JP2019001002A - 導電性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なアンチブロッキング性を確保しつつ、金属層を積層した際のピンホールと打抜きクラックが発生し難い導電性フィルムを提供する。【解決手段】本発明の導電性フィルム100は、樹脂フィルム1の少なくとも片面側に、ハードコート層31および金属層21をこの順で備えている。前記ハードコート層31は樹脂と有機もしくは無機の粒子とを含み、前記粒子の含有量は前記樹脂100重量部に対して0.1〜45重量部であり、前記ハードコート層31の前記金属層側の表面31aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が10〜450nmである。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂フィルムの少なくとも片面側に、ハードコート層および金属層をこの順で備える導電性フィルムに関する。
従来、樹脂フィルムの表面に金属層を形成した導電性フィルムが、フレキシブル回路基板、電磁波シールドフィルム、フラットパネルディスプレイ、タッチセンサ、歪みゲージ、非接触式ICカード、太陽電池等に用いられている(例えば、特許文献1参照)。上記導電性フィルムの積層構造として、PETフィルムの易接着層に直接スパッタリング法で金属層を積層したものがある。この積層構造のメリットとして、安価に製造できることが挙げられるが、易接着層は製造工程中のキズへの耐性が低く、製品における様々なキズが問題となる。
このようなキズの問題に対しては、ハードコート層の付与が有効な手段である(例えば、特許文献2参照)。また、特許文献3には、ハードコート層にブロッキングを防止するアンチブロッキング(AB)性を持たせたものが開示されている。更に、この特許文献3には、ハードコート層上に、透明導電体層を介して、表面の最大高さが0.5〜2.5μmの金属層を設ける点が記載されている。
一方、近年のデバイス要素の薄型化や小型化の要求の高まりにより、金属層の厚みも数百nmから数十nmまで薄型化が進んでいる。また、デバイスの高機能化や用途拡大を図るために、金属層をエッチング等によりパターン化して用いられることもある。ところが、薄手の金属層のパターン化の際、回路パターンに断線が生じることがあり、これが生産性や信頼性を低下させる原因の一つとなっている。
特開2011−82848号公報 国際特開WO2014/091835号公報 特開2013−107349号公報
しかしながら、特許文献3のように、アンチブロッキング性の付与のための凹凸が大きすぎると、金属層のピンホールの原因となり易い。さらに、アンチブロッキング性付与のための粒子を添加しすぎると、ハードコート層の硬化および樹脂と粒子間の界面の増加により、最終製品の型への打抜き工程で端部にクラックが発生してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、十分なアンチブロッキング性を確保しつつ、金属層を積層した際のピンホールと打抜きクラックが発生し難い導電性フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討したところ、ハードコート層に含まれる粒子の含有量を所定の範囲に調整しつつ、ハードコート層の最大高さ(Rz)を所定の範囲内とすることにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するにいたった。
即ち、本発明は、樹脂フィルムの少なくとも片面側に、ハードコート層および金属層をこの順で備え、前記ハードコート層は樹脂と有機もしくは無機の粒子とを含み、前記粒子の含有量は前記樹脂100重量部に対して0.1〜45重量部であり、前記ハードコート層の前記金属層側の表面における20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が10〜450nmである導電性フィルムに関する。
本発明では、ハードコート層の添加粒子量と表面凹凸を最適化することで、十分なアンチブロッキング性を保持しつつ、金属層を積層した際のピンホールや打抜き工程での端部クラックが発生しない導電性フィルムを実現している。まずピンホールの発生を抑制するためには、アンチブロッキング性付与に必要な表面の凹凸を小さくすることが有効である。凹凸が大きいとロール搬送時に凸部分が擦れてピンホールとなってしまうが、凹凸を微細にすることでピンホールを抑制することが出来る。次に打抜きクラックを防止するためには、粒子の添加量を出来るだけ少量にすることが有効である。粒子の添加量が多いとハードコート層の膜が硬くなりすぎるとともに粒子と樹脂の界面が多くなり、打抜きクラックが発生しやすくなる。本発明では、表面の凹凸や粒子の添加量をアンチブロッキング性付与に必要最低限にまで抑えることによって、アンチブロッキング性を保持しつつ、金属層を積層した際のピンホールや打抜き工程での端部クラックが発生しない導電性フィルム用基材を実現している。
そして、本発明者らが、ピンホールの発生原因を検討したところ、金属層の成膜時から成膜後に導電性フィルムをロール状に巻回する前後でピンホールの発生数が増加することを突き止めた。このことから、本発明者らは、導電性フィルムの巻回時に金属層における急峻な突起がロールの巻き締め圧力ないし巻き締め時の摩擦により崩壊し、突起部分が陥没することでピンホールが発生すると推測した。以上の知見より、金属層表面の表面粗さ(最大高さ)Rzを低減し、金属層における急峻な突起ないし段差を取り除くことでピンホールの発生を抑制できたと推察される。
