JP2018538142A - クラウン制御による金属ストリップ鋳造方法 - Google Patents

クラウン制御による金属ストリップ鋳造方法 Download PDF

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Abstract

ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法及び装置が提供される。ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置は、円筒形チューブ内に隣接配置され、鋳造作業中に鋳造ロールの相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm内部に離間された少なくとも2つの膨張リングを含む。若しくは又は加えて、装置は、円筒形チューブ内の、鋳造作業中に鋳造ロールにより形成される鋳造ストリップの中央部に相当する位置に少なくとも1つの膨張リングを含む。各膨張リングは少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させることにより円筒形チューブの膨張を引起こすよう構成され、鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変化させる。

Description

本出願は2015年11月20日に出願された米国特許出願第14/946,872号の国際出願である。
本発明は双ロール鋳造機での連続鋳造による金属ストリップ鋳造に関する。
双ロール鋳造機において、冷却され相反方向に回転される一対の水平鋳造ロール間に溶融金属が導入されることにより、動いている鋳造ロール表面上に金属殻が凝固して鋳造ロール間のロール間隙にて合わせられ、ロール間隙から下方に送給される凝固ストリップ品を生み出す。本明細書では「ロール間隙」という語を、鋳造ロール同士が最接近する領域全般を指すものとして用いる。溶融金属は、取鍋から1つまたは一連の小容器へと注がれ、そこからロール間隙上方に位置した金属供給ノズルを介して流れ、ロール間隙直上でロール間隙長さ方向に沿って延びる鋳造ロール鋳造表面に支持される溶融金属の鋳造溜めを形成することができる。この鋳造溜めを画成するのは、通常、鋳造溜めの両端からの溢流を堰止めるよう鋳造ロール端面に摺動係合して保持される側板又は側部堰である。
双ロール鋳造機は、タレット上に配置された一連の取鍋を介し溶鋼から鋳造ストリップを連続的に製造することができる。溶融金属が各取鍋からタンデイッシュへと注がれ、次いで可動タンデイッシュに注がれた後に金属供給ノズルを介し鋳造溜めへと流れる。タンデイッシュは、鋳造ストリップの製造を途切れさせることなくタレット上の満杯の取鍋を空の取鍋に取替えることを可能にする。
双ロール鋳造機による薄ストリップ鋳造において、一般に銅又は銅合金で造られ、通常はクロム又はニッケルで被覆された鋳造ロールが冷却水で内部冷却され、鋳造中のストリップの高熱流束、ひいては急速凝固を可能にし、その場合、鋳造ロールが溶融金属に晒されることにより相当な熱変形を被る。鋳造ロール鋳造表面のクラウンは鋳造作業中に変化する。鋳造ロール鋳造表面のクラウンが双ロール鋳造機で造られる薄鋳造ストリップのストリップ厚みプロフィール、即ち、断面形状を決定する。凸の(即ち、正クラウンの)鋳造表面を持つ鋳造ロールが負の(即ち、中央がくぼんだ)断面形状の鋳造ストリップを生み出す。逆に、凹の(即ち、負クラウンの)鋳造表面を持つ鋳造ロールが正の(即ち、中央が隆起した)断面形状の鋳造ストリップを生み出す。このように、鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンは通常の鋳造条件のもとで所望のストリップ断面厚みプロフィールを生み出すために使われる。
薄ストリップ鋳造において、鋳造ロールは、通常、鋳造時の鋳造ロール鋳造表面の予測クラウンに基づく初期クラウンで冷間機械仕上げされる。しかしながら、冷間と鋳造状態での鋳造ロール鋳造表面形状の差は予想し難い。更に又、鋳造作業中に鋳造ロール鋳造表面のクラウンは大幅に変化し得る。鋳造ロール鋳造表面のクラウンは、鋳造中に鋳造機の鋳造溜めに供給される溶融金属の温度変化、鋳造ロール鋳造速度の変化、及び溶鋼組成のわずかな変化等のその他鋳造条件により変化し得る。
鋳造ロールクラウン制御についての従来の提案は、例えば、鋳造ロール内で変形ピストン等の要素を動かすことや鋳造ロール支持軸に曲げ力を加えること等で鋳造ロールを物理的に変形させる機械的装置に依存してきた。しかしながら、これら従来の鋳造ロールクラウン制御の提案には限界があった。例えば、日本特許第2544459号(以下、特許文献1)は、内設の「2端部に埋込まれた水冷ロール加熱手段」を有する鋳造ロールを用い、鋳造中に各ロール端で生じる変形を制御することを開示している。特許文献1の「課題を解決するための手段」の欄参照。鋳造ロールは内部冷却路を備えた中実の金属ロールで、鋳造ロール端に水加熱手段を必要とする。特許文献1に開示された鋳造機の限界が米国特許第5,560,421号(以下、特許文献2)で論じられており、「加熱されるべき各ドラム01の熱容量が大きいので、制御されるべきドラム外面形状の変形応答が遅く、ワークピースをタイムリーに制御することは困難若しくは不可能であろう」と述べられている。特許文献2、1欄、64行〜2欄1行。特許文献2は更に続けて、「連続鋳造されるべきワークピースの形状を適切に制御することは不可能であろう」と説明している。同文献、2欄、6〜7行。特許文献2は、中実鋳造ロールが(中実ロールに対する)熱水で加熱される大きな外部環状要素を備えた端切欠部を有するという解法を提案している。これらの環状要素が鋳造ロールのプロフィールを変更するのに用いられる。特許文献2、2欄、37〜42行。
日本特許第2544459号 米国特許第5560421号
しかしながら、特許文献1及び2で提案されているような大きな中実鋳造ロールは製造費用が高く、(双ロール鋳造時に大型円筒体が経験する周期的な熱流束による熱疲労効果のため)寿命が比較的短く、熱質量が大きいためさほど応答性が良くない。
例えば、80mm厚で銅及び銅合金製であり、オプションでクロム又はクロム合金の被覆が施され、内部に複数の長手方向水流路が延びる円筒形チューブに膨張リングを直接配することにより、鋳造ロールを形成することも提案されている。この提案は試みられたが、失敗に終わっている。膨張リングに提供された熱が円筒形チューブに伝達されてしまうので、円筒形チューブを膨張させて鋳造ロール鋳造表面のクラウン形状を商業的に制御するようには、リングが熱に対して有効に応答しなかったのである。従って、鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のクラウン形状を、ひいては双ロール鋳造機で造られる薄鋳造ストリップの断面厚みプロフィールを直接且つ密に制御する、信頼性があり且つ効果的な方策が未だに求められている。
開示されるのは、鋳造ロールを形成する円筒形チューブ内に隣接配置される膨張リングで鋳造ロール鋳造表面のクラウンを制御することにより鋳造ロールクラウンを、ひいては断面ストリップ厚みプロフィールを制御する、信頼性があり且つ効果的な方法である。開示されるのは、
a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールを有し、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションとして金属又は金属合金を被覆され、内部を延びる複数の長手方向水流路を有する円筒形チューブにより形成される、鋳造機を組立て、
b.各々が少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法の増加で円筒形チューブの膨張を引起こすことで、鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、少なくとも2つの膨張リングを、鋳造作業中に鋳造ロール相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm以内(好ましくは200mm以内)に離間の円筒形チューブ内に隣接配置し、
c.ロール間隙の端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰によりロール間隙上方の鋳造ロール鋳造表面に支持される鋳造溜めを形成できる金属供給システムを組立て、
d.少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて膨張リングの半径方向寸法を制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する
ことから構成されるロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法である。
膨張リングに加えられる電力量は前記少なくとも1つのセンサからのフィードバックに基づき変更することができ、前記センサは、以下の特性の少なくとも1つを検出でき、
膨張リングの温度、
下流側の鋳造ストリップ厚みプロフィール、
鋳造ストリップ縁部に近接した規定地点での鋳造ストリップ局部厚み、
鋳造作業中の鋳造ロール表面クラウン、及び
鋳造ストリップ縁部に近接した規定地点での半径方向鋳造ロール膨張、
且つ鋳造ストリップの前記特性の少なくとも1つを示すデジタル又はアナログ(通常は電気)信号を発することができる。
膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達を制御又は除去するため、各膨張リングの断熱被覆を十分に厚くするように留意すべきである。膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達の有効制御のためには少なくとも厚み0.010インチ(例えば0.025インチ)の断熱被覆が必要である。断熱被覆は膨張リングへのプラズマ噴射でよい。断熱被覆は8%イットリアで安定化されたジルコニア噴射等のジルコニア噴射でのプラズマ噴射でよい。断熱被覆を円筒形チューブに施すこともできるが、経済性及び有効性の点から断熱被覆は膨張リングに直接施すべきである。
