JP2019005766A - 非消耗電極パルスアーク溶接制御方法 - Google Patents

非消耗電極パルスアーク溶接制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非消耗電極パルスアーク溶接において、アーク切れの発生を抑制すること。
【解決手段】非消耗の電極と母材との間に溶接電圧Vwを印加し、ピーク電流Ip及びベース電流Ibから形成されるパルス波形の溶接電流Iwを通電してアークを発生させて溶接する非消耗電極パルスアーク溶接制御方法において、アーク発生中の溶接電圧Vwが基準電圧値以上となり、かつ、溶接電圧Vwの上昇率が基準上昇率以上となったときはアーク切れの前兆状態であると判別(Ad)し、時刻t3の判別時点で溶接電流Iwをピーク電流Ipに移行させる。これにより、アーク切れの前兆状態を判別して大電流値のピーク電流Ipを通電するので、アーク切れの発生を抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、非消耗の電極と母材との間に溶接電圧を印加し、ピーク電流及びベース電流から形成されるパルス波形の溶接電流を通電してアークを発生させて溶接する非消耗電極パルスアーク溶接制御方法に関するものである。
非消耗電極アーク溶接には、ティグ溶接、プラズマアーク溶接等がある。非消耗電極アーク溶接では、電極にタングステン電極等の非消耗電極を使用し、アルゴンガス等のシールドガスによって大気から遮蔽した状態中で、電極と母材との間にアークを発生させて溶接を行う。鉄鋼、ステンレス鋼等に対しては直流非消耗電極アーク溶接が使用され、アルミニウム等に対しては交流非消耗電極アーク溶接が使用される。また、溶接電流をパルス波形とする非消耗電極パルスアーク溶接も使用される。
非消耗電極アーク溶接においては、溶接開始時に、高周波発生回路から電極と母材との間に高周波高電圧を印加して、アークを点弧するのが一般的である。高周波高電圧とは、数MHz数kV程度である。アークが一旦点弧すると、高周波高電圧の印加は停止される。すなわち、アーク発生中は高周波高電圧は印加されない。溶接中に所定期間(100ms程度)以上のアーク切れが発生した場合には、再びアークを点弧するために、高周波高電圧が印加される。交流非消耗電極アーク溶接では、極性が切り換わるときに一旦アークが消弧するので、極性切換時に高周波高電圧を印加する(特許文献1参照)。極性切換時に、高周波高電圧の代わりに直流の高電圧を短時間印加する場合もある。
特開平1−154870号公報
溶接中にアーク切れが発生すると、溶け込み深さ、ビード外観等の溶接品質が悪くなる。アーク切れは、溶接電流が小電流値であるとき、電極と母材との距離が変動したとき、母材の表面状態が悪いとき、シールド状態が悪いとき等に発生しやすくなる。したがって、アーク切れの発生を抑制することは、高品質の溶接を行うために重要である。
ピーク電流及びベース電流から形成されるパルス波形の溶接電流を通電して溶接する非消耗電極パルスアーク溶接が慣用されている。非消耗電極パルスアーク溶接では、ベース電流は数十A以下の小電流値であることが多いので、上述したように、ベース電流の通電期間中に外乱によってアーク切れが発生しやすくなる。アーク切れが発生してから高周波高電圧を印加してアークを再点弧させた場合、ビード外観が悪くなり、溶接品質が劣化する。
そこで、本発明では、アーク切れの発生を抑制することができる非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
非消耗の電極と母材との間に溶接電圧を印加し、ピーク電流及びベース電流から形成されるパルス波形の溶接電流を通電してアークを発生させて溶接する非消耗電極パルスアーク溶接制御方法において、
前記アーク発生中の前記溶接電圧が基準電圧値以上となり、かつ、前記溶接電圧の上昇率が基準上昇率以上となったときはアーク切れの前兆状態であると判別し、
前記判別時点で前記溶接電流を前記ピーク電流に移行させる、
ことを特徴とする非消耗電極パルスアーク溶接制御方法である。
請求項2の発明は、前記判別後の所定回数の前記ピーク電流の値を、前記判別以前の前記ピーク電流の値とは異なる値に設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の非消耗電極パルスアーク溶接制御方法である。