本発明において、前記ハードコート層の厚みが2.5μm未満であることが好ましい。前記ハードコート層の厚みがこの範囲内であると、キズへの耐性を十分確保しながら、最大高さ(Rz)を所望の範囲に調整し易くなり、金属層の密着性とフィルムの柔軟性とを向上させることができる。
また、前記粒子の構成物質がシリカであることが好ましい。シリカ粒子を用いることで、適当な粒子径のものを選択して、最大高さ(Rz)を所望の範囲に調整し易くなる傾向があり、また、樹脂への分散性と接着性を高めて、クラックの発生を抑制し易くなる傾向がある。
本発明は、前記金属層の厚みが50〜300nmである場合に特に有効となる。このような金属層の厚みの範囲では、ロールの巻き締め圧力ないし巻き締め時の摩擦により、金属層の突起部分が陥没することでピンホールが発生し易くなるところ、本発明によりこれを効果的に防止することができる。
前記金属層中に銅が含まれていることが好ましい。各種金属の中でも、電磁波シールド特性やセンサ機能に寄与する導電率が高く、比較的低価格である観点から、Cu,Alを含むことが好ましく、特に、コストパフォーマンスと生産効率の観点から、Cuを含むことが好ましい。
本発明では、前記樹脂フィルムの一方の面側に、前記ハードコート層および前記金属層をこの順で備え、他方の面側に、別のハードコート層および別の金属層をこの順で備えることが可能である。但し、本発明では、樹脂フィルムの両面側に、前記ハードコート層および前記金属層をこの順で備えることが好ましい。このように金属層を樹脂フィルムの両面に設けることにより、導電性フィルムの高機能化や用途拡大を図ることができる。
当該導電性フィルムは、搬送性や取扱いの観点からロール状に巻回されていてもよい。
本発明の第1実施形態に係る導電性フィルムの模式的断面図である。 本発明の第2実施形態に係る導電性フィルムの模式的断面図である。
本発明の導電性フィルムの実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。ただし、図の一部又は全部において、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大または縮小等して図示した部分がある。上下等の位置関係を示す用語は、単に説明を容易にするために用いられており、本発明の構成を限定する意図は一切ない。
本発明の導電性フィルムは、樹脂フィルムの少なくとも片面側に、ハードコート層および金属層をこの順で備えている。本発明の導電性フィルムは、樹脂フィルムの片面側に、ハードコート層および金属層をこの順で備えている第1実施形態と、樹脂フィルムの両面側に、ハードコート層および金属層をこの順で備えている第2実施形態とを包含する。その際、樹脂フィルムの両面側に、前記ハードコート層および前記金属層をこの順で備えること(特に、両面で同一のハードコート層および金属層を備えること)が好ましい。なお、第2実施形態においては、前記樹脂フィルムの一方の面側に、前記ハードコート層および前記金属層をこの順で備え、他方の面側に、別のハードコート層および別の金属層をこの順で備えていてもよい。
《第1実施形態》
<導電性フィルム>
図1は、本発明の第1実施形態に係る導電性フィルムの模式的断面図である。図1に示す導電性フィルム100は、金属層である第1金属層21とハードコート層31と樹脂フィルム1とをこの順で備えている。なお、第1金属層21及びハードコート層31は、それぞれ1層からなる構成を図示しているが、それぞれが2層以上の多層構成であってもよい。また、第1金属層21の表面には、保護層等を設けてもよい。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルム1としては、絶縁性を確保できるものであれば特に制限されず、各種のプラスチックフィルムが用いられる。樹脂フィルムの材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリイミド(PI)等のポリイミド系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、耐久性、柔軟性、生産効率、コスト等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリイミド(PI)等のポリイミド系樹脂が好ましい。特に、コストパフォーマンスの観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
樹脂フィルムには、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、樹脂フィルム上に形成される金属層との密着性を担保させるようにしてもよい。また、金属層を形成する前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより、樹脂フィルム表面を除塵、清浄化してもよい。
第1実施形態においては、樹脂フィルム1の第1金属層21とは反対側の表面12aの表面粗さRaは、30nm以下であることが好ましく、8nm以下であることがより好ましい。樹脂フィルム1の表面12aの表面粗さRaは1.5nm以上が好ましく、3nm以上がより好ましい。樹脂フィルム1の第1金属層21とは反対側の表面12aは、導電性フィルム100をロール状に巻回した際に第1金属層21と接触し、互いに圧着することがある。樹脂フィルム1の第1金属層21との接触面(すなわち、表面12a)の表面粗さRaを上記範囲内に制御することにより、樹脂フィルム1と第1金属層21との圧着を抑制することができる。
