JP2019002384A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

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Yukihiko Taguchi
幸彦 田口
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Abstract

【課題】可変容量圧縮機において、クランク室の圧力を速やかに昇圧させる。
【解決手段】可変容量圧縮機の制御弁300は、吐出室内の冷媒をクランク室に供給する供給通路の開度とクランク室と吸入室との間の排出通路の開度を制御するように構成されている。制御弁300において、第1弁孔316と第2弁孔320とを連通させるための連通路363は、副弁体ユニット360の副弁体362の挿通孔364の内周面と主弁体ユニット350の外周面との間の円筒状の第1連通路363aと、副弁体362の第1副弁部362aの外周面側を経由して延び背圧領域としての第1領域S1と第1連通路363aとを連通する第2連通路363bとを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、クランク室などの制御圧室の圧力に応じて吐出容量が変化する可変容量圧縮機に関する。
この種の可変容量圧縮機の一例として、特許文献1に記載の可変容量圧縮機が知られている。特許文献1に記載の可変容量圧縮機は、クランク室5と吐出室22とを接続する給気通路28と、クランク室5と吸入室21とを接続する抽気通路27と、給気通路28の開度を調整可能な第1制御弁CV1と、抽気通路27の開度を調整可能な第2制御弁CV2とを備え、クランク室5の圧力を第1制御弁CV1及び第2制御弁CV2により制御することにより吐出容量を変更可能に構成されている。そして、第2制御弁CV2は、第1制御弁CV1のバルブハウジング45内に組込まれ、第1制御弁CV1と一体化されている。
詳しくは、第1制御弁CV1は、給気通路28の一部を構成する連通路47を開閉する弁体部43を有する作動ロッド40と、バルブハウジング45に形成され弁体部43が収容される弁室46と、作動ロッド40を作動させるソレノイド部60とを有する。第2制御弁CV2は、弁室46内に摺動可能に保持される有底円筒状のスプール82を有する。このスプール82には、作動ロッド40の弁体部43が挿通される孔82eが形成されている。バルブハウジング45には、連通路47、ポート51、及び、ポート88が形成されている。連通路47の一端はポート52(吐出室22の圧力領域)に接続し、連通路47の他端は弁室46に開口している。ポート51の一端はクランク室5の圧力領域に接続しポート51の他端は弁室46に開口している。ポート88の一端は吸入室21の圧力領域に接続し、ポート88の他端は弁室46に開口している。第2制御弁CV2は、第1制御弁CV1の弁体部43が連通路47を開くと、連通路86を介して連通路47とポート51とを連通させると共にポート51とポート88との連通を遮断し、第1制御弁CV1の弁体部43が連通路47を閉じると、連通路47とポート51との連通を遮断すると共にポート51とホーと88とを連通するように構成されている。
特開2002−21721号公報
しかしながら、特許文献1に記載の可変容量圧縮機においては、連通路47とポート51とを連通するための連通路86は、スプール82に形成された孔82eと弁体部43との間の隙間からなり、通路断面積が小さく設定された固定絞りとして機能している。したがって、第1制御弁CV1の弁体部43が連通路47を開いたとしても、給気通路28内の冷媒流が固定絞りとして機能する連通路86により絞られ、クランク室5に十分な量の冷媒(ガス)を供給することができない。そのため、クランク室5の圧力の昇圧が緩慢になり、吐出容量の減少が遅れてしまい、ひいては、吐出容量の制御が不安定になるおそれがあった。
そこで、本発明は、従来に比べて、前記クランク室等の制御圧室の圧力を速やかに昇圧させることができる可変容量圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、圧縮前の冷媒が導かれる吸入室、前記吸入室内の冷媒を圧縮する圧縮部、前記圧縮部によって圧縮された圧縮後の冷媒が吐出される吐出室、内部圧力に応じて前記圧縮部の状態を変化させて吐出容量を変化させる制御圧室、及び、前記吐出室内の冷媒を前記制御圧室に供給する供給通路の開度を制御すると共に前記制御圧室と前記吸入室との間を接続する排出通路の開度を制御する制御弁を有する可変容量圧縮機が提供される。前記制御弁は、一方向に延伸し外周面を有するハウジングと、副弁体ユニットと、円柱状の主弁体ユニットと、ソレノイドユニットと、感圧装置とを含む。前記ハウジングは、弁収容室、一端が前記吐出室の圧力領域に接続し他端が前記弁収容室に開口する第1弁孔、一端が前記制御圧室の圧力領域に接続し他端が前記弁収容室に開口する第2弁孔、及び、一端が前記吸入室の圧力領域に接続し他端が前記弁収容室に開口する排出内部通路を有する。前記副弁体ユニットは、前記弁収容室内に設けられ前後差圧に応じて作動し、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させる第1の状態と、前記第2弁孔と前記排出内部通路とを連通させる第2の状態とに切り替わることにより前記排出通路の開度を制御する。前記主弁体ユニットは、前記副弁体ユニットの一端から他端に亘って貫通するように延設され、前記第1弁孔の周囲の第1弁座に離接して前記第1弁孔を開閉する主弁体を有する。前記ソレノイドユニットは、前記主弁体ユニットに前記第1弁孔の閉弁方向の付勢力を作用させる。前記感圧装置は、外部圧力に応答して前記主弁体ユニットに前記第1弁孔の開弁方向の付勢力を作用させる。前記副弁体ユニットは、前記主弁体ユニットの挿通用の挿通孔が形成された副弁体と、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させるための連通路と、を含む。前記副弁体は、前記主弁体の外周を囲み且つ前記第1弁座に対向するように配置されると共に前記弁収容室の内周面に摺接する外周面を有する第1副弁部を含む。前記副弁体は、前記主弁体が前記第1弁座から離間して前記第1弁座と前記第1副弁部との間の背圧領域の圧力が上昇した場合に、前記連通路を介して前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させると共に前記第2弁孔と前記排出内部通路との連通を遮断し、前記主弁体が前記第1弁座に当接して前記背圧領域の圧力が低下した場合に、前記第1弁孔と前記第2弁孔との連通を遮断すると共に前記第2弁孔と前記排出内部通路とを連通するように移動する構成とする。前記連通路は、前記副弁体の前記挿通孔の内周面と前記主弁体ユニットの外周面との間の円筒状の第1連通路と、前記第1副弁部の外周面側を経由して延び前記背圧領域と前記第1連通路とを連通する第2連通路とを含む。
本発明の前記一側面による前記可変容量圧縮機によれば、前記制御弁は前記吐出室内の冷媒を前記制御圧室に供給する供給通路の開度を制御すると共に前記制御圧室と前記吸入室と間を接続する排出通路の開度を制御する。前記制御弁において、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させるための連通路は、前記排出通路の開度を制御する副弁体ユニットの前記副弁体の前記挿通孔の内周面と前記主弁体ユニットの外周面との間の円筒状の第1連通路と、前記第1副弁部の外周面側を経由して延び前記背圧領域と前記第1連通路とを連通する第2連通路とを含む。つまり、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させるための連通路の背圧領域側の端部は、前記第1連通路と前記第2連通路とに分岐している。したがって、例えば、前記第1連通路の前記背圧領域側の端部が前記主弁体を囲む円筒状の絞り通路として機能させた場合であっても、前記主弁体ユニットが開弁時に、前記絞り通路に加えて前記第2連通路を介して冷媒を前記吐出室から前記制御圧室に供給することができるため、前記制御圧室に十分な量の冷媒が供給される。その結果、前記制御圧室の圧力が速やかに昇圧して、吐出容量がスムース(速やか)に減少し、ひいては、吐出容量を安定的に制御することができる。
このようにして、前記制御圧室の圧力を速やかに昇圧させることができる可変容量圧縮機を提供することができる。
本発明の一実施形態における可変容量圧縮機の断面図である。 前記可変容量圧縮機の制御弁の断面図である。 図2における要部の拡大図である。 前記可変容量圧縮機の副弁体ユニットとケースとの組立体の断面図である。 前記副弁体ユニットの動作状態を説明するための図面であり、(A)はクランク室への冷媒供給状態(第1の状態)を示し、(B)は第1弁孔の閉弁直後の状態を示し、(C)はクランク室からの放圧状態(第2の状態)を示す。 図3における要部の拡大図である。 前記制御弁の変形例を示す要部断面図である。 前記制御弁の別の変形例を示す要部断面図である。
[可変容量圧縮機の全体構成]
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明が適用された斜板式の可変容量圧縮機の概略構成を示す断面図である。この可変容量圧縮機は、特に限定されるものではないが、主に車両用のエアコンシステムに適用されるクラッチレス圧縮機として構成されている。
可変容量圧縮機100は、複数のシリンダボア101aが形成されたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端側に設けられたフロントハウジング102と、シリンダブロック101の他端側にバルブプレート103を介して設けられたシリンダヘッド104と、を含む。そして、シリンダブロック101、フロントハウジング102、バルブプレート103及びシリンダヘッド104は、複数の通しボルト105によって締結されて圧縮機ハウジングを構成している。
また、シリンダブロック101とフロントハウジング102とによってクランク室140が形成され、クランク室140内を横断するように駆動軸110が設けられている。駆動軸110は、前記圧縮機ハウジングに回転自在に支持されている。なお、図では省略しているが、フロントハウジング102とシリンダブロック101との間にはセンターガスケットが配置され、シリンダブロック101とシリンダヘッド104との間には、バルブプレート103の他にも、シリンダガスケット、吸入弁形成板、吐出弁形成板及びヘッドガスケットが配置されている。
駆動軸110の軸方向の中間部の周囲には、斜板111が配置されている。斜板111は、駆動軸110に固定されたロータ112にリンク機構120を介して連結され、駆動軸110と共に回転する。また、斜板111は、駆動軸110の軸線Oに対する角度(以下「傾角」という)が変更可能に構成されている。
