JP2019002857A - マイクロ流体デバイス及び血液成分の定量方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】血液中の成分を精度よく定量することを可能とする、マイクロ流体デバイスを提供する。
【解決手段】血液を溶血させ、該溶血させた血液中の成分を測定するために用いられるマイクロ流体デバイスであって、基板と、基板内に設けられており、流体が送液されるマイクロ流路10とを有するマイクロ流路チップを備え、マイクロ流路10が、マイクロ流路10の途中に設けられており、血液を溶血させるための溶血部13と、溶血部13より下流側に設けられており、溶血させた血液を混合するための混合流路14と、を有する、マイクロ流体デバイス。
【選択図】図2
【解決手段】血液を溶血させ、該溶血させた血液中の成分を測定するために用いられるマイクロ流体デバイスであって、基板と、基板内に設けられており、流体が送液されるマイクロ流路10とを有するマイクロ流路チップを備え、マイクロ流路10が、マイクロ流路10の途中に設けられており、血液を溶血させるための溶血部13と、溶血部13より下流側に設けられており、溶血させた血液を混合するための混合流路14と、を有する、マイクロ流体デバイス。
【選択図】図2
Description
本発明は、流体が送液されるマイクロ流路が設けられている、マイクロ流体デバイス、並びに該マイクロ流体デバイスを用いた血液成分の定量方法に関する。
従来、血液を溶血させ、溶血させた血液の成分を定量する方法が種々提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、血液試料中の特定のヘモグロビン誘導体を定量する分析方法が開示されている。より具体的に、特許文献1では、血液試料を溶血/変性試薬で処理することにより、赤血球を溶解させ、赤血球から放出されるヘモグロビン誘導体を変性させている。特許文献1では、このようにして変性されたヘモグロビン誘導体が定量されている。なお、溶血/変性試薬としては、リチウム塩が用いられている。
近年、ヘモグロビンA1cのようなヘモグロビン誘導体の定量には、その測定精度を高めることが求められている。特に、マイクロ流路チップスケールにおける測定では、より一層測定精度を高めることが求められている。
しかしながら、特許文献1のように、溶血/変性試薬としてリチウム塩を用いた場合、ヘモグロビン誘導体の測定部位を変性させることがあった。そのため、ヘモグロビン誘導体のような血液中の成分を精度よく定量できない場合があった。
本発明の目的は、血液中の成分を精度よく定量することを可能とする、マイクロ流体デバイス、及び該マイクロ流体デバイスを用いた血液成分の定量方法を提供することにある。
本発明に係るマイクロ流体デバイスは、血液を溶血させ、該溶血させた血液中の成分を測定するために用いられるマイクロ流体デバイスであって、基板と、該基板内に設けられており、流体が送液されるマイクロ流路とを有するマイクロ流路チップを備え、前記マイクロ流路が、前記マイクロ流路の途中に設けられており、前記血液を溶血させるための溶血部と、前記溶血部より下流側に設けられており、前記溶血させた血液を混合するための混合流路と、を有する。
本発明に係るマイクロ流体デバイスのある特定の局面では、前記溶血部が、前記血液及び水を保持する保持空間である。
本発明に係るマイクロ流体デバイスの他の特定の局面では、前記基板が、対向し合う第1の主面及び第2の主面と、該第1の主面及び第2の主面を結んでおり、対向し合う第1の側面及び第2の側面とをさらに有し、前記混合流路が、前記第1の側面側に拡大されている第1の流路部と、前記第2の側面側に拡大されている第2の流路部とを有し、前記第1の流路部及び前記第2の流路部が、前記混合流路における前記流体の送液方向において、ずれるように配置されている。好ましくは、前記第1の流路部と前記第2の流路部とが交互に設けられている。
本発明に係る血液成分の定量方法は、本発明に従って構成されるマイクロ流体デバイスを用いた血液成分の定量方法であって、前記溶血部に血液及び水を送液し、前記溶血部において前記血液を溶血させる工程と、前記溶血させた血液を前記混合流路に送液し、前記溶血させた血液を混合する工程と、前記溶血させた血液成分を定量する工程と、を備える。
本発明に係る血液成分の定量方法のある特定の局面では、前記溶血部において、前記血液及び前記水を30秒以上保持することにより、前記血液を溶血させる。
