JP2019008975A - 回路遮断器 - Google Patents

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Abstract


【課題】 製造工程において、部品の位置関係の調整を不要とし、製造が容易で、製造コストを低廉化することが可能な回路遮断器を提供する。
【解決手段】 ラッチ部18は、可動接片21を有するスイッチ部17をオン状態又はオフ状態に保持する。ラッチ解除部19は、スイッチ部17をオン状態に保持したラッチ部18をオフ状態に解除する。ラッチ部18において、第1リンク32は、操作子12に連動され、係合部32aを有する。第2リンク33は、第1リンク32及び可動接片21に連結され、フレーム51に当接される第1突起33aを有する。解除部材34は、第2リンク33に回動可能に設けられ、第1リンク32の係合部32aが係合される軸部34aと、アーマチュア30の第2端部30aが当接される第2突起34dを有する。
【選択図】図12

Description

本発明の実施形態は、定格電流より大きな電流から回路を保護する所謂サーキットプロテクタと称する回路遮断器に関する。
近時、小型軽量で大容量の電磁式回路遮断器が求められている。回路遮断器は、可動接点と固定接点を有するスイッチ部をオン状態にラッチするラッチ部を有し、定格電流を超える電流が流れた際、電磁力によってラッチ部のラッチを解除することにより、スイッチ部がオフし、回路を過電流から保護する(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)。
特許第4122917号公報 特許第5776327号公報 特許第5595827号公報
ラッチ部は、複数のリンク機構を有し、これらリンク機構を構成する部品の精度、及び部品の組み立て精度が、回路遮断器の性能を左右する。このため、製造工程において、部品の精度や組み立て精度を考慮して、部品の位置関係を調整する必要がある。したがって、製造が煩雑であり、製造コストがかかっていた。
本発明の実施形態は、製造工程において、部品の位置関係の調整を不要とし、製造が容易で、製造コストを低廉化することが可能な回路遮断器を提供する。
本実施形態の回路遮断器は、可動接片を有するスイッチ部をオン状態又はオフ状態にラッチするラッチ部と、前記スイッチ部をオン状態にラッチした前記ラッチ部のラッチを解除するラッチ解除部と、を具備し、前記ラッチ解除部は、コイルと、前記コイルに設けられたフレームと、第1端部及び第2端部を有し、前記フレームに前記第1端部と前記第2端部の間の中間部が回動可能に設けられ、前記第1端部が前記コイルから離間する方向に付勢されたアーマチュアと、を具備し、前記ラッチ部は、操作子と、前記操作子に連動され、係合部を有する第1リンクと、前記第1リンク及び前記可動接片に連結され、前記操作子の操作に連動して前記スイッチ部をオン状態に設定するとき、前記フレームに当接される第1突起を有する第2リンクと、前記第2リンクに回動可能に設けられ、前記第1突起が前記フレームに当接されるとき、前記第1リンクの前記係合部が係合される軸部と、前記アーマチュアの前記第1端部が前記コイルに吸引されるとき、前記アーマチュアの前記第2端部が当接され、前記軸部と前記係合部との係合を解除させる第2突起を有する解除部材と、を具備する。
本実施形態に係る回路遮断器の外観を示す側面図。 図1の一部を取り外して示す側面図。 図2の斜視図。 図2の一部を取り外して示すものであり、ラッチ解除状態を示す側面図。 図4の一部を切除して示す断面図。 図4の一部を分解して示す斜視図。 アクチュエータとアーマチュアの関係を示す斜視図。 アーマチュアとハンドルリンク及びラッチリンクの関係を示す斜視図。 ラッチリンクと保持リンクの関係を示す斜視図。 ラッチ解除部材とアーマチュアの関係を示す斜視図。 保持リンクと可動接片の関係を示す斜視図。 本実施形態に係る回路遮断器のラッチ状態を示す側面図。 本実施形態に係る回路遮断器のラッチ状態を示す断面図。 本実施形態に係る回路遮断器の動作特性を示す図。 比較例としての回路遮断器の動作特性を示す図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。図面において、同一部分には同一符号を付している。
[構成]
