本明細書で説明される実施形態は、光ケーブルサブアセンブリ、光コネクタ、及び関連方法を含む。多くの用途で使用される光ケーブル及び光コネクタは、1つの導波路、若しくは複数の平行導波路(典型的には、4、8、又は12個以上の平行導波路)のアレイを利用することができる。個々の導波路は、典型的には、保護緩衝コーティングを有するガラスで作製されており、それらの平行導波路は、ジャケットによって取り囲まれている。複数の導波路ケーブル及びコネクタを含む、光ケーブル並びに光コネクタは、インライン相互接続、及び/又はプリント回路基板(printed circuit board;PCB)接続、例えばバックプレーン接続に関して、光導波路を光導波路に、あるいは光導波路を光電子構成要素に接続するために有用である。
1つのタイプのコネクタは、拡大ビームコネクタであり、この場合、光は、関連する光導波路のコアよりも直径が大きく、かつ典型的には、導波路間のピッチよりも直径が若干小さいビームの形態で、導波路間で結合される。これらの導波路は、光ファイバ、例えば、マルチモード通信システム用のマルチモードファイバを含み得る。これらの拡大ビーム光コネクタは、非接触光結合を有し得るものであり、従来の光コネクタと比較した場合、必要とされる機械的精度を低減することができる。
図1は、一部の実施形態による、光ケーブルサブアセンブリ100を示す。光ケーブルサブアセンブリ100は、1つ以上の光導波路110、及び光結合ユニット120(本明細書では光フェルールとも称される)を含む。光導波路という用語は、本明細書では、信号光を伝播させる光学素子を指すために使用される。光導波路は、クラッドを有する少なくとも1つのコアを備え、それらコア及びクラッドは、例えば全内部反射によって、コア内部で光を伝播させるように構成されている。光導波路は、例えば、単一モード若しくはマルチモード導波路、単一コアファイバ、マルチコア光ファイバ、又はポリマー導波路とすることができる。導波路は、例えば、円形、正方形、矩形などの、任意の好適な断面形状を有し得る。
以下でより詳細に論じられる一部の実施形態では、この光ケーブルサブアセンブリは、ケーブル保持具130を含む。光導波路は、光結合ユニット(light coupling unit;LCU)取り付け区域108で、光結合ユニット120に恒久的に取り付けられている。ケーブル保持具130を含む実施形態では、光導波路110は、保持具取り付け区域131で、保持具130に取り付けられている。
光結合ユニット120は、例えば雌雄同体式に、別の光結合ユニットと接続するように構成されている。図1に示される光結合ユニット120は、機械的接続舌部116、及び光方向転換部材112を含む。一部の実施形態では、機械的接続舌部116は、図に示されるように、その舌部分の長さの少なくとも一部分に沿って、テーパ状の幅を有し得る。機械的接続舌部116は、コネクタハウジング(図1には示さず)の前面から、外向きに延出し得る。
光結合ユニット(LCU)取り付け区域108は、複数の溝114を含み、各溝は、光導波路110の、それぞれ異なる1つの光導波路を収容するように構成されている。これらの溝は、光導波路を受け入れるように構成されており、各光導波路110は、例えば接着剤を使用して、光結合ユニット取り付け区域108で、対応の溝114に恒久的に取り付けられている。
図2A及び図2Bは、光方向転換部材に焦点を合わせた、LCUの一部分の切り欠き図である。図2Aは、光結合ユニット220に対する、いくつかの光導波路204の取り付けを示す。光ファイバ204は、それらが恒久的に取り付けられる溝214内に位置合わせされている。光ファイバ204の出口端部は、その光ファイバから放射される光を、光方向転換部材212の入力側又は入力面へと方向付けることが可能となるように位置付けられている。光方向転換部材212は、光方向転換素子213(光結合ユニット220に取り付けられている各光導波路204につき、少なくとも1つ)のアレイを含む。例えば、様々な実施形態では、各光方向転換素子213は、プリズム、レンズ、及び反射面のうちの1つ以上を含む。光方向転換部材212は、光方向転換素子213(光導波路(光ファイバ)204の各光導波路につき1つ)のアレイを含む。
図2Bは、1つの光方向転換素子213、1つの導波路位置合わせ部材、例えば溝214、及び1つの光ファイバ204のみを含む、LCUの一部分の切り欠き図である。この図では、光ファイバ204は、溝214内に位置合わせされており、その溝に恒久的に取り付けることができる。取り付け点では、ファイバ緩衝コーティング及び保護ジャケット(存在する場合)が剥ぎ取られていることにより、裸の光ファイバのみを、溝214に位置合わせして配置し、溝214に恒久的に付着させることが可能となる。光方向転換素子213は、第1の導波路位置合わせ部材214に配設されて位置合わせされている第1の光導波路(光ファイバ)204から、入力光を受け入れるための、光入力側222を含む。光方向転換素子213はまた、光方向転換側224も含み、この光方向転換側224は、入力方向に沿った入力側からの光を受け入れて、その受け入れた光を、方向転換された異なる方向に沿って方向転換するための、湾曲面を含み得る。光方向転換素子213はまた、出力側226も含み、この出力側226は、光方向転換素子213の光方向転換側224からの光を受け入れて、その受け入れた光を、接続相手の光結合ユニットの光方向転換部材に向けた出力方向に沿って、出力光として伝送する。
図3は、光結合ユニット取り付け区域313、323で光導波路311、321に取り付けられている、接続状態の光結合ユニット310及び光結合ユニット320を示す、2つの光ケーブルサブアセンブリ301及び光ケーブルサブアセンブリ302の側面図を示す。ケーブル保持具331、332が、任意選択的に、保持具取り付け区域341、342で、光導波路311、321に取り付けられる。光結合ユニット310、320は、接続方向に対して、所定の接続角度αに方向付けすることができる。光結合ユニット取り付け区域313、323と保持具取り付け区域341、342(又は、例えばコンテナハウジング内の、他の取り付け区域)との間の、光導波路311、321の屈曲312、322は、光結合ユニット310、320を接続された位置に維持するための、所定の量のバネ力をもたらす。
光結合ユニット、光ケーブルサブアセンブリ、並びに光コネクタの特徴部及び動作に関する更なる情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2012年10月5日出願の、同一出願人による米国特許出願第61/710,077号で論じられている。
図4A〜図4Cは、光コネクタアセンブリ401の諸部分のいくつかの図を提示するものである。光コネクタアセンブリ401は、1つ以上の光ケーブルサブアセンブリ402を保持することが可能な、内側ハウジング419(図4B及び図4Cに示されるもの)を備える。内側ハウジング419、及び1つ以上の光ケーブルサブアセンブリ402の一部分は、外側ハウジング418(図4Aに示されるもの)の内部に配設されている。図4B及び図4Cは、内側ハウジング419内部に配置された、1つの光ケーブルサブアセンブリ402を示すものであるが、しかしながら、この実施例での内側ハウジング419は、2つの光ケーブルサブアセンブリを保持することが可能である。一般的に、これら内側ハウジング及び外側ハウジングは、任意の便宜的な数の光ケーブルサブアセンブリを保持するように構成することができる。
内側ハウジング419及び外側ハウジング418は、それぞれ、接続端部451及び非接続端部452を有する。内側ハウジング419の接続端部451と非接続端部452との間に、1つ以上の通路461、462が配設されている。各通路461、462は、光ケーブルサブアセンブリの一区画を受け入れて収容するように寸法設定されている。光ケーブルサブアセンブリ402が、通路461内部に示されている。保持具マウント部411と接続端部451との間の、通路461、462の壁部461a、461b、462a、462bは、光ケーブルサブアセンブリ402が接続解除位置にある間、光ケーブルサブアセンブリ402を支持するように構成することができる。保持具マウント部411と非接続端部452との間の、通路461、462の壁部461c、461d、462c、462dは、光ケーブルサブアセンブリ402が接続解除位置にある間、又は接続された位置にある間、光ケーブルサブアセンブリ402を支持するように構成することができる。
様々な実施形態では、これら内側ハウジング内部の通路は、任意の形状を有し得るものであり、内側ハウジングが占める容積に対して、図4A〜図4Cに示される例示的な通路461、462よりも、小さい容積又は大きい容積を有し得る。通路の容積は、この光ケーブルサブアセンブリの光導波路が、接続バネ力をもたらす所定の屈曲を呈することを可能にするために十分なものである。屈曲490は、光結合ユニット471が、図4Cによって示されるような、接続相手の光コネクタアセンブリ481の光結合ユニット491と接続している場合に、光結合ユニット471が、その接続相手の光結合ユニット491と光通信することを維持する、光結合ユニット471の接続角度でのバネ力をもたらす。
通路461、462の壁部461a、461b、461c、461d、462a、462b、462c、462dは、任意の便宜的な形状を有し得るものであり、図4Cでは、内側ハウジングの前方区画455a内(保持具マウント部411、412と接続端部451との間)では湾曲壁部として示されている。通路461、462の湾曲壁部461a、461b、462a、462bは、光導波路405の、穏やかな−z方向の屈曲490に適応している。一部の実装形態では、光結合ユニット471が、接続相手の光結合ユニットと接続している場合、光結合ユニット471及び光導波路405は、その光導波路405及び光結合ユニット471のいずれも、湾曲壁部464a、464b、又は、内側ハウジング419の前方区画455a内の通路461の他の表面に接触しないように、内側ハウジング419内部で「浮遊」している。
内側ハウジング419は、光結合ユニット471が接続するための位置に存在するように、光導波路405及び/又は光結合ユニット471を支持する、接続端部451の1つ以上の支持特徴部485を任意選択的に含む。一部の実施形態では、この接続するための位置は、図4Aに示されるように、光コネクタアセンブリ401の接続方向に対して角度付けすることができる。光結合ユニット471は、別の光結合ユニットと接続する前は、接続する位置にあり、その後(一部の実施形態では)、その光結合ユニットは、「浮遊している」接続された位置にある。一部の実施形態では、接続された位置にある場合、光結合ユニット471は、支持特徴部485bの上方、かつ支持特徴部485aの下方で浮遊している。図4A〜図4Cに示される実施例では、支持特徴部485は、通路461、462から外向きに延びる、2重支持腕部を備える。
内側ハウジング419は、通路461、462内に、保持具マウント部411、412を含む。保持具マウント部411は、光ケーブルサブアセンブリ402のケーブル保持具421と結合するように構成されている。矢印455aによって示されるような、保持具マウント部411、412及び接続端部451を含む、内側ハウジング419の区画は、本明細書では、内側ハウジング419の前方区画と称される。図4A〜図4Cに示される実施形態では、接続端部451は、光結合ユニット支持特徴部485a、485bを含む。保持具マウント部411、412のすぐ後ろに延びて、非接続端部452を含む、矢印455bによって示される内側ハウジング419の区画は、本明細書では、内側ハウジング419の後方区画455bと称される。内側ハウジング419内部の保持具マウント部411に、ケーブル保持具421を結合することにより、内側ハウジング419内部での、光ケーブルサブアセンブリ402の保持具取り付け区域403の位置が固定され、又は、光ケーブルサブアセンブリ402が、接続された位置にある場合に、少なくとも、内側ハウジング419の前方区画455a内部での、保持具取り付け区域403の位置が固定される。
一部の実施形態では、ケーブル保持具421が保持具マウント部411内に装着され、光ケーブルサブアセンブリ402が接続解除位置にある場合、ケーブル保持具421の、多少の(例えば、図4Bに示されるx軸及び/又はz軸に沿った)移動が存在し得る。光ケーブルサブアセンブリ402が、適合する光ケーブルサブアセンブリと接続して、接続された位置にある場合、光ケーブルサブアセンブリ402の保持具取り付け区域403の位置は、ケーブル保持具421と保持具マウント部411との相互作用によって固定される。保持具取り付け区域403の位置を固定することにより、接続された位置にある光結合ユニット471が浮遊することが可能となるような、光導波路のバネ力の発生がもたらされる。それら光結合ユニット及び光導波路は、光導波路405及び(図4Cに示されるような)接続相手のコネクタアセンブリ481の接続相手の光ケーブルサブアセンブリ482の光導波路487のバネ力によって、通路壁部461a、461b、及び/又は支持部485から離れて保持される。一部の実施形態では、ケーブル保持具421が保持具マウント部411と結合される際、保持具取り付け区域403は、光ケーブルサブアセンブリ402の位置を固定する、内側ハウジング419に対する光ケーブルサブアセンブリ402の唯一の取り付け点となり得る。接続された位置では、ケーブル保持具421及び保持具マウント部411は、光ケーブルサブアセンブリ402を支持して、内側ハウジング419に光ケーブルサブアセンブリ402を取り付けることにより、内側ハウジング419内部での保持具取り付け区域403の位置を固定している。
図4Bに示されるように、保持具マウント部411、412は、内側ハウジング419内部にケーブル保持具421、422を保持するように寸法設定された、通路461、462内のスロットとすることができる。光ケーブルサブアセンブリ402の光導波路405は、接続相手のLCUによって加えられた力に応答して、例えば、図4A〜図4Cの向きの通路461内で下向きに屈曲する。一部の実施形態では、ケーブル保持具411内部に取り囲まれている光導波路の区画は、光ケーブルサブアセンブリ402が内側ハウジング419内に装着される場合に、内側ハウジング419の接続方向に対して斜めに配設することができる。
