JP2019007902A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計 Download PDF

Info

Publication number
JP2019007902A
JP2019007902A JP2017125756A JP2017125756A JP2019007902A JP 2019007902 A JP2019007902 A JP 2019007902A JP 2017125756 A JP2017125756 A JP 2017125756A JP 2017125756 A JP2017125756 A JP 2017125756A JP 2019007902 A JP2019007902 A JP 2019007902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow meter
plate
thermal
flow rate
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017125756A
Other languages
English (en)
Inventor
佐藤 正幸
Masayuki Sato
正幸 佐藤
隆史 松村
Takashi Matsumura
隆史 松村
堀江 潤一
Junichi Horie
潤一 堀江
河野 務
Tsutomu Kono
務 河野
斉藤 友明
Tomoaki Saito
友明 斉藤
晃 高砂
Akira Takasago
晃 高砂
和紀 鈴木
Kazunori Suzuki
和紀 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2017125756A priority Critical patent/JP2019007902A/ja
Publication of JP2019007902A publication Critical patent/JP2019007902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

【課題】流量計測精度が高い小型な熱式流量計を提供すること。【解決手段】上記目的を達成するために、本発明の熱式流量計は、被計測流体が流れる小ボア径主管の主通路内に配置される流量検出部を備えた回路パッケージと、前記主通路の内壁の一部が流量検出部と正対する板状部材を有した熱式流量計であって、前記回路パッケージと前記板状部材とで協働して略副通路を形成していることを特徴としている。【選択図】図8

