JP2019007592A - 斜め割りコンロッド用のすべり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストン方向に慣性荷重を受けて大端部が変形した場合でも、接触によるクランクピンの損傷を防止することのできる斜め割りコンロッド用のすべり軸受を提供する。
【解決手段】クランクピン31とピストン32とを連結する斜め割りコンロッド1において、ロッド側大端部2aとキャップ側大端部2bとのそれぞれの内周面9a、9bに固定されるように半割形状に形成されたすべり軸受(ロッド側すべり軸受11、キャップ側すべり軸受21)であって、ロッド側大端部2aとキャップ側大端部2bとは、ロッド4に近い側に位置する第一合わせ面2cと、ロッド4から遠い側に位置する第二合わせ面2dと、で当接して組付けられ、第一合わせ面2c側の肉厚D1よりも第二合わせ面2d側の肉厚D2が薄いことにより、クランクピン31の外周面との隙間が、第一合わせ面2c側よりも第二合わせ面2d側で大きくなるように形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、斜め割りコンロッドの大端部の内周面に固定されるように半割形状に形成されたすべり軸受の技術に関する。
従来、エンジンのクランクピンとピストンとを連結するコンロッドにおいて、クランクピンと連結される側の大端部がロッドの中心軸に対して傾斜する面で分割される斜め割りコンロッドが知られている。このような斜め割りコンロッドのそれぞれの内周面に固定される半割形状のすべり軸受も、その合わせ面がコンロッドの合わせ面と同一になるように組み付けられる(例えば、特許文献1を参照)。
上記の斜め割りコンロッドにおいては、クランクピンの上死点付近でピストン方向に慣性荷重を受けた際に、ロッドから遠い側に位置する合わせ面において大端部が変形することが知られている。この場合、大端部の変形によりすべり軸受も変形し、接触によるクランクピンの損傷の原因となっていた。
特開2007−225079号公報
本発明の解決しようとする課題は、ピストン方向に慣性荷重を受けて大端部が変形した場合でも、接触によるクランクピンの損傷を防止することのできる斜め割りコンロッド用のすべり軸受を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、内燃機関のピストンとクランクシャフトとを連結し、大端部がロッドの中心軸に対して所定の角度で傾斜する傾斜面でロッド側大端部及びキャップ側大端部に分割される斜め割りコンロッドにおいて、前記ロッド側大端部と前記キャップ側大端部とのそれぞれの内周面に固定されるように半割形状に形成されたすべり軸受であって、前記ロッド側大端部と前記キャップ側大端部とは、前記ロッドに近い側に位置する第一の合わせ面と、前記ロッドから遠い側に位置する第二の合わせ面と、で当接して組付けられ、前記第一の合わせ面側の肉厚よりも前記第二の合わせ面側の肉厚が薄いことにより、前記クランクピンの外周面との隙間が、前記第一の合わせ面側よりも前記第二の合わせ面側で大きくなるように形成されるものである。
請求項2においては、前記すべり軸受の内周面に形成されるオイルリリーフは、前記第一の合わせ面側に形成される第一部分と、前記第二の合わせ面側に前記第一部分に連続して形成される第二部分と、を備え、前記第一部分の曲率半径が、前記第二部分の曲率半径よりも小さくなるように形成されるものである。
請求項3においては、内燃機関のピストンとクランクシャフトとを連結し、大端部がロッドの中心軸に対して所定の角度で傾斜する傾斜面でロッド側大端部及びキャップ側大端部に分割される斜め割りコンロッドにおいて、前記ロッド側大端部の内周面に固定されるように半割形状に形成されたすべり軸受であって、前記ロッド側大端部とキャップ側大端部とは、前記ロッドに近い側に位置する第一の合わせ面と、前記ロッドから遠い側に位置する第二の合わせ面と、で当接して組付けられ、前記すべり軸受の内周面に形成されるオイルリリーフは、前記第一の合わせ面側に形成される第一部分と、前記第二の合わせ面側に前記第一部分に連続して形成される第二部分と、を備え、前記第一部分の曲率半径が、前記第二部分の曲率半径よりも小さくなるように、前記ロッドの中心軸を境界として形成され、前記第一の合わせ面側の肉厚よりも前記第二の合わせ面側の肉厚が薄いことにより、前記クランクピンの外周面との隙間が、前記第一の合わせ面側よりも前記第二の合わせ面側で大きくなるように形成されるものである。
