JP2018531929A - L−オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせて用いる神経細胞喪失の治療および予防 - Google Patents

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Abstract

オルニチンをフェニルアセテートまたはフェニルブチレートと組み合わせて用いる、対象における神経細胞喪失を治療するおよび予防する方法をここに開示する。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)を受けたまたは受けようとしている。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患および低血圧に罹患している。

Description

関連出願
本出願は、35U.S.C.§119(e)に従って、2015年9月25日に出願した米国仮特許出願第62/233002号明細書の優先権を主張するものである。この関連出願の内容は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
本出願は、薬化学、生化学および薬の分野に関する。一態様は、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせて用いる、神経細胞喪失の治療および予防に関する。
ニューロンは、神経細胞としても公知であり、神経系の高度に特殊化した細胞である。ニューロンは、電気および化学信号により情報を処理し、伝達する電気的興奮性細胞である。肝疾患は、認知および運動機能不全を特徴とする精神神経合併症をしばしば伴う。末期肝疾患および肝性脳症(HE)の唯一の根治治療は、現在までのところ依然として肝移植(LT)である。
ニューロン喪失の状態を治療する方法を本明細書で開示する。方法は、いくつかの実施形態では、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、状態を軽減することを含む。それを必要とする対象は、例えば、肝疾患を有し、外傷性出血を経験した患者であり得る。ニューロン喪失の状態を予防する方法も本明細書で開示する。いくつかの実施形態では、方法は、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、状態を予防することを含む。それを必要とする対象は、例えば、外傷性出血を経験すると予期される、肝疾患を有する患者であり得る。
いくつかの実施形態では、肝疾患は、慢性肝疾患である。いくつかの実施形態では、肝疾患は、肝性脳症である。いくつかの実施形態では、肝疾患は、肝硬変である。いくつかの実施形態では、肝疾患は、潜在性肝性脳症である。
いくつかの実施形態では、外傷性出血は、肝疾患を治療するための外科手術により引き起こされる。例えば、外科手術は、肝移植であり得る。いくつかの実施形態では、外傷性出血は、外傷により引き起こされる。
いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象におけるニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象の前頭皮質におけるニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象における機能性ニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象の前頭皮質における機能性ニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態は、低血圧により引き起こされる。
いくつかの実施形態では、状態の治療は、対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させることによって達成される。いくつかの実施形態では、状態の予防は、対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させることによって達成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のうちの少なくとも1つは、hsp32、hsp70またはカスパーゼ3である。いくつかの実施形態では、状態の治療は、対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される。いくつかの実施形態では、状態の予防は、対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される。
本明細書で開示するいくつかの実施形態は、ニューロン喪失の状態を治療する方法を提供する。方法は、いくつかの実施形態では、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、状態を軽減することを含む。いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、肝移植による治療を受けた肝疾患を有する患者である。いくつかの実施形態では、対象は、低血圧に罹患しているまたはそれを発現するリスクがある。ニューロン喪失の状態を予防する方法も本明細書に提供する。方法は、いくつかの実施形態では、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、状態を予防することを含む。いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、肝移植による治療を受けようとしている肝疾患を有する患者である。いくつかの実施形態では、対象は、低血圧に罹患しているまたはそれを発現するリスクがある。
いくつかの実施形態では、肝疾患は、慢性肝疾患である。いくつかの実施形態では、慢性肝疾患は、肝硬変である。いくつかの実施形態では、低血圧は、失血により引き起こされる。いくつかの実施形態では、低血圧は、外傷性出血により引き起こされる。いくつかの実施形態では、低血圧は、外科手術、例えば、肝疾患を治療するための外科手術により引き起こされる。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、慢性肝疾患に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、潜在性肝性脳症にも罹患している。
いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象におけるニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象の前頭皮質におけるニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象における機能性ニューロンの数の減少である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状は、対象の前頭皮質における機能性ニューロンの数の減少である。
いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態は、低血圧により引き起こされる。いくつかの実施形態では、状態の治療または予防は、対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させることによって達成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のうちの少なくとも1つは、hsp32、hsp70またはカスパーゼ3である。いくつかの実施形態では、状態の治療または予防は、対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される。
本明細書で開示する方法において、いくつかの実施形態では、オルニチンならびにフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つの薬学的に許容される別個の塩を対象に投与する。いくつかの実施形態では、フェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つをフェニル酢酸ナトリウムまたはフェニル酪酸ナトリウムとして投与する。いくつかの実施形態では、オルニチンを遊離の単量体アミノ酸またはその生理学的に許容される塩として投与する。いくつかの実施形態では、オルニチンおよびフェニルアセテートをオルニチンフェニル酢酸として投与する。いくつかの実施形態では、投与は、経口、静脈内、腹腔内、胃内または血管内投与である。いくつかの実施形態では、投与は、静脈内投与である。いくつかの実施形態では、投与は、経口投与である。
実施例4で述べる実験設計の略図である。 誘発性低血圧を有するまたは有さないSHAMおよびBDLラットにおけるニューロン数、NeuNレベル(免疫蛍光およびウエスタンブロットにより検出された)を示す図である。 誘発性低血圧を有するまたは有さないSHAMおよびBDLラットにおけるニューロン数、NeuNレベル(免疫蛍光およびウエスタンブロットにより検出された)を示す図である。 60mmHgの血圧の誘発性低血圧を有するSHAMおよびBDLラットにおけるNeuN染色の画像を示す図である。 非誘発性低血圧または60mmHgの血圧の誘発性低血圧を有するSHAMおよびBDLラットにおける切断カスパーゼ3のレベルを示す図である。 SHAM、BDLラットおよびOPを投与したBDLラットにおけるアンモニアレベルを示す図である。 SHAM、BDLラットおよびOPを投与したBDLラットの行動試験結果を示す図である。 SHAMラット、BDLラットおよびOPを投与したBDLラットにおけるニューロン数、NeuNレベル、切断カスパーゼ3レベルを示す図であり、BDLラットおよびOPを投与したBDLラットは、60mmHgの血圧の低血圧が誘発された。 SHAMラット、BDLラットおよびOPを投与したBDLラットにおけるニューロン数、NeuNレベル、切断カスパーゼ3レベルを示す図であり、BDLラットおよびOPを投与したBDLラットは、60mmHgの血圧の低血圧が誘発された。
以下の詳細な説明において、その一部をなす、添付図面に言及する。発明を実施するための形態、図面および特許請求の範囲に記載する例示的実施形態は、限定的であることを意味しない。ここに示す内容の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、また他の変更を行うことができる。本明細書で一般的に述べる、本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置し、置換し、組み合わせ、設計することができ、それらのすべてが明示的に企図され、本開示の一部とすることは、容易に理解されよう。
定義
本明細書で用いているように、「対象」は、治療、観察または実験の目的である動物を意味する。「動物」は、冷および温血脊椎動物ならびに魚、貝などの非脊椎動物、爬虫類、とりわけ哺乳動物を含む。「哺乳動物」は、制限なく、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、サル、チンパンジーおよび類人猿などの霊長類、とりわけヒトを含む。
本明細書で用いているように、「患者」は、特定の疾患もしくは障害を治癒させること、またはその影響を少なくとも改善すること、または疾患もしくは障害が最初に起こることを予防することを試みるために、医師(すなわち、アロパシー医学の医師もしくはオステオパシー医療の医師)または獣医師などの、医療専門家によって治療されている対象を意味する。