請求項3の発明は、前記判別以前の前記溶接電流のパルス周波数が50Hz以上であるときは、前記判別以後の前記パルス周波数を高くする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の非消耗電極パルスアーク溶接制御方法である。
本発明によれば、アーク切れの前兆状態を判別して、大電流値のピーク電流を通電するので、アーク切れの発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 図1で上述した溶接電源における各信号のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係る非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
実施の形態1の発明は、アーク発生中の溶接電圧が基準電圧値以上となり、かつ、溶接電圧の上昇率が基準上昇率以上となったときはアーク切れの前兆状態であると判別し、判別時点で溶接電流をピーク電流に移行させるものである。
図1は、本発明の実施の形態1に係る非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は、非消耗電極パルスアーク溶接がパルスティグ溶接の場合である。以下、同図を参照して、各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する電流誤差増幅信号Eiに従ってインバータ制御等の出力制御を行い、溶接電流Iwを出力する。溶接電流Iwは、溶接トーチ4、電極1、アーク3及び母材2を通って通電し、電極1と母材2との間に溶接電圧Vwが印加する。
ピーク電流設定回路IPRは、予め定めたピーク電流設定信号Iprを出力する。ベース電流設定回路IBRは、予め定めたベース電流設定信号Ibrを出力する。Ipr>Ibrである。
パルス周波数設定回路FRは、予め定めたパルス周波数設定信号Frを出力する。Fr=0.5〜500Hz程度である。デューティ設定回路DRは、デューティ設定信号Drを出力する。Drは、1周期に占めるピーク期間の百分率である。Dr=30〜70%程度である。期間設定回路TRは、上記のパルス周波数設定信号Fr及び上記のデューティ設定信号Drを入力として、両値からピーク期間及びベース期間の時間長さを算出して、ピーク期間設定信号Tpr及びベース期間設定信号Tbrを出力する。ここで、Tpr=(1/fr)×(Dr/100)であり、Tbr=(1/Fr)−Tprである。
タイマ回路TMは、上記のピーク期間設定信号Tpr、上記のベース期間設定信号Tbr及び後述するアーク切れ前兆判別信号Adを入力として、以下の処理を行い、タイマ信号Tmを出力する。タイマ信号TmがHighレベルのときがピーク期間Tpとなり、Lowレベルのときがベース期間Tbとなる。
1)ピーク期間設定信号Tprによって定まるピーク期間Tp中はHighレベルとなるタイマ信号Tmを出力する。
2)続けて、ベース期間設定信号Tbrによって定まるベース期間Tb中はLowレベルとなるタイマ信号Tmを出力する。
3)上記の1)及び2)の動作を繰り返す。但し、アーク切れ前兆判別信号AdがHighレベルに変化したときは強制的に1)の動作に移行する。
電流設定回路IRは、上記のピーク電流設定信号Ipr、上記のベース電流設定信号Ibr及び上記のタイマ信号Tmを入力として、タイマ信号TmがHighレベルのときはピーク電流設定信号Iprを電流設定信号Irとして出力し、タイマ信号TmがLowレベルのときはベース電流設定信号Ibrを電流設定信号Irとして出力する。
電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Irと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して電流誤差増幅信号Eiを出力する。この電流誤差増幅信号Eiに従って溶接電源の出力制御が行われることによって定電流制御され、ピーク電流Ip及びベース電流Ibから形成される溶接電流Iwが通電する。
溶接開始回路STは、溶接を開始するときにHighレベルとなる溶接開始信号Stを出力する。この溶接開始回路STは、手動溶接の場合には、溶接トーチ4に取り付けられたトーチスイッチが対応し、ロボット溶接の場合にはロボット制御装置が対応する。
電流通電判別回路CDは、上記の電流検出信号Idを入力として、この値がしきい値(1A程度)以上のときはアークが発生していると判別してHighレベルとなる電流通電判別信号Cdを出力する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。