各膨張リングは少なくとも1つの加熱要素を有し得、該加熱要素はステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造られ得、各膨張リング内の所望位置に配置できる。各膨張リングは30kWまでの、好ましくは少なくとも3kWの熱入力を提供できる。
膨張リング内には水路をも設け、水がリング内を流れるようにできる。膨張リングを流れる水を調節することにより膨張リングの半径方向寸法を拡縮し、ひいては、円筒形チューブの径を所望に応じて増減して作業中の鋳造ロール鋳造表面クラウン形状を制御できる。
更に又、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロール回転速度を変更しつつ、前記少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて膨張リング半径方向寸法を変更することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することから更に構成されてよい。
加えて、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、各々少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法の増減により円筒形チューブの膨縮を引起こして鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、少なくとも1つの(例えば15膨張リングまでの)膨張リングを鋳造中の鋳造ロールに形成される鋳造ストリップ中央部に対応して配置することから更に構成されていてよい。更に又、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロール回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施され鋳造ストリップ縁部から離間された膨張リングと、断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングの半径方向寸法を、センサから受けた電気信号に応じて変更して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することを含んでよい。
若しくは、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、
a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールを有し、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションとして金属又は金属合金で被覆され、内部を延びる複数の長手方向水流路を有する円筒形チューブにより形成される、鋳造機を組立て、
b.少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法の増加で円筒形チューブの膨張を引起こして鋳造中の鋳造ロール鋳造表面クラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、少なくとも1つの膨張リングを、鋳造中の鋳造ロールに形成された鋳造ストリップ中央部に対応して円筒形チューブ内に配置し、
c.ロール間隙の端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰によりロール間隙上方の鋳造ロール鋳造表面に支持された鋳造溜めを形成できる金属供給システムを組立て、
d.少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて前記少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する
ことで構成されていてよい。
膨張リングに加えられる電力値は前記少なくとも1つのセンサからのフィードバックに基づき変更でき、前記センサは以下の特性の少なくとも1つを検出でき、
膨張リングの温度、
下流側の鋳造ストリップ厚みプロフィール、
鋳造ストリップ中央部に近接した規定地点での鋳造ストリップ局部厚み、
鋳造作業中の鋳造ロール表面クラウン及び
鋳造ストリップ中央部に近接した規定地点での半径方向鋳造ロール膨張、
且つ鋳造ストリップの前記特性の前記少なくとも1つを示すデジタル又はアナログ(通常は、電気)信号を発することができる。
ここでも、各膨張リングの断熱被覆は膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達を有効に制御するのに十分な厚さとすべきである。膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達の有効制御には、少なくとも厚み0.010インチ(例えば0.025インチ)の断熱被覆が必要である。断熱被覆は膨張リングにプラズマ噴射でよい。断熱被覆は8%イットリアで安定化されたジルコニア噴射等のジルコニア噴射でのプラズマ噴射でよい。断熱被覆を円筒形チューブに施すこともできるが、経済性及び有効性の点から断熱被覆は膨張リングに直接施すべきである。
ここでも、各膨張リングは少なくとも1つの加熱要素を有し得、該加熱要素はステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金から造られ得、所望に応じて各膨張リング付近のどこにでも配置し得る。各膨張リングは30kWまでの、好ましくは少なくとも3kWの熱入力を提供できる。
ここでも、膨張リング内には水路を設けて水がリング内を流れるようにできる。水の流れを調節することにより膨張リングの半径方向寸法を拡縮し、ひいては円筒形チューブの径を所望通りに増減して作業時の鋳造ロール形状を制御できる。
更に又、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、膨張リングの半径方向寸法を前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて変更して鋳造作業中の鋳造ロールの鋳造表面ロールクラウンを制御することから更に構成されていてよい。
加えて、代替のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、各々少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施されて、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こして鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、少なくとも2つの膨張リングを、鋳造作業中に鋳造ロール相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm以内の離間で円筒形チューブ内に隣接配置することから更に構成されていてよい。更に又、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングの半径方向寸法、及び断熱被覆を施され鋳造ストリップ縁部から離間の膨張リングの半径方向寸法を、前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて変更することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することを含んでいてよい。
各実施例において、膨張リングは18/8オーステナイトステンレス鋼等のオーステナイトステンレス鋼で造ってよい。各膨張リングは50〜150mmの、好ましくは70mmの環状寸法を有してよい。各膨張リングは200mmまでの、好ましくは100mmまでの、より好ましくは83.5mmの幅を有してよい。
方法の各実施例において、鋳造ロール鋳造表面のクラウンを容易に変更して所望の鋳造ストリップ厚みプロフィールを達成できる。断熱被覆を施された各膨張リングは、半径方向寸法を増減して円筒形チューブの拡縮を引起こすことにより鋳造ロール鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている。円筒形チューブの厚みは40〜80mm又は60〜80mmの範囲とすることができる。
方法の各実施例において、少なくとも1つのセンサを下流側に配置して、鋳造ストリップ厚みプロフィールを検出して鋳造ストリップ厚みプロフィールを示す電気信号を発するよう構成することができる。センサはストリップが鋳造後に通るピンチロールに隣接して配置できる。鋳造ロール鋳造表面のクラウン制御は、前記センサから受けた電気信号に応じて各膨張リングの半径方向寸法を制御することにより達成し得る。更に又、鋳造ロール鋳造表面のクラウン制御は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ各膨張リングの半径方向寸法もセンサから受けた電気信号に応じて変更することにより達成し得る。
各膨張リングの半径方向寸法は、他の膨張リングの半径方向寸法から独立して制御できる。鋳造ロール鋳造表面のストリップ縁部に隣接した各膨張リングの半径方向寸法は互いに独立して制御できる。加えて、鋳造ロール鋳造表面のストリップ縁部に隣接した膨張リングの半径方向寸法は鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングから独立して制御できる。
ロールクラウンを制御する薄ストリップ連続鋳造装置も開示され、それは
a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールであって、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションとして金属又は金属合金で被覆され、内部を複数の長手方向水流路が延びる円筒形チューブにより形成される、一対の鋳造ロールと、
b.円筒形チューブ内に隣接配置され、鋳造作業中の鋳造ロール相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm(好ましくは200mm)以内に離間の少なくとも2つの膨張リングであって、各々少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中の鋳造ロール鋳造表面ロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成された、少なくとも2つの膨張リングと、