図5は、内側ハウジング519内に装着された4つの光ケーブルサブアセンブリ502を含む、内側ハウジング519の一実施形態を示す。この実施形態では、ケーブル保持具521は、内側ハウジング519の非接続端部552付近に配設された、相補的な保持具マウント部511内に装着されている。光ケーブルサブアセンブリ502のそれぞれは、内側ハウジング519の外側に配設された、張力緩和ブーツ545を含む。この実施形態では、各光ケーブルサブアセンブリ502のケーブル保持具521は、張力緩和ブーツ545と光結合ユニット571との間に配置構成されている。ケーブル保持具521は、張力緩和ブーツ545内へと延びる、延長部561aを含む。この実施例では、ケーブル保持具521及び相補的な保持具マウント部511は、ケーブル保持具521内部の光導波路の区画が、その光コネクタの接続方向と略平行に配設されるように、配置構成されている。
これらケーブル保持具及び保持具マウント部は、様々な相補的形状を呈し得る。図4A〜図4C及び図5は、スロットとしての保持具マウント部を示すものであり、ケーブル保持具は、そのスロット内部に適合するように寸法設定されている。図6A、図6B、並びに図7A及び図7Bは、保持具マウント部611、711を有する内側ハウジング619、719のx−z平面の断面図を示すものであり、この保持具マウント部611、711は、通路661、761内部で横方向に(y軸に沿って)延びる、ペグ612、712の群を備える。これらの実施形態では、光ケーブルサブアセンブリ605、705は、複数の光ケーブルサブアセンブリ605、705によって共有される、内側ハウジング619、719の通路661、761内部に配設されている。ケーブル保持具621、721は、ペグ612、712に適合する穴622又はスロット722を有し、それにより、ケーブルサブアセンブリ605、705が内側ハウジング619、719内部に装着されると、保持具取り付け区域603、703は、少なくとも光結合ユニット671、771が接続された位置にある場合に、内側ハウジングの通路661、761内部で、固定された位置にある。
図6Aは、各保持具マウント部が、共用通路661内部に配設された4つのペグ612の群を備える、保持具マウント部611を有する内側ハウジング619を示す。光ケーブルサブアセンブリ605のケーブル保持具621は、ペグ612に適合する穴622を備える。図6Bは、光ケーブルサブアセンブリ605が装着された後の、内側ハウジング619を示す。光結合ユニット支持特徴部685は、内側ハウジング619の通路661の側壁部内に陥凹部を備え、それらの陥凹部は、少なくとも光結合ユニット671が接続するための位置にある場合に、光結合ユニット671を受け入れ、かつ光結合ユニット671を支持するように寸法設定されている。光ケーブルアセンブリを位置決めするために、内側ハウジング619内に他の支持特徴部(図示せず)を設けることができる。
図7Aは、各保持具マウント部が、共用通路761内部に配設された2つのペグ712の群を備える、保持具マウント部711を有する内側ハウジング719を示す。光ケーブルサブアセンブリ705のケーブル保持具721(図7Bに示されるもの)は、ペグ712に適合するスロット722を備える。図7Aは、光ケーブルサブアセンブリ705の装着の前の、保持具マウント部711を示す。図7Bは、内側ハウジング719の共用通路761内に装着された、光ケーブルサブアセンブリ705を示す。図6A及び図6Bにも示されるように、図7A及び図7Bに示される光結合ユニット支持特徴部785は、内側ハウジング719の通路761の側壁部内に陥凹部を備え、それらの陥凹部は、光結合ユニット771を受け入れるように寸法設定されている。
図6A、図6B、図7A、及び図7Bは、穴若しくはスロットを備えるケーブル保持具、及びペグを備える保持具マウント部を示すものであるが、ケーブル保持具がペグを備え、穴又はスロットがハウジング内に配設されている、その逆の場合もまた、実装することが可能である点が理解されるであろう。
光ケーブルサブアセンブリは、1つ以上の光導波路を、光結合ユニットの取り付け区域に取り付けることによって形成することができ、この光結合ユニット取り付け区域は、それら光導波路を受け入れ、それら光導波路に恒久的に取り付けられるように構成されている。それらの光導波路はまた、光導波路を受け入れ、それら光導波路に取り付けるための保持具取り付け区域を備える、ケーブル保持具にも取り付けられる。一部の実施形態では、ケーブル保持具に光導波路を取り付けることは、それらの導波路、例えば直線状の導波路のアレイを、主として、その導波路のアレイの平面に平行な方向、かつ導波路の軸の方向に直交する方向に沿った動きによって、ケーブル保持具のチャネル内に挿入することを含む。一部の実施形態では、ケーブル保持具に光導波路を取り付けることは、それらの導波路、例えば直線状の導波路のアレイを、主として、その導波路のアレイの平面に対して垂直な方向、かつ導波路の軸の方向に直交する方向に沿った動きによって、ケーブル保持具のチャネル内に挿入することを含む。
光結合ユニット取り付け区域と保持具取り付け区域との間の光導波路の長さは、光結合ユニットの所定の角度及び場所での所定の接続バネ力をもたらす屈曲を、その光導波路内に発生させることを可能にするように構成されている。一部の実施形態では、光ケーブルサブアセンブリは、光導波路に取り付けることが可能なブーツを含み、ケーブル保持具は、光結合ユニットとブーツとの間に配設される。一部の実施形態では、このブーツは、光ケーブルに張力緩和をもたらす方式で、その光ケーブルに取り付けられるように構成することができる。
図8Aは、光導波路803上の保持具821の正確な位置決めを含めた、光ケーブルサブアセンブリ801の製造を容易にするために作製されている、治具800の一実施例を示す。最初に、光結合ユニット871を、光導波路803の端部に取り付ける(それらのファイバは、v字溝又は他の適切な手段によって、光結合ユニットの光学特徴部に位置合わせされている)。ケーブル保持具821を、治具800内のソケット811内に挿入し、次いで、光結合ユニット871が取り付けられている光導波路803を、治具800内の溝802、及びケーブル保持具821内の溝若しくは他の特徴部822内に挿入する。光結合ユニット871が治具800内の機械的停止部872に当接するまで、光導波路803を、軸方向に穏やかに引く。次いで、ケーブル保持具821の内部に接着剤を適用して、導波路803をケーブル保持具821に取り付ける。
一部の実施形態では、ケーブル保持具を、最初に光導波路に取り付けることができる。次いで、それら光導波路を、光結合ユニットに取り付ける前に、外被剥離して、正確な長さに切断することができる。更に他の実施形態では、光導波路を、最初に外被剥離して切断することができ、その後、ケーブル保持具を、その切断端部から正確な距離で取り付ける。その後、光結合ユニットを取り付けることができる。
ケーブル保持具は、任意の好適な手段によって光導波路に取り付けることができ、それらの手段としては、光導波路のジャケット及び/又は光導波路緩衝材への接着剤結合、ジャケット及び緩衝材が除去されている区画内の裸ファイバへの接着剤結合、光導波路上への保持具の機械的締め付け又は圧着、ファイバの金属化区画への溶接又ははんだ付け、あるいは上記の技術の任意の組み合わせが挙げられる。コネクタハウジング内にケーブル保持具を組み込む前に、そのケーブル保持具に張力緩和ブーツを取り付けることができる。
図8B、図4B、及び図4Aは、一部の実施形態による、光コネクタアセンブリの作製プロセスを示す。光ケーブルサブアセンブリ801が、例えば上述のように製造された後、光結合ユニット取り付け区域809と保持具取り付け区域822との間の、光導波路の長さは、図8Bに示されるようなLである。光ケーブルサブアセンブリ801を、破線899によって示されるように、コネクタ内側ハウジング819内に装着する。一部の実施形態では、光ケーブルサブアセンブリ801は、内側ハウジング819又はサブアセンブリ801に損傷を与えることなく、ハウジング819内に装着され、その後にハウジング819から取り外されるように構成されている。保持具821を、ハウジング819内の相補的な保持具マウント部811に結合することにより、その相補的な保持具マウント部811と結合されたケーブル保持具821は、少なくとも光ケーブルサブアセンブリ801が接続された位置にある場合に、ハウジング819内部での光ケーブルサブアセンブリ801の位置を固定する。光導波路803が、内側ハウジング819の通路861内に挿入され、この通路861は、光結合ユニット取り付け区域809と保持具取り付け区域822との間のハウジング819内部で、光導波路を強制的に屈曲させるように成形されている。図4B及び図4Aに示されるように、光ケーブルサブアセンブリ402がハウジング419内に挿入された後、光結合ユニット取り付け区域409と保持具取り付け区域403との間の直線距離dは、光ケーブルサブアセンブリ402がコネクタ内側ハウジング419内に装着されている場合の、光導波路405内に生じる屈曲により、Lよりも小さい。光ケーブルサブアセンブリ402を、コネクタ内側ハウジング419内に装着した後、図4Aに示されるように、外側ハウジング420を、内側ハウジング419の上に配設する。
ケーブル保持具及び相補的な保持具マウント部は、様々な形状を呈し得るものであり、それらの形状のうちのいくつかが、図9〜図25によって示されている。図9A〜図9Cは、一部の実施形態によるケーブル保持具900の、それぞれ、横方向断面図、斜視図、及び長手方向断面図を示す。図9A〜図9Cに示される実施形態では、ケーブル保持具900は、取り付け表面902を有するブロック901を備え、その取り付け表面902の上に、光導波路905が、接着剤層906によって結合されている。図9A〜図9Cに示されるように、接着剤層906は、ブロック表面902と光導波路905との間に配設することができる。この実施例、及び、接着剤を使用してケーブル保持具に光導波路を取り付ける他の実施例では、接着剤は、光導波路のジャケット、緩衝コーティング、及び/又はクラッドに適用することができる。一部の構成では、接着剤は、光導波路の上に、及び/又は光導波路の側部に沿って適用することができる。図9A〜図9Cは、一体型の単一部品ケーブル保持具の、一実施例を提示するものである。
図10A及び図10Bは、一体型の単一部品ケーブル保持具の、別バージョンを示す断面図である。図示の実施形態では、ケーブル保持具1000は、側壁部1007と、それら側壁部1007の間の取り付け表面1002とを有する、U字形状部品1001を備える。図10Aの実施形態では、光導波路1005は、取り付け表面1002と光導波路1005との間に配設された接着剤層1006によって、取り付け表面1002に取り付けられている。図10Bの実施形態では、接着剤1006は、光導波路1005の下及び上に配設されることにより、例えば、U字形状部品1001の内部を実質的に充填している。
図11Aは、一体型の単一部品ケーブル保持具1100の、一実施形態の斜視図であり、図11Bは、そのケーブル保持具1100を含む光ケーブルサブアセンブリ1190を示す。図示の実施形態では、ケーブル保持具1100は、取り付け表面1103a、1103bを有する、C字形状部品1101を備える。一部の実施形態では、光導波路1105は、取り付け表面1103a、1103bの一方又は双方に、接着剤で取り付けることができる。C字形状部品1101は、光導波路1105と取り付け表面1103a、1103bの一方又は双方との間に接着剤を配置することを容易にするように成形されている、内部容積部1107を有し得る。
図11Bは、光結合ユニット取り付け区域1192で光導波路1105に取り付けられた、光結合ユニット1191を備える、光ケーブルサブアセンブリ1190を示す。光導波路1105は、保持具取り付け区域1103で、ケーブル保持具1100に取り付けられている。図11Bに示されるように、ケーブル保持具1100は、個別の光導波路1105a〜1105lの緩衝コーティング1106に取り付けることができる。光導波路1105を取り囲むジャケット1194は、剥ぎ取られているが、依然として図11Bで見ることができる。代替的実施形態では、保持具1100は、緩衝コーティングに取り付けるのではなく、光導波路のジャケットに取り付けることができる。一部の実施形態では、ジャケット及び緩衝コーティングの双方を剥ぎ取ることができ、保持具は、個別の光導波路1105a〜1105lのクラッドに取り付けられる。
一部の実施形態では、図11Cによって示されるように、単一のケーブル保持具1150を、2つ以上の導波路又は導波路のアレイ1161、1162に取り付けるように構成することができる。
保持具が、光導波路のジャケットに取り付けられている場合には、それらの導波路は、ジャケット内部で、及び/又は、それらの個別の緩衝コーティング内部で、軸方向に移動することができる。ジャケットが剥ぎ取られており、保持具が緩衝コーティングに取り付けられている場合には、保持具がジャケットに取り付けられている実施形態に比べて、光導波路の軸方向移動は減少する。光導波路のクラッドに保持具を取り付けることは、導波路の軸方向移動の量を最小限に抑えるものであるため、一部の状況では望ましいものである。
一部の実施形態では、ケーブル保持具は、図12〜図14によって示されるような、別個の部品を有する複数部品構造体とすることができる。図12は、光導波路1205に面する表面1202を有する第1部品1201と、光導波路1205に面する表面1212を有する第2部品1211とを含めた、2つの別個の部品を備えるケーブル保持具1200の、x−y平面の断面を示す。第1部品1201及び第2部品1211は、一体に取り付けられることによって、それら第1部品1201と第2部品1211との間に、光導波路1205が配設されるように構成されている。一部の実施形態では、第1部品1201及び第2部品1211は、締め付け具として共に動作することができ、それにより、光導波路1205は、それら光導波路1205と、第1部品1201の表面1202及び第2部品1211の表面1212との摩擦によって、適所に保持される。一部の実施形態では、第1部品1201及び第2部品1210は、機械的締結具1220、例えば、1つ以上のネジ、リベット、クリップなどによって、一体に取り付けることができる。一部の実施形態では、第1部品1202及び第2部品1211は、接着剤で一体に取り付けることができる。更には、又は代替的に、光導波路1205を、第1部品1201の表面1202及び第2部品1211の表面1212の一方若しくは双方に、接着剤で取り付けることもできる。一部の実施形態では、第1部品及び/又は第2部品は、それら第1部品及び第2部品上に配設され、それら第1部品及び第2部品を一体にラッチ留めするように構成されている、ラッチ部(図12には示さず)によって、一体に取り付けることができる。