リンク機構120は、ロータ112から突設された第1アーム112aと、斜板111から突設された第2アーム111aと、一端側が第1連結ピン122を介して第1アーム112aに対して回動自在に連結され、他端側が第2連結ピン123を介して第2アーム111aに対して回動自在に連結されたリンクアーム121と、を含む。
駆動軸110が挿通される斜板111の貫通孔111bは、斜板111が最大傾角と最小傾角の範囲で傾動可能な形状に形成されている。貫通孔111bには駆動軸110と当接する最小傾角規制部が形成されている。斜板111が駆動軸110の軸線Oに直交するときの斜板111の傾角(最小傾角)を0°とした場合、貫通孔111bの前記最小傾角規制部は、斜板111の傾角がほぼ0°となると駆動軸110に当接し、斜板111のそれ以上の傾動を規制するように形成されている。また、斜板111は、その傾角が最大傾角となるとロータ112に当接してそれ以上の傾動が規制される。
駆動軸110には、斜板111の傾角を減少させる方向に斜板111を付勢する傾角減少バネ114と、斜板111の傾角を増大させる方向に斜板111を付勢する傾角増大バネ115とが装着されている。傾角減少バネ114は、斜板111とロータ112との間に配置され、傾角増大バネ115は、斜板111と駆動軸110に固定されたバネ支持部材116との間に装着されている。
ここで、斜板111の傾角が前記最小傾角であるとき、傾角増大バネ115の付勢力の方が傾角減少バネ114の付勢力よりも大きくなるように設定されており、駆動軸110が回転していないとき、斜板111は、傾角減少バネ114の付勢力と傾角増大バネ115の付勢力とがバランスする傾角に位置決めされる。
駆動軸110の一端(図1における左端)は、フロントハウジング102のボス部102a内を貫通してフロントハウジング102の外側まで延在している。そして、駆動軸110の前記一端に図示省略の動力伝達装置が連結されている。駆動軸110とボス部102aとの間には軸封装置130が設けられており、軸封装置130によってクランク室140内は外部から遮断されている。
駆動軸110とロータ112の連結体は、ラジアル方向においては軸受131、132で支持され、スラスト方向においては軸受133、スラストプレート134で支持されている。そして、駆動軸110(及びロータ112)は、外部駆動源からの動力が前記動力伝達装置に伝達されることにより、前記動力伝達装置の回転と同期して回転するように構成されている。なお、駆動軸110の他端、すなわち、スラストプレート134側の端部と、スラストプレート134との隙間は、調整ネジ135によって所定の隙間に調整されている。
各シリンダボア101a内には、ピストン136が配置されている。ピストン136のクランク室140内に突出する突出部の内側空間には、一対のシュー137を介して、斜板111の外周部及びその近傍が収容され、これにより、斜板111は、ピストン136と連動する。そして、駆動軸110の回転に伴う斜板111の回転によってピストン136がシリンダボア101a内を往復動する。また、ピストン136のストローク量は、斜板111の傾角に応じて変化する。
シリンダヘッド104には、ほぼ中央に吸入室141が形成されると共に、吸入室141を環状に取り囲むように吐出室142が形成されている。吸入室141は、バルブプレート103に設けられた連通孔103a及び前記吸入弁形成板(図示省略)に形成された吸入弁(図示省略)を介してシリンダボア101aに連通している。吐出室142は、前記吐出弁形成板(図示省略)に形成された吐出弁(図示省略)及びバルブプレート103に設けられた連通孔103bを介してシリンダボア101aに連通している。
吸入室141は、吸入通路104aを介して図示省略の前記エアコンシステムの冷媒回路の低圧側に接続されている。
シリンダブロック101の上部には、冷媒の圧力脈動による騒音・振動を低減するため、マフラ160が設けられる。マフラ160は、シリンダブロック101の上部に区画形成されたマフラ形成壁101bと、マフラ形成壁101bに図示省略のシール部材を介して締結された蓋部材106とによって形成されている。マフラ160内のマフラ空間143には、逆止弁200が配置されている。
逆止弁200は、吐出室142とマフラ空間143とを連通する連通路144のマフラ空間143側の端部に配置されている。逆止弁200は、連通路144(上流側)とマフラ空間143(下流側)との圧力差に応答して動作する。具体的には、逆止弁200は、前記圧力差が所定値より小さい場合には連通路144を遮断し、前記圧力差が前記所定値より大きい場合には連通路144を開放するように構成されている。
吐出室142は、連通路144、逆止弁200、マフラ空間143及び吐出ポート106aで構成される吐出通路を介して、前記エアコンシステムの前記冷媒回路の高圧側に接続されている。また、前記エアコンシステムの前記冷媒回路の高圧側から吐出室142に向かう冷媒ガスの逆流が逆止弁200によって阻止される。
前記エアコンシステムの前記冷媒回路の低圧側の冷媒(圧縮前の冷媒)は、吸入通路104aを介して吸入室141に導かれる。吸入室141内の冷媒は、ピストン136の往復運動によってシリンダボア101a内に吸入され、圧縮されて吐出室142に吐出される。すなわち、本実施形態においては、シリンダボア101a及びピストン136によって吸入室141内の冷媒を圧縮する圧縮部が構成されている。そして、前記圧縮部によって圧縮された圧縮後の冷媒は、吐出室142に吐出され、その後、前記吐出通路を介して前記エアコンシステムの前記冷媒回路の高圧側へと導かれる。
シリンダヘッド104には、制御弁300が設けられている。制御弁300は、シリンダヘッド104に形成された制御弁収容穴104bに配置されている。
制御弁収容穴104bに配置された制御弁300は、吐出室142内の冷媒(吐出冷媒)をクランク室140に供給する供給通路145の一部を構成する流体通路を内部に有している。そして、制御弁300は、前記流体通路(つまり、供給通路145)の開度(通路断面積)を調整(制御)し、これによって、吐出室142からクランク室140への冷媒の供給量を制御するように構成されている。
また、前記流体通路の一部はクランク室140と吸入室141との間を接続する排出通路146(詳しくは、後述する第1排出通路146a)の一部を構成している。制御弁300は、前記流体通路の一部の開度(通路断面積)を調整(制御)することにより排出通路146の開度を調整(制御)し、これによって、クランク室140から吸入室141への冷媒の排出量を制御するように構成されている。なお、供給通路145、排出通路146及び制御弁300については後に詳述する。
このように、制御弁300がクランク室140への冷媒の供給量とクランク室140からの冷媒の排出量を制御することによってクランク室140の圧力を変化させる(調整する)ことができ、これによって、斜板111の傾角、つまり、ピストン136のストローク量を変化させて可変容量圧縮機100の吐出容量を変化させることができる。
詳しくは、クランク室140の圧力を変化させることにより、各ピストン136の前後の圧力差、換言すると、ピストン136を挟むシリンダボア101a内の圧縮室とクランク室140との圧力差を利用して斜板111の傾角を変化させることができ、その結果、ピストン136のストローク量が変化して可変容量圧縮機100の吐出容量が変化する。具体的には、クランク室140の圧力を低下させると、斜板111の傾角が大きくなってピストン136のストローク量が増加し、これによって、可変容量圧縮機100の吐出容量が増加するようになっている。
換言すれば、可変容量圧縮機100において、クランク室140は、内部圧力に応じて前記圧縮部の状態(具体的にはピストン136のストローク量)を変化させて可変容量圧縮機100の吐出容量を変化させる機能を有している。したがって、本実施形態においてはクランク室140が本発明の「制御圧室」に相当する。そして、制御弁300は、主に、供給通路145の開度を制御すると共に排出通路146の開度を制御し、クランク室140の圧力を調整するために用いられる。
ここで、図1に示されるように、制御弁300の外周面には、5つのOリング300a〜300eが取り付けられている。そして、これら5つのOリング300a〜300eによって、制御弁収容穴104b内が外部空間から遮断されると共に、制御弁収容穴104b内における制御弁300の外側空間が、制御弁収容穴104bの底面側(後述する制御弁300の感圧装置330側)から順に、第1外側空間104b1と、第2外側空間104b2と、第3外側空間104b3と、第4外側空間104b4とに区画されている。
第1外側空間104b1は、シリンダヘッド104に形成された連通路104cを介して吸入室141に連通している。したがって、第1外側空間104b1には、吸入室141の圧力Psが作用する。第2外側空間104b2は、シリンダヘッド104に形成された連通路104dを介して吐出室142に連通している。したがって、第2外側空間104b2には、吐出室142の圧力Pdが作用する。第3外側空間104b3は、シリンダヘッド104に形成された連通路104eを介して吸入室141に連通している。したがって、第3外側空間104b3には、吸入室141の圧力Psが作用する。第4外側空間104b4は、シリンダヘッド104に形成された連通路104f、バルブプレート103に形成された貫通孔及びシリンダブロック101に形成された連通路101cを介してクランク室140に連通している。したがって、第4外側空間104b4には、クランク室140の圧力Pcが作用する。
[供給通路]
次に、供給通路145について説明する。本実施形態においては、供給通路145は、連通路104d、第2外側空間104b2、制御弁300の内部の前記流体通路(詳しくは後に詳述する)、第4外側空間104b4、連通路104f、バルブプレート103の前記貫通孔、及び、連通路101cを経由する通路により構成されている。供給通路145は、制御弁300の内部を経由し制御弁300によって開閉される。
[排出通路]
次に、排出通路146について説明する。本実施形態においては、排出通路146は、第1排出通路146aと第2排出通路146bとを備えている。
第1排出通路146aは、連通路101c、バルブプレート103の前記貫通孔、連通路104f、第4外側空間104b4、制御弁300の内部の前記流体通路の一部(詳しくは後に詳述する)、制御弁300の内部の後述する第2弁室328、制御弁300の内部の後述する排出内部通路326、第3外側空間104b3、及び、連通路104eを経由する通路により構成されている。第1排出通路146aは制御弁300の内部を経由し制御弁300によって開閉される。第1排出通路146aが制御弁300により開閉されることにより、排出通路146の開度が調整される。
ここで、連通路101c、バルブプレート103の前記貫通孔、連通路104f、第4外側空間104b4、及び、制御弁300の内部の前記流体通路の一部(以下において、これらをまとめて「兼用通路」という)は、第1排出通路146aと供給通路145とを兼ねている。この兼用通路においては、クランク室140から冷媒を排出するとき(排出通路146として機能するとき)とクランク室140に冷媒を供給するとき(供給通路145として機能するとき)とでは、冷媒の流れ方向が逆になる。
