JP2018532623A - インデックス式スキャンバーを用いるダイアライメント - Google Patents

Abstract

本方法は、複数の印刷ヘッドダイを備えるワイドアレイ印刷ヘッドによって較正パターンを印刷するステップを含む。本方法は、ワイドアレイ印刷ヘッドの幅よりも小さい幅を有するスキャンバーを用いて、較正パターンの全幅にわたって複数の選択位置へとスキャンバーをインデックス送りすることによって、較正パターンをスキャンするとともに、各選択位置においてスキャンされた較正画像を提供するステップを含む。較正画像は、較正パターンの全幅のスキャンを全体として提供し、較正画像に基づいて、連続した印刷ヘッドダイ間のアライメントを測定する。【選択図】図２

Description

印刷バーと呼ばれることもあるページワイドアレイ（ＰＷＡ：page wide array）インクジェット印刷ヘッドは、通常、印刷経路にわたるようにオフセットされた互い違いの様式で配置される複数の印刷ヘッドダイを使用する。印刷ヘッドダイは、印刷ノズルのアレイを備え、このノズルは、印刷媒体が印刷経路に沿って連続的に印刷ヘッドを通過して前進する際に、印刷データに従ってインク液滴を放出し、印刷媒体上に１回のパスで所望の画像を集合的に形成するように、制御可能なシーケンスを有する。

１つの例による、スキャンバーを備えるインクジェット印刷システムを全体的に示す概略ブロック図である。 １つの例による、スキャンバーを備えるダイアライメントシステムを示す概略ブロック図である。 １つの例による、スキャンバーを示す概略ブロック図である。 １つの例による、較正パターンの一部を示すブロック図である。 １つの例による、較正パターンの一部を示すブロック図である。 １つの例による、較正パターンの一部を示すブロック図である。 １つの例による、ダイアライメントを測定する方法を示すフロー図である。

以下の詳細な説明では、本明細書の一部をなす添付図面を参照し、添付図面では、例示として、本開示を実施することができる具体的な例が示される。他の例を利用することもでき、本開示の範囲から逸脱せずに構造的変更又は論理的変更を行うことが可能なことを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定の意味で解釈されるべきではなく、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。別段明記されない限り、本明細書に記載される種々の例の特徴を、部分的又は全体的に、互いに組み合わせることができることを理解されたい。

ページワイドアレイ（ＰＷＡ）印刷ヘッドは、インク液滴を放出する印刷ノズルのアレイをそれぞれ含む、複数の印刷ヘッドダイを使用する。印刷ヘッドダイは、通常、印刷経路の全幅にわたって互い違いのオフセットされた様式で配置され、複数の印刷ヘッドダイの印刷ノズルのアレイは、全体として印刷ゾーンを形成する。印刷媒体が印刷ゾーンを通って前進する際、印刷ヘッドダイのノズルは、印刷データ及び印刷媒体の移動に従い、ノズルの行間のオフセット及び印刷ヘッドダイの互い違いの分離を考慮する適切な遅延によって、制御可能なシーケンスを有する。それにより、印刷媒体が印刷ゾーンを通って移動する際に、印刷ヘッドダイのノズルのアレイが印刷媒体上に１回のパスで、所望の画像を全体として形成する。

機械的な公差に起因して、印刷ヘッドダイ間にはミスアライメントが生じる可能性があり、その結果、画像を形成する印刷されるインク液滴間に位置ずれ（misregistration）又はミスアライメントがもたらされる。それにより、印刷される画像において誤差又はアーティファクトが生じる。そのような誤差を排除するために、プリンタは、通常、印刷ヘッドダイ間のミスアライメントを測定し、測定されたミスアライメントを、ダイのミスアライメントを補償する、例えば、印刷ヘッドダイ間のノズル液滴放出のタイミング／シーケンスを調整する等の何らかのタイプの補正動作の基礎として用いる、較正システムを使用する。このような較正システムは、通常、較正パターンを含む較正ページを印刷することを含む。較正パターンは、光センサを用いてスキャンされ、較正パターンのデジタル画像を提供する（例えば、光学密度又は反射率）。印刷ヘッドダイ間のミスアライメントは、デジタル画像のピクセル値から求められる。

いくつかの較正システムは、較正ページをスキャンするために移動キャリッジに取り付けられたデンシトメータを使用する。こうしたスキャンは、安価ではあるが時間がかかり、画像の解像度が低い可能性がある。他のシステムは、印刷経路の全幅にわたるセンサ（ピクセルとも呼ぶ）のリニアアレイを含む高性能スキャンバーを使用する。このようなスキャンバーは、高度な正確さを提供し、スキャン時間を低減するが、このような全幅スキャンバーは、特に、標準的なレターサイズ幅を超える幅（すなわち、Ａ３）ではコストがかかる。

図１は、本願に係るＰＷＡインクジェット印刷システム１００を全体的に示す概略ブロック図である。ＰＷＡインクジェット印刷システム１００は、複数のセンサチップを備え、ダイ間アライメント（die-to-die alignment）を測定するＰＷＡ印刷ヘッドの印刷幅よりも小さい幅の、低コストのスキャンバーを使用する。より詳細に後述するように、本願に係る低コストのスキャンバーを使用することにより、高性能の全幅スキャンバーに対して低減したコストであって、スキャンデンシトメータに比べてより速くより正確な較正パターンのスキャンがもたらされる。

インクジェット印刷システム１００は、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２と、インク貯留リザーバ１０７を含むインク供給アセンブリ１０４と、取付けアセンブリ１０６と、媒体搬送アセンブリ１０８と、電子制御装置１１０と、インクジェット印刷システム１００の種々の電気的な構成要素に給電する少なくとも１つの電源１１２とを備える。

インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２は、複数の印刷ヘッドダイ１１４を備えるワイドアレイ印刷ヘッドであり、印刷ヘッドダイ１１４のそれぞれは、複数のオリフィス又はノズル１１６を通して、インク液滴を用紙１１８に向かって放出し、用紙１１８に印刷を行う。１つの例によれば、印刷ヘッドダイ１１４は、用紙１１８の全幅にわたって延在する印刷バーを形成するように、横に並んで配置される。適切なシーケンスでのインク液滴の放出により、通常、１つ以上の列又はアレイに配置されるノズル１１６は、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２及び用紙１１８が互いに対して移動する際に、用紙１１８に印刷される文字、記号、又は他のグラフィック若しくは画像を生成する。

動作時、インクは、通常、リザーバ１０７からインクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２へと流れ、インク供給アセンブリ１０４及びインクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２は、一方向インク送達システム又は再循環インク送達システムのいずれかを形成する。一方向インク送達システムでは、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２に供給されるインクの全てが、印刷中に消費される。一方、再循環インク送達システムでは、印刷ヘッドアセンブリ１０２に供給されるインクの一部のみが、印刷中に消費され、印刷中に消費されないインクは、供給アセンブリ１０４に戻される。

１つの例において、インク供給アセンブリ１０４は、供給チューブ等の相互接続部を介して、正圧下で、インク調節アセンブリ１１１を通してインクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２へとインクを供給する。インク供給アセンブリは、例えば、リザーバ、ポンプ、及び圧力調整器を備える。インク調節アセンブリにおける調節は、例えば、濾過、予熱、圧力サージ吸収、及び脱ガスを含みうる。インクは、負圧下で、印刷ヘッドアセンブリ１０２からインク供給アセンブリ１０４へと引き出される。

取付けアセンブリ１０６は、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２を媒体搬送アセンブリ１０８に対して位置決めし、媒体搬送アセンブリ１０８は、用紙１１８をインクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２に対して位置決めし、それにより、印刷ゾーン１２２が、ノズル１１６の付近でインクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２と用紙１１８との間の領域に画定される。１つの例において、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２は、非スキャン印刷ヘッドであり、この場合、取付けアセンブリ１０６が、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２を媒体搬送アセンブリ１０８に対して固定位置に維持し、媒体搬送アセンブリ１０８が、静止インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２に対して用紙１１８を移動させる。

電子制御装置１１０は、プロセッサ（ＣＰＵ）１２８と、メモリ１３０と、ファームウェアと、ソフトウェアと、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２、取付けアセンブリ１０６、及び媒体搬送アセンブリ１０８と通信するとともにそれらを制御する他の電子部品とを備える。メモリ１３０は、揮発性メモリ構成要素（例えば、ＲＡＭ）及び不揮発性メモリ構成要素（例えば、ＲＯＭ、ハードディスク、フロッピーディスク、ＣＤ−ＲＯＭ等）を含むことができ、このメモリ構成要素は、コンピュータ／プロセッサ実行可能コード化命令、データ構造、プログラムモジュール、及びインクジェット印刷システム１００に関する他のデータを記憶するコンピュータ／プロセッサ可読媒体を含む。

電子制御装置１１０は、コンピュータ等のホストシステムからデータ１２４を受信し、データ１２４をメモリ内に一時的に記憶する。通常、データ１２４は、電子的経路、赤外線経路、光学的経路、又は他の情報伝達経路に沿って、インクジェット印刷システム１００に送信される。データ１２４は、例えば、印刷するドキュメント及び／又はファイルを表す。したがって、データ１２４は、インクジェット印刷システム１００の印刷ジョブを形成し、１つ以上の印刷ジョブコマンド及び／又はコマンドパラメータを含む。１つの実施態様において、電子制御装置１１０は、印刷ヘッドダイ１１４のノズル１１６からインク液滴を放出するように、インクジェット印刷ヘッドアセンブリ１０２を制御する。電子制御装置１１０は、画像データ１２４からの印刷ジョブコマンド及び／又はコマンドパラメータに基づいて、用紙１１８上に文字、記号、及び／又は他のグラフィック若しくは画像を形成するように、放出されるインク液滴のパターンを規定する。

１つの例によれば、より詳細に後述するように、インクジェット印刷システム１００は、アライメント制御装置１４２及びスキャンシステム１４４を備えるダイアライメントシステム１４０を備え、スキャンシステム１４４によって提供される印刷された較正パターンの複数のスキャン画像に基づいて、印刷ヘッドアセンブリ１０２の印刷ヘッドダイ１１４間のダイ間アライメントを測定する。複数のスキャン画像は、印刷された較正パターンの全幅画像を全体として提供する。１つの例において、アライメント制御装置１４２は、ダイアライメントシステム１４０の機能を実施するハードウェア／ファームウェアの組合せとして実施することができる。１つの例において、アライメント制御装置１４２の少なくとも一部は、プロセッサ１２８等のプロセッサによって実行されるときに、ダイアライメントシステム１４０の機能を実施する、メモリ１３０等のメモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令として実施することができる。１つの例において、アライメント制御装置１４２は、印刷ヘッドアセンブリ１０２によって複数のダイ較正パターンを印刷するための画像データ１４６を含む。

図２は、１つの例による、ページワイドアレイ印刷ヘッド又は印刷バー１０２と、ダイアライメントシステム１４０とを備えるインクジェット印刷システム１００の一部を示す概略ブロック図である。図２に示されているように、印刷バー１０２は、印刷ヘッドダイ１１４−０〜１１４−９として示されている複数の印刷ヘッドダイ１１４を備え、これらの印刷ヘッドダイ１１４は、（破線で示されている）印刷経路１５０を横切って横断方向に延在するようにオフセットされた互い違いの様式であり、共通の支持構造体１１７に取り付けられる。各印刷ヘッドダイ１１４は、通常、行及び列のアレイに配置された複数の印刷ノズル１１６を備え、印刷ノズル１１６は、印刷経路１５０に沿って印刷データ及び印刷媒体のページの移動に従い、ノズルの行間のオフセット及び印刷ヘッドダイ１１４間のオフセットを考慮する適切な遅延によって、制御可能なシーケンスを有する。それにより、印刷ヘッドダイ１１４のノズルのアレイは、ページが印刷経路１５０に沿って印刷方向１５２に移動する際に、媒体のページ上に１回のパスで、所望の画像を全体として形成する。