樹脂フィルム1の第1金属層21側の表面11aの表面粗さRaは、その上にハードコート層31が設けられるため、表面12aの表面粗さRaと同程度又は同程度以下でもよい。但し、本発明では、結果的にハードコート層31の最大高さ(Rz)が10〜450nmとなればよいため、表面11aの表面粗さRaについても、表面12aの表面粗さRaより大きい値とすることができる。
なお、樹脂フィルム1についても、表面粗さRa等を調整するために、粒子を含有していてもよい。このような粒子としては、ハードコート層31と同様のものが使用可能である。
樹脂フィルムの厚みは、2〜200μmの範囲内であることが好ましく、50〜150μmの範囲内であることがより好ましく、80〜120μmの範囲内であることが更に好ましい。一般的には、樹脂フィルムの厚みが厚い方が、加熱時の熱収縮等の影響を受けにくくなるため望ましい。しかし、電子部品等のコンパクト化により、樹脂フィルムの厚みもある程度薄くすることが望ましい。一方、樹脂フィルムの厚みが薄すぎると、樹脂フィルムの透湿性や透過性が上昇して、水分やガス等を透過させてしまい、金属層が酸化されやすくなる。従って、本実施形態では、樹脂フィルムの厚みをある程度の厚みをもたしつつ薄くすることで、導電性フィルム自体も薄くでき、電磁波シールドシートやセンサ等に用いた場合の厚みを抑えることが可能となる。そのため、電磁波シールドシートやセンサ等の薄型化に対応できる。さらに、樹脂フィルムの厚みが前記の範囲内であると、樹脂フィルムの柔軟性を確保できつつ機械的強度が十分であり、フィルムをロール状にしてハードコート層層や金属層を連続的に形成する操作が可能である。
(ハードコート層)
本実施形態の導電性フィルムは、樹脂フィルム1と第1金属層21との間に配置されたハードコート層31をさらに備えている。このハードコート層31はアンチブロッキング層等としても機能する。また、ハードコート層31を二層で構成して、下層側を粒子を含まない樹脂硬化層とし、上層側を粒子を含む樹脂硬化層とすることも可能である。
ハードコート層31は、樹脂と有機もしくは無機の粒子とを含んでいる。当該樹脂としては、硬化膜として十分な接着性と強度とを持つものを特に制限なく使用できる。用いる樹脂としては熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、二液混合型樹脂、及びこれらの混合物などがあげられるが、これらのなかでも紫外線照射による硬化処理にて、簡単な加工操作にて効率よくハードコート層を形成することができる紫外線硬化型樹脂が好適である。紫外線硬化型樹脂を含むことで、紫外線硬化性を有する接着性樹脂組成物が容易に得られる。
接着性樹脂組成物としては、硬化の際に架橋構造を形成する材料が好ましい。ハードコート層での架橋構造が促進されると、それまで緩やかだった膜内部構造が強固となり、膜強度が向上される。こうした膜強度の向上が密着性の向上に寄与していると推察されるからである。
接着性樹脂組成物は、(メタ)アクリレートモノマー及び(メタ)アクリレートオリゴマーのうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。これにより、アクリロイル基に含まれるC=C二重結合に起因する架橋構造の形成が容易となり、膜強度の向上を効率的に図ることができる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本実施形態で用いる、主成分としての(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマー及び/又はアクリレートオリゴマーは塗膜を形成させる役目を有し、具体的にはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
前記の(メタ)アクリレートの中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、或いはこれらの混合物が、耐摩耗性、硬化性の点からとりわけ好ましい。
また、ウレタンアクリレートオリゴマーを用いることもできる。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させた後に、水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させる方法や、ポリイソシアネートと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとを反応させた後に、ポリオールを反応させる方法や、ポリイソシアネート、ポリオール、水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させる方法などが挙げられるが特に限定はない。
ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールおよびこれらの共重合物、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,2’−チオジエタノール等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
架橋密度が高すぎるとプライマーとしての性能が落ち金属密着性が低下しやすくなるため、水酸基を有する低官能(メタ)アクリレート(以下、水酸基含有(メタ)アクリレートという)を用いても良い。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロキル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどがあげられる。上述した(メタ)アクリレートモノマー成分及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマー成分は単独で用いても2種以上を用いても良い。