また、本実施形態において、第2排出通路146bは、シリンダブロック101のフロントハウジング102側の端面を貫通してシリンダヘッド104側に延びる連通路101d、シリンダブロック101のシリンダヘッド104側の端面に開口する空間101e、及び、バルブプレート103に形成された固定絞り103cにより構成されている。第2排出通路146bは、制御弁300を迂回するように設けられ、クランク室140と吸入室141との間を常時連通している。なお、制御弁300によって開かれたときの第1排出通路146aの流路断面積は、第2排出通路146bの固定絞り103cの流路断面積より大きく設定されている。
[制御弁]
次に、図2及び図3を参照して制御弁300について詳細に説明する。図2は、制御弁300の断面図であり、図3は、図2における要部の拡大図である。
図2に示されるように、制御弁300は、バルブハウジング310と、感圧装置330と、ソレノイドユニット340と、主弁体ユニット350と、副弁体ユニット360とを含む。
[バルブハウジング]
バルブハウジング310は、略円柱状のバルブボディ311と、バルブボディ311の一端(ソレノイドユニット340側とは反対側の端部)に固定された有底円筒状のキャップ部材312と、を含む。本実施形態では、バルブハウジング310とソレノイドユニット340の後述するソレノイドハウジング341は、互いに嵌合することにより、一方向に延伸し外周面を有する制御弁ハウジングを構成している。本実施形態において、前記制御弁ハウジング(310,341)が本発明に係る「ハウジング」に相当する。
キャップ部材312は、バルブボディ311の一端面に形成された凹部311aと協働して感圧室313を形成する。感圧室313は、キャップ部材312の側面に形成された連通孔312aを介して外部圧力が作用する空間に連通している。詳しくは、本実施形態では、前記外部圧力が吸入室141の圧力Psであり、感圧室313は連通孔312aを介して吸入室141の圧力Psが作用する第1外側空間104b1に連通している。
バルブボディ311には、他端面(ソレノイドユニット340側の端面)311b側から順に、嵌合穴314、第1弁室315、第1弁孔316及び挿通孔317が形成されている。嵌合穴314、第1弁室315、第1弁孔316及び挿通孔317は、バルブボディ311の延伸方向の中心線(=制御弁300の中心線)X上に配置されている。
嵌合穴314は、バルブボディ311の他端面311bに開口する円柱状の穴として形成されている。嵌合穴314は、例えば、第1弁室315との接続側が中繰り加工等により拡径された拡径部位と、拡径部位より小径の嵌合部位とからなり、全体として段付き円柱状に形成されている。嵌合穴314には、円筒状の周壁318aと周壁318aの一端に設けられる端壁318bとからなる有底円筒状のケース318が嵌合される。詳しくは、ケース318は、周壁318aの端壁318b側の部位が嵌合穴314の前記嵌合部位における前記拡径部位側の端部に嵌合すると共に、周壁318aの先端が嵌合穴314の内底面(嵌合穴314と第1弁室315との接続面)に当接している。これにより、ケース318は、バルブボディ311の嵌合穴314内で位置決めされ、バルブボディ311に固定される。そして、嵌合穴314の前記嵌合部位における他端面311b側の端部には、ソレノイドユニット340が嵌合される。ケース318が嵌合穴314内で位置決めされた状態で、ソレノイドユニット340の端面はケース318の端壁318bの手前に位置しており、ソレノイドユニット340の端面とケース318の端壁318bとの間に連通空間部319が構成されている。
また、ケース318の端壁318bの中央部には第2弁孔320が開口され、ケース318の周壁318aには、排出孔318cが開口されている。第2弁孔320は、詳しくは、バルブボディ311の中心線X上に配置されている。すなわち、第2弁孔320、嵌合穴314、第1弁室315、第1弁孔316及び挿通孔317は、同一の中心線を有している。
第1弁室315は、嵌合穴314(詳しくは前記嵌合部位)よりも小径の円柱状の穴として形成されている。バルブボディ311の第1弁室315の形成壁は、ケース318と協働して、主弁体ユニット350の後述する主弁体351及び副弁体ユニット360を収容する弁収容室321を形成する。換言すると、本実施形態では、弁収容室321は、ケース318の内部空間と第1弁室315とにより構成されている。
第1弁孔316は、第1弁室315の底面に形成されている(開口している)。挿通孔317は、第1弁孔316から直線状に延びて感圧室313に開口している。すなわち、第1弁孔316と挿通孔317とは同一の径を有している。
本実施形態において、挿通孔317の感圧室313側の部位は、主弁体ユニット350を摺動自在に支持する支持孔317aを構成し、挿通孔317における支持孔317aよりも第1弁孔316側の部位は、第1弁孔316と支持孔317aとを連通する連通空間部317bを構成している。つまり、支持孔317aの一端は、連通空間部317bを介して第1弁孔316に連通しており、支持孔317aの他端は、感圧室313に開口している。
また、バルブボディ311には、第1ポート322、第2ポート323、第3ポート324、及び、絞り部を有する背圧逃し用絞り通路325が形成されている。
第1ポート322の一端は、バルブボディ311の外周面におけるOリング300aとOリング300bとの間の部位(つまり、第2外側空間104b2に対応する部位)に開口して、吐出室142の圧力領域に接続している。そして、第1ポート322の他端は、連通空間部317bの内周面に開口している。ここで、第1弁孔316の一端は、連通空間部317b及び第1ポート322を介して吐出室142の圧力領域に接続し、第1弁孔316の他端は、弁収容室321に開口している。詳しくは、第1弁孔316の他端は、弁収容室321の一端壁(第1弁室315の底面)に開口されている。
第2ポート323の一端は、バルブボディ311の外周面におけるOリング300cとOリング300dとの間の部位(つまり、第4外側空間104b4に対応する部位)に開口して、クランク室140の圧力領域に接続している。そして、第2ポート323の他端は、嵌合穴314の前記嵌合部位における連通空間部319の内周面に開口している。ここで、第2弁孔320の一端は、連通空間部319及び第2ポート323を介してクランク室140の圧力領域に接続し、第2弁孔320の他端は、弁収容室321に開口している。詳しくは、第2弁孔320の他端は、弁収容室321の他端壁(ケース318の端壁318bの内端面)に開口されている。
第3ポート324の一端は、バルブボディ311の外周面におけるOリング300bとOリング300cとの間の部位(つまり、第3外側空間104b3に対応する部位)に開口して、吸入室141の圧力領域に接続している。そして、第3ポート324の他端は、嵌合穴314の前記拡径部位の内周面に開口している。なお、第1ポート322、第2ポート323、及び、第3ポート324は、それぞれ、バルブボディ311の周方向に離間した複数の箇所に形成され、バルブボディ311の径方向に延びている。
本実施形態では、第3ポート324、嵌合穴314の前記拡幅部位の内周面とケース318の周壁318aの外周面との間の空間314a、及び、ケース318の周壁318aの排出孔318cによって形成される通路が、第1排出通路146aの一部を構成する制御弁300の内部の排出内部通路326を構成する。排出内部通路326の一端は、吸入室141の圧力領域に接続し、排出内部通路326の他端は弁収容室321に開口する。詳しくは、排出内部通路326の一端(つまり、第3ポート324の前記一端)は、バルブボディ311の外周面における第3外側空間104b3に対応する部位に開口して、吸入室141の圧力領域に接続している。また、排出内部通路326の前記他端(つまり、排出孔318cの弁収容室321側の一端)は、弁収容室321の内周面(ケース318の周壁318aの内周面)に開口されている。なお、排出孔318cは、例えば、周壁318aの周方向に離間した複数の箇所に形成され、周壁318aの径方向に延びている。
背圧逃し用絞り通路325の一端は、バルブボディ311の外周面における第3ポート324とOリング300bとの間の部位(第3外側空間104b3に対応する部位)に開口して、吸入室141の圧力領域に接続している。そして、背圧逃し用絞り通路325の他端は、第1弁室315の底面における第1弁孔316の周囲に形成される第1弁座327と副弁体ユニット360(詳しくは後述する第1副弁部362a)との間の背圧領域としての第1領域S1に開口している。
[感圧装置]
感圧装置330は、感圧室313に配置されている。感圧装置330は、有底蛇腹状のベローズ330aと、ベローズ330aの開口端を閉塞する閉塞部材330bと、ベローズ330aの内部に配置されてベローズ330aを伸長させる方向に付勢する第1付勢部材(圧縮コイルバネ)330cと、閉塞部材330bとバルブボディ311との間に配置されてベローズを収縮させる方向に付勢する第2付勢部材(圧縮コイルバネ)330dと、を含む。
ベローズ330aの内部は、真空状態となっており、ベローズ330aは、外部圧力に応答して伸縮する。本実施形態では、前記外部圧力は吸入室141の圧力であり、ベローズ330aは、感圧室313の圧力(すなわち、吸入室141の圧力Ps)に応答して伸縮する。具体的には、ベローズ330aは、感圧室313(吸入室141の圧力Ps)の低下に伴って伸長する。
[ソレノイドユニット]
ソレノイドユニット340は、ソレノイドハウジング341と、ソレノイドハウジング341に内蔵された固定鉄心342、可動鉄心343、付勢部材344、収容部材345及びコイル組立体346とを含む。
ソレノイドハウジング341は、固定鉄心342、可動鉄心343、付勢部材344、収容部材345及びコイル組立体346を保持又は収容する。ソレノイドハウジング341は、円筒状の周壁部341aと、周壁部341aの一端(バルブハウジング310側の端部)に固定された端壁部341bとを含む。
固定鉄心342は、一端面側の小径部342aと、小径部342aよりも大径の他端面側の大径部342bと、を有する。固定鉄心342には、挿通孔342cが軸方向に貫通形成されている。そして、バルブボディ311の他端面311b側の所定範囲がソレノイドハウジング341の端壁部341bに形成された嵌合穴341dに嵌合されると共に、固定鉄心342の大径部342bがバルブボディ311の他端面311bに形成された嵌合穴314に嵌合されて、バルブハウジング310とソレノイドユニット340とが一体化されている。そして、バルブハウジング310(バルブボディ311、キャップ部材312)とソレノイドハウジング341とからなる前記制御弁ハウジング(310,341)が構成される。