本発明に係る血液成分の定量方法の他の特定の局面では、前記血液成分が、ヘモグロビン及びヘモグロビンA1cである。
本発明によれば、血液中の成分を精度よく定量することを可能とする、マイクロ流体デバイスを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
(マイクロ流体デバイス)
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスの外観を示す斜視図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスの外観を示す斜視図である。
図1に示すように、マイクロ流体デバイス1は、マイクロ流路チップ6を備える。マイクロ流路チップ6は、板状の基板2を有する。板状の基板2は、対向する第1の主面2a及び第2の主面2bと、対向する第1の側面2c及び第2の側面2dとを有する。第1の側面2c及び第2の側面2dは、第1の主面2a及び第2の主面2bを結んでいる。
基板2は、基板本体3と、基板本体3の上面を覆うように設けられた第1のカバー層4と、基板本体3の下面側に積層された第2のカバー層5とを有する。第1のカバー層4は、第1の主面2a側に設けられている。第2のカバー層5は、第2の主面2b側に設けられている。なお、積層構造は特に限定されない。また、基板2は、第1のカバー層4及び基板本体3が一体成形されたものであってもよい。
マイクロ流路チップ6を構成する材料は特に限定されない。例えば、基板2を構成している基板本体3、第1のカバー層4及び第2のカバー層5は、合成樹脂の成形体の積層構造であってもよい。また、基板本体3が、射出成形品からなり、第1のカバー層4及び第2のカバー層5が射出成形品の上面または下面に貼り付けられた合成樹脂フィルムであってもよい。
板状の基板2内には、図2に平面図で示すマイクロ流路10が設けられている。マイクロ流路10とは、液体(流体)の搬送に際し、いわゆるマイクロ効果が生じるような微細な流路をいう。このようなマイクロ流路では、液体は、表面張力の影響を強く受け、通常の大寸法の流路を流れる液体とは異なる挙動を示す。
このようなマイクロ流路の横断面形状は、マイクロ流路チップ6をより一層小型化する観点より、マイクロ流路10の横断面における小さい方の辺の寸法で、好ましくは5mm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下である。一方、溶血部13で水及び血液をより一層確実に停止させる観点より、マイクロ流路10の横断面における小さい方の辺の寸法で、好ましくは5μm以上、より好ましくは50μm以上、さらに好ましくは100μm以上である。
マイクロ流路10の横断面が円形である場合には、マイクロ流路10の直径は、マイクロ流路チップ6をより一層小型化する観点より、好ましくは5mm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下である。一方、溶血部13で水及び血液をより一層確実に停止させる観点より、マイクロ流路10の横断面が円形である場合には、マイクロ流路10の直径は、好ましくは5μm以上、より好ましくは50μm以上、さらに好ましくは100μm以上である。
マイクロ流路10の上流側には、送液手段としてのマイクロポンプ11が設けられている。また、マイクロ流路10の途中に、液体導入部12、溶血部13、混合流路14及び液体回収部15が設けられている。より具体的には、マイクロ流路10において、液体導入部12が設けられている部分よりも下流側に、溶血部13が設けられている。溶血部13が設けられている部分よりも下流側に、混合流路14が設けられている。混合流路14が設けられている部分よりも下流側に液体回収部15が設けられている。なお、液体導入部12、溶血部13、混合流路14及び液体回収部15は、それぞれ、直接連結されていてもよいし、連結用マイクロ流路や他の空間を介して設けられていてもよい。本実施形態において、液体導入部12、溶血部13、混合流路14及び液体回収部15は、それぞれ、連結用マイクロ流路を介して連なっている。
本実施形態において、マイクロ流体デバイス1は、血液を溶血させ、該溶血させた血液中の成分を測定するために用いられる。