接着性樹脂組成物は紫外線硬化性を付与するために光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾインノルマルブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−エチレンフェニル)プロパン−1−オン]、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロピルフェニル)プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン類、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−1−モルフォリノプロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン等のα−アミノアルキルフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド等のモノアシルホスフィンオキサイド類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等のモノアシルホスフィンオキサイド類などが挙げられる。
樹脂の硬化性、光安定性、樹脂との相溶性、低揮発、低臭気という点から、アルキルフェノン系光重合開始剤が好ましく、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンがより好ましい。市販品としてはIrgacure127、184、369、651、500、891、907、2959、Darocure1173、TPO(BASFジャパン株式会社製、商品名)などが挙げられる。光重合開始剤は(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマー及び/又はアクリレートオリゴマー100重量部に対して、固形分3〜10重量部配合する。
ハードコート層の形成の際には、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート及び/あるいは(メタ)アクリレートオリゴマーを主成分とする接着性樹脂組成物を、トルエン、酢酸ブチル、イソブタノール、酢酸エチル、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールなどの溶剤に希釈し、固形分が10〜35%のワニスとして調製する。
ハードコート層は、樹脂フィルム1上に、上記ワニスを塗布することにより形成される。ワニスの塗布方法は、ワニス及び塗装工程の状況に応じて適時選択することができ、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、ダイコート法やエクストルージョンコート法などにより塗布することができる。
ワニスを塗布後、塗膜を硬化させることによって、ハードコート層を形成することができる。紫外線硬化性を有する接着性樹脂組成物の硬化処理としては、ワニスが溶剤を含む場合は乾燥(例えば80℃で1分間)による溶媒除去後、紫外線照射機を用いて500mW/cm〜3000mW/cmの照射強度で、仕事量が50〜400mJ/cmの紫外線処理を行い硬化させるという手順が挙げられる。紫外線発生源としては一般的に紫外線ランプが用いられており、具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが挙げられ、照射する場合は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。
紫外線硬化処理の際に加熱を行うことが好ましい。紫外線照射により接着性樹脂組成物の硬化反応が進行し、同時に架橋構造が形成される。このとき加熱を行うことにより、低紫外線量でも十分に架橋構造の形成を促進させることができる。加熱温度は、架橋度に応じて設定可能であり、好ましくは50℃〜80℃である。加熱手段は特に限定されず、温風乾燥機、輻射熱乾燥機、フィルム搬送ロールの加熱等を適宜採用することができる。
本発明では、ハードコート層にアンチブロッキング性を付与するため、前記接着性組成物に粒子を配合する。これによりハードコート層の表面に凹凸を形成することができ、導電性フィルム100にアンチブロッキング性を好適に付与することができる。
上記粒子としては、各種金属酸化物、ガラス、プラスチックなどの透明性を有するものを特に制限なく使用することができる。例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム等の無機系粒子、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン共重合体、ベンゾグアナミン、メラミン、ポリカーボネート等の各種ポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系粒子やシリコーン系粒子などがあげられる。前記粒子は、1種又は2種以上を適宜に選択して用いることができる。
本発明では、前記粒子の構成物質がシリカであることが好ましく、特にナノシリカ微粒子を含むことが好ましい。ナノシリカ微粒子としては、アルキルシランから合成されたオルガノシリカゾルあるいはプラズマアークにより合成されたナノシリカを用いることができる。市販品としてはAB剤1(アイカ工業(株)製、商品名)、H61(CIKナノテック(株)社製、商品名)、MEK−ST−L(日産化学(株)社製、商品名)、PL−7−PGME(扶桑化学社製、商品名)、SIRMIBK15WT%−M36(CIKナノテック社製、商品名)などが挙げられる。
