JP2019001207A - 移動車両 - Google Patents

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【課題】車両本体の左右にスクリュー形態の複数の車輪を有し、土壌が柔らかい場所でも前後方向及び左右方向にスムーズに移動できる移動車両を提供する。【解決手段】車両本体12と、車両本体12の左右に取り付けられたスクリュー形態の車輪14(2L),14(2R)を備える。各車輪を駆動する装置であって、各車輪の回転方向及び回転数を個別に制御し、車両本体12を前後方向及び左右方向に移動させる車輪駆動装置26(2L),26(2R)を備える。車両本体12が左右方向に移動するとき、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜するように、各車輪の車軸20(2L),20(2R)の配置を調節する車軸調節装置16(2L),16(2R)を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、アルキメディアンスクリュー等のスクリュー形態の車輪を備えた移動車両に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、それぞれ独立に回転可能で、左ネジのスクリュー及び右ネジのスクリュー形態の車輪を2本ずつ本体の両側に配置した水陸両用の移動体があった。この移動体は、各車輪の回転方向及び回転数を個別に制御することによって、車輪の軸方向の移動、及びそれと直交する方向の移動、さらに旋回移動を行うことができる。
また、従前より、発明者は、特許文献1の移動体のような移動車両1を使用して水田の土壌を浅く耕し、除草等を行う技術を提案している。水田S内に移動車両1を走行させると、スクリューの螺旋状突起が土壌表面の雑草を巻き込みながら取り除き、土と混ぜ合わせることができる。また、水田をかき混ぜることで水が濁り、雑草の光合成を抑える効果も得られる。
トラクタのような通常の車輪を有する移動車両2は、車輪の軸方向の移動ができないので、図11(a)に示すように、旋回移動するときに領域Eを通ることができず、水田Sを隅々まで除草するのに手間が掛かる。これに対して、スクリュー形態の車輪を備えた移動車両1の場合、車輪の軸方向に移動できるので、図11(b)に示すように、水田Sを隅々まで効率よく除草することができるという特徴がある。
特開2004−249878号公報
特許文献1の移動体は、土壌が柔らかい場所(水田等)を車輪の軸方向(図11の(b)における左右方向)に移動するとき、スクリュー形態の車輪の沈み込みや、車輪の回転によって土が押し出され、押し出された土が車輪の進行方向側に堆積しやすいため、車輪の端部に強い反力を受けたり車輪がさらに土中に沈み込んだりして、スムーズに移動できなくなるという問題がある。この問題は、車輪の接地面を樽状に湾曲形成することによって多少は改善できるが、湾曲させすぎると車輪の回転による進行方向(図11の(b)における前後方向)に移動するときに車輪の接地面が狭くなってしまうという弊害が生じるため、十分な効果を得ることができない。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、車両本体の左右にスクリュー形態の複数の車輪を有し、土壌が柔らかい場所でも前後方向及び左右方向にスムーズに移動できる移動車両を提供することを目的とする。
本発明は、車両本体と、前記車両本体の左右に取り付けられたスクリュー形態の複数の車輪と、前記複数の車輪を駆動する装置であって、前記各車輪の回転方向及び回転数を個別に制御し、前記車両本体を車輪の回転による進行方向である前後方向及び車輪の軸方向である左右方向に移動させる車輪駆動装置と、前記車両本体が左右方向に移動するとき、前記複数の車輪の各接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜するように、前記複数の車輪の各車軸の配置を調節する車軸調節装置とを備える移動車両である。
前記車軸調節装置は、前記車両本体が左右方向に移動するとき、前記各車軸の高さ方向の位置関係を、移動方向側の前記車軸が反対側の前記車軸よりも低くなるように調節する。この場合、前記車軸調節装置には、前記車軸の高さ方向の位置を可変するための機構であって、前記車軸が取り付けられる縦リンク部材と、前記縦リンク部材の上下方向に離れた2箇所を、前記車両本体の上下方向に離れた2箇所に連結する2つの横リンク部材とで構成された平行リンク機構が設けられている構成にすることが好ましい。
また、前記車軸調節装置は、前記車両本体が左右方向に移動するとき、前記各車軸の仰俯角を、前記各車軸が移動方向に所定の仰角で傾斜するように調節する。この場合、前記車軸調節装置には、前記車軸の高さ方向の位置及び仰俯角を可変するための機構であって、前記車軸が取り付けられる縦リンク部材と、前記縦リンク部材の上下方向に離れた2箇所を、前記車両本体の上下方向に離れた2箇所に連結する2つの横リンク部材とで構成された台形リンク機構が設けられている構成にすることが好ましい。