マイクロポンプ11は、血液や水などの液体を送液する送液手段である。具体的には、マイクロポンプ11を用いて、マイクロ流路10に液体や空気、又は所定のガスを送り込むことにより、血液や水などの液体を送液することができる。この場合、マイクロポンプ11は、本実施形態のように基板2の内部に設けられていてもよいし、基板2の外部に設けられていてもよい。
もっとも、マイクロポンプ11以外の他の送液手段を用いてもよい。他の送液手段としては、マイクロ流路10の上流側に連結された空間に配置されたガス発生部材が挙げられる。ガス発生部材とは、光や熱等の外力によりガスを発生する部材である。ガス発生部材に所定のタイミングで外力を加えることによりガスを発生させ、マイクロ流路10にガスを送り込むことができる。それによって、マイクロ流路10内において、液体を送液することができる。ガス発生部材としては、例えば、ガス発生テープが挙げられる。
液体導入部12は、血液や水を溶血部13に送り込む前に貯蔵しておく空間である。なお、本実施形態においては、水を溶血部13に送り込む前に貯蔵しておく空間として用いられている。もっとも、本発明において、液体導入部12は、設けられていてなくてもよい。
溶血部13は、血液を溶血させるための空間である。本実施形態では、水及び血液を一定時間保持することにより、血液を溶血させる空間である。本実施形態では、この溶血部13に予め血液を保持しておき、さらに液体導入部12から溶血部13に水を送液する。その状態で、血液及び水をこの溶血部13で一定時間保持することにより、血液を溶血させる。このように、溶血部13は、血液及び水を保持し該血液を溶血させるために設けられている。
混合流路14は、溶血部13で溶血された血液と水を混合するために設けられている。本実施形態において、混合流路14は、第1の流路部14aと第2の流路部14bとを有する。第1の流路部14aは、第1の側面2c側に流路が拡大されている部分である。他方、第2の流路部14bは、第2の側面2d側に流路が拡大されている部分である。本実施形態では、2つの第1の流路部14aと2つの第2の流路部14bとが第1の流路部14aから順に交互に設けられている。その下流側には、流路が拡大されていない第3の流路部14cを介して、2つの第1の流路部14aと2つの第2の流路部14bとが第2の流路部14bから順に交互に設けられている。
本実施形態においては、液体の送液方向において、第1の流路部14aと第2の流路部14bとが完全にずれるように設けられている。このように、液体の送液方向において、第1の流路部14aと第2の流路部14bとは、少なくとも一部がずれるように設けられていることが好ましい。すなわち、液体の送液方向を軸として、第1の流路部14aと第2の流路部14bとが対称にならないように設けられていることが好ましい。この場合、溶血された血液と水をより一層均一に混合することができる。また、本実施形態のように、第1の流路部14aと第2の流路部14bとが液体の送液方向において交互に設けられていることが好ましい。この場合、溶血された血液と水をさらに一層均一に混合することができる。なお、本発明においては、混合流路14において溶血された血液と水を混合できればよく、第1の流路部14a及び第2の流路部14bが設けられていなくてもよい。
液体回収部15は、混合流路14において混合された血液を回収するために設けられている。本実施形態では、液体回収部15で回収された上記血液中の成分を定量する。なお、上記血液中の成分の定量を行うための測定部は、マイクロ流路チップ6内に設けられていてもよいし、他の測定用のデバイス内に設けられていてもよい。従って、マイクロ流体デバイス1は、他の測定用のデバイスをさらに備えていてもよい。なお、液体回収部15は設けられていなくてもよい。その場合、基板2内において、混合流路14より下流側に測定部が連ねられていてもよい。
本実施形態では、上記のように、溶血部13において、血液及び水を保持することにより血液を溶血させた後、混合流路14において溶血した血液を混合する。そのため、溶血部13を用いずに血液及び水を混合した場合に比べて、溶血した血液と水を均一に混合することができ、血液中の成分を精度よく定量することができる。また、リチウム塩のような試薬を用いないので、血液中の成分が変性し難い。よって、この点からも、血液中の成分を精度よく測定することができる。
(血液成分の定量方法)
以下、本発明の血液成分の定量方法の一例について説明する。