図1は、本実施形態に係る回路遮断器10を示している。回路遮断器10は、後述するハウジングとしての第1ベース及び第2ベースを覆うカバー11を有している。カバー11は、フランジ状のプレート11aを有し、プレート11aの両側に対応する側面には、爪11b、11cが設けられている。爪11b、11cは、回路遮断器10を図示せぬ例えば配電盤等に取着するとき、抜け止め防止部として機能する。プレート11aの中央部には、カバー11に回動可能に保持された操作子12が設けられている。
図2、図3は、図1に示すカバー11を取り外した状態を示している。第1ベース15及び第2ベース16はハウジングを構成し、第1ベース15は、第2ベース16に対して取り外し可能とされている。第1ベース15には、後述する複数のピンが挿入される複数の開口部15a、15b、15cが設けられている。
第1ベース15及び第2ベース16の底部には、負荷端子13及び電源端子14が設けられている。
図4、図5は、図2、図3に示すベース15を取り外した状態を示している。第1ベース15及び第2ベース16内には、スイッチ部17、ラッチ部18及びラッチ解除部19が設けられている。
スイッチ部17は、電源端子14に設けられた接点(固定接点)20、及び可動接片21の一端部に設けられた接点(可動接点)22などを具備している。
ラッチ部18は、スイッチ部17をオン状態又はオフ状態にラッチ(保持)するリンク機構により構成されている。すなわち、ラッチ部18は、アーマチュア30、ハンドルリンク31、ラッチリンク(第1リンク)32、保持リンク(第2リンク)33、ラッチ解除部材(トリップピン)34などを具備している。
ラッチ解除部19は、アクチュエータ50を有している。アクチュエータ50は、フレーム51やコイル52などを具備している。
図5に示すように、アーマチュア30の中央部は、詳細は後述するが、ラッチ解除部19のフレーム51に設けられたピン35に回動可能に保持されている。
ハンドルリンク31の中央部は、フレーム51に設けられたピン36に回動可能に保持されている。ハンドルリンク31の一端部には、ピン37が設けられ、ピン37を介して操作子12に連結されている。
ラッチリンク32の一端部は、ピン38によりハンドルリンク31の他端部に連結されている。
保持リンク33の一端部は、ピン39によりラッチリンク32の他端部に連結されている。保持リンク33の他端部は、ピン40により可動接片21の中央部に連結されている。
ラッチ解除部材34は、保持リンク33のほぼ中央部に回動可能に設けられている。
可動接片21の他端部は、フレーム51に設けられたピン41に回動可能に設けられている。
ラッチ解除部19において、アクチュエータ50は、フレーム51、コイル52、プランジャ54を含むチューブ53等を具備している。
フレーム51は、磁気回路を形成するヨークとしての機能を有している。フレーム51は、第2ベース16の底部と平行な第1部分51aと第1部分51aと直交する第2部分51b、及び第2部分51bと直交し、第2ベース16の側面と平行な第3部分51cとを有している。第3部分51cにピン35,36,41の一端部が固定され、ピン35,36,41の他端部は、図3に示す第1ベース15の開口部15a、15b、15cにそれぞれ挿入されている。
チューブ53は、第1部分51aの中央部に第2部分51bに平行して配置されている。
コイル52は、チューブ53の周囲に配置されている。コイル52の一端部は、負荷端子13に接続され、他端部は、可動接片21に接続される。
チューブ53は、内部に移動可能なプランジャ54と、プランジャ54をチューブ53の底部方向に付勢するコイルばね56を有し、チューブ53内は、例えばオイル55が充填されている。オイル55は、プランジャ54の動作速度を遅延させるダンパーとして機能する。
フレーム51に回動可能に保持されたアーマチュア30は、コイル52が励磁されることにより、図4に示す矢印A方向に回動され、アーマチュア30の一端部がチューブ53の上部に当接される。
フレーム51の第1部分51aにおいて、チューブ53が装着された部分は、チューブ53の側面に沿って下方に屈曲され、プランジャ54との対向面積が拡大されている。また、フレーム51の第2部分51bの上端は、ピン35方向に折曲され、アーマチュア30との対向面積が拡大されている。
このように、フレーム51とプランジャ54、及びフレーム51とアーマチュア30との対向面積を拡大することにより、コイル52により発生された磁束をプランジャ54、フレーム51、アーマチュア30内に通し易くでき、磁気回路を改善できる。