上記粒子の含有量は、前記樹脂100重量部に対して0.1〜45重量部であり、ハードコート層の表面に凹凸を形成しつつクラックの発生を抑制する観点から、0.2〜40重量部が好ましく、0.3〜30重量部がより好ましい。
また、粒子の平均粒径は、ハードコート層の厚みと表面凹凸の程度を考慮しつつ、適宜設定することができる。上記粒子の平均粒径としては、最大高さ(Rz)を所定の範囲に調整しやすいという観点から、0.01μm〜10.0μmが好ましく、0.1μm〜5.0μmがより好ましい0.2μm〜2.0μmが更に好ましい。
前記ハードコート層を形成するための接着性樹脂組成物は、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤等のシランカップリング剤を配合してもよい。これにより、粒子との密着性が高まり、対クラック性が向上する。(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、市販品としては、KR−513、KBM−5103(信越化学株式会社製、商品名)が挙げられる。
シランカップリング剤の配合量は、前記樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜50重量部が好ましく、1〜20重量部がより好ましい。
本発明の導電性フィルムは、ハードコート層31の金属層21側の表面31aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が、10〜450nmであることを特徴とする。これにより、十分なアンチブロッキング性を確保しつつ、金属層を積層した際のピンホールを抑制することができる。かかる観点から、前記最大高さ(Rz)が、20〜400nmであることが好ましく、50〜300nmであることがより好ましい。なお、最大高さ(Rz)は、具体的には実施例に記載された測定方法で測定される値である。
ハードコート層31の厚みとしては、2.5μm未満であることが好ましく、0.2μm〜2μmであることがより好ましく、0.5μm〜1.5μmであることがさらに好ましい。ハードコート層の厚みを上記範囲とすることで、最大高さ(Rz)を所定の範囲に調整しやすくなり、金属層の密着性とフィルムの柔軟性とを向上させることができる。
(第1金属層)
第1実施形態では、樹脂フィルム1の片面側に、ハードコート層31および金属層である第1金属層21をこの順で備えている。金属層21である第1金属層21は、電磁波シールド効果やセンサ機能等を充分に得るため、電気抵抗率が50μΩcm以下であることが好ましい。金属層の構成材料としては、このような電気抵抗率を満足し導電性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、Cu,Al,Fe,Cr,Ti,Si,Nb,In,Zn,Sn,Au,Ag,Co,Cr,Ni,Pb,Pd,Pt,W,Zr,Ta,Hf、Mo,Mn,Mg,V等の金属が好適に用いられる。また、これらの金属の2種以上を含有するものや、これらの金属を主成分とする合金等も用いることができる。これらの金属の中でも、電磁波シールド特性やセンサ機能に寄与する導電率が高く、比較的低価格である観点から、Cu,Alを含むことが好ましい。特に、コストパフォーマンスと生産効率の観点から、Cuを含むことが好ましいが、Cu以外の元素が不純物程度含まれていても良い。これにより、電気抵抗率が充分に小さく導電率が高いため、電磁波シールド特性やセンサ機能を向上できる。
第1金属層21の形成方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば、膜厚の均一性や成膜効率の観点から、スパッタリング法、化学気相成長法(CVD)や物理気相成長法(PVD)等の真空成膜法や、イオンプレーティング法、メッキ法(電解メッキ、無電解メッキ)、ホットスタンプ法、コーティング法等により成膜されることが好ましい。また、これらの製膜方法の複数を組み合わせてもよいし、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。中でも、スパッタリング法、真空成膜法が好ましく、スパッタリング法が特に好ましい。これにより、ロール・トゥ・ロール製法により連続生産でき生産効率を高めるとともに、成膜時の膜厚を制御することができるため、導電性フィルムの表面抵抗値の上昇を抑制できる。また、薄くて膜厚が均一で、緻密な金属層を形成することができる。
第1金属層21の厚みは、50〜300nmであることが好ましい。第1金属層21の厚みの下限値は、70nmがより好ましく、100nmが更に好ましい。一方、第1金属層21の厚みの上限値は、250nmがより好ましく、200nmが更に好ましい。第1金属層21の厚みが上記上限値を超えると、加熱後の導電性フィルムのカールが発生しやすくなったり、デバイスの薄型化が困難になったりする。厚みが上記下限値より小さいと、加湿熱条件下で導電性フィルムの表面抵抗値が高抵抗化しやすくなり目標とする加湿熱信頼性が得られなかったり、金属層の強度の低下によるパターン配線の剥離が生じたりする。
なお、ハードコート層31の金属層21側の表面31aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が、10〜450nmに制御されているため、第1金属層21の樹脂フィルム1とは反対側の表面21aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)は、450nm以下の値となる。