Description

本発明は、主通路を流れる被計測流体の質量流量を計測する熱式流量計に関する。
熱式流量計は流量を計測するための流量検出部を備え、前記流量検出部と検出対象である被計測流体との間で熱伝達を行うことにより、流量を計測する構成とされている。熱式流量計の特徴は、他の方式の流量計に比べ相対的に高い精度で気体の質量流量を計測できることである。
一般的に、熱式流量計は、その性能維持のために主通路内に流量検出部を直接配置せず、前記熱流量計に主通路内の気体の一部を分流する副通路を備えて計測する。
近年は小ボア径主管内の被計測流体の流量を計測するニーズが高まっているが、従来の通常ボア径(φ60〜70)に対応した熱式流量計を取付けた構成では、小ボア内に筐体が収まらず、主管外に延長する熱式流量計の体積が大きくなってしまい、例えば、エンジンルーム内のレイアウト設計時には使い勝手が悪くなる。したがって、より小型化した熱式流量計を提供することが要請される。
このような要請に対して、例えば、特許文献1には主通路に対し副通路を形成する第1、第2通路とその両流路を結ぶ第3通路を有する構造が開示されている。特許文献1では、第3通路を流れる空気流量を流量センサで検出することで、熱式流量計の小型化を実現する手段を用いていた。
特開2014−95619
しかしながら、熱式流量計の取り付け対象となるボア径が小さい場合、第1通路、第2通路、第3通路から構成される副通路を有する筐体がボア径内に収まらず、これにより筐体がボア外に延長してしまうことがある。そのため、より簡潔な副通路の構成が望まれていた。
本発明の目的は、流量計測精度が高い小型な熱式流量計を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の熱式流量計は、被計測流体が流れる小ボア径主管の主通路内に配置される流量検出部を備えた回路パッケージと、前記主通路の内壁の一部が流量検出部と正対する板状部材を有した熱式流量計であって、前記回路パッケージと前記板状部材とで協働して略副通路を形成していることを特徴としている。
本発明によれば、流量計測精度が高い小型な熱式流量計を提供することができる。
熱式流量計が主管に取付けられた状態をカバー側からみた概略線断面図 熱式流量計が主管に取付けられた状態をベース側からみた概略線断面図 熱式流量計を小ボア径主管に取り付けた状態をカバー側からみた概略線断面図 熱式流量計の高さ方向の空間を説明した図 主管内の流速分布を説明した図 回路パッケージが小ボア径主管に取付けられた状態を上流側からみた図 図5の構成で実施した流量試験の結果 図5の構成をA-A断面からみたときの流速分布を説明した図 回路パッケージが板状部材30を有する小ボア径主管に取付けられた状態を上流側からみた図 図8の構成をB-B断面からみたときの流速分布を説明した図(流体ノイズの低減メカニズム) 図8の構成で実施した流量試験の結果 回路パッケージが複数個の板状部材を有する小ボア径主管に取付けられた状態を上流側からみた図 図11の構成をC-C断面からみたときの流速分布を説明した図 実施例1と実施例2における渦の強さΓを比較した図 熱式流量計が板状部材を有する小ボア径主管に取付けられた状態を上流側からみた図 図14の構成で実施した流量試験の結果 熱式流量計が複数個の板状部材を有する小ボア径主管に取付けられた状態を上流側からみた図 図16の構成で実施した流量試験の結果 図16の構成で、副通路が小ボア径主管内壁に対して段差形状を有することを示した図 図18をD-D断面からみた図 図19の拡大図Eを用いて、排水メカニズムを説明した図 図18の構成で、段差形状に貫通孔を有することを示した図 図16の構成で、板状部材の一部が導電性材料で構成されることを示した図 図16の構成で、板状部材の一部が金属材料で構成されることを示した図 図16の構成で、板状部材と熱式流量計1の端面に空隙を有する構成を示した図 図24の拡大図Fを用いて、壁温抑制メカニズムを説明した図 実施形態
本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
[実施例1]
本発明の実施例を説明する前に、本発明の理解を助けるために熱式流量計について説明する。
図1−Aは、熱式流量計が主管に取り付けられた状態をカバー側からみた概略線断面図、図1−Bは、熱式流量計が主管に取り付けられた状態をベース側からみた概略線断面図である。図1−A、1−Bに示すように、熱式流量計1は、ハウジング部材10およびカバー部材11と、ベース部材8、回路パッケージ400の組立体であり、主管3に形成された挿入穴4に挿入され、カバー部材11とべーズ部材8およびハウジング部材10の一部で構成される副通路5が主通路2に位置するように取付けられる。この構成により、主通路2を流れる吸入空気9の一部を副通路5へ分流させる。そして、分流した副通路内吸入空気13の流量を回路パッケージ400に備えた流量検出部401より検出する。計測した信号は、コネクタ14にインサート成形されたコネクタターミナル6を介して外部機器と電気的に接続される。回路パッケージ400は、流量検出部401を備える半導体素子を、流量検出部401が露出するように樹脂封止することで形成されている。
一般的な熱式流量計1を使って、小ボア径主管19で流量計測するときの問題点を説明する。ここで、小ボア径とはφ30mm以下を考える。
図2は熱式流量計1を小ボア径主管19に取り付けた状態の概略線断面図である。一般的に、熱式流量計1は通常ボア径の主管3(例えばφ60〜70)への取付けが好適となるように筐体設計しているため、小ボア径主管19に取付けると、熱式流量計1が小ボア径主管19の外径部からのはみ出し(余剰高さ18)が大きくなり、本図では小ボア径主管19の内径φ30に対して、余剰高さ18は50mm以上となる。このままの搭載性では、エンジンレイアウト設計が困難となることや、重心バランスが悪いことで倒立姿勢を保つことが難しく、例えば輸送コストが大きくなるなどの課題がある。
図3に熱式流量計1の高さ方向空間を説明した図を示す。熱式流量計1の高さは、主にコネクタ高さ20、フランジ高さ21、回路室空間22、副通路空間23で構成されることが確認できる。この中でも、最も大きい空間は副通路空間23であり、副通路5を小さくすることが熱式流量計1の小型化に繋がる。なお、熱式流量計1の小型化にあたっては、その性能を損なっては意味がなく、計測精度を向上させた上での小型化が必須となる。
次に、副通路5に求められる機能について説明する。副通路5は主管3の流体流れの一部を分流し、計測精度(性能)の向上、対汚損性を実現する。具体的に、計測精度は流量検出部401を通過する流体を整流することで実現し、対汚損性は副通路5内で流量検出部401近傍にカーボン、水などの汚損物が通過しにくい構造とすることである。