本発明の移動車両は、車両本体の左右にスクリュー形態の複数の車輪を有し、各車輪を車輪駆動装置で駆動することによって、前後方向及び左右方向の移動を行うことができる。さらに、左右方向に移動するとき、車軸調節装置が各車輪の車軸の配置を調節し、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜させるので、土壌が柔らかい場所でもスムーズに移動することができる。
本発明の移動車両の第一の実施形態(前後移動用の設定)を示す斜視図(a)、右側面図(b)である。 第一の実施形態の移動車両(前後移動用の設定)を示す正面図(a)、平面図(b)である。 第一の実施形態の移動車両の、移動方向毎の各車輪の回転方向を示す図であって、前方向に移動するときの回転方向を示す平面図(a)、後方向に移動するときの回転方向を示す平面図(b)、左方向に移動するときの回転方向を示す平面図(c)、右方向に移動するときの回転方向を示す平面図(d)である。 第一の実施形態の移動車両(前後移動用の設定)が、水田内を前方向にスムーズに移動する様子を示す右側面図(a)、後方向にスムーズに移動する様子を示す右側面図(b)である。 第一の実施形態の移動車両(前後移動用の設定)が、水田内を右方向にスムーズに移動できない様子を示す正面図(a)、左方向にスムーズに移動できない様子を示す正面図(b)である。 第一の実施形態の移動車両(左移動用の設定)を示す正面図(a)、水田内を左方向にスムーズに移動する様子を示す正面図(b)である。 第一の実施形態の移動車両(右移動用の設定)を示す正面図(a)、水田内を右方向にスムーズに移動する様子を示す正面図(b)である。 本発明の移動車両の第二の実施形態(前後移動用の設定)を示す正面図(a)、平面図(b)である。 第二の実施形態の移動車両(左移動用の設定)を示す正面図(a)、水田内を左方向にスムーズに移動する様子を示す正面図(b)である。 第二の実施形態の移動車両(右移動用の設定)を示す正面図(a)、水田内を右方向にスムーズに移動する様子を示す正面図(b)である。 通常の車輪を有する移動車両が水田内を除草するときの移動経路及び移動方法を示す平面図(a)、スクリュー形態の車輪を有する移動車両が水田内を除草するときの移動経路及び移動方法を示す平面図(b)である。
以下、本発明の移動車両の第一の実施形態について、図1〜図7に基づいて説明する。この実施形態の移動車両10は、例えば無線操縦されて水田Sの除草等を行う装置であり、図1、図2に示すように、車両本体12と、車両本体12の左右に取り付けられたスクリュー形態の4つの車輪14を備えている。各車輪14の螺旋の方向は、前方左側の車輪14(1L)は左ネジ、前方右側の車輪14(1R)は右ネジ、後方左側の車輪14(2L)は右ネジ、後方右側の車輪14(2R)は左ネジであり、各車輪14の大きさはほぼ同じで、螺旋状突起の長さやピッチもほぼ同じである。
後方左側の車輪14(2L)は、図2(a)に示すように、車軸調節装置16(2L)の一部である平行リンク機構18(2L)を介して車両本体12に取り付けられている。平行リンク機構18(2L)は、車輪14(2L)の車軸20(2L)が取り付けられた縦リンク部材22(2L)と、縦リンク部材22(2L)の上下方向に離れた2箇所を、車両本体12の上下方向に離れた2箇所に連結する2つの横リンク部材24(2L)とで構成されている。車軸調節装置16(2L)は、図示しない制御装置で平行リンク機構18(2L)を上下に変位させることによって、車軸20(2L)の配置(高さ位置)を調節する。
また、縦リンク部材22(2L)の外側面には、車輪14(2L)を駆動するための車輪駆動装置26(2L)が取り付けられている。車輪駆動装置26(2L)は、例えば電動モータと、電動モータの回転を車輪14(2L)に伝達する駆動ベルトと、制御装置等で構成され、制御装置によって車輪14(2L)の回転方向及び回転数が制御される。
後方右側の車輪14(2R)は、図2(a)に示すように、車軸調節装置16(2R)の一部である平行リンク機構18(2R)を介して車両本体12に取り付けられている。平行リンク機構18(2R)は、車輪14(2R)の車軸20(2R)が取り付けられた縦リンク部材22(2R)と、縦リンク部材22(2R)の上下方向に離れた2箇所を、車両本体12の上下方向に離れた2箇所に連結する2つの横リンク部材24(2R)とで構成されている。車軸調節装置16(2R)は、図示しない制御装置で平行リンク機構18(2R)を上下に変位させることによって、車軸20(2R)の配置(高さ位置)を調節する。