本明細書で用いているように、「投与」または「投与すること」は、薬学的に活性な成分の用量を脊椎動物に与える方法を意味する。
本明細書で用いているように、「用量」は、有効成分(例えば、オルニチンおよびフェニルアセテートまたはフェニルブチレート)の総量を意味する。
本明細書で用いているように、「単位用量」は、患者に1回に投与される治療薬の量を意味する。
本明細書で用いているように、「一日投与量」は、患者に1日に投与される治療薬の総量を意味する。
本明細書で用いているように、「治療有効量」または「薬学的有効量」は、治療効果を有する、治療薬の量を意味する。治療に有用である薬学的に活性な成分の用量は、治療有効量である。したがって、本明細書で用いているように、治療有効量は、臨床試験結果および/またはモデル動物試験により判断される所望の治療効果をもたらす治療薬の量を意味する。
本明細書で用いているように、「治療効果」は、疾患または障害の1つまたは複数の症状をある程度まで軽減する。例えば、治療効果は、対象によって伝達される主観的な不快感の減少(例えば、自己記入式患者質問票に記録された不快感の減少)により観察することができる。
「治療する」、「治療」または「治療すること」は、本明細書で用いているように予防および/または治療の目的のために化合物または医薬組成物を対象に投与することを意味する。「予防処置」という用語は、疾患または状態の症状をまだ示さないが、特定の疾患もしくは状態にかかり易い、またはそうでなければそのリスクがある対象を処置し、処置により患者が疾患または状態を発現する可能性が低くなることを意味する。「治療処置」という用語は、疾患または状態に既に罹患している対象に処置を施すことを意味する。
「フェニルアセテート」という用語は、本明細書で用いているように、以下の化学構造
を有するフェニル酢酸の陰イオン形を意味する。
「L−オルニチンフェニル酢酸」という用語は、本明細書で用いているように、L−オルニチン陽イオンおよびフェニル酢酸陰イオンからなる化合物を意味する。それは、以下の化学構造
を有する。
「フェニルブチレート」という用語は、本明細書で用いているように、以下の化学構造
を有するフェニル酪酸の陰イオン形を意味する。
「L−オルニチンフェニル酪酸」という用語は、本明細書で用いているように、L−オルニチン陽イオンおよびフェニル酪酸陰イオンからなる化合物を意味する。それは、以下の化学構造
を有する。
略語
BDL=胆管結紮
OP=オルニチンフェニル酢酸
HE=肝性脳症
MHE=潜在性肝性脳症
LT=肝移植
神経細胞喪失
ニューロンは、神経細胞としても公知であり、神経系の高度に特殊化した細胞である。ニューロンは、電気および化学信号により情報を処理し、伝達する電気的興奮性細胞である。ニューロンは、脳および中枢神経系(CNS)の脊髄および末梢神経系(PNAS)の神経節の中心的な構成要素である。感覚ニューロン、運動ニューロンおよび介在ニューロン(または連合ニューロン)を含むが、これらに限定されない、様々な種類のニューロンが存在する。ニューロン喪失(神経変性としても公知)の非限定的な症状は、ニューロンの死、ニューロン細胞数の減少、機能性ニューロン細胞の減少、ニューロンの構造の喪失、ニューロンの機能の喪失、ニューロンの分化の減少、ニューロンの増殖の減少またはそれらのいずれかの組合せであり得る。ニューロン喪失の多くの原因が存在する。例えば、ニューロン喪失は、加齢、疾患(例えば、限定されないが、神経変性および肝疾患)、神経毒性化学物質への曝露、損傷、無活動(inactivity)またはそれらのいずれかの組合せによって引き起こされ得る。
神経細胞喪失の状態は、対象における(例えば、対象の前頭皮質における)ニューロンの数の減少、および対象における(例えば、対象の前頭皮質における)機能性ニューロンの数の減少を含むが、これらに限定されない、様々な症状を有し得る。
肝疾患は、認知および運動機能不全を特徴とする精神神経合併症をしばしば伴う。末期肝疾患および肝性脳症(HE)の唯一の根治治療は、現在までのところ依然として肝移植(LT)である。新しい肝臓の移植後でさえ、持続性神経性合併症が依然として多くの肝移植レシピエントを襲う一般的な問題であることが見出された。肝移植は、術中ストレスならびに失血および低血圧を含む交絡因子を伴う大手術である。肝疾患患者における他の種類の外傷性出血は、場合によって患者におけるニューロン喪失をもたらす、失血および低血圧ももたらし得る。外傷性出血は、例えば、手術(例えば、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植、部分肝移植、肝切除および内視鏡検査))ならびに損傷によって引き起こされ得る。損傷によって引き起こされ得る非限定的な種類の創傷は、擦過傷、表皮剥離、血腫、破傷、切開、穿刺傷、挫傷、圧挫損傷および銃創を含む。LT治療を受けた後のまたは他の種類の外傷性出血に罹患している肝疾患患者における神経性合併症(例えば、ニューロン喪失)を予防し、かつ/または軽減するための療法の必要性がある。特定の理論により拘束されることなく、潜在性HE(MHE)の患者においては、危険にさらされた脳は、細胞損傷および死(例えば、神経細胞に細胞損傷および死)をもたらす低血圧性傷害を受けやすくなり得ると考えられる。
外傷性出血は、しばしば失血をもたらす。外傷性出血を経験しているまたは経験した人における失血の程度は、異なり得る。例えば、当人は、外傷性出血のために当人の全血液量または循環血液量の約、1%、5%、10%、12%、15%、18%、20%、22%、25%、28%、30%、32%、35%、38%、40%、45%、50%、60%、70%、80%またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲を失い得るまたは失う。いくつかの実施形態では、外傷性出血は、当人の全血液量の最大15%の失血を伴うクラスI出血をもたらす。いくつかの実施形態では、外傷性出血は、当人の全血液量の約15%〜30%の失血を伴うクラスII出血をもたらし得る。いくつかの実施形態では、外傷性出血は、当人の循環血液量の約30%〜40%の失血を伴うクラスIII出血をもたらし得る。いくつかの実施形態では、外傷性出血は、当人の循環血液量の40%を超える失血を伴うクラスIV出血をもたらし得る。当人は、例えば、約、50mL(ミリリットル)、60mL、90mL、100mL、150mL、200mL、300mL、400mL、500mL、600mL、700mL、800mL、900mL、1000mL、1100mL、1200mL、1300mL、1400mL、1500mL、1600mL、1700mL、1800mL、1900mL、2000mL、2100mL、2200mL、2300mL、2400mL、2400mL、2500mL、2800mL、3000mL、3500mL、4000mLまたはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の血液を失い得るまたは失う。いくつかの実施形態では、外傷性出血は、約750mL〜約2000mLの失血をもたらす。外傷性出血は、いくつかの実施形態では、失血による低血圧をもたらし得る。例えば、外傷性出血のため、当人の収縮期血圧は、90mmHg、80mHg、70mmHg、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHgまたはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、当人の収縮期血圧は、90mmHg、80mHg、70mmHg、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHgもしくは20mmHg未満またはより低い。いくつかの実施形態では、当人は、外傷性出血のため、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHg、20mmHg、10mmHg、5mmHg、もしくはこれらの値のいずれか2つの間の範囲、またはそれらのいずれかの組合せの拡張期血圧を有し得る。いくつかの実施形態では、当人は、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHg、20mmHg、10mmHgもしくは5mmHg未満またはより低い拡張期血圧を有し得る。
神経細胞喪失は、基礎状態(例えば、肝障害、失血または低血圧)の症状または結果であり得る。したがって、対象は、1つまたは複数の状態に関連する神経細胞喪失を有し得る。いくつかの実施形態では、神経細胞喪失は、肝疾患に関連する。肝疾患の非限定的な例は、肝内性胆汁うっ滞(アラジール症候群、胆汁性肝硬変)、脂肪肝(アルコール性脂肪肝、レイ症候群)、肝静脈血栓症、肝レンズ核変性、肝腫大、肝膿瘍(アメーバ性肝膿瘍)、肝硬変(例えば、アルコール性、胆汁性および実験的肝硬変)、アルコール性肝疾患(脂肪肝、肝炎および硬変)、寄生性(肝エキノコックス症、肝姪症、アメーバ性肝膿瘍)、黄疸(溶血性、肝細胞性および胆汁うっ滞性)、胆汁うっ滞、門脈高圧症、肝腫脹、腹水、肝炎(アルコール性肝炎、動物肝炎、慢性肝炎(例えば、自己免疫、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎および薬物性)、中毒性肝炎、ウイルス性ヒト肝炎(例えば、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎およびE型肝炎)、ウィルソン病、肉芽腫性肝炎、二次性胆汁性肝硬変、肝性脳症(例えば、潜在性肝性脳症)、静脈瘤、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、肝細胞腺腫、血管腫、胆石、肝不全(肝性脳症、急性肝不全)、ならびに肝臓新生物(血管筋脂肪腫、石灰化肝転移、嚢胞性肝転移、上皮腫瘍、線維層板型肝細胞がん、限局性結節性過形成、肝腺腫、肝胆嚢胞腺腫、肝芽腫、肝細胞癌腫、肝細胞がん、肝がん、肝血管内皮腫、間葉性過誤腫、肝の間葉性腫瘍、結節性再生性過形成、良性肝腫瘍(肝嚢胞[単純嚢胞、多嚢胞肝、肝胆嚢胞腺腫、総胆管嚢胞]、間葉性腫瘍[間葉性過誤腫、乳児血管内皮腫、血管腫、肝紫斑病、脂肪腫、炎症性偽腫瘍、種々雑多のもの]、上皮腫瘍[胆管上皮(胆管過誤腫、胆管腺腫)、肝細胞(腺腫、限局性結節性過形成、結節性再生性過形成)]、悪性肝腫瘍[肝細胞性、肝芽腫、肝細胞癌腫、胆管細胞、胆管がん、嚢胞腺がん、血管の腫瘍、血管肉腫、カポシ肉腫、血管内皮腫、他の腫瘍、胚肉腫、線維肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、癌肉腫、奇形腫、類癌腫、扁平上皮がん、原発性リンパ腫])、肝紫斑病、骨髄肝性ポルフィリン症、肝性(急性間欠性ポルフィリン症、晩発性皮膚ポルフィリン症)、ツェルウェーガー症候群)を含む。