一般的に、熱式流量計1の計測精度を決定する因子は、流速と流体ノイズである。この2つの因子はSN比で表現でき、流速がS(信号)、流体ノイズがN(ノイズ)となる。つまり、流速が上がるとS(信号)が大きくなり、流体ノイズが下がるとN(ノイズ)が小さくなることを意味し、SN比を改善することが計測精度の向上に繋がる。
上記整流効果について詳述すると、整流とは流量検出部401近傍の流体ノイズの低減をはかることであり、具体的には管路内で発生する渦の影響を抑制することである。
図4を用いて渦の発生メカニズムを説明する。図4は主管内の理想的な流速分布を示す。主管上流より吸入空気9が入力されると、吸入空気9は主管内で流速分布27を持つ。この流速分布27の主管内壁管路両端における速度を、流速分布端速度V25、流速分布端速度U26とすると、流速分布27は一定の分布状態を保ちながら伝搬するが、例えば、何らかの阻害要因がある場合には、流速分布27はその均衡を保つことができずに、流速分布端速度V25、流速分布端速度U26において速度差が生じる。このとき、渦が発生し、当該渦の強さは速度差に起因する。
図5に回路パッケージ400が小ボア径主管19に取付けられた状態を説明する図、図6に、図5の構成で実施した流量試験の結果を示す。本構成では、計測精度に最も重要な流量信号ノイズの誤差(ノイズ誤差)が70%以上であり、実用的な計測ができていない。
ここで、ノイズ誤差が増大する理由について、図7を用いて考察する。図7は、図5の構成をA-A断面からみたときの流速分布を説明した図である。小ボア径主管19の上流より吸入空気9が入力されると流速分布27を形成する。当該流速分布27は小ボア径主管19の回路パッケージ400手前まで分布状態を維持するが、回路パッケージ400端部に到達すると、流速分布端速度V25は小ボア径主管19内壁から回路パッケージ400端部にシフトする。このとき、流速分布端速度V25と流速分布端速度U26に速度差が生まれることで渦が発生し、流量検出部401がノイズとして検出したと考える。
この問題を解決すべく、本実施例では、図8に示すように、回路パッケージ400が挿入される小ボア径主管19の内壁に板状部材30を流量検出部401と正対するように配置させる。なお、板状部材30は流体ノイズを軽減する整流用の部材である。本実施例では、回路パッケージ400には、流量検出部401が底部となるような、流れ方向に沿ったガイド溝402が形成されていて、ガイド溝402と板状部材30により、流路が形成されている。
本実施例における板状部材30を用いた流体ノイズ低減メカニズムを、図9を用いて詳細に説明する。図9は、図8の構成をB-B断面からみたときの流速分布を説明した図である。
図9に示すように、吸入空気9は流速分布27を維持して管路内を伝搬するが、板状部材20で流速分布端速度U26は小ボア径主管19内壁から板状部材30にシフトする。このとき、V1-U1に起因した渦の強さΓ1の渦が発生する。さらに伝搬が進むと、流速分布端速度V25は小ボア径主管19内壁から回路パッケージ400にシフトする。このとき、速度差V2-U2に起因した渦の強さΓ2の渦が発生する。図7(板状部材30無)と図9(板状部材30有)を比較するに、板状部材30がある場合のΓ2が小さいことが明らかであり、板状部材30を配することで流量検出部401への渦の影響を抑制することができたと推測する。図10に、図8の構成で実施した流量試験の結果を示す。上記推測のとおりに、ノイズ誤差が改善し4%以下となることを確認した。
このように、本構成は流体ノイズを低減可能であり、流量計測精度が高い小型な熱式流量計を実現することができる。
[実施例2]
本発明の第2の実施例について説明する。本実施例では、第1の実施例と異なる構成の説明とし、第1の実施例と同様の構成は符号を同じくして説明を省略する。第1の実施例と異なる点は、板状部材を複数個有する点である。
図11は、回路パッケージ400の流量検出部401に正対する箇所に板状部材30を配置し、さらに回路パッケージ400の裏側に板状部材31を配置した構成である。図12にこのときのC-C断面図を示す。小ボア径主管19の上流から吸入空気9が入力されると、流速分布27を形成した状態で伝搬し、実施例1と異なる点として、板状部材30と31で形成される渦の強さΓ1.5の渦が発現する。
次に、図13に実施例1と実施例2における渦の強さΓを比較した図を示す。実施例1の構成は渦の強さΓ1とΓ2の2現象の渦が発生するが、実施例2の構成では渦の強さΓ1.5を含む3現象の渦が発生する。これらの渦の強さの関係はΓ1>Γ1.5>Γ2であるので実施例1と実施例2のΓの軌跡より、斜線面積分の差異が生まれることが確認できる。この面積の差異は渦の持つエネルギー差を表しており、実施例2の渦エネルギーが小さいことがわかる。つまり、板状部材30と31で形成される渦を一旦介在させることで、より強い整流効果を得ることができる。
[実施例3]
本発明の第3の実施例について、図14を用いて説明する。本実施例では、回路パッケージ400をインサート固定するハウジング10を備える。ハウジング10には、外部と電気的に信号の通信を行うためのコネクタ14と、小ボア系主管19にハウジング10を固定するためのフランジと、副流路壁面を形成するための板状部403が形成されている。前記板状部403は、ハウジング10の端面に該当する。
ハウジング10が、小ボア径主管19に挿入されると、ハウジング部材10の板状部403、板状部材30、回路パッケージ400が協働して略副通路5を形成する。ハウジング10に回路パッケージ400をインサート固定することにより、板状部403と回路パッケージ400との間に隙間を発生しなく、精度よく流量検出部401との位置決めが可能であるため、計測精度の向上に寄与する。ハウジング10の
実施例1、2では、流量検出部401と板状部材30、31とのX-Y平面における整流効果について述べたが、一方で、小ボア径主管19(主管3も含む)内の流速はY-Z平面でも分布する。そのため、本構成を用いると、ハウジング部材10端面と小ボア径主管19の内壁により、Y-Z平面内の流速分布に対しても整流効果が発現でき、計測精度の向上につながる。図15に実際に流量試験を実施した結果を示す。ノイズ誤差は最大で約3%であり、実施例1の構成よりも1%改善している。
