JP2019002717A - 流量測定装置 - Google Patents

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克行 山本
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憲一 半田
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Abstract

【課題】流量測定装置において、温度補償に用いる温度センサが受ける、流体温度と環境温度との差の影響を低減させ、温度補償の精度を向上させる。【解決手段】流量測定装置は、主流路を流れる測定対象流体の流量に応じた値を検出する流量検出部11と、測定対象流体の温度に応じた値を検出する流体温度検出部と、流量に応じた値を、温度に応じた値に基づいて補正し、測定対象流体の流量を算出する制御部13とを備える。また、流体温度検出部と流量検出部11とは、異なる流路に設けられる。【選択図】図8

Description

本発明は、流量測定装置に関する。
従来、ヒータおよびセンサを備え、流体の流れによって変化する温度分布をセンサが検知することにより、流体の流速又は流量を算出する測定装置が提案されていた。
また、流体と、熱電対の冷接点が設けられる基体との温度差によって生じる計測誤差を解消する技術も提案されている(例えば特許文献1)。当該技術においては、流体の温度とフローセンサの基体温度との間に生じる温度差と該温度差に対応して流量計測で生じる誤差との関係に基づいて、当該誤差を解消するように温度信号、温度分布、計測した流量の少なくとも1つを補正する補正情報を予め記憶させておく。また、ヒータ温度を検出し、該ヒータ温度と基体温度との温度差から標準温度差を差し引いて第2温度差を算出し、該第2温度差に基づいて流体温度を求めるとされている。
特開2007−139673号公報
例えばサーモパイル等を用いた温度センサには温度特性があり、上述したような測定装置に用いられる温度センサの出力電圧は測定対象の流体の温度に応じて変化する。また、これを補正するために流体の温度を測定する場合には、温度センサに対する流体の速度に応じて、測定される流体温度にも誤差が生じるという問題があった。
また、温度補償のための温度センサが測定対象である流体に晒されず、外部環境に晒されている場合には、流路を流れる流体の温度と流路外の環境温度の差の影響を受けてしまう。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、流量測定装置において、温度補償に用いる温度センサが受ける、流体温度と環境温度との差の影響を低減させ、温度補償の精度を向上させることを目的とする。
本発明に係る流量測定装置は、主流路を流れる測定対象流体の流量に応じた値を検出する流量検出部と、測定対象流体の温度に応じた値を検出する流体温度検出部と、流量に応じた値を、温度に応じた値に基づいて補正し、測定対象流体の流量を算出する制御部と備える。また、流体温度検出部と流量検出部とは、異なる流路に設けられる。
このように、測定対象流体の温度に応じた値を直接検出することにより、測定対象流体の流体温度と環境温度との差の影響を低減させることができる。したがって、測定される流体温度の精度が向上すると共に、流体温度に基づく温度補償の精度を向上させることができる。なお、流体温度検出部は、主流路から分岐した副流路に設けられるようにしてもよい。副流路に分岐させた測定対象流体の温度に応じた値を検出することで、流速の大きさにより生じる流体温度の測定値の誤差を低減させることができる。また、副流路の断面積は、流量検出部が設けられる流路の断面積よりも小さくなるようにしてもよい。
また、流量検出部には、測定対象流体を加熱する流量検出部内加熱部および測定対象流体の温度を検出する流量検出部内温度検出部が、測定対象流体の流れる方向に並んで設けられ、流体温度検出部には、測定対象流体を加熱する流体温度検出部内加熱部および測定対象流体の温度を検出する流体温度検出部内温度検出部が、測定対象流体の流れる方向とほぼ直交する方向に並んで設けられるようにしてもよい。このようにすれば、流量検出部においては測定対象流体の流れる方向に応じた温度分布の変化を流量検出部内温度検出部によって検出し易くなる。一方、流体温度検出部の流体温度検出部内温度検出部が検出する値は、測定対象流体の流れる方向による温度分布の変化の影響が抑えられ、流速の大きさにより生じる流体温度の測定値の誤差を低減させることができる。
また、流体温度検出部内加熱部および流体温度検出部内温度検出部は、それぞれ一方向に細長い形状であり、長手方向は測定対象流体が流れる方向に沿って設けられるようにしてもよい。このような構成によっても、測定対象流体の流れる方向による温度分布の変化の影響が抑えられ、流速の大きさにより生じる流体温度の測定値の誤差を低減させることができる。
また、流体温度検出部内加熱部及び流体温度検出部内温度検出部は、薄膜上に設けられ、当該薄膜は所定の基台上に設けられると共に、当該基台は、流体温度検出部内加熱部及び流体温度検出部内温度検出部の下部にキャビティを有するようにしてもよい。このようにすれば、流体温度検出部内温度検出部の周囲を測定対象流体が流れるため、測定対象流体の温度変化に対する応答性が高くなる。
また、流体温度検出部は、測定対象流体の特性値を検出し、制御部は、さらに特性値を用いて温度に応じた値を補正し、測定対象流体の流量を算出するようにしてもよい。このようにすれば、流体温度検出部の出力に基づいて、例えば物性値のような特性値に基づく流量の補正を行うこともできるようになる。