基準電圧設定回路VTRは、予め定めた基準電圧設定信号Vtrを出力する。基準上昇率設定回路DTRは、予め定めた正の値である基準上昇率設定信号Dtrを出力する。
電圧微分回路DVは、上記の電圧検出信号Vdを入力として、電圧検出信号Vdの微分を行い、電圧微分信号Dvを出力する。
アーク切れ前兆判別回路ADは、上記の電流通電判別信号Cd、上記の電圧検出信号Vd、上記の基準電圧設定信号Vtr及び上記の基準上昇率設定信号Dtrを入力として、電流通電判別信号CdがHighレベル(アーク発生中)であるときに、電圧検出信号Vdの値が基準電圧設定信号Vtrによって定まる基準電圧値Vt以上となり、かつ、電圧微分信号Dvの値が基準上昇率設定信号Dtrによって定まる基準上昇率Dt以上になったときは短時間だけHighレベルとなるアーク切れ前兆判別信号Adを出力する。
高周波制御回路HCは、上記の溶接開始信号St及び上記の電流通電判別信号Cdを入力として、溶接開始信号StがHighレベル(起動)であり、かつ、電流通電判別信号CdがLowレベル(非通電)であるときはHighレベルとなる高周波制御信号Hcを出力する。HcがHighレベルとなるときは、溶接開始時にアークを点弧させるとき、又は、溶接中にアーク切れが発生したときである。
高周波発生回路HFは、従来技術と同一の構成であるので詳細な構成は省略するが、高電圧変圧器、火花ギャップ、共振コンデンサ等から成り、上記の高周波制御信号Hcを入力として、高周波制御信号HcがHighレベルのときは高周波高電圧Hfを出力する。
カップリングコイルCCは、溶接電流Iwの通電路に挿入され、上記の高周波高電圧Hfを電極1と母材2との間に印加する。バイパスコンデンサCは、高周波高電圧が電源主回路PMに印加されないようにバイパスする。
図2は、図1で上述した溶接電源における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)は電流通電判別信号Cdの時間変化を示し、同図(D)はアーク切れ前兆判別信号Adの時間変化を示す。同図は、アーク発生中のベース期間中に外乱によってアーク長が長くなり、アーク切れの前兆状態となったときである。以下、同図を参照して各信号の動作について説明する。
時刻t0以前の期間中は、安定したアーク発生状態にある。この期間中は、同図(A)に示すように、ピーク電流設定信号Iprによって定まるピーク電流Ip及びベース電流設定信号Ibrによって定まるベース電流Ibが、パルス周波数設定信号Frによって定まるパルス周波数及びデューティ設定信号Drによってさだまるデューティのパルス波形を形成して通電する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、アーク長と比例した値となるパルス波形となる。同図(C)に示すように、電流通電判別信号Cdは、溶接電流Iwが通電しているので全期間Highレベルとなっている。同図(D)に示すように、アーク切れ前兆判別信号Adは溶接電圧Vwが通常値であるのでLowレベルとなっている。
時刻t0からベース期間に入る。ベース期間中の時刻t1から外乱によってアーク長が長くなり、アーク切れの前兆状態となる。アーク長が長くなると、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは時刻t1から次第に上昇し、その上昇率も次第に大きくなる。時刻t2において、溶接電圧Vwは予め定めた基準電圧値Vt以上となり、時刻t3において溶接電圧Vwの上昇率(電圧微分信号Dv)が予め定めた基準上昇率Dt以上となる。時刻t3において、同図(C)に示す電流通電判別信号CdがHighレベルであり、かつ、溶接電圧Vwが基準電圧値Vt以上であり、かつ、溶接電圧Vwの上昇率が基準上昇率Dt以上であるので、同図(D)に示すように、アーク切れ前兆判別信号Adが短時間だけHighレベルに変化する。これをトリガとして、図示しないタイマ信号TmがLowレベル(ベース期間)からHighレベル(ピーク期間)に変化する。これに応動して、ベース期間を中断してピーク期間へと強制的に移行するので、同図(A)に示すように、時刻t3からピーク電流Ipが通電する。大電流値のピーク電流Ipの通電によって、アークは硬直性が強くなり電極1と母材2との最短距離に形成されるように誘導される。この結果、アーク長は次第に短くなり、通常値へと戻される。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、時刻t3から減少して通常値へと戻る。時刻t3以後の期間中は、再び安定したアーク発生状態となるので、時刻t0以前と同様のパルス波形の溶接電流Iwが通電する。