また、別の構成として、図16に、図14の構成に対して板状部材31を有する構成を示す。本構成の場合は、X-Y平面内では板状部材30、31により渦の強さを抑えつつ、Y-Z平面でもハウジング部材10で渦の強さを抑えることができ、より大きな整流効果を得ることが期待できる。図17に実際に流量試験を実施した結果を示す。本構成の場合、ノイズ誤差は最大で約2.5%であり、図14の構成よりも0.5%改善している。
[実施例4]
本発明の第4の実施例について説明する。本実施例では、安定した高精度計測をするための構成について述べる。
図18に、熱式流量計1が小ボア径主管19に取付けられ、熱式流量計1と板状部材30、31と形成する副通路5が小ボア径主管19の内壁に対して、中心側に突出している段差形状15を有する構成を示す。
熱式流量計1で安定した計測を阻害する要因の1つとして、上流からの水滴17の飛来が挙げられる。例えば、流量検出部401に水滴17が付着すると、100%以上の誤差を発生することがある。ここで、一般的に通常ボア径の主管3に搭載される熱式流量計1は、高流量(1000kg/h以上)までの計測の必要性があるが、φ30以下の小ボア径主管19では高流量計測の必要性はなく、現実的に流量40kg/h程度であれば問題ないと推測できる。
本流量条件の場合、吸入空気9の流速が低いために水滴17は主通路2を飛来せずに、主通路2の内壁を伝うように流れると考えられる。そこで、本実施例では、当該段差形状15を設けることで、主空気通路の内壁を伝う水滴17が副通路5内に浸入することを防ぐことができ、安定な高精度計測を実現できる。
[実施例5]
本発明の第5の実施例について説明する。
先の実施例4で段差形状15により、水滴17が副通路5内に浸入することを妨げる構造を提案した。一方で、段差形状15の高さは有限であるため、例えば、水滴17が段差形状15で滞水し続けて水嵩が増すと、副通路5内に浸入する可能性がある。そこで、水滴17が滞水しないよう排水させる機構を考える必要がある。
図19に、図18のD-D断面を、図20に、図19の板状部材端部の拡大図Eを示す。
排水を促すためには、水滴17と板状部材30間の摩擦力を減じることと、吸入空気9の動圧で下流側に流れるようにすれば良い。そこで解決手段として、板状部材30、31端部をRまたは面取形状とする。図20より、板状部材30、31端部が直角形状の場合は、摩擦力F29がX軸方向に最大であることと、吸入空気9が板状部材30に正面衝突するため、流体の運動エネルギーが損失し動圧が減少するため排水が難しくなる。一方で、R形状、面取形状であれば、X軸方向摩擦力32はF×cosθ(0<θ<90°)で弱めることができる上、吸入空気9が下流側に流れ易く流体の運動エネルギー損失を抑えることができるので排水を促すことができる。
よって、さらに安定した高精度計測が可能となる。
[実施例6]
本発明の第6の実施例について説明する。図21に実施例5の段差形状15に対して、貫通孔28を設けた構成を示す。本構成とすることで、段差形状15の箇所に水滴17を滞水させずに、吸入空気9の動圧により直接排水することができる。貫通孔28は、主管の上流から下流方向に向けて貫通するように、前記段差形状の上流側面から下流側面に向かって設けられている。
[実施例7]
本発明の第7の実施例について説明する。本実施例では、副通路5に要求されるもう1つの機能である耐汚損性の観点から述べる。一般的に、流量計測精度は初期と耐久後精度があり、耐汚損性を改善するということは、流量計測精度を長時間維持できるということであり、非常に重要な要素となる。なお、汚損物は主にカーボン、ダストがある。
一般的に、カーボン、ダストなどの粒子が、上流から飛来するときは、互いに粒子が衝突しあうことで、電荷移動が発生し帯電することが知られている。そこで、汚損物が流量検出部401に付着、衝突しないようにすることが必要である。
図22に板状部材30の一部を導電性材料33、図23に板状部材31の一部を金属材料34とした構成を示す。本構成を用いると、流量検出部401と正対する側にある導電性材料33、金属材料34に帯電した汚損物がクーロン力で引っ張られる。これらの材料と汚損物が接触すると除電され、下流側に汚損物が流れる。これらにより、耐汚損性を改善した熱式流量計を実現できる(長期間の高精度計測が可能となる)。
[実施例8]
本発明の第8の実施例について説明する。本実施例では、新たな効果として壁温影響を改善している。
熱式流量計1は吸入空気9の流量検出時に吸入空気温度も計測し、流量信号を計測温度で補正している。即ち、副通路内吸入空気13を精度良く計測することが流量計測精度の向上につながる。
吸入空気温度の計測誤差要因の1つとして、小ボア径主管19の内壁が流量検出部401の近傍にあると、吸入空気温度は内壁の温度(壁温)の影響を受けてしまい、本来とは異なる温度を検出してしまう。
今回の発明で考えられる壁温発生箇所は、副通路5を形成する板状部材30、ハウジング部材10となり、これらの影響を抑制する手段を考える必要がある。
図24に、図16の構成でハウジング部材10端部と板状部材30との間に空隙7が介在する構成を示す。図25に、図24の拡大図Fを示し、これを用いて壁温抑制メカニズムを説明する。
一般的に、主管3(小ボア径主管19も含む)は熱式流量計1よりもサイズが大きく、熱容量が大きいため、板状部材30とハウジング部材10が流量検出部401を内在する副通路5を形成する場合、板状部材30の熱は壁温熱伝導37によりハウジング部材10に伝わり、ハウジング部材10もほぼ壁温で平衡する。その結果、壁温熱は板状部材熱伝達35と、温度平衡後のハウジング部材熱伝達36となる。
そこで、板状部材30とハウジング部材10の間に空隙7を介在させると、壁温熱伝導37がなくなるため(空気を介した熱伝達となる)、ハウジング部材10が壁温になりにくくなる。よって、壁温影響を改善し高精度な熱式流量計1を提供可能となる。
上記実施例を踏まえて、図26に流量計測精度が高い小型な熱式流量計の実施形態を示す。
1…熱式流量計
2…主通路
3…主管
4…挿入穴
5…副通路
6…コネクタターミナル
7…空隙部
8…ベース部材
9…吸入空気
10…ハウジング部材
11…カバー部材
12…温度センサ
13…副通路内吸入空気
14…コネクタ
15…段差形状
16…回路室
17…水滴
18…余剰高さ
19…小ボア径主管
20…コネクタ高さ
21…フランジ高さ
22…回路室空間
23…副通路空間
24…流量検出部近傍空気
25…流速分布端速度V
26…流速分布端速度U
27…流速分布
28…貫通孔
29…摩擦力F
30…板状部材1
31…板状部材2
32…X軸方向摩擦力
33…導電性材料
34…金属材料
35…板状部材熱伝達
36…ハウジング部材熱伝達
37…壁温熱伝導
400…回路パッケージ
401…流量検出部
402…ガイド溝
403…板状部