可動鉄心343は、固定鉄心342の前記一端面との間に所定の隙間を有して配置されている。なお、ソレノイドハウジング341、固定鉄心342及び可動鉄心343は、磁性材料で形成されている。
付勢部材344は、固定鉄心342と可動鉄心343との間に配置され、可動鉄心343を固定鉄心342の前記一端面から離れる方向に付勢する。本実施形態においては、圧縮コイルバネが付勢部材344として用いられている。
収容部材345は、非磁性材料で有底円筒状に形成されている。収容部材345は、可動鉄心343が固定鉄心342の前記一端面に対して離接方向に移動可能なように、固定鉄心342の小径部342a、可動鉄心343及び付勢部材344を収容する。
コイル組立体346は、ソレノイドコイル(以下単に「コイル」という)346aと、閉塞部材346bと、を含む。コイル346aは、樹脂で覆われており、収容部材345の周囲に配置されている。本実施形態において、コイル346aは、ソレノイドハウジング341の周壁部341aの内側に形成された収容空間に収容されている。閉塞部材346bは、ソレノイドハウジング341の周壁部341aの他端を閉塞する部材であり、例えば磁性快削鋼で形成されている。閉塞部材346bは、可動鉄心343の径方向の周囲に配置され、樹脂によってコイル346aと一体化されている。なお、図2中の346cは、コイル組立体346の樹脂部である。
そして、コイル346aが通電されると、ソレノイドハウジング341、固定鉄心342、可動鉄心343及びコイル組立体346の閉塞部材346bは、磁気回路を形成し、付勢部材344の付勢力に抗して可動鉄心343を固定鉄心342の前記一端面に向かって移動させる電磁力(磁気吸引力)を発生する。
[主弁体ユニット]
主弁体ユニット350は、主弁体351と、第1ロッド352と、第2ロッド353と、を含み、弁収容室321内に収容された副弁体ユニット360の一端から他端に亘って貫通するように延設されている。本実施形態においては、主弁体351、第1ロッド352及び第2ロッド353が一体に形成されて円柱状(ロッド状)の主弁体ユニット350を構成している。
主弁体351は、弁収容室321のうちの第1弁室315に収容されて第1弁孔316を開閉する。具体的には、主弁体351は、その第1弁孔316側の端部の周縁部が第1弁室315の前記底面の第1弁孔316の周囲の第1弁座327に離接することによって第1弁孔316を開閉する。
第1ロッド352は、バルブボディ311に形成された挿通孔317に挿通される。第1ロッド352の一端は、主弁体351の第1弁孔316側の前記端部の中央部に連結され、第1ロッド352の他端は、感圧装置330の閉塞部材330bに離間可能に連結されている。
具体的には、図3に示すように、第1ロッド352は、大径部352aと、大径部352aよりも小径の小径部352bと、を有する。そして、大径部352aが挿通孔317の支持孔317aに摺動自在に支持され、小径部352bが第1弁孔316と挿通孔317の連通空間部317bとに挿通されている。
第2ロッド353は、固定鉄心342に形成された挿通孔342cに挿通されている。第2ロッド353の一端は、主弁体351の第1弁孔316側とは反対側の端部に連結され、第2ロッド353の他端は、可動鉄心343に連結されている。
本実施形態では、第2ロッド353は、図3に示すように、大径部353aと、大径部353aよりも小径の小径部353bと、を有する。そして、大径部353aが挿通孔342cに挿通され、小径部353bが弁収容室321に配置されている。大径部353aの小径部353b側の所定範囲は、嵌合孔341に嵌合されたケース318の端壁318bに形成された第2弁孔320内に配置されている。
また、本実施形態では、第2ロッド353は、図3に示すように、さらに、第1案内部353cと、第2案内部353dと、を有する。第1案内部353cは、第2ロッド353の主弁体351側の端部を構成し、主弁体351側に向うにしたがって徐々に拡径する円錐状の外周面を有する。第2案内部353dは、小径部353bと大径部353aとの間に設けられ、大径部353a(つまり第2弁孔320)側に向うにしたがって徐々に拡径する円錐状の外周面を有する。
ここで、上述のように、感圧装置330において、ベローズ330aは、吸入室141の圧力Psに応答して伸縮する。そして、吸入室141の圧力Psの低下に伴ってベローズ330aが所定長さ以上に伸長すると、閉塞部材330bが主弁体ユニット350の第1ロッド352の前記他端に連結されて、主弁体ユニット350は、主弁体351が第1弁孔316を開く方向に付勢される。つまり、感圧装置330は、外部圧力である吸入室141の圧力Psに応答して主弁体ユニット350に第1弁孔316の開弁方向の付勢力を作用させる。
また、ソレノイドユニット340においては、コイル346aが通電されると可動鉄心343を固定鉄心342の前記一端面に向かって移動させる電磁力が発生する。そして、発生した電磁力によって可動鉄心343が移動すると、主弁体ユニット350は、主弁体351が第1弁孔316を閉じる方向に付勢される。つまり、ソレノイドユニット340は、コイル346aが通電されて可動鉄心343が固定鉄心342の前記一端面に向かって移動することによって、主弁体ユニット350に第1弁孔316の閉弁方向の付勢力を作用させる。
[供給通路の開度の調整動作]
次に、制御弁300における供給通路145の開度の調整動作を簡単に説明する。
前記エアコンシステムの作動時、つまり可変容量圧縮機100の作動状態では、空調設定(車室設定温度)や外部環境などに基づき、図示省略の制御装置によってソレノイドユニット340のコイル346aの通電量が設定される。コイル346aは、例えば、400Hz〜500Hzの範囲の所定の周波数でパルス幅変調(PWM制御)により駆動されて、前記通電量が設定される。すると、制御弁300は、吸入室141の圧力Psが前記通電量に対応する所定値になるように、主弁体ユニット350(の主弁体351)によって第1弁孔316(すなわち、供給通路145)の開度を調整して可変容量圧縮機100の吐出容量を制御する。具体的には、制御弁300は、吸入室141の圧力Psの圧力に応答して第1弁孔316(すなわち、供給通路145)の開度を自律的に調整するように動作する。
また、前記エアコンシステムの作動が停止される、つまり可変容量圧縮機100が作動状態から非作動状態に切り替わると、前記制御装置によってソレノイドユニット340のコイル346aへの通電がOFFされる。すると、ソレノイドユニット340においては、付勢部材344の付勢力によって可動鉄心343が固定鉄心342の前記一端面から離れる方向に移動し、可動鉄心343の移動に伴って主弁体ユニット350(の主弁体351)が第1弁孔316を開く方向に移動し、第1弁孔316(すなわち、供給通路145)が最大に開かれる。これにより、冷媒がクランク室140に供給されてクランク室140の圧力が上昇し、可変容量圧縮機100の吐出容量が最小となる。
[副弁体ユニットの概要]
図4は、副弁体ユニット360とケース318との組立体の拡大断面図である。
副弁体ユニット360は、図4に示すように、ケース318と一体に組立てられる。前記組立体は、図2及び図3に示すように、ケース318が前述したように嵌合穴314に嵌合されて位置決めされることにより、バルブボディ311に固定される。これにより、副弁体ユニット360は、ケース318の前記内部空間と第1弁室315とからなる弁収容室321内に収容された状態になる。
副弁体ユニット360は、弁収容室321内に固定される区画部材361と、弁収容室321に収容され弁収容室321の中心軸(=バルブボディ311の中心線X)の延伸方向)に沿って移動する副弁体362と、連通路363とを含む。
区画部材361は、弁収容室321を、第1弁孔316が開口する第1弁室315と第2弁孔320及び排出内部通路326(詳しくは排出孔318c)が開口する第2弁室328とに区画する部材である。本実施形態では、弁収容室321は前述したようにケース318の前記内部空間と第1弁室315とからなる。したがって、第2弁室328はケース318の前記内部空間により構成されている。
本実施形態では、ケース318の周壁318aの開口端部には、図4に示すように、区画部材361用の嵌合穴318dと、嵌合穴318dより小径の小径孔部318eが形成されている。そして、区画部材361は、概ね円盤状に形成されると共に、その中央部に挿通孔361aが貫通形成されている。挿通孔361aには、副弁体362が挿通される。区画部材361の第1弁室315側の面には、挿通孔361aを囲むと共に第1弁室315側に突出する円環状の突出部361bが形成されている。区画部材361は、例えば、嵌合穴318dに嵌合されると共に、その周縁部が嵌合穴318dと小径孔部318eとの接続面に当接して、ケース318に位置決め固定される。
副弁体362は、具体的には、図4に示すように、第1副弁部362aと、第2副弁部362bと、軸部362cとを一体的に備える。副弁体362には、主弁体ユニット350の挿通用の挿通孔364が形成されている。挿通孔364は、副弁体362の一端から他端に亘って副弁体362の中心線に沿って貫通するように形成されている。挿通孔364の詳細については後に詳述する。
第1副弁部362aは、主弁体ユニット350の主弁体351の外周を囲み且つ第1弁座327に対向するように配置される。そして、第1副弁部362aは、弁収容室321の内周面に摺接する外周面を有する。第1副弁部362aは、弁収容室321のうちの第1弁室315に配置され、第1弁孔316の周囲に形成される第1弁座327に離接する部材である。
第2副弁部362bは、弁収容室321のうちの第2弁室328に配置され、第2弁孔320の周囲(詳しくは端壁318bの第2弁室328側の面)に形成される第2弁座318f(図3及び図4参照)に離接する部材である。
軸部362cは、第1副弁部362aと第2副弁部362bとを連結すると共に区画部材361を貫通し且つ第1副弁部362a及び第2副弁部362bの外径よりも小さい軸外径を有する部材である。
連通路363は、第1弁孔316と第2弁孔320とを連通させるための通路であり、第1連通路363aと第2連通路363bとを含む。第1連通路363aは、副弁体362の挿通孔364の内周面と主弁体ユニット350の外周面との間の円筒状の領域からなる通路である。第2連通路363bは、第1副弁部362aの外周面側を経由して延び第1領域(背圧領域)S1と第1連通路363aとを連通する通路である。なお、副弁体362及び第1連通路363a及び第2連通路363bの詳細については、後に説明する。
[副弁体ユニットの動作]
図5は、副弁体ユニット360の動作状態を説明するための要部断面図であり、図5(A)は吐出室142からクランク室140への冷媒供給状態(第1の状態)を示し、図5(B)は前記第1の状態において第1弁孔316が閉弁された直後の状態(閉弁直後の状態)を示し、図5(C)はクランク室140から吸入室141への放圧状態(第2の状態)を示す。つまり、副弁体ユニット360は、前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替わるように構成されている。