いくつかの実施形態では、ニューロン喪失は、慢性肝疾患、例えば、肝炎または肝硬変に関連する。低血圧は、外科手術(例えば、肝移植)を経験したまたは外傷性出血に罹患した肝硬変患者における主要な合併症であり得る。特定の理論に拘束されることなく、外科手術または外傷性出血に関連する失血および低血圧が神経細胞の損傷および/または死をもたらし得ると考えられる。ニューロン喪失の状態は、失血および/または低血圧に関連し得るが、必ずしもそうではない。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態は、低血圧により引き起こされる。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態は、低血圧に関連する。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態は、失血により引き起こされる。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の状態は、失血に関連する。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失に対する治療を受ける対象は、肝疾患(例えば、末期肝疾患)を治療するための外科手術(例えば、肝移植)を受けた患者である。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失を予防するための治療を受ける対象は、肝疾患(例えば、末期肝疾患)に罹患しており、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)を受けようとしている患者である。いくつかの実施形態では、患者は、低血圧(例えば、周術期低血圧)に罹患しているまたは発現するリスクがある。いくつかの実施形態では、患者は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)に関連する1つまたは複数の神経性合併症に罹患している。いくつかの実施形態では、患者は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)に関連する1つまたは複数の神経性合併症を発現するリスクがある。
神経細胞は、ニューロン核(NeuN)、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、βIIIチューブリン(TuJ1)、ダブルコルチン(DCX)およびc−fosを含むが、これらに限定されない、当技術分野で公知の様々なニューロン特異的マーカーを用いて観察し、定量することができる。ニューロン喪失は、当技術分野で公知の多くの方法により決定することができる。例えば、主にin vitroでの応用のための、様々な生存率アッセイを用いて、神経細胞死を測定することができる。生存率アッセイの非限定的な例は、浴培地中に放出される細胞質酵素の量を測定する乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)放出アッセイ、細胞の細胞質から色素を排除する細胞の能力を測定するトリパンブルーおよびヨウ化プロピジウムアッセイ、テトラゾリウム塩のそのホルマザン産物への変換を定量化することにより生存細胞のミトコンドリア活性を測定する3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)アッセイ、ならびにトランスフェクトニューロンの比較的小規模な集団内のニューロンの生存率の指標としてのルシフェラーゼ発現の測定を詳述するアッセイを含む。例えば、Aras et al. Current Protocols in Neuroscience (2008)を参照されたい。アポトーシス解析(例えば、ウエスタンブロット)、免疫組織化学アッセイならびに神経細胞におけるカスパーゼ9様およびカスパーゼ3様活性の変化を示す酵素アッセイもニューロン喪失を測定するために用いることができる。多くの他のアッセイ、例えば、インピーダンス測定に基づくxCELLigenceシステム(Diemert et al., J. Neurosci. Methods, 203(1):69-77 (2012))を神経細胞死の実時間検出に用いることができる。いくつかの実施形態では、ニューロン喪失を免疫組織化学アッセイにより決定する。
神経細胞喪失の治療および予防
本明細書で開示するいくつかの実施形態は、オルニチンをフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートと組み合わせてそれを必要とする対象に同時投与することによりニューロン喪失の状態を治療または予防する方法を含む。いくつかのそのような実施形態は、治療処置を含み、いくつかの実施形態は、予防処置を含む。
それを必要とする対象は、ニューロン喪失の状態に罹患している患者またはニューロン喪失の状態が疑われるもしくは発現するリスクがある対象であり得る。対象は、肝疾患の症状(例えば、急性肝不全または急性肝代償不全)を有し得るまたは有し得ない。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患、例えば、慢性肝疾患に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、肝性脳症(HE)を有さない。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を有するが、肝疾患の重要な症状を示していない。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植、部分肝移植、肝切除および内視鏡検査)による治療を受けた肝疾患の患者である。いくつかの実施形態では、対象は、HEを治療するための外科手術(例えば、肝移植)による治療を受けたHEの患者である。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)による治療を受けようとしているHEの患者である。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)による治療を受けた潜在性HE(MHE)の患者である。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)による治療を受けようとしているMHEの患者である。それを必要とする対象は、肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)による治療を受けた慢性肝疾患の患者、または肝疾患を治療するための外科手術(例えば、肝移植)による治療を受けようとしている慢性肝疾患の患者でもあり得る。それを必要とする対象は、低血圧に罹患していても、していなくてもよい。いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、失血、例えば、外傷性出血(例えば、外科手術)により引き起こされた失血に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、MHEおよび低血圧に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、HEおよび低血圧に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、慢性肝疾患)および低血圧に罹患している。低血圧は、例えば、収縮期血圧が水銀の90ミリメートル(mmHg)、80mmHg、70mmHg、60mmHg、50mmHg、40mmHgまたは30mmHg未満であり得る。低血圧は、例えば、拡張期血圧が60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHg、20mmHg、10mmHg未満でもあり得る。いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、90mmHg、80mmHg、70mmHg、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHgもしくはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の収縮期血圧を有し、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHg、20mmHg、10mmHgもしくはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の拡張期血圧、またはそれらのいずれかの組合せを有する。いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、90mmHg、80mmHg、70mmHg、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHgもしくは20mmHgもしくはこれら未満の収縮期血圧を有し、60mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHg、20mmHg、10mmHg、5mmHgもしくはこれら未満もしくはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の拡張期血圧、またはそれらのいずれかの組合せを有する。
本明細書で開示する方法は、本明細書で述べたそれを必要とする対象を同定することを含み得る。いくつかの実施形態では、対象は、低血圧に罹患している。低血圧は、例えば、失血または外傷性出血により引き起こされ得る。いくつかの実施形態では、低血圧は、外科手術、例えば、肝疾患を治療するための外科手術により引き起こされる。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を有し、外傷性出血に罹患していた患者である。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を有し、外傷性出血のリスクがあるまたはそれを経験すると予期される患者である。外傷性出血は、例えば、外科手術(例えば、肝移植)または外傷性損傷により引き起こされ得る。外傷性出血は、いくつかの実施形態では、失血および/または低血圧をもたらし得る。
いくつかの実施形態では、方法は、神経細胞喪失の状態に罹患している対象または神経細胞喪失の状態を疑われるもしくは発現するリスクがある対象を同定することと、オルニチンをフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートと組み合わせて対象に同時投与することとを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で開示する方法は、対象における神経細胞喪失の状態の存在または対象における神経細胞喪失の状態を発現するリスク/可能性についての知識を得ることと、オルニチンをフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートと組み合わせて対象に同時投与することとを含む。いくつかの実施形態では、方法は、低血圧に罹患している対象を同定することを含む。
神経細胞喪失の変化、例えば、神経細胞喪失の低減または加速は、例えば、神経細胞死の数の変化を検出すること、神経細胞の構造の変化を検出すること、神経細胞の機能の変化を検出すること、または対象のそれらのいずれかの組合せにより、検出することができる。神経細胞喪失は、例えば、神経細胞の総数の減少、機能性神経細胞の数の減少、生存神経細胞の数の減少、またはそれらのいずれかの組合せであり得る。神経細胞喪失は、例えば、神経細胞の死の増加、機能性神経細胞の死の増加、機能性神経細胞の分化もしくは増殖の減少、神経細胞の前駆細胞の分化もしくは増殖の減少、またはそれらのいずれかの組合せによって引き起こされ得る。
本明細書で開示するいくつかの実施形態は、オルニチンをフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートと組み合わせてそれを必要とする対象に同時投与することによって神経細胞喪失の状態を治療または予防する方法を提供する。いくつかの実施形態は、オルニチンをフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートと組み合わせて投与する前に神経細胞喪失の状態を有するまたは発現するリスクがあると対象を同定することを含み得る。