図13は、第1のU字形状部品1301と、第2の板形状部品1311とを含めた、2つの別個の部品を備えるケーブル保持具1300の、別の実施例を提示するものである。図13のx−y断面図で示されるように、第1部品1301及び第2部品1311は、機械的締結具1320、接着剤1306、ラッチ留め部(図13には示さず)などのうちの1つ以上によって、一体に取り付けることができる。一部の実施形態では、光導波路1305は、第1部品1301及び第2部品1311が一体に取り付けられる前に、図10A又は図10Bに関連して上述されたものと同様の方式で、U字形状部品1301に接着剤で取り付けることができる。
ケーブル保持具は、図14のx−y断面図で示されるような、2つの別個のU字形状部品1401、1411を備え得る。この実施形態では、ケーブル保持具1400は、第1のU字形状部品1401及び第2のU字形状部品1411を備え、第2のU字形状部品1411は、第1のU字形状部品1401の内側に適合する。第1部品1401及び第2部品1411は、第1部品1401の側部の内側表面1403と、第2部品1411の側部の外側表面1413との間に摩擦を生じさせる、スナップ嵌め又はプレス嵌めにより、一体に取り付けられて、光導波路1405を把持及び保持することができる。このファイバの把持は、光導波路と接触するように押圧される、柔順性の(例えば、エラストマーの)パッド又はグロメット1407を、それらU字形状部品の内側に追加することによって、改善することができる。この柔順性の構造体により、導波路に損傷を与えることなく、又はマイクロベンド損失を誘発することなく、より確実な把持を可能にすることができる。更には、又は代替的に、第1部品1401及び第2部品1411は、機械的締結具1420によって、接着剤1406によって、又はラッチ留め部(図14には示さず)によって、一体に取り付けることができる。一部の構成では、光導波路1405を、第1部品1401の取り付け表面1402及び/又は第2部品1411の取り付け表面1412に、接着剤で取り付けることができる。
一部の実装形態では、図15A及び図15Bの断面図で示されるように、ケーブル保持具1500は、互いに対して移動することが可能な2つの部分を備える、単一部品構成体を有し得る。図15A及び図15Bは、それぞれ、x−y断面での、ヒンジ式ケーブル保持具1500の閉鎖図及び開放図を示すものであり、このヒンジ式ケーブル保持具1500は、ヒンジ1550によって接続された第1部分1501及び第2部分1511を含み、このヒンジ1550により、第1部分1501及び第2部分1511は、互いに対して移動することが可能となる。このヒンジは、その保持具部品と同じ材料から作製された、薄い可撓性ヒンジを備える、「一体成形ヒンジ」を含み得る。上記のように、このファイバの把持は、光導波路と接触するように押圧される、柔順性の(例えば、エラストマーの)パッド又はグロメットを、それらU字形状部品の内側に追加することによって、改善することができる。
一部の実施形態では、閉鎖位置では、光導波路1505は、第1部分1501と第2部分1511との間に、摩擦によって締め付けられ、保持されている。一部の実施形態では、ケーブル保持具1500は、例えば、図15A及び図15Bに示されるように、ヒンジ1550の反対側の、ケーブル保持具の側部上に、相補的なラッチ部1507a、1507bを含むことにより、第1部分1501と第2部分1511との間での、光導波路1505の締め付けが助長される。更には、又は代替的に、光導波路1505を、第1部分1501及び/又は第2部分1511に、接着剤で取り付けることもできる。
図16A、図16B、図17A、図17B、図17C、及び図18に示される一部の実施形態では、保持具は、フィンガを有するコレットを含み得るものであり、それらのフィンガは、そのコレットがスロット又はスリーブ内に押し込まれると、光導波路を把持するように構成されている。ガラス導波路に対する強固な機械的結合を確実にするために、そのコレットの形状、及びコレットのスロット若しくはスリーブの形状は、内側ハウジング内にコレットが挿入されると、そのコレットが圧迫されて、光導波路をコレットが締め付けるように、テーパ状にすることができる。このファイバの把持は、光導波路と接触するように押圧される、柔順性の(例えば、エラストマーの)パッド又はグロメットを、それらU字形状部品の内側に追加することによって、改善することができる。
図16A及び図16Bに示される一部の実施形態では、保持具1621は、力Fの下でz方向に屈曲することが可能な、2つ以上のコレットフィンガ1691、1692を有する、C字形状コレット部品1601を含む。光導波路1605は、コレット部品1601内部に位置決めされており、コレットフィンガ1691、1692は、導波路1605を横断するy方向で、横方向に延びている。保持具マウント部(図16Bに示されるもの)は、内側ハウジング1619(図16Bでは、内側ハウジング1619の一部分のみが示される)の通路1661内に形成された、テーパ状スロット1611であることにより、ケーブル保持具1621が保持具マウント部1611内に挿入されると、スロット1611の内側表面1611a、1611bが、フィンガ1691、1692の外側表面1621a、1621bに対して力を加えることにより、フィンガ1691、1692を、光導波路1605に向けて屈曲させて、フィンガ1691、1692の間に、光導波路1605を把持させる。一部の実施形態では、光導波路1605は更に、接着剤又は他の手段によって、ケーブル保持具1621に付着させることができる。
図17A〜図17Cは、コレットタイプのケーブル保持具1700の、別の実施例を提示するものである。図17Aは、保持具1700のx−z側面図を提示するものであり、図17Bは、保持具1700のy−z端面図を示し、図17Cは、内側ハウジング1719内のスロット1711内に配設された保持具1700のx−z側面図を示す。
保持具1700は、力Fの下でz方向に屈曲することが可能な、2つ以上のコレットフィンガ1791、1792を有する、コレット部品1701を含む。光導波路1705は、コレットフィンガ1791、1792が、導波路1705に沿ったx方向で長手方向に延びるように、コレット部品1701内部に位置決めされている。保持具マウント部(図17Cに示されるもの)は、内側ハウジング1719の通路(図17Cでは、内側ハウジング1719の通路の一部分のみが示される)内に形成された、スロット1711であることにより、ケーブル保持具1700が保持具マウント部1711内に挿入されると、スロット1711の内側表面1711a、1711bが、ケーブル保持具1700のフィンガ1791、1792の外側表面1721a、1721bに対して力を加えることにより、フィンガ1791、1792を、光導波路1705に向けて屈曲させて、フィンガ1791、1792の間に、光導波路1705を把持させる。一部の実施形態では、光導波路1705は更に、接着剤によって、ケーブル1700に付着させることができる。
コレットタイプの保持具の、更に別の実施例では、図18A及び図18Bに示される保持具1800は、テーパ状のコレット部品1801、及びテーパ状のスリーブ部品1811を含む。コレット部品1801は、力Fの下で屈曲するように構成された、2つ以上のフィンガ1802、1803を含む。光導波路1805は、コレット部品1801及びスリーブ部品1811に挿通されており、それらの部品は、図18Aに示されるように、最初は分離している。コレット部品1801が、図18Bに示されるように、テーパ状スリーブ1811内に挿入されると、スリーブ1811が、フィンガ1802、1803に対して力を加えることにより、フィンガ1802、1803を、光導波路1805に向けて屈曲させて、フィンガ1802、1803の間に、光導波路1805を把持させる。一部の実施形態では、光導波路1805は、代替的に、又は更に、接着剤によってコレット部品1801に付着させることができる。様々な実施形態では、スリーブの内側をテーパ状にすることができ、あるいは、スリーブの内側及びコレットの外側の双方を、テーパ状にすることもできる。
例えば、保持具が摩擦把持によって光導波路に取り付けられるように構成されている、一部の実施形態では、光導波路は、それら光導波路の適切な長さに達するまで、その保持具の中を通って、x軸に沿って長手方向に摺動することができる。適切な長さに達すると、光導波路は、保持具の締め付け作用によって、その保持具に固定的に取り付けられる。最初に、保持具が導波路を締め付けて把持するまで、それらの光導波路が摺動することを可能にし、次いで、それらの導波路上で保持具の位置を固定することにより、一部の状況では、光ケーブルサブアセンブリ及び/又は光コネクタアセンブリの製造を容易にすることができる。
一部の実施形態では、ケーブル保持具は、個別の光導波路の位置合わせを容易にする、表面特徴部を含み得る。表面特徴部を有するケーブル保持具の一実施例が、図19に示される。図19は、ブロック1901を備える保持具1900の断面y−z図を示すものであり、このブロック1901は、図19には示されていない光導波路に取り付けるための、取り付け表面1902を有する。取り付け表面1902は、溝1907、例えば、U字、V字、及び/又はY字形状の溝を含み、各溝1907は、1つの光導波路を収容するように寸法設定されている。溝1907は、保持具1900内での、個別の光導波路の位置合わせを容易にする。光導波路1905を、この保持具によって把持することができ、及び/又は、保持具1900に接着剤で取り付けることもできる。
一部の実施形態では、ケーブル保持具の一方又は双方の端部の、一方若しくは双方の出口表面は、特定の形状、例えば、丸みを帯びた形状、四角張った形状、面取りされた形状などを有し得る。丸みを帯びた出口表面又は面取りされた出口表面は、光導波路の屈曲に適応するために使用することができる。図20は、光結合ユニット2010、1つ以上の光導波路2020、及びケーブル保持具2030を備える、光ケーブルサブアセンブリ2000のx−z平面での断面を示す。ケーブル保持具2030は、第1の端部2001a及び第2の端部2001bを有する、保持具部品2001を備える。第1の端部2001aで、保持具部品2001は、丸みを帯びた縁部を備える第1の出口表面2011、及び丸みを帯びた縁部を備える第2の出口表面1612を有する。保持具部品1601の第2の端部1601bの、第1の出口表面2021及び第2の出口表面2022は、四角張った縁部を有する。一部の実施形態では、このケーブル保持具部品(又は、複数の部品)は、図20の特徴部2005によって示されるような、接着剤用の結合スペースを提供する、溝又は陥凹特徴部を含み得る。図20に示されるような結合スペース2005は、例えば、光導波路を保持具に固定するために接着剤結合に依存する、本明細書で説明されるケーブル保持具のいずれにおいても使用することができる。これらの結合スペースは、結合領域の表面積を増大させることによって、及び/又は、接着剤とケーブル保持具との機械的噛み合いを作り出すことによって、ケーブル保持具に対する接着剤結合の強度を向上させることができる。この結合スペースはまた、余分な接着剤の流れを制御して、ケーブル保持具の外側表面を接着剤が汚す(それにより、保持具マウント部内への、ケーブル保持具の意図された適合が妨げられる)ことを防止するためにも、使用することができる。
図21は、光結合ユニット2110、複数の光ファイバ2105、及びキー付きケーブル保持具2130を備える、光ケーブルサブアセンブリ2100を示す。ケーブル保持具2130は、第1の側部又は部分2101、第2の側部又は部分2111を有する、ペグ、例えば、円筒形ペグを含み、第1の側部2101は、キー2102を含む。第1の側部2101と第2の側部2111との間に、光導波路2105が取り付けられている。光導波路2105は、接着剤2106及び/又は摩擦把持によって、第1の側部2101と第2の側部2111との間で、ケーブル保持具2130内に保持することができる。接着剤が使用される場合、ケーブル保持具2130は、その保持具の側部又は部分2101、2111の間に、接着剤スロット2117を含み、その接着剤スロット2117で、光導波路2105は、ケーブル保持具1230に接着剤で取り付けられる。ケーブル保持具2130は、内側ハウジング(図21には示さず)の相補的なキー付きスロット内に適合するように構成されている。
一部の実施形態では、ケーブル保持具は、張力緩和部及び光導波路保持具の双方の機能を果たし得る。これらの実施形態では、ケーブル保持具は、第1領域及び第2領域を含み、張力緩和区画である、そのケーブル保持具の第1領域が、複数の光導波路のジャケットに取り付けられている。ケーブル保持具の第2領域は、それらの光導波路のクラッド及び/又は緩衝コーティングに取り付けられている。ジャケット並びにクラッド及び/又は緩衝コーティングの双方への取り付けを容易にするために、図22及び図23によって示される一部の実施形態は、接着剤取り付けスペースを含み、光導波路に接着剤で取り付けられるケーブル保持具の部品又は部分相互間の、この接着剤取り付けスペースの(z軸に沿った)幅は、変化し得る。可変幅の取り付けスペース2217の一実施例が、図22に示される。図22は、光導波路2205及びケーブル保持具2230を含む、光ケーブルサブアセンブリ2200の一部分を示す。光導波路2205は、ケーブル保持具2230の可変幅の接着剤取り付けスペース2217内部に配設されている。この接着剤取り付けスペースは、幅s1を有する第1領域2217a、及び幅s2を有する第2領域2217bを含み、s1はs2よりも小さい。
接着剤取り付けスペース2217の第1領域2217aは、ジャケット2208が光導波路2205から剥ぎ取られている、光導波路2205の第1領域2205aに、接着剤で取り付けられるように構成されている。この光導波路2205の第1領域2205aでは、光導波路2205の緩衝コーティング2207が露出しており、その緩衝コーティング2207と、ケーブル保持具2230の接着剤取り付けスペース2217の内側表面2217a、2217bとの間に、接着剤2206が配設されている。接着剤取り付けスペース2217の開口部2217cでの、接着剤取り付けスペース2217の高さs1は、比較的狭いものであり、このことにより、開口部2217cでの光導波路2205の角度が制御される。