以下、本発明の血液成分の定量方法の一例について説明する。
本発明の血液成分の定量方法の一例では、図1及び図2に示す上述のマイクロ流体デバイス1を用いて血液中の成分を定量する。
まず、送液手段としてのマイクロポンプ11を駆動させ、予め溶血部13の一部を満たすように血液を送液する。続いて、液体導入部12に水を充填する。この際、溶血部13には至らないように、液体導入部12に水を送液する。次に、液体導入部12から、溶血部13に水を送液する。送液後、溶血部13で、血液及び水を一定時間保持する。それによって、溶血部13内で、血液を溶血させる。
なお、溶血部13に送液する水は、蒸留水などの精製水であることが望ましい。溶血部13において保持される血液と水との体積比(血液:水)は、血液を溶血し得る限りにおいて、特に限定されないが、例えば、1:300〜1:10の範囲内とすることができる。また、溶血部13に血液及び水を保持する保持時間は、好ましくは15秒以上、より好ましくは30秒以上である。保持時間が上記下限以上である場合、次に送液される混合流路14において、溶血した血液と水をより一層均一に混合することができる。
次に、溶血した血液と水を混合流路14に送液し、混合流路14において溶血した血液と水を混合する。血液を均一に混合した後、液体回収部15において、血液を回収し、図示しない測定部において血液中の成分を定量する。
血液中の成分を定量する方法としては、例えば、HPLC法、RIA法、EIA法、ラテックス凝集法などの免役学的測定方法等が挙げられる。
本実施形態では、上記のように、溶血部13において、血液及び水を保持することにより血液を溶血させた後、混合流路14において溶血した血液を混合する。そのため、溶血部13を用いずに血液及び水を混合した場合に比べて、溶血した血液を均一に混合することができ、血液中の成分を精度よく定量することができる。また、リチウム塩のような試薬を用いないので、血液中の成分が変性し難い。よって、この点からも、血液中の成分を精度よく測定することができる。
本発明の血液成分の定量方法では、血液中の成分を精度よく定量することができるので、例えば、血液中のヘモグロビンA1c濃度の定量に好適に用いることができる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、図1及び図2に示すマイクロ流体デバイス1を用いて、溶血した血液の混合度を測定した。基板本体3としては、2mmの厚さのメタクリル樹脂板(三菱ケミカル社製、商品名「アクリライト」)に切削加工によりマイクロ流路10を作製したものを用いた。なお、第1,第2のカバー層4,5としては、テープ(3M社製、商品名「9795R」)を用いた。
実施例1では、図1及び図2に示すマイクロ流体デバイス1を用いて、溶血した血液の混合度を測定した。基板本体3としては、2mmの厚さのメタクリル樹脂板(三菱ケミカル社製、商品名「アクリライト」)に切削加工によりマイクロ流路10を作製したものを用いた。なお、第1,第2のカバー層4,5としては、テープ(3M社製、商品名「9795R」)を用いた。
まず、マイクロポンプ11を駆動させ、予め溶血部13に血液1μLを送液した。続いて、溶血部13には至らないように、液体導入部12に精製水30μLを送液した。次に、液体導入部12から、溶血部13に精製水を送液した。送液後、溶血部13で、血液及び水を30秒間保持した。それによって、溶血部13内で、血液を溶血させた。次に、溶血させた血液を混合流路14において混合させた。混合流路14において混合させた血液は、液体回収部15に送液し、回収した。回収した血液について、混合度を以下の方法により測定した。
混合度は、以下の式により求めた。吸光度の測定に際しては、液体回収部15における先端部(液体先端)と末端部(液体末端)からそれぞれ2μLの液体を回収し、吸光度の測定に用いた。なお、吸光度は、サーモフィッシャー社製、「ナノドロップ 2000C」により、ヘモグロビンのソーレ帯(420nm付近ピーク)を測定した。
混合度=液体先端の吸光度/液体末端の吸光度 …(式)
(実施例2)
溶血部13における保持時間を60秒としたこと以外は、実施例1と同様にして溶血させた血液を混合させ、混合度を測定した。
溶血部13における保持時間を60秒としたこと以外は、実施例1と同様にして溶血させた血液を混合させ、混合度を測定した。
(実施例3)