「同時投与」とは、2つまたはそれよりも多くの薬剤をいつまたはどのようにして実際に投与するかを問わず、それらを患者の血流中に同時に見出すことができることを意味する。一実施形態では、薬剤を同時に投与する。1つのそのような実施形態では、併用投与は、薬剤を単一剤形に混ぜ合わせることによって達成される。他の実施形態では、薬剤を連続して投与する。一実施形態では、薬剤を経口などの、同じ経路により投与する。他の実施形態では、1つを経口投与し、もう1つをi.v.投与するなどの、異なる経路により投与する。
いくつかの実施形態では、同時投与は、神経細胞の死(例えば、神経細胞のアポトーシス)を治療するまたはその可能性を低下させる、対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させるのに有用である。細胞ストレスタンパク質の非限定的な例は、熱ショックタンパク質(hsp)(例えば、hsp27、hsp32、hsp40、hsp60、hsp70、hsp90およびhsp105)ならびにカスパーゼ(例えば、カスパーゼ3、カスパーゼ7およびカスパーゼ9)を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のうちの少なくとも1つは、hsp32、hsp70およびカスパーゼ3である。いくつかの実施形態では、組合せ薬の投与により、肝硬変などの既存の慢性肝疾患を有する患者における神経細胞喪失が低減または予防される。したがって、いくつかの実施形態では、神経細胞喪失の状態も有する、慢性肝疾患を有する患者に組合せ薬を投与する。いくつかの実施形態では、低血圧の状態も有する、慢性肝疾患を有する患者に組合せ薬を投与する。いくつかの実施形態では、神経細胞死の状態の治療および/または予防は、対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される。
特定の理論に拘束されるものではないが、いくつかの実施形態では、同時投与は、アポトーシスの予防または減少への効果により、神経細胞喪失の状態を予防または軽減する。いくつかの実施形態では、アポトーシスの減少は、神経細胞喪失の状態の治療または予防をもたらす。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示する方法および組成物は、神経細胞(例えば、機能性神経細胞)の喪失を予防し、かつ/または減少し得る。神経細胞は、例えば、前頭皮質、視覚皮質、小脳皮質、大脳皮質、運動皮質、動眼核、小脳および大脳基底核を含むが、これらに限定されない、対象の1つまたは2つの特定の領域における神経細胞であり得る。方法および組成物は、例えば、神経細胞の喪失の発現を予防または遅らせることができる。いくつかの実施形態では、神経細胞の喪失が起こることを予防する。いくつかの実施形態では、神経細胞の喪失の発現を遅らせる。遅延は、例えば、数日、数週間または数カ月であり得る。いくつかの実施形態では、神経細胞の喪失の発現を少なくとも、または少なくとも約、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10週間またはそれよりも多くの週遅らせる。いくつかの実施形態では、神経細胞の喪失の発現を少なくとも、または少なくとも約、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10週間またはそれよりも多くの月遅らせる。
本明細書で開示する方法および組成物は、いくつかの実施形態では、ニューロン喪失の速度を低下させることができる。ニューロン喪失は、例えば、ニューロンの総数の喪失、機能性ニューロンの数の喪失、またはその組合せであり得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示する方法および/または組成物による治療を受けているまたは受けた患者における神経細胞の喪失の速度は、治療を受けていない患者と比較して少なくとも、または少なくとも約、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%または99%低下する。いくつかの実施形態では、方法および/または組成物は、治療を受けているもしくは受けた患者における神経細胞の喪失の速度を、治療を受けていない患者と比較して、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%もしくは99%、または約、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%もしくは99%、あるいはこれらの値のいずれか2つの間の範囲、低下させる。いくつかの実施形態では、方法および組成物は、神経細胞の最終的喪失を減少させる。例えば、治療を受けているまたは受けた患者における神経細胞の最終的喪失は、治療を受けていない患者における神経細胞の最終的喪失の最大で、または最大で約、1%、3%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%または99%であり得る。いくつかの実施形態では、治療を受けているまたは受けた患者における神経細胞の最終的喪失は、治療を受けていない患者における神経細胞の最終的喪失の、1%、3%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%もしくは99%、または約、1%、3%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%もしくは99%、あるいはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。
いくつかの実施形態では、方法および組成物は、治療を受けているまたは受けた患者における神経細胞の総数または機能性神経細胞の数が治療を受けていない患者における神経細胞の総数または機能性神経細胞の数より少なくとも、または少なくとも約、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%またはそれを超えて高くなるように神経細胞の最終的喪失を減少させる。いくつかの実施形態では、方法および組成物は、治療を受けているまたは受けた患者における神経細胞の総数または機能性神経細胞の数が治療を受けていない患者における神経細胞の総数または機能性神経細胞の数より5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲高くなるように神経細胞の最終的喪失を減少させ得る。

いくつかの実施形態では、オルニチンおよびフェニルアセテートまたはフェニルブチレートを薬学的に許容される塩として投与する。「薬学的に許容される塩」という用語は、化合物の生物学的有効性および特性を保持し、医薬品に用いるのに生物学的にまたはその他の点で望ましくないものではない塩を意味する。多くの場合、本明細書で開示する化合物は、アミノおよび/もしくはカルボキシル基またはそれと類似の基の存在により酸および/または塩基塩を形成することができる。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸により形成され得る。塩を得ることができる無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などを含む。塩を得ることができる有機酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などを含む。薬学的に許容される塩は、無機および有機塩基を用いて形成させることもできる。塩を得ることができる無機塩基は、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどを含む塩基を含み、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩がとりわけ好ましい。いくつかの実施形態では、本明細書で開示する化合物の無機塩基による処理は、Li、Na、K、Mg2+およびCa2+などのような無機陽イオンを含む塩形を得るための、化合物からの活性な水素の喪失をもたらす。塩を得ることができる有機塩基は、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂など、具体的にはイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびエタノールアミンなどを含む。多くのそのような塩は、1987年9月11日に公開された国際公開第87/05297号パンフレット(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、オルニチンをオルニチンHCl塩として投与する。いくつかの実施形態では、フェニルアセテートまたはフェニルブチレートをそれらのナトリウム塩として投与する。いくつかの実施形態では、オルニチンおよびフェニルアセテートまたはフェニルブチレートを互いの塩(例えば、オルニチンフェニル酢酸)として投与する。
医薬組成物および投与方法
オルニチン(例えば、L−オルニチン)およびフェニルアセテートまたはフェニルブチレートは、別個にまたは単一剤形で投与することができる。一実施形態では、組合せ薬をオルニチンフェニル酢酸塩としてまたはオルニチンフェニル酢酸塩の溶液として投与する。
フェニルアセテート(またはフェニル酢酸塩)およびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせたオルニチンの異なる形態の組成物が、それら全体が参照により組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0119554号明細書および第2010/0280119号明細書に記載された。いくつかの実施形態では、オルニチンおよびフェニルアセテートが、オルニチンフェニル酢酸またはその生理学的に許容される塩として存在し、かつ/または投与される。いくつかの実施形態では、オルニチンが、遊離単量体アミノ酸またはその生理学的に許容される塩として存在し、かつ/または投与される。いくつかの実施形態では、フェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つが、フェニル酢酸ナトリウムまたはフェニル酪酸ナトリウムとして存在し、かつ/または投与される。いくつかの実施形態では、オルニチンの生理学的に許容される塩ならびにフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つの生理学的に許容される塩を対象に投与する。
本明細書で開示するように、オルニチンならびにフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートは、生理学的に許容される界面活性剤、担体、希釈剤、賦形剤、平滑化剤、懸濁化剤、フィルム形成物質、コーティング助剤またはそれらの組合せを含む医薬組成物として投与するために製剤化することができる。いくつかの実施形態では、オルニチンならびにフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートは、薬学的に許容される担体または希釈剤とともに投与するために製剤化する。オルニチンならびにフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートは、製薬分野で常用されている薬学的に許容される標準的担体(複数可)および/または賦形剤(複数可)を含む医薬として製剤化することができる。製剤の正確な性質は、所望の投与経路を含むいくつかの因子に依存する。一般的に、オルニチンならびにフェニルアセテートおよび/またはフェニルブチレートは、経口、静脈内、胃内、血管内または腹腔内投与用に製剤化する。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Remington's The Science and Practice of Pharmacy, 21st Ed., Lippincott Williams & Wilkins (2005)に開示されているような、標準的な医薬製剤技術を用いることができる。