なお、課題を解決するための手段に記載の内容は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない範囲で可能な限り組み合わせることができる。また、課題を解決するための手段に示した流量測定装置の内容は、方法又はプロセッサ等の演算装置に実行させるプログラム、若しくはプログラムを格納する媒体として提供することができる。
流量測定装置において、温度補償に用いる温度センサが受ける、流体温度と環境温度との差の影響を低減させ、温度補償の精度を向上させることができる。
流量測定装置の一例を示す分解斜視図である。 流量測定装置の一例を示す透視図である。 副流路部を示す平面図である。 センサ素子の一例を示す斜視図である。 センサ素子の仕組みを説明するための断面図である。 流量検出部の概略構成を示す平面図である。 物性値検出部の概略構成を示平面図である。 回路基板の機能構成を示すブロック図である。 流量測定処理の一例を示す処理フロー図である。 流体温度の差異に応じて変化する流量検出部の出力の一例を説明するための図である。 比較例に係る流量測定装置の断面図である。 縦軸にセンサ感度比、横軸に熱伝導率を示すグラフである。 縦軸にセンサ感度比、横軸にΔTを示すグラフである。 副流路部の変形例を示す図である。 副流路部の変形例を示す図である。 副流路部の変形例を示す図である。 副流路部の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 流量測定装置の変形例を示す図である。 センサ素子の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る流量測定装置について、図面を用いて説明する。なお、以下に示す実施形態は、流量測定装置の一例であり、本発明に係る流量測定装置は、以下の構成には限定されない。
<装置構成>
図1は、本実施形態に係る流量測定装置1の一例を示す分解斜視図である。図2は、流量測定装置1の一例を示す透視図である。流量測定装置1は、例えばガスメータや燃焼機器、自動車等の内燃機関、燃料電池、その他医療等の産業機器、組込機器に組み込まれ、流路を通過する流体の量を測定する。なお、図1及び図2の破線の矢印は、流体の流れる方向を例示している。
また、図1に示すように、本実施形態に係る流量測定装置1は、主流路部2と、副流路部3と、シール4と、回路基板5と、カバー6とを備えている。図1及び図2に示すように、本実施形態では、流量測定装置1は主流路部2から分岐した副流路部3を有する。また、流量測定装置1は、流量検出部11と、物性値検出部12とを副流路部3に備える。流量検出部11及び物性値検出部12は、マイクロヒータによって形成される加熱部とサーモパイルによって形成される温度検出部とを含む熱式のフローセンサである。また、本実施形態では、物性値検出部12を利用して流体の温度を検出する。物性値検出部12は、本発明に係る「流体温度検出部」とも呼ぶ。また、物性値検出部12は、気体の流量を検出する流量検出部11とは別に設けられた流量検出部以外のセンサであれば物性値を検出するものでなくてもよい。
主流路部2は、測定対象である流体の流路(以下、主流路ともいう)が長手方向に貫通した管状部材である。主流路部2の内周面には、測定対象流体の流れ方向に対して、上流側に流入口(第1流入口)34Aが形成され、下流側に流出口(第1流出口)35Aが形成されている。例えば主流路部2の軸方向の長さは約50mmであり、内周面の直径(主流路部2の内径)は約20mmであり、主流路部2の外径は約24mmであるが、このような例には限定されない。
図1及び図2においては、主流路から分岐した副流路を内部に含む部分である副流路部3は主流路部2の上方に設けられている。そして、副流路部3は、主流路部2を流体の流れる方向と平行に設けられる。また、副流路部3の内部および上面には、副流路が形成される。副流路部3内の副流路は、一端が流入口34Aに通じ、他端が流出口35Aに通じ
ており、副流路部3内の副流路には、主流路部2を流れる流体の一部が分岐して流入する。また、副流路部3内の副流路は、流入用流路34と、物性値検出用流路32と、流量検出用流路33と、流出用流路35とを含む。
流入用流路34は、主流路部2を流れる測定対象流体を流入させて、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に分流させるための流路である。流入用流路34は、主流路部2における流体の流れ方向と垂直な方向に形成されており、一端が流入口34Aに連通し、他端は副流路部3の内部で開口し、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に連通している。これにより、主流路部2を流れる測定対象流体の一部を、流入用流路34を介して、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に分流させることができる。
物性値検出用流路32は、副流路部3の上面に形成された、主流路部2と平行な方向に延在する、上側から見た断面が略コ字型の流路である。物性値検出用流路32は、長手方向(主流路部2と平行な方向)に延在する部分に、測定対象流体の物性値を検出するための物性値検出部12が配置されている。物性値検出用流路32の一端は、流入用流路34を介して流入口34Aに連通しており、他端は、流出用流路35を介して流出口35Aに連通している。
流量検出用流路33は、副流路部3の上面に形成された、主流路部2における流体の流れ方向と平行な方向に延在する、上側から見た断面が略コの字型の流路である。流量検出用流路33には、長手方向(主流路部2における流体の流れ方向と平行な方向)に延在する部分に、測定対象流体の流量を検出するための流量検出部11が配置されている。また、流量検出用流路33の一端は、流入用流路34を介して流入口34Aに連通しており、他端は、流出用流路35を介して流出口35Aに連通している。なお、物性値検出部12、流量検出部11は、それぞれ回路基板5上に実装された状態で物性値検出用流路32、流量検出用流路33に配置される。