c.ロール間隙上方に配置され、ロール間隙端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰により鋳造ロール鋳造表面に支持された鋳造溜めを形成できる金属供給システムと
で構成される。
装置は、ロール間隙の下流側に配置され、鋳造ストリップ厚みプロフィールを検出して鋳造ストリップ厚みプロフィールを示す電気信号を発することができる少なくとも1つのセンサから更に構成してよく、センサから受けた電気信号に応じて膨張リングの半径方向寸法を変更することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する。
更に又、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施された膨張リングの半径方向寸法をセンサから受けた電気信号に応じて変更して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる制御システムから構成してよい。
加えて、ロールクラウンを制御する薄ストリップ連続鋳造装置は、鋳造中の鋳造ロールに形成された鋳造ストリップ中央部に対応する位置で円筒形チューブ内に配置された少なくとも1つの膨張リングから更に構成してよく、該少なくとも1つの膨張リングは少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こして鋳造中の鋳造ロール鋳造表面クラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている。更に又、ロールクラウンを制御する薄ストリップ連続鋳造装置は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて鋳造ストリップ縁部から離間の膨張リングの半径方向寸法及び鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングの半径方向寸法を変更して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを変更できる制御システムから更に構成されてよい。
若しくは、ロールクラウンを制御する薄ストリップ連続鋳造装置は、
a.間にロール間隙を有して鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールであって、各鋳造ロールの鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションで金属又は金属合金で被覆され、内部に複数の長手方向水流路が延びる円筒形チューブにより形成される、一対の鋳造ロールと、
b.少なくとも1つの加熱要素を有して、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中の鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、鋳造作業中に鋳造ロールに形成される鋳造ストリップ中央部に対応する位置における円筒形チューブ内の少なくとも1つの膨張リングと、
c.ロール間隙上方に配置され、ロール間隙端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰によって鋳造ロール鋳造表面に支持された鋳造溜めを形成できる金属供給システムと
から構成されてよい。
装置は、ロール間隙の下流側に配置され鋳造ストリップ厚みプロフィールを検出して鋳造ストリップ厚みプロフィールを示す電気信号を発する少なくとも1つのセンサから更に構成されてよく、該少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて膨張リングの半径方向寸法を制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する。
更に又、ロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施された膨張リングの半径方向寸法を前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて変更して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる制御システムで構成してよい。
加えて、ロールクラウンを制御する薄ストリップ連続鋳造装置は、円筒形チューブ内に隣接され、鋳造作業中に鋳造ロール相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm以内に離間の少なくとも2つの膨張リングから更に構成されていてよい。各膨張リングは少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施されている。断熱被覆を施された膨張リングは、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている。
更に又、ロールクラウンを制御する薄ストリップ連続鋳造装置は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、センサから受けた電気信号に応じて鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングの半径方向寸法、及び鋳造ストリップ縁部から離間の膨張リングの半径方向寸法を変更して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することができる制御システムから更に構成されていてよい。
装置の各実施例において、膨張リングは18/8オーステナイトステンレス鋼等のオーステナイトステンレス鋼で造ってよい。各膨張リングは50〜150mm(例えば、70mm)の環状寸法を有してよい。各膨張リングは200mmまで(例えば、83.5mm)の幅を有してよい。
装置の各実施例において、断熱被覆を施された各膨張リングは、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こし、鋳造中の鋳造ロール鋳造表面クラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている。各膨張リングは少なくとも1つの加熱要素を有し、該加熱要素はステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造ることができ、各膨張リング付近に所望通りに配することができる。各膨張リングは30kWまでの、好ましくは少なくとも3kWの熱入力を提供できる。
ここでも、装置の各実施例において、鋳造ストリップ厚みプロフィールを検出して、鋳造ストリップ厚みプロフィールを示す電気信号を発することができる少なくとも1つのセンサを下流側に配置することができる。該センサは、鋳造後にストリップが通過するピンチロールに隣接して配置してよい。
鋳造ロール鋳造表面のクラウン制御は、センサから受けた電気信号に応じて各膨張リングの半径方向寸法を制御することにより達成され得る。更に又、鋳造ロール鋳造表面のクラウン制御は、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施された各膨張リングの半径方向寸法をもセンサから受けた電気信号に応じて変更することにより達成され得る。
鋳造ロール鋳造表面に形成されるストリップ縁部に隣接する膨張リング同士の半径方向寸法は、互いに独立して制御できる。加えて、鋳造ロール鋳造表面に形成されるストリップ縁部に隣接する膨張リングの半径方向寸法は、鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングから独立して制御できる。
ここでも、方法及び装置の実施例において、膨張リングの断熱被覆が十分に厚いので円筒形チューブには少量の熱しか伝達されず、膨張リングを加熱により膨張させて鋳造作業中に鋳造ロールのクラウン形状を所望通りに制御できる。少なくとも厚み0.010インチ(例えば0.025インチ)の断熱被覆が有効である。断熱被覆を円筒形チューブに施すこともできるが、経済性及び有効性の点で、断熱被覆は膨張リング及び鋳造ロールの組立て時に膨張リングに直接施すべきである。
方法及び装置のこれら実施例の各々において、膨張リング内に水路も設けて水をリングの水路内に流し、これら路を通る水流を調節できる。膨張リングを流れる水を調整することで膨張リングの半径方向寸法を膨縮させ、ひいては円筒形チューブの径を所望に応じて増減させて作業中の鋳造ロール鋳造表面のクラウン形状を制御することができる。
本発明の種々の局面が、以下の詳細な記述、図面及び請求項から当業者には明らかとなるであろう。
本開示の双ロール鋳造機の概略側面図である。 ストリッププロフィール計測用のストリップ検査装置を含む、図1の双ロール鋳造機の一部の拡大部分断面図である。 図2の双ロール鋳造機の一部の概略図である。 鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングを備えた図2の鋳造ロールの1つの、長手方向部分の断面図である。 線A−Aでつながれる、図3Aの鋳造ロールの残り部分の長手方向断面図である。 部分的な内部詳細を想像線で示した図3Aの鋳造ロールの4−4線端面図である。 図3Aの鋳造ロールの5−5線断面図である。 図3Aの鋳造ロールの6−6線断面図である。 図3Aの鋳造ロールの7−7線断面図である。 鋳造ストリップ端部から離間された2つの膨張リングを備えた図2の鋳造ロールの1つの、長手方向部分の断面図である。 鋳造ストリップ端部から離間された膨張リングを備えた鋳造ロールの長手方向部分の断面図である。 鋳造ストリップ端部から離間された2つの膨張リングと鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングとを備えた、図2の鋳造ロールの1つの長手方向部分の断面図である。 水路を備えた膨張リングの断面図である。 デルタ測温抵抗体温度と時間の比較グラフである。 平均膨張リングの温度とエッジドロップの比較グラフである。 加熱されたリングの膨張と鋳造機内温度の比較グラフである。 加熱要素を備えた膨張リングの側断面図である。
本発明を添付図面に関してより詳細に説明する。