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質に対するそのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野で周知である。通常の媒体または薬剤が有効成分と不適合である場合を除いて、治療用組成物におけるその使用が予期される。さらに、当技術分野で一般的に使用されているような様々な佐剤を含めることができる。医薬組成物に様々な成分を含めることについて考慮すべき事柄は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Gilman et al. (Eds.) (1990); Goodman and Gilman's: The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th Ed., Pergamon Pressに記載されている。
薬学的に許容される担体またはその成分としての機能を果たし得る物質のいくつかの例は、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖;トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロースおよびその誘導体;粉末状トラガント;モルト;ゼラチン;タルク;ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウムなどの固体滑沢剤;硫酸カルシウム;落花生油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびカカオ脂などの植物油;プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール;アルギン酸;TWEENSなどの乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウムなどの湿潤剤;着色料;着香料;打錠剤;安定化剤;抗酸化剤;保存剤;発熱物質不含有水;等張食塩液;ならびにリン酸緩衝溶液である。
対象化合物とともに使用される薬学的に許容される担体の選択は、化合物を投与する手段によって基本的に決定される。
本明細書で述べる組成物は、好ましくは単位剤形で供給される。本明細書で用いているように、「単位剤形」は、医療業務規範に従って、1回の投与で、動物、好ましくは哺乳動物対象への投与に適する量の化合物を含む組成物である。しかし、単一または単位剤形の調製は、剤形が1日1回または治療コース当たり1回投与されることを意味しない。そのような剤形は、1日1回、2回、3回またはそれよりも多くの回数投与することが企図され、一定の期間(例えば、約30分から約2〜6時間)にわたる注入として投与するか、または持続注入として投与することができ、単回投与は特に除外されないが、治療の過程で複数回投与することができる。当業者は、製剤が治療の全コースを具体的に企図するものではなく、そのような決定は、製剤の分野ではなく治療の分野の当業者に委ねられることを認識する。
上述の有用な組成物は、様々な投与経路用、例えば、経口、鼻、直腸、局所(経皮を含む)、眼、大脳内、頭蓋内、くも膜下、動脈内、静脈内、筋肉内または他の非経口投与経路用の様々な適切な形態のいずれかであり得る。当業者は、経口および鼻用組成物は、吸入により投与され、利用可能な方法を用いて製造される組成物を含むことを十分に理解する。所望の特定の投与経路によって、当技術分野で周知の様々な薬学的に許容される担体を用いることができる。薬学的に許容される担体は、例えば、固体または液体増量剤、希釈剤、ヒドロトロピー、界面活性剤および封入物質を含む。化合物の阻害活性を実質的に妨げない、任意選択の薬学的に活性な物質を含めることができる。化合物とともに用いる担体の量は、化合物の単位用量当たりの投与のための実際的な量の物質を供給するのに十分である。本明細書で述べる方法に有用な剤形を製造するための技術および組成物は、すべてが参照により本明細書に組み込まれる、以下の参考文献に記載されている:Modern Pharmaceutics, 4th Ed., Chapters 9 and 10 (Banker & Rhodes, editors, 2002)、Lieberman et al., Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets (1989)、およびAnsel, Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms 8th Edition (2004)。
錠剤、カプセル剤および顆粒剤のような固体の形態を含む、様々な経口剤形を使用することができる。錠剤は、適切な結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤、着色料、着香料、流動誘導剤(flow-inducing agents)および溶融助剤を含む、圧縮錠剤摩砕物、腸溶、糖衣、フィルムコーティングまたは多重圧縮錠剤であり得る。液体経口剤形は、適切な溶媒、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、希釈剤、甘味料、溶融助剤、着色料および着香料を含む、非発泡顆粒剤から復元された水剤、乳剤、懸濁剤、液剤および/または懸濁剤、ならびに発泡顆粒剤から復元された発泡製剤を含む。
経口投与用の単位剤形の調製に適する薬学的に許容される担体は、当技術分野で周知である。錠剤は一般的に、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトースおよびセルロースなどの不活性希釈剤;デンプン、ゼラチンおよびスクロースなどの結合剤;デンプン、アルギン酸およびクロスカルメロースなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびタルクなどの滑沢剤のような、通常の薬学的に適合性の佐剤を含む。二酸化ケイ素などの滑剤は、粉末混合物の流動特性を改善するために用いることができる。FD&C色素などの着色料は、外観のために加えることができる。アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミントおよび果実着香料などの、甘味料および着香料は、咀しゃく錠用の有用な佐剤である。カプセル剤は、一般的に上で開示した1つまたは複数の固体希釈剤を含む。担体成分の選択は、決定的でない、味、費用および貯蔵安定性のような二次的考慮に依存するものであり、当業者によって容易に行うことができる。
経口組成物は、液剤、乳剤、懸濁剤なども含む。そのような組成物の調製に適する薬学的に許容される担体は、当技術分野で周知である。シロップ剤、エリキシル剤、乳剤および懸濁剤用の担体の一般的な成分は、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトールおよび水を含む。懸濁剤については、一般的な懸濁化剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、AVICEL RC−591、トラガントおよびアルギン酸ナトリウムを含み、一般的な湿潤剤は、レシチンおよびポリソルベート80を含み、一般的な保存剤は、メチルパラベンおよび安息香酸ナトリウムを含む。経口液体組成物は、上で開示した甘味料、着香料および着色料などの1つまたは複数の成分も含み得る。
対象化合物の全身送達を達成するために有用な他の組成物は、舌下、口腔および鼻剤形を含む。そのような組成物は、一般的に、スクロース、ソルビトールおよびマンニトールなどの1つまたは複数の可溶性増量物質;ならびにアラビアゴム、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤を含む。上で開示した滑剤、滑沢剤、甘味料、着色料、抗酸化剤および着色料も含めることができる。
局所使用のために、本明細書で開示した化合物を含むクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、液剤または懸濁剤などを用いる。局所製剤は、一般的に医薬担体、共溶媒、乳化剤、浸透促進剤、保存システムおよび皮膚軟化剤で構成され得る。
静脈内投与のために、本明細書で述べた化合物および組成物は、生理食塩水またはデキストロース溶液などの、薬学的に許容される希釈剤に溶解または分散させることができる。所望のpHを達成するために、NaOH、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、HClおよびクエン酸を含むが、これらに限定されない、適切な賦形剤を含めることができる。様々な実施形態では、最終組成物のpHは、2〜8、または好ましくは4〜7の範囲にある。抗酸化賦形剤は、重亜硫酸ナトリウム、アセトン−重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒド−スルホキシル酸ナトリウム(sodium formaldehyde, sulfoxylate)、チオ尿素およびEDTAを含み得る。最終静脈内組成物に見出される適切な賦形剤の他の非限定的な例は、リン酸ナトリウムまたはカリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチンならびにデキストロース、マンニトールおよびデキストランなどの炭水化物を含み得る。さらなる許容される賦形剤は、両方がそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる、Powell, et al., Compendium of Excipients for Parenteral Formulations, PDA J Pharm Sci and Tech 1998, 52 238-311およびNema et al., Excipients and Their Role in Approved Injectable Products: Current Usage and Future Directions, PDA J Pharm Sci and Tech 2011, 65 287-332に記載されている。静菌または静真菌溶液を得るために、硝酸フェニル水銀、チメロサール、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、フェノール、クレゾールおよびクロロブタノールを含むが、これらに限定されない、抗菌剤も含めることができる。
静脈内投与用の組成物は、投与直前に滅菌水、生理食塩水または水中デキストロースなどの適切な希釈剤で復元する1つまたは複数の固体の形態で介護者に供給することができる。他の実施形態では、組成物は、非経口投与することができる状態の溶液で供給される。さらなる他の実施形態では、組成物は、投与前にさらに希釈する溶液で供給される。本明細書で述べた化合物および他の薬剤の組合せを投与することを含む実施形態では、組合せを介護者に混合物として供給することができ、または介護者が投与前に2つの薬剤を混合することができ、または2つの薬剤を別個に投与することができる。
