに、一実施形態において、制御ユニットによって実行される機能の各々は、複数のプログラムコードとして実装されてもよい。これらのプログラムコードは、制御ユニットによって実行されるようにメモリに記憶される。代替的に、一実施形態では、制御ユニットにより実行される機能の各々が、1つまたは複数の回路として実装されていてもよい。本開示は、制御ユニットにより実行される機能の各々が、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれに実装されているのかを問わない。
上述の「概日刺激値」は、CS/P値、概日作用因子(CAF)、または同等のノメラノピックルクス(EML)であってもよく、EML=R×(CAF)×(Lux)である。式中、Rは定数であって、CS(λ)およびP(λ)の応答強度を考慮したときのRは、1.218であり;Luxは、光源装置が照明装置である場合における照度であるが、該光源装置がディスプレイである場合における照度であってもよい。上述の実施形態におけるCS/P値は、CAFまたはEMLに置換することができ、上述の実施形態におけるCAFは、CS/P値またはEMLに置換することができる。
要約すると、本開示の実施形態における光源装置は、制御ユニットを用いて、同じ色温度および異なるCS/P値を有する光を提供するための発光モジュールを制御することができる。発光モジュールは、複数セットの発光ユニットを介して複数セットの色温度を有する光を提供することもでき、同じ色温度の各セットの光は、異なるCS/P値を有する異なる光の間で切り替えることができる。さらに、本開示の実施形態における光源装置は、制御ユニットを介して発光モジュールを制御することにより、CS/P値が5%を超えて異なる光を提供することができ、当該光は、完全に異なる色温度を有することができ、または、該光の一部分が同じ色温度を有することができる。このように、光源装置は、実際の適用環境、時間および目的に従って、異なるCS/P値を有する光源を選択できるので、十分な光源を提供しつつもユーザの自然な概日リズムを維持することができる。本開示の光源装置は、照明装置またはディスプレイのバックライトデバイスとして機能することができるが、本開示はこれに限定されない。
また、本開示の実施形態に従う光源装置では、第1の光および第2の光の色温度が実質的に相互に同じであり、第1の光および第2の光のスペクトルが異なっているので、複数の光源装置または発光モジュールが同じ展示スペースに配置されてそれぞれが第1の光および第2の光を射出した場合に、該光源装置または発光モジュールの光色は均一でありつつも、第1の光および第2の光はそれぞれ異なる機能を達成することができる。
さらに、本開示の実施形態に従う光源装置では、複数種類の第1の光の相関色温度が相互に異なり、該複数種類の第1の光の概日作用因子が実質的に相互に同じであるため、この光源装置は、より多くの用途を有することができる。
また、本開示の実施形態に従う光源装置では、第1のサブ光と第2のサブ光との割合を変化させることができるため、光のCAFおよびCCTが、太陽光のCAF対CCT軌跡とは異なる、光のCAF対CCT記載に沿って変化する。したがって、この光源装置は、より多くの用途を有することができる。本開示の実施形態に従う光源装置では、光を第1の光および第2の光の間で切り替えることができるため、光の青色光ハザードおよびCAFの少なくとも1つを変化させることができる。したがって、この光源装置は、より多くの用途を有することができる。本開示の実施形態に従う光源装置では、第1のサブ光および第2のサブ光の割合を変化させて、光のCCTおよび青色光ハザードを変化させることができる。同じCCTにおいて、光の青色光ハザードが可変であるため、ユーザは、要件に応じて適切な青色光ハザードを選択することができる。
さらに、本開示の実施形態に従う光源装置では、第1の光源から射出される第1の光のCAF対CCT座標が、CAF対CCTグラフのある領域内の任意の位置にあってもよいので、この実施形態に従う光源装置は、様々な使用要件に適応することができる。
当業者であれば、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、開示された実施形態の構成に様々な変更および変形を加えることが可能であることが理解されよう。以上より、本開示は、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内にある限り、本開示の変更および変形を包含することが意図される。