本発明に係る斜め割りコンロッド用のすべり軸受によれば、ピストン方向に慣性荷重を受けて大端部が変形した場合でも、クランクピンとの接触による損傷を防止することができる。
すべり軸受が設けられた斜め割りコンロッドを示す正面図。 (a)から(c)はそれぞれ、第一実施形態から第三実施形態に係るすべり軸受とクランクピンとの関係を示す正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、従来技術に係るすべり軸受、及び、第三実施形態に係るすべり軸受に関して、クランクピンとの間の油膜厚さの計算結果を示した図。
図1を用いて、第一実施形態に係るすべり軸受であるロッド側すべり軸受11が設けられた斜め割りコンロッド(以下、単に「コンロッド」と記載する)1について説明する。コンロッド1は、大端部2、小端部3、及び、大端部2と小端部3とを連結するロッド4、で構成される。
大端部2はコンロッド1の一端側(図1における下端側)に形成される。大端部2は、ロッド4の中心軸Aに対して所定の角度(本実施形態においては45度)で傾斜する傾斜面Fに沿って、ロッド側大端部2aとキャップ側大端部2bとの二つに分割可能とされる。本実施形態において、ロッド側大端部2aには、ロッド4に近い側に位置する第一合わせ面2cと、ロッド4から遠い側に位置する第二合わせ面2dとが形成される。また、キャップ側大端部2bには、ロッド4に近い側に位置し、ロッド側大端部2aの第一合わせ面2cに対向する第一合わせ面2eと、ロッド4から遠い側に位置し、ロッド側大端部2aの第二合わせ面2dに対向する第二合わせ面2fとが形成される。ロッド側大端部2aは、図1に示す如く第一合わせ面2c及び第二合わせ面2dが、キャップ側大端部2bの第一合わせ面2e及び第二合わせ面2fに当接した状態で、キャップ側大端部2bが組付けられる。ロッド側大端部2aとキャップ側大端部2bとは、第一合わせ面2c、2e及び第二合わせ面2d、2fを貫通するボルト挿通孔5a、5bに挿通される一対の連結ボルト6a、6bによって連結されている。
小端部3はコンロッド1の他端側(図1における上端側)に、大端部2よりも小径の円筒状に形成される。ロッド4は、大端部2と小端部3とを連結する略棒状に形成されている。小端部3に形成された円筒部分の内周面3aに図示しないピストンピンが一定のオイルクリアランスを有して挿通されることにより、図1に示す如く小端部3がピストン32と連結される。
大端部2におけるロッド側大端部2aには、正面視で半円形状の内周面9aが形成されている。また、キャップ側大端部2bには、正面視で半円形状の内周面9bが形成されている。内周面9aと内周面9bとは、ロッド側大端部2aとキャップ側大端部2bとを組付けた際に正面視で円形状に形成される。ロッド側大端部2aの内周面9aには、半割形状に形成されたロッド側すべり軸受11が固定される。キャップ側大端部2bの内周面9bにも、同じく半割形状に形成されたキャップ側すべり軸受21が固定される。本実施形態において、ロッド側すべり軸受11の合わせ面11a・11b(図2を参照)は、ロッド側大端部2aの第一合わせ面2c及び第二合わせ面2dと同一の面に位置するように配置されている。また、キャップ側すべり軸受21の合わせ面は、キャップ側大端部2bの第一合わせ面2e及び第二合わせ面2fと同一の面に位置するように配置されている。
本実施形態に係るロッド側すべり軸受11及びキャップ側すべり軸受21は、鋼製鉄板を円弧状に曲げて半割形状に形成されている。そして、ロッド側すべり軸受11及びキャップ側すべり軸受21を組み合わせることにより円筒形に構成され、大端部2の内周面9a、9bにおいてクランクピン31を回転可能に支持している。このように、コンロッド1はクランクピン31とピストン32とを連結している。ロッド側すべり軸受11及びキャップ側すべり軸受21の軸受内面は、非焼付性などの軸受特性を満足するために、例えば、銅系合金、アルミニウム合金、錫系または鉛系合金の摺動材がライニングされており、必要に応じて錫系あるいは鉛系合金や合成樹脂系のオーバーレイが施されている。
第一実施形態に係るロッド側すべり軸受11は図2(a)に示す如く、第一合わせ面2c側(合わせ面11a側)の肉厚D1よりも第二合わせ面2d側(合わせ面11b側)の肉厚D2が薄くなるように形成されている。これにより、ロッド側すべり軸受11とクランクピン31の外周面との隙間d1・d2が、第一合わせ面2c側(隙間d1)よりも第二合わせ面2d側(隙間d2)で大きくなるように形成される。また、キャップ側すべり軸受21についても、第一合わせ面2e側の肉厚よりも第二合わせ面2f側の肉厚が薄くなるように形成されることにより、キャップ側すべり軸受21とクランクピン31の外周面との隙間が、第一合わせ面2e側よりも第二合わせ面2f側で大きくなるように形成される。