非ヒト動物試験において、可能な製剤の適用をより高い用量レベルで開始し、所望の効果がもはや得られなくなるまでまたは有害な副作用が消失するまで用量を減少させる。用量は、所望の効果および治療指標によって、広く及び得る。一般的に、用量は、約0.1mg/kg〜4000mg/kg体重、好ましくは約80mg/kg〜1600mg/kg体重であり得る。あるいは、当業者により理解されるように、用量は、患者の表面積に基づいて計算することができる。
治療される状態の重症度および反応性によって、投与は、徐放性組成物の単回投与であってもよく、治療のコースは、数日から数週間または治癒がもたらされるまでもしくは疾患状態の低減が達成されるまで継続される。投与される組成物の量は、もちろん、治療を受ける対象、苦痛の重症度、投与方法、処方医師の判断を含む多くの因子に依存する。本明細書で開示した化合物または化合物の組合せは、1日当たり0.1mg/kg〜4000mg/kg患者の体重の用量で、経口でまたは注射により投与することができる。成人向けの用量範囲は、一般的に1g〜100g/日である。錠剤または個別の単位で供給される他の剤形は、そのような用量でまたは例えば、1g〜60g(例えば、約5g〜20g、約10g〜50g、約20g〜40g、または約25g〜35g)を含む複数の同じ単位として有効である量の本明細書で開示した化合物または化合物の組合せを好都合に含み得る。患者に投与される化合物の正確な量は、主治医の責任である。しかし、用いられる用量は、患者の年齢および性、治療する正確な障害およびその重症度を含む多くの因子に依存する。また、投与経路は、状態およびその重症度によって異なり得る。オルニチンの、またはフェニルアセテートもしくはフェニルブチレートの一般的な用量は、そのようなパラメーターによって、体重1kg当たり0.02g〜1.25g、例えば、体重1kg当たり0.1g〜0.5gであり得る。いくつかの実施形態では、オルニチンの、またはフェニルアセテートもしくはフェニルブチレートの用量は、1g〜100g、例えば、10g〜80g、15g〜60g、20g〜40g、または25g〜35gであり得る。いくつかの実施形態では、オルニチンおよびフェニルアセテート/フェニルブチレートは、10:1〜10:1、例えば、5:1〜1:5、4:1〜1:4、3:1〜1:3、2:1〜1:2、または約1:1の重量比で投与することができる。医師は、個々の対象向けのオルニチンの、およびフェニルアセテートまたはフェニルブチレートの必要な用量を決定することができる。
本明細書で開示した化合物または化合物の組合せの医薬組成物の正確な処方、投与経路および用量は、患者の状態を考慮して個々の医師が選択することができる。(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Fingl et al. 1975, in "The Pharmacological Basis of Therapeutics,"を参照、特に1章を参照)。一般的に、患者に投与される組成物の用量範囲は、約0.1〜約4000mg/kg患者の体重であり得る。用量は、患者の必要に応じて、1日または複数の日数の経過中に投与される1回量または一連の2回もしくはそれよりも多くの回数分量であり得る。化合物のヒト用量が少なくとも何らかの状態について確立された場合、本開示は、それらの同じ用量を、または確立されたヒト用量の約0.1%〜約5000%、より好ましくは約25%〜約1000%を使用する。ヒト用量が確立されていない場合、新たに発見された医薬組成物の場合と同様に、適切なヒト用量は、ED50もしくはID50値から、または動物における毒性試験および有効性試験により適格とされた、in vitroもしくはin vivo試験から得られた他の適切な値から推測することができる。
主治医は、毒性または臓器機能不全のため、投与をどのようにして、またいつ終わらせ、中断し、または調節するかを知っているであろう、ということを注意すべきである。逆に、主治医は、臨床的反応が十分でない(毒性を除く)場合には、治療をより高いレベルに調節することも知っているであろう。目的の障害の管理における投与量の大きさは、治療する状態の重症度および投与経路によって異なる。状態の重症度は、例えば、標準的な予後評価法により一部、評価することができる。さらに、用量およびおそらく投与頻度は、個々の患者の年齢、体重および反応によっても異なる。上で述べたものと同等のプログラムを獣医学に用いることができる。
正確な用量は、薬物ごとに決定されるが、大部分の場合、用量に関するある程度の一般化を行うことができる。薬学的に許容される塩の投与の場合、用量は、遊離塩基として計算することができる。いくつかの実施形態では、組成物を1日1〜4回投与する。あるいは本明細書で開示した化合物または化合物の組合せの組成物は、好ましくは1日最大100gの各有効成分の用量で持続静脈内注入により投与することができる。当業者により理解されるように、特定の状況では、特に侵襲的疾患または感染を効果的かつ積極的に治療するために上述の好ましい用量範囲を超える、またはさらにはるかに超える量の本明細書で開示した化合物を投与することが必要であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示した化合物または化合物の組合せは、継続的療法の期間、例えば、1週間もしくはそれよりも多くの週、または数カ月間もしくは数年間にわたり投与する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示した化合物(複数可)または化合物の組合せの投与計画は、ある期間にわたり投与するものであり、その期間は、例えば、少なくとも約1週間から少なくとも約4週間まで、少なくとも約4週間から少なくとも約8週間まで、少なくとも約4週間から少なくとも約12週間まで、少なくとも約4週間から少なくとも約16週間まで、またはより長い期間であり得る。本明細書で開示した化合物(複数可)または化合物の組合せの投与計画は、1日3回、1日2回、連日、隔日、週3回、隔週、月3回、月1回、実質的に継続的にまたは継続的に投与することができる。
(実施例)
本出願の実施形態は、本開示の範囲を限定することが全く意図されていない、以下の実施例においてさらに詳細に開示される。
BDLラットにおけるin vivo効果
MHEを有する6週胆管結紮(BDL)ラットおよびそれぞれの対照(SHAM)を用いた。30および60mmHgの平均動脈圧(低血圧)まで血液を大腿動脈から抜き出し(血液量減少を誘導する)、120分間維持した。蛍光マイクロスフェア(1×10マイクロスフェア/ml)を、上腕動脈を介して注射することにより脳血流量(BCF)を評価した。屠殺後に、アポトーシス解析(ウエスタンブロット)および神経細胞計数(免疫組織化学)のために脳を採取した。別個の群において、BDLラットをオルニチンフェニル酢酸(OP;OCR−002)(1g/kg)によりMHEについて3週間にわたり治療した。
低血圧を有さないBDLラットおよびSHAM手術対照の両方が細胞損傷またはニューロン喪失を示さなかった。しかし、低血圧(30および60mmHg)後のBDLラットは、低血圧SHAM手術対照と比較して前頭皮質における神経細胞数の有意な減少(NeuN+DAPIおよびクレシルバイオレットを使用)を示した。さらに、ニューロン喪失は、細胞ストレスタンパク質hsp32、hsp70およびカスパーゼ3の増加に関連しており、アポトーシス細胞死が示唆された。CBFは、BDLラットにおいてSHAMと比較して低下し、低血圧傷害の程度と相関していた。OPにより治療したBDLラットは、低血圧後の神経細胞死をもたらさなかった。
これらの結果は、MHEを有する肝硬変患者が低血圧誘発性神経細胞喪失をより受けやすいことを実証するものである。さらに、これらの結果は、HE(例えば、MHE)を有し、「虚弱脳」を有する患者は、肝移植中にさらに悪くなり、結果として不良な神経学的転帰をもたらすことを支持している。MHEおよび低血圧の組合せは、肝移植後の多くの肝硬変患者に認められる持続性の神経学的合併症の原因であり得る。
これらの結果は、例えば、LT後に起こる神経性合併症のリスクを低下させる、MHE患者におけるOPによるニューロンに対する保護効果を実証するものである。さらに、これらのデータは、ニューロン喪失の治療(予防を含む)におけるオルニチンフェニル酢酸の使用を支持している。
肝移植による治療を受けた肝性脳症患者におけるニューロン喪失の治療
この実施例は、L−オルニチンフェニル酢酸の組合せ(OP)による治療が肝移植による治療を受けた肝性脳症(HE)患者におけるニューロン喪失を減少させるかどうかを判定するためのものである。
肝移植を受けたHE患者をプラセボまたはOPの例えば、経口投与を受けるように無作為化する。患者のそれぞれの神経細胞数をプラセボまたはOPを投与する前および後に測定する。OPの投与が患者におけるニューロン喪失を減少させるのに有効であると予期される。
肝移植による治療を受けようとしている肝性脳症患者におけるニューロン喪失の治療
この実施例は、L−オルニチンフェニル酢酸の組合せ(OP)による治療が肝移植による治療を受けようとしている肝性脳症(HE)患者におけるニューロンの喪失を予防することができるかどうかを判定するためのものである。
肝移植を受けようとしているHE患者を、患者を肝移植により治療する前にプラセボまたはOPの例えば、経口投与を受け始めるように無作為化する。患者のそれぞれの神経細胞数をプラセボまたはOPを投与する前および後、ならびに肝移植による治療の前および後に測定する。OPの投与が患者における肝移植により引き起こされるニューロン喪失を予防するのに有効であると予期される。
OP治療によるニューロン喪失の予防
実験設計および解析
この実施例では、麻酔後の6週BDLおよびSHAM手術ラットにおける2時間低血圧を誘発した。6週BDLラットは、高アンモニア血症、脳浮腫および自発運動量の障害、空間記憶および学習欠損を示した。動物の他の組において、3週BDLラットを3週間にわたり強制経口投与によりオルニチンフェニル酢酸(OP;1g/kg)により治療した。次いで、OP治療BDLラットおよびそれぞれの対照における2時間低血圧を誘発した。すべての実験をカナダ動物管理協会(Canadian Council on Animal Care)のガイドラインに従って行った。実験設計の略図を図1に示す。
低血圧の誘発:低血圧は、動物の大腿動脈から血液を抜き取ることにより誘発した。最初に、Sprague−Dawleyラット(175〜200g)をイソフルランにより麻酔して、Bosoi et al., Hepatology (2011) 53:1995-2002に以前に記載されたように胆管結紮(BDL)または対照手術(SHAM)を実施した。大腿動脈を外科的に露出させて、24Gカテーテルを挿入し、次いでこれを血圧計に接続した。これにより、動物の血圧(BP)をモニターし、120分間にわたり30、60または90mmHgに維持しながら動物から血液を抜き取ることができた。供試動物の体温は、加熱パッドを用いることによって37℃に維持した。
組織の準備:ラット脳を採取し、動物の前頭皮質を切開し、溶解緩衝液(50mM Tris、pH7.5、1mM EDTA、1/500冷プロテアーゼ阻害剤カクテル;Roche)中でホモジナイズした。ホモジネートを4℃、30,000gで40分間遠心分離した。上清を脳細胞質ゾル画分として用いた。タンパク質含量は、Lowry et al., J Biol Chem (1951) 193:265-275に記載されている方法に従って決定した。