溶血部13における保持時間を90秒としたこと以外は、実施例1と同様にして溶血させた血液を混合させ、混合度を測定した。
溶血部13における保持時間を90秒としたこと以外は、実施例1と同様にして溶血させた血液を混合させ、混合度を測定した。
(比較例1)
溶血部13を設けず(保持時間0秒)、血液及び水を直接混合流路14において混合させたこと以外は、実施例1と同様にして混合度を測定した。
溶血部13を設けず(保持時間0秒)、血液及び水を直接混合流路14において混合させたこと以外は、実施例1と同様にして混合度を測定した。
実施例1〜3及び比較例1で測定した混合度の結果を図3に示す。図3に示すように、溶血部13で所定時間、血液及び水を保持させた実施例1〜3では、溶血部13を設けなかった比較例1と比べて、混合度が高められていることが確認できた。
実施例1〜3及び比較例1において溶血させたサンプルを液体回収部15から取り出した。取り出したサンプルについて、HbA1c測定キット(積水メディカル社製、「ノルディアN HbA1c」)を用いて、吸光度測定装置(サーモフィッシャー社製、「ナノドロップ 2000C」)により、ヘモグロビンA1cの吸光度を測定した。なお、吸光度の測定は、各実施例及び比較例につき5回ずつ行いその平均値、標準偏差(SD)及び変動係数(CV)を求めた。結果を下記の表1に示す。
上記の表1に示すように、溶血部13で所定の溶血時間(保持時間)を設けることで、比較例1と比べて、精度よくヘモグロビンA1cを測定できていることが確認できた。よって、実施例1〜3で回収した血液の成分を定量した場合、比較例1と比べて、測定精度を高められることが確認できた。
1…マイクロ流体デバイス
2…基板
2a,2b…第1,第2の主面
2c,2d…第1,第2の側面
3…基板本体
4,5…第1,第2のカバー層
6…マイクロ流路チップ
10…マイクロ流路
11…マイクロポンプ
12…液体導入部
13…溶血部
14…混合流路
14a,14b,14c…第1,第2,第3の流路部
15…液体回収部
2…基板
2a,2b…第1,第2の主面
2c,2d…第1,第2の側面
3…基板本体
4,5…第1,第2のカバー層
6…マイクロ流路チップ
10…マイクロ流路
11…マイクロポンプ
12…液体導入部
13…溶血部
14…混合流路
14a,14b,14c…第1,第2,第3の流路部
15…液体回収部
Claims (7)
- 血液を溶血させ、該溶血させた血液中の成分を測定するために用いられるマイクロ流体デバイスであって、
基板と、該基板内に設けられており、流体が送液されるマイクロ流路とを有するマイクロ流路チップを備え、
前記マイクロ流路が、
前記マイクロ流路の途中に設けられており、前記血液を溶血させるための溶血部と、
前記溶血部より下流側に設けられており、前記溶血させた血液を混合するための混合流路と、
を有する、マイクロ流体デバイス。 - 前記溶血部が、前記血液及び水を保持する保持空間である、請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
- 前記基板が、対向し合う第1の主面及び第2の主面と、該第1の主面及び第2の主面を結んでおり、対向し合う第1の側面及び第2の側面とをさらに有し、
前記混合流路が、前記第1の側面側に拡大されている第1の流路部と、前記第2の側面側に拡大されている第2の流路部とを有し、
前記第1の流路部及び前記第2の流路部が、前記混合流路における前記流体の送液方向において、ずれるように配置されている、請求項1又は2に記載のマイクロ流体デバイス。 - 前記第1の流路部と前記第2の流路部とが交互に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイスを用いた血液成分の定量方法であって、
前記溶血部に血液及び水を送液し、前記溶血部において前記血液を溶血させる工程と、
前記溶血させた血液を前記混合流路に送液し、前記溶血させた血液を混合する工程と、
前記溶血させた血液成分を定量する工程と、
を備える、血液成分の定量方法。 - 前記溶血部において、前記血液及び前記水を30秒以上保持することにより、前記血液を溶血させる、請求項5に記載の血液成分の定量方法。
- 前記血液成分が、ヘモグロビン及びヘモグロビンA1cである、請求項5又は6に記載の血液成分の定量方法。
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