流出用流路35は、物性値検出用流路32および流量検出用流路33を通過した測定対象流体を、主流路部2に流出させるための流路である。流出用流路35は、主流路部2と垂直な方向に、副流路部3を貫通して形成されており、一端が流出口35Aに連通し、他端は主流路部2の上面で開口して、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に連通している。これにより、物性値検出用流路32および流量検出用流路33を通過した測定対象流体を、流出用流路35を介して、主流路部2に流出させることができる。
このように、1つの流入口34Aから流入させた測定対象流体を、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に分流させることで、物性値検出部12および流量検出部11は、温度、密度などの条件が等しい測定対象流体に基づいて物性値や流量を検出することができる。
なお、流量測定装置1では、副流路部3にシール4を嵌め込んだ後、回路基板5が配置され、さらにカバー6によって回路基板5を副流路部3に固定することで、副流路部3の内部の気密性を確保している。
図3は、図1に示される副流路部3を示す平面図である。図3に示されるように、物性値検出用流路32は、前述のとおり一端が流入用流路34に連通し、他端が流出用流路35に連通している。同様に、流量検出用流路33は、一端が流入用流路34に連通し、他端が流出用流路35に連通している。
また、物性値検出用流路32と流量検出用流路33との両端部も互いに連通しており、
物性値検出用流路32および流量検出用流路33は、副流路部3の上面において矩形状の流路を構成している。
流量測定装置1では、物性値検出用流路32および流量検出用流路33は、何れも横断面が矩形であり、流入用流路34と流出用流路35とを結ぶ直線に対して対称となる位置にそれぞれ形成されている。
また、矢印P及びQは、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に分流する測定対象流体の流量を表す。本実施形態では、物性値検出用流路32には流量Pの測定対象流体が分流され、流量検出用流路33には流量Qの測定対象流体が流れるように、物性値検出用流路32および流量検出用流路33の幅(換言すれば、物性値検出用流路32および流量検出用流路33の断面積)が設定されている。
この流量Pおよび流量Qの値は、主流路部2を流れる測定対象流体の流量によって変動するものであるが、通常の使用態様において、流量Pは物性値検出部12の検出レンジ内の値となり、流量Qは流量検出部11の検出レンジ内の値となるように、物性値検出用流路32および流量検出用流路33の幅がそれぞれ設定されている。すなわち、物性値検出用流路32および流量検出用流路33の幅によって、物性値検出部12や流量検出部11が検出可能な値の範囲を外れないように、物性値検出部12や流量検出部11を通過する測定対象流体の流量を制御することができる。なお、物性値検出用流路32及び流量検出用流路33の幅は例示であり、図3に示す例には限定されない。
このように、流量測定装置1では、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に分流する測定対象流体の流量を、それぞれの幅を調整することで個別に制御することが可能である。このため、物性値検出部12の検出レンジに応じて物性値検出用流路32を流れる測定対象流体の流量を制御し、流量検出部11の検出レンジに応じて流量検出用流路33を流れる測定対象流体の流量を制御することができる。
したがって、物性値検出部12は、固有の検出レンジに応じた最適な流量で、測定対象流体の物性値や流体の温度を検出することができるので、物性値検出部12の検出精度を高めることができる。
同様に、流量検出部11は、固有の検出レンジに応じた最適な流量で、測定対象流体の流量を検出することができるので、流量検出部11の検出精度を高めることができる。
物性値検出用流路32および流量検出用流路33は、何れも上面視において略コ字型に形成された構成には限定されない。すなわち、物性値検出用流路32および流量検出用流路33は、物性値検出用流路32および流量検出用流路33を通過する測定対象流体の流量が制御可能な幅(断面積)に設定されていれば、他の形状を採用するようにしてもよい。
また、物性値検出用流路32および流量検出用流路33において物性値検出部12、流量検出部11が配置される空間の形状を上面視において略正方形にしているが、本発明はこれに限定されない。物性値検出用流路32および流量検出用流路33の形状は、物性値検出部12または流量検出部11が配置可能であればよく、配置される物性値検出部12および流量検出部11の形状等に応じて決定することができる。
したがって、例えば、物性値検出用流路32の幅よりも、物性値検出部12のサイズが小さい場合には、物性値検出用流路32の幅を物性値検出部12の幅に一致させてもよい。すなわち、この場合は、物性値検出用流路32の長手方向に延在する部分は、幅がほぼ
一定の形状になる。なお、流量検出用流路33についても同様である。
以上のように、物性値検出用流路32および流量検出用流路33を流れる流体の量は、主流路部2を流れる流体の量よりも少ないが、それぞれ主流路部2を流れる流体の量に応じて変化する。仮に流量測定装置1を主流路部2に配置する場合は、主流路部2を流れる流体の量に応じて流量検出部11および物性値検出部12の規模を大きくする必要が生じるが、本実施形態では主流路部2から分岐する副流路部3を設けることにより、規模の小さい流量検出部11および物性値検出部12によって流体の流量を測定できるようにしている。なお、副流路部3へ流れる流体の量は、主流路部2内にオリフィスを設けることにより調整するようにしてもよい。