副弁体362の第1弁孔316側の端面は、供給通路145のうちの副弁体362より吐出室142側の領域の圧力、いわゆる背圧Pmを受ける。一方、副弁体362の第2弁孔320側の端面は、クランク室140の圧力Pcを受ける。そして、副弁体362は、背圧Pmと圧力Pcとの圧力差ΔP(ΔP=Pm−Pc)に応答して、弁収容室321内を中心線Xの延伸方向に移動する。なお、背圧Pmを受ける中心線X方向の副弁体362の受圧面積s1とクランク室140の圧力Pcを受ける副弁体362の受圧面積s2は、例えばs1=s2に設定されるが、副弁体362の動作を調整するためs1>s2或いはs1<s2に設定することができる。また、本実施形態では、前述したように、バルブボディ311には、第1領域S1と吸入室141とを連通する背圧逃し用絞り通路325が形成されている。この背圧逃し用絞り通路325は、主弁体ユニット350が第1弁孔316を閉弁して供給通路145が閉鎖されたとき、第1領域S1内の冷媒を吸入室141側へと逃がすために設けられている。背圧逃し用絞り通路325は絞り部を有するので、第1領域S1から背圧逃し用絞り通路325を介して吸入室141に流出する冷媒の量は僅かである。
まず、前記第2の状態から前記第1の状態への切替動作について説明する。
第1副弁部362aが第1弁座327に当接している状態(図5(C)、第2の状態)で、主弁体ユニット350の主弁体351が第1弁座327から離間して第1弁孔316が開弁されると、第1副弁部362aに作用する背圧Pmが高くなる。その後、背圧Pmがクランク室140の圧力Pcよりも高くなると(Pm−Pc>0の状態では)、第1副弁部362aが第1弁座327から離間し始める。そして、図5(A)に示すように、第2副弁部362bが第2弁座318fに当接したとき、第1副弁部362aが第1弁座327から最大に離間した状態(第1の状態)となる。これにより、副弁体ユニット360は、第2の状態から第1の状態に切り替わる。この第1の状態では、第2弁孔320と排出内部通路326との連通が遮断されてクランク室140と吸入室141とを連通する排出通路146のうちの第1排出通路146aが閉鎖されると同時に、第1弁孔316と第2弁孔320とが連通路363を介して連通されて吐出室142とクランク室140とを連通する供給通路145が開放される。
つまり、主弁体ユニット350が第1弁孔316を開弁すると、排出通路146のうちの制御弁300の内部を経由する第1排出通路146aが閉鎖されると同時に、第1弁孔316と第2弁孔320とが連通され、第1連通路363a及び第2連通路363bからなる連通路363を介して吐出室142の冷媒がクランク室140に供給されるようになる。
これによって、排出通路146のうちの制御弁300を迂回するように設けられクランク室140と吸入室141との間を常時連通する第2排出通路146bのみが開放される状態となり、排出通路146の最小開口面積が固定絞り103cの開口面積となる。このため、クランク室140から吸入室141への冷媒の排出が抑制される状態となる。そして、この状態で、第1弁孔316から流入した冷媒が第1連通路363a及び第2連通路363bからなる連通路363を介して速やかにクランク室140へ供給されることにより、クランク室140の圧力が上昇し易くなる。その結果、供給通路145の開度に応じてクランク室140内の圧力が速やかに上昇して斜板111の傾斜角が最大から減少し、ピストンストローク(吐出容量)を速やかに制御することができる。
また、本実施形態では、供給通路145は、連通路104d(図1参照)、第2外側空間104b2(図1及び図2参照)、第1ポート322、連通空間部317b、第1弁孔316、第1領域S1、連通路363(第1連通路363a、第2連通路363b)、第2弁孔320、連通空間部319、第2ポート323、第4外側空間104b4(図1及び図2参照)、連通路104f、バルブプレート103の前記貫通孔、及び、連通路101cから構成されている。したがって、本実施形態では、供給通路145の一部を構成する制御弁300の内部の前記流体通路は、第1ポート322、連通空間部317b、第1弁孔316、第1領域S1、連通路363(第1連通路363a、第2連通路363b)、第2弁孔320、連通空間部319、第2ポート323である。
次に、前記第1の状態から前記第2の状態への切替動作について説明する。
第2副弁部362bが第2弁座318fに当接している状態(図5(A)、第1の状態)で、主弁体ユニット350閉弁方向に移動し始める。そして、主弁体351が図5(B)に示すように第1弁座327に当接して第1弁孔316が閉弁されると、第1弁室315内の冷媒は背圧逃し用絞り通路325を介して吸入室141に排出され、第1副弁部362aに作用する背圧Pmが徐々に低くなる。その後、背圧Pmがクランク室140の圧力Pcよりも低くなると(Pm−Pc<0の状態では)、冷媒が第2弁孔320及び第1連通路363aを経由して第1弁室315側に向って逆流する。副弁体362はこの逆流する冷媒流に押圧されて第1弁座327側に移動して、第2副弁部362bが第2弁座318fから離間し始める。そして、第1副弁部362aが、図5(C)に示すように、第1弁座327に当接したとき、第2副弁部362bが第2弁座318fから最大に離間した状態となる(第1の状態→第2の状態)。これにより、副弁体ユニット360は第1の状態から第2の状態に切り替わる。この第2の状態では、第2弁孔320と排出内部通路326とが第2弁室328を介して連通されて、第1排出通路146aの開度が最大開度になると同時に、第1弁孔316と第2弁孔320との連通路363を介した連通が遮断されて供給通路145が閉鎖される。
つまり、主弁体ユニット350が第1弁孔316を閉弁すると、供給通路145が閉鎖されると同時に、第2弁孔320と排出内部通路326とが連通され、第1排出通路146aと、第2排出通路146bとを介してクランク室140の冷媒が吸入室141に排出されるようになる。
これによって、吐出室142からクランク室140に向けた冷媒の供給が停止されると共に、排出通路146が最大に開放された状態となる。このため、クランク室140の冷媒は第2排出通路146b(固定絞り103c)及び第1排出通路146aを介して速やかに吸入室141に排出される。その結果、クランク室140の圧力が吸入室141の圧力と速やかに同等となって斜板の傾斜角が最大となり、ピストンストローク(吐出容量)が速やかに最大となる。
また、本実施形態では、第1排出通路146aは、連通路101c、バルブプレート103の前記貫通孔、連通路104f、第4外側空間104b4、第2ポート323、連通空間部319、第2弁孔320、第2弁室328、排出内部通路326(詳しくは、排出孔318c、空間314a、第3ポート324)、第3外側空間104b3、及び、連通路104eから構成される。したがって、本実施形態では、第1排出通路146aの一部を構成する制御弁300の内部の前記流体通路の一部は、第2弁孔320、連通空間部319、第2ポート323である。そして、本実施形態において、第1排出通路146aと供給通路145とを兼ねる前記兼用通路は、連通路101c、バルブプレート103の前記貫通孔、連通路104f、第4外側空間104b4、及び、制御弁300の内部の前記流体通路の一部(つまり、第2ポート323、連通空間部319、第2弁孔320)である。
このように、副弁体362は、主弁体ユニット350の主弁体351が第1弁座327から離間して第1弁座327と第1副弁部362aとの間の第1領域S1の圧力(つまり、背圧Pm)が上昇した場合に、連通路363を介して第1弁孔316と第2弁孔320とを連通させると共に第2弁孔320と排出内部通路326との連通を遮断するように移動する。一方、副弁体362は、主弁体351が第1弁座327に当接して第1領域S1の圧力(背圧Pm)が低下した場合に、第1弁孔316と第2弁孔320との連通を遮断すると共に第2弁孔320と排出内部通路326とを連通するように移動する。
換言すると、副弁体ユニット360は、弁収容室321内に設けられ前後差圧(前記圧力差)ΔPに応じて作動し、第1弁孔316と第2弁孔320とを連通させる第1の状態と、第2弁孔320と排出内部通路326とを連通させる第2の状態とに切り替わることにより排出通路146の開度を制御するように構成されている。
[副弁体ユニットの詳細構造]
次に、副弁体362の第1副弁部362a、第2副弁部362b及び軸部362cの構造について、図3、図4及び図6を参照して詳述する。図6は、図3における要部の拡大図である。
第1副弁部362aは、摺動部362a1と、前端部362a2と、後端部362a3とを含む。
摺動部362a1は、弁収容室321(詳しくは第1弁室315)の内周面に摺接する外周面を有し、第1弁室315を第1弁孔316側の第1領域S1と区画部材361側の第2領域S2とに区画する。摺動部362a1は、概ね円柱状に形成され、後端部362a3の外径よりも大きい外径を有する。摺動部362a1の外周面が第1弁室315の内周面に摺動可能に支持されている。
摺動部362a1の径方向中央部には、第1小径孔部364aが貫通形成される。第1小径孔部364aの一端は第1弁孔316に対向して第1領域S1に接続し、第1小径孔部364aの他端は後端部362a3の後述する第1大径孔部364bに接続する。
また、摺動部362a1には、第2連通路363bの一部を構成する連通路363b1が形成されている。連通路363b1は、第1領域S1と第2領域S2とを連通させるための通路である。連通路363b1は、例えば、摺動部362a1の外周面に形成される溝(スリット)からなる。連通路363b1は、一つでもよいが、本実施形態では、摺動部362a1の周方向に離間した複数の角度位置において、摺動部362a1の軸線方向にそれぞれ延びる溝からなるものとする。なお、図に示す断面角度位置では、連通路363b1は一つであるが、実際には複数形成されている。
前端部362a2は、摺動部362a1の第1領域S1側の端部に形成され第1弁座327に離接する。前端部362a2は、例えば、摺動部362a1の第1領域S1側の端部から円環状に突設される。
前端部362a2には、第2連通路363bの一部を構成する第2連通路用絞り通路363b2が形成されている。第2連通路用絞り通路363b2の通路断面積は、第2連通路363bの最小通路断面積になるように設定されており、第2連通路用絞り通路363b2は第2連通路363bの絞り部を構成する。第2連通路用絞り通路363b2は、円環状の前端部362a2の周方向の所定角度位置で前端部362a2を貫通し、前端部362a2の径方向内側領域と径方向外側領域とを連通している。