NeuNおよび切断カスパーゼ3発現:タンパク質(20μg)を9%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にロードし、二フッ化ポリビニリデン膜に転写した。TBS−T緩衝液(1mM Tris pH7.5、10mM NaClおよび0.5%Tween−20)中5%乳で、室温で1時間ブロックした後、膜を5%乳−TBS−T緩衝液中1:1000の希釈度のNeuN(EMD Millipore、Germany)または切断カスパーゼ3(Cell Signaling Technology、Danvers、MA)抗体中で1時間インキュベートした。NeuNは、ニューロン核に結合することが公知であり、切断カスパーゼ3は、周知のアポトーシスマーカーである。膜をTBS−T緩衝液で5分間にわたり6回洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合させたそれらの対応する二次抗体(1:10000)とともに室温で1時間インキュベートした。TBS−Tで5分間6回の洗浄後、膜を化学発光試薬に曝露し、X線フィルム上で探査した。タンパク質ロード量の対照のために、GAPDH(Sigma)を1:100000の希釈度で用いた。
免疫蛍光および組織学:脳の採取の前にラットを生理食塩水およびホルマリン10%で潅流した。脳切片(50μm)を、ビブラトームを用いて作製し、PBSを含む24ウエルプレートに移した。前頭皮質における神経細胞の評価は、NeuN抗体を用いて免疫蛍光により行った。最初に、脳切片をPBS−0.5% Triton X−100−10%ロバ血清でブロックし、30分間インキュベートした。インキュベートした後、それらをPBSで5分間にわたり3回洗浄した。切片を一次抗体(ブロッキング緩衝液中NeuN 1:200またはカスパーゼ3 1:200)に4℃で終夜曝露した。3回の洗浄後、切片をPBS−0.5% Triton X−100中二次抗体(Alexa488発蛍光団に結合させたマウスIgG 1:200またはAlexa594に結合させたウサギIgG)に曝露し、暗所で、室温で30分間インキュベートした。洗浄後、(4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)DAPIを加え(1μg/ml)、PBSですすいだ。次いで切片を顕微鏡スライド上にのせ、蛍光顕微鏡分析(Zeiss)のために封入剤を加えた。ニューロンの染色は、Lange et al. Experimental Neurology (1999) 158:254-260により記載されているようにクレシルバイオレット染色(0.01%)とその後の濃度を漸増したエタノールによる脱水によっても得た。
多くの行動試験を実施した。高架式十字迷路試験のために、屠殺の4日前に、ラットを高架式十字迷路装置(迷路が100x100cmに挿入されているボックス、走路:10x45cm)に10分間入れ、不安および探索行動について評価した。ラットは、それらの探索的性質および開放空間に対するそれらの恐怖により葛藤する。閉鎖走路は、探索の価値を与える開放走路と比較して動物に安全な環境を与えた。Panlab追跡システムを用いて過ごした時間を開放走路と閉鎖走路とを対比して定量した。オープンフィールド試験では、屠殺の当日に、不安について試験するためにラットをオープンフィールド(アリーナ:黒色プラスチック壁を備えた90x90x40cm)に入れた。高架式十字迷路と同様に、げっ歯類は、開放部分に対する先天性の恐怖を有し、新しい環境を探索することにも好奇心を示す。ラットにアリーナを10分間探索させることによって、この課題は、追跡システム(Panlab)により、中間または中央部分と比較して壁の部分で移動した距離(cm)および過ごした時間(秒、「s」)を評価することを可能にする。
アンモニアレベル:血漿アンモニアレベルを(1)SHAM動物、(2)BDL動物および(3)OP群により治療したBDL動物について評価し、常用の生化学技術を用いて測定した。
統計解析:データは、平均値±平均値の標準誤差(SEM)として表した。GraphPad Prism4を用いて差の有意性をANOVAとそれに続くNewman−KeulsまたはTukey事後検定により検定した。p<0.05の確率値は、統計的に有意であると見なした。
結果
NeuNは、ニューロンの核抗原であり、ニューロン数を測定するためのバイオマーカーとして用いた。図2AにNeuN染色に基づくニューロン数の結果を示し、図2BにNeuN染色とGAPDH染色(対照)との強度の比を示し、図2Cに低血圧の誘発の非存在下のラットおよび30、60または90mmHgの血圧の誘発性低血圧を有するラットにおけるNeuNおよびGAPDHタンパク質の発現レベルを示す。図3に60mmHgの血圧の誘発性低血圧を有するSHAMおよびBDLラットにおけるNeuNタンパク質の免疫蛍光染色を示す。図2A〜Cおよび3に示すように、SHAMおよびBDLラットは、誘発性低血圧を有さない場合に同様の数のニューロンを有していた。低血圧の後のBDLラット、例えば、30または60mmHgの血圧の誘発性低血圧を有するBDLラットに有意なニューロン喪失が認められた。対照的に、誘発性低血圧(例えば、30、60または90mmHgの血圧)を有するSHAM手術ラットに有意なニューロン喪失は認められなかった。
カスパーゼ3は、ニューロンの死に関連する、アミロイド−ベータ4A前駆体タンパク質の切断に関与する主要なカスパーゼであることが見出された。BDLおよびSHAMラットにおけるニューロン喪失を決定するために、切断カスパーゼ3のタンパク質レベルを測定した。図4A〜Bに示すように、SHAMおよびBDLは、同等の切断カスパーゼ3のレベルを有するが、60mmHgの血圧の低血圧の誘発の後のBDLラットにおける切断カスパーゼ3のレベルが有意に増加した。
血漿アンモニアレベルを(1)SHAM動物、(2)BDL動物および(3)OPにより治療したBDL動物について測定した。アンモニアレベルは、SHAM動物と比較してBDL動物において有意に高く、OP治療後のBDL動物において有意に低下した。図6に(1)SHAM動物、(2)BDL動物および(3)OPにより治療したBDL動物において実施した行動試験の結果を示す。図6はMHEの治療におけるOPの有益な効果を実証するものである。
ニューロン数およびニューロン喪失は、(1)SHAMラット、(2)60mmHgの血圧の誘発性低血圧を有するBDLラットおよび(3)60mmHgの血圧の誘発性低血圧を有し、OPにより治療したBDLラットにおけるNeuNおよびカスパーゼ3をそれぞれ検出することによっても決定した。結果を図7Aに示す。図7Bに同じ3つの群の動物におけるNeuNタンパク質の免疫蛍光染色を示し、図7Cに同じ3つの群の動物におけるNeuNおよび切断カスパーゼ3タンパク質レベルのウエスタンブロット結果を示す。図7A〜Cは、OP治療が低血圧誘発性ニューロン喪失を予防することを実証するものである。
前述の実施形態の少なくとも一部において、実施形態に用いられる1つまたは複数の要素は、他の実施形態に交換可能な方法で用いることができる。ただし、そのような交換が技術的に実行可能でない場合を除く。特許請求の範囲に記載の内容の範囲から逸脱することなく、上述の方法および構造について様々な他の削除、追加および修正を行うことができることは、当業者により理解される。すべてのそのような修正および変更は、添付の特許請求の範囲によって規定される内容の範囲内にあるものとする。
本明細書における実質的にあらゆる複数および/または単数の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または適用に適切であるように、複数から単数へ、および/または単数から複数に転換することができる。様々な単数/複数の置換は、明瞭にするために本明細書に明記することができる。
一般的に、本明細書およびとりわけ添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の主要部)で用いられる用語は、一般的に「オープン(open)」用語(例えば、「含む(including)」という用語は、「含むがこれらに限定されない」と解釈すべきであり、「を有する」という用語は、「を少なくとも有する」と解釈すべきであり、「を含む(includes)」という用語は、「を含むがこれらに限定されない」と解釈すべきであるなど)であることを意図することは、当業者により理解される。特定の数の導入請求項の列挙が意図される場合、そのような意図は、請求項に明確に示し、そのような列挙が存在しない場合には、そのような意図は存在しないことは、当業者によりさらに理解される。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項の列挙を導入するために導入語句「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」の使用を含み得る。しかし、そのような語句の使用は、同じ請求項が導入語句「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」ならびに「a」または「an」のような不定冠詞(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」を意味すると解釈すべきである)を含む場合でさえも、不定冠詞「a」または「an」による請求項の列挙の導入が、そのような導入請求項の列挙を含む特定の請求項を1つのそのような列挙のみを含む実施形態に限定することを意味すると解釈すべきではない。同じことは、請求項の列挙を導入するために用いられる定冠詞の使用について当てはまる。さらに、特定の数の導入請求項の列挙が明示されている場合でさえ、当業者は、そのような列挙は少なくとも列挙された数を意味すると解釈すべきであることを認識する(例えば、他の修飾語句を伴わない「2つの列挙」という単なる列挙は、少なくとも2つの列挙、または2つもしくはそれよりも多くの列挙を意味する)。さらに、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ、など」と類似の慣例用語が用いられる場合には、一般的にそのような構文は、当業者が当慣例用語を理解する意味で意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AとBが一緒、AとCが一緒、BとCが一緒、ならびに/またはA、BおよびCが一緒、などを含むが、これらに限定されないものである)。「A、BまたはCのうちの少なくとも1つ、など」と類似の慣例用語が用いられる場合には、一般的にそのような構文は、当業者が当慣例用語を理解する意味で意図されている(例えば、「A、BまたはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AとBが一緒、AとCが一緒、BとCが一緒、ならびに/またはA、BおよびCが一緒、などを含むが、これらに限定されないものである)。実際上あらゆる離接語および/または2つもしくはそれよりも多くの代替用語を表す語句は、明細書、特許請求の範囲または図面であるかどうかを問わず、用語の1つ、用語のいずれか、または両用語を含む可能性を企図するものと理解すべきであることは、当業者によりさらに理解される。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解される。