例では、ダイアライメントシステム１４０は、アライメント制御装置１４２及びスキャンシステム１４４を備える。１つの例によれば、スキャンシステム１４４は、複数のセンサチップ１６２が基板又はスキャナ本体１６４上に端同士向かい合わせで取り付けられており、印刷経路１５０を横切って印刷方向１５２に対して横断方向に延在する、スキャナ１６０を備える。１つの例において、スキャナ１６０は、光センサのリニアアレイを備えるスキャンバー１６０である。スキャンバー１６０は、印刷方向１５２に直交する方向に、印刷バー１０２の幅及び印刷される較正パターン１７０（より詳細に後述する）の幅よりも小さいスキャン幅を有する。スキャンバー１６０は、駆動モータ１６８により、方向矢印１５４によって示されるように、キャリッジロッド１６６に沿って印刷方向１５２に対して横断方向に往復駆動することができる。１つの例において、アライメント制御装置１４２は、駆動モータ１６８を介して、センサチップ１６２のアレイを、印刷経路１５０の幅にわたって、図２に示されている「ホーム」位置を含む任意の所望の位置へとインデックス送り又は位置決めすることができる。

図３は、１つの例によるスキャンバー１６０を全体的に示す概略ブロック図である。スキャンバー１６０は、センサチップ１６２−１〜１６２−ｎとして示されている複数のセンサチップ１６２を備え、センサチップ１６２は、それぞれ、光学式光感知素子又はピクセル１６３のリニアアレイを含む。各ピクセルは、（印刷媒体のページ等から）反射される光の量を測定し、１つの例によれば、ピクセル値は、０〜２５５の整数値をとる。ここで、反射率値が０の場合は、受け取られる反射光が最小レベルであることを示し（例えば、印刷媒体の黒インクで印刷された部分等）、反射率値が２５５の場合は、受け取られる反射光が最大レベルであることを示す（例えば、印刷媒体のインクが印刷されていない部分等）。

１つの例において、センサチップ１６２は、各センサチップ１６２のピクセル１６３のリニアアレイが、組み合わされたリニアアレイ１６５を全体として形成するように、端同士向かい合わせで互いに隣接して取り付けられる。１つの例において、スキャンバー１６０は、１２個のセンサチップ１６２を備える（ただし、１２個よりも多い又は少ないセンサチップを使用してもよい）。１つの例において、リニアアレイ１６５は、Ａ４サイズ（レターサイズ、８．５インチ）に対応する幅を有し、一方、印刷バー１０２は、Ａ３サイズ（１１．７インチ）に対応する印刷幅を有する。１つの例において、スキャンバー１６０は、最大１２００ドット毎インチ（ｄｐｉ）の、印刷方向１５２に対して直交方向のハードウェア解像度と、スキャン速度（すなわち、媒体が印刷経路１５０に沿って搬送される速さ）及びストローブ周波数によって設定可能な、印刷方向１５２における解像度とを有する。

機械的な公差に起因して、スキャナ本体１６４に取り付けられる場合、隣接する又は隣り合うセンサチップ１６２の各対間には、間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１によって示されるような間隙が存在する。チップ間隙のそれぞれは、異なる幅を有する可能性がある（すなわち、チップ間隙の幅は変動する可能性がある）。例えば、例によれば、チップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１は、幅が６μｍ〜４０μｍにおいて変動する可能性がある。１つの例において、チップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１のそれぞれは、スキャンバー１６０における基準点１６７から、距離ｄ_１〜ｄ_ｎ−１によって示されるような既知の距離を置く。基準点１６７は、第１のセンサチップ１６２−１の縁部に対応して示されているが、例えば、第１のセンサチップ１６２−１の第１のピクセル等の、スキャンバー１６０における任意の既知の点とすることができる。より詳細に後述するように、考慮されない限り、チップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１等のチップ間隙は、印刷ヘッドダイ１１４間のダイアライメント測定に不利な影響を及ぼす可能性がある。

図２を参照すると、１つの例によれば、ダイアライメント手順を実行するために、アライメント制御装置１４２は、電子制御装置１１０（図１を参照）を介して、較正ページ１７２上に較正パターン１７０を印刷するように、印刷バー１０２に命令する。１つの例によれば、較正パターンは、特定のパターンで印刷される形状又はブロックを含む。１つの例において、図示のように、較正パターン１７０のブロックは、行及び列の特定のパターンに印刷された菱形形状である。図示の例では菱形形状であるものとして示されているが、例えば、円形、矩形、又は斜線等の任意の好適な２次元形状を使用することができる。さらに、ブロックは、行及び列以外の任意の数のパターンで印刷することができる。

１つの例によれば、図示のように、較正パターン１７０は、図２においてＲＯＩ１７４−１〜１７４−９として示されている複数の関心領域（ＲＯＩ）１７４を含む。ここで、各ＲＯＩは、印刷バー１０２の印刷ヘッドダイの連続した対に対応する。１つの例において、図示のように、各ＲＯＩ１７４は、印刷された形状、この場合は菱形の、複数の列及び行を含む。図示の例によれば、ＲＯＩ１７４−１の菱形は、印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１に対応し、印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１によって印刷され、ＲＯＩ１７４−２の菱形は、印刷ヘッドダイ１１４−１及び１１４−２に対応し、印刷ヘッドダイ１１４−１及び１１４−２によって印刷され、以下同様である。

１つの例において、較正パターン１７０は、較正ページ１７２の左上及び右上の角部にそれぞれ位置するフィデューシャル菱形１７６及び１７８等のフィデューシャルマーカを更に含む。さらに、図示されていないが、フィデューシャル菱形は、較正ページ１７２の左下及び右下の角部にも印刷することができる。後述するように、１つの例において、フィデューシャル菱形は、較正パターン１７０に対する基準点又は基準マーカとして機能し、アライメント制御装置１４２が、スキャンバー１６０をキャリッジロッド１６６に沿って較正パターン１７０に対して位置決めするのに利用する。