本実施形態に係るロッド側すべり軸受11を備えるコンロッド1(図1を参照)においては、クランクピン31の上死点付近でピストン32の方向に慣性荷重を受けた際に、ロッド側すべり軸受11との接触によるクランクピン31の損傷を防止することができる。具体的には上記の如く、ロッド側すべり軸受11とクランクピン31の外周面との隙間d1・d2は第一合わせ面2c側よりも第二合わせ面2d側で大きくなるように形成されている(d1<d2)。このため、コンロッド1が慣性荷重を受けた際にロッド側大端部2aが第二合わせ面2dにおいて変形しても、ロッド側すべり軸受11とクランクピン31との間に大きな隙間d2が形成されているため、ロッド側すべり軸受11がクランクピン31と接触することを防止できるのである。即ち、コンロッド1がピストン32の方向に慣性荷重を受けてロッド側大端部2aが変形した場合でも、ロッド側すべり軸受11との接触によるクランクピン31の損傷を防止することができるのである。
同様に、キャップ側大端部2bが第二合わせ面2fにおいて変形した場合でも、キャップ側すべり軸受21とクランクピン31の外周面との隙間が第二合わせ面2f側で大きくなるように形成されているため、クランクピン31と接触することを防止できる。即ち、コンロッド1がピストン32の方向に慣性荷重を受けてキャップ側大端部2bが変形した場合でも、キャップ側すべり軸受21との接触によるクランクピン31の損傷を防止することができるのである。
また、コンロッド1の如く形成された斜め割りコンロッドにおいては、ロッド4の中心軸Aの軸線近傍で最大荷重が発生する。本実施形態においては第二合わせ面2d側と比較してロッド4の中心軸Aの軸線近傍でロッド側すべり軸受11とクランクピン31の外周面との隙間が小さくなるように形成されている。このため、ロッド側すべり軸受11とクランクピン31の外周面との間において油膜圧力が発生する面積を充分確保することができる。即ち、油膜圧力による負荷容量を充分保持することができ、最大荷重を保持することができるため、ロッド側すべり軸受11とクランクピン31の外周面との接触によるクランクピン31の損傷を防止することができる。
次に、図2(b)を用いて、第二実施形態に係るすべり軸受であるロッド側すべり軸受111について説明する。本実施形態以降で説明するすべり軸受が設けられる斜め割りコンロッドは、前記第一実施形態で説明したコンロッド1と同じものであるため、斜め割りコンロッドについての詳細な説明は省略する。
図2(b)に示す如く、第二実施形態に係るロッド側すべり軸受111において内周面に形成されるオイルリリーフは、第一合わせ面2c側に形成される第一部分r11と、第二合わせ面2d側に第一部分r11に連続して形成される第二部分r12と、を備えている。本実施形態において、第一部分r11及び第二部分r12はロッド側すべり軸受111の周方向の中心線(厳密には、ロッド側すべり軸受111の周方向の中央部とクランクピン31の中心とを結ぶ線)Mを境界として形成されている。そして、図2(b)に示す如く、第一部分r11の曲率半径Ra1は、第二部分r12の曲率半径Rb1よりも小さくなるように形成される。具体的には、第一部分r11は中心C11から半径Ra1の円弧で形成され、第二部分r12は中心C12から半径Rb1の円弧で形成されているのである。
本実施形態に係るロッド側すべり軸受111において、中心C11と中心C12とは共にロッド側すべり軸受111の周方向の中心線M上で、中心C12よりも中心C11の方がロッド側すべり軸受111に近い位置にある。このため、第一合わせ面2c側(合わせ面111a側)に小さな曲率半径Ra1で形成される第一部分r11の肉厚よりも、第二合わせ面2d側(合わせ面111b側)に大きな曲率半径Rb1で形成される第二部分r12の肉厚が薄くなるように形成される。これにより、ロッド側すべり軸受111とクランクピン31の外周面との隙間が、第一合わせ面2c側よりも第二合わせ面2d側で大きくなるように形成される。また、キャップ側すべり軸受についても、第一合わせ面2e側の肉厚よりも第二合わせ面2f側の肉厚が薄くなるように形成されることにより、キャップ側すべり軸受21とクランクピン31の外周面との隙間が、第一合わせ面2e側よりも第二合わせ面2f側で大きくなるように形成される。
