JP2019001701A - カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物 - Google Patents

カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2019001701A
JP2019001701A JP2018106168A JP2018106168A JP2019001701A JP 2019001701 A JP2019001701 A JP 2019001701A JP 2018106168 A JP2018106168 A JP 2018106168A JP 2018106168 A JP2018106168 A JP 2018106168A JP 2019001701 A JP2019001701 A JP 2019001701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boron nitride
carbon
graphene oxide
resin
modified boron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018106168A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6803874B2 (ja
JP2019001701A5 (ja
Inventor
弘朗 在間
Hiroaki Arima
弘朗 在間
伊藤 玄
Gen Ito
玄 伊藤
淳子 大仲
Junko Onaka
淳子 大仲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Research Institute KRI Inc
Original Assignee
Kansai Research Institute KRI Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=65004780&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2019001701(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Kansai Research Institute KRI Inc filed Critical Kansai Research Institute KRI Inc
Priority to PCT/JP2018/022717 priority Critical patent/WO2018230638A1/ja
Publication of JP2019001701A publication Critical patent/JP2019001701A/ja
Publication of JP2019001701A5 publication Critical patent/JP2019001701A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6803874B2 publication Critical patent/JP6803874B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 粒子表面にシート状カーボン層を有し、省エネルギーで樹脂親和性の良いカーボン修飾窒化ホウ素の提供。および、前記カーボン修飾窒化ホウ素を樹脂に混合した高熱伝導性樹脂組成物の提供。【解決手段】 本発明のカーボン修飾窒化ホウ素は、窒化ホウ素粒子表面にシート状カーボン層を有するカーボン修飾窒化ホウ素であり、好ましいシート状カーボン層が、1〜20層の酸化グラフェンまたは1〜20層の還元型酸化グラフェンであるカーボン修飾窒化ホウ素である。また、前記カーボン修飾窒化ホウ素を樹脂に混合して本発明の高熱伝導性樹脂組成物を得る。【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化ホウ素と樹脂からなる高熱伝導材料に関し、具体的には、表面改質された窒化ホウ素に関する。
電子・通信機器の小型化・高密度化やLED照明機器の高性能化に伴い、発生する熱を効率よく放熱する重要性が高まり、熱伝導性の高い樹脂材料の開発が進められている。従来、樹脂材料の熱伝導性を高めるためにグラファイトやアルミナなどの金属酸化物粉末を混合することが行われている。しかしながら、グラファイトを用いると樹脂材料の電気伝導性が高くなる問題がある。金属酸化物では、十分な熱伝導性が得られない問題がある。
こうした問題に対して、電気伝導性がなく高熱伝導性である窒化ホウ素などの窒化物が期待されている。しかしながら、窒化ホウ素表面には官能基がひじょうに少ないため、樹脂との親和性が低い。そのため、樹脂への分散性が悪いことや窒化ホウ素表面と樹脂との界面で剥離が起こって空隙ができやすい問題がある。
窒化ホウ素と樹脂との親和性を改善するため、窒化ホウ素にあるアミノ基や水酸基にシランカップリング剤や有機化合物などを反応させることが行われている。しかし、これらの基は主にグラファイトと同様の層状構造を持つ窒化ホウ素の結晶シートの端面に存在しているため、窒化ホウ素表面の樹脂親和性改善にはあまり効果がない。
窒化ホウ素全面の改質方法としては、例えば、大気中での加熱酸化(特許文献1)、超臨界水又は亜臨界水を用いた表面酸化(特許文献2)、プラズマ処理によるアミノ基導入(特許文献3)、メカノケミカル処理(特許文献4)などが提案されている。
特開平9−12771号公報 特許5722016号 特開2015−137335号公報 特開2015−36361号公報