また、縦リンク部材22(2R)の外側面には、車輪14(2R)を駆動するための車輪駆動装置26(2R)が取り付けられている。車輪駆動装置26(2R)も、例えば電動モータと、電動モータの回転を車輪14(2R)に伝達する駆動ベルトと、制御装置等で構成され、制御装置によって車輪14(2R)の回転方向及び回転数が制御される。
前方左側の車輪14(1L)も同様に、車軸調節装置16(1L)の一部である平行リンク機構18(1L)を介して車両本体12に取り付けられ、車軸調節装置16(1L)は、平行リンク機構18(1L)を上下に変位させることによって、車輪14(1L)の車軸20(1L)の配置(高さ位置)を調節する。また、縦リンク部材22(1L)の外側面に、同様の車輪駆動装置26(1L)が取り付けられ、車輪駆動装置26(1L)の制御装置によって車輪14(1L)の回転方向及び回転数が制御される。
前方右側の車輪14(1R)も同様に、車軸調節装置16(1R)の一部である平行リンク機構18(1R)を介して車両本体12に取り付けられ、車軸調節装置16(1R)は、平行リンク機構18(1R)を上下に変位させることによって、車輪14(1R)の車軸20(1R)の配置(高さ位置)を調節する。また、縦リンク部材22(1R)の外側面に、同様の車輪駆動装置26(1R)が取り付けられ、車輪駆動装置26(1R)の制御装置によって車輪14(1R)の回転方向及び回転数が制御される。
次に、この実施形態の移動車両10の移動方法について以下に述べる。ここで、本願発明では、前後方向とは、車輪14の回転による進行方向である前後方向を指し、左右方向とは車輪14の軸方向を指すものとする。
先ず、移動車両10を前方向に移動させるときは、図3(a)に示すように、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)を、右側面から見てすべて時計回りに同じ回転数で回転させる。各車輪の上側に記載したベクトルの図は、各車輪が回転した時に車輪に加わる反力を示しており、左右方向の反力が左右一対の車輪(車輪14(1L)と14(1R)、車輪14(2L)と14(2R))の間で打ち消され、移動車両10が前方向に進むことができる。
移動車両10を後方向に移動させるときは、図3(b)に示すように、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)を、右側面から見てすべて反時計回りに同じ回転数で回転させる。これで、左右方向の反力が左右一対の車輪の間で打ち消され、移動車両10が後方向に進むことができる。
移動車両10を左方向に移動させるときは、図3(c)に示すように、車輪14(1L),14(2R)を右側面から見て反時計回りに、車輪14(1R),14(2L)を右側面から見て時計回りに、同じ回転数で回転させる。これで、前後方向の反力が前後一対の車輪(車輪14(1L)と14(2L)、車輪14(1R)と14(2R))の間で打ち消され、移動車両10が左方向に進むことができる。
移動車両10を右方向に移動させるときは、図3(d)に示すように、車輪14(1L),14(2R)を右側面から見て時計回りに、車輪14(1R),14(2L)を右側面から見て反時計回りに、同じ回転数で回転させる。これで、前後方向の反力が前後一対の車輪の間で打ち消され、移動車両10が右方向に進むことができる。
また、図には示していないが、移動車両10を前方左向きに旋回移動させるときは、各車輪を図3(a)に示す方向に回転させ、右側の車輪14(1R),14(2R)の回転数を左側の車輪14(1L),14(2L)の回転数より高くして、前後一対の車輪(車輪14(1R)と14(2R)、車輪14(1L)と14(2L))である右側の車輪と左側の車輪に作用する反力に差をつけ、移動車両10が前方左向きに旋回移動する。また、前方右向きに旋回移動させるときは、各車輪を図3(a)に示す方向に回転させ、左側の車輪14(1L),14(2L)の回転数を右側の車輪14(1R),14(2R)の回転数より高くして、前後一対の車輪(車輪14(1L)と14(2L)、車輪14(1R)と14(2R))である左側の車輪と右側の車輪に作用する反力に差をつけ、移動車両10が前方右向きに旋回移動する。これで、車両本体12が前方左向き又は右向きに旋回することができる。
同様に、移動車両10を後方左向きに旋回移動させるときは、各車輪を図3(b)に示す方向に回転させ、右側の車輪14(1R),14(2R)の回転数を左側の車輪14(1L),14(2L)の回転数より高くして、前後一対の車輪(車輪14(1R)と14(2R)、車輪14(1L)と14(2L))である右側の車輪と左側の車輪に作用する反力に差をつけ、移動車両10が後方左向きに旋回移動する。また、後方右向きに旋回移動させるときは、各車輪を図3(b)に示す方向に回転させ、左側の車輪14(1L),14(2L)の回転数を右側の車輪14(1R),14(2R)の回転数より高くして、前後一対の車輪(車輪14(1L)と14(2L)、車輪14(1R)と14(2R))である左側の車輪と右側の車輪に作用する反力に差をつけ、移動車両10が後方右向きに旋回移動する。これで、車両本体12が後方左向き又は右向きに旋回することができる。