後端部362a3は、摺動部362a1の第2領域S2側の端部から区画部材361側に向って延伸すると共に面一な外周面を有し筒状に形成される。後端部362a3の外径は、摺動部362a1の外径よりも小さく、区画部材361の円環状の突出部361bの外径と同程度に形成される。筒状の後端部362a3の開口端部には、軸部362cの端部が嵌合される。軸部362cが後端部362a3に嵌合された状態で、後端部362a3は、軸部362cの外径と同径の内径を有する円柱状の第1大径孔部364bを有する。この第1大径孔部364bは、第1小径孔部364aよりも大きい内径を有し、第1小径孔部364aの前記他端に接続する。
また、後端部362a3の周壁には、第2連通路363bの一部を構成する後端部貫通孔363b3が貫通形成されている。後端部貫通孔363b3は、後端部362a3の周方向の所定角度位置で後端部362a3の周壁を貫通し、第2領域S2と後端部362a3内の領域(つまり、第1大径孔部364b)とを連通している。
第2副弁部362bは、例えば、軸部362cと伴に一体的に形成されている。この第2副弁部362bと軸部362cとの一体形成体には、円柱状の第2小径孔部364cと、第2小径孔部364cより大径の円柱状の第2大径孔部364dとが形成されている。第2小径孔部364cの一端は、前記一体形成体の一端面に開口して第1大径孔部364bに接続し、第2小径孔部364cの他端は第2大径孔部364dに接続している。また、第2大径孔部364dの一端は第2小径孔部364cに接続し、第2大径孔部364dの他端は、前記一体形成体の他端面に開口して第2弁孔320に対向している。第2小径孔部364cの内径は、主弁体351の外径より大きく設定されている。第2大径孔部364dの内径は、例えば、第2弁孔320の内径と同径に設定されている。
[主弁体ユニット挿通用の挿通孔]
次に、主弁体ユニット350の挿通用の挿通孔364について、図3、図4及び図6を参照して詳述する。
本実施形態では、摺動部362a1の第1小径孔部364aには、主弁体ユニット350の主弁体351が挿通される。また、後端部362a3の第1大径孔部364bには、主弁体ユニット350の第2ロッド353の第1案内部353cが配置される。そして、第2副弁部362bと軸部362cとの前記一体形成体の第2小径孔部364cには、主弁体ユニット350の第2ロッド353の小径部353bが配置され、第2大径孔部364dには、第2ロッド353の第2案内部353dが配置される。そして、第1小径孔部364a、第1大径孔部364b、第2小径孔部364c及び第2大径孔部364dは、バルブボディ311の中心線Xに沿って副弁体362の一端から他端に亘って貫通するように形成されている。したがって、本実施形態では、主弁体ユニット350の挿通用の挿通孔364は、第1小径孔部364a、第1大径孔部364b、第2小径孔部364c及び第2大径孔部364dにより構成されている。
換言すると、本実施形態では、副弁体362の第1弁座側端部である第1副弁部362aにおける挿通孔364は、主弁体351が挿通される第1小径孔部364aと第1小径孔部364aより大径の第1大径孔部364bとからなる段付き円柱状に形成されている。また、副弁体362の第2弁座側端部における挿通孔364は、第1大径孔部364bに連通する第2小径孔部364cと第2弁座318fに面すると共に第2小径孔部364cより大径の第2大径孔部364dとからなる段付き円柱状に形成されている。なお、挿通孔364は、主弁体ユニット350を非接触で挿通するように形成されている。これによって、主弁体ユニット350がPWM制御により微振動しても、この微振動が副弁体ユニット360に直接的に伝達されることを回避することができる。
[第1連通路及び第2連通路]
また、本実施形態では、副弁体362の挿通孔364の内周面と主弁体ユニット350の外周面との間の円筒状の通路である第1連通路363aは、第1小径孔部364aの内周面、第1大径孔部364bの内周面、第2小径孔部364cの内周面及び第2大径孔部364dの内周面と、主弁体ユニット350の外周面との間の領域からなる円筒状の通路により構成されている。
ここで、本実施形態では、第1弁座327は、図6に示すように、凹部327aと、主弁体用弁座面327bと、副弁体用弁座面327cとを含む。凹部327aは、凹状に形成され、その凹部底面に第1弁孔316の前記他端が開口される。主弁体用弁座面327bは、凹部327aの前記凹部底面における第1弁孔316の周囲に形成され、主弁体351の第1弁孔316側の端部の周縁部が当接する円環状の座面である。副弁体用弁座面327cは、凹部327aの周囲に形成され、副弁体362の第1弁孔316側の端部の周縁部(つまり、第1副弁部362aの前端部362a2)が当接する円環状の座面である。したがって、第1副弁部362aの前端部362a2が副弁体用弁座面327cから離間している前記第1の状態及び前記閉弁直後の状態(図5(A)及び図5(B))においては、第1弁室315のうちの第1弁座327から摺動部362a1までの領域が、背圧領域としての第1領域S1に相当する。一方、第1副弁部362aの前端部362a2が副弁体用弁座面327cに当接している前記第2の状態(図5(C))においては、第1弁座327における凹部327aと、前端部362a2と、摺動部362a1の第1弁座327側の端面とにより区画された領域が、背圧領域としての第1領域S1に相当する。
前記第1の状態及び前記閉弁直後の状態(図5(A)及び図5(B))においては、第1領域S1は、第1連通路363aのうちの第1小径孔部364aの内周面と主弁体351の外周面との間の隙間からなる円環状の通路を介して第1大径孔部364bに連通すると共に、摺動部362a1の連通路363b1、及び、後端部362a3の後端部貫通孔363b3を経由する通路(つまり、第1副弁部362aの外周面側を経由して延びる通路)を介して第1大径孔部364b(第1連通路363a)に連通する。そして、前記第2の状態(図5C)においては、第1領域S1は、第1連通路363aのうちの第1小径孔部364aの内周面と主弁体351の外周面との間の隙間からなる円環状の通路を介して第1大径孔部364bに連通すると共に、前端部362a2の第2連通路用絞り通路363b2、摺動部362a1の連通路363b1、及び、後端部362a3の後端部貫通孔363b3を経由する通路(つまり、第1副弁部362aの外周面側を経由して延びる通路)を介して第1大径孔部364b(第1連通路363a)に連通する。
このように、本実施形態では、第1副弁部362aの外周面側を経由して延び前記背圧領域としての第1領域S1と第1連通路363aとを連通する第2連通路363bは、前端部362a2の第2連通路用絞り通路363b2、摺動部362a1の連通路363b1、及び、後端部362a3の後端部貫通孔363b3を経由する通路により構成されている。
本実施形態では、第1連通路363aの第1弁孔316側の端部(つまり、第1小径孔部364aに対応する部位)は、主弁体351を囲む第1連通路用絞り通路365(図6参照)を構成している。そして、副弁体362が第1弁座327に当接した状態において、第2連通路363bは所定の最小通路断面積を有する。本実施形態では、この当接状態における第2連通路363bの最小通路断面積は、第2連通路用絞り通路363b2の通路断面積により規定されている。この当接状態における第2連通路363bの最小通路断面積は、例えば、第1連通路用絞り通路365の通路断面積より大きく設定されている。
また、本実施形態では、副弁体362が第1弁座327と離間している状態において、第2連通路363bの最小通路断面積(換言すると、離間状態における第2連通路363bの最小通路断面積)は、第1連通路363aの最小通路断面積(本実施形態では、第1連通路用絞り通路365の通路断面積)より大きく設定されている。この離間状態における第2連通路363bの前記最小通路断面積は、例えば、概ね、第2連通路363bのうちの連通路363b1の通路断面積により規定されている。
[受け面及び案内部]
本実施形態では、副弁体362は、第2弁孔320を介して第1連通路363aに流入する冷媒が衝突する受け面366であって、第1弁座327に近づく方向に向かう動圧を受ける受け面366を有する。
具体的には、本実施形態では、受け面366は、第1受け面366aと、第2受け面366bと、第3受け面366cとを含む。
第1受け面366aは、第1大径孔部364bと第1小径孔部364aとの間を接続する円環状の端面により構成され、第1副弁部362a内に設けられる。第2受け面366bは、第2大径孔部364dと第2小径孔部364cとの間を接続する円環状の端面により構成され、第2副弁部362b内に設けられる。第3受け面366cは、摺動部362a1における第2領域S2に露出する端部により構成される。
また、本実施形態では、主弁体ユニット350(詳しくは第2ロッド353)は、前述したように、第1案内部353cと第2案内部353dとを有する。第1案内部353cは、第1大径孔部364bに配置されると共に、主弁体351側に向うにしたがって徐々に拡径する円錐状の外周面を有している。第1案内部353cは、第2弁孔320を介して第1連通路363aの第1大径孔部364bに対応する部分に流入した冷媒を第1受け面366aに向けて案内する。第2案内部353dは、第2大径孔部364dに配置されると共に小径部353bと大径部353aとの間に設けられ、第2弁孔320側に向うにしたがって徐々に拡径する円錐状の外周面を有している。第2案内部353dは、第1弁孔316を介して第1連通路363aの第2大径孔部364dに対応する部分に流入した冷媒を第2弁孔320に向けて案内する。
[冷媒流の経路]
次に、副弁体ユニット360の各動作状態における冷媒流の経路について、図5を参照して詳述する。
図5(C)に示す第2の状態で、第1弁孔316が開弁された直後においては、凹部327aと前端部362a2の第1弁座327側の端面とにより区画された第1領域S1内へ第1弁孔316から流入した冷媒は、第1連通路363aの第1連通路用絞り通路365を介して第1大径孔部364b内に流入すると共に、第2連通路363bの第2連通路用絞り通路363b2を介して前端部362a2の前記径方向外側の領域に流入する。そして、第1連通路用絞り通路365及び第2連通路用絞り通路363b2の絞り効果により、第1領域S1内の背圧Pmが速やかに上昇し、副弁体362が第1弁座327から離れ、その後、第2弁座318fに当接する(第1の状態)。
図5(A)に示す第1の状態において、連通路363b1及び後端部貫通孔363b3を経由した冷媒は、第1大径孔部364b内で第1連通路用絞り通路365を経由した冷媒と合流する。そして、第1大径孔部364b内に流入した冷媒は、第2小径孔部364cの内周面及び第2大径孔部364dの内周面と主弁体ユニット350の外周面との間の領域からなる円筒状の通路(第1連通路363a)、第2弁孔320、連通空間部319、及び、第2ポート323を経由してクランク室140に供給される。このとき、第2大径孔部364dに流入した冷媒は、第2案内部353dの外周面に沿って流れて第2弁孔320に効率的に案内される。