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、省エネルギー、低コストで樹脂親和性の良い窒化ホウ素を提供することにある。
さらには、前記カーボン修飾窒化ホウ素を樹脂に混合して高熱伝導性樹脂組成物を提供することにある。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素は、窒化ホウ素粒子表面にシート状カーボン層を有する。
好ましい実施態様においては、前記シート状カーボン層が1〜20層の酸化グラフェンであり、または、前記シート状カーボン層が1〜20層の還元型酸化グラフェンである。
本発明の高熱伝導性樹脂組成物は、本発明のカーボン修飾窒化ホウ素を樹脂に混合した、高熱伝導性樹脂組成物である。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素粒子の製造方法は、酸化グラフェン水分散液に窒化ホウ素粉末を混合する工程、液中から固体を回収して乾燥する工程からなる。
別の実施態様においては、前記方法で得られたカーボン修飾窒化ホウ素を還元剤で還元する工程を含む。
本発明によれば、粒子表面にシート状カーボン層を有する窒化ホウ素を省エネルギー、低コストで提供できる。それにより、窒化ホウ素と樹脂との親和性が向上するため、配合された樹脂組成物の流動性や窒化ホウ素と樹脂との界面接着性を向上することができる。それにより電気伝導性がなく機械的強度と熱伝導性の優れた熱伝導性樹脂組成物を提供できる。
表面にシート状カーボン層を有する窒化ホウ素粒子の走査型電子顕微鏡写真。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素は、窒化ホウ素粒子表面にシート状カーボン層を有しており、このシート状カーボン層は樹脂と窒化ホウ素界面の親和性を改善する機能を有する。シート状カーボン層は、酸化グラフェン、または、この酸化グラフェンを化学的還元および/または加熱による物理的還元処理した還元型酸化グラフェンである。還元方法は、公知の技術の何れも用いることができ、特に制限はない。
シート状カーボン層を酸化グラフェンとするか、これを還元した還元型酸化グラフェンにするかは、カーボン修飾窒化ホウ素を混合する樹脂の性質によって選択できる。例えば、酸化グラフェンとした場合、酸化グラフェンに水酸基、カルボキシル基、エポキシ基などがあるので、これらを利用して混合する樹脂への親和性を向上することができる。利用方法としては、これらの基を樹脂と化学結合させる方法、これらの基と樹脂分子中の官能基との物理的相互作用を利用する方法、これらの基に樹脂と親和性の良い有機化合物またはオリゴマーを化学結合させる方法などを挙げることができる。なお、化学結合させる場合、当業者であれば容易に実施し得る化学反応ならびに有機化合物およびオリゴマーは全て利用できる。還元型酸化グラフェンとした場合は、ポリフェニレンエーテルなどのような芳香族基を多く有する樹脂への親和性向上が期待できる。
グラファイトをハマーズ法などにより酸化・剥離して得られる酸化グラフェンは、単層の酸化グラフェン、単層の酸化グラフェンが複数積層した複層酸化グラフェンおよび内部に酸化されていない層が存在する複層酸化グラフェンの混合物となる。本明細書では、これら全て含めて酸化グラフェンとする。こうした混合物をそのまま使うとシート状カーボン層は単層から複層の酸化グラフェンが混ざった層になる。なお、酸化グラフェン同士の電気的反発により、窒化ホウ素粒子上の酸化グラフェンにさらに別の酸化グラフェンは積層しないため、シート状カーボン層の酸化グラフェン層数の分布は、最初の酸化グラフェンの層数の分布が反映される。窒化ホウ素粒子上の酸化グラフェンを還元した場合、還元型酸化グラフェンの層数は、元の酸化グラフェンの層数が維持されると考えられる。
シート状カーボン層の前記機能は、1〜20層、好ましくは1〜10層、より好ましくは1〜7層の酸化グラフェンまたは還元型酸化グラフェンにより発揮される。20層より多くなるとグラファイトの性質が出てくるため好ましくない。ここで、酸化グラフェンおよび還元型酸化グラフェンの層数は、例えば、原子間力顕微鏡、透過型電子顕微鏡、ラマンスペクトルなどで評価することができる。
シート状カーボン層は窒化ホウ素粒子全面を覆っている必要はないが、樹脂親和性向上効果の面からみると、被覆割合(=炭素原子数/ホウ素原子数比)は、少なくとも0.2以上、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上である。この被覆割合は、X 線光電子分光法から推定できる。また、複数ポイントの顕微ラマンスペクトル測定を行い、酸化グラフェンに由来するDまたはGバンドが観測されるポイント数の全測定ポイント数に対する割合を用いて被覆割合とすることもできる。この場合も被覆割合は、少なくとも0.2以上、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上である。
窒化ホウ素には六方晶、立方晶等様々な結晶構造のものが知られており、本発明では、いずれをも用いることができる。これらの窒化ホウ素の中で、工業的に入手しやすく、安価であることから六方晶窒化ホウ素粉末が好ましい。窒化ホウ素のサイズは、一般的に熱伝導分野の使用に適する大きさであれば特に限定されないが、好ましくは平均粒径0.1〜100μm、より好ましくは0.5〜60μmである。0.1μmより小さいとナノ粒子効果が強くなって配合した樹脂組成物の流動性が著しく低下する。100μmより大きいと、例えば熱伝導層を形成した場合の層厚を薄くできなくなる。