Claims (10)

  1. 被計測流体が流れる小ボア径の主管と、
    前記主通路内に配置される回路パッケージと、を備え、
    前記回路パッケージは、流量検出部と、流れ方向に沿ったガイド溝を備え、該ガイド溝の底部に前記流量検出部が設けられており、
    前記主通路は、その内壁の一部に板状部材が形成され、
    前記板状部材は、流量検出部と正対するように設けられている熱式流量計。
  2. 請求項1に記載の熱式流量計において、
    前記主通路は、その内壁の一部に、第二の板状部材が形成され、
    前記第二の板状部材は、前記回路パッケージの前記流量検出部とは逆側に位置するように設けられている熱式流量計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱式流量計において、
    前記回路パッケージをインサート固定し、フランジ、コネクタが形成されるハウジング部材を備え、前記ハウジング部材の端面が前記板状部材と副通路を形成することを特徴とする熱式流量計。
  4. 請求項3に記載の熱式流量計において、
    前記主管は、その中心側に突出する段差部を備え、前記段差部を用いて副通路が形成されることを特徴とする熱式流量計。
  5. 請求項4に記載の熱式流量計において、
    前記板状部材の主通路内壁と正対する面の主管開口側端部が、R形状、面取り形状といった主通路の流路方向に角度を成す形状をしている特徴とする熱式流量計。
  6. 請求項4乃至請求項5に記載の熱式流量計において、
    前記段差形状に貫通孔を有ることを特徴とする熱式流量計。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載の熱式流量計において、
    前記板状部材の一部または全てが導電性材料により形成されることを特徴とする熱式流量計。
  8. 請求項1乃至請求項6に記載の熱式流量計において、
    前記板状部材は一部または全てが金属材料により形成されたことを特徴とする熱式流量計。
  9. 請求項3乃至請求項8に記載の熱式流量計において、
    前記板状部材とハウジング端面に空隙を有することを特徴とする熱式流量計。
  10. 請求項1乃至9に記載の熱式流量計において、
    前記板状部材の流路方向長さは前記流量検出部の中心から7mm以上の距離を有することを特徴とする熱式流量計。
JP2017125756A 2017-06-28 2017-06-28 熱式流量計 Pending JP2019007902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017125756A JP2019007902A (ja) 2017-06-28 2017-06-28 熱式流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017125756A JP2019007902A (ja) 2017-06-28 2017-06-28 熱式流量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019007902A true JP2019007902A (ja) 2019-01-17