また、物性値検出用流路32の断面積の方が流量検出用流路33の断面積よりも小さく、図3において矢印P及びQの大きさで表したように物性値検出用流路32を流れる流体の量の方が流量検出用流路33を流れる流体の量よりも少なくなっている。このように、流量検出部11を流れる流体の量よりも物性値検出部12を流れる流体の量の方が少なくすることにより、物性値検出部12が流体の物性値や温度を検出する際の流量の影響による誤差を小さくすることができる。
図4は、流量検出部及び物性値検出部に用いられるセンサ素子の一例を示す斜視図である。また、図5は、センサ素子の仕組みを説明するための断面図である。センサ素子100は、マイクロヒータ(加熱部)101と、マイクロヒータ101を挟んで対称に設けられたサーモパイル(温度検出部)102とを備える。すなわち、マイクロヒータ101とサーモパイル102とは、所定の方向に並ぶように配置されている。これらの上下には、図5に示すように絶縁薄膜103が形成され、マイクロヒータ101、サーモパイル102及び絶縁薄膜103はシリコン基台104上に設けられている。また、マイクロヒータ101及びサーモパイル102の下方のシリコン基台104には、エッチング等により形成されるキャビティ(空洞)105が設けられている。マイクロヒータ101は、例えばポリシリコンで形成された抵抗である。図5においては、破線の楕円によって、マイクロヒータ101が発熱した場合の温度分布を模式的に示している。なお、破線が太いほど温度が高いことを示すものとする。空気の流れがない場合、図5の上段(1)に示すようにマイクロヒータ101の周囲の温度分布はほぼ均等になる。一方、例えば図5の下段(2)において破線の矢印で示す方向に空気が流れた場合、周囲の空気が移動するため、マイクロヒータ101の風上側よりも風下側の方が、温度は高くなる。センサ素子は、このようなヒータ熱の分布の偏りを利用して、流量を示す値を出力する。センサ素子の出力電圧ΔVは、例えば次のような式(1)で表される。
Figure 2019002717
なお、Thはマイクロヒータ101の温度(サーモパイル102におけるマイクロヒータ101側の端部の温度)、Taはサーモパイル102におけるマイクロヒータ101から遠い側の端部の温度のうち低い方の温度(図5の上段(1)では左側のサーモパイル102の左端の温度又は右側のサーモパイル102の右端の温度であり、図5の下段(2)では上流側の端部である左側のサーモパイル102の左端の温度)、Vfは流速の平均値、A及びbは所定の定数である。
また、流量測定装置1の回路基板5は、IC(Integrated Circuit)等により実現される制御部(図示せず)を備え、流量検出部11の出力に基づいて流量を算出したり、物性値検出部12の出力に基づいて流体温度や所定の特性値を算出したり、流体温度や特性値を用いて流量を補正したりする。
<流量検出部及び物性値検出部>
図6は、図1に示した流量検出部11の概略構成を示す平面図であり、図7は、図1に示した物性値検出部12の概略構成を示す平面図である。流量測定装置1では、物性値検出用流路32と流量検出用流路33とは、流路の幅がそれぞれ異なっており、物性値検出用流路32の物性値検出部12が配置された流路の幅は、流量検出用流路33の流量検出部11が配置された流路の幅よりも狭くなっている。これにより、流量測定装置1では、物性値検出用流路32および流量検出用流路33に分流される測定対象流体の流量を、それぞれ個別に制御している。
図6に示すように、流量検出部11は、測定対象流体の温度を検出する第1サーモパイル(温度検出部)111および第2サーモパイル(温度検出部)112と、測定対象流体を加熱するマイクロヒータ(「加熱部」とも呼ぶ)113とを備えている。加熱部113と、温度検出部111および温度検出部112とは、流量検出部11内において、測定対象流体の流れ方向Pに沿って並べて配置されている。また、加熱部113、温度検出部111、および温度検出部112の形状は、平面視においてそれぞれ略矩形であり、各々の長手方向は測定対象流体の流れ方向Pと直交する。
温度検出部111および温度検出部112は、加熱部113の上流側に温度検出部112が配置され、下流側に温度検出部111が配置されて、加熱部113を挟んで対称な位置の温度を検出する。
流量測定装置1では、物性値検出部12および流量検出部11に、実質的に同一構造のセンサ素子100が用いられており、測定対象流体の流れ方向に対する配置角度を、センサ素子100の平面視上、90度異ならせて配置されている。これにより、同一構造のセンサを物性値検出部12または流量検出部11として機能させることができ、流量測定装置1の製造コストを低減させることができる。
一方、図7に示すように、物性値検出部12は、測定対象流体の温度を検出する第1サーモパイル(「温度検出部」とも呼ぶ)121および第2サーモパイル(「温度検出部」とも呼ぶ)122と、測定対象流体を加熱するマイクロヒータ(「加熱部」とも呼ぶ)123とを備えている。加熱部123と、温度検出部121および温度検出部122とは、物性値検出部12内において、測定対象流体の流れ方向Qと直交する方向に並んで配置されている。また、加熱部123、温度検出部121、および温度検出部122の形状は、平面視においてそれぞれ略矩形であり、各々の長手方向は測定対象流体の流れ方向Qに沿っている。また、温度検出部121および温度検出部122は、加熱部123を挟んで左右対称に配置されており、加熱部123の両側の対称な位置の温度を検出する。したがって、温度検出部121および温度検出部122の測定値はほぼ同一であり、平均値を採用するようにしてもよいし、いずれか一方の値を採用するようにしてもよい。