酸化グラフェンは、グラファイトをHummers法として知られる公知の方法を用いて酸化し、1〜20層に剥離処理して得た0.01〜5w%水性分散液を利用できる。媒体としては、水を主体として酸化グラフェンが凝集しない範囲で、親水性溶媒、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、エチレングリコールなどのグリコール類、テトラヒドロフランなどを加えることができる。得られる酸化グラフェンは、様々な形状のものがあるが、一般的な形状は周囲に凹凸のある矩形に近い形状を持つ薄いシート状であり、その大きさは原料のグラファイト結晶の大きさに依存する。しかし、実際にはシートの大きさは広い分布を持っているため、利用においては大きさに特に制限はないが、目安としては存在するシートの最も長いところの長さが窒化ホウ素粒子の平均粒子径の1/1000〜2/1、好ましくは1/500〜1/1、より好ましくは1/10〜0.7/1である。1/1000〜2/1の範囲外であるとシート状カーボン層となりにくい。
カーボン修飾窒化ホウ素は、酸化グラフェン水性分散液に窒化ホウ素粉末を加えて、撹拌または必要に応じてホモジナイザー等の強力な分散装置を用いて分散し、次いで分散液から濾別または遠心沈降によって回収した後、室温乾燥または必要に応じて加熱乾燥することにより粉体として得ることができる。酸化グラフェン水性分散液に窒化ホウ素粉末を分散していくと、沈殿が生じて上澄み(酸化グラフェン水性分散液層)の色が薄くなっていく。最終的に上澄みは無色透明となり、上澄みから酸化グラフェンは検出されなくなる。すなわち、酸化グラフェン水性分散液に窒化ホウ素粉末を分散するだけで、窒化ホウ素粒子への酸化グラフェンの吸着が起こっているものと考えられる。よって、酸化グラフェン水性分散液への窒化ホウ素の添加量は、窒化ホウ素粒子表面にどれだけ吸着させるかによって任意に選択することができる。
前記分散液または乾燥物を還元剤で還元する化学還元、または乾燥物を加熱処理する加熱還元によりシート状カーボン層を還元型酸化グラフェンとすることができる。化学還元の還元剤としては、公知のものを用いることができ、例えば、ヒドラジンや、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン等 のヒドラジン化合物等のヒドラジン系還元剤、水素化ホウ素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、次亜硝酸ナトリウム、亜リン酸及び亜リン酸ナトリウム等のその塩、次亜リン酸及び次亜リン酸ナトリウム等のその塩、ヨウ化水素、アスコルビン酸、エタノールなどのアルコール類、エチレングリコールなどのグリコール類等を挙げることができ、これらを1種または2種以上用いることができる。使用量は、酸化グラフェンの重量の0.1〜50倍、好ましくは0.5〜30倍量、より好ましくは1〜20倍量を用いることが好ましい。還元剤の総量が前記範囲より少ないと反応が進み難く、前記範囲より多いと系から除く手間がかかる。還元時間は、室温で還元を行う場合、1時間〜72時間である。還元を促進するために反応混合物を加熱することができる。加熱範囲としては、30℃〜100℃、好ましくは40℃〜90℃、より好ましくは50℃〜80℃である。加熱還元としては、公知の条件を利用できるが、例えば、真空または不活性気体中、700〜1200℃で熱処理すればよい。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素を樹脂と混合することによって、高熱伝導性樹脂組成物を得ることができる。混合量は、1〜90体積%、好ましくは10〜90体積%、より好ましくは20〜90体積%である。1体積%より少ないと熱伝導性が得られない。窒化ホウ素の配合量は多い方が熱伝導性が高くなることが知られおり、上限は特に限定されないが、樹脂組成物の機械的強度を考慮すると上限は90体積%程度が好ましい。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素を樹脂と混合する方法は、樹脂が固体の場合は、これらとカーボン修飾窒化ホウ素を紛体で混合した後、ニーダーや二軸押出機などを用いて溶融混合する乾式プロセス、あるいは、樹脂を適切な溶剤に溶解してカーボン修飾窒化ホウ素と混合・撹拌またはホモジナイザーやビーズミルを用いた分散処理をする湿式プロセスで行うことができる。これらの方法は、用いる樹脂の性状によって適宜選択することができる。樹脂が液状の場合は、これらとカーボン修飾窒化ホウ素とを攪拌機、3本ロールやニーダーなどを用いて混合、あるいは、樹脂を適切な溶剤または希釈剤で希釈してカーボン修飾窒化ホウ素と混合・撹拌またはホモジナイザーやビーズミルを用いた分散処理をすることで混合処理できる。これらの方法は、用いる樹脂の性状によって適宜選択することができる。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素と混合する樹脂としては、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、ポリスチレン、ABS,ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂などを挙げることができる。
前記樹脂組成物は、必要に応じてさらに硬化剤、架橋剤、重合開始剤、物性を調整するための高分子化合物または低分子化合物、シリカやクレイのような無機フィラーを含むことができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例には限定されない。
(酸化グラフェン分散液の作製)