図４は、図２の較正パターン１７０のうち、フィデューシャル菱形１７６とともに、印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１によって印刷されるＲＯＩ１７４−１の、印刷された菱形の第１の行に対応する部分１８０を示している。図示のように、ＲＯＩ１７４−１は、他のＲＯＩ１７４−２〜１７４−９のそれぞれと同様、１０列の印刷された菱形Ｄ１〜Ｄ１０を含む。上述したように、各ＲＯＩ１７４は、印刷された菱形の複数の行を含む。１つの例において、各ＲＯＩ１７４は、例えば５１行等の、画像媒体の用紙に適合する数の行を含む。

図４では、菱形Ｄ１〜Ｄ５が印刷ヘッドダイ１１４−０によって印刷され、菱形Ｄ６〜Ｄ１０が印刷ヘッドダイ１１４−１によって印刷される。ダイ製造における高度な正確さに起因して、菱形Ｄ１〜Ｄ５及び菱形Ｄ６〜Ｄ１０等の、同じ印刷ヘッドによって印刷される菱形間では、期待される間隔から（ｘ方向及びｙ方向において）最小のミスアライメントしか予期されない。

一方、印刷ヘッドダイ１１４を支持構造体１１７に取り付けるときの位置公差に起因して、隣り合う印刷ヘッドによって印刷される隣り合う菱形間には、ミスアライメントが生じる場合がある。これらの隣り合う菱形の対は、印刷ヘッドダイの対応する対間のダイアライメントを測定することができるアライメント領域を表す。図４において隣り合う菱形Ｄ５及びＤ６の対が、そのようなアライメント領域を表し、ここでは、菱形Ｄ５は印刷ヘッドダイ１１４−０によって印刷され、菱形Ｄ６は印刷ヘッドダイ１１４−１によって印刷される。印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１間のダイアライメントを求めるために、測定された間隔と菱形Ｄ５及びＤ６間の期待される間隔との間のｘ方向における差Δｘ、並びに、菱形Ｄ５及びＤ６の測定された位置間のｙ方向における差Δｙは、印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１間のミスアライメントを表す。

本例によれば、較正パターン１７０の各列の組１７４−１〜１７４−９の隣り合う菱形Ｄ５及びＤ６の対は、印刷ヘッドダイ１１４の対応する対間のダイアライメントを測定するアライメント領域を表す。例えば、印刷ヘッドダイ１１４−８及び１１４−９間のダイアライメントは、対応する列の組１７４−９の菱形Ｄ５及びＤ６間のΔｘ及びΔｙを測定することによって求めることができる。格子状のアレイに配置されるものとして記載されているが、ノズル１１６の位置は、較正パターン１７０のアライメント領域１９０の隣り合って印刷されるブロック又は形状（例えば、菱形Ｄ５及びＤ６）が、印刷バー１０２の隣り合う印刷ヘッドダイ１１４によって印刷される限り、ランダムとすることができる。

１つの例によれば、より詳細に後述するように、印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１間、印刷ヘッドダイ１１４−２及び１１４−３間、印刷ヘッドダイ１１４−３及び１１４−４間、並びに以下同様等の、印刷ヘッドダイ１１４の各連続した対間のダイアライメントを求めるために、スキャンバー１６０は、較正パターン１７０のスキャン画像を提供する。スキャンバー１６０は、印刷バー１０２の印刷幅よりも小さい幅を有するので、較正パターン１７０の全幅をスキャンし、それにより、較正パターン１７０の各ＲＯＩ１７４のアライメント領域１９０のスキャン画像を提供するために、スキャンバー１６０は、キャリッジロッド１６６に沿って複数の位置におけるスキャン画像を提供する。

スキャン画像に基づいて、アライメント制御装置１４２は、各ＲＯＩ１７４の各行のアライメント領域１９０において菱形Ｄ５及びＤ６間のΔｘ及びΔｙを測定する。１つの例において、各行の測定されたΔｘ及びΔｙを平均し、印刷ヘッドダイ１１４の対応する対間のダイアライメントを求める。例えば、印刷ヘッドダイ１１４−０及び１１４−１間のダイアライメントを求めるために、アライメント制御装置１４２は、ＲＯＩ１７４−１の各行の菱形Ｄ５及びＤ６間のΔｘ及びΔｙを測定し、その測定値を平均する。

スキャンバー１６０は、較正パターン１７０の複数のスキャン画像を提供するので、或る特定のＲＯＩ１７４の隣り合う菱形Ｄ５及びＤ６の対は、スキャンバー１６０によって２回以上スキャンされる場合がある。１つの例によれば、そのような場合、アライメント制御装置１４２は、各スキャン画像のＲＯＩ１７４の各行の菱形Ｄ５及びＤ６間のΔｘ及びΔｙを測定し、その測定値を平均して、印刷ヘッドダイ１１４の対応する対間のアライメントを求める。

一方、スキャンバー１６０は、複数のセンサチップ１６２を備えるので、スキャンバー１６０が、キャリッジロッド１６６に沿って較正パターン１７０に対して適切に位置決めされていない場合、スキャンバー１６０のセンサチップ１６２間の間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１（図３を参照）のうちの１つ以上が、較正パターン１７０の１つ以上のＲＯＩ１７４のアライメント領域１９０と位置合わせされる可能性がある。そのような場合、間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１は、関連するアライメント領域１９０におけるスキャン画像を歪める可能性があり、その結果、菱形の対応する対間の測定されるミスアライメントΔｘ及びΔｙにおける不正確さが生じる。測定されるΔｘ及びΔｙにおけるこれらの誤差は、そうしたダイのミスアライメントから生じる印刷誤差を補正するように意図された補償動作における誤差にもつながる。