接着剤取り付けスペース2217の第2領域2217b(張力緩和領域)は、光導波路2205の第2領域2205bに接着剤で取り付けられるように構成されている。この光導波路2205の第2領域2205bでは、光導波路2205のジャケット2208は、光導波路2205から剥ぎ取られていない。この光導波路2205の第2領域2205bでは、光導波路2205のジャケット2208と、ケーブル保持具2230の接着剤取り付けスペース2217の内側表面2218a、2218bとの間に、接着剤2206が配設されている。
他の実施形態(図示せず)では、接着剤取り付けスペース2217の幅は、実質的に変化しない。
可変高さの取り付けスペース2317によって容易となる、張力緩和区画を有するケーブル保持具の別の実施例が、図23に示される。図23は、光導波路2305及びケーブル保持具2330を含む、光ケーブルサブアセンブリ2300の一部分を示す。光導波路2305は、ケーブル保持具2330の可変幅の接着剤取り付けスペース2317内部に配設されている。この接着剤取り付けスペースは、高さs3を有する第1領域2317a、及び高さs4を有する第2領域2317b(張力緩和区画)を含み、s4はs3よりも大きい。
接着剤取り付けスペース2317の第1領域2317aは、ジャケットが除去されている光導波路の領域に、並びに/あるいは、ジャケット2308及び緩衝コーティング2307の双方が剥ぎ取られ、光導波路2305のクラッド2309が露出している光導波路の領域に、接着剤で取り付けられている。この第1領域2317aでは、光導波路2305の緩衝コーティング2307及び/又はクラッド2309と、ケーブル保持具2330の接着剤取り付けスペース2317の内側表面2317a、2317bとの間に、接着剤2306が配設されている。
一部の実装形態では、ケーブル保持具2330を、光導波路のクラッド2309に結合することにより、より確実な結合をもたらすことができ、かつ/あるいは、個別の光導波路の、それらの光導波路の緩衝コーティング2307及び/又はジャケット2308内部での、長手方向の移動の量を低減することができる。
接着剤取り付けスペース2317の第2(張力緩和)領域2317bは、ジャケットが剥離されずに維持されている光導波路2305の領域に、接着剤で取り付けられるように構成されている。この第2領域2317bでは、光導波路2305のジャケット2308と、ケーブル保持具2330の接着剤取り付けスペース2317の内側表面2317a、2317bとの間に、接着剤2306が配設されている。
他の実施形態(図示せず)では、接着剤取り付けスペース2317の幅は、実質的に変化しない。
一部の実施形態では、光ケーブルサブアセンブリは、光導波路の一部分を覆うブーツを含む。このブーツは、多くの場合、コネクタハウジングの非接続端部で、又は非接続端部付近で、コネクタハウジングの外側に位置決めされている。ケーブル保持具は、そのブーツと光結合ユニットとの間に位置決めされている。このブーツは、過度の屈曲による破断又は損傷から、光導波路を保護する可撓性材料で作製することができる。
図24Aは、光結合ユニット2410、1つ以上の光導波路2420、ケーブル保持具2430、及びブーツ2440を含む、光ケーブルサブアセンブリ2400の断面図である。図示の実施形態では、ブーツ2440とケーブル保持具2430とは、光導波路2420に沿って離隔配置されている。各光導波路2420は、光学コアを包囲するクラッド2409を有し、そのクラッド2409の上に緩衝コーティング2407が配設されている。ジャケット2408が、光導波路2420の上に配設されている。光導波路2420の一部の区画2420a、2420bでは、光結合ユニット取り付け区域2411及び/又は保持具取り付け区域2431での光導波路2420の取り付けを容易にするために、ジャケット2408、緩衝コーティング2407、又は双方が剥ぎ取られている。
一部の実施形態では、光ケーブルサブアセンブリは、保持具内部で光導波路が屈曲若しくは角度付けされるように、成形又は角度付けされている、ケーブル保持具を含み得る。図24Bは、光結合ユニット2491、ブーツ2494、及び、それら光結合ユニット2491とブーツ2494との間に配設されたケーブル保持具2493を備える、光ケーブルサブアセンブリ2490を示す。ケーブル保持具2493は、ケーブル保持具2493内部で光導波路2492が屈曲2495を含むように、成形されている。
図24Cは、光結合ユニット2481、ブーツ2484、及び、それら光結合ユニット2481とブーツ2484との間に配設されたケーブル保持具2483を備える、光ケーブルサブアセンブリを示す。ケーブル保持具2483は、ケーブル保持具2483内部で光導波路2482の部分2485が角度付けされるように、成形されている。
一部の実施形態では、図25に示されるように、ブーツとケーブル保持具とを重ね合わせることができ、かつ/又は、一体に取り付けることもできる。図25は、ケーブル保持具2530が、内側ハウジングの通路2561を通り、内側コネクタハウジング2519の外側、及びブーツ2540の内側に延びる、延長部2531を含む、実施形態を示す。
様々な実施形態では、光コネクタアセンブリは、損傷又は汚染から光結合ユニットを保護するための、保護カバーを含み得る。図26〜図29は、いくつかの保護カバー構成を示す。図26は、光結合ユニット2671の上に延びる、外側ハウジング上の雄型保護カバー2610及び雌型保護カバー2620を有する、接続光コネクタアセンブリ2601、2602を示す。図示の実施形態では、これらの保護カバーは、コネクタ上に固定されており、接続中には移動せず、例えば、雌型カバーは、雌型コネクタに対して移動しない。
図27は、内側ハウジング2719、2729、及び外側ハウジング2718、2728を有する、接続雌雄同体コネクタアセンブリ2701、2702の側面図を提示するものである。内側ハウジング2719、2729内部に配設されている、光結合ユニット2771、2772が示される。各コネクタアセンブリ2701、2702は、外側ハウジング2718、2728の接続端部の上に配設されている、別個の取り外し可能な保護カバー2703、2704を含む。保護カバー2603、2704は、コネクタアセンブリ2701、2702が接続される前に、手作業で取り外されるように構成されている。
図28は、内側ハウジング2819、2829、及び外側ハウジング2818、2828を有する、接続雌雄同体コネクタアセンブリ2801、2802の側面図を提示するものである。内側ハウジング2819、2829内部に配設されている、光結合ユニット2871、2872が示される。各コネクタアセンブリ2801、2802は、ヒンジ2705、2706によって外側ハウジング2718、2728に結合されている、保護カバー2803、2804を含む。コネクタアセンブリ2801、2802が接続される前に、ヒンジ2805、2806を介して、保護カバー2803、2805が移動されることにより、光結合ユニット2871、2872が露出する。
図29A及び図29Bは、バネ作動格納式保護カバーを有する、雌雄同体コネクタアセンブリ2901、2902の側面図を示す。図29Aは、接続する前の、コネクタアセンブリ2901の保護カバー2903の位置を示す。図29Bは、接続した後の、保護カバー2903、2904の位置を示す。雌雄同体コネクタアセンブリ2901、2902は、内側ハウジング2919、2929、及び外側ハウジング2918、2928を有する。内側ハウジング2919、2929内部に配設されている、光結合ユニット2971、2972が示される。各コネクタアセンブリ2901、2902は、バネ2905、2906によって作動される、格納式保護カバー2903、2904を含む。保護カバー2903、2905は、コネクタアセンブリ2901、2902が接続される際に、バネ2905、2906を圧縮して、押し戻される。
単一モード光結合ユニットなどの、拡大ビーム光相互接続装置は、0.1度のオーダーの角度誤差に対して敏感である。例えば、本開示の光結合ユニット相互間の平面状界面は、約3mmの長さとすることができる。直径50μmの単一の塵埃粒子が、接続された2つの光結合ユニット間の界面に捕捉されている場合には、その塵埃粒子によって1度以上の角度誤差が生じることにより、光伝送効率が低下することになる。実施形態は、一連の溝、ポスト、又は他の特徴部若しくはパターンが組み込まれている、光結合ユニットの接続表面などの、光伝送表面を目的とするものであり、それらは、その接続表面が、接続相手の光結合ユニットの対応する接続表面に接触する場合に、塵埃などの微粒子状汚染物を捕捉するように構成されている。光伝送表面間の接続を、塵埃の影響を受けにくいものにするために、その光伝送表面の平面状区画に、塵埃又は他の微粒子状汚染物が嵌まり込む場所が存在するように、間に溝を有する一連の小さいランド部(又は、間に間隔を有するポスト)を追加することができる。以下の論考は、光結合ユニット(1つ又は複数)を目的とするものであるが、任意の光伝送表面(1つ又は複数)が想到されることが理解されよう。
ここで図30〜図34を参照すると、様々な実施形態による、微粒子状汚染物を捕捉するための特徴部が組み込まれている、LCU3000の種々の図が示される。図30及び図32に示されるLCU3000は、LCU取り付け区域3002が上に設けられている、第1主表面3001を含む。LCU3000は、側壁部3022及び後壁部3024を更に含む。LCU取り付け区域3002は、側壁部3022の間に位置決めされて示されており、第1の方向に沿って方向付けされた、実質的に平行な複数の第1の溝3010を含む。光方向転換部材3004が、第1の溝3010のそれぞれの端部に設けられている。第1の溝3010は、光導波路(図示せず)を受け入れるように構成されている。第1主表面3001はまた、LCU取り付け区域3002から外向きに突出する、接続舌部3012も含む。接続舌部3012は、第1表面3013、及び反対側の第2表面3015を含む。LCU取り付け区域3002に隣接して、結合部材3014を含む後壁部3024が存在する。結合部材3014は、接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012を受け入れるように構成されている。
図31及び図33は、第2主表面3021上に設けられた、LCU3000の様々な特徴部を示すものであり、第2主表面3021は、図30及び図32に示される第1主表面3001の反対側にある。第2主表面3021は、LCU3000の接続表面となるように構成されている。第2主表面3021は、図31及び図33に示される実施形態では実質的に平面状である、接続舌部3012の第2表面3015を含む。第2主表面3021はまた、実質的に平行な複数の第2の溝3020、及び、それら第2の溝3020と接続舌部3012の第2表面3015との間に配設された、光伝送窓3016も含む。第2の溝3020は、第1主表面3001上のLCU取り付け区域3002に設けられた第1の溝3010の第1の方向とは異なる方向に沿って方向付けされている。第2の溝3020は、接続方向DMとは異なる方向に沿って方向付けされている。第2の溝3020は、第1の溝3010のピッチとは異なるピッチを有する。
図31及び図33に示される実施形態では、接続舌部3012の第2表面3015は、実質的に平面状である。他の実施形態では、接続舌部3012の第2表面3015は、実質的に平行な複数の第2の溝3020を含む。それら接続舌部3012の第2表面3015上の第2の溝3020は、接続方向DMとは異なる方向に沿って方向付けされている。
上述のように、第2主表面3021は、LCU3000の接続表面となるように構成されている。具体的には、第2主表面3021は、接続方向DM(図31を参照)で移動される際に、接続相手の光結合ユニットの接続表面に対して摺動するように適合されている。側壁部3022の内側表面は、接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012の形状を受け入れるように構成された形状を有する。図31及び図33に示される実施形態では、側壁部3022の内側表面は、接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012の湾曲に合致する、湾曲を有する。側壁部3022の内側表面は、それに代わって、多角形とすることもでき、又は、湾曲状特徴部に加えて、多角形特徴部を含み得ることが理解されよう。
図31及び図33に示される実施形態では、光伝送窓3016は、第2主表面3021内に陥凹している。より具体的には、光伝送窓3016は、接続舌部3012の第2表面3015の下方に、及び第2の溝3020のランド部3023の下方に陥凹している。光伝送窓3016を第2主表面3021内に陥凹させることにより、LCU3000が接続相手の光結合ユニットに接続される場合に、接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012との接触が損なわれる可能性が、防止される。
様々な実施形態によれば、第2主表面3021上の第2の溝3020は、第2主表面3021と、接続相手の光結合ユニットの接続表面との間の、微粒子状汚染物(例えば、塵埃)を捕捉するように構成されている。例えば、接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012が、結合部材3014によって受け入れられる際に、その接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012上の、又は第2の溝3020のランド部3023上の、あらゆる微粒子状汚染物が、第2の溝3020の凹部内に押し込まれて、その凹部によって捕捉される。第2の溝3020の凹部の内部に微粒子状汚染物を捕捉することにより、一対の光結合ユニットを接続する際に、上述の角度誤差が生じることが防止される。
図31及び図33に示される実施形態では、第2主表面3021上の第2の溝3020は、第1主表面3001上の第1の溝3010の第1の方向に対して、横断するように方向付けされている。一部の実施形態では、第2の溝3020は、第1の溝3010の第1の方向に対して、実質的に垂直に方向付けされている。他の実施形態では、第2の溝3020は、第1の溝3010の第1の方向に対して、約45°の角度に方向付けすることができる。更なる実施形態では、第2の溝3020は、第1の溝3010の第1の方向に対して、約30°〜60°の角度に方向付けすることができる。第2の溝3020は、図31及び図33では、実質的に平行かつ直線状であるように示されているが、第2の溝3020は、実質的に平行な関係を維持しつつ、ある程度の湾曲を有することが可能である。例えば、第2の溝3020は、略シェブロン形状、又は他の湾曲形状を有し得る。