ここで、測定対象流体の流れによって温度分布は下流側に偏るため、流れ方向と直交する方向の温度分布の変化は、測定対象流体の流れ方向の温度分布の変化に比べて小さい。このため、温度検出部121と、加熱部123と、温度検出部122とを、この順で測定対象流体の流れ方向と直交する方向に並べて配置することにより、温度分布の変化による温度検出部121および温度検出部122の出力特性の変化を低減することができる。したがって、測定対象流体の流れによる温度分布の変化の影響を低減して、物性値検出部12による検出精度を向上させることができる。
また、加熱部123の長手方向が測定対象流体の流れ方向に沿って配置されているため、加熱部123は測定対象流体の流れ方向の広範囲に亘って測定対象流体を加熱すること
が可能となる。このため、測定対象流体の流れによって温度分布が下流側に偏った場合であっても、温度検出部121および温度検出部122の出力特性の変化を低減することができる。同様に、流体温度を測定する場合においては、流速により生じる測定値の誤差を低減することができる。なお、流体温度は、温度検出部121および温度検出部122が検出した温度から、加熱部123による加熱での温度上昇分を減じて求めるようにしてもよいし、加熱部123が加熱を行わない状態で検出するようにしてもよい。物性値検出部12によれば、測定対象流体の流れによる温度分布の変化の影響を抑え、物性値及び流体温度の検出精度を向上させることができる。
さらに、温度検出部121および温度検出部122の長手方向が測定対象流体の流れ方向に沿って配置されているため、温度検出部121および温度検出部122は測定対象流体の流れ方向に亘って広範囲に温度を検出することが可能となる。このため、測定対象流体の流れによって温度分布が下流側に偏った場合であっても、温度検出部121および温度検出部122の出力特性の変化を低減することができる。したがって、測定対象流体の流れによる温度分布の変化の影響を低減して、物性値検出部12による検出精度を向上させることができる。
<機能構成>
図8は、流量測定装置1が備える回路基板5の機能構成の一例を示すブロック図である。流量測定装置1は、流量検出部11と、物性値検出部12と、制御部13とを備えている。流量検出部11は、温度検出部111と、温度検出部112とを備える。物性値検出部12は、温度検出部121と、温度検出部122とを備える。なお、図6に示した加熱部113及び図7に示した加熱部123は、図示を省略している。
流量検出部11は、温度検出部111および温度検出部112から出力された温度検出信号に基づいて、測定対象流体の流量を示す値を検出する。具体的には、流量検出部11は、温度検出部111から出力された温度検出信号と温度検出部112から出力された温度検出信号との差分を算出し、差分に基づいて測定対象流体の流量を示す値を求める。そして、流量検出部11は、流量を示す値を制御部13に出力する。
物性値検出部12は、温度検出部121から出力された温度検出信号を特性値算出部132に出力する。また、物性値検出部12は、温度検出部122から出力された温度検出信号を流体温度算出部133に出力する。なお、物性値検出部12は、温度検出部121および温度検出部122から出力された温度検出信号の平均値を求め、特性値算出部132及び流体温度算出部133の各々に出力するようにしてもよい。また、温度検出部121又は温度検出部122のいずれか一方を用いて温度検出信号を取得するようにしてもよい。
また、制御部13は、検出値取得部131と、特性値算出部132と、流体温度算出部133と、流量算出部134とを含む。検出値取得部131は、流量検出部11が出力する流体の流量に応じた検出値を取得する。特性値算出部132は、物性値検出部12の温度検出部121の検出値に基づいて特性値を算出する。なお、特性値算出部132は、物性値検出部12のマイクロヒータの温度を変化させ、変化の前後においてサーモパイルが検出した測定対象流体の温度の差に所定の係数を乗じて特性値を算出するようにしてもよい。流体温度算出部133は、物性値検出部12の温度検出部122の検出値に基づいて流体温度を算出する。そして、流量算出部134は、特性値及び流体温度を用いて、検出値取得部131が取得した検出値を補正する。
<流量測定処理>
図9は、流量測定処理の一例を示す処理フロー図である。本処理が開始されると、回路
基板5の流量検出部11は、温度検出部111および温度検出部112から温度検出信号を出力し、検出値取得部131は、2つの温度検出信号に基づく測定対象流体の流量に応じた検出値を取得する(図9:S1)。
具体的には、流量検出部11は、温度検出部111から出力された温度検出信号と温度検出部112から出力された温度検出信号とを出力する。また、検出値取得部131は、2つの温度検出信号の差分を算出する。
なお、温度検出部111および温度検出部112から出力された温度検出信号に基づいて定対象流体の流量を算出する手法は、公知の技術を利用することができる。流量検出部11は、取得した検出値を制御部13に出力する。
また、物性値検出部12は、温度検出部121及び温度検出部122から温度検出信号を出力し、特性値算出部132が物性値を検出すると共に、流体温度算出部133は、流体の温度を検出する(S2)。本ステップでは、特性値算出部132及び流体温度算出部133は、物性値検出部12の出力値を取得する。
その後、流量算出部134は、流体温度及び特性値に基づいて検出値取得部131が取得した検出値を補正し、流量を算出する(S3)。以下、流体温度に基づく補正及び特性値に基づく補正について説明する。なお、流体温度に基づく補正と特性値に基づく補正とは独立した処理であり、例えばいずれか一方のみを行うようにしてもよいし、両方を行うようにしてもよい。
(流体温度に基づく補正)