(保護層)
保護層は、例えば第1金属層21が大気中の酸素の影響を受けて自然に酸化することを防止するために、第1金属層21の最表面21a側に形成することができる(図示せず)。保護層は、第1金属層21の錆び防止効果を示すものである限り特に限定されないが、スパッタできる金属が好ましく、Ni,Cu,Ti,Si、Zn,Sn,Cr,Fe、インジウム、ガリウム、アンチモン、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、パラジウム、タングステンからなる中から選ばれるいずれか1種類以上の金属又はこれらの酸化物が用いられる。Ni,Cu,Tiは,不動態層を形成するため腐食されにくく、Siは耐食性が向上するため腐食されにくく、Zn,Crは表面に緻密な酸化被膜を形成するため腐食されにくい金属であるため好ましい。
保護層の材料としては、第1金属層21との密着性を担保させて確実に第1金属層21の錆びを防止する観点から、2種の金属からなる合金を用いることはできるが、3種以上の金属からなる合金が好ましい。合金3種以上の金属からなる合金としては、Ni−Cu−Ti、Ni−Cu−Fe,Ni−Cu−Cr等が挙げられ、防錆機能と生産効率の観点から、Ni−Cu−Tiが好ましい。なお、第1金属層21との密着性を担保させる観点から、第1金属層21の形成材料を含む合金であることが好ましい。これにより、第1金属層21の酸化を確実に防ぐことができる。
また、保護層の材料としては、例えば、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、アンチモンを含有する酸化スズ(ATO)、アルミドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)が含まれていても良い。導電性フィルムの初期の表面抵抗値の上昇を抑制するだけでなく、加湿熱条件下の表面抵抗値の上昇を抑制することができ、表面抵抗値の安定化を最適にできるため、好ましい。
前記金属の酸化物とは、SiOx(x=1.0〜2.0)、酸化銅、酸化銀、酸化チタン等の酸化物が好ましい。なお、前述の金属、合金、酸化物等の代わりに、第1金属層21上にアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂のような樹脂層を形成することで防錆効果をもたらすことも可能である。
保護層の膜厚は、1〜50nmが好ましく、2〜30nmがより好ましく、3〜20nmが好ましい。これにより、耐久性が向上し表面層から酸化を防ぐことができるため、加湿熱条件下での表面抵抗値は上昇を抑制できる。
《第2実施形態》
第1実施形態では、樹脂フィルムの一方の面にハードコート層と金属層が設けられているのに対し、第2実施形態では、樹脂フィルムの両面にハードコート層と金属層が設けられている。本実施形態における樹脂フィルムの一方の面に設けられる層構造は、第1実施形態と同様であるので、以下では本実施形態に特徴的な点について主に説明する。
図2は、本発明のさらなる実施形態に係る導電性フィルムの模式的断面図である。図2に示す導電性フィルム200は、第1金属層21と樹脂フィルム1とを備え、さらに、樹脂フィルム1の第1金属層21とは反対側に配置された第2金属層22を備えている。本実施形態では、樹脂フィルム1と第1金属層21との間に設けられたハードコート層31加え、樹脂フィルム1と第2金属層22との間にもハードコート層32が設けられている。ただし、ハードコート層は樹脂フィルム1の下面(他方の片面側)に設けられている必要はなく、一方の面側のみに設けられていてもよい。
本実施形態における第2金属層22及びハードコート層32の形成材料や層構造は、第1実施形態における第1金属層21及びハードコート層31と同一又は異なるものが採用できる。つまり、第2実施形態における導電性フィルムは、前記樹脂フィルムの一方の面側に、前記ハードコート層および前記金属層をこの順で備え、他方の面側に、別のハードコート層および別の金属層をこの順で備える態様が含まれる。但し、本発明では、第2金属層22及びハードコート層32の形成材料や層構造が、基本的に第1実施形態における第1金属層21及びハードコート層31と同様のものを採用することが好ましい。
従って、ハードコート層32の金属層22側の表面32aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が、10〜450nmであることが好ましい。これにより、十分なアンチブロッキング性を確保しつつ、金属層を積層した際のピンホールを抑制することができる。かかる観点から、前記最大高さ(Rz)が、20〜400nmであることがより好ましく、50〜300nmであることが更に好ましい。
ハードコート層32の厚みとしては、2.5μm未満であることが好ましく、0.2μm〜2μmであることがより好ましく、0.5μm〜1.5μmであることがさらに好ましい。ハードコート層32の厚みを上記範囲とすることで、最大高さ(Rz)を所定の範囲に調整しやすくなり、金属層の密着性とフィルムの柔軟性とを向上させることができる。
また、第2金属層22の厚みは、50〜300nmであることが好ましい。第2金属層22の厚みの下限値は、70nmがより好ましく、100nmが更に好ましい。一方、第2金属層22の厚みの上限値は、250nmがより好ましく、200nmが更に好ましい。