図1、図2及び図2Aに関し、例示される双ロール鋳造機を構成する主機フレーム10が工場床から立上がり、ロールカセット11にモジュールで取付けられた一対の相反方向に回転可能な鋳造ロール12を支持する。鋳造ロール12をロールカセット11に取付けるのは、以下で述べるように作業と移動を容易とするためである。ロールカセット11により容易となるのは、鋳造用に用意された鋳造ロール12を設定位置から鋳造機内の鋳造作業位置へと一体に急速移動すること、及び鋳造ロール12交換時に鋳造ロール12を鋳造位置から迅速に除去することである。ロールカセット11には格別所望されるような構成はなく、本明細書で述べるように鋳造ロール12の移動及び配置を容易にするという機能を果たすものであればよい。
薄鋼ストリップを連続鋳造する鋳造装置に含まれる一対の相反方向に回転可能な鋳造ロール12は、横方向に配置されて間にロール間隙18を形成する鋳造表面12Aを有する。溶融金属は取鍋13から金属供給システムを介しロール間隙18上方の鋳造ロール12間に配置される金属供給ノズル17(コアノズル)へ供給される。斯くして送給された溶融金属は、ロール間隙18上方で鋳造ロール12の鋳造表面12Aに支持される溶融金属の鋳造溜め19を形成する。鋳造ロール12の端でこの鋳造溜め19を鋳造域に囲込むのが一対の側部閉止板、即ち、側部堰20である(図2Aでは点線で示す)。供給ノズル17の下端が鋳造溜め19内に浸漬するよう鋳造溜め19の上面(一般に「メニスカス」レベルと呼ばれている)が供給ノズル17の下端より上になってもよい。鋳造域は鋳造溜め19上方の保護雰囲気の追加を含み、鋳造域での溶融金属の酸化を抑制する。
取鍋13は通常は回転タレット40上に支持された従来構成のものである。金属供給のため、取鍋13は鋳造位置にある可動タンデイッシュ14上方に配置されてタンデイッシュ14を溶融金属で満たす。可動タンデイッシュ14がその上に配置され得るタンデイッシュカー66はタンデイッシュ14を、鋳造温度付近にタンデイッシュ14を加熱する加熱ステーション(図示せず)から鋳造位置へと移送できる。レール39等のタンデイッシュガイドをタンデイッシュカー66の下に配置して、可動タンデイッシュ14を加熱ステーションから鋳造位置へと移動させることが可能である。
可動タンデイッシュ14にはサーボ機構により作動可能なスライドゲート25を装着して、溶融金属をタンデイッシュ14からスライドゲート25を介し、更には耐火出口シュラウド15を介して分配器16へと流下させることができる。分配器16からは、溶融金属はロール間隙18上方の鋳造ロール12間に配置された供給ノズル17へと流れる。
側部堰20はジルコニアグラファイト、アルミナグラファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素・ジルコニア等の適宜合成物である耐火材から造られていてよい。側部堰20は、鋳造ロール12及び鋳造溜め19の溶融金属と物理的に接触可能なフェース面(face surface)を有する。側部堰20が取付けられる側部堰ホルダ(図示せず)は油圧又は空気圧シリンダ、サーボ機構その他アクチュエータ等の側部堰アクチュエータ(図示せず)により移動可能であり、側部堰20を鋳造ロール12の端に係合させることができる。加えて、側部堰アクチュエータは鋳造中に側部堰20を配置可能である。側部堰20は、鋳造作業中の鋳造ロール12上の金属溶融溜めの端閉止部を形成する。
図1で示す双ロール鋳造機によって造られる鋳造ストリップ21はガイドテーブル30を通過し、ピンチロール31Aから構成されるピンチロールスタンド31に至る。ピンチロールスタンド31を出た薄鋳造ストリップ21は、一対のワークロール32Aとバックアップロール32Bで構成されて鋳造ロール12から送給された鋳造ストリップ21を熱間圧延できる隙間を形成して鋳造ストリップ21を熱間圧延で所望厚に圧下する熱間圧延機32を通ることにより、ストリップ表面及びストリップ平坦度を改善できる。ワークロール32Aはワークロール横方向の所望ストリッププロフィールに関連する作業面を有する。熱間圧延された鋳造ストリップ21は次いでランアウトテーブル33上を通過し、そこで水ジェット90又は他の適宜手段を介して供給される水等の冷却剤との接触により及び対流や放熱により、冷却され得る。いずれにしろ、熱間圧延された鋳造ストリップ21は次いで第2ピンチロールスタンド91を通ることで鋳造ストリップ21に張力を掛けることができ、次いでコイラ92に至ることができる。熱間圧延前の鋳造ストリップ21の厚みは約0.3〜2.0mmの間でよい。
鋳造作業開始時には、通常、鋳造状態が安定するまでの間に短い長さの不完全ストリップが生じる。連続鋳造が確立された後、鋳造ロール12はわずかに引き離されてから再び合わせられることにより鋳造ストリップ21のこの先端の切断を引起こし、次の鋳造ストリップ21のきれいな頭端を形成する。不完全な材料は、スクラップ容器ガイド上を移動可能なスクラップ容器26へと落下する。スクラップ容器26は鋳造機下方のスクラップ受入れ位置に配置され、以下で述べるようなシールされた封止部27の一部を構成する。通常、封止部27は水冷される。このとき、通常はピボット29から封止部27の片側に垂下している水冷エプロン28が旋回されて、鋳造ストリップ21のきれいな端をガイドテーブル30にガイドしてピンチロールスタンド31へと送給する位置に至る。次いでエプロン28は垂下位置へと引戻され、鋳造ストリップ21は鋳造ロール12下方の封止部27内でループ状に垂れ下がることができ、ガイドテーブル30へと向かい、そこで一連のガイドローラと係合する。
溢流容器38は可動タンデイッシュ14の下方に設けられ、タンデイッシュ14から溢れ得る溶融材料を受けることができる。図1に示すように、溢流容器38はレール39等のガイド上を移動可能であり、鋳造位置にて所望通りに可動タンデイッシュ14下方に配置できる。加えて、追加の溢流容器(図示せず)を分配器16用に分配器16に隣接配置してもよい。
シールされた封止部27は複数の別々の壁部を種々のシール接続部にて繋ぎ合わせることにより、封止部27内の雰囲気制御ができる連続封止壁を形成することで構成される。加えて、スクラップ容器26は封止部27に取付け可能なので、鋳造位置にある鋳造ロール12直下の保護雰囲気を封止部27が支持できる。封止部27は封止部27の下部である封止部下部44に開口を含み、スクラップが封止部27からスクラップ受入れ位置にあるスクラップ容器26へと至る出口を提供する。封止部下部44は封止部27の一部として下方に延びることができ、開口はスクラップ受入れ位置にあるスクラップ容器26の上方に配置される。スクラップ容器26、封止部27及び関連する特徴に関して本明細書及び請求項で使われるような「シール」(seal)、「シールされる」(sealed)、「シールする」(sealing)及び「シールするように」(sealingly)は漏れを防ぐ完全なシールではなく、通常は、完全シール未満の、幾分かの許容できる漏れを含んで適宜封止部27内の雰囲気を所望通りに制御・維持できるシールである。
リム部45は封止部下部44の開口を囲むことができ、スクラップ容器26上方に移動可能に配置でき、スクラップ受入れ位置にあるスクラップ容器26にシール係合及び/又は取付け可能である。リム部45はリム部45がスクラップ容器26に係合するシール位置とリム部45がスクラップ容器26から外される退去位置との間を移動可能にできる。若しくは、鋳造機又はスクラップ容器26がリフト機構を含んで、スクラップ容器26を持上げて封止部27のリム部45とシール係合させ、次いでスクラップ容器26を退去位置へと降下させることができる。シール時には封止部27とスクラップ容器26が窒素等の所望ガスで充満されて、封止部27の酸素量を減らして鋳造ストリップ21の保護雰囲気を提供する。
封止部27は鋳造位置にある鋳造ロール12直下の保護雰囲気を支持する上カラー部43を含むことができる。鋳造ロール12が鋳造位置にある場合、上カラー部43は図2に示すように伸長位置へと動かされて、鋳造ロール12に隣接したハウジング部53と封止部27との間の空間を閉じる。上カラー部43は封止部27内に又は封止部27に隣接し且つ鋳造ロール12に隣接して設けることができ、サーボ機構、油圧機構、空気圧機構及び回転アクチュエータ等の複数のアクチュエータ(図示せず)により動かすことができる。
以下に述べるように鋳造ロール12は内部水冷されることにより、鋳造ロール12が相反方向に回転するにつれて、鋳造ロール12の回転毎に鋳造表面12Aが鋳造溜め19に接触してその中を通過するので、殻が鋳造表面12A上に凝固する。鋳造ロール12のロール間隙18にて殻が互いに合わせられ、ロール間隙18から下方に送給される薄鋳造ストリップ品21を生み出す。薄鋳造ストリップ品21は鋳造ロール12間のロール間隙18にて殻から形成され、以下に述べるように下方に送給され下流側に動かされる。
さて図3A〜図10に関連して、各鋳造ロール12が含む円筒形チューブ120は銅と銅合金とからなる群から選択された金属で造られ、クロム又はニッケル等の金属又は金属合金の被覆をオプションで施されて鋳造表面12Aを形成する。各円筒形チューブ120は一対のスタブ軸アセンブリ121,122間に取付けできる。スタブ軸アセンブリ121,122がそれぞれ有する端部127,128(図4〜図6に示す)は円筒形チューブ120の端部にぴったりと嵌入して鋳造ロール12を形成する。斯くして円筒形チューブ120はそれぞれフランジ部129,130を有する端部127,128により支持されて、内部キャビティ163を形成し、組み立てられた鋳造ロールをスタブ軸アセンブリ121,122間で支持する。
各円筒形チューブ120の円筒形外面がロール鋳造表面12Aである。円筒形チューブ120の半径方向厚みは80mm以下とすることができ、40〜80mm又は60〜80mmであってよい。
各円筒形チューブ120に設けられる一連の長手方向水流路126は円筒形チューブ120の円周方向厚みの一端から他端へと長い孔を穿孔することにより形成できる。孔の端は留め具171によりスタブ軸アセンブリ121,122の端部127,128に取付けられる端プラグ141によって後で閉じられる。水流路126は端プラグ141を備えた円筒形チューブ120の厚みに形成される。スタブ軸の留め具171と端プラグ141の数は所望に応じ選択できる。端プラグ141を設けることで、以下で述べるスタブ軸アセンブリ内の水路で、鋳造ロール12の一端から他端への単一パス冷却若しくは多パス冷却を提供でき、多パス冷却では、例えば、流路126同士が接続されて隣接する流路126を介した3パスの冷却水を提供した後、水は直接に又はキャビティ163を介して水供給部に戻される。