図10は、流体温度の差異に応じて変化する流量検出部11の出力の一例を説明するための図である。図10のグラフは、縦軸が流量検出部11の検出値を表し、横軸が流速を表す。図10に示すように、流体温度の差に応じて、流速が同一でも流量検出部11が出力する検出値は変動する。したがって、例えば流体温度ごとに検出値と流速との関係を示すテーブルを用意しておき、S3においては、当該テーブルを用いて温度補償を行う。
<効果>
仮に、流量検出部11において流体の温度を測定する場合は、測定される温度は、流速(換言すれば、所定期間に流れる流量)の影響によっても変動するため正確な流体温度が得られない。また、温度補償のための温度センサが測定対象である流体に晒されず、外部環境に晒されている場合には、流路を流れる流体の温度と流路外の環境温度の差の影響を受けてしまう。例えば図11には、比較例に係る流量測定装置の断面図を示す。図11の流量測定装置は、流体が流れる流路と、流路の側面に配置された基板と、基板の流路側に配置された流量センサと、基板の流路とは逆側に配置された環境温度センサとを備えている。仮に、図11に示すように、流体が流れる流路とは異なる流速の影響のない空間に環境温度センサを配置する場合は、流路を流れる流体の温度と流路外の環境温度とが一致していなければ流体温度が得られない。
これに対し、本実施形態に係る物性値検出部12は、流路外の環境温度でなく、流体の温度を直接検出するようになっている。また、物性値検出部12は、主流路部2から分岐した副流路部3に設けられ、流速の大きさにより生じる流体温度の測定値の誤差を低減させることができる。したがって、測定される流体温度の精度が向上すると共に、流体温度に基づく温度補償の精度を向上させることができる。なお、本実施形態においては、流量検出部11も副流路部3に設ける。このとき、物性値検出部12が設けられる物性値検出用流路の断面積は、流量検出部11が設けられる流量検出用流路の断面積よりも小さい方が、流速の大きさにより生じる流体温度の測定値の誤差を低減させるためには好ましい。
また、物性値検出部12には、加熱部123と、その両側に設けられる温度検出部121及び温度検出部122とが、流体の流れる方向と直交する向きに並んで配置される。また、温度検出部121、温度検出部122、及び加熱部123は、一方向に細長い形状であり、その一方向に当たる長手方向は流体が流れる方向に沿って配置される。このようにすれば、加熱部123によって加熱される流体により、温度検出部121又は温度検出部122による検出値が影響を受けることを抑制できる。このような構成によっても、測定される流体温度の精度が向上すると共に、流体温度に基づく温度補償の精度を向上させることができる。
また、図5に示したように、物性値検出部に用いられるセンサ素子100は、薄膜103上にヒータ101及びヒートパイル102を有すると共に、薄膜103が設けられた基台104には、ヒータ101やヒートパイル102の下部にキャビティ105を有している。すなわち、ヒータ101及びヒートパイル102の周囲を流体が流れる構造になっており、流体の温度変化に対する応答性が高くなっている。本実施形態においては、物性値検出部のセンサ素子100を用いて、温度補償のための流体の温度検出を行うので、この観点からも、温度補償の精度を向上させることができる。
(特性値に基づく補正)
次に、本実施形態における物性の特性値に基づく補正について説明する。特性値に基づく補正においては、センサ感度比を求める。センサ感度比とは、基準となる気体を流した場合のセンサ出力値に対する、所定の気体を流した場合のセンサ出力値の比であり、熱拡散率を表す特性値である。センサ感度比αは、下記の式(2)で求められる。
α = β × ΔT ・・・(2)
なお、βは所定の係数である。また、ΔTは、加熱部123の温度変化の前後において温度検出部121及び温度検出部122により出力された検出値の差分である。
その後、流量算出部134は、下記の式(3)を用いて、補正後の流量を算出する。
補正後の出力 = 流量算出部の出力 × α ・・・(3)
本実施形態では、ヒータの温度を変化させた際にヒートパイルで検出される温度の変化量(ΔT)を用いることで、測定対象流体の熱拡散率を検出することができるようになる。熱式のフローセンサが出力する流量は、熱拡散率と相関があり、本実施形態に係る流量の補正処理によれば、あらゆる気体について適切に補正できるようになる。したがって、熱拡散率が異なる測定対象流体に対し、流量の測定の精度を向上させることができる。
図12は、縦軸にセンサ感度比、横軸に熱伝導率を示すグラフである。ここで、図12に示すように、例えば組成の異なる混合ガスのように熱伝導率以外の物性値が異なる複数のガス群が存在する場合、物性値としてある熱伝導率が求められただけではいずれのセンサ感度比を用いて補正すればよいのか定まらない。すなわち、マイクロヒータの加熱温度とサーモパイルの検知温度とを1組用いて補正を行う手法では、所定のガス群に属する2以上の基準ガスに基づいて補正を行っていたところ、複数のガス群について適切に補正を行うことはできなかった。
図13は、縦軸にセンサ感度比、横軸にΔTを示すグラフである。図12に示した、センサ感度比と熱伝導率とが一直線に近似されないガスについても、センサ感度比とΔTとは一直線に近似される。したがって、本実施形態では熱拡散率が未知のガス群についても補正を行うことができる。
以上のように、物性値検出部12によって、流体温度の検出と物性値の検出とを行うこ
とにより、部品の点数を増価させることなく、温度補償の精度を向上させることができる。また、同一構造のセンサ素子100を物性値検出部12及び流量検出部11として共通に用いるようにすれば、部品の種類を削減し、流量測定装置1の製造コストを低減させることができる。
<副流路部の変形例>
図14A〜図14Dは、副流路部3の上面において流入用流路34と流出用流路35との間に形成される、物性値検出用流路32および流量検出用流路33の変形例を示す上面図である。例えば、図14Aに示すように、物性値検出用流路32を直線状に形成し、流量検出用流路33を略コ字型に形成してもよい。