なお、ハードコート層32の金属層22側の表面32aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が、10〜450nmに制御されている場合、第2金属層22の樹脂フィルム1とは反対側の表面22aにおける20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)は、450nm以下の値となる。
(導電性フィルムの特性)
導電性フィルム100、200の初期の表面抵抗値Rは、0.001Ω/□〜10.0Ω/□であることが好ましく、0.01Ω/□〜3.5Ω/□であることがより好ましく、0.1Ω/□〜1.0Ω/□であることが更に好ましい。これにより生産効率に優れた実用的な導電性フィルムを提供できる。
導電性フィルム100、200の厚みは、2〜200μmの範囲内であることが好ましく、50〜150μmの範囲内であることがより好ましく、80〜120μmの範囲内であることが更に好ましい。これにより、導電性フィルム自体も薄くでき、電磁波シールドシートやセンサ等に用いた場合の厚みを抑えることが可能となる。そのため、電磁波シールドシートやセンサ等の薄型化に対応できる。さらに、導電性フィルムの厚みが前記の範囲内であると、柔軟性を確保しつつ機械的強度が十分とすることができ、フィルムをロール状にしてSi含有層や金属層等を連続的に形成する操作が容易となり、生産効率が向上する。
導電性フィルム100、200は、搬送性や取扱いの観点からロール状に巻回されていてもよい。樹脂フィルムにハードコート層、金属層をロール・トゥ・ロール法で連続的に形成することで、効率良く導電性フィルムを製造することができる。
(導電性フィルムの用途)
導電性フィルム100、200は様々な用途に適用可能であり、例えば、電磁波シールドシートや面状センサ等に応用され得る。電磁波シールドシートは、導電性フィルムを用いたものであり、タッチパネル等の形態で好適に使用することができる。前記電磁波シールドシートの厚みは、20μm〜300μmであることが好ましい。
また電磁波シールドシートの形状は、特には限定されず、設置する対象物の形状などに応じて、積層方向(シートの厚み方向と同じ方向)からみた形状が方形状、円形状、三角形状、多角形状など、適宜の形状に選択できる。
面状センサは、導電性フィルムを用いたものであり、モバイル機器のタッチパネルやコントローラ等のユーザーインターフェースに荷重測定用のフォースセンサや、対象物のセンシング領域、例えば自動車の外表面、ロボットや人形の表面に加わる外力を初めとする様々な物理量等をセンシングするセンサを含む。面状センサは、フォースセンサ、シールド等の形態で好適に使用することができる。前記面状センサの厚みは、20μm〜300μmであることが好ましい。
以下、本発明に関して実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
<ハードコート層形成用塗布液の調製>
ハードコート樹脂材料(アイカ工業(株)製、品名「Z−844−22HL」)を100重量部と、アンチブロッキング性付与のためのシリカ粒子(アイカ工業(株)製、製品名「AB剤1」、粒子径220nm)を10重量部とを混合し、メチルイソブチルケトン(MIBK、試薬)を用いて固形分16重量%となるように塗布液を調製した。
<ハードコート層の形成>
透明支持体として厚さ150μmのPETフィルム(ルミラーU48、東レ(株)製)を用い、PETフィルム上に、上記で調製したハードコート層形成用塗工液をワイヤーバーを用いて塗布し、乾燥オーブン中80℃の雰囲気下で1分間乾燥させ、溶剤を揮発させた。引き続き、酸素濃度2500ppm雰囲気下で160W/cmの空冷水銀ランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度60mW/cm、照射量280mJ/cmとなるように紫外線を照射して塗布膜を硬化させ、厚さ1.2μmのハードコート層が片面に形成された樹脂フィルムを作成した。
<導電性フィルムの作製>
上記で得られた樹脂フィルムをロールに貼り付け、スパッタ装置内に設置した。その後、スパッタ装置内を3.0×10−3Torrの高真空にして、ハードコート層上にスパッタ成膜を行った。Arガス100体積%からなる3.0×10−3Torrの雰囲気中で、Cuターゲット材料を用いて、DCマグネトロンスパッタ法により、Cuからなる金属層を150nmの厚みで片面にスパッタ成膜をすることで、導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは90.5nmであった。
実施例2
実施例1において、シリカ粒子10重量部を用いる代わりに、架橋アクリル樹脂粒子(綜研化学社製、製品名「MX−180」、粒子径1.8μm)0.3重量部を用いて、厚み2μmのハードコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは177.2nmであった。
実施例3
実施例1において、シリカ粒子(アイカ工業(株)製、製品名「AB剤1」)10重量部を用いる代わりに、シリカ粒子(CIKナノテック(株)社製、製品名「H61」、粒子径300nm)25重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは62.2nmであった。
比較例1
実施例1において、シリカ粒子を用いないこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは8.9nmであった。
比較例2
実施例1において、シリカ粒子10重量部を用いる代わりに、架橋アクリル樹脂粒子(綜研化学社製、製品名「MX−180」、粒子径1.8μm)0.2重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは719.9nmであった。