次に、移動車両10が水田Sに搬入され、前後左右の各方向に移動するときの動作を説明する。図1、図2に示す移動車両10は、車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が、前方向又は後方向に移動するときに適した設定(以下、前後移動用の設定と称する。)になっている。前後移動用の設定とは、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)をほぼ同じにする設定である。
移動車両10が水田S内を前方向に移動する時は、まず、車軸調節装置16(1L),16(1R),16(2L),16(2R)が動作して、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が前後移動用に設定される。そして、車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)が動作して、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)が所定の方向(図3(a)に示す方向)に回転し、移動車両10が前方向に進行する。このとき、図4(a)に示すように、柔らかい土壌への車輪の沈み込みや車輪の回転によって押し出された土Tが、各車輪の進行方向側に堆積する。しかし、この土Tは各車輪の溝(螺旋状突起の間)に入り込むので、各車輪は、土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動できる。
また、移動車両10が水田S内を後方向に移動する時は、まず、前方向の時と同様に、車軸調節装置16(1L),16(1R),16(2L),16(2R)が動作して、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が前後移動用に設定される。そして、車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)が動作して、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)が所定の方向(図3(b)に示す方向)に回転し、移動車両10が後方向に進行する。このとき、図4(b)に示すように、車輪の沈み込みや車輪の回転によって押し出された土Tが、各車輪の進行方向側に堆積するが、前方向の時と同様に、各車輪は、土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動できる。
一方、移動車両10が水田S内を左方向又は右方向に移動する時は、各車軸の位置が前後移動用の設定のままでは以下の問題があった。即ち、図5(a)、(b)に示すように、車輪の横移動による推進によって押し出された土Tは、各車輪の進行方向側(左又は右方向)の車輪側面に堆積し、車輪の端部に強い反力を受けることとなり、さらに車輪が土T中に沈み込んだりして、スムーズに移動できなかった。
この問題を解決するため、移動車両10には、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)について、左移動用の設定と右移動用の設定が用意されている。左移動用の設定とは、移動方向に対して車軸を仰角に傾斜するために移動方向側の車軸20(1L),20(2L)の高さを、反対側の車軸20(1R),20(2R)の高さより低くする設定である。また、右移動用の設定とは、移動方向に対して車軸を仰角に傾斜するために移動方向側の車軸20(1R),20(2R)の高さを、反対側の車軸20(1L),20(2L)の高さより低くする設定である。
移動車両10が水田S内を左方向に移動する時は、まず、車軸調節装置16(1L),16(1R),16(2L),16(2R)が動作して、図6(a)に示すように、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が左移動用に設定される。なお、各車軸調節装置は、それぞれ平行リンク機構18(1L),18(1R),18(2L),18(2R)を使用しているので、図6(a)に示すように、水平面に対する各車軸の軸方向の角度である仰俯角を一定に保持したまま、ここでは水平状態を維持したまま各車軸の高さを変更する。