図6乃至図11を参照して、ラッチ解除部19の構成についてさらに説明する。
図6に示すように、アーマチュア30の中央部は、フレーム51の第3部分51cに設けられたピン35に回動可能に保持され、一端部がアクチュエータ50に当接可能とされる。アーマチュア30の他端部は、2つの部分を有し、一方の部分はラッチ部18のラッチを解除する駆動部30aとして機能し、他方の部分は、例えばバランサ30bとして機能する。バランサ30bには、図示せぬイナーシャルディスク(おもり)が取着される。これにより、例えばモータの起動時において、例えば数msec以下で、通常運転時の電流の数倍乃至数十倍の突入電流がコイル52に流れた場合に、アーマチュア30が吸引され、モータの起動が妨げられることを防止している。
図7に示すように、アーマチュア30は、ピン35に保持された状態において、ピン35に装着されたばね42により、図示矢印B方向に付勢され、図4、図5に示すように、第2ベース16の内面に当接することによって回動位置が規定される。具体的には、アーマチュア30の一端部は、アクチュエータ50が駆動されていない状態において、図4に示すように、水平位置から角度θ回動した位置に保持される。角度θは、例えばほぼ11°乃至12°である。尚、アーマチュア30の回動位置は、例えばバランサ30bの一部をフレーム51の第2部分51bに当接させることによって規定してもよい。
このとき、アーマチュア30の駆動部30aは、フレーム51の第2部分51bとほぼ平行に配置される。駆動部30aは、後述するように、アクチュエータ50が駆動されたとき、アーマチュア30が図示矢印A方向に回動されることにより、ラッチ解除部材34に衝突し、ラッチ部18を駆動する。
図6、図8に示すように、ハンドルリンク31の中央部は、フレーム51の第3部分51cに設けられたピン36に保持された状態において、ピン36に装着されたばね43により、図示矢印A方向に付勢される。ハンドルリンク31の他端部は、溝部31aを有し、ラッチリンク32の一端部は、溝部31a内に挿入された状態において、ピン38によりハンドルリンク31と連結される。
ラッチリンク32の他端部で、フレーム51の第2部分51bと対向する部分には、段状の係合部32aが設けられている。係合部32aは、ラッチ部18が後述するラッチ状態において、ラッチ解除部材34の一部に係合可能とされている。
図6、図9に示すように、保持リンク33は、例えばラッチリンク32の両側面を挟むように折曲して構成されている。保持リンク33の一端部は、ピン39によりラッチリンク32の他端部に連結される。
保持リンク33の中間部で、フレーム51の第2部分51bと対向する部分には、例えば一対の第1突起33aが設けられている。第1突起33aは、ラッチ部18が後述するラッチ状態において、フレーム51の第2部分51bに当接可能とされている。
図6、図10に示すように、保持リンク33の中間部には、ラッチ解除部材34が回動可能に設けられる。ラッチ解除部材34は、円柱状の軸部34aと、フランジ34cと、第2突起34dと、を具備している。
軸部34aは、保持リンク33に回動可能に設けられ、軸部34aのうち、保持リンク33の内部に位置する部分は、凹部34bを有している。この凹部34b内にラッチリンク32の他端部が進入可能とされており、後述するラッチ状態において、ラッチリンク32の係合部32aがラッチ解除部材34の軸部34aに係合される。
フランジ34cは、軸部34aの一端部に設けられ、第2突起34dは、フランジ34cの一部で、軸部34aと反対方向に突出されて設けられている。
ラッチ解除部材34は、図10に示すように、ばね44が軸部34aに装着された状態で保持リンク33に回動可能に挿入される。ばね44の一端部はピン39に当接され、他端部はラッチ解除部材34のフランジ34cの下部に当接されている。このため、ラッチ解除部材34は、図示矢印B方向に付勢され、フランジ34cの一部が保持リンク33に設けられた第3突起33bに当接することにより、回動位置が規定される。ラッチ解除部材34の第2突起34dは、アーマチュア30の駆動部30aが当接可能な位置に配置されている。