図５は、例えばＲＯＩ１７４−１等の、較正パターン１７０のＲＯＩ１７４の菱形の行の、菱形Ｄ１〜Ｄ１０の一例を示す図である。１つの例によれば、スキャンバー１６０によって較正パターン１７０をスキャンする際、スキャンバー１６０の連続したセンサチップ１６２間のチップ間隙位置は、破線１９２によって示されるように、菱形Ｄ７及びＤ８間等の隣り合う菱形の対間を通る場合がある。そのような例によれば、１９２におけるチップ間隙は、菱形Ｄ７及びＤ８間の測定されるミスアライメントΔｘ及びΔｙを不正確なものにする。したがって、より詳細に後述するように、１つの例によれば、チップ間隙が間を通る菱形対は、アライメント制御装置１４２によって、ＲＯＩに対応する隣り合う印刷ヘッドダイ１１４間のミスアライメントを求めるには無効とみなされる。

１つの例によれば、スキャンバー１６０によって較正パターン１７０をスキャンする際、スキャンバー１６０の連続したセンサチップ１６２間のチップ間隙位置は、破線１９４によって示されるように、菱形Ｄ３等の菱形の一部を直接通る場合がある。そのような例によれば、１９４におけるチップ間隙は、菱形Ｄ３の重心の決定における誤差を生じ、これはさらに、菱形Ｄ３及びＤ２の対間と菱形Ｄ３及びＤ４の対間との双方において、測定されるミスアライメントΔｘ及びΔｙにおける誤差を生じる。したがって、より詳細に後述するように、１つの例によれば、チップ間隙が通る菱形を含む菱形対は、アライメント制御装置１４２によって、ＲＯＩに対応する隣り合う印刷ヘッドダイ１１４間のミスアライメントを求めるには無効とみなされる。

図６を参照すると、１つの例によれば、菱形は、チップ間隙が、印刷された菱形の範囲を越えて延在する規定の菱形区域（boundary）を通る場合、無効とみなされる。図示の例のように、列の組１７４−１の菱形Ｄ３等の較正パターン１７０の列の組の行からの菱形は、菱形Ｄ３の重心からｘ軸に沿った各方向において距離ｄ_Ｂだけ延在する既定の菱形区域を有する。スキャンバー１６０によって較正パターン１７０をスキャンする際、菱形Ｄ３の部分を直接通ってはいなくても、１９８において破線で示されているように、チップ間隙が菱形区域１９６内を通る場合、菱形Ｄ３は無効とみなされる。そのような例によれば、菱形の一部を直接通るチップ間隙１９４に関して記載したものと同様に、チップ間隙が通る菱形区域を有する菱形を含む菱形対は、アライメント制御装置１４２によって、ＲＯＩに対応する隣り合う印刷ヘッドダイ１１４間のミスアライメントを求めるには無効とみなされる。

図７は、スキャンバー１６０を用いて印刷バー１０２の印刷ヘッドダイ１１４間のダイ間アライメントを測定する、本開示に係る方法の１つの例を全体的に示すフロー図２００である。これにより、他の場合にはスキャンバー１６０のセンサチップ１６２間の間隙によって生じる可能性がある、菱形対間の測定されるミスアライメントΔｘ及びΔｙにおける誤差を排除する。２０２において、アライメント制御装置１４２は、較正ページ１７２上の較正パターン１７０等、較正ページ上に較正パターンを印刷するように、印刷バー１０２に命令する。

２０４において、アライメント制御装置１４２は、キャリッジロッド１６６に沿って複数の選択位置にスキャンバー１６０を位置決めする。この位置は、印刷バー１０２の印刷ヘッドダイ１１４間の異なるダイ間境界位置にそれぞれ対応する、較正パターン１７０の各ＲＯＩ１７４の各行の各アライメント領域１９０が、連続したセンサチップ１６２間のチップ間隙位置（例えば、図３のチップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１）に対応しない位置において、スキャンバー１６０のリニアアレイ１６５によって少なくとも一度スキャンされるように選択される。

各選択位置において、スキャンバー１６０は、較正ページ１７２が印刷方向１５２において搬送経路１５０に沿って移動する際に較正パターン１７０をスキャンし、対応する較正画像を提供する。各スキャン後、アライメント制御装置１４２は、較正ページ１７２がスキャンバー１６０の上流に来るまで、搬送経路１５０に沿って較正ページ１７２の搬送方向を反転させる。スキャンバー１６０は、次の選択位置に移動され、較正ページ１７２は、再び印刷方向１５２に搬送され、スキャンバー１６０によってスキャンされて、対応する較正画像を提供する。最終選択位置においてスキャンバー１６０によってスキャンされた後、較正ページ１７２は、搬送経路１５０に沿って移動され、印刷システム１００から排出される。

２０６において、アライメント制御装置１４２は、複数の較正画像に基づいて、印刷バー１０２の印刷ヘッドダイ１１４の各連続した対に関してダイアライメントを求める。１つの例において、上述したように、アライメント制御装置は、各較正画像の対応するＲＯＩ１７４の各行の、対応する菱形Ｄ５及びＤ６の各有効な対（すなわち、センサチップ間隙の位置によって無効とみなされていない菱形Ｄ５及びＤ６の対）の重心間のΔｘ及びΔｙを測定することによって、印刷ヘッドダイ１１４の各連続した対に関してダイアライメントを求める。上述したように、アライメント制御装置１４２は、印刷ヘッドダイ１１４の各対に対応する菱形Ｄ５及びＤ６の各対に関して、Δｘ及びΔｙの全ての測定値の平均を求める。この平均値は、印刷ヘッドダイ１１４の対応する対間のミスアライメントを表す。