比較例3
実施例1において、シリカ粒子(アイカ工業(株)製、製品名「AB剤1」)10重量部を用いる代わりに、シリカ粒子(CIKナノテック(株)社製、製品名「H61」、粒子径300nm)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは69.3nmであった。
比較例4
実施例1において、ハードコート樹脂材料(アイカ工業(株)製、品名「Z−844−22HL」)を用いる代わりに、ハードコート樹脂材料(DIC社製、アクリル系樹脂、品名「ユニディックELS−888」)を用い、またシリカ粒子(アイカ工業(株)製、製品名「AB剤1」)10重量部を用いる代わりに、シリカ粒子(日産化学(株)社製、製品名「MEK−ST−L」、粒子径50nm)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムを作製した。この導電性フィルムのハードコート層の最大高さRzは71.2nmであった。
<評価>
作製した導電性フィルムについて、以下の評価を行った。それぞれの結果を、ハードコート層の組成及び物性と共に、表1に示す。
(1)厚みの測定
ハードコート層の厚みは、MCPD2000(大塚電子(株)製)にて測定した。金属層の厚みは、透過型電子顕微鏡(日立製作所製、製品名「H−7650」)を用いて、導電性フィルムの断面を観察して測定した。
(2)最大高さ(Rz)の測定
金属層を形成する前の上記ハードコート層の表面をVN8000(キーエンス(株)製)を用いて、20μm×20μmの領域を測定し、JIS2001の規格(3箇所の平均値)でRzを求めた。その際、測定範囲に少なくとも一つの粒子が入るように測定位置を決定した。なお、金属層を形成したハードコート層についても、金属層をエッチング等で除去することにより、同じ値の最大高さの測定結果を得ることができる。
(3)アンチブロッキング性(AB性)の評価
平滑性の高いフィルム(ZEONORフィルム ZF−16 : 日本ゼオン製)を、ハードコート層の表面に対して指圧で圧着させ、その貼りつき具合を以下の基準で評価した。
○:貼りつきが起こらない。
△:一旦貼りつくが、時間がたつとフィルムが離れる。
×:貼りついたフィルムが元に戻らない。
(4)ピンホールの評価
上記導電性フィルムを顕微鏡にて観察し、ピンホールの有無を以下の基準で評価した。
○:ピンホール発生なし。
×:ピンホール発生あり。
(5)打抜きクラックの評価
打抜き機の下板に固定したピナクル刃に、金属層を形成する前の上記ハードコートフィルムのハードコート層を塗布していない側が刃に当たるように乗せ、打抜きをした。上記方法で打抜きをしたハードコート層の端部を顕微鏡で観察し、クラックの有無を以下の基準で評価した。
○:クラックが全く確認されなかった。
△:クラックが僅かに確認された。
×:クラックが全体的に確認された。
Figure 2019001002
(結果及び考察)
実施例1〜3の導電性フィルムでは、十分なアンチブロッキング性を確保しつつ、金属層を積層した際のピンホールと打抜きクラックが発生を抑制することができた。一方、最大高さ(Rz)が小さすぎる比較例1では、アンチブロッキング性が劣っていた。また、最大高さ(Rz)が大きすぎる比較例2では、アンチブロッキング性が改善するものの、ピンホールが発生し易くなる。粒子の含有量が多すぎる比較例3及び4では、最大高さ(Rz)が所定の範囲内であるため、アンチブロッキング性とピンホール発生が改善するものの、打抜きクラックが生じ易くなった。
1 樹脂フィルム
10 導電性フィルム
11a 導電性フィルムの第1金属層側の表面
12a 導電性フィルムの第1金属層とは反対側(第2金属層側)の表面
21 第1金属層(金属層)
21a 第1金属層の樹脂フィルムとは反対側の表面
22 第2金属層
22a 第2金属層の樹脂フィルムとは反対側の表面
31、32 ハードコート層
31a ハードコート層の金属層側の表面
32a ハードコート層の金属層側の表面

Claims (7)

  1. 樹脂フィルムの少なくとも片面側に、ハードコート層および金属層をこの順で備え、
    前記ハードコート層は樹脂と有機もしくは無機の粒子とを含み、
    前記粒子の含有量は前記樹脂100重量部に対して0.1〜45重量部であり、
    前記ハードコート層の前記金属層側の表面における20μm×20μmの領域の最大高さ(Rz)が10〜450nmである導電性フィルム。
  2. 前記ハードコート層の厚みが2.5μm未満である請求項1に記載の導電性フィルム。
  3. 前記粒子の構成物質がシリカである請求項1又は2に記載の導電性フィルム。
  4. 前記金属層の厚みが50〜300nmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  5. 前記金属層中に銅が含まれている請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  6. 前記樹脂フィルムの一方の面側に、前記ハードコート層および前記金属層をこの順で備え、他方の面側に、別のハードコート層および別の金属層をこの順で備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  7. ロール状に巻回されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
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