図5(B)に示す第1弁孔316の閉弁直後の状態においては、冷媒が第2弁孔320及び第1連通路363aを経由して第1弁室315側に向って逆流する。詳しくは、冷媒は、第2大径孔部364dの内周面及び第2小径孔部364cの内周面と、主弁体ユニット350の外周面との間の領域からなる円筒状の通路(第1連通路363a)を経由して逆流して、第1大径孔部364b内に導かれる。この逆流の際に、冷媒は、第2弁孔320内では第2ロッド353の大径部353aの外周面により第2受け面366bに向けて案内されて第2受け面366bに衝突し、第1大径孔部364b内では第1案内部353cにより第1受け面366aに向けて案内されて第1受け面366aに衝突する。そして、第1大径孔部364b内の冷媒の大半は、後端部貫通孔363b3を介して第2領域S2内に流れて第3受け面366cに衝突すると共に、連通路363b1、第1領域S1及び背圧逃し用絞り通路325を経由して吸入室141内に排出される。これにより、副弁体362はこの逆流する冷媒流に押圧されて第1弁座327側に移動して、第1弁座327に当接し、図5(C)に示す第2の状態に切り替わる。
図5(C)に示す第2の状態では、第2副弁部362bは第2弁座318fから離間しているため、第2弁孔320は第2弁室328に連通する。したがって、第2弁孔320から流入した冷媒は、第2弁室328、排出内部通路326(排出孔318c、314a、第3ポート324)を経由して吸入室141に排出される。
本実施形態による可変容量圧縮機100によれば、制御弁300は吐出室142内の冷媒をクランク室140に供給する供給通路145の開度を制御すると共にクランク室140と吸入室141と間を接続する排出通路146の開度を制御する。この制御弁300において、第1弁孔316と第2弁孔320とを連通させるための連通路363は、排出通路146の開度を制御する副弁体ユニット360の副弁体362の挿通孔364の内周面と主弁体ユニット350の外周面との間の円筒状の第1連通路363aと、第1副弁部362aの外周面側を経由して延び背圧領域として第1領域S1と第1連通路363aとを連通する第2連通路363bとを含む。つまり、第1弁孔316と第2弁孔320とを連通させるための連通路363の背圧領域側の端部は、二経路に分岐している。したがって、第1連通路363aの前記背圧領域側の端部を本実施形態のように第1連通路用絞り通路365として機能させた場合であっても、主弁体ユニット350が開弁時に、第1連通路用絞り通路365に加えて第2連通路363bを介して冷媒を吐出室142からクランク室140に供給することができるため、クランク室140に十分な量の冷媒が供給される。その結果、クランク室140の圧力が速やかに昇圧して、吐出容量がスムース(速やか)に減少し、ひいては、吐出容量を安定的に制御することができる。
このようにして、クランク室140の圧力を速やかに昇圧させること(換言すると、クランク室140の昇圧の遅れを防止すること)ができる可変容量圧縮機100を提供することができる。
本実施形態では、吸入室141と背圧領域としての第1領域S1との間を連通する背圧逃し用絞り通路325が、バルブボディ311に形成されている。これにより、主弁体351による第1弁孔316の閉弁後(図5(B)の状態)において、背圧Pmを速やかに低下させ、第2弁孔320及び第1連通路363aを経由して第1弁室315側に向って逆流する冷媒流を容易に発生させることができる。
本実施形態では、第1連通路363aの第1弁孔316側の端部は主弁体351を囲む第1連通路用絞り通路365を構成し、副弁体362が第1弁座327に当接した状態において、第2連通路363bは所定の最小通路断面積を有している。詳しくは、第1連通路363aの第1弁孔316側の端部に第1連通路用絞り通路365を設けると共に、第2連通路363bの第1弁孔316側の端部に第2連通路用絞り通路363b2を設けた。これにより、図5(C)の第2の状態で、主弁体351が第1弁孔316を開弁した直後において、第1連通路用絞り通路365及び第2連通路用絞り通路363b2の絞り効果により、第1領域S1内の背圧Pmを速やかに上昇させ、副弁体362を第1弁座327からスムースに離間させることができる。
本実施形態では、前記当接状態(副弁体362が第1弁座327に当接した状態、例えば、図5(C)の第2の状態)における第2連通路363bの最小通路断面積は、第1連通路用絞り通路365の通路断面積より大きく設定されている。これにより、前記当接状態において、第1連通路用絞り通路365が連通路363全体の絞り部となり、第1弁孔316から副弁体362に向かって直線的に流れる冷媒流が第1連通路用絞り通路365により効果的に絞られる。その結果、主弁体351が第1弁孔316を開弁した直後において、第1領域S1内の背圧Pmをより速やかに上昇させることができる。
本実施形態では、前記離間状態(副弁体362が第1弁座327と離間している状態、例えば、図5(A)の第1の状態)における第2連通路363bの最小通路断面積は、第1連通路363aの最小通路断面積(本実施形態では、第1連通路用絞り通路365の通路断面積)より大きく設定されている。これにより、前記離間状態(図5(A)の第1の状態)における連通路363全体の主通路を第2連通路363bにより確保することができるため、第1連通路用絞り通路365の通路断面積をより小さく設定することができる。したがって、前記当接状態(図5(C)の第2の状態)で、主弁体351が第1弁孔316を開弁した直後における第1連通路用絞り通路365の絞り効果をより効果的に高めることができる。その結果、前記当接状態(図5(C)の第2の状態)で主弁体351が第1弁孔316を開弁した直後に、第1領域S1内の背圧Pmをより速やかに上昇させ、副弁体362を第1弁座327からスムースに離間させることができるると共に、前記離間状態(図5(A))で、第2連通路363bを介して冷媒を吐出室142からクランク室140に適切に供給できる。
本実施形態では、第1弁座327は、凹状に形成される凹部327aであって、その凹部底面に第1弁孔316の前記他端が開口される凹部327aと、凹部327aの前記凹部底面における第1弁孔316の周囲に形成される主弁体用弁座面327bと、凹部327aの周囲に形成される副弁体用弁座面327cと、を含む構成とした。これにより、図5(C)に示す第2の状態で、第1弁座327における凹部327aと、前端部362a2と、摺動部362a1の第1弁座327側の端面とにより区画された領域に、背圧領域(第1領域S1)を形成することができる。つまり、主弁体351が第1弁座327(詳しくは主弁体用弁座面327b)に当接し、且つ、副弁体362が第1弁座327(詳しくは副弁体用弁座面327c)に当接した状態で、副弁体362と主弁体用弁座面327bとの間に背圧領域(第1領域S1)を形成することができる。その結果、図5(C)に示す第2の状態で、主弁体351の第1弁孔316側の周縁部が主弁体用弁座面327bから離間した直後に、冷媒を主弁体351の前記周縁部と主弁体用弁座面327bとの間を通じて背圧領域に流入させて、背圧Pmをさらに速やかに上昇させることができる。
本実施形態では、副弁体362は、第2弁孔320を介して第1連通路363aに流入した冷媒が衝突する受け面366であって、第1弁座327に近づく方向に向かう動圧を受ける受け面366を有する。これにより、逆流する冷媒流による前記動圧を受け面366により効果的に受圧することができるため、副弁体362を第1弁座327に向かってスムースに移動させることができる。その結果、例えば、背圧領域(第1領域S1)の背圧Pmの低下が不十分であっても、副弁体362を前記第1の状態(図5(A))から前記第2の状態(図5(C))に移動させるために、バネ等の付勢手段を設けることなく、受け面366に作用する前記動圧により副弁体362を第1弁座327に近づく方向に移動させることができる。したがって、クランク室140の圧力を速やかに低下させること(換言するとクランク室140の放圧の遅れを防止すること)ができる。
本実施形態では、受け面366は、第1受け面366aと、第2受け面366bと、第3受け面366cとを含み。そして、第1受け面366aは第1副弁部362a内に設けられ、第2受け面366bは第2副弁部362b内に設けられ、第3受け面366cは摺動部362a1における第2領域S2に露出する端部により構成される。これにより、逆流する冷媒流による前記動圧を、第1連通路363aにおいては第2受け面366b及び第1受け面366aにより確実に受圧することができると共に、第2連通路363bにおいては第3受け面366cにより確実に受圧することができる。
本実施形態では、主弁体ユニット350は、第2弁孔320を介して第1連通路363aの第1大径孔部364bに対応する部分に流入した冷媒を第1受け面366aに向けて案内する第1案内部353cを有する。これにより、第1受け面366aにおいてより効率的に前記動圧を受圧することができる。
なお、本実施形態では、バルブボディ311の嵌合穴314内にケース318を嵌合させ、バルブボディ311(詳しくは第1弁室315の形成壁)は、ケース318と協働して弁収容室321を形成するものとしたが、これに限らず、例えば、図7に示す第1変形例や図8に示す第2変形例の構成を採用することができる。
詳しくは、図7に示す制御弁300の第1変形例では、ケース318は設けられていない。第1変形例では、区画部材361と一体的に嵌合穴314に嵌合する周壁316cが第2弁孔320側に向って延び、この周壁316cに排出孔318cが開口されている。また、固定鉄心342の大径部342bは、第1弁孔316側に突出する突出部342b1を有し、この突出部342b1の端部は嵌合穴314の前記嵌合部位内における第2ポート323の開口位置より第1弁孔316側の所定位置に位置する。この突出部342b1の中央部には、第2弁孔320の前記他端が開口されている。また、連通空間部319に替って、突出部342b1の内部には、第2弁孔320の前記一端と第2ポート323とを連通する連通路319’が形成されている。
また、第1変形例では、固定鉄心342の大径部342b(突出部342b1)が嵌合穴314に嵌合された状態で、大径部342bの突出部342b1の第1弁孔316側の端面が周壁316cの端部に当接する。その結果、弁収容室321は、固定鉄心342の大径部342b(突出部342b1)の端面と周壁316cの内周面とバルブボディ311の第1弁室315の形成壁の内周面とにより形成される。そして、突出部342b1の前記端面における第2弁孔320の周囲の円環状の部位が、第2弁座318fを構成する。
換言すると、第1変形例では、バルブボディ311は、区画部材361の周壁316c及び固定鉄心342の大径部342b(詳しくは突出部342b1)と協働して弁収容室321を形成している。
第1変形例では、第2弁座318fを固定鉄心342の大径部342bの端面(詳しくは突出部342b1の端面)を利用して形成することができる。また、ケース318の周壁318aに相当する部材(周壁316c)を区画部材361と一体的に形成することにより、弁構造を簡素化することができる。