スキャンバー１６０が較正パターン１７０をスキャンする（すなわち、各アライメント領域１９０が、スキャンバー１６０のチップ間隙のない位置において少なくとも一度スキャンされる）選択位置に基づいて、各ＲＯＩ１７４の各行におけるアライメント領域１９０（すなわち、菱形Ｄ５及びＤ６の対）を用いて、少なくとも１つの較正画像から、印刷ヘッドダイ１１４の対応する対間のダイアライメント（すなわち、Δｘ及びΔｙ）を求めることができる。したがって、本開示に係る、スキャンバー１６０を用いるダイアライメント測定プロセスは、他の場合にはスキャンバー１６０のセンサチップ間のチップ間隙によってもたらされる可能性がある誤差を排除し、スキャンデンシトメータによってもたらされるものよりも速く正確であるとともに、全幅スキャンバーに対してコスト節約的な印刷ヘッドダイアライメント測定を提供する。さらに、センサチップ間隙に起因して他の場合には生じ得る測定誤差を排除することにより、インデックス式スキャンバー１６０によって行われる測定は、本開示によれば、全幅スキャンバーを用いて行われる同様の測定よりも正確になる。

本開示に係るダイアライメントプロセスの一例が、以下に記載される。上述するように、アライメント制御装置１４２は、較正ページ１７２上に較正パターン１７０を印刷するように、印刷バー１０２に命令する。１つの例において、較正パターン１７０をスキャンするようにスキャンバー１６０が位置決めされる選択位置を求めるために、スキャンバー１６０のピクセル位置を印刷バー１０２の印刷ピクセル位置（印刷ヘッドダイ１１４のノズル１１６）に相関させる相関プロセスが実行される。

相関プロセスの一環として、アライメント制御装置１４２は、スキャンバー１６０を、図２に示されている「ホーム」位置等の、キャリッジロッド１６６に沿った既知の基準位置に移動させる。その後、較正ページ１７２の相関スキャンが行われる。これには、較正ページ１７２の側縁部のうちの一方と、例えばスキャンされる較正ページの縁部に対応する上部及び下部のフィデューシャル菱形等の少なくとも１つのフィデューシャルマーカとが含まれる。図２を参照すると、１つの例によれば、スキャンバー１６０が搬送経路１５０の左側部における「ホーム」位置にある場合、スキャンバー１６０による相関スキャンは、較正ページ１７２の左縁部と、較正パターン１７０の左上角部におけるフィデューシャル菱形１７６とを含む。

アライメント制御装置１４２は、較正画像からのピクセルデータを用いて、キャリッジロッド１６６に沿って、較正パターン１７０をスキャンして較正画像を提供するようにスキャンバー１６０を位置決めする選択位置を求める。１つの例において、アライメント制御装置は、較正画像のピクセルの反射率値から、較正ページ１７２の縁部（この場合、左縁部）の位置及びフィデューシャル菱形１７６の位置を求める。スキャンバー１６０の既知の位置に対するセンサチップ間隙（ｇ_１〜ｇ_ｎ−１、図３）の既知の位置、フィデューシャル菱形１７６に対する各ＲＯＩ１７４の各アライメント領域１９０の既知の位置、並びにフィデューシャル菱形１７６及び較正ページ１７２の左縁部の測定された位置に基づいて、アライメント制御装置１４２は、各ＲＯＩ１７４の各較正領域１９０の菱形Ｄ５及びＤ６を含む、各ＲＯＩ１７４の菱形の各列に対する、チップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１の相対位置を求める。

各ＲＯＩ１７４の菱形の列に対する、スキャンバー１６０のセンサチップ１６２のチップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１の既知の相対位置に基づいて、アライメント制御装置１４２は、各ＲＯＩ１７４の各較正領域１９０がスキャンバー１６０の間隙のない位置において少なくとも一度スキャンされるように、キャリッジロッド１６６に沿ってスキャンバー１６０を位置付ける選択位置の組を求める。１つの例において、アライメント制御装置１４２は、第１のＲＯＩ１７４−１のアライメント領域１９０がスキャンバー１６０の間隙のない位置においてスキャンされるように、キャリッジロッド１６６に沿ってスキャンバー１６０に対する最初の選択位置を求める。そのような例によれば、アライメント制御装置は、次に、最後のＲＯＩ１７４−９のアライメント領域１９０がスキャンバー１６０の間隙のない位置においてスキャンされるように、キャリッジロッド１６６に沿ってスキャンバー１６０に対する最後の選択位置を求める。

次いで、アライメント制御装置１４２は、最初の選択位置と最後の選択位置との間の更なる選択位置を求め、最初の選択位置及び最後の選択位置に位置決めされたスキャンバー１６０によって間隙のない位置にまだ位置合わせされていない残りのＲＯＩ１７４−２〜１７４−８の任意のアライメント領域１９０が、スキャンバー１６０の間隙のない位置においてスキャンされるようにする。１つの例において、アライメント制御装置１４２は、スキャンバー１６０の間隙のない位置において各ＲＯＩ１７４の各アライメント領域１９０を少なくとも一度スキャンするのに必要なスキャン数が最小になるように、選択位置を求める。１つの例において、各ＲＯＩ１７４の各アライメント領域１９０を少なくとも一度スキャンするのに、最初の選択位置と最後の選択位置との間の更なる選択位置を１つのみ必要とする場合がある。他の例において、各ＲＯＩ１７４の各アライメント領域１９０を少なくとも一度スキャンするのに、最初の選択位置と最後の選択位置との間に２つ以上の更なる選択位置を必要とする場合がある。

選択位置が求められた後、アライメント制御装置１４２は、選択位置のそれぞれにスキャンバー１６０を連続的にインデックス送りし、較正パターン１７０をスキャンして、対応する較正画像を得る。１つの例による、各選択位置において各較正画像を得るためのスキャン動作が、以下に記載される。

各選択位置において、スキャンバー１６０は、例えば、左上角部のフィデューシャル菱形１７６及び左下角部のフィデューシャル菱形（図示せず）、又は右上角部のフィデューシャル菱形１７８及び右下角部のフィデューシャル菱形（図示せず）等の、フィデューシャル菱形の少なくとも１つの対をスキャンするように位置決めされる。較正パターンの位置は、搬送経路１５０に沿って往復搬送される際に変化する可能性があるので、アライメント制御装置１４２は、各較正画像について、対のうちの各フィデューシャル菱形の重心を求め、画像のスキュー（例えば、水平方向及び垂直方向とも呼ばれるｘ軸及びｙ軸からのもの、図２を参照）を求める。アライメント制御装置１４２は、求められたスキューに基づいて、較正画像をデスキューし、デスキューされた較正画像を提供する。