Family

ID=65028746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017125756A Pending JP2019007902A (ja) 2017-06-28 2017-06-28 熱式流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019007902A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112020005816T5 (de) 2020-02-20 2022-09-08 Hitachi Astemo, Ltd. Wärmeflussmesser

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112020005816T5 (de) 2020-02-20 2022-09-08 Hitachi Astemo, Ltd. Wärmeflussmesser
US11965761B2 (en) 2020-02-20 2024-04-23 Hitachi Astemo, Ltd. Thermal flow meter

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5969673B2 (ja) ハウジングを備える測定プローブ
JPWO2013108289A1 (ja) 熱式流量計
JP2010281809A (ja) 空気流量測定装置
US10895479B2 (en) Ultrasonic flowmeter
JP5168223B2 (ja) 空気流量測定装置
US20020043103A1 (en) Flow rate-measuring device
JP4488030B2 (ja) 空気流量測定装置
WO2012032901A1 (ja) 熱式流体流量測定装置
JP2016090413A (ja) 熱式空気流量計
JP2016085122A (ja) 流量測定装置
JP2019007902A (ja) 熱式流量計
JP3985801B2 (ja) 空気流量測定装置
WO2015005231A1 (ja) 温湿度センサ
JP5477446B2 (ja) 空気流量測定装置
JP2007121036A (ja) 流量計
JP6416357B1 (ja) 流量測定装置
JPWO2018193743A1 (ja) 湿度測定装置
JP2018025549A (ja) 流量測定装置
JP2013029528A (ja) 空気流量測定装置
US7013738B2 (en) Flow sensor
JP2020051794A (ja) 流量測定装置
WO2013133048A1 (ja) 流体測定装置
JP2000310552A (ja) 空気流量計
EP3376178A1 (en) Ultrasonic flowmeter
US11953353B2 (en) Angular circuit board assembly for a flowmeter

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170630