さらに、本開示の特徴または態様をマーカッシュグループにより記述する場合、当業者は、本開示がマーカッシュグループの個々のメンバーまたはメンバーのサブグループによっても記述されることを認識する。
当業者により理解されるように、ありとあらゆる目的のために、例えば、書面による記述を示すことに関して、本明細書で開示するすべての範囲は、ありとあらゆる可能な部分的範囲およびその部分的範囲の組合せも含む。任意の示された範囲は、十分に記述され、同じ範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1、などに分解されることを可能にすると容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書で述べた各範囲は、下部3分の1、中間部3分の1および上部3分の1、などに容易に分解することができる。また当業者により理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「を超える」、「未満」などのすべての語句は、記載された数を含み、その後、上述のような部分的範囲に分解することができる範囲を意味する。最後に、当業者により理解されるように、範囲は、それぞれの個々のメンバーを含む。したがって、例えば、1〜3個の物品を有する群は、1、2または3個の物品を有する群を意味する。同様に、1〜5個の物品を有する群は、1、2、3、4または5個の物品を有する群を意味する、などである。
様々な態様および実施形態を本明細書で開示したが、他の態様および実施形態は、当業者には明らかである。本明細書で開示した様々な態様および実施形態は、例示の目的のためであって、限定的であることを意図するものではなく、真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲により示されている。
特許、特許出願、論文、教科書などを含む、本明細書で引用したすべての参考文献、ならびにそれらがまだ組み込まれない程度に、本明細書で引用した参考文献は、それら全体が参照により組み込まれる。組み込まれた文献および類似の資料の1つまたは複数のものが、定義された用語、用語の使用法、記述された技術などを含むが、これらに限定されないものについて、本願と異なるまたは矛盾する場合には、本願が支配するものである。

Claims (44)

  1. ニューロン喪失の状態を治療する方法であって、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、前記状態を軽減することを含み、前記対象が、肝疾患を有し、外傷性出血を経験した患者である、方法。
  2. ニューロン喪失の状態を予防する方法であって、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、前記状態を予防することを含み、前記対象が、外傷性出血を経験すると予期される肝疾患を有する患者である、方法。
  3. 前記肝疾患が慢性肝疾患である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記肝疾患が肝性脳症である、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記肝疾患が肝硬変である、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記肝疾患が潜在性肝性脳症である、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記外傷性出血が、前記肝疾患を治療するための外科手術により引き起こされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記外科手術が肝移植である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記外傷性出血が外傷性損傷により引き起こされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象におけるニューロンの数の減少である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象の前頭皮質におけるニューロンの数の減少である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象における機能性ニューロンの数の減少である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象の前頭皮質における機能性ニューロンの数の減少である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記ニューロン喪失の状態が低血圧により引き起こされる、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記状態の治療が、前記対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させることによって達成される、請求項1および3から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記状態の予防が、前記対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させることによって達成される、請求項2から14のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のうちの少なくとも1つがhsp32、hsp70またはカスパーゼ3である、請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記状態の治療が、前記対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される、請求項1および3から14のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記状態の予防が、前記対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される、請求項2から14のいずれか一項に記載の方法。
  20. ニューロン喪失の状態を治療する方法であって、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、前記状態を軽減することを含み、前記対象が、肝移植による治療を受けた肝疾患を有する患者である、方法。
  21. ニューロン喪失の状態を予防する方法であって、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、前記状態を予防することを含み、前記対象が、肝移植による治療を受けようとしている肝疾患を有する患者である、方法。
  22. 前記肝疾患が慢性肝疾患である、請求項20または21に記載の方法。
  23. 前記慢性肝疾患が肝硬変である、請求項22に記載の方法。
  24. ニューロン喪失の状態を治療する方法であって、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、前記状態を軽減することを含み、前記対象が、低血圧に罹患している、方法。
  25. ニューロン喪失の状態を予防する方法であって、オルニチンをフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つと組み合わせてそれを必要とする対象に投与し、それにより、前記状態を予防することを含み、前記対象が、低血圧に罹患している、方法。
  26. 前記低血圧が失血により引き起こされる、請求項24または25に記載の方法。
  27. 前記対象が肝疾患に罹患している、請求項24から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記対象が慢性肝疾患に罹患している、請求項24から26のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記対象が潜在性肝性脳症にも罹患している、請求項24から26のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象におけるニューロンの数の減少である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象の前頭皮質におけるニューロンの数の減少である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象における機能性ニューロンの数の減少である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記ニューロン喪失の状態の少なくとも1つの症状が前記対象の前頭皮質における機能性ニューロンの数の減少である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記ニューロン喪失の状態が低血圧により引き起こされる、請求項20から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記状態の治療または予防が、前記対象における1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のレベルを低下させることによって達成される、請求項20から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記1つまたは複数の細胞ストレスタンパク質のうちの少なくとも1つがhsp32、hsp70またはカスパーゼ3である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記状態の治療または予防が、前記対象におけるアポトーシス細胞死を減少させることによって達成される、請求項20から34のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記オルニチンならびにフェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの少なくとも1つの薬学的に許容される別個の塩を前記対象に投与する、請求項1から37のいずれか一項に記載の方法。
  39. フェニルアセテートおよびフェニルブチレートのうちの前記少なくとも1つをフェニル酢酸ナトリウムまたはフェニル酪酸ナトリウムとして投与する、請求項1から38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記オルニチンを遊離の単量体アミノ酸またはその生理学的に許容される塩として投与する、請求項1から37のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記オルニチンおよびフェニルアセテートをオルニチンフェニル酢酸として投与する、請求項1から37のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記投与が経口、静脈内、腹腔内、胃内または血管内投与である、請求項1から41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記投与が静脈内投与である、請求項1から41のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記投与が経口投与である、請求項1から41のいずれか一項に記載の方法。
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