各車軸が左移動用に設定されると車輪14(1R),14(2R)が車輪14(1L),14(2L)より高く設定されて宙に浮くこととなるため、図6(b)に示すように、移動車両10全体が右の車輪14(1R),14(2R)側に傾き、その結果、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角(>0)で傾斜する。そして、車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)が動作して、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)が規定の方向(図3(c)に示す方向)に回転し、移動車両10が左方向に進行する。このとき、図6(b)から分かるように、車輪の推進によって押し出された土Tが各車輪の進行方向側の車輪側面に堆積するが、各車輪が移動方向に所定の仰角で傾斜し、土Tが各車輪の溝(螺旋状突起の間)に入り込みやすい状態になっているので、土Tから各車輪の端部に加わる反力は小さく、各車輪は、土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動することができる。また、この時、移動車両10全体が右の車輪14(1R),14(2R)側に傾くことにより、重心位置が、移動車両10の中央から移動方向に対して後ろ側となる右の車輪14(1R),14(2R)側に移動することとなり、移動車両10は、更に土Tを簡単に乗り越えやすくなりスムーズに移動することができる。
また、移動車両10が水田S内を右方向に移動する時は、まず、車軸調節装置16(1L),16(1R),16(2L),16(2R)が動作して、図7(a)に示すように、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が右移動用に設定される。
各車軸が右移動用に設定されると上記と同様に車輪14(1L),14(2L)が車輪14(1R),14(2R)より高く設定されて宙に浮くこととなるため、図7(b)に示すように、移動車両10全体が左の車輪14(1L),14(2L)側に傾き、その結果、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角(>0)で傾斜する。そして、車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)が動作して、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)が規定の方向(図3(d)に示す方向)に回転し、移動車両10が右方向に進行する。このとき、図7(b)から分かるように、各車輪の推進によって押し出された土Tが各車輪の進行方向側の車輪側面に堆積するが、各車輪が移動方向に所定の仰角で傾斜し、土Tが各車輪の溝(螺旋状突起の間)に入り込みやすい状態になっているので、土Tから各車輪の端部に加わる反力は小さく、各車輪は、土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動することができる。また、この時、移動車両10全体が左の車輪14(1L),14(2L)側に傾くことにより、重心位置が、移動車両10の中央から移動方向に対して後ろ側となる左の車輪14(1L),14(2L)側に移動することとなり、移動車両10は、更に土Tを簡単に乗り越えやすくなりスムーズに移動することができる。
以上説明したように、移動車両10は、車両本体12の左右にスクリュー形態の4つの車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)を有し、各車輪を車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)で個別に駆動することによって、前後方向の移動、左右方向の移動、及び旋回移動を行うことができる。さらに、左右方向に移動するとき、車軸調節装置16(1L),16(1R),16(2L),16(2R)が各車輪の車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)を調節し、各車輪の接地面が移動方向に対して所定の仰角で傾斜させるので、土壌が柔らかい場所でもスムーズに移動することができる。また、各車軸調節装置は、平行リンク機構18(1L),18(1R),18(2L),18(2R)を使用したシンプルな構成であり、各車軸の仰俯角を一定に保持したまま、各車軸の高さを容易に変更することができる。
次に、本発明の移動車両の第二の実施形態について、図8〜図10に基づいて説明する。ここで、上記実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の移動車両28は、図8に示すように、上記の移動車両10の平行リンク機構18(1L),18(1R),18(2L),18(2R)を、それぞれ台形リンク機構30(1L),30(1R),30(2L),30(2R)に置き換えたものであり、その他の構成は移動車両10と同様である。