１つの例において、アライメント制御装置１４２は、デスキューされた較正画像を用いて、デスキューされた較正画像に含まれる各ＲＯＩ１７４の各行の各アライメント領域１９０のアライメント菱形Ｄ５及びＤ６間のミスアライメントΔｘ及びΔｙを測定する。所与の選択位置におけるスキャンバー１６０のチップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１の既知の位置に基づいて、アライメント制御装置１４２は、図５及び図６によって上述されたように、チップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１のうちの１つとのアライメントに起因して無効とみなされる全ての菱形対のΔｘ及びΔｙの測定値を破棄する。

１つの例において、アライメント制御装置１４２は、各ＲＯＩ１７４の各アライメント領域１９０のアライメント菱形Ｄ５及びＤ６間のミスアライメントΔｘ及びΔｙを測定するだけでなく、デスキューされた較正の各ＲＯＩ１７４のダイ内（in-die：同じダイにある）菱形の隣り合う有効な各対間のミスアライメントΔｘ及びΔｙをも測定する。図示の例では、所与のＲＯＩ１７４について、菱形Ｄ１〜Ｄ５は、１つの印刷ヘッドダイによって印刷されたダイ内菱形であり、菱形Ｄ６〜Ｄ１０は、所与のＲＯＩ１７４に対応する隣り合う印刷ヘッドによって印刷されたダイ内菱形である。図示の例では、所与のＲＯＩ１７４について菱形の８つのダイ内対（すなわち、Ｄ１−Ｄ２、Ｄ２−Ｄ３、Ｄ３−Ｄ４、Ｄ４−Ｄ５、Ｄ６−Ｄ７、Ｄ７−Ｄ８、Ｄ８−Ｄ９、及びＤ９−Ｄ１０）が存在する。ダイ内菱形の全ての有効対間のミスアライメント値Δｘ及びΔｙが平均される。そのようなダイ内菱形は、高度な正確さで印刷されるため、そのようなダイ内菱形間の期待される間隔からの偏差は、スキャンバー１６０によってデスキューされた較正画像の倍率誤差、及び媒体搬送の正確さに起因する。

１つの例によれば、アライメント制御装置１４２は、ダイ内菱形対間の平均されたΔｘ及びΔｙに基づいて、倍率補正係数を求め、その倍率係数を、デスキューされた較正画像から各アライメント領域１９０のアライメント菱形Ｄ５及びＤ６間の測定されるミスアライメントΔｘ及びΔｙに適用する。そのような倍率補正により、各アライメント領域１９０のアライメント菱形Ｄ５及びＤ６間の測定されるミスアライメントΔｘ及びΔｙの正確さが向上する。

上記プロセスは、キャリッジロッド１６６に沿って選択位置のそれぞれにおいてスキャンバー１６０によって提供される各較正画像について繰り返される。（最後の選択位置におけるスキャンバー１６０によって）最終の較正画像が形成され、アライメントモジュール１４２によって解析された後、各ＲＯＩ１７４の全ての各アライメント領域１９０について、測定されたミスアライメント値Δｘ及びΔｙが平均される。ここで、各ＲＯＩ１７４について平均されたΔｘ及びΔｙの値は、印刷ヘッドダイ１１４の対応する対間の測定されたダイのミスアライメントを表す。１つの例によれば、電子制御装置１１０は、印刷バー１０２の連続した印刷ヘッドダイ１１４の各対に関して測定されたダイのミスアライメントを用いて、印刷中の補償動作を実行する（例えば、放出されるインク液滴を印刷画像において適切に位置合わせするように、隣り合うダイ１１４間のノズル１１６の発射のタイミングを調整する、隣り合う印刷ヘッドダイ間のノズル重なり領域において隣り合う印刷ヘッドダイ１１４の第１の印刷ノズル１１６を調整する）。

１つの例において、センサチップ間隙ｇ_１〜ｇ_ｎ−１の位置に基づいて較正パターン１７０の菱形を無効とすることに加えて、アライメント制御装置１４２は、各較正画像の全ての菱形の形状／寸法を解析し、期待される寸法と比較する。菱形の寸法が期待される寸法から大きく逸脱しすぎている場合、そのような測定は形状不良の菱形に起因して正確ではなくなるため、その菱形は、無効とみなされ、関連する菱形対のΔｘ及びΔｙの測定には用いられない。チップ間隙が菱形を通ることに加えて、例えば、印刷ノズル１１６が正常に機能しない、スキャナピクセルが正常に機能しない、又は「スターバースト（star burst）」等の光学現象等の任意の数の他の理由から、菱形は形状不良となる可能性がある。そのような形状不良の菱形を排除することによって、ダイ間アライメントの測定の正確さは更に向上し、それにより、補償プロセスの改善につながる。

本明細書において特定の例が図示及び記載されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、図示及び記載されている特定の例の代わりに、多様な代替及び／又は均等な実施態様を用いることができる。本願は、本明細書で述べた特定の例の任意の改変又は変形を包含するように意図されている。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることが意図される。

Claims (15)