硝酸ナトリウム0.3gおよび過マンガン酸カリウム1.8gを濃硫酸14mlに溶解させ、これに日本黒鉛製グラファイトACB150 0.2gを加えて室温で攪拌した。7日間攪拌後、反応液を冷却して5%硫酸水50mlをゆっくりと加え、さらに30%過酸化水素水10mlを加えて1時間室温で攪拌した。次いで、過酸化水素濃度0.5%および硫酸濃度3%となるように調整した混合液100mlで希釈して、酸化したグラファイトを遠心沈降させた。沈殿物を再び0.5%の過酸化水素と3%の硫酸を含む混合液100mlに分散させ、次いで遠心沈降させることにより、酸化グラファイトを得た。
次いで、遠心沈降物を0.5%の過酸化水素と3%の硫酸を含む混合液100mlに分散させ、これを透析膜に入れてイオン交換水に漬け、イオン交換水を交換しながら7日間透析を行った。次いで、透析液を超音波洗浄機に入れて8時間超音波照射処理した後、遠心分離することにより上澄みを取りだし、濃度0.044g/100mlの酸化グラフェン分散液を得た。分散液を50倍に希釈してシリコン基板に塗布し、原子間力顕微鏡(AFM)で観察したところ、シートの最も長いところの長さが100〜2000nm、厚さ1〜18nmの分布を持つシート状物体を観察することができた。
(実施例1)
(酸化グラフェン層を有するカーボン修飾窒化ホウ素の作製)
0.044g/100mlの酸化グラフェン分散液50mlに六方晶窒化ホウ素粉末(昭和電工 ショウビーエヌ(登録商標) UHP−2)を超音波洗浄器で超音波を照射しながら、加えていった。窒化ホウ素粉末を加えると凝集沈殿が生じ、加える量が増えると上澄みの色(褐色)が薄くなって行き、窒化ホウ素粉末を7.5g加えた時点で上澄みはほぼ無色となった。
沈殿を濾別して蒸留水100ml、メタノール100mlで洗浄後、60℃で8時間乾燥して薄茶色の粉末を得た(カーボン修飾UHP−2とする)。この粉末を電界放射形走査電子顕微鏡で観察したところ、平板な窒化ホウ素粒子表面に多数の皺が観察された。原料の窒化ホウ素粒子にはこのような皺はみられないことから、この皺は窒化ホウ素粒子表面に形成された酸化グラフェンによるものと考えられる。さらに窒化ホウ素粒子表面の異なる5点の顕微ラマンスペクトルを測定したところ、全ての測定点で酸化グラフェンのDバンドを観測することができたことから、酸化グラフェンは窒化ホウ素粒子の全面を覆っているものと考えられる。
(実施例2)
(還元型酸化グラフェン層を有するカーボン修飾窒化ホウ素の作製)
0.044g/100mlの酸化グラフェン分散液50mlに六方晶窒化ホウ素粉末しながら、加えていった。窒化ホウ素粉末を加えると凝集沈殿が生じ、加える量が増えると上澄みの色(褐色)が薄くなって行き、窒化ホウ素粉末を7.5g加えた時点で上澄みはほぼ無色となった。
次いで、ヒドラジン水和物5mlを加えて1晩室温で撹拌し、生成した沈殿を濾別して蒸留水100ml、メタノール100mlで洗浄後、60℃で8時間乾燥して灰色の粉末を得た(還元型カーボン修飾UHP−2とする)。乾燥した窒化ホウ素粒子表面の異なる5点の顕微ラマンスペクトルを測定したところ、全ての測定点で還元型酸化グラフェンのGバンドを観測することができたことから、還元型酸化グラフェンに覆われた窒化ホウ素粒子が得られているものと考えられる。
(実施例3)
(カーボン修飾窒化ホウ素を含む樹脂組成物の作製1)
ビスA型エポキシ(三菱化学製:Ep828) 33重量部とフェノールノボラック(DIC製:TD2090)19重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール(ナカライテスク製:2E4MZ)0.5重量部を乳鉢でよく混ぜ合わせ、さらに実施例1で作製したカーボン修飾UHP−2 48重量部を添加して乳鉢で均一になるまで混練して窒化ホウ素混合物を得た(窒化ホウ素添加量は35vol%)。得られた混合物を120℃で4分間乾燥し、真空プレス機にて140℃/0.5MPa/5分、180℃/0.5MPa/2時間プレスを行い、硬化物を得た。
(実施例4)
(カーボン修飾窒化ホウ素を含む樹脂組成物の作製2)
実施例1で作製したカーボン修飾UHP−2の添加量を45vol%にする以外は、実施例3と同様にしてエポキシ樹脂硬化物を得た。
(比較例1)
窒化ホウ素を未修飾の六方晶窒化ホウ素(昭和電工製ショウビーエヌ(登録商標) UHP−2)にする以外は実施例3と同様にして窒化ホウ素添加量35vol%のエポキシ樹脂硬化物を作製した。
(比較例2)
窒化ホウ素(昭和電工製ショウビーエヌ(登録商標) UHP−2)の添加量を45vol%にする以外は、 比較例1と同様にしてエポキシ樹脂硬化物を作製した。
(熱伝導率の測定)
べテル製サーモウェーブアナライザ TA(周期加熱方式)を用いて、得られた硬化物の厚み方向と平面方向の熱伝導率を算出した。測定結果の一覧を表1に示す。
表1に示すように、同一添加量である実施例3と比較例1、ならびに実施例4と比較例2を比較すると、カーボン修飾窒化ホウ素を用いた硬化物では、明らかに厚み方向、平面方向ともに熱伝導率が向上していた。特に厚み方向の熱伝導率は、実施例2で23%の大きな向上がみられた。作製した硬化物において平面方向と厚み方向で熱伝導率が異なるのは、窒化ホウ素が平面方向に配向しているためと考えられる。実施例において、特に厚み方向の熱伝導率の向上がみられた要因としては、窒化ホウ素表面と樹脂との親和性が改善された結果、両者界面の剥離による空隙生成が減ったことが考えられる。
(顕微ラマンスペクトル測定による酸化グラフェン層を有するカーボン修飾窒化ホウ素の分析)