図8(a)、(b)では、車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が前後移動用の設定になっている。前後移動用の設定とは、上記と同様に、4つの車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の高さ位置をほぼ同じにする設定である。移動車両28が水田S内を前方向及び後方向に移動する時は、移動車両10と同様に(図4(a)、(b)に示すように)、各車輪が土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動することができる。
図9(a)では、車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が左移動用の設定になっている。左移動用の設定とは、上記と同様に、移動方向側の車軸20(1L),20(2L)の高さを、反対側の車軸20(1R),20(2R)の高さより低くする設定である。移動車両28が水田S内を左方向に移動する時は、各車軸が左移動用に設定されると右側の車軸20(1R),20(2R)を車両本体の外側に対し仰角に傾斜させ、かつ車輪14(1R),14(2R)が車輪14(1L),14(2L)より高く設定されて宙に浮くこととなるため、図9(b)に示すように、移動車両10全体が右車輪14(1R),14(2R)側に傾き、その結果、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜する。ここでは、抵抗を受けやすい進行方向側の左側の車輪14(1L),14(2L)の車軸20(1L),20(2L)の方が仰角が大きくなる。そして、車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)が動作して、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)が規定の方向(図3(c)に示す方向)に回転し、移動車両28が左方向に進行する。したがって、移動車両10の場合と同様に、各車輪は、土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動することができる。
図10(a)では、車軸20(1L),20(1R),20(2L),20(2R)の配置(高さ位置)が右移動用の設定になっている。右移動用の設定とは、上記と同様に、移動方向側の車軸20(1R),20(2R)の高さを、反対側の車軸20(1L),20(2L)の高さより低くする設定である。移動車両28が水田S内を右方向に移動する時は、各車軸が右移動用に設定されると左側の車軸20(1L),20(2L)を車両本体の外側に対し仰角に傾斜させ、かつ車輪14(1L),14(2L)が車輪14(1R),14(2R)より高く設定されて宙に浮くこととなるため、図10(b)に示すように、移動車両10全体が左車輪14(1L),14(2L)側に傾き、その結果、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜する。ここでは、抵抗を受けやすい進行方向側の右側の車輪14(1R),14(2R)の車軸20(1R),20(2R)の方が仰角が大きくなる。そして、車輪駆動装置26(1L),26(1R),26(2L),26(2R)が動作して、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)が規定の方向(図3(d)に示す方向)に回転し、移動車両28が右方向に進行する。したがって、移動車両10の場合と同様に、各車輪は、土Tを簡単に乗り越えてスムーズに移動することができる。
このように、移動車両28の基本的な動作は、上記の移動車両10と同様である。しかし、移動車両10の場合は、各車軸の配置(高さ位置)を、平行リンク機構18(1L),18(1R),18(2L),18(2R)を用いて調節する構成なので、各車軸の高さは可変調節できるが、各車軸の仰俯角は可変調節することができない。これに対して、移動車両28は、各車軸の配置(高さ位置)を、台形リンク機構30(1L),30(1R),30(2L),30(2R)を用いて調節する構成なので、各車軸の高さだけでなく、各車軸の仰俯角も可変調節することができる。したがって、移動車両28は、各車軸の配置(高さ位置)と仰俯角をさらにきめ細かく調節でき、水田Sの状態(土壌の柔らかさ等)に合わせて、左移動用と右移動用の各設定をより適切に制御することができる。例えば、移動方向側の車軸の仰角を大きくして乗り越え性を高くし、移動方向後方側の車軸は推進力を高めるため水平に維持させる等の調整が可能となる。