第2の溝3020は、多角形状面及び/又は曲面を含む、断面を有し得る。一部の実施形態では、第2の溝3020は、V字形状の断面を有する。他の実施形態では、第2の溝3020は、U字形状の断面を有する。第2の溝3020は、一連のランド部3023と、隣り合うランド部3023間の凹部とを備える。一部の実施形態では、ランド部3023は、凹部の幅よりも小さい幅を有する。例えば、ランド部3023の幅は、凹部の幅の約半分未満とすることができる。更なる例として、ランド部3023の幅は、凹部の幅の約4分の1未満とすることができる。他の実施形態では、ランド部3023は、凹部の幅よりも大きい幅を有する。更なる実施形態では、ランド部3023の幅は、約75μm未満である。ランド部3023は、ランド部を有さない接続表面などの任意の接続表面と、共平面とすることができる。ランド部3023が凹部よりも狭く、2つの接続部分上で、それらランド部3023が平行となる、直線パターンが存在する場合には、それらのランド部3023は、凹部に嵌まり込み、引っ掛かる可能性があることに留意されたい。したがって、ランド部3023が直線状であるが、十分に平行ではない場合には、引っ掛かりを引き起こすことはない。
図34〜図37は、様々な実施形態による、第2主表面3021上に溝構成を有する、LCU3000を示す。図34及び図36に示されるLCU3000は、図30及び図32に示された特徴部のうちの多くを有する、第1主表面3001を含む。図34及び図36に示されるLCU3000は、図31及び図33に示されたものとは異なる特徴部を有する、第2主表面3021を含む。より具体的には、図35及び図37を参照すると、接続舌部3012の第2表面3015は、実質的に平行な複数の第2の溝3020を含む。この実施形態では、第2主表面3021は、第2の溝3020のうちの少なくとも一部を含む第1領域3030と、第2の溝3020のうちの少なくとも一部を含む第2領域3032とを含み、第2領域3032は、接続舌部3012の第2表面3015を含む。
第2主表面3021上の第2の溝3020は、LCU取り付け区域3002の第1の溝3010の第1の方向とは異なる方向に沿って方向付けされている。図35及び図37に示される実施形態では、第2の溝3020は、第1の溝3010の第1の方向に対して、約45°の角度に方向付けすることができる。一般的に、第2の溝3020は、第1の溝3010の第1の方向に対して、約30°〜60°の角度に方向付けすることができる。第2の溝3020を斜めに方向付けすることは、第2の溝3020が接続の方向DMに対して垂直に方向付けされている場合に、光結合ユニットの接続中に生じる恐れがある、チャタリングを低減するために役立つ。第2の溝3020は、図35及び図37では、実質的に平行かつ直線状であるように示されているが、第2の溝3020は、実質的に平行な関係を維持しつつ、ある程度の湾曲を有することが可能である。
図35及び図37に示される実施形態では、第1領域3030と第2領域3032との間に、光伝送窓3016が位置している。光伝送窓3016の上面は、第1領域3030及び第2領域3032内の、第2の溝3020のランド部3023と同一表面にある。光伝送窓3016を、第2の溝3020のランド部3023と同一表面に位置決めすることにより、LCU3000を接続相手の光結合ユニットに接続する際に、光伝送窓3016から、あらゆる微粒子状汚染物を除去することが容易になる。一対の光結合ユニットを接続する際に、例えば、接続相手の光結合ユニットの、接続舌部3012の領域3032上の第2の溝3020が、LCU3000の光伝送窓3016に摺動可能に接触することにより、その光伝送窓3016から、あらゆる微粒子状汚染物が押し出される。
光伝送窓3016は、接続相手の光結合ユニットの接続舌部3012と接触するため、光伝送窓3016は、向上した硬度を有することが望ましい。より具体的には、光伝送窓3016は、第2の溝3020のランド部3023を上回る硬度を有し得る。例えば、光伝送窓3016は、第2の溝3020のランド部3023を上回る硬度を有する、コーティングを含み得る。この光伝送窓3016上のコーティングは、例えば、反射防止コーティングとすることができる。
図38は、様々な実施形態による、第2主表面3021上に小さいポスト3025のパターンを有する、LCU3000を示す。図38に示されるLCU3000は、先行の図に示されている特徴部のうちの多く(例えば、1つ以上の光導波路を受け入れるように構成された、1つ以上の溝)を有する、第1主表面(図示せず)を含む。図38に示されるLCU3000は、小さいポスト3025の領域を有する第2主表面3021を含み、それらのポスト3025は、第2主表面3021から垂直に延びている。ポスト3025の頂部表面が、ランド部を画定する。ポスト3025間の間隔は、それらポスト3025間の凹部の内部に、塵埃及び他の微粒子状汚染物が捕捉されることを可能にするものである。一部の実施形態では、ポスト3025は、行及び列で配置構成されている。他の実施形態では、ポスト3025は、互い違いのパターン又は他の分布で配置構成されている。接続舌部3021の第2表面3015は、好ましくは平面状であり、接続相手のLCUのポストに対する接続表面となる。
図39は、様々な実施形態による、第2主表面3021上にワッフルパターン3027を有する、LCU3000を示す。図39に示されるLCU3000は、先行の図に示されている特徴部のうちの多くを有する、第1主表面(図示せず)を含む。図39に示されるLCU3000は、ワッフルパターン3027を有する第2主表面3021を含み、このワッフルパターン3027は、光伝送窓3016を除く、第2主表面3021の上に広がっている。一部の実施形態では、ワッフルパターン3027は、接続舌部3012及び光伝送窓3016を除く、第2主表面3021の領域を占めることができる。ワッフルパターン301のランド部(隆起部分)は、接続相手のLCU上に設けられたワッフルパターン又は平坦面の、対応するランド部又は平坦面に接触するように配置構成されている。図39のワッフルパターン3017は、矩形のパターンを有する。他の実施形態では、六角形パターン、ダイヤモンドパターン、又は不規則パターンなどのパターンを使用することができる。
図40A〜図40Cは、接続界面3030に沿った、2つのLCU3000AとLCU3000Bとの結合を示す。接続界面3030は、LCU3000Aの接続舌部表面3012Aと、LCU3000Bの接続表面3003Bとの間の、第1の接続界面3030Aを含む。接続界面3030はまた、LCU3000Bの接続舌部表面3012Bと、LCU3000Aの接続表面3003Aとの間の、第2の接続界面3030Bも含む。図40Aでは、2つのLCU3000A及びLCU3000Bの接続界面3030は、本開示の微粒子状汚染物捕捉特徴部を含まない。接続界面3030に微粒子状汚染物が存在しない場合、光透過部分3016A及び光透過部分3016Bは、光学的に適切に位置合わせされている。
図40Bは、LCU3000Aの接続表面3003AとLCU3000Bの舌部接続表面3012Bとの間の、第2の接続界面3030Bに捕捉されている、塵埃粒子3032を示す。前述のように、接続された2つのLCU3000AとLCU3000Bとの間の界面3030に捕捉されている、直径50μmの単一の塵埃粒子の存在により、光学界面3016A/3016Bで、1度以上の角度誤差が生じ得る。
図40Cは、様々な実施形態による、それぞれに微粒子状汚染物捕捉特徴部が組み込まれている、2つの光結合ユニット3000Aと光結合ユニット3000Bとの結合を示す。図40Cは、LCU3000AとLCU3000Bとの間の第2の接続界面3030Bで、第2の溝3020Aのうちの1つの内部に捕捉されている、塵埃粒子3032Aを示す。より具体的には、塵埃粒子3032Aは、LCU3000Aの接続表面3003AとLCU3000Bの接続舌部表面3012Bとの間の、第2の接続界面3030Bで、溝3020Aのうちの1つの、凹部の内部に捕捉されている。
図40Cはまた、LCU3000AとLCU3000Bとの間の第1の接続界面3030Aで、第2の溝3020Bのうちの1つの内部に捕捉されている、塵埃粒子3032Bも示す。より具体的には、塵埃粒子3032Bは、LCU3000Bの接続表面3003BとLCU3000Aの接続舌部表面3012Aとの間の、第1の接続界面3030Aで、溝3020Bのうちの1つの、凹部の内部に捕捉されている。塵埃粒子3032A及び塵埃粒子3032Bは、それら微粒子状汚染物捕捉特徴部内部に捕捉されているため、LCU3000AとLCU3000Bとの間の光学界面3016A/3016Bでの、適切な光学的位置合わせが維持されている。
光学装置又は光電子装置に対する、光導波路若しくは光ファイバの取り付けは、V字形状の溝(すなわち、V字溝)を使用して行われる場合が多い。導波路は、締め付け機構を使用して、その溝(典型的には、90°の角度のV字溝)の底部に押し込まれる。典型的には、次いで、屈折率整合接着剤を適用して、V字溝内に導波路を恒久的に保持する。この方策には、いくつかの課題がある。締め付け機構は、導波路を屈曲させて、それらの導波路を溝内に固定し、それにより、それらの導波路と溝とを位置合わせするために、十分な力を提供しなければならないが、導波路のリボンの各導波路に接触するためには、十分な柔順性も有さなければならない。締め付け機構はまた、それ自体が導波路に結合されることのない、接着剤を適用するためのアクセスも可能にしなければならない。V字溝の上に締め付け機構が位置することにより、導波路の位置を観察すること、又は、光硬化接着剤を使用することが困難となる。平坦な底部及び垂直な側壁部を備える、U字形状の溝(すなわち、U字溝)の使用には、いくつかの課題がある。導波路の捕捉の容易性に関する問題、及び、溝幅に必要とされる余裕空間に関連付けられた、位置誤差に関する問題は、これまでに対処されていない。
実施形態は、1つ又は多数の光導波路を受け入れ、その光導波路に恒久的に取り付けられるように構成されている、1つ又は多数の溝を有する、光結合ユニットを目的とする。一実施形態では、溝の一部分には、光導波路を正しい位置へと横方向に屈曲させることを可能にする、略垂直な側壁部が設けられている。この溝は、上部をより広く形成することにより、その溝内に光導波路を捕捉することを容易にする、実質的にY字形状の断面(すなわち、Y字溝)をもたらすことができる。前述のように、光導波路は、単一モード光導波路、マルチモード光導波路、又は、単一モード若しくはマルチモード光導波路のアレイとすることができる。一部の実施形態では、導波路は、単一モード又はマルチモードのポリマー光導波路である。
別の実施形態では、溝の一部分には、光導波路を正しい位置へと横方向に屈曲させることを可能にする、略垂直な側壁部が設けられている。この溝の部分は、光導波路の直径よりも僅かに幅広に作製することにより、光導波路を最初に捕捉するための、余裕空間を提供することができる。溝の底部と接触して、その溝の底部に対して略平行になると、光導波路の端部は、溝の幅が徐々に狭くなり、その光導波路の直径よりも小さくなる場所へと、軸方向に摺動される。この場所で、光導波路の先端が停止して、正しく位置決めされる。この溝は、一部の実施形態によれば、上部をより広く形成することにより、その溝内に光導波路を捕捉することを容易にする、実質的にY字形状の断面をもたらすことができる。
本開示の実施形態は、従来の手法に勝る、いくつかの利点を提供することができる。例えば、V字溝と同様に、Y字溝は、光結合ユニットの光方向転換部材(例えば、ミラーレンズ)と同じ金型インサート内で成形することができる。導波路は、それらY字溝内に、容易かつ極めて迅速に位置決めすることができる。導波路は、溝の上で締め付け具を使用することなく、正確に位置決めすることができ(図49〜図55を参照)、このことにより、溝内の導波路を直接観察すること、及び、Y字溝内に導波路を迅速かつ確実に取り付けるために、光硬化接着剤を使用することが可能となる。
図41は、様々な実施形態による、LCU4100の一部分を示す。図41に示されるLCU4100は、単一のLCU取り付け区域4102を含む。図41では、単一のLCU取り付け区域4102が示されているが、多数の光導波路を受け入れ、それら光導波路に恒久的に取り付けるために、多数の取り付け区域4102を、LCU4100上に設けることができる点が理解されよう。LCU取り付け区域4102は、入口4111、終端部4113、及びそれら入口4111と終端部4113との間に延びる中心面4112(図42を参照)を有する、Y字溝4110を含む。中心面4112は、図42に示されるように、Y字溝4110の底面4125を二等分し、かつ底面4125から垂直に延びる、平面である。Y字溝4110は、図42に示される略円筒形の導波路4105などの、光導波路を受け入れるように構成されている。
LCU4100は、光方向転換部材4104、及び、その光方向転換部材4104と終端部4113との間の中間区画4108を含む。一部の実施形態では、終端部4113は、レンズなどの光学的透明部材を備えるものであり、又は、光透過性材料から形成されている。中間区画4108は、光透過性材料から形成されている。光方向転換部材4104は、出力側4106を含み、光は、この出力側4106を通って、その光方向転換部材4104から出射される(又は、光方向転換部材4104内に入射する)。
一部の実施形態によれば、図41及び図42を参照すると、Y字溝4110は、略U字形状の下側部分4120と、拡張された上側部分とによって形成された複合溝であり、この拡張された上側部分が、この複合溝を略Y字形状にしている。溝という用語を修飾している、U字及びY字という用語は、便宜上、これらの溝の近似的形状を暗示するために役立つものであり、限定するものではないことが理解されよう。
図42で最も良好に示されるように、Y字溝4110は、第1領域4120’、第2領域4130’、開口部4140、及び底面4125によって画定されている。第1領域4120’は、底面4125と第2領域4130’との間に画定されている。第1領域4120’は、間隔Sによって隔てられた、実質的に平行な側壁部4122を含む。これら側壁部4122は、垂直から外れた方向で、1度又は数度(例えば、<約10度)の抜き勾配を有し得るものであり、それゆえ、互いに対して実質的に平行であると見なすことができる。例えば、側壁部4122は、底面4125に対して垂直〜約5度以内とすることができる。側壁部4122は、製造の間の側壁部4122の離型を容易にするために、僅かに外向きの傾斜又は抜き勾配を有し得る。この場合、それらの実質的に垂直な側壁部4122は、底面4125から垂直に延びる平面4112と、抜き勾配角度αを成している。