円筒形チューブ120の厚みを通る水流路126はキャビティ163と直列の水供給部に接続することができる。水路126は水供給部に接続できるので、冷却水は最初キャビティ163を通ってから次いで水供給路126を経て戻りラインに至るか、又は、最初に水供給路126を通ってから次いでキャビティ163を経て戻りラインに至る。
円筒形チューブ120の端には周方向段差123を備えて、鋳造ロール12のロール鋳造表面12Aの作動部との間に肩部124を形成できる。肩部124が設けられて側部堰20と係合し、上記したように鋳造作業時に鋳造溜め19を囲込む。
スタブ軸アセンブリ121,122の端部127,128それぞれは、通常、円筒形チューブ120の端とシール係合し、図4〜図6に示す半径方向に延びる水路135,136を有し、水を円筒形チューブ120内を延びる水流路126に送給する。半径方向流路135,136は冷却が単一パスであるか多パス冷却システムであるかに従い、例えばねじ込み配置で、水流路126の少なくとも一部の端に接続される。水冷却が多パスシステムの場合、水流路126の残りの端は、例えば、記述したような端プラグ141のねじ込みにより閉じることができる。
図7に詳細を示すように、円筒形チューブ120は、所望に応じて水流路126の単一パス又は多パス配列で円筒形チューブ120の厚みに環状配列で配置されてよい。水流路126は鋳造ロール12一端で半径方向ポート160により環状ギャラリー140に、ひいてはスタブ軸アセンブリ121の端部127の半径方向流路135に接続され、鋳造ロール12他端では半径方向ポート161により環状ギャラリー150に、ひいてはスタブ軸アセンブリ121の端部128の半径方向流路136に接続される。ロール12の一端で一方の環状ギャラリー140又は150を介して供給される水は、単一パスの水流路126の全てを平行に流れてロール12の他端に至り、円筒形チューブ120の他端で半径方向流路135又は136と他方の環状ギャラリー150又は140を介し流出できる。方向流は供給ライン及び戻りラインの適宜の接続部により所望に応じ逆転できる。若しくは又は追加で、水流路126のうちの選択したいくつかを半径方向路135,136にオプションで接続又は半径方向路135,136からオプションでブロックすることにより3パスなどの多パス構成を提供できる。
スタブ軸アセンブリ122はスタブ軸アセンブリ121よりも長くしてよい。図3Bに示すように、スタブ軸アセンブリ122は2組の水流ポート133,134を備えるようにしてもよい。水流ポート133,134と接続できる回転水流カップリング131,132により水がスタブ軸アセンブリ122を介し軸線方向に鋳造ロール12に送給・送出される。作業では、冷却水がそれぞれスタブ軸アセンブリ121,122の端部127,128を延びる半径方向路135,136を介し円筒形チューブ120の水流路126に流出入する。スタブ軸アセンブリ121は軸方向チューブ137と嵌合され、端部127の半径方向路135と鋳造ロール12内の中央キャビティとの流体連通を提供する。スタブ軸アセンブリ122は軸方向空間チューブと嵌合されて、中央キャビティ163と流体連通する中央水導管138をスタブ軸アセンブリ122の端部122の半径方向路136と流体連通する環状水流導管139とは分離する。中央水導管138及び環状水導管139は鋳造ロール12への冷却水の流出入を提供できる。
作業では、流入する冷却水は供給ライン131から環状導管139へと、半径方向路136、ギャラリー150及び水流路126に流体連通するポート133を介し供給することができ、次いでギャラリー140、半径方向路135、軸方向チューブ137、中央キャビティ163及び中央水導管138を介し流出ライン132へと水流ポート134を経て戻される。若しくは、鋳造ロール12への水流の流出入及び通過は所望に応じ逆方向でもよい。水流ポート133,134は、鋳造ロール12の円筒形チューブ120の水流路126内を所望に応じていずれの方向から流入して流出するようにも、水供給ライン及び戻りラインに接続できる。流れの方向に応じて、冷却水は水流路126を流れる前に、若しくは流れた後にキャビティ163を流れる。
各円筒形チューブ120には断熱被覆を施された少なくとも1つの膨張リングを備えることができる。図8に示すように、円筒形チューブ120には、それぞれ断熱被覆350が施され、円筒形チューブ120の相反端部に、鋳造作業で形成される鋳造ストリップ端部の内側450mm以内に離間の少なくとも2つの膨張リング210を備えることができる。図9は、断熱被覆350を施され、鋳造ストリップ縁部から離間され、加熱要素370を有する膨張リング210を備えた鋳造ロールの長手方向部分の断面図である。
若しくは、図10に示すように、断熱被覆350を施された少なくとも2つの膨張リング210を円筒形チューブ120の相反端部に、鋳造作業での鋳造ロールの相反端部の鋳造ストリップ端部から450mm以内に離間され、断熱被覆330を施された追加の膨張リング220を円筒形チューブ120内の、鋳造時に鋳造表面に形成される鋳造ストリップの中央部に対応する位置に配置する。
別の改変例では、図3Aに示すように、断熱被覆330を施された膨張リング220を円筒形チューブ120内の、鋳造時に鋳造ロール鋳造表面に形成される鋳造ストリップの中央部に対応する位置に配置できる。
図8〜図10に示すように、断熱被覆を施された膨張リングは円筒形チューブ内に隣接配置され、鋳造ストリップ縁部から離間できる。各膨張リングは50〜150mm(例えば70mm)の環状寸法を持つことができる。同様に、断熱被覆を施され、鋳造中に形成される鋳造ストリップの中央部に対応して配置される膨張リングは50〜150mm(例えば70mm)の環状寸法を持つことができる。
断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングは200mmまでの幅(例えば、83.5mm)を持つことができる。同様に、断熱被覆を施され、鋳造時の鋳造ストリップの中央部に配置された膨張リングは200mmまでの幅(例えば、83.5mm)を持つことができる。
鋳造ロール鋳造表面のクラウンの変形は円筒形チューブ内側に配置された少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を調整することにより制御できる。断熱被覆を施された少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法は膨張リングの温度を調整することにより制御できる。ひいては、鋳造ストリップ厚みプロフィールは膨張リングの半径、ひいては鋳造ロール鋳造表面のクラウンにより制御できる。円筒形チューブの円周方向厚みは80mm以下にされるので、鋳造表面のクラウンは膨張リングの半径方向寸法の変化に応じて変形できる。
断熱被覆を施された各膨張リングは半径方向寸法が増加して円筒形チューブの膨張を引起こすことにより、鋳造中の鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変化させるよう構成されている。電力ワイヤ222及び制御ワイヤ224がスリップリング240から各膨張リングに延びる。電力ワイヤ222は電力を膨張リングに供給する。制御ワイヤ224は温度フィードバックを提供し、それが膨張リングの電力制御に使われる。
図11に示すように、各膨張リングは水が流れることのできる水路340を有してよい。水流を制御して膨張リングの膨張を調節することができる。
各膨張リングは電気的に加熱されて半径方向寸法を増加できる。図15に示されるように、各膨張リングは所望通りに配置された少なくとも1つの加熱要素を有してリングを有効に加熱できる。膨張リング300はその目的のため右側に加熱要素310を、左側に加熱要素320を有する。各膨張リングは30kWまでの熱入力を提供でき、好ましくは少なくとも3kWの熱入力を提供できる。半径方向寸法増加で生じた力が円筒形チューブに加えられて、円筒形チューブの膨張を引起こし、鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更する。膨張リングの半径方向寸法の制御及び鋳造速度制御により所望の厚みプロフィールを達成するため、図2及び図2Aに示すようにストリップ厚みプロフィールセンサ71を下流側に配置して鋳造ストリップ21の厚みプロフィールを検出することができる。鋳造ロール12の直接制御のためストリップ厚みセンサ71は通常はロール間隙18とピンチロール31Aとの間に設けられる。センサはストリップ幅方向の厚みプロフィールを周期的又は連続的に直接計測できるX線計測器等の適宜装置であってよい。若しくは、複数の非接触型センサをローラーテーブル30にて鋳造ストリップ21横方向に配し、鋳造ストリップ21横方向の複数位置からの厚み計測の組合わせが制御器72により処理されて、ストリップ厚みプロフィールを周期的又は連続的に割り出す。鋳造ストリップ21の厚みプロフィールは、このデータから所望通りに周期的に又は連続的に割り出すことができる。
各膨張リングの半径方向寸法は他の膨張リングの半径方向寸法から独立して制御できる。断熱被覆を施され、鋳造ロールのストリップ端の内側に隣接した各膨張リングの半径方向寸法は互いに独立して制御できる。若しくは、鋳造ロールのストリップ端の内側に隣接した膨張リングの半径方向寸法は断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する膨張リングから独立して制御できる。センサ71は鋳造ストリップ厚みプロフィールを示す信号を発する。断熱被覆を施された各膨張リングの半径方向寸法はセンサによって発せられた信号に従って制御され、それが鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する。
更に又、鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、センサ71から受けた電気信号に応じて膨張リングの半径方向寸法も変更することができ、それにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する。