また、図8に示す制御弁300の第2変形例においても、ケース318は設けられていない。第2変形例では、バルブボディ311には、他端面(ソレノイドユニット340側の端面)311b側から順に、第1弁室315、第1弁孔316及び挿通孔317が形成されている。固定鉄心342の大径部342bは、ソレノイドハウジング341の端壁部341bに形成された嵌合穴341dに嵌合される。固定鉄心342の大径部342bは、第1弁孔316側に突出する突出部342b1を有する。この突出部342b1には、バルブボディ311側から順に、第1嵌合穴342b11、第1嵌合穴342b11より小径の第2嵌合穴342b12、及び、第2嵌合穴より小径の円柱状の円柱空間部342b13が形成されている。第1嵌合穴342b11には、バルブボディ311の他端面311b側の所定範囲が嵌合し、第2嵌合穴342b12には、区画部材361が嵌合して位置決めされる。
第2変形例では、第2副弁部362bは、円柱空間部342b13に配置される。また、第3ポート324は、突出部342b1の周壁を貫通して、円柱空間部342b13に開口し、この円柱空間部342b13の底面の中央部に、第2弁孔320の前記他端が開口されている。第2ポート323は、突出部342b1の周壁を貫通して、第2弁孔320に接続している。そして、突出部342b1の円柱空間部342b13の前記底面における第2弁孔320の周囲の円環状の部位が、第2弁座318fを構成する。したがって、第2変形例では、第2弁室328は円柱空間部342b13からなり、弁収容室321は、バルブボディ311における円柱空間部342b13の内周面及び第1嵌合穴342b11の内周面と、バルブボディ311の第1弁室315の形成壁の内周面とにより形成される。
換言すると、第2変形例では、バルブボディ311は、固定鉄心342の大径部342b(詳しくは突出部342b1)と協働して弁収容室321を形成している。
また、第2変形例では、バルブハウジング310と、ソレノイドハウジング341と、固定鉄心342の大径部342bにおける突出部342b1は、互いに嵌合することにより、一方向に延伸し外周面を有する制御弁ハウジングを構成している。第2変形例では、前記制御弁ハウジング(310,341,342b1)が本発明に係る「ハウジング」に相当する。
第2変形例では、ケース318を設けることなく弁収容室321を形成することができるため、部品点数を削減できる。そして、吸入室141の圧力領域と弁収容室321との間を連通する排出内部通路326を第3ポート324のみにより簡素な構造で形成することができる。
また、本実施形態では、第1副弁部362aの前端部362a2に第2連通路用絞り通路363b2を設けたが、第2連通路用絞り通路363b2は設けなくてもよい。この場合、副弁体362が第1弁座327に当接したとき、第2連通路363bは閉鎖される。これにより、例えば、図5(C)に示す第2の状態で、主弁体351の第1弁孔316側の周縁部が主弁体用弁座面327bから離間した直後における背圧領域(第1領域S1)の背圧Pmをより速やかに上昇させることができる。
また、本実施形態では、感圧装置330は、吸入室141の圧力Psに応答して作動するものとしたが、これに限らず、適宜の外部圧力に応答して作動するように構成してもよい。
なお、本発明は、上述の各実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能であることはもちろんである。
100…可変容量圧縮機、101a…シリンダボア(圧縮部)、136…ピストン(圧縮部)、140…クランク室(制御圧室)、141…吸入室、142…吐出室、145…供給通路、146…排出通路、300…制御弁、310…バルブハウジング(ハウジング)、316…第1弁孔、320…第2弁孔、321…弁収容室、325…背圧逃し用絞り通路、326…排出内部通路、327…第1弁座、327a…凹部、327b…主弁体用弁座面、327c…副弁体用弁座面、330…感圧装置、341…ソレノイドハウジング(ハウジング)、342b1…突出部(ハウジング)、340…ソレノイドユニット、350…主弁体ユニット、351…主弁体、353c…第1案内部、360…副弁体ユニット、362a…第1副弁部、362…副弁体、363…連通路、363a…第1連通路、363b…第2連通路、364…挿通孔、364a…第1小径孔部、364b…第1大径孔部、364c…第2小径孔部、364d…第2大径孔部、365…第1連通路用絞り通路、366…受け面、366a…第1受け面、366b…第2受け面、S1…第1領域(背圧領域)

Claims (12)

  1. 圧縮前の冷媒が導かれる吸入室、前記吸入室内の冷媒を圧縮する圧縮部、前記圧縮部によって圧縮された圧縮後の冷媒が吐出される吐出室、内部圧力に応じて前記圧縮部の状態を変化させて吐出容量を変化させる制御圧室、及び、前記吐出室内の冷媒を前記制御圧室に供給する供給通路の開度を制御すると共に前記制御圧室と前記吸入室との間を接続する排出通路の開度を制御する制御弁を有する可変容量圧縮機であって、
    前記制御弁は、
    一方向に延伸し外周面を有するハウジングであって、弁収容室、一端が前記吐出室の圧力領域に接続し他端が前記弁収容室に開口する第1弁孔、一端が前記制御圧室の圧力領域に接続し他端が前記弁収容室に開口する第2弁孔、及び、一端が前記吸入室の圧力領域に接続し他端が前記弁収容室に開口する排出内部通路を有するハウジングと、
    前記弁収容室内に設けられ前後差圧に応じて作動し、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させる第1の状態と、前記第2弁孔と前記排出内部通路とを連通させる第2の状態とに切り替わることにより前記排出通路の開度を制御する副弁体ユニットと、
    前記副弁体ユニットの一端から他端に亘って貫通するように延設され、前記第1弁孔の周囲の第1弁座に離接して前記第1弁孔を開閉する主弁体を有する円柱状の主弁体ユニットと、
    前記主弁体ユニットに前記第1弁孔の閉弁方向の付勢力を作用させるソレノイドユニットと、
    外部圧力に応答して前記主弁体ユニットに前記第1弁孔の開弁方向の付勢力を作用させる感圧装置と、
    を含み、
    前記副弁体ユニットは、
    前記主弁体の外周を囲み且つ前記第1弁座に対向するように配置されると共に前記弁収容室の内周面に摺接する外周面を有する第1副弁部を含む副弁体であって、前記主弁体ユニットの挿通用の挿通孔が形成された副弁体と、
    前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させるための連通路と、
    を含み、
    前記副弁体は、前記主弁体が前記第1弁座から離間して前記第1弁座と前記第1副弁部との間の背圧領域の圧力が上昇した場合に、前記連通路を介して前記第1弁孔と前記第2弁孔とを連通させると共に前記第2弁孔と前記排出内部通路との連通を遮断し、前記主弁体が前記第1弁座に当接して前記背圧領域の圧力が低下した場合に、前記第1弁孔と前記第2弁孔との連通を遮断すると共に前記第2弁孔と前記排出内部通路とを連通するように移動する構成とし、
    前記連通路は、前記副弁体の前記挿通孔の内周面と前記主弁体ユニットの外周面との間の円筒状の第1連通路と、前記第1副弁部の外周面側を経由して延び前記背圧領域と前記第1連通路とを連通する第2連通路とを含む、可変容量圧縮機。
  2. 前記ハウジングには、一端が前記ハウジングの前記外周面に開口して前記吸入室の圧力領域に接続し、他端が前記背圧領域に開口する背圧逃し用絞り通路が形成される、請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  3. 前記第1弁孔の前記他端が前記弁収容室の一端壁に開口され、前記第2弁孔の前記他端が前記弁収容室の他端壁に開口され、前記排出内部通路の前記他端が前記弁収容室の内周面に開口され、
    前記副弁体ユニットは、前記第1の状態では、前記副弁体が前記第1弁座から離間すると共に前記第2弁孔の周囲の第2弁座に当接し、前記第2の状態では、前記副弁体が前記第1弁座に当接すると共に前記第2弁座から離間するように作動する、請求項1又は2に記載の可変容量圧縮機。
  4. 前記副弁体が前記第1弁座と離間している状態において、前記第2連通路の最小通路断面積は、前記第1連通路の最小通路断面積より大きく設定されている、請求項1〜3のいずれか一つに記載の可変容量圧縮機。
  5. 前記第1連通路の前記第1弁孔側の端部は前記主弁体を囲む第1連通路用絞り通路を構成し、
    前記副弁体が前記第1弁座に当接したとき、前記第2連通路は閉鎖される、請求項3に記載の可変容量圧縮機。
  6. 前記第1連通路の前記第1弁孔側の端部は前記主弁体を囲む第1連通路用絞り通路を構成し、
    前記副弁体が前記第1弁座に当接した状態において、前記第2連通路は所定の最小通路断面積を有する、請求項3に記載の可変容量圧縮機。
  7. 前記第1弁座は、
    凹状に形成される凹部であって、その凹部底面に前記第1弁孔の前記他端が開口される凹部と、
    前記凹部の前記凹部底面における前記第1弁孔の周囲に形成され、前記主弁体の前記第1弁孔側の端部の周縁部が当接する円環状の主弁体用弁座面と、
    前記凹部の周囲に形成され、前記副弁体の前記第1弁孔側の端部の周縁部が当接する円環状の副弁体用弁座面と、
    を含む、請求項3〜6のいずれか一つに記載の可変容量圧縮機。
  8. 前記副弁体は、前記第2弁孔を介して前記第1連通路に流入した冷媒が衝突する受け面であって、前記第1弁座に近づく方向に向かう動圧を受ける受け面を有する、請求項3〜7のいずれか一つに記載の可変容量圧縮機。
  9. 前記副弁体の第1弁座側端部である前記第1副弁部における前記挿通孔は、前記主弁体が挿通される第1小径孔部と前記第1小径孔部より大径の第1大径孔部とからなる段付き円柱状に形成され、
    前記受け面は、前記第1大径孔部と前記第1小径孔部との間を接続する円環状の第1受け面を含む、請求項8に記載の可変容量圧縮機。
  10. 前記主弁体ユニットは、前記第2弁孔を介して前記第1連通路の前記第1大径孔部に対応する部分に流入した冷媒を前記第1受け面に向けて案内する第1案内部を有する、請求項9に記載の可変容量圧縮機。
  11. 前記副弁体の第2弁座側端部における前記挿通孔は、前記第1大径孔部に連通する第2小径孔部と前記第2弁座に面すると共に前記第2小径孔部より大径の第2大径孔部とからなる段付き円柱状に形成され、
    前記受け面は、前記第2大径孔部と前記第2小径孔部との間を接続する円環状の第2受け面を含む、請求項8〜10のいずれか一つに記載の可変容量圧縮機。
  12. 前記外部圧力が前記吸入室の圧力である、請求項1〜11のいずれか一つに記載の可変容量圧縮機。
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