本実施形態に係るロッド側すべり軸受111を備えるコンロッド1においては、前記第一実施形態と同様に、クランクピン31の上死点付近でピストン32の方向に慣性荷重を受けた際に、ロッド側大端部2aが第二合わせ面2dにおいて変形した場合でも、ロッド側すべり軸受111とクランクピン31の外周面との隙間が第二合わせ面2dで大きくなるように形成されているため、クランクピン31と接触することを防止できる。同様に、キャップ側大端部2bが第二合わせ面2fにおいて変形した場合でも、キャップ側すべり軸受とクランクピン31の外周面との隙間が第二合わせ面2fで大きくなるように形成されているため、クランクピン31と接触することを防止できる。また、第二合わせ面2d側と比較してロッド4の中心軸Aの軸線近傍でロッド側すべり軸受111とクランクピン31の外周面との隙間が小さくなるように形成されている。このため、ロッド側すべり軸受111とクランクピン31の外周面との間において油膜圧力が発生する面積を充分確保することができる。
次に、図2(c)を用いて、第三実施形態に係るすべり軸受であるロッド側すべり軸受211について説明する。図2(c)に示す如く、本実施形態に係るロッド側すべり軸受211において内周面に形成されるオイルリリーフは、第一合わせ面2c側に形成される第一部分r21と、第二合わせ面2d側に第一部分r21に連続して形成される第二部分r22と、を備えている。本実施形態において、第一部分r21及び第二部分r22はロッド4の中心軸Aを境界として形成されている。そして、図2(c)に示す如く、第一部分r21の曲率半径Ra2は、第二部分r22の曲率半径Rb2よりも小さくなるように形成される。具体的には、第一部分r21は中心C21から半径Ra2の円弧で形成され、第二部分r22は中心C22から半径Rb12の円弧で形成されているのである。
本実施形態に係るロッド側すべり軸受211において、中心C21と中心C22とは共にロッド4の中心軸A上で、中心C22よりも中心C21の方がロッド側すべり軸受211に近い位置にある。このため、第一合わせ面2c側(合わせ面211a側)に小さな曲率半径Ra2で形成される第一部分r21の肉厚よりも、第二合わせ面2d側(合わせ面211b側)に大きな曲率半径Rb2で形成される第二部分r22の肉厚が薄くなるように形成される。これにより、ロッド側すべり軸受211とクランクピン31の外周面との隙間が、第一合わせ面2c側よりも第二合わせ面2d側で大きくなるように形成される。
本実施形態に係るロッド側すべり軸受211を備えるコンロッド1においても、前記第一実施形態と同様に、クランクピン31の上死点付近でピストン32の方向に慣性荷重を受けた際に、第二合わせ面2dにおいてロッド側大端部2aが変形した場合でも、ロッド側すべり軸受211とクランクピン31の外周面との隙間が第二合わせ面2dで大きくなるように形成されているため、クランクピン31と接触することを防止できる。また、第二合わせ面2d側と比較してロッド4の中心軸Aの軸線のより近傍でロッド側すべり軸受211とクランクピン31の外周面との隙間が小さくなるように形成されている。このため、ロッド側すべり軸受211とクランクピン31の外周面との間において油膜圧力が発生する面積を充分確保することができる。
次に、図3(a)及び(b)を用いて、従来技術に係るすべり軸受、及び、第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211のそれぞれに関して、クランクピンとの間の油膜厚さについて、弾性流体潤滑計算を行った結果について説明する。図3(a)は従来技術に係るすべり軸受においてオイルリリーフを半径Rとして行った計算結果であり、図3(b)は第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211においてオイルリリーフの第一部分r21の曲率半径Ra2、第二部分r22の曲率半径Rb2(Ra2<R<Rb2)として行った計算結果である。
本計算は、従来技術に係るすべり軸受、及び、第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211のそれぞれについて、回転数を4600rpmとし、ファイアリング荷重の条件下で行った。また、クランクピンの外径をφ60mm、すべり軸受の幅を16mmとし、クランクピンとすべり軸受とのクリアランスを33μm、潤滑油粘度を2.8cPと設定して行った。