後述するラッチ状態において、アクチュエータ50が駆動され、アーマチュア30が図示矢印A方向に回動されると、アーマチュア30の駆動部30aが第2突起34dに当接し、ラッチ解除部材34がばね44の付勢力に抗して図示矢印A方向に回動される。これにより、ラッチ解除部材34とラッチリンク32の係合状態が解除される。
図6、図11に示すように、可動接片21の中央部は、保持リンク33の内部に挿入された状態において、ピン40により保持リンク33に回動可能に連結される。ピン40には、ばね45が装着され、保持リンク33は、ばね45により、図11に示す図示矢印A方向に付勢されている。ばね45は、保持リンク33の姿勢を保持している。
さらに、可動接片21の他端部には、可動接片21の長手方向と交差する方向に長孔21aが設けられ、長孔21a内にフレーム51の第3部分51cに設けられたピン41が挿入される。このため、可動接片21は、ピン41の長手方向と交差する方向に移動可能とされている。ピン41には、ばね46が装着され、可動接片21は、ばね46により、図11に示す図示矢印A方向に付勢されている。
ばね46は、アクチュエータ50が駆動された際、ピン41を回転中心として高速に可動接片21を図示矢印A方向に回動可能としている。また、ばね46は、ラッチ状態において、ピン40を回転中心として可動接片21を回動させ、接点22が接点20に接触する際の接点圧を供給している。
さらに、ばね46は、ラッチ解除部材34の軸部34aとラッチリンク32の係合部32aの係合力を供給している。ラッチ解除部材34の軸部34aとラッチリンク32の係合部32aの係合力は主に、ばね46とばね43の作用力の差により決まる。ばね46とばね43の力関係は、ばね46>ばね43に設定されている。この関係が逆転するとラッチは成立しない。
[作用]
上記構成において、回路遮断器10の作用について説明する。
図4、図5は、回路遮断器10がオフ状態であり、ラッチ部18がラッチ解除状態である場合を示している。回路遮断器10がオフ状態とは、スイッチ部17を構成する可動接片21が図示矢印A方向に回動され、可動接片21の接点22が電源端子14の接点20から離間され、アクチュータ50が駆動されていない状態である。このとき、可動接片21に順次連結された保持リンク33、ラッチリンク32、ハンドルリンク31が連動され、ハンドルリンク31は、ピン36を支点として図示矢印A方向に回動されている。このため、操作子12は図示矢印B方向に回動されている。
回路遮断器10がオフ状態において、ラッチリンク32の係合部32aは、ラッチ解除部材34の軸部34aから離間され、保持リンク33の第1突起33aは、フレーム51の第2部分51bから離間されている。
また、可動接片21は、ばね46により、ピン41を中心として図示矢印A方向に回動され、ピン41は、長孔21aの下端部に当接されている。
一方、図12、図13は、回路遮断器10がオン状態であり、ラッチ部18がラッチ状態である場合を示している。
図4、図5に示す状態において、操作子12が図示矢印A方向に回動されると、ハンドルリンク31は、ピン36を支点として図示矢印B方向に回動される。このため、ハンドルリンク31に順次連結されたラッチリンク32、保持リンク33、可動接片21は、図12、図13に示すように、ハンドルリンク31に連動し、可動接片21の接点22が電源端子14の接点20に接触した状態、すなわち、回路遮断器10がオン状態で、ラッチ部18がラッチ状態となる。
具体的には、操作子12が図示矢印A方向に回動されると、先ず、ラッチリンク32の係合部32aが、図13に示すように、ラッチ解除部材34の軸部34aに係合される。この後、操作子12の回動に伴い、可動接片21の接点22が電源端子14の接点20に接触される。
さらに、操作子12が図示矢印A方向に回動されると、保持リンク33が図示矢印A方向に回動されることにより、可動接片21の他端部は、図5に示すように、ピン41が長孔21aの下端部に当接した位置から、図13に示すように、ピン41が長孔21aのほぼ中間部にある位置に移動される。
この後、図13に示すように、保持リンク33の第1突起33aがフレーム51の第2の部分51bに当接される。
図13のD部に示すように、保持リンク33の第1突起33aがフレーム51の第2部分51bに当接することにより、保持リンク33とラッチリンク32を連結するピン39が図示矢印C方向に押圧され、ピン39は、ピン38とピン40とを結ぶ直線Lより、第1突起33aと反対側に若干移動する。これにより、ラッチリンク32の係合部32aがラッチ解除部材34の軸部34aに確実に係合される。