実施例1で作製したカーボン修飾窒化ホウ素粒子から無作為に10個の粒子を選択して顕微ラマンスペクトルを測定(測定装置:Horiba XploRA)し、酸化グラフェン由来の1590cm−1のバンドと窒化ホウ素由来の1360cm−1のバンドのマッピングを行った。すべての粒子について、観察した粒子表面の大部分で1590cm−1のバンドが検出されたことより、窒化ホウ素粒子はまんべんなく表面に酸化グラフェン層を有していると考えられる。また、1590cm−1のバンド強度が強いところは1360cm−1のバンド強度が弱かった。これは、酸化グラフェンによる被覆を支持していると考えられる。
(X線光電子分光による酸化グラフェン層を有するカーボン修飾窒化ホウ素の分析)
酸化グラフェンと実施例1で作製したカーボン修飾窒化ホウ素について、X線光電子分光を用いて酸化グラフェンの吸着前後変化を分析した(測定装置:ULVAC PHI 5000)。C1sスペクトルにおいて、未吸着の酸化グラフェンに対して窒化ホウ素上の酸化グラフェン層にはC−O結合に帰属されるピーク強度の著しい減少とC−B結合およびC−N結合とみられる新たなピークがみられた。酸化グラフェンは窒化ホウ素に吸着することによって、何らかの化学的変化を起こしていると考えられる。
(実施例5)
(カーボン修飾窒化ホウ素を含む樹脂組成物の作製3)
ビスA型エポキシ(三菱化学製:Ep828) 20重量部とフェノールノボラック(DIC製:TD2090)11重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール(ナカライテスク製:2E4MZ)0.3重量部を乳鉢でよく混ぜ合わせ、さらに実施例1で作製したカーボン修飾UHP−2 38重量部、球状アルミナCB A20S 31重量部を添加して乳鉢で均一になるまで混練して窒化ホウ素−アルミナ混合物を得た(窒化ホウ素添加量は35vol%、アルミナ添加量は15vol%、充填材総添加量は50vol%)。得られた混合物を120℃で4分間乾燥し、真空プレス機にて140℃/20MPa/5分、180℃/0.5MPa/2時間プレスを行い、硬化物を得た。
続いて、べテル製サーモウェーブアナライザ TA(周期加熱方式)を用いて厚み方向と平面方向の熱拡散率を測定し、硬化物の比熱と比重から厚み方向と平面方向の熱伝導率を算出した。
(実施例6〜8)
(カーボン修飾窒化ホウ素を含む樹脂組成物の作製2〜5)
球状アルミナ(昭和電工製CB A20Sの添加量を表2に従って25、35、40vol%にする以外は、実施例5と同様にしてエポキシ樹脂硬化物を作製し、厚み方向と平面方向の熱伝導率を算出した。
(比較例3〜6)
窒化ホウ素を未修飾の六方晶窒化ホウ素(昭和電工製ショウビーエヌ(登録商標)UHP−2)にする以外は表3に従って実施例5と同様にして窒化ホウ素添加量35vol%、球状アルミナ添加量15、25、35、40 vol%のエポキシ樹脂硬化物を作製し、厚み方向と平面方向の熱伝導率を算出した。
表2及び表3に示すように、同一添加量である実施例5と比較例3、ならびに実施例6と比較例4を比較すると、カーボン修飾窒化ホウ素を用いた硬化物では、明らかに厚み方向、平面方向ともに熱伝導率が向上していた。厚み方向の熱伝導率は、実施例8で61%の大きな向上がみられた。作製した硬化物において平面方向と厚み方向で熱伝導率が異なるのは、窒化ホウ素が平面方向に配向しているためと考えられる。実施例において、特に厚み方向の熱伝導率の向上がみられた要因としては、球状アルミナの添加により窒化ホウ素の平面配向が乱され、厚み方向への熱パスが増えたことと、窒化ホウ素表面と樹脂との親和性が改善された結果、両者界面の剥離による空隙生成が減ったことが考えられる。
(実施例9)
(カーボン修飾窒化ホウ素を含む樹脂組成物の作製6)
無溶剤型シリコーン樹脂(信越化学工業製 KNS−320A)1.56重量部に実施例1で作製したカーボン修飾窒化ホウ素2.18重量部と硬化剤(信越化学工業製CAT−PL−50T)0.03重量部を乳鉢でよく混ぜ合わせた。混合物をポリテトラフッ化エチレン製四角容器に入れて真空脱泡(室温30分)した後、ポリテトラフッ化エチレン製板で混合物を押し広げながら蓋をして、80℃30分加熱して硬化させた。
得られた硬化物を型枠から取り出してべテル製サーモウェーブアナライザ TA(周期加熱方式)を用いて厚み方向の熱拡散率を測定し、硬化物の比熱と比重から厚み方向の熱伝導率を算出したところ、熱伝導率は1.31W/(m・K)であった。
(比較例7)
カーボン修飾窒化ホウ素を無修飾の窒化ホウ素(昭和電工製ショウビーエヌ(登録商標)UHP−2)にする以外は実施例9と同様にして硬化物を作製し、厚み方向の熱伝導率を算出したところ、熱伝導率は0.82W/(m・K)であった。実施例9と比較すると、カーボン修飾窒化ホウ素を用いた方が熱伝導率は高くなる結果となった。
本発明のカーボン修飾窒化ホウ素は、粒子表面にシート状カーボン層を有することにより樹脂との親和性が向上し、配合された樹脂組成物の流動性や窒化ホウ素と樹脂との界面接着性を改善することができる。それにより機械的強度と熱伝導性の優れた熱伝導性樹脂組成物を提供でき、各種装置の熱伝導材料、放熱材料として利用できる。


Claims (6)

  1. カーボン修飾窒化ホウ素であって、窒化ホウ素粒子表面にシート状カーボン層を有する、カーボン修飾窒化ホウ素。
  2. 前記シート状カーボン層が1〜20層の酸化グラフェンである、請求項1に記載のカーボン修飾窒化ホウ素。
  3. 前記シート状カーボン層が1〜20層の還元型酸化グラフェンである、請求項1に記載のカーボン修飾窒化ホウ素。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のカーボン修飾窒化ホウ素を樹脂に混合した、高熱伝導性樹脂組成物。
  5. カーボン修飾窒化ホウ素粒子の製造方法であって、
    酸化グラフェン水分散液に窒化ホウ素粉末を混合する工程、
    液中から固体を回収して乾燥する工程、