図3(a)及び(b)において、Piはクランクピンの仮想形状である。また、複数の点Sp0及びSp1は、1サイクル間におけるすべり軸受の各部のクランクピンとの間の油膜厚さを所定の倍率でプロットしたものである。図3(a)及び(b)に示す如く、最大荷重が発生するロッド4の中心軸Aの軸線近傍の油膜厚さは、従来技術にかかるすべり軸受においてS01、第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211においてS11であり、S01<S11となった。このように、第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211は、従来技術に係るすべり軸受と比較して、ロッド側すべり軸受211とクランクピン31の外周面との間において油膜圧力が発生する面積を充分確保できたため、最大荷重が発生するロッド4の中心軸Aの軸線近傍の油膜厚さを大きくすることができた。
また、図3(a)及び(b)に示す如く、コンロッド1がピストン32の方向に慣性荷重を受けて際に変形するロッド側大端部2a近傍の油膜厚さは、従来技術にかかるすべり軸受においてS02、第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211においてS12であり、S02<S12となった。このように、第三実施形態に係るロッド側すべり軸受211は、従来技術に係るすべり軸受と比較して、ロッド側大端部2a近傍について隙間が大きく形成されるため、油膜厚さを大きくすることができたのである。
1 コンロッド(斜め割りコンロッド)
2 大端部
2a ロッド側大端部
2b キャップ側大端部
2c 第一合わせ面
2d 第二合わせ面
4 ロッド
11 ロッド側すべり軸受
21 キャップ側すべり軸受
31 クランクピン
32 ピストン

Claims (3)

  1. 内燃機関のピストンとクランクシャフトとを連結し、大端部がロッドの中心軸に対して所定の角度で傾斜する傾斜面でロッド側大端部及びキャップ側大端部に分割される斜め割りコンロッドにおいて、前記ロッド側大端部と前記キャップ側大端部とのそれぞれの内周面に固定されるように半割形状に形成されたすべり軸受であって、
    前記ロッド側大端部と前記キャップ側大端部とは、前記ロッドに近い側に位置する第一の合わせ面と、前記ロッドから遠い側に位置する第二の合わせ面と、で当接して組付けられ、
    前記第一の合わせ面側の肉厚よりも前記第二の合わせ面側の肉厚が薄いことにより、前記クランクピンの外周面との隙間が、前記第一の合わせ面側よりも前記第二の合わせ面側で大きくなるように形成される、ことを特徴とする、斜め割りコンロッド用のすべり軸受。
  2. 前記すべり軸受の内周面に形成されるオイルリリーフは、前記第一の合わせ面側に形成される第一部分と、前記第二の合わせ面側に前記第一部分に連続して形成される第二部分と、を備え、
    前記第一部分の曲率半径が、前記第二部分の曲率半径よりも小さくなるように形成される、ことを特徴とする、請求項1に記載の斜め割りコンロッド用のすべり軸受。
  3. 内燃機関のピストンとクランクシャフトとを連結し、大端部がロッドの中心軸に対して所定の角度で傾斜する傾斜面でロッド側大端部及びキャップ側大端部に分割される斜め割りコンロッドにおいて、前記ロッド側大端部の内周面に固定されるように半割形状に形成されたすべり軸受であって、
    前記ロッド側大端部とキャップ側大端部とは、前記ロッドに近い側に位置する第一の合わせ面と、前記ロッドから遠い側に位置する第二の合わせ面と、で当接して組付けられ、
    前記すべり軸受の内周面に形成されるオイルリリーフは、前記第一の合わせ面側に形成される第一部分と、前記第二の合わせ面側に前記第一部分に連続して形成される第二部分と、を備え、
    前記第一部分の曲率半径が、前記第二部分の曲率半径よりも小さくなるように、前記ロッドの中心軸を境界として形成され、
    前記第一の合わせ面側の肉厚よりも前記第二の合わせ面側の肉厚が薄いことにより、前記クランクピンの外周面との隙間が、前記第一の合わせ面側よりも前記第二の合わせ面側で大きくなるように形成される、ことを特徴とする、斜め割りコンロッド用のすべり軸受。
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