1. 複数の印刷ヘッドダイを備えるワイドアレイ印刷ヘッドによって較正パターンを印刷するステップと、
   前記ワイドアレイ印刷ヘッドの幅よりも小さい幅を有するスキャンバーを用いて、前記較正パターンの全幅にわたって複数の選択位置へと前記スキャンバーをインデックス送りすることによって、前記較正パターンをスキャンするとともに、各選択位置におけるスキャンされた較正画像を提供するステップであって、該較正画像は、前記較正パターンの全幅のスキャンを全体として提供するステップと、
   前記較正画像に基づいて、連続した印刷ヘッドダイ間のアライメントを測定するステップと
   を含んでなる方法。
2. 前記較正パターンは、連続した印刷ヘッドダイ間の境界に対応するアライメント領域を有し、前記スキャンバーは、連続したセンサチップ間に間隙を有する複数のセンサチップを備え、前記較正パターンをスキャンすることは、各アライメント領域が、前記スキャンバーのチップ間隙のない位置において少なくとも一度スキャンされるように、前記選択位置を選択することを含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記選択位置を求めることは、較正ページの幅に対する前記スキャンバーの既知の位置に対してのセンサチップ間隙の既知の位置と、前記ワイドアレイ印刷ヘッドによって印刷される前記較正パターンに含まれるフィデューシャルマーカに対しての印刷ヘッドダイ境界の既知の位置とに基づく、請求項２に記載の方法。
4. 前記較正パターンは、印刷ヘッドダイの各連続した対に対応する関心領域を含み、各関心領域は、前記印刷ヘッドダイの対応する対によって印刷される形状を含み、各関心領域は、前記アライメント領域を含み、各アライメント領域は、隣り合う印刷形状の対を含み、該隣り合う印刷形状の対のうちの１つずつが、前記印刷ヘッドダイの対応する対のうちのそれぞれによって印刷され、前記印刷ヘッドダイの対応する対間のアライメントを測定するステップは、前記アライメント領域の前記隣り合う印刷形状の対間の間隔とその間に期待される間隔との差を測定することを含む、請求項２に記載の方法。
5. 前記印刷ヘッドダイの対応する対間のアライメントを測定するステップは、前記印刷ヘッドダイの対に対応する前記関心領域のそれぞれの、前記アライメント領域のそれぞれの前記隣り合う印刷形状の対間の間隔の前記測定された差を平均することを含む、請求項４に記載の方法。
6. チップ間隙が前記隣り合う印刷形状の対間を通るか又は前記隣り合う印刷形状の対のうちの一方を通るアライメント領域を、測定から除外することを含む、請求項４に記載の方法。
7. チップ間隙が前記隣り合う印刷形状の対のうちのいずれか一方から或る特定の既定の距離内を通るアライメント領域を、測定から除外することを含む、請求項６に記載の方法。
8. 各関心領域は、印刷形状のダイ内対を含み、各ダイ内対の各印刷形状は、前記関心領域に対応する前記印刷ヘッドダイの対のうち同じ印刷ヘッドダイによって印刷され、前記方法は、いくつかの形状のダイ内対間の間隔と期待される間隔との差を測定するステップと、前記測定された差に基づいて前記対応するスキャンされた較正画像をスケーリングするステップとを含む、請求項４に記載の方法。
9. 印刷経路を横切って横断方向に配置された複数の印刷ヘッドダイを備え、較正パターンを印刷するワイドアレイ印刷ヘッドと、
   前記印刷ヘッドよりも小さい幅を有し、前記印刷経路にわたって可動なスキャナであって、該スキャナは、前記印刷経路にわたって複数の選択位置において前記較正パターンをスキャンすることによって較正画像を提供し、該較正画像は、前記較正パターンの全幅のスキャンを全体として提供する、スキャナと、
   前記較正画像に基づいてダイ間のアライメントを測定するアライメント制御装置と
   を備えてなる、プリンタ。
10. 前記選択位置は、較正ページの幅に対する前記スキャナの既知の位置に対してのセンサチップ間隙の既知の位置と、前記ワイドアレイ印刷ヘッドによって印刷される前記較正パターンに含まれるフィデューシャルマーカに対しての印刷ヘッドダイ境界の既知の位置とに基づく、請求項９に記載のプリンタ。
11. 前記較正パターンは、前記ワイドアレイ印刷ヘッドの連続した印刷ヘッドダイ間の境界に対応するアライメント領域を有し、前記スキャナは、連続したチップ間に間隙を有する複数のセンサチップを備え、前記スキャナは、各アライメント領域が該スキャナのチップ間隙のない位置において少なくとも一度スキャンされるように、前記選択位置において前記較正パターンをスキャンする、請求項９に記載のプリンタ。
12. 前記較正パターンは、印刷ヘッドダイの各連続した対に対応する関心領域を有し、各関心領域は、前記印刷ヘッドダイの対応する対によって印刷される形状を含み、各関心領域は、前記アライメント領域を含み、各アライメント領域は、隣り合う印刷形状の対を含み、該隣り合う印刷形状の対のうちの１つずつが、前記印刷ヘッドダイの対応する対のうちのそれぞれによって印刷され、前記アライメント制御装置は、前記アライメント領域の前記隣り合う印刷形状の対間の間隔とその間の所定の期待される間隔との差を測定することによって、前記印刷ヘッドダイの対応する対間のアライメントを測定する、請求項１１に記載のプリンタ。
13. 前記アライメント制御装置は、前記印刷ヘッドダイの対に対応する前記関心領域のそれぞれの、前記アライメント領域のそれぞれの前記隣り合う印刷形状の対間の間隔の測定された差を平均することによって、前記印刷ヘッドダイの対応する対間のアライメントを測定する、請求項１２に記載のプリンタ。
14. 前記アライメント制御装置は、チップ間隙が、前記隣り合う印刷形状の対間を通るか、前記隣り合う印刷形状の対のうちの一方を通るか、又は前記隣り合う印刷形状の対のうちの一方から或る特定の既定の距離内を通るアライメント領域を、測定から除外する、請求項１１に記載のプリンタ。
15. 印刷経路にわたって可動なスキャナであって、該スキャナは、較正ページが前記印刷経路に沿って移動する際に、ワイドアレイ印刷ヘッドによって前記較正ページ上に印刷される較正パターンのスキャン画像を提供し、該スキャナは、前記較正パターンの全幅よりも小さい幅を有し、該スキャナは、前記印刷経路にわたって複数の選択位置に位置決めされるときに前記較正パターンをスキャンし、各選択位置における較正画像を提供し、該較正画像は、前記較正パターンの前記全幅のスキャンを全体として提供する、スキャナと、
    前記較正画像に基づいて前記ワイドアレイ印刷ヘッドのダイ間のアライメントを測定するアライメント制御装置と
    を備えてなる、ダイアライメントシステム。

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