    からなる、カーボン修飾窒化ホウ素の製造方法。
  6. 請求項5に記載の方法で得られたカーボン修飾窒化ホウ素を還元剤で還元する工程を含む、カーボン修飾窒化ホウ素の製造方法。

JP2018106168A 2017-06-16 2018-06-01 カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物 Active JP6803874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2018/022717 WO2018230638A1 (ja) 2017-06-16 2018-06-14 カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118255 2017-06-16
JP2017118255 2017-06-16

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019001701A true JP2019001701A (ja) 2019-01-10
JP2019001701A5 JP2019001701A5 (ja) 2019-07-11
JP6803874B2 JP6803874B2 (ja) 2020-12-23

Family

ID=65004780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018106168A Active JP6803874B2 (ja) 2017-06-16 2018-06-01 カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6803874B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020117573A (ja) * 2019-01-21 2020-08-06 三井化学株式会社 熱伝導性樹脂組成物、熱伝導シートおよび電子部品
JP2020180023A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 株式会社日本触媒 複合体の製造方法
KR102200848B1 (ko) * 2019-12-13 2021-01-12 주식회사 케이비엘러먼트 비산화 그래핀 및 육방정계 질화 붕소를 포함한 열전도성 시트
CN114479774A (zh) * 2022-01-20 2022-05-13 国网河北省电力有限公司电力科学研究院 导热绝缘材料gbn的制备方法和制备设备
CN114525114A (zh) * 2022-02-28 2022-05-24 中国电子科技集团公司第三十三研究所 一种基于石墨烯纤维的导热吸波粉体材料的制备方法
CN116478476A (zh) * 2023-05-06 2023-07-25 胜利油田胜鑫防腐有限责任公司 一种pp/pa合金及其制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013008680A (ja) * 2010-11-24 2013-01-10 Fuji Electric Co Ltd グラフェンを含む導電性薄膜および透明導電膜
JP2014522321A (ja) * 2011-03-22 2014-09-04 ユニバーシティ・オブ・マンチェスター グラフェンに関する構造体および方法
WO2014171030A1 (ja) * 2013-04-19 2014-10-23 株式会社インキュベーション・アライアンス 炭素繊維およびその製造方法
JP2015187057A (ja) * 2014-03-13 2015-10-29 株式会社豊田中央研究所 窒化ホウ素ナノシート含有分散液、窒化ホウ素ナノシート複合体及びその製造方法
JP2015196632A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 株式会社豊田中央研究所 窒化ホウ素ナノシート含有分散液及びその製造方法、窒化ホウ素ナノシート複合体及びその製造方法
JP2016058631A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 株式会社デンソー グラフェン積層体の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013008680A (ja) * 2010-11-24 2013-01-10 Fuji Electric Co Ltd グラフェンを含む導電性薄膜および透明導電膜
JP2014522321A (ja) * 2011-03-22 2014-09-04 ユニバーシティ・オブ・マンチェスター グラフェンに関する構造体および方法
WO2014171030A1 (ja) * 2013-04-19 2014-10-23 株式会社インキュベーション・アライアンス 炭素繊維およびその製造方法
JP2015187057A (ja) * 2014-03-13 2015-10-29 株式会社豊田中央研究所 窒化ホウ素ナノシート含有分散液、窒化ホウ素ナノシート複合体及びその製造方法
JP2015196632A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 株式会社豊田中央研究所 窒化ホウ素ナノシート含有分散液及びその製造方法、窒化ホウ素ナノシート複合体及びその製造方法
JP2016058631A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 株式会社デンソー グラフェン積層体の製造方法