また、図14B〜図14Dに示すように、流量検出用流路33に対して測定対象流体を流入させる方向と、物性値検出用流路32に対して測定対象流体を流入させる方向とが直交するように、物性値検出用流路32を形成してもよい。すなわち、測定対象流体が流れる方向と、物性値検出用流路32に配置された物性値検出部12上において温度検出部121、加熱部123、及び温度検出部122が並ぶ所定の方向とが、垂直になるように配置される。測定対象流体が流れる方向に対して、物性値検出部12のセンサ素子100と流量検出部11のセンサ素子100とは平面視上において90度回転させた向きで配置される。したがって、図14B〜図14Dのように、測定対象流体が流れる方向を直交させる場合は、物性値検出部12のセンサ素子100及び流量検出部11のセンサ素子100の配置する向きを一致させることができる。したがって、流量測定装置1の製造過程において、回路基板5に物性値検出部12および流量検出部11を実装する工程を簡略化することができる。
<流量測定装置の変形例1>
本発明に係る流量測定装置の他の変形例について、図15A〜図15Cに基づいて説明する。なお、上述した実施形態と対応する部材に関しては、対応する符号を付し、その説明を省略する。本変形例に係る流量測定装置は、流量検出部が主流路に配置される。
図15Aは、本変形例に係る流量測定装置1aを示す斜視図である。図15Bは、図15Aに示される流量測定装置1aを示す断面図である。図15Cは、図15Aに示される副流路部3aを示す上面図である。
図15A〜図15Cに示されるように、流量測定装置1aでは、主流路部2aの内周面の流入口34Aと流出口35Aとの間に、開口部37Aが形成されている。副流路部3aの内部には、流量検出部11が配置されたセル状の流量検出用流路37aが形成されており、流量検出用流路37aは開口部37Aに連通している。このため、流量検出用流路37aには、開口部37Aを介して主流路部2aを流れる測定対象流体が流入し、流量検出部11によってその流量が検出される。なお、開口部37Aの大きさを制御調整することによって、主流路部2aから流量検出用流路37aに流入する測定対象流体の流量を制御することができる。
副流路部3aは、流入用流路34と、物性値検出用流路32と、流出用流路35とから構成されており、物性値検出用流路32は、長手方向に延在する流路に、測定対象流体の物性値を検出するための物性値検出部12が配置された物性値検出用流路32を有している。
このように、流量測定装置1aでは、物性値検出部12が副流路部3aに配置され、流量検出部11が主流路部2aに配置されている。このため、流量測定装置1aでも、物性値検出部12の検出レンジに応じた流量に制御することが可能である。したがって、本変
形例によっても、測定対象流体の温度や物性値を精度よく検出することができる。なお、本変形例において、流量検出部11と物性値検出部12とを逆に配置してもよい。このような構成であっても、流体の温度に応じた値を直接検出するため、流体温度と環境温度との差の影響を低減させることができる。
<流量測定装置の変形例2>
本発明に係る流量測定装置の他の変形例について、図16A及び図16Bに基づいて説明する。なお、実施形態と対応する部材に関しては、対応する符号を付し、その説明を省略する。本変形例に係る流量測定装置は、独立した2つの副流路を有する点で、上述の流量測定装置とは異なっている。
図16Aは、本実施形態に係る流量測定装置1bを示す斜視図であり、図16Bは、図16Aに示される副流路部3を示す上面図である。図16Aおよび図16Bに示されるように、流量測定装置1bでは、副流路部3bは、その内部および上面に2つの副流路部が形成されている。
第1の副流路部は、流入用流路34bと、物性値検出用流路32bと、流出用流路35bとから構成されており、物性値検出用流路32bには、長手方向に延在する流路に、測定対象流体の物性値を検出するための物性値検出部12が配置されている。
第2の副流路部は、流入用流路34Bと、流量検出用流路33Bと、流出用流路35Bとから構成されており、流量検出用流路33Bには、長手方向に延在する流路に、測定対象流体の流量を検出するための流量検出部11が配置されている。
このように、流量測定装置1bでは、副流路部3bが独立した2つの副流路を有しており、物性値検出部12が第1の副流路部に配置され、流量検出部11が第2の副流路部に配置されている。このため、流量測定装置1bによれば、物性値検出部12および流量検出部11の検出レンジに応じた流量を、個別に制御することが可能である。したがって、本変形例によっても、測定対象流体の温度や物性値を精度よく検出することができる。
<流量測定装置の変形例3>
本発明に係る流量測定装置の他の変形例について、図17A〜図17Cに基づいて説明する。なお、実施形態と対応する部材に関しては、対応する符号を付し、その説明を省略する。本変形例に係る流量測定装置は、物性値検出用流路が、流量検出用流路内に形成されている点で、上述の流量測定装置と異なっている。
図17Aは、本実施形態に係る流量測定装置1cを示す斜視図である。図17Bは、図17Aに示される副流路部3cを示す斜視図である。図17Cは、図17Aに示される副流路部3cを示す上面図である。
図17A〜図17Cに示されるように、流量測定装置1cでは、副流路部3cは、流入用流路34と、物性値検出用流路32cと、流量検出用流路33cと、流出用流路35とから構成されている。
副流路部3cでは、物性値検出用流路32cが、流量検出用流路33c内に形成されており、測定対象流体の流れ方向に対して上流側に流量検出部11が配置され、下流側に物性値検出部12が配置されている。ここで、物性値検出用流路32cは、測定対象流体の流量を制御するための流量制御部材40によって、流量検出用流路33cと仕切られており、物性値検出部12は流量制御部材40の内部に配置されている。