上記の基準電圧値Vtは、アーク長が正常範囲あるときの溶接電圧Vwの最大値と、アーク切れが発生したときの無負荷電圧値との中間の値に設定される。アーク長が正常範囲にあるときの溶接電圧Vwの最大値は例えば40Vであり、無負荷電圧値は例えば70Vであるので、例えば基準電圧値Vt=50Vに設定される。上記の基準上昇率Dtは、アーク切れの前兆状態を検出できるように実験によって適正値を求める。例えば、Dt=5V/msに設定される。
アーク切れの前兆状態を、溶接電圧Vwの値に加えて溶接電圧Vwの上昇率によって判別しているのは、どちらか片方だけでは前兆状態を後判別するおそれがあるためである。さらには、どちらか片方だけでは、前兆状態を判別するのが遅くなり、アーク切れを防止することができない場合が生じるからである。両方を使用することによって、アーク切れの前兆状態を正確に、かつ、早期に判別することができる。このために、アーク切れの発生をより確実に防止することができる。
上述した実施の形態1によれば、アーク発生中の溶接電圧が基準電圧値以上となり、かつ、溶接電圧の上昇率が基準上昇率以上となったときはアーク切れの前兆状態であると判別し、判別時点で溶接電流をピーク電流に移行させる。これにより、本実施の形態では、アーク切れの前兆状態を判別して、大電流値のピーク電流の通電へと移行させるので、アーク切れの発生を抑制することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2の発明は、アーク切れ前兆判別後の所定回数のピーク電流の値を、判別以前のピーク電流の値とは異なる値に設定するものである。
図3は、本発明の実施の形態2に係る非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図1と対応しており、同一のブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図1のピーク電流設定回路IPRを第2ピーク電流設定回路IPR2に置換したものである。以下、同図を参照してこのブロックについて説明する。
第2ピーク電流設定回路IPR2は、上記のアーク切れ前兆判別信号Ad及び上記のタイマ信号Tmを入力として、アーク切れ前兆判別信号AdがHighレベルに変化した時点からタイマ信号Tmが所定回数Highレベルを繰り返す期間中は予め定めたアーク切れ抑制電流値となり、その他の期間中は予め定めた通常値となるピーク電流設定信号Iprを出力する。通常値は溶接作業者が母材に合わせて設定する値であるので、アーク切れの抑制のために適正値となるとは限らない。このために、アーク切れ抑制電流値を、アーク切れ抑制のための適正値に設定することが望ましい。例えば、アーク切れ抑制電流値は、200〜300A程度に設定される。所定回数は、1〜10程度である。アーク切れ抑制電流値及び所定回数は、アーク切れを確実に抑制することができるように実験によって適正値に設定される。
図3で上述した溶接電源における各信号のタイミングチャートは、図2と同一であるので説明は省略する。但し、時刻t3においてアーク切れの前兆状態が判別されてから、所定回数のピーク電流値が予め定めたアーク切れ抑制電流値となる点は異なっている。
上述した実施の形態2によれば、アーク切れ前兆判別後の所定回数のピーク電流の値を、判別以前のピーク電流の値とは異なる値に設定する。これにより、アーク切れを抑制するための適正なピーク電流を通電することができるので、より確実にアーク切れを抑制することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3の発明は、アーク切れ前兆判別以前の溶接電流のパルス周波数が50Hz以上であるときは、判別以後のパルス周波数を高くするものである。
図4は、本発明の実施の形態3に係る非消耗電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図1と対応しており、同一のブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、パルス周波数設定回路FRを第2パルス周波数設定回路FR2に置換したものである。以下、同図を参照してこのブロックについて説明する。