このようにして、保持リンク33、ラッチリンク32、可動接片21、ラッチ解除部材34の位置が規定されることにより、ラッチ部18のラッチ状態が保持される。
ラッチ部18がラッチ状態に保持されているとき、可動接片21は、ばね46により、ピン40を中心として図示矢印B方向に付勢されている。また、ばね46は、接点22と接点20との接触圧を供給するとともに、ラッチ部18のラッチ状態を保持するための保持力を付与している。
[ラッチ解除動作]
図12、図13に示す回路遮断器10がラッチ状態である場合、電源端子14の接点20とスイッチ部17の接点22、可動接片21、アクチュエータ50のコイル52、及び負荷端子13間に定格電流が流れている。
(過負荷電流時の動作)
上記ラッチ状態において、コイル52に、例えば定格電流を超える過負荷電流が流れた場合、コイル52に発生された電磁力によりプランジャ54がチューブ53の上部に移動する。このため、アーマチュア30の一端部が電磁力により吸引され、図示矢印A方向に回動される。これに伴い、アーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに当接し、ラッチ解除部材34を図示矢印A方向に回動する。このため、ラッチ解除部材34の軸部34aとラッチリンク32の係合部32aとの係合状態が解除され、ラッチリンク32と保持リンク33は、ピン39を中心として回動する。すなわち、ラッチリンク32は、図示矢印A方向に回動し、保持リンク33は図示矢印B方向に回動する。
保持リンク33がB方向に回動すると、保持リンク33に連結された可動接片21は上昇され、可動接片21の他端部は、ピン41が長孔21aの下端に接触する位置に移動する。これとともに、可動接片21は、ばね46の付勢力によりピン41を中心として図示矢印A方向に回動され、接点22が接点20から離間してスイッチ部17がオフすることにより、回路遮断器10は遮断状態となる。
保持リンク33による可動接片21への押圧力が解除されたことに伴い、保持リンク33に連結されたラッチリンク32、ハンドルリンク31、操作子12が連動され、図4、図5に示すように、操作子12が図示矢印B方向に回動されたラッチ解除状態となる。
(短絡電流時の動作)
図12、図13に示すラッチ状態において、コイル52に、例えば定格電流を大幅に超える大電流(短絡電流、例えば定格電流比で400%以上の電流)が流れた場合、コイル52によって発生した電磁力によりプランジャ54がチューブ53の上部に移動するより前に、アーマチュア30の一端部が電磁力により吸引され、図示矢印A方向に回動される。これに伴い、アーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに衝突し、ラッチ解除部材34を図示矢印A方向に回動する。このため、ラッチ解除部材34の軸部34aとラッチリンク32の係合部32aとの係合状態が解除され、保持リンク33による可動接片21への押圧力が解除される。よって、可動接片21は、ばね46の付勢力により図示矢印A方向に回動され、接点22が接点20から離間してスイッチ部17がオフすることにより、回路遮断器10は遮断状態となる。ラッチ部18の動作は、過負荷電流時の動作と同様である。
(実施形態の効果)
本実施形態によれば、ラッチ部18は、操作子12及びハンドルリンク31に順次連結されたラッチリンク32、保持リンク33、可動接片21を具備し、保持リンク33の第1突起33aをフレーム51の第2部分51bに当接させることにより、保持リンク33、ラッチリンク32、可動接片21、ラッチ解除部材34の位置を規定することができる。したがって、ラッチ解除部材34の位置を容易に規定することができるため、ラッチ解除部材34の第2突起34dとアーマチュア30の駆動部30aとの距離のばらつきを低減することができ、各部品の相対的な位置精度を向上することができる。
また、保持リンク33に第1突起33aを設け、第1突起33aをフレーム51の第2部分51bに当接させることにより、ラッチ解除部材34の位置を規定することができ、各部品の相対的な位置精度が向上しているため、組み立て作業において、調整作業を行うことなく、所望の遮断特性を得ることができる。したがって、品質を安定化することが可能であるとともに、製造が容易であり、製造コストの高騰を抑制することが可能である。