なお、本発明の移動車両は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、車軸調節装置は、車両本体が左右方向に移動するとき、各車輪の接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜するように、車輪の各車軸の配置(高さ位置)または仰俯角を調節できるものであればよく、上記のように平行リンク機構又は台形リンク機構を用いて構成することが好ましいが、これ以外の機構を用いて構成してもよい。例えば、車軸の車両本体側に等速ジョイントを用いて車軸を屈曲できるようにし各車軸の高さを一定に保持したまま、車輪の仰俯角だけを変更する機構を用いて構成してもよいし、車輪や車輪駆動装置等で構成される駆動ユニットをリンク機構の代わりに回転軸で車両本体に保持し各駆動ユニット全体を傾斜させることで車軸の仰俯角を変更できる機構を用いて構成してもよい。その他、右側又は左側ごとのリンク機構をスタビライザなどで機械的に連結し、片側の前後のリンク機構を互いに連動させる構造にしてもよいし、左右のリンク機構をラックアンドピニオンなどの差動装置で機械的に連結し互いに上下動を反転して連動させる機構にしても良いし、各リンク機構にその他の機能を追加してもよい。各車輪を駆動する車輪駆動装置は、上記のように電動モータを使用してもよいし、電動モータ以外のアクチュエータを使用してもよい。また、必要がなければ、旋回移動の制御を行わない構成にしてもよい。
上記移動車両10,28の場合、4つの車輪は、車輪14(1L),14(2R)が左ネジで車輪14(1R),14(2L)が右ネジという組み合わせであるが、車輪14(1L),14(2R)が右ネジで車輪14(1R),14(2L)が左ネジという組み合わせに変更してもよく、ほぼ同様の作用効果を得ることができる。
車輪の数は、前後方向及び左右方向に移動可能であれば、自由に変更することができる。例えば、水田Sを除草する作業は、車輪の接地面積を広くするほど効率よく行うことができるので、車両本体12の左側に車輪14(1L)及び車輪14(2L)を複数設け、右側に車輪14(1R)及び車輪14(2R)を複数設けるようにしてもよい。この場合、各車輪の回転数の制御を容易にするため、車輪14(1L),14(1R),14(2L),14(2R)の数は、2個ずつ、3個ずつ、・・・、のように互いに同数にすることが好ましい。
また、上記移動車両10,28は、無線操縦されて走行する構成であるが、自動走行又は自律走行を行う構成にしてもよい。本発明の移動車両の用途は特に限定されず、例えば、人が乗って移動するための特殊乗用車として使用してもよい。
10,28 移動車両
12 車両本体
14(1L),14(1R),14(2L),14(2R) 車輪
16(1L),16(1R),16(2L),16(2R) 車軸調節装置
18(1L),18(1R),18(2L),18(2R) 平行リンク機構
20(1L),20(1R),20(2L),20(2R) 車軸
22(1R),22(2L),22(2R) 縦リンク部材
24(2L),24(2R) 横リンク部材
26(1L),26(1R),26(2L),26(2R) 車輪駆動装置
30(1L),30(1R),30(2L),30(2R) 台形リンク機構
32(2L),32(2R) 縦リンク部材
34(2L),34(2R) 横リンク部材

Claims (5)

  1. 車両本体と、前記車両本体の左右に取り付けられたスクリュー形態の複数の車輪と、前記複数の車輪を駆動する装置であって、前記各車輪の回転方向及び回転数を個別に制御し、前記車両本体を前後方向及び左右方向に移動させる車輪駆動装置と、前記車両本体が左右方向に移動するとき、前記複数の車輪の各接地面が移動方向に所定の仰角で傾斜するように、前記複数の車輪の各車軸の配置を調節する車軸調節装置とを備えることを特徴とする移動車両。
  2. 前記車軸調節装置は、前記車両本体が左右方向に移動するとき、前記各車軸の高さ方向の位置関係を、移動方向側の前記車軸が反対側の前記車軸よりも低くなるように調節する請求項1記載の移動車両。
  3. 前記車軸調節装置には、前記車軸の高さ方向の位置を可変するための機構であって、前記車軸が取り付けられる縦リンク部材と、前記縦リンク部材の上下方向に離れた2箇所を、前記車両本体の上下方向に離れた2箇所に連結する2つの横リンク部材とで構成された平行リンク機構が設けられている請求項2記載の移動車両。
  4. 前記車軸調節装置は、前記車両本体が左右方向に移動するとき、前記各車軸の仰俯角を、前記各車軸が移動方向に所定の仰角で傾斜するように調節する請求項1又は2記載の移動車両。
  5. 前記車軸調節装置には、前記車軸の高さ方向の位置及び仰俯角を可変するための機構であって、前記車軸が取り付けられる縦リンク部材と、前記縦リンク部材の上下方向に離れた2箇所を、前記車両本体の上下方向に離れた2箇所に連結する2つの横リンク部材とで構成された台形リンク機構が設けられている請求項4記載の移動車両。
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