第2パルス周波数設定回路FR2は、上記のアーク切れ前兆判別信号Adを入力として、アーク切れ前兆判別信号AdがHighレベルに変化する以前は予め定めた通常値のパルス周波数設定信号Frを出力し、通常値が50Hz以上であるときにアーク切れ前兆判別信号AdがHighレベルに変化した以後は予め定めた高パルス周波数のパルス周波数設定信号Frを出力する。高パルス周波数=通常値×(1.2〜1.5)程度である。
パルス周波数が50Hz以上であるときは、パルス周波数が高くなるほどアークの硬直性は強くなる。したがって、アーク切れの前兆状態を判別したときは、それ以後のパルス周波数を高くすることによって、それ以後はアーク切れの前兆状態に至ることを予防することができる。
図4で上述した溶接電源における各信号のタイミングチャートは、図2と同一であるので説明は省略する。但し、時刻t3においてアーク切れの前兆状態が判別された以後のパルス周波数が高くなる点は異なっている。実施の形態3の発明は、実施の形態1を基礎としているが、実施の形態2を基礎としても良い。
上述した実施の形態3によれば、アーク切れ前兆判別以前の溶接電流のパルス周波数が50Hz以上であるときは、判別以後のパルス周波数を高くする。これにより、一旦アーク切れの前兆状態を判別すると、以後の期間中はパルス周波数が高くなるので、アーク切れの前兆状態に至ることを予防することができる。このために、より確実にアーク切れを抑制することができる。
上述した実施の形態においては、非消耗電極パルスアーク溶接がパルスティグ溶接である場合を説明したが、交流パルスティグ溶接、パルスプラズマアーク溶接の場合も同様である。
1 非消耗の電極
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
AD アーク切れ前兆判別回路
Ad アーク切れ前兆判別信号
C バイパスコンデンサ
CC カップリングコイル
CD 電流通電判別回路
Cd 電流通電判別信号
DR デューティ設定回路
Dr デューティ設定信号
Dt 基準上昇率
DTR 基準上昇率設定回路
Dtr 基準上昇率設定信号
DV 電圧微分回路
Dv 電圧微分信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
FR パルス周波数設定回路
Fr パルス周波数設定信号
FR2 第2パルス周波数設定回路
HC 高周波制御回路
Hc 高周波制御信号
Hf 高周波高電圧
HF 高周波発生回路
Ib ベース電流
IBR ベース電流設定回路
Ibr ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
Ip ピーク電流
IPR ピーク電流設定回路
Ipr ピーク電流設定信号
IPR2 第2ピーク電流設定回路
IR 電流設定回路
Ir 電流設定信号
Iw 溶接電流
PM 電源主回路
ST 溶接開始回路
St 溶接開始信号
Tb ベース期間
Tbr ベース期間設定信号
TM タイマ回路
Tm タイマ信号
Tp ピーク期間
Tpr ピーク期間設定信号
TR 期間設定回路
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
Vt 基準電圧値
VTR 基準電圧設定回路
Vtr 基準電圧設定信号
Vw 溶接電圧

Claims (3)

  1. 非消耗の電極と母材との間に溶接電圧を印加し、ピーク電流及びベース電流から形成されるパルス波形の溶接電流を通電してアークを発生させて溶接する非消耗電極パルスアーク溶接制御方法において、
    前記アーク発生中の前記溶接電圧が基準電圧値以上となり、かつ、前記溶接電圧の上昇率が基準上昇率以上となったときはアーク切れの前兆状態であると判別し、
    前記判別時点で前記溶接電流を前記ピーク電流に移行させる、
    ことを特徴とする非消耗電極パルスアーク溶接制御方法。
  2. 前記判別後の所定回数の前記ピーク電流の値を、前記判別以前の前記ピーク電流の値とは異なる値に設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の非消耗電極パルスアーク溶接制御方法。
  3. 前記判別以前の前記溶接電流のパルス周波数が50Hz以上であるときは、前記判別以後の前記パルス周波数を高くする、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の非消耗電極パルスアーク溶接制御方法。
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