図14は、本実施形態に係る回路遮断器10の動作特性を示すものであり、アーマチュア30の動作角度とアクチュエータ50の電磁力及び負荷(ばね42の付勢力、ラッチ部18のラッチ解除力)との関係を示している。
ここで、アーマチュア30に設けられたばね42の付勢力F1は、例えばほぼ4gf一定であり、ばね42の付勢力F1+ばね44の付勢力+ラッチリンク32の係合部32aとラッチ解除部材34の軸部34aの係合力に応じた摩擦力の総和がラッチ部18のラッチ解除力F2であり、ラッチ部18のラッチ解除力F2は、ほぼ14gf一定とする。アーマチュア30は、前述したように、アクチュエータ50が非動作状態において、角度θ、例えばほぼ−11°乃至−12°の位置に回動されている。
この状態において、例えば過電流が流れてアクチュエータ50が駆動し、コイル52によって発生される磁束によりチューブ53内のプランジャ54が上端へ移動し、プランジャ54とフレーム51からなる磁気回路が形成される。次に、コイル52で発生した磁束によってチューブ53の上端とアーマチュア30の端部間に磁気吸引力(電磁力F3)が発生する。アーマチュア30の開き角θが最大の場合において、ばね42の付勢力より電磁力F3が大きい(ばね42の付勢力<電磁力F3)条件となると、アーマチュア30が図12に示す矢印A方向に回動される。そして、コイル52の電磁力F3がラッチ解除力F2を超えた後、アーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに当接する。
このように、コイル52の電磁力F3がラッチ解除力F2を超えた状態で、アーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに当接するため、アーマチュア30の駆動部30aは、十分な力で、ラッチ解除部材34の第2突起34dに衝突することができ、確実にラッチ状態を解除することができる。
すなわち、保持リンク33の第1突起33aがフレーム51の第2部分51bに当接されている場合、ラッチ解除部材34の第2突起34dとアーマチュア30の駆動部30aとの接触開始位置は、アーマチュア30の動作角度θが例えば−4.4°乃至−3°の1.4°という狭い範囲に分布している。
ラッチ解除部材34の軸部34aとラッチリンク32の係合部32aが振動・衝撃を考慮して安定的にラッチ状態を保持・解除するに必要な係合量は例えば0.16mm前後(0.25〜0.07mm)である。それをアーマチュア30の動作角に換算した場合、最大3°であり、ラッチ状態を解除するためには、アーマチュア30の一端部がチューブ53の上端部に接触するまでの動作角が3°以上を要する。
したがって、ラッチ状態を解除するために必要な条件としては、2つあり、第1は、ラッチ解除部材34の第2突起34dとアーマチュア30の駆動部30aが当接する際には、電磁力F3がラッチ解除力F2を超えていること。第2は、アーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに当接した後からアーマチュア30の端部がチューブ53の上端部に接するまでの動作角が3°以上であることである。
保持リンク33の第1突起33aがフレーム51の第2部分51bに当接されている場合、ラッチ解除部材34の第2突起34dとアーマチュア30の駆動部30aとの接触開始位置の範囲がアーマチュアの動作角度で1.4°という狭い範囲に抑えることができるため、上記2つの条件を容易に成立させることができ、確実且つ迅速にラッチ部18のラッチ状態を解除することができる。
これに対して、図15は、比較例としての回路遮断器の動作特性を示している。この比較例は、保持リンク33に第1突起33aが設けられていない場合である。
保持リンク33に第1突起33aが設けられていない場合、ピン38がフレーム51の第3部分51cの側壁に当接されることでラッチ部18がラッチ状態を保持することができるが、ラッチ部18がラッチ状態において、ラッチ解除部材34の位置にばらつきが生じる。すなわち、ラッチリンク32の回動位置と保持リンク33の回動位置にばらつきが生じるため、保持リンク33に設けられたラッチ解除部材34の位置にばらつきが生じる。