第2領域4130’は、第1領域4120’と開口部4140との間に配設されている。開口部4140は、Y字溝4110の頂部表面4127間に画定されている。開口部4140の幅Wは、側壁部4122間の間隔Sよりも大きい。図42で見ることができるように、第1領域4120’は、Y字溝4110のU字形状の下側部分4120を画定し、第2領域4130’は、拡張された上側部分4130を画定している。
第2領域4130’は、Y字溝4110の中心面4112から外向きに延びる、側壁部4132を含む。図42では、側壁部4132は、面取り側壁部と見なすことが可能な、直線状の側壁部を備える。他の実施形態では、側壁部4132は、ある程度の湾曲を有することなどによって、非直線状とすることができる。側壁部4132は、第1領域4120’と開口部4140との間に延びており、それら側壁部4132間の間隔は、第1領域4120’から開口部4140まで、漸進的に増大している。
一部の実施形態によれば、開口部4140の幅Wは、第1領域4120’の間隔Sよりも、その間隔Sの約半分に等しい距離分で大きい。他の実施形態では、開口部4140の幅Wは、間隔Sよりも、その間隔Sの約半分よりも大きい距離分で大きい。第1領域4120’の側壁部4122の高さは、導波路4105の高さの約50%よりも大きいものとすることができる。例えば、第1領域4120’の側壁部4120の高さは、光導波路4105の高さの約50%〜75%の範囲とすることができる。一部の実施形態では、第1領域4120’の側壁部4122の高さは、約62.5〜65μmよりも大きいが、光導波路4105の高さよりも小さくすることができる。他の実施形態では、第1領域4120’の側壁部4122の高さは、約75μmよりも大きいが、光導波路4105の高さよりも小さくすることができる。図42に示される実施形態では、Y字溝4110の全高は、導波路4105の高さ(例えば、約125μm)に略等しい。一部の実施形態では、Y字溝4110の全高は、導波路4105の高さより小さくすることも、又は大きくすることもできる。カバー4135(任意選択)は、光導波路4105、及びLCU4100の溝4110を覆うように構成することができる。
図42で見ることができるように、光導波路4105に最接近した領域での、第1領域4120’の側壁部4122間の間隔は、所定の余裕空間の分、導波路の幅よりも大きい。一部の実施形態では、この所定の余裕空間は、約1μm未満とすることができる。他の実施形態では、この所定の余裕空間は、約1〜3μmとすることができる。更なる実施形態では、この所定の余裕空間は、約1〜5μmとすることができる。例えば、光導波路4105は、約125μmの幅を有し得るものであり、第1領域4120’の側壁部4122を隔てる間隔は、約1〜5μmの余裕空間を含み得る。
マルチモードファイバを備える導波路4105を採用する実施形態では、この所定の余裕空間は、約1〜5μmとすることができる。例えば、この所定の余裕空間は、マルチモードファイバを備える光導波路4105の幅の、約0.8〜4%に等しいものとすることができる。単一モードファイバを備える導波路4105を採用する実施形態では、この所定の余裕空間は、約0〜2μmとすることができる。例えば、この所定の余裕空間は、単一モードファイバを備える光導波路4105の幅の、約0〜1.6%に等しいものとすることができる。一部の場合には、この余裕空間を0未満にすることができ、それにより、導波路4105は、(例えば、締り嵌めを介して)Y字溝4110内に配置された場合に、そのY字溝4110を変形させる。
図42及び図43に示される導波路4105は、クラッド4109によって包囲されたコア4107を含む。コア4107は、導波路4105が、光学的(屈折率整合)結合材料を使用して、Y字溝4110内部の適所に恒久的に結合される場合に、光方向転換部材(図41の4104を参照)と光学的に位置合わせされることが重要である。一部の実施形態では、Y字溝4110は、センタリング構成を含み、このセンタリング構成によって、導波路4105は、その導波路4105がY字溝4110内に装着される際に、Y字溝4110の中心面4112に向けて、横方向に強制的に誘導される。Y字溝4110の中心面4112に沿って、コア4107を中心に配置することに加えて、このセンタリング構成は、Y字溝4110内部での導波路4105の軸方向変位を制限する、停止部としての機能を果たす。それゆえ、一部の実施形態による複合Y字溝4110は、U字溝のみと組み合わせた、又はY字溝と組み合わせた、センタリング構成を含む。
図41及び図43は、第1の端部4115’及び第2の端部4115’’を備える長手方向移行区画4115によって画定された、センタリング構成が組み込まれている、Y字溝4110を示す。第1の端部4115’は、第1領域4120’の側壁部4122間の間隔Sに等しい幅を有する。第2の端部4115’’は、光導波路4105の幅よりも小さい幅を有する。側壁部の間隔は、それらの側壁部が、移行区画4115内で内向きに角度付けされていることなどによって、その移行区画4115内部で漸進的に低減している。移行区画4115は、側壁部4122の終端部から開始して、Y字溝4110の中心面に向けて内向きに突出することが可能な、センタリング側壁部4126を備える。センタリング側壁部4126は、Y字溝4110の面取り側壁部と見なすこともできる。側壁部4122、及び移行区画4115のセンタリング側壁部4126は、実質的に平坦な側壁表面、又は非平坦な側壁表面を備え得る。
センタリング側壁部4126は、側壁部4122に対して、約5〜45度の範囲とすることが可能な、角度βを成している。この長手方向移行区画4115は、Y字溝4110の全長に対して、それほど長いものである必要はない。例えば、Y字溝4110の長さは、200μm〜2000μmとすることができ、センタリング側壁部4126は、側壁部4122から、約2μm〜50μmの距離で延びることができる。センタリング側壁部4126は、側壁部4122と同じ高さを有し得る。
導波路4105が、Y字溝4110内部で、光方向転換部材4104に向けて軸方向に変位されると、導波路4105の終端部4103が、センタリング側壁部4126に接触して、Y字溝4110の中心面に向けて誘導されることにより、導波路4105の中心軸が、Y字溝4110内部で中心に配置される。それらセンタリング側壁部4126の終端部間には、間隙4129が画定されている。この間隙4129は、導波路4105のコア4107から放射される光が、妨げられずに通過することを可能にするほど、十分に広いものである。センタリング側壁部4126の長さ、及び間隙4129の幅は、好ましくは、導波路4105のコア及びクラッドの寸法に適応するようにサイズ設定される。導波路4105の終端部4103が、このセンタリング構成によって、Y字溝4110内部で適切に中心に配置されている場合、クラッド4109は、センタリング側壁部4126と接触しており、コア4107は、間隙4129の中心と位置合わせされている。図43に示されるセンタリング構成は、U字溝内で、又は、Y字溝などの複合U字溝内で実装することができる点が理解されよう。
図44は、様々な実施形態による、LCU4100のLCU取り付け区域4102の上面図を示す。図44に示されるLCU取り付け区域4102は、Y字溝4110内部で中心に配置されている、導波路4105の終端部4103を示す。図44に示されるY字溝4110の実施形態は、Y字溝4110の入口4111と長手方向移行区画4115との間に、位置合わせ特徴部を含む。この位置合わせ特徴部は、溝側壁部4122の突出区画4124を含む。対向する突出区画4124間の間隔は、導波路4105の幅よりも僅かに大きく、対向する側壁部4122間の間隔よりも僅かに小さい。この位置合わせ特徴部の突出区画4124は、導波路の端部4103が、Y字溝4110の移行区画4115内に位置決めされる際に、そのY字溝4110の中心面に対する導波路4105の角度合わせを提供するために役立つ。一部の実施形態では、突出区画4124によって形成されている、この位置合わせ特徴部は、溝入口4111に、又は溝入口4111付近に配置されている。
図44に示される実施形態では、導波路4105の終端部4103の縁部は、移行区画4115のセンタリング壁部4126内に、僅かに埋め込まれて示されている。この実施形態では、導波路4105のクラッド4109は、センタリング壁部4126を形成するために使用された材料よりも硬い材料(例えば、ガラス)で形成されている。センタリング壁部4126内の変形4128は、導波路4105の終端部4103が、その中心に配置された位置で、センタリング壁部4126に当接する際に、その導波路4105に、軸方向に向けた力を加えることによって、形成することができる。この変形4128は、Y字溝4110内部に導波路4105を恒久的に結合するために、光学的結合材料が適用される場合に、Y字溝4110内部で、適切に中心に配置された導波路4105の位置決めを維持するために役立つ。
図44に示されるY字溝4110の実施形態には、Y字溝4110の側壁部4122と導波路4115の外周との間に画定された、結合領域4123が組み込まれている。結合領域4123は、結合材料(例えば、光学的結合材料)で充填することができ、この結合材料は、硬化すると、Y字溝4110内部に導波路4105を恒久的に結合する。一部の実施形態では、結合領域4123は、導波路4105と、平坦底面4125と、側壁部4122との間の容積として画定される。他の実施形態では、Y字溝4110内部に捕捉される結合材料の体積を増大させるために、底面4125が側壁部4122に接している、側壁部4122の一部分に沿って、陥凹部又は細長い窪みを形成することができる。
図44はまた、硬化した場合に、導波路4105の終端部4103とLCU取り付け区域4102との結合の強度(例えば、完全性)を向上させるために役立つ、ある体積の光学的結合材料を受け入れるように構成された、前方接着剤空洞部4131も示す。前方接着剤空洞部4131は、例えば屈折率ゲル又は屈折率油(index gel or oil)などの、接着剤以外のある体積の材料を受け入れるように構成することができる。一部の実施形態では、接着剤空洞部4131は、導波路4105の端部からの光を伝送するように構成されている。図45に示されているように、前方接着剤空洞部4131は、LCU取り付け区域4102の底面4125内に形成された、陥凹部4131’を含み得る。陥凹部4131’は、光学的結合材料を受け入れるための、前方接着剤空洞部4131の総容積を増大させるために役立ち、それにより、導波路4105の終端部4103とLCU取り付け区域4102との結合の強度/完全性が向上する。図45はまた、溝110の底面4125が傾斜から水平状態に移行する場所4133の、Y字溝4110の入口4111も示す。
図46は、図44に示された結合領域4123及び前方接着剤空洞部4131を示し、更には、Y字溝4110の各側壁部4122から横方向に延びる、側方接着剤空洞部4121を示す。側方接着剤空洞部4121は、結合領域4123の延長部分とすることができる。側方接着剤空洞部4121は、導波路4105の終端部103の側部付近に、追加的な結合材料を受け入れるための容積を提供するものであり、これにより、Y字溝4110と導波路4105との結合の強度/完全性が向上する。図47に示されているように、側方接着剤空洞部4121は、LCU取り付け区域4102の底面4125内に形成された、陥凹部4121’を含み得る。陥凹部4121’は、光学的結合材料を受け入れるための、側方接着剤空洞部4121の総容積を増大させるために役立ち、それにより、導波路4105とY字溝4110との結合の強度/完全性が向上する。側方接着剤空洞部4121は、例えば屈折率ゲル又は屈折率油などの、接着剤以外のある体積の材料を受け入れるように構成することができる。
図48は、多数の溝4110を備える、LCU取り付け区域4102を示すものであり、各溝4110には、内部に導波路4105が配設されている。図48では、2つの溝4110が示され、それぞれの導波路4105は、溝4110内部の中心に配置された位置で、センタリング表面4126と接触している。図48は、前方接着剤空洞部4131に隣接して配置された、接着剤リザーバ4131’’を示す。接着剤リザーバ4131’’は、2つ以上の前方接着剤空洞部4131間で共有されている、LCU取り付け区域4102の容積である。この点に関して、接着剤リザーバ4131’’は、2つ以上の前方接着剤空洞部4131に流体結合されている。接着剤リザーバ4131’’は、導波路4105の終端部4103付近に、追加的な結合材料を受け入れるための容積を提供するものであり、これにより、導波路4105とLCU取り付け区域4102の結合の強度/完全性が向上する。接着剤リザーバ4131’’は、例えば屈折率ゲル又は屈折率油などの、接着剤以外のある体積の材料を受け入れるように構成することができる。
図49〜図55は、様々な実施形態による、LCU取り付け区域4102のY字溝4110内に、導波路4105を装着するためのプロセスを示す。一部の実施形態では、この装着プロセスは、図49及び図50に示されるものと同様の図(例えば、上面図、側面図)を提供するために、デジタルカメラと共に顕微鏡を使用して監視することができる。Y字溝4110内部に位置決めされる導波路4105が示されており、この導波路4105は、その導波路4105を包囲する緩衝材4116から延びている。緩衝材4106は、典型的には、導波路4105を保護するために役立つ、ポリマーシースである。
最初に、導波路4105を、終端部4103が小さい角度(例えば、5°〜20°)で下方を向く状態で、Y字溝4110の拡張領域(すなわち、上部領域)の上に位置決めする。図49及び図50は、導波路4105が、最初にY字溝4110内部で位置ずれしている、典型的実施例を示す。Y字溝4110の上部拡張領域は、導波路4105を捕捉して、Y字溝4110のU字溝領域(すなわち、下部領域)内に導波路4105を導くために役立つ、角度付けされた側面4132を含む。導波路4105の終端部4103を降下させると、その終端部4103は、Y字溝領域の一方の側の捕捉側壁部4132に接触し、この捕捉側壁部4132が、導波路4105を、強制的に横方向に屈曲及び/又は移動させて、Y字溝4110の底部領域(すなわち、U字溝領域)内に、終端部4103を誘導する。