断熱被覆が膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達を制御するのに必要であることが見出された。行われた試験により示されたことは、断熱被覆が施された場合に鋳造中の膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達が最低限で、膨張リングが所望の温度及び膨張に、ひいては所望の断面ストリップ厚みプロフィールに到達して、商業的に鋳造表面のクラウンを制御できる。
説明のため、図12は膨張リングに断熱被覆を施す・施さないで行った試験を示している。8%イットリアで安定化されたジルコニアの断熱被覆を膨張リングの外側にプラズマ噴射して、厚み0.025インチの断熱被覆を得た。各膨張リングは膨張リングに縮み嵌めしたほぼ85mm幅の鋳造ロール部分を有した。各鋳造ロール部分内には水路を設けた。水はほぼ15ポンド・平方インチで供給され、水流は8.6〜8.9ガロン/分の間で変化した。入口水温度は68°Fであった。50%電力と100%電力とで別々に試験を行った。図12に示すように、50%電力での試験では膨張リングはビークデルタ温度54℃に終わった。他方、断熱被覆を施された膨張リングはピークデルタ温度90℃に、即ち、ビークデルタ温度の67%増加に終わった。図12に示すように、試験で未被覆の膨張リングの100%電力での加熱は失敗したが、断熱被覆が施された膨張リングの100%電力での試験はほぼ130℃のピークデルタ温度に終わった。
図13は平均膨張リングの温度とエッジドロップとを比較したグラフを示している。エッジドロップは鋳造ストリップの厚みに相互関連する。図13に示すように、エッジドロップは加熱された各膨張リングが温度変化する度に反応するように見える。温度が増加するにつれて膨張リングが膨張し、鋳造ロール縁部での鋳造ストリップ厚が減少し、エッジドロップが増加する。
図14は、加熱されたリングの膨張と断熱被覆で被覆された膨張リングの温度との比較グラフを示している。膨張リングは通常の鋳造作業において鋳造ロール内に隣接配置され、水路が中に設けられ、水が流れていた。被覆を施された膨張リングは85.6°Fから120°Fに加熱され、120°Fでしばしの間保持された後、160〜200°Fに加熱された。証明されているように、被覆された膨張リングが115°Fまで加熱された場合、100μmを超える寸法膨張が達成された。説明しているように、被覆されていない膨張リングでは、これらの結果を得ることは鋳造ロールへの熱伝達のため不可能であろう。膨張リングの膨張は膨張リングを加熱できる温度と直接に相互関連している。説明しているように、断熱被覆で被覆された膨張リングは急速に加熱されて、高い有効温度を達成できる。そのため、厚みが少なくとも0.010インチ(例えば0.025インチ)の断熱被覆が膨張リングから鋳造ロールへの熱伝達を制御又は除去するのに必須である。
方法及び装置のこれらの実施例の各々において、膨張リング内には水路をも設けて水がリング内の路を流れるようにし、これら路を通る水流を調整できる。水流が調整されることにより膨張リング、ひいては円筒形チューブの径を所望に応じて増減して作業中の鋳造ロールの形状を制御する。
原理及び作用を特定の実施例に関連して説明・例示してきたが、本発明は特に説明・例示したもの以外でも範囲から逸脱することなく実施できると理解せねばならない。

Claims (53)

  1. a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールを有し、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションで金属又は金属合金を被覆され、内部を延びる複数の長手方向水流路を有する円筒形チューブにより形成される、鋳造機を組立て、
    b.各々が少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法の増加で円筒形チューブの膨張を引起こすことで鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、少なくとも2つの膨張リングを、鋳造作業中の鋳造ロール相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm以内の離間で円筒形チューブ内に隣接配置し、
    c.ロール間隙の端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰によりロール間隙上方で鋳造ロール鋳造表面に支持される鋳造溜めを形成できる金属供給システムを組立て、
    d.少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて膨張リングの半径方向寸法を制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御すること
    で構成されるロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  2. e.次の特性の少なくとも1つを検出でき、
    膨張リングの温度、
    下流側鋳造ストリップ厚みプロフィール、
    鋳造ストリップ縁部に近接した規定地点での鋳造ストリップ局部厚み、
    鋳造作業中の鋳造ロール表面クラウン、及び
    鋳造ストリップ縁部に近接した規定地点での半径方向鋳造ロール膨張、
    且つ鋳造ストリップの前記特性の少なくとも1つを示すデジタル又はアナログ信号を発することができる少なくとも1つのセンサを配置することで更に構成される、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  3. e.鋳造中に鋳造ロールに形成される鋳造ストリップ中央部に対応して円筒形チューブ内に少なくとも1つの膨張リングを配置することから更に構成され、各膨張リングが少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加して円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中に鋳造ロール鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  4. f.鋳造中に鋳造ロールに形成された鋳造ストリップ中央部に対応して円筒形チューブ内に少なくとも1つの膨張リングを配置することから更に構成され、各膨張リングが少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加して円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中に鋳造ロール鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、請求項2記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  5. e.各膨張リングに水が通ることのできる水路を提供し、前記水の流れを制御して膨張リングの膨張を調整することから更に構成される、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  6. f.各膨張リングに水が流れることのできる水路を提供し、前記水の流れを制御して膨張リングの膨張を調整することから更に構成される、請求項3記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  7. 膨張リングの加熱要素がステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造られる、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  8. f.鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施された膨張リングの半径方向寸法を前記少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて変更して鋳造作業中に鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することから更に構成される、請求項2記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  9. g.鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施され鋳造ストリップ縁部から離間された膨張リングの半径方向寸法、及び断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングの半径方向寸法を少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて変更して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することから更に構成される、請求項4記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  10. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ端部から離間された各膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有する、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  11. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ端部から離間された各膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有し、断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有する、請求項3記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  12. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ端部から離間された各膨張リングが200mmまでの幅を有する、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  13. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ端部から離間された各膨張リングが200mmまでの幅を有し、断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが200mmまでの幅を有する、請求項3記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  14. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ端部から離間された各膨張リングが30kWまでの熱入力を提供する、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  15. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ端部から離間された各膨張リングが30kWまでの熱入力を提供し、断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが30kWまでの熱入力を提供する、請求項3記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  16. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングの半径方向寸法を独立して制御することにより鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる、請求項1記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  17. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングと断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングの半径方向寸法を独立して制御することにより鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる、請求項3記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  18. g.鋳造ロールの位置を制御することにより鋳造ロールの軸方向中心線間の水平距離を変更しつつ膨張リングの半径方向寸法を変更することから更に構成され、断熱被覆を施された各膨張リングが前記少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて鋳造ストリップの中央部又は縁部における少なくとも1つの特性に対応して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する、請求項4記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  19. a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールを有し、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションで金属又は金属合金を被覆され、内部を延びる複数の長手方向水流路を有する円筒形チューブにより形成される、鋳造機を組立て、
    b.少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法の増加で円筒形チューブの膨張を引起こすことで鋳造中の鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、少なくとも1つの膨張リングを、鋳造作業中に鋳造ロールに接して形成された鋳造ストリップ中央部に対応して円筒形チューブ内に配置し、
    c.ロール間隙の端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰によりロール間隙上方で鋳造ロール鋳造表面に支持された鋳造溜めを形成できる金属供給システムを組立て、
    d.前記断熱被覆を施された少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する
    ことから構成されるロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  20. e.以下の特性の少なくとも1つを検出でき、
    前記少なくとも1つの膨張リングの温度、
    下流側の鋳造ストリップ厚みプロフィール、
    鋳造ストリップ縁部に近い規定地点での鋳造ストリップ局部厚み、
    鋳造作業中の鋳造ロール表面クラウン、
    鋳造ストリップ縁部に近い規定地点での半径方向鋳造ロール膨張、
    且つ鋳造ストリップの上記した特性の少なくとも1つを示すデジタル又はアナログ信号を発することのできる、少なくとも1つのセンサを配置することから更に構成される、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  21. e.少なくとも1つの膨張リング内に水が流れることのできる水路を提供し、前記水の流れを制御して少なくとも1つの膨張リングの膨張を調整することから更に構成される、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  22. 少なくとも1つの加熱要素がステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造られている、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  23. f.鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施された前記少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を変え、前記少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御することから更に構成される、請求項20記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  24. 断熱被覆を施された少なくとも1つの膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有する、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  25. 断熱被覆を施された少なくとも1つの膨張リングが200mmまでの幅を有する、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  26. 断熱被覆を施された少なくとも1つの膨張リングが30kWまでの熱入力を提供する、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  27. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングを独立して制御することにより鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる、請求項19記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  28. f.鋳造ロールの位置を制御することにより鋳造ロール軸方向中心線間の水平距離を変更しつつ、前記少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を変更することから更に構成され、断熱被覆を施された各膨張リングが前記少なくとも1つのセンサから受けたデジタル又はアナログ信号の少なくとも1つに応じて鋳造ストリップ中央部における少なくとも1つの特性に対応して鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する、請求項20記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造方法。
  29. a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールであって、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚さ80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションで金属又は金属合金を被覆され、内部を複数の長手方向水流路が延びる円筒形チューブで形成される、一対の鋳造ロールと、
    b.各々少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法の増加により円筒形チューブの膨張を引起こすことによって鋳造中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、円筒形チューブ内に隣接配置され、鋳造作業中の鋳造ロール相反端部に形成される鋳造ストリップ縁部から450mm以内に離間された少なくとも2つの膨張リングと、
    c.ロール間隙上方に配置され、ロール間隙の端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰により鋳造ロール鋳造表面に支持される鋳造溜めを形成できる金属供給システムと
    で構成されるロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  30. d.次の特性の少なくとも1つを検出でき、
    膨張リングの温度、
    ロール間隙の下流に配された鋳造ストリップ厚みプロフィール、
    鋳造ストリップ縁部に近接した規定地点での鋳造ストリップ局部厚み、
    鋳造作業中の鋳造ロール表面クラウン
    鋳造ストリップ縁部に近接した規定地点での半径方向鋳造ロール膨張