このため、ラッチ解除部材34の第2突起34dとアーマチュア30の駆動部30aとの接触開始位置は、図15に示すように、アーマチュア30の動作角度θが例えば−5.4°乃至−2.5°の範囲に分布する。すなわち、比較例の場合、ラッチ解除部材34の位置のばらつきにより、ラッチ解除部材34の第2突起34dとアーマチュア30の駆動部30aとの接触開始位置の範囲が、本実施形態に比べて広くなる。
しかも、アーマチュア30の動作角度θが例えば−5.4°で、アーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに接触した場合、コイル52の電磁力F3がラッチ解除力F2より小さい。このため、スイッチ部17をオフ状態とすることができない。
また、アーマチュア30の動作角度θが例えば−2.5°でアーマチュア30の駆動部30aがラッチ解除部材34の第2突起34dに接触し、かつアーマチュア50がチューブ53の上端に接する角度が0.3°の場合、アーマチュア30の端部とチューブ53の上端部が接するまでの動作角が3°未満となり、ラッチ解除部材34の軸部34aとラッチリンク32の係合部32aとの係合状態を解除するより前に、アーマチュア30の端部とチューブ53の上端部が接してしまう。このため、前記同様にスイッチ部17をオフ状態とすることができない。したがって、回路遮断器として十分な性能を得ることが困難である。
このように、ラッチ解除部材34の位置のばらつきは、アーマチュア30の駆動部30aとラッチ解除部材34の第2突起34dとの接触開始のばらつきとなる。したがって、確実且つ迅速にラッチ部18のラッチ状態を解除するため、本実施形態のように、ラッチ解除部材34の位置のばらつきを抑制することが重要である。
尚、本実施形態は、上記構成に限定されるものではなく、例えば操作子12とラッチリンク32を直接連結することができ、操作子12によりラッチリンク32を回動できる構成とした場合、ハンドルリンク31は、省略することが可能である。
その他、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…回路遮断器、12…操作子、17…スイッチ部、18…ラッチ部、19…ラッチ解除部、21…可動接片、30…アーマチュア、30a…駆動部、31…ハンドルリンク、32…ラッチリンク(第1リンク)、32a…係合部、33…保持リンク(第2リンク)、33a…第1突起、34…ラッチ解除部材(トリップピン)、34a…軸部、34d…第2突起、42、44、46…ばね、50…アクチュエータ、51…フレーム。

Claims (2)

  1. 可動接片を有するスイッチ部をオン状態又はオフ状態にラッチするラッチ部と、
    前記スイッチ部をオン状態にラッチした前記ラッチ部のラッチを解除するラッチ解除部と、
    を具備し、
    前記ラッチ解除部は、
    コイルと、
    前記コイルに設けられたフレームと、
    第1端部及び第2端部を有し、前記フレームに前記第1端部と前記第2端部の間の中間部が回動可能に設けられ、前記第1端部が前記コイルから離間する方向に付勢されたアーマチュアと、
    を具備し、
    前記ラッチ部は、
    操作子と、
    前記操作子に連動され、係合部を有する第1リンクと、
    前記第1リンク及び前記可動接片に連結され、前記操作子の操作に連動して前記スイッチ部をオン状態に設定するとき、前記フレームに当接される第1突起を有する第2リンクと、
    前記第2リンクに回動可能に設けられ、前記第1突起が前記フレームに当接されるとき、前記第1リンクの前記係合部が係合される軸部と、前記アーマチュアの前記第1端部が前記コイルに吸引されるとき、前記アーマチュアの前記第2端部が当接され、前記軸部と前記係合部との係合を解除させる第2突起を有する解除部材と、
    を具備することを特徴とする回路遮断器。
  2. 前記第1リンクを前記操作子に連動させる第1ピンと、
    前記第1リンクと前記第2リンクを連結する第2ピンと
    前記第2リンクと前記可動接片を連結する第3ピンと、
    を具備し、
    前記第1突起が前記フレームに当接された状態で、前記第2ピンは、前記第1ピンと前記第3ピンと接続する直線より、前記第1突起と反対側に位置することを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
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