導波路4105をY字溝4110内に降下させると(図51を参照)、終端部4103は、Y字溝4110の底面4125によって、上向きに屈曲される。同時に、Y字溝4110が、引き続き導波路4105を横方向に屈曲及び/又は移動させることにより、導波路4105は、Y字溝4110のU字溝領域の、略垂直な壁部4122によって拘束される(図52を参照)。導波路4105が、図53に示されているように、略水平になる(すなわち、Y字溝4110の底面4125に接する)と、終端部4103がセンタリング表面4126に接触するまで(図55を参照)、導波路4105を、Y字溝4110の長手方向移行区画4115内へと、前方に押し込む(図54を参照)。センタリング表面4126は、終端部4103が、Y字溝4110の両側のセンタリング表面4126と接触するまで、導波路4105の終端部4103を、必要に応じて横方向に押すことにより、図55で最も良好に示されるように、導波路4105の終端部4103を、Y字溝4110内の中心に正確に配置する。
センタリング表面4126によって中心に配置された場合の、導波路4105の最終的な角度は、典型的には水平であり、その角度は、任意の好適な機械的手段によって制御することができ、図53に示される図などの側面図の光学検査によって、任意選択的に誘導することができる。図56は、導波路4105が過度に降下されることにより、Y字溝4110の底面4125の後縁部4125’と接触する場合に生じる恐れがある、位置合わせ誤差を示す。このシナリオでは、導波路4105の終端部4103は、てこの作用により、Y字溝4110から外に持ち上げられている。この位置ずれは、Y字溝4110の終端部4113の比較的短いポーチ領域4125’’(図57)のみを残して、Y字溝4110の底面4125の殆どを陥凹させることによって、大いに低減される。
図57で見ることができるように、底面4125の大部分は、Y字溝4110の終端部4113に隣接するポーチ領域4125’’に対して、陥凹している。一部の実施形態では、このY字溝4110の底面4125の陥凹区画4125’’’は、Y字溝4110の入口4111から終端部4113に向けて延び、底面4125の表面積の約2分の1を超えて広がることができる。例えば、陥凹区画4125’’’は、Y字溝4110の入口4111から延びて、終端部4113から、ある距離の範囲内に至ることができ、この距離は、Y字溝4110によって受け入れられる導波路4105高さの約2倍未満である。典型的には、陥凹区画4125’’’の少なくとも一部分は、導波路4105が十分に支持されるように、硬化した光学接着剤で充填される。
下部U字溝及び拡張上部溝を備える、複合Y字溝4110は、熱可塑性樹脂(例えば、Ultem)の射出成形で製造することができる。そのような材料は、ガラス光ファイバよりも遥かに大きい熱膨張係数を有する。それゆえ、コンピュータシャーシ内での動作時に生じ得るような、熱逸脱によって引き起こされる応力が懸念される。これらの応力は、Y字溝4110を含む部分の反りによる、光学的位置ずれをもたらす恐れがあり、又は更に、導波路4105を結合するために使用される、接着剤の損傷をもたらす恐れもある。そのような応力を最小限に抑えるために、接着剤で充填されるY字溝4110の長さを最小化することが望ましい。しかしながら、導波路4105の角度を拘束するためには、十分な溝の長さが必要とされる。必要とされるY字溝4110の長さは、その光学システムの角度公差に応じて、及び、導波路4105に余裕空間を提供するために含められる、そのY字溝4110の追加的な幅に応じて決定される。
図58〜図60は、2つの別個の区画4110a及び区画4110bを有する、Y字溝4110を示す。導波路4105の終端部4103付近で、短い区画が、長手方向移行区画4115及びセンタリング表面4126を含む。この区画4110aは、屈折率整合接着剤で充填することができる。別個の区画4110bが、導波路4105の正確な角度合わせを実現するように、区画4110bから、ある程度の十分な距離(例えば、0.5mm)で配置されているが、この区画4110bは、接着剤で充填されていない。この設計により、角度合わせに支障を来すことなく、熱膨張に関連付けられる応力が、(結合長を最小限に抑えることによって)最小限に抑えられる。
図61は、様々な実施形態による、LCU6100の一部分を示す。図61に示されるLCU6100は、単一のLCU取り付け区域6102を含む。図61では、単一のLCU取り付け区域6102が示されているが、多数の光導波路を受け入れ、それら光導波路に恒久的に取り付けるために、多数の取り付け区域6102を、LCU6100上に設けることができる点が理解されよう。LCU取り付け区域6102は、入口6111及び終端部6113を有する、溝6110を含む。溝6110は、図42に示される略円筒形の導波路4105などの、光導波路を受け入れるように構成されている。
LCU6100は、光方向転換部材(図61には示されないが、図41の4104を参照)及び、その光方向転換部材と終端部6113との間の中間区画6108を含む。一部の実施形態では、終端部6113は、レンズなどの光学的透明部材を備えるものであり、又は、光透過性材料から形成されている。中間区画6108は、光透過性材料から形成されている。光方向転換部材は、出力側を含み、光は、この出力側を通って、その光方向転換部材から出射される(又は、光方向転換部材内に入射する)。
一部の実施形態によれば、上記で詳細に説明されているように、溝6110は、略U字形状の下側部分6123と、拡張された上側部分6127、6132とによって形成された複合溝であり、この拡張された上側部分が、この複合溝を略Y字形状(Y字溝)にしている。溝6110は、単一のセンタリング側壁部6126を含む、長手方向移行区画6115を含む。長手方向移行区画6115内部では、側壁部6122と側壁部6122’との間隔は、光導波路6105の幅に余裕空間を加えたものと等しい幅から、光導波路6105の幅よりも小さい幅へと低減している。図61に示される実施形態では、側壁部6122の一方は、溝6110の入口6111と終端部6113との間で、実質的に平面状である。対向する側壁部6122’は、側壁部6122に実質的に平行な側壁部分を含み、移行区画6115内で、内向きに角度付けされたセンタリング側壁部6126へと移行する。センタリング側壁部6126は、溝6110の面取り側壁部と見なすこともできる。
図61では、溝6110は、溝6110の一方の側のみに、センタリング側壁部6126を含む。それゆえ、この単一のセンタリング側壁部6126を、位置決め側壁部6126と見なすことができる。組み立ての間に、光導波路6105は、図61に示されているように、位置決め側壁部6126が、光導波路6105を、溝6110内部の、その光導波路6105の装着場所で押し留めるまで、平坦な側壁部6122に沿って摺動される。この場所で、位置決め側壁部6126は、溝6110内部での、光導波路6105の終端部6103の、更なる長手方向の前進を防ぐ。図61に示される実施形態の1つの利点は、組み立ての間に、光導波路6105の角度を良好に制御することができる点であるが、これは、光導波路6105が、側壁部6122に平行に屈曲することができるためである。一部の実施形態では、位置決め側壁部6126は、光導波路6105が、組み立ての間に側壁部6122に対して屈曲することができる限り、光導波路6105を挟み込む必要はなく、その代わりに、溝6110の端部、又は何らかの他の障壁を画定することなどによって、従来の停止部としての機能を果たすことができる。
図62は、基準1221〜基準1224を含む、光フェルール6200、例えば、成形光フェルール、成形プラスチック光フェルールの、一方の側6201を示す。フェルール6200は、1つ以上の光導波路を受け入れるように構成されており、1つ以上の特徴部を含む。各特徴部は、それぞれ異なる光導波路に対応している。フェルール6200はまた、1つ以上の基準も含み、これら1つ以上の基準は、それら1つ以上の特徴部に対応している。一部の実装形態によれば、光フェルール6200の特徴部は、そのフェルール内部を伝播する光線の光路上に存在するように構成されている、光学素子であり、1つ以上の基準は、それら1つ以上の光学素子に対応している。
フェルール6200は、光導波路を受け入れ、固定するように構成された、要素6203、例えば、溝、U字形状、V字形状、又はY字形状の溝を含む。フェルール6200は、光導波路からの光の特性に影響を及ぼすと共に、その光を光フェルール6200内部で伝播させるように構成された、1つ以上の光影響要素6205を含む。一部の実施形態によれば、フェルール6200の各光影響要素6205は、光方向転換特徴部6205aを備え、この光方向転換特徴部6205aは、湾曲レンズ6206と、そのレンズ6206の近位に配設され、かつ/又は、そのレンズ6206を少なくとも部分的に包囲している、平坦表面6207とを含み得る。光影響要素6205は、中間表面6205b、例えば、受け入れ要素6203と光方向転換特徴部6205aとの間に配設された、平坦表面を更に含む。光フェルール6200は、複数の受け入れ及び固定要素6203、並びに複数の光影響要素6205を含むものであるが、しかしながら、一部の一体型光フェルールは、単一の受け入れ及び固定要素、並びに単一の光影響要素を含み得るものであり、それらの間に中間表面が配設されている。
この光フェルールは、第1の横軸121に沿ったフェルール6200の並進移動を制御するように構成されている特徴部6211を含めた、1つ以上の位置合わせ特徴部を含む。例示的な光フェルール6200で示される特徴部6211は、その光フェルールの光影響要素と接続相手のフェルールの光影響要素との間の、接続距離を定めるために、その接続相手のフェルールの前方停止部と係合する、前方停止部である。前方停止部6211はまた、接続相手のフェルールの前方停止部と係合された場合に、厚さ軸123の周りでの光フェルール6200の回転も制御する。
光フェルール6200は、位置合わせ特徴部6212、6213を含み、位置合わせ特徴部6212は、接続相手のフェルールの、適合するソケット内に嵌め込まれる、ピンである。位置合わせ特徴部6213は、接続相手のフェルールのピンに適合する、ソケットである。ピン6212は、離隔配置された部分6212a及び部分6212bを含む。ピン6212及びソケット6213は、第2の横軸622に沿った光フェルール6200の並進移動を制御するものであり、また、厚さ軸623の周りでの光フェルール6200の回転も制御することができる。ピン6212は、ピン6212の側部のみが、接続相手のソケットと接触して、ピン6212の両側に横方向停止部を提供することにより、第2の横軸122に沿った並進移動を制御することができるように、設計することができる。ピン6212は、製作公差を許容するために、ソケット6213よりも僅かに狭くなるように設計されている。任意選択的に、製作公差を許容するために、柔順性の特徴部(図示せず)を、ピン及び/又はソケットに設計することが可能である。一部の実施形態では、それらの柔順性の特徴部は、柔軟性のある位置合わせをもたらすことができる。ピン又はソケット、若しくは双方に、ソケット内でピンを中心に配置することを容易にする、柔順性の側方特徴部を備え付けることができる。
位置合わせ特徴部を有する光フェルールに関する更なる情報は、参照により本明細書に組み込まれる、表題「Optical Ferrules」を有し、代理人整理番号76982US002によって識別される、同一出願人による同時出願の、米国特許出願第62/240,069号で提示されている。可撓性の位置合わせ特徴部を採用する、光フェルール、フレーム、及びコネクタに関する更なる情報が、参照により本明細書に組み込まれる、表題「Ferrules,Alignment Frames and Connectors」を有し、代理人整理番号75767US002によって識別される、同一出願人による同時出願の、米国特許出願第62/240,066号で提示されている。
光フェルール6200の平坦な接続表面6217は、厚さ軸123に沿ったフェルール6200の並進移動と、第1の横軸121及び第2の横軸122に沿ったフェルール6200の回転とを制御する。光出力窓6214が、平坦な接続表面6217内に、例えば陥凹して配設されている。
本明細書で示されるものを含めた、様々な実施形態による光フェルール、及びそれら光フェルールを作製するために使用される金型は、フェルール内部での光の伝播、及び、フェルールとそのフェルールに位置合わせされている接続相手のフェルールとの間での光の伝播を実現するように構成されている、成形特徴部、例えば、プラスチック成形特徴部を含む。例えば、光影響要素は、フェルール内で伝播する光を方向転換させるように構成されたレンズ、例えば湾曲レンズを備え得る。前述のように、この光フェルールは、伝播する光に対して透過性の光出力窓を有する、平坦な接続表面を含み得るものであり、光フェルール内で伝播する光は、その光出力窓によって伝送された後に、光フェルールから出射される。
一部の実施形態では、フェルール内に、1つ以上の基準を成形することができ、それらの基準は、そのフェルールの特徴部に対応するものである。例えば、成形側を、1つ以上の工具によって作製することができ、各基準は、成形特徴部を形成するために使用された工具の場所を示す、ディボット(又は、他の特徴部)とすることができる。
1つの基準が、複数のフェルール特長部に対応する場合があり、又は、1つの基準が、単一のフェルール特長部に対応する場合もある。例えば、複数の光影響要素を含む実装形態では、複数の基準を使用することができ、それらの基準のそれぞれは、光影響要素のうちの1つに対応する。一部の実施形態では、図62に示されるように、2つ以上の基準6221、6222が、1つの光方向転換特徴部6205aに対応する場合があり、例えば、各光方向転換特徴部6205aを、2つの基準6221、6222の間に配設することができる。
一部の実装形態によれば、少なくとも1つの基準が、少なくとも単一の受け入れ要素に対応し得る。複数の受け入れ要素を含む実装形態では、複数の基準を使用することができ、それらの基準のそれぞれは、受け入れ要素のうちの1つに対応する。例えば、図62に示されるように、2つ以上の基準6223、6224が、受け入れ要素6203のうちの1つに対応する場合があり、例えば、各受け入れ要素6203を、2つの基準6223、6224の間に配設することができる。1つの特徴部(又は、特徴部のタイプ)に対応する基準は、同じ形状を有し得るものであり、又は、別の特徴部(又は、特徴部のタイプ)に対応する基準とは、形状が異なり得る。