流量制御部材40は、物性値検出用流路32cの物性値検出部12を通過する測定対象流体の流量を制御するための部材であり、第1側壁部40aと第2側壁部40bとから構成されている。第1側壁部40aおよび第2側壁部40bは何れも略コの字型の板状部材であり、それぞれの端部を対向させた状態で、所定の間隔をおいて配置されている。よって、第1側壁部40aと第2側壁部40bとの間隔を制御することによって、流量制御部材40の内部、すなわち、物性値検出用流路32cを通過する測定対象流体の流量を調整することができる。
このように、流量測定装置1cでは、副流路部3cが流量制御部材40を備え、流量制御部材40の内部に物性値検出用流路32cが設けられているため、副流路部3c内の任意の位置に物性値検出用流路32cを設けることが可能となる。また、流量制御部材40を備えることで、物性値検出用流路32cを通過する測定対象流体の流量を容易に制御することができる。
このように、物性値検出用流路32cが、流量検出用流路33c内に形成されて構成であっても、物性値検出部12および流量検出部11の検出レンジに応じた流量を個別に制御することが可能である。したがって、本変形例によっても、測定対象流体の温度や物性値を精度よく検出することができる。
<センサ素子の変形例>
図18は、図7に示される物性値検出部12の変形例の概略構成を示す上面図である。図18に示されるように、例えば温度検出部122を省略して、加熱部123と、温度検出部121とで、物性値検出部12aを構成してもよい。すなわち、加熱部123と温度検出部121とを、測定対象流体の流れ方向と直交する方向に並べて配置するようにしても、温度検出部121によって流体温度及び流体の物性値を検出することができる。
<環境温度センサの変形例>
上述の実施形態では、物性値検出部12が流体の温度を測定するものとして説明したが、これに代えて、物性値検出部12の検出値を用いて図11に示したような環境温度センサの測定値を補正するようにしてもよい。すなわち、実施形態に係る流量測定装置1に対し、図11に示したような環境温度センサをさらに設ける。なお、環境温度センサは、回路基板5が備えるASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のICが備
える温度センサであってもよい。そして、物性値検出部12の検出値を用いて、環境温度センサの測定値が流体温度を近似した値となるように補正する。
以上のような実施形態及び変形例の構成は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない範囲で可能な限り組み合わせることができる。また、流量測定装置1が実行する流量測定方法は、プロセッサ等の演算装置に実行させるプログラム、又はプログラムを格納する媒体として提供してもよい。
1 :流量測定装置
2 :主流路部
3 :副流路部
32 :物性値検出用流路
33 :流量検出用流路
4 :シール
5 :回路基板
6 :カバー
11 :流量検出部
111 :温度検出部
112 :温度検出部
113 :マイクロヒータ(加熱部)
12 :物性値検出部
121 :温度検出部
122 :温度検出部
123 :マイクロヒータ(加熱部)
13 :制御部
131 :検出値取得部
132 :特性値算出部
133 :流体温度算出部
134 :流量算出部
100 :センサ素子
101 :マイクロヒータ
102 :サーモパイル
103 :絶縁薄膜
104 :シリコン基台
105 :キャビティ

Claims (7)

  1. 主流路を流れる測定対象流体の流量に応じた値を検出する流量検出部と、
    前記測定対象流体の温度に応じた値を検出する流体温度検出部と、
    前記流量に応じた値を、前記温度に応じた値に基づいて補正し、前記測定対象流体の流量を算出する制御部と、
    を備える流量測定装置であって、
    前記流体温度検出部と前記流量検出部とは、異なる流路に設けられる
    流量測定装置。
  2. 前記流体温度検出部は、前記主流路から分岐した副流路に設けられる
    請求項1に記載の流量測定装置。
  3. 前記流量検出部には、前記測定対象流体を加熱する流量検出部内加熱部および前記測定対象流体の温度を検出する流量検出部内温度検出部が、前記測定対象流体の流れる方向に並んで設けられ、
    前記流体温度検出部には、前記測定対象流体を加熱する流体温度検出部内加熱部および前記測定対象流体の温度を検出する流体温度検出部内温度検出部が、前記測定対象流体の流れる方向とほぼ直交する方向に並んで設けられる
    請求項1又は2に記載の流量測定装置。
  4. 前記流体温度検出部内加熱部および前記流体温度検出部内温度検出部は、それぞれ一方向に細長い形状であり、長手方向は前記測定対象流体が流れる方向に沿って設けられる
    請求項3に記載の流量測定装置。
  5. 前記流体温度検出部内加熱部及び流体温度検出部内温度検出部は、薄膜上に設けられ、当該薄膜は所定の基台上に設けられると共に、当該基台は、前記流体温度検出部内加熱部及び流体温度検出部内温度検出部の下部にキャビティを有する
    請求項3又は4に記載の流量測定装置。
  6. 前記副流路の断面積は、前記流量検出部が設けられる流路の断面積よりも小さい
    請求項1から5のいずれか一項に記載の流量測定装置。
  7. 前記流体温度検出部は、前記測定対象流体の特性値を検出し、
    前記制御部は、さらに前記特性値を用いて前記温度に応じた値を補正し、前記測定対象流体の流量を算出する
    請求項1から6のいずれか一項に記載の流量測定装置。
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