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
GAO TAO ET AL., MATERIALS LETTERS, vol. 159, JPN6019030431, 2015, pages 54 - 57, ISSN: 0004248488 *
HUANG TAO ET AL., ADVANCED COMPOSITES LETTERS, vol. Vol.25,Iss.6, JPN6019030433, 2016, pages 147 - 150, ISSN: 0004100156 *
HUANG TAO ET AL., RSC ADVANCES, vol. 6, JPN6019030432, 2016, GB, pages 35847 - 35854, ISSN: 0004248484 *
LI HONGLING ET AL., ELECTROCHIMICA ACTA, vol. 166, JPN6019030429, 2015, pages 197 - 205, ISSN: 0004248487 *
WU KAI ET AL., COMPOSITES SCIENCE AND TECHNOLOGY, vol. 134, JPN6020013040, 2016, pages 191 - 200, ISSN: 0004248483 *
YAO YIMIN ET AL., CHEMISTRY OF MATERIALS, vol. 28, JPN6019030428, 2016, US, pages 1049 - 1057, ISSN: 0004248486 *

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020117573A (ja) * 2019-01-21 2020-08-06 三井化学株式会社 熱伝導性樹脂組成物、熱伝導シートおよび電子部品
JP7402610B2 (ja) 2019-01-21 2023-12-21 三井化学株式会社 熱伝導性樹脂組成物、熱伝導シートおよび電子部品
JP2020180023A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 株式会社日本触媒 複合体の製造方法
JP7348745B2 (ja) 2019-04-25 2023-09-21 株式会社日本触媒 複合体の製造方法
KR102200848B1 (ko) * 2019-12-13 2021-01-12 주식회사 케이비엘러먼트 비산화 그래핀 및 육방정계 질화 붕소를 포함한 열전도성 시트
CN114479774A (zh) * 2022-01-20 2022-05-13 国网河北省电力有限公司电力科学研究院 导热绝缘材料gbn的制备方法和制备设备
CN114479774B (zh) * 2022-01-20 2023-09-26 国网河北省电力有限公司电力科学研究院 导热绝缘材料gbn的制备方法和制备设备
CN114525114A (zh) * 2022-02-28 2022-05-24 中国电子科技集团公司第三十三研究所 一种基于石墨烯纤维的导热吸波粉体材料的制备方法
CN116478476A (zh) * 2023-05-06 2023-07-25 胜利油田胜鑫防腐有限责任公司 一种pp/pa合金及其制备方法
CN116478476B (zh) * 2023-05-06 2023-11-28 青岛中新华美塑料有限公司 一种pp/pa合金及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6803874B2 (ja) 2020-12-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6803874B2 (ja) カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物
Su et al. Fabrication of thermal conductivity enhanced polymer composites by constructing an oriented three-dimensional staggered interconnected network of boron nitride platelets and carbon nanotubes
Zhao et al. Synergistic enhanced thermal conductivity of epoxy composites with boron nitride nanosheets and microspheres
Zhang et al. Large improvement of thermal transport and mechanical performance of polyvinyl alcohol composites based on interface enhanced by SiO2 nanoparticle-modified-hexagonal boron nitride
WO2018230638A1 (ja) カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物
Zhan et al. Cross-linkable nitrile functionalized graphene oxide/poly (arylene ether nitrile) nanocomposite films with high mechanical strength and thermal stability