本明細書で説明される手法と併せて使用することが可能な、フェルール、位置合わせフレーム、及びコネクタに関する更なる情報が、参照により本明細書に組み込まれる、同一出願人による同時出願の、以下の米国特許出願で提示されている:表題「Connector with Latching Mechanism」を有し、代理人整理番号76663US002によって識別される、米国特許出願第62/239,998号;表題「Optical Ferrules」を有し、代理人整理番号76982US002によって識別される、米国特許出願第62/240,069号;表題「Ferrules,Alignment Frames and Connectors」を有し、代理人整理番号75767US002によって識別される、米国特許出願第62/240,066号;表題「Optical Cable Assembly with Retainer」を有し、代理人整理番号76662US002によって識別される、米国特許出願第62/240,008号;表題「Optical Waveguide Registration Feature」を有し、代理人整理番号76661US002によって識別される、米国特許出願第62/240,009号;表題「Optical Coupling Device with Waveguide Assisted Registration」を有し、代理人整理番号76660US002によって識別される、米国特許出願第62/240,010号;表題「Optical Ferrules and Optical Ferrule Molds」を有し、代理人整理番号75985US002によって識別される、米国特許出願第62/239,996号;表題「Optical Ferrules with Waveguide Inaccesible Space」を有し、代理人整理番号76778US002によって識別される、米国特許出願第62/240,002号;表題「Configurable Modular Connectors」を有し、代理人整理番号76907US002によって識別される、米国特許出願第62/240,003号;及び、表題「Hybrid Connectors」を有し、代理人整理番号76908US002によって識別される、米国特許出願第62/240,005号。
本開示で説明される実施形態には、以下のものが含まれる:
項目1.光結合ユニットであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるための、第1の方向に沿って方向付けされた1つ以上の実質的な平行な第1の溝を備える第1主表面と、
接続相手の光結合ユニットに摺動可能に接触するための第2主表面とを備え、この第2主表面が、
光信号を通過させて伝播させるための光伝送窓と、
第2の溝内の微粒子状汚染物を捕捉するように構成されている第2の溝及びランド部の領域とを備える、項目1〜項目33のうちのいずれかのサブアセンブリ。
項目2.第2の溝が、互いに対して実質的に平行である、項目1の光結合ユニット。
項目3.第2の溝が直線状である、項目1の光結合ユニット。
項目4.第2の溝が曲線状である、項目1の光結合ユニット。
項目5.第2の溝及びランド部の領域が、ワッフルパターンを画定している、項目1の光結合ユニット。
項目6.ランド部が、ポストを画定し、第2の溝が、それらポスト間の領域を画定している、項目1の光結合ユニット。
項目7.第2の溝が、第1主表面上の第1の溝の第1の方向とは異なる方向に沿って方向付けされている、項目1の光結合ユニット。
項目8.第2の溝及びランド部が、第2主表面の非光学領域(1つ又は複数)に配設されている、項目1の光結合ユニット。
項目9.第2主表面の接続表面が、その第2主表面の非光学領域内に存在する、項目1の光結合ユニット。
項目10.第2主表面が、接続相手の光結合ユニットに対して摺動するように適合されている、接続表面である、項目1の光結合ユニット。
項目11.第1の溝のピッチが、第2の溝のピッチとは異なる、項目1の光結合ユニット。
項目12.第2の溝が、第2主表面と接続相手の光結合ユニットとの間の、微粒子状汚染物を捕捉するように構成されている、項目1の光結合ユニット。
項目13.第2の溝が、第1の方向に対して横断するように方向付けされている、項目1の光結合ユニット。
項目14.第2の溝が、第1の方向に対して実質的に垂直に方向付けされている、項目1の光結合ユニット。
項目15.第2の溝が、第1の方向に対して約45°の角度に方向付けされている、項目1の光結合ユニット。
項目16.第2の溝が、第1の方向に対して約30°〜60°の角度に方向付けされている、項目1の光結合ユニット。
項目17.第2の溝のうちの少なくとも一部が、シェブロンパターンで配置構成されている、項目1の光結合ユニット。
項目18.第2の溝が、一連のランド部と、隣り合うランド部間の凹部とを備える、項目1の光結合ユニット。
項目19.第2の溝の間のランド部が、多角形状面を備える、項目1の光結合ユニット。
項目20.第2の溝の間のランド部が、曲面を備える、項目1の光結合ユニット。
項目21.第2の溝が、V字形状の断面を有する、項目1の光結合ユニット。
項目22.
第2の溝が、一連のランド部と、隣り合うランド部間の凹部とを備え、
ランド部が、凹部の幅よりも小さい幅を有する、
項目1の光結合ユニット。
項目23.ランド部の幅が、凹部の幅の約半分未満である、項目22の光結合ユニット。
項目24.ランド部の幅が、凹部の幅の約4分の1未満である、項目22の光結合ユニット。
項目25.ランド部の幅が、約75μm未満である、項目22の光結合ユニット。
項目26.
第2の溝が、一連のランド部と、隣り合うランド部間の凹部とを備え、
ランド部が、凹部の幅よりも大きい幅を有する、
項目1の光結合ユニット。
項目27.光伝送窓が、第2主表面上で、第2の溝のランド部の下方に陥凹している、項目1の光結合ユニット。
項目28.光伝送窓が、第2の溝のランド部と同一表面にある、項目1の光結合ユニット。
項目29.第2主表面が、第2の溝を含む第1領域と、第2の平面領域とを備える、項目1の光結合ユニット。
項目30.第2主表面が、
第2の溝のうちの少なくとも一部を含む第1領域と、
第2の溝のうちの少なくとも一部を含む第2領域と、
それら第1領域と第2領域との間の、光伝送窓とを備える、項目1の光結合ユニット。
項目31.光伝送窓が、第1領域及び第2領域の、第2の溝のランド部と同一表面にある、項目30の光結合ユニット。
項目32.光伝送窓が、第2の溝のランド部を上回る硬度を有する、項目30の光結合ユニット。
項目33.光伝送窓が、第2の溝のランド部を上回る硬度を有する、コーティングを備える、項目30の光結合ユニット。
項目34.コーティングが、反射防止コーティングを含む、項目33の光結合ユニット。
項目35.光結合ユニットであって、
1つ以上の光導波路を受け入れるための、第1の方向に沿って方向付けされた1つ以上の実質的な平行な第1の溝を備える、第1主表面と、
接続相手の光結合ユニットに摺動可能に接触するための、第2主表面とを備え、この第2主表面が、
光信号を通過させて伝播させるための、光伝送窓と、
第2の溝内の微粒子状汚染物を捕捉するように構成されている、第2の溝及びランド部の領域とを備え、それら第2の溝が、実質的に、互いに対して平行であり、第1主表面上の第1の溝の第1の方向とは異なる方向に沿って方向付けされている、項目1〜項目34のうちのいずれかのサブアセンブリ。
項目36.第2の溝が直線状である、項目35の光結合ユニット。
項目37.第2の溝が曲線状である、項目35の光結合ユニット。
項目38.第2の溝及びランド部の領域が、ワッフルパターンを画定している、項目35の光結合ユニット。
項目39.ランド部が、ポストを画定し、第2の溝が、それらポスト間の領域を画定している、項目35の光結合ユニット。
項目40.第2主表面が、接続相手の光結合ユニットに対して摺動するように適合されている、接続表面である、項目35の光結合ユニット。
項目41.第1の溝のピッチが、第2の溝のピッチとは異なる、項目35の光結合ユニット。
項目42.第2の溝が、第2主表面と接続相手の光結合ユニットとの間の、微粒子状汚染物を捕捉するように構成されている、項目35の光結合ユニット。
項目43.第2の溝が、第1の方向に対して横断するように方向付けされている、項目35の光結合ユニット。
項目44.第2の溝が、第1の方向に対して実質的に垂直に方向付けされている、項目35の光結合ユニット。
項目45.第2の溝が、第1の方向に対して約45°の角度に方向付けされている、項目35の光結合ユニット。
項目46.第2の溝が、第1の方向に対して約30°〜60°の角度に方向付けされている、項目35の光結合ユニット。
項目47.第2の溝のうちの少なくとも一部が、シェブロンパターンで配置構成されている、項目35の光結合ユニット。
項目48.第2の溝が、一連のランド部と、隣り合うランド部間の凹部とを備える、項目35の光結合ユニット。
項目49.第2の溝及びランド部が、第2主表面の非光学領域(1つ又は複数)に配設されている、項目35の光結合ユニット。
項目50.第2主表面の接続表面が、その第2主表面の非光学領域内に存在する、項目35の光結合ユニット。
項目51.第2の溝の間のランド部が、多角形状面を備える、項目35の光結合ユニット。
項目52.第2の溝の間のランド部が、曲面を備える、項目35の光結合ユニット。
項目53.第2の溝が、V字形状の断面を有する、項目35の光結合ユニット。
項目54.
第2の溝が、一連のランド部と、隣り合うランド部間の凹部とを備え、
ランド部が、凹部の幅よりも小さい幅を有する、
項目35の光結合ユニット。
項目55.ランド部の幅が、凹部の幅の約半分未満である、項目54の光結合ユニット。
項目56.ランド部の幅が、凹部の幅の約4分の1未満である、項目54の光結合ユニット。
項目57.ランド部の幅が、約75μm未満である、項目54の光結合ユニット。
項目58.
第2の溝が、一連のランド部と、隣り合うランド部間の凹部とを備え、
ランド部が、凹部の幅よりも大きい幅を有する、
項目54の光結合ユニット。
項目59.光伝送窓が、第2主表面上で、第2の溝のランド部の下方に陥凹している、項目35の光結合ユニット。
項目60.光伝送窓が、第2の溝のランド部と同一表面にある、項目35の光結合ユニット。
項目61.第2主表面が、第2の溝を含む第1領域と、第2の平面領域とを備える、項目35の光結合ユニット。
項目62.第2主表面が、
第2の溝のうちの少なくとも一部を含む第1領域と、
第2の溝のうちの少なくとも一部を含む第2領域と、
それら第1領域と第2領域との間の、光伝送窓とを備える、項目35の光結合ユニット。
項目63.光伝送窓が、第1領域及び第2領域の、第2の溝のランド部と同一表面にある、項目62の光結合ユニット。
項目64.光伝送窓が、第2の溝のランド部を上回る硬度を有する、項目62の光結合ユニット。
項目65.光伝送窓が、第2の溝のランド部を上回る硬度を有する、コーティングを備える、項目62の光結合ユニット。
項目66.コーティングが、反射防止コーティングを含む、項目65の光結合ユニット。
項目67.光伝送表面であって、
光信号を通過させて伝播させるための、光伝送窓と、
第1の方向に沿って方向付けされた表面の第1領域上の実質的に平行な複数の第1の溝と、
第1の方向に沿って方向付けされた表面の第2領域上の実質的に平行な複数の第2の溝と、
第1の領域と第2の領域との間に配設された第1主表面の第3の領域とを備え、この第3の領域には、実質的に溝が存在しない、項目1〜項目35のうちのいずれかのサブアセンブリ。
項目68.接続方向に沿って、接続相手の光結合ユニットと接続するように適合されている、光結合ユニットであって、その接続方向とは異なる第1の方向に沿って方向付けされた、接続表面内の実質的に平行な複数の第2の溝を備える、光結合ユニット。
項目69.接続方向に沿って方向付けされた、非接続表面内の実質的に平行な1つ以上の第1の溝を更に備える、項目68の光結合ユニット。
項目70.第1の溝がそれぞれ、光導波路を受け入れるように構成されている、項目69の光結合ユニット。
項目71.光伝送表面であって、
光信号を通過させて伝播させるための、光伝送窓と、
実質的に平行な複数の溝とを備え、各溝が、両端部で開放式であり、その光伝送表面の第1の最外縁部と第2の最外縁部との間に延びている、光伝送表面。
項目72.光結合ユニットであって、
接続舌部表面を有する接続舌部を備える第1区画と、
第2区画であって、
複数の光導波路を受け入れ、それら複数の光導波路に恒久的に取り付けられるように構成されている取り付け区域を備える、第1表面と、
第1表面の反対側の、複数の溝を備える第2接続表面であって、それらの溝が、その第2接続表面と接続相手の光結合ユニットの接続舌部表面との間の、微粒子状汚染物を捕捉するように構成されている、第2接続表面とを備える、第2区画と、
光導波路に光学的に結合されている、第1表面上の複数の光方向転換部材と、
溝と接続舌部との間の、第2接続表面上の光伝送窓であって、光方向転換部材に光学的に結合されている、光伝送窓とを備える、項目1〜項目37のうちのいずれかのサブアセンブリ。
特に指示のない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される、特徴部のサイズ、量、及び物理的特性を表す全ての数字は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、特に反対の指示のない限り、上記明細書及び添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本明細書で開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変動し得る、近似値である。端点による数値範囲の使用は、その範囲内の全ての数(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)、及びその範囲内の任意の範囲を含む。
上述の実施形態の様々な修正及び変更が、当業者には明らかとなるものであり、本開示は、本明細書に記載されている例示的実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。読者には、特に指示のない限り、開示されている1つの実施形態の特徴を、開示されている全ての他の実施形態にも適用することが可能である点を想定されたい。また、本明細書で参照される全ての米国特許、特許出願、特許出願公開、並びに他の特許文献及び非特許文献は、上記の開示に矛盾しない範囲内で、参照により本明細書に組み込まれることも理解されたい。