    且つ前記特性の少なくとも1つを示すデジタル又はアナログ信号を発することができる少なくとも1つのセンサから更に構成され、前記少なくとも1つのセンサから受けた信号に応じて膨張リングの半径方向寸法を制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  31. d.鋳造作業中に鋳造ロールに形成される鋳造ストリップ中央部に対応する円筒形チューブ内の少なくとも1つの膨張リングから更に構成され、各膨張リングが少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中のロール鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  32. e.鋳造作業中に鋳造ロールに形成された鋳造ストリップ中央部に対応する円筒形チューブ内の少なくとも1つの膨張リングから更に構成され、各膨張リングが少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中のロール鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成されている、請求項30記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  33. e.鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施され鋳造ストリップ縁部から離間された前記膨張リングの半径方向寸法を前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて変更することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる制御システムから更に構成される、請求項30記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  34. f.鋳造ロール駆動装置を制御して鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、断熱被覆を施され鋳造ストリップ縁部から離間された膨張リングの半径方向寸法及び断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて変更して、鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる制御システムから更に構成される、請求項32記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  35. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有する、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  36. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有し、 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有する、請求項31記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  37. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングが200mmまでの幅を有する、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  38. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングが200mmまでの幅を有し、断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが200mmまでの幅を有する、請求項31記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  39. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングが30kWまでの熱入力を提供する、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  40. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングが30kWまでの熱入力を提供し、断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが30kWまでの熱入力を提供する、請求項31記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  41. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングの半径方向寸法を独立して制御して、鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  42. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ縁部から離間された各膨張リングと断熱被覆を施され、鋳造ストリップの中央部に対応する各膨張リングの半径方向寸法を独立して制御して、鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる、請求項31記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  43. 加熱要素がステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造られている、請求項29記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  44. 加熱要素がステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造られている、請求項31記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  45. a.ロール間隙を間に備えて鋳造ストリップをロール間隙から下方に送給できる相反方向に回転する一対の鋳造ロールであって、各鋳造ロールの有する鋳造表面が、厚み80mm以下で銅及び銅合金からなる群から選択された材料で造られ、オプションで金属又は金属合金を被覆され、内部に複数の長手方向水流路が延びる円筒形チューブで形成される、一対の鋳造ロールと、
    b.少なくとも1つの加熱要素を有し、断熱被覆を施され、半径方向寸法を増加させて円筒形チューブの膨張を引起こすことにより鋳造中の鋳造表面のクラウン及び鋳造ストリップ厚みプロフィールを変更するよう構成され、円筒形チューブ内の、鋳造作業中に鋳造ロールに接して形成された鋳造ストリップ中央部に対応する位置に設けられた少なくとも1つの膨張リングと、
    c.ロール間隙上方に配置されてロール間隙の端に隣接して鋳造溜めを画成する側部堰により鋳造ロール鋳造表面に支持される鋳造溜めを形成することのできる金属供給システムと、
    で構成されるロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  46. d.以下の特性のうち少なくとも1つを検出でき、
    前記少なくとも1つの膨張リングの温度;
    ロール間隙の下流に位置した鋳造ストリップ厚みプロフィール、
    鋳造ストリップ中央部に近接した規定地点での鋳造ストリップ局部厚み、
    鋳造作業中の鋳造ロール表面クラウン、
    鋳造ストリップ中央部に近接した規定地点での半径方向鋳造ロール膨張、
    且つ前記特性の少なくとも1つを示すデジタル又はアナログ信号を発することのできる少なくとも1つのセンサから更に構成され、前記少なくとも1つのセンサから受けた信号に応じて前記少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を制御することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御する、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  47. e.鋳造ロール駆動装置を制御することにより鋳造ロールの回転速度を変更しつつ、前記少なくとも1つのセンサから受けた電気信号に応じて前記少なくとも1つの膨張リングの半径方向寸法を変更することにより鋳造作業中の鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを変更することができる制御システムから更に構成される、請求項46記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  48. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する少なくとも1つの膨張リングが50〜150mmの環状寸法を有する、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  49. 断熱被覆を施され、鋳造ストリップ中央部に対応する少なくとも1つの膨張リングが200mmまでの幅を有する、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  50. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する少なくとも1つの膨張リングが30kWまでの熱入力を提供する、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  51. 断熱被覆を施され鋳造ストリップ中央部に対応する各膨張リングが独立して制御されて、鋳造ロール鋳造表面のロールクラウンを制御できる、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  52. 前記少なくとも1つの膨張リング内の水が流れることのできる水路から更に構成され、前記水流を制御して前記少なくとも1つの膨張リングの膨張を調整する、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
  53. 前記少なくとも1つの加熱要素がステンレス鋼、ニッケル又はニッケル合金で造られる、請求項45記載のロールクラウン制御による薄ストリップ連続鋳造装置。
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