Lee et al. Enhanced through-plane thermal conductivity of paper-like cellulose film with treated hybrid fillers comprising boron nitride and aluminum nitride
Long et al. Resolving the dilemma of gaining conductivity but losing environmental friendliness in producing polystyrene/graphene composites via optimizing the matrix-filler structure
TWI718560B (zh) 六方晶氮化硼粉末及其製造方法以及使用其之組成物及散熱材料
US20170225233A1 (en) Chemical-free production of graphene-reinforced inorganic matrix composites
WO2017145869A1 (ja) 六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、樹脂組成物及び樹脂シート
TW201927689A (zh) 六方晶氮化硼粉末及其製造方法以及使用其之組成物及散熱材
Jiang et al. Graphene-coated ZnO tetrapod whiskers for thermally and electrically conductive epoxy composites
JP4973569B2 (ja) 繊維状炭素系材料絶縁物、それを含む樹脂複合材、および繊維状炭素系材料絶縁物の製造方法
Lee et al. High thermal conductivity of boron nitride filled epoxy composites prepared by tin solder nanoparticle decoration
Lu et al. Hybrid formation of graphene oxide–POSS and their effect on the dielectric properties of poly (aryl ether ketone) composites
KR101854026B1 (ko) 질화보론 나노시트 분말의 제조방법 및 이를 이용한 질화보론 나노시트/폴리머 나노복합필름의 제조방법
CN112888655A (zh) 氮化硼纳米材料及树脂组合物
Ariraman et al. Studies on dielectric properties of GO reinforced bisphenol-Z polybenzoxazine hybrids
Zeng et al. Green synthesis of AgNPs/reduced graphene oxide nanocomposites and effect on the electrical performance of electrically conductive adhesives
Kim et al. Fabrication of covalently linked exfoliated boron nitride nanosheet/multi-walled carbon nanotube hybrid particles for thermal conductive composite materials
Ryu et al. Magnetic alignment of electrochemically exfoliated graphite in epoxy as a thermal interface material with high through-plane thermal conductivity
Zheng et al. Improved thermal conductivity and excellent electrical insulation properties of polysiloxane nanocomposite-incorporated functional boron nitride sheets via in situ polymerization
Borah et al. Improved dielectric properties of rGO/PDMS composites by incorporation of Ag nanoparticles
Borah et al. Milled graphitic nanoparticle toughened epoxy composites via increased resistance to in-plane crack propagation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190607

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190607

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